JP3895350B2 - ポジ型レジスト組成物及びそれを用いたレジストパターン形成方法 - Google Patents

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Description

本発明はポジ型レジスト組成物に関するものであり、さらに詳しくは、200nm以下の波長、特にArFエキシマレーザー用の化学増幅型ポジ型レジスト組成物に関するものである。
これまで化学増幅型レジストの基材樹脂成分としては、KrFエキシマレーザー(248nm)に対する透明性が高いポリヒドロキシスチレンやこれの水酸基を酸解離性の溶解抑制基で保護したものが用いられきた。
しかしながら、今日では、半導体素子の微細化はますます進み、ArFエキシマレーザー(193nm)を用いたプロセスの開発が精力的進められている。
ArFエキシマレーザーを光源とするプロセスにおいて、上述のポリヒドロキシスチレンのようなベンゼン環を有する樹脂は、ArFエキシマレーザー(193nm)に対する透明性が不十分である。
そのため、このような欠点を解決できる、ベンゼン環を有さず、かつ耐ドライエッチング性に優れる、エステル部にアダマンタン骨格のような多環式炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位を主鎖に有する樹脂が注目され、これまでに多数の提案がなされている(特許2881969号公報、特開平5−346668号公報、特開平7−234511号公報、特開平9−73173号公報、特開平9−90637号公報、特開平10−161313号公報、特開平10−319595号公報及び特開平11−12326号公報など)。
ところで、近年の被エッチング膜の多様化により、多様なエッチングガスが用いられるようになり、その結果、エッチング後のレジスト膜に表面荒れが発生するという新たな問題が浮上している。
この表面荒れは、従来の耐ドライエッチング性とは異なり、レジストパターンをマスクとしてエッチングされた膜において、コンタクトホールパターンでは、ホールパターン周囲にひずみとなって表れるし、ラインアンドスペースパターンではラインエッジラフネスとして表れる。なお、ラインエッジラフネスとは、ライン側壁の不均一な凹凸である。
また、上記表面荒れとは別に、現像後レジストパターンにてラインエッジラフネスが発生するという問題もある。
該ラインエッジラフネスは、ホールレジストパターンではホール周囲に歪みが生じるし、ラインアンドスペースパターンでは側壁の不均一な凹凸となる。
また、近年半導体素子製造において必要とされるデザインルールはいっそう狭まり、150nm以下や100nm付近の解像度が必要とされている。そのため、解像度の向上が要望されている。
さらには、このような解像性向上に加えて、焦点深度幅特性を広くすることが望まれている。
特許第2881969号公報 特開平5−346668号公報 特開平7−234511号公報 特開平9−73173号公報 特開平9−90637号公報 特開平10−161313号公報 特開平10−319595号公報 特開平11−12326号公報
しかしながら、従来のレジスト組成物では、これらの問題点の解決が不十分でありその改善が望まれていた。
よって、本発明の課題は、エッチング時の表面荒れ、ラインエッジラフネスが少なく、解像性に優れ、焦点深度幅が広い、化学増幅型のポジ型レジスト組成物及びそれを用いたレジストパターン形成方法を提供することにある。
前記事情に鑑がみ鋭意検討した結果、本発明者らは、基材樹脂成分として、メタアクリル酸エステルから誘導される構成単位とアクリル酸エステルから誘導される構成単位とを、共に有するものを用いることにより、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の第1の態様のポジ型レジスト組成物は、エステル側鎖部に多環式基含有酸解離性溶解抑制基を有し、かつ(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位を主鎖に有する、酸の作用によりアルカリ可溶性が増大する樹脂成分(A)と、露光により酸を発生する酸発生剤成分(B)と、有機溶剤(C)とを含むポジ型レジスト組成物であって、
前記(A)成分が、メタアクリル酸エステルから誘導される構成単位と、アクリル酸エステルから誘導される構成単位とを共に有する共重合体(A1)を含み、
前記共重合体(A1)が、
多環式基含有酸解離性溶解抑制基を含み、かつメタクリル酸エステルから誘導される構成単位(a1')、
以下の一般式(IV)又は(V)から選択される少なくとも1種であるラクトン含有単環又は多環式基を含み、かつアクリル酸エステルから誘導される構成単位(a2)、
Figure 0003895350
水酸基含有多環式基を含み、かつアクリル酸エステルから誘導される構成単位(a3)、及び、
多環式基含有酸解離性溶解抑制基、ラクトン含有単環又は多環式基、水酸基含有多環式基、以外の多環式基を含み、かつ(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位(a4)、からなる共重合体であることを特徴とする。
本発明の第2の態様のポジ型レジスト組成物は、エステル側鎖部に多環式基含有酸解離性溶解抑制基を有し、かつ(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位を主鎖に有する、酸の作用によりアルカリ可溶性が増大する樹脂成分(A)と、露光により酸を発生する酸発生剤成分(B)と、有機溶剤(C)とを含むポジ型レジスト組成物であって、
前記(A)成分が、メタアクリル酸エステルから誘導される構成単位と、アクリル酸エステルから誘導される構成単位とを、共に有する共重合体(A1)を含み、
前記共重合体(A1)が、
多環式基含有酸解離性溶解抑制基を含み、かつメタクリル酸エステルから誘導される構成単位(a1')30〜60モル%、ラクトン含有単環又は多環式基を含み、かつアクリル酸エステルから誘導される構成単位(a2)20〜60モル%、水酸基含有多環式基を含み、かつアクリル酸エステルから誘導される構成単位(a3)1〜30モル%、及び、多環式基含有酸解離性溶解抑制基、ラクトン含有単環又は多環式基、水酸基含有多環式基、以外の多環式基を含み、かつ(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位(a4)1〜25モル%、からなる共重合体(ホ)であることを特徴とする。
なお、「(メタ)アクリル酸」とは、メタクリル酸とアクリル酸の一方あるいは両方を示す。また、「構成単位」とは、重合体を構成するモノマー単位を示す。
また、本発明のレジストパターンを形成する方法は、本発明のポジ型レジスト組成物を基板上に塗布し、プレべークし、選択的に露光した後、PEB(露光後加熱)を施し、アルカリ現像してレジストパターンを形成することを特徴とする。
本発明のポジ型レジスト組成物およびレジストパターン形成方法においては、エッチング時の表面荒れ、ラインエッジラフネスが少なく、解像性に優れ、焦点深度幅が広く、さらにはディフェクトを低減可能な化学増幅型のポジ型レジスト組成物及びそれを用いたレジストパターン形成方法を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
前記(A)成分においては、露光により前記(B)成分から発生した酸が作用すると、耐エッチング特性に優れる前記多環式基含有酸解離性溶解抑制基が解離し、この(A)成分全体がアルカリ不溶性からアルカリ可溶性に変化する。
そのため、レジストパターンの形成においてマスクパターンを介して露光すると、露光部のアルカリ可溶性が増大し、アルカリ現像することができる。
また、(A)成分において、「メタアクリル酸エステル構成単位とアクリル酸エステル構成単位を共に有する」とは、当該(A)成分中にメタアクリル酸エステル構成単位とアクリル酸エステル構成単位が含まれていればその形態は特に限定されず、例えば当該(A)成分が、
・共重合体(A1):メタアクリル酸エステル構成単位と、アクリル酸エステル構成単位とを含む共重合体、
を含むものであってもよいし、
・混合樹脂(A2):少なくともメタアクリル酸エステル構成単位を含む重合体と、少なくともアクリル酸エステル構成単位を含む重合体との混合樹脂、
を含むものであってもよい。なお、この混合樹脂(A2)を構成するこれらの重合体の一方あるいは両方が、前記共重合体(A1)に相当するものであってもよい。
また、(A)成分には、本発明の効果を損なわない範囲で他の樹脂成分を配合することもできるが、本発明において、(A)成分としては、前記共重合体(A1)と前記混合樹脂(A2)のいずれか一方、あるいは両方からなるものが好ましい。
また、共重合体(A1)と、混合樹脂(A2)においては、それぞれ種類の異なるものを2種以上組み合わせて用いることもできる。
そして、(A)成分中のメタアクリル酸エステル構成単位とアクリル酸エステル構成単位は、メタアクリル酸エステル構成単位とアクリル酸エステル構成単位のモル数の合計に対して、メタアクリル酸エステル構成単位を10〜85モル%、好ましくは20〜80モル%、アクリル酸エステル構成単位を15〜90モル%、好ましくは20〜80モル%となる様に用いると好ましい。
メタアクリル酸エステル構成単位が多すぎると表面荒れの改善効果が小さくなり、アクリル酸エステル構成単位が多すぎると解像性の低下を招くおそれがある。
また、(A)成分は、例えば複数の異なる機能を有するモノマー単位の組み合わせからなるが、前記メタアクリル酸エステル構成単位と前記アクリル酸エステル構成単位は、(A)成分を構成するいずれのモノマー単位に含まれていてもよい。
例えば、(A)成分は、好ましくは、
・多環式基含有酸解離性溶解抑制基を含み、かつ(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位(以下、第1の構成単位という場合がある)、
・ラクトン含有単環又は多環式基を含み、かつ(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位(以下、第2の構成単位という場合がある)、
・水酸基含有多環式基を含み、かつ(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位(以下、第3の構成単位という場合がある)、
などから構成することができる。この場合、第1の構成単位は必須であり、第1の構成単位と第2の構成単位または第3の構成単位の2種でもよいが、これら第1乃至第3の構成単位を全て含むものが、耐エッチング性、解像性、レジスト膜と基板との密着性などから、好ましく、さらにはこれら3種の構成単位からなるものが好ましい。
さらに、(A)成分が、以下の構成単位(以下、第4の構成単位又は構成単位(a4)と記す場合がある)
・前記第1の構成単位の多環式基含有酸解離性溶解抑制基、前記第2の構成単位のラクトン含有単環又は多環式基、前記第3の構成単位の水酸基含有多環式基以外の多環式基を含み、かつ(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位、
を含むことにより、特に孤立パターンからセミデンスパターン(ライン幅1に対してスペース幅が1.2〜2のラインアンドスペースパターン)の解像性に優れ、好ましい。
よって、第1の構成単位乃至第4の構成単位の組み合わせは、要求される特性等によって適宜調整可能である。
そして、(A)成分が、
多環式基含有酸解離性溶解抑制基を含み、かつアクリル酸エステル構成単位(a1)と、
多環式基含有酸解離性溶解抑制基を含み、かつメタクリル酸エステルから誘導される構成単位(a1')の一方あるいは両方を含むものであると好ましい。
好ましくは、多環式基含有酸解離性溶解抑制基を含み、かつ(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位として、前記構成単位(a1)と前記構成単位(a1’)の両方を含むことにより、解像性が向上するという効果が得られる。
両方含む場合、構成単位(a1):構成単位(a1’)のモル比は、構成単位(a1)を有する重合体と構成単位(a1’)を有する重合体の相溶性に優れることから、0.4:2.5、好ましくは0.6:1.5とされる。
また、(A)成分が、ラクトン含有単環又は多環式基を含み、かつアクリル酸エステルから誘導される構成単位(a2)と、
ラクトン含有単環又は多環式基を含み、かつメタクリル酸エステルから誘導される構成単位(a2')の一方あるいは両方を含むものであると好ましい。
好ましくは、ラクトン含有単環又は多環式基を含み、かつ(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位として、前記構成単位(a2)と前記構成単位(a2’)の両方を含む場合である。
両方含む場合、構成単位(a2)を有する重合体と構成単位(a2’)を有する重合体の相溶性に優れることから、構成単位(a2):構成単位(a2’)のモル比は0.2〜5.0、好ましくは0.6〜1.5とされる。
さらに、(A)成分が、水酸基含有多環式基を含み、かつアクリル酸エステルから誘導される構成単位(a3)と、
水酸基含有多環式基を含み、かつメタクリル酸エステルから誘導される構成単位(a3')の一方あるいは両方を含むものであると好ましい。
好ましくは水酸基含有多環式基を含み、かつ(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位として、前記構成単位(a3)と前記構成単位(a3’)の両方を含む場合である。
両方含む場合、構成単位(a3)を有する重合体と構成単位(a3’)を有する重合体の相溶性に優れることから、構成単位(a3):構成単位(a3’)のモル比は0.2〜5.0、好ましくは0.6〜1.5とされる。
また、前記構成単位(a1)及び(a1’)の一組と、前記構成単位(a2)及び(a2’)の一組と、前記構成単位(a3)及び(a3’)の一組の、3対の組み合わせのうち、2対以上の組を含むと好ましく、3対の組を全て含むとさらに好ましい。
前記構成単位(a1)、(a1')において、前記多環式基としては、ビシクロアルカン、トリシクロアルカン、テラシクロアルカンなどから1個の水素原子を除いた基などを例示できる。
具体的には、アダマンタン、ノルボルナン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカンなどのポリシクロアルカンから1個の水素原子を除いた基などが挙げられる。
この様な多環式基は、ArFレジストにおいて、多数提案されているものの中から適宜選択して用いることができる。
これらの中でもアダマンチル基、ノルボルニル基、テトラシクロドデカニル基が工業上好ましい。
また、前記酸解離性溶解抑制基は、露光前は(A)成分全体をアルカリ不溶とするアルカリ溶解抑制性を有するとともに、露光後は前記(B)成分から発生した酸の作用により解離し、この(A)成分全体をアルカリ可溶性へ変化させるものであれば特に限定せずに用いることができる。
一般的には、(メタ)アクリル酸のカルボキシル基と環状又は鎖状の第3級アルキルエステルを形成するものが広く知られている。
構成単位(a1)、(a1')は、この様な機能を有するものであれば、特に限定されるものではないが、構成単位(a1)、(a1')の一方あるいは両方(好ましくは両方)において、その多環式基含有酸解離性溶解抑制基が、以下の一般式(I)、(II)又は(III)から選択されるものであることが、解像性、耐ドライエッチング性に優れることから好ましい。
Figure 0003895350
(式中、Rは低級アルキル基である。)
Figure 0003895350
(式中、R及びRは、それぞれ独立に、低級アルキル基である。)
Figure 0003895350
(式中、Rは第3級アルキル基である。)
具体的には、構成単位(a1)、(a1')の一方あるいは両方(好ましくは両方)が、以下の一般式(I’)、(II’)又は(III')から選択される少なくとも1種であると好ましい。
Figure 0003895350
(式中、Rは水素原子又はメチル基、Rは低級アルキル基であり、Rが水素原子のとき構成単位(a1)となり、メチル基のとき構成単位(a1')となる。)
Figure 0003895350
(式中、Rは水素原子又はメチル基、R及びRはそれぞれ独立して低級アルキル基であり、Rが水素原子のとき構成単位(a1)となり、メチル基のとき構成単位(a1')となる。)
Figure 0003895350
(式中、Rは水素原子又はメチル基、Rは第3級アルキル基であり、Rが水素原子のとき構成単位(a1)となり、メチル基のとき構成単位(a1')となる。)
前記一般式(I')で表される構成単位は、(メタ)アクリル酸のエステル部の酸素原子(−O−)に隣接する炭素原子が、アダマンチル基のような環骨格上の第3級アルキル基となる場合である。
また、前記一般式(I)、(I’)において、Rは水素原子又はメチル基である。
また、Rとしては、炭素数1〜5の低級の直鎖又は分岐状のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基などが挙げられる。中でも、炭素数2以上、好ましくは2〜5のアルキル基が好ましく、この場合、メチル基の場合に比べて酸解離性が高くなる傾向がある。これらの中でも工業的にメチル基が好ましい。
前記一般式(II’)で表される構成単位は、(メタ)アクリル酸のエステル部の酸素原子(−O−)に隣接する炭素原子が第3級アルキル基であり、該アルキル基中にさらにアダマンチル基のような環骨格が存在する場合である。
前記一般式(II)、(II’)において、Rは一般式(I)、(I’)の場合と同様である。
また、R及びRは、それぞれ独立に、好ましくは炭素数1〜5の低級アルキル基を示す。この様な基は2−メチル−2−アダマンチル基より酸解離性が高くなる傾向がある。
具体的に、R、Rとしては、それぞれ独立して、上記Rと同様の低級の直鎖状又は分岐状のアルキル基が挙げられる。中でも、R、Rが共にメチル基である場合が工業的に好ましい。
前記一般式(III’)で表される構成単位は、(メタ)アクリル酸エステル部ではなく、別のエステルの酸素原子(−O−)に隣接する炭素原子が第3級アルキル基であり、(メタ)アクリル酸エステルと該エステルをテトラシクロドデカニル基のような環骨格が連結する場合である。
前記一般式(III)、(III’)において、Rは一般式(I’)、(II’)の場合と同様である。
また、Rは、tert−ブチル基やtert-アミル基のような第3級アルキル基であり、tert−ブチル基である場合が工業的に好ましい。
これらの中でも、特に一般式(I’)、(II’)で表される構成単位の一方あるいは両方(好ましくは両方)を用いることが好ましく、さらにはRがメチル基、R及びRが共にメチル基である場合が、解像度に優れ、好ましい。
前記構成単位(a2)、(a2')において、ラクトン官能基はレジスト膜と基板の密着性を高めたり、現像液との親水性を高めるために有効である。
そして、構成単位(a2)、(a2’)は、このようなラクトン官能基と単環又は多環式基を双方を備えていれば特に限定するものではない。
例えば、ラクトン含有単環式基としては、γ−ブチロラクトンから水素原子1つを除いた基などが挙げられる。
また、ラクトン含有多環式基としては、以下の構造式を有するラクトン含有ビシクロアルカンから水素原子を1つを除いた基などが挙げられる。
Figure 0003895350
また、前記構成単位(a2)と、前記構成単位(a2')の一方あるいは両方(好ましくは両方)において、前記ラクトン含有単環又は多環式基が、以下の一般式(IV)又は(V)
から選択される少なくとも1種であると好ましい。
Figure 0003895350
前記構成単位(a2)、(a2')として、さらに具体的には、例えば以下の構造式で表される、ラクトン含有モノシクロアルキル基又はビシクロアルキル基を含む(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位が挙げられる。
Figure 0003895350
(式中、Rは上記の場合と同様である。)
Figure 0003895350
(式中、Rは上記の場合と同様である。)
Figure 0003895350
(式中、Rは上記の場合と同様である。)
これらの中でも、α炭素にエステル結合を有する(メタ)アクリル酸のγ−ブチロラクトンエステル又はノルボルナンラクトンエステルが、特に工業上入手しやすく好ましい。
前記構成単位(a3)、(a3')を構成する水酸基は極性基であるため、これらを用いることにより、(A)成分全体の現像液との親水性が高まり、露光部におけるアルカリ溶解性が向上する。したがって、構成単位(a3)、(a3’)は解像性の向上に寄与するものである。
そして、構成単位(a3)、(a3')において、多環式基としては、前記構成単位(a1)、(a1’)の説明において例示したものと同様の多数の多環式基から適宜選択して用いることができる。
そして、これら構成単位(a3)、(a3')は、水酸基含有多環式基であれば特に限定されるものではないが、具体的には、水酸基含有アダマンチル基などが好ましく用いられる。
さらには、この水酸基含有アダマンチル基が、以下の一般式(VI)で表されるものであると、耐ドライエッチング性を上昇させ、パターン断面形状の垂直性を高める効果を有するため、好ましい。
Figure 0003895350
具体的には、構成単位(a3)、(a3')の一方あるいは両方(好ましくは両方)が、以下の一般式(VI’)で表される構成単位であると、好ましい。
Figure 0003895350
(式中、Rは上記の場合と同様である。)
なお、前記(A)成分を構成する構成単位の合計に対して、前記構成単位(a1)と前記構成単位(a1’)の合計が30〜60モル%、好ましくは30〜50モル%であると、解像性に優れ、好ましい。
また、前記(A)成分を構成する構成単位の合計に対して、前記構成単位(a2)と前記構成単位(a2’)の合計が20〜60モル%、好ましくは20〜50モル%であると、解像度に優れ、好ましい。
また、前記(A)成分を構成する構成単位の合計に対して、前記構成単位(a3)と前記構成単位(a3')の合計が1〜50モル%、好ましくは20〜40モル%であると、レジストパターン形状に優れ、好ましい。
さらに、前記共重合体(A1)としては、以下の共重合体(イ)が、解像性に優れ、好ましい。
共重合体(イ):前記構成単位(a1')、前記構成単位(a2')及び、前記構成単位(a3)、からなる共重合体。
また、この共重合体(イ)において、解像度、レジストパターン形状などの点から、これら構成単位(a1')、(a2’)、及び(a3)の合計に対して、構成単位(a1’)が30〜60モル%、好ましくは30〜50モル%、前記構成単位(a2’)が20〜60モル%、好ましくは20〜50モル%、前記構成単位(a3)が1〜50モル%、好ましくは20〜40モル%であると好ましい。
また、混合樹脂(A2)としては、以下の共重合体(ロ)
共重合体(ロ):前記構成単位(a1)30〜60モル%、前記構成単位(a2)20〜60モル%及び、前記構成単位(a3)1〜50モル%、好ましくは5〜40モル%、からなる共重合体。
と、以下の共重合体(ハ)
共重合体(ハ):前記構成単位(a1')30〜60モル%、前記構成単位(a2')20〜60モル%及び、前記構成単位(a3')1〜50モル%、好ましくは5〜40モル%、からなる共重合体。
との混合樹脂が、エッチング耐性(表面荒れ)と解像性をバランス良く向上でき、好ましい。
また、この混合樹脂において、前記共重合体(ロ)と前記共重合体(ハ)との質量比は80:20乃至20:80であると好ましい。
なお、前記共重合体(ロ)、(ハ)において、それぞれ、構成単位(a3)、構成単位(a3’)を配合するか否かは任意としてもよい。
しかしながら、構成単位(a3)と構成単位(a3’)の一方あるいは両方(好ましくは両方)を配合すると、上述の様に水酸基が極性基であるため、(A)成分全体の現像液との親水性が高まり、露光部におけるアルカリ溶解性が向上し、解像性の向上に寄与するため好ましい。
また、前記混合樹脂(A2)として、他には、前記共重合体(イ)と、前記共重合体(ロ)との混合樹脂が、やはりエッチング耐性(表面荒れ)と解像性をバランス良く向上でき、好ましい。
また、この混合樹脂において、前記共重合体(イ)と前記共重合体(ロ)との質量比は80:20〜20:80であると好ましい。
なお、前記共重合体(ロ)においては、上述の様に構成単位(a3)を配合するか否かは任意であるが、構成単位(a3)を配合すると解像性の向上に寄与するため好ましい。
また、前記共重合体(A1)として、以下の共重合体(ニ)も、解像性に優れ、エッチング時の表面荒れが少なく、好ましい。
共重合体(ニ):前記構成単に(a1’)30〜60モル%、好ましくは30〜50モル%、前記構成単位(a2)20〜60モル%、好ましくは20〜50モル%、及び前記構成単位(a3)1〜50モル%、好ましくは20〜40モル%、からなる共重合体。
また、上述の様に、(A)成分が、前記第4の構成単位として、さらに「前記多環式基含有酸解離性溶解抑制基、前記ラクトン含有単環又は多環式基、前記水酸基含有多環式基、以外の」多環式基を含み、かつ(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位[構成単位(a4)]を含むと好ましい。
多環式基含有酸解離性溶解抑制基、ラクトン含有単環又は多環式基、水酸基含有多環式基、以外」、とは、構成単位(a4)は、多環式基含有酸解離性溶解抑制基、ラクトン含有単環又は多環式基、水酸基含有多環式基をいずれも保持しないことを意味している。
構成単位(a4)としては、ひとつの(A)成分中に、アクリル酸エステルから誘導される単位と、メタクリル酸エステルから誘導される単位の、いずれかまたは両方が含まれていてもよい。
具体的には、上述の様に共重合体(A1)を構成する単位としてでもよいし、混合樹脂(A2)を構成する1種以上の樹脂の構成単位のうちの1種以上であってもよいが、その効果の点から、前記第1の構成単位乃至第3の構成単位とともに、共重合体の一単位として含まれることが好ましい。
これら構成単位(a4)の例示を下記[化14]〜[化16]に示す。
Figure 0003895350
(式中Rは水素原子又はメチル基である)
Figure 0003895350
(式中Rは水素原子又はメチル基である)
Figure 0003895350
(式中Rは水素原子又はメチル基である)
構成単位(a4)は、前記(A)成分を構成する構成単位の合計に対して、1〜25モル%、好ましくは10〜20モル%であると、孤立パターンからセミデンスパターンの解像性に優れ、好ましい。
また、構成単位(a4)を含む場合、前記共重合体(A1)が、以下の共重合体(ホ)であると、上記の(a4)単位の効果に加えて、エッチング時の表面荒れ、ラインエッジラフネスも改善されるため、好ましい。
共重合体(ホ):前記構成単位(a1')、前記構成単位(a2)及び、前記構成単位(a3)、前記構成単位(a4)からなる共重合体。
また、この共重合体(ホ)において、解像度、レジストパターン形状などの点から、これら構成単位(a1')、(a2)、(a3)、及び(a4)の合計に対して、構成単位(a1’)が30〜60モル%、好ましくは30〜50モル%、前記構成単位(a2)が20〜60モル%、好ましくは20〜50モル%、前記構成単位(a3)が1〜30モル%、好ましくは10〜20モル%、構成単位(a4)が1〜25モル%、好ましくは10〜20モル%であると好ましい。
また、前記混合樹脂(A2)が、前記共重合体(ニ)と共重合体(ホ)との混合樹脂であると、孤立スペースパターン(トレンチ)の解像性を向上できる点から好ましい。
また、この混合樹脂において、前記共重合体(ニ)と前記共重合体(ホ)との質量比は80:20乃至20:80であると好ましい。
なお、前記共重合体(ニ)、(ホ)において、それぞれ、構成単位(a3)、構成単位(a3’)を配合するか否かは任意としてもよい。
しかしながら、構成単位(a3)と構成単位(a3’)の一方あるいは両方(好ましくは両方)を配合すると、上述の様に水酸基が極性基であるため、(A)成分全体の現像液との親水性が高まり、露光部におけるアルカリ溶解性が向上し、解像性の向上に寄与するため好ましい。
また、(A)成分を構成する共重合体(A1)、または混合樹脂(A2)を構成する重合体の質量平均分子量は特に限定するものではないが5000〜30000、さらに好ましくは8000〜20000とされる。この範囲よりも大きいとレジスト溶剤への溶解性が悪くなり、小さいとレジストパターン断面形状が悪くなるおそれがある。
なお、共重合体(A1)や混合樹脂(A2)を構成する重合体は、相当する(メタ)アクリル酸エステルモノマーなどをアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)のようなラジカル重合開始剤を用いる公知のラジカル重合等により容易に製造することかできる。
また、酸発生剤成分(B)としては、従来化学増幅型レジストにおける酸発生剤として公知のものの中から任意のものを適宜選択して用いることができる。
この酸発生剤の例としては、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、(4−メトキシフェニル)フェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、(4−メトキシフェニル)ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、(4−メチルフェニル)ジフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、(p−tert−ブチルフェニル)ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロブタンスルホネート、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネートなどのオニウム塩などを挙げることができる。これらのなかでもフッ素化アルキルスルホン酸イオンをアニオンとするオニウム塩が好ましい。
この(B)成分は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
その配合量は、(A)成分100質量部に対し、0.5〜30質量部、好ましくは1〜10質量部とされる。0.5質量部未満ではパターン形成が十分に行われないし、30質量部を超えると均一な溶液が得られにくく、保存安定性が低下する原因となるおそれがある。
また、本発明のポジ型レジスト組成物は、前記(A)成分と前記(B)成分と、後述する任意の(D)成分を、好ましくは有機溶剤(C)に溶解させて製造する。
有機溶剤(C)としては、これら前記(A)成分と前記(B)成分を溶解し、均一な溶液とすることができるものであればよく、従来化学増幅型レジストの溶剤として公知のものの中から任意のものを1種又は2種以上適宜選択して用いることができる。
例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソアミルケトン、2−ヘプタノンなどのケトン類や、エチレングリコール、エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノアセテート、ジプロピレングリコール、又はジプロピレングリコールモノアセテートのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル又はモノフェニルエーテルなどの多価アルコール類及びその誘導体や、ジオキサンのような環式エーテル類や、乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルピン酸メチル、ピルピン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチルなどのエステル類などを挙げることができる。これらの有機溶剤は単独で用いてもよく、2種以上の混合溶剤として用いてもよい。
特に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)と、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、乳酸エチル(EL)、γ−ブチロラクトン等のヒドロキシ基やラクトンを有する極性溶剤との混合溶剤は、ポジ型レジスト組成物の保存安定性が向上するため、好ましい。
ELを配合する場合は、PGMEA:ELの質量比が6:4〜4:6であると好ましい。
PGMEを配合する場合は、PGMEA:PGMEの質量比が8:2乃至2:8、好ましくは8:2乃至5:5であると好ましい。
特にPGMEAとPGMEとの混合溶剤は、第1乃至第4の構成単位を全て含む(A)成分を用いる場合に、ポジ型レジスト組成物の保存安定性が向上し、好ましい。
また、有機溶剤(C)として、他にはPGMEA及び乳酸エチルの中から選ばれる少なくとも1種とγ−ブチロラクトンとの混合溶剤も好ましい。この場合、混合割合としては、前者と後者の質量比が好ましくは70:30〜95:5とされる。
また、本発明のポジ型レジスト組成物においては、レジストパターン形状、引き置き経時安定性などを向上させるために、さらに任意の(D)成分として第2級低級脂肪族アミンや第3級低級脂肪族アミンを含有させることができる。
ここで低級脂肪族アミンとは炭素数5以下のアルキルまたはアルキルアルコールのアミンを言い、この第2級や第3級アミンの例としては、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリベンチルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどが挙げられるが、特にトリエタノールアミンのようなアルカノールアミンが好ましい。
これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらのアミンは、(A)成分に対して、通常0.01〜0.2質量%の範囲で用いられる。
本発明のポジ型レジスト組成物には、さらに所望により混和性のある添加剤、例えばレジスト膜の性能を改良するための付加的樹脂、塗布性を向上させるための界面活性剤、溶解抑制剤、可塑剤、安定剤、着色剤、ハレーション防止剤などを添加含有させることができる。
また、本発明のパターン形成方法は例えば以下の様にして行うことができる。
すなわち、まずシリコンウェーハのような基板上に、本発明のポジ型レジスト組成物をスピンナーなどで塗布し、80〜150℃の温度条件下、プレベークを40〜120秒間、好ましくは60〜90秒間施し、これに例えばArF露光装置などにより、ArFエキシマレーザー光を所望のマスクパターンを介して選択的に露光した後、80〜150℃の温度条件下、PEB(露光後加熱)を40〜120秒間、好ましくは60〜90秒間施す。次いでこれをアルカリ現像液、例えば0.1〜10質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて現像処理する。このようにして、マスクパターンに忠実なレジストパターンを得ることができる。
なお、基板とレジスト組成物の塗布層との間には、有機系または無機系の反射防止膜を設けることもできる。
また、本発明のポジ型レジスト組成物は、特にArFエキシマレーザーに有用であるが、それより短波長のFレーザー、EUV(極紫外線)、VUV(真空紫外線)、電子線、X線、軟X線などの放射線に対しても有効である。
そして、この様な構成により、本発明においては、エッチング時の表面荒れと、ラインエッジラフネスが少なく、解像性に優れ、焦点深度幅が広い化学増幅型のポジ型レジスト組成物が得られる。
その作用は明らかではないが、以下の様に推測される。
すなわち、メタアクリル酸エステルから誘導される構成単位は、解像性、焦点深度の様なリソグラフィー特性に優れる反面、表面荒れが大きくなる傾向があると推測される。
一方、アクリル酸エステルから誘導される構成単位は、表面荒れを改善する効果が大きいが、解像性などのリソグラフィー特性が不十分となる傾向があると推測される。
なお、アクリル酸エステルから誘導される構成単位が表面荒れの改善に寄与するであろうことは本発明者らがはじめて見出したものであり、従来知られていなかった効果である。
よって、メタアクリル酸エステルから誘導される構成単位とアクリル酸エステルから誘導される単位を組み合わせた基材樹脂((A)成分)を用いることにより、両者の短所が補われ、両者の長所を備えたものが得られると考えられる。
また、本発明のポジ型レジスト組成物においては、この2つの構成単位の特性から考えられる効果に加えて、さらにディフェクトの低減効果が得られる。ここで、ディフェクトとは、例えばKLAテンコール社の表面欠陥観察装置(商品名「KLA」)により、現像後のレジストパターンの真上から観察した際に検知されるスカムやレジストパターンの不具合全般のことである。
以下、本発明を実施例を示して詳しく説明する。
実施例1(試験例)
以下[化17]に示した(A)成分、(B)成分、及び(D)成分を(C)成分に均一に溶解し、ポジ型レジスト組成物を製造した。
・(A)成分:以下の構成単位x、y、zからなるアクリル酸エステル系共重合体(質量平均分子量14000)50質量部(x=40モル%、y=30モル%、z=30モル%)と、
Figure 0003895350
以下の[化18]に示した構成単位p、q、lからなるメタアクリル酸エステル系共重合体50質量部(p=40モル%、q=40モル%、l=20モル%)(質量平均分子量10000)との混合樹脂。
Figure 0003895350
・(B)成分:トリフェニルスルホニムノナフルオロブタンスルホネート3質量部。
・(C)成分:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート450質量部と乳酸エチル300質量部との混合溶剤。
・(D)成分:トリエタノールアミン0.2質量部。
ついで、このポジ型レジスト組成物をスピンナーを用いてシリコンウェーハ上に塗布し、ホットプレート上で120℃、90秒間プレベークし、乾燥することにより、膜厚400nmのレジスト層を形成した。
ついで、ArF露光装置MICRO STEP(ISI社製NA(開口数)=0.60,σ=0.75)により、ArFエキシマレーザー(193nm)を、マスクパターンを介して選択的に照射した。
そして、110℃、90秒間の条件でPEB処理し、さらに23℃にて2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間パドル現像し、その後20秒間水洗して乾燥した。
その結果、130nmのラインアンドスペースパターン(1:1)は良好な形状で形成され、その焦点深度幅は700nmであった。
また、ラインアンドスペースパターンのラインエッジラフネスを示す尺度である3σを求めたところ、6.3nmであった。
なお、3σは、側長SEM(日立製作所社製,商品名「S−9220」)により、試料のレジストパターンの幅を32箇所測定し、その結果から算出した標準偏差(σ)の3倍値(3σ)である。この3σは、その値が小さいほどラフネスが小さく、均一幅のレジストパターンが得られたことを意味する。
さらに、ディフェクトについて、口径250nmのレジストホールパターンについて、KLAテンコール社製の表面欠陥観察装置KLA2132により観察したところ、ディフェクトは0個であった。
さらに、エッチング後の表面荒れを評価するため、パターン化されていないレジスト膜(基板にポジ型レジスト組成物を塗布し、マスクパターンを介さずに露光したもの)を用意し、以下の条件でエッチングした。
・エッチングの条件
ガス:テトラフルオロメタン30sccm、トリフルオロメタン30sccm、ヘリウム100sccmの混合ガス
圧力:0.3Torr
RF(Ratio Frequency):周波数400kHz−出力600W
温度:20℃
時間:2分間
エッチング装置:TCE−7612X(商品名東京応化工業社製)
なお、パターン化されていないレジスト膜で評価した理由は、その場合の方が、表面荒れが測定しやすいからである。
そして、エッチング後の表面を、AFM(Atomic Force Microscope)で数値化し、表面荒れを示す尺度であるRms(自乗平均面粗さ)を求めたところ、2.5nmであった。
実施例2(試験例)
(A)成分を以下の様に変更した以外は、実施例1と同様にしてポジ型レジスト組成物を製造し、パターン形成を行った。
・(A)成分:実施例1に用いたアクリル酸エステル系共重合体において、構成単位y、zをそれぞれ50モル%と20モル%に変更し、また、構成単位xを以下の構成単位mに変更し、30モル%配合した重合体(質量平均分子量15000)と、
実施例1に用いたメタクリル酸エステル系共重合体において、構成単位qを以下の[化19]に示した構成単位nに変更した重合体(質量平均分子量10000)との混合樹脂。なお構成単位p、n、lの割合はそれぞれ実施例1で用いた構成単位p、q、lと同じとした。
Figure 0003895350
その結果、130nmのラインアンドスペースパターン(1:1)は良好な形状で形成され、その焦点深度幅は700nmであった。また、3σを求めたところ、5.8nmであった。
さらにディフェクトについて、実施例1と同様にして観察したところ、ディフェクトは0個であった。
また、実施例1と同様にして表面荒れを評価したところ、Rmsは2.2nmであった。
実施例3(試験例)
(A)成分を以下の様に変更した以外は、実施例1と同様にしてポジ型レジスト組成物を製造し、パターン形成を行った。
・(A)成分:実施例1で用いたアクリル酸エステル系共重合体(質量平均分子量14000)50質量部と、
アクリル酸エステル・メタクリル酸エステルの共重合体(実施例1で用いたメタクリル酸エステル系共重合体において、構成単位lを同モル%に相当するアクリル酸エステル誘導体に変更したもの)(質量平均分子量10000)50質量部との混合樹脂。
その結果、130nmのラインアンドスペースパターン(1:1)は良好な形状で形成され、その焦点深度幅は600nmであった。また、3σを求めたところ、5.9nmであった。
さらにディフェクトについて、実施例1と同様にして観察したところ、ディフェクトは0個であった。
また、実施例1と同様にして表面荒れを評価したところ、Rmsは2.0nmであった。
実施例4 (試験例)
(A)成分を以下の様に変更した以外は、実施例1と同様にしてポジ型レジスト組成物を製造し、パターン形成を行った。
・(A)成分:アクリル酸エステル・メタクリル酸エステルの共重合体(実施例1において、アクリル酸エステル共重合体を用いず、実施例1で用いたメタクリル酸エステル共重合体における構成単位lを同モル%に相当するアクリル酸エステルに変更したもの)(質量平均分子量10000)100質量部。
その結果、130nmのラインアンドスペースパターン(1:1)は良好な形状で形成され、その焦点深度幅は800nmであった。また、3σを求めたところ、6.8nmであった。
さらにディフェクトについて、実施例1と同様にして観察したところ、ディフェクトは0個であった。
また、実施例1と同様にして表面荒れを評価したところ、Rmsは2.5nmであった。
比較例1
(A)成分を以下の様に変更した以外は、実施例1と同様にしてポジ型レジスト組成物を製造し、パターン形成を行った。
・(A)成分:実施例1で用いたメタクリル酸エステル共重合体100質量部のみ。
その結果、130nmのラインアンドスペースパターン(1:1)は良好な形状で形成されたが、その焦点深度幅は500nmであった。また、3σを求めたところ、14.0nmであった。
さらにディフェクトについて、実施例1と同様にして観察したところ、ディフェクトは0個であった。
また、実施例1と同様にして表面荒れを評価したところ、Rmsは12.8nmであった。
比較例2
(A)成分を以下の様に変更した以外は、実施例1と同様にしてポジ型レジスト組成物を製造し、パターン形成を行った。
・(A)成分:実施例1で用いたアクリル酸エステル共重合体100質量部のみ。
その結果、130nmのラインアンドスペースパターン(1:1)は良好な形状で形成されたが、その焦点深度幅は200nmであった。また、3σは3.7nmであった。
さらにディフェクトについて、実施例1と同様にして観察したところ、ディフェクトは500個であった。
また、実施例1と同様にして表面荒れを評価したところ、Rmsは1.1nmであった。
これらの結果から、本発明に係る実施例においては、ラインアンドスペースパターンの形状が良好で、焦点深度幅が大きく、ラインエッジラフネスも小さく、さらにディフェクトは全く観察されなかった。
これに対して、メタアクリル酸エステル構成単位のみからなる基材樹脂を用いた比較例1においては、ラインエッジラフネスや表面荒れが大きく、アクリル酸エステル構成単位のみからなる基材樹脂を用いた比較例2においては、焦点深度幅が小さく、さらにディフェクトが多数観察された。
実施例5
以下の(A)成分、(B)成分、(D)成分、及び添加剤を(C)成分に均一に溶解し、ポジ型レジスト組成物を製造した。

・(A)成分:以下の[化20]に示した構成単位x、y、z、pからなるアクリル酸・メタクリル酸エステル共重合体(x=35モル%、y=40モル%、z=15モル%、p=10モル%)(質量平均分子量10000、分散度1.80)100質量部。
Figure 0003895350
・(B)成分:トリフェニルスルホニムノナフルオロブタンスルホネート3.5質量部。
・(D)成分:トリエタノールアミン0.3質量部。
・添加剤:フッ素・シリコン系界面活性剤R08(大日本インキ化学工業社製)0.1質量部。
・(C)成分:PGMEA450質量部とPGME300質量部とγ-ブチロラクトン25質量部の混合溶剤。
一方、シリコンウエーハ上に有機反射防止膜AR−19(シップレー社製)(膜厚82nm)で設け、該防止膜の上に前記ポジ型レジスト組成物をスピンナーを用いてシリコンウェーハ上に塗布した。
ついで、ホットプレート上で95℃(pre bake)の条件で、90秒間乾燥することにより、膜厚330nmのレジスト層を形成した。
さらに、ArF露光装置S302(ニコン社製NA=0.60)を用い、ArFエキシマレーザー(193nm)をマスクを介して選択的に照射したのち、95℃、90秒間PEB処理し、次いで23℃にて2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で30秒間パドル現像し、その後20秒間水洗して乾燥した。
このような操作で形成された100nmの孤立ラインパターンが良好な形状で形成され、その感度は23mJ/cmであり、またその焦点深度幅は450nmであった。また、孤立ラインパターンの限界解像度は60nmであった。
また、同様の操作で130nmのラインアンドスペースパターン(レジストパターン幅とスペースパターン幅の合計が340nmのセミデンスパターン)が良好な形状で形成され、その焦点深度幅は1000nmであった。
また、3σを求めたところ、5.0nmであった。
さらに、前記実施例1と同様にして、エッチング後の表面荒れの評価のために、Rms(自乗平均面粗さ)を求めたところ、2.5nmであった。
また。本実施例のポジ型レジスト組成物は、室温にて60日間保存しても異物経時は良好であった。
実施例6
実施例5において、(C)成分を、PGMEA750質量部とγ−ブチロラクトン25質量部の混合溶剤に変更した以外は、実施例5と同様にしてポジ型レジスト組成物を製造した。
また、実施例5と同様のリソグラフィー条件でパターン形成行ったところ、感度が22mJ/cmであった以外は、実施例5と同様のリソグラフィ特性が得られた。
また、本実施例のポジ型レジスト組成物は、室温で30日間保存しても、異物経時は良好であった。
実施例5、6の結果より、第4の構成単位を有する樹脂を用いることにより、上述の表面荒れ等の効果に加えて、さらに孤立パターンとセミデンスパターンの解像性に優れるポジ型レジスト組成物が得られることが明らかとなった。
実施例7(試験例)
以下の(A)成分、(B)成分、(D)成分、及び添加剤を(C)成分に均一に溶解し、ポジ型レジスト組成物を製造した。
・(A)成分:以下の[化21]構造式で表されるアクリル酸・メタクリル酸エステル共重合体(質量平均分子量11000、分散度1.9)100重量部(x=30モル%、y=50モル%、z=20モル%)。
Figure 0003895350
・(B)成分:(p−メチルフェニル)ジフェニルスルホニムノナフルオロブタンスルホネート3.5重量部。
・(C)成分:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)450重量部とプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)300重量部とγ-ブチロラクトン25重量部の混合溶媒。
・(D)成分:トリエタノールアミン0.3重量部。
・添加剤:フッ素・シリコン系界面活性剤R08(大日本インキ化学工業社製)0.1重量部。
次いで、シリコンウエーハ上に有機反射防止膜AR−19(シップレー社製)を膜厚82nmで設け、該防止膜の上に上記レジスト溶液をスピンナーを用いてシリコンウェーハ上に塗布し、ホットプレート上で105℃(pre bake)で90秒間乾燥することにより、膜厚340nmのレジスト層を形成した。
次いで、ArF露光装置NSR−S302(ニコン社製NA=0.60)により、ArFエキシマレーザー(193nm)をマスクを介して選択的に照射したのち、100℃、90秒間PEB処理し、次いで23℃にて2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で30秒間パドル現像し、その後20秒間水洗して乾燥した。
その結果、130nmのラインアンドスペースパターン(1:1)は良好な形状で形成され、その焦点深度幅は800nmであった。
また、ラインアンドスペースパターンのLERを示す尺度である3σを求めたところ、6.0nmであった。
さらに前記実施例1と同様にして、エッチング後の表面荒れの評価のためにRms(自乗平均面粗さ)を求めたところ、2.5nmであった。
また上記レジスト溶液は、室温にて30日間保存しても異物経時は良好であった。
実施例8
実施例7において、実施例7に用いたアクリル酸・メタクリル酸エステル共重合体を50重量部に代え、さらに実施例5で用いた4元アクリル酸・メタクリル酸エステル共重合体を50重量部配合して(A)成分とした以外は、実施例7と同様にして、ポジ型レジスト組成物を製造し、実施例7と同様にしてパターン形成を行った。
その結果、このような操作で形成された100nmの孤立ラインパターンが良好な形状で形成され、その感度は23mJ/cm2であり、またその焦点深度幅は450nmであった。また、孤立ラインパターンの限界解像度は75nmであった。
また、同様な操作で130nmのラインアンドスペースパターン(レジストパターン幅とスペースパターン幅の合計が340nmのセミデンスパターン)が良好な形状で形成され、その焦点深度幅は1000nmであった。
また、そのラインアンドスペースパターンのLERを示す尺度である3σを求めたところ、5.3nmであった。
また、さらに前記実施例1と同様にして、エッチング後の表面荒れの評価のためにRms(自乗平均面粗さ)を求めたところ、2.5nmであった。
また上記レジスト溶液は、室温にて30日間保存しても異物経時は良好であった。
実施例7、8の結果より、3つの構成単位を有する樹脂を用いた実施例7においては、表面荒れの低減等の効果が得られ、さらに第4の構成単位を有する樹脂を用いた実施例8においては、上述の表面荒れ等の効果に加えて、さらに孤立パターンとセミデンスパターンの解像性に優れるポジ型レジスト組成物が得られた。また、実施例7、8においては、いずれもPGMEAと極性溶剤との混合溶剤を用いたので、経時安定性が良好であった。

Claims (18)

  1. エステル側鎖部に多環式基含有酸解離性溶解抑制基を有し、かつ(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位を主鎖に有する、酸の作用によりアルカリ可溶性が増大する樹脂成分(A)と、露光により酸を発生する酸発生剤成分(B)と、有機溶剤(C)とを含むポジ型レジスト組成物であって、
    前記(A)成分が、メタアクリル酸エステルから誘導される構成単位と、アクリル酸エステルから誘導される構成単位とを共に有する共重合体(A1)を含み、
    前記共重合体(A1)が、
    多環式基含有酸解離性溶解抑制基を含み、かつメタクリル酸エステルから誘導される構成単位(a1')、
    以下の一般式(IV)又は(V)から選択される少なくとも1種であるラクトン含有単環又は多環式基を含み、かつアクリル酸エステルから誘導される構成単位(a2)、
    Figure 0003895350
    水酸基含有多環式基を含み、かつアクリル酸エステルから誘導される構成単位(a3)、及び、
    多環式基含有酸解離性溶解抑制基、ラクトン含有単環又は多環式基、水酸基含有多環式基、以外の多環式基を含み、かつ(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位(a4)、からなる共重合体であることを特徴とするポジ型レジスト組成物。
  2. 前記(A)成分を構成する構成単位の合計に対して、前記構成単位(a1’)が30〜60モル%である、請求項1記載のポジ型レジスト組成物。
  3. 前記(A)成分を構成する構成単位の合計に対して、前記構成単位(a2)が20〜60モル%である、請求項1又は2記載のポジ型レジスト組成物。
  4. 前記(A)成分を構成する構成単位の合計に対して、前記構成単位(a3)が1〜50モル%である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のポジ型レジスト組成物。
  5. 前記(A)成分を構成する構成単位の合計に対して、前記構成単位(a4)の割合が、1〜25モル%である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のポジ型レジスト組成物。
  6. 前記共重合体(A1)が、
    前記構成単位(a1')、前記構成単位(a2)、前記構成単位(a3)、及び、多環式基含有酸解離性溶解抑制基、ラクトン含有単環又は多環式基、水酸基含有多環式基、以外の多環式基を含み、かつメタクリル酸エステルから誘導される構成単位、からなる共重合体である、請求項5記載のポジ型レジスト組成物。
  7. エステル側鎖部に多環式基含有酸解離性溶解抑制基を有し、かつ(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位を主鎖に有する、酸の作用によりアルカリ可溶性が増大する樹脂成分(A)と、露光により酸を発生する酸発生剤成分(B)と、有機溶剤(C)とを含むポジ型レジスト組成物であって、
    前記(A)成分が、メタアクリル酸エステルから誘導される構成単位と、アクリル酸エステルから誘導される構成単位とを、共に有する共重合体(A1)を含み、
    前記共重合体(A1)が、
    多環式基含有酸解離性溶解抑制基を含み、かつメタクリル酸エステルから誘導される構成単位(a1')30〜60モル%、ラクトン含有単環又は多環式基を含み、かつアクリル酸エステルから誘導される構成単位(a2)20〜60モル%、水酸基含有多環式基を含み、かつアクリル酸エステルから誘導される構成単位(a3)1〜30モル%、及び、多環式基含有酸解離性溶解抑制基、ラクトン含有単環又は多環式基、水酸基含有多環式基、以外の多環式基を含み、かつ(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位(a4)1〜25モル%、からなる共重合体(ホ)であることを特徴とするポジ型レジスト組成物。
  8. 前記(A)成分が、少なくともメタアクリル酸エステルから誘導される単位を有する重合体と、少なくともアクリル酸エステルから誘導される単位を有する重合体との混合樹脂(A2)を含み、
    前記混合樹脂(A2)が、
    多環式基含有酸解離性溶解抑制基を含み、かつメタクリル酸エステルから誘導される構成単位(a1')30〜60モル%、ラクトン含有単環又は多環式基を含み、かつアクリル酸エステルから誘導される構成単位(a2)20〜60モル%、及び、水酸基含有多環式基を含み、かつアクリル酸エステルから誘導される構成単位(a3)1〜50モル%、からなる共重合体(ニ)と、
    多環式基含有酸解離性溶解抑制基を含み、かつメタクリル酸エステルから誘導される構成単位(a1')30〜60モル%、ラクトン含有単環又は多環式基を含み、かつアクリル酸エステルから誘導される構成単位(a2)20〜60モル%、水酸基含有多環式基を含み、かつアクリル酸エステルから誘導される構成単位(a3)1〜30モル%、及び、多環式基含有酸解離性溶解抑制基、ラクトン含有単環又は多環式基、水酸基含有多環式基、以外の多環式基を含み、かつ(メタ)クリル酸エステルから誘導される構成単位(a4)1〜25モル%、からなる共重合体(ホ)との混合樹脂である、請求項7記載のポジ型レジスト組成物。
  9. 前記構成単位(a2)において、
    前記ラクトン含有単環又は多環式基が、以下の一般式(IV)又は(V)から選択される少なくとも1種である、請求項7又は8記載のポジ型レジスト組成物。
    Figure 0003895350
  10. 前記構成単位(a1')において、
    前記多環式基含有酸解離性溶解抑制基が、以下の一般式(I)、(II)又は(III)から選択される少なくとも1種である、請求項1〜9のいずれか一項に記載のポジ型レジスト組成物。
    Figure 0003895350
    (式中、R炭素数1〜5の低級アルキル基である。)
    Figure 0003895350
    (式中、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜5の低級アルキル基である。)
    Figure 0003895350
    (式中、Rは第3級アルキル基である。)
  11. 前記構成単位(a3)において、
    前記水酸基含有多環式基が、水酸基含有アダマンチル基である、請求項1〜10のいずれか一項に記載のポジ型レジスト組成物。
  12. 前記水酸基含有アダマンチル基が、以下の一般式(VI)で表される、請求項11記載のポジ型レジスト組成物。
    Figure 0003895350
  13. 前記構成単位(a4)が有する多環式基が、トリシクロデカニル基、アダマンチル基、テトラシクロドデカニル基から選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載のポジ型レジスト組成物。
  14. 前記(B)成分が、フッ素化アルキルスルホン酸イオンをアニオンとするオニウム塩である、請求項1〜13のいずれか一項に記載のポジ型レジスト組成物。
  15. 前記有機溶剤(C)が、プロピレングリコールモノメチルエーテルアテートと、極性溶剤との混合溶剤であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか一項に記載のポジ型レジスト組成物。
  16. 前記極性溶剤が、プロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトンから選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする請求項15に記載のポジ型レジスト組成物。
  17. 請求項1〜16のいずれか一項に記載のポジ型レジスト組成物において、さらに2級または3級の低級脂肪族アミン(D)を、前記(A)成分に対して0.01〜0.3質量%含むことを特徴とするポジ型レジスト組成物。
  18. 請求項1〜17のいずれか一項に記載のポジ型レジスト組成物を基板上に塗布し、プレべークし、選択的に露光した後、PEB(露光後加熱)を施し、アルカリ現像してレジストパターンを形成することを特徴とするレジストパターン形成方法。
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