JP3896307B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技球の無駄打ちを避けようとする意図的な発射停止や、遊技者が席を立った後の無意味な電動役物の動作を防止するよう、遊技者が意図的に発射を停止させた場合に、図柄変動後の確定図柄を強制的にハズレ図柄とするようにした遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ機等の遊技機は、例えばCR第1種遊技機に代表されるように、普通図柄を変動及び停止表示させる普通図柄表示装置と、普通図柄の変動契機を与える普通図柄作動ゲートと、特別図柄の変動契機を与える第1種始動口を兼ね、普通図柄が所定の図柄で停止表示されることによって通常状態から開放状態に変換される普通電動役物と、第1種始動口での遊技球の検知を契機として特別図柄の変動表示を開始し所定時間経過後に停止した図柄を確定表示す特別図柄表示装置と、特別図柄が大当たり図柄で確定表示されたときに閉口状態から開放状態(「大当たり遊技」)に変換する大入賞口とを備え、特別図柄が大当たり図柄のうちの特定の図柄で確定表示されると、「大当たり遊技」終了後に、特典として、特別遊技状態である「確変遊技」(確率変動状態)を開始する。「確変遊技」では、普通図柄における単位時間あたりの変動回数を多くするよう変動時間が短縮されるとともに、特別図柄についても単位時間あたりの変動回数を多くするよう変動時間が短縮され、また、大当たり確率が通常よりも高い確率に変更される。
【0003】
こうした従来の遊技機において、普通図柄表示装置の図柄変動中に新たに遊技球が普通図柄作動ゲートを通過すると、その都度、当たり乱数から乱数値が抽出され、当たり乱数から抽出された乱数値に対応する始動情報(普通図柄始動情報)が最大4個まで記憶される。そして、図柄変動停止後に、記憶された始動情報に基づいて新たに普通図柄の図柄変動が開始される。
【0004】
また、特別図柄表示装置による図柄変動の途中で、遊技球が普通電動役物(第1種始動口)に入賞すると、その都度、大当たり乱数から乱数値が抽出され、最大4個までが始動情報(特別図柄始動情報)として記憶される。そして、変動中の図柄が停止した後、記憶された始動情報に基づいて順次新たに特別図柄の図柄変動が開始される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種の遊技機では、遊技者は専ら「大当たり遊技」の発生に腐心する。そのため、大当たり乱数の抽選機会を増やすべく、第1種始動口たる普通電動役物が拡開動作するタイミングに合わせて遊技球を発射しようとし、普通電動役物が閉まっていて第1種始動口への入賞があまり望めない状態では発射を停止する場合がある。つまり、普通電動役物が閉まっていて第1種始動口への入賞があまり望めない状態での無駄打ちを無くして、少ない発射球数で第1種始動口へ入賞させ、遊技球の浪費を抑えて、第1種始動口への入賞機会すなわち大当たり乱数の抽選機会を増やそうというのである。
【0006】
実際、普通図柄の当たり確率は現行で95%以上あり、普通図柄が変動すると所定時間後には、殆どの場合、当たり図柄が停止表示されて、普通電動役物が拡開動作することになるため、遊技者としては、普通図柄が変動している間は遊技球の発射を停止して、変動が停止するタイミングで発射するのが得策である。図柄変動中は普通電動役物は閉まっていて、第1種始動口への入賞があまり望めず、その間に遊技球を発射しても殆どが無駄打ちになる。普通図柄の変動時間は通常遊技状態において約30秒であるから、その間発射を停止すると、約50球分も遊技球を節約できることになる。
【0007】
しかし、このように普通図柄の変動中は遊技球の発射を停止し、普通電動役物が拡開動作するタイミングに合わせて遊技球を発射する行為は、遊技店にとって稼働率の面で好ましいものではない。
【0008】
また、遊技者は通常、第1種始動口への入賞が最大の関心事で、そのため特別図柄の変動のみを注視しており、持ち球が無くなって、特別図柄の始動記憶も無く、遊技を終了しようとする際には、たとえ普通図柄の始動記憶が残っていても、それには全く関心がなくて、その普通図柄の始動記憶を残したまま席を立つことが多く、その場合、始動記憶による普通図柄の当たり確率は95%以上であるから、その後、当たりとなって普通電動役物が拡開動作を行う可能性が高く、遊技者が席を立った後で普通電動役物が空しく拡開動作を行っているという光景がよく見られる。
【0009】
例えば、持ち球が無くなって席を離れた途端に普通図柄が変動を開始し、その後、発射済みの遊技球が図柄始動領域である普通図柄作動ゲートを通過して、普通図柄の始動記憶数が4個になったような場合、普通図柄の当たり確率は現行95%以上と非常に高いため、既に変動中のものも含めて普通図柄の変動5回分全部が当たりとなり、遊技者が席を離れてから5回分もの拡開動作が行われる可能性が高い。
【0010】
このような空席となった後の普通電動役物(第1種始動口)の拡開動作は、全く以て無意味で、只々空しいだけである。
【0011】
また、特別図柄の始動記憶数は上限が4個とされていて、例えば、特別図柄の変動がリーチの状態で始動記憶数が4個になると、そのリーチ変動中に更に始動口入賞があっても、特別図柄の始動記憶は増えないため、遊技者にとしてはその間の遊技球の発射が無駄打ちように思え、無駄打ちをしないようその図柄変動が確定するまでは発射を止めようとする。こうした行為もまた、遊技店にとって稼働率の面で好ましいものではない。
【0012】
本発明は、遊技機において無駄打ちを避けようとする意図的な発射停止や、遊技者が席を立った後の無意味な電動役物の動作を防止することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る遊技機は、所定始動条件の成立を契機として図柄の変動表示を開始し、所定時間経過後に停止した図柄を確定表示する図柄表示装置を備え、該図柄表示装置が所定の当たり図柄を確定表示した際に遊技者に有利な特定遊技を付与する遊技機において、図柄表示装置による図柄変動の途中で遊技球の発射が停止された場合、その停止の時点で既に変動を開始している図柄に対し変動後に確定表示する図柄を強制的にハズレ図柄とすることを特徴とする。
【0014】
この遊技機では、図柄変動の途中で遊技球の発射が停止されると、その変動中の図柄の変動後の確定表示がハズレ図柄となることにより、遊技を継続する意志のある遊技者は発射停止が不利となることを悟って、意図的な発射停止をやめるようになり、また、遊技を終了して遊技者が席を立った後に空しく電動役物が動作しないようになる。
【0015】
そして、例えば普通図柄の変動中に発射を停止させた場合に、その時点で変動中の普通図柄は変動後の確定表示が強制的にハズレ図柄となり、その図柄変動が停止した時点で普通電動役物は拡開動作せず、普通電動役物の拡開動作のタイミングに合わせて遊技球を発射することが不可能となるようにすることにより、普通図柄の変動中は遊技球の発射を停止し、普通電動役物が拡開動作するタイミングに合わせて遊技球を発射する行為にうま味がなくなるなるようにでき、遊技者によるそうした行為を無くして、遊技機の稼働率を向上させるようにできる。
【0016】
また、普通図柄の始動記憶が残っているにも拘わらず、遊技を終了して遊技者が席を離れた場合に、その始動記憶による図柄変動の後の確定表示される図柄が必ずハズレ図柄となるようにすることにより、空席となった後で普通電動役物(第1種始動口)が空しく拡開動作を行うことがないようにできる。
【0017】
また、大当たりとなる可能性の高いリーチ等の図柄変動中に特別図柄の始動記憶が上限に達した後の無駄打ちを避けようとして遊技者が発射を停止させた場合、その変動中の特別図柄の変動後の確定表示がハズレ図柄となるようにすることにより、遊技者が遊技球の発射を止めないようにし、遊技機の稼働率を向上させることができる。
【0018】
請求項2に係る遊技機は、所定始動条件の成立を契機として図柄の変動表示を開始し、所定時間経過後に停止した図柄を確定表示する図柄表示装置を備え、該図柄表示装置が所定の当たり図柄を確定表示した際に遊技者に有利な特定遊技を付与する遊技機において、図柄表示装置による図柄変動の途中で遊技球の発射が停止されてから所定時間が経過した場合、その経過した時点で既に変動を開始している図柄に対し変動後に確定表示する図柄を強制的にハズレ図柄とすることを特徴とする。
【0019】
この遊技機では、図柄変動の途中で遊技球の発射が停止され、その停止が所定時間継続した場合、発射停止が意図的であると判断されて、その所定時間が経過した時点で変動している図柄の変動後の確定表示がハズレ図柄となることにより、遊技を継続する意志のある遊技者は、そうした意図的な発射停止が不利となることを悟って、意図的な発射停止をやめるようになり、また、遊技を終了して遊技者が席を立った後の電動役物の空しい動作を少なくすることができる。
【0020】
そして、例えば、普通図柄の変動中に発射を停止させた場合に、所定時間が経過すると、その経過した時点で変動中の普通図柄は変動後の確定表示が強制的にハズレ図柄となるようにすることで、その図柄変動が停止した時点で普通電動役物は拡開動作せず、普通電動役物の拡開動作のタイミングに合わせて遊技球を発射することが不可能となるようにでき、それにより、普通図柄の変動中は遊技球の発射を停止し、普通電動役物が拡開動作するタイミングに合わせて遊技球を発射する行為にうま味がなくなるようにし、遊技者によるそうした行為を防止し、遊技機の稼働率を向上させることができる。
【0021】
また、普通図柄の始動記憶が残っているにも拘わらず、遊技を終了して遊技者が席を離れた場合に、所定時間が経過すると、その所定時間が経過した時点での図柄変動の後の確定表示される図柄が必ずハズレ図柄となるようにすることで、その後、空席のまま普通電動役物(第1種始動口)が空しく拡開動作を行うことがないようにできる。
【0022】
また、大当たりとなる可能性の高いリーチ等の図柄変動中に特別図柄の始動記憶が上限に達した後の無駄打ちを避けようとして遊技者が発射を停止させ、所定時間が経過すると、その経過した時点で変動中の特別図柄の変動後の確定表示がハズレ図柄となるようにすることで、遊技者が遊技球の発射を止めないようにして、遊技機の稼働率を向上させることができる。
【0023】
請求項3に係る遊技機は、所定始動条件の成立を契機として図柄の変動表示を開始し、所定時間経過後に停止した図柄を確定表示する図柄表示装置を備え、該図柄表示装置が所定の当たり図柄を確定表示した際に遊技者に有利な特定遊技を付与する遊技機において、図柄表示装置による図柄変動の途中で遊技球の発射が停止されてから所定時間が経過した場合、その経過した時点で、発射が停止されているためにハズレ図柄となる可能性が高くなることを警告表示し、その後更に所定時間が経過しても発射が再開されない場合に、その再開されずに所定時間が経過した時点で既に変動を開始している図柄に対し変動後に確定表示する図柄を強制的にハズレ図柄とすることを特徴とする。
【0024】
この遊技機では、図柄変動の途中で遊技球の発射が停止され、その停止が所定時間継続した場合、発射停止が意図的であると判断されて、その経過した時点で、発射が停止されているためにハズレ図柄となる可能性が高くなることが警告表示されることにより、遊技者は意図的な発射停止をやめて発射を再開するようになり、また、その後更に所定時間が経過しても発射が再開されない場合に、その時点で変動している図柄の変動後の確定表示がハズレ図柄となることにより、遊技を継続する意志のある遊技者は、そうした意図的な発射停止が現実に不利となることを悟ることとなって、意図的な発射停止をやめるようになり、また、遊技を終了して遊技者が席を立った後の電動役物の空しい動作を少なくすることができる。
【0025】
そして、普通図柄の変動中に発射を停止させた場合に、所定時間が経過すると、その経過した時点で、発射が停止されているためにハズレ図柄となる可能性が高くなることが警告表示されるようにすることで、遊技者が意図的な発射停止をやめて発射を再開するようにでき、また、その後更に所定時間が経過しても発射が再開されない場合に、その経過した時点で変動中の普通図柄は変動後の確定表示が強制的にハズレ図柄となり、その図柄変動が停止した時点で普通電動役物が拡開動作せず、普通電動役物の拡開動作のタイミングに合わせて遊技球を発射することが不可能となるようにすることで、普通図柄の変動中は遊技球の発射を停止し、普通電動役物が拡開動作するタイミングに合わせて遊技球を発射する行為にうま味がなくなるようにして、遊技者によるそうした行為を無くし、遊技機の稼働率を向上させることができる。
【0026】
また、普通図柄の始動記憶が残っているにも拘わらず、遊技を終了して遊技者が席を離れた場合に、所定時間が経過すると、その経過した時点で、発射が停止されているためにハズレ図柄となる可能性が高くなることが警告表示された後、その後更に所定時間が経過しても発射が再開されない場合に、その所定時間が経過した時点での図柄変動の後の確定表示される図柄が必ずハズレ図柄となるようにすることで、その後、空席のまま普通電動役物(第1種始動口)が空しく拡開動作を行うことがないようにできる。
【0027】
また、大当たりとなる可能性の高いリーチ等の図柄変動中に特別図柄の始動記憶が上限に達した後の無駄打ちを避けようとして遊技者が発射を停止させ、所定時間が経過すると、その経過した時点で、発射が停止されているためにハズレ図柄となる可能性が高くなることが警告表示されるようにすることで、遊技者が意図的な発射停止をやめて発射を再開するのを促すことができ、また、その後更に所定時間が経過しても発射が再開されない場合に、その経過した時点で変動中の特別図柄は変動後の確定表示が強制的にハズレ図柄となるようにすることで、遊技者が遊技球の発射を止めないようにして、遊技機の稼働率を向上させることができる。
【0028】
請求項4に係る遊技機は、請求項1、2又は3に係る遊技機において、遊技者が遊技球の発射のための操作を継続している限り、強制的にハズレ図柄とする処理を禁止することを特徴とする。
この遊技機では、例えば遊技を終了する際に、たとえ持ち球が無くなっても、遊技者が例えば発射レバーを回動保持している限りは、始動記憶による全ての図柄変動が通常通り完結されることとなる。遊技者が持ち球を全て打ち終わってしまったことにより遊技を終了するような場合、球は全て打ち終わっていても、それ迄の始動記憶により当たりや大当たりとなる可能性は残っており、そのような場合に、発射はしなくても全ての始動記憶による図柄変動の完結を確認したいのが遊技者心理である。この遊技機はそうした遊技者心理にかなうものである。
【0029】
請求項5に係る遊技機は、請求項1、2、3又は4に係る遊技機において、遊技機全般の制御を司る主制御手段と、該主制御手段からの制御コマンドに基づき発射制御を司る発射制御手段とが、直接双方向通信可能に接続され、発射装置の操作を主基板が把握するよう構成されていることを特徴とする。
【0030】
このように、主制御手段と発射制御手段とが直接双方向通信可能に接続され、発射装置の操作を主基板が把握するよう構成されていることによって、請求項1、2、3又は4に係る遊技機の具現化が可能となる。
【0031】
【発明の実施の形態】
図1〜図9は、本発明の実施の形態を示す。図1は遊技機の正面図、図2は普通電動役物の閉鎖時の斜視図(a)および拡開時の斜視図(b)、図3は発射ハンドルの分解斜視図、図4は遊技機の背面図、図5は配線系統を示すブロックダイヤ図、図6は特別図柄表示装置の表示部に警告報知が出た状態の正面図、図7は普通図柄確定処理を示すフローチャート、図8は普通図柄確定処理の他の例を示すフローチャート、図9は特別図柄確定処理を示すフローチャートである。
【0032】
この実施の形態の遊技機は、CR第1種パチンコ機であって、外枠1(図4参照)と、この外枠10に対し開閉可能に取り付けられた前枠2(図1参照)とで枠体が構成される。
【0033】
遊技機前面側は、図1に示すように、前枠2の前面にガラス枠3と上皿部材4とが開閉可能に装着されている。また、前枠2の下部前面には下皿部材5が一体に設けられている。
【0034】
上皿部材4の前面部は、後述の賞球払出ユニットや貸球払出ユニットから排出された遊技球を保留し整列させて整流器(図示せず)へ供給する上受け皿6を構成している。
【0035】
また、下皿部材5の前面部は、上皿部材4の上受け皿6から溢れた遊技球を保留する下受け皿7を構成している。そして、発射ハンドル8が下皿部材5の一側に配置されている。
【0036】
そして、前枠2のガラス枠3後方の位置に、ガラス枠3内に保持されたガラス板から一定の間隔を隔てて遊技盤10が設けられている。
【0037】
図1に示すように、遊技盤1の前面にはレール11によって遊技領域12が形成されている。そして、遊技領域12の略中央にセンターケース13が設けられ、該センターケース13の中央に、所定始動条件の成立により特別図柄の変動表示を開始し所定時間経過後に停止した図柄を確定表示する特別図柄表示装置14が配設され、特別図柄表示装置14の上方には、後述の各入賞口への遊技球の流入(入賞)を契機として普通図柄の変動表示を開始し所定時間経過後に変動を停止して確定表示する普通図柄表示装置15(LED)と、普通図柄変動の契機となる始動情報の4個を上限とする記憶数を表示する普通図柄始動記憶表示装置16(LED)が上下に並んで配設され、さらにその上方に天入賞口17が配設されている。
【0038】
また、センターケース13の下方には、特別図柄始動領域として特別図柄の変動契機を与える第1種始動口(特別図柄始動領域を形成する入賞口)を兼ね、普通図柄が所定の図柄(当たり図柄)で停止表示される毎に1回拡開する左・右開閉羽根の拡開動作により通常状態から拡開状態に変換される普通電動役物18が配設され、その直ぐ下には、特別図柄が大当たり図柄で停止表示されることによって閉口状態から開放状態(「大当たり遊技」)に変換する大入賞口を備えた特別電動役物19が配設されている。
【0039】
普通電動役物(第1種始動口)18は、図2に示すように左・右開閉羽根20、21を備え、これら左・右開閉羽根20、21がソレノイド22の駆動により開閉し、通常時には図2の(a)に示すように左・右開閉羽根20、21が立った姿勢となって、その間に通常状態の第1始動口を構成し、普通図柄が所定の図柄で停止表示されることによって左・右開閉羽根20、21が図2の(b)に示すように左右に拡開し、その間に拡開した第1始動口を構成する。
【0040】
また、特別図柄変動の契機となる始動情報の4個を上限とする記憶数を表示する特別図柄始動記憶表示装置23(LED)が配設されている。また、センターケース13の左右側方には、普通図柄作動領域として遊技球の通過を検知することにより普通図柄の変動契機を与える左・右普通図柄作動ゲート24、25が配設されている。また、普通電動役物18の左右側方には左・右袖入賞口26、27が配設されている。
【0041】
普通図柄表示装置15(LED)は、左右の赤色LEDと中央の緑色LEDの合計3個のLEDからなり、左・右普通図柄作動ゲート24、25を通過したことが検出されると、例えば29秒間、左右の赤色LEDが点灯して中央の緑色LEDが消灯した当たり図柄と、中央の緑色LEDが点灯して左右の赤色LEDが消灯したハズレ図柄とを交互に繰り返した後、これら当たり図柄とハズレ図柄の内の何れかで停止した図柄を確定表示するよう構成されている。この確定表示された図柄が当たり図柄の場合、図2(b)に示すように普通電動役物18(第1種始動口)が1回拡開動作をすることとなる。
【0042】
特別図柄表示装置14は、左右の表示領域と中央の表示領域の合計3つの表示領域からなる図柄表示領域を有し、遊技球の普通電動役物(第1種始動口)18への流入(入賞)に伴い、各表示領域に0〜9までの10個の数字を順次スクロール表示し、所定時間経過後に停止した図柄を確定表示するよう構成されている。この確定表示される図柄は、3領域共に揃った場合に大当たり図柄と予め定めてあり、この大当たり図柄が表示された場合、「大当たり遊技」が発生して、特別電動役物(大入賞口)19が拡開動作を行う。
【0043】
発射ハンドル8は、遊技球を遊技盤面の遊技領域12に打ち出すに際して遊技者が手で握って操作するものであって、図3に示すように、固定板29(発射機構基板)に嵌挿固定されるハンドルベース30と、ハンドルベース30に回転自在に組み付けられるハンドルシャフト31と、ハンドルシャフト31の先端に取り付けられる発射レバー32と、タッチセンサ33およびハンドルカバー34と、発射スイッチ35と、発射停止ボタン36と、軸受け37とで構成されている。
【0044】
そして、固定板29の後面には、発射ハンドル8の操作に応じて発射槌38を旋回させ槌撃動作させるるよう構成された発射装置39が取り付けられる。そして、その固定板29が前枠2の一側後面に取り付けられ、ハンドルシャフト31が前枠2を貫通し、タッチセンサ33とハンドルカバー34とからなる握り部と発射レバー32とが一体操作可能な可動部として下皿部材5の一側前面に配置される。
【0045】
発射レバー32は、遊技球の発射速度を調節するために指をかけて回転させるよう外周部が凹凸に形成されている。
【0046】
ハンドルカバー34は、手で握ったときに手の掌で握り易いよう半球面形状に形成されている。
【0047】
タッチセンサ33は、発射ハンドル8への遊技者の触手を感知するよう、発射レバー32とハンドルカバー34との間に挟まれる位置に設けられ、タッチセンサ33に手が触れると、遊技機背面に設けられた後述の発射モータ駆動基板から発射スイッチ35へ通電されるよう構成されている。
【0048】
発射スイッチ35は、発射レバー32の回動を感知するとともに、その回動量によって発射強度を調整するよう構成されている。
【0049】
発射停止ボタン36は、指で押し下げることにより、発射スイッチ35への通電が遮断され、遊技球の発射が停止されるよう構成されている。
【0050】
こうした構成において、遊技球を遊技領域12に打ち出す際、遊技者は手の掌で発射ハンドル8の握り部(ハンドルカバー34とタッチセンサ33とで構成される)を握り、発射レバー32に指をかけて回転させる。その際、タッチセンサ33に手が触れることにより、後述の発射モータ駆動基板から発射スイッチ35に通電される。なお、遊技者が発射ハンドル8から手を離すとタッチセンサ33の信号が検出されなくなり、その情報が発射モータ駆動基板を経由して、後述の主基板(主制御手段)に報知される。
【0051】
この遊技機は、発射レバー32を遊技者から見て右に回転させることにより、後述の発射モーターが駆動して、発射鎚38が遊技球を一個ずつ遊技領域12に打ち出す。また、その発射強度は、発射レバー32の回転位置に応じて調整される。そして、調整した位置に発射レバー32を保持することにより、発射強度を一定に維持して遊技球を連続的に発射させることができる。また、発射レバー32が回転しないよう固定しつつ指で発射停止ボタン36を押すことにより、発射強度の設定を維持しつつ遊技球の発射を停止させることもできる。
【0052】
前枠2の背面には図4に示すように裏セット機構板40が取り付けられている。そして、裏セット機構板40の左最上部には、島設備から供給される遊技球を払い出し用として一時的に多数貯留するための球貯留空間を構成する球タンク41が設けられている。また、裏セット機構板40の左側部には、球タンク41の下に、遊技内容等に伴うLEDランプ等の点灯、点滅、消灯を制御するランプ制御基板42と、遊技内容等に伴う効果音等の制御を行う音声制御基板43とが上下に並んで設けられ、裏セット機構板40の左最下部には、発射モーター44の駆動を制御する発射モーター駆動基板45(発射制御手段)と、遊技球の払い出しを制御する払出制御基板46とが左右に並んで設けられている。
【0053】
また、裏セット機構板40の略中央には、図5に示す特別図柄制御用の特別図柄制御基板47と、遊技盤面1の各入賞口に入賞した入賞球等を検出する各入賞口スイッチ等からの検出信号を主基板48に送るとともに主基板48からの制御信号を遊技盤1に設けられた各種電動装置や普通図柄を制御する普通図柄表示基板49に送る盤面中継基板50が配置され(図4ではカバー51に覆われている)るとともに、その下方に隣接して、遊技球の発射や払い出しおよび遊技盤面における遊技内容等の制御を含む遊技全般の制御を司る主基板48(主制御手段)が配置されている。
【0054】
また、裏セット機構板40の最上部右隅には、遊技機に関わる様々な遊技結果等の遊技情報を遊技店側に送信する遊技盤情報端子装置52および遊技枠情報端子装置53が配置されている。そして、裏セット機構板40の右最下部には、上記各基板へ電力を供給する電源基板54が配置されている。
【0055】
そして、裏セット機構板40の右側部には、賞球を払い出す賞球払出装置55と、貸球を払い出す貸球払出装置56が配置されている。また、裏セット機構板40の上部には、左最上部の球タンク41から遊技球を賞球払出装置55や貸球払出装置56へ向けて案内するようタンクレール57およびケースレール58等が設けられ、ケースレール58には、図5に示す遊技球切れスイッチ59、60、61(賞球切れスイッチ1、賞球切れスイッチ2、貸球切れスイッチ)が設けられている。また、裏セット機構板40の下部には、賞球払出装置55や貸球払出装置56から払い出す遊技球を上受け皿6への排出口へ導くための球経路を構成する遊技球払出樋62が設けられ、遊技球払出樋62の下部流出口63の側壁に図5に示す下皿満杯スイッチ64が設けられている。
【0056】
また、遊技機裏面には、裏セット機構板40の下方左側に、遊技球を発射する発射装置39と、それを駆動する発射モータ44が設けられている。
【0057】
また、この遊技機は、背面から見て右側方にプリペイドカードユニット65を備えるもので、電源基板54の裏側には、プリペイドカードユニット65からの制御信号を貸球払出装置56に送るとともに、貸球払出装置56からの貸球払出検出信号をプリペイドカードユニット65に送信するCR接続基板66(図5参照)等が配置されている。
【0058】
上記基板等の配線系統は図5に示すとおりである。ランプ制御基板42、音声制御基板43、払出制御基板46及び特別図柄制御基板47の四つのサブ基板は、主基板48からの制御コマンドを受けて各種状態に応じた制御信号を出力する。
【0059】
そして、ランプ制御基板42は、主基板48からの制御コマンドを受けてランプ制御分配基板67に制御信号を出力し、ランプ制御分配基板67に繋がれた全ランプの点灯、点滅、消灯を制御する。
【0060】
また、音声制御基板43は、主基板48からの制御コマンドを受けてスピーカ中継基板68に制御信号を出力し、スピーカ中継基板68に繋がれたスピーカ69の音声出力を制御する。
【0061】
また、払出制御基板46は、主基板48からの制御コマンドを受けて払出中継基板70に制御信号を出力し、払出中継基板70を介し賞球払出装置55(賞球払出モーター71)を駆動して賞球払出の動作をさせるとともに、図4に符号59及び60で示す賞球切れスイッチ1及び2の流動異常検出信号が遊技枠中継基板72を介して入力されることにより主基板48から出力される賞球切れ異常信号を受けて、賞球払出動作を停止するように払出中継基板70を介して賞球払出を制御し、また、プリペイドカードユニット65による遊技者の貸出操作に基づく貸出要求を受けて払出中継基板70を介し貸球払出装置56(貸球ソレノイド73)を駆動して貸球払い出しの動作をさせるとともに、貸球切れスイッチ61の流動異常検出信号が払出中継基板70を介して入力されたときに、実行中の貸球払出動作を終了した後その払出動作を停止するように払出中継基板70を介して貸球払出装置56を制御する。
【0062】
また、特別図柄制御基板47は、遊技条件に応じ主基板48からの制御コマンドを受けて特別図柄表示装置17(特別図柄表示器)を制御する。
【0063】
そして、この遊技機では、発射モーター駆動基板45は主基板48から直接信号(発射電力)を受けて発射モーター44を制御する。
【0064】
図3に示す発射スイッチ35及びタッチセンサ33に接続された配線は、ハンドルベース30内を通り、遊技機内部を貫通して背面側に引き出され、図4に符号74で示すように、裏セット機構板40上で発射モーター駆動基板45のコネクタに接続されている。この配線74は、図5に示すように、発射感知機構部を構成する発射スイッチ35及びタッチセンサ33からの信号を発射モーター駆動基板45へ一方向伝達するものであって、発射モーター駆動基板45から発射スイッチ35及びタッチセンサ33へ信号が送られることはない。
【0065】
また、図4に示すように、発射モーター駆動基板45と発射モーター44とは配線75で接続されている。この発射モーター44に接続された配線75は、図5に示すように、発射スイッチ35等との配線とは逆に、発射モーター駆動基板45からの信号を発射モーター44へ一方向伝達するものであって、発射モーター44から発射モーター駆動基板45へ信号が送信されることはない。
【0066】
さらに、図4に示すように、発射モーター駆動基板45は2系統の配線76、77によって主基板48と接続されている。これら2系統76、77の配線は、図5に示すように、一方の配線76は発射モーター44を駆動するために主基板48から発射モーター駆動基板45に対して発射を許容する信号を兼ねた電力(発射電力)を一方向送信するための発射電力線であり、もう一方の配線77は、発射開始及び発射停止を主基板48に認識させるために、発射スイッチ35及びタッチセンサ33が感知した信号を発射モーター駆動基板45を介して主基板48へ一方向伝達するための発射開始・停止信号線である。主基板48と発射モーター駆動基板45とは、これら2系統の配線76、77によって双方向通信可能に接続されている。
【0067】
上述のように、発射スイッチ35は、発射レバー32の回動を感知するとともに、その回動量によって発射強度を調整するものであり、タッチセンサ33は発射ハンドル8への遊技者の触手を感知するものである。主基板48から発射モーター駆動基板45に対して発射電力(制御コマンド)が供給されていて、これら発射スイッチ35及びタッチセンサ33の何れもが感知している状態であれば、つまり発射状態ということで、発射モーター駆動基板45から発射モーター44に対して駆動信号が送られるとともに、発射モーター駆動基板45から主基板48に対して発射開始信号が送られる。また、これら発射スイッチ35及びタッチセンサ33の何れもが感知している状態(発射状態)から、何れかが感知しない状態に移行すると、発射モーター44への駆動信号の送信が停止されるとともに、発射モーター駆動基板45から主基板48に発射停止信号が送られる。
【0068】
こうした構成により、主基板48への通電が確保されている限り(遊技機が所謂稼働状態にある場合)、断線等の特殊なトラブルが発生した場合を除いて、発射モーター駆動基板45への通電は常に確保され、いつでも発射できる状態におかれている。つまり、通電状態において、発射スイッチ35やタッチセンサ33等の発射感知機構部からの検知信号を受けて発射モータ駆動基板45が発射モーター44の駆動を含む全ての発射に関する制御を司る構成となっている。そのため、球切れスイッチ59、60、61や満杯スイッチ64、払出センサ78、79、80等が、遊技球の流下状態の異常を検出した場合でも、そのことによって発射が停止されることはない。
【0069】
この遊技機は、発射装置39により遊技領域12に撃ち込まれた遊技球が特別電動役物(大入賞口)19へ入賞した時は、入賞球1個につき例えば15個の遊技球が賞球として払い出され、その以外の入賞口(第1種始動口を含む)に入賞した時は、例えば5個の遊技球が賞球として払い出される。
【0070】
そして、遊技球が左・右普通図柄作動ゲート24、25の何れかを通過したことが検知スイッチにより検出されると(所定始動条件の成立)、主基板48において、その時点で当たり乱数を抽選して、抽出した値を記憶し、普通図柄表示装置15による普通図柄の変動を開始するとともに、記憶した乱数値が当たり値かハズレ値かの判定を行う。当たり乱数は0〜96の97個の乱数値からなり、遊技球が左・右普通図柄作動ゲート24、25の何れかを通過した時に抽出記憶した乱数値が3〜95であれば当たりと判定し、0〜2及び96であればハズレと判定する。
【0071】
そして、所定の変動時間が経過した後、普通図柄表示装置15の図柄変動を停止し、抽出された乱数値が当たり値の場合は当たり図柄、ハズレ値の場合はハズレ図柄を確定表示する。普通図柄表示装置15による図柄変動の変動時間は通常遊技状態では例えば29秒で、後述の確変遊技状態では例えば5秒である。
【0072】
そして、当たり図柄が確定表示されると、普通電動役物18を左・右開閉羽根20、21の拡開動作により所定時間拡開状態に変換する。拡開時間は、通常遊技状態では例えば0.5秒であり、確変遊技状態では例えば2秒となる。
【0073】
また、普通図柄表示装置15の図柄変動中に新たに遊技球が左・右普通図柄作動ゲート24、25の何れかを通過すると、その都度、当たり乱数から乱数値を抽出し、その抽出した乱数値に対応する始動情報(普通図柄始動情報)を最大4個まで記憶するとともに、その始動記憶数だけ普通図柄始動記憶表示装置16のLEDを点灯させることで、始動記憶数を表示する。そして、図柄変動中の図柄が停止した後、記憶された始動情報に基づいて新たな図柄変動を開始するとともに、その時点でその始動情報に係る遊技球が左・右普通図柄作動ゲート24、25の何れかを通過した時に抽出記憶した乱数値の判定を行い、抽出記憶した乱数値が3〜95であれば当たりと判定し、0〜2及び96であればハズレと判定する。そして、やはり所定の変動時間が経過すると、普通図柄表示装置15の図柄変動を停止して、当たり図柄またはハズレ図柄を確定表示し、当たり図柄を確定表示した時は、普通電動役物18を所定時間拡開状態に変換する。
【0074】
このように普通図柄表示装置15は、始動記憶毎の乱数値の判定によって当たり図柄かハズレ図柄を確定表示する。しかし、普通図柄の変動中に発射を停止させようとして遊技者が発射ハンドル8から完全に手を離したことにより、タッチセンサ33が遊技者の触手を感知せず、しかも発射レバー32の回動が完全に解除されたことが発射スイッチ35からの信号により検知された場合、若しくは、発射停止ボタン35を操作して発射を停止させた場合には、その始動記憶の乱数値に拘わらず、その時点で変動中の普通図柄の、変動後に確定表示する図柄を強制的にハズレ図柄に差し替え、その図柄変動の停止後に普通電動役物(第1種始動口)18が拡開動作しないようにする。これにより、普通電動役物(第1種始動口)18の拡開動作のタイミングに合わせて遊技球を発射することは不可能となり、遊技者によるそうした行為が無くなり、遊技機の稼働率向上に繋がる。
【0075】
この場合の普通図柄確定処理は図7のフローチャートにより実行する。
【0076】
図7のフローチャートによる普通図柄確定処理は、S101〜S113のステップからなり、スタートすると、まず、S101で普通図柄変動中か否かを判定する。そして、普通図柄変動中でない場合、S102で始動記憶が0(ゼロ)か否かを判定し、始動記憶が0(ゼロ)の場合はそのままリターンする。
【0077】
S102の判定で始動記憶が0(ゼロ)でない場合、S103で普通図柄変動を開始し、S104で始動記憶を1個減らす。そして、S105で発射スイッチ(35)がONか否かで、発射状態か発射停止状態かを判定する。なお、この例では発射スイッチがONか否かだけで発射状態か発射停止状態かを判定するが、発射スイッチ(35)に加えてタッチセンサ(33)がONか否かを判定材料としてもよい。また、発射スイッチ(35)がONでない場合、あるいは発射スイッチ(35)およびタッチセンサ(33)がONでない場合に加えて、発射停止ボタン(35)がONの場合に発射停止状態と判定するようにしてもよい。
【0078】
S105で発射状態(発射スイッチ=ON)と判定した場合、S106で、今回の1個の始動記憶の乱数値が当たり値か否かを判定する。そして、当たり値である場合は、S107で当たりフラグを立て、S108で、今回変動後に確定表示する図柄を当たり図柄に決定し、リターンする。
【0079】
一方、S106の判定で、乱数値が当たり値でない場合は、S109で当たりフラグを下ろし、S110で、今回変動後に確定表示する図柄をハズレ図柄に確定する。
【0080】
また、S105で発射状態でない(発射スイッチ=OFF)と判定した場合は、乱数値が当たり値か否かに拘わらずその判定をすることなしに、S109で当たりフラグを0(ゼロ)にし、S110でハズレ図柄に確定する(乱数値が当たり値であって本来は当たり図柄に決定される場合でもハズレ図柄に差し替える)。そして、リターンする。
【0081】
そして、図柄変動が開始され、S101で普通図柄変動中と判定すると、S111に進み、上記S105の処理と同様にして発射状態か発射停止状態かを判定する。そして、発射状態(発射スイッチ=ON)と判定した場合は、そのまま何もせずにリターンする。
【0082】
一方、S111で発射状態でない(発射スイッチ=OFF)と判定した場合は、乱数値が当たり値か否かに拘わらず、S112で当たりフラグを下ろし、S113でハズレ図柄に確定する(乱数値が当たり値であって本来は当たり図柄に決定される場合でもハズレ図柄に差し替える)。そして、リターンする。
【0083】
この実施の形態では、上記のように発射停止した時点で即、普通図柄の変動後に確定表示する図柄をハズレ図柄に差し替えるようにしている。しかし、その変形例として、発射停止後、所定時間(例えば10秒程度)が経過したのを確認してハズレ図柄に差し替えるようにすることもできる。その場合の普通図柄確定処理は図8のフローチャートに示すとおりである。
【0084】
このフローチャートによる普通図柄確定処理は、S201〜S219のステップからなり、スタートすると、まず、S201で普通図柄変動中か否かを判定する。そして、普通図柄変動中でない場合、S202で始動記憶が0(ゼロ)か否かを判定し、始動記憶が0(ゼロ)の場合はそのままリターンする。
【0085】
S202の判定で始動記憶が0(ゼロ)でない場合、S203で普通図柄変動を開始し、S204で始動記憶を1個減らす。そして、S205で発射スイッチ(35)がONか否かで、発射状態か発射停止状態かを判定する。ここでは発射スイッチがONか否かだけで発射状態か発射停止状態かを判定するが、発射スイッチ(35)に加えてタッチセンサ(33)がONか否かを判定材料としてもよい。また、発射スイッチ(35)がONでない場合、あるいは発射スイッチ(35)およびタッチセンサ(33)がONでない場合に加えて、発射停止ボタン(35)がONの場合に発射停止状態と判定するようにしてもよい。
【0086】
そして、S205で発射状態(発射スイッチ=ON)と判定した場合は、直ちにS207へ進み、S205で発射状態でない(発射スイッチ=OFF)と判定した場合は、S206で計時タイマーをONにして計時を開始させた後、S207へ進む(発射状態でないと判定しても直ちにハズレ図柄に差し替えるのではない)。
【0087】
そして、S207では、今回の1個の始動記憶の乱数値が当たり値か否かを判定する。そして、当たり値である場合は、S208で当たりフラグを立て、S209で、今回変動後に確定表示する図柄を当たり図柄に決定し、リターンする。
【0088】
一方、S207の判定で、乱数値が当たり値でない場合は、S210で当たりフラグを下ろし、S211で、今回変動後に確定表示する図柄をハズレ図柄に確定する。
【0089】
そして、図柄変動が開始され、S201で普通図柄変動中と判定すると、S212に進み、上記S205の処理と同様にして発射状態か発射停止状態かを判定する。そして、発射状態(発射スイッチ=ON)と判定した場合は、S213で計時タイマーをOFFにし、リターンする。
【0090】
一方、S212で発射状態でない(発射スイッチ=OFF)と判定した場合は、S214で計時タイマーがONか否かを判定し、計時タイマーがONでなければ、S215で計時タイマーをONにして計時を開始させ、リターンする。
【0091】
そして、S214の判定で計時タイマーがONの場合は、S216でタイマー計時で10秒(この時間は適宜変更してよい)を経過したか否かを判定し、10秒を経過していない場合はそのままリターンする。
【0092】
そして、S216の判定でタイマー計時が10秒を経過したら、S217で計時タイマーをOFFにした後、乱数値が当たり値か否かに拘わらず、S218で当たりフラグを下ろし、S219でハズレ図柄に確定する(乱数値が当たり値であって本来は当たり図柄に決定される場合でもハズレ図柄に差し替える)。そして、リターンする。
【0093】
この実施の形態では、また、遊技球が普通電動役物(第1種始動口)18に流入(入賞)したことが検知スイッチにより検出されると、それを契機として、遊技機の遊技動作の中で、特別図柄表示装置14の図柄表示領域(表示部)で特別図柄の図柄変動を開始するとともに、第1種始動口SW処理として、タイマデータ、大当り乱数、大当り図柄乱数、リーチ選択乱数を抽選して、タイマデータの値を取得し、大当り乱数の値、大当り図柄乱数の値、リーチ選択乱数の値を抽出し記憶する。
【0094】
そして、大当たり乱数を抽選し、抽出した乱数値に対応する始動情報(特別図柄始動情報)を記憶し(図柄変動の停止まで記憶する)、特別図柄表示装置14による特別図柄の変動を開始するとともに、所定の大当たり確率(例えば1/315)で、大当たりか否か記憶した乱数値が当たり値かハズレ値かの判定を行う。そして、所定の態様で特別図柄を変動させた後、所定時間経過後に図柄変動を停止し、判定結果に基づいて当たり図柄(大当たり図柄)またはハズレ図柄を確定表示する。
【0095】
大当たり乱数は、例えば0〜952の953個の乱数値からなるもので、その場合、遊技球が普通電動役物(第1種始動口)18に入賞した時に抽出記憶した乱数値が、7、113、223であれば大当たりと判定し、それ以外であればハズレと判定する。
【0096】
また、特別図柄表示装置14の図柄変動中に新たに遊技球が普通電動役物(第1種始動口)18に入賞すると、その都度、大当たり乱数から乱数値を抽出し、その抽出した乱数値に対応する始動情報(特別図柄始動情報)を最大4個まで記憶するとともに、その始動記憶数だけ特別図柄始動記憶表示装置23のLEDを点灯させることで、始動記憶数を表示する。そして、変動中の図柄が停止した後、記憶された始動情報に基づいて新たな図柄変動を開始するとともに、その時点でその始動情報に係る遊技球が普通電動役物(第1種始動口)18に入賞した時に抽出記憶した乱数値の判定を行い、抽出記憶した乱数値が、7、113、223であれば大当たりと判定し、それ以外であればハズレと判定する。そして、やはり所定の変動時間が経過すると、特別図柄表示装置14の図柄変動を停止して、大当たり図柄またはハズレ図柄を確定表示する。
【0097】
そして、大当たりと判定され、図柄変動後、大当たり図柄が停止表示されると、「大当たり遊技」が発生し、特別電動役物(大入賞口)19が所定時間(例えば30秒)だけ開放動作する。そして、開放した特別電動役物(大入賞口)19に入賞した遊技球がカウントスイッチによって検出され、所定開放時間(約30秒)が経過するか、特別電動役物(大入賞口)19に入賞した遊技球が所定数(例えば10個)に達すると、特別電動役物(大入賞口)19は閉じる。
【0098】
大当たり遊技は、1回の特別電動役物(大入賞口)19の開放から閉口までの期間、つまり、特別電動役物(大入賞口)19が開放されてから例えば約30秒の所定開放時間が経過するか、特別電動役物(大入賞口)19に入賞した遊技球が例えば10個に達したことによって特別電動役物(大入賞口)19が閉じるまでの期間を1ラウンドとして、特別電動役物(大入賞口)19の開放中または閉口後の一定時間内に入賞した遊技球が特別電動役物(大入賞口)19内部の特定領域を通過することを条件に、次ラウンドへの移行を可能とし、その場合、特別電動役物(大入賞口)19が閉じた後、所定のインターバル時間が経過した後に再び特別電動役物(大入賞口)19が開放され、1回の大当たりにおいて初回を含め最高で例えば16ラウンドまで大当たり遊技が継続可能である。そして、ラウンド中に遊技球が特定領域を通過しなかった場合又は最高ラウンド数の例えば16ラウンドに達したときには、そのラウンドで大当たりが終了し、通常遊技状態に戻る。そして、最終ラウンドで特別電動役物(大入賞口)19が閉口し、大当たり終了ディレー時間(例えば10秒)が経過すると、「大当たり遊技」を終了する。
【0099】
また、特別図柄が大当たり図柄のうちの特定の図柄で確定表示される等、所定条件を満たす場合は、「大当たり遊技」終了後に、付加利得遊技(特別遊技状態)として、特別図柄について単位時間あたりの変動回数が多くなるよう変動時間が短縮される「時短遊技」、大当たり確率が通常よりも高い確率に変更される「確変遊技」、普通電動役物の開放時間延長等の付加利得遊技が発生する(これら時短遊技、確変遊技、普通電動役物の開放時間延長等の付加利得遊技を総称して「確変遊技」という場合もある)。
【0100】
このように特別図柄表示装置14は、始動記憶毎の乱数値の判定によって大当たり図柄かハズレ図柄を確定表示する。しかし、大当たりとなる可能性の高いリーチ等の図柄変動中に特別図柄の始動記憶が上限(4個)に達した後の無駄打ちを避けようとして、遊技者が発射ハンドル8から完全に手を離したことにより、タッチセンサ33が遊技者の触手を感知せず、しかも発射レバー32の回動が完全に解除されたことが発射スイッチ35からの信号により検知された場合、若しくは、発射停止ボタン35を操作して発射を停止させた場合に、その後所定時間(例えば約5秒)が経過しても発射が停止された状態が続くと、その所定時間が経過した時点で、図6に示すように、発射が停止されているためにハズレ図柄となる可能性が高くなることを警告表示するとともに発射の再開を促すテロップ表示が特別図柄表示装置14の表示領域に約20秒程表示し、それでも尚発射が再開されない場合には、その始動記憶の乱数値に拘わらず、その時点で変動中の特別図柄の、変動後に確定表示する停止図柄を強制的にハズレ図柄に差し替え、その図柄変動の停止後に大当たり遊技が発生しないようにする。
【0101】
例えば、始動記憶が4個ある状態で図柄変動を開始した特別図柄の変動パターンが、大当たりとなる期待を抱かせる所謂スーパーリーチと呼ばれる比較的長い変動パターン(変動時間が30秒以上)であった場合に、図柄変動が開始して直ぐに普通電動役物(第1種始動口)18に入賞して再度始動記憶数が4個になったために、発射ハンドル8から完全に手を離して、或いは発射停止ボタン36を押して発射を中断した状態で図柄変動を注視したとしよう。この場合、発射を中断してから5秒程が経過すると、図6に示すように、変動中の特別図柄の前面に重なり合うように“Warning!ハズレ易くなります。発射を再開して下さい。”と約20秒程表示される。この場合、このテロップ表示が出ている間に発射を再開すれば、この表示は消え、変動開始時の判定結果の通りの確定図柄が表示されるのであるが、それでも尚発射を停止させていた場合には、たとえ当たり判定をしていたとしても、その判定結果は破棄され、その図柄変動の後の確定図柄は強制的にハズレ図柄に差し替えられる。
【0102】
これにより、遊技者が遊技球の発射を止めないようになり、遊技機の稼働率向上に繋がる。
【0103】
この場合の特別図柄確定処理は図9のフローチャートに示すとおりである。
【0104】
このフローチャートによる特別図柄確定処理は、S301〜S328のステップからなり、スタートすると、まず、S301で特別図柄変動中か否かを判定する。そして、特別図柄変動中でない場合、S302で始動記憶が0(ゼロ)か否かを判定し、始動記憶が0(ゼロ)の場合はそのままリターンする。
【0105】
S302の判定で始動記憶が0(ゼロ)でない場合、S303で特別図柄変動を開始し、S304で始動記憶を1個減らす。そして、S305で発射スイッチ(35)がONか否かで、発射状態か発射停止状態かを判定する。この場合、発射スイッチがONか否かだけで発射状態か発射停止状態かを判定するが、発射スイッチ(35)に加えてタッチセンサ(33)がONか否かを判定材料としてもよい。また、発射スイッチ(35)がONでない場合、あるいは発射スイッチ(35)およびタッチセンサ(33)がONでない場合に加えて、発射停止ボタン(35)がONの場合に発射停止状態と判定するようにしてもよい。
【0106】
そして、S305で発射状態(発射スイッチ=ON)と判定した場合は、直ちにS307へ進み、S305で発射状態でない(発射スイッチ=OFF)と判定した場合は、S306で第1計時タイマーの計時を開始(スタート)させた後、S307へ進む。
【0107】
そして、S307では、今回の1個の始動記憶の乱数値が当たり値か否かを判定する。そして、当たり値である場合は、S308で当たりフラグを立て、S309で、今回変動後に確定表示する図柄を当たり図柄(大当たり図柄)に決定し、リターンする。
【0108】
一方、S307の判定で、乱数値が当たり値でない場合は、S310で当たりフラグを下ろし、S311で、今回変動後に確定表示する図柄をハズレ図柄に確定する。
【0109】
そして、図柄変動が開始され、S301で特別図柄変動中と判定すると、S312に進み、“Warning!ハズレ易くなります。発射を再開して下さい。”のテロップ表示による警告が出ているか否かを判定し、警告表示が出ていない場合はS313に進んで、上記S305の処理と同様にして発射状態か発射停止状態かを判定する。そして、発射状態でない(発射スイッチ=OFF)と判定した場合、S314で第1計時タイマーをOFFにし、リターンする。
【0110】
また、S313で発射状態(発射スイッチ=ON)であると判定すると、S315で第1計時タイマーがONか否かを判定し、第1計時タイマーがONでなければ、S316で第1計時タイマーの計時を開始(スタート)させ、リターンする。
【0111】
そして、S315の判定で第1計時タイマーがONの場合は、S317で第1計時タイマーの計時が5秒(この時間は適宜変更してよい)を経過したか否かを判定し、5秒を経過していない場合はそのままリターンする。
【0112】
そして、S315の判定で第1計時タイマーの計時が5秒を経過したら、S318で第1計時タイマーをOFFにした後、S319で上記テロップ表示による警告表示を開始し、次いで、S320で第2計時タイマーの計時を開始(スタート)させ、リターンする。
【0113】
そして、S312の判定が警告表示中になると、S321に進んで、上記S305と同様にして発射状態か発射停止状態かを再び判定し、発射状態でない(発射スイッチ=OFF)と判定した場合、S322で第2計時タイマーがONか否かを判定し、第2計時タイマーがONでなければ、S323で第2計時タイマーの計時を開始(スタート)させ、リターンする。
【0114】
そして、S322の判定で第2計時タイマーがONの場合は、S324で第2計時タイマーの計時が20秒(この時間は適宜変更してよい)を経過したか否かを判定し、20秒を経過していない場合はそのままリターンする。
【0115】
そして、S322の判定で第2計時タイマーの計時が20秒を経過したら、S325で第2計時タイマーをOFFにした後、乱数値が当たり値か否かに拘わらず、S326で当たりフラグを0(ゼロ)にし、S327でハズレ図柄に確定する(乱数値が当たり値であって本来は当たり図柄に決定される場合でもハズレ図柄に差し替える)。そして、リターンする。
【0116】
また、S321で発射状態(発射スイッチ=ON)であると判定した場合、S328で第2計時タイマーをOFFにし、リターンする。
【0117】
本実施の形態では、このように普通図柄の変動中に発射停止を検出して変動中の図柄の停止後の確定表示を強制的にハズレ図柄とすることにより、普通電動役物の拡開動作のタイミングに合わせて遊技球を発射するような行為を防止することができ、また、特別図柄の変動中に発射停止を検出して変動中の図柄の停止後の確定表示を強制的にハズレ図柄とすることにより、特別図柄がリーチになったときに遊技球の発射を停止させるような行為を防止することができる。
【0118】
また、この場合、普通図柄の始動記憶が残っているにも拘わらず、遊技を終了して遊技者が席を離れた場合に、その後、残っている始動記憶による普通図柄の変動が始まっても、既に遊技者は席を離れていて、発射停止が検出されるため、変動後に確定表示される図柄はハズレ図柄となり、空席となった後で普通電動役物(第1種始動口)18が空しく拡開動作を行うことはない。
【0119】
しかし、このように単に図柄変動中に発射停止を検出したことに基づいて確定表示される普通図柄及び特別図柄が強制的にハズレ図柄となるのでは、遊技者にとって酷な場合も想定される。
【0120】
例えば、遊技者が持ち球を全て打ち終わってしまったことにより遊技を終了するような場合、球は全て打ち終わっていても、それ迄の特別図柄始動記憶により大当たりとなる可能性は残っており、そのような場合には、発射はしなくても全ての特別図柄始動記憶による図柄変動の完結を確認したいのが遊技者心理である。
【0121】
そこで、この実施の形態では、たとえ持ち球が無くなっても、遊技者が発射の意志を示すが如く発射レバー32を回動保持している限りは、通常通り始動記憶が消化されるように構成している。
【0122】
つまり、この実施の形態では、上述のように発射モーター駆動基板45が2系統の配線76、77によって主基板48と直接接続され、一方の配線76は発射モーター44を駆動するために主基板48から発射モーター駆動基板45に対して発射を許容する信号を兼ねた電力(発射電力)を一方向送信するための発射電力線で、もう一方の配線77は発射開始及び発射停止を主基板48に認識させるために発射スイッチ35及びタッチセンサ33が感知した信号を発射モーター駆動基板45を介して主基板48へ一方向伝達するための発射開始・停止信号線とされ、主基板48と発射モーター駆動基板48とがこれら2系統の配線76、77によって直接双方向通信可能に接続されている。
【0123】
そのため、遊技者が発射レバー32を回動保持し、発射スイッチ35及びタッチセンサ33が共にON状態を維持し続ける限りは、発射停止信号が主基板48に送信されることはなく、発射スイッチ35及びタッチセンサ33の何れかが感知しない状態に移行すると、発射モーター44への駆動信号の送信が停止されるとともに、発射モーター駆動基板45から主基板48に発射停止信号が送られる。そして、この発射信号停止信号を受けて主基板48はハズレ図柄への差し替えを実行する。
【0124】
この場合、持ち球が未だ有る状態で故意に発射を中断するためには、前述のように完全に発射レバー32から手を離すか、あるいは発射停止ボタン36を操作する以外にない。発射停止ボタン36を操作せず、発射レバー32を回動保持していれば、残っている遊技球は否応なく発射されてしまう。しかし、前述のとおり、遊技者が発射レバー32を回動保持し、発射スイッチ35及びタッチセンサ33が共にON状態を維持し続ける限りは、発射停止信号が主基板48に送信されることはないのである。そのため、故意に発射を中断している場合には、上記のようにハズレ図柄への差し替えが実行されるが、そうでない場合には、ハズレ図柄への差し替えが行われることがない(強制的なハズレ判定は禁止される)。つまり、この遊技機は、遊技者の意図的な発射中断か否かを判断し、ハズレ図柄への差し替えを実行するか否かを決定することができる。つまり、故意に発射を中断している場合には、上述のように強制的にハズレ図柄に差し替えられるが、そうでない場合には、始動記憶による全ての図柄変動が通常通り完結されることとなる。
【0125】
本実施の形態は、普通電動役物が拡開動作するタイミングに合わせて発射するのを防止するとともに、特別図柄の変動中に意図的に発射を停止させるのを防止するため、普通図柄および特別図柄の両方について、図柄変動中に遊技球の発射が停止された場合にハズレ図柄に差し替えるものであるが、この図柄変動中の発射停止にとるハズレ図柄への差し替えは、普通図柄か特別図柄のどちらか一方について行うものであってもよい。
【0126】
なお、上記実施の形態では、発射ハンドル8に設けられた発射スイッチ35及びタッチセンサ33の検知信号により発射停止を検出しているが、他に、例えば、発射装置39により発射された遊技球を遊技領域12へ誘導する発射レール81の出口付近に遊技球検知センサーとして発光素子と受光素子を設けるなど、遊技領域12の入り口付近に検知手段を配して、遊技領域12に遊技球が打ち込まれなかったこをと検知し、その検知信号により発射停止を検出するようにすることもできる。
【0127】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の遊技機は、図柄変動中に遊技球の発射が停止された時点で、あるいは停止状態で所定時間が経過した時点で、変動している図柄の変動後の確定表示がハズレ図柄となるよう構成したことにより、例えば、普通図柄の変動中に発射を停止させた場合に、その停止の時点で、あるいは所定時間が経過した時点で変動中の普通図柄は変動後の確定表示が強制的にハズレ図柄となるようにすることで、その図柄変動が停止した時点で普通電動役物は拡開動作せず、普通電動役物の拡開動作のタイミングに合わせて遊技球を発射することが不可能となるようにし、普通電動役物が拡開動作するタイミングに合わせて遊技球を発射する行為にうま味がなくなるようにしたり、また、リーチ等の図柄変動中に特別図柄の始動記憶が上限に達した後の無駄打ちを避けようとして遊技者が発射を停止させた時点で、あるいは所定時間が経過した時点で変動中の特別図柄の変動後の確定表示がハズレ図柄となるようにして、遊技者が遊技球の発射を止めないようにするなど、遊技を継続する意志のある遊技者に意図的な発射停止が不利となることを悟らせて、発射停止をやめさせ、遊技機の稼働率を向上させることようにできる。
【0128】
また、普通図柄の始動記憶が残っているにも拘わらず、遊技を終了して遊技者が席を離れた場合に、その時点での、あるいは所定時間が経過した時点での図柄変動の後の、確定表示される図柄が必ずハズレ図柄となるようにすることで、その後、空席のまま普通電動役物(第1種始動口)が空しく拡開動作を行うことがないようにするなど、遊技を終了して遊技者が席を立った後の電動役物の空しい動作を少なくするようにできる。
【0129】
また、図柄変動の途中で遊技球の発射が停止され、その停止が所定時間継続した場合、発射停止が意図的であると判断して、その経過した時点で、発射が停止されているためにハズレ図柄となる可能性が高くなることが警告表示し、その後更に所定時間が経過しても発射が再開されない場合に、その時点で変動している図柄の変動後の確定表示がハズレ図柄となるようにすることで、現実にハズレ図柄に差し替えられる前に、遊技者に図的な発射停止を促すようにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の遊技機の正面図である。
【図2】本発明の実施の形態の遊技機における普通電動役物の閉鎖時の斜視図(a)および拡開時の斜視図(b)である。
【図3】本発明の実施の形態の遊技機における発射ハンドルの分解斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態の遊技機の背面図である。
【図5】本発明の実施の形態の遊技機の配線系統を示すブロックダイヤ図である。
【図6】本発明の実施の形態の遊技機における遊技盤の特別図柄表示装置の表示部に警告報知が出た状態の正面図である。
【図7】本発明の実施の形態の遊技機の普通図柄確定処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態の遊技機の普通図柄確定処理の他の例を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態の遊技機の特別図柄確定処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
8 発射ハンドル
14 特別図柄表示装置
15 普通図柄表示装置
16 普通図柄始動記憶表示装置
18 普通電動役物(第1種始動口)
19 特別電動役物(大入賞口)
20 左開閉羽根
21 右開閉羽根
22 ソレノイド
23 特別図柄始動記憶表示装置
32 発射レバー
33 タッチセンサ
34 ハンドルカバー
35 発射スイッチ
36 発射停止ボタン
39 発射装置
44 発射モータ
45 発射モータ駆動基板(発射制御手段)
48 主基板(主制御手段)
49 普通図柄表示基板
47 特別図柄制御基板
74、75 配線
76 配線(発射電力線)
77 配線(発射開始・停止信号線)
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技球の無駄打ちを避けようとする意図的な発射停止や、遊技者が席を立った後の無意味な電動役物の動作を防止するよう、遊技者が意図的に発射を停止させた場合に、図柄変動後の確定図柄を強制的にハズレ図柄とするようにした遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ機等の遊技機は、例えばCR第1種遊技機に代表されるように、普通図柄を変動及び停止表示させる普通図柄表示装置と、普通図柄の変動契機を与える普通図柄作動ゲートと、特別図柄の変動契機を与える第1種始動口を兼ね、普通図柄が所定の図柄で停止表示されることによって通常状態から開放状態に変換される普通電動役物と、第1種始動口での遊技球の検知を契機として特別図柄の変動表示を開始し所定時間経過後に停止した図柄を確定表示す特別図柄表示装置と、特別図柄が大当たり図柄で確定表示されたときに閉口状態から開放状態(「大当たり遊技」)に変換する大入賞口とを備え、特別図柄が大当たり図柄のうちの特定の図柄で確定表示されると、「大当たり遊技」終了後に、特典として、特別遊技状態である「確変遊技」(確率変動状態)を開始する。「確変遊技」では、普通図柄における単位時間あたりの変動回数を多くするよう変動時間が短縮されるとともに、特別図柄についても単位時間あたりの変動回数を多くするよう変動時間が短縮され、また、大当たり確率が通常よりも高い確率に変更される。
【0003】
こうした従来の遊技機において、普通図柄表示装置の図柄変動中に新たに遊技球が普通図柄作動ゲートを通過すると、その都度、当たり乱数から乱数値が抽出され、当たり乱数から抽出された乱数値に対応する始動情報(普通図柄始動情報)が最大4個まで記憶される。そして、図柄変動停止後に、記憶された始動情報に基づいて新たに普通図柄の図柄変動が開始される。
【0004】
また、特別図柄表示装置による図柄変動の途中で、遊技球が普通電動役物(第1種始動口)に入賞すると、その都度、大当たり乱数から乱数値が抽出され、最大4個までが始動情報(特別図柄始動情報)として記憶される。そして、変動中の図柄が停止した後、記憶された始動情報に基づいて順次新たに特別図柄の図柄変動が開始される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種の遊技機では、遊技者は専ら「大当たり遊技」の発生に腐心する。そのため、大当たり乱数の抽選機会を増やすべく、第1種始動口たる普通電動役物が拡開動作するタイミングに合わせて遊技球を発射しようとし、普通電動役物が閉まっていて第1種始動口への入賞があまり望めない状態では発射を停止する場合がある。つまり、普通電動役物が閉まっていて第1種始動口への入賞があまり望めない状態での無駄打ちを無くして、少ない発射球数で第1種始動口へ入賞させ、遊技球の浪費を抑えて、第1種始動口への入賞機会すなわち大当たり乱数の抽選機会を増やそうというのである。
【0006】
実際、普通図柄の当たり確率は現行で95%以上あり、普通図柄が変動すると所定時間後には、殆どの場合、当たり図柄が停止表示されて、普通電動役物が拡開動作することになるため、遊技者としては、普通図柄が変動している間は遊技球の発射を停止して、変動が停止するタイミングで発射するのが得策である。図柄変動中は普通電動役物は閉まっていて、第1種始動口への入賞があまり望めず、その間に遊技球を発射しても殆どが無駄打ちになる。普通図柄の変動時間は通常遊技状態において約30秒であるから、その間発射を停止すると、約50球分も遊技球を節約できることになる。
【0007】
しかし、このように普通図柄の変動中は遊技球の発射を停止し、普通電動役物が拡開動作するタイミングに合わせて遊技球を発射する行為は、遊技店にとって稼働率の面で好ましいものではない。
【0008】
また、遊技者は通常、第1種始動口への入賞が最大の関心事で、そのため特別図柄の変動のみを注視しており、持ち球が無くなって、特別図柄の始動記憶も無く、遊技を終了しようとする際には、たとえ普通図柄の始動記憶が残っていても、それには全く関心がなくて、その普通図柄の始動記憶を残したまま席を立つことが多く、その場合、始動記憶による普通図柄の当たり確率は95%以上であるから、その後、当たりとなって普通電動役物が拡開動作を行う可能性が高く、遊技者が席を立った後で普通電動役物が空しく拡開動作を行っているという光景がよく見られる。
【0009】
例えば、持ち球が無くなって席を離れた途端に普通図柄が変動を開始し、その後、発射済みの遊技球が図柄始動領域である普通図柄作動ゲートを通過して、普通図柄の始動記憶数が4個になったような場合、普通図柄の当たり確率は現行95%以上と非常に高いため、既に変動中のものも含めて普通図柄の変動5回分全部が当たりとなり、遊技者が席を離れてから5回分もの拡開動作が行われる可能性が高い。
【0010】
このような空席となった後の普通電動役物(第1種始動口)の拡開動作は、全く以て無意味で、只々空しいだけである。
【0011】
また、特別図柄の始動記憶数は上限が4個とされていて、例えば、特別図柄の変動がリーチの状態で始動記憶数が4個になると、そのリーチ変動中に更に始動口入賞があっても、特別図柄の始動記憶は増えないため、遊技者にとしてはその間の遊技球の発射が無駄打ちように思え、無駄打ちをしないようその図柄変動が確定するまでは発射を止めようとする。こうした行為もまた、遊技店にとって稼働率の面で好ましいものではない。
【0012】
本発明は、遊技機において無駄打ちを避けようとする意図的な発射停止や、遊技者が席を立った後の無意味な電動役物の動作を防止することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る遊技機は、所定始動条件の成立を契機として図柄の変動表示を開始し、所定時間経過後に停止した図柄を確定表示する図柄表示装置を備え、該図柄表示装置が所定の当たり図柄を確定表示した際に遊技者に有利な特定遊技を付与する遊技機において、図柄表示装置による図柄変動の途中で遊技球の発射が停止された場合、その停止の時点で既に変動を開始している図柄に対し変動後に確定表示する図柄を強制的にハズレ図柄とすることを特徴とする。
【0014】
この遊技機では、図柄変動の途中で遊技球の発射が停止されると、その変動中の図柄の変動後の確定表示がハズレ図柄となることにより、遊技を継続する意志のある遊技者は発射停止が不利となることを悟って、意図的な発射停止をやめるようになり、また、遊技を終了して遊技者が席を立った後に空しく電動役物が動作しないようになる。
【0015】
そして、例えば普通図柄の変動中に発射を停止させた場合に、その時点で変動中の普通図柄は変動後の確定表示が強制的にハズレ図柄となり、その図柄変動が停止した時点で普通電動役物は拡開動作せず、普通電動役物の拡開動作のタイミングに合わせて遊技球を発射することが不可能となるようにすることにより、普通図柄の変動中は遊技球の発射を停止し、普通電動役物が拡開動作するタイミングに合わせて遊技球を発射する行為にうま味がなくなるなるようにでき、遊技者によるそうした行為を無くして、遊技機の稼働率を向上させるようにできる。
【0016】
また、普通図柄の始動記憶が残っているにも拘わらず、遊技を終了して遊技者が席を離れた場合に、その始動記憶による図柄変動の後の確定表示される図柄が必ずハズレ図柄となるようにすることにより、空席となった後で普通電動役物(第1種始動口)が空しく拡開動作を行うことがないようにできる。
【0017】
また、大当たりとなる可能性の高いリーチ等の図柄変動中に特別図柄の始動記憶が上限に達した後の無駄打ちを避けようとして遊技者が発射を停止させた場合、その変動中の特別図柄の変動後の確定表示がハズレ図柄となるようにすることにより、遊技者が遊技球の発射を止めないようにし、遊技機の稼働率を向上させることができる。
【0018】
請求項2に係る遊技機は、所定始動条件の成立を契機として図柄の変動表示を開始し、所定時間経過後に停止した図柄を確定表示する図柄表示装置を備え、該図柄表示装置が所定の当たり図柄を確定表示した際に遊技者に有利な特定遊技を付与する遊技機において、図柄表示装置による図柄変動の途中で遊技球の発射が停止されてから所定時間が経過した場合、その経過した時点で既に変動を開始している図柄に対し変動後に確定表示する図柄を強制的にハズレ図柄とすることを特徴とする。
【0019】
この遊技機では、図柄変動の途中で遊技球の発射が停止され、その停止が所定時間継続した場合、発射停止が意図的であると判断されて、その所定時間が経過した時点で変動している図柄の変動後の確定表示がハズレ図柄となることにより、遊技を継続する意志のある遊技者は、そうした意図的な発射停止が不利となることを悟って、意図的な発射停止をやめるようになり、また、遊技を終了して遊技者が席を立った後の電動役物の空しい動作を少なくすることができる。
【0020】
そして、例えば、普通図柄の変動中に発射を停止させた場合に、所定時間が経過すると、その経過した時点で変動中の普通図柄は変動後の確定表示が強制的にハズレ図柄となるようにすることで、その図柄変動が停止した時点で普通電動役物は拡開動作せず、普通電動役物の拡開動作のタイミングに合わせて遊技球を発射することが不可能となるようにでき、それにより、普通図柄の変動中は遊技球の発射を停止し、普通電動役物が拡開動作するタイミングに合わせて遊技球を発射する行為にうま味がなくなるようにし、遊技者によるそうした行為を防止し、遊技機の稼働率を向上させることができる。
【0021】
また、普通図柄の始動記憶が残っているにも拘わらず、遊技を終了して遊技者が席を離れた場合に、所定時間が経過すると、その所定時間が経過した時点での図柄変動の後の確定表示される図柄が必ずハズレ図柄となるようにすることで、その後、空席のまま普通電動役物(第1種始動口)が空しく拡開動作を行うことがないようにできる。
【0022】
また、大当たりとなる可能性の高いリーチ等の図柄変動中に特別図柄の始動記憶が上限に達した後の無駄打ちを避けようとして遊技者が発射を停止させ、所定時間が経過すると、その経過した時点で変動中の特別図柄の変動後の確定表示がハズレ図柄となるようにすることで、遊技者が遊技球の発射を止めないようにして、遊技機の稼働率を向上させることができる。
【0023】
請求項3に係る遊技機は、所定始動条件の成立を契機として図柄の変動表示を開始し、所定時間経過後に停止した図柄を確定表示する図柄表示装置を備え、該図柄表示装置が所定の当たり図柄を確定表示した際に遊技者に有利な特定遊技を付与する遊技機において、図柄表示装置による図柄変動の途中で遊技球の発射が停止されてから所定時間が経過した場合、その経過した時点で、発射が停止されているためにハズレ図柄となる可能性が高くなることを警告表示し、その後更に所定時間が経過しても発射が再開されない場合に、その再開されずに所定時間が経過した時点で既に変動を開始している図柄に対し変動後に確定表示する図柄を強制的にハズレ図柄とすることを特徴とする。
【0024】
この遊技機では、図柄変動の途中で遊技球の発射が停止され、その停止が所定時間継続した場合、発射停止が意図的であると判断されて、その経過した時点で、発射が停止されているためにハズレ図柄となる可能性が高くなることが警告表示されることにより、遊技者は意図的な発射停止をやめて発射を再開するようになり、また、その後更に所定時間が経過しても発射が再開されない場合に、その時点で変動している図柄の変動後の確定表示がハズレ図柄となることにより、遊技を継続する意志のある遊技者は、そうした意図的な発射停止が現実に不利となることを悟ることとなって、意図的な発射停止をやめるようになり、また、遊技を終了して遊技者が席を立った後の電動役物の空しい動作を少なくすることができる。
【0025】
そして、普通図柄の変動中に発射を停止させた場合に、所定時間が経過すると、その経過した時点で、発射が停止されているためにハズレ図柄となる可能性が高くなることが警告表示されるようにすることで、遊技者が意図的な発射停止をやめて発射を再開するようにでき、また、その後更に所定時間が経過しても発射が再開されない場合に、その経過した時点で変動中の普通図柄は変動後の確定表示が強制的にハズレ図柄となり、その図柄変動が停止した時点で普通電動役物が拡開動作せず、普通電動役物の拡開動作のタイミングに合わせて遊技球を発射することが不可能となるようにすることで、普通図柄の変動中は遊技球の発射を停止し、普通電動役物が拡開動作するタイミングに合わせて遊技球を発射する行為にうま味がなくなるようにして、遊技者によるそうした行為を無くし、遊技機の稼働率を向上させることができる。
【0026】
また、普通図柄の始動記憶が残っているにも拘わらず、遊技を終了して遊技者が席を離れた場合に、所定時間が経過すると、その経過した時点で、発射が停止されているためにハズレ図柄となる可能性が高くなることが警告表示された後、その後更に所定時間が経過しても発射が再開されない場合に、その所定時間が経過した時点での図柄変動の後の確定表示される図柄が必ずハズレ図柄となるようにすることで、その後、空席のまま普通電動役物(第1種始動口)が空しく拡開動作を行うことがないようにできる。
【0027】
また、大当たりとなる可能性の高いリーチ等の図柄変動中に特別図柄の始動記憶が上限に達した後の無駄打ちを避けようとして遊技者が発射を停止させ、所定時間が経過すると、その経過した時点で、発射が停止されているためにハズレ図柄となる可能性が高くなることが警告表示されるようにすることで、遊技者が意図的な発射停止をやめて発射を再開するのを促すことができ、また、その後更に所定時間が経過しても発射が再開されない場合に、その経過した時点で変動中の特別図柄は変動後の確定表示が強制的にハズレ図柄となるようにすることで、遊技者が遊技球の発射を止めないようにして、遊技機の稼働率を向上させることができる。
【0028】
請求項4に係る遊技機は、請求項1、2又は3に係る遊技機において、遊技者が遊技球の発射のための操作を継続している限り、強制的にハズレ図柄とする処理を禁止することを特徴とする。
この遊技機では、例えば遊技を終了する際に、たとえ持ち球が無くなっても、遊技者が例えば発射レバーを回動保持している限りは、始動記憶による全ての図柄変動が通常通り完結されることとなる。遊技者が持ち球を全て打ち終わってしまったことにより遊技を終了するような場合、球は全て打ち終わっていても、それ迄の始動記憶により当たりや大当たりとなる可能性は残っており、そのような場合に、発射はしなくても全ての始動記憶による図柄変動の完結を確認したいのが遊技者心理である。この遊技機はそうした遊技者心理にかなうものである。
【0029】
請求項5に係る遊技機は、請求項1、2、3又は4に係る遊技機において、遊技機全般の制御を司る主制御手段と、該主制御手段からの制御コマンドに基づき発射制御を司る発射制御手段とが、直接双方向通信可能に接続され、発射装置の操作を主基板が把握するよう構成されていることを特徴とする。
【0030】
このように、主制御手段と発射制御手段とが直接双方向通信可能に接続され、発射装置の操作を主基板が把握するよう構成されていることによって、請求項1、2、3又は4に係る遊技機の具現化が可能となる。
【0031】
【発明の実施の形態】
図1〜図9は、本発明の実施の形態を示す。図1は遊技機の正面図、図2は普通電動役物の閉鎖時の斜視図(a)および拡開時の斜視図(b)、図3は発射ハンドルの分解斜視図、図4は遊技機の背面図、図5は配線系統を示すブロックダイヤ図、図6は特別図柄表示装置の表示部に警告報知が出た状態の正面図、図7は普通図柄確定処理を示すフローチャート、図8は普通図柄確定処理の他の例を示すフローチャート、図9は特別図柄確定処理を示すフローチャートである。
【0032】
この実施の形態の遊技機は、CR第1種パチンコ機であって、外枠1(図4参照)と、この外枠10に対し開閉可能に取り付けられた前枠2(図1参照)とで枠体が構成される。
【0033】
遊技機前面側は、図1に示すように、前枠2の前面にガラス枠3と上皿部材4とが開閉可能に装着されている。また、前枠2の下部前面には下皿部材5が一体に設けられている。
【0034】
上皿部材4の前面部は、後述の賞球払出ユニットや貸球払出ユニットから排出された遊技球を保留し整列させて整流器(図示せず)へ供給する上受け皿6を構成している。
【0035】
また、下皿部材5の前面部は、上皿部材4の上受け皿6から溢れた遊技球を保留する下受け皿7を構成している。そして、発射ハンドル8が下皿部材5の一側に配置されている。
【0036】
そして、前枠2のガラス枠3後方の位置に、ガラス枠3内に保持されたガラス板から一定の間隔を隔てて遊技盤10が設けられている。
【0037】
図1に示すように、遊技盤1の前面にはレール11によって遊技領域12が形成されている。そして、遊技領域12の略中央にセンターケース13が設けられ、該センターケース13の中央に、所定始動条件の成立により特別図柄の変動表示を開始し所定時間経過後に停止した図柄を確定表示する特別図柄表示装置14が配設され、特別図柄表示装置14の上方には、後述の各入賞口への遊技球の流入(入賞)を契機として普通図柄の変動表示を開始し所定時間経過後に変動を停止して確定表示する普通図柄表示装置15(LED)と、普通図柄変動の契機となる始動情報の4個を上限とする記憶数を表示する普通図柄始動記憶表示装置16(LED)が上下に並んで配設され、さらにその上方に天入賞口17が配設されている。
【0038】
また、センターケース13の下方には、特別図柄始動領域として特別図柄の変動契機を与える第1種始動口(特別図柄始動領域を形成する入賞口)を兼ね、普通図柄が所定の図柄(当たり図柄)で停止表示される毎に1回拡開する左・右開閉羽根の拡開動作により通常状態から拡開状態に変換される普通電動役物18が配設され、その直ぐ下には、特別図柄が大当たり図柄で停止表示されることによって閉口状態から開放状態(「大当たり遊技」)に変換する大入賞口を備えた特別電動役物19が配設されている。
【0039】
普通電動役物(第1種始動口)18は、図2に示すように左・右開閉羽根20、21を備え、これら左・右開閉羽根20、21がソレノイド22の駆動により開閉し、通常時には図2の(a)に示すように左・右開閉羽根20、21が立った姿勢となって、その間に通常状態の第1始動口を構成し、普通図柄が所定の図柄で停止表示されることによって左・右開閉羽根20、21が図2の(b)に示すように左右に拡開し、その間に拡開した第1始動口を構成する。
【0040】
また、特別図柄変動の契機となる始動情報の4個を上限とする記憶数を表示する特別図柄始動記憶表示装置23(LED)が配設されている。また、センターケース13の左右側方には、普通図柄作動領域として遊技球の通過を検知することにより普通図柄の変動契機を与える左・右普通図柄作動ゲート24、25が配設されている。また、普通電動役物18の左右側方には左・右袖入賞口26、27が配設されている。
【0041】
普通図柄表示装置15(LED)は、左右の赤色LEDと中央の緑色LEDの合計3個のLEDからなり、左・右普通図柄作動ゲート24、25を通過したことが検出されると、例えば29秒間、左右の赤色LEDが点灯して中央の緑色LEDが消灯した当たり図柄と、中央の緑色LEDが点灯して左右の赤色LEDが消灯したハズレ図柄とを交互に繰り返した後、これら当たり図柄とハズレ図柄の内の何れかで停止した図柄を確定表示するよう構成されている。この確定表示された図柄が当たり図柄の場合、図2(b)に示すように普通電動役物18(第1種始動口)が1回拡開動作をすることとなる。
【0042】
特別図柄表示装置14は、左右の表示領域と中央の表示領域の合計3つの表示領域からなる図柄表示領域を有し、遊技球の普通電動役物(第1種始動口)18への流入(入賞)に伴い、各表示領域に0〜9までの10個の数字を順次スクロール表示し、所定時間経過後に停止した図柄を確定表示するよう構成されている。この確定表示される図柄は、3領域共に揃った場合に大当たり図柄と予め定めてあり、この大当たり図柄が表示された場合、「大当たり遊技」が発生して、特別電動役物(大入賞口)19が拡開動作を行う。
【0043】
発射ハンドル8は、遊技球を遊技盤面の遊技領域12に打ち出すに際して遊技者が手で握って操作するものであって、図3に示すように、固定板29(発射機構基板)に嵌挿固定されるハンドルベース30と、ハンドルベース30に回転自在に組み付けられるハンドルシャフト31と、ハンドルシャフト31の先端に取り付けられる発射レバー32と、タッチセンサ33およびハンドルカバー34と、発射スイッチ35と、発射停止ボタン36と、軸受け37とで構成されている。
【0044】
そして、固定板29の後面には、発射ハンドル8の操作に応じて発射槌38を旋回させ槌撃動作させるるよう構成された発射装置39が取り付けられる。そして、その固定板29が前枠2の一側後面に取り付けられ、ハンドルシャフト31が前枠2を貫通し、タッチセンサ33とハンドルカバー34とからなる握り部と発射レバー32とが一体操作可能な可動部として下皿部材5の一側前面に配置される。
【0045】
発射レバー32は、遊技球の発射速度を調節するために指をかけて回転させるよう外周部が凹凸に形成されている。
【0046】
ハンドルカバー34は、手で握ったときに手の掌で握り易いよう半球面形状に形成されている。
【0047】
タッチセンサ33は、発射ハンドル8への遊技者の触手を感知するよう、発射レバー32とハンドルカバー34との間に挟まれる位置に設けられ、タッチセンサ33に手が触れると、遊技機背面に設けられた後述の発射モータ駆動基板から発射スイッチ35へ通電されるよう構成されている。
【0048】
発射スイッチ35は、発射レバー32の回動を感知するとともに、その回動量によって発射強度を調整するよう構成されている。
【0049】
発射停止ボタン36は、指で押し下げることにより、発射スイッチ35への通電が遮断され、遊技球の発射が停止されるよう構成されている。
【0050】
こうした構成において、遊技球を遊技領域12に打ち出す際、遊技者は手の掌で発射ハンドル8の握り部(ハンドルカバー34とタッチセンサ33とで構成される)を握り、発射レバー32に指をかけて回転させる。その際、タッチセンサ33に手が触れることにより、後述の発射モータ駆動基板から発射スイッチ35に通電される。なお、遊技者が発射ハンドル8から手を離すとタッチセンサ33の信号が検出されなくなり、その情報が発射モータ駆動基板を経由して、後述の主基板(主制御手段)に報知される。
【0051】
この遊技機は、発射レバー32を遊技者から見て右に回転させることにより、後述の発射モーターが駆動して、発射鎚38が遊技球を一個ずつ遊技領域12に打ち出す。また、その発射強度は、発射レバー32の回転位置に応じて調整される。そして、調整した位置に発射レバー32を保持することにより、発射強度を一定に維持して遊技球を連続的に発射させることができる。また、発射レバー32が回転しないよう固定しつつ指で発射停止ボタン36を押すことにより、発射強度の設定を維持しつつ遊技球の発射を停止させることもできる。
【0052】
前枠2の背面には図4に示すように裏セット機構板40が取り付けられている。そして、裏セット機構板40の左最上部には、島設備から供給される遊技球を払い出し用として一時的に多数貯留するための球貯留空間を構成する球タンク41が設けられている。また、裏セット機構板40の左側部には、球タンク41の下に、遊技内容等に伴うLEDランプ等の点灯、点滅、消灯を制御するランプ制御基板42と、遊技内容等に伴う効果音等の制御を行う音声制御基板43とが上下に並んで設けられ、裏セット機構板40の左最下部には、発射モーター44の駆動を制御する発射モーター駆動基板45(発射制御手段)と、遊技球の払い出しを制御する払出制御基板46とが左右に並んで設けられている。
【0053】
また、裏セット機構板40の略中央には、図5に示す特別図柄制御用の特別図柄制御基板47と、遊技盤面1の各入賞口に入賞した入賞球等を検出する各入賞口スイッチ等からの検出信号を主基板48に送るとともに主基板48からの制御信号を遊技盤1に設けられた各種電動装置や普通図柄を制御する普通図柄表示基板49に送る盤面中継基板50が配置され(図4ではカバー51に覆われている)るとともに、その下方に隣接して、遊技球の発射や払い出しおよび遊技盤面における遊技内容等の制御を含む遊技全般の制御を司る主基板48(主制御手段)が配置されている。
【0054】
また、裏セット機構板40の最上部右隅には、遊技機に関わる様々な遊技結果等の遊技情報を遊技店側に送信する遊技盤情報端子装置52および遊技枠情報端子装置53が配置されている。そして、裏セット機構板40の右最下部には、上記各基板へ電力を供給する電源基板54が配置されている。
【0055】
そして、裏セット機構板40の右側部には、賞球を払い出す賞球払出装置55と、貸球を払い出す貸球払出装置56が配置されている。また、裏セット機構板40の上部には、左最上部の球タンク41から遊技球を賞球払出装置55や貸球払出装置56へ向けて案内するようタンクレール57およびケースレール58等が設けられ、ケースレール58には、図5に示す遊技球切れスイッチ59、60、61(賞球切れスイッチ1、賞球切れスイッチ2、貸球切れスイッチ)が設けられている。また、裏セット機構板40の下部には、賞球払出装置55や貸球払出装置56から払い出す遊技球を上受け皿6への排出口へ導くための球経路を構成する遊技球払出樋62が設けられ、遊技球払出樋62の下部流出口63の側壁に図5に示す下皿満杯スイッチ64が設けられている。
【0056】
また、遊技機裏面には、裏セット機構板40の下方左側に、遊技球を発射する発射装置39と、それを駆動する発射モータ44が設けられている。
【0057】
また、この遊技機は、背面から見て右側方にプリペイドカードユニット65を備えるもので、電源基板54の裏側には、プリペイドカードユニット65からの制御信号を貸球払出装置56に送るとともに、貸球払出装置56からの貸球払出検出信号をプリペイドカードユニット65に送信するCR接続基板66(図5参照)等が配置されている。
【0058】
上記基板等の配線系統は図5に示すとおりである。ランプ制御基板42、音声制御基板43、払出制御基板46及び特別図柄制御基板47の四つのサブ基板は、主基板48からの制御コマンドを受けて各種状態に応じた制御信号を出力する。
【0059】
そして、ランプ制御基板42は、主基板48からの制御コマンドを受けてランプ制御分配基板67に制御信号を出力し、ランプ制御分配基板67に繋がれた全ランプの点灯、点滅、消灯を制御する。
【0060】
また、音声制御基板43は、主基板48からの制御コマンドを受けてスピーカ中継基板68に制御信号を出力し、スピーカ中継基板68に繋がれたスピーカ69の音声出力を制御する。
【0061】
また、払出制御基板46は、主基板48からの制御コマンドを受けて払出中継基板70に制御信号を出力し、払出中継基板70を介し賞球払出装置55(賞球払出モーター71)を駆動して賞球払出の動作をさせるとともに、図4に符号59及び60で示す賞球切れスイッチ1及び2の流動異常検出信号が遊技枠中継基板72を介して入力されることにより主基板48から出力される賞球切れ異常信号を受けて、賞球払出動作を停止するように払出中継基板70を介して賞球払出を制御し、また、プリペイドカードユニット65による遊技者の貸出操作に基づく貸出要求を受けて払出中継基板70を介し貸球払出装置56(貸球ソレノイド73)を駆動して貸球払い出しの動作をさせるとともに、貸球切れスイッチ61の流動異常検出信号が払出中継基板70を介して入力されたときに、実行中の貸球払出動作を終了した後その払出動作を停止するように払出中継基板70を介して貸球払出装置56を制御する。
【0062】
また、特別図柄制御基板47は、遊技条件に応じ主基板48からの制御コマンドを受けて特別図柄表示装置17(特別図柄表示器)を制御する。
【0063】
そして、この遊技機では、発射モーター駆動基板45は主基板48から直接信号(発射電力)を受けて発射モーター44を制御する。
【0064】
図3に示す発射スイッチ35及びタッチセンサ33に接続された配線は、ハンドルベース30内を通り、遊技機内部を貫通して背面側に引き出され、図4に符号74で示すように、裏セット機構板40上で発射モーター駆動基板45のコネクタに接続されている。この配線74は、図5に示すように、発射感知機構部を構成する発射スイッチ35及びタッチセンサ33からの信号を発射モーター駆動基板45へ一方向伝達するものであって、発射モーター駆動基板45から発射スイッチ35及びタッチセンサ33へ信号が送られることはない。
【0065】
また、図4に示すように、発射モーター駆動基板45と発射モーター44とは配線75で接続されている。この発射モーター44に接続された配線75は、図5に示すように、発射スイッチ35等との配線とは逆に、発射モーター駆動基板45からの信号を発射モーター44へ一方向伝達するものであって、発射モーター44から発射モーター駆動基板45へ信号が送信されることはない。
【0066】
さらに、図4に示すように、発射モーター駆動基板45は2系統の配線76、77によって主基板48と接続されている。これら2系統76、77の配線は、図5に示すように、一方の配線76は発射モーター44を駆動するために主基板48から発射モーター駆動基板45に対して発射を許容する信号を兼ねた電力(発射電力)を一方向送信するための発射電力線であり、もう一方の配線77は、発射開始及び発射停止を主基板48に認識させるために、発射スイッチ35及びタッチセンサ33が感知した信号を発射モーター駆動基板45を介して主基板48へ一方向伝達するための発射開始・停止信号線である。主基板48と発射モーター駆動基板45とは、これら2系統の配線76、77によって双方向通信可能に接続されている。
【0067】
上述のように、発射スイッチ35は、発射レバー32の回動を感知するとともに、その回動量によって発射強度を調整するものであり、タッチセンサ33は発射ハンドル8への遊技者の触手を感知するものである。主基板48から発射モーター駆動基板45に対して発射電力(制御コマンド)が供給されていて、これら発射スイッチ35及びタッチセンサ33の何れもが感知している状態であれば、つまり発射状態ということで、発射モーター駆動基板45から発射モーター44に対して駆動信号が送られるとともに、発射モーター駆動基板45から主基板48に対して発射開始信号が送られる。また、これら発射スイッチ35及びタッチセンサ33の何れもが感知している状態(発射状態)から、何れかが感知しない状態に移行すると、発射モーター44への駆動信号の送信が停止されるとともに、発射モーター駆動基板45から主基板48に発射停止信号が送られる。
【0068】
こうした構成により、主基板48への通電が確保されている限り(遊技機が所謂稼働状態にある場合)、断線等の特殊なトラブルが発生した場合を除いて、発射モーター駆動基板45への通電は常に確保され、いつでも発射できる状態におかれている。つまり、通電状態において、発射スイッチ35やタッチセンサ33等の発射感知機構部からの検知信号を受けて発射モータ駆動基板45が発射モーター44の駆動を含む全ての発射に関する制御を司る構成となっている。そのため、球切れスイッチ59、60、61や満杯スイッチ64、払出センサ78、79、80等が、遊技球の流下状態の異常を検出した場合でも、そのことによって発射が停止されることはない。
【0069】
この遊技機は、発射装置39により遊技領域12に撃ち込まれた遊技球が特別電動役物(大入賞口)19へ入賞した時は、入賞球1個につき例えば15個の遊技球が賞球として払い出され、その以外の入賞口(第1種始動口を含む)に入賞した時は、例えば5個の遊技球が賞球として払い出される。
【0070】
そして、遊技球が左・右普通図柄作動ゲート24、25の何れかを通過したことが検知スイッチにより検出されると(所定始動条件の成立)、主基板48において、その時点で当たり乱数を抽選して、抽出した値を記憶し、普通図柄表示装置15による普通図柄の変動を開始するとともに、記憶した乱数値が当たり値かハズレ値かの判定を行う。当たり乱数は0〜96の97個の乱数値からなり、遊技球が左・右普通図柄作動ゲート24、25の何れかを通過した時に抽出記憶した乱数値が3〜95であれば当たりと判定し、0〜2及び96であればハズレと判定する。
【0071】
そして、所定の変動時間が経過した後、普通図柄表示装置15の図柄変動を停止し、抽出された乱数値が当たり値の場合は当たり図柄、ハズレ値の場合はハズレ図柄を確定表示する。普通図柄表示装置15による図柄変動の変動時間は通常遊技状態では例えば29秒で、後述の確変遊技状態では例えば5秒である。
【0072】
そして、当たり図柄が確定表示されると、普通電動役物18を左・右開閉羽根20、21の拡開動作により所定時間拡開状態に変換する。拡開時間は、通常遊技状態では例えば0.5秒であり、確変遊技状態では例えば2秒となる。
【0073】
また、普通図柄表示装置15の図柄変動中に新たに遊技球が左・右普通図柄作動ゲート24、25の何れかを通過すると、その都度、当たり乱数から乱数値を抽出し、その抽出した乱数値に対応する始動情報(普通図柄始動情報)を最大4個まで記憶するとともに、その始動記憶数だけ普通図柄始動記憶表示装置16のLEDを点灯させることで、始動記憶数を表示する。そして、図柄変動中の図柄が停止した後、記憶された始動情報に基づいて新たな図柄変動を開始するとともに、その時点でその始動情報に係る遊技球が左・右普通図柄作動ゲート24、25の何れかを通過した時に抽出記憶した乱数値の判定を行い、抽出記憶した乱数値が3〜95であれば当たりと判定し、0〜2及び96であればハズレと判定する。そして、やはり所定の変動時間が経過すると、普通図柄表示装置15の図柄変動を停止して、当たり図柄またはハズレ図柄を確定表示し、当たり図柄を確定表示した時は、普通電動役物18を所定時間拡開状態に変換する。
【0074】
このように普通図柄表示装置15は、始動記憶毎の乱数値の判定によって当たり図柄かハズレ図柄を確定表示する。しかし、普通図柄の変動中に発射を停止させようとして遊技者が発射ハンドル8から完全に手を離したことにより、タッチセンサ33が遊技者の触手を感知せず、しかも発射レバー32の回動が完全に解除されたことが発射スイッチ35からの信号により検知された場合、若しくは、発射停止ボタン35を操作して発射を停止させた場合には、その始動記憶の乱数値に拘わらず、その時点で変動中の普通図柄の、変動後に確定表示する図柄を強制的にハズレ図柄に差し替え、その図柄変動の停止後に普通電動役物(第1種始動口)18が拡開動作しないようにする。これにより、普通電動役物(第1種始動口)18の拡開動作のタイミングに合わせて遊技球を発射することは不可能となり、遊技者によるそうした行為が無くなり、遊技機の稼働率向上に繋がる。
【0075】
この場合の普通図柄確定処理は図7のフローチャートにより実行する。
【0076】
図7のフローチャートによる普通図柄確定処理は、S101〜S113のステップからなり、スタートすると、まず、S101で普通図柄変動中か否かを判定する。そして、普通図柄変動中でない場合、S102で始動記憶が0(ゼロ)か否かを判定し、始動記憶が0(ゼロ)の場合はそのままリターンする。
【0077】
S102の判定で始動記憶が0(ゼロ)でない場合、S103で普通図柄変動を開始し、S104で始動記憶を1個減らす。そして、S105で発射スイッチ(35)がONか否かで、発射状態か発射停止状態かを判定する。なお、この例では発射スイッチがONか否かだけで発射状態か発射停止状態かを判定するが、発射スイッチ(35)に加えてタッチセンサ(33)がONか否かを判定材料としてもよい。また、発射スイッチ(35)がONでない場合、あるいは発射スイッチ(35)およびタッチセンサ(33)がONでない場合に加えて、発射停止ボタン(35)がONの場合に発射停止状態と判定するようにしてもよい。
【0078】
S105で発射状態(発射スイッチ=ON)と判定した場合、S106で、今回の1個の始動記憶の乱数値が当たり値か否かを判定する。そして、当たり値である場合は、S107で当たりフラグを立て、S108で、今回変動後に確定表示する図柄を当たり図柄に決定し、リターンする。
【0079】
一方、S106の判定で、乱数値が当たり値でない場合は、S109で当たりフラグを下ろし、S110で、今回変動後に確定表示する図柄をハズレ図柄に確定する。
【0080】
また、S105で発射状態でない(発射スイッチ=OFF)と判定した場合は、乱数値が当たり値か否かに拘わらずその判定をすることなしに、S109で当たりフラグを0(ゼロ)にし、S110でハズレ図柄に確定する(乱数値が当たり値であって本来は当たり図柄に決定される場合でもハズレ図柄に差し替える)。そして、リターンする。
【0081】
そして、図柄変動が開始され、S101で普通図柄変動中と判定すると、S111に進み、上記S105の処理と同様にして発射状態か発射停止状態かを判定する。そして、発射状態(発射スイッチ=ON)と判定した場合は、そのまま何もせずにリターンする。
【0082】
一方、S111で発射状態でない(発射スイッチ=OFF)と判定した場合は、乱数値が当たり値か否かに拘わらず、S112で当たりフラグを下ろし、S113でハズレ図柄に確定する(乱数値が当たり値であって本来は当たり図柄に決定される場合でもハズレ図柄に差し替える)。そして、リターンする。
【0083】
この実施の形態では、上記のように発射停止した時点で即、普通図柄の変動後に確定表示する図柄をハズレ図柄に差し替えるようにしている。しかし、その変形例として、発射停止後、所定時間(例えば10秒程度)が経過したのを確認してハズレ図柄に差し替えるようにすることもできる。その場合の普通図柄確定処理は図8のフローチャートに示すとおりである。
【0084】
このフローチャートによる普通図柄確定処理は、S201〜S219のステップからなり、スタートすると、まず、S201で普通図柄変動中か否かを判定する。そして、普通図柄変動中でない場合、S202で始動記憶が0(ゼロ)か否かを判定し、始動記憶が0(ゼロ)の場合はそのままリターンする。
【0085】
S202の判定で始動記憶が0(ゼロ)でない場合、S203で普通図柄変動を開始し、S204で始動記憶を1個減らす。そして、S205で発射スイッチ(35)がONか否かで、発射状態か発射停止状態かを判定する。ここでは発射スイッチがONか否かだけで発射状態か発射停止状態かを判定するが、発射スイッチ(35)に加えてタッチセンサ(33)がONか否かを判定材料としてもよい。また、発射スイッチ(35)がONでない場合、あるいは発射スイッチ(35)およびタッチセンサ(33)がONでない場合に加えて、発射停止ボタン(35)がONの場合に発射停止状態と判定するようにしてもよい。
【0086】
そして、S205で発射状態(発射スイッチ=ON)と判定した場合は、直ちにS207へ進み、S205で発射状態でない(発射スイッチ=OFF)と判定した場合は、S206で計時タイマーをONにして計時を開始させた後、S207へ進む(発射状態でないと判定しても直ちにハズレ図柄に差し替えるのではない)。
【0087】
そして、S207では、今回の1個の始動記憶の乱数値が当たり値か否かを判定する。そして、当たり値である場合は、S208で当たりフラグを立て、S209で、今回変動後に確定表示する図柄を当たり図柄に決定し、リターンする。
【0088】
一方、S207の判定で、乱数値が当たり値でない場合は、S210で当たりフラグを下ろし、S211で、今回変動後に確定表示する図柄をハズレ図柄に確定する。
【0089】
そして、図柄変動が開始され、S201で普通図柄変動中と判定すると、S212に進み、上記S205の処理と同様にして発射状態か発射停止状態かを判定する。そして、発射状態(発射スイッチ=ON)と判定した場合は、S213で計時タイマーをOFFにし、リターンする。
【0090】
一方、S212で発射状態でない(発射スイッチ=OFF)と判定した場合は、S214で計時タイマーがONか否かを判定し、計時タイマーがONでなければ、S215で計時タイマーをONにして計時を開始させ、リターンする。
【0091】
そして、S214の判定で計時タイマーがONの場合は、S216でタイマー計時で10秒(この時間は適宜変更してよい)を経過したか否かを判定し、10秒を経過していない場合はそのままリターンする。
【0092】
そして、S216の判定でタイマー計時が10秒を経過したら、S217で計時タイマーをOFFにした後、乱数値が当たり値か否かに拘わらず、S218で当たりフラグを下ろし、S219でハズレ図柄に確定する(乱数値が当たり値であって本来は当たり図柄に決定される場合でもハズレ図柄に差し替える)。そして、リターンする。
【0093】
この実施の形態では、また、遊技球が普通電動役物(第1種始動口)18に流入(入賞)したことが検知スイッチにより検出されると、それを契機として、遊技機の遊技動作の中で、特別図柄表示装置14の図柄表示領域(表示部)で特別図柄の図柄変動を開始するとともに、第1種始動口SW処理として、タイマデータ、大当り乱数、大当り図柄乱数、リーチ選択乱数を抽選して、タイマデータの値を取得し、大当り乱数の値、大当り図柄乱数の値、リーチ選択乱数の値を抽出し記憶する。
【0094】
そして、大当たり乱数を抽選し、抽出した乱数値に対応する始動情報(特別図柄始動情報)を記憶し(図柄変動の停止まで記憶する)、特別図柄表示装置14による特別図柄の変動を開始するとともに、所定の大当たり確率(例えば1/315)で、大当たりか否か記憶した乱数値が当たり値かハズレ値かの判定を行う。そして、所定の態様で特別図柄を変動させた後、所定時間経過後に図柄変動を停止し、判定結果に基づいて当たり図柄(大当たり図柄)またはハズレ図柄を確定表示する。
【0095】
大当たり乱数は、例えば0〜952の953個の乱数値からなるもので、その場合、遊技球が普通電動役物(第1種始動口)18に入賞した時に抽出記憶した乱数値が、7、113、223であれば大当たりと判定し、それ以外であればハズレと判定する。
【0096】
また、特別図柄表示装置14の図柄変動中に新たに遊技球が普通電動役物(第1種始動口)18に入賞すると、その都度、大当たり乱数から乱数値を抽出し、その抽出した乱数値に対応する始動情報(特別図柄始動情報)を最大4個まで記憶するとともに、その始動記憶数だけ特別図柄始動記憶表示装置23のLEDを点灯させることで、始動記憶数を表示する。そして、変動中の図柄が停止した後、記憶された始動情報に基づいて新たな図柄変動を開始するとともに、その時点でその始動情報に係る遊技球が普通電動役物(第1種始動口)18に入賞した時に抽出記憶した乱数値の判定を行い、抽出記憶した乱数値が、7、113、223であれば大当たりと判定し、それ以外であればハズレと判定する。そして、やはり所定の変動時間が経過すると、特別図柄表示装置14の図柄変動を停止して、大当たり図柄またはハズレ図柄を確定表示する。
【0097】
そして、大当たりと判定され、図柄変動後、大当たり図柄が停止表示されると、「大当たり遊技」が発生し、特別電動役物(大入賞口)19が所定時間(例えば30秒)だけ開放動作する。そして、開放した特別電動役物(大入賞口)19に入賞した遊技球がカウントスイッチによって検出され、所定開放時間(約30秒)が経過するか、特別電動役物(大入賞口)19に入賞した遊技球が所定数(例えば10個)に達すると、特別電動役物(大入賞口)19は閉じる。
【0098】
大当たり遊技は、1回の特別電動役物(大入賞口)19の開放から閉口までの期間、つまり、特別電動役物(大入賞口)19が開放されてから例えば約30秒の所定開放時間が経過するか、特別電動役物(大入賞口)19に入賞した遊技球が例えば10個に達したことによって特別電動役物(大入賞口)19が閉じるまでの期間を1ラウンドとして、特別電動役物(大入賞口)19の開放中または閉口後の一定時間内に入賞した遊技球が特別電動役物(大入賞口)19内部の特定領域を通過することを条件に、次ラウンドへの移行を可能とし、その場合、特別電動役物(大入賞口)19が閉じた後、所定のインターバル時間が経過した後に再び特別電動役物(大入賞口)19が開放され、1回の大当たりにおいて初回を含め最高で例えば16ラウンドまで大当たり遊技が継続可能である。そして、ラウンド中に遊技球が特定領域を通過しなかった場合又は最高ラウンド数の例えば16ラウンドに達したときには、そのラウンドで大当たりが終了し、通常遊技状態に戻る。そして、最終ラウンドで特別電動役物(大入賞口)19が閉口し、大当たり終了ディレー時間(例えば10秒)が経過すると、「大当たり遊技」を終了する。
【0099】
また、特別図柄が大当たり図柄のうちの特定の図柄で確定表示される等、所定条件を満たす場合は、「大当たり遊技」終了後に、付加利得遊技(特別遊技状態)として、特別図柄について単位時間あたりの変動回数が多くなるよう変動時間が短縮される「時短遊技」、大当たり確率が通常よりも高い確率に変更される「確変遊技」、普通電動役物の開放時間延長等の付加利得遊技が発生する(これら時短遊技、確変遊技、普通電動役物の開放時間延長等の付加利得遊技を総称して「確変遊技」という場合もある)。
【0100】
このように特別図柄表示装置14は、始動記憶毎の乱数値の判定によって大当たり図柄かハズレ図柄を確定表示する。しかし、大当たりとなる可能性の高いリーチ等の図柄変動中に特別図柄の始動記憶が上限(4個)に達した後の無駄打ちを避けようとして、遊技者が発射ハンドル8から完全に手を離したことにより、タッチセンサ33が遊技者の触手を感知せず、しかも発射レバー32の回動が完全に解除されたことが発射スイッチ35からの信号により検知された場合、若しくは、発射停止ボタン35を操作して発射を停止させた場合に、その後所定時間(例えば約5秒)が経過しても発射が停止された状態が続くと、その所定時間が経過した時点で、図6に示すように、発射が停止されているためにハズレ図柄となる可能性が高くなることを警告表示するとともに発射の再開を促すテロップ表示が特別図柄表示装置14の表示領域に約20秒程表示し、それでも尚発射が再開されない場合には、その始動記憶の乱数値に拘わらず、その時点で変動中の特別図柄の、変動後に確定表示する停止図柄を強制的にハズレ図柄に差し替え、その図柄変動の停止後に大当たり遊技が発生しないようにする。
【0101】
例えば、始動記憶が4個ある状態で図柄変動を開始した特別図柄の変動パターンが、大当たりとなる期待を抱かせる所謂スーパーリーチと呼ばれる比較的長い変動パターン(変動時間が30秒以上)であった場合に、図柄変動が開始して直ぐに普通電動役物(第1種始動口)18に入賞して再度始動記憶数が4個になったために、発射ハンドル8から完全に手を離して、或いは発射停止ボタン36を押して発射を中断した状態で図柄変動を注視したとしよう。この場合、発射を中断してから5秒程が経過すると、図6に示すように、変動中の特別図柄の前面に重なり合うように“Warning!ハズレ易くなります。発射を再開して下さい。”と約20秒程表示される。この場合、このテロップ表示が出ている間に発射を再開すれば、この表示は消え、変動開始時の判定結果の通りの確定図柄が表示されるのであるが、それでも尚発射を停止させていた場合には、たとえ当たり判定をしていたとしても、その判定結果は破棄され、その図柄変動の後の確定図柄は強制的にハズレ図柄に差し替えられる。
【0102】
これにより、遊技者が遊技球の発射を止めないようになり、遊技機の稼働率向上に繋がる。
【0103】
この場合の特別図柄確定処理は図9のフローチャートに示すとおりである。
【0104】
このフローチャートによる特別図柄確定処理は、S301〜S328のステップからなり、スタートすると、まず、S301で特別図柄変動中か否かを判定する。そして、特別図柄変動中でない場合、S302で始動記憶が0(ゼロ)か否かを判定し、始動記憶が0(ゼロ)の場合はそのままリターンする。
【0105】
S302の判定で始動記憶が0(ゼロ)でない場合、S303で特別図柄変動を開始し、S304で始動記憶を1個減らす。そして、S305で発射スイッチ(35)がONか否かで、発射状態か発射停止状態かを判定する。この場合、発射スイッチがONか否かだけで発射状態か発射停止状態かを判定するが、発射スイッチ(35)に加えてタッチセンサ(33)がONか否かを判定材料としてもよい。また、発射スイッチ(35)がONでない場合、あるいは発射スイッチ(35)およびタッチセンサ(33)がONでない場合に加えて、発射停止ボタン(35)がONの場合に発射停止状態と判定するようにしてもよい。
【0106】
そして、S305で発射状態(発射スイッチ=ON)と判定した場合は、直ちにS307へ進み、S305で発射状態でない(発射スイッチ=OFF)と判定した場合は、S306で第1計時タイマーの計時を開始(スタート)させた後、S307へ進む。
【0107】
そして、S307では、今回の1個の始動記憶の乱数値が当たり値か否かを判定する。そして、当たり値である場合は、S308で当たりフラグを立て、S309で、今回変動後に確定表示する図柄を当たり図柄(大当たり図柄)に決定し、リターンする。
【0108】
一方、S307の判定で、乱数値が当たり値でない場合は、S310で当たりフラグを下ろし、S311で、今回変動後に確定表示する図柄をハズレ図柄に確定する。
【0109】
そして、図柄変動が開始され、S301で特別図柄変動中と判定すると、S312に進み、“Warning!ハズレ易くなります。発射を再開して下さい。”のテロップ表示による警告が出ているか否かを判定し、警告表示が出ていない場合はS313に進んで、上記S305の処理と同様にして発射状態か発射停止状態かを判定する。そして、発射状態でない(発射スイッチ=OFF)と判定した場合、S314で第1計時タイマーをOFFにし、リターンする。
【0110】
また、S313で発射状態(発射スイッチ=ON)であると判定すると、S315で第1計時タイマーがONか否かを判定し、第1計時タイマーがONでなければ、S316で第1計時タイマーの計時を開始(スタート)させ、リターンする。
【0111】
そして、S315の判定で第1計時タイマーがONの場合は、S317で第1計時タイマーの計時が5秒(この時間は適宜変更してよい)を経過したか否かを判定し、5秒を経過していない場合はそのままリターンする。
【0112】
そして、S315の判定で第1計時タイマーの計時が5秒を経過したら、S318で第1計時タイマーをOFFにした後、S319で上記テロップ表示による警告表示を開始し、次いで、S320で第2計時タイマーの計時を開始(スタート)させ、リターンする。
【0113】
そして、S312の判定が警告表示中になると、S321に進んで、上記S305と同様にして発射状態か発射停止状態かを再び判定し、発射状態でない(発射スイッチ=OFF)と判定した場合、S322で第2計時タイマーがONか否かを判定し、第2計時タイマーがONでなければ、S323で第2計時タイマーの計時を開始(スタート)させ、リターンする。
【0114】
そして、S322の判定で第2計時タイマーがONの場合は、S324で第2計時タイマーの計時が20秒(この時間は適宜変更してよい)を経過したか否かを判定し、20秒を経過していない場合はそのままリターンする。
【0115】
そして、S322の判定で第2計時タイマーの計時が20秒を経過したら、S325で第2計時タイマーをOFFにした後、乱数値が当たり値か否かに拘わらず、S326で当たりフラグを0(ゼロ)にし、S327でハズレ図柄に確定する(乱数値が当たり値であって本来は当たり図柄に決定される場合でもハズレ図柄に差し替える)。そして、リターンする。
【0116】
また、S321で発射状態(発射スイッチ=ON)であると判定した場合、S328で第2計時タイマーをOFFにし、リターンする。
【0117】
本実施の形態では、このように普通図柄の変動中に発射停止を検出して変動中の図柄の停止後の確定表示を強制的にハズレ図柄とすることにより、普通電動役物の拡開動作のタイミングに合わせて遊技球を発射するような行為を防止することができ、また、特別図柄の変動中に発射停止を検出して変動中の図柄の停止後の確定表示を強制的にハズレ図柄とすることにより、特別図柄がリーチになったときに遊技球の発射を停止させるような行為を防止することができる。
【0118】
また、この場合、普通図柄の始動記憶が残っているにも拘わらず、遊技を終了して遊技者が席を離れた場合に、その後、残っている始動記憶による普通図柄の変動が始まっても、既に遊技者は席を離れていて、発射停止が検出されるため、変動後に確定表示される図柄はハズレ図柄となり、空席となった後で普通電動役物(第1種始動口)18が空しく拡開動作を行うことはない。
【0119】
しかし、このように単に図柄変動中に発射停止を検出したことに基づいて確定表示される普通図柄及び特別図柄が強制的にハズレ図柄となるのでは、遊技者にとって酷な場合も想定される。
【0120】
例えば、遊技者が持ち球を全て打ち終わってしまったことにより遊技を終了するような場合、球は全て打ち終わっていても、それ迄の特別図柄始動記憶により大当たりとなる可能性は残っており、そのような場合には、発射はしなくても全ての特別図柄始動記憶による図柄変動の完結を確認したいのが遊技者心理である。
【0121】
そこで、この実施の形態では、たとえ持ち球が無くなっても、遊技者が発射の意志を示すが如く発射レバー32を回動保持している限りは、通常通り始動記憶が消化されるように構成している。
【0122】
つまり、この実施の形態では、上述のように発射モーター駆動基板45が2系統の配線76、77によって主基板48と直接接続され、一方の配線76は発射モーター44を駆動するために主基板48から発射モーター駆動基板45に対して発射を許容する信号を兼ねた電力(発射電力)を一方向送信するための発射電力線で、もう一方の配線77は発射開始及び発射停止を主基板48に認識させるために発射スイッチ35及びタッチセンサ33が感知した信号を発射モーター駆動基板45を介して主基板48へ一方向伝達するための発射開始・停止信号線とされ、主基板48と発射モーター駆動基板48とがこれら2系統の配線76、77によって直接双方向通信可能に接続されている。
【0123】
そのため、遊技者が発射レバー32を回動保持し、発射スイッチ35及びタッチセンサ33が共にON状態を維持し続ける限りは、発射停止信号が主基板48に送信されることはなく、発射スイッチ35及びタッチセンサ33の何れかが感知しない状態に移行すると、発射モーター44への駆動信号の送信が停止されるとともに、発射モーター駆動基板45から主基板48に発射停止信号が送られる。そして、この発射信号停止信号を受けて主基板48はハズレ図柄への差し替えを実行する。
【0124】
この場合、持ち球が未だ有る状態で故意に発射を中断するためには、前述のように完全に発射レバー32から手を離すか、あるいは発射停止ボタン36を操作する以外にない。発射停止ボタン36を操作せず、発射レバー32を回動保持していれば、残っている遊技球は否応なく発射されてしまう。しかし、前述のとおり、遊技者が発射レバー32を回動保持し、発射スイッチ35及びタッチセンサ33が共にON状態を維持し続ける限りは、発射停止信号が主基板48に送信されることはないのである。そのため、故意に発射を中断している場合には、上記のようにハズレ図柄への差し替えが実行されるが、そうでない場合には、ハズレ図柄への差し替えが行われることがない(強制的なハズレ判定は禁止される)。つまり、この遊技機は、遊技者の意図的な発射中断か否かを判断し、ハズレ図柄への差し替えを実行するか否かを決定することができる。つまり、故意に発射を中断している場合には、上述のように強制的にハズレ図柄に差し替えられるが、そうでない場合には、始動記憶による全ての図柄変動が通常通り完結されることとなる。
【0125】
本実施の形態は、普通電動役物が拡開動作するタイミングに合わせて発射するのを防止するとともに、特別図柄の変動中に意図的に発射を停止させるのを防止するため、普通図柄および特別図柄の両方について、図柄変動中に遊技球の発射が停止された場合にハズレ図柄に差し替えるものであるが、この図柄変動中の発射停止にとるハズレ図柄への差し替えは、普通図柄か特別図柄のどちらか一方について行うものであってもよい。
【0126】
なお、上記実施の形態では、発射ハンドル8に設けられた発射スイッチ35及びタッチセンサ33の検知信号により発射停止を検出しているが、他に、例えば、発射装置39により発射された遊技球を遊技領域12へ誘導する発射レール81の出口付近に遊技球検知センサーとして発光素子と受光素子を設けるなど、遊技領域12の入り口付近に検知手段を配して、遊技領域12に遊技球が打ち込まれなかったこをと検知し、その検知信号により発射停止を検出するようにすることもできる。
【0127】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の遊技機は、図柄変動中に遊技球の発射が停止された時点で、あるいは停止状態で所定時間が経過した時点で、変動している図柄の変動後の確定表示がハズレ図柄となるよう構成したことにより、例えば、普通図柄の変動中に発射を停止させた場合に、その停止の時点で、あるいは所定時間が経過した時点で変動中の普通図柄は変動後の確定表示が強制的にハズレ図柄となるようにすることで、その図柄変動が停止した時点で普通電動役物は拡開動作せず、普通電動役物の拡開動作のタイミングに合わせて遊技球を発射することが不可能となるようにし、普通電動役物が拡開動作するタイミングに合わせて遊技球を発射する行為にうま味がなくなるようにしたり、また、リーチ等の図柄変動中に特別図柄の始動記憶が上限に達した後の無駄打ちを避けようとして遊技者が発射を停止させた時点で、あるいは所定時間が経過した時点で変動中の特別図柄の変動後の確定表示がハズレ図柄となるようにして、遊技者が遊技球の発射を止めないようにするなど、遊技を継続する意志のある遊技者に意図的な発射停止が不利となることを悟らせて、発射停止をやめさせ、遊技機の稼働率を向上させることようにできる。
【0128】
また、普通図柄の始動記憶が残っているにも拘わらず、遊技を終了して遊技者が席を離れた場合に、その時点での、あるいは所定時間が経過した時点での図柄変動の後の、確定表示される図柄が必ずハズレ図柄となるようにすることで、その後、空席のまま普通電動役物(第1種始動口)が空しく拡開動作を行うことがないようにするなど、遊技を終了して遊技者が席を立った後の電動役物の空しい動作を少なくするようにできる。
【0129】
また、図柄変動の途中で遊技球の発射が停止され、その停止が所定時間継続した場合、発射停止が意図的であると判断して、その経過した時点で、発射が停止されているためにハズレ図柄となる可能性が高くなることが警告表示し、その後更に所定時間が経過しても発射が再開されない場合に、その時点で変動している図柄の変動後の確定表示がハズレ図柄となるようにすることで、現実にハズレ図柄に差し替えられる前に、遊技者に図的な発射停止を促すようにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の遊技機の正面図である。
【図2】本発明の実施の形態の遊技機における普通電動役物の閉鎖時の斜視図(a)および拡開時の斜視図(b)である。
【図3】本発明の実施の形態の遊技機における発射ハンドルの分解斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態の遊技機の背面図である。
【図5】本発明の実施の形態の遊技機の配線系統を示すブロックダイヤ図である。
【図6】本発明の実施の形態の遊技機における遊技盤の特別図柄表示装置の表示部に警告報知が出た状態の正面図である。
【図7】本発明の実施の形態の遊技機の普通図柄確定処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態の遊技機の普通図柄確定処理の他の例を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態の遊技機の特別図柄確定処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
8 発射ハンドル
14 特別図柄表示装置
15 普通図柄表示装置
16 普通図柄始動記憶表示装置
18 普通電動役物(第1種始動口)
19 特別電動役物(大入賞口)
20 左開閉羽根
21 右開閉羽根
22 ソレノイド
23 特別図柄始動記憶表示装置
32 発射レバー
33 タッチセンサ
34 ハンドルカバー
35 発射スイッチ
36 発射停止ボタン
39 発射装置
44 発射モータ
45 発射モータ駆動基板(発射制御手段)
48 主基板(主制御手段)
49 普通図柄表示基板
47 特別図柄制御基板
74、75 配線
76 配線(発射電力線)
77 配線(発射開始・停止信号線)
Claims (5)
- 所定始動条件の成立を契機として図柄の変動表示を開始し、所定時間経過後に停止した図柄を確定表示する図柄表示装置を備え、該図柄表示装置が所定の当たり図柄を確定表示した際に遊技者に有利な特定遊技を付与する遊技機において、
前記図柄表示装置による図柄変動の途中で遊技球の発射が停止された場合、その停止の時点で既に変動を開始している図柄に対し変動後に確定表示する図柄を強制的にハズレ図柄とすることを特徴とする遊技機。 - 所定始動条件の成立を契機として図柄の変動表示を開始し、所定時間経過後に停止した図柄を確定表示する図柄表示装置を備え、該図柄表示装置が所定の当たり図柄を確定表示した際に遊技者に有利な特定遊技を付与する遊技機において、
前記図柄表示装置による図柄変動の途中で遊技球の発射が停止されてから所定時間が経過した場合、その経過した時点で既に変動を開始している図柄に対し変動後に確定表示する図柄を強制的にハズレ図柄とすることを特徴とする遊技機。 - 所定始動条件の成立を契機として図柄の変動表示を開始し、所定時間経過後に停止した図柄を確定表示する図柄表示装置を備え、該図柄表示装置が所定の当たり図柄を確定表示した際に遊技者に有利な特定遊技を付与する遊技機において、
前記図柄表示装置による図柄変動の途中で遊技球の発射が停止されてから所定時間が経過した場合、その経過した時点で、発射が停止されているためにハズレ図柄となる可能性が高くなることを警告表示し、その後更に所定時間が経過しても発射が再開されない場合に、その再開されずに所定時間が経過した時点で既に変動を開始している図柄に対し変動後に確定表示する図柄を強制的にハズレ図柄とすることを特徴とする遊技機。 - 遊技者が遊技球の発射のための操作を継続している限り、強制的になハズレ図柄とする処理を禁止することを特徴とする請求項1、2又は3記載の遊技機。
- 遊技機全般の制御を司る主制御手段と、該主制御手段からの制御コマンドに基づき発射制御を司る発射制御手段とが、直接双方向通信可能に接続され、発射装置の操作を主基板が把握するよう構成されていることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の遊技機。
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