JP3895253B2

JP3895253B2 - Method for producing printed matter for shrinkage label and printed matter for shrinkage label

Info

Publication number: JP3895253B2
Application number: JP2002292824A
Authority: JP
Inventors: 裕史赤尾; 千明青木
Original assignee: Sakata Inx Corp
Current assignee: Sakata Inx Corp
Priority date: 2002-10-04
Filing date: 2002-10-04
Publication date: 2007-03-22
Anticipated expiration: 2022-10-04
Also published as: JP2004123990A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラスッチック容器、ガラス容器などに使用される収縮ラベル用印刷物の製造方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
今日、飲料水や化粧品などの分野におけるプラスティック容器、ガラス容器などの表面には、内容物を表示するための印刷が施されたラベルが装着されているが、そのラベルとしては、被印刷材として一軸延伸フィルムを使用し、これにインキを印刷した印刷物を筒状にして、容器表面に熱収縮により装着する、いわゆる収縮（シュリンク）ラベルが広く利用されるようになっている。
【０００３】
従来、収縮ラベル用のフィルムとしては、塩化ビニル系フィルム（以下、場合によりＰＶＣフィルムという）、ポリスチレン系フィルム(以下、場合によりＰＳフィルムという)、ポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、場合によりＰＥＴフィルムという)などの収縮性フィルムが利用されている。しかし、最近では、焼却処理時のダイオキシン問題など、環境対策の高まりから、ＰＶＣフィルムの使用は減少しており、その分が、今後、ＰＳフィルムとＰＥＴフィルムに置き換わるものと予測されている。
【０００４】
そして、これら収縮性フィルムに印刷する印刷インキ組成物については、それぞれのフィルムに対する接着性や印刷適性に応じて、異なるタイプのものが使用されてきた。ＰＳフィルムは他のＰＶＣフィルムやＰＥＴフィルムと比較して耐溶剤性が低いために、通常のプラスチックフィルム用印刷インキの溶剤組成では、溶剤の溶解作用によりフィルムが劣化し、フィルム自体の強度低下やクラックなどが生じて使用できない。それゆえ、ＰＳフィルム用印刷インキ組成物においては、フィルムを劣化させない溶剤組成、すなわちアルコールリッチのインキを設計することが必要となる。そこで、溶剤組成をアルコール／エステル系として、その溶剤系での溶解性とフィルムに対する接着性で最もバランスの良い、アクリル樹脂とニトロセルロースとの混合バインダー樹脂を用いたインキが使用されている（例えば、特許文献1）。
【０００５】
それに対して、ＰＥＴフィルムは溶剤による劣化を起こすことがなく、通常のフィルム用印刷インキで用いられる芳香族系やケトン系溶剤でもほぼ利用が可能である。そこで、主にフィルムに対する接着性や印刷適性が良好なウレタン樹脂／アクリル樹脂系やウレタン樹脂／塩化ビニル樹脂系などの混合バインダー樹脂を用いたインキが使用されている。
【０００６】
ところが、最近になってフィルムがＰＳフィルムとＰＥＴフィルムに集約され始めたのを機に、インキ面においても、印刷作業の効率化(インキ交換が不要)、在庫管理の効率化などの観点から、両フィルムで印刷が兼用できるインキの要望が高まっている。
【０００７】
【特許文献１】
特許第２５３７３９１号公報
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
両フィルムで印刷が兼用できるインキを得る最も簡単な方法は、現在、すでに収縮性フィルムの印刷用途に使用されているインキ組成物を兼用することであり、この場合、ＰＳフィルム用インキ組成物をＰＳフィルムおよびＰＥＴフィルムに印刷する方法と、ＰＥＴフィルム用インキ組成物をＰＥＴフィルムおよびＰＳフィルムに印刷する方法の両方が考えられる。
【０００９】
しかしながら、先に述べたようにＰＳフィルムに印刷するには、フィルム劣化を生じさせない溶剤組成とすることがどうしても必要であるため、ＰＳフィルム用インキ組成物を用いて、ＰＥＴフィルムでも兼用できる方法を選択せざるを得ない状況である。
【００１０】
ところが、ＰＳフィルム用インキ組成物をＰＥＴフィルムに印刷しても、フィルムとの接着性が低いために、フィルム収縮時にインキが剥離などを起こし（収縮追随性不良）、そのままでは利用することができなかった。
【００１１】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、ＰＳフィルム用インキをＰＥＴフィルムに印刷した場合でも、良好な接着性を有する印刷物の製造方法を提供することであり、それによって、ＰＳフィルム用インキをＰＳフィルム／ＰＥＴフィルム兼用インキとすることを可能とし、インキ製造と印刷物製造の両面から高い経済効果を得ることである。
【００１２】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、つぎの収縮ラベル用印刷物の製造方法およびそれにより得られた収縮ラベル用印刷物を提供する。
【００１３】
（１）収縮性ポリエチレンテレフタレートフィルムに、（ａ）ニトロセルロースと（ｂ）ポリウレタン樹脂とを、（ａ）／（ｂ）＝１００／０〜６０／４０の重量比率で含有するアンカーコート剤を塗工し、ついで、
顔料、樹脂および有機溶剤から主として構成される収縮性ポリスチレン系フィルム用印刷インキ組成物であって、上記樹脂成分が、（ｃ）セルロースアセテートブチレートおよびセルロースアセテートプロピオネートから選ばれる少なくとも１種のセルロース系樹脂と、（ｄ）平均分子量３０，０００〜１００，０００、水酸基価２０〜１１０の範囲にあるアクリル系樹脂とから構成され、（ｃ）／（ｄ）の割合が１０／９０〜３０／７０の重量比率であり、上記有機溶剤成分が、炭素数１〜４の低級アルコールとエステル系溶剤を含有し、その含有量は、炭素数１〜４の低級アルコールが全有機溶剤成分中に５０〜８０重量％、該低級アルコールとエステル系溶剤の合計量が全有機溶剤成分中９０重量％以上である収縮性ポリスチレン系フィルム用印刷インキ組成物を、
グラビア印刷方式またはフレキソ印刷方式を用いて印刷することを特徴とする収縮ラベル用印刷物の製造方法。
【００１４】
（２）前記アンカーコート剤の乾燥後塗工量が０.０１〜５ｇ／ｍ²である前記（１）項記載の収縮ラベル用印刷物の製造方法。
【００１５】
（３）前記アクリル系樹脂が、（メタ）アクリル酸の炭素数３〜８の直鎖状アルキルエステル化合物５０〜７０重量％、（メタ）アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル化合物５〜１５重量％、およびその他のビニル基含有化合物１５〜４５重量％からなるモノマー混合物を共重合して得られるものである前記（１）または（２）項記載の収縮ラベル用印刷物の製造方法。
【００１６】
（４）前記（メタ）アクリル酸の炭素数３〜８の直鎖状アルキルエステル化合物がｎ−ブチルメタクリレートであり、前記（メタ）アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル化合物が２−ヒドロキシエチルメタクリレートである前記（３）項記載の収縮ラベル用印刷物の製造方法。
【００１７】
（５）前記（１）〜（４）項のいずれかに記載の製造方法にて製造された収縮ラベル用印刷物。
【００１８】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の収縮ラベル用印刷物の製造方法において使用する収縮性ポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）フィルム、アンカーコート剤、印刷インキ組成物などについてより詳しく説明する。
【００１９】
まず、本発明で使用する収縮性ＰＥＴフィルムとは、未延伸ＰＥＴフィルムを種々の延伸装置で延伸処理し、縦横のバランスがとれた収縮率を付与せしめたものである。本発明では従来から一般に利用されている熱収縮性ＰＥＴフィルムがそのまま使用でき、市販されている代表的な熱収縮性ＰＥＴフィルムとしては、東洋紡績（株）製のスペースクリーンＳ−７０４２、Ｓ−７５４２、三菱樹脂（株）製のＬＸ−１０Ｓ、ＬＸ−１５Ｓなどが例示できる。収縮性ＰＥＴフィルムの厚さとしては、３０〜６０μｍ程度が適当である。
【００２０】
本発明で使用するアンカーコート剤は、ニトロセルロースとポリウレタン樹脂を含有するものである。
【００２１】
ニトロセルロースとしては、種々の重合度と窒素含有率を有するＬタイプおよびＨタイプのものが好適に使用でき、その中でも、溶解性の面からＬタイプのものがより好適である。
【００２２】
ポリウレタン樹脂としては、有機ジイソシアネート化合物と高分子ジオール化合物との反応によりウレタンプレポリマーを合成し、これに必要に応じて鎖伸長剤、反応停止剤を反応させて得られるポリウレタン樹脂が好適に使用できる。
【００２３】
まず、有機ジイソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート化合物、１，４−シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどの脂環族ジイソシアネート化合物、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート化合物、および、α，α，α′，α′−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどの芳香脂肪族ジイソシアネート化合物が、単独または２種以上混合して使用できる。中でも脂環族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネートおよび芳香脂肪族ジイソシアネートがより好ましい。
【００２４】
高分子ジオール化合物としては、アジピン酸、セバシン酸、無水フタール酸などの二塩基酸の１種または２種以上と、エチレングリコール、プロピレングリコール、１，４−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、３−メチル−１，５−ペンタンジオールなどのグリコール類の１種または２種以上とを縮合反応させて得られるポリエステルジオール類、ポリカプロラクトンジオール類などのポリエステルジオール化合物、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリアルキレングリコール類、ビスフェノールＡのエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドなどアルキレンオキサイド付加物などのポリエーテルジオール化合物などの各種高分子ジオール化合物を単独または２種以上混合して使用できる。これらの高分子ジオール化合物は、数平均分子量が３００〜６，０００のものが好ましい。前記高分子ジオール化合物に加えて、１，４−ペンタンジオール、２，５−ヘキサンジオール、３メチル−１，５−ペンタンジオールなどのアルカンジオールや、エチレングリコール、プロピレングリコール、１，４−ブタンジオール、１，３−ブタンジオールなどの低分子ジオール化合物を単独または２種以上混合して併用することができる。前記有機ジイソシアネート化合物と高分子ジオール化合物の使用比率は、イソシアネート基／水酸基の当量比が通常、（１．３〜３．０）／１．０、より好ましくは、（１．５〜２．０）／１．０となる範囲である。
【００２５】
鎖伸長剤としては、低分子量のジアミン化合物、ジオール化合物などが使用でき、反応停止剤としては、モノアミン化合物、モノアルコール化合物などが使用できる。
【００２６】
本発明では、上記材料から公知の方法により製造できるポリウレタン樹脂がそのまま使用できる。ポリウレタン樹脂としては、重量平均分子量が５０００〜２０万のものが好ましい。重量平均分子量が上記範囲未満では、皮膜凝集力が低下し、耐摩性、耐熱水性などの耐性に問題が生じる傾向があり、一方上記範囲を超えると、溶解性が低下し、印刷適性に問題が生じる傾向がある。
【００２７】
なお、それぞれの成分の分子量や化学構造、また当量比が異なると、得られるポリウレタン樹脂の硬さも異なることから、これら成分を適宜組み合わせによって、後記のインキ組成物との接着性や印刷物の耐ブロッキング性を調節することが可能である。
【００２８】
そして、ニトロセルロースとポリウレタン樹脂の含有比率は１００／０〜６０／４０（固形分重量比）である。ポリウレタン樹脂の比率が上記範囲より多くなると、印刷物自体の耐ブロッキング性が不良となり、また、筒状にした印刷物のシール部周辺で、収縮時に筋などが発生する。ニトロセルロース単独では、高収縮タイプのＰＥＴフィルムを用いる場合や収縮率が部分的に異なる場合に、白化が問題になることがある。低収縮タイプのフィルムでは、白化が起こりにくいことからニトロセルロースとポリウレタン樹脂の含有比率は１００／０とすることが好ましく、ブロッキングを抑える効果もある。高収縮タイプのＰＥＴフィルムでは、白化を抑えるために、ニトロセルロースとポリウレタン樹脂の含有比率は９９／１〜７５／２５（固形分重量比）が好ましい。
【００２９】
アンカーコート剤に利用可能な有機溶剤としては、メタノール、エタノール、ｎ−プロパノール、イソプロパノール、ブタノールなどのアルコール系有機溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルなどのエステル系有機溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系有機溶剤、ｎ−ヘキサン、ｎ−ヘプタン、ｎ−オクタンなどの脂肪族炭化水素系有機溶剤、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタンなどの脂環族炭化水素系有機溶剤、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系有機溶剤などを挙げることができ、ニトロセルロースとポリウレタン樹脂が相溶するように、これらの中から選択される１種または２種以上の混合物を用いることができる。
【００３０】
アンカーコート剤は、一液型として使用してもよいが、ポリイソシアネート系硬化剤と併用して二液型としても使用できる。この場合ポリイソシアネート系硬化剤としては、例えば、トリメチロールプロパン１モルと１，６−ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネートまたはイソホロンジイソシアネート３モルから合成されるアダクト体；１，６−ヘキサメチレンジイソシアネートまたはイソホロンジイソシアネートのイソシアネート基の環状三量化によって合成されるイソシアヌレート基含有の三量体；水１モルと１，６−ヘキサメチレンジイソシアネート３モルから合成される部分ビュレット反応物；およびこれらの２種以上の混合物が好適である。
【００３１】
アンカーコート剤の塗工方法は一般的に用いられるグラビアまたはフレキソ印刷方式などによって、乾燥後塗工量が０.０１〜５ｇ／ｍ²、好ましくは０.１〜２ｇ／ｍ²となるように塗工する。
【００３２】
本発明で収縮性ＰＥＴフィルムに印刷するインキ組成物は、顔料、樹脂および有機溶剤から主として構成される、従来より収縮性ＰＳフィルム用インキ組成物として使用されているものである。
【００３３】
まず、顔料としては印刷インキで一般的に用いられている各種無機顔料、有機顔料などが使用できる。無機顔料としては、酸化チタン、ベンガラ、アンチモンレッド、カドミウムイエロー、コバルトブルー、紺青、群青、カーボンブラック、黒鉛などの有色顔料、炭酸カルシウム、カオリン、クレー、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、タルクなどの体質顔料を挙げることができる。有機顔料としては、溶性アゾ顔料、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、銅フタロシアニン顔料、縮合多環顔料などを挙げることができる。
【００３４】
また、樹脂としてはセルロース系樹脂とアクリル系樹脂の混合物が使用される。セルロース系樹脂としては、セルロースアセテートブチレート（ＣＡＢ）とセルロースアセテートプロピオネート（ＣＡＰ）から選ばれる少なくとも一種のセルロース系樹脂が使用できる。
【００３５】
一方、アクリル系樹脂としては、重量平均分子量３０，０００〜１００，０００、水酸基価２０〜１１０の範囲にあるアクリル系樹脂が使用される。より好ましくは、（メタ）アクリル酸の炭素数３〜８の直鎖アルキルエステル化合物５０〜７０重量％、（メタ）アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル化合物５〜１５重量％、およびその他のビニル基含有化合物１５〜４５重量％からなるモノマー混合物を共重合して得られる、重量平均分子量３０，０００〜１００，０００、水酸基価２０〜１１０の範囲にあるアクリル系樹脂である。
【００３６】
（メタ）アクリル酸の炭素数が３〜８の直鎖状アルキルエステル化合物の具体例としては、ｎ−プロピル（メタ）アクリレート、ｎ−ブチル（メタ）アクリレート、ｎ−ペンチル（メタ）アクリレート、ｎ−ヘキシル（メタ）アクリレートなどが挙げられる。
【００３７】
（メタ）アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル化合物の具体例としては、２−ヒドロキシエチル（メタ）アクリレート、２−ヒドロキシプロピル（メタ）アクリレート、６−ヒドロキシヘキシル（メタ）アクリレートなどが挙げられる。
【００３８】
また、上記以外のビニル基含有化合物の具体例としては、例えば、（メタ）アクリル酸の、メチル、エチル、デシル、ラウリルなどの直鎖アルキルエステル類、Ｎ−メチロールアクリルアミドなどの少なくとも１個のＮ−置換メチロール基を含有するアクリルアミド誘導体、ジメチルアミノエチル（メタ）アクリレート、ジエチルアミノエチル（メタ）アクリート、ジプロピルアミノエチル（メタ）アクリート、ジメチルアミノプロピル（メタ）アクリレート、ジエチルアミノプロピル（メタ）アクリート、ジプロピルアミノプロピル（メタ）アクリートなどの（メタ）アクリル酸のアミノアルキルエステル類、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールなどのグリコール類のアクリル酸もしくはメタクリル酸のモノエステル類、スチレン、α−メチルスチレンなどのスチレン系モノマーが挙げられる。
【００３９】
上記化合物の中でも、（メタ）アクリル酸の炭素数３〜８の直鎖状アルキルエステル化合物としてはｎ−ブチルメタクリレート、(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステルとしては２−ヒドロキシエチルメタクリレート、およびその他のビニル基含有化合物としてはメチルメタクリレートおよび／またはスチレンが好適である。
【００４０】
目的とするアクリル樹脂は、上記ビニルモノマー混合物を常法により共重合して得ることができる。
【００４１】
アクリル系樹脂は、重量平均分子量が３０，０００〜１００，０００の範囲にあることが必要であり、重量平均分子量が上記範囲未満では、ブロッキング性、接着性などの塗膜物性が不十分となり、一方上記範囲を超える、溶解性、セルロース樹脂との相溶性の点で問題が生じる。
【００４２】
さらに、アクリル系樹脂は、水酸基価が２０〜１１０の範囲にあることが必要であり、水酸基価が上記範囲未満では、セルロース樹脂との相溶性が不十分となり、一方上記範囲を超えると塗膜物性の点で問題が生じる。
【００４３】
さらに、アクリル系樹脂は、ガラス転移温度（以下、Ｔｇという）が３５〜６５℃の範囲にあることが好ましく、Ｔｇが上記範囲より低くなるとブロッキングなどの問題が生じ、上記範囲より高くなると印刷インキ層の基材フィルムに対する収縮追従性が不十分となり、印刷面のゆがみなどが生じる傾向にある。
【００４４】
前記セルロース系樹脂（ｃ）と前記アクリル系樹脂（ｄ）の混合比率（固形分重量比）は、（ｃ）／（ｄ）＝１０／９０〜３０／７０の範囲にあることが必要であり、アクリル系樹脂の比率が上記範囲より少ない場合は、ＰＳフィルムに対する接着性、収縮追従性などの面で問題が生じ、上記範囲より多くなると、ブロッキング、顔料分散性、インキの流動性などの面で問題が生じる。
【００４５】
また、有機溶剤成分としては、炭素数１〜４の低級アルコールとエステル系溶剤を含有するものが使用され、炭素数１〜４の低級アルコールを全有機溶剤成分中５０〜８０重量％含み、該炭素数１〜４の低級アルコールとエステル系溶剤の合計量が全有機溶剤成分中９０質量％以上になることが必要である。上記低級アルコールの具体例としては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ｓ−ブチルアルコール、ｔ−ブチルアルコールなどが挙げられ、これらは単独または２種以上混合して使用できる。また、エステル系溶剤としては酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルなどが挙げられ、これらは単独または２種以上混合して使用できる。アルコールの使用量が上記範囲未満であると、ＰＳフィルムを浸食し、白化・にごり、強度の低下（伸び、引っ張り強度）、クラックなどの問題が生じる。アルコールの使用量が上記範囲を超えると、ＰＳフィルムとの接着性、セルロース系樹脂およびアクリル系樹脂との相溶性などの点で問題が生じる。したがって、本発明における印刷インキをＰＥＴフィルムとＰＳフィルムで兼用するのが困難になる。
【００４６】
その他、上記溶剤成分の構成比率内であれば、必要に応じて、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶剤、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶剤、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどの多価アルコールとその誘導体などの他の溶剤を加えることができるが、収縮性フィルムにおける印刷では、インキ組成物を高温で乾燥させることが困難であることから、全体的に高沸点溶剤は少量とすることが好ましい。
【００４７】
また、本発明で使用する印刷インキ組成物において利用可能なその他の材料としては、脂肪酸エステルなどの可塑剤、ポリエチレン、アマイド等のワックス類、帯電防止剤、滑剤、ハードレジンなどの各種添加剤を挙げることができる。
【００４８】
本発明で使用する印刷インキ組成物の製造は、上述の各種材料を用い、従来一般的に使用されている各種分散・練肉装置を使用して製造できる。
【００４９】
以上の材料を用いて収縮ラベル用印刷物を製造するには、まず、収縮性ＰＥＴフィルムにアンカーコート剤をグラビアまたはフレキソ印刷方式などにより塗工、乾燥し、ついで印刷インキ組成物をグラビアまたはフレキソ印刷方式で印刷する。その際、アンカーコート剤の乾燥性が良好であれば、アンカーコート剤の塗工後、インライン方式で後の印刷作業までを行ってもよい。もとより、オフライン方式で後の印刷作業を別に行ってもよい。
【００５０】
このようにして得られた印刷物をラベルなどとして利用する方法としては、印刷物から溶剤シールなどの手段により筒状物を作製し、この筒状物をＰＥＴ容器あるいはガラス容器などに装着した後、所定の収縮温度で加熱し、ＰＥＴフィルムの熱収縮により容器に密着させる方法が利用できる。
【００５１】
【実施例】
以下、実施例によって、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はその主旨と適用範囲を逸脱しない限り、これらに限定されるものではない。なお、以下の記述において、「部」は「重量部」を、「％」は「重量％」を示す。
【００５２】
＜インキ用アクリル樹脂の製造＞
ｎ−ブチルメタクリレート６０部、２−ヒドロキシエチルメタクリレート１０部、メチルメタクリレート３０部を常法により共重合し、アクリル樹脂を製造した。なお、得られた樹脂のＴｇは４０℃、水酸基価は８０（ＫＯＨｍｇ／ｇ）、重量平均分子量は７万であった。
【００５３】
＜インキの製造＞
フタロシアニン顔料１０部、前記アクリル樹脂の１２部（固形分）、セルロースアセテートブチレート（ＣＡＢ）３部（固形分）、可塑剤（アセテートトリブチルサイトレート）２部、ポリエチレンワックス１部、溶剤として、イソプロピルアルコールと酢酸エチルとの混合比率が６０／４０（重量比）の混合溶剤７２部を使用して、常法により練肉・分散してグラビアインキ１を製造した。
【００５４】
＜アンカーコート剤の製造＞
撹拌機、冷却管および窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに、数平均分子量２，０００のポリ−３−メチル−１，５−ペンチレンアジペートジオール２００部およびイソホロンジイソシアネート４４．４部を仕込み、窒素ガスを導入しながら１００〜１５０℃で６時間反応させた。室温近くまで放冷し、トルエン２４３部、メチルエチルケトン２４３部、イソプロパノール１２２部を加えた後、イソホロンジアミン１５．３部を加えて鎖伸長反応させ、さらにモノエタノールアミン１．２部を加えて反応停止させて、ポリウレタン樹脂ワニス（重量平均分子量３２，０００、固形分３０％）を得た。
【００５５】
表１に示す配合にて、ニトロセルロース溶液（Ｌタイプ、固形分７０％）、前記ポリウレタン樹脂ワニス、および酢酸ｎ−プロピル（ＮＰＡＣ）とイソプロパノール（ＩＰＡ）との混合比率が８／２（重量比）の混合溶剤を混合し、アンカーコート剤ＡＣ１、ＡＣ２、ＡＣ３を製造した。
【００５６】
実施例１、２および比較例１、２
収縮性ＰＥＴフィルム（東洋紡績（株）製スペースクリーンＳ−７５４２、厚さ：４５μｍ、収縮率（９５℃×１０秒）：縦方向５％、横方向５５％）に前記アンカーコート剤ＡＣ１、ＡＣ２またはＡＣ３をグラビア印刷機で乾燥後塗工量が１．０ｇ／ｍ²になるように塗工（ただし、比較例２ではアンカーコート剤を塗工しなかった）、乾燥し、ついで前記印刷インキをグラビア印刷機で印刷して、収縮ラベル用印刷物を製造した。
【００５７】
得られた収縮ラベル用印刷物について、耐ブロッキング性、接着性、収縮追従性を評価した。結果を表２に示す。
【００５８】
＜評価方法＞
（１）耐ブロッキング性
印刷物のインキ印刷面と非印刷面を合わせて、２９．４×１０⁴Ｐａ（３ｋｇ／ｃｍ²）の荷重下に４０℃で２４時間放置し、その後に手で剥がし、インキの剥離の程度と剥離抵抗の強さから耐ブロッキング性を評価した。
Ａ：インキの剥離が全くなく、剥離抵抗も感じられない。
Ｂ：インキの剥離が全くないが、剥離抵抗が感じられる。
Ｃ：インキが少し剥離し、剥離抵抗が強く感じられる。
Ｄ：インキがほとんど剥離し、剥離抵抗が強く感じられる。
【００５９】
（２）接着性
印刷面にセロハンテープを貼り付け、すばやく剥がした。テープを貼り付けた面積と、インキがフィルムから剥離した面積の比較から、インキのフィルムに対する接着性を評価した。
Ａ：インキが全く剥離しないもの。
Ｂ：インキがフィルムから剥離した面積がテープ接着面積の２０％未満のもの。
Ｃ：インキがフィルムから剥離した面積がテープ接着面積の２０〜７０％のもの。
Ｄ：インキがフィルムから剥離した面積がテープ接着面積の７０％を超えるもの。
【００６０】
（３）収縮追従性
前記各印刷物によりＰＥＴボトル（５００ｍｌサイズ、角ボトル）を収縮包装した。すなわち、各印刷物から溶剤シール法により前記ＰＥＴボトルに対応する大きさの筒状物を作製し、それをＰＥＴボトルに装着した。ついで、筒状物を装着したＰＥＴボトルを９０℃の温水中に３０分間浸漬して、筒状物を収縮させＰＥＴボトルに密着させた。温水中から取り出して４０℃のオーブン中で乾燥させた。ＰＥＴボトルのシール部の周辺部分に筋が発生しているか否かを観察して、収縮追従性を評価した。
Ａ：筋が発生していないもの。
Ｂ：１ｃｍ以内の短い筋がみられるもの。
Ｃ：筋が長く発生しているもの。
【００６１】
【表１】

【００６２】
【表２】

【００６３】
【発明の効果】
以上、実施例などで示したとおり、本発明で使用する収縮性ＰＳフィルム用の印刷インキは、特定のアンカーコート剤を使用することにより収縮性ＰＥＴフィルムへの接着性の問題が解決されるとともに、充分な印刷適性を有するものであり、ＰＳフィルムおよびＰＥＴフィルに対する兼用インキとして使用できる。それにより、印刷作業の効率化(インキ交換が不要)や在庫管理の効率化などの要求を満たすことができ、加えて流通の効率化が図れ、インキ製造と印刷物製造の両面から高い経済効果が得られる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing a printed material for shrinkage labels used for plastic containers, glass containers and the like.
[0002]
[Prior art]
Today, labels such as plastic containers and glass containers in the fields of drinking water and cosmetics are equipped with labels that are printed to display their contents. A so-called shrink (shrink) label is widely used in which a uniaxially stretched film is used, and a printed matter on which ink is printed is formed into a cylindrical shape and attached to the surface of the container by heat shrinkage.
[0003]
Conventionally, as films for shrink labels, vinyl chloride films (hereinafter sometimes referred to as PVC films), polystyrene films (hereinafter sometimes referred to as PS films), polyethylene terephthalate films (hereinafter sometimes referred to as PET films), etc. The shrinkable film is used. However, recently, the use of PVC film has decreased due to the increase in environmental measures such as dioxin problems during incineration, and it is predicted that this will be replaced by PS film and PET film in the future.
[0004]
And about the printing ink composition printed on these shrinkable films, the thing of a different type has been used according to the adhesiveness and printability with respect to each film. Since PS film has low solvent resistance compared to other PVC films and PET films, the solvent composition of ordinary printing ink for plastic film deteriorates the film due to the dissolving action of the solvent. It cannot be used due to cracks. Therefore, in the printing ink composition for PS film, it is necessary to design a solvent composition that does not deteriorate the film, that is, an alcohol-rich ink. Therefore, an ink using a mixed binder resin of acrylic resin and nitrocellulose, which has the best balance between solubility in the solvent system and adhesiveness to the film, is used as the solvent composition as an alcohol / ester system (for example, Patent Document 1).
[0005]
On the other hand, PET film does not cause deterioration due to a solvent, and can be used almost even with an aromatic solvent or a ketone solvent used in a normal film printing ink. Therefore, inks using a mixed binder resin such as a urethane resin / acrylic resin system and a urethane resin / vinyl chloride resin system, which have good adhesion to the film and good printability, are mainly used.
[0006]
However, recently, the film began to be consolidated into PS film and PET film, and from the viewpoint of improving the efficiency of printing work (no need for ink replacement) and the efficiency of inventory management on the ink side, There is an increasing demand for inks that can be used for printing on both films.
[0007]
[Patent Document 1]
Japanese Patent No. 2537391
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
The simplest method for obtaining ink that can be used for printing on both films is to use an ink composition that is already used for printing shrinkable films. In this case, an ink composition for PS film is used. Both a method of printing on a PS film and a PET film and a method of printing an ink composition for a PET film on a PET film and a PS film are conceivable.
[0009]
However, as described above, in order to print on a PS film, it is absolutely necessary to have a solvent composition that does not cause film deterioration. Therefore, a method that can also be used with a PET film by using an ink composition for PS film. It is a situation that must be selected.
[0010]
However, even if the PS film ink composition is printed on a PET film, the adhesion to the film is low, so the ink peels when the film shrinks (shrinkage followability failure) and can be used as it is. There wasn't.
[0011]
Therefore, the problem to be solved by the present invention is to provide a method for producing a printed matter having good adhesiveness even when the ink for PS film is printed on the PET film. It is possible to obtain a PS film / PET film combined ink and obtain a high economic effect from both sides of ink production and printed matter production.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
That is, the present invention provides the following method for producing a printed matter for a shrinkable label and the printed matter for a shrinkable label obtained thereby.
[0013]
(1) An anchor coating agent containing (a) nitrocellulose and (b) polyurethane resin in a weight ratio of (a) / (b) = 100/0 to 60/40 is applied to the shrinkable polyethylene terephthalate film. And then
A shrinkable polystyrene film printing ink composition mainly composed of a pigment, a resin and an organic solvent, wherein the resin component is at least one selected from (c) cellulose acetate butyrate and cellulose acetate propionate It is composed of a cellulose resin and (d) an acrylic resin having an average molecular weight of 30,000 to 100,000 and a hydroxyl value of 20 to 110, and the ratio of (c) / (d) is 10/90 to 30 The organic solvent component contains a lower alcohol having 1 to 4 carbon atoms and an ester solvent, and the content thereof is such that the lower alcohol having 1 to 4 carbon atoms is contained in all organic solvent components. 50-80% by weight, and the total amount of the lower alcohol and the ester solvent is 90% by weight or more in the total organic solvent component. The Lum for printing ink composition,
A method for producing a printed matter for shrinkage labels, which is printed using a gravure printing method or a flexographic printing method.
[0014]
(2) The coating amount after drying of the anchor coating agent is 0.01 to 5 g / m. ² The method for producing a printed matter for shrinkage labels according to the above item (1).
[0015]
(3) The acrylic resin is 50 to 70% by weight of a linear alkyl ester compound having 3 to 8 carbon atoms of (meth) acrylic acid, 5 to 15% by weight of a hydroxyalkyl ester compound of (meth) acrylic acid, and The method for producing a printed matter for shrinkage labels according to (1) or (2) above, which is obtained by copolymerizing a monomer mixture comprising 15 to 45% by weight of another vinyl group-containing compound.
[0016]
(4) The linear alkyl ester compound having 3 to 8 carbon atoms of (meth) acrylic acid is n-butyl methacrylate, and the hydroxyalkyl ester compound of (meth) acrylic acid is 2-hydroxyethyl methacrylate. (3) The manufacturing method of the printed matter for shrinkage | contraction labels as described in a term.
[0017]
(5) Shrink label printed matter manufactured by the manufacturing method according to any one of (1) to (4).
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the shrinkable polyethylene terephthalate (PET) film, the anchor coating agent, the printing ink composition and the like used in the method for producing a printed matter for shrinkable labels of the present invention will be described in more detail.
[0019]
First, the shrinkable PET film used in the present invention is obtained by stretching an unstretched PET film with various stretching apparatuses to give a shrinkage ratio that balances the length and width. In the present invention, a heat-shrinkable PET film that has been conventionally used can be used as it is, and typical heat-shrinkable PET films that are commercially available include Space Clean S-7042, S-made by Toyobo Co., Ltd. 7542, LX-10S and LX-15S manufactured by Mitsubishi Plastics, Inc. can be exemplified. The thickness of the shrinkable PET film is suitably about 30 to 60 μm.
[0020]
The anchor coating agent used in the present invention contains nitrocellulose and a polyurethane resin.
[0021]
As the nitrocellulose, those of L type and H type having various degrees of polymerization and nitrogen content can be suitably used, and among these, the L type is more preferred from the viewpoint of solubility.
[0022]
As the polyurethane resin, a polyurethane resin obtained by synthesizing a urethane prepolymer by a reaction between an organic diisocyanate compound and a polymer diol compound and reacting with a chain extender and a reaction terminator as necessary can be suitably used. .
[0023]
First, organic diisocyanate compounds include aromatic diisocyanate compounds such as tolylene diisocyanate, alicyclic diisocyanate compounds such as 1,4-cyclohexane diisocyanate and isophorone diisocyanate, aliphatic diisocyanate compounds such as hexamethylene diisocyanate, and α, α , Α ′, α′-tetramethylxylylene diisocyanate and other araliphatic diisocyanate compounds can be used alone or in admixture of two or more. Of these, alicyclic diisocyanates, aliphatic diisocyanates and araliphatic diisocyanates are more preferred.
[0024]
Examples of the polymer diol compound include one or more dibasic acids such as adipic acid, sebacic acid, phthalic anhydride, ethylene glycol, propylene glycol, 1,4-butanediol, neopentyl glycol, 3-methyl Polyester glycols such as polyester diols and polycaprolactone diols obtained by condensation reaction with one or more glycols such as -1,5-pentanediol, and polyalkylene glycols such as polyethylene glycol and polypropylene glycol In addition, various polymer diol compounds such as polyether diol compounds such as alkylene oxide adducts such as ethylene oxide and propylene oxide of bisphenol A can be used alone or in admixture of two or more. These polymer diol compounds preferably have a number average molecular weight of 300 to 6,000. In addition to the polymer diol compound, alkanediols such as 1,4-pentanediol, 2,5-hexanediol, 3methyl-1,5-pentanediol, ethylene glycol, propylene glycol, 1,4-butanediol A low molecular diol compound such as 1,3-butanediol can be used alone or in combination of two or more. As for the use ratio of the organic diisocyanate compound and the polymer diol compound, the equivalent ratio of isocyanate group / hydroxyl group is usually (1.3 to 3.0) /1.0, more preferably (1.5 to 2.0). ) /1.0.
[0025]
As the chain extender, a low molecular weight diamine compound, a diol compound, or the like can be used. As the reaction terminator, a monoamine compound, a monoalcohol compound, or the like can be used.
[0026]
In this invention, the polyurethane resin which can be manufactured from the said material by a well-known method can be used as it is. The polyurethane resin preferably has a weight average molecular weight of 5,000 to 200,000. If the weight average molecular weight is less than the above range, the film cohesive force tends to decrease, and there is a tendency to cause problems such as abrasion resistance and hot water resistance. On the other hand, if it exceeds the above range, the solubility decreases and there is a problem in printability. Tend to occur.
[0027]
In addition, if the molecular weight, chemical structure, and equivalence ratio of each component are different, the hardness of the resulting polyurethane resin will also be different, so these components can be combined as appropriate to achieve adhesion to the ink composition described below and anti-blocking of printed matter. It is possible to adjust sex.
[0028]
And the content ratio of a nitrocellulose and a polyurethane resin is 100 / 0-60 / 40 (solid content weight ratio). When the ratio of the polyurethane resin exceeds the above range, the blocking resistance of the printed matter itself becomes poor, and streaks or the like are generated around the seal portion of the cylindrical printed matter when shrinking. Nitrocellulose alone may cause whitening when using a highly shrinkable PET film or when the shrinkage is partially different. In a low shrinkage type film, since whitening is unlikely to occur, the content ratio of nitrocellulose and polyurethane resin is preferably 100/0, and has an effect of suppressing blocking. In a high shrinkage type PET film, the content ratio of nitrocellulose and polyurethane resin is preferably 99/1 to 75/25 (solid content weight ratio) in order to suppress whitening.
[0029]
Examples of organic solvents that can be used for the anchor coating agent include alcohol organic solvents such as methanol, ethanol, n-propanol, isopropanol, and butanol, ester organic solvents such as methyl acetate, ethyl acetate, propyl acetate, and butyl acetate, acetone, Ketone organic solvents such as methyl ethyl ketone and methyl isobutyl ketone, aliphatic hydrocarbon organic solvents such as n-hexane, n-heptane and n-octane, and alicyclic rings such as cyclohexane, methylcyclohexane, ethylcyclohexane, cycloheptane and cyclooctane Aromatic hydrocarbon organic solvents such as toluene, xylene and the like, and one or two selected from among them so that the nitrocellulose and the polyurethane resin are compatible with each other Use the above mixture Rukoto can.
[0030]
The anchor coating agent may be used as a one-component type, but can also be used as a two-component type in combination with a polyisocyanate curing agent. In this case, as the polyisocyanate curing agent, for example, an adduct synthesized from 1 mol of trimethylolpropane and 3 mol of 1,6-hexamethylene diisocyanate, tolylene diisocyanate or isophorone diisocyanate; 1,6-hexamethylene diisocyanate or isophorone Isocyanurate group-containing trimer synthesized by cyclic trimerization of isocyanate group of diisocyanate; partial burette reactant synthesized from 1 mol of water and 3 mol of 1,6-hexamethylene diisocyanate; and two or more of these Mixtures are preferred.
[0031]
The coating method of the anchor coating agent is 0.01 to 5 g / m after drying by a gravure or flexographic printing method generally used. ² , Preferably 0.1-2 g / m ² Apply so that
[0032]
The ink composition printed on the shrinkable PET film in the present invention is conventionally used as a shrinkable PS film ink composition mainly composed of a pigment, a resin and an organic solvent.
[0033]
First, as the pigment, various inorganic pigments and organic pigments generally used in printing inks can be used. Inorganic pigments include colored pigments such as titanium oxide, bengara, antimony red, cadmium yellow, cobalt blue, bitumen, ultramarine, carbon black, graphite, and other constitutions such as calcium carbonate, kaolin, clay, barium sulfate, aluminum hydroxide, and talc. Mention may be made of pigments. Examples of organic pigments include soluble azo pigments, insoluble azo pigments, azo lake pigments, condensed azo pigments, copper phthalocyanine pigments, and condensed polycyclic pigments.
[0034]
As the resin, a mixture of a cellulose resin and an acrylic resin is used. As the cellulose resin, at least one cellulose resin selected from cellulose acetate butyrate (CAB) and cellulose acetate propionate (CAP) can be used.
[0035]
On the other hand, as the acrylic resin, an acrylic resin having a weight average molecular weight of 30,000 to 100,000 and a hydroxyl value of 20 to 110 is used. More preferably, 50 to 70% by weight of a linear alkyl ester compound having 3 to 8 carbon atoms of (meth) acrylic acid, 5 to 15% by weight of a hydroxyalkyl ester compound of (meth) acrylic acid, and other vinyl group-containing compounds. An acrylic resin having a weight average molecular weight of 30,000 to 100,000 and a hydroxyl value of 20 to 110, which is obtained by copolymerizing a monomer mixture comprising 15 to 45% by weight.
[0036]
Specific examples of the linear alkyl ester compound having 3 to 8 carbon atoms of (meth) acrylic acid include n-propyl (meth) acrylate, n-butyl (meth) acrylate, n-pentyl (meth) acrylate, n -Hexyl (meth) acrylate etc. are mentioned.
[0037]
Specific examples of the hydroxyalkyl ester compound of (meth) acrylic acid include 2-hydroxyethyl (meth) acrylate, 2-hydroxypropyl (meth) acrylate, 6-hydroxyhexyl (meth) acrylate and the like.
[0038]
Specific examples of the vinyl group-containing compound other than the above include, for example, (meth) acrylic acid linear alkyl esters such as methyl, ethyl, decyl and lauryl, and at least one N such as N-methylolacrylamide. Acrylamide derivatives containing substituted methylol groups, dimethylaminoethyl (meth) acrylate, diethylaminoethyl (meth) acrylate, dipropylaminoethyl (meth) acrylate, dimethylaminopropyl (meth) acrylate, diethylaminopropyl (meth) acrylate, di Aminoalkyl esters of (meth) acrylic acid such as propylaminopropyl (meth) acrylate, monoesters of acrylic acid or methacrylic acid of glycols such as diethylene glycol and dipropylene glycol, Emissions include styrenic monomers such as α- methylstyrene.
[0039]
Among the above compounds, (meth) acrylic acid linear alkyl ester compound having 3 to 8 carbon atoms is n-butyl methacrylate, (meth) acrylic acid hydroxyalkyl ester is 2-hydroxyethyl methacrylate, and other As the vinyl group-containing compound, methyl methacrylate and / or styrene are preferable.
[0040]
The target acrylic resin can be obtained by copolymerizing the vinyl monomer mixture by a conventional method.
[0041]
The acrylic resin needs to have a weight average molecular weight in the range of 30,000 to 100,000, and if the weight average molecular weight is less than the above range, the coating film properties such as blocking property and adhesiveness are insufficient. On the other hand, problems arise in terms of solubility exceeding the above range and compatibility with the cellulose resin.
[0042]
Furthermore, the acrylic resin needs to have a hydroxyl value in the range of 20 to 110. If the hydroxyl value is less than the above range, the compatibility with the cellulose resin becomes insufficient. Problems arise in terms of physical properties.
[0043]
Furthermore, the acrylic resin preferably has a glass transition temperature (hereinafter referred to as Tg) in the range of 35 to 65 ° C. When Tg is lower than the above range, problems such as blocking occur, and when it is higher than the above range, printing ink is used. The shrinkage followability of the layer with respect to the base film becomes insufficient, and the printed surface tends to be distorted.
[0044]
The mixing ratio (solid content weight ratio) of the cellulose resin (c) and the acrylic resin (d) needs to be in the range of (c) / (d) = 10/90 to 30/70. When the ratio of the acrylic resin is less than the above range, problems occur in terms of adhesion to the PS film, shrinkage followability, etc., and when it exceeds the above range, the surface such as blocking, pigment dispersibility, ink fluidity, etc. The problem arises.
[0045]
Further, as the organic solvent component, those containing a lower alcohol having 1 to 4 carbon atoms and an ester solvent are used, including 50 to 80% by weight of the lower alcohol having 1 to 4 carbon atoms in the total organic solvent component, It is necessary that the total amount of the lower alcohol having 1 to 4 carbon atoms and the ester solvent is 90% by mass or more in the total organic solvent component. Specific examples of the lower alcohol include methyl alcohol, ethyl alcohol, propyl alcohol, isopropyl alcohol, butyl alcohol, s-butyl alcohol, t-butyl alcohol and the like, and these can be used alone or in combination of two or more. . Examples of the ester solvent include ethyl acetate, propyl acetate, and butyl acetate, and these can be used alone or in combination of two or more. If the amount of alcohol used is less than the above range, problems such as erosion of PS film, whitening / dusting, decrease in strength (elongation, tensile strength), cracks and the like occur. When the usage-amount of alcohol exceeds the said range, a problem will arise in points, such as adhesiveness with PS film, compatibility with a cellulose resin and an acrylic resin. Therefore, it becomes difficult to use the printing ink in the present invention for both the PET film and the PS film.
[0046]
In addition, as long as it is within the composition ratio of the above solvent components, aromatic solvents such as toluene and xylene, ketone solvents such as acetone and methyl ethyl ketone, propylene glycol monomethyl ether, propylene glycol monoethyl ether, etc. Other solvents such as monohydric alcohol and its derivatives can be added, but in printing on a shrinkable film, it is difficult to dry the ink composition at a high temperature. It is preferable.
[0047]
Other materials that can be used in the printing ink composition used in the present invention include plasticizers such as fatty acid esters, waxes such as polyethylene and amide, various additives such as antistatic agents, lubricants, and hard resins. Can be mentioned.
[0048]
The printing ink composition used in the present invention can be manufactured using the above-described various materials and using various dispersion / grinding apparatuses that are generally used conventionally.
[0049]
In order to produce printed materials for shrinkable labels using the above materials, first, an anchor coating agent is applied to the shrinkable PET film by a gravure or flexographic printing method, and then dried, and then the printing ink composition is gravure or flexographic printed. Print by the method. At that time, if the drying property of the anchor coating agent is good, after the anchor coating agent is applied, the subsequent printing operation may be performed by an in-line method. Of course, the subsequent printing operation may be performed separately in an offline manner.
[0050]
As a method of using the printed matter thus obtained as a label or the like, a cylindrical product is produced from the printed product by means such as solvent sealing, and the cylindrical product is attached to a PET container or a glass container, and then a predetermined It is possible to use a method in which the film is heated at the shrinkage temperature of the PET film and adhered to the container by thermal shrinkage of the PET film.
[0051]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention further in detail, this invention is not limited to these, unless it deviates from the meaning and application range. In the following description, “part” indicates “part by weight” and “%” indicates “% by weight”.
[0052]
<Manufacture of acrylic resin for ink>
An acrylic resin was produced by copolymerizing 60 parts of n-butyl methacrylate, 10 parts of 2-hydroxyethyl methacrylate, and 30 parts of methyl methacrylate by a conventional method. The obtained resin had a Tg of 40 ° C., a hydroxyl value of 80 (KOH mg / g), and a weight average molecular weight of 70,000.
[0053]
<Manufacture of ink>
10 parts of phthalocyanine pigment, 12 parts of the acrylic resin (solid content), 3 parts of cellulose acetate butyrate (CAB) (solid content), 2 parts of plasticizer (acetate tributyl citrate), 1 part of polyethylene wax, isopropyl as a solvent Gravure ink 1 was produced by kneading and dispersing by a conventional method using 72 parts of a mixed solvent having a mixing ratio of alcohol and ethyl acetate of 60/40 (weight ratio).
[0054]
<Manufacture of anchor coating agent>
In a four-necked flask equipped with a stirrer, a condenser tube and a nitrogen gas inlet tube, 200 parts of poly-3-methyl-1,5-pentylene adipate diol having a number average molecular weight of 2,000 and 44.4 parts of isophorone diisocyanate were added. The reaction was carried out at 100 to 150 ° C. for 6 hours while charging and introducing nitrogen gas. Allow to cool to near room temperature, add 243 parts of toluene, 243 parts of methyl ethyl ketone and 122 parts of isopropanol, then add 15.3 parts of isophoronediamine to cause chain extension, and then add 1.2 parts of monoethanolamine to stop the reaction. Thus, a polyurethane resin varnish (weight average molecular weight 32,000, solid content 30%) was obtained.
[0055]
In the composition shown in Table 1, the mixing ratio of the nitrocellulose solution (L type, solid content 70%), the polyurethane resin varnish, and n-propyl acetate (NPAC) and isopropanol (IPA) was 8/2 (weight ratio). ) Was mixed to produce anchor coating agents AC1, AC2, and AC3.
[0056]
Examples 1 and 2 and Comparative Examples 1 and 2
The anchor coating agents AC1 and AC2 on a shrinkable PET film (Space Clean S-7542, manufactured by Toyobo Co., Ltd., thickness: 45 μm, shrinkage (95 ° C. × 10 seconds): 5% in the vertical direction, 55% in the horizontal direction). Or AC3 is dried with a gravure printing machine and the coating amount is 1.0 g / m ² Then, coating was performed (however, the anchor coating agent was not applied in Comparative Example 2), drying was performed, and then the printing ink was printed by a gravure printing machine to produce a printed material for shrinkage labels.
[0057]
About the obtained printed matter for shrinkable labels, blocking resistance, adhesiveness, and shrinkage followability were evaluated. The results are shown in Table 2.
[0058]
<Evaluation method>
(1) Blocking resistance
Combine the ink-printed surface and non-printed surface of the printed material to 29.4 × 10 ^Four Pa (3 kg / cm ² ) For 24 hours at 40 ° C. and then peeled off by hand, and the blocking resistance was evaluated from the degree of ink peeling and the strength of peeling resistance.
A: There is no peeling of the ink and no peeling resistance is felt.
B: There is no peeling of ink, but peeling resistance is felt.
C: The ink peels a little, and the peel resistance is felt strongly.
D: The ink is almost peeled off and the peel resistance is felt strongly.
[0059]
(2) Adhesiveness
Cellophane tape was affixed to the printed surface and quickly removed. From the comparison of the area where the tape was applied and the area where the ink was peeled off from the film, the adhesion of the ink to the film was evaluated.
A: The ink does not peel at all.
B: The area where the ink peeled from the film was less than 20% of the tape adhesion area.
C: The area where the ink peeled from the film was 20 to 70% of the tape adhesion area.
D: The area where the ink peeled from the film exceeded 70% of the tape adhesion area.
[0060]
(3) Shrinkage followability
A PET bottle (500 ml size, square bottle) was shrink-wrapped with each printed matter. That is, a cylindrical product having a size corresponding to the PET bottle was produced from each printed matter by a solvent seal method and attached to the PET bottle. Next, the PET bottle equipped with the cylindrical product was immersed in warm water at 90 ° C. for 30 minutes, and the cylindrical product was contracted to adhere to the PET bottle. It removed from warm water and dried in 40 degreeC oven. The shrinkage followability was evaluated by observing whether or not streaks were generated in the peripheral part of the seal part of the PET bottle.
A: No streaks.
B: Short streaks within 1 cm are observed.
C: The muscle has been generated for a long time.
[0061]
[Table 1]

[0062]
[Table 2]

[0063]
【The invention's effect】
As described above, as shown in the examples, the printing ink for the shrinkable PS film used in the present invention solves the problem of adhesiveness to the shrinkable PET film by using a specific anchor coating agent. It has sufficient printability and can be used as a combined ink for PS film and PET fill. As a result, it is possible to meet demands such as more efficient printing work (no need for ink replacement) and more efficient inventory management. can get.

Claims

Applying an anchor coating agent containing (a) nitrocellulose and (b) polyurethane resin in a weight ratio of (a) / (b) = 100/0 to 60/40 on the shrinkable polyethylene terephthalate film, Next,
A shrinkable polystyrene film printing ink composition mainly composed of a pigment, a resin and an organic solvent, wherein the resin component is at least one selected from (c) cellulose acetate butyrate and cellulose acetate propionate It is composed of a cellulose resin and (d) an acrylic resin having an average molecular weight of 30,000 to 100,000 and a hydroxyl value of 20 to 110, and the ratio of (c) / (d) is 10/90 to 30 The organic solvent component contains a lower alcohol having 1 to 4 carbon atoms and an ester solvent, and the content thereof is such that the lower alcohol having 1 to 4 carbon atoms is contained in all organic solvent components. 50-80% by weight, and the total amount of the lower alcohol and the ester solvent is 90% by weight or more in the total organic solvent component. The Lum for printing ink composition,
A method for producing a printed matter for shrinkage labels, which is printed using a gravure printing method or a flexographic printing method.

The process according to claim 1, wherein the shrink label printed material drying after coating amount is 0.01-5 g / m ² of the anchor coating agent.

The acrylic resin is composed of 50 to 70% by weight of a linear alkyl ester compound having 3 to 8 carbon atoms of (meth) acrylic acid, 5 to 15% by weight of a hydroxyalkyl ester compound of (meth) acrylic acid, and other vinyl. The method for producing a printed matter for shrinkable labels according to claim 1 or 2, which is obtained by copolymerizing a monomer mixture comprising 15 to 45% by weight of a group-containing compound.

The linear alkyl ester compound having 3 to 8 carbon atoms of (meth) acrylic acid is n-butyl methacrylate, and the hydroxyalkyl ester compound of (meth) acrylic acid is 2-hydroxyethyl methacrylate. Method for producing printed material for shrinkable labels.

The printed matter for shrinkage labels manufactured with the manufacturing method in any one of Claims 1-4.