JP3895546B2 - ゴルフボール組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
(関連出願に対するクロスレファレンス)
本出願は、1996年2月23日提出の米国出願第08/606,373号の一部継続出願である。
(発明の分野)
本発明は、一般的にはゴルフボールに係り、詳細には、ソフトコア及びソフトカバーを有する改良された低スピンゴルフボールに関する。
【0002】
(発明の背景)
今日、ゴルフボールは、一般に固体の糸巻きボールとして入手できる。典型的なアマチュアゴルファーに使用される固体ゴルフボールは、最大の耐久性と飛距離を与える。このボールは、1以上の層の固体球から形成されたコアを有する。通常、このボールは、高初速のための硬いコアと、低スピン及び耐久性のための硬いカバーとを有する。
ポリブタジエン、天然ゴム、スチレンブタジエン、及びイソプレンのような種々のポリマーが、固体コアの製造に使用される。今日、ゴルフボールの固体コアは、主にポリブタジエンから作られている。さらに、ゴルフボールの所望の物理的性質を得るため、製造業者は、不飽和カルボン酸の金属塩のような架橋剤を添加している。添加する架橋剤の量は、ポリブタジエン100部に対して通常約20〜50部である。最も一般的には、この目的でジアクリ酸亜鉛又はジメタクリル酸亜鉛が用いられる。これら2種の架橋剤のうち、ジアクリ酸亜鉛は、ジメタクリル酸亜鉛より大きい初速を有するゴルフボールを生成することがわかった。
【0003】
典型的には、約5〜50pph(百分率)の酸化亜鉛(ZnO)も該組成物に添加される。この材料は、フィラー及びジアクリ酸亜鉛/酸化亜鉛硬化系の活性化剤の両者として作用する。ジアクリ酸亜鉛/酸化亜鉛硬化系は、本技術の当業者には周知であり、コア成形プロセスの際ポリブタジエンを架橋する。酸化亜鉛の高い比重(5.57)が、ゴルフボールの質量の調節、さら活性化剤としても作用するという2つの目的に貢献しうる。
【0004】
酸化亜鉛は環境に優しくない材料なので、製造プロセスからこの材料を排除又は少なくとも実質的に減少させることが有利である。しかし、上述の組成物から酸化亜鉛を排除すると、硬化の促進が低減され、架橋が減少し、ひいては圧縮及び速度が低減してしまう。この結果、ソフトな感触のボールが得られるが、生成されるボールは、全米ゴルフ協会(USGA)標準で許容される最大速度よりも実質的に遅くなる。
従って、酸化亜鉛以外の活性化剤を有する、すなわち、通常存在する酸化亜鉛のすべて又は少なくともいくらかが排除されたゴルフボールコア組成物を提供することが有利であり、上述したように、これは低圧縮のボールを与えるが、高圧縮ボールの速度及び飛距離を維持するだろう。
【0005】
一般に上級プレーヤーに好まれる糸巻きボールは、より高いスピン特性とよりソフトな感触を有する。糸巻きボールは、長尺の弾性巻線で覆われた固体ゴム中心又は液体充填中心のどちらかを含む。このようなコアは、その後SURLYN(登録商標)、ポリウレタン、又はバラタゴムで形成されたカバーに入れられる。この巻線及びソフトなカバーは、上級ゴルファーのために高スピン速度及び良いコントロールを有するスリーピースボールを与える。
ボールの形態とは関係なく、プレーヤーは、一般に最大の飛距離を与えるゴルフボールを求めるが、これはインパクト時の高初速が必要である。従って、市場の要求を充足するための試みにおいて、製造業者は、一般に、USGAの最大値77.7m/s又は255ft/sにできる限り近い初速を有するゴルフボールを製造する努力をする。
【0006】
また、ゴルフボール製造業者は、固定荷重下、インチ数でのゴルフボール又はコアの変形の尺度であるボールの圧縮度を変化させることにも関心がある。インパクト時のより高い速度、ひいてはより大きい飛距離は、一般にゴルフボールの圧縮を高めることによって達成される。より高度のゴルフボール圧縮はより硬い「感触」をも生じさせる。さらに、より硬いボールは、ドライバースピン速度を抑えるために硬いカバーをも備えなければならない。
【0007】
上述したように、上級プレーヤーは一般にソフトカバーを有する糸巻きゴルフボールを好む。ソフトカバーは、グリーン周りのスピン及び感触を高める。しかし、これらプレーヤーは、このようなボールはスピンが生じすぎるので、ティーからの距離は伝統的にあきらめている。
ゴルフボール製造業者は、すべての熟練度のゴルファーにとって最大の性能を与えるゴルフボールを提供する新規の方法を求め続けている。彼らは、硬いボールの飛距離性能と、よりソフトなボールのアプローチショットスピンの感触とを与える組成物の発見を探求している。
【0008】
(発明の概要)
本発明は、良い飛距離特性のための改良された低スピンボール及びよりソフトな感触のためのソフトカバーに関する。さらに詳細には、本発明は、低圧縮の大きなソフトコアを有し、かつ該コア組成物中の酸化亜鉛が酸化カルシウムで置換されたゴルフボールに関する。さらに、本発明は、薄いソフトカバーを有して、ソフトな感触を与え、かつ速度を維持する。
また、本発明は改良された低スピンゴルフボール、特にゴルフボールコア及びカバー製造用組成物に関する。この改良されたゴルフボールコア組成物は、ポリブタジエン、ジアクリル酸またはジメタクリル酸金属塩、好ましくは100部のポリブタジエンに対して約20〜50部の量のジアクリル酸亜鉛、及びフリーラジカルイニシエータを含み、後述する有利な特性を有するゴルフボールコアを生成するのに十分な量で活性化剤として酸化亜鉛の代わりに酸化カルシウム(CaO)が添加されている。さらに、該コアは大きいコアで、ソフトカバー使用時に初速が維持される。
【0009】
ゴルフボールコア組成物から活性化剤として酸化亜鉛を排除して酸化カルシウムにすると、より低圧縮のゴルフボールコアが得られることがわかった。このようなコアを完成ゴルフボールに取り入れると、USGAの試験で高い初速を示し、酸化亜鉛を用いたコアを取り入れた標準の高圧縮ボールの速度に匹敵するが、低スピン速度を有する。好ましくは、酸化カルシウムは、USGA試験におけるボールの初速を維持しながら、ゴルフボールの圧縮及びドライバースピン速度を減じるような量で添加される。
【0010】
さらに、本発明は、約65ショアD以下のソフトカバーを包含する。好ましくは、カバーは大きいコアを補うためにより薄く、かつ異なった曲げモジュラスを有する少なくとも2種のアイオノマー樹脂の配合である組成物を含んでなる。好ましくは、アイオノマーは、オレフィン、及び部分的に金属塩で中和されたα、β−不飽和カルボン酸を有するコポリマー又はターポリマーである。
ソフトカバーと、大きい低圧縮のゴルフボールコアとの組合せは、飛距離のための高初速及び低ドライバースピン速度、並びにグリーン周りのコントロール及び感触のためのソフトな感触及び高アプローチショットスピン速度をボールに与える。
【0011】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
ここで、用語「コア」及び「ゴルフボールコア」は一般的な意であり、固体ゴルフボール用のコア、及び固体ゴルフボール用の二重層コアを包含する。本発明のコア組成物を使用して、所望により、ユニタリーゴルフボール、固体ゴルフボール用コア、又はスリーピース若しくは糸巻きゴルフボール用の中心を形成できる。しかし、後述するように、本発明は、主として、好ましくはSURLYN(登録商標)アイオノマー樹脂のような材料のブレンドから形成されたソフトカバーを有する固体の糸巻きでないボール用コアの形成に該組成物を使用することに関する。
【0012】
本発明の目的のため、用語「反応条件」は、本発明のコア組成物がフリーラジカルを生成する能力に影響しうるいかなる反応条件をも指す。反応条件は、例えば、温度、時間及び圧力を含む。
ここで、用語「圧縮」又は「圧縮点」は、ATTIエンジニアリング圧縮試験機に基づいた圧縮スケールを指し、時には「PGA圧縮」スケールとして示される。このスケールは、本技術分野の当業者には周知であり、1〜160点の範囲であり、コア又はボールの相対的圧縮を決定するのに用いられる。PGA圧縮スケールを使用しない熟練技術者は、代わりにReihle圧縮値を用いることがある。米国特許第5,368,304号の開示に基づき、Reihle圧縮値は、以下の式を用いて標準圧縮値に変換することができる。
圧縮点=160−Reihle圧縮値
【0013】
図1を参照すると、本発明は、コア11及びカバー12を含んでなる改良された低スピンゴルフボール10に関する。ボール10は、1.68インチ(42.7mm)以上の第1直径D1を有し、コア11は、1.55インチ(39.4mm)以上の第2直径D2を有する。
図2に示されるように、本発明は、コア11及びカバー12を含んでなり、該コア11が1以上の層、すなわち中心13及び外層14を含むゴルフボール10をも包含しうる。好ましくは、中心13及び外層14は両方とも、ポリブタジエンゴム組成物を含んでなる固体の糸巻きでない層であり、さらに詳細に後述するように、外層14は中心13よりソフトである。
【0014】
最後に、図3を参照すると、本発明の別の実施態様は、コア11とカバー12を含んでなり、該コア11は液体中心13、この液体中心周囲の第1の固体の糸巻きでない層14、及び第2の固体の糸巻きでない層15を含んでなるゴルフボール11に関する。これら各実施形態においては、さらに詳細に後述するように、ゴルフボールは、ソフトな低圧縮の糸巻きでないコア11及び1以上の層を有するソフトカバー12を含む。
【0015】
本発明に従って調製されるソフトなゴルフボールコア11を形成するための代表的なベース組成物は、ポリブタジエンを含み、かつ100部のポリブタジエンに対する質量部で20〜50部のジアクリ酸、ジメタクリ酸、又はモノメタクリル酸金属塩、好ましくはジアクリ酸亜鉛を含む。ポリブタジエンは、好ましくは約90%以上、好ましくは約96%以上のシス1,4を含有する。ポリブタジエンの市販原料としては、Shell Chemical製のShell 1220、Enichem Elastomers製のNeocis BR40、及びUbe Industries社製のUbepol BR150がある。所望により、ポリブタジエンは、天然ゴム、スチレンブタジエン、及び/又はイソプレンのような技術的に公知の他のエラストマーと混合して、さらにコアの特性を改良することもできる。エラストマーの混合物を使用する場合、コア組成物中の他成分の量は、通常全エラストマー混合物の質量100部を基準とする。
【0016】
本発明で使用するジアクリル酸、ジメタクリル酸、及びモノメタクリル酸金属塩は、金属がマグネシウム、カルシウム、亜鉛、アルミニウム、ナトリウム、リチウム又はニッケルのものを包含する。USGA試験で高初速を示すゴルフボールを提供するので、ジアクリル酸亜鉛が好ましい。ジアクリ酸亜鉛は、種々の純度でよい。本発明の目的のため、ジアクリ酸亜鉛中に存在するステアリン酸亜鉛の含量が少ないほど、ジアクリ酸亜鉛の純度が高い。約1〜10%のステアリン酸亜鉛を含有するジアクリ酸亜鉛が好ましい。さらに好ましくは約4〜8%のステアリン酸亜鉛を含有するジアクリ酸亜鉛である。好適な市販の入手可能なジアクリ酸亜鉛は、Rockland React-Rite and Sartomer製のものを包含する。使用可能なジアクリ酸亜鉛の好ましい濃度は、ポリブタジエン又は代替的に他のエラストマーの混合物を有するポリブタジエン100部に対して20〜50pphである。
【0017】
フリーラジカルイニシエータを使用して、ジアクリ酸、ジメタクリル酸、又はモノメタクリル酸金属塩とポリブタジエンとの架橋を促進する。本発明で用いる好適なフリーラジカルイニシエータは、限定するものではないが、ジクミルペルオキシド、1,1-ジ(t-ブチルペルオキシ)3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、a-aビス(t-ブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン、2,5-ジメチル-2,5ジ(t-ブチルペルオキシ)ヘキサン、又はジ-t-ブチルペルオキシド、及びそれらの混合物のようなペルオキシド化合物を包含する。当業者には何ら実験する必要もなく、他の有用なイニシエータが直ちにわかるだろう。100%の活性度のイニシエータは、好ましくはブタジエン又は1種以上の他のエラストマーと混合されたブタジエン100部に対して約0.05〜2.5pphの範囲の量で添加される。さらに好ましくは、添加するイニシエータの量は、約0.15〜2pph、最も好ましくは約0.25〜1.5pphの範囲である。
【0018】
典型的な先行技術のゴルフボールコアは、コア成形プロセスでポリブタジエンを架橋するジアクリ酸亜鉛−ペルオキシド硬化系で、5〜50pphの酸化亜鉛を取り入れる。酸化亜鉛の高い比重、約5.57が、コア及び該コアを取り入れて生成されるゴルフボールの比重の調整を可能にする。上述したように、製造プロセスから環境的に不利な酸化亜鉛を排除又は少なくとも減少させることが望ましい。しかし、ゴルフボールコア配合において、完全に酸化亜鉛を排除すると、硬化の促進が著しく低下し、その結果ポリブタジエンの架橋が減少して、USGA試験における圧縮及び初速の両方が低減してしまう。コア及び生成するボールはよりソフトな感触を有するが、極めて低い初速の結果として飛距離が不十分となる。
【0019】
ポリブタジエンと、ジアクリ酸、ジメタクリル酸、又はモノメタクリル酸金属塩というゴルフボールコア組成物中、酸化カルシウムのために酸化亜鉛(ZnO)が除去されると、このような混合物から作られるコア及びボールは、一般に、性能特性が高まる。標準的なボールの初速は、USGAで許容される最大値又はその近似値に維持されるが、ボールの圧縮は、PGAスケールで少なくとも約2圧縮点減少し、14点も減少しうる。先行技術のコアに取り入れられる酸化亜鉛の量は、上述したように、通常約5〜50pphであり、本発明のコア形成組成物に活性化剤として添加される酸化カルシウムの量は、ポリブタジエン100部に対して酸化カルシウムが通常約0.1〜15、好ましくは1〜10、最も好ましくは1.25〜5部(pph)の範囲である。
【0020】
また、本発明の組成物は、フィラーを含み、エラストマー組成物に添加してコアの密度及び/又は比重を調整することもできる。ここで、用語「フィラー」は、対象のゴルフボールコアの密度及び他の性質を変化させるために使用されうるいかなる化合物又は組成物をも包含する。本発明のゴルフボールコアに有用なフィラーとしては、例えば、酸化亜鉛(酸化カルシウムを添加しない場合に必要な量よりもかなり少ない量で)、硫酸バリウム、及び粉砕再生材(30メッシュ粒径に粉砕された再生コア成形マトリックス)が挙げられる。使用するフィラーの量及び種類は、USGAによってゴルフボールの最大質量が1.620オンス(45.92gm)と決きめられているので、組成物中の他成分の含量及び質量によって決定される。一般に使用される適切なフィラーは、比重が約2.0〜5.6の範囲である。
【0021】
本発明に従って製造されるゴルフボールコアは、ゴルフボールで使用可能ないずれの比重でもよい。本発明の比重の好ましい範囲は、約0.9〜約1.5又はそれ以上、さらに好ましくは約1〜約1.25の範囲であり、コア、カバー、及び完成ボールのサイズ、並びにカバーの比重に依る。例えば、カバーがカバーの比重を増やすフィラーを含む場合は、コアの比重はより低い。
【0022】
また、本発明によって製造されるエラストマーコアに、酸化防止剤を含めることができる。酸化防止剤は、エラストマーの分解を防止する化合物である。本発明で有用な酸化防止剤は、限定するものではないが、キノリン型酸化防止剤、アミン型酸化防止剤、及びフェノール型酸化防止剤を包含する。
促進剤、例えばテトラメチルチウラム、加工助剤、加工油、可塑剤、染料及び色素、並びに当業者に周知の他の添加剤のような他の成分も、それらが通常使用される目的を達成するのに十分な量で本発明に使用してよい。
【0023】
本発明の組成物は、典型的には、少なくともポリブタジエンと、ジアクリ酸亜鉛と、酸化カルシウムの代わりに酸化亜鉛を使ったコア組成物と比べてPGA圧縮スケールで少なくとも約2点圧縮を低減させるのに十分な量の酸化カルシウムとを含んでなり、任意に添加剤のような1種以上の付加成分を有する混合物を形成することによって製造される。一組の所定条件、すなわち混合時間及び温度が充足されたら、当業者にとってはよく理解されるように、出発成分の量及び相対的な比率によって決まる量のフリーラジカルイニシエータを添加する。特に、成分を混合すると、その結果生じる剪断によって混合物の温度が上昇する。ペルオキシドフリーラジカルイニシエータは、成形プロセスにおける架橋目的で混合物にブレンドされる。
ミキシング完了後、ゴルフボールコア組成物を練り、成形に適した断片(「プレップ(preps)」)に調製し又は押し出す。そして、プレップを高温でコア中に圧縮成形する。通常、この目的のためには、160℃(320゜F)、15分が好適である。このコアを用いて、標準のカバー材料でコアを包んで完成ゴルフボールを製造することができる。
【0024】
(コアの実施例)
本発明のこれら及び他の観点は、以下の実施例を参照して、さらに完全に理解されるだろう。これら実施例は、本発明の好ましい実施形態を単に例示したものであり、本発明を限定するものではなく、本発明の範囲は特許請求の範囲によって定義される。
【0025】
(実施例1〜3)
以下の実施例に従って調製されるゴルフボールコア及びボールによって得られる結果は、本発明のコア組成物から製造されるゴルフボールコア及びゴルフボールの改良された性能特性の代表的なものである。これら実施例のゴルフボールを調製するために使用するコア組成物は、下表1にリストした成分を、すべてポリブタジエン100部に対する百分率(pph)である特定量で含有する。これら実施例の組成物で使用するフィラーは、粉砕再生材及び硫酸バリウム(BaSO4)である。活性化剤として酸化カルシウム又は酸化亜鉛のいずれかを使用する。Vulcup 40KE(登録商標)及びVarox 231XL(登録商標)は、フリーラジカルイニシエータであり、それぞれ、a−aビス(T-ブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン及び1,1-ジ(T-ブチルペルオキシ)3,3,5-トリメチルシクロヘキサンである。Yel MBは、スチレンブタジエンバインダー中の黄色色素であり、識別用に組成物を着色するために使用する。ジアクリ酸亜鉛は、約4〜8%以下のステアリン酸亜鉛を含む。
【0026】
ペルオキシド以外のすべての成分は、プロセス研究室ブラベンダーミキサー中で、82.2〜93.3℃(180〜200゜F)に混合した。第2段階で、最初の混合物にペルオキシドを添加し、生成混合物をブラベンダーから取り出し、研究室ミルでブレンドして均一にした。ミキシング後、その混合物を研究室ミルでハンドロールして断片又は「プレップ」に切断した。そして、このプレップを160℃(320゜F)で15分間圧縮成形してコアを形成した。完成ボールを作製するため、コアを入れるために成形したSURLYN(登録商標)のリチウム−ナトリウムブレンドの2つのカバー用半球中にコアを挿入した。
【0027】
上述の方法で調製されたコア及びボールを、その圧縮及び初速について試験した。圧縮率は、ATTI圧縮試験機を用いて得た。初速の結果は、コア又はボールを39.6m/s(130ft/s)で打ち、光ゲートを通過させてそのスピードを測定する標準的な手法によって得た。これら標準的な測定法は両方ともゴルフボールコア及びボールを製造する技術の当業者には周知である。
【0028】
【表1】
Figure 0003895546
【0029】
【表2】
Figure 0003895546
【0030】
表2に示されるように、実施例1で酸化亜鉛濃度を50パーセント減少させると、ボールの圧縮は1.6点だけ下がり、かつ初速はわずかに低下する。コアでも同様の結果が得られる。実施例2で酸化亜鉛を完全に除去すると、コアとボールの両方の圧縮が12点減少するが、コア及びボールの初速もかなり低下する。実施例3でコア組成物から酸化亜鉛を排除し、酸化カルシウムを添加すると、カルシウム亜鉛を含有するコア及び完成ボールは、両方とも低圧縮を有するが、該低圧縮ボール及びコアの初速は、高圧縮の対照の初速に匹敵する。
【0031】
(実施例4〜8)
これら実施例のコア及び完成ボールは、実施例1〜3で用いた方法に従って調製した。しかし、酸化亜鉛濃度を広範囲に変化させた。表3は、これら各実施例で用いたボールの内容を示している。この場合もやはり、量は100部のポリブタジエンに対する部である。
【0032】
【表3】
Figure 0003895546
【0033】
【表4】
Figure 0003895546
【0034】
表4は、実施例4〜8の圧縮率及び初速の結果を示す。これらの結果は、上述と同様の測定法で得た。さらに、この結果は、酸化亜鉛濃度を少し減少させてもコア又は完成ゴルフボールのいずれでも、圧縮及び初速にほとんど又は全く影響しないことを示している。しかし、酸化亜鉛を完全に排除すると、圧縮が有意に、すなわちコアでは10.6点、完成ゴルフボールでは6.2点減少し、かつコア及び完成ゴルフボールの両方の初速がかなり減少する。本発明は、上述したように、酸化亜鉛を全く排除した実施形態と共に、酸化亜鉛が存在するが、酸化カルシウムを添加するためかなりその量を低減させた実施形態をも包含する。実施例8は、酸化亜鉛フィラーを酸化カルシウムで置換すると、コアの圧縮が9.1点、ボールの圧縮が8.5点減少するが、USGA試験におけるコア及び完成ボールの両方の初速にも匹敵することを示している。
【0035】
(実施例9〜10)
これら実施例のコア及び完成ボールは、実施例1〜8で用いた方法に従って調製した。しかし、表5に示されるように、成分の量を幾分変化させた。この場合もやはり、量は100部のポリブタジエンに対する部である。
【0036】
【表5】
Figure 0003895546
【0037】
【表6】
Figure 0003895546
【0038】
表6は、実施例9〜10の圧縮率及び初速の結果を示す。これらの結果は、上述と同様の測定法で得た。さらにこの結果は、本発明の組成物が、通常、低減された圧縮率を有し、なおかつ高圧縮ボールに匹敵する初速を有するコア及び完成ボールを提供することを示している。
【0039】
(実施例11〜19)
これら実施例は、酸化亜鉛と酸化カルシウムの両濃度変化の効果を示す。種々の組成物で用いる成分濃度が表7に示されている。この場合もやはり、成分の量は100部のポリブタジエンに対する部である。
【0040】
【表7】
Figure 0003895546
【0041】
【表8】
Figure 0003895546
【0042】
表8は、実施例11〜19の圧縮率及び初速の結果を示す。これらの結果は、上述と同様の測定法で得た。この結果から、本発明の有利性は、1.25pphほどの低量の酸化カルシウムで有効であることがわかる。
【0043】
図2に示されるコア11については、中心が外層より硬いことが好ましい。さらに詳しくは、コアは少なくとも10、さらに好ましくは20外層より高い圧縮率を有する。各層の材料から全体的に作られるコアによって決定される圧縮率、すなわち中心の圧縮率は、第1層材料から1.58インチ(40.1mm)のコアを形成し、その圧縮をATTIエンジニアリング圧縮試験機で試験して決定する。好ましくは、中心は80圧縮点以上の圧縮率を有し、かつ外層は60圧縮点以下の圧縮率を有する。従って、全体的なボール組成物は、80圧縮点以下の圧縮を維持することができる。
【0044】
図2に示されるボールの中心は、約0.75〜1.25インチ(約19〜31.8mm)の直径を有し、好ましくは架橋剤として酸化亜鉛を有するポリブタジエンゴムを含んでなり、かつ外層は、上述したように架橋剤として酸化カルシウムを有するポリブタジエンである。最も好ましい実施形態では、中心は約0.95インチ(約24mm)の直径を有し、上記比較例11で述べた配合を含んでなり、かつ外層は上記実施例15で述べた配合で形成される。
【0045】
ここで、本発明のカバーについては、大きいコアに順応し、かつ初速を維持するため、より薄い。カバーは、好ましくは0.04〜0.065インチ(1〜1.7mm)の厚さである。カバーは、好ましくは天然若しくは合成バラタ、ポリウレタン又はソフトサーリン(surlyn)ブレンドのようなソフトな感触の材料から作られる。さらに好ましくは、カバーは2種の材料、非常にソフトな材料とより硬い材料のブレンドを含んでなる。好ましくは、カバーは、樹脂100質量部に対して約5〜約60質量部(phr)の低曲げモジュラスアイオノマー;及び約95〜約40phrの通常のアイオノマー樹脂を含んでなる。低曲げモジュラスアイオノマーは、20,000psi(140Mpa)以下の曲げモジュラスを有するものである。通常のアイオノマー樹脂は、50,000〜70,000psi(340〜480Mpa)の曲げモジュラスを有する。好適な低曲げモジュラスアイオノマー及び通常のアイオノマーは、以下に示される。
【0046】
好ましくは、本発明で用いる低曲げモジュラスのアイオノマー樹脂の量は、約20〜約50phrであり、本発明で用いる通常のアイオノマー樹脂の量は、約80〜約50phrである。
好ましくは、低曲げモジュラスアイオノマー樹脂は、約95〜約50質量部のエチレンのようなオレフィン、約5〜約13質量部のアクリル酸又はメタクリル酸のようなα、β−不飽和カルボン酸、及び約10%〜約90%のカルボン酸基がナトリウム、リチウム、亜鉛、マグネシウム等のような金属イオンで中和された約0〜約50質量部のn−又はイソ−アルキルアクリレート又はメタクリレートを含んでなるターポリマーである。
【0047】
好ましくは、通常のアイオノマー樹脂は、約95〜約80質量部のエチレンのようなオレフィン、及び約10%〜約90%のカルボン酸基が金属イオンで中和された約5〜約20質量部のアクリル酸又はメタクリル酸のようなα、β−不飽和カルボン酸を含んでなるコポリマーである。好ましくは、通常のアイオノマー樹脂は、約10%〜約90%の、リチウム、ナトリウム、亜鉛、マグネシウム等によって中和された酸基を有する。
好ましくは、本発明で用いる低曲げモジュラスアイオノマー樹脂は、約1,000〜約20,000psi(5〜140Mpa)、さらに好ましくは約2,000〜約10,000psi(10〜70Mpa)の曲げモジュラスを有する。なお、曲げモジュラスは、A.S.T.M.法D-790に準拠して測定される。
【0048】
好ましくは、通常のアイオノマー樹脂は、約60,000psi(415Mpa)〜70,000(485Mpa)のより高い曲げモジュラスを有する。約60,000psi〜約70,000psi(415〜485Mpa)の範囲の曲げモジュラスを有するリチウムアイオノマー樹脂は、高い初速を示す傾向にあるので、これらアイオノマーによって良い結果が得られた。
好ましくは、アイオノマー樹脂は、同一のモノカルボン酸、例えばメタクリル酸又はアクリル酸のどちらかを有する。
【0049】
アイオノマーカバー原料の加工を助けるため、複数のアイオノマー樹脂を用いて所望の性質を得ることが一般的である。一般的には、異なったメルトフローインデックスのアイオノマー樹脂を用いて、カバー原料の所望の性質を得る。カバー原料の性質を調整するため、他のアイオノマー樹脂を利用できる。
商品名SURLYN8320、SURLYN8269及びSURLYN8265で、DuPontから販売されている低モジュラスのナトリウムアイオノマー樹脂は、本発明で良く作用する。良い結果は、商標名SURLYN8118、7930、7940及び8660で、DuPontから販売されている通常のアイオノマー樹脂で得られた。
【0050】
SURLYN8320、SURLYN8269及びSURLYN8265は、それぞれ、2,800psi(20Mpa)、2,800psi(20Mpa)及び7,100psi(50Mpa)の曲げモジュラスを有する。なお、曲げモジュラスは、DuPontによって公表された通りである。SURLYN8118、7930及び7940は、それぞれ、61,000psi(420Mpa)、67,000psi(460Mpa)及び61,000psi(420Mpa)の曲げモジュラスを有する。
SURLYN8118、7930及び7940は、それぞれ、約1.4、1.8及び2.6g/10分のメルトフローインデックスを有する。SURLYN8269及びSURLYN8265は、共に約0.9g/10分のメルトフローインデックスを有する。なお、メルトフローインデックスは、A.S.T.M.試験D-1238、条件E、手順Aに準拠して測定された。好ましくは、本発明のゴルフボールのカバー製造に用いるアイオノマー樹脂のブレンドは、約1〜約4g/10分、さらに好ましくは約1〜約3g/10分のメルトフローインデックスを有する。
【0051】
ここで記載された本発明のカバー製造に用いる通常のアイオノマー樹脂と低モジュラスアイオノマー樹脂を合わせた量は、一般に、ゴルフボールカバーの総質量の少なくとも90質量%、好ましくは少なくとも95質量%となる。ゴルフボールカバーに含めることのできる添加材料は、他のSURLYN樹脂;二酸化チタンのような白色化剤;染料;UV吸収剤;蛍光増白剤;及びゴルフボールカバーに通常含有される他の添加剤である。
本発明のアイオノマーから製造されるゴルフボールカバーは、コアの周囲にカバー原料を成形することによって、通常の様式で製造される。成形は、コア周囲にカバー原料を射出成形するか、又は予め形成されたハーフシェルをコア周囲に圧縮成形するかによって達成する。
【0052】
コアを覆うアイオノマー樹脂カバーの好ましい成形法は、圧縮成形である。ハーフシェルは、カバー原料を通常の様式で成形された通常のハーフシェルに射出成形することによって作られる。そして、その予め形成されたハーフシェルをコア周囲に置き、そのアセンブリを圧縮成形機に導入する。圧縮成型機は、上型プレートと下型プレートを有するす水圧プレスである。1985年4月2日発行の米国特許第4,508,309号に教示されているように、このような型プレートはハーフ型を有し、各ハーフ型は、対向する型プレートのもう一方のハーフ型でレジスター(register)される。ハーフシェルを約300゜F(149℃)で約3分間コア周囲に圧縮成形すると、本発明のカバーでゴルフボールが形成されることがわかった。そして、さらに成形ボールを型内で冷却し、最後にカバーが変形せずに取り扱うのに十分硬くなったら取り外す。
【0053】
ボールを成形後、バフ仕上げ、塗装及びスタンピングのような種々の通常の仕上げ操作をボールに施す。
好ましくは、本発明のゴルフボールカバー製造に用いるカバー原料は、上記で特定したようなアイオノマー樹脂のブレンドである。アイオノマー樹脂のブレンドは、通常の設備下、通常の様式で達成される。良い結果は、固体状のアイオノマー樹脂を混合し、ペレット化し、それからその混合物をハーフシェル又はカバーの射出成形機の加熱バレルに供給するのに使用するホッパーに入れることによって得られた。加熱バレル中のスクリューでさらにミキシングする。このような機械は一般的である。
【0054】
(ゴルフボールの実施例)
本発明のこれら及び他の観点は、以下の非限定的な実施例を参照して、さらに完全に理解されるだろう。これら実施例は、本発明のゴルフボールの好ましい実施形態を単に例示するものであり、その範囲が特許請求の範囲によって定義されている本発明を限定するものではない。
【0055】
実施例に従って調製されたゴルフボールコア及びボールで得られる結果は、本本発明の組成物から製造されるゴルフボールコア及びカバーの改良された性能特性を示すために提供される。実施例20は、ポリブタジエンの5pph以下の量で存在する酸化亜鉛で作られ、かつ直径1.58インチ(40.1mm)のソフトコアを有する直径42.7mm(1.68インチ)のゴルフボールを示す。実施例21は、ポリブタジエンの5pph以下の量で存在する酸化カルシウムで作られ、かつ直径1.58インチ(40.1mm)のソフトコアを有する直径1.68インチ(42.7mm)のゴルフボールを示す。実施例20と21の両者は、基本的に約30%の低モジュラスアイオノマー(SURLYN8320はナトリウムアイオノマー樹脂である)及び70%の通常のアイオノマー(7940はリチウムアイオノマーで、8660はナトリウムアイオノマーである)からなるカバーを有する。好ましい低モジュラスアイオノマーはナトリウムアイオノマーであるが、低モジュラス亜鉛アイオノマーのような他のものも使用できる。好ましい通常のアイオノマーは、リチウムアイオノマー又はリチウムアイオノマーとナトリウム又は亜鉛アイオノマーとのブレンドである。試験結果は、実施例20及び21の先行技術のボールを超えた有意な低スピン速度性能特性を示す。試験結果は、実施例20及び21のボールで達成される感触の向上を示していない。例えば、コアの圧縮が60以下で、かつボールが70以下であるため、実施例20及び21のボールはドライバーで打つ時に良い感触である。さらに、カバーは62以下のショアD硬度を有するので、パターの際良い感触を有する。
【0056】
表9は、本発明のソフトカバーを有するよりソフトな大きいコアを使用することの効果を例証するために作製したゴルフボールコアの内容を示している。実施例20のコアは、4.7pphだけの酸化亜鉛を含有し、実施例21のコアは4.7pphの酸化カルシウムを含有する。これら実施例のゴルフボールコアを調製するのに用いた組成物は、100部のポリブタジエンに対する百分率(pph)であり、Shell及びEnichemゴムの混合物である。これら実施例の組成物で用いるフィラーは、粉砕再生材及びポリウェイト(polywate)である。DBDB-60及びVarox231XL(登録商標)は、フリーラジカルイニシエータであり、それぞれ、a−aビス(t−ブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン及び1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサンである。ジアクリ酸亜鉛は、約4〜8%以下のステアリン酸亜鉛を含有する。
【0057】
コアは、上述の通常の様式で調製し、表10に示されるようにSURLYN(登録商標)のブレンドで覆った。
上記方法で調製したコア及びボールを、上述したように、圧縮及び初速について試験した。これら標準的な測定法は、ゴルフボールコア及びボール製造技術の当業者には周知である。
【0058】
【表9】
Figure 0003895546
【0059】
【表10】
Figure 0003895546
【0060】
【表11】
Figure 0003895546
【0061】
以下の表は、公知の先行技術のゴルフボールに対する上記実施例20及び21で作った本発明のゴルフボールのスピン速度データを示す。Pinnacle Gold LSボールは、通常SURLYNのLi/Naブレンドでカバーされた直径1.51インチ(38.4mm)のポリブタジエンコアを含んでなり、低スピン速度を有する。このボールは、約68ショアDのカバー硬度を有する優れた飛距離のボールと考えられている。Titleist Tourバラタボールは、バラタゴムカバーで覆われた糸巻きコアを含んでなり、高スピン速度を有する。このボールは、優れた性能のボールと考えられているが、飛距離は良くないボールである。カバーは非常にソフトで、60以下のショアD硬度を有する。
【0062】
【表12】
Figure 0003895546
【0063】
【表13】
Figure 0003895546
【0064】
表12の試験結果は、本発明の低モジュラスナトリウムアイオノマーとのブレンドを含んでなるソフトカバーを有するボール、実施例20が、驚くべきことに大きいソフトコアのために低スピン特性を有することを示している。実際、ボールのスピン速度は、Pinnacle Gold LSよりも低い。
両実施例は、Pinnacle Gold LSのような低ドライバースピン速度及びPinnacle Gold LSよりも良い1/2ウェッジスピン速度を示した。従って、実施例20及び21のボールの全体的な飛距離は良い。しかし、実施例20及び21のボールの感触は、カバーがかなりソフトなのでかなり良い。さらに、上述したように、本発明のボールは、低圧縮、約80点以下を有するので、ドライバーで打つ時の感触が良い。
【0065】
特許請求の範囲は、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、ここで例示目的で選択された本発明の好ましい実施形態のすべての変更及び変形を包含するものであることを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のゴルフボールの断面図である。
【図2】 本発明のゴルフボールの第2実施形態の断面図である。
【図3】 本発明のゴルフボールの第3実施形態の断面図である。

Claims (6)

  1. 実質的に酸化亜鉛を含まない組成物から作られる層を有する固体コアであって、前記組成物が、ポリブタジエンと、ジアクリル酸金属塩、ジメタクリル酸金属塩、モノメタクリル酸金属塩及びこれらの混合物からなる群より選択される金属塩と、100部の前記ポリブタジエンに対して1〜10部の量の酸化カルシウムとを含んでなるコア;及び
    前記コアの周囲に配置された、65以下のショアD硬度を有するカバー;
    を含んでなるゴルフボールであって、
    前記コアが、さらに中心を含み、前記層が該中心を包囲し、該中心が固体でありかつ第1の圧縮を有し、該層が該第1の圧縮よりも少なくとも10点低い第2の圧縮を有するゴルフボール。
  2. 前記ボールの圧縮が、80点以下である請求項1に記載のゴルフボール。
  3. 前記コアの圧縮が60点以下であり、かつ前記ボールの圧縮が70点以下である請求項2に記載のゴルフボール。
  4. コアが少なくとも1.55インチ(39.37mm)の直径を有する請求項に記載のゴルフボール。
  5. 酸化カルシウムが、100部のポリブタジエンに対して2部〜5部の量で存在する請求項に記載のゴルフボール。
  6. 金属塩が、100部のポリブタジエンに対して20部〜50部の量で存在する請求項に記載のゴルフボール。
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