JP3890555B2 - 空気圧機器選定システム、空気圧機器選定方法、空気圧機器選定プログラム及び記録媒体 - Google Patents

空気圧機器選定システム、空気圧機器選定方法、空気圧機器選定プログラム及び記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気圧機器選定システム、空気圧機器選定方法、空気圧機器選定プログラム及び記録媒体に関し、指定された条件を満たす最適の空気圧機器を選定する場合に用いて好適な空気圧機器選定システム、空気圧機器選定方法、空気圧機器選定プログラム及び記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
ユーザの指定する空気圧システム(切換弁からエアシリンダに至る端末システム)をつくるため、空気圧操作システム設計用計算尺(特公昭53−21320号公報参照)が考えられた。
【0003】
この計算尺は、複動シリンダのストローク移動時間を求める計算式、シリンダの出力を求める計算式、シリンダや配管の消費空気量を求める計算式、その他の計算式を満足するように、関係目盛を計算尺表裏の固定尺と滑尺に目盛り、カーソル操作を併用して、システム設計に必要な諸元を迅速に計算できるようにしたものである。
【0004】
このように、従来は、正確な動特性シミュレーションができなかったので、前記の計算尺による近似的な簡易計算で機器を選定せざるを得なかった。そのため、機器選定の結果は、要求値を満たす確率が相当低く、最小の機器群でシステムを構成し、最小の消費エネルギや最小のコストを実現させることは不可能であった。
【0005】
現在、精度及び信頼性が高い計算方法を使用し、ユーザが指定する条件を満たす最適機器群を迅速に選定する方法の開発が要請されている。そして、選定に際しては、▲1▼:負荷条件(選定されたシステムが、指定された作動部(空気圧アクチュエータ)の負荷質量・推力、使用目的及び供給空気圧力等の入力条件に応えて、十分に作動できる力学的条件を満たすこと)、▲2▼:速度条件(選定されたシステムが、指定された全ストローク時間内に空気圧アクチュエータの出力部材(例えばシリンダのピストン)がストロークエンドに到達できること)、▲3▼:強度条件(選定されたシステムが、指定された負荷条件を満たし、空気圧アクチュエータの座屈、変形、破壊などが起こらないものであること)、▲4▼:接続条件(選定されたシステムを構成する機器を正常に接続することができること)を満たすことが必要である。
【0006】
そこで、本出願人は、上述の条件を実現することができる空気圧機器の選定方法を提案した(例えば特開平2000−179503号公報参照)。この選定方法においては、従来から行われてきた有効断面積法とは異なり、動特性解析法を用いることで高精度な選定を実現させることができるという利点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述の提案例に係る空気圧機器の選定方法の機能や計算手法を更に向上させて、空気圧機器の選定方法に関する精度を向上させると共に、各種機器の選定の操作性を向上させることができる空気圧機器選定システム、空気圧機器選定方法、空気圧機器選定プログラム及び記録媒体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る空気圧機器選定システムは、コンピュータと、前記コンピュータに接続された少なくとも空気圧機器に関するデータベースと、前記コンピュータに接続され、操作者の入力操作に基づく入力データを前記コンピュータに入力する入力装置と、前記コンピュータに接続され、該コンピュータからの処理情報を表示する表示装置とを有する空気圧機器選定システムにおいて、前記入力装置からの入力データに基づいてシリンダ駆動システムの選定処理を行う第1の選定処理部と、前記入力装置からの入力データ及び前記第1の選定処理部による選定結果に基づいてショックアブソーバの選定処理を行う第2の選定処理部とを有することを特徴とする。
【0009】
これにより、提案例に係る空気圧機器の選定方法(特開平2000−179503号公報参照)よりも多機能にすることができると共に、計算手法をより向上させることができ、空気圧機器の選定方法に関する精度を向上させることができる。
【0010】
この場合、前記第1の選定処理部は、前記入力装置からの入力データに基づいて空気圧回路構成を設定する回路設定処理部と、前記設定された空気圧回路に関連する機器であって、かつ、前記入力装置を通じて入力された使用条件を満足する機器を、前記データベースに登録された機器に関する情報に基づいて自動選定する機器選定処理部と、前記選定された機器のうち、前記入力装置を通じて選択された機器と前記設定された空気圧回路に基づいて前記シリンダ駆動システムの特性を計算する特性計算処理部を有するようにしてもよい。
【0011】
また、前記第1の選定処理部は、回路設定のための第1の設定画面と、前記使用条件を入力するための第2の設定画面をマルチ表示する表示処理部を有するようにしてもよい。この場合、第1の設定画面の回路設定を見ながら第2の設定画面を使って使用条件を入力することができ、設定に関する操作性の向上を実現させることができる。
【0012】
前記第1の選定処理部は、前記特性計算処理部にて得られた特性値をグラフ表示する表示処理部を有するようにしてもよい。これにより、特性値をイメージで捕らえることができ、他の設定に係る特性との比較を簡単に行うことができる。
【0013】
また、第1の選定処理部は、少なくとも前記設定された空気圧回路と、前記選択された機器の情報と、前記入力された使用条件と、前記特性計算処理部にて得られた特性値をマルチ表示する表示処理部を有するようにしてもよい。これにより、第1の選定処理部を通じて設定された結果表示として、少なくとも前記設定された空気圧回路と、前記選択された機器の情報と、前記入力された使用条件と、前記特性計算処理部にて得られた特性値がマルチ表示されるため、設定した情報を一目で確認することができ、回路設計のための検証を迅速に行うことができる。
【0014】
また、前記回路設定処理部は、回路構成の要求に基づいて前記使用条件を満足する各種機器に関する情報を回路構成図と共にリスト表示する表示処理部を有するようにしてもよい。通常、回路設計においては、使用条件を満足する回路を経験的に設定するようにしているため、最適な回路に至るまでに膨大な時間がかかるという問題があったが、この回路設定処理部により、使用条件を満足する各種機器を自動的に選定して、リスト表示することができるため、操作者は、リスト表示された機器から最適な機器を回路構成図を見ながら選定すればよいため、選定時間の短縮化を図ることができる。
【0015】
また、前記第1の選定処理部は、ガイダンス指示に基づいて前記空気圧回路に関連する機器を選択するための選択画面と、前記使用条件を入力するための入力画面とを使用者の指示に従って順番に表示する表示処理部を有するようにしてもよい。
【0016】
これにより、たとえ複雑な手順を伴う設定処理においても、ガイダンス指示に従って例えば項目を選択していくだけで、簡単に設定処理を行うことができ、操作性の向上を図ることができる。
【0017】
また、前記機器選定処理部は、前記設定された空気圧回路に関連する機器であって、かつ、前記使用条件を満足する機器をリスト形式で表示し、表示された機器リストのうち、選択された機器に対応する少なくとも外形画像と仕様説明を表示する表示処理部とを有するようにしてもよい。
【0018】
通常、機器の選定においては、各種機器の様々なデータを把握して経験的に抽出するようにしているが、選定に膨大な時間がかかるという問題があった。しかし、この機器選定処理部により、使用条件を満足する各種機器を自動的に選定して、リスト表示し、更に、選択された機器に対応する少なくとも外形画像と仕様説明を表示することができるため、操作者は、リスト表示された機器から最適な機器を外形画像と仕様説明を見ながら選定すればよいため、選定時間の短縮化を図ることができる。
【0019】
このように、上述の各種表示処理部を備えることで、各種機器の選定の操作を表示画面を見ながら例えばGUI(Graphical User Interface)に基づいて簡単に行うことができ、操作性の向上を達成させることができる。
【0020】
また、前記第1の選定処理部は、前記入力装置からの入力データに基づいて設定された空気圧回路と、該空気圧回路に関連して任意に選定された機器と、前記入力装置を通じて入力された使用条件に基づいて前記シリンダ駆動システムの特性を計算する独立特性計算処理部を有するようにしてもよい。
【0021】
これは、設定された入力条件を満足するシリンダ駆動システムの機器を選定している過程において、途中から使用条件を変更した場合や、使用条件を任意に設定した場合に、前記機器の選定過程にある設定データをリセットすることなく、独立特性計算処理部を用いて、新たな使用条件を満足する機器の選定を独立に行うことができ、データの再設定等の無駄な操作をなくすことができる。
【0022】
前記使用条件として、スピードコントローラやスピードエキゾーストコントローラ等の調整型駆動制御機器のニードル開度を含むようにしてもい。これにより、ユーザは実物を調整することと同じように、開度を調整しながら全ストローク時間及び緩衝能力などが要求を満足するかどうかを簡単にチェックすることができる。
【0023】
前記独立特性計算処理部は、前記空気圧回路を設定するための第3の設定画面と、前記使用条件を入力するための第4の設定画面と、使用する機器の識別番号を入力するための第5の設定画面をマルチ表示する表示処理部を有するようにしてもよい。また、前記独立特性計算処理部は、少なくとも前記設定された空気圧回路と、前記任意に選定された機器の情報と、前記入力された使用条件と、得られた特性値をマルチ表示する表示処理部を有するようにしてもよいし、回路構成の要求に基づいて前記任意に選択された各種機器に関する情報を回路構成図と共にリスト表示する表示処理部を有するようにしてもよい。
【0024】
これらの各種表示処理部を備えることによって、独立特性計算処理部での各種機器の選定の操作を表示画面を見ながら簡単に行うことができ、操作性の向上を達成させることができる。
【0025】
また、本発明においては、計算された前記シリンダ駆動システムの特性に基づいて、シリンダが吸収すべきエネルギを計算する緩衝計算処理部を有するようにしてもよい。これにより、各種機器の選定によって構築されたシリンダ駆動システムの緩衝能力を判断することが可能となる。
【0026】
また、本発明においては、計算された前記シリンダ駆動システムの特性と前記入力装置を通じて入力された湿度情報に基づいて、前記シリンダ駆動システムに発生する結露の確率を計算する結露計算処理部を有するようにしてもよい。
【0027】
通常、シリンダ駆動システムの結露は、調質後の圧縮空気がアクチュエータの作動中に発生する結露(水分の凝縮)を指す。この結露は、現象的に内部結露と外部結露とがある。内部結露は、空気自身の温度低下のため、空気中の水分が機器あるいは配管の内部に結露する現象であり、外部結露は、低音空気がそれに接触する機器を冷やし、機器の外表面に環境空気中の水分が結露する現象をいう。
【0028】
そして、この発明では、結露計算処理部において前記シリンダ駆動システムに発生する結露の確率を計算するようにしているため、この計算結果に基づいて結露防止策を検討することができ、選定されたシリンダ駆動システムの使用上の信頼性の向上を図ることができる。
【0029】
一方、前記第2の選定処理部は、前記入力装置からの入力データに基づいてショックアブソーバの種類を設定する種類設定処理部と、前記入力装置からの入力データに基づいて少なくとも衝突形態と使用条件を設定する条件設定処理部と、前記設定された少なくとも衝突形態と使用条件に基づいて、前記設定された種類のうちから最適なサイズのショックアブソーバを選定するショックアブソーバ選択処理部とを有するようにしてもよい。
【0030】
この場合、前記条件設定処理部は、前記第1の選定処理部にて設定された使用条件のうち、少なくとも衝突条件を、前記ショックアブソーバを選定するための条件として自動設定するようにしてもよい。
【0031】
また、本発明は、前記第1及び第2の選定処理部における前記シリンダ駆動システム及びショックアブソーバの選定に使用される各入力項目に対応した参照リストに、それぞれ使用頻度の高い入力値を予め登録するリスト登録処理部を有するようにしてもよい。これにより、設定値等の入力時において、参照リストを使用することで、使用頻度の高い値を参照することができ、入力時間の短縮化を効率よく図ることができる。
【0032】
また、使用される単位系が予め登録された複数のリストのうち、前記入力装置からの入力データに基づく単位系のリストを選択する単位系選択処理部を有するようにしてもよい。これにより、入力の段階で、単位系を選択することで、あらためて単位換算をする必要がなくなり、入力した数値をそのまま使用することができる。
【0033】
また、本発明に係る空気圧機器選定方法は、コンピュータと、前記コンピュータに接続された少なくとも空気圧機器に関するデータベースと、前記コンピュータに接続され、操作者の入力操作に基づく入力データを前記コンピュータに入力する入力装置と、前記コンピュータに接続され、該コンピュータからの処理情報を表示する表示装置とを有する空気圧機器選定システムにて使用される空気圧機器選定方法において、前記入力装置からの入力データに基づいてシリンダ駆動システムの選定処理を行う第1の選定処理ステップと、前記入力装置からの入力データ及び前記第1の選定処理ステップによる選定結果に基づいてショックアブソーバの選定処理を行う第2の選定処置ステップとを有し、前記第1の選定処理ステップは、前記入力装置からの入力データに基づいて空気圧回路構成を設定する回路設定処理ステップと、前記設定された空気圧回路に関連する機器であって、かつ、前記入力装置を通じて入力された使用条件を満足する機器を、前記データベースに登録された機器に関する情報に基づいて自動選定する機器選定処理ステップと、前記選定された機器のうち、前記入力装置を通じて選択された機器と前記設定された空気圧回路に基づいて前記シリンダ駆動システムの特性を計算する特性計算処理ステップとを有し、前記第2の選定処理ステップは、前記入力装置からの入力データに基づいてショックアブソーバの種類を設定する種類設定処理ステップと、前記入力装置からの入力データに基づいて少なくとも衝突形態と使用条件を設定する条件設定処理ステップと、前記設定された少なくとも衝突形態と使用条件に基づいて、前記設定された種類のうちから最適なサイズのショックアブソーバを選定するショックアブソーバ選択処理ステップとを有し、前記条件設定処理ステップは、前記第1の選定処理ステップにて設定された使用条件のうち、少なくとも衝突条件を、前記ショックアブソーバを選定するための条件として自動設定することを特徴とする。
【0034】
また、本発明に係る空気圧機器選定プログラムは、コンピュータと、前記コンピュータに接続された少なくとも空気圧機器に関するデータベースと、前記コンピュータに接続され、操作者の入力操作に基づく入力データを前記コンピュータに入力する入力装置と、前記コンピュータに接続され、該コンピュータからの処理情報を表示する表示装置とを有する空気圧機器選定システム、前記入力装置からの入力データに基づいてシリンダ駆動システムの選定処理を行う第1の選定処理手段、前記入力装置からの入力データ及び前記第1の選定処理手段による選定結果に基づいてショックアブソーバの選定処理を行う第2の選定処理手段、として機能させるための空気圧機器選定プログラムであって、前記第1の選定処理手段は、前記入力装置からの入力データに基づいて空気圧回路構成を設定する回路設定処理手段と、前記設定された空気圧回路に関連する機器であって、かつ、前記入力装置を通じて入力された使用条件を満足する機器を、前記データベースに登録された機器に関する情報に基づいて自動選定する機器選定処理手段と、前記選定された機器のうち、前記入力装置を通じて選択された機器と前記設定された空気圧回路に基づいて前記シリンダ駆動システムの特性を計算する特性計算処理手段とを有し、前記第2の選定処理手段は、前記入力装置からの入力データに基づいてショックアブソーバの種類を設定する種類設定処理手段と、前記入力装置からの入力データに基づいて少なくとも衝突形態と使用条件を設定する条件設定処理手段と、前記設定された少なくとも衝突形態と使用条件に基づいて、前記設定された種類のうちから最適なサイズのショックアブソーバを選定するショックアブソーバ選択処理手段とを有し、前記条件設定処理手段は、前記第1の選定処理手段にて設定された使用条件のうち、少なくとも衝突条件を、前記ショックアブソーバを選定するための条件として自動設定することを特徴とする。
【0035】
また、本発明に係る記録媒体は、コンピュータと、前記コンピュータに接続された少なくとも空気圧機器に関するデータベースと、前記コンピュータに接続され、操作者の入力操作に基づく入力データを前記コンピュータに入力する入力装置と、前記コンピュータに接続され、該コンピュータからの処理情報を表示する表示装置とを有する空気圧機器選定システム、前記入力装置からの入力データに基づいてシリンダ駆動システムの選定処理を行う第1の選定処理手段、前記入力装置からの入力データ及び前記第1の選定処理手段による選定結果に基づいてショックアブソーバの選定処理を行う第2の選定処理手段、として機能させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記第1の選定処理手段は、前記入力装置からの入力データに基づいて空気圧回路構成を設定する回路設定処理手段と、前記設定された空気圧回路に関連する機器であって、かつ、前記入力装置を通じて入力された使用条件を満足する機器を、前記データベースに登録された機器に関する情報に基づいて自動選定する機器選定処理手段と、前記選定された機器のうち、前記入力装置を通じて選択された機器と前記設定された空気圧回路に基づいて前記シリンダ駆動システムの特性を計算する特性計算処理手段とを有し、前記第2の選定処理手段は、前記入力装置からの入力データに基づいてショックアブソーバの種類を設定する種類設定処理手段と、前記入力装置からの入力データに基づいて少なくとも衝突形態と使用条件を設定する条件設定処理手段と、前記設定された少なくとも衝突形態と使用条件に基づいて、前記設定された種類のうちから最適なサイズのショックアブソーバを選定するショックアブソーバ選択処理手段とを有し、前記条件設定処理手段は、前記第1の選定処理手段にて設定された使用条件のうち、少なくとも衝突条件を、前記ショックアブソーバを選定するための条件として自動設定することを特徴とする。
【0036】
これら本発明に係る空気圧機器の選定方法、空気圧機器選定プログラム並びに記録媒体においても、提案例に係る空気圧機器の選定方法(特開平2000−179503号公報参照)よりも多機能にすることができると共に、計算手法をより向上させることができ、空気圧機器の選定方法に関する精度を向上させることができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る空気圧機器選定システム、空気圧機器選定方法、空気圧機器選定プログラム及び記録媒体の実施の形態例を図1〜図63を参照しつつ説明する。
【0038】
まず、本実施の形態に係る空気圧機器選定システム10は、図1に示すように、プログラムの動作用並びにデータの転送用として使用されるメインメモリ12と、外部機器とのデータのやりとりを行う入出力ポート14と、プログラムの実行処理を行うCPU16とを有する。これらメインメモリ12、入出力ポート14及びCPU16は、システムバス18を通じて接続されている。
【0039】
入出力ポート14には、CPU16からの指令に基づいてハードディスク20に対してアクセスを行うハードディスクドライブ(HDD)22と、ユーザによって操作される座標入力装置(例えばマウス)24と、ユーザによって入力操作されるキーボード26と、プログラムを通じて作成された画像やハードディスク20に記録された画像等を表示するディスプレイ28と、複数のデータベースDB1〜DB6が少なくとも接続されている。
【0040】
また、複数のデータベースDB1〜DB6の内訳は、シリンダに関する情報が蓄積された第1のデータベースDB1と、電磁弁やサイレンサに関する情報が蓄積された第2のデータベースDB2と、駆動機器に関する情報が蓄積された第3のデータベースDB3と、管に関する情報が蓄積された第4のデータベースDB4と、継手に関する情報が蓄積された第5のデータベースDB5と、ショックアブソーバに関する情報が蓄積された第6のデータベースDB6である。
【0041】
前記ハードディスク20には、OSやアプリケーションプログラム並びに各種データが記録されている。また、アプリケーションプログラムとしては、既存の文書作成プログラムや表計算プログラムのほか、本発明に係る空気圧機器の選定方法を実現する本実施の形態に係る空気圧機器選定プログラム50(図3参照)等がある。
【0042】
本実施の形態に係る空気圧機器選定プログラム50は、起動されると、まず、図2に示すメニュー画面52を表示する。このメニュー画面52には、「シリンダ駆動システムの選定」、「ショックアブソーバの選定」及び「各種設定」の少なくとも3つの項目が挙げられている。「各種設定」としては、シリンダ駆動システム機器選定とショックアブソーバ選定にある入力項目のドロップダウンリストに使用頻度の高い入力値を登録する汎用マスタと、使用する単位規格を選択する単位マスタがある。
【0043】
そして、この空気圧機器選定プログラム50は、図3に示すように、座標入力装置24等からの入力データに基づいてシリンダ駆動システムの選定処理を行う第1の選定処理部60と、座標入力装置24等からの入力データ及び/又は第1の選定処理部60による選定結果に基づいてショックアブソーバの選定処理を行う第2の選定処理部62と、汎用マスタを実現するリスト登録処理部64と、単位マスタを実現する単位系選択処理部66とを有する。
【0044】
第1の選定処理部60は、入力された使用条件等に基づいて、最適、かつ、最小サイズのシリンダ、電磁弁、速度制御弁及びチューブなどの品番を自動的に選定する機能を有する。
【0045】
第2の選定処理部62は、入力された使用条件及び衝突条件によりショックアブソーバを最適に選定する機能を有する。直線衝突、回転衝突、シリンダ駆動、モータ駆動、自由落下など、多様な衝突パターンに対応することができるようになっている。
【0046】
そして、第1の選定処理部60は、図4に示すように、座標入力装置24等からの入力データに基づいて空気圧回路構成を設定する回路設定処理部70と、設定された空気圧回路に関連する機器であって、かつ、座標入力装置24等を通じて入力された使用条件を満足する機器を各種データベースに登録された機器に関する情報に基づいて自動選定する機器選定処理部72と、前記選定された機器のうち、座標入力装置24等を通じて選択された機器と前記設定された空気圧回路に基づいてシリンダ駆動システムの特性を計算する特性計算処理部74とを有する。
【0047】
この第1の選定処理部60では、従来の合成有効断面積法による目安法の代わりに、管路を含む流体力学の基本方程式を連立させて解く、いわゆる動特性解析方法を導入し、スピードコントローラの取付位置による特性上の差異も正確に計算できるようになっている。
【0048】
また、この第1の選定処理部60は、座標入力装置24等からの入力データに基づいて設定された空気圧回路と、該空気圧回路に関連して任意に選定された機器と、座標入力装置24等を通じて入力された使用条件に基づいて前記シリンダ駆動システムの特性を計算する独立特性計算処理部76を有する。
【0049】
この独立特性計算処理部76は、使用回路と、シリンダ、電磁弁などの品番を入力することによって、圧力、変位、速度、加速度の動特性と空気消費量などの特性値を計算・表示する機能を有する。この独立特性計算処理部76によって、第1の選定処理部60での自動選定結果(機器選定処理部72での選定結果)に対する変更又はユーザの自主選定を自由に行うことができるようになっている。
【0050】
更に、この第1の選定処理部60は、計算された前記シリンダ駆動システムの特性に基づいて、シリンダが吸収すべきエネルギを計算する緩衝計算処理部78と、計算された前記シリンダ駆動システムの特性と座標入力装置24等を通じて入力された湿度情報に基づいて、シリンダ駆動システムに発生する結露の確率を計算する結露計算処理部80とを有する。
【0051】
緩衝計算処理部78は、シリンダ駆動システムの機器選定あるいは特性計算の結果から吸収エネルギを計算して、シリンダの緩衝能力を判定する機能を有し、第2の選定処理部62への移行も可能となっており、最適なショックアブソーバの選定も行えるようになっている。また、シリンダの運動エネルギと推力エネルギの計算に動特性計算による終端速度と終端圧力(クッション付きシリンダの場合、クッションに突入するときの速度と圧力)が用いられるため、より正確な計算を実現することができる。
【0052】
結露計算処理部80は、シリンダと配管のサイズのみならず、供給空気の湿度、温度及び圧力も考慮に入れた結露判断基準を用いるようにしている。また、実験における結露現象の不確定さに基づき、結露確率を導入し、結露の可能性を予測するようにしている。具体的には、シリンダ駆動システムの機器選定あるいは特性計算の結果からシステムの水ミスト発生量及びシリンダの配管の体積比を計算し、結露の発生確率を予測するようになっている。
【0053】
なお、この空気圧機器選定プログラム50は、典型的な複動シリンダ・メータアウト回路はもちろん、メータイン回路、メータインアウト回路、更には単動シリンダ回路及び急速排気弁を使用した回路などにも適用可能である。
【0054】
更に、この空気圧機器選定プログラム50においては、電磁弁などの空気圧機器の流量特性の表示と計算式をISO6358による流量特性表示法に準拠させている。
【0055】
即ち、音速コンダクタンスと臨界圧力比の対によって、流量特性を表示するようになっている。ここで、音速コンダクタンスとは、チョーク流れ状態の機器の通過質量流量を、上流絶対圧力と標準状態の密度の積で割った値をいう。臨界圧力比とは、この値より小さいとチョーク流れになり、この値以上であると亜音速流れになる圧力比(下流圧力/上流圧力)をいう。
【0056】
チョーク流れとは、上流圧力が下流圧力に対して高く、機器のある部分で速度が音速に達している流れをいう。気体の質量流量は上流圧力に比例し、下流圧力には依存しない。亜音速流れとは、臨界圧力比以上の流れをいう。標準状態とは、温度20℃、絶対圧力0.1MPa(=100kPa=1bar)、相対湿度65%の空気の状態をいう。なお、空気量の単位の後に略号(ANR)をつけて表記する。
【0057】
また、第1の選定処理部60は、機器選定入力画面100(図5)を表示するための第1の表示処理部82を有する。この機器選定入力画面100は、図5に示すように、設定過程にある回路構成を表示するための回路設定部102と、使用条件を入力するための条件設定部104とを有する。
【0058】
回路設定部102は、選択されたシリンダのタイプに対応する回路図102aと、選択された駆動制御機器のタイプに対応する回路図102bと、選択された電磁弁のタイプに対応する回路図102cと、回路設定処理部70(図4参照)を起動するための回路構成要求ボタン106とがそれぞれ表示されるようになっている。
【0059】
条件設定部104は、3つの大項目、即ち、全ストローク時間の項目104a、配管の項目104b及び負荷の項目104cに分かれており、全ストローク時間の項目104aには、ストローク、動作方向、全ストローク時間、供給圧力、周囲温度をそれぞれ入力するための入力欄が表示され、配管の項目104bには、全長(右、左)、スピードコントローラ配置(右、左)をそれぞれ入力するための入力欄が表示され、負荷の項目104cには、負荷質量、負荷力(要求推力)、取付角度、使用用途、負荷率、摩擦係数をそれぞれ入力するための入力欄が表示されるようになっている。
【0060】
ここで、全ストローク時間とは、電磁弁を通電(非通電)してから、シリンダのピストン(ロッド)がストローク終端に到達するまでの時間をいう。負荷質量及び負荷力については、まず、シリンダに作用する負荷は慣性負荷、力負荷、弾性負荷、粘性負荷など多種の形態があるが、この空気圧機器選定プログラム50では、シリンダ駆動システムにおいて使用される慣性負荷と力負荷について「負荷質量」と「負荷力」の入力項目で対応するようにしている。
【0061】
ピストンの作動方向に作用する負荷力は、▲1▼:負荷質量の重力分力、▲2▼:摩擦力、及び▲3▼:シリンダに作用するその他の外力の総和となる。この空気圧機器選定プログラム50では、負荷力は▲1▼及び▲2▼以外の力負荷、即ち、▲3▼:シリンダに作用するその他の外力で定義している。例えば、使用用途を搬送とした場合、負荷質量を動かすだけで、重力分力と摩擦力以外の力負荷はないため、負荷力は「0」とする。
【0062】
使用用途をクランプや圧入力とした場合は、負荷質量を動かす以外に、クランプ時や圧入時に抵抗力が生じるため、クランプ力や圧入力を負荷力として入力する。
【0063】
一方、負荷率は、次式で定義される。
【0064】
【数1】
Figure 0003890555
【0065】
負荷率は、通常、静的作業ではシリンダ出力の安全率(余裕率)として、動的作業ではピストンの速度(加速度)を決定するパラメータとして用いるようにしている。例えば、静的作業では0.7以下、動的作業では、水平作動の場合は1以下、垂直作業の場合は0.5以下、高速作動の場合は負荷率を更に下げることが推奨されている。
【0066】
この空気圧機器選定プログラム50では、ピストンの速度の計算、判定、シリンダサイズの変更は自動的に行われるため、ユーザは負荷率のピストンの速度への影響を考慮する必要はなく、負荷率をシリンダ出力の安全率(余裕率)のみと考えればよいため、入力が簡単になる。
【0067】
また、第1の選定処理部60は、図4に示すように、機器選定結果画面110(図6参照)を表示する第2の表示処理部84を有する。この機器選定結果画面110は、図6に示すように、選定されたシリンダ駆動システムの動的挙動(グラフ表示)及び主要特性値が表示されるシステム特性表示部112と、設定された回路構成図が表示される回路構成表示部114と、入力された使用条件が表示される条件表示部116と、選定された各種機器の品番が表示される品番表示部117とを有する。システム特性表示部112におけるグラフ表示は、特性計算処理部74にて得られた特性値に基づいて第3の表示処理部86を通じて行うようにしている。
【0068】
特性値の表示項目としては、図6に示すように、全ストローク時間、ピストン始動時間、90%出力時間、平均速度、最大速度、終端速度、最大加速度、最高圧力、最大流量、1往復空気消費量、所要空気量である。
【0069】
ここで、ピストン始動時間とは、電磁弁を通電(非通電)してから、シリンダのピストン(ロッド)が動き始めるまでの時間であり、正確な判定は、加速度曲線の立ち上がりで行うようにしている。
【0070】
90%出力時間とは、電磁弁を通電(非通電)してから、シリンダ出力が理論出力の90%に到達するまでの時間をいう。
【0071】
平均速度とは、「全ストローク時間」でストロークを割った値である。最大速度とは、ピストンの移動中におけるピストン速度の最大値である。終端速度とは、シリンダのピストン(ロッド)が、ストローク終端に到達するときのピストン速度である。調整式クッションを有するシリンダの場合は、クッション入口におけるピストン速度をいい、クッション能力の判定及び緩衝機構の選定に供される。最大加速度とは、ピストンの移動中におけるピストン加速度の最大値である。最高圧力とは、シリンダ内における空気の圧力の最大値をいう。
【0072】
1往復空気消費量とは、シリンダを1往復作動させるときに要する空気量の標準状態への換算値であり、ボイル・シャールの法則により求められる。シリンダ自身の消費量及びシリンダと電磁弁を結ぶ配管の消費量を含む。複動シリンダの場合、押出し側と引込み側との両方の消費量の和となり、単動シリンダの場合、片方の消費量のみとなる。
【0073】
装置全体の総空気消費量は、動作タイムチャートに従い、全シリンダについて積算して求める。この総空気消費量は、ランニングコストを把握するための重要な指標であると共に、適切な余裕率を考慮した上で、空気圧縮機の選定基準となる。
【0074】
所要空気量とは、システムに対して所定時間に上流から供給すべき空気量をいう。所要空気量は動作方向により異なるため、大きな方を用いる。また、複数本のシリンダがある場合、同時に動作するもののうち、最大値を用いるようにしている。この所要空気量は、該当アクチュエータシステムの上流配管系(FRL、増圧弁など)の機種サイズを選定するための流量指標となる。
【0075】
また、図6の機器選定結果画面110は、上述の表示部に加えて、複数の操作ボタンを模したアイコンを有する。これらアイコンは、緩衝計算を要求するための緩衝計算ボタン118と、結露計算を要求するための結露計算ボタン120と、機器選定、緩衝計算、結露計算の各結果と使用条件の印字を要求するための印字ボタン122と、帳票下部に印刷されるコメントの入力画面に移行するためのコメント入力ボタン124と、機器選定、緩衝計算、結露計算の各結果と使用条件の保存(ハードディスク又はCD−RやDVD−RAM等の光ディスク等への保存)を要求するための保存ボタン126と、独立の特性計算処理への移行を要求する特性計算ボタン128と、第2の選定処理部62への移行を要求するショックアブソーバ選定ボタン130とがある。
【0076】
そして、この第1の選定処理部60における前記回路設定処理部70は、第4の表示処理部88を有する。この第4の表示処理部88は、図5の機器選定入力画面100における回路構成要求ボタン106への選択操作に基づいて起動され、図7に示すような回路構成設定画面140を表示する。この回路構成設定画面140には、各種機器に関する情報(品番など)が回路構成図と共にリスト表示されるようになっている。
【0077】
具体的には、この回路構成設定画面140は、図7に示すように、第1のデータベースDB1に登録されたシリンダ分類がリスト表示されるシリンダ表示部142と、第3のデータベースDB3に登録された駆動制御機器分類がリスト表示される駆動制御機器表示部144と、第2のデータベースDB2に登録された電磁弁分類がリスト表示される電磁弁表示部146と、選択された機器に対応するシンボル図形(例えばJIS記号)を組み立てて回路構成図とする回路表示部148とを有する。
【0078】
一方、機器選定処理部72は、図4に示すように、第4の表示処理部88を通じて起動される第5の表示処理部90を有する。この第5の表示処理部90は、設定された空気圧回路に関連する機器であって、かつ、入力された使用条件を満足する機器をリスト形式で表示し、表示された機器リストのうち、選択された機器に対応する少なくとも外形画像と仕様説明を表示する。
【0079】
例えば、回路構成設定画面140が表示されている段階で、シリンダ表示部142に表示されている複数のシリンダ分類のうち、1つのシリンダ分類を選択したとき、図8に示すようなシリンダ選択画面150を表示する。
【0080】
このシリンダ選択画面150は、選択されたシリンダ分類に含まれるシリンダのうち、使用条件を満足するシリンダに関する情報(例えば品番)がリスト表示されるリスト表示部152と、リスト表示されたシリンダの品番のうち、ユーザが選択した品番に対応するシリンダの画像(写真画像やコンピュータグラフィックなど)が表示される画像表示部154と、ユーザが選択した品番に対応するシリンダの仕様説明が表示される説明表示部156と、シリンダの取付支持形式を選択するための第1の形式選択部158と、負荷接続形式を選択するための第2の形式選択部160を有する。ここでは、シリンダの品番を選定し、その品番に対応するシリンダの取付支持形式や負荷接続形式を選択する。
【0081】
一方、図7に示す回路構成設定画面140が表示されている段階で、電磁弁表示部146に表示されている複数の電磁弁分類のうち、1つの電磁弁分類を選択したとき、図9に示すような電磁弁選択画面170を表示する。
【0082】
この電磁弁選択画面170は、選択された電磁弁分類に含まれる電磁弁のうち、使用条件を満足する電磁弁に関する情報(例えば品番)がリスト表示されるリスト表示部172と、リスト表示された電磁弁の品番のうち、ユーザが選択した品番に対応する電磁弁の画像(写真画像やコンピュータグラフィックなど)が表示される画像表示部174と、ユーザが選択した品番に対応する電磁弁の仕様説明が表示される説明表示部176とを有する。ここでは、電磁弁の品番を選定する。
【0083】
また、図7に示す回路構成設定画面140が表示されている段階で、駆動制御機器表示部144に表示されている複数の駆動制御機器のうち、1つの駆動制御機器を選択したとき、図10に示すような配管選択画面180を表示する。
【0084】
この配管選択画面180は、使用条件を満足するチューブに関する情報(例えば品番)がリスト表示されるリスト表示部182と、リスト表示されたチューブの品番のうち、ユーザが選択した品番に対応するチューブの画像(写真画像やコンピュータグラフィックなど)が表示される画像表示部184と、ユーザが選択した品番に対応するチューブの仕様説明が表示される説明表示部186とを有する。ここでは、チューブの品番を選定する。
【0085】
また、この第1の選定処理部60は、図4に示すように、いわゆるウィザード機能を実現するための第6の表示処理部92を有する。この第6の表示処理部92は、図5の機器選定入力画面100におけるウィザードボタン108への操作に基づいて起動される。そして、この第6の表示処理部92は、まず、第4の表示処理部88を起動して、図11に示す回路構成設定画面140を表示する。
【0086】
該回路構成設定画面140での設定処理を終えて、「次へ」を示すボタン141を選択操作した段階で、第1の表示処理部82を起動して、図12に示す全ストローク時間に関する設定画面190を表示する。この設定画面190は、選定されたシリンダ分類の基本構造を模した画像をアニメーション表示するための動画表示部192と、全ストローク時間に関する数値を入力するための条件入力部194とを有する。この設定画面190では、全ストローク時間に関する項目、即ち、ストローク、動作方向、全ストローク時間、供給圧力、周囲温度がそれぞれ入力される。
【0087】
前記全ストローク時間に関する設定画面190での入力処理を終えて、「次へ」を示すボタン196を選択操作した段階で、今度は、図13に示す配管に関する設定画面200を表示する。この設定画面200は、選定された回路構成による回路図を表示するための回路図表示部202と、配管に関する数値を入力するための条件入力部204とを有する。この設定画面200では、配管に関する項目、即ち、全長(右、左)、スピードコントローラ配置(右、左)がそれぞれ入力される。
【0088】
前記配管に関する設定画面200での入力処理を終えて、「次へ」を示すボタン206を選択操作した段階で、今度は、図14に示す負荷に関する設定画面210を表示する。この設定画面210は、負荷質量と取付角度を示す画像を表示するための画像表示部212と、負荷に関する数値を入力するための条件入力部214とを有する。この設定画面210では、負荷に関する項目、即ち、負荷質量、負荷力(要求推力)、取付角度、使用用途、負荷率、摩擦係数がそれぞれ入力される。
【0089】
前記配管に関する設定画面200での入力処理を終えた段階で、この第6の表示処理部92での処理が終了することになる。
【0090】
一方、独立特性計算処理部76は、図4に示すように、特性計算入力画面220(図15参照)を表示する第7の表示処理部94と、特性計算結果画面222(図16参照)を表示する第8の表示処理部96とを有する。
【0091】
特性計算入力画面220は、図15に示すように、図5の機器選定入力画面100とほぼ同様に、設定過程にある回路構成を表示するための回路設定部224と、機器の品番を入力するための品番入力部226と、使用条件を入力するための条件設定部228と、特性計算の開始を要求するための計算開始ボタン(アイコン)230とを有する。
【0092】
特性計算結果画面222は、図16に示すように、図6の機器選定結果画面110とほぼ同様の画面構成となっている。対応するものには同符号を記してその重複説明を省略する。
【0093】
また、緩衝計算処理部78は、図4に示すように、第9の表示処理部98を有する。この第9の表示処理部98は、例えば図6の機器選定結果画面110における緩衝計算ボタン118への選択操作に基づいて起動され、図17に示すような緩衝計算画面240を表示する。この緩衝計算画面240は、左半分に、上述の機器選定結果画面110の左半分と同じ内容が表示され、右半分に、緩衝形式を選択するための第1の形式選択部242と、ワーク取付形式を選択するための第2の形式選択部244と、計算開始ボタン(アイコン)246と、計算結果(シリンダが吸収すべきエネルギと許容エネルギの各値と計算結果に対応したコメント文)が表示される結果表示部248とを有する。
【0094】
結露計算処理部80は、図4に示すように、第10の表示処理部99を有する。この第10の表示処理部99は、図6の機器選定結果画面110における結露計算ボタン120への選択操作に基づいて起動され、図18に示すような結露計算画面250を表示する。この結露計算画面250は、左半分に、上述の機器選定結果画面110の左半分と同じ内容が表示され、右半分に、空気湿度を選択するための湿度選択部252と、計算開始ボタン(アイコン)254と、計算結果(結露確率の値と計算結果に対応したコメント文)が表示される結果表示部256とを有する。
【0095】
空気湿度の選択は、電磁弁に供給される空気の湿度を絶対湿度、相対湿度、大気圧露点又は圧力下露点のいずれかを選択することにより行われる。
【0096】
ここで、結露現象、結露の発生メカニズム並びに結露の防止対策について説明する。
【0097】
通常、シリンダ駆動システムの結露は、調質後の圧縮空気がシリンダの作動中に発生する結露(水分の凝縮)を指す。この結露としては現象的に内部結露と外部結露がある。内部結露は、空気自身の温度低下のために、空気中の水分が機器あるいは配管の内部に結露する現象であり、外部結露は、低温空気がそれに接触する機器を冷やし、機器の外表面に環境空気中の水分が結露する現象をいう。
【0098】
結露の発生の根本的な原因は、空気の断熱変化による温度低下にあることが一般に知られているが、内部結露と外部結露、サイズの小さいシリンダの結露とサイズの大きいシリンダの結露など種々の形態がある。
【0099】
長い配管やサイズの小さいシリンダの場合は、空気交換が不十分であることにより、内部結露が発生しやすい。図19にその発生メカニズムを示す。一方、サイズが大きいシリンダで大負荷を駆動する場合やメータイン回路を使用する場合は、機器表面の低温化による結露が起こりやすい。図20にその発生メカニズムを示す。
【0100】
そして、結露の防止対策としては、第1の手法として、ミストが発生しないようにすることである。これには、通常、供給空気の湿度を低くしたり、圧力を低くしたり、速度制御弁の有効断面積を小さく調整したりする方法がある。しかし、既存の除湿装置の能力及び使用条件の制限のため、対応しきれない場合が多い。
【0101】
第2の手法としては、発生したミストが溜まらないようにすることである。空気交換が不十分による結露の場合は、配管法、急速排気弁法及びバイパス配管法がある。配管法は、シリンダと配管中の残存空気が供給される新しい空気と十分に混合し、残存空気を排出させるように、シリンダ容積に対して配管容積の割合を小さくする。一般には、以下の関係式
シリンダ内空気の大気圧換算体積×0.7≧配管内容積……(1)
を満足すればよい。つまり、図21の直線Aに示すように、容積比が1/0.7のポイントを境に、1/0.7よりも小さい領域は結露が発生し、1/0.7よりも大きい領域は結露が発生しないものと判断する。
【0102】
この関係式では、結露発生に影響する要素として、供給圧力、シリンダと配管のサイズのみを考慮し、結露の前提としてミストが発生するかどうかは考慮していない。
【0103】
そこで、本実施の形態では、結露発生に影響する要素として、供給圧力、シリンダと配管のサイズ以外、供給空気湿度、周囲温度によるミスト発生の有無及び発生の量も考慮にいれた以下の関係式に基づいて結露防止対策を施すようにしている。
シリンダ内空気の大気圧換算体積≧配管内容積×臨界ミスト発生量…(2)
【0104】
即ち、この手法は、安全係数を考えず、実験による結露不確定区域によって結露確率を導入している。
【0105】
この場合、図21に示すように、容積比とミスト発生量との関係をプロットした特性曲線Bを境に、該特性曲線Bよりも小さい領域は結露が発生し、特性曲線Bよりも大きい領域は結露が発生しないものと判断する。これにより、結露の発生の判断をより正確に行うことができる。
【0106】
急速排気弁法は、急速排気弁をシリンダの近くに設置して、シリンダ内の空気を大気に直接排出し、高湿度の空気が溜まらないようにする。装置レイアウトの都合上、どうしても配管法で対応できない場合は、この急速排気弁法による結露防止策を施すことが望ましい。
【0107】
バイパス配管法は、チェック弁とバイパス管を使って、給気と排気を一方通行させることにより、空気の交換を十分に行うことにある。
【0108】
なお、機器表面の低温化による結露は、空気の温度を急激に低下させないように、スピードコントローラを小さく絞ったり、作動頻度を落としたりすることが考えられる。この場合、メータイン回路をなるべく避けることが望ましい。
【0109】
次に、第1の選定処理部60での処理動作について図22〜図38を参照しながら説明する。
【0110】
まず、図22のステップS1において、初期化が行われる。この初期化は、メインメモリに対するワーキング領域の論理的割り付けや各種パラメータの設定、並びにディスプレイ28の画面上への機器選定入力画面100の表示等が挙げられる。
【0111】
次に、ステップS2において、ユーザは、ディスプレイ28に表示されている機器選定入力画面100を見ながら、座標入力装置24及びキーボード26を操作して各種使用条件を入力する。なお、この使用条件の入力においては、上述したウィザード機能を使って行うようにしてもよい。この使用条件の入力においては、ストローク、全ストローク時間、動作方向(押出し、引込み)、供給圧力、周囲温度、負荷質量、負荷力(要求推力)、取付角度、使用目的(搬送、クランプなど)、負荷率、負荷摩擦係数、配管長が入力される。
【0112】
そして、初期段階では、回路構成が設定されていないため、機器選定入力画面100の回路設定部102に回路図は表示されていない。使用条件の入力が終了した段階で、ステップS3において、回路設定処理部70での処理に入る。この処理への移行は、回路構成要求ボタン106の選択操作や「次へ」のボタン109の選択操作によって行われる。
【0113】
この回路設定処理部70での処理は、まず、図24のステップS101において、第4の表示処理部88を通じて、ディスプレイ28の画面上に、図7に示す回路構成設定画面140を表示する。その後、ステップS102において、各データベースに登録されたシリンダ分類、電磁弁分類、駆動制御供給分類の情報を読み出してそれぞれリスト表示する。
【0114】
次に、ステップS103において、ユーザからの入力を待つ。入力があった段階で、次のステップS104に進み、シリンダ選定であるか否かを判別する。この判別は、回路構成設定画面140のシリンダ表示部142に表示されているいずれかのシリンダ分類を選択(例えばマウスのクリック操作)しているかどうかで行われる。選択していれば、ステップS105において、選択中のシリンダ分類に対応する回路図の情報を読み出して回路表示部148のシリンダ表示部分に表示する。
【0115】
次に、ステップS106において、選択中のシリンダ分類でOKであるか否かを判別する。この判別は、OKを示す入力があったかどうかで行われる。OKでなければ、前記ステップS103に戻って次のシリンダ選択等の入力を待ち、OKであれば、次のステップS107に進み、機器選定処理部72におけるシリンダ選定処理に入る。
【0116】
このシリンダ選定処理は、まず、図27のステップS201において、第5の表示処理部90を通じて、ディスプレイ28の画面上に、図8に示すシリンダ選択画面150を表示する。
【0117】
次に、ステップS202において、選択されたシリンダ分類に含まれる1以上のシリンダのうち、使用条件を満足するシリンダを検索する。
【0118】
この検索にあたっては、プログラムされたシリンダ内径の計算式、シリンダ座屈の計算式、シリンダ横荷重の計算式及び図28Cに示す基礎方程式をベースにして計算し、▲1▼:負荷条件(選定されたシステムが、指定された空気圧アクチュエータ(シリンダ)の負荷質量・推力、使用目的及び供給空気圧力等の入力条件に応えて、十分に作動できる力学的条件を満たすこと)、▲2▼:速度条件(選定されたシステムが、指定された全ストローク時間内に空気圧アクチュエータの出力部材(例えばシリンダのピストン)がストロークエンドに到達できること)、▲3▼:強度条件(選定されたシステムが、指定された負荷条件を満たし、空気圧アクチュエータの座屈、変形、破壊などが起こらないものであること)、を満たす最小サイズのシリンダを第1のデータベースDB1から検索する。
【0119】
その後、ステップS203において、前記検索されたシリンダの情報(品番など)をリスト表示部152にリスト形式で表示した後、次のステップS204においてユーザからの入力待ちとなる。
【0120】
入力があった段階で、次のステップS205に進み、シリンダの選択であるか否かを判別する。シリンダの選択ではなく、前画面に戻るやキャンセルを示す入力であれば、図24のステップS101に戻り、再び回路設定処理に入る。
【0121】
シリンダの選択であれば、ステップS206に進み、選択されたシリンダの画像(写真画像やコンピュータグラフィックなど)、仕様説明、並びにシリンダの取付支持形式や負荷接続形式のシンボル図形を読み出し、それぞれ画像表示部154、説明表示部156並びに第1の形式選択部158及び第2の形式選択部160に表示する。その後、ステップS207においてユーザからの入力待ちとなる。
【0122】
入力があった段階で次のステップS208に進み、形式の選択であるか否かを判別する。形式の選択ではなく、キャンセルを示す入力であれば、前記ステップS204に戻り、再びシリンダの選択処理に入る。形式の選択であれば、次のステップS209に進み、シリンダの取付支持形式や負荷接続形式を設定する。
【0123】
その後、ステップS210において、決定であるか否かを判別する。この判別は、次画面に進むを示す入力があったかどうかで行われ、例えばキャンセルを示す入力であれば、前記ステップS204に戻り、再びシリンダの選択処理に入る。決定であれば、次のステップS211に進み、シリンダに対して合成音速コンダクタンスの目標値Coaを計算し(システムの応答時間は主にシリンダの流体通路上の機器の音速コンダクタンス及び臨界圧力比で決められる)、その値を一定のルールで振り分け、各機器のサイズを決める。これは、各機器の音速コンダクタンスをできるだけ最適値に近づけ、特性計算処理部74における最適選定(図30のステップS602〜S606参照)における演算回数を少なくするためである。
【0124】
前記合成音速コンダクタンスの目標値Coaは、指定されたシステムの応答時間に必要な(応答時間tがちょうど指定応答時間treqになるときの)流体通路のすべての絞りの音速コンダクタンスの合成値(図29B参照)である。
【0125】
ここで、図29Aに示す音速コンダクタンスと臨界圧力比の合成式について説明する。この説明では、図29Aに示すように、空気圧機器が直列に接続されたシステムを想定した場合を主体に説明する。
【0126】
個々の空気圧機器の音速コンダクタンスCiと臨界圧力比biをもとに、次のようにしてシステムとしての合成音速コンダクタンスCt及び臨界圧力比btを求める。
【0127】
まず、図29Aの左から2つの機器1と2について、図29Aの(1)式で定義される無次元数αを求める。なお、α<1のとき、2つの機器1と2における圧力降下の和が通常の場合は、機器1の流れが音速となり、圧力降下の和が非常に大きくなった場合のみ、機器2の流れが音速となる。
【0128】
そして、α>1のとき、機器2のみの流れが音速となり、α=1のとき、機器1と2の両方の流れが音速となる。
【0129】
上記の無次元数αを用いて、機器1と2の合成音声コンダクタンスC1,2は図29Bの(2)式で表される。また、合成臨界圧力比b1,2は無次元数αに関係なく、図29Bの(3)式で表される。
【0130】
次のステップでは、機器1と2の合成音速コンダクタンスC1,2及び合成臨界圧力比b1,2、機器3の音声コンダクタンスC3及び臨界圧力比b3を用いて上述の手順を繰り返し、機器1,2,3の合成音声コンダクタンスC1,2,3及び合成臨界圧力比b1,2,3を求める。これをn−1回繰り返すことによって、システムとしての合成音声コンダクタンスCt及び合成臨界圧力比btを求めることができる。
【0131】
そして、合成音速コンダクタンスの目標値Coaの計算方法は図30のフローチャート(ステップS301〜S305)に示されている。
【0132】
まず、ステップS301において、合成音速コンダクタンスの目標値Coaの初期値として、シリンダポートの音速コンダクタンスCcylを入力する。次に、ステップS302において、シミュレーションにより、Coaをシリンダポートの音速コンダクタンスとして応答時間tを計算する。
【0133】
次に、ステップS303において、計算する応答時間tが指定応答時間treqの偏差eに入っているか否かについて判定し、偏差eに入っていると判定されたときは、ステップS305において目標値Coaが決定される。ステップS303で偏差eに入っていないと判定されたときは、ステップS304で目標値Coaを段階的に小さくしてステップS302に戻す。
【0134】
図27の前記ステップS211において合成音速コンダクタンスの目標値Coaが決まった段階で、図29Aの音速コンダクタンスと臨界圧力比の合成式(1)を用いて、合成音速コンダクタンスの目標値Coaをシリンダ以外の機器にも振り分け、シリンダ以外の機器のサイズを決める。この場合、合成音速コンダクタンスの目標値Coaを各機器に適切に振り分けるため、各機器に対して、図29Bに示すように、各機器に対応する重み付けの式(2)により重みを付与することとする。
【0135】
前記ステップS211での処理が終了した段階で、このシリンダ選定処理が終了する。
【0136】
図24のルーチンに戻り、前記ステップS104において、シリンダ選定でないと判別された場合は、図25のステップS108に進み、電磁弁分類の選択であるか否かを判別する。この判別は、回路構成設定画面140の電磁弁表示部146に表示されているいずれかの電磁弁分類について選択しているかどうかで行われる。
【0137】
いずれかの電磁弁分類を選択していれば、次のステップS109に進み、選択中の電磁弁分類に対応する回路図の情報を読み出して回路表示部148の電磁弁表示部分に表示する。次に、ステップS110において、選択中の電磁弁分類でOKであるか否かを判別する。この判別は、OKを示す入力があったかどうかで行われる。OKでなければ、図24の前記ステップS103に戻って次の入力を待ち、OKであれば、次のステップS111に進み、機器選定処理部72における電磁弁選定処理に入る。
【0138】
この電磁弁選定処理は、まず、図31のステップS401において、第5の表示処理部90を通じて、ディスプレイの画面上に、図9に示す電磁弁選択画面170を表示する。
【0139】
次に、ステップS402において、選択された電磁弁分類に含まれる1以上の電磁弁のうち、使用条件を満足する電磁弁を検索する。この検索にあたっては、指定応答時間をtst、シリンダの音速コンダクタンスをCcylとしたとき、電磁弁の音速コンダクタンスCsolが以下の関係式を満たす最小の電磁弁を第2のデータベースDB2から検索する。
Csol>f1(tst,Ccyl)
【0140】
なお、マニホールド及び排気処理機器(サイレンサ)は電磁弁に付属しているため、マニホールド及び排気処理機器の選出が必要なときは、電磁弁を検索し、更にマニホールド及び排気処理機器を検索する。
【0141】
その後、ステップS403において、前記検索された電磁弁の情報(品番など)をリスト表示部172にリスト形式で表示した後、次のステップS404においてユーザからの入力待ちとなる。
【0142】
入力があった段階で、次のステップS405に進み、電磁弁の選択であるか否かを判別する。電磁弁の選択でなく、前画面に戻るやキャンセルを示す入力であれば、図24のステップS101に戻り、再び回路設定処理に入る。
【0143】
電磁弁の選択であれば、ステップS406に進み、選択された電磁弁の画像(写真画像やコンピュータグラフィックなど)及び仕様説明を読み出し、それぞれ画像表示部174及び説明表示部176に表示する。
【0144】
その後、ステップS406において、決定であるか否かを判別する。この判別は、次画面に進むを示す入力があったかどうかで行われ、例えばキャンセルを示す入力であれば、前記ステップS404に戻り、再び電磁弁の選択処理に入る。決定であれば、この電磁弁選定処理が終了する。
【0145】
一方、図25の前記ステップS108において、電磁弁分類の選択でないと判別された場合は、図26のステップS112に進み、駆動制御機器分類の選択であるか否かを判別する。この判別は、回路構成設定画面140の駆動制御機器表示部144に表示されているいずれかの駆動制御機器分類について選択しているかどうかで行われる。
【0146】
いずれかの駆動制御機器分類を選択している場合は、次のステップS113に進み、選択中の駆動制御機器分類に対応する回路図の情報を読み出して回路表示部148の駆動制御機器表示部分に表示する。
【0147】
次に、ステップS114において、選択中の駆動制御機器分類でOKであるか否かを判別する。この判別は、OKを示す入力があったかどうかで行われる。OKでなければ、前記ステップS103に戻って次の入力を待ち、OKであれば、次のステップS115に進み、選択された駆動制御機器分類に含まれる1以上の駆動制御機器のうち、使用条件を満足する駆動制御機器を検索する。
【0148】
この検索にあたっては、指定応答時間をtst、シリンダの音速コンダクタンスをCcyl、電磁弁の音速コンダクタンスをCsolとしたとき、駆動制御機器の音速コンダクタンスCspiが以下の関係式を満たす最小の駆動制御機器を第3のデータベースDB3から検索する。
【0149】
Cspi>f2(tst,Ccyl,Csol)
次に、ステップS116において、機器選定処理部72における配管選定処理に入る。この配管選定処理は、まず、図32のステップS501において、第5の表示処理部90を通じて、ディスプレイ28の画面上に、図10に示す配管選択画面180を表示する。
【0150】
次に、ステップS502において、選択された駆動制御機器分類に含まれる1以上のチューブのうち、使用条件を満足するチューブを検索する。この検索にあたっては、指定応答時間をtst、シリンダの音速コンダクタンスをCcyl、電磁弁の音速コンダクタンスをSsol、駆動制御機器の音速コンダクタンスをCspiとしたとき、チューブの音速コンダクタンスCtubが以下の関係式を満たす最小のチューブを第4のデータベースDB4から検索する。
Ctub>f3(tst,Ccyl,Csol,Cspi)
【0151】
その後、ステップS503において、前記検索されたチューブの情報(品番など)をリスト表示部182にリスト形式で表示した後、次のステップS504においてユーザからの入力待ちとなる。
【0152】
入力があった段階で、次のステップS505に進み、チューブの選択であるか否かを判別する。チューブの選択でなく、前画面に戻るやキャンセルを示す入力であれば、図24のステップS101に戻る。
【0153】
チューブの選択であれば、ステップS506に進み、選択されたチューブの画像(写真画像やコンピュータグラフィックなど)及び仕様説明を読み出し、それぞれ画像表示部184及び説明表示部186に表示する。
【0154】
その後、ステップS506において、決定であるか否かを判別する。この判別は、次画面に進むを示す入力があったかどうかで行われ、例えばキャンセルを示す入力であれば、前記ステップS504に戻り、再びチューブの選択処理に入る。決定であれば、この配管選定処理が終了する。
【0155】
図24のステップS107での処理、あるいは図25のステップS111での処理、あるいは図26のステップS116での処理が終了した段階で、図24のステップS117に進み、全ての機器について選定が終わったか否かを判別する。すべての機器について選定が終了していなければ、前記ステップS101に戻り、再び回路構成設定画面140を表示する。
【0156】
前記ステップS117において、シリンダ、電磁弁、駆動制御機器及び配管についての選定が終了したと判別された場合は、この回路設定処理部70での処理が終了する。
【0157】
図22のメインルーチンに戻り、次のステップS4において、特性計算処理部74での処理に入る。
【0158】
この特性計算処理部74での処理は、まず、図33のステップS601において、上述のようにして選定されたシリンダ、電磁弁(排気処理機器を含む)、駆動制御機器及び配管の各品番、回路構成設定画面における回路構成並びに入力された使用条件に基づいて、前記選定されたシリンダ駆動システムの応答時間t、その他の諸特性値及び動特性を計算する。
【0159】
この計算は、図28A〜図28C並びに図34A〜図34Dに示すシリンダ、電磁弁、駆動制御機器、配管、継手等の基礎方程式を連立して数値計算を行う。
【0160】
具体的には、図28Aに示すシリンダ駆動システムの物理モデルにおいて、図28Bの絞りの基礎方程式として、絞りの通過流量qmは式(1a),(1b)で表すことができる。つまり、チョーク流れの場合、即ち、p2/p1≦bであるとき、式(1a)で表され、亜音速流れの場合、即ち、p2/p1>bであるとき、式(1b)で表される。
【0161】
図28Bに示す式(1a),(1b)から電磁切換弁、駆動制御機器、管継手等の通過流量の式が得られる。空気の温度変化を考慮すると、図28Cのエアシリンダの基礎方程式として、エアシリンダについて状態方程式(2)〜(4)、エネルギ方程式(5)〜(7)及び運動方程式(8)が成り立つ。
【0162】
図34Aの管路モデルについて、図34Bにおける管路(配管)の基礎方程式は連続式(9)、状態方程式(10)、運動方程式(11)及びエネルギ方程式(12)として表される。
【0163】
図34Cのように管路をn個に分割して、i番目の要素について考えると基礎方程式は、図34Dに示すように、連続式(13)、状態方程式(14)、運動方程式(15)及びエネルギ方程式(16)として表される。なお、図28A〜図28C並びに図34A〜図34Dに示す基礎方程式の記号及び添字については、図35に説明が記載されている。
【0164】
次に、ステップS602において、前記選定されたシリンダ駆動システムの応答時間tが、指定応答時間tstより短いか否かの判定を行い、短い(t<tst)と判別されたときは、ステップS603及びステップS604へ進む。このステップS603及びステップS604では、少なくとも上述のように選定した機器のサイズには余裕があるので、指定応答時間tstに最も近いところまで機器のサイズをダウンしていく。
【0165】
つまり、前記ステップS603及びステップS604では、▲1▼:シリンダ以外の機器(電磁切換弁、駆動制御機器、配管、管継手、排気処理機器)の一番大きい方からサイズダウンを行い、▲2▼:サイズダウン後、良くなったら、一番大きい方からサイズダウンを継続し、▲3▼:ある機器のサイズが下限になったとき、この機器をサイズダウン対象から除外し、他の機器のサイズダウンを継続し、サイズダウンの対象機器がなくなったとき、それまでの結果を最終結果とし、▲4▼:ある機器のサイズダウンによって初めてt≧tstとなったとき、機器変更処理を終了し、その直前の結果を最終結果とする。
【0166】
一方、前記ステップS602において、シリンダ駆動システムの応答時間tが、指定応答時間tst以上(t≧tst)と判別されたときは、ステップS605及びステップS606へ進む。このステップS605及びステップS606では、少なくとも上述のように選定した機器のサイズは小さすぎるので、指定応答時間tstに最も近いところまで機器のサイズをアップしていく。
【0167】
つまり、ステップS605及びステップS606では、▲1▼:シリンダ以外の機器(電磁切換弁、駆動制御機器、配管、管継手、排気処理機器)の一番小さい方からサイズアップを行い、▲2▼:サイズアップ後、悪くなったときは直前の値に戻し、次回のサイズアップでこの機器を除外し、▲3▼:ある機器のサイズが上限になったとき、対応機器は存在しないので選定を中止し、▲4▼:電磁切換弁、駆動制御機器、配管、管継手の中の最小音速コンダクタンスが、シリンダの音速コンダクタンスの所定数倍になった場合は選定を中止し、▲5▼:ある機器のサイズアップによって初めてt<tstとなった場合、機器変更処理を終了し、そのときの結果を最終結果とする。
【0168】
ステップS602〜S606の最適選定により、シリンダが選定されたという前提のもとで、指定された応答時間tstを満たしつつ、電磁弁、駆動制御機器、配管、管継手及び排気処理機器の最小サイズが選定されることとなる。
【0169】
次に、ステップS607において、上述の特性計算結果に基づいて、接続可能な継手を第5のデータベースDB5から検索する。継手の検索が終了した段階で、この特性計算処理部74での処理が終了する。
【0170】
図22のメインルーチンに戻り、次のステップS5において、第2の表示処理部84を通じて、ディスプレイ28の画面上に、図6に示す機器選定結果画面110を表示する。この機器選定結果画面110の表示にあたっては、特性計算処理部74にて得られた諸特性値及び動特性がグラフ表示され、各結果項目に対応した箇所にそれぞれ数値が表示される。
【0171】
次に、ステップS6において、シリンダ分類の変更、電磁弁分類の変更あるいは駆動制御機器分類の変更を行うか否かについて判別を行う。この判別は、「前画面に戻る」を示す入力があったかどうかで行われる。変更指示があった場合は、ステップS3に戻って、再び回路設定処理部70での処理に入る。
【0172】
変更指示がない場合は、次のステップS7に進み、独立特性計算要求があるか否かを判別する。この判別は、機器選定結果画面110における特性計算ボタン128への選択操作があったかどうかで行われる。独立特性計算要求がある場合は、次のステップS8に進み、独立特性計算処理部76での処理に入る。
【0173】
この独立特性計算処理部76での処理は、まず、図36のステップS701において、第7の表示処理部94を通じて、ディスプレイ28の画面上に、図15に示す特性計算入力画面220を表示する。その後、ステップS702において、ユーザは、各種機器の品番の入力を行い、続いて、各種使用条件を入力する。なお、この使用条件の入力においては、上述したウィザード機能を使って行うようにしてもよい。
【0174】
次に、ステップS704において、回路設定要求があるか否かを判別する。この判別は、特性計算入力画面220における回路構成要求ボタン106への選択操作があったかどうかによって行われる。回路設定要求があった場合は、次のステップS705に進み、回路設定処理部70での処理に入る。この処理については上述したので、その説明を省略する。
【0175】
前記回路設定処理部70での処理が終了した段階、あるいは前記ステップS704において回路設定要求がないと判別された場合は、次のステップS706に進み、特性計算処理部74での処理に入る。この処理についても上述したので、その説明を省略する。
【0176】
特性計算処理部74での処理が終了した段階で、次のステップS707に進み、第8の表示処理部96を通じて、ディスプレイ28の画面上に、図16に示す特性計算結果画面222を表示する。該特性計算結果画面222が表示された段階で、この独立特性計算処理部76での計算が終了する。
【0177】
図22のメインルーチンに戻り、次のステップS9において、再び図6の機器選定結果画面110を表示するか否かを判別する。この判別は、例えばキャンセルを示す入力があったかどうかで行われる。機器選定結果画面110を表示する旨の入力がなかった場合は、前記ステップS7に戻り、再び独立の特性計算を行うかどうかの判別が行われ、機器選定結果画面110を表示する旨の入力があった場合は、前記ステップS5に戻り、ディスプレイ28の画面上に、機器選定結果画面110を表示する。
【0178】
そして、前記ステップS7において、独立の特性計算要求がないと判別された場合は、図23のステップS10に進み、緩衝計算要求があるか否かを判別する。この判別は、機器選定結果画面110の緩衝計算ボタン118あるいは特性計算結果画面222の緩衝計算ボタン118に対する選択操作があったかどうかで行われる。
【0179】
緩衝計算要求があった場合は、次のステップS11に進み、緩衝計算処理部78での処理に入る。この緩衝計算処理部78での処理は、まず、図37のステップS801において、第9の表示処理部98を通じて、ディスプレイ28の画面上に、図17に示す緩衝計算画面240を表示する。
【0180】
次に、ステップS802において、ユーザからの入力を待つ。入力があった段階で次のステップS803に進み、緩衝形式及びワーク取付形式の選択入力であるか否かを判別する。形式の選択入力であれば、次のステップS804に進み、選択された緩衝形式及びワーク取付形式を確保する。
【0181】
前記ステップS804での処理が終了した段階、あるいは前記ステップS803において形式の選択入力でないと判別された場合は、次のステップS805に進み、計算開始要求であるか否かを判別する。この判別は、計算開始ボタン246の選択操作があったかどうかで行われる。
【0182】
計算開始要求でなければ、前記ステップS802に戻り、次の入力を待ち、計算開始要求であれば、次のステップS806に進む。
【0183】
ステップS806においては、シリンダ品番、負荷質量、取付角度、供給圧力、終端速度、緩衝形式及びワーク取付形式に基づいてシリンダの運動エネルギE1、推力エネルギE2、吸収エネルギEを計算し、次いで、ステップS807において、許容エネルギErを計算する。なお、シリンダ品番、負荷質量、取付角度、供給圧力及び終端速度は、すでに使用条件として入力された値並びに特性計算で得られた値である。
【0184】
次に、ステップS808において、計算された吸収エネルギEが許容エネルギErよりも小さいか否かを判別し、小さければ、ステップS809に進み、結果表示部248の吸収エネルギの項目と許容エネルギの項目にそれぞれ該当する値を表示し、更に、コメント文として、許容範囲内にある旨のメッセージが表示される。
【0185】
前記ステップS808において、計算された吸収エネルギが許容エネルギ以上であれば、ステップS810に進み、計算結果画面の吸収エネルギの項目と許容エネルギの項目にそれぞれ該当する値を表示し、更に、コメント文として、許容範囲外にある旨のメッセージが表示される。
【0186】
前記ステップS809又はステップS810での処理が終了した段階で、この緩衝計算処理部78での処理が終了する。
【0187】
図23のメインルーチンに戻り、前記ステップS10において、緩衝計算要求ではないと判別された場合は、ステップS12に進み、結露計算要求があるか否かを判別する。この判別は、図6の機器選定結果画面110の結露計算ボタン120あるいは図16の特性計算結果画面222の結露計算ボタン120に対する選択操作があったかどうかで行われる。
【0188】
結露計算要求があった場合は、次のステップS13に進み、結露計算処理部80での処理に入る。この結露計算処理部80での処理は、まず、図38のステップS901において、第10の表示処理部99を通じて、ディスプレイ28の画面上に、図18に示す結露計算画面250を表示する。
【0189】
次に、ステップS902において、ユーザからの入力を待つ。入力があった段階で次のステップS903に進み、供給空気湿度の選択入力であるか否かを判別する。供給空気湿度の選択入力であれば、次のステップS904に進み、選択された供給空気湿度を確保する。
【0190】
前記ステップS904での処理が終了した段階、あるいは前記ステップS903において供給空気湿度の選択入力でないと判別された場合は、次のステップS905に進み、計算開始要求であるか否かを判別する。この判別は、計算開始ボタン254の選択操作があったかどうかで行われる。
【0191】
計算開始要求でなければ、前記ステップS902に戻り、次の入力を待ち、計算開始要求であれば、次のステップS906に進む。
【0192】
ステップS906においては、シリンダ品番、配管品番、配管長、周囲温度、供給圧力及び供給空気湿度に基づいて低温周囲温度を計算し、続いて、ステップS907において、ミスト発生量Mを計算する。なお、配管品番、配管長、周囲温度及び供給圧力は、すでに使用条件として入力された値並びに特性計算で得られた値である。
【0193】
次に、ステップS908において、ミストの発生があるか、即ち、ミスト発生量が0よりも大きいか否かを判別する。0よりも大きければ、次のステップS909に進み、シリンダ内空気の大気圧換算体積と配管内容積との容積比Rvを計算する。続いて、ステップS910において、臨界ミスト発生量Mcを計算する。
【0194】
そして、次のステップS911において、ミスト発生量Mと臨界ミスト発生量Mcとの関係を判別し、M>Mc+b(bは定数)であれば、ステップS912に進み、結果表示部256に結露確率を表示し、更に、コメント文として、結露する旨のメッセージを表示する。
【0195】
ミスト発生量Mと臨界ミスト発生量Mcとの関係がMc−b≦M≦Mc+bであれば、ステップS913に進み、結果表示部256に結露確率を表示し、更に、コメント文として、結露不確定である旨のメッセージを表示する。
【0196】
ミスト発生量Mと臨界ミスト発生量Mcとの関係がM<Mc−bである場合、あるいは前記ステップS908においてミスト発生量が0であると判別された場合は、ステップS914に進み、結果表示部256に結露確率を表示し、更に、コメント文として、結露しない旨のメッセージを表示する。
【0197】
前記ステップS912、ステップS913又はステップS914での処理が終了した段階で、この結露計算処理部80での処理が終了する。
【0198】
図23のメインルーチンに戻り、前記ステップS12において、結露計算要求でないと判別された場合は、ステップS14に進み、印刷要求であるか否かを判別する。この判別は、図6の機器選定結果画面110の印字ボタン122あるいは図16の特性計算結果画面222の印字ボタン122に対する選択操作があったかどうかで行われる。
【0199】
印刷要求があった場合は、次のステップS15に進み、機器選定の結果(諸特性値や動特性等)と使用条件を印字する。
【0200】
前記ステップS14において、印刷要求でないと判別された場合は、ステップS16に進み、保存要求であるか否かを判別する。この判別は、図6の機器選定結果画面110の保存ボタン126あるいは図16の特性計算結果画面222の保存ボタン126に対する選択操作があったかどうかで行われる。
【0201】
保存要求があった場合は、次のステップS17に進み、機器選定の結果(諸特性値や動特性等)と使用条件を例えばハードディスクや光ディスクに記録する。
【0202】
前記ステップS11での処理、ステップS13での処理、ステップS15での処理又はステップS17での処理が終了した段階で、ステップS18に進み、新たなシリンダ駆動システムの設定に入るか否かを判別する。今回設定のシリンダ駆動システムについて更に設定処理あるいは確認処理を続けたい場合は、前記ステップS7以降の処理に戻る。そして、新たなシリンダ駆動システムの設定に移る場合は、次のステップS19に進み、この空気圧機器選定プログラム50に対する終了要求があるか否かを判別する。終了要求がなければ、ステップS1に戻り、新たな使用条件の入力を待ち、終了要求があれば、この空気圧機器選定プログラム50での処理が終了する。
【0203】
次に、第2の選定処理部62について図39〜図60を参照しながら説明する。この第2の選定処理部62は、ショックアブソーバの自動選定を目的として開発されたもので、主要な機能は、ショックアブソーバの品番選定機能と、特定モーメント計算機能である。
【0204】
品番選定機能は、ショックアブソーバのシリーズ名、衝突形態、使用条件などを入力すると、吸収エネルギを満たすショックアブソーバの品番をシリーズ内から自動的に選定し、複数の候補機器をサイズ順で表示する機能である。
【0205】
特定モーメント計算機能は、特定の負荷形態を選択し、質量及び寸法などを入力すると、負荷の慣性モーメントを計算する機能である。
【0206】
つまり、この第2の選定処理部62は、負荷の運動エネルギ及び推力エネルギの和である吸収エネルギを計算し、それを満たし、かつ、最小サイズの機器が選定されるような最適化が自動的に行われるようになっている。
【0207】
また、水平、上昇、下降、任意の角度の直線衝突及び回転衝突の動作形態やシリンダ駆動及びモータ駆動などの様々な外部推力形態を組み合わせた多様な衝突形態に対応できる。
【0208】
そして、この第2の選定処理部62は、図39に示すように、座標入力装置24等からの入力データに基づいてショックアブソーバのシリーズを設定するシリーズ設定処理部300と、座標入力装置24等からの入力データに基づいて少なくとも衝突形態と使用条件を設定する条件設定処理部302と、前記設定された少なくとも衝突形態と使用条件に基づいて、前記設定された種類のうちから最適なサイズのショックアブソーバを選定するショックアブソーバ選択処理部304とを有する。
【0209】
前記条件設定処理部302は、座標入力装置24等からの入力データによる条件設定のほか、前記第1の選定処理部60において設定された使用条件のうち、ショックアブソーバの選択に必要な条件(例えばシリンダの品番、負荷質量、摩擦係数、供給圧力等)を自動設定する機能を有する。
【0210】
即ち、この第2の選定処理部62は、図2に示すメニュー画面52からショックアブソーバ選定の項目を操作することによって起動されるほか、図6に示す第1の選定処理部60における機器選定結果画面110のショックアブソーバ選定ボタン130を操作することによっても起動されるようになっている。
【0211】
つまり、第2の選定処理部62は、第1の選定処理部60とリンクされており、機器選定処理部72から特性計算処理部74を介しての計算結果、あるいは独立特性計算処理部76での計算結果に基づいた衝突条件でショックアブソーバの選定を行う。
【0212】
また、この第2の選定処理部62は、第1及び第2のショックアブソーバ選定入力画面400及び402(図40及び図41参照)を表示する第11の表示処理部306を有する。第1のショックアブソーバ選定入力画面400は、図40に示すように、直線衝突に関する画面であって、ショックアブソーバシリーズを選択するためにシリーズの一覧が表示されるシリーズ選択表示部404と、負荷がショックアブソーバに衝突する形態を選択するための衝突形態表示部406と、ショックアブソーバに作用する推力の種類を選択するための推力表示部408と、推力の種類がシリンダ駆動の場合に、シリンダのタイプ及び品番を選択するためのシリンダ品番表示部410と、衝突条件及びショックアブソーバの使用条件などを入力するための条件入力部412と、選定されたショックアブソーバの画像を表示するための画像表示部414と、ショックアブソーバの選定開始を要求するための選定開始ボタン(アイコン)416とを有する。
【0213】
前記画像表示部414は、選定されたショックアブソーバの外観画像が表示される第1の画面414aと、衝突イメージをアニメーション表示する第2の画面414bを有する。衝突形態ごとに衝突イメージがアニメーション表示されるため、ユーザは衝突イメージを把握しやすくなり、項目入力が容易になる。
【0214】
条件入力部412における項目中、衝突速度は、シリンダのピストン(ロッド)が、ストローク終端あるいは任意の位置において外部ストッパに衝突するときのピストン速度を示し、抵抗力は、シリンダピストンの作動方向に作用する負荷質量の重量分力、摩擦力以外のその他の外力の総和をいう。
【0215】
一方、第2のショックアブソーバ選定入力画面402は、回転衝突に関するもので、図41に示すように、上述した第1のショックアブソーバ選定入力画面400(図40参照)とほぼ同じであるが、条件入力部412に、モーメント計算を要求するための計算要求ボタン(アイコン)418を有する点で異なる。
【0216】
なお、条件入力部412における項目中、抵抗トルクは、ロータリアクチュエータ、モータなどの回転方向に作用する負荷質量の重量分力トルク、摩擦トルク以外のその他のトルクの総和をいう。
【0217】
また、この第2の選定処理部62は、図39に示すように、ショックアブソーバ選定結果画面420(図42参照)を表示する第12の表示処理部308を有する。このショックアブソーバ選定結果画面420は、図42に示すように、吸収エネルギや衝突物相当質量などの計算結果が表示される計算結果表示部422と、選定されたショックアブソーバの品番を最大吸収エネルギの順でリスト表示される選定結果表示部424と、選定結果のリストから選択されたショックアブソーバの取付寸法図及び主要仕様が表示される仕様表示部426とを有する。
【0218】
また、このショックアブソーバ選定結果画面420は、上述の表示部422、424に加えて、複数の操作ボタンを模したアイコンを有する。これらアイコンは、選定結果、計算結果及び入力条件の印字を要求するための印字ボタン428と、帳票下部に印刷されるコメントの入力画面に移行するためのコメント入力ボタン430と、選定結果、計算結果及び入力条件の保存(ハードディスク又はCD−RやDVD−RAM等の光ディスク等への保存)を要求するための保存ボタン432とがある。
【0219】
また、前記条件設定処理部302は、図39に示すように、設定された衝突形態が回転衝突である場合に、座標入力装置等からの入力データに基づいて、慣性モーメントを計算するモーメント計算処理部310を有する。このモーメント計算処理部310は、図41の第2のショックアブソーバ選定入力画面402における計算要求ボタン418が選択操作されることによって起動されるもので、モーメント計算画面440(図43参照)を表示する第13の表示処理部312を有する。
【0220】
このモーメント計算画面440は、負荷形態の変更要求を行う場合に操作される負荷形態変更ボタン442(アイコン)と、選択された負荷形状と形態(パターン)を画像として表示される画像表示部444と、負荷の質量や寸法を入力するための数値入力部446と、計算された慣性モーメントが表示される計算結果表示部448とを有する。
【0221】
また、このモーメント計算処理部310は、図39に示すように、座標入力装置24等からの入力データに基づいて、負荷形態の形状及び回転軸の選択を行う負荷形態選択処理部314を有する。この負荷形態選択処理部314は、図43のモーメント計算画面440における負荷形態変更ボタン442が選択操作されることによって起動されるもので、負荷形態選択画面450(図44参照)を表示する第14の表示処理部316を有する。
【0222】
この負荷形態選択画面450は、図44に示すように、負荷形態の形状を選択するために形状分類の一覧が表示される形状選択表示部452と、選択された負荷形態の形状の回転軸のうち、該当する回転軸を選択するための回転軸選択表示部454とを有する。特に、回転軸選択表示部454は、選択された負荷形態の形状の画像が表示される画像表示部456を有する。
【0223】
次に、第2の選定処理部62での処理動作を図45〜図60のフローチャートを参照しながら説明する。
【0224】
まず、図45のステップS1001において、第11の表示処理部306を通じて、ディスプレイ28の画面上に、ショックアブソーバ選定入力画面400又は402を表示する。その後、ステップS1002において、条件設定処理部302での処理、特に、条件入力処理に入る。この条件入力処理は、まず、図46のステップS1101において、座標入力装置24等からの入力データに基づいてショックアブソーバのシリーズを選択する。
【0225】
次いで、ステップS1102において、座標入力装置24等からの入力データに基づいてショックアブソーバのオプションを選択する。その後、ステップS1103において、座標入力装置24等からの入力データに基づいて衝突形態の種類を選択し、次いで、ステップS1104において、座標入力装置24等からの入力データに基づいて推力の種類を選択する。
【0226】
前記ステップS1103及びステップS1104において選択される衝突形態の種類と推力の種類、並びに各計算式の関係を図47に示し、衝突種類、取付形態及び推力の種類に応じた計算式の内訳について図48〜図55に示す。これらの情報は例えばハードディスクにショックアブソーバ情報テーブルとして登録されている。後述するショックアブソーバ選定のための計算処理では、例えば入力された衝突種類、取付形態及び推力の種類を読出しインデックスとして必要な計算式等を読み出して計算に供するようにしている。
【0227】
次に、ステップS1105において、推力の種類でシリンダ駆動を選択したか否かを判別を行い、シリンダ駆動を選択した場合は、次のステップS1106に進み、今度は、座標入力装置24等からの入力データに基づいてシリンダの種類を選択する。
【0228】
次に、ステップS1107において、シリンダの品番を指定したか否かの判別を行う。シリンダの品番がまだ指定されていなければ、次のステップS1108に進み、座標入力装置24等からの入力データに基づいてシリンダの品番を選択する。
【0229】
前記ステップS1108での処理が終了した段階、あるいは前記ステップS1107において、シリンダの品番がすでに指定済みであると判別された場合、あるいは前記ステップS1105において、シリンダ駆動を選択していないと判別された場合は、この条件設定処理部302における条件入力処理が終了する。なお、第1の選定処理部60から移行した場合は、前記ステップS1105〜S1108の処理が省略される。
【0230】
図45のメインルーチンに戻り、次のステップS1003において、条件設定処理部302における数値入力処理に入る。この数値入力処理は、まず、図56のステップS1201において、上述の条件入力処理にて選択された衝突形態及び推力の種類に応じた入力項目を条件入力部412に表示する。
【0231】
次に、ステップS1202において、ユーザからの入力を待つ。入力があった段階で、次のステップS1203に進み、入力データが数値データであれば、次のステップS1204に進み、入力項目と数値データとを対応付けて確保し、前記ステップS1202に戻る。
【0232】
入力データが数値データでない場合は、次のステップS1205に進み、モーメント計算要求であるか否かを判別する。この判別は、衝突形態の種類が回転衝突であって、計算要求ボタン418の操作入力があったかどうかで行われる。
【0233】
モーメント計算要求であれば、次のステップS1206に進み、モーメント計算処理部310での処理に入る。
【0234】
このモーメント計算処理部310での処理は、まず、図57のステップS1301において、ディスプレイ28の画面上に、図43に示すモーメント計算画面440を表示する。その後、ユーザからの入力待ちとなる。入力があった段階で、次のステップS1302に進み、入力データが負荷形態の変更要求であるか否かを判別する。この判別は、負荷形態変更ボタン442の選択操作があったかどうかで行われる。
【0235】
負荷形態の変更要求であれば、次のステップS1303に進み、負荷形態選択処理部314での処理に入る。この負荷形態選択処理部314での処理は、まず、図58のステップS1401において、ディスプレイ28の画面上に、図44に示す負荷形態選択画面450を表示する。次いで、ステップS1402において、座標入力装置24等からの入力データに基づいて負荷形態の形状(分類)を選択し、次いで、ステップS1403において、座標入力装置24等からの入力データに基づいて回転軸を選択する。
【0236】
前記ステップS1402及びS1403において選択される負荷形態の形状と回転軸の種類(パターン)の内訳を図59に示す。そして、各負荷形態の形状のパターンに対応して計算式が用意され、これらの情報は例えばハードディスクにモーメント情報テーブルとして登録されている。後述するモーメント計算処理では、例えば入力された負荷形態の形状と回転軸の種類を読出しインデックスとして必要な計算式等を読み出して計算に供するようにしている。
【0237】
前記ステップS1402及びS1403での選択処理が終了した段階で、この負荷形態選択処理部314での処理が終了する。
【0238】
図57のルーチンに戻り、次のステップS1304において、第13の表示処理部312を通じて、再びディスプレイ28の画面上に、図43に示すモーメント計算画面440を表示する。その後、次のステップS1305において、ユーザからの数値の入力を待つ。入力があった段階で、ステップS1306に進み、入力された数値と対応する計算式に基づいてモーメント計算を行い、次いで、ステップS1407において、その計算結果を結果表示部448に表示する。その後、ステップS1308において、決定であるか否かを判別する。この判別は、モーメント計算画面におけるOKボタンの選択操作があったかどうかで行われる。決定でなくキャンセルの場合は、前記ステップS1302に戻り、再度の入力を待ち、決定であれば、このモーメント計算処理部310での処理が終了する。
【0239】
図56のルーチンに戻り、前記ステップS1206でのモーメント計算処理が終了した段階で、次のステップS1207に進み、第11の表示処理部306を通じて、ディスプレイ28の画面上に、現在設定中の第2のショックアブソーバ選定入力画面402を表示した後、ステップS1202以降の処理に戻る。
【0240】
一方、前記ステップS1205において、入力データがモーメント計算要求でないと判別された場合は、次のステップS1208において、選定開始要求であるか否かを判別する。この判別は、選定開始ボタン416の操作入力があったかどうかで行われる。
【0241】
前記ステップS1207において、選定開始要求ではなく、例えばキャンセルを示すデータであれば、図45のステップS1002に戻り、再び条件入力処理に入る。一方、入力データが選定開始要求であれば、この数値入力処理が終了する。
【0242】
図45のメインルーチンに戻り、次のステップS1004において、ショックアブソーバ選択処理部304での処理に入る。このショックアブソーバ選択処理部304での処理は、まず、図60のステップS1501において、衝突速度を算出する。その後、ステップS1502において、選択されたシリーズ内でサイズの最も小さいショックアブソーバを仮選定する。
【0243】
次に、ステップS1503において、仮選定したショックアブソーバの吸収可能な衝突物相当質量Me1を算出する。この算出にあたっては、第6のデータベースDB6から仮選定したショックアブソーバに関する衝突物相当質量算出用パラメータを読み出して行う。
【0244】
次に、ステップS1504において、入力された各種条件に基づいて運動エネルギE1を算出し、続いて、ステップS1605において、入力された各種条件に基づいて推力エネルギE2を算出する。その後、ステップS1606において、前記算出された運動エネルギ及び推力エネルギを加算して吸収エネルギEを求める。
【0245】
次に、ステップS1507において、前記算出された吸収エネルギと入力された各種条件に基づき、以下の計算式を用いて実際の衝突物相当質量Me2を求める。
Me2=2×E/(V2×N)
【0246】
ここで、Vは衝突速度、Nはショックアブソーバの使用本数である。
【0247】
次に、ステップS1508において、仮選定したショックアブソーバが適合している否かを判別する。この判別は、仮選定したショックアブソーバの衝突物相当質量Me1が実際の衝突物相当質量Me2よりも大きいかどうかで行われる。
【0248】
前記衝突物相当質量Me1が衝突物相当質量Me2以下で適合していないと判別された場合は、ステップS1509に進み、選択されたシリーズ内で、次にサイズの大きいショックアブソーバを検索する。その後、ステップS1510において、該当するショックアブソーバが存在するか否かを判別する。存在していなければ、ステップS1511に進み、ディスプレイ28の画面上に、例えば「選択されたシリーズ内に該当する機器がありません。」などのエラー表示を行い、その後、図45のステップS1002に戻り、再び条件入力処理に入る。
【0249】
ショックアブソーバが存在していれば、ステップS1512に進み、そのショックアブソーバを仮選定して、前記ステップS1503以降の処理を繰り返す。
【0250】
そして、前記ステップS1508において、前記仮選定したショックアブソーバが適合していると判別された場合は、次のステップS1513に進み、その仮選定したショックアブソーバの品番を選定品番として決定し、このショックアブソーバ選択処理部304での処理が終了する。
【0251】
図45のメインルーチンに戻り、次のステップS1005において、第12の表示処理部308を通じて、ディスプレイ28の画面上に、図42に示すショックアブソーバ選定結果画面420を表示して、この第2の選定処理部62での処理が終了する。
【0252】
なお、その後の処理は、ここでは省略したが、印字ボタン428への選択操作によって、ショックアブソーバ選定の結果(各種エネルギ値や衝突物相当質量や諸特性値等)が印字され、保存ボタン432への選択操作によって、ショックアブソーバ選定の結果(各種エネルギ値や衝突物相当質量や諸特性値等)がハードディスクや光ディスク等に保存される。
【0253】
次に、図2のメニュー画面52における1つの項目である「各種設定(汎用マスタ及び単位マスタ)」を実現するプログラムについて図61〜図63を参照しながら説明する。
【0254】
図61に示すように、まず、汎用マスタは、リスト登録処理部64を起動することによって実現され、このリスト登録処理部64は、前記第1及び第2の選定処理部60及び62におけるシリンダ駆動システムの選定及びショックアブソーバの選定に使用される各入力項目に対応した参照リスト500に、それぞれ使用頻度の高い入力値を予め登録するという機能を有する。
【0255】
そして、このリスト登録処理部64は、汎用マスタ画面600(図62参照)を表示する第15の表示処理部502を有する。この汎用マスタ画面600は、複数の機能をそれぞれタグによって切換え表示するためのタグ表示部602と、プルダウンによって入力項目の一覧をリスト表示する入力項目表示部604と、入力項目表示部604から選択された入力項目に登録されているデータの一覧をリスト表示する汎用データ表示部606と、汎用データの追加を行うための追加ボタン608(アイコン)と、汎用データの削除を行うための削除ボタン610(アイコン)とを有する。
【0256】
編集を行う場合は、汎用データをクリックして数値データのみを変更することによって行われる。
【0257】
この汎用マスタを使用することで、設定値等の入力時において、参照リスト500を使用しながら使用頻度の高い値を参照することができ、入力時間の短縮化を効率よく図ることができる。
【0258】
次に、単位マスタは、図61に示す単位系選択処理部66を起動することによって実現され、この単位系選択処理部66は、使用される単位系が予め登録された複数のリスト504のうち、座標入力装置24等からの入力データに基づく単位系のリスト504を選択するという機能を有する。
【0259】
そして、この単位系選択処理部66は、単位マスタ画面620(図63参照)を表示する第16の表示処理部506を有する。単位マスタ画面620は、図63に示すように、登録されている単位の規格が一覧表示される単位規格表示部622と、単位規格に登録されている単位の一覧を表示する登録単位表示部624と、単位規格表示部622に表示された複数の単位規格のうち、使用する単位規格を選択するための選択ボタン626(アイコン)とを有する。
【0260】
この単位マスタを使用して、入力の段階で単位系を選択することで、あらためて単位換算をする必要がなくなり、入力した数値をそのまま使用することができる。
【0261】
このように、本実施の形態に係る空気圧機器選定システム、空気圧機器選定方法、空気圧機器選定プログラム及び記録媒体においては、座標入力装置24等からの入力データに基づいてシリンダ駆動システムの選定処理を行う第1の選定処理部60と、座標入力装置24等からの入力データ及び/又は第1の選定処理部60による選定結果に基づいてショックアブソーバの選定処理を行う第2の選定処理部62とを有するようにしたので、提案例に係る空気圧機器の選定方法(特開平2000−179503号公報参照)よりも多機能にすることができると共に、計算手法をより向上させることができ、空気圧機器の選定方法に関する精度を向上させることができる。
【0262】
特に、第1の選定処理部60は、回路設定のための画面である回路設定部102と、使用条件を入力するための画面である条件設定部104をマルチ表示する第1の表示処理部82を有するようにしたので、回路設定部102の回路設定を見ながら条件設定部104を使って使用条件を入力することができ、設定に関する操作性の向上を実現させることができる。
【0263】
また、第1の選定処理部60は、特性計算処理部74にて得られた特性値をグラフ表示する第3の表示処理部86を有するようにしたので、特性値をイメージで捕らえることができ、他の設定に係る特性との比較を簡単に行うことができる。
【0264】
また、第1の選定処理部60は、設定された空気圧回路と、選択された機器の情報と、入力された使用条件と、特性計算処理部74にて得られた特性値をマルチ表示する第2の表示処理部84を有するようにしたので、第1の選定処理部60を通じて設定された結果表示として、前記設定された空気圧回路と、選択された機器の情報と、入力された使用条件と、特性計算処理部74にて得られた特性値がマルチ表示されるため、設定した情報を一目で確認することができ、回路設計のための検証を迅速に行うことができる。
【0265】
特に、回路設定処理部70は、回路構成の要求に基づいて前記使用条件を満足する各種機器に関する情報を回路構成図と共にリスト表示する第4の表示処理部88を有する。通常、回路設計においては、使用条件を満足する回路を経験的に設定するようにしているため、最適な回路に至るまでに膨大な時間がかかるという問題があったが、この回路設定処理部により、使用条件を満足する各種機器を自動的に選定して、リスト表示することができるため、ユーザは、リスト表示された機器から最適な機器を回路構成図を見ながら選定すればよいため、選定時間の短縮化を図ることができる。
【0266】
また、第1の選定処理部60は、ガイダンス指示に基づいて、空気圧回路に関連する機器を選択するための選択画面(回路構成設定画面140)と、各種使用条件を入力するための設定画面(190、200及び210)を、ユーザの指示に従って順番に表示する第6の表示処理部92を有するようにしたので、たとえ複雑な手順が伴う設定処理においても、ガイダンス指示に従って例えば項目を選択していくだけで、簡単に設定処理を行うことができ、操作性の向上を図ることができる。
【0267】
そして、機器選定処理部72は、設定された空気圧回路に関連する機器であって、かつ、使用条件を満足する機器をリスト形式で表示し、表示された機器リストのうち、選択された機器に対応する少なくとも外形画像と仕様説明を表示する第5の表示処理部90とを有する。
【0268】
通常、機器の選定においては、各種機器の様々なデータを把握して経験的に抽出するようにしているが、選定に膨大な時間がかかるという問題があった。しかし、この機器選定処理部72により、使用条件を満足する各種機器を自動的に選定して、リスト表示し、更に、選択された機器に対応する少なくとも外形画像と仕様説明を表示することができるため、ユーザは、リスト表示された機器から最適な機器を外形画像と仕様説明を見ながら選定すればよいため、選定時間の短縮化を図ることができる。
【0269】
このように、上述の各種表示処理部を備えることで、各種機器の選定の操作を表示画面を見ながら例えばGUI(Graphical User Interface)に基づいて簡単に行うことができ、操作性の向上を達成させることができる。
【0270】
更に、第1の選定処理部60は、座標入力装置24等からの入力データに基づいて設定された空気圧回路と、該空気圧回路に関連して任意に選定された機器と、座標入力装置24等を通じて入力された使用条件に基づいて、シリンダ駆動システムの特性を計算する独立特性計算処理部76を有するようにしている。
【0271】
これは、設定された入力条件を満足するシリンダ駆動システムの機器を選定している過程において、途中から使用条件を変更した場合や、使用条件を任意に設定した場合に、前記機器の選定過程にある設定データをリセットすることなく、独立特性計算処理部76を用いて、新たな使用条件を満足する機器の選定を独立に行うことができ、データの再設定等の無駄な操作をなくすことができる。
【0272】
特に、本実施の形態における独立特性計算処理部76は、空気圧回路を設定するための画面である回路設定部224と、選定条件を入力するための画面である条件設定部228と、機器の品番を入力するための画面である品番入力部226をマルチ表示する第7の表示処理部94を有し、更に、設定された空気圧回路と、任意に選定された機器の情報と、入力された使用条件と、得られた特性値をマルチ表示する第8の表示処理部96を有するようにしたので、この独立特性計算処理部76での各種機器を選定するための操作を表示画面を見ながら簡単に行うことができ、操作性の向上を達成させることができる。
【0273】
また、本実施の形態においては、計算されたシリンダ駆動システムの特性と、座標入力装置24等を通じて選択された緩衝形式及びワーク取付形式に基づいて、シリンダが吸収すべきエネルギを計算する緩衝計算処理部78を有するようにしたので、各種機器の選定によって構築されたシリンダ駆動システムの緩衝能力を判断することが可能となる。
【0274】
また、本実施の形態においては、計算されたシリンダ駆動システムの特性と、座標入力装置24等を通じて選択された空気湿度に基づいて、シリンダ駆動システムに発生する結露の確率を計算する結露計算処理部80を有するようにしたので、この計算結果に基づいて結露防止策を検討することができ、選定されたシリンダ駆動システムの使用上の信頼性を向上させることができる。
【0275】
一方、第2の選定処理部62は、座標入力装置24等からの入力データに基づいてショックアブソーバのシリーズを設定するシリーズ設定処理部300と、座標入力装置24等からの入力データに基づいて衝突形態と使用条件を設定する条件設定処理部302と、設定された衝突形態と使用条件に基づいて、前記設定されたシリーズのうちから最適なサイズのショックアブソーバを選定するショックアブソーバ選択処理部304とを有するようにしている。
【0276】
通常、ショックアブソーバの選定は、各種機器の様々なデータを把握して経験的に選定するようにしているが、選定に膨大な時間がかかるという問題があった。しかし、この第2の選定処理部62により、任意に設定したシリンダ駆動システムに適合する最小サイズのショックアブソーバ、並びに第1の選定処理部60を通じて設定したシリンダ駆動システムに適合する最小サイズのショックアブソーバを自動的に、かつ、容易に選定することができ、ショックアブソーバ選定に係る時間を大幅に短縮することができる。
【0277】
特に、この第2の選定処理部62は、特定の負荷形態を選択し、質量及び寸法などを入力することによって、負荷の慣性モーメントを計算するモーメント計算処理部310を有するようにしているため、回転衝突に適合したショックアブソーバを精度よく選定することができる。
【0278】
また、第2の選定処理部62は、ショックアブソーバシリーズを選択するためにシリーズの一覧を表示するための画面であるシリーズ選択表示部404と、負荷がショックアブソーバに衝突する形態を選択するための画面である衝突形態表示部406と、ショックアブソーバに作用する推力の種類を選択するための画面である推力表示部408と、推力の種類がシリンダ駆動の場合に、シリンダのタイプ及び品番を選択するための画面であるシリンダ品番表示部410と、衝突条件及びショックアブソーバの使用条件などを入力するための画面である条件入力部412と、選定されたショックアブソーバの画像を表示するための画面である画像表示部414とをマルチ表示する第11の表示処理部306を有する。
【0279】
これにより、ショックアブソーバの画像を見ながら、衝突形態や推力の種類などを簡単に入力することができ、入力時間の短縮化を図ることができる。更に、本実施の形態では、第1の選定処理部60にて設定された少なくとも衝突条件を自動設定することができるため、入力時間の短縮化を効率よく図ることができる。
【0280】
画像表示部414が、選定されたショックアブソーバの外観画像が表示される第1の画面414aと、衝突イメージをアニメーション表示する第2の画面414bを有するため、衝突形態ごとに衝突イメージがアニメーション表示され、これにより、ユーザは衝突イメージを把握しやすくなり、項目入力が容易になる。
【0281】
また、第2の選定処理部は、吸収エネルギや衝突物相当質量などの計算結果を表示するための画面である計算結果表示部422と、選定されたショックアブソーバの品番を最大吸収エネルギの順でリスト表示するための画面である選定結果表示部424と、選定結果のリストから選択されたショックアブソーバの取付寸法図及び主要仕様を表示するための画面である仕様表示部426とをマルチ表示する第12の表示処理部306を有する。
【0282】
これにより、選定されたショックアブソーバの寸法や主要仕様、並びに諸特性を一目で確認することができ、選定したショックアブソーバの検証を容易に行うことができる。
【0283】
また、本実施の形態は、第1及び第2の選定処理部60及び62におけるシリンダ駆動システム及びショックアブソーバの選定に使用される各入力項目に対応した参照リスト500に、それぞれ使用頻度の高い入力値を予め登録するリスト登録処理部64を有するようにしたので、設定値等の入力時において、参照リスト500を使用することで、使用頻度の高い値を参照することができ、入力時間の短縮化を効率よく図ることができる。
【0284】
また、使用される単位系が予め登録された複数のリスト504のうち、座標入力装置24等からの入力データに基づく単位系のリスト504を選択する単位系選択処理部66を有するようにしたので、入力の段階で、単位系を選択することで、あらためて単位換算をする必要がなくなり、入力した数値をそのまま使用することができ、入力時における単位換算のわずらわしさを解消することができる。
【0285】
なお、この発明に係る空気圧機器選定システム、空気圧機器選定方法、空気圧機器選定プログラム及び記録媒体は、上述の実施の形態に限らず、この発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【0286】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る空気圧機器選定システム、空気圧機器選定方法、空気圧機器選定プログラム及び記録媒体によれば、いままでの空気圧機器の選定方法の機能や計算手法を更に向上させることができ、空気圧機器の選定方法に関する精度を向上させると共に、各種機器の選定の操作性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る空気圧機器選定システムの構成を示すブロック図である。
【図2】メニュー画面を示す説明図である。
【図3】本実施の形態に係る空気圧機器選定システムの構成を示す機能ブロック図である。
【図4】第1の選定処理部の構成を示す機能ブロック図である。
【図5】機器選定入力画面の表示例を示す説明図である。
【図6】機器選定結果画面の表示例を示す説明図である。
【図7】回路構成設定画面の表示例を示す説明図である。
【図8】シリンダ選択画面の表示例を示す説明図である。
【図9】電磁弁選択画面の表示例を示す説明図である。
【図10】配管選択画面の表示例を示す説明図である。
【図11】ウィザード機能における回路構成設定画面を示す説明図である。
【図12】ウィザード機能における全ストローク時間に関する設定画面を示す説明図である。
【図13】ウィザード機能における配管に関する設定画面を示す説明図である。
【図14】ウィザード機能における負荷に関する設定画面を示す説明図である。
【図15】特性計算入力画面の表示例を示す説明図である。
【図16】特性計算結果画面の表示例を示す説明図である。
【図17】緩衝計算画面の表示例を示す説明図である。
【図18】結露計算画面の表示例を示す説明図である。
【図19】空気交換が不十分である場合の結露の発生メカニズムを示す説明図である。
【図20】機器表面の低温化による結露の発生メカニズムを示す説明図である。
【図21】容積比とミスト発生量の関係を示す特性図である。
【図22】第1の選定処理部での処理動作を示すフローチャート(その1)である。
【図23】第1の選定処理部での処理動作を示すフローチャート(その2)である。
【図24】回路設定処理部での処理動作を示すフローチャート(その1)である。
【図25】回路設定処理部での処理動作を示すフローチャート(その2)である。
【図26】回路設定処理部での処理動作を示すフローチャート(その3)である。
【図27】機器選定処理部におけるシリンダ選定処理を示すフローチャートである。
【図28】図28Aはシリンダ駆動システムの物理モデルを示す説明図であり、図28Bは絞りの基礎方程式を示す図であり、図28Cはエアシリンダの基礎方程式を示す図である。
【図29】図29Aはシステムの応答時間に必要な流体通路のすべての絞りの音速コンダクタンスと臨界圧力比の合成式を示す図であり、図29Bは各機器への重み付けの式を示す図である。
【図30】合成音速コンダクタンスの目標値を求めるためのフローチャートである。
【図31】機器選定処理部における電磁弁選定処理を示すフローチャートである。
【図32】機器選定処理部における配管選定処理を示すフローチャートである。
【図33】特性計算処理部での処理動作を示すフローチャートである。
【図34】図34Aは特性計算で使用される管路モデルを示す説明図であり、図34Bは管路の基礎方程式を示す図であり、図34Cは管路をn個に分割した際のi番目の要素の管路離散モデルを示す説明図であり、図34Dは前記i番目の要素の管路離散モデルにおける基礎方程式を示す図である。
【図35】図28A〜図28C並びに図34A〜図34Dに示す基礎方程式の記号及び添字の説明図である。
【図36】独立特性計算処理部での処理動作を示すフローチャートである。
【図37】緩衝計算処理部での処理動作を示すフローチャートである。
【図38】結露計算処理部での処理動作を示すフローチャートである。
【図39】第2の選定処理部の構成を示す機能ブロック図である。
【図40】第1のショックアブソーバ選定入力画面の表示例を示す説明図である。
【図41】第2のショックアブソーバ選定入力画面の表示例を示す説明図である。
【図42】ショックアブソーバ選定結果画面の表示例を示す説明図である。
【図43】モーメント計算画面の表示例を示す説明図である。
【図44】負荷形態選択画面の表示例を示す説明図である。
【図45】第2の選定処理部での処理動作を示すフローチャートである。
【図46】条件設定処理部における条件入力処理を示すフローチャートである。
【図47】選択される衝突形態の種類と推力の種類、並びに各計算式の関係を示す表図である。
【図48】直線衝突、任意取付及びシリンダ駆動の場合の計算式を示す説明図である。
【図49】直線衝突、任意取付及びモータ駆動の場合の計算式を示す説明図である。
【図50】直線衝突、任意取付及び斜面下降の場合の計算式を示す説明図である。
【図51】直線衝突、任意取付及びその他の推力の場合の計算式を示す説明図である。
【図52】回転衝突及びシリンダ駆動の場合の計算式を示す説明図である。
【図53】回転衝突及びモータ駆動の場合の計算式を示す説明図である。
【図54】回転衝突及びその他の推力の場合の計算式を示す説明図である。
【図55】回転衝突及び斜面下降の場合の計算式を示す説明図である。
【図56】条件設定処理部における数値入力処理を示すフローチャートである。
【図57】モーメント計算処理部での処理動作を示すフローチャートである。
【図58】負荷形態選択処理部での処理動作を示すフローチャートである。
【図59】負荷形態の形状と回転軸の種類(パターン)の内訳を示す表図である。
【図60】ショックアブソーバ選択処理部での処理動作を示すフローチャートである。
【図61】リスト登録処理部と単位系選択処理部の構成を示す機能ブロック図である。
【図62】汎用マスタ画面の表示例を示す説明図である。
【図63】単位マスタ画面の表示例を示す説明図である。
【符号の説明】
10…空気圧機器選定システム 20…ハードディスク
24…座標入力装置 26…キーボード
28…ディスプレイ 50…空気圧機器選定プログラム
52…メニュー画面 60…第1の選定処理部
62…第2の選定処理部 64…リスト登録処理部
66…単位系選択処理部 70…回路設定処理部
72…機器選定処理部 74…特性計算処理部
76…独立特性計算処理部 78…緩衝計算処理部
80…結露計算処理部 82…第1の表示処理部
84…第2の表示処理部 86…第3の表示処理部
88…第4の表示処理部 90…第5の表示処理部
92…第6の表示処理部 94…第7の表示処理部
96…第8の表示処理部 98…第9の表示処理部
99…第10の表示処理部 100…機器選定入力画面
102…回路設定部 104…条件設定部
110…機器選定結果画面 112…システム特性表示部
114…回路構成表示部 116…条件表示部
117…品番表示部 118…緩衝計算ボタン
120…結露計算ボタン 128…特性計算ボタン
130…ショックアブソーバ選定ボタン 140…回路構成設定画面
142…シリンダ表示部 144…駆動制御機器表示部
146…電磁弁表示部 148…回路表示部
150…シリンダ選択画面 152…リスト表示部
154…画像表示部 156…説明表示部
158…第1の形式選択部 160…第2の形式選択部
170…電磁弁選択画面 172…リスト表示部
174…画像表示部 176…説明表示部
180…配管選択画面 182…リスト表示部
184…画像表示部 186…説明表示部
190…全ストローク時間に関する設定画面
200…配管に関する設定画面 210…負荷に関する設定画面
220…特性計算入力画面 222…特性計算結果画面
224…回路設定部 226…品番入力部
228…条件設定部 230…計算開始ボタン
240…緩衝計算画面 250…結露計算画面
300…シリーズ設定処理部 302…条件設定処理部
304…ショックアブソーバ選択処理部 310…モーメント計算処理部
312…第13の表示処理部 314…負荷形態選択処理部
316…第14の表示処理部
400…第1のショックアブソーバ選定入力画面
402…第2のショックアブソーバ選定入力画面
404…シリーズ選択表示部 406…衝突形態表示部
408…推力表示部 410…シリンダ品番表示部
412…条件入力部 414…画像表示部
416…選定開始ボタン 418…計算要求ボタン
420…ショックアブソーバ選定結果画面 422…計算結果表示部
424…選定結果表示部 426…仕様表示部
440…モーメント計算画面 442…負荷形態変更ボタン
444…画像表示部 446…数値入力部
448…計算結果表示部 450…負荷形態選択画面
452…形状選択表示部 454…回転軸選択表示部
456…画像表示部
DB1〜DB6…第1〜第6のデータベース

Claims (20)

  1. コンピュータと、
    前記コンピュータに接続された少なくとも空気圧機器に関するデータベースと、
    前記コンピュータに接続され、操作者の入力操作に基づく入力データを前記コンピュータに入力する入力装置と、
    前記コンピュータに接続され、該コンピュータからの処理情報を表示する表示装置とを有する空気圧機器選定システムにおいて、
    前記入力装置からの入力データに基づいてシリンダ駆動システムの選定処理を行う第1の選定処理部と、
    前記入力装置からの入力データ及び前記第1の選定処理部による選定結果に基づいてショックアブソーバの選定処理を行う第2の選定処理部とを有し、
    前記第1の選定処理部は、
    前記入力装置からの入力データに基づいて空気圧回路構成を設定する回路設定処理部と、
    前記設定された空気圧回路に関連する機器であって、かつ、前記入力装置を通じて入力された使用条件を満足する機器を、前記データベースに登録された機器に関する情報に基づいて自動選定する機器選定処理部と、
    前記選定された機器のうち、前記入力装置を通じて選択された機器と前記設定された空気圧回路に基づいて前記シリンダ駆動システムの特性を計算する特性計算処理部とを有し、
    前記第2の選定処理部は、
    前記入力装置からの入力データに基づいてショックアブソーバの種類を設定する種類設定処理部と、
    前記入力装置からの入力データに基づいて少なくとも衝突形態と使用条件を設定する条件設定処理部と、
    前記設定された少なくとも衝突形態と使用条件に基づいて、前記設定された種類のうちから最適なサイズのショックアブソーバを選定するショックアブソーバ選択処理部とを有し、
    前記条件設定処理部は、
    前記第1の選定処理部にて設定された使用条件のうち、少なくとも衝突条件を、前記ショックアブソーバを選定するための条件として自動設定することを特徴とする空気圧機器選定システム。
  2. 請求項1記載の空気圧機器選定システムにおいて、
    前記第1の選定処理部は、回路設定のための第1の設定画面と、前記使用条件を入力するための第2の設定画面をマルチ表示する表示処理部を有することを特徴とする空気圧機器選定システム。
  3. 請求項1記載の空気圧機器選定システムにおいて、
    前記第1の選定処理部は、前記特性計算処理部にて得られた特性値をグラフ表示する表示処理部を有することを特徴とする空気圧機器選定システム。
  4. 請求項1記載の空気圧機器選定システムにおいて、
    前記第1の選定処理部は、少なくとも前記設定された空気圧回路と、前記選択された機器の情報と、前記入力された使用条件と、前記特性計算処理部にて得られた特性値をマルチ表示する表示処理部を有することを特徴とする空気圧機器選定システム。
  5. 請求項1記載の空気圧機器選定システムにおいて、
    前記回路設定処理部は、回路構成の要求に基づいて前記使用条件を満足する各種機器に関する情報を回路構成図と共にリスト表示する表示処理部を有することを特徴とする空気圧機器選定システム。
  6. 請求項1記載の空気圧機器選定システムにおいて、
    前記第1の選定処理部は、ガイダンス指示に基づいて前記空気圧回路に関連する機器を選択するための選択画面と、前記使用条件を入力するための入力画面を使用者の指示に従って順番に表示する表示処理部を有することを特徴とする空気圧機器選定システム。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の空気圧機器選定システムにおいて、
    前記機器選定処理部は、
    前記設定された空気圧回路に関連する機器であって、かつ、前記使用条件を満足する機器をリスト形式で表示し、表示された機器リストのうち、選択された機器に対応する少なくとも外形画像と仕様説明を表示する表示処理部とを有することを特徴とする空気圧機器選定システム。
  8. 請求項1記載の空気圧機器選定システムにおいて、
    前記機器選定処理部にて自動選定される機器を前記入力装置からの入力データに基づいて限定する機器限定処理部を有することを特徴とする空気圧機器選定システム。
  9. 請求項1記載の空気圧機器選定システムにおいて、
    前記第1の選定処理部は、前記入力装置からの入力データに基づいて設定された空気圧回路と、該空気圧回路に関連して任意に選定された機器と、前記入力装置を通じて入力された使用条件に基づいて前記シリンダ駆動システムの特性を計算する独立特性計算処理部を有することを特徴とする空気圧機器選定システム。
  10. 請求項9記載の空気圧機器選定システムにおいて、
    前記使用条件は、調整型駆動制御機器のニードル開度を含むことを特徴とする空気圧機器選定システム。
  11. 請求項10記載の空気圧機器選定システムにおいて、
    前記独立特性計算処理部は、前記空気圧回路を設定するための第3の設定画面と、前記使用条件を入力するための第4の設定画面と、使用する機器の識別番号を入力するための第5の設定画面をマルチ表示する表示処理部を有することを特徴とする空気圧機器選定システム。
  12. 請求項10記載の空気圧機器選定システムにおいて、
    前記独立特性計算処理部は、少なくとも前記設定された空気圧回路と、前記任意に選定された機器の情報と、前記入力された使用条件と、得られた特性値をマルチ表示する表示処理部を有することを特徴とする空気圧機器選定システム。
  13. 請求項10記載の空気圧機器選定システムにおいて、
    前記独立特性計算処理部は、回路構成の要求に基づいて前記任意に選択された各種機器に関する情報を回路構成図と共にリスト表示する表示処理部を有することを特徴とする空気圧機器選定システム。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の空気圧機器選定システムにおいて、
    計算された前記シリンダ駆動システムの特性に基づいて、シリンダが吸収すべきエネルギを計算する緩衝計算処理部を有することを特徴とする空気圧機器選定システム。
  15. 請求項1〜14のいずれか1項に記載の空気圧機器選定システムにおいて、
    計算された前記シリンダ駆動システムの特性と前記入力装置を通じて入力された湿度情報に基づいて、前記シリンダ駆動システムに発生する結露の確率を計算する結露計算処理部を有することを特徴とする空気圧機器選定システム。
  16. 請求項1〜15のいずれか1項に記載の空気圧機器選定システムにおいて、
    前記第1及び第2の選定処理部における前記シリンダ駆動システム及びショックアブソーバの選定に使用される各入力項目に対応した参照リストに、それぞれ使用頻度の高い入力値を予め登録するリスト登録処理部を有することを特徴とする空気圧機器選定システム。
  17. 請求項1〜16のいずれか1項に記載の空気圧機器選定システムにおいて、
    使用される単位系が予め登録された複数のリストのうち、前記入力装置からの入力データに基づく単位系のリストを選択する単位系選択処理部を有することを特徴とする空気圧機器選定システム。
  18. コンピュータと、
    前記コンピュータに接続された少なくとも空気圧機器に関するデータベースと、
    前記コンピュータに接続され、操作者の入力操作に基づく入力データを前記コンピュータに入力する入力装置と、
    前記コンピュータに接続され、該コンピュータからの処理情報を表示する表示装置とを有する空気圧機器選定システムにて使用される空気圧機器選定方法において、
    前記入力装置からの入力データに基づいてシリンダ駆動システムの選定処理を行う第1の選定処理ステップと、
    前記入力装置からの入力データ及び前記第1の選定処理ステップによる選定結果に基づいてショックアブソーバの選定処理を行う第2の選定処置ステップとを有し、
    前記第1の選定処理ステップは、
    前記入力装置からの入力データに基づいて空気圧回路構成を設定する回路設定処理ステップと、
    前記設定された空気圧回路に関連する機器であって、かつ、前記入力装置を通じて入力された使用条件を満足する機器を、前記データベースに登録された機器に関する情報に基づいて自動選定する機器選定処理ステップと、
    前記選定された機器のうち、前記入力装置を通じて選択された機器と前記設定された空気圧回路に基づいて前記シリンダ駆動システムの特性を計算する特性計算処理ステップとを有し、
    前記第2の選定処理ステップは、
    前記入力装置からの入力データに基づいてショックアブソーバの種類を設定する種類設定処理ステップと、
    前記入力装置からの入力データに基づいて少なくとも衝突形態と使用条件を設定する条件設定処理ステップと、
    前記設定された少なくとも衝突形態と使用条件に基づいて、前記設定された種類のうちから最適なサイズのショックアブソーバを選定するショックアブソーバ選択処理ステップとを有し、
    前記条件設定処理ステップは、
    前記第1の選定処理ステップにて設定された使用条件のうち、少なくとも衝突条件を、前記ショックアブソーバを選定するための条件として自動設定することを特徴とする空気圧機器選定方法。
  19. コンピュータと、
    前記コンピュータに接続された少なくとも空気圧機器に関するデータベースと、
    前記コンピュータに接続され、操作者の入力操作に基づく入力データを前記コンピュータに入力する入力装置と、
    前記コンピュータに接続され、該コンピュータからの処理情報を表示する表示装置とを有する空気圧機器選定システムを、
    前記入力装置からの入力データに基づいてシリンダ駆動システムの選定処理を行う第1の選定処理手段、
    前記入力装置からの入力データ及び前記第1の選定処理手段による選定結果に基づいてショックアブソーバの選定処理を行う第2の選定処理手段、
    として機能させるための空気圧機器選定プログラムであって、
    前記第1の選定処理手段は、
    前記入力装置からの入力データに基づいて空気圧回路構成を設定する回路設定処理手段と、
    前記設定された空気圧回路に関連する機器であって、かつ、前記入力装置を通じて入力された使用条件を満足する機器を、前記データベースに登録された機器に関する情報に基づいて自動選定する機器選定処理手段と、
    前記選定された機器のうち、前記入力装置を通じて選択された機器と前記設定された空気圧回路に基づいて前記シリンダ駆動システムの特性を計算する特性計算処理手段とを有し、
    前記第2の選定処理手段は、
    前記入力装置からの入力データに基づいてショックアブソーバの種類を設定する種類設定処理手段と、
    前記入力装置からの入力データに基づいて少なくとも衝突形態と使用条件を設定する条件設定処理手段と、
    前記設定された少なくとも衝突形態と使用条件に基づいて、前記設定された種類のうちから最適なサイズのショックアブソーバを選定するショックアブソーバ選択処理手段とを有し、
    前記条件設定処理手段は、
    前記第1の選定処理手段にて設定された使用条件のうち、少なくとも衝突条件を、前記ショックアブソーバを選定するための条件として自動設定することを特徴とする空気圧機器選定プログラム。
  20. コンピュータと、
    前記コンピュータに接続された少なくとも空気圧機器に関するデータベースと、
    前記コンピュータに接続され、操作者の入力操作に基づく入力データを前記コンピュータに入力する入力装置と、
    前記コンピュータに接続され、該コンピュータからの処理情報を表示する表示装置とを有する空気圧機器選定システムを、
    前記入力装置からの入力データに基づいてシリンダ駆動システムの選定処理を行う第1の選定処理手段、
    前記入力装置からの入力データ及び前記第1の選定処理手段による選定結果に基づいてショックアブソーバの選定処理を行う第2の選定処理手段、
    として機能させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
    前記第1の選定処理手段は、
    前記入力装置からの入力データに基づいて空気圧回路構成を設定する回路設定処理手段と、
    前記設定された空気圧回路に関連する機器であって、かつ、前記入力装置を通じて入力された使用条件を満足する機器を、前記データベースに登録された機器に関する情報に基づいて自動選定する機器選定処理手段と、
    前記選定された機器のうち、前記入力装置を通じて選択された機器と前記設定された空気圧回路に基づいて前記シリンダ駆動システムの特性を計算する特性計算処理手段とを有し、
    前記第2の選定処理手段は、
    前記入力装置からの入力データに基づいてショックアブソーバの種類を設定する種類設定処理手段と、
    前記入力装置からの入力データに基づいて少なくとも衝突形態と使用条件を設定する条件設定処理手段と、
    前記設定された少なくとも衝突形態と使用条件に基づいて、前記設定された種類のうちから最適なサイズのショックアブソーバを選定するショックアブソーバ選択処理手段とを有し、
    前記条件設定処理手段は、
    前記第1の選定処理手段にて設定された使用条件のうち、少なくとも衝突条件を、前記ショックアブソーバを選定するための条件として自動設定することを特徴とする記録媒体。
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