JP3899455B2 - 超音波治療装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生体内に超音波を照射して、患部の治療を行う超音波治療装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
生体内の患部を治療する方法として、体外から超音波を患部に照射し、患部を加熱凝固させたり、焼灼することにより治療する超音波治療が提案されている。この超音波治療においては、従来、患部の診断画像を撮像する診断用振動子と、撮像した診断画像により特定される患部に、治療用超音波を照射する治療用振動子とを備えた超音波治療装置が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、超音波治療装置は、治療用超音波の1回の照射で凝固壊死を起こす体積が小さいため、ある程度の体積を持つ患部に対して治療を行う場合、治療用超音波を複数回照射しなければならない。その場合、超音波治療装置で撮像した診断画像では、治療用超音波を既に照射した部位と、照射していない部位との識別が困難であった。
【0004】
本発明の課題は、超音波治療装置において、治療用超音波を照射した部位と照射していない部位との識別を容易にするとともに、照射後の経過時間を容易に認識できるようにすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の超音波治療装置は、診断用超音波を送受信する診断用振動子により取得した画像をメモリに記憶させて表示器に表示し、治療用振動子から治療用超音波を治療部位に集束して治療を行う制御を実行する制御部を備えた超音波治療装置において、前記制御部は、前記メモリに、前記治療用超音波の焦点位置を前記画像に対応付けて記憶させ、前記表示器に表示する前記画像に重ねて前記焦点位置を表示するとともに、治療用超音波を前記焦点位置に照射してからの経過時間を計測し、該経過時間と超音波治療による熱が拡散する時間とを対応させて、前記表示器に表示する前記治療用超音波の前記焦点位置の表示態様を変化させることにより、上記課題を解決するものである。
【0006】
このように、表示器に表示された画像に、治療用超音波が照射された部位が表示されるので、操作者は、照射していない部位を容易に識別できる。
【0007】
また、この場合において、過去に照射した少なくとも一部の治療用超音波の焦点位置を含めて記憶することが好ましい。これにより、治療用超音波の照射履歴を認識することができる。
【0008】
また、本発明の超音波治療装置は、診断用超音波を送受信する診断用振動子と、この診断用振動子の駆動信号を出力する診断用超音波送波回路と、診断用振動子により受波される信号を整相処理する整相回路と、この整相回路で処理された信号に基づいて画像を生成する信号処理部と、この信号処理部で生成された前記画像を記憶するメモリと、このメモリに記憶された画像を表示する表示器と、治療用超音波を送信する治療用振動子と、この治療用振動子の駆動信号を出力する治療用超音波送波回路と、診断用超音波送波回路と整相回路と信号処理部とメモリと治療用超音波送波回路とを制御する制御部とを備え、制御部は、治療用振動子から送信される治療用超音波の焦点位置を設定された位置に合わせる指令を治療用超音波送波回路に送るとともに、治療用超音波の焦点位置を画像に対応付けて記憶させる指令をメモリに送って、焦点位置を表示器に表示する画像に重ねて表示する構成とすることができる。
【0009】
この場合において、制御部は、治療用超音波を焦点位置に照射してからの経過時間を計測し、この経過時間に応じて表示器に表示する治療用超音波の焦点位置の表示態様を変化させる構成とすることができる。
【0010】
これによれば、操作者は、既に治療用超音波が照射された位置と、照射してからの経過時間とを容易に認識することができる。従って、例えば、治療用超音波を照射して十分な時間が経過しておらず温度が十分に低下していない部位、または、その近傍に、治療用超音波を照射することにより、患部の温度が上がり過ぎてしまうことを回避できる。逆に、治療用超音波を照射してから十分に時間が経過しているにもかかわらず、治療用超音波を照射可能か否かが判断できないために、照射間隔が長くなって、治療に要する時間が長くなるのを解消できる。
【0011】
ここで、治療用振動子は、超音波射出面を平面状又は凹曲面状に形成することができる。また、治療用振動子は、幅方向と長手方向とを有し、長手方向を複数に分割して形成することが好ましい。この場合、幅方向の射出面に凹状の曲率を持たせることが望ましい。また、治療用振動子と診断用振動子は、探触子に一体に形成することが望ましい。特に、診断用振動子から照射される診断用超音波ビームの走査面に、治療用振動子から射出される超音波ビームの焦点が位置するように一体形成することが好ましい。また、メモリは、診断用振動子が受信した信号に基づいて生成された画像を記憶する診断用画像メモリと、この診断用画像メモリに対応付けて、治療用超音波の焦点位置の座標を記憶する焦点位置用メモリとをそれぞれ設け、これら診断用画像メモリに記憶された画像と焦点位置用メモリに記憶された焦点位置の座標とを重ねて表示器に表示することが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用してなる超音波治療装置の一実施形態について、図1乃至図5を参照して説明する。図1は、本発明を適用してなる超音波治療装置の概略構成図である。図2は、図1の超音波治療装置を用いて行う治療手順を示すフローチャート図である。図3乃至図5は、図1のモニタに表示される画像を模式的に示した図である。
【0013】
本実施形態の超音波治療装置は、図1に示すように、探触子1、治療用パルス発生回路3、治療用超音波遅延回路5、増幅器7、診断用パルス発生回路9、診断用超音波遅延回路11、増幅器13、送受分離器15、増幅器17、受波整相回路19、信号処理部21、画像メモリ23、モニタ25、制御部27、そして、操作器29などを含んで構成されている。
【0014】
探触子1は、診断用超音波を送受信する診断用振動子31、治療用超音波を送信する治療用振動子33、探触子カバー35、そして、探触子把持部37などを備えている。探触子1は、周知の超音波診断装置に用いられるものと同様、例えばコンベックス型のように、複数の診断用振動子31が一列に配列されて設けられている。また、探触子1には、複数の治療用振動子33が診断用振動子31の両側に対称的に配列されている。つまり、診断用振動子31と治療用振動子33は、探触子1に一体に設けられている。治療用振動子33の超音波射出面は、凹状の曲面を形成するように配列されている。なお、本実施形態の超音波治療装置の探触子1は、診断用振動子31の配列方向に対し、治療用振動子33の配列方向を直交させているが、本発明はこれに限られるものではない。
【0015】
このように形成された探触子1の先端部、つまり、診断用振動子31と治療用振動子33の前面には、例えば、生体の音響インピーダンスとマッチングが取り易い物質で形成された探触子カバー35などが取り付けられている。そして、探触子カバー35の内側には、超音波が透過し易いように脱気水などの媒質が満たされている。一方、探触子1の後端部側には、探触子把持部37が設けられ、手で把持することができるような形状に形成されている。これにより、探触子1を手で持ちながら治療を行なうことができ、治療の自由度が大きい。
【0016】
治療用パルス発生回路3は、治療用振動子33を駆動させる信号である治療用超音波駆動パルス(以下、治療用パルスと称する)を、それぞれの治療用振動子33に供給するものである。治療用超音波遅延回路5は、それぞれの治療用振動子33に供給する治療用パルスの位相を調整して、治療用振動子33から照射される治療用超音波により形成される治療用超音波ビームの焦点位置を治療部位39に制御する。
【0017】
治療用振動子33は、治療用パルス発生回路3で発生された治療用パルスが、治療用超音波遅延回路5と増幅器7を介して供給されるようになっている。つまり、治療用パルスは、治療用超音波遅延回路5において治療用振動子33のために遅延制御されるとともに、増幅器7によって高エネルギの治療用パルスに変換されて各治療用振動子33に供給される。なお、治療用パルス発生回路3、治療用超音波遅延回路5および増幅器7を、1つの治療用超音波送波回路で構成して、この治療用超音波送波回路により、治療用振動子33に駆動用のパルス信号を出力し、治療用超音波ビームの焦点位置の制御、つまり、フォーカス処理を行うこともできる。
【0018】
一方、診断用振動子31は、診断用パルス発生回路9から供給された診断用超音波駆動パルス(以下、診断用パルスと称する)が、診断用超音波遅延回路11においてフォーカス処理され、増幅器13において増幅された後、送受分離器15を介して診断用振動子31に供給されるようになっている。診断用振動子31により生体内から受信された超音波の受信信号は、送受分離器15を介して増幅器17に導かれて増幅された後、受波整相回路19において受信信号の位相を調整することにより、生体内の所望の部位からの受信信号を強調した信号に変換する。受波整相回路19から出力される受信信号に基づいて、信号処理部21にて診断画像が生成され、画像メモリ23に記憶された後、モニタ25に表示される。これらの診断に係る部分は、周知の超音波診断装置を適用できる。
【0019】
上述の治療用パルス発生回路3、治療用超音波遅延回路5、診断用パルス発生回路9、診断用超音波遅延回路11、受波整相回路19、そして、信号処理部21などは、コンピュータにより形成される制御部27の指令によって制御されるようになっている。また、操作者は、操作器29から制御部27に指令を入力することによって、各種の診断条件や治療条件を設定できるようになっている。
【0020】
このように構成される超音波治療装置を用いて、超音波治療を行なう場合の動作について説明する。本実施形態の超音波治療装置は、例えば、治療を行うために生体内の患部を撮像して、患部の断層面の診断画像を取得する診断モードと、この診断モードで取得された患部の断層面の診断画像により、治療用超音波を照射して治療部位39の細胞を壊死させて、実際の治療を行う治療モードを有している。
【0021】
操作者は、まず、診断モードにより患部を撮像する。それには、探触子1を被検体の体表面に接触させて、又は術中に開腹した状態の臓器表面に接触させて、生体内の患部に向けて把持する。操作者が、操作器29により撮像開始の指令を入力すると、これに応答して制御部27は、診断用パルス発生回路9と診断用超音波遅延回路11に指令を出力する。これにより、診断用パルス発生回路9と診断用超音波遅延回路11が動作し、診断用振動子31から被検体内に診断用超音波ビームが照射される。この診断用超音波ビームは、診断用振動子31の配列方向に沿って走査され、被検体の扇形の断層面に沿った領域に診断用超音波ビームが照射される。診断用超音波が照射された領域から反射される診断用超音波の反射エコーは、診断用振動子31により受信される。その受信信号は、受波整相回路19において診断用超音波ビームごとに整相処理され、デジタルスキャンコンバータを含み構成された信号処理部21により、断層面の2次元の診断画像が生成される。信号処理部21により生成された診断画像は、画像メモリ23を介して、モニタ25に表示される。つまり、信号処理部21により生成された診断画像は、画像メモリ23に格納され、モニタ25は、この画像メモリ23に格納された診断画像のデータを読み出して、診断画像を表示する。このようにして、操作者は、例えば、扇形の断層面の診断画像を収集して生体内を観察する。そして、診断画像上に患部が現れた場合は、探触子1をその位置で保持して、治療を実行する。
【0022】
ここで、本実施形態の超音波治療装置における治療モードの動作について、図2を参照して説明する。治療モードは、例えば、初期設定を行うステップ1と、モニタ25上の診断画像で治療部位39をセットするステップ2と、治療部位39の座標を計算して画像メモリ23に記憶するステップ3と、治療用振動子33のフォーカスの設定を行うステップ4と、治療用超音波を照射するステップ5と、モニタ25上の診断画像に照射済みマークを重ねて表示するステップ6と、治療終了を判断するステップ7とを含んでいる。
【0023】
操作者は、診断モードにより診断画像をリアルタイムでモニタ25に表示している状態で、治療モードをスタートして、ステップ1の初期設定を行う。ステップ1の初期設定では、例えば、モニタ25上に表示される照射済みマークの大きさなどを設定する。照射済みマークは、治療用超音波を照射したときに、治療用超音波が照射された焦点位置に表示される印で、その大きさは、治療用超音波を照射した際に、治療用超音波が照射された生体内の細胞が、1回の照射で凝固壊死を起こす体積などに合わせて決定してもよい。治療モード中は、診断モードにおいて、断層面の診断画像を撮影し、ほぼリアルタイムで診断画像がモニタ25に表示されている。
【0024】
ステップ2で、操作者は、モニタ25上の診断画像で治療部位39、つまり、治療用超音波の焦点位置をセットする。治療部位39のセットは、例えば、操作者がマウスなどを操作して、モニタ25の画面上でポインタなどを所望の位置まで移動して行う。このときの治療部位39のセットには、治療用超音波の焦点位置の指定と、治療用超音波の照射命令とが含まれている。
【0025】
ステップ3で、制御部27は、画像メモリ23に記憶されている診断画像に基づいて、セットされた診断画像上での治療部位39の座標を計算し、例えば、中心の治療用振動子33aを基準に、セットされた治療部位39までの距離を計算する。治療部位39の座標計算は、ポインタの移動とともに同時に計算し、算出しておくこともできる。更に、制御部27は、算出された治療部位39の座標と、モニタ25上の診断画像の座標とを対応付けて画像メモリ23に記憶させる。
【0026】
ステップ4で、制御部27は、セットされた治療部位39の座標から、治療用超音波の焦点位置を計算し、治療用振動子33に供給する治療用パルスに対し、各治療用振動子33に供給する治療用パルスの遅延時間を求め、治療用超音波遅延回路5に指令を送信する。治療用超音波遅延回路5は、制御部27からの指令により治療用超音波のフォーカス処理を行う。
【0027】
ステップ5で、制御部27は、治療用超音波の照射命令を治療用パルス発生回路3に送信し、治療用パルス発生回路3は、制御部27からの指令により、治療用振動子33を駆動させる治療用パルスを治療用超音波遅延回路5に送信する。治療用超音波遅延回路5は、治療用パルス発生回路3から出力される治療用パルスに基づいて、各治療用振動子33に供給する治療用パルスを、遅延時間に従って順次出力する。このときに、治療用パルスは、治療用超音波遅延回路5で電子フォーカスされて、治療用振動子33に送信され、治療用振動子33は、治療用超音波遅延回路5で遅延処理された治療用パルスにより振動し、治療用超音波が照射される。このとき、治療部位39に同時刻に治療用超音波が到達するように、各治療用振動子33からの治療用超音波の射出タイミングを制御する。これにより、治療用振動子33から射出される治療用超音波は、焦点位置、つまりステップ2でセットされた治療部位39で集束され、その部位に強力な超音波エネルギが与えられることになる。このため、治療用超音波は、治療部位39を加熱し、焼灼して病変部位を治療することができる。
【0028】
ステップ6で、モニタ25は、画像メモリ23から診断画像および照射済みマークのデータを読み出し、モニタ25上に画像メモリ23と照射済みマークを重ねて表示する。照射済みマークは、診断画像上の治療用超音波が照射された焦点位置に表示させる。また、診断画像と照射済みマークは、それぞれの座標をリンクさせて、診断画像を記憶する診断用画像メモリと照射済みマークの位置を記憶する焦点位置メモリに、それぞれ格納してもよい。要は、表示された患部に対して、治療部位39の位置がモニタ上で相対的に変わらないように、診断画像に照射済みマークを重ねることができればよい。また、照射済みマークは、ステップ2からステップ6のどのタイミングで、モニタ25に表示してもよい。
【0029】
ステップ7で、操作者は、治療モードを続行するか終了するのかの判断を行う。治療が終了ならば、治療モード終了し、治療が終了していなければ、ステップ2に戻り、終了するまでステップ2からステップ6を繰り返して治療を行う。治療用超音波を照射した後で、ステップ2に戻っても、モニタ25上には、診断画像に照射済みマークが重ねられて表示されている。また、このモニタ25に表示された照射済みマークは、ステップ2からステップ6を繰り返す度に重ねて表示される。
【0030】
ここで、モニタ25に表示される診断画像および照射済みマークについて、図3乃至図5を参照して説明する。図3〜図5の+の印は、治療部位39をセットするポインタ41を示し、黒丸は、照射した治療用量音波の焦点位置に表示される照射済みマーク43を示している。超音波治療を開始する際、初めてポインタ41で診断画像上に治療部位39をセットするとき、つまり、1回目のステップ2のときは、モニタ25には、図3に示すように、診断画像上にポインタ41のみが表示され、照射済みマーク43は表示されないが、治療用超音波が照射されると、図4に示すように、照射済みマーク43aが診断画像上に表示される。また、治療用超音波を1回照射して、ステップ7からステップ2に戻り、治療を続ける場合、1回目の照射済みマーク43aは、画像メモリ23に記憶されているため、モニタ25には、図4に示すように、1回目に治療用超音波を照射した焦点位置に照射済みマーク43aが表示されている。そして、2回目の治療部位39をセットして、再び治療用超音波が照射されると、図5に示すように、照射済みマーク43bが新たに診断画像上に表示され、照射済みマーク43a、43bがともにモニタ25上の診断画像に重ねて表示される。
【0031】
このように、本実施形態の超音波治療装置のモニタ25には、照射した治療用超音波の焦点位置に、それぞれ照射済みマーク43a、43bが表示され、かつ、この照射済みマーク43a、43bは、モニタ25に表示されている診断画像に重ねて表示されているので、治療用超音波の照射履歴が表示されることとなり、操作者は、既に治療用超音波を照射した部分と、治療用超音波を照射していない部分との識別を容易にすることができ、超音波治療装置の操作性を向上することができる。また、癌など場合、患部の組織を全て壊死させてしまわないと再発の可能性が高くなるが、本発明の超音波治療装置では、既に治療用超音波を照射した部分と、治療用超音波を照射していない部分との識別が容易となるので、治療用超音波を照射しなければならない部分を、照射したと誤認して、治療用超音波を照射しなかったりするのを防止することができる。また、本発明の超音波治療装置では、既に治療用超音波を照射した部分と、治療用超音波を照射していない部分との識別が容易となるので、必要もないのに再度、治療用超音波を照射して、患部以外の細胞組織が損傷を受けるのを回避することができる。
【0032】
更に、治療用振動子33の間に診断用振動子31を配置したことから、治療部位39が診断用振動子31により計測される診断画像上に位置することになり、生体内の治療部位39を常に観察しながら治療することができる。つまり、治療用振動子33から射出される治療用超音波ビームの焦点位置が、診断用振動子31から射出される診断用超音波ビームの走査面上に位置するように一体形成することが好ましい。
【0033】
加えて、本発明の超音波治療装置の探触子1は、治療用振動子33から射出される高エネルギの治療用超音波の焦点位置を変更することできるので、探触子1を動かすことなく、複数の位置に治療用超音波を照射することができる。このため、患部の体積がある程度大きい場合でも、診断画像に患部全体が表示されていれば、探触子1を移動させることなく、患部全体の治療をすることができる。
【0034】
本実施形態のステップ2に代わり、ステップ2は、治療部位39のセットと治療用超音波の照射命令を分割することもできる。このようにすると、治療部位39をポインタ41でセットした後、セットした位置が正しいかモニタ25上で確認してから、操作者の治療用超音波の照射指示により、治療用超音波を照射することもできる。この場合、治療部位39のセットで表示したポインタ41と診断画像の相対位置とが、治療用超音波を照射するまで、変わらないようにポインタ41と診断画像とをリンクさせておくのが好ましい。
【0035】
また、ステップ2で、治療部位39のセットと治療用超音波の照射命令を分割する場合、治療用超音波を照射する位置を決定し、治療部位39をセットしたら、このときのポインタ41の座標と診断画像を画像メモリ23に記憶し、診断画像をモニタ25に表示してもよい。このようにすると、モニタ25上の診断画像とポインタ41は動かないので、診断画像とポインタ41とをリンクさせる必要はない。この場合、探触子1を動かさないようにすれば、治療用超音波の焦点位置が変わることはない。
【0036】
また、治療用超音波の照射を繰り返す毎に、一定時間、診断画像を再度撮像してセットされた治療部位39までの距離を再計測し、これに基づいて治療用パルスの遅延時間の計算を行ない、治療用振動子33の焦点位置を修正することもできる。これにより、実質的に、リアルタイムで焼灼の状態を確認しながら、探触子1から治療用超音波を治療部位39に照射することができるので、治療の信頼性、安全性が向上する。このように、モニタ25に表示する診断画像は、セットした時の診断画像を画像メモリ23に記憶させ、それを表示してもよい。
【0037】
また、本実施形態の超音波治療装置に、探触子1の位置や姿勢、動作などを認識する座標読み取りシステム、例えば、モーション・キャプチャ・システムなどを設けることにより、探触子1が動いても、探触子1の姿勢、位置などから治療用超音波の焦点位置をセットした位置に補正することができる。これにより、セットされた治療部位39が、探触子1や生体の移動によりずれてしまった場合でも、セットされた治療部位39と治療用超音波の焦点とが合うように補正することができる。モーション・キャプチャ・システムは、探触子1に、例えば、複数の磁気センサまたは光量センサなどを取り付け、探触子1の位置情報などを取り込んで、探触子1の姿勢、位置、動作などを認識するものである。
【0038】
また、本発明の超音波治療装置の探触子1は、本実施形態のコンベックス型の探触子1に限らず、経直腸用探触子や経膣用探触子などを用いることもできる。例えば、経直腸用探触子は、診断用振動子31、治療用振動子33が取り付けられた先端部と、基端側の把持部37と、先端部と把持部37を伸縮自在に連結する連結部と、この連結部で連結された先端部を駆動する駆動部を含み、駆動部には先端部の位置を認識できるポテンショメータなどを備えた構成とすることができる。
【0039】
このように構成することにより、経直腸用探触子の先端部を移動して、撮像する断面層や治療部位を変更した場合でも、ポテンショメータなどにより移動後の先端部の位置を認識することができ、治療用超音波の焦点位置などを補正することができる。
【0040】
本実施形態の治療用振動子33は、治療用振動子33の配列方向の超音波射出面を凹面状に形成し、振動子列の幅方向には平面状に形成したものを示したが、本発明の超音波治療装置はこれに限られるものではない。例えば、振動素列の幅方向にも凹面状に形成することができる。また、超音波射出面の全面を平面状に形成してもよい。また、画像メモリ23は、診断画像を記憶させる診断用画像メモリと、照射済みマーク43の座標を記憶させる焦点位置メモリとに分けて、診断用画像メモリと、焦点位置メモリを対応付けてもよいし、同一のメモリに重ねて記憶させてもよい。
【0041】
ここで、本発明の超音波治療装置を用いた3次元的な超音波治療について説明する。例えば、観察される断層面に対して、患部が、直交する方向に厚みを持ち、かつ、その厚みが、治療用超音波の影響の範囲より厚ければ、患部に治療用超音波を3次元的、空間的に照射する必要がある。
【0042】
3次元的な超音波治療を行う方法の1つは、上記で説明した断面層での超音波治療を、複数の断層面にわたって繰り返し行う方法である。つまり、ある断層面での治療が終了したら、治療する断層面を変更し、その断層面で治療を行えばよい。この場合、治療済みマーク43は、治療した断層面毎に、診断画像と治療済みマーク43の座標とをリンクさせて、画像メモリ23に記憶するのが好ましい。これにより、以前に治療を行った断層面を再び治療するとき、治療する断層面に対応する照射済みマーク43を画像メモリ23から読み出して、治療する断層面に対応する照射済みマーク43を、モニタ25上の診断画像に重ねて表示することができる。また、治療する断層面の選択は、隣接する断層面を順番に行うこともできるし、ランダムで選択することもできる。
【0043】
また、3次元的な超音波治療において、治療する断層面の層間が狭い場合などは、治療済みの断層面と治療する断層面とが近い可能性があり、治療済みの断層面の影響をこれから治療する断層面が受けている可能性がある。この場合、本発明の超音波治療装置は、各断層面の診断画像をリンクさせ、断層面の厚み方向の熱影響も考慮して、各断層面の診断画像に照射済みマーク43を表示すれば、直接、治療用超音波を照射していなくても、熱影響を受けている所と、受けていない所の識別をすることができる。
【0044】
また、予め取得しておいた3次元の診断画像に、治療用超音波を照射した治療部位39およびその影響部分を表示すれば、治療に使用する2次元の診断画像と切り換えて表示したり、一定時間毎に、3次元の診断画像を表示したりすることにより、現在、診断画像が表示されている断層面に対して、他の断面層で行った超音波治療の影響があるかないかを識別することができる。
【0045】
また、本発明の超音波治療装置を用いた3次元的な超音波治療の方法としては、例えば、予め、複数の2次元の断層面の診断画像を取り込んでおき、これらの複数の診断画像から3次元の診断画像を作成し、この3次元の診断画像に基づいて、超音波治療を行うこともできる。また、生体内に空間座標を設定し、その空間座標で治療部位39を設定することもできる。このような3次元的な超音波治療についても、治療部位39を含む断層面を診断画像としてモニタ25に表示した場合、対応する位置に照射済みマーク43を重ねて表示することにより、治療用超音波を照射したところと、していないところの識別を容易にすることができる。
【0046】
治療用超音波の照射済みマーク43は、例えば、照射直後から所定の時間は、点滅をして、その後、常時表示するなどして、照射済みマーク43が経時変化するようにすることもできる。これにより、操作者は、照射済みマーク43の位置に、治療用超音波を照射してからの経過時間を容易に知ることができる。また、治療用振動子33から治療用超音波を照射してから、次の治療用超音波を照射するまでの時間は、照射する部位が隣接する場合、生体に与えた熱により治療域以外が損傷を受けないように、超音波治療による熱が十分に拡散する時間を空けることが望ましい。例えば、照射済みマーク43の点滅時間を、超音波治療による熱が十分に拡散する時間に設定する。これにより、操作者は、治療用超音波を照射してから、超音波治療による熱が十分に拡散する時間が経過したことを、照射済みマーク43の表示から容易に認識することができ、治療用超音波を照射した治療部位39の熱が十分に拡散する前に、治療部位39の近傍に治療用超音波を照射して、患部以外の細胞が損傷を受けるのを回避することができる。
【0047】
また、操作者は、照射済みマーク43の表示から、超音波治療による熱が十分に拡散する時間が経過したことを、容易に認識することができることから、照射された場所の温度が十分に低下したにもかかわらず、患部以外の細胞が損傷を受けるのを回避するため、次の治療用超音波を照射できないなどの問題を解消することができ、超音波治療装置による超音波治療時間を短縮することができる。
【0048】
また、治療用超音波の照射済みマーク43に、照射した番号を付与することにより、操作者は、治療用超音波を照射した順番が容易に認識でき、治療計画に役立てることができる。また、治療用超音波の照射済みマーク43は、治療用超音波の照射の順番や照射してからの経過時間で、色を変化させたり、輝度、つまり、トーンを変化させることでも、操作者は、治療用超音波の照射の順番や照射してからの経過時間を認識することができる。また、照射済みマーク43は、治療用超音波の影響する範囲などに応じて、どのような形状とすることもできる。要は、診断画像に重ねて表示することにより、治療用超音波を照射した部分と、治療用超音波を照射していない部分との識別、更に、治療用超音波を照射したことにより影響を受けている部分と、受けていない部分との識別ができるものであれば、どんな形状でもよい。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、超音波治療装置において、治療用超音波を照射した部位と照射していない部位との識別を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用してなる超音波治療装置の構成の概略を示した概略構成図である。
【図2】図1の超音波治療装置を用いて行う治療手順を示すフローチャート図である。
【図3】図1の超音波治療装置が治療用超音波を照射する前に、モニタに表示した画像を模式的に示した模式図である。
【図4】図1の超音波治療装置が治療用超音波を1回照射した後に、モニタに表示した画像を模式的に示した模式図である。
【図5】図1の超音波治療装置が治療用超音波を2回照射した後に、モニタに表示した画像を模式的に示した模式図である。
【符号の説明】
1 探触子
3 治療用パルス発生回路
5 治療用超音波遅延回路
9 診断用パルス発生回路
11 診断用超音波遅延回路
15 送受分離回路
19 受波整相回路
21 信号処理部
23 画像メモリ
25 モニタ
27 制御部
31 診断用振動子
33 治療用振動子
43、43a、43b 照射済みマーク

Claims (1)

  1. 診断用超音波を送受信する診断用振動子により取得した画像をメモリに記憶させて表示器に表示し、治療用振動子から治療用超音波を治療部位に集束して治療を行う制御を実行する制御部を備えた超音波治療装置において、
    前記制御部は、前記メモリに、前記治療用超音波の焦点位置を前記画像に対応付けて記憶させ、前記表示器に表示する前記画像に重ねて前記焦点位置を表示するとともに、治療用超音波を前記焦点位置に照射してからの経過時間を計測し、該経過時間と超音波治療による熱が拡散する時間とを対応させて、前記表示器に表示する前記治療用超音波の前記焦点位置の表示態様を変化させることを特徴とする超音波治療装置。
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