JP3891950B2 - 地上設置ユニット型廃水処理装置およびそれを用いた廃水処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、地上設置ユニット型廃水処理装置およびそれを用いた廃水処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機物を含んだ廃水を処理する典型的な方法として、活性汚泥法があげられる。活性汚泥法は、処理槽に廃水と汚泥とを混ぜて入れ、給気管から空気を吹込み、好気性の条件下で廃水中の有機物を汚泥の微生物で処理し、汚泥の混ざった処理水は沈殿槽に移され、ここで汚泥を沈殿分離したのち処理済廃水は放出される。沈殿槽で分離された汚泥はポンプにより処理槽に返送され、循環使用される。
【0003】
前記活性汚泥法とは異なる方法として、特許文献1に記載のBOD成分分解槽および殺菌または滅菌のための加熱処理部を含む医療感染性廃水処理装置のBOD成分分解槽を使用する方法も考えられる。
【0004】
特許文献1に記載のBOD成分分解槽は、たとえば図2(特許文献1の図5)に示されているように、水槽22内部に、原水中のBOD成分を分解する微生物を含むとともに通水性を有するプラスチックまたは合成繊維からなる接触材23が充填された分解槽21である。該分解槽21では、導入口24から導入された原水がバイパスパイプ25内部で水槽22上部の処理後の水の一部と合流して水槽22の底部から導入される。水槽22に導入された原水は、水槽22内部を上昇しながら接触材23に含まれる微生物によってBOD成分が分解され、そののち、処理後の水の大部分は排水口26から放出され、一部の水は前記バイパスパイプ25へ導入される。この分解槽21では、菌体を多量に着生し得る形態(たとえばプラスチック製フィルムの成形ブロック、合成繊維の網や紐状のモジュールおよびプラスチックボールの浮球など)に加え、吐出する空気を微細化し、気泡が分散、結合を繰り返し、廃水とともに上昇するため、槽内滞留時間も長く、有効に利用され、酸素移動係数も高くすることができる。したがって、この分解槽は、小さい容量でも大量の有機物を除去することができ、かつ、原水変動にも大きな対応力を有する。そして、この分解槽は、従来の廃水処理装置と比較して有機物処理能力が3〜4倍に向上させることができるため、曝気槽の増設が不要になる。また、余剰汚泥発生量の減少が可能になり、水質の安定化をはかることができる。
【0005】
また、特許文献2には、BOD成分を充分に低減させることができる廃水処理装置として、オゾン処理槽に廃水を通水してオゾン処理を行なう廃水処理装置において、オゾン処理槽にハニカム状または網状を有し、比表面積80〜200(m2/m3)、空隙率90〜97%のモジュールからなる充填材層が設けられている装置が記載されており、オゾン処理槽に供給されたオゾンによりSS成分が充分に分解され、オゾンの多くが酸素に変換され、充填材層に好気性環境を作り出すことができ、微生物が繁殖し、生物処理が充分に行なえることが記載されており、前記ハニカム状または網状のモジュールからなる充填材層について、ハニカム状または網状にするため廃水とオゾンとの気液接触率を高くし、かつ、SS成分による閉塞を防止することができると記載されており、モジュールを形成する材料について、プラスチック、たとえば化学繊維、塩化ビニル樹脂などの高分子化合物があげられ、化学的に安定であるとともに35〜65kg/m3と軽量であることが記載されている。
【0006】
【特許文献1】
実用新案登録第3081632号公報(2〜10頁)
【特許文献2】
特開2002−320984号公報(2〜5頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前記活性汚泥法では、処理槽で廃水と汚泥とを充分混合するために空気を用いるので、空気の使用量が微生物が消費する量よりも多く、余分の空気が放散される。また、廃水の一部が充分処理されないままで沈殿槽に流入することも考えられる。このため、処理槽を複数に区分して順次処理する方法が用いられている。これらの方法の場合、広い面積の処理槽や沈殿槽を必要とする。さらに、沈殿槽で除去される汚泥の量が増え、余剰汚泥として系外へ取出して処理しなければならない汚泥の量が増える。また、有機物中の窒素分は、好気性の条件下で処理されるので硝酸性の窒素に変わるだけで、これを取り除くことはできない。
【0008】
また、実用新案登録第3081632号公報に記載の廃水処理装置におけるBOD成分分解槽の場合、従来の廃水処理装置と比較して有機物処理能力が3〜4倍に向上させることができ、設備はコンパクトにできるが、接触材が、たとえばプラスチック製フィルムの成形ブロック、合成繊維の網や紐状のモジュールおよびプラスチックボールの浮球などであり、汚泥濃度が濃い場合、余剰汚泥が接触材に固着しやすいという問題がある。
【0009】
さらに、特開2002−320984号公報に記載の廃水処理装置の場合、オゾン処理槽に供給されたオゾンによりSS成分が充分に分解され、充填材層に好気性環境を作り出すことができ、適切な条件が維持される場合、BOD成分の分解効率も高くなるが、供給されるオゾン量が多い場合には微生物も分解されるため溶存オゾンのコントロールが困難という問題がある。また、充填材層としてハニカム状または網状積層状のものが使用されるが、これらのものを使用した場合、接触材に微生物膜が固着しにくいという問題がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記従来技術の問題を改善した廃水処理装置を提供するためになされたものであり、
箱体、前記箱体内の下部に設置された、空気を供給するためのノズルを有する散気管、前記箱体内に処理する廃水を供給するための廃水供給管、前記箱体内の前記散気管の上方に設置された微生物膜が付着する合成樹脂製の網状充填材、処理された廃水を放出するための処理廃水放出管を有する地上設置ユニット型廃水処理装置であって、前記網状充填材が、網状円筒状外筒に、外筒よりも小径の網状円筒状内筒を挿入した網状円筒状2重管からなる網状充填材であり、前記箱体内に処理する廃水を供給するための廃水供給管が、箱体内の上部に設けられており、箱体内壁と網状充填材との間に、供給された廃水が箱体下部に供給せしめられるための水路となる間隙および、箱体内の上部において供給された廃水と処理された廃水のそれぞれの流入と流出の経路を確保するためのガードを備え、廃水の一部が網状円筒状2重管の端面からも供給されることを特徴とする地上設置ユニット型廃水処理装置(請求項1)、
前記散気管に、箱体の上部に設けられた空気受入管から空気を供給するために、箱体側部に配置された空気供給管が連結されている請求項1記載の廃水処理装置(請求項2)、
前記箱体内の下部に設置された散気管に加えて、箱体内の下部から上部の間に設けられた1以上の散気管を有する請求項1記載の廃水処理装置(請求項3)、
前記網状円筒状2重管が、箱体中に格子状に、かつパレット状に積み重ねられている請求項1記載の廃水処理装置(請求項4)、
可搬型である請求項1記載の廃水処理装置(請求項5)、
請求項1記載の地上設置ユニット型廃水処理装置を使用して廃水を処理する方法であって、箱体内に廃水供給管から処理する廃水を供給し、箱体内の下部に設置されたノズルを有する散気管より空気を供給し、散気管の上方に設置された微生物膜が付着する、網状円筒状外筒に、外筒よりも小径の網状円筒状内筒を挿入した網状円筒状2重管からなる合成樹脂製の網状充填材に接触させて廃水処理を行ない、箱体内の上部に設けられた廃水供給管から供給された廃水が、箱体内壁と網状充填材との間に設けられた間隙を通って箱体下部に供給せしめられ、廃水の一部は、網状円筒状2重管の端面からも供給せしめられ、箱体内の上部において供給された廃水と処理された廃水のそれぞれの流入と流出の経路を確保するためのガードにより、供給された廃水と処理された廃水のそれぞれの経路が確保され、処理された廃水を箱体内の上部に設けられた処理廃水放出管から放出することを特徴とする廃水処理方法(請求項6)、および
空気噴射による振動により前記網状円筒状2重管に付着している余剰の微生物膜を脱落させ、網状円筒状2重管の目詰まりを防止する請求項6記載の廃水処理方法(請求項7)
に関する。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の地上設置ユニット型廃水処理装置は、箱体、前記箱体内の下部に設置された、空気を供給(バブル)するためのノズルを有する散気管、前記箱体内に処理する廃水を供給するための廃水供給管、前記箱体内の前記散気管の上方に設置された微生物膜が付着する合成樹脂製の網状充填材、処理された廃水を放出するための処理廃水放出管を有する地上設置ユニット型廃水処理装置である。
【0012】
前記地上設置ユニット型とは、たとえば従来の多くの廃水処理装置のように、土地に鉄筋コンクリート製の構造物として構築する廃水浄化処理装置や、地中に埋設される簡易型廃水浄化処理装置のようなものではなく、地上に設置して使用するユニット型の廃水処理装置のことである。地上設置ユニット型であることにより、小型の場合には移動可能であり、設置したその日から稼動させることができる。また、大型の場合でも、土木工事が不要であり、設置工期を短縮させることができる。
【0013】
前記箱体としては、従来から地上設置ユニット型廃水処理装置に使用されている材質、形状、大きさなどの箱体と同様のものを使用することができる。本発明に使用する箱体が、従来からの箱体と異なり得る点は、本発明においては、、空気を供給(バブル)するためのノズルを有する散気管を箱体の下部に設置するだけでなく、該散気管に加えて箱体内の下部から上部の間の1箇所以上に設けることがあるため、その分、箱体を上方に伸ばす場合がある点である。この場合、装置設置面積あたりの廃水処理量を増加させることが可能となる。
【0014】
前記箱体の材質としては、たとえば鉄、ステンレスなど、前記箱体の形状としては、たとえば直方体、円筒体などがあげられる。
【0015】
前記箱体の大きさとしては、たとえば縦1〜5m、さらにたとえば立ち置きの場合の2〜3mまたは横置きの場合の4〜5m、横2〜7m、さらにたとえば立ち置きの場合の2〜3mまたは横置きの場合の4〜5m、高さ2〜6m、さらにたとえば横置きの場合の3〜4mまたは立ち置きの場合の5〜6m程度のものが例示される。本発明の廃水処理装置を可搬型にする場合、トラックに載せることができる大きさという点から、たとえば縦1〜2m、横6〜7m、高さ2〜3m程度であるのが好ましい。
【0016】
前記箱体には、通常、生成する汚泥を排出するための汚泥排出口が箱体の下部に設けられている。また、処理する廃水を供給するための廃水供給管、処理された廃水を放出するための処理廃水放出管、廃水の処理に用いる空気を供給するための空気供給管などが必要により設けられている。
【0017】
前記廃水供給管は、箱体の下部に設けられていてもよく、上部に設けられていてもよい。
【0018】
前記廃水供給管が箱体の上部に設けられている場合、供給された廃水は、たとえば廃水溜りを経て箱体内壁と網状充填材との間に設けられた水路となる間隙を通って箱体下部に供給せしめられ、廃水処理後上部に設けられた処理廃水放出管から放出せしめられる。この場合、供給された廃水を箱体内に均一に供給・混合することができるため好ましい。
【0019】
前記箱体内壁と網状充填材との間に設けられた水路となる間隙を通って箱体下部に廃水が供給せしめられる場合、廃水は、箱体内壁と網状充填材との間隙を通って上昇することはなく、網状充填材下部に設けられた散気管から供給された空気によるエアリフトにより網状充填材中を上方向に押し上げられ、網状充填材と廃水とが反復接触し、有機物の分解効率を上昇させることができる。
【0020】
一方、前記廃水供給管が箱体の下部に設けられ、廃水が箱体の下部に供給される場合、供給された廃水は、網状充填材下部に設けられた散気管から供給された空気によるエアリフトにより上方向に押し上げられ、網状充填材と廃水とが反復接触し、廃水処理される。この場合、箱体内壁と網状充填材との間の間隙には上向きの流れが形成されるため、この部分では網状充填材と廃水との接触が充分でなくなるため、箱体内壁と網状充填材との間の間隙は小さい方がよい。
【0021】
前記箱体の下部に設置された、空気を供給(バブル)するためのノズルを有する散気管は、たとえば1mあたり2〜4本設けられ、通常1mあたり10〜20個のノズルを有する。前記散気管の間隔が広すぎる場合、空気との接触効率が低下しやすくなる。また、1mあたりのノズルの数が少なすぎる場合、空気供給不足となりやすく、多すぎる場合、空気吐出圧力が低下しやすくなる。
【0022】
前記ノズル1個あたりの空気供給量は、装置の高さなどにより異なるが、一般的には0.05〜0.5L/分程度であるのが、接触効率や経済性などから好ましい。
【0023】
前記ノズルは、散気管に設けた単なる孔から形成されていてもよく、また、多孔質パイプから形成されていてもよい。また、前記ノズルは、上向きに設けられていてもよく、下向きに設けられていてもよく、横向きに設けられていてもよいが、下向きに設けるのが目詰まりがおこりにくくなる点から好ましい。下向きに設ける場合、真下方向からみて約+45°および約−45°の2方向に設けるのが好ましい。なお、散気管を最下段以外に設ける場合、ノズルは、上向きでもよい。
【0024】
前記散気管に供給される空気は、箱体に設けられた空気供給管を通って供給されてもよいが、箱体の上部に設けられた空気受入管からの空気を、箱体側部に設けられた空気供給管を通して供給されてもよい。空気受入管からの空気を空気供給管を通して供給する場合、空気量の管理が容易である。
【0025】
前記散気管は、通常、箱体内の下部に設置され、その上方に微生物膜が付着する合成樹脂製の網状充填材(後述する)が設置されるが、設置される網状充填材が多い場合、箱体内の下部に設置した散気管からの空気だけでは充分でない場合がある。このような場合、箱体の下部に設置した散気管に加えて、箱体の下部から上部の間に1以上の散気管を追加設置することにより空気量の不足に対応することができる。散気管を追加設置する場合、その間隔としては、網状充填材の積み上げ厚さが約0.5〜0.7m/1箇所程度であるのが、箱体内に循環対流を発生させやすくなる点から好ましい。
【0026】
追加設置される散気管の数としては、上方への箱体延長長さにより異なるが、高さ3m位の場合には1〜3箇所程度、6m位の場合には2〜4箇所程度であるのが、空気供給圧力を低下させることができる点から好ましい。
【0027】
本発明の地上設置ユニット型廃水処理装置に使用する前記網状充填材は、網状円筒状外筒に、外筒よりも小径の網状円筒状内筒を挿入した網状円筒状2重管からなる充填材である。
【0028】
前記網状充填材が、網状円筒状外筒に、外筒よりも小径の網状円筒状内筒を挿入した網状円筒状2重管からなる網状充填材であるため、微生物膜が付着しやすく、また、微生物膜が付着した網状充填材中を廃水が均一に通過しやすく、廃水浄化性能が高くなる。たとえば、実用新案登録第3081632号公報に記載の廃水処理装置におけるBOD成分分解槽に使用されている接触材、たとえばプラスチック製フィルムの成形ブロック、合成繊維の網や紐状のモジュールおよびプラスチックボールの浮球などを使用した場合と比較して、微生物膜の付着性、微生物膜が付着した網状充填材中を廃水が通過する場合の均一通過性、空気との接触効率などが改善される。また、特開2002−320984号公報に記載の廃水処理装置に使用されているハニカム状または網状積層状の充填材層を使用した場合と比較して、微生物膜の付着性、微生物膜が付着した網状充填材中を廃水が通過する場合の均一通過性、余剰汚泥による閉塞などが改善される。
【0029】
また、前記網状充填材は、前述のごとく、箱体内の散気管の上方に設置されているため、散気管から供給された空気が網状充填材部に供給され、網状充填材に付着した微生物膜により廃水中のBOD成分が分解されるのに必要な酸素を必要な量だけ供給することができ(必要な量以上に供給しなくてもよい)、効率的にBOD成分を分解することができる。また、BOD成分が必要な量だけ分解されたのちは、嫌気性菌が好む雰囲気にして、固着汚泥の汚泥転換量を減少させることもできる。
【0030】
本発明に使用する合成樹脂製の網状充填材というのは、材質がポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル系樹脂などの合成樹脂から形成された、表面積に対する空隙率が70%以上、さらには80%以上で、98%以下、さらには97%以下、厚さが3mm以上、さらには3.5mm以上で、7mm以下、さらには6mm以下の網状、格子状、チェッカープレートのごとき形状(平面)を有するものが円筒状に成形されたものが、2重管にされたものである。
【0031】
前記網状充填材が合成樹脂製であるため、軽量で耐腐食性(耐久性)に優れ、所望の形状に成形しやすく、かつ、網目構造で内部に突起を有する形状にすることができるため微生物膜の付着が容易である。また、前記網状充填材の表面積に対する空隙率が前記範囲であるため、接触効率が高く、廃水の流動性がよい。前記空隙率が小さすぎる場合、微生物膜により閉塞しやすくなり、大きすぎる場合、空気との接触面積が小さくなる。さらに、前記網状充填材(濾材)の平面時の形状が、網状、格子状、チェッカープレートのごとき形状であるため、接触効率が高く、BODの分解性が高いという効果が得られる。
【0032】
前記網状、格子状、チェッカープレートのごとき形状の繰返単位の大きさとしては、たとえば60〜3100mm2、さらには1200〜1600mm2、したがって、空隙部分の大きさとしては20〜2600mm2、さらには960〜1300mm2であるのが、網状充填材の強度、比表面積や空隙率の点から好ましい。
【0033】
前記2重管を形成する網状円筒状外筒の直径としては、たとえば50mm以上、さらには55mm以上で、110mm以下、さらには80mm以下であり、前記2重管を形成する網状円筒状内筒の直径としては、たとえば20mm以上、さらには30mm以上で、80mm以下、さらには60mm以下であり、前記外筒の直径と内筒の直径との差としては、たとえば5mm以上、さらには10mm以上で、20mm以下、さらには15mm以下であるのが好ましい。
【0034】
前記網状円筒状外筒の直径が前記範囲の場合、接触面積の保持の点から好ましく、前記範囲よりも小さすぎる場合、閉塞しやすくなり、前記範囲よりも大きすぎる場合、接触面積が不足しやすくなる。また、前記網状円筒状内筒の直径が前記範囲の場合、循環対流接触効果の点から好ましく、前記範囲よりも小さすぎる場合、閉塞しやすくなり、前記範囲よりも大きすぎる場合、2重管効果が不足しやすくなる。さらに、前記網状円筒状外筒の直径と網状円筒状内筒の直径との差が前記範囲の場合、水が充分行き来しやすい点から好ましく、前記範囲よりも小さすぎる場合、水の移動がしにくく閉塞しやすくなり、前記範囲よりも大きすぎる場合、内筒の効果が減退しやすくなる。
【0035】
前記のごとき網状円筒状外筒と網状円筒状内筒とを2重管にする場合、外筒と内筒との隔たり(網状円筒状外筒の厚さの中心と網状円筒状内筒の厚さの中心との隔たり)が、均一になるのが接触面積の確保の点から好ましい。このような状態にするために、外筒と内筒とから2重管を形成する場合に、留め金具や支持材、特殊アジャスタなどを使用することにより、外筒と内筒との隔たりが、均一になるように調節することができる。
【0036】
なお、前記均一とは、外筒と内筒との隔たりが、隔たりの平均値の±20%程度以下、さらには±10%程度以下になっていることを意味する。
【0037】
また、前記網状円筒状における円筒状というのは、真円形の筒状のものに限らず、長径と短径との比(長径/短径)が1.5以下、さらには1.2以下のものをも含む概念である。長径/短径が大きすぎる場合、外筒と内筒との隔たりが均一になりにくくなる。
【0038】
なお、前記網状円筒状外筒および網状円筒状内筒を組み合わせる場合、網状円筒状外筒および網状円筒状内筒の空隙率、網状、格子状などの形状、その繰返し単位の大きさなどについては、どのような組合せも選択することができるが、空隙率、網状、格子状などの形状、その繰返し単位の大きさなどが異なる方が、箱体内での水との接触効率がよくなる。
【0039】
前記のごとき網状円筒状外筒と網状円筒状内筒とが2重管にされたものの長さは、それが設置される箱体の大きさにあわせて決めればよく、とくに制限はないが、取扱い性の点から1〜2m程度のものや3〜4m程度のものが多く使用される。
【0040】
前記網状充填材の製造に使用される網状円筒状外筒または網状円筒状内筒として使用される網状円筒状物の具体例としては、たとえば大日本プラスチック(株)製の表1に示すごとき特性を有するネトロンパイプ(商品名、ポリエチレン製またはポリプロピレン製)や、表2に示すごとき特性を有するネトロンシート(商品名、ポリエチレン製)を用いて製造した網状円筒状物などがあげられる。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
前記網状円筒状物などを組み合わせて網状円筒状外筒と網状円筒状内筒とからなる2重管にすることにより、本発明に使用する網状充填材を製造することができる。
【0044】
本発明に使用する網状円筒状2重管の具体例としては、たとえば前記ネトロンパイプHK−65を網状円筒状外筒とし、ネトロンパイプP−N2を網状円筒状内筒としたもの、ネトロンパイプGK−50を網状円筒状外筒とし、ネトロンパイプP−N1.5を網状円筒状内筒としたものなどがあげられる。
【0045】
前記網状円筒状2重管の比表面積としては、180m2/m3以上、さらには205m2/m3以上、とくには220m2/m3以上で、350m2/m3以下、さらには320m2/m3以下、とくには280m2/m3以下であるのが、空気と廃水との接触効率の点から好ましい。前記比表面積が小さすぎる場合、接触効率が低下しやすくなり、大きすぎる場合、網目が小さくなりすぎるため、付着汚泥で閉塞しやすくなる。
【0046】
前記網状充填材の前記箱体内への設置の仕方としては、たとえば図1に示すように、箱体1内の下部に設置された散気管3の上方に網状充填材2を形成する網状円筒状2重管211、212、……がその表面が接するように平行に1段に設置され(パレット状に設置され)、1段目が設置されたのち2段目が1段目とは直角方向に網状円筒状2重管221、222、……の表面が接するように平行に1段に設置され(パレット状に90°回転されて設置され)、2段目が設置されたのち3段目が2段目とは直角方向にその表面が接するように平行に1段に設置されるというように交互に必要段数設置する(格子状に、かつパレット状に積み重ねる)のが、空気との接触効率の点から好ましい。また、均一な循環対流がおこり、水流路ができる点から好ましい。このように横方向には平行に、縦方向には交互に垂直になるように積層することにより、空間を有効に利用することができ、効率よい廃水処理を行なうことができる。
【0047】
前記散気管3の上に積層する網状円筒状2重管の積層数としては、散気管3の外径、箱体の高さなどにもよるが、通常、6〜10層であるのが、エアリフトを抑制することができる点から好ましい。
【0048】
なお、縦方向に積層する網状円筒状2重管の積層数が多くなりすぎる場合、散気管3から供給される空気のみでは空気量が不足したり、積層する網状円筒状2重管の重量により、下に積層した網状円筒状2重管が変形したりする場合がある。このようなことが起こらないように、散気管の上に網状円筒状2重管をある程度の数、たとえば6〜10層程度積層したのち、新たに散気管3aを設置し、ついで、その上に網状充填材2aを設置するのが好ましい。このようにして箱体を上方に伸ばすことにより、同じ装置設置面積での廃水処理量を2倍、3倍と増加させることができる。
【0049】
前記6〜10層程度に積層された網状円筒状2重管(網状充填材)と散気管3aとの間には何も設けられておらず、前記6〜10層程度に積層された網状円筒状2重管(網状充填材)を通過してきた廃水は、散気管3aからの空気によるエアリフトによりさらに上方に供給される。図1に記載の散気管3aの下には、実際には網状充填材2が見えるが、散気管3aから供給される気泡を見やすくするために、網状充填材2を記載していない。
【0050】
なお、新たに散気管3aを設置し、ついで、その上に網状充填材2aを設置する場合、一般に、散気管3aと網状充填材2aとの間に網状または格子状などの受け金物を設け、その上に網状充填材2aが設置されるが、図1には記載されていない。
【0051】
前記散気管3を横方向に並べる数は、箱体1の横方向の大きさにより決まる。箱体1の横方向の大きさが大きすぎ、横方向に設置する網状円筒状2重管数が多くなりすぎる場合、ブロックに分割することにより、接触効率を維持することができる。
【0052】
前記箱体内に積層設置された網状円筒状2重管(網状充填材)と箱体内壁との間には、通常、2mm以上、さらには3mm以上で、15mm以下、さらには10mm以下の間隙が存在する。上方から廃水を供給する場合、この間隙の上部に供給されることにより、この間隙を通って廃水は下部に供給され、散気管3から供給された空気による上方向への流れにより網状充填材中を上方向に押し上げられ、網状充填材と廃水とが反復接触し、有機物の分解効率を上昇させることができる。
【0053】
前記間隙の上部に供給された廃水は間隙を通って下部に供給されるが、このとき全ての廃水が下部に供給されるのではなく、一部は網状円筒状2重管の端面からも供給される。この際、散気管3から供給された空気による上方向への流れに加え、網状円筒状2重管の端面から供給される流れが加わるため、流れが固定されて決まった流路ができてしまいにくく、均一な循環対流がおこりやすくなる。その結果、網状円筒状2重管に形成された微生物膜との接触がおこりやすくなり、高い廃水処理能力が得られる。
【0054】
前記散気管3の上方に網状充填材2が設置された上に、さらに散気管3aが設置され、網状充填材2aを設置する場合、散気管3から供給される空気に加え、散気管3aからも空気が供給されるため、散気管3aからの空気によってもエアリフトが生ずる。この際、散気管3aの位置でも廃水の供給(流入)がおこる。
【0055】
散気管3から供給される空気、散気管3aから供給される空気、散気管3aの上に設けられた散気管から供給される空気などを使用した好気性微生物による処理が終了したのち、そのまま上部に設けた処理廃水放出管から放出してもよいが、さらに、箱体の上方部分を嫌気性雰囲気にし、箱体内で嫌気消化を行ない、余剰汚泥量を減少させるとともに、硝酸性窒素を還元して窒素ガスとする脱窒を実施することもできる。また、散気管3aの上に設けられた散気管から供給される空気の量などを少なくして嫌気性雰囲気にし、箱体内で嫌気消化を行ない、余剰汚泥量を減少させるとともに、硝酸性窒素を還元して窒素ガスとする脱窒を実施することもできる。
【0056】
前記微生物膜が付着した網状充填材は、廃水中の浮遊物質を濾過する作用もする。
【0057】
前記好気性微生物としては、たとえばバチルスやコマモナスなど、嫌気性雰囲気下で働く微生物としては、たとえばアルカリゼニスやフラボバクテリウムなどがあげられ、これらの微生物が、網状充填材に付着することにより、微生物膜が付着した合成樹脂製の網状充填材が形成される。
【0058】
なお、新しい網状充填材には微生物が付着していないので、数日間は空気を送り、廃水を廃水処理装置に循環させて微生物膜を網状充填材表面に形成させるのが好ましい。
【0059】
前記説明では、廃水は上部に供給され、箱体内壁と網状充填材との間に設けられた間隙を通って箱体下部に供給されるが、最初から箱体下部に供給することもできる。この場合、箱体内の廃水は、下方の散気管から供給される空気によるエアリフトにより上方向に押し上げられ、網状充填材と廃水とが反復接触し、廃水処理されるが、箱体内壁と網状充填材との間の間隙には上向きの流れが形成され、微生物膜が付着した網状充填材と廃水との接触が充分でなくなるため、箱体内壁と網状充填材との間の間隙は小さい方(たとえば10mm以下、好ましくは5mm以下)が好ましい。
【0060】
前述のごとく、前記散気管に供給される空気は、外部から空気供給管を通して散気管に供給してもよいが、箱体の上部に設けた空気受入管から、箱体側部に配置した空気供給管を通して供給することもできる。この場合には、空気の供給量を一定にしやすい点から好ましい。また、廃水中の微生物によって処理されるべき有機物量(生化学的酸素要求量、BODのこと)の多少によって、空気量(吹込酸素量)を調整することが可能であり、過剰の空気を送る必要はない。たとえば、BODが330mg/Lの場合、廃水1Lを処理するための理論酸素量は0.456Lであり、空気として約2.2L供給すればよい。この場合、BOD除去率は約90%になるので、残存BODに相当する約10%が過剰に供給されることになる。空気量をこのように制限することにより、網状充填材に付着した微生物膜内部では嫌気性雰囲気となり、汚泥が一部自己消化され減少し、たとえば硝酸塩が還元されて窒素ガスになって除去され、浮遊物質も微生物膜で濾過され、除去される。さらに、微生物膜の特徴として、食物連鎖系が長く、ここにはバクテリア、原生動物のほか、輪虫類、線虫類、昆虫貧毛類も生存し、汚泥が自己消化され、活性汚泥法にくらべ、余剰汚泥の発生量が大幅に減少する。
【0061】
なお、図1中の4、4a、4bは、空気供給管と散気管とを接続するためのフランジであり、図1には、空気供給管および空気供給管側のフランジは記載されていない。一般に使用されているものと同様のものを使用すればよい。
【0062】
また、廃水を上部から供給する場合、供給された廃水と処理された廃水とがそれぞれの流路に流れ易くするように、たとえば供給された廃水と処理された廃水とがそれぞれの流路に流れやすくするためのガードを設けるなどして流出入経路を確保するのが好ましい。廃水を下部から供給する場合、供給された廃水が処理されながら上方に供給され、上部に達したときにはすべての廃水が処理されているため、廃水を上部から供給する場合のようにガードを設けたりする必要はない。
【0063】
図1には、廃水が上部、下部のいずれから供給される場合についても廃水供給管は記載されておらず、処理廃水放出管についても記載されていない。一般に使用されているものと同様のものを設ければよい。
【0064】
前述のごとき本発明の地上設置ユニット型廃水処理装置を使用して廃水を処理することにより、たとえば食品工場などから排出される廃水を、本発明の装置単独で2次処理可能な程度まで処理することができる。
【0065】
また、網状充填材以外の材質を、たとえばステンレス鋼にする場合には、長時間使用可能な装置とすることができる。
【0066】
なお、散気管に供給される空気の噴射による振動により、前記網状円筒状2重管に付着している余剰の微生物膜を脱落させ、網状円筒状2重管の目詰まりを防止することができる。
【0067】
【実施例】
つぎに、本発明を実施例に基づき説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0068】
実施例1
本発明の地上設置ユニット型廃水処理装置として、つぎのものを用いた。
【0069】
図1に記載のごとき装置であり、箱体の内寸が、縦2m、横2m、高さ3mであり、前記箱体内の下部に設置された、空気を供給するためのノズルを有する散気管が、外径25mm、長さ2m弱で、100mmおきに径2mmのノズルが真下方向から+45°、−45°の方向に交互に設けられている平行な管7本が、これらと直角方向で該管の端部で結合され、目字状になっているものであり、微生物膜が付着する合成樹脂製の網状充填材が、長さ2m弱のポリエチレン製のネトロンパイプHK−65(網状円筒状外筒)に、同じ長さのポリエチレン製のネトロンパイプP−N2(網状円筒状内筒)を挿入した網状円筒状2重管を25本平行にならべたものの上に、それと直角方向に長さ2m弱のポリエチレン製のネトロンパイプHK−65(網状円筒状外筒)に、同じ長さのポリエチレン製のネトロンパイプP−N2(網状円筒状内筒)を挿入した網状円筒状2重管を25本平行にならべたものを1単位(2層)とし、この単位を合計4単位積層したものであり、その上に設置された散気管が、前記散気管と同様の散気管であり(ただし、平行な管は3本でノズルは上向き)、その上に設置された微生物膜が付着する合成樹脂製の網状充填材が、前記網状充填材と同じものであり、前記箱体の底面に接するように汚泥排出口、底面から100mmの位置に下部の散気管、その上300mmに受け金網、受け金網上に網状充填材、その上700mmに第2の散気管、その上300mmに受け金網、受け金網上に網状充填材、該網状充填材の上端部にホッパー状を有する集水管が設けられており、そこから処理廃水が処理廃水放出管に放出される装置である。廃水供給管は、箱体の上面から100mmの位置に設けられており、空気は、箱体の上部に設けられた空気受入管からの空気を供給するために、箱体側部に配置された空気供給管に連結された散気管から供給された。
【0070】
供給された廃水は、箱体の壁面と網状充填材とからなる約10mmの間隙を通って下部の散気管部に供給され、散気管からの空気により上方向への流れとなり、微生物膜が付着した網状充填材と接触し、BOD成分が分解された。
【0071】
廃水の供給量は、BOD成分の含有量が約330ppmで約10L/分で、20時間供給した。空気の供給量は、下部の散気管(平行な管7本、1本にノズル20個)のノズル1個に対して約0.15L/分、上部の散気管(平行な管3本、1本にノズル20個)のノズル1個に対して約0.1L/分であった。このような運転条件で運転することにより、約330ppmのBOD成分の含有量を約35ppmにすることができた。
【0072】
前記運転により発生する汚泥の量は、廃水10kLあたりおよそ29Lであった。
【0073】
なお、廃水原水、処理廃水の分析値を表3に示す。分析方法はJIS K 0102によった。
【0074】
実施例2
実施例1で使用した装置を用い、得られた処理廃水を浮遊物を捕捉するための凝集沈殿処理できる設備を追加して処理した以外、実施例1と同様の条件で廃水処理を行なった。この結果、BOD消化に必要な理論空気量よりもやや多めに供給すればよいことがわかった。この運転により発生した汚泥の量は、廃水10kLあたりおよそ33Lであった。
【0075】
なお、廃水原水、処理廃水の1例の分析値を表3に示す。分析方法はJIS K 0102によった。
【0076】
【表3】
【0077】
表3から、本発明の廃水処理装置がコンパクトで簡単な装置でありながら、処理効率が高く、優れたものであることがわかる。
【0078】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、空気を充分に溶存・含有し、さらに、これを泡状にして含んだ廃水がエアリフトを構成している箱体内を上昇する。箱体内には微生物膜が付着し、合成樹脂で構成された網状充填材が充填されており、空気を含んだ廃水がこの微生物膜と反復接触するため、廃水中の有機物と溶存酸素とが微生物により反応して有機物が酸化分解される。また、廃水は、必ず網状充填材内を通過するので、未処理の廃水が系外へ放出されることがない。また、BOD負荷に見合った量の空気量を供給すれば、送気用の動力も節約することができ、箱内の微生物膜内は嫌気雰囲気となるので、汚泥の減少と脱窒とが可能となる。さらに、微生物が付着した網状充填材によって廃水中の浮遊物質も濾過・除去される。
【0079】
また、本発明に使用する網状充填材は、円筒網状2重管構造であり、これを箱体内に格子状に積むことにより単位体積あたりの微生物量を充分高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の地上設置ユニット型廃水処理装置の一例の一部切欠斜視説明図である。
【図2】従来のBOD成分分解槽の一例の一部切欠斜視説明図である。
【符号の説明】
1 箱体
2、2a 網状充填材
211、212、221、222 網状円筒状2重管
3、3a 散気管
4、4a、4b フランジ
21 分解槽
22 水槽
23 接触材
24 導入口
25 バイパスパイプ(導管)
26 排水口
Claims (7)
- 箱体、前記箱体内の下部に設置された、空気を供給するためのノズルを有する散気管、前記箱体内に処理する廃水を供給するための廃水供給管、前記箱体内の前記散気管の上方に設置された微生物膜が付着する合成樹脂製の網状充填材、処理された廃水を放出するための処理廃水放出管を有する地上設置ユニット型廃水処理装置であって、前記網状充填材が、網状円筒状外筒に、外筒よりも小径の網状円筒状内筒を挿入した網状円筒状2重管からなる網状充填材であり、前記箱体内に処理する廃水を供給するための廃水供給管が、箱体内の上部に設けられており、箱体内壁と網状充填材との間に、供給された廃水が箱体下部に供給せしめられるための水路となる間隙および、箱体内の上部において供給された廃水と処理された廃水のそれぞれの流入と流出の経路を確保するためのガードを備え、廃水の一部が網状円筒状2重管の端面からも供給されることを特徴とする地上設置ユニット型廃水処理装置。
- 前記散気管に、箱体の上部に設けられた空気受入管から空気を供給するために、箱体側部に配置された空気供給管が連結されている請求項1記載の廃水処理装置。
- 前記箱体内の下部に設置された散気管に加えて、箱体内の下部から上部の間に設けられた1以上の散気管を有する請求項1記載の廃水処理装置。
- 前記網状円筒状2重管が、箱体中に格子状に、かつパレット状に積み重ねられている請求項1記載の廃水処理装置。
- 可搬型である請求項1記載の廃水処理装置。
- 請求項1記載の地上設置ユニット型廃水処理装置を使用して廃水を処理する方法であって、箱体内に廃水供給管から処理する廃水を供給し、箱体内の下部に設置されたノズルを有する散気管より空気を供給し、散気管の上方に設置された微生物膜が付着する、網状円筒状外筒に、外筒よりも小径の網状円筒状内筒を挿入した網状円筒状2重管からなる合成樹脂製の網状充填材に接触させて廃水処理を行ない、箱体内の上部に設けられた廃水供給管から供給された廃水が、箱体内壁と網状充填材との間に設けられた間隙を通って箱体下部に供給せしめられ、廃水の一部は、網状円筒状2重管の端面からも供給せしめられ、箱体内の上部において供給された廃水と処理された廃水のそれぞれの流入と流出の経路を確保するためのガードにより、供給された廃水と処理された廃水のそれぞれの経路が確保され、処理された廃水を箱体内の上部に設けられた処理廃水放出管から放出することを特徴とする廃水処理方法。
- 空気噴射による振動により前記網状円筒状2重管に付着している余剰の微生物膜を脱落させ、網状円筒状2重管の目詰まりを防止する請求項6記載の廃水処理方法。
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