JP3899143B2 - ファージ耐性ストレプトコッカス - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、それを含む乳酸菌をバクテリオファージに対して耐性にする、バクテリオファージDNAフラグメントの使用に関する。
【0002】
【従来の技術】
乳酸菌がファージ攻撃を受け易いことは、多量のミルクを処理するヨーグルト産業の重大な問題である。不衛生のためにヨーグルト製造プロセス中にバクテリオファージ(又はファージ)が導入される可能性がある。これらはまた、溶原性ファージ(すなわち、潜伏した形で細菌のゲノムに組み込まれたファージ)の溶菌段階にエントリーした後に出現する可能性がある。これらの攻撃の発生を減ずるために、産業界は一般に、ある一定のファージに一般的に耐性である乳酸菌の種々の株の混合物の使用に、又は製造の各段階に順繰りに、乳酸菌の種々の株を使用することに頼っている。しかし、これらの系は、乳酸菌の様々な株を使用することを必要とし、このことが他の使用菌株に比べて有益な菌株の感覚刺激性(organoleptic)又は構造的(textural)特性を遮蔽すると言う欠点を有する。それ故、有益な乳酸菌の株の耐性スペクトルを拡大する手段を有することができるならば、特に有利であると考えられる。
【0003】
ファージに対する乳酸菌の自然耐性は一般に細菌に由来し、ファージ粒子の制限/修飾、ファージ粒子の吸着の妨害及び/又はファージ溶菌段階の不発(abortion)の機構に関係する。これらの耐性はより一般的に細菌プラスミドによってコードされる。したがって、Larbi等はファージに対する耐性の少なくとも3種類の細菌機構を有するストレプトコッカス サリバリウス(Streptococcus salivarius)亜種サーモフィルス(thermophilus)の2菌株を開示する(J.Dairy Res.,59,349〜357,1992)。
【0004】
ファージに対する耐性のこれらの細菌機構を利用して、ファージに対する乳酸菌の耐性のスペクトルをさらに拡大することができる。かくして、Sing W.D.等はファージに対する耐性の細菌機構をコードする異なるプラスミドをそれぞれ含むラクトコッカス ラクチス亜種ラクチス(Lactococcuslactis)のクローンの産生を記載している(Applied and Environmental Microbiology,59,365〜372,1993)。
【0005】
最後に、ファージに対する乳酸菌の耐性機構の他の可能性のある起源がHill C.等によって最近、提示されている(Journal of Bacteriology,172,6419〜6426,1990)。ラクトコッカスラクチスに対して毒性であるファージのDNAフラグメントは、それらを含むラクトコッカス ラクチスにファージ耐性を実際与えることができる。関係する耐性機構はまだ明らかではない。しかし、ファージの発達に重要な調節シグナルの過剰発生又は滴定(titration)にこれらのフラグメントが関係していると考えることは合理的である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ストレプトコッカスにファージ耐性を与えることができる、ファージの新規なDNAフラグメントを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的のために、本発明は、ストレプトコッカスに対して毒性であるファージのDNAフラグメントであって、それを含むストレプトコッカスに、少なくとも1種のファージに対する耐性を与えることができるDNAフラグメント、特に、プラスミドCNCMI−1588中に存在する3.6キロベース(kb)HindIII DNAフラグメント又はプラスミドCNCMI−1589中に存在する6.5kb EcoRV DNAフラグメントと相同であるか又はハイブリッド形成するフラグメントに関する。
本発明はまた、少なくとも1種のファージに対して耐性なストレプトコッカスの製造方法であって、ストレプトコッカスに対して毒性であるファージのDNAフラグメントであるが、少なくとも1種のファージに対する耐性をストレプトコッカスに与えることができるDNAフラグメントをベクター中にクローン化し、組換え体ベクターをストレプトコッカスに導入する方法にも関する。
【0008】
本発明はまた、ストレプトコッカスに対して毒性であるファージのDNAフラグメントであるが、ストレプトコッカスに少なくとも1種のファージに対する耐性を与えることができるDNAフラグメント、特にプラスミドCNCMI−1588中に存在する3.6kb HindIII DNAフラグメント又はプラスミドCNCMI−1589中に存在する6.5kb EcoRV DNAフラグメントに相同であるか又はこれとハイブリッド形成するフラグメントを、それらのゲノム中に又は反復可能なプラスミドを用いて、組込んで含むストレプトコッカス属の微生物にも関する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明によるDNAフラグメントを含む組換え複製又は組込みベクターも本発明の対象である。
本発明によるDNAフラグメントによって形質転換されたストレプトコッカスは、前記DNAフラグメントが単離されるファージに対してだけでなく、これらのファージと相同(homologous)であるファージに対しても、またこれらのファージとは異種(heterologous)であるある種のファージに対してさえも耐性であると言う驚くべき性質を有する。
【0010】
それ故、本発明によるDNAフラグメントは、ストレプトコッカスのファージ耐性スペクトルをかなり拡大することを可能にする。このために、ストレプトコッカスを、様々な耐性機構を有すると考えられる、本発明による1種以上のフラグメントを含むベクターによって形質転換することができる。さらに1種以上の細菌耐性機構を有する、本発明によるベクターによってストレプトコッカスを形質転換することもできる。
【0011】
意外にも、本発明によるフラグメントによって与えられる耐性スペクトルは、前記フラグメントを含むストレプトコッカスの菌株に依存して種々であり得る。最後に、異なる耐性スペクトルをそれぞれ有する、有益なストレプトコッカス菌株のクローンの開発を考えることもできる。したがって、これらのストレプトコッカスクローンを、例えば、ヨーグルト又はチーズを製造するためのミルクの工業的発酵中に順繰りに用いることが有利であると考えられる。
【0012】
以下の説明において、“相同ファージ”とは、細菌の同じ菌株を攻撃し、同様な溶菌挙動を有するファージ群の一部であるファージを意味すると理解される。これに反して、上記で定義した2条件を満たさないファージは異種ファージである。
【0013】
本発明の目的のために、“相同配列”とは、少数の塩基の置換、欠失又は付加においてのみ本発明による配列から異なる配列を意味すると理解される。このような関係において、遺伝暗号の縮重のために、同じポリペプチドをコードする2種類のDNA配列は、特に相同であると見なされる。本発明による配列と80%より大きい相同を示す配列も相同配列と見なされる。後者の場合には、本発明による配列の塩基と同じである相同配列の塩基の数対本発明による前記配列の塩基の総数の比によって、相同が評価される。
【0014】
本発明の目的のために、“ハイブリッド形成するフラグメント”とは、サザンブロット法(Sambrook等,「分子クローニング,実験室マニュアル」,Cold Spring Harbor Laboratory Press,アメリカ合衆国,1989,9.31〜9.58章)によって、本発明によるフラグメントとハイブリッド形成することができるフラグメントを意味すると理解される。非特異的又は不安定なハイブリッド形成を回避するために、緊縮条件下でハイブリッド形成を実施することが好ましい。
【0015】
最後に、“フラグメント”又は“DNAフラグメント”とは、例えば、既知方法“ポリメラーゼ連鎖反応”によってインビトロで合成、再現されることができる、又はインビボで、例えば、大腸菌(Escherichia coli)若しくはラクトコッカス ラクチス型の細菌において再現されることができる、ファージ起源の二本鎖DNAフラグメントと理解すべきである。
【0016】
本発明によるDNAフラグメントの選別プロセスを実施するために、ファージのゲノムの一部又は全てをカバーするファージDNAフラグメントを含む、ストレプトコッカスライブラリーを作製することができる。このために、ファージDNAを制限酵素によって消化させ、消化物(digest)をベクター中にクローン化し、次に、このベクターを例えばストレプトコッカスに導入する。
【0017】
次に、形質転換されたストレプトコッカスライブラリーを、例えば第2ファージ耐性ストレプトコッカスライブラリーを分離するために、ストレプトコッカスに対して毒性であるファージを含む培地において培養する。
次に、固形培地上に第2ライブラリーの希釈物をプレーティングし、次いで、例えば、非形質転換ストレプトコッカスの耐性よりも少なくとも100倍大きい耐性を有するクローンを単離クローンから選別することによって、ファージ耐性クローンを従来法に従って単離することができる。
【0018】
上記方法の代替手段として、あらかじめファージDNA消化物を電気泳動にかけ、次に問題のフラグメントを含むゲルバンドを溶離することによって、各ファージDNAフラグメントを単離することもできる。次に、各単離フラグメントをベクター中にクローン化し、各ベクターをストレプトコッカスに導入して、例えば、非形質転換ストレプトコッカスの耐性よりも少なくとも100倍大きい耐性を有するストレプトコッカスを選別することも可能である。
【0019】
耐性ストレプトコッカスから、非形質転換ストレプトコッカスの耐性よりも少なくとも100倍大きい耐性を有するストレプトコッカスを(ファージDNAフラグメントによって)選別するために、毒性ファージの懸濁液の希釈物を、固形培地中のストレプトコッカス(形質転換されたもの又はそうでないもの)の集密的培養物(confluent culture) 上にプレーティングし、プラーク数を計数し(各プラークは1ファージによる感染から生ずる)、所定の希釈物に関して、非形質転換ストレプトコッカスの培養物上に出現するプラーク数対形質転換されたストレプトコッカスの培養物上に出現するプラーク数の比を算出する。このようにして、少なくとも100の比、好ましくは103〜1012の比を有する形質転換されたストレプトコッカスを選別することができる。
【0020】
したがって、S.サーモフィルス(Collection du Centre de Recherche Nestle,Lausanne)に対して特に毒性であるファージφSfi21から、3.6kb HindIII DNAフラグメントを単離することが可能であった。このフラグメントはプラスミドpMZ23中に存在し、このプラスミドはこれを含む菌株S.サーモフィルスSfi1として、Collection Nationale de Culture de Microorganisme(C.N.C.M.)、Institut Pasteur、28 rue du Dr Roux、75724 Paris cedex 15、フランスに1995年6月7日に寄託され、寄託番号CNCMI−1588を与えられた。この3.6kb HindIII DNAフラグメントは、これを含むストレプトコッカスに、特にS.サーモフィルスに、DNAフラグメントを選別したファージと相同であるファージに対するのみでなく、異種であるファージに対しても耐性を与えることができる。
【0021】
S.サーモフィルス(Collection du Centre de Recherche Nestle,Lausanne)に対して毒性であるファージφSfi2から、6.5kb EcoRV DNAフラグメントを単離することも可能であった。このフラグメントはプラスミドpMZ31中に存在し、このプラスミドはこれを含む菌株S.サーモフィルスSfi1として、C.N.C.M.、Institut Pasteur、28 rue du Dr Roux、75724 Paris cedex 15、フランスに1995年6月7日に寄託され、寄託番号CNCM I−1589を与えられた。このフラグメントは、これを含むストレプトコッカスに、特にS.サーモフィルスに、少なくとも1種のファージに対する耐性を与えることができる。
【0022】
特に、上記HindIII及びEcoRIフラグメント中に保存される0.8kb EcoRIフラグメントを単離することができた。以下の配列表に記載する配列番号1の配列を有するこのフラグメントは、ファージφSfi21に相同であるファージ中に比較的良好に保存されると言う特徴を有する。このフラグメントは、これを含むストレプトコッカスに、特にS.サーモフィルスに、少なくとも1種のファージに対する耐性を与えることを可能にする。
【0023】
6.5kb、3.6kb及び0.8kb DNAフラグメントによって与えられる利益と、ストレプトコッカスに対して毒性であるファージのDNAフラグメントがそれを含むストレプトコッカスに耐性を与えることが初めてできたと言う事実とを考慮して、本発明は少なくとも1種のファージに対する耐性をストレプトコッカスに与えることができる、ストレプトコッカスに対して毒性であるファージのDNAフラグメントに関する。
【0024】
特に、本発明は、第一に3.6kb HindIIIフラグメント、6.5kb EcoRVフラグメント及び/又は0.8kb EcoRIフラグメントに相同であるか又はこれとハイブリッド形成することができ、第二に少なくとも1種のファージに対する耐性をストレプトコッカスに与えることができる、任意のDNAフラグメントに関する。特異的にハイブリッド形成する小フラグメントは一般に長さが15〜25塩基対(bp)であるので、長さが少なくとも20bpであり、この下限が任意に設定されるフラグメントを選択することが好ましい。
【0025】
少なくとも1種のファージに対して耐性であるストレプトコッカスの製造方法を実施するために、プラスミドCNCMI−1588中に存在する3.6kbHindIIIフラグメント又はプラスミドCNCMI−1589中に存在する6.5kb EcoRVフラグメントと相同であるか又はハイブリッド形成するフラグメントをベクター中にクローン化することが好ましい。0.8kb EcoRIフラグメントを用いることが好ましい。
【0026】
ベクターは、例えば大腸菌又はラクトコッカス ラクチスのような、他の微生物の複製系又は表現系を含むことができる、複製可能な表現プラスミドであり得る。これはまた、組込みベクター(integrative vector)でもよい。ファージの配列の上流に、この配列の発現のために重要な配列(例えば、ストレプトコッカスプロモーター)を配置することが有用ではないことにも注目すべきである。
【0027】
本発明による発現又は選択プロセスでは、ストレプトコッカス属の細菌、特にS.サーモフィルス中に、例えば、接合(conjugation)、トランスフェクション又は形質転換によって導入することができる。この場合に、このように形質転換された微生物が形質転換されたベクターの幾つかのコピーを含むことが好ましい。
【0028】
本発明によるDNAフラグメント、組換えプラスミド及び形質転換細菌を得る実施例に関する、以下に記載の追加の説明によって、本発明をさらに詳述する。しかし、これらの実施例が本発明の対象を説明するために記載するものであり、いかなる意味でも、それらへの限定を意味するものではないことは、言うまでもない。
【0029】
DNAの取扱い、細菌細胞のクローニング及び形質転換は、他に記載しない限り、Sambrook等による上記テキストに記載された操作によって実施される。%は、他に記載しない限り、重量によるものである。
【0030】
培地:(固形培地として1.5%Bactoagarを添加)
−M17(Difco,米国):0.5%トリプトン(tryptone)、0.5%ソイトーン(soytone)、0.5%食肉加水分解物、0.25%酵母抽出物、0.05%アスコルビン酸、0.025%硫酸マグネシウム、1.9%β−グリセロリン酸二ナトリウム及び水。
−LM17:0.5%ラクトースを含むM17培地。
−LM17/CaCl2:0.05%CaCl2を含むLM17培地。
−MSK:0.1%酵母抽出物を含む脱脂乳(10%で再構成する粉末)
−MRS:1%ペプトン、1%加水分解された食肉,0.5%酵母抽出物,0.5%酢酸ナトリウム、0.01%硫酸マグネシウム、0.2%リン酸二カリウム、0.2%クエン酸アンモニウム、0.005%硫酸マンガン、2%デキストロース、0.1%Tween80及び水。
−HJ:3%トリプトン、0.2%牛肉抽出物、1%酵母抽出物、0.4%KH2PO4
【0031】
細菌菌株
−1994年5月18日にCNCMに寄託され、寄託番号CNCMI−1424を与えられたS.サーモフィルスSfi21。この菌株はファージφSfi21に敏感であり、ファージφBas3、φBas11、φBas19、φSfi2、φSfi9及びφSfil8に対して本来耐性である。
−φBas3、φBas11、φBas19、φSfi2及びφSfi18に敏感であり、ファージφSfi9に本来耐性であるS.サーモフィルスSfi1。プラスミドpMZ31又はpMZ24を含む、この菌株の2種のクローンは、上記寄託番号CNCMI−1588及びCNCMI−1589でCNCMに寄託された。
【0032】
−1994年5月18日にCNCMに寄託され、寄託番号CNCMI−1421を与えられたS.サーモフィルスSfi9。この菌株はファージφSfi9に敏感であり、ファージφBas11、φBas19、φBas3、φSfi2、φSfi18及びφSfi21に対して本来耐性である。
これらの3種類のグラム陽性菌株は顕微鏡下で非鞭毛性鎖形成球菌の外観を有する。これらの菌株は非胞子形成性であり、通性嫌気性生物である。
【0033】
【実施例】
例1:ファージφSfi21からのDNAフラグメントのクローニング
I.1.ファージφSfi21からのDNAフラグメントの作製
液体培地LM17/CaCl2 200mlに、S.サーモフィルス株Sfi21の定常期培養物1%と、約108粒子/mlを含むファージ懸濁液(Collection Nestle)500μlとを接種する。この培地を42℃において、溶菌が終了するまで(約2時間)インキュベートし、培地をSorvalSS−34ローターにおいて8000rpm及び4℃において30分間遠心分離し、上澄み液を回収し、これを同じローターにおいて12,000rpm、4℃において6時間再び遠心分離し、次に、ファージ粒子のペレットを緩衝液(20mM Tris pH7.2、10mM NaCl、10mM MgSO4を含む)0.5ml中に再懸濁させる。次に、ファージ粒子のこの懸濁液を−20℃において保存する(この方法は他のファージの懸濁液の製造にも適用可能である)。
【0034】
ファージ懸濁液をデオキシリボヌクレアーゼ 5μg/mlとリボヌクレアーゼ 1μg/mlとによって37℃において30分間処理し、50mM EDTAと0.8%SDSとを加えて、混合物を37℃において5分間インキュベートし、次に、プロテイナーゼK 100μg/mlを加え、混合物を56℃において1時間インキュベートする。TE(100mM Tris pH7.5と10mM EDTA)で飽和したフェノール溶液の1倍量によって、続いてクロロホルムの1倍量によって、タンパク質を抽出する。次に、水相中に存在するファージDNAをエタノール(0.3M 酢酸ナトリウムを含む、pH5.2)の2倍量中で−70℃において少なくとも30分間沈殿させる。混合物を13,000rpmで遠心分離し、ファージDNAのペレットを水0.4ml中に再懸濁させる。
【0035】
ファージDNAの溶液の一部を次に緩衝液(20mM KCl、10mM Tris−HCl pH8、10mM MgCl2、1mM DTT及びBSA0.1mg/mlを含む)中で制限酵素HindIII(Boehringer−Mannheim,ドイツ)によって従来通り消化させる。次に、上記条件下でタンパク質をフェノールで抽出し、DNAを沈殿させ、ファージDNA100ng/μlを含む溶液を得るように、TE溶液中に再懸濁させる。
【0036】
I.2.ファージφSfi21のゲノムの大部分をカバーするDNAフラグメントを含むストレプトコッカスライブラリーの作製: 上記条件下で、ベクターpNZ124(M.De VOS、Agricultural University of Wageningen,オランダ)を制限酵素HindIIIによって従来法に従って消化させる。この反応の終了時に、タンパク質をフェノールで抽出し、DNAを沈殿させ、プラスミドDNA100ng/μlを含む溶液を得るように、TE溶液中に再懸濁させる。
【0037】
ベクターpNZ124(100ng)の溶液の若干量と、DNAフラグメント(100ng)の溶液の別の若干量と、水 17μlまでとを混合する。混合物を56℃において2〜5分間加熱し、次に、通常の連結反応用緩衝液2μlとT4 DNAリガーゼ(Boehringer−Mannheim,ドイツ)の溶液1μlとを加える。この反応の終了時に、タンパク質をフェノールによって抽出し、DNAを従来法に従って沈殿させる。
【0038】
図1と図2に挙げたファージの全てに感受性であるS.サーモフィルスSfi1菌株のコンピテント細胞をMarciset等の方法(Biotechnology and Bioengineering,43,490〜496,1994)によって作製する。
【0039】
コンピテント細胞を形質転換されたベクターによるエレクトロポレーションによって形質転換する(Marciset等)。このために、解凍したコンピテント細胞の懸濁液200μlを組換えベクターの沈殿ペレットと混合し、混合物をエレクトロポレーション装置(Gen Pulser,Biorad)のキュベットに入れ、このキュベットを2000V,25μF及び400Ωにさらし、液体培地HJ(さらに、0.5%ラクトースを含む)1mlを加え、混合物を42℃において4時間インキュベートする。培養物を固形LM17培地(さらに、クロラムフェニコール 4μg/mlを含む)上に置く。生き残る細菌がファージφSfi21の全ゲノムをカバーするDNAフラグメントを含むストレプトコッカスライブラリーを構成する。しかし、1個以上のファージフラグメントを組込まずに再循環されるベクターpNZ124を含むストレプトコッカスも存在することに注目すべきである。
【0040】
I.3.ファージ耐性ストレプトコッカスのライブラリーの作製: 上記ストレプトコッカスライブラリーをLM17液体培地(さらに、クロラムフェニコール4μg/mlと、ファージφSfi21粒子懸濁液 100μlとを含む)中で培養する(上記I.1項)。生き残る細菌がファージ耐性ストレプトコッカスのライブラリーを構成する。
【0041】
I.4.プラスミドpMZ23の分析
ファージ耐性S.サーモフィルスから、寄託番号CNCMI−1588を与えられ、3.6kb HindIIIファージDNAフラグメントを含むプラスミドpMZ23を含むクローンを単離することができた。
プラスミドpMZ23によって与えられるファージ耐性をマイクロタイタープレート試験によって評価することができる。このために、プラスミドpMZ23を含むS.サーモフィルスSfilクローンをMSK培地(クロラムフェニコール4μg/mlを補充)で培養する。定常期培養物100μlをLM17/CaCl2培地(クロラムフェニコール4μg/mlを補充)0.9mlで希釈する。上記培地200μlと、希釈培養物22μlと、上記ファージφSfi21懸濁液2.5μl/mlとをマイクロタイタープレートの孔に分配する(3通りに;1/100希釈)。このプレートを42℃においてインキュベートし、15分毎に光学密度を620〜630nmにおいて7.5時間測定する(Automatic Reader,Dynatech)。
【0042】
同じ試験をファージφSfi21と相同なファージ、すなわち、ファージφSfi2、φSfi18及びφBas3と、ファージφSfi21とは異種のファージ、すなわち、ファージφBas11及びφBas19によって実施した。このために、これらのファージの懸濁液を上記I.1項に記載したように製造した。
【0043】
比較のために、ファージの不存在下で形質転換したS.サーモフィルス Sfi1株によって、同じ試験を平行して実施する。同じ試験をプラスミドpNZ124によって形質転換したS.サーモフィルス菌株によっても実施する。
図1に示す試験結果は、プラスミドpNZ124によって形質転換したS.サーモフィルスSfi1株が全ての使用ファージに感受性であることを実証する。それ故、プラスミドpNZ124は耐性の原因ではない。
【0044】
図2に示す試験結果は、プラスミドpMZ23によって形質転換したS.サーモフィルスSfi1株が全ての使用ファージに耐性であることを実証する。それ故、3.6kb HindIIIファージフラグメントが実際にこの耐性の原因である。このフラグメントはファージφSfi21と相同なファージ及び異種なファージに対する耐性を与えることができる。
【0045】
I.5.耐性度の評価: プラスミドpNZ124又はpMZ23によって形質転換したS.サーモフィルスSfi1株のMSK(クロラムフェニコール4μg/mlを補充)中の新鮮な培養物0.3mlと、MRSアガール培地(0.7%Bactoagar)(52℃)2.5mlと、評価すべき各ファージの懸濁液の希釈物0.1mlとを混合する(ファージ懸濁液はI.1項の記載の通りに調製)。混合物をLM17固形培地(クロラムフェニコール補充)上でプレーティングし、プレートを嫌気性条件下で42℃においてインキュベートし、感染病巣の数を固形培地上で(プラークとして)計数する。次に、一定の希釈に関して、pNZ124による形質転換S.サーモフィルス培養物上プラーク数対pMZ23による形質転換S.サーモフィルス培養物上プラーク数の比によって、pNZ124/pMZ23比を算出する。
【0046】
以下の表1に示す結果は、ファージφSfi21ゲノムの3.6kb HindIIIフラグメントが、ファージφSfi21と相同であるファージに対する耐性を与えることができることを実証する。
【0047】
【表1】
Figure 0003899143
【0048】
I.6.3.6kb HindIIIフラグメントの分析: 3.6kb HindIIIフラグメントの一部もファージに対する耐性を与えることができるか否かを判断するために、3.6kb HindIIIのEcoRI1フラグメントをpNZ124中にクローン化し、このプラスミドをS.サーモフィルスSfi1に形質転換する。
【0049】
このために、プラスミドpMZ23を精製し、これを当業者に周知の方法によって制限酵素HindIIIで切断して、フラグメントにする。次に、DNAフラグメントをアガロースゲル電気泳動によって分離する。3.6kbフラグメントを含むバンドをゲルから切断し、このバンドを0.45μm遠心分離膜(MCウルトラフリー フィルター)上に付着させ、これを−20℃に10分間貯蔵し、Heraeus Biofuge A遠心機中、全体を10,000rpmで室温下20分間遠心分離する。濾液をTE飽和フェノールによって抽出し、水相を酢酸エチルとエタノールとによって−70℃において少なくとも30分間沈殿させる。混合物を13,000rpmにおいて遠心分離し、ペレットを70%エタノール溶液0.5ml中に再懸濁させ、懸濁液を13,000rpmにおいて再遠心分離し、次に、3.6kb DNAフラグメントを水10μl中に再懸濁させる。
【0050】
3.6kb フラグメントを制限酵素EcoRIによって切断し、切断フラグメントを、予めEcoRIによって切断したプラスミドpNZ124に連結し、組換えプラスミドをS.サーモフィルスSfi1株に形質転換する。実験条件は上記I.1項及びI.2項に記載の条件と同様である。次に、ファージφSfi21に耐性の細菌を上記I.3項に記載の条件と同様の条件下で選択し、0.8kb EcoRIファージDNAフラグメント含有プラスミドpMZ23cを含む、特に耐性のクローンを単離する。
【0051】
このフラグメントによってストレプトコッカスに与えられた耐性を上記I.4項に記載の条件下で評価する。以下の表2に示す結果は、ファージφSfi21のゲノムの0.8kbフラグメントがファージφSfi21に相同であるファージに対する耐性を与えることができることを実証する。
【0052】
【表2】
Figure 0003899143
【0053】
I.7.0.8kb EcoRIフラグメントの配列決定: プラスミドpMZ23cを当業者に周知の方法によって精製し、次に、0.8kb EcoRIフラグメントをジデオキシヌクレオチドを用いる既知の方法(Sanger等,Proc.Natl.Acad.Sci.,74,5463〜5467,1977)によって配列決定する。このために、プライマーとして役立つオリゴヌクレオチドを用いて、これをファージ配列のいずれかの側で、プラスミドpNZ124に由来する配列とハイブリッド形成させる。
結果は、0.8kb EcoRIフラグメントが以下の配列表に示す配列番号1の配列を有することを実証する。
【0054】
例2:ファージφSfi2からの6.5kb EcoRV DNAフラグメントのクローニング
ファージφSfi2のゲノムからのEcoRVフラグメントを含有する組換え体プラスミドpNZ124を含むS.サーモフィルスSfi1菌株のライブラリーを作製する。このために、上記I.1項及びI.2項に記載の方法と同じ方法を用いる。
次に、ファージ耐性のS.サーモフィルスSfi1株のライブラリーを上記I.3項に記載のように作製する。ファージ耐性のS.サーモフィルスから、寄託番号CNCM I−1589を与えられ、6.5kb EcoRVファージDNAフラグメントを含むプラスミドpMZ31を含むクローンを単離することができた。
【0055】
プラスミドpMZ31によって与えられるファージ耐性を上記I.4項及びI.5項に記載の試験と同様の試験によって評価することもできる。
6.5kb EcoRVフラグメントの一部も、これを含むストレプトコッカスにこのファージに対する耐性を与えることができる。このために、上記I.6項に記載の方法と同様の方法によって、プラスミドpMZ31を精製し、種々の制限酵素によって切断して、フラグメントにし、これらのフラグメントをプラスミドpNZ124中にサブクローン化し、S.サーモフィルスSfi1を組換えベクター(pMZ31フラグメントという)によって形質転換する。最後に、ファージ耐性を示す形質転換細菌を上記I.5項に記載の試験によって選択する。特に、100より大きい“pNZ124/pMZ31−フラグメント”比を有する細菌を選択する。この比は、pNZ124による形質転換S.サーモフィルス培養物上プラーク数とpMZ31フラグメントによる形質転換S.サーモフィルス培養物上プラーク数とによって、算出する。
【0056】
以下の表3に示す結果は、6.5kb EcoRVフラグメントに由来する4種のフラグメント(すなわち、3kb EcoRV−BglII、2kb BglII−HIII、3.5kb BglII−EcoRV及び0.8kb EcoRI−EcoRIフラグメント)がストレプトコッカスに非常に良好な耐性を与えることができることを実証する。
【0057】
【表3】
Figure 0003899143
【0058】
S.サーモフィルスSfilに与えられる耐性が、たとえフラグメントが核酸配列の同じ部分を有するとしても、フラグメントによって異なることを観察することができる。実際に、3.5kb BglII−EcoRVフラグメントは2kb BglII−HIIIフラグメントを含み、3kb EcoRV−BglIIフラグメントは0.8kb EcoRI−EcoRIフラグメントを含む。
【0059】
さらに、ジデオキシヌクレオチド法による0.8kb EcoRI−EcoRIフラグメントの配列決定は配列番号1と同じ配列を示す。プラスミドpMZ31−[0.8kb EcoRI−EcoRI]を含むS.サーモフィルスSfil株は、図2に示すファージによる攻撃を受けたときに、同じ条件下でプラスミドpMZ23cを含むS.サーモフィルスSfil株に関して得られる成長曲線と非常に類似した成長曲線を示す。
【0060】
例3
プラスミドpMZ23をエレクトロポレーションによってS.サーモフィルスSfi9株に形質転換する。このために、上記I.2項に記載の方法と同様の方法を用いる。上記I.5項に記載の試験と同様の試験による、形質転換菌株の耐性スペクトルの評価は、形質転換S.サーモフィルスSfi9株がファージφSfi21及びφSfi2とは異種のファージであるファージφSfi9に耐性であることを示す。
【0061】
例4
無菌再構成ミルクに培地の凝固の段階で採取した各菌株の予備培養物(MSK培地中)を1%の割合で接種し、このミルクを約42℃の温度においてpH5.1に達するまでインキュベートし、これを4℃の温度にまで冷却し、次にこれを−75℃において凍結することによって、S.サーモフィルスSfil株とpMZ23形質転換S.サーモフィルスSfil株の凍結スターターを調製する。
凍結スターターの混合物としての直接接種によって所定ヨーグルトを調製する。このために、低温殺菌済み再構成ミルク(3.7%脂肪、2.5%脱脂乳粉末)に各凍結スターター6mlを接種し、混合物をpH約4.65に達するまでインキュベートし、次に、これを4℃の温度にまで冷却する。
【0062】
【配列表】
Figure 0003899143
【0063】
Figure 0003899143
Figure 0003899143

【図面の簡単な説明】
【図1】ファージφBas3、φBas11、φBas19、φSfi21、φSfi2及びφSfi18の存在下及び不存在下でのプラスミドpNZ124形質転換S.サーモフィルス株Sfi1のマイクロタイタープレート中での成長曲線(時間の関数としての光学密度)。
【図2】ファージφBas3、φBas11、φBas19、φBas3、φSfi21、φSfi2及びφSfi18の存在下及び不存在下でのプラスミドpMZ23形質転換S.サーモフィルス株Sfi1のマイクロタイタープレート中での成長曲線(時間の関数としての光学密度)。

Claims (10)

  1. ストレプトコッカスに含ませることによって、少なくとも1種のファージに対する耐性を該ストレプトコッカスに与えることができるDNAフラグメントであって、プラスミドpMZ23(寄託番号CNCMI−1588)中に存在する3.6kb HindIIIフラグメント、プラスミドpMZ31(寄託番号CNCMI−1589)中に存在する6.5kb EcoRVフラグメント、又は配列番号1の塩基配列を有するフラグメントから成る、上記DNAフラグメント。
  2. ストレプトコッカスに含ませることによって、少なくとも1種のファージに対する耐性を該ストレプトコッカスに与えることができるDNAフラグメントであって、プラスミドpMZ23(寄託番号CNCMI−1588)中に存在する3.6kb HindIIIフラグメント、プラスミドpMZ31(寄託番号CNCMI−1589)中に存在する6.5kb EcoRVフラグメント、又は配列番号1の塩基配列を有するフラグメントと緊縮条件下でハイブリッド形成し、かつ該DNAフラグメントを該ストレプトコッカスに含ませることによって、ファージφSfi21又はファージφSfi2に対する耐性を該ストレプトコッカスに与えることができる、上記DNAフラグメント。
  3. 請求項1に記載のDNAフラグメントを有するストレプトコッカスであって、該DNAフラグメントが該ストレプトコッカスのゲノム中に組込まれているか、又は複製可能なプラスミドを介して該ストレプトコッカス中に保持されている、上記ストレプトコッカス。
  4. 請求項2に記載のDNAフラグメントを有するストレプトコッカスであって、該DNAフラグメントが該ストレプトコッカスのゲノム中に組込まれているか、又は複製可能なプラスミドを介して該ストレプトコッカス中に保持されている、上記ストレプトコッカス。
  5. 請求項1に記載のDNAフラグメントを含む複製可能な又は組込み可能な組換えベクター。
  6. 請求項2に記載のDNAフラグメントを含む複製可能な又は組込み可能な組換えベクター。
  7. 請求項1に記載のDNAフラグメントをベクター中にクローン化してベクター構築体を形成させ、該ベクター構築体をストレプトコッカス中に導入することを含む、少なくとも1種のファージに耐性なストレプトコッカスの製造方法。
  8. 請求項2に記載のDNAフラグメントをベクター中にクローン化してベクター構築体を形成させ、該ベクター構築体をストレプトコッカス中に導入することを含む、少なくとも1種のファージに耐性なストレプトコッカスの製造方法。
  9. 請求項7に記載の方法により産生される、ファージ耐性ストレプトコッカス。
  10. 請求項8に記載の方法により産生される、ファージ耐性ストレプトコッカス。
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