JP3898004B2 - Optical thin film deposition apparatus and method - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学デバイスなどに用いられる多層の光学薄膜を、高精度に基板に形成する光学薄膜の成膜方法及び成膜装置に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、光ファイバを用いた光通信等が盛んに行われるようになり、この光通信に用いられる各種フィルタに用いられる光学デバイスの高性能化、すなわち高精度な光学特性に対する要求が高まっている。
このため、上記光学デバイスに用いられる多層薄膜を形成するため、基板表面に形成される多層の光学薄膜各々の膜厚を、高精度に制御しつつ、各薄膜の積層を行うことが重要となる。
従来、高精度な膜厚制御が要求される光学薄膜の製造において、この光学薄膜の各層の薄膜の成膜装置として、例えば、図19に示すIBS(Ion Beam Sputtering)装置が用いられている。
【0003】
IBS装置は、成膜制御装置103の制御により、イオンガン102から放射されるイオンビームの衝撃によるエネルギーで加熱し、成膜装置本体100内のターゲット207に設けられた薄膜材料を蒸発させて、これら薄膜材料のプラズマ化された分子を用いて薄膜を形成するため、形成される膜の緻密性が高く、また、高真空中での積層処理を行うため、薄膜に混入する不純物が少なく、高品質な薄膜を精度良く積層することができる。
【0004】
このIBS装置においては、成膜装置本体100において形成される膜厚の測定を行う膜厚モニタ101として、水晶振動子の固有振動数の変化を用いた膜厚モニタ(例えば、水晶膜厚計、以下、水晶モニタ),及び基板に形成された薄膜の透過率(または反射率)を測定する膜厚センサ(以下、光学モニタ)のいずれかを用いて、基板に形成される多層の光学薄膜各々の膜厚制御を行いつつ、あらかじめ設計された膜厚を有する多層薄膜を生成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した薄膜の厚さを測定するための水晶モニタ及び光学モニタには、高精度に多層薄膜を形成する場合に用いる膜厚モニタとして、各々以下に示す欠点がある。
水晶モニタは、成膜される薄膜の膜厚変化を測定する分解能が高く、相対的に膜厚の積層の制御を高い精度で行うことができる。
しかしながら、水晶モニタは、上述したように高い精度で、相対的な膜厚dの変化を測定できるが、水晶振動子に形成される薄膜の厚さが変化する毎に、絶対的な膜厚dの測定に誤差が発生し、検出される膜厚dが実際の膜厚とは異なっているという問題がある。
さらに、水晶モニタは、間接的に光学的な膜厚を測定するため、すなわち、屈折率の変動を考慮しない機械的な膜厚を測定するため、膜質によっては機械的な膜厚が同一であっても、屈折率が異なる場合があり、光学膜厚に対応できないという問題がある。
【0006】
一方、光学モニタは、屈折率(n)の変動を含めて光学的な膜厚(dp=n・d)を直接に測定可能である。
この膜厚の測定において、光学モニタは、各層の光学薄膜の膜厚dpに対して、λ/4が等しくなる波長λの測定光を用いて、この測定光の信号処理を行い、図20に示す透過率などの時間変化の測定を行う。
そして、成膜制御装置103は、上記透過率の変化において、この変化が極値となった時点(例えば、時刻t1,t2等)で必要な膜厚dpの薄膜が形成されたことを検出し、イオンガン102の操作を停止させ、成膜装置本体100における薄膜の成膜処理を停止させる。
【0007】
しかしながら、薄膜の光学的な膜厚dp(=λ4/4)が薄すぎる膜を積層すると、対応する波長の測定光を設定出来ない場合がある。
これは、図20に示す時刻t3における停止位置となる厚さ(測定光の波長λ3に対応、すなわち光学薄膜がλ3/4に対応しない測定光の波長)となったときに相当し、時刻t3の膜厚に達しても光学モニタの出力が透過光の極値として観測されない。
図20は、光学モニタの出力する透過率データDTと、時刻との関係を示したものであり、時刻t1,t2,t4各々において、λ1/4,λ2/4,λ4/4の膜厚dpの光学薄膜の層が各々形成されることを示している。
ここで、λ1,λ2,λ3,λ4は、各々測定光の波長である。
したがって、指定された光学膜厚を検出するのに極値を用いずに判定することとなり、不確定要素によるバラツキが増大してしまう。
【0008】
本発明はこのような背景の下になされたもので、水晶モニタ及び光学モニタの各々の欠点を互いに補足し合い、従来に比較してより高い精度の成膜制御を行う光学薄膜の成膜方法及び成膜装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の光学薄膜の成膜装置(例えば、IBS)は、従来例で光学モニタまたは水晶モニタのいずれか一方のみを用いて堆積される薄膜の厚さを測定するのに比較し、基板の表面に材料を堆積させて薄膜を形成する薄膜形成手段と、この薄膜の厚さを光学的に測定し、第1の膜厚データ(例えば、透過率データDT)を出力する光学モニタ(光学モニタ11)と、前記薄膜の厚さを周波数に基づき測定し、第2の膜厚データ(例えば、周波数データDF)を出力する水晶モニタ(水晶モニタ10)と、前記第1の膜厚データに基づいて前記第2の膜厚データを補正し、この補正された第2の膜厚データにより、前記薄膜形成手段(成膜装置本体100,イオンガン102)における成膜を制御する膜厚判定手段(判定回路12)とを設け、前記膜厚判定手段が、前記第1の膜厚データの判定を行う第1の設定データを、前記第2の膜厚データの判定を行う第2の設定データに対して、小さい値に設定し、第1の設定データにより前記光学モニタから水晶モニタへ切り替える判定を行い、第2の設定データにより製膜の終点に来たか否かの判定を行うことにより、光学モニタにより設計値より薄い厚さの光学薄膜の積層されたタイミングを測定し、この後、膜厚測定の分解能の高い水晶モニタに膜厚測定を移行させ、高い精度で光学薄膜の終点検出が行え、かつ、光学薄膜の厚さの設計値が光学モニタによって光学的に膜厚を測定できない薄い薄膜などの測定を、成膜の開始時点から、光学モニタによってすでに成膜された層の膜厚データに基づく補正係数で測定膜厚を補正された水晶モニタを用いることにより可能とし、複数の不規則な膜厚の光学薄膜の層で形成される多層薄膜をも構成することができる。
【0010】
また、本発明の光学薄膜の成膜装置は、不規則な膜厚の薄膜で形成される多層薄膜の成膜において、多層の薄膜の各々の屈折率により複雑な特性を有していても、光学モニタの設定値が実際に堆積させる膜厚より薄く設定されているため、極値を高い精度で近似して推定した後、水晶モニタによる測定に移行させることができるので、水晶モニタによる高い分解能の膜厚測定、すなわち終点検出が行えるため、精度の高い膜厚制御をリアルタイムに行え、イオンガンの停止が遅れることなく、設計値に対応した多層薄膜の作製を行うことができる。
【0013】
本発明の光学薄膜の成膜方法は、従来例で光学モニタまたは水晶モニタのいずれか一方のみを用いて堆積される薄膜の厚さを測定するのに比較し、基板の表面に材料を堆積させて薄膜を形成する薄膜形成過程と、この薄膜の厚さを測定光の透過率の変化に基づいて光学的に測定し、第1の膜厚データ(例えば、透過率データDT)を出力する光学モニタ過程と、前記薄膜の厚さを周波数に基づき測定し、第2の膜厚データ(例えば、周波数データDF)を出力する水晶モニタ過程と、前記第1の膜厚データに基づいて前記第2の膜厚データを補正し、この補正された第2の膜厚データにより、前記薄膜形成過程における成膜を制御する膜厚判定過程とを有し、前記膜厚判定過程において、前記第1の膜厚データの判定を行う第1の設定データが、前記第2の膜厚データの判定を行う第2の設定データに対して、小さい値に設定されており、光学モニタ過程による第1の膜厚データの測定を、第1の設定データで透過率が極値を持つ波長により行って薄膜の成膜を行うことにより、光学モニタにより設計値より薄い厚さの光学薄膜の積層されたタイミングを測定し、この後、膜厚測定の分解能の高い水晶モニタに膜厚測定を移行させ、高い精度で光学薄膜の終点検出が行え、かつ、光学薄膜の厚さの設計値が光学モニタによって光学的に膜厚を測定できない薄い薄膜などの測定を、成膜の開始時点から、光学モニタによってすでに成膜された層の膜厚データに基づく補正係数で測定膜厚を補正された水晶モニタを用いることにより可能とし、複数の不規則な膜厚の光学薄膜の層で形成される多層薄膜をも構成することができる。
【0014】
本発明の光学薄膜の成膜方法は、前記膜厚判定過程において、前記第1の膜厚データの判定を行う第1の設定データが、前記第2の膜厚データの判定を行う第2の設定データに対して、小さい値に設定されていることで、多層薄膜の各層の膜厚があらかじめフィルタなどの設計値の膜厚を読み出し、第1の膜厚データと比較する設定値の膜厚を、設計値より薄い膜厚にし、この設定値に第1の膜厚データが達した後、第2のデータによる成膜制御を行うため、すなわち、成膜の終点検出を光学モニタに換えて水晶モニタの測定値により行うため、不規則な膜厚の薄膜で形成される多層薄膜の成膜において、多層の薄膜の各々の屈折率により複雑な特性を有していても、光学モニタの設定値が実際に堆積させる膜厚より薄く設定されているため、極値を高い精度で近似して推定した後、水晶モニタによる測定に移行させることができるので、水晶モニタによる高い分解能の膜厚測定、すなわち終点検出が行えるため、精度の高い膜厚制御をリアルタイムに行え、イオンガンの停止が遅れることなく、設計値に対応した多層薄膜の作製を行うことができる。
上述した成膜装置及び成膜方法により製造された多層薄膜からなる光学フィルタは、各層の薄膜の厚さが不規則であっても、各層の膜厚が設計値に高い精度で対応しており、GFF(ゲイン・フラットニング・フィルタ)などの周波数毎に正確にゲインを調整する光学薄膜として最適な特性を得ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は本発明の一実施形態による成膜装置の構成例を示すブロック図である。従来例の図19の成膜装置と同様な構成については同一の符号を付し、この構成の説明を省略する。この図において、水晶モニタ10は、成膜装置本体1の真空チャンバ3内に設けられた水晶振動子から構成された膜厚センサ206(図2参照)からの周波数信号(水晶振動子の固有振動数の情報)を入力し、この周波数信号をデジタルデータに変換し、変換されたデジタルデータの周波数データDF(水晶振動子の固有振動数を示す)を成膜制御装置103及び判定回路12へ出力する。
次に、図2は、図1における成膜装置本体1及びイオンガン102との構成を詳細に示したものである。
多層膜が形成される基板202は、基板ホルダ回転機構2に接続された基板ホルダ201へ固定されている。
基板ホルダ回転機構2は、モータなどから構成されており、ターゲット207から照射される原子及び分子が平均して、基板202へ堆積されるように、基板ホルダ201を回転させる。
【0016】
イオンガン102は、発生させたイオンを加速させ、ターゲット207の堆積させる材料へイオンビームを照射させ、このイオンビームのエネルギーによりターゲットの材料を基板202へ照射させる。
ここで、ターゲット207は、回転軸208に沿って回転自在な構造になっており、イオンガン102からのイオンビームに対して、所定の材料の面を向けることにより、複数の薄膜の材料を基板202へ照射することができる。
真空チャンバ3は、図示しない真空ポンプにより、排気口150から空気及びガス(ターゲット207から照射され、どこにも堆積しなかった材料)を排出し、真空度が調整されている。
光学による膜厚測定系において、光学モニタセンサ205は、図3に示す構成をしている。図3は、光学モニタセンサ205の詳細な構成を示す概念図である。
投光部203は、真空チャンバ3(図2参照)内に設けられ、光ファイバF1を介して送られてくる所定の波長(波長の1/4、すなわちλ/4が膜厚dpに対応する)の測定光を、基板ホルダ201の測定光を透過させるために明けられた穴である窓部201Hより、基板202の裏面に照射する。
【0017】
受光部204は、集光レンズなどから構成されており、受光した透過光を光ファイバF2を介して、光学モニタ11へ出力する。
図1に戻り、光学モニタ11は、真空チャンバ3内に設けられた光学モニタセンサ205の受光部204(図3参照)からの透過光を入力し、透過光の強度に応じた電圧の検出信号を生成する。
また、光学モニタ11は、上記検出信号をA/D変換し、薄膜が形成されていないときの検出信号の強度との比からデジタルデータとなる透過率データDTを算出し、成膜制御装置103及び判定回路12へ出力する。
成膜制御装置103は、水晶モニタ10及び光学モニタ11から各々入力される周波数データDF,透過率データDTに基づき、それぞれが正常に動作しているか否かの判定を行う。
【0018】
また、成膜制御装置103は、イオンガン102における放電に必要な電源の制御及び真空チャンバ3の真空度の制御を行う。
水晶モニタ10は、水晶振動子よりなる膜厚センサ206から入力される周波数信号を、所定の時間毎にデジタルデータに変換し、周波数データDFとして判定回路12へ出力する。
判定回路12は、成膜制御装置103の制御により、イオンガン102にイオンビームの照射を開始させ、入力される上記透過率データDT及び周波数データDFに基づき、成膜中の薄膜が設計値の膜厚となったか否かの判定を行い、イオンガン102のイオンビームのターゲットに対する照射を停止させる。
【0019】
このとき、判定回路12には、成膜の膜厚を検出する膜厚設定値の厚さとして、実際に光学薄膜の設計値の膜厚に対して、薄い膜厚の値が設定されている。
すなわち、判定回路12においては、水晶モニタ10から出力される周波数データDFに対する膜厚の設定値を設計値の膜圧とし、この周波数データDFにより薄膜生成の終点検出を行うため、図4に示すように、周波数データDFに基づき検出される膜厚の設定値、すなわち、設計値の膜厚dp1,dp2,dp3,…に対して、透過率データDTに基づき極値が検出される、波長の1/4としての膜厚の設定値dpm1,dpm2,dpm3,…各々が薄く設定されている。
図4は、横軸が膜厚を示しており、縦軸が透過率データDTの数値を示しており、測定された透過率データDTに基づく関数が示される。
ここで、測定光としては、波長の1/4が各々上記膜厚の設定値dpm1,dpm2,dpm3,…に対応する波長λ1,λ2,λ3,…の光信号が用いられる。
これにより、判定回路12は、透過率データDFに基づいて極値が検出されると、このときの膜厚により、周波数データDFと機械的な膜厚dとの関係を校正し、この校正された周波数データDFと機械的な膜厚dとの関係に基づき、水晶モニタ11により成膜の終点検出を行う。
【0020】
ここで、判定回路12は、光学モニタ11からの透過率データDTから換算される膜厚dpに基づいて、水晶モニタ10から入力される周波数データDFから求める膜厚dの補正を行う。
すなわち、判定回路12は、図5に示すように、所定の時間毎(A/D変換による透過率のサンプリング周期毎)に、水晶モニタ10から入力される周波数データDFから求まる膜厚dの数値を、透過率データDTの示す膜厚dpから求められる膜厚dtの数値に合わせる補正を行う。
図5は、成膜時間と周波数データDFの示す周波数(膜厚センサ206における水晶振動子の振動周波数(固有振動数)であり、膜厚dに対応するものである)との対応関係を示す図である。
この図5において、横軸は成膜時間であり、縦軸は周波数データDFの周波数値を示し、また、実測値は線αで示しており、水晶モニタ10が判定回路12へ送信する誤差を含んだ周波数データDFである。
また、図5において、本来の値は点線βで示しており、透過率データDTから求めた、誤差のない周波数データDFの数値を示している。
したがって、膜厚dは周波数データDFに対応する数値であり、膜厚dtは透過率データDTにより補正された膜厚の数値である。
【0021】
そして、判定回路12は、周波数データDFから求めた膜厚dと、透過率データDTから求めた膜厚dtとを比較し、この比較の結果により、膜厚dを膜厚dtの値に変更することで補正し、常に、周波数データDFから求まる膜厚dと透過率データDTから求まる膜厚DFから求まる膜厚dtとが同等であるように調整処理を行う。
これにより、周波数データDFから算出される膜厚dに誤差が蓄積されずに、常に補正された膜厚dtに近い値を得ることが可能となる。
ここで、図5に示すように、判定回路12は、周波数データDFの補正において、膜厚dを膜厚dt(光学膜厚dpと同等)に対応させるとともに、各実測値の周波数データに乗ずることにより、線αが点線βに重なる補正係数を求める。
これにより、周波数データDFと時刻との関数、すなわち上記補正係数により補正した点線βに基づいた、設計膜厚となる時刻の推定を、光学モニタ11による設計膜厚の検出に近い精度で行うことができる。
また、このとき、判定回路12は、成膜処理において、各層の薄膜の成長が終了する毎に、すなわち、各薄膜の形成毎に、膜厚dが一定時間毎に増加する成長レート(成長割合)を計算し、成長レートを随時更新する。
これにより、判定回路12は、図5に示す点線βの関数により、すなわち周波数データDFと、上記補正係数とに基づき、成膜開始時点において測定された膜厚dから、設計値の膜厚となるまでの時間が高い精度で演算により推定することができる。
このとき、判定回路12は、透過率データDTから求められる膜厚dpを屈折率nで除算し、機械的な膜厚dtに変換した後に、この膜厚dtを、水晶モニタ10からの膜厚dとすることにより、膜厚dを実際の膜厚の数値に補正している。
これにより、判定回路12は、膜厚dに屈折率nを乗じた光学的膜厚と、光学モニタ11からの透過率データDTから求まる膜厚dpとが常に同等の数値となるように補正を行い、単位時間毎に成長する膜厚(薄膜の成長レート)の補正(例えば、周波数(膜厚)と時刻との関係を示す関数に対して、周波数に基づきこの関数から得られる膜厚の変化量を補正、すなわち周波数データDFに補正係数等を乗ずることにより行われる)も、上述したように、膜厚dの補正と同時に行う(ツーリング補正)。
【0022】
また、判定回路12は、成膜制御装置103からの制御信号により、成膜制御装置103の多層薄膜の各層の設計値としての膜厚を、各層を形成する前に読み出し、基板202に形成する薄膜の厚さが測定可能か否か、または光学モニタ11が正常に動作しているか否かを検出する。
膜厚に規則性が無くとも、形成される薄膜の膜厚が光学モニタ11において測定可能な場合、判定回路12は、光学モニタ11から得られる透過率データDTに基づき透過率の極値の検出、すなわち成膜の終点検出を行う。
すでに述べたように、光学モニタ11は、基板202において形成される多層薄膜各々の膜厚に規則性が無く、薄い膜厚の場合や、正常に動作していない場合に薄膜の厚さが設定値となったか否かの判定が行えない。
したがって、判定回路12は、形成される薄膜が所定の膜厚より薄い場合、または成膜制御装置103から光学モニタ11が正常に動作していないとの制御信号を入力した場合、薄膜の形成処理における終点検出を、水晶モニタ10から得られる周波数データDFに基づき膜厚dを算出し、図5に示す補正後の、周波数データDF(膜厚)と時刻との関係を示す点線βの関数に基づき、設計値の機械的な膜厚となる時刻を推定して、この推定された推定時刻となったとき、イオンガン102からのイオンビームの放射を停止させ、成膜処理を終了する。
この結果、判定回路12は、推定時刻になった時点で薄膜の形成処理を終了するため、精度の高い膜厚を形成することが出来る。
【0023】
上述したように、判定回路12は、光学モニタ11の膜厚検出の設定値を、設計値の膜厚に対して薄い膜厚とし、この光学モニタ11による検出が行われた後に、水晶モニタ10による設計値の膜厚の検出を行い、光学薄膜の成膜制御を行い、推定された時刻になったとき、光学薄膜の設計値の厚さとなったと判定し、薄膜形成の処理を終了する。
しかしながら、判定回路12が極値の検出された時点で、水晶モニタ10の検出処理に移行したとしても、光学モニタ11による極値の検出処理の間に、水晶モニタ10に移行する時間が遅延し、この遅延時間に薄膜が形成されることにより、設定された膜厚を越えてしまう。
このため、判定回路12は、入力される透過率データDTに対して信号処理を行い、極値に到達する時刻tpを推定し、この推定した時刻Tpにおいて、水晶モニタ10による薄膜の厚さの測定を開始させることにより、透過率の極値検出から水晶モニタ10への膜厚の測定の移行に要するディレイ時間を低減させる。
上述した理由により、形成している薄膜における透過率の極値の測定を行うが、例えば、以下に示す2種類の方法により推定処理を行っており、以下にその極値となる時刻tpの推定方法に付いて順次述べる。
【0024】
判定回路12において行われる透過率の極値検出による成膜時刻(最低及び最高としての極値をとる時刻tp)の推定演算の方法として、以下に示す2次回帰関数を用いた方法がある。
受光部204は、入射した測定光に基づき、基板202及び形成された薄膜を介して出射される透過光の光強度を、この強度に対応した電圧に変換して検出信号として出力する。
判定回路12は、この検出信号に基づいて、光学モニタ11がA/D変換して出力する透過率データDTを、透過光の強度を示す数値として読み込む。
この読み込まれた透過率データDTは、図6(横軸:光学膜厚,縦軸:透過率)に示すように、形成される薄膜の膜厚dp(例えば、膜厚dpm1,dpm2,dpm3,…)に基づく透過率と測定光の波長λ(例えば、λ1,λ2,λ3,…)とに対応して、周期性の曲線を描くことになる。
【0025】
この曲線は、透過率が極値となる近傍では、通常、以下に示すような多項式(1)により近似することができ、4次項以降を省略しても近似が可能である。
y = a0+a1・t +a2・t2+a3・t4+a4・t6+… … (1)
式(1)において、a0,a1,a2,a3,a4は、回帰計算の対象となる係数である。
このとき、基板202及び積層された多層の薄膜の形成過程で生じる複雑性や薄膜屈折率の不均一性及び受光部204や光学モニタ11での電流増幅の直線性のため、より複雑な関数となる。
【0026】
しかしながら、極値近傍においては、式(1)の4次項以下を省略して近似することが可能である。
y = a0+a1・t +a2・t2 … (2)
図7(横軸:光学膜厚,縦軸:透過率)に示すように、理論的透過率の変化(実線)の式(1)に対して、式(2)は、この式(1)に対して2次回帰線(破線)、すなわち2次回帰関数による近似となる。a0〜a2は、係数である。
また、入力される透過率データDTは、図8(横軸:時刻,縦軸:透過率)に示すように、サンプリングされた透過光にはノイズが重畳されるため、このノイズを含んだ値として求められ、図8の2次回帰線が破線で示されている。
【0027】
判定回路12は、以下の式(3)により、式(2)の2次回帰関数の微分値、すなわち接線の傾きを求める。
dy/dt = a1 + 2・a2・t … (3)
そして、判定回路12は、この破線の傾きが「0」となる時刻を演算して、測定する層の薄膜の厚さに対応する波長の測定光において、透過率が極値を持つ時刻tpを推定することとなる。
すなわち、時刻tpは、「tp = −a1/(2・a2)」と求められる。
【0028】
また、判定回路12において行われる透過率の極値検出による成膜時刻(最低及び最高としての極値をとる時刻tp)の推定演算の他の方法として、以下に示す回帰計算による傾きの変化の計算方法がある。
透過率を所定の時間間隔の時刻毎にT0,T1,T2,T3,…と測定すると図8の様にノイズの重畳された値として検出される。
このため、透過率の傾きの変化が0となる時刻を回帰計算を用いて推定する方法が考えられる。
すなわち、デジタルフィルタにより、図9(横軸:時刻,縦軸:透過率)において示すノイズの重畳された透過率から、高周波成分を除去する。
このとき、式(4)に基づき、デジタルフィルタによるフィルタ計算が行われる。
【数1】
式(4)において、n及びlは整数であり、xは入力信号、すなわち添えられた数字に対応する透過率の数値である。
【0029】
ここで、フィルタ計算の範囲であるタイムウィンドウの一例として、このタイムウィンドウにハニングウィンドウ(Hanning window)を用いる。
上述した式(4)で用いられるハニングウィンドウは、次の式(5)のような構成になる。
【数2】
すなわち、データ数N(Nは整数)が平均化(フィルタ計算)区間に相当しており、例えば、一定時間毎に測定された任意の範囲の透過率Ti,Ti+1,…,Ti+N-1が平均化される。
また、次に平均化される区間としては、上述と同様に一定時間毎に測定された透過率Ti+1,Ti+2,…,Ti+Nが相当する。
【0030】
そして、フィルタ計算区間が、時刻t1から時刻t3までの時間Tsの範囲(透過率Ti,Ti+1,…,Ti+N-1の範囲に相当)であると、最新の透過率は時刻t3に測定されたものであるが、フィルタ計算の結果としては、時刻t3より時間「Ts/2」前の時刻t2の透過率の値として、図10(横軸:時刻,縦軸:透過率)のようにスムージング(平均化されて高周波成分が除去)された状態で出力される。
次に、判定回路12は、上述のフィルタ計算の結果として得られた透過率において、所定の範囲、例えば、透過率Tj,Tj-1,…,Tj+m-1(j及びmは自然数)の範囲で、図11(横軸:時刻,縦軸:透過率)に示すように、例えば直線回帰を行い、透過率Tj,Tj-1,…,Tj+m-1の範囲(直線回帰区間)における平均傾斜を求める。
この直線回帰により、上述した範囲での透過率の平均傾斜として、以下に示す式(6)が得られる。
y = a0+a1・t … (6)
【0031】
次に、判定回路12は、上記式(6)で求まる平均傾斜を図12(横軸:時刻,縦軸:透過率の傾き)に示すように、上記直線回帰区間毎にプロットし、このプロットされた平均傾斜に対して、所定の区間における直線回帰を行い、以下に示す式(7)を求める。
a = b0+b1・t … (7)
式(7)において、傾きaが「0」となる時刻を計算して、この計算結果を透過率が極値(ピーク値)となる時刻tpの推定値として出力する。
すなわち、「a=b0+b1・tp=0」から、「tp=−(b0/b1)」が推定値として求められる。
なお、回帰区間に対し、透過率変化の曲率が無視できない場合は、より高次の多項式による曲線回帰計算を行い、極値となる時刻tpの推定を行うようにしてもよい。
【0032】
次に、図1、図2,図3及び図13を参照し、一実施形態の動作例を説明する。図13は、図1の成膜装置の動作例を説明するフローチャートである。
例えば、図14の様に、ガラス基板(セラミック)である基板202表面に、各層の膜厚及び材料の異なる複数の薄膜(数十層)を堆積し、GFFを形成する場合を説明する。図14(a)はGFFの斜視図であり、図14(b)は図14(a)の線分Aで切断した断面図である。
基板202の裏面には、表面における多層膜形成後に、所定の波長の光に対する反射防止膜が堆積される。
ステップS1において、作業者は、上述した多層膜を形成する薄膜各々の材料と膜厚(ここでは、例えば、光学的な膜厚dp)とのデータを、成膜制御装置103に入力し、成膜装置の動作準備を行う。
ここで入力される薄膜各々の材料及び膜厚は、ファイバアンプの特性に対応させて予め他の計算機により設計されたGFFの各層の数値である。
そして、作業者は、上述のGFFの各層の設計値を入力した後、順次、光学薄膜の形成処理を開始させる。
これにより、成膜制御により堆積させる薄膜の厚さ及び材料を読み込み、例えば、ここではi層目の光学薄膜を形成させるための、成膜装置の成膜処理を開始させるとする。
【0033】
次に、ステップS2において、成膜制御装置103は、成膜装置本体100の真空度を所定の値とするため、図示しない真空ポンプを動作させ、真空チャンバ3の排気を開始する。
そして、成膜制御装置103は、上述したように、i層目の光学薄膜を形成させるとすると、入力された設計値の膜厚di(機械的な膜厚)、すなわち形成する薄膜の目標(設計値としての)膜厚dpより薄い膜厚dpmを設定値とし、この膜厚dpmに対応する波長λiを演算して(膜厚dpmとλi/4が等しくなる波長λiを演算して)、この波長λiの波長を図示しない光源に対して設定し、この光源から光学モニタセンサ205に対して、この波長λiの測定光を射出させる。
次に、ステップS3において、成膜制御装置103は、水晶モニタ10及び光学モニタ11の動作が正常に行われ、かつ、光源の出力する測定光の強度や波長が安定したか否かの判定を行い、安定していないと判定された場合、ステップS3の処理を再度行い、すなわち、上記測定光の強度や波長などが安定するまでステップS3の処理を繰り返して行う。
そして、成膜制御装置103は、光源の出力する測定光の強度や波長が安定したと判定すると、処理をステップS4へ進める。
【0034】
次に、ステップS4において、成膜制御装置103は、基板ホルダ回転機構2に所定の速度における回転動作をさせるとともに、水晶モニタ10と光学モニタ11とに動作を開始させ、判定回路12に対して、水晶モニタ10及び光学モニタ11各々からの周波数データDF,透過率データDTに基づく成膜終了時刻の推定、すなわち設定値の膜厚dpmに達したか否かの判定処理を開始させ、処理をステップS5へ進める。
そして、ステップS5において、成膜制御装置103は、判定回路12に対して、イオンガン102にイオンビームの照射を開始させ、成膜処理を開始させる制御信号を出力する。
これにより、判定回路12は、イオンガン102に対して、所定の成膜速度で薄膜が堆積するエネルギーで、イオンビームをターゲット207へ放射させる。
すなわち、イオンエネルギーを調整することにより、形成される薄膜の単位時間当たりの堆積量である堆積速度を制御することができる。
【0035】
次に、ステップS6において、判定回路12は、測定すべき薄膜の膜厚が測定可能、すなわち、光学モニタ11により透過率の極値が測定可能な膜厚であると判定した場合、処理をステップS7へ進める。
そして、ステップS7において、判定回路12は、例えば、i層目の薄膜の成長を行うとすると、「dmp=λi/4」となる波長λiの測定光を光源に放射させている。
これにより、判定回路12は、光学モニタ11から出力される透過率データDTに基づき、形成している薄膜の膜厚の変化を示すため、所定の時刻毎(A/D変換のタイミング毎)にこの透過率データDTをプロットする。
【0036】
次に、ステップS8において、判定回路12は、光学モニタ11から入力される透過率データDTに基づき、既に述べた透過率の極値の推定方法により、透過率の極値(ピーク値)に到達する時刻tpを推定し、内部に時刻の設定値としてこの時刻tpを記憶し、処理をステップS9へ進める。
そして、ステップS9において、判定回路12は、極値となる推定された時刻tpと、現在の時刻とが一致したか否か、すなわち、推定された時刻tpに現在の時刻が達したか否かの判定を行う。
このとき、判定回路12は、現在の時刻が時刻tpに達しない場合、処理をステップS7へ戻し、ステップS7〜S9の処理を繰り返して行う。
一方、判定回路12は、現在の時刻が時刻tpに達した場合、すなわち膜厚が設定された膜厚dpmに達した場合、処理をステップS10へ進める。
【0037】
次に、ステップS10において、判定回路12は、水晶モニタ10に対して、この時点における透過率データDTに基づく膜厚dpmを機械的な膜厚dtに変更し、現在の膜厚dがこの膜厚dtと同様となるように、薄膜の膜厚dと対応する周波数データDFとの関係を補正するツーリング補正を行い、処理をステップS11へ進める。
次に、ステップS11において、判定回路12は、光学モニタ11から水晶モニタ10へ膜厚の測定を移行させ、水晶モニタ10から出力される周波数データDFに基づき、i層目の薄膜の膜厚が設計値の機械的な膜厚di(設定された光学的な膜厚dp)となったか否かの判定を行う。
すなわち、判定回路12は、水晶モニタ10の周波数データDFから求めた膜厚dの時間的変化を演算して求め、設計値の機械的な膜厚の成長にかかる残り時間をこの時間変化に基づいて演算し、この時間を信号検出時の時刻(時間的変化を求めた上記周波数データDFの入力時)に加算することにより、成膜処理を終了する時刻を推定し、処理をステップS14へ進める。
【0038】
そして、ステップS12において、判定回路12は、演算された膜圧diが設定された膜厚dpに達したか否か、すなわち目標の設計値の膜厚に達したか否かの判定を行う。
このとき、判定回路12は、目標の設計値の膜厚に達しない場合、処理をステップS11へ戻し、ステップS11及びS12の処理を繰り返して行う。
一方、判定回路12は、目標の設計値の膜厚に達した場合、処理をステップS13へ進める。
これにより、ステップS13において、判定回路12は、イオンガン102に対して、イオンビームの放射を停止させ、i層目の成膜処理を終了する。
そして、ステップS14において、成膜制御回路103は、作業者の入力したGFFの設計データにおいて、GFF(多層薄膜)を構成する全ての層の薄膜の形成が終了したか否かの判定を行う。
このとき、成膜制御回路103は、全ての多層膜の形成が終了した場合、成膜処理を全て終了するが、全ての多層膜の形成が終了しない場合、処理をステップS1の戻し、多層薄膜において次の層i+1の成膜処理を開始する。
【0039】
また、ステップS6において、判定回路12は、測定すべき薄膜の膜厚が測定不適当、すなわち、光学モニタ11により透過率データDTのプロットされた曲線(関数曲線)の極値を測定することが不適当な膜厚であると判定した場合、処理をステップS11へ進める。
そして、判定回路12は、上述したステップS11〜S13の処理において、水晶モニタス10によるテップS13により、水晶モニタ10から出力される周波数データDFに基づき、形成している薄膜の膜厚の測定を行い、薄膜形成の制御を行う。
【0040】
また、ステップS11において、成膜制御装置103は、光学モニタ11が薄膜の厚さや故障などにより膜厚の測定及び形成の制御が行えず、かつ膜厚センサ206の不良などのため、水晶モニタ10により膜厚の測定及び形成の制御が行えない場合、薄膜形成の時間により膜厚制御を行う。
すなわち、判定回路12は、ツーリングレシオの補正毎に、成膜レートが時間に対して一定であるとして、成長した膜厚を成長に要した時間で除算することにより、単位時間当たりの成長の厚さ、すなわち成長レートを演算により求め、成長レートの更新を行う。
そして、判定回路12は、光学モニタ11及び水晶モニタ10のいずれも成膜の制御に使用できない場合、上記成長レートにより成膜の完了する時刻を演算して、成膜の制御を行う。
【0041】
そして、ステップS12において、判定回路12は、現在の時刻が上述のようにして求められた推定時刻に一致したか否か、すなわち目標の設計値の膜厚に達したか否かの判定を行う。
このとき、判定回路12は、目標の設計値の膜厚に達しない場合、ステップS11及びステップS12における判定の処理を繰り返して行う。
次に、判定回路12は、目標の設計値の膜厚に達した場合、処理をステップS13へ進める。以下の処理はすでに説明してあるので、再度の説明を行わない。
【0042】
上述してきたように、本発明の光学薄膜の成膜装置は、判定回路12に水晶モニタ10及び光学モニタ11の双方が設けられ、光学モニタ11における膜厚のの検出、すなわち透過率の極値の検出を、設計値より薄い膜厚において行い、この光学モニタの極値の検出後に、光学モニタ11から水晶モニタ10へ膜厚測定の制御を移行するため、設計値より薄い膜厚を設定値としているため、高い精度で極値の推定が行え、この極値に到達する推定時刻に達したとき、水晶モニタ11に測定を移行しているため、成膜の終点検出、すなわち膜厚の測定を高い分解能で行え、高い精度で薄膜の膜厚の設計値に達した時点を検出でき、イオンガン102にイオンビームの放射を停止させ、薄膜の形成を終了させることが可能となり、複数の不規則な膜厚の光学薄膜の層で形成される多層薄膜をも、各層の光学薄膜の膜厚を高精度に形成することができる。
【0043】
また、本発明の光学薄膜の成膜装置は、上記判定回路12が、形成される光学薄膜の厚さを光学モニタ11で測定可能な場合、透過率データを用い、光学モニタ11で測定不適当な場合、水晶モニタ10の周波数データを用い、成膜の制御を行うことにより、多層薄膜の各層の膜厚があらかじめフィルタなどの設計値として成膜制御装置103に設定されているので、光学モニタ11では測定不適当な膜厚の薄膜を形成させるとき、この薄膜の成膜開始時から、光学モニタ11に換えて水晶モニタ10の測定値により膜厚制御を行うため、不規則な膜厚の薄膜で形成される多層薄膜の作製において、薄膜の形成の終了、すなわちイオンガン102の停止が遅れることなく、精度の高い膜厚制御をリアルタイムに行え、設計値に対応した多層薄膜の作製を行うことができる。
【0044】
さらに、本発明の光学薄膜の成膜装置は、上記判定回路12が、透過率から求まる膜厚データdpに基づき、水晶モニタ10の周波数信号に基づく膜厚データの補正を行う係数を得て、この係数により周波数データDFと機械的な膜厚dとの関係を、各層の形成後毎に校正することにより、水晶モニタの膜厚の測定の分解能は高いが、膜厚センサである水晶振動子に薄膜が成長することで、水晶モニタ11の周波数データDFが実際の値(光学モニタ11が測定した透過率データDTに基づく膜厚dp)とずれてしまうという欠点を補い、常に、水晶モニタ10が光学モニタ11と同等の膜厚データ、すなわち、精度の高い膜厚測定を行えるように調整することができ、上述した光学モニタ11が測定できない膜厚の薄膜の成膜時に、光学モニタ11に換え水晶モニ10タを用いても、光学モニタ11を用いたと同様な精度の高い膜厚の測定を行え、複数の不規則な膜厚の多層薄膜を設計値に対応させて形成させることができる。
【0045】
加えて、本発明の光学薄膜の成膜装置は、上記判定回路12が、成膜中における光学薄膜の膜厚の測定を、成長レートに基づく時刻管理により行えるため、水晶モニタ10及び光学モニタ11の双方が突然の故障などにより、成膜制御に使用できない場合でも、常に校正された成長レートを使用することで、光学モニタ11及び水晶モニタ10を用いたと同様な精度の高い膜厚の測定が行え、複数の不規則な膜厚の多層薄膜を設計値に対応させて形成させることができる。
なお、上述の実施形態において、光学モニタ11が測定光の透過率を利用するものとして説明したが、光学モニタ11が測定光の反射率を利用するものであっても良い。
【0046】
次に、上述した本発明の光学薄膜の成膜方法及び成膜装置により生成された多層薄膜を応用した光学デバイスについて説明する。
図15は、多層薄膜を用いた光学フィルタである光BPF(バンドパスフィルタ)の断面図を示している。
図15の光BPFは、媒質に本発明の装置または方法により製造された多層薄膜の光BPF・50,51,52,53,54が貼着されて構成されたバンドパスフィルタである。
例えば、図15に示すバンドパスフィルタには波長λ1〜λ8の光信号が入力され、BPF・50,51,52,53,54で各々波長λ1,λ2,λ3,λ4,λ5の光信号に分離して出力する。
したがって、図15のバンドパスフィルタは、入力された複数の波長を有する光信号を、各々波長の光信号に分離して出力する。
【0047】
また、次に、図16は、光通信を行う場合、伝搬する光信号の強度が減衰するときに、減衰した光強度を増幅する中継局に用いられる光学フィルタであるZフィルタ(エッジフィルタ)及びBFFを示す図である
Zフィルタ101〜102は、所定の波長の反射率が調整されたものであり、各波長の光信号の透過を制御する。
例えば、Zフィルタ101は、C帯及びL帯の波長に対する反射率が高く、S帯のみが透過して、ファイバアンプ(S帯の波長に対応した光アンプ)104へ光信号を入射させる。
また、Zフィルタ102は、図17に示すように、S帯及びC帯の波長に対する反射率を高くして、L帯の光信号のみを透過させる。
【0048】
これにより、Zフィルタ102は、ファイバアンプ105(C帯の波長に対応した光アンプ)へ、S帯及びC帯の波長の光信号を入射させるが、S帯の光がZフィルタ101によりファイバアンプ104へ入射させられているため、実質的にC帯のみの光信号がファイバアンプ105へ入射される。
Zフィルタ102は、S帯,C帯及びL帯の波長に対する反射率を高くして、S帯,C帯及びL帯の光信号を反射させる。
ここで、S帯は1450〜1485nmの波長の帯域の光信号を示し、C帯は1530〜1560nmの波長の帯域の光信号を示し、L帯は1565〜1610nmの波長の帯域の光信号を示している。
【0049】
ファイバアンプ104〜106は、各々S帯,C帯,L帯の波長の光信号の増幅を行うが、各々帯域のなかの波長によりゲインが異なる。
例えば、図18に示すように、ファイバアンプ105のゲイン(Gain)の特性は平坦なものでなく、波長により変動している。
このため、BFF・107〜109は、光学フィルタであり、図18に示す様にファイバアンプ105のゲインの特性とは逆のゲイン特性を有しており、の各々ファイバアンプ104,105、106の増幅した光強度を平坦にするために用いられる。
【0050】
以上、本発明の一実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
【0051】
【発明の効果】
この発明によれば、薄膜形成手段による成膜処理の停止の判定、すなわち、設計値となったか否かの判定を行うため、膜厚判定手段が、通常、光学モニタの出力する第1の膜厚データにより、水晶モニタの出力する第2の膜厚データを補正し、この水晶モニタを使用して堆積される薄膜の厚さを測定し、成膜の制御を行うため、すなわち、この光学モニタで設定値より少し薄い膜厚設定しておき、この極値が検出された時点で第2の膜厚データの補正を行い、水晶モニタに最終的な成膜の終点のタイミングを検出させることにより、複数の不規則な膜厚の光学薄膜の各層を、高い精度で形成することが可能となり、どのような膜厚の薄膜で構成される多層薄膜をも形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態による成膜装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】 図1における成膜装置本体100及びイオンガン102の構成例を示す概念図である。
【図3】 図2における光学モニタセンサ205の構成例を示す概念図である。
【図4】 光学薄膜の膜厚と透過率データDTとの関係を示すグラフである。
【図5】 水晶モニタ10にセンサ205から入力される周波数信号と成膜時間との関係を示すグラフである。
【図6】 形成される光学薄膜の膜厚とこの膜厚に基づく透過率との対応を示すグラフである。
【図7】 形成される光学薄膜の膜厚とこの膜厚に基づく透過率との対応を示すグラフである。
【図8】 光学薄膜の形成時間とこの膜厚に基づく透過率との対応を示すグラフである。
【図9】 光学薄膜の形成時間とこの膜厚に基づく透過率との対応を示すグラフである。
【図10】 光学薄膜の形成時間とこの膜厚に基づく透過率との対応を示すグラフである。
【図11】 光学薄膜の形成時間とこの膜厚に基づく透過率との対応を示すグラフである。
【図12】 図1の成膜装置の動作例を説明するフローチャートである。
【図13】 本願発明の光学デバイスへの応用としてバンドパスフィルタの構成例を示す概念図である。
【図14】 形成する多層薄膜(例えば、GFF)の構造を示す概念図である。
【図15】 本願発明の光学デバイスへの応用としてバンドパスフィルタの構成例を示す概念図である。
【図16】 Zフィルタ及びBFFの使用される光通信の中継局を示す概念図である。
【図17】 Zフィルタの特性例を示すグラフである。
【図18】 ファイバアンプとBFFとの各々のゲイン特性を示すグラフである。
【図19】 従来の成膜装置の構成を示すブロック図である。
【図20】 光学薄膜の形成時間とこの膜厚に基づく透過率との対応を示すグラフである。
【符号の説明】
2 基板ホルダ回転機構
3 真空チャンバ
10 水晶モニタ
11 光学モニタ
12 判定回路
100 成膜装置本体
102 イオンガン
103 成膜制御装置
150 排気口
201 基板ホルダ
201H 窓部
202 基板
203 投光器
204 受光部
205 光学モニタセンサ
206 膜厚センサ
207 ターゲット
F1,F2 光ファイバ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an optical thin film forming method and a film forming apparatus for forming a multilayer optical thin film used for an optical device or the like on a substrate with high accuracy.
[0002]
[Prior art]
In recent years, optical communication using an optical fiber has been actively performed, and the demand for higher performance of optical devices used for various filters used in the optical communication, that is, high-precision optical characteristics has been increasing.
For this reason, in order to form the multilayer thin film used for the optical device, it is important to stack the thin films while controlling the film thickness of each of the multilayer optical thin films formed on the substrate surface with high accuracy. .
Conventionally, in the manufacture of an optical thin film that requires highly accurate film thickness control, for example, an IBS (Ion Beam Sputtering) apparatus shown in FIG. 19 is used as a thin film forming apparatus for each layer of the optical thin film.
[0003]
Under the control of the film
[0004]
In this IBS apparatus, as a film thickness monitor 101 for measuring the film thickness formed in the film forming apparatus
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, the above-described crystal monitor and optical monitor for measuring the thickness of the thin film have the following drawbacks as film thickness monitors used when forming a multilayer thin film with high accuracy.
The crystal monitor has a high resolution for measuring a change in film thickness of a thin film to be formed, and can relatively control the stacking of film thicknesses.
However, as described above, the quartz monitor can measure the relative change in the film thickness d with high accuracy. However, every time the thickness of the thin film formed on the crystal resonator changes, the absolute film thickness d can be measured. There is a problem that an error occurs in the measurement, and the detected film thickness d is different from the actual film thickness.
Furthermore, the quartz crystal monitor measures the optical film thickness indirectly, that is, measures the mechanical film thickness without considering the refractive index variation, so the mechanical film thickness is the same depending on the film quality. However, the refractive index may be different, and there is a problem that the optical film thickness cannot be accommodated.
[0006]
On the other hand, the optical monitor can directly measure the optical film thickness (dp = n · d) including the variation of the refractive index (n).
In the measurement of the film thickness, the optical monitor performs signal processing of the measurement light using the measurement light having a wavelength λ that makes λ / 4 equal to the film thickness dp of the optical thin film of each layer. Measure the time change such as transmittance.
Then, the film
[0007]
However, if a thin film having an optical film thickness dp (= λ4 / 4) that is too thin is laminated, measurement light having a corresponding wavelength may not be set.
This corresponds to the case where the thickness (corresponding to the wavelength λ3 of the measuring light, that is, the wavelength of the measuring light not corresponding to λ3 / 4) at the time t3 shown in FIG. The output of the optical monitor is not observed as the extreme value of the transmitted light even when the film thickness is reached.
FIG. 20 shows the relationship between the transmittance data DT output from the optical monitor and time, and the film thicknesses dp of λ1 / 4, λ2 / 4, and λ4 / 4 at times t1, t2, and t4, respectively. It shows that the optical thin film layers are respectively formed.
Here, λ1, λ2, λ3, and λ4 are the wavelengths of the measurement light, respectively.
Therefore, determination is made without using an extreme value to detect the designated optical film thickness, and variations due to uncertain elements increase.
[0008]
The present invention has been made under such a background, and supplements the disadvantages of the crystal monitor and the optical monitor with each other, and the film forming method of the optical thin film that performs the film forming control with higher accuracy as compared with the prior art. And providing a film forming apparatus.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The optical thin film deposition apparatus (for example, IBS) of the present invention is compared with the conventional example in which the thickness of a thin film deposited using only one of an optical monitor and a crystal monitor is measured. A thin film forming means for forming a thin film by depositing a material, and an optical monitor (optical monitor 11) for optically measuring the thickness of the thin film and outputting first film thickness data (for example, transmittance data DT). ), The thickness of the thin film is measured based on the frequency, and a crystal monitor (crystal monitor 10) that outputs second film thickness data (for example, frequency data DF), and the first film thickness data. The film thickness determination means (determination circuit) that corrects the second film thickness data and controls film formation in the thin film forming means (deposition apparatus
[0010]
Also, The optical thin film deposition apparatus of the present invention is , No In the formation of a multilayer thin film formed with a regular thin film, even if the multilayer thin film has complicated characteristics due to the refractive index of each multilayer thin film, the set value of the optical monitor is thinner than the actual deposited film thickness. Because it is set, the extreme value can be approximated with high accuracy and estimated, and then the measurement can be shifted to the measurement by the crystal monitor. High film thickness control can be performed in real time, and a multilayer thin film corresponding to the design value can be produced without delaying the stop of the ion gun.
[0013]
The optical thin film deposition method of the present invention deposits a material on the surface of a substrate as compared with the conventional method of measuring the thickness of a thin film deposited using only one of an optical monitor and a crystal monitor. The thin film formation process to form a thin film and the thickness of this thin film Based on change in transmittance of measuring light An optical monitoring process for optically measuring and outputting first film thickness data (for example, transmittance data DT), and measuring the thickness of the thin film based on the frequency, and second film thickness data (for example, frequency) The crystal thickness monitor process for outputting data DF) and the second film thickness data are corrected based on the first film thickness data. The corrected second film thickness data is used to correct the process in the thin film formation process. A first setting data for determining the first film thickness data in the film thickness determination process, wherein the first setting data for determining the second film thickness data is determined. The setting data of 2 is set to a small value, and the measurement of the first film thickness data by the optical monitoring process is performed using the first setting data. Transmittance By using an optical monitor to measure the timing at which an optical thin film with a thickness thinner than the designed value is stacked, the crystal with high resolution for film thickness measurement is measured. The film thickness measurement is transferred to the monitor, the end point of the optical thin film can be detected with high accuracy, and the measurement of the thin film whose optical thin film design value cannot be measured optically by the optical monitor is performed. An optical thin film having a plurality of irregular film thicknesses, which is made possible by using a crystal monitor in which the measured film thickness is corrected with a correction coefficient based on the film thickness data of the layer already formed by the optical monitor from the start of the film. A multilayer thin film formed of these layers can also be configured.
[0014]
In the optical thin film deposition method of the present invention, in the film thickness determination process, the first setting data for determining the first film thickness data is the second setting for determining the second film thickness data. Since the setting data is set to a small value, the film thickness of each layer of the multilayer thin film reads the film thickness of a design value such as a filter in advance, and the film thickness of the setting value to be compared with the first film thickness data In order to perform film formation control by the second data after the first film thickness data reaches the set value, that is, the film formation end point detection is changed to an optical monitor. Because it is based on the measured value of the quartz monitor, even if the multilayer thin film formed with an irregular thin film has complicated characteristics due to the refractive index of each multilayer thin film, the setting of the optical monitor Because the value is set thinner than the actual film thickness to be deposited After approximating and estimating the extreme value with high accuracy, it is possible to shift to the measurement with a crystal monitor, so the film thickness can be measured with high resolution, that is, the end point can be detected with a crystal monitor. The multilayer thin film corresponding to the design value can be manufactured without delaying the stop of the ion gun.
The optical filter composed of the multilayer thin film manufactured by the above-described film forming apparatus and film forming method corresponds to the design value with high accuracy even if the thickness of each layer is irregular. , GFF (Gain Flattening Filter) and the like can obtain optimum characteristics as an optical thin film that accurately adjusts the gain for each frequency.
[0015]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1 is a block diagram showing a configuration example of a film forming apparatus according to an embodiment of the present invention. The same components as those in the conventional film forming apparatus shown in FIG. In this figure, a
Next, FIG. 2 shows the configuration of the film forming apparatus
The
The substrate holder
[0016]
The
Here, the target 207 has a structure that can freely rotate along the
The
In the optical film thickness measurement system, the
The light projecting unit 203 is provided in the vacuum chamber 3 (see FIG. 2), and a predetermined wavelength (1/4 of the wavelength, that is, λ / 4) sent through the optical fiber F1 corresponds to the film thickness dp. ) Is irradiated on the back surface of the
[0017]
The light receiving unit 204 includes a condensing lens and the like, and outputs the received transmitted light to the
Returning to FIG. 1, the
Further, the
The film
[0018]
In addition, the film
The crystal monitor 10 converts the frequency signal input from the
The
[0019]
At this time, in the
That is, the
In FIG. 4, the horizontal axis indicates the film thickness, the vertical axis indicates the numerical value of the transmittance data DT, and a function based on the measured transmittance data DT is shown.
Here, as the measurement light, optical signals having wavelengths λ1, λ2, λ3,... Corresponding to 1/4 of the wavelength corresponding to the set values dpm1, dpm2, dpm3,.
As a result, when an extreme value is detected based on the transmittance data DF, the
[0020]
Here, the
That is, as shown in FIG. 5, the
FIG. 5 shows a correspondence relationship between the film formation time and the frequency indicated by the frequency data DF (the vibration frequency (natural frequency) of the crystal resonator in the
In FIG. 5, the horizontal axis represents the film formation time, the vertical axis represents the frequency value of the frequency data DF, and the actual measurement value is indicated by a line α. The error transmitted from the crystal monitor 10 to the
In FIG. 5, the original value is indicated by a dotted line β, and the numerical value of the error-free frequency data DF obtained from the transmittance data DT is indicated.
Therefore, the film thickness d is a numerical value corresponding to the frequency data DF, and the film thickness dt is a numerical value of the film thickness corrected by the transmittance data DT.
[0021]
Then, the
As a result, an error is not accumulated in the film thickness d calculated from the frequency data DF, and a value close to the corrected film thickness dt can always be obtained.
Here, as shown in FIG. 5, in the correction of the frequency data DF, the
Thereby, the time of the design film thickness is estimated with a precision close to the detection of the design film thickness by the
Further, at this time, the
As a result, the
At this time, the
Accordingly, the
[0022]
Further, the
Even if the film thickness is not regular, when the film thickness of the formed thin film can be measured by the
As described above, in the
Accordingly, when the thin film to be formed is thinner than a predetermined film thickness or when a control signal indicating that the
As a result, the
[0023]
As described above, the
However, even if the
For this reason, the
For the reasons described above, the extreme value of transmittance in the formed thin film is measured. For example, estimation processing is performed by the following two types of methods. The method will be described sequentially.
[0024]
As a method of estimating the film formation time (time tp at which the extreme value is the lowest and highest) by the detection of the extreme value of the transmittance performed in the
Based on the incident measurement light, the light receiving unit 204 converts the light intensity of the transmitted light emitted through the
Based on this detection signal, the
As shown in FIG. 6 (horizontal axis: optical film thickness, vertical axis: transmittance), the read transmittance data DT is the film thickness dp (for example, film thickness dpm1, dpm2, dpm3, ..)) And the wavelength of the measurement light λ (for example, λ1, λ2, λ3,...), A periodic curve is drawn.
[0025]
This curve can be approximated by the following polynomial (1) in the vicinity where the transmittance is an extreme value, and can be approximated even if the fourth and subsequent terms are omitted.
y = a0 + a1 · t + a2 · t 2 + a3 ・ t Four + a4 ・ t 6 + ... (1)
In equation (1), a0, a1, a2, a3, and a4 are coefficients to be subjected to regression calculation.
At this time, due to the complexity in the process of forming the
[0026]
However, in the vicinity of the extreme value, it is possible to approximate by omitting the fourth-order term or less of the equation (1).
y = a0 + a1 · t + a2 · t 2 (2)
As shown in FIG. 7 (horizontal axis: optical film thickness, vertical axis: transmittance), Equation (2) is different from Equation (1) of the theoretical transmittance change (solid line). Is a quadratic regression line (broken line), that is, approximation by a quadratic regression function. a0 to a2 are coefficients.
Further, as shown in FIG. 8 (horizontal axis: time, vertical axis: transmittance), the input transmittance data DT is a value including this noise because noise is superimposed on the sampled transmitted light. The secondary regression line in FIG. 8 is indicated by a broken line.
[0027]
The
dy / dt = a1 + 2.a2.t (3)
Then, the
That is, the time tp is obtained as “tp = −a1 / (2 · a2)”.
[0028]
In addition, as another method for estimating the film formation time (time tp at which the minimum and maximum extreme values are obtained) by the detection of the extreme value of transmittance performed in the
When the transmittance is measured as T0, T1, T2, T3,... At each predetermined time interval, it is detected as a value with superimposed noise as shown in FIG.
For this reason, a method of estimating the time at which the change in transmittance slope becomes 0 using regression calculation is conceivable.
That is, a high frequency component is removed from the transmittance with superimposed noise shown in FIG. 9 (horizontal axis: time, vertical axis: transmittance) by a digital filter.
At this time, filter calculation by a digital filter is performed based on Expression (4).
[Expression 1]
In Expression (4), n and l are integers, and x is a numerical value of transmittance corresponding to an input signal, that is, an attached number.
[0029]
Here, as an example of a time window that is a range of filter calculation, a Hanning window is used for this time window.
The Hanning window used in Equation (4) described above has a configuration as shown in Equation (5) below.
[Expression 2]
That is, the number of data N (N is an integer) corresponds to the averaging (filter calculation) section. For example, the transmittances Ti, Ti + 1,..., Ti + N in an arbitrary range measured at regular intervals. -1 is averaged.
The next averaged section corresponds to the transmittances Ti + 1, Ti + 2,..., Ti + N measured at regular intervals as described above.
[0030]
If the filter calculation section is in the range of time Ts from time t1 to time t3 (corresponding to the range of transmittance Ti, Ti + 1,..., Ti + N-1), the latest transmittance is the time t3. As a result of the filter calculation, the transmittance value at time t2 before time “Ts / 2” from time t3 is shown in FIG. 10 (horizontal axis: time, vertical axis: transmittance). Are output in a smoothed state (averaged to remove high-frequency components) as shown in FIG.
Next, the
By this linear regression, the following equation (6) is obtained as the average slope of the transmittance in the above-described range.
y = a0 + a1.t (6)
[0031]
Next, the
a = b0 + b1 · t (7)
In Expression (7), the time when the slope a becomes “0” is calculated, and this calculation result is output as an estimated value of the time tp when the transmittance becomes an extreme value (peak value).
That is, from “a = b0 + b1 · tp = 0”, “tp = − (b0 / b1)” is obtained as an estimated value.
When the curvature of the transmittance change cannot be ignored for the regression section, a curve regression calculation using a higher-order polynomial may be performed to estimate the time tp at which the extreme value is reached.
[0032]
Next, an operation example of one embodiment will be described with reference to FIGS. 1, 2, 3, and 13. FIG. 13 is a flowchart for explaining an operation example of the film forming apparatus of FIG.
For example, as shown in FIG. 14, a case will be described in which a plurality of thin films (tens of layers) having different thicknesses and materials are deposited on the surface of a
On the back surface of the
In step S1, the operator inputs data on the material and film thickness (here, for example, optical film thickness dp) of each of the thin films forming the above-described multilayer film to the film
The material and film thickness of each thin film input here are the numerical values of each layer of GFF designed by another computer in advance corresponding to the characteristics of the fiber amplifier.
Then, after inputting the design value of each layer of the above-described GFF, the worker sequentially starts the optical thin film forming process.
As a result, the thickness and material of the thin film to be deposited are read by film formation control, and for example, the film forming process of the film forming apparatus for forming the i-th optical thin film is started here.
[0033]
Next, in step S <b> 2, the film
As described above, when the film
Next, in step S3, the film
If the film forming
[0034]
Next, in step S <b> 4, the film
In step S <b> 5, the film
As a result, the
That is, by adjusting the ion energy, the deposition rate, which is the deposition amount per unit time of the thin film to be formed, can be controlled.
[0035]
Next, in step S6, when the
In step S7, for example, when the i-th thin film is grown, the
As a result, the
[0036]
Next, in step S8, the
In step S9, the
At this time, if the current time does not reach time tp, the
On the other hand, when the current time has reached time tp, that is, when the film thickness has reached the set film thickness dpm, the
[0037]
Next, in step S10, the
Next, in step S11, the
That is, the
[0038]
In step S12, the
At this time, if the film thickness does not reach the target design value, the
On the other hand, if the
As a result, in step S13, the
In step S14, the film
At this time, the film
[0039]
In step S6, the
And the
[0040]
In step S11, the film
That is, every time the tooling ratio is corrected, the
When neither the
[0041]
In step S12, the
At this time, if the film thickness of the target design value is not reached, the
Next, the
[0042]
As described above, in the optical thin film deposition apparatus of the present invention, both the
[0043]
The optical thin film deposition apparatus according to the present invention is not suitable for measurement using the
[0044]
Further, in the optical thin film deposition apparatus of the present invention, the
[0045]
In addition, in the optical thin film deposition apparatus of the present invention, the
In the above-described embodiment, the
[0046]
Next, an optical device to which the multilayer thin film generated by the above-described optical thin film deposition method and film deposition apparatus of the present invention is applied will be described.
FIG. 15 shows a cross-sectional view of an optical BPF (bandpass filter) which is an optical filter using a multilayer thin film.
The optical BPF in FIG. 15 is a band-pass filter formed by adhering a multilayer thin film
For example, the bandpass filter shown in FIG. 15 receives optical signals of wavelengths λ1 to λ8 and separates them into optical signals of wavelengths λ1, λ2, λ3, λ4, and λ5 at
Accordingly, the band-pass filter of FIG. 15 separates the input optical signals having a plurality of wavelengths into optical signals having the respective wavelengths and outputs the optical signals.
[0047]
Next, FIG. 16 shows a Z filter (edge filter) that is an optical filter used in a relay station that amplifies the attenuated light intensity when the intensity of the propagating optical signal is attenuated when optical communication is performed. It is a figure which shows BFF
The Z filters 101 to 102 have the reflectance of a predetermined wavelength adjusted, and control the transmission of optical signals of each wavelength.
For example, the
Further, as shown in FIG. 17, the
[0048]
As a result, the
The
Here, the S band indicates an optical signal having a wavelength band of 1450 to 1485 nm, the C band indicates an optical signal having a wavelength band of 1530 to 1560 nm, and the L band indicates an optical signal having a wavelength band of 1565 to 1610 nm. ing.
[0049]
The
For example, as shown in FIG. 18, the gain characteristic of the
Therefore, the
[0050]
As mentioned above, although one embodiment of the present invention has been described in detail with reference to the drawings, the specific configuration is not limited to this embodiment, and there are design changes and the like without departing from the gist of the present invention. Are also included in the present invention.
[0051]
【The invention's effect】
According to the present invention, in order to determine whether or not the film forming process is stopped by the thin film forming unit, that is, whether or not the design value has been reached, the film thickness determining unit normally outputs the first film output from the optical monitor. The thickness data corrects the second film thickness data output from the crystal monitor, measures the thickness of the thin film deposited using the crystal monitor, and controls the film formation, that is, this optical monitor. By setting the film thickness a little thinner than the set value, the second film thickness data is corrected when this extreme value is detected, and the quartz film monitor detects the final film formation end timing. Each layer of the optical thin film having a plurality of irregular thicknesses can be formed with high accuracy, and a multilayer thin film composed of thin films having any thickness can be formed.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram illustrating a configuration example of a film forming apparatus according to an embodiment of the present invention.
2 is a conceptual diagram showing a configuration example of a film forming apparatus
3 is a conceptual diagram illustrating a configuration example of an
FIG. 4 is a graph showing the relationship between the thickness of an optical thin film and transmittance data DT.
FIG. 5 is a graph showing a relationship between a frequency signal input from the
FIG. 6 is a graph showing the correspondence between the thickness of the optical thin film to be formed and the transmittance based on the thickness.
FIG. 7 is a graph showing the correspondence between the thickness of the optical thin film to be formed and the transmittance based on the thickness.
FIG. 8 is a graph showing the correspondence between the formation time of the optical thin film and the transmittance based on the film thickness.
FIG. 9 is a graph showing the correspondence between the formation time of the optical thin film and the transmittance based on the film thickness.
FIG. 10 is a graph showing the correspondence between the formation time of the optical thin film and the transmittance based on the film thickness.
FIG. 11 is a graph showing the correspondence between the optical thin film formation time and the transmittance based on the film thickness.
12 is a flowchart illustrating an operation example of the film forming apparatus of FIG.
FIG. 13 is a conceptual diagram showing a configuration example of a bandpass filter as an application to the optical device of the present invention.
FIG. 14 is a conceptual diagram showing a structure of a multilayer thin film (for example, GFF) to be formed.
FIG. 15 is a conceptual diagram showing a configuration example of a bandpass filter as an application to the optical device of the present invention.
FIG. 16 is a conceptual diagram showing an optical communication relay station in which a Z filter and a BFF are used.
FIG. 17 is a graph illustrating an example of characteristics of a Z filter.
FIG. 18 is a graph showing gain characteristics of the fiber amplifier and the BFF.
FIG. 19 is a block diagram showing a configuration of a conventional film forming apparatus.
FIG. 20 is a graph showing the correspondence between the optical thin film formation time and the transmittance based on the film thickness.
[Explanation of symbols]
2 Substrate holder rotation mechanism
3 Vacuum chamber
10 Crystal monitor
11 Optical monitor
12 Judgment circuit
100 Deposition system body
102 ion gun
103 Deposition control device
150 Exhaust port
201 Substrate holder
201H Window
202 substrate
203 Floodlight
204 Receiver
205 Optical monitor sensor
206 Film thickness sensor
207 target
F1, F2 optical fiber
Claims (2)
前記膜厚判定手段が、前記第1の膜厚データの判定を行う第1の設定データを、前記第2の膜厚データの判定を行う第2の設定データに対して、小さい値に設定し、第1の測定データにより前記光学モニタから水晶モニタへ切り替える判定を行い、第2の設定データにより製膜の終点に来たか否かの判定を行うことを特徴とする光学薄膜の成膜装置。Thin film forming means for forming a thin film by depositing a material on the surface of the substrate, an optical monitor for optically measuring the thickness of the thin film and outputting first film thickness data, and the thickness of the thin film as a frequency And a crystal monitor that outputs the second film thickness data, and the second film thickness data is corrected based on the first film thickness data, and the corrected second film thickness data is used to correct the second film thickness data. And a film thickness determining means for controlling film formation in the thin film forming means,
The film thickness determining means sets the first setting data for determining the first film thickness data to a smaller value than the second setting data for determining the second film thickness data. An apparatus for forming an optical thin film, characterized in that a determination is made to switch from the optical monitor to the crystal monitor based on the first measurement data, and a determination is made as to whether or not the film forming end point has been reached based on the second setting data.
前記膜厚判定過程において、前記第1の膜厚データの判定を行う第1の設定データが、前記第2の膜厚データの判定を行う第2の設定データに対して、小さい値に設定されており、光学モニタ過程による第1の膜厚データの測定を、第1の設定データで透過率が極値を持つ波長により行うことを特徴とする光学薄膜の成膜方法。A thin film forming process in which a material is deposited on the surface of a substrate to form a thin film, and the thickness of the thin film is optically measured based on a change in transmittance of measurement light , and the first film thickness data is output. A monitoring process; a crystal monitoring process for measuring the thickness of the thin film based on the frequency; and outputting second film thickness data; and correcting the second film thickness data based on the first film thickness data. A film thickness determination process for controlling film formation in the thin film formation process according to the corrected second film thickness data,
In the film thickness determination process, the first setting data for determining the first film thickness data is set to a smaller value than the second setting data for determining the second film thickness data. A method for forming an optical thin film, wherein the measurement of the first film thickness data by the optical monitoring process is performed with a wavelength having an extreme value of transmittance in the first setting data.
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