JP3896349B2 - 医用画像処理装置、および、プログラム - Google Patents

医用画像処理装置、および、プログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像診断等に用いる3次元医用画像を生成する医用画像処理装置、医用画像処理方法、および、プログラムに関し、特に、血管などの管状組織を表示するのに好適な医用画像処理装置、医用画像処理方法、および、プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば、CTスキャナやMRI装置などのモダリティ(撮像装置)で人体内部の断層(スライス)画像を撮像して疾病等の診断を行う画像診断が行われている。また、撮像された断層画像から、所定の臓器や器官などの3次元画像を生成して診断を行う手法なども確立しており、精緻かつ正確な診断に寄与している。特に、心臓周辺の冠状血管の3次元画像による診断は、心臓疾患の早期発見などに有用である。
【0003】
このような3次元画像診断においては、観察対象部位を抽出して診断することが多く行われるが、この場合、いわゆる「セグメント分割」と呼ばれる手法により所定部位が抽出されることが一般的である。しかしながら、例えば、血管(特に心臓周辺の冠状血管)などの管状組織をセグメント分割する場合、対象とする血管のみを抽出することは困難であった。
【0004】
血管組織をセグメント分割する手法が、例えば特許文献1に記載されている。ここでは、関心領域(すなわち、対象となる血管組織)を示す画素値と、関心領域外を示す画素値とからなる「二値マスク」を形成して、血管組織と他の組織とを峻別している。
【0005】
上記のような二値マスクを用いる手法においては、対象組織を示す画素値を決定すると、その値か否かで判別することになる。この場合、判別領域において対象とする血管のみが存在していれば問題なく抽出されるが、通常、他組織等(血管や器官、臓器、など)が近接している場合が多い。特に心臓周辺の冠状血管を対象とする場合、心臓や他の多くの血管が近接する。これらの近接物の構成物質は、対象血管とほぼ同一であるため、これらを示す画素値も類似したものになる。このように類似した画素値が近接している場合、二値マスクによる手法では、これらの値が一の値として処理されてしまうことがあり、対象としている血管を正確に抽出することができなかった。
【0006】
また、心臓から発生する冠状血管を、CTスキャナなどの撮像装置で取得されるCT値に基づいて画像化させる場合、通常、血管の発生地点から延伸するにしたがって、画像の明るさが次第に減少する。すなわち、血管の発生地点からの距離に応じて、画素値が略線形に遷移する近似が成り立つものといえる。この特性にしたがい、血管の発生部から抽出終端にわたって、画素値を線形に遷移させて適用する「多値マスク」を用いて対象血管を抽出する手法も考えられている。しかしながら、当該対象血管に心臓や他の血管が近接している場合や当該血管上に異常部位がある場合などでは、当該対象血管を示す画素値は単純に線形遷移しない。したがって、単に画素値を線形に遷移させて画像化しても、対象血管と近接物とが結合したり、対象血管が寸断されている画像となってしまうことがあり、正確な診断に寄与できる画像を得ることは困難であった。
【0007】
その他、例えば、特許文献2においては、注目点付近の平均濃度を検出することで、血管部位を検出する手法が開示されているが、対象血管に心臓や他の血管が近接している場合においては、有用な濃度値を得ることができないため、このような手法によっても血管部位を正確に抽出することは困難である。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−282235号公報(第4〜5頁)
【特許文献2】
特開平8−89501号公報(第6頁)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記実状に鑑みてなされたもので、血管などの管状組織を正確に抽出できる医用画像処理装置、および、プログラムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点にかかる医用画像処理装置は、
生体内部を示す3次元ボリュームデータを用いて医用画像を生成する医用画像処理装置であって、
前記3次元ボリュームデータの画素特性を示す特性情報に基づく画像上で指定された所定の管状組織上の任意点を中心とした所定の3次元領域を指定する3次元領域指定手段と、
前記3次元ボリュームデータを用いて、当該3次元領域の3次元画像を生成する画像生成手段と、
前記画像生成手段が生成した3次元画像内の連続領域を検出する連続領域検出手段と、
前記特性情報の閾値の遷移に応じた前記3次元画像の変化による前記連続領域の特徴変化に基づいて、前記管状組織のみを示す連続領域が顕在化されたか否かを判別する顕在化判別手段と、
前記顕在化判別手段によって顕在化が判別された前記連続領域の3次元画像を用いて、前記管状組織を示す所定の医用画像を生成する医用画像生成手段と、
を備えることを特徴とする。
【0012】
上記医用画像処理装置において、
前記顕在化判別手段はさらに、
前記連続領域と前記3次元領域との接点数に基づいて、前記管状組織のみを示す連続領域が顕在化されたか否かを判別することが望ましい。
【0013】
上記医用画像処理装置において、
前記3次元領域指定手段は、前記任意点及び/又は前記顕在化された連続領域に基づいて次に指定する3次元領域の中心を決定することで、複数の3次元領域を指定し、
前記医用画像生成手段は、前記複数の3次元領域で顕在化された連続領域の3次元画像を用いて、前記管状組織を示す所定の医用画像を生成することが望ましい。
【0014】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点にかかるプログラムは、
コンピュータを、生体内部を示す3次元ボリュームデータを用いて医用画像を生成する医用画像処理装置として機能させるプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記3次元ボリュームデータの画素特性を示す特性情報に基づく画像上で指定された所定の管状組織上の任意点を中心とした所定の3次元領域を指定する手段と、
前記3次元ボリュームデータを用いて、当該3次元領域の3次元画像を生成する手段と、
前記生成した3次元画像内の連続領域を検出する手段と、
前記特性情報の閾値の遷移に応じた前記3次元画像の変化による前記連続領域の特徴変化に基づいて、前記管状組織のみを示す連続領域が顕在化されたか否かを判別する手段と、
顕在化が判別された前記連続領域の3次元画像を用いて、前記管状組織を示す所定の医用画像を生成する手段と、
を備えた医用画像処理装置として機能させることを特徴とする。
【0015】
上記プログラムは、
前記コンピュータを、
前記任意点及び/又は前記顕在化された連続領域に基づいて次に指定する3次元領域の中心を決定することで、複数の3次元領域を指定する手段と、
前記複数の3次元領域で顕在化された連続領域の3次元画像を用いて、前記管状組織を示す所定の医用画像を生成する手段と、をさらに備える前記医用画像処理装置として機能させることが望ましい。
【0016】
上記プログラムは、
前記コンピュータを、
前記連続領域と前記3次元領域との接点数に基づいて、前記管状組織のみを示す連続領域が顕在化されたか否かを判別する手段をさらに備える前記医用画像処理装置として機能させることが望ましい。
【0019】
上記のような構成によれば、生体内部の管状組織(血管など)の3次元画像を正確に抽出・出力することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明にかかる実施の形態を説明する。以下の実施の形態においては、所定の医療施設(以下、「医療施設H」とする)における3次元画像診断に本発明が適用される場合を例に説明する。
【0021】
図1は、本発明の実施の形態にかかる画像診断システムの構成を示す図である。図示するように、本実施の形態にかかる画像診断システム1は、通信ネットワーク10と、モダリティ100と、制御端末200と、画像処理装置300、から構成される。
【0022】
通信ネットワーク10は、医療施設H内で、制御端末200や画像処理装置300を相互接続し、これらの間の情報伝達を媒介する通信ネットワークであり、例えば、DICOM(Digital Imaging and COmmunications in Medicine)などの所定の通信プロトコルに基づいた情報伝達を媒介する。
【0023】
次にモダリティ100について説明する。モダリティ100は、人体内部を撮像する撮像装置であり、例えば、CTスキャナ(コンピュータ断層撮影装置)、ヘリカルCT、MRI(磁気共鳴画像装置)、PET(ポジトロン断層撮影装置)などである。本実施の形態では、X線を用いて人体内部の断層画像を撮像するCTスキャナをモダリティ100として採用するものとする。
【0024】
本実施の形態では、モダリティ100(CTスキャナ)は、後述する制御端末200により制御され、患者や受診者など(以下、「受診者等」とする)の内部(生体内部)についての断層画像(スライス)を撮像するものである。ここで、本実施の形態では、モダリティ100としてCTスキャナを採用しているので、断層画像を示す情報には、X線吸収係数であるCT値などが含まれる。モダリティ100と制御端末200とは、例えば、DICOM(Digital Imaging and COmmunications in Medicine)などの所定の医用画像通信規格に基づいて接続されている。
【0025】
次に制御端末200について説明する。制御端末200は、ワークステーションなどの所定の情報処理装置から構成され、接続されているモダリティ100の動作を制御するとともに、モダリティ100による撮像により取得される撮像画像データ(元データ)を取得する。図2を参照して制御端末200の構成を説明する。
【0026】
図2は、制御端末200の構成を示すブロック図である。図示するように、制御端末200は、制御部210と、通信制御部220と、入力制御部230と、出力制御部240と、プログラム格納部250と、記憶部260と、から構成される。
【0027】
制御部210は、例えば、CPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)やワークエリアとなる所定の記憶装置(RAM(Random Access Memory)など)から構成され、制御端末200の各部を制御するとともに、プログラム格納部250に格納されている所定の動作プログラムに基づいて後述する各処理を実行する。
【0028】
通信制御部220は、例えば、所定のNIC(Network Interface Card)などの所定の通信装置から構成され、制御端末200とモダリティ100および通信ネットワーク10とを接続し、モダリティ100や画像処理装置300との通信を行う。
【0029】
入力制御部230は、例えば、キーボードやポインティング・デバイスなどの所定の入力装置23を接続し、入力装置23から入力された、制御部210への指示などを受け付けて制御部210に伝達する。
【0030】
出力制御部240は、例えば、ディスプレイ装置やプリンタなどの所定の出力装置24を接続し、制御部210の処理結果などを必要に応じて出力装置24に出力する。
【0031】
プログラム格納部250は、例えば、ハードディスク装置やROM(Read Only Memory)などの所定の記憶装置から構成され、制御部210が実行する種々の動作プログラムが格納されている。プログラム格納部250に格納される動作プログラムは、制御端末200の基本動作を司る任意のOS(Operating System:基本ソフトウェア)の他に、OSと協働して後述する各処理を実現するための、以下の(1),(2)に示すような動作プログラムが格納されているものとする。後述する制御端末200による処理は、制御部210がこれらの動作プログラムを実行することで実現される。
(1)「モダリティ制御プログラム」:モダリティ100の制御を行うプログラム
(2)「通信プログラム」:通信制御部220を制御し、モダリティ100との通信や、通信ネットワーク10を介した通信を行うプログラム
【0032】
記憶部260は、例えば、RAM(Random Access Memory)やハードディスク装置などの記憶装置などから構成され、モダリティ100から取得した撮像画像データなどを格納する。
【0033】
ここで、モダリティ100から得られる「撮像画像データ」(元データ)は、撮像領域の「3次元ボリュームデータ」を示すものである。この3次元ボリュームデータは、当該領域における座標系情報、および、各座標における特性情報などから構成される。「特性情報」は、画像生成に用いられる際に、当該画像を構成する画素(ピクセル(ボクセル))の特性(例えば、明度、彩度、色調、など)を示すこととなる情報である。本実施の形態では、モダリティ100として「CTスキャナ」を採用しているので、特性情報として「CT値」が用いられるものとする。ここで「CT値」は、X線吸収係数を示す値であり、このCT値を画素値として画像を生成すると、CT値の違いが画像上の明るさの違いとなって現れる。したがって、モダリティ100から取得した「3次元ボリュームデータ」を用いることで、例えば、図3に示すような断層画像(スライス画像)を得ることができる。
【0034】
このような断層画像は、図示するような平行した2次元画像が複数積層されたものとして捉えることができるとともに、これらが一体となった一つの3次元領域として捉えることもできる。すなわち、積層2次元画像のそれぞれを抽出できることはもとより、全体の3次元領域から任意の領域を指定することもできる。ここで、任意の平面を指定する方法として、例えば、MPR(Multi Planer Reconstruction)といった手法が知られている。すなわち、図4(a)に示すように、3次元ボリュームデータ内の任意平面を指定することができる。また、任意の曲面を指定する方法として、例えば、CPR(Curved Planer Reconstruction)といった手法が知られている。すなわち、図4(b)に示すように、3次元ボリュームデータ内の任意曲面を指定することができる。
【0035】
次に、画像処理装置300について説明する。画像処理装置300は、例えば、ワークステーションなどの所定の情報処理装置から構成され、制御端末200から取得する3次元ボリュームデータ(撮像画像データ)を用いて、3次元診断画像(医用画像)を生成するものである。画像処理装置300の構成を図5を参照して以下説明する。
【0036】
図5は、画像処理装置300の構成を示すブロック図である。図示するように、画像処理装置300は、制御部310と、通信制御部320と、入力制御部330と、出力制御部340と、プログラム格納部350と、画像記憶部360と、から構成される。
【0037】
制御部310は、例えば、CPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)やワークエリアとなる所定の記憶装置(RAM(Random Access Memory)など)から構成され、画像処理装置300の各部を制御するとともに、プログラム格納部350に格納されている所定の動作プログラムに基づいて後述する各処理を実行する。
【0038】
通信制御部320は、例えば、所定のNIC(Network Interface Card)などの所定の通信装置から構成され、画像処理装置300と通信ネットワーク10とを接続し、制御端末200などとの通信を行う。
【0039】
入力制御部330は、例えば、キーボードやポインティング・デバイスなどの所定の入力装置33を接続し、入力装置33から入力された、制御部310への指示や各データベースに記録される情報などを受け付けて制御部310に伝達する。
【0040】
出力制御部340は、例えば、ディスプレイ装置やプリンタなどの所定の出力装置34を接続し、制御部310の処理結果などを必要に応じて出力装置34に出力する。
【0041】
プログラム格納部350は、例えば、ハードディスク装置やROM(Read Only Memory)などの所定の記憶装置から構成され、制御部310が実行する種々の動作プログラムが格納されている。プログラム格納部350に格納される動作プログラムには、画像処理装置300の基本動作を司る任意のOS(Operating System:基本ソフトウェア)の他に、OSと協働して後述する各処理を実現するための、以下の(1)〜(3)に示すような動作プログラムが含まれているものとする。後述する画像処理装置300による処理は、制御部310がこれらの動作プログラムを実行することで実現される。
(1)「通信プログラム」:通信制御部320を制御し、通信ネットワーク10を介して制御端末200などと通信を行うプログラム
(2)「DB制御プログラム」:画像記憶部360を制御するプログラム
(3)「画像処理プログラム」:制御端末200から取得した撮像画像データに画像処理を行うプログラム
【0042】
画像記憶部360は、例えば、半導体記憶装置やハードディスク装置などの書き換え可能な記憶装置などから構成され、後述する各処理により取得されるデータや生成される3次元診断画像などを格納する。
【0043】
以下、本実施の形態における各処理を図面を参照して説明する。なお、本実施の形態では、本発明を適用した画像診断システム1により、モダリティ100が取得した3次元ボリュームデータから、所望の血管(診察・診断・観察対象となる血管。以下、「対象血管」とする)が含まれている領域の3次元画像から当該血管のみを示す3次元画像を抽出して、画像診断に用いる医用画像を作成するものとする。
【0044】
図6は、本発明を適用した画像診断システム1で画像診断を行うための「画像診断処理」を説明するためのフローチャートである。図示するように、画像診断システム1で画像診断するにあたり、「撮像処理」(ステップS100)、「血管画像生成処理」(ステップS300)、「医用画像生成・出力処理」(ステップS500)が順次実行される。以下、これら各処理の詳細を以下図面を参照して説明する。
【0045】
まず、本実施の形態にかかる「撮像処理」を図7に示すフローチャートを参照して説明する。本処理は、モダリティ100と制御端末200との協働により、受診者等の人体内部断層画像(スライス)を取得するためのものであり、主に制御端末200の動作を中心に以下説明する。制御端末200は、プログラム格納部250の「モダリティ制御プログラム」を実行することで、以下の処理を行う。
【0046】
撮像動作を実行するにあたり、まず、制御端末200において所定の撮像条件情報が設定される(ステップS101)。ここでは、撮像対象領域の指定や造影剤使用の有無などといった撮像諸条件が設定される。
【0047】
制御端末200は、ステップS101で設定された撮像条件に従い、モダリティ100を制御する(ステップS102)。すなわち、モダリティ100は、制御端末200の制御により、上記撮像条件に基づいた撮像動作を行う。この結果、モダリティ100は、設定された撮像領域における、撮像画像データ(3次元ボリュームデータ)を取得する。
【0048】
モダリティ100の撮像動作が終了すると、制御端末200は、モダリティ100から撮像した撮像画像データを取得し(ステップS103)、記憶部260に格納して処理を終了する(ステップS104)。
【0049】
本実施の形態における「画像診断処理」(図6)では、このようにして取得された撮像画像データ(3次元ボリュームデータ)を用いて血管を示す3次元画像を生成する「血管画像生成処理」が実行される。この「血管画像生成処理」を、図8に示すフローチャートを参照して説明する。本処理では、画像処理装置300が、上記「撮像処理」(ステップS100、図7)で取得した撮像画像データを用いて所望の血管の3次元画像を抽出する。なお、本実施の形態では、心臓付近の冠状血管を抽出対象とした場合を例に以下説明する。また、以下の処理は、画像処理装置300の制御部310が、プログラム格納部350の「画像処理プログラム」を実行することにより行われるものである。
【0050】
まず、画像処理装置300は、通信ネットワーク10を介して、制御端末200から対象となる3次元ボリュームデータ(撮像画像データ)を取得する(ステップS301)。
【0051】
次に、制御部310は、ステップS301で取得した撮像画像(3次元ボリュームデータ)に基づいた2次元画像を出力装置34(ディスプレイ装置)に表示し、抽出対象としている血管(以下、「対象血管Vt」とする)の抽出始点(以下、「始点」とする)および抽出終了点(以下、「終点」とする)の指定を受け付ける(ステップS302)。ここでは、医師などのオペレータが入力装置33を操作して、表示されている2次元画像上で始点および終点を指定する。
【0052】
図9(a)に、ここで表示される2次元画像の例を示す。ここでは、上記MPRなどで得られる、対象血管Vtの管断面を示す画像が出力装置34に表示される。すなわち、3次元ボリュームデータに含まれるCT値の違いに基づく明暗を画像化することで、当該領域における対象血管Vtの管断面画像を表示する。ここで、画像処理装置300は、オペレータによる入力装置33の操作により指定される位置や方向に対応する3次元ボリュームデータを画像化することで、表示位置や角度を随時変化させて表示する。なお、血管を撮像対象としている場合、通常、血液のCT値を上げるために造影剤が用いられており、これにより、図9(a)に示すように、血管部が比較的明るく表示される。オペレータは入力装置33を操作し、対象血管Vtの抽出始点における血管断面が表示されるよう表示画面を変化させる。オペレータは、表示された断面の中心(以下、「始点SP」とする)を入力装置33を用いて指定する。また、同様に、抽出終点における断面中心(以下、「終点EP」とする)を指定する。
【0053】
画像処理装置300の制御部310は、ステップS302で始点SPが指定されると、その3次元座標を特定する。始点SPの3次元座標が特定されると、図10(a)に示すように、当該始点SPが中心(重心)となる立方体形状の3次元領域(以下、「3次元領域TDR」とし、当該3次元領域TDRの中心を「中心CP」とする)を指定する(ステップS303)。ここでは、例えば、上記MPRで指定する平面領域を組み合わせることなどによって、3次元領域TDRを指定する。
【0054】
3次元領域TDRが指定されると、制御部310は、当該3次元領域TDR内の3次元ボリュームデータを取得する(ステップS304)。すなわち、ステップS301で取得した3次元ボリュームデータのうち、当該3次元領域TDR内部に対応するデータを抽出する。
【0055】
次に制御部310は、取得された3次元領域TDRの3次元ボリュームデータを用いて3次元画像を生成する(ステップS305)。ここでは、当該3次元ボリュームデータを用いて、例えば、「フラッド・フィル」(Flood Fill)や「リージョン・グローイング法」(Region Growing)などの手法により3次元画像を生成する。
【0056】
本実施の形態では、上記のような3次元領域TDRを対象血管Vtに沿って(始点SP〜終点EP)順次指定し、各3次元領域TDRにおける3次元血管画像(以下、「単位血管画像」とする)をつなぎ合わせることで、始点SP〜終点EPまでの3次元血管画像を作成する。したがって、制御部310は、このような「単位血管画像」を生成するための「単位血管画像生成処理」(ステップS320)を実行する。「単位血管画像生成処理」を図11に示すフローチャートを参照して説明する。
【0057】
まず、制御部310は、ステップS305で生成した3次元画像上で、始点SP(中心CP)が含まれる連続領域を特定する(ステップS321)。ここで、「連続領域」とは、例えば、「フラッド・フィル(Flood Fill)」などの手法によって求められる、輪郭を同じくする一つの閉じた画像(有限閉止画像)である。ステップS321では、3次元領域TDRの中心CPの座標値に基づき、生成された3次元画像の当該座標が含まれる連続領域(以下、「連続領域CIM」とする)の範囲を特定する。
【0058】
次に制御部310は、特定した連続領域CIMと3次元領域TDRの面部(立方体の一面)とが接する箇所を特定し(ステップS322)、その箇所が3以上であるか否かを判別する(ステップS323)。ここでは、当該連続領域CIMが対象血管Vtのみを示す3次元画像(以下、「単位血管画像IMv」とする)であるか否かが判別される。
【0059】
すなわち、図10(a)に示すように、指定した3次元領域TDR内に対象血管Vtのみが存在する場合には、ステップS305で当該3次元領域TDRを画像化することで得られる連続領域CIMは、図10(b)に示すような血管画像IMvとなる。
【0060】
しかしながら、心臓付近の冠状血管を対象とする場合、図12に示すように、対象血管Vtに心臓HTや他の血管Vxが近接することになる。対象血管Vtに心臓HTが近接している場合において、対象血管Vt上の始点SPを指定した場合、図13(a)に示すように、3次元領域TDR内に心臓HTの一部が含まれることになる。
【0061】
このような3次元領域TDRを画像化すると、図13(b)に示すようなものとなる。ここで、上述したように、本実施の形態では、3次元ボリュームデータに含まれるCT値を用いて画像化するが、CT値はモダリティ100(CTスキャナ)が取得したX線吸収量係数を示すものであり、例えば、「水:0」、「空気:−1000」というように、物質によってその値が予め定まっている。したがって、対象血管Vtを画像化しようとする場合、血管の構成物質(血液、血管壁、造影剤、など)に対応するCT値を有する画素(ピクセル(ボクセル))を表示対象とすることで、当該血管のみが画像化される。ここで、対象血管Vtと、心臓HTおよび他の血管Vxは構成物質がほぼ同一である。したがって、これらを示すCT値の差異は極めて小さいため、対象血管Vtに心臓HTが近接している3次元領域TDRを画像化すると、図13(a)および(b)に示すように、対象血管Vtと心臓HTの一部とが一体化された画像となってしまうことがあり、対象血管Vtを正確に認識することができなくなってしまう。ここで、始点SP(中心CP)は対象血管Vt上に指定されているため、上記対象血管Vtと心臓HTとが一体となった画像が、連続領域CIMとして特定されることになる。
【0062】
したがって、連続領域CIMが対象血管Vtのみを示すものであるか、あるいは、心臓HT等をも含んだものであるかを判別する必要がある。ステップS323においては、連続領域CIMと3次元領域TDRとの接点の数に注目して判別を行う。
【0063】
すなわち、対象血管Vtは管状であるため、3次元領域TDR内に対象血管Vtのみが存在する場合に生成される連続領域CIM(すなわち、単位血管画像IMv)と3次元領域TDRの面部と接する箇所(以下、「接点EG」とする)は、図10(b)に示すように、接点EG1と接点EG2の2カ所となる(以下、「単位血管画像IMv」についての「接点EG」のうち、進行方向の上流側を「EG1」、下流側を「EG2」とする(進行方向は始点SPと終点EPとに基づいて決定されるものとする))。
【0064】
一方、対象血管Vtに心臓HTや他の血管Vxが近接している場合に生成される連続領域CIMと3次元領域TDRとの接点EGは、図13(b)に示すように、接点EG1、接点EG2、および、接点EG3の少なくとも3カ所となる(以下、対象血管Vt以外の部分についての接点EGを「EG3」とする)。このような原理に基づき、ステップS323において接点EGが3カ所以上であるか否かを判別することで、当該連続領域CIMが対象血管Vtのみを示す3次元画像であるか、心臓HT等をも含んだ3次元画像であるかを判別することができる。
【0065】
ここで、接点EGが3カ所以上でない場合(ステップS323:No)は、当該連続領域CIMが対象血管Vtのみを示す画像であるので、当該連続領域CIMを単位血管画像IMvとして抽出し(ステップS324)、「血管画像生成処理」(図8)のフローに戻る。
【0066】
一方、接点EGが3カ所以上である場合(ステップS323:Yes)は、当該連続領域CIMは対象血管Vt以外の心臓HTなども含んでいるため、当該連続領域CIMから単位血管画像IMvを抽出するための「血管画像顕在化処理」(ステップS330)が実行される。この「血管画像顕在化処理」を図14に示すフローチャートを参照して説明する。ここでは、3次元領域TDRを画像化する際に用いるCT値の範囲(以下、「対象CT値範囲」とする)を変化させ、対象血管Vtのみを示す画像を顕在化させる。
【0067】
まず制御部310は、対象CT値範囲を変化させるために用いる「閾値」の範囲(以下、「閾値範囲」とする)を設定する(ステップS331)。すなわち、本実施の形態では、以下の処理において、「対象CT値範囲」の下限値を示す閾値を変化させることで対象CT値範囲を変化させるため、この閾値の変化範囲(最小閾値thmin〜最大閾値thmax)をまず規定するものである。
【0068】
ここで「対象CT値範囲」とは、対象としている生体(人体)内部の画像化する際に対象となるCT値の範囲を示すものである。本実施の形態では、人体内部を画像化対象としているので、臓器、器官、血液(造影剤)、骨、などが画像化対象となる。上述したように、CT値は物質によって予め定まっているため、これら画像化対象に対応したCT値の範囲が「対象CT値範囲」として定めることができる。そして、このように定まる「対象CT値範囲」内で閾値を変化させるので、「閾値範囲」も「対象CT値範囲」と同一の範囲となる。
【0069】
また、上述したように、本実施の形態における「閾値」は、対象CT値範囲の下限値を示すものである。すなわち、ある閾値が指定された場合、当該閾値に対応するCT値以上の値を示す全てのCT値が対象となる。したがって、当該領域を構成する3次元ボリュームデータのうち、「対象CT値範囲」に含まれるCT値が特性情報となる座標が画像化対象となる。例えば、閾値範囲(対象CT値範囲)が「0〜1000」である場合に、閾値「100」が設定されると、「100〜1000」の範囲に含まれるCT値を特性情報としている座標が画像化される。
【0070】
また、X線吸収量係数であるCT値を用いて画像化した場合、CT値の違いが明るさの違いとなって現れる。このとき、例えば、画像化対象となっているCT値を特性情報として持つピクセル(ボクセル)を画像化する。なお、本実施の形態では、撮像の際に造影剤を使用して血液のCT値を上昇させているものとする。
【0071】
まず制御部310は、ステップS331で設定された最小閾値thminを閾値thとし(ステップS332)、当該閾値thを下限値としたCT値を特性情報として持っている3次元領域TDR内のピクセル(ボクセル)を画像化する(ステップS333)。閾値thが最小閾値thminである場合、適用されるCT値は、閾値範囲(最小閾値thmin〜最大閾値thmax)に対応するすべてのCT値が該当することになる。ここで、ステップS331において、生体内を画像化できるCT値の幅を閾値範囲としているので、閾値thが最小閾値thminにおける画像化の結果は、図13(b)に示すような連続領域CIMとなる。
【0072】
制御部310は、ステップS333による画像化による連続領域CIMの境界を特定し、所定の記憶部(例えば、ワークエリアや画像記憶部360など)に記録する(ステップS334)。ここで「連続領域CIMの境界」を特定するために、任意のパラメータを用いることができる。例えば、連続領域CIMが示す3次元オブジェクトの体積値や表面積、あるいは、輪郭の座標値、などを用いることができる。このようなパラメータのいずれか、あるいは、これらの組み合わせにより、連続領域CIMの境界を特定するものとする。本実施の形態では、以下「体積値」をパラメータに用いる場合を例に説明する。
【0073】
以後、制御部310は、閾値thを最大閾値thmaxとなるまで順次変化させ、各閾値においてステップS333〜S334の処理を行う(ステップS335:No、S336)。すなわち、閾値thを最小閾値thminから最大閾値thmaxまで順次増分し、各閾値毎に(1)画像化、(2)連続領域CIMの体積値算出と記録、を行う。これにより、上記所定の記憶部には、ステップS334で特定された、各閾値毎の連続領域CIMの境界が記録される。なお、閾値th(すなわち、対象CT値範囲の下限値)の増分率は任意であり、例えば、画像処理装置300の処理能力や所望する精度によって任意に設定されるものとする。なお、本実施の形態においては、説明を容易にするために、閾値thは「+1」ずつ増分されるものとする。
【0074】
制御部310は、各閾値th毎に記録した体積値に基づいて、閾値thmin〜閾値thmaxにおける体積値の変化率を算出する(ステップS337)。すなわち、各閾値thにおける連続領域CIMの体積値をプロットすることで、図15に示すような、体積分布を示すグラフを得ることができる。このグラフにおいては、横軸が閾値th(最小閾値thmin〜最大閾値thmax)を示し、縦軸が連続領域CIMの体積値を示す。図示するように、閾値thが最小閾値thmin〜最大閾値thmaxに遷移するにしたがって連続領域CIMの体積値は減少する。これは、閾値の遷移に応じて、対象CT値範囲が狭まるため、画像化される部分も減少するためである。
【0075】
ここで、図15に示すグラフにおいて、接点EGが3カ所以上現れたときの閾値を対象除外とする(図中の斜線部「EG3」)。これは、対象としている血管は管状であり、かつ、3次元領域TDRの中心CPは対象血管Vt上にあるため、対象血管Vtが顕在化されたとき(対象血管Vtを示す画像と心臓HTを示す画像が分離したとき)には、中心CPを含むとした連続領域CIMは対象血管Vtのみを示すものとなり、3次元領域TDRとの接点EGが3カ所以上あることはあり得ないためである。
【0076】
また、図15のグラフに示すように、閾値thを増分させる(すなわち、対象CT値範囲を狭める)過程で、連続領域CIMの体積値が急激に減少することがある。グラフに示す例では、閾値がtha〜tha+1に遷移した時と、thb〜thb+1に遷移した時に体積値が急減している。ここで、「tha〜tha+1」への遷移時は、それまで連続領域CIMが接点EG3により3次元領域TDRの面部と接していたものが、図16(a)に示すように、体積の減少に伴い接点EG3が消滅した時である。このとき、連続領域CIMの体積値が急激に減少する。
【0077】
また、「thb〜thb+1」への遷移時は、連続領域CIMが対象血管Vtのみを示すものとして顕在化された時である。すなわち、閾値tha+1〜thbに遷移するにしたがって、図16(b)に示すように、連続領域CIMの体積値が減少し、閾値thb〜thb+1に遷移した際、連続領域CIMは、対象血管Vtのみを示す「連続領域CIM1」と心臓HTの一部を示す「連続領域CIM2」とに分離される。ここで、境界変化の検出対象となるのは、中心CPが含まれている連続領域CIMであるので、連続領域CIM1が対象となる。したがって、連続領域CIM1の体積値に着目すると、連続領域CIM2と一体であった閾値thbまでの体積値から急激に減少することとなる。
【0078】
本処理では、対象血管Vtが画像上で顕在化されたことを識別するものであるから、上記のような体積値(すなわち、連続領域CIMの境界)の急減を検出することで、対象血管Vtが顕在化されたか否かを判別することができる。しかし、3次元領域TDRが指定された場所や連続領域CIMの形状などといった諸条件の違いによっては、対象血管Vtが顕在化したときの変化よりも、接点EG3が消滅したときの変化の方が大きい場合もある。したがって、閾値範囲内で体積値変化率が最大となる箇所を検出しても、必ずしも、血管の顕在化を検出することができない。そこで制御部310は、接点EG3が存在するときの閾値を除外し、除外後の閾値のうちで体積値変化が最大(すなわち、連続領域CIMの境界の変化が最大)となる閾値を特定する(ステップS338)。
【0079】
制御部310は、ステップS338で特定した閾値を下限値とし、閾値thmaxを上限値としたCT値範囲に該当するピクセル(ボクセル)を画像化し(ステップS339)、図11に示す「単位血管画像生成処理」のフローに戻る。
【0080】
単位血管画像生成処理では、ステップS339での画像化により、図16(c)に示すような単位血管画像IMvを得ることができる(ステップS324)。
【0081】
当該3次元領域TDRで単位血管画像IMvを取得すると、ワークエリアなどの所定の記憶領域に保持してから、図8に示す「血管画像生成処理」のフローにもどる。本実施の形態では、対象血管Vt上で、始点SPから終点EPまで順次3次元領域TDRを指定し、各3次元領域TDRで取得される単位血管画像IMvを用いて対象血管Vtの3次元画像を生成する。したがって、一の3次元領域TDRで単位血管画像IMvを取得すると、終点EPに到達するまで(ステップS306:No)、次の3次元領域TDRを指定するための「次中心位置決定処理」(ステップS340)が実行される。
【0082】
「次中心位置決定処理」においては、3次元領域TDRとその3次元領域TDRの単位血管画像IMvとに基づいて、次に指定する3次元領域TDRの中心CPとなる位置(以下、「次中心位置」とする)を決定する。この場合、例えば、生成された単位血管画像IMvの終端部を次中心位置とすることができる。より詳細には、図17(a)に示すように、前に指定された3次元領域TDR1(中心CP1)で生成された単位血管画像IMvの終端(すなわち、単位血管画像IMvと3次元領域TDR1との接点EG2)を中心CP2として、次の3次元領域TDR2が指定される。
【0083】
あるいは、図17(b)に示すように、前に指定された3次元領域TDR1の中心CP1と、3次元領域TDR1で生成された単位血管画像IMvの終端(すなわち、単位血管画像IMvと3次元領域TDR1との接点EG2)を結ぶ線分SL(例えば、3次元パスデータなど)を求め、この線分SLの中点を中心CP2として、次の3次元領域TDR2を指定してもよい。あるいは、連続領域CIMを細線化(Skeltonization)し、細線化により得られた線上の点を中心として、次の空間領域を指定してもよい。
【0084】
このようにして順次3次元領域TDRを対象血管Vtに沿って指定していき(ステップS306(No)→S340→S320:図8)、終点EPまで到達すると(ステップS306:Yes)、ワークエリアなどに保持されている各3次元領域TDRでの単位血管画像IMvを接合して、始点SP〜終点EPまでの対象血管Vtを示す3次元画像を生成して、「血管画像生成処理」を終了する(ステップS307)。
【0085】
本実施の形態にかかる「画像診断処理」(図6)では、上記「血管画像生成処理」(図8)で生成された血管画像を用いて所定の医用画像の生成・出力を行う「医用画像生成・出力処理」(ステップS500)が実行される。ここでは、図18に示すように、心臓付近の冠状血管を示す医用画像Mimが生成され、出力装置34(ディスプレイ装置)に表示される所定のウィンドウMW内などに表示される。
【0086】
以上説明したように、本発明の実施の形態にかかる画像診断システムによれば、血管などの管状組織の3次元画像を生成する際に、各3次元領域TDRで閾値を変化させることで血管を顕在化させているので、例えば、血管径の変化や異常部位により管の途中でCT値が変化している場合であっても対象血管Vtの3次元画像を正確に抽出することができる。したがって、寸断等されることのない良好な画像を得ることができる。また、CT値が類似する他の器官等が近接している場合であっても、対象血管の中心線を正確に抽出することができる。したがって、特に、心臓付近の冠状血管を対象とした診断・治療に極めて有用な医用画像表示を実現できる。
【0087】
上記実施の形態では、3次元領域TDRとして立方体形状の3次元領域TDRを指定する場合を例示したが、3次元領域TDRの形状はこれに限られない。例えば、図19(a)に示すような直方体形状や、図19(b)に示すような三角錐形状、あるいは、図20(a)に示すような球体形状や、図20(b)に示すような円柱形状などを用いることができるほか、例えば、楕球形状、樽型形状、トーラス(輪管面)といった、任意の形状の3次元領域TDRを指定してもよい。また、上記実施の形態においては、3次元領域TDRと連続領域CIMとの接点が3以上であるか否かによって、当該連続領域CIMが対象血管Vtのみを示すものであるか否かを判別したが、対象血管Vtの顕在化が判別できるのであれば、判別に用いる接点の数は3に限られず、任意である。
【0088】
上記実施の形態では、始点SPと終点EP(任意点)を、オペレータが入力装置33を操作し、血管断面を示す2次元画像上で指定するものとしたが、任意点を指定する方法はこれに限られない。例えば、オペレータの操作によらず、画像処理装置300が実行するプログラムや画像処理装置300に接続されている他の装置などからの指示等により任意点が指定されてもよい。また、上記実施の形態では、始点SPと終点EPの双方を指定するものとしたが、始点SPまたは終点EPのいずれか一方を指定するものとしてもよい。この場合、「抽出方向」がオペレータやプログラムの指示などによって指定されてもよい。さらに、上記実施の形態では、3次元領域TDRの指定が終点EPに到達することにより抽出を終了したが、これに限られず、例えば、血管径についての閾値を設定しておき、単位血管画像IMvに基づいて各単位血管画像IMvが示す血管部位の血管径を算出し、所定値以下の血管径となったときに抽出を終了するようにしてもよい。
【0089】
上記実施の形態では、対象血管Vt上の任意点を中心とする3次元領域TDRを指定したが、対象血管Vtを抽出できるのであれば、3次元領域TDRの指定方法はこれに限られない。例えば、対象血管Vt上の任意点が、指定する3次元領域TDRの所定の頂点となるように当該3次元領域TDRを指定してもよい。あるいは、対象血管Vt上の任意点が、指定する3次元領域TDRを構成する一面の中心となるように当該3次元領域TDRを指定してもよい。
【0090】
上記実施の形態では、連続領域CIMの体積変化に注目して血管画像の顕在化を判別する場合を例示したが、注目対象事項はこれに限られず、例えば、連続領域CIMの形状の変化などに基づいて判別してもよい。また、上記実施の形態では、顕在化された血管画像を特定するために、「有限閉止画像」などの閉じた連続領域CIMを用いたが、顕在化の特定が可能であれば、すなわち、対象血管Vtのみを示す画像の境界が確定できるのであれば、一定の連続性を有する開領域であってもよい。
【0091】
上記実施の形態では、「対象CT値範囲」の下限値を示す閾値を変化させるものとしたが、閾値の設定は任意である。例えば、「対象CT値範囲」の上限値を示すものであってもよい。また、上記実施の形態では、閾値を最小閾値thminから最大閾値thmaxまで変化させたが、変化のさせ方は任意であり、例えば、最大閾値thmaxから最小閾値thminに変化させてもよい。また、上記実施の形態では、閾値を変化させることで、「対象CT値範囲」を徐々に狭めるようにしたが、これに限られず、例えば、「対象CT値範囲」を徐々に拡大させることで顕在化を判別してもよい。
【0092】
また、任意の「閾値」を用いることができる。例えば、3次元画像生成に「リージョン・グローイング法(Region Growing)」を用いる場合には、パラメータ(例えば、「勾配の閾値」など)を変化させることで、領域を変化させてもよい。この場合のパラメータは、複数存在していてもよい。
【0093】
上記実施の形態では、モダリティ100としてCTスキャナを採用し、よって、CT画像を用いた場合を例に説明したが、上述したように、採用できるモダリティ100は任意であり、したがって、採用されるモダリティ装置に応じた画像(例えば、MR画像や超音波画像など)を用いてもよい。
【0094】
上記実施の形態では、特に冠状血管などの血管を抽出対象としたが、管状組織(管状臓器、管腔臓器)であれば抽出対象とすることができ、例えば、気管、腸、神経、などを抽出対象とすることができる。
【0095】
上記実施の形態の画像処理装置300が持つ上記各処理にかかる機能の一部またはすべてを、例えば、モダリティ100や制御端末200などが有していてもよい。すなわち、上記画像処理装置300が有する各機能は、単一の装置により実現されてもよく、あるいは、複数の装置の協働により実現されるものであってもよい。
【0096】
上記実施の形態における画像処理装置300は、専用装置で構成可能であることはもとより、例えば、パーソナルコンピュータなどの汎用コンピュータ装置などで構成することもできる。この場合、上記各処理を実現するためのプログラムの一部または全部を汎用コンピュータ装置にインストールし、OSなどの制御下で実行することにより、画像処理装置300を構成することができる。この場合のプログラム配布形態は任意である。例えば、CD−ROMなどの記録媒体に格納して配布可能であることはもとより、搬送波に重畳させることで通信媒体(インターネットなど)を介して配布することができる。
【0097】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、医用画像の生成において、血管などの管状組織を正確に抽出・出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる「画像診断システム」の構成を模式的に示す図である。
【図2】図1に示す「制御端末」の構成を示すブロック図である。
【図3】図2に示す制御端末が取得する断層画像(スライス)を説明するための図である。
【図4】3次元ボリュームデータの任意領域を指定する手法を説明するための図であり、(a)は「MPR」の例を示し、(b)は「CPR」の例を示す。
【図5】図1に示す「画像処理装置」の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態にかかる「画像診断処理」を説明するためのフローチャートである。
【図7】図6に示す「撮像処理」を説明するためのフローチャートである。
【図8】図6に示す「血管画像生成処理」を説明するためのフローチャートである。
【図9】図8に示す「血管画像生成処理」にかかる処理を説明するための図であり、(a)は始点指定のために表示される2次元画像の例を示し、(b)は指定された始点および終点と対象血管との位置関係を模式的に示す。
【図10】図8に示す「血管画像生成処理」にかかる処理を説明するための図であり、(a)は指定された始点と指定される空間領域との位置関係を説明するための図であり、(b)は指定された空間領域で抽出される「単位血管画像」の例を示す図である。
【図11】図8に示す「血管画像生成処理」において実行される「単位血管画像生成処理」を説明するためのフローチャートである。
【図12】対象血管と、近接する心臓および他の血管との位置関係を説明するための図である。
【図13】対象血管と心臓とが近接する場合の事例を説明するための図であり、(a)は対象血管、近接する心臓、および、指定される空間領域との位置関係の例を示し、(b)は当該空間領域を画像化したときの3次元画像の例を示す。
【図14】図11に示す「単位血管画像生成処理」において実行される「血管画像顕在化処理」を説明するためのフローチャートである。
【図15】図14に示す「血管画像顕在化処理」における閾値の変化と連続領域の体積値との関係を示すグラフである。
【図16】図15に示すグラフに現れる連続領域の変化を説明するための図であり、(a)は連続領域と空間領域との接点が減少した時点における連続領域の例を示し、(b)は連続領域の体積値が減少している時の連続領域の例を示し、(c)は連続領域が分離した時の連続領域の例を示す。
【図17】図8に示す「血管画像生成処理」における「次中心位置決定処理」を説明するための図であり、(a)は単位血管画像の終端を次の中心とする場合を説明するための模式図であり、(b)は単位血管画像の終端と前の中心との中点を次の中心とする場合を説明するための模式図である。
【図18】図6に示す「画像診断処理」における「医用画像生成出力・処理」において生成・出力される医用画像の例を示す図である。
【図19】本発明の実施の形態における空間領域として適用可能な形状を例示する図であり、(a)は直方体形状の空間領域を示し、(b)は三角錐形状の空間領域を示す。
【図20】本発明の実施の形態における空間領域として適用可能な形状を例示する図であり、(a)は球体形状の空間領域を示し、(b)は円柱形状の空間領域を示す。
【符号の説明】
1 画像診断システム
10 通信ネットワーク
100 モダリティ
200 制御端末
300 画像処理装置

Claims (6)

  1. 生体内部を示す3次元ボリュームデータを用いて医用画像を生成する医用画像処理装置であって、
    前記3次元ボリュームデータの画素特性を示す特性情報に基づく画像上で指定された所定の管状組織上の任意点を中心とした所定の3次元領域を指定する3次元領域指定手段と、
    前記3次元ボリュームデータを用いて、当該3次元領域の3次元画像を生成する画像生成手段と、
    前記画像生成手段が生成した3次元画像内の連続領域を検出する連続領域検出手段と、
    前記特性情報の閾値の遷移に応じた前記3次元画像の変化による前記連続領域の特徴変化に基づいて、前記管状組織のみを示す連続領域が顕在化されたか否かを判別する顕在化判別手段と、
    前記顕在化判別手段によって顕在化が判別された前記連続領域の3次元画像を用いて、前記管状組織を示す所定の医用画像を生成する医用画像生成手段と、
    を備えることを特徴とする医用画像処理装置。
  2. 前記顕在化判別手段はさらに、
    前記連続領域と前記3次元領域との接点数に基づいて、前記管状組織のみを示す連続領域が顕在化されたか否かを判別する、
    ことを特徴とする請求項に記載の医用画像処理装置。
  3. 前記3次元領域指定手段は、前記任意点及び/又は前記顕在化された連続領域に基づいて次に指定する3次元領域の中心を決定することで、複数の3次元領域を指定し、
    前記医用画像生成手段は、前記複数の3次元領域で顕在化された連続領域の3次元画像を用いて、前記管状組織を示す所定の医用画像を生成する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の医用画像処理装置。
  4. コンピュータを、生体内部を示す3次元ボリュームデータを用いて医用画像を生成する医用画像処理装置として機能させるプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    前記3次元ボリュームデータの画素特性を示す特性情報に基づく画像上で指定された所定の管状組織上の任意点を中心とした所定の3次元領域を指定する手段と、
    前記3次元ボリュームデータを用いて、当該3次元領域の3次元画像を生成する手段と、
    前記生成した3次元画像内の連続領域を検出する手段と、
    前記特性情報の閾値の遷移に応じた前記3次元画像の変化による前記連続領域の特徴変化に基づいて、前記管状組織のみを示す連続領域が顕在化されたか否かを判別する手段と、
    顕在化が判別された前記連続領域の3次元画像を用いて、前記管状組織を示す所定の医用画像を生成する手段と、
    を備えた医用画像処理装置として機能させることを特徴とするプログラム。
  5. 前記コンピュータを、
    前記任意点及び/又は前記顕在化された連続領域に基づいて次に指定する3次元領域の中心を決定することで、複数の3次元領域を指定する手段と、
    前記複数の3次元領域で顕在化された連続領域の3次元画像を用いて、前記管状組織を示す所定の医用画像を生成する手段と、をさらに備える前記医用画像処理装置として機能させる、
    ことを特徴とする請求項に記載のプログラム。
  6. 前記コンピュータを、
    前記連続領域と前記3次元領域との接点数に基づいて、前記管状組織のみを示す連続領域が顕在化されたか否かを判別する手段をさらに備える前記医用画像処理装置として機能させる、
    ことを特徴とする請求項4または5に記載のプログラム。
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