JP3896255B2 - 事務機器操作部 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は事務機器の操作部に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、事務機器の性能は向上し、多くの便利な機能がついたにもかかわらず、一般にはなかなか使われないのが現状である。その原因として使い方がむずかしく、目的を達するのに大変手間取る事がある。マニュアルを見ながらやっと実現したり、他人に教わったりしてやる事になる。
【0003】
操作性の改良はいくつかのやり方があり、操作パネルを大きくする事も、その一つである。パネルに多くの情報を表示できるようになるので、ここで、次にすべき操作を順に示す。ユーザはこれを見ながら次の操作を探すことで、使い勝手の改善は出来るが、操作のために時間がかかってしまう。
【0004】
また、ファックスの様に1つのボタンに一連の操作をカスタマイズしておき、原稿をセットしてそのボタンさえ押せば、決められたところへ送信できるようなものもある。しかしながら、ファックスのような比較的簡単な操作のものなら、高頻度で発送する先の数だけボタンを設定して、そこに、高い頻度で使う宛先を登録しておけば良いが、操作の複雑なコピーなどではそうは行かない。また、ファックスにしてもボタンに登録するための操作も複雑で、調べなければ使えないという欠点もある。
【0005】
最初は面倒な操作も使っているうちに機器がユーザの特徴を学習し、ユーザのやりたい事を予測して動くようなものがある。このシステムでは、使っているうちに、必要な一連のボタン操作の全部を押し終わる前に、ユーザのやりたい事が出来てしまい、操作時間は極端に短くなる可能性がある。
【0006】
基本は、ある事象に続いて次の事象が出現する確率を扱うマルコフ連鎖に近いものである。その中でも言語解析の分野でn−gramとして知られているものがある(R.M.Stern:Sentence parsing withweak grammatical constraints, IEEE ICASSP’87p380、Shikano:Improvment of wrd recogniton Results by trigram model,IEEE ICASSP’87p1261)。これらは、n−gramでn=3であるtrigramを利用している。前者は英語文書の文法解析において、後者は音声認識の単語の同定においてtrigramを使い、連続する単語の第1と第2の単語から第3を推定し、認識された結果の信頼度を調べ、或いは改善してる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来、このような例はあるが、これを操作パネルへ利用した例は見当たらない。しかもn−gramの場合は利用する前に多くのデータによってマルコフモデルを作り上げてから利用するもので、言語のように誰もが共通のルールにしたがって使う物には適している。しかしながら、ここで言う操作性のように、使う人によって手順が違っていたるように、あらかじめ使い方の予測が出来ないものについてはn−gramを用いる事自体が難しい事であった。
【0008】
自動車の運転手の行動パターンをマルコフモデル化して車線変更の支援に使う(特願平10−184458号公報)ものや、イメージ文書の中にキーワードが存在するか否かを判断するもの(特願平5−309266号公報)がある。しかしながらこれらの発明でも、あらかじめ運転者の行動パターンを解析したり、単一文字やその連鎖で出来る単語のマルコフモデルを組み立てている。また、ここで述べられている隠れマルコフモデルの構築には、非常に多くのデータが必要である。
【0009】
本発明は上記のような事実に鑑みてなされたものであり、ユーザの使い方を予測し、機械の方からユーザのやりたい事をたずね、またユーザの癖に自動的に追従して動作も変える事務機器操作部を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、事務機器の操作部であって、第1のボタンの押下で発生、または、所定のセンサーの検出により発生する処理指示開始信号を信号発生源毎に計数する機能と、前記処理指示開始信号に続いて第2番目のボタンの押下で発生するボタン信号を夫々の処理指示開始信号毎に対応付けて2番目ボタン信号として計数する機能とを有し、信号発生源毎に計数された前記処理指示開始信号の累積発生回数が定められた以上の回数になり、対応する2番目ボタン信号の累積押下回数を当該処理指示開始信号の累積発生回数で割り算した判定値が一定以上の値になった場合、機器使用者により当該処理指示開始信号が出された時に、当該処理指示開始信号に対応する、続きの判定値が一定以上で最大のボタン押下に対応付けられた処理を行うかどうかの判断を求めるメッセージを出し、該メッセージへ同意する応答操作に応じてメッセージで提示された処理動作をする事を特徴とする。
【0011】
また請求項2記載の発明は、事務機器の操作部であって、第1のボタンの押下で発生、または、所定のセンサーの検出により発生する処理指示開始信号を信号発生源毎に計数する機能と、該処理指示開始信号に続いて第2番目のボタンの押下で発生するボタン信号を夫々の処理指示開始信号毎に対応付けて2番目ボタン信号として計数する機能と、更に続いて順次第n番目のボタン(n≧3)の押下で発生するボタン信号を夫々直前のボタン信号毎に対応付けてn番目ボタン信号として個々に計数する機能を有し、信号発生源毎に計数された前記処理指示開始信号の累積発生回数が定められた以上の回数になり、所定の信号発生源から2番目ボタン、順にn番目のボタンを押すという一連の組み合わせからなる操作をした回数を累積押下回数として、該累積押下回数を処理指示開始信号の累積発生回数で割り算した判定値が一定以上の値になった場合、機器使用者により当該処理指示開始信号が出された時に、当該処理指示開始信号に対応する続きの判定値が一定以上で最大のボタン押下に対応付けられた動作を示し行うかどうかの判断を求めるようなメッセージを出し、該メッセージへ同意する応答操作に応じてメッセージで提示された処理動作をする事を特徴とする。
【0012】
また請求項3記載の発明は、最初に入力されるユーザ特定情報によって、それに対応した個人別の信号発生源毎の累積発生回数及び前記累積押下回数を蓄積し前記メッセージの提示に使うようにした事を特徴とする。
【0013】
また請求項4記載の発明は、請求項1または2記載の事務機器操作部において、事務機器本体とネットワークで接続され、前記処理指示開始信号の累積発生回数およびボタン信号の累積押下回数のデータを操作部が持つ記憶部分で保持する事を特徴とする。
【0014】
また請求項5記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の事務機器操作部において、機器使用者が前記メッセージへ同意する応答操作をした時は、当該メッセージに対応した2番目ボタン信号の累積押下回数、あるいは当該メッセージに対応した2番目ボタンから順にn番目のボタンを押すという一連の組み合わせからなる操作をした時の累積押下回数にカウントする様にした事を特徴とする。
【0015】
また請求項6記載の発明は、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の事務機器操作部において、累積発生回数および累積押下回数のリセットボタンをつけたことを特徴とする。
【0016】
また請求項7記載の発明は、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の事務機器操作部において、前記メッセージが出された時に、該メッセージに同意しない応答操作に対しては、前記続きの判定値が2番目に大きな動作候補があればこれを示して判断が正しいかの判断を求めるメッセージを出し、応答操作に応じた動作をする事を特徴とする。
【0017】
本発明では、まず、(1)事務機器の操作部で、第1のボタンの押下で発生、または、所定のセンサーの検出により発生する処理指示開始信号を信号発生源毎に計数する機能と、前記処理指示開始信号に続いて第2番目のボタンを押下する回数を計数する機能を有し、信号発生源毎に計数された、前記処理指示開始信号の累積発生回数が定められた以上の回数になり、対応する2番目ボタン信号の累積押下回数を直前の処理指示開始信号の累積発生回数で割り算した判定値が一定以上の値になった時、機器使用者により当該処理指示開始信号が出された時に、当該処理指示開始信号に対応する、続きの判定値が一定以上で最大の第2のボタンを押すかどうかの判断を求めるようなメッセージを出し、それに応じた動作をするようになされている。詳細は、後述する図2によって説明する。
【0018】
図1は複写機の操作パネルを示す図である。操作パネルは、スタートボタン1、数字ボタン2、リセットボタン3、ソートボタン4、両面コピーボタン5、拡大/縮小ボタン6、ステープルボタン7を備えている。ここでコピーを取るための流れを考えてみると、(1)原稿をセットする。(2)コピー枚数を置数する。(3)「便利機能」をセットする。(4)スタートを押す。となる。ここで言う「便利機能」とは両面コピーとか、ソートとか、あれば便利に使える機能をひとまとめにして称する事とする。通常、コピーを1枚だけとる時には原稿をセットして、スタートボタン1を押せば良い。しかし、色々な便利な機能を利用しようとすると操作が複雑でユーザーにとって使えれば便利である機能が、使う事自体が難しくなってしまう。
【0019】
操作パネルの中のソートボタン4を例にとって考える。言うまでもなくこの発明はソートボタン4に限定するものではなく、どのボタンについても適応できる。図1では、第1のボタンとして数字ボタン2、第2のボタンとしてソートボタン4を考えている。通常、数字ボタン2を押して直接スタートボタン1を押す場合と、数字ボタン2でコピー枚数を指定した後、ソートボタン4を押して「スタート」する場合がある。数字を指定した時に圧倒的にソートする事が多い場合は、数字がおされた時に、「ソートしますね」というメッセージを表示しようと言うのが本発明の狙いである。
【0020】
図2は第1の制御例の説明図である。図では本発明を実現するための機能のブロックが細線枠で、実際のコピー機のボタン押下やセンサからの信号、あるいはコピー機自身の動作は太枠で、また、電気信号などの物理的な信号と考えられる信号の流れは破線で示している。以降の図でも同様である。
【0021】
図で、数字ボタン2に続いて、ソートボタン4が押されるたびにそれぞれカウンター(1)及びカウンター(2)が1つずつカウントアップする。数字ボタン2が押された時にカウンター(1)の数字と閾値(1)が比較されカウンター(1)の数字が小さい場合は、本発明は押下数を数えるだけで、ほかには何も動作しない。つまり、データの数が少ない時には誤動作しやすいので、データ量が増えるまでは従来の機器と同じ動作しかしないわけである。次に、カウンター(1)の値が閾値を超えると次の比較部へ入る。ここではカウンター(2)の値をカウンター(1)の値で割ったものと閾値の値が比較され、閾値の値よりも大きければ、「ソートしますね」というメッセージを表示し、小さいと従来のコピーの過程と同じになり、本発明は機能しない。この表示で、ユーザがOKかどうか意志表示し、OKならば「スタート」の動作に入り、コピーを開始する。つまり、利用者はコピー枚数を指示し、メッセージに同意するだけで、ソートしてコピーが完成する。一方、OKしない場合は、従来のコピー機と同じ動作にはいるため、本機能がついていないコピー機と全く変わらない扱い方をすることになる。
【0022】
このように、本発明によると、どんな場合でも、通常の事務機器よりも操作性が複雑になる事はなく、利用者のデータがたまると押下すべきボタンの数が減っていくというメリットが出てくる。また、1台の機械を何人かで使っている場合、操作に不慣れな人が使おうとして原紙をセットし、コピー枚数を入れた途端に。コピー機の方から「***のコピーをするんですね」と尋ねてくれるため、OKするだけで、難しい操作を覚えなくても実施できるという長所がある。
【0023】
この例では、2つの閾値があるが、閾値(1)は絶対的な数字で50程度の値を入れて置く事が望ましい。しかし、コピー機のユーザが1人しかいない場合など、操作の癖が少ない時には少ない数字でも良い。逆に利用者が多い場合はもっと大きな数字を入れておいても良い。外部スイッチでどちらか選択できるものも可能である。
【0024】
一方、閾値(2)は、この場合、ソートボタン4を押す、押さないの2つの中の一方が選ばれるであるから、0.5以上1.0未満の数字を入れておくことが望ましい。ここでの分岐が多ければ、その数によって更に小さくしても良い。以上はボタンで操作する機器について説明したが、ボタンがディスプレイ上に表示されたものであってもなんら問題はない。
【0025】
次に、(2)事務機器の操作部で、第1のボタンの押下で発生、または、所定のセンサーの検出により発生する処理指示開始信号を信号発生源毎に計数する機能と、該処理指示開始信号に続いて第2番目のボタンの押下で発生するボタン信号を夫々の処理指示開始信号毎に対応付けて2番目ボタン信号として計数する機能と、更に続いて順次第n番目のボタン(n≧3)の押下で発生するボタン信号を夫々直前のボタン信号毎に対応付けてn番目ボタン信号として個々に計数する機能を有し、信号発生源毎に計算された前記処理支持開始信号の累積発生回数が定められた以上の回数になり、所定の信号発生源から2番目のボタン、順にn番目のボタンを押すという一連の組み合わせからなる操作をした回数を累積押下回数として、該累積押下回数を処理指示開始信号の累積発生回数で割り算した判定値が一定以上の値になった場合、機器使用者により当該処理指示開始信号が出された時に、当該処理指示開始信号に対応する続きの判定値が一定以上で最大のボタン押下に対応付けられた動作を示し行うかどうかの判断を求めるようなメッセージを出し、該メッセージへ同意する応答操作に応じてメッセージで提示された処理動作をするようにした。すなわち、第1のボタンが押される等した処理指示開始信号の回数、該ボタン信号に続いて第2のボタン信号の回数を計測する機能と、更に続いて第n番のボタン信号の回数を計測する機能を有し、第1のボタンを押す回数が定められた以上の回数になり、第1の次に第2、順に第n番目のボタンを押す回数を第1のボタンを押す回数で割り算した値が一定以上の値になった時、第1のボタンが押された時に、続きの動作を示し正しいか判断を求めるようなメッセージを出し、それに応じた動作をするようにした。
【0026】
図3、図4は第2の制御例の説明図、図5はカウンタ構造図である。この例ではA3の用紙をA4に縮小コピーする事を題材にする。まず、図4に示すように、紙サイズセンサ8からの信号がカウンタに加算されていく。この場合は、A3のコピーを数えるカウンタ0が1だけ増やされる。続いて縮小のボタンが押されると、A3−縮小の一連の操作のカウンタが加算され、さらに縮小サイズが71%と選ばれると、A3−縮小−71%が選ばれたカウンタ〔ここではカウンタ(3)とする〕が1だけ増やされる。
【0027】
つまり、図5に示すような構造のカウンタの、丸印をつけた位置のカウント値が1つ増える事になる。もし、A3−縮小−82%が選ばれれば星印の位置のカウンターが1だけ加算される事になる。3次元配列で大きなメモリーが必要にみえるが、実際には「拡大−100%以下」、「縮小−100%以上」の連鎖は存在しないし、最大用紙がA3、最小がB5なら、「A3−拡大」、「B5−縮小」の組み合わせは存在しないので、実質使うカウンターは図の3次元配列中の半分以下となる。ここでは、A3を選んだ時点をカウンター0として説明しているが、これに限定するものではない。どのような操作を基点としてボタン押下の連鎖を考えても差し支えない。
【0028】
これは図3に示すようなブロックダイヤグラムに従って実施されているが、最初はカウンタ0の値が小さいため、本操作部は特別な動きをせず、通常の操作部と同じである。回数が増加し、カウンタ0の値が閾値(3)を超えた時に次のステップへ進み、カウンタ(3)の値をカウンタ0の値で割った値、それが閾値(4)より大きいかどうかを比較する様になる。閾値(4)より大きければ、A3−縮小−71%のコピーである可能性が大きいので、メッセージ表示部では「A4に縮小でコピーですね」と表示し、OKならその設定でコピーをとる。閾値(4)の値は、3つの操作の連鎖を計測しているので、先に述べた図2の例の閾値(2)よりは小さくて差し支えない。
【0029】
A3の原稿はA4に縮小してコピーする習慣のあるオフィスでは、この方法によれば、A3の原稿が挿入された時点で、コピー機からA4に縮小してコピーを取る旨のアナウンスがあり、OKするだけで望みのコピーが出来るという、大きく操作性が向上する利点がある。以上の例はn=3であるが、必ずしもその必要はなく、nの値が大きければ大きいほど、最後の動作が早い段階で予測しやすい。しかし、その反面、カウンタの数が膨大になるというデメリットももっている。1つの機器の中でnの値を一定にせず、動作に応じて変えるのもよい方法である。但し、上の例のようにA3を必ずA4に縮小するという習慣がオフィス全体でなく、個人的な習慣の場合はこの方法では必ずしも有効とは言えない事がある。
【0030】
そのようなために、(3)事務機器で、最初に入力されるユーザ特定情報によって、それに対応した異なる動作をするようにした。この発明では最初にユーザを特定できるようなコードを入力し、以降の機器操作のためにどのボタンが何回押されたかは個人別に計数するようにし、最初に入力されたID番号にしたがって、つまり個人別のデータを使うようにした。
【0031】
図6は第3の制御例の説明図である。ユーザ特定後、機器操作のために、キーが押された回数をカウントする時から個人ID別に集計する。また利用の時も、最初に入力されるIDによって、カウント値を使い分ける。ここではIDとして番号を使うを示したが、番号に限らず、アルファベット、日本語、何でも良い事は言うまでもない。さらに、ユーザIDとして説明したが、これを仕事のIDとしても有効である。
【0032】
一般的に使用者によって使い方に特徴が出るとともに、仕事の種類によっても特徴がある。例えば企画会議の資料はA3横形とか、予算に関するものはA4の両面コピー、役員会議ではコピー枚数は役員の数といった具合である。従って、ユーザIDの代わりに仕事のIDを設定しても同様の効果が得られる。ここまでは、機器につけられた操作部に直接入力する事を考えてきたが、最近ではコピー機がネットワーク上にあり、同じネットワークにつながっているパーソナルコンピュータ(PC)から操作できるようになっているものがある。
【0033】
その場合、(4)事務機器の操作部で、操作部がネットワーク等でつながれ、機器本体から離れたところにあり、前記処理指示開始信号の累積発生回数およびボタン信号の累積押下回数のデータを操作部、つまりPCで保持するようにした。図7は第4の制御例の説明図である。図に示すコピー機11はそれ自身にハードディスクを持ち、過去のコピーした原稿を保持しているものである。それをネットワークを通してPC12から操作して再コピーする。あるユーザは複数部数のコピーをした時には必ずソートしてステープラ止めをするとすると、図7に示すごとくカウンター(1)の値とカウンター(2)の値が近くなり、ソートコマンドを指定した途端に、「ステープラ止めしますね」と表示が出て、OKを選ぶだけで希望のコピーが出来上がる事になる。それ以外の部分は図2と同じなので省略する。さらに、この処理をコピー機側ではなく、PC12側でやるために、(3)で述べたような、わざわざ個人を特定するIDコードを入れることなく、個人ユーザにカスタマイズした結果が得られるというメリットがある。
【0034】
また、本方法は利用者に応じて機器が使い方を予測する事に特徴がある。つまり、機器が学習してユーザに近づくわけである。その結果、いつも同じような使い方を続けていると、機器が予測し、ユーザが最初の1つか2つのボタンを押した途端に、機器はユーザのしたいことを判断して、たずねてくるようになり、常に、ボタンは2つくらいしか押さなくて済むようになる。しかしながら、ユーザの使い方が変わればそれなりに機器も予測の仕方が変わる必要がある。そのためにはデータを継続的に取る必要があり、ユーザはやりたいことを機器が予測するので、押すべきボタンの数は減っているが、機器側ではそれはユーザが押したのと同様にカウントせねばならない。
【0035】
そこで、(5)上記の発明において、機器使用者が前記メッセージへ同意する応答操作をした時、すなわち、予測された判断が正しいとされた時は当該メッセージに対応した2番目ボタン信号の累積押下回数、あるいは当該メッセージに対応した2番目ボタンから順にn番目のボタンを押すという一連の組み合わせからなる操作をした時の累積押下回数にカウントする様にした。図8は第5の制御例の説明図である。図3の例で、ユーザに対し、「A4で縮小ですね」と表示して、OKならばA3をA4に縮小コピーのカウンター(3)を1だけ増やすようにした。ただし、ユーザがOKしなかった場合、本発明の機能は動作せず、従来通りのやり方でコピーされる。A3の原紙をB4に縮小してコピーをするような場合がこれに相当し、この場合はA3−縮小−82%のカウンター(4)〔仮にカウンター(4)とする〕の値を1だけ増やす。また、ユーザが完全に変わったような場合、前に使っていたユーザのデータは単に不要になるだけでなく邪魔になる事すらある。
【0036】
そこで、(6)上記の発明において、カウンターのリセットボタン(累積発生回数および累積押下回数のリセットボタン)をつけるようにした。図9は第6の制御例の説明図である。図2に示した例で説明しているが、勿論どの例でも同じである。外部からすべてのカウンターの中の数字をクリアし0に置き換えるようにしてある。この例ではカウンターが2つしか示されていないので、すべてのカウンターがリセットされているが、数字−ソートと言う組み合わせのカウンターがリセットされるのであって、必要に応じて数字−ソート−ステイプラーの組み合わせであっても、数字−拡大の組み合わせであっても、どのような組み合わせのカウンターをリセットしても良いし、さらには、(4)で述べたような個人に関するカウンターをクリアする事も出来る。勿論、すべての組み合わせのカウンターをリセットしても良い事は言うまでもない。これによって、使っていた事務機を他部署へ持っていって利用したり、仕事の種類が変わったように時にも正しい予測をするように修正できるようになる。
【0037】
これまでのところで問題となるのは、「***しようとしていますね」と聞いてきて、それが意図と違った時、従来と同じ操作性で我慢しなければならない点にある。これを改善するために、示した結果が意図と違っていた時、次の候補を示すようにする事が考えられる。
【0038】
そこで、(7)上記発明において、第nのボタン(n≧2)の押下で発生するボタン信号の夫々の累積押下回数を処理指示開始信号の累積発生回数で割り算した判定値が一定以上の値になった時、第1のボタンが押された時等に、続きの判定値が一定以上で最大のボタン押下に対応付けられた動作を行うかどうかのメッセージを示し正しいか判断を求め、正しくなかった時には続きの判定値が2番目に大きな動作候補があればこれを示して判断が正しいかの判断を求めるようなメッセージを出し、それに応じた動作をするようにした。
【0039】
図10は第7の制御例の説明図である。ここでも、先に示した図3の例で説明する。紙サイズセンサ8からの値がカウンタ0に入り、先の例同様閾値(3)と比べられる。カウンタ0の値が閾値(3)よりも小さい時は先の例と同じに振る舞い、大きい時にはカウンタの値をカウンタ0の値で割った数値を閾値(4)と比較するところも先の例と同じである。ただし、この場合のカウンタとは図5に示す3次元のメモリ全体を指しており、この中にカウンタ(1)からカウンタmまで存在するとする。
【0040】
ここで比較するための値として(カウンタn/カウンタ0)の値をn=1、mまで求めて、値の一番大きな物をメッセージ表示のところへ出す。先の例ではこれが、「A4に縮小でコピーですね」と言うもので、これで、OKが出ると先の例と同様の動きをするし、これが意図と反した場合は、次に大きな値のメッセージを表示部へ出す。例えば「B4に縮小ですね」というもので、OKならばこの条件で動作し、OKでなければ再度比較部へ戻る。ここでは図3と重複する部分の説明は避けるようにした。これによって、利用者の意図を推測できなかった時に、次の候補を出し、使いやすさを提供できる機会を多くする事ができる。
【0041】
ここに述べた実施例ではボタン信号を1つ1つ計数したが、最近の機器によっては一連の操作手順をログファイルとして保持しているものがある。其のような場合は、一連の操作が終わった時点で各カウンターが計数しても良い。また、以上の例はコピー機で示したが、それに限るものではなく、プリンタでもファックスでも問題はない。
【0042】
以上のように本発明によると、従来と同じように事務機器を使っていると、ある時から事務機器の方から「**しようとしていますね」と聞くようになる。しかもその質問は高い頻度で合っており、利用者は「ハイ」または「OK」と答えるだけで目的が達成できる。しかも、1つの機器を大勢で使っている場合、通常使わない不慣れな人が使い始めると、途中まで操作した段階で「**しようとしていますね」と尋ねてくるので、使い慣れない者にとっては非常に使い勝手の良い操作部が提供できる。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、ユーザの使い方を予測し、機械の方からユーザのやりたい事をたずね、またユーザのくせに自動的に追従して動作も変える事務機器操作部を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】複写機の操作パネルを示す図である。
【図2】第1の制御例の説明図である。
【図3】第2の制御例の説明図である。
【図4】第2の制御例の説明図である。
【図5】カウンタ構造図である。
【図6】第3の制御例の説明図である。
【図7】第4の制御例の説明図である。
【図8】第5の制御例の説明図である。
【図9】第6の制御例の説明図である。
【図10】第7の制御例の説明図である。
【符号の説明】
1 スタートボタン
2 数字ボタン
4 ソートボタン
Claims (7)
- 事務機器の操作部であって、第1のボタンの押下で発生、または、所定のセンサーの検出により発生する処理指示開始信号を信号発生源毎に計数する機能と、前記処理指示開始信号に続いて第2番目のボタンの押下で発生するボタン信号を夫々の処理指示開始信号毎に対応付けて2番目ボタン信号として計数する機能とを有し、信号発生源毎に計数された前記処理指示開始信号の累積発生回数が定められた以上の回数になり、対応する2番目ボタン信号の累積押下回数を当該処理指示開始信号の累積発生回数で割り算した判定値が一定以上の値になった場合、機器使用者により当該処理指示開始信号が出された時に、当該処理指示開始信号に対応する、続きの判定値が一定以上で最大のボタン押下に対応付けられた処理を行うかどうかの判断を求めるメッセージを出し、該メッセージへ同意する応答操作に応じてメッセージで提示された処理動作をする事を特徴とする事務機器操作部。
- 事務機器の操作部であって、第1のボタンの押下で発生、または、所定のセンサーの検出により発生する処理指示開始信号を信号発生源毎に計数する機能と、該処理指示開始信号に続いて第2番目のボタンの押下で発生するボタン信号を夫々の処理指示開始信号毎に対応付けて2番目ボタン信号として計数する機能と、更に続いて順次第n番目のボタン(n≧3)の押下で発生するボタン信号を夫々直前のボタン信号毎に対応付けてn番目ボタン信号として個々に計数する機能を有し、信号発生源毎に計数された前記処理指示開始信号の累積発生回数が定められた以上の回数になり、所定の信号発生源から2番目ボタン、順にn番目のボタンを押すという一連の組み合わせからなる操作をした回数を累積押下回数として、該累積押下回数を処理指示開始信号の累積発生回数で割り算した判定値が一定以上の値になった場合、機器使用者により当該処理指示開始信号が出された時に、当該処理指示開始信号に対応する続きの判定値が一定以上で最大のボタン押下に対応付けられた動作を示し行うかどうかの判断を求めるようなメッセージを出し、該メッセージへ同意する応答操作に応じてメッセージで提示された処理動作をする事を特徴とする事務機器操作部。
- 最初に入力されるユーザ特定情報によって、それに対応した個人別の信号発生源毎の累積発生回数及び前記累積押下回数を蓄積し前記メッセージの提示に使うようにした事を特徴とする請求項1または2記載の事務機器操作部。
- 事務機器本体とネットワークで接続され、前記処理指示開始信号の累積発生回数およびボタン信号の累積押下回数のデータを操作部が持つ記憶部分で保持する事を特徴とする請求項1または2記載の事務機器操作部。
- 機器使用者が前記メッセージへ同意する応答操作をした時は、当該メッセージに対応した2番目ボタン信号の累積押下回数、あるいは当該メッセージに対応した2番目ボタンから順にn番目のボタンを押すという一連の組み合わせからなる操作をした時の累積押下回数にカウントする様にした事を特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の事務機器操作部。
- 前記累積発生回数および累積押下回数のリセットボタンをつけたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の事務機器操作部。
- 前記メッセージが出された時に、該メッセージに同意しない応答操作に対しては、前記続きの判定値が2番目に大きな動作候補があればこれを示して判断が正しいかの判断を求めるメッセージを出し、応答操作に応じた動作をする事を特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の事務機器操作部。
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