JP3898138B2 - 送信機及び受信機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は周波数ホッピングによるスペクトル拡散通信方式の送信機及び受信機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、スペクトル拡散通信方式を用いた無線通信としては、2値情報系列に対して擬似雑音(PN)符号等により構成される拡散符号を乗算することで、周波数領域において、その伝送情報以上の帯域に信号スペクトルを拡散する直接拡散方式と、局部発信器の励振周波数を高速に駆動して、搬送波周波数を高速かつ広帯域に切替えることで、信号スペクトルを拡散する周波数ホッピング方式が広く実用化されている。
【0003】
周波数ホッピング通信は、搬送波周波数を元の実情報データよりも広帯域に高速に切替えて信号を伝送することから、耐フェージング特性に優れており伝送品質の向上に有効な伝送方式である。また、送受信機間で同期を確立した上で搬送波周波数を任意のホッピングパターンに従って切り替えることから、秘匿性の高い通信方式であるという利点も有している。
【0004】
図7は、例えば非特許文献1に記載された、従来の周波数ホッピングによるスペクトル拡散通信方式の送信機の構成を示すブロック図である。この送信機は、誤り訂正符号化回路51、変調器52、PN信号発生回路53、周波数シンセサイザ54、ミキサ55及び送信アンテナ56により構成されている。
【0005】
図7において、送信すべき実情報データは、誤り訂正符号化回路51に入力され、誤り訂正符号化回路51は所定の誤り訂正方式のアルゴリズムに従い誤り訂正符号語を生成する。変調器52は符号語に変換された実情報データを、例えば、MSK(Minimum Phase Shift Keying)やQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)等の所定の変調方式にて変調し変調信号を出力する。
【0006】
次に変調信号はミキサ55に入力され、周波数シンセサイザ54において発振するRF周波数の帯域へ周波数変換される。この周波数シンセサイザ54は、PN信号発生回路53からのPN信号によるランダムな周波数ホッピングパターンに従って、発振周波数を切り替えることが可能である。周波数ホッピング通信では、所定のホッピング周波数で、送受信機間で定められたホッピングパターンに従って周波数シンセサイザ54の発振周波数を切り替える。
【0007】
このように周波数シンセサイザ54の発振周波数を切り替えることで、ミキサ55で生成される送信データの搬送波周波数もホッピング周波数で所定のホッピングパターンに従って変化することになり、周波数領域において実情報データの情報速度以上の広帯域に拡散されることになる。
【0008】
ここで、ホッピング周波数を不当に低く設定すると、ミキサ55の搬送周波数が符号語の発生時間間隔に比して長時間同一の周波数となり、複数のシンボルが同一の搬送周波数で伝送されてしまい、周波数ホッピングによる帯域拡散効果が低減し高い秘匿性が得られなくなる。このため、一般に符号語の発生時間間隔を考慮の上で、適切にホッピング周波数を設定することが必要となり、符号語の発生間隔が短時間になるに従いホッピング周波数は高くなる。
【0009】
図8は従来の周波数ホッピングによるスペクトル拡散通信方式の受信機の構成を示すブロック図である。この受信機は、受信アンテナ61、BPF62、同期回路63、周波数シンセサイザ64、ミキサ65、復調器66及び誤り訂正復号器67により構成されている。
【0010】
送信機から送信されたRF信号はBPF62により不要な周波数成分が除去される。さらに、同期回路63は受信したRF信号の周波数偏移を監視し、このRF信号に含まれる同期語の検出を行って送受信機間における同期を確立する。
【0011】
送受信機間の同期が確立した後、周波数シンセサイザ64は、送信機の周波数シンセサイザ54と同一のホッピングパターンに従って発振周波数の切り替えを行う。受信したRF信号はミキサ65へ入力され、送信機における周波数シンセサイザ54と同期した受信機の周波数シンセサイザ64による発振周波数と乗算されることでベースバンド領域に周波数変換される。
【0012】
ベースバンド領域に周波数変換された受信データは復調器66へ入力されて所定の復調処理が行われる。この復調結果は誤り訂正復号器67へ入力され、元の実情報データへ変換されて受信結果として出力される。
【0013】
この周波数ホッピングによるスペクトル拡散通信方式の送受信機では、周波数シンセサイザの発振周波数を所定のホッピング周波数により切り替えることにより、送信する実情報データ又は受信したRF信号の周波数変換を行っている。ここでは前述の通り、ホッピング周波数を適切に設定する必要があり、実情報データの情報速度が高速化するにつれて、ホッピング周波数も高速化する必要があり、発振周波数の高速切り替えの可能な周波数シンセサイザが必要となっている。
【0014】
しかし、ハードウェア構成上の制約から、上記のような発振周波数の高速切り替え可能な周波数シンセサイザの実現は困難を伴う。また、仮にこのような高速切り替え可能な周波数シンセサイザが実現可能であっても、切り替え直後の周波数シンセサイザの発振周波数は安定しないため、送信機及び受信機におけるミキサでの信号の周波数変換ができない待ち時間が生じてしまう。この時間において情報伝送は不可能であるため、周波数切り替えの前後の所定の時間に、一定のガード時間を設ける必要があり、データ伝送速度の向上と共にこの待ち時間による伝送効率の低下は無視し得ないものとなる。
【0015】
また、従来の周波数ホッピングによるスペクトル拡散通信方式では、送信機から送信されるRF信号の搬送波周波数は、周波数シンセサイザにおいて発振可能な周波数に比して高々1つの周波数であり、複数のデータをパラレルに送信し複数の搬送波を同時にホッピングさせることで、秘匿性の向上を図る等の実現は困難である。
【0016】
【非特許文献1】
CDMA方式と次世代移動体通信システム、小川、トリケップス、p.16−17、1996年6月
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
従来の送信機及び受信機は以上のように構成されているので、周波数シンセサイザによるホッピング周波数の制約を受け、データ伝送の高速化を図ることが困難であるという課題があった。
【0018】
また、送信機から送信されるRF信号の搬送波周波数は、高々1つの周波数であるため、秘匿性の向上を図ることが困難であるという課題があった。
【0019】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、周波数シンセサイザによるホッピング周波数の制約を受けることなく、データ伝送の高速化を図ることができる送信機及び受信機を得ることを目的とする。
【0020】
また、秘匿性の向上を図ることができる送信機及び受信機を得ることを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る送信機は、OFDM変調することで生成される複数のサブキャリアの中から、送信すべき実情報データの伝送に使用するサブキャリアを送信フレーム毎にランダムに選択するサブキャリア選択部と、選択されたサブキャリアの各送信フレームにおけるサブキャリア番号をヘッダ情報として生成するヘッダ情報生成部と、選択されたサブキャリア毎に実情報データを1次変調すると共に、生成されたヘッダ情報と1次変調された実情報データを含む送信データにより送信フレームを構成するシンボルマッピング部と、構成された送信フレーム内の送信データをOFDM変調する逆フーリエ変換部とを備えたものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による送信機の構成を示すブロック図である。この送信機は、図1に示すように、メモリ部11、シンボルマッピング部12、シリアル・パラレル変換部13、逆フーリエ変換部14、パラレル・シリアル変換部15、サブキャリア選択部16、変調方式選択部17、ヘッダ情報生成部18、ダミーデータ生成部19、D/A変換部20、周波数変換部21及び送信アンテナ22により構成され、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調を用いた周波数ホッピングによるスペクトル拡散通信方式によりデータを送信するものである。
【0023】
図1において、メモリ部11は入力された実情報データを一時記憶し、ダミーデータ生成部19により生成されたダミーデータを実情報データに挿入して出力する。シンボルマッピング部12は、ダミーデータが挿入された実情報データを一次変調し、ヘッダ情報を付加した送信データにより送信フレームを生成する。シリアル・パラレル変換部13は送信フレーム内の送信データを直列/並列変換し、逆フーリエ変換部14は、直列/並列変換された送信フレーム内の送信データに対して逆フーリエ変換を実施することにより、二次変調としてのOFDM変調を行う。パラレル・シリアル変換部15はOFDM変調された送信フレーム内の送信データを並列/直列変換する。
【0024】
また、サブキャリア選択部16は、OFDM変調を行う逆フーリエ変換部14が生成可能なサブキャリアの中から、周波数ホッピングを行うために、送信フレー内の送信データを伝送するためのサブキャリアをランダムに選択し、選択したサブキャリアのサブキャリア番号を、変調方式選択部17、ヘッダ情報生成部18及びダミーデータ生成部19に通知する。
【0025】
このように、OFDM変調を使用することで生成される複数のサブキャリアを伝送時にランダムに選択して周波数ホッピングを行うことにより、従来のように周波数シンセサイザによるホッピング周波数の制約を受けずに、データ伝送の高速化を図ることができる。また、このOFDM変調を使用することで、サブキャリア間の周波数間隔を非常に狭めることが可能であり、従来のように、搬送周波数を周波数シンセサイザで切り替える方式と比較して狭帯域伝送が可能となる。
【0026】
また、サブキャリア選択部16は、送信フレーム毎に実際の伝送に使用するサブキャリア数を変更しても良い。これにより秘匿性を向上させることができると共に高品質伝送を実現できる。特に、周波数選択性フェージング環境にある伝送路では、サブキャリア数を変更することにより、周波数ダイバーシチ効果が期待できる。
【0027】
変調方式選択部17は、サブキャリア選択部16から通知された各サブキャリアに、所定の変調方式の中から変調方式を選択して割り当て、割り当てた各サブキャリアに適用する変調方式を、シンボルマッピング部12、ヘッダ情報生成部18及びダミーデータ生成部19に通知する。
【0028】
ヘッダ情報生成部19は、変調方式選択部18から通知された各サブキャリアに適用する変調方式と、サブキャリア選択部16から通知された送信データ伝送用のサブキャリア番号と、予め保有している伝搬路推定用パイロット信号等とから送信フレームのヘッダ情報を生成する。
【0029】
ダミーデータ生成部19は、ダミーデータを生成すると共に、サブキャリア選択部16から通知された送信データ伝送用のサブキャリア番号と変調方式選択部から通知されたダミーデータの変調方式に基づき、入力された実情報データに対して、生成したダミーデータを挿入する。
【0030】
D/A変換部20はOFDM変調された送信フレーム内の送信データをディジタル/アナログ変換し、周波数変換部21は送信フレーム内の送信データをRF帯域へ周波数変換し送信アンテナ22を介して送信する。
【0031】
次に送信機の動作について説明する。
入力された伝送すべき実情報データは、シフトレジスタにより構成されたメモリ部11に一時記憶される。
【0032】
サブキャリア選択部16は、送信する実情報データの生起をトリガとして、OFDM変調を行う逆フーリエ変換部14において生成可能な所定のN個のサブキャリア(#1〜#N)の中から、実際の送信データの伝送に使用するn個(ただし、n≦Nとする)のサブキャリアをランダムに選択し、選択したn個のサブキャリアについて、実情報データ伝送用のサブキャリア番号、ダミーデータ伝送用のサブキャリア番号及び予め定められているヘッダ情報伝送用のサブキャリア番号を、変調方式選択部17、ヘッダ情報生成部18及びダミーデータ生成部19に通知する。
【0033】
ここで、サブキャリア選択部16は、送信フレーム毎に送信データの伝送に使用するサブキャリア数nを変更しても良い。また、予め定められているヘッダ情報伝送用のサブキャリア番号は変更することも可能である。
【0034】
図2はヘッダ情報の伝送に使用するサブキャリアを示す図であり、ここでは、#1〜#4のサブキャリア(周波数f1 〜f4 )がヘッダ情報の伝送に使用されている。
【0035】
図3は実情報データとダミーデータの伝送に使用するサブキャリアを示す図であり、送信フレーム毎に伝送に使用するサブキャリア数nを3→2→6と変化させ、それぞれ実情報データとダミーデータを伝送するサブキャリアをランダムに選択している。
【0036】
変調方式選択部17は、サブキャリア選択部16から通知された実情報データ伝送用のサブキャリア番号、ダミーデータ伝送用のサブキャリア番号及びヘッダ情報伝送用のサブキャリア番号に対応する各サブキャリアに適用する変調方式をランダムに選択して割り当て、割り当てた各サブキャリアに適用する変調方式を、シンボルマッピング部12、ヘッダ情報生成部18及びダミーデータ生成部19に通知する。
【0037】
ここで、変調方式選択部17が割り当てる変調方式としては、例えば、1シンボル1ビット伝送のBPSK(Binary Phase Shift Keying)や、1シンボル2ビット伝送のQPSK(Quardrature Phase Shift Keying)等が選択される。また、ヘッダ情報伝送用のサブキャリアに適用する変調方式は予め定められており、受信機側にも通知されているものとする。
【0038】
ヘッダ情報生成部18は、サブキャリア選択部16から通知された実情報データ伝送用、ダミーデータ伝送用及びヘッダ情報伝送用の各サブキャリア番号と、変調方式選択部17から通知された実情報データ伝送用、ダミーデータ伝送用及びヘッダ情報伝送用の各サブキャリアの変調方式と、予め保有している伝搬路推定用パイロット信号や同期パターン信号等を含んだ送信フレームのヘッダ情報を生成してシンボルマッピング部12に通知する。
【0039】
シンボルマッピング部12は、まず、変調方式選択部17から通知された予め定められているヘッダ情報伝送用のサブキャリアに適用する変調方式に基づき、ヘッダ情報生成部18により生成された送信フレームのヘッダ情報を1次変調する。
【0040】
ダミーデータ生成部19は、実情報データに全く無関係なダミーデータを生成すると共に、サブキャリア選択部16から通知された実情報データ伝送用及びダミーデータ伝送用の各サブキャリア番号と、変調方式選択部17から通知されたダミーデータ伝送用のサブキャリアに適用する変調方式に基づいて、メモリ部11に一時記憶されている実情報データに生成したダミーデータを挿入する。
【0041】
図4はダミーデータの挿入を説明する図である。メモリ部11のシフトレジスタに6ビットの実情報データA,B,C,D,E,Fが一時記憶されている。ここでは、サブキャリア選択部16から、1送信フレームにおいて、実情報データ伝送用のサブキャリア番号として#2と#N−1が通知され、ダミーデータ伝送用のサブキャリア番号として#6が通知され、変調方式選択部17から、ダミーデータ伝送用のサブキャリアに適用する変調方式として、1シンボル2ビット伝送のQPSKが通知されたものとする。
【0042】
ダミーデータ生成部19は、生成した2ビットのダミーデータX,Yを、通知された#6のサブキャリアで伝送できるように、#2のサブキャリアで伝送する2ビットの実情報データA,Bの後で、#N−1のサブキャリアで伝送する2ビットの実情報データC,Dの前に挿入する。メモリ部11からは、図4に示すように、1送信フレームで伝送される実情報データA,B、ダミーデータX,Y、実情報データC,Dの順にシンボルマッピング部12に出力される。
【0043】
ダミーデータを含む実情報データはシンボルマッピング部12へ順次入力される。シンボルマッピング部12は、変調方式選択部18から指定された各サブキャリアに適用する変調方式に基づき、各実情報データと各ダミーデータをそれぞれ1次変調する。
【0044】
シンボルマッピング部12は、所定の変調方式により1次変調したヘッダ情報と、各サブキャリア毎に指定された変調方式により1次変調されたダミーデータを含む実情報データとによる送信データで構成された送信フレームを生成し、シリアル・パラレル変換部13に出力する。
【0045】
図5はシンボルマッピング部12により生成された送信フレームの構成を示す図であり、ヘッダ情報とダミーデータを含む実情報データとによる送信データにより構成されている。ここで、ヘッダ情報は各送信フレームの所定のサブキャリアで伝送されるが、ダミーデータと実情報データは、各送信フレームでランダムに選択されたサブキャリアを使用して周波数ホッピングで伝送される。
【0046】
シリアル・パラレル変換部13は、サブキャリア選択部16により選択された伝送に使用するサブキャリア番号から得たサブキャリア数(n)に従い、入力された送信フレーム内の送信データを直列・並列変換し、変換された送信フレーム内の送信データを逆フーリエ変換部14に出力する。このとき、並列変換された送信データの上位データから順に周波数の低いサブキャリアが割り当てられる。また、各サブキャリアに割り当てられるビット数は、そのサブキャリアに適用された変調方式により異なり、BPSKの場合は1ビット、QPSKの場合は2ビットが割り当てられる。
【0047】
逆フーリエ変換部14は、入力された送信フレーム内の送信データに対して逆フーリエ変換を施すことによりOFDM変調を行う。このOFDM変調された送信フレーム内の送信データはパラレル・シリアル変換部15に出力される。パラレル・シリアル変換部15は、送信フレーム内の送信データを並列・直列変換してD/A変換部20に出力する。D/A変換部20は、送信フレーム内の送信データをディジタル信号からアナログ信号へ変換し、アナログベースバンドの送信フレーム内の送信データを周波数変換部21に出力する。
【0048】
周波数変換部21は、アナログベースバンドの送信フレーム内の送信データを無線RF周波数に周波数変換し、送信アンテナ22を介して無線伝送路上へ送信する。
【0049】
図6はこの発明の実施の形態1による受信機の構成を示すブロック図である。この受信機は、図6に示すように、受信アンテナ31、周波数変換部32、A/D変換部33、シリアル・パラレル変換部34、フーリエ変換部35、パラレル・シリアル変換部36、シンボル判定部37、スイッチ38、ヘッダ情報保持部39、復調方式判定部40及び受信データ生成部41により構成されており、OFDM変調を用いた周波数ホッピングによるスペクトル拡散通信により伝送されたデータを受信するものである。
【0050】
次に受信機の動作について説明する。
まず、伝送路からのRF信号は受信アンテナ31により受信されて周波数変換部32へ入力される。周波数変換部32は受信したRF信号をベースバンドアナログ信号に周波数変換し、A/D変換部33はアナログベースバンドの受信フレーム内の受信データをディジタル信号に変換し、シリアル・パラレル変換部34はディジタル信号に変換された受信フレーム内の受信データに対して直列・並列変換を施しフーリエ変換部35に出力する。
【0051】
フーリエ変換部35は、受信フレーム内の受信データに対して、フーリエ変換処理を施すことにより2次復調としてのOFDM復調を実行する。パラレル・シリアル変換部36は、OFDM復調された受信フレーム内の受信データに対して並列/直列変換を行いシンボル判定部37に出力する。
【0052】
シンボル判定部37は、最初に受信フレーム内の先頭にあるヘッダ情報の1次復調を行う。ヘッダ情報は送信機において所定の変調方式で変調されていることから、受信機におけるシンボル判定部37では、所定の変調方式に対応した復調方式を適用することでヘッダ情報の復調が可能である。
【0053】
シンボル判定部37により復調された受信フレーム内のヘッダ情報は、スイッチ38によりヘッダ情報保持部39に入力される。ヘッダ情報保持部39は入力されたヘッダ情報の解析を行い、復調に必要な受信パラメータを抽出する。すなわち、ヘッダ情報保持部39は、ヘッダ情報に含まれるダミーデータを含む実情報データの各サブキャリアに適用する変調方式と、実情報データ伝送用及びダミーデータ伝送用の各サブキャリア番号を読み取り、読み取った変調方式を復調方式判定部部40に通知し、読み取った各サブキャリア番号を受信データ生成部41に通知する。
【0054】
復調方式判定部40は、ヘッダ情報保持部39から通知された各サブキャリアに適用する変調方式に基づき、受信フレーム内の実情報データとダミーデータを復調するための復調方式を判定し、判定した各サブキャリアに適用する復調方式をシンボル判定部37に通知する。
【0055】
シンボル判定部37は、復調方式判定部40から通知された各サブキャリアの復調方式に基づき、受信フレーム内のヘッダ情報に後続する実情報データとダミーデータを1次復調し、スイッチ38を介して、復調された受信フレーム内の実情報データとダミーデータを受信信号生成部41に出力する。このスイッチ38は、ヘッダ情報が復調されている間はヘッダ情報保持部39側に倒れており、受信フレームの先頭から固定長のヘッダ情報終端までの復調が終了すると受信データ生成部41側に倒れる。
【0056】
受信データ生成部41は、ヘッダ情報保持部39から通知された実情報データ伝送用及びダミーデータ伝送用の各サブキャリア番号に基づき、シンボル判定部37から出力された受信フレーム内の実情報データとダミーデータから実情報データとダミーデータを抽出し、抽出したダミーデータを消去して実情報データを出力する。このようにして、送信機から伝送された実情報データを得ることが可能となる。
【0057】
なお、この実施の形態1の送信機において、伝送に使用するサブキャリア数を送信フレーム毎に変更しているが、このサブキャリア数は所定の数でも良く、全送信フレームにおいて固定としても構わない。
【0058】
また、この実施の形態1の送信機において、実情報データとダミーデータを伝送する各サブキャリアに適用する変調方式はランダムに選択するものとして説明したが、この変調方式は所定のものを固定して使用しても良い。
【0059】
さらに、この実施の形態1の送信機において、実情報データにダミーデータを挿入しているが、このダミーデータの挿入は通信の実現上、必ずしも必要なものではなく、ダミーデータを挿入する代わりに、例えば、伝搬路のフェージング推定に使用するパイロット信号等の他の情報信号を挿入することも可能である。
【0060】
以上のように、この実施の形態1によれば、送信データに対してOFDM変調を行い、送信データの伝送に使用するサブキャリアをランダムに選択して、周波数ホッピングによるスペクトル拡散通信を行うことにより、従来のように、周波数シンセサイザの切替え速度によりホッピング周波数に制約を受けることなく、データ伝送の高速化を図ることができるという効果が得られる。
【0061】
また、この実施の形態1によれば、送信フレーム毎に実際の伝送に使用するサブキャリア数を変更することにより、秘匿性を向上させることができると共に高品質伝送を実現できるという効果が得られる。
【0062】
さらに、この実施の形態1によれば、送信機において、実情報データ伝送用の各サブキャリアに適用する変調方式を選択し、各サブキャリアに適用する変調方式を送信フレーム内のヘッダ情報に含ませて伝送することにより、受信機において、実情報データの復調が可能となり、第三者による傍聴を困難ならしめる等、さらに秘匿性を向上させることができるという効果が得られる。
【0063】
さらに、この実施の形態1によれば、実情報データにダミーデータを挿入し、ダミーデータを伝送するサブキャリアを、実情報データを伝送するサブキャリアに混在させることにより、さらに秘匿性を向上させることができるという効果が得られる。
【0064】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、OFDM変調することで生成される複数のサブキャリアの中から、送信すべき実情報データの伝送に使用するサブキャリアを送信フレーム毎にランダムに選択するサブキャリア選択部と、選択されたサブキャリアの各送信フレームにおけるサブキャリア番号をヘッダ情報として生成するヘッダ情報生成部と、選択されたサブキャリア毎に実情報データを1次変調すると共に、生成されたヘッダ情報と1次変調された実情報データを含む送信データにより送信フレームを構成するシンボルマッピング部と、構成された送信フレーム内の送信データをOFDM変調する逆フーリエ変換部とを備えたことにより、データ伝送の高速化を図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による送信機の構成を示すブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による送信機におけるヘッダ情報の伝送に使用するサブキャリアを示す図である。
【図3】 この発明の実施の形態1による送信機における実情報データとダミーデータの伝送に使用するサブキャリアを示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態1による送信機におけるダミーデータの挿入を説明する図である。
【図5】 この発明の実施の形態1による送信機における送信フレームの構成を示す図である。
【図6】 この発明の実施の形態1による受信機の構成を示すブロック図である。
【図7】 従来の周波数ホッピングによるスペクトル拡散通信方式の送信機の構成を示すブロック図である。
【図8】 従来の周波数ホッピングによるスペクトル拡散通信方式の受信機の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
11 メモリ部、12 シンボルマッピング部、13 シリアル・パラレル変換部、14 逆フーリエ変換部、15 パラレル・シリアル変換部、16 サブキャリア選択部、17 変調方式選択部、18 ヘッダ情報生成部、19 ダミーデータ生成部、20 D/A変換部、21 周波数変換部、22 送信アンテナ、31 受信アンテナ、32 周波数変換部、33 A/D変換部、34 シリアル・パラレル変換部、35 フーリエ変換部、36 パラレル・シリアル変換部、37 シンボル判定部、38 スイッチ、39 ヘッダ情報保持部、40復調方式判定部、41 受信データ生成部。
Claims (7)
- 周波数ホッピングによるスペクトル拡散通信方式の送信機において、
OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調することで生成される複数のサブキャリアの中から、送信すべき実情報データの伝送に使用するサブキャリアを送信フレーム毎にランダムに選択するサブキャリア選択部と、
上記サブキャリア選択部により選択されたサブキャリアの各送信フレームにおけるサブキャリア番号をヘッダ情報として生成するヘッダ情報生成部と、
上記サブキャリア選択部により選択されたサブキャリア毎に実情報データを1次変調すると共に、上記ヘッダ情報生成部により生成されたヘッダ情報と1次変調された実情報データを含む送信データにより送信フレームを構成するシンボルマッピング部と、
上記シンボルマッピング部により構成された送信フレーム内の送信データをOFDM変調する逆フーリエ変換部とを備えたことを特徴とする送信機。 - サブキャリア選択部は送信フレーム毎に選択するサブキャリア数を変更することを特徴とする請求項1記載の送信機。
- サブキャリア選択部により選択された各サブキャリアに適用する変調方式を選択する変調方式選択部を備え、
ヘッダ情報生成部が上記変調方式選択部により選択された変調方式をヘッダ情報として生成し、
シンボルマッピング部が上記変調方式選択部により選択された各サブキャリアの変調方式に基づき実情報データを1次変調することを特徴とする請求項1記載の送信機。 - ダミーデータを生成するダミーデータ生成部を備え、
サブキャリア選択部がダミーデータの伝送に使用するサブキャリアを送信フレーム毎にランダムに選択し、
ヘッダ情報生成部が上記サブキャリア選択部により選択されたダミーデータの伝送に使用するサブキャリアの送信フレームにおけるサブキャリア番号をヘッダ情報として生成し、
変調方式選択部が上記サブキャリア選択部により選択されたダミーデータの伝送に使用するサブキャリアに適用する変調方式を選択し、
上記ダミーデータ生成部が、上記サブキャリア選択部により選択されたダミーデータの伝送に使用するサブキャリアの送信フレームにおけるサブキャリア番号と、上記変調方式選択部により選択されたダミーデータの伝送に使用するサブキャリアに適用する変調方式とに基づき、生成したダミーデータを実情報データに挿入し、
シンボルマッピング部が、上記変調方式選択部により選択されたダミーデータの伝送に使用するサブキャリアに適用する変調方式に基づき、ダミーデータを1次変調することを特徴とする請求項3記載の送信機。 - 周波数ホッピングによるスペクトル拡散通信方式の受信機において、
ランダムに選択されたサブキャリアにより伝送された受信フレーム内の受信データをOFDM復調するフーリエ変換部と、
上記フーリエ変換部によりOFDM復調された受信フレーム内の受信データに含まれているヘッダ情報と実情報データを1次復調するシンボル判定部と、
上記シンボル判定部により1次復調されたヘッダ情報を解析し、ヘッダ情報に含まれている、実情報データの伝送に使用されている各サブキャリアの受信フレーム内のサブキャリア番号を読み取るヘッダ情報保持部と、
上記シンボル判定部により1次復調された受信フレーム内の実情報データから、上記ヘッダ情報保持部により読み取られたサブキャリア番号に基づき、各サブキャリアの実情報データを抽出する受信データ生成部とを備えたことを特徴とする受信機。 - ヘッダ情報保持部により読み取られたヘッダ情報に含まれている各サブキャリアの変調方式に基づき復調方式を判定する復調方式判定部を備え、
シンボル判定部は、上記復調方式判定部により判定された復調方式に基づき、受信フレーム内の実情報データを1次復調することを特徴とする請求項5記載の受信機。 - ヘッダ情報保持部はヘッダ情報に含まれているダミーデータの伝送に使用されている各サブキャリアの受信フレーム内のサブキャリア番号とダミーデータの伝送に使用されている各サブキャリアの変調方式を読み取り、
復調方式判定部は、上記ヘッダ情報保持部により読み取られたダミーデータの伝送に使用されている各サブキャリアの変調方式に基づき復調方式を判定し、
シンボル判定部は、上記復調方式判定部により判定された復調方式に基づき、受信フレーム内のダミーデータを1次復調し、
受信データ生成部は、上記シンボル判定部により1次復調された受信フレーム内のダミーデータから、上記ヘッダ情報保持部により読み取られたサブキャリア番号に基づき、各サブキャリアのダミーデータを抽出することを特徴とする請求項6記載の受信機。
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