JP3882547B2 - Method for producing 4-phthalonitrile derivative - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、4−フタロニトリル誘導体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、プリンター用インク材料や、光情報記録媒体における記録材料等としてフタロシアニン化合物が、広く用いられている。
【0003】
このフタロシアニン化合物は、通常、フタロニトリル誘導体、無水フタル酸誘導体や1,3−ジイミノイソインドリン誘導体等を用いて、その合成(製造)が行なわれている。
【0004】
そして、フタロシアニン化合物においては、例えば、近赤外線吸収能、各種有機溶媒への溶解性、耐候性等の特性を向上させる観点から、フタロシアニン骨格のベンゼン環に対して置換基を導入することが行なわれている。この場合、フタロニトリルや無水フタル酸のベンゼン環に対して置換基を導入しておき、かかるフタロニトリル誘導体や無水フタル酸誘導体を用いて、対応するフタロシアニン化合物が合成されている。
【0005】
このようなフタロニトリル誘導体や無水フタル酸誘導体を合成する場合には、例えば、フタロニトリルのニトロ化体を出発物質として使用し、アミノ基のジアゾ化反応等を経由して置換基を導入する方法や、無水フタル酸を濃硫酸によりスルホン化体とし、かかる無水フタル酸のスルホン化体を経由する方法等が用いられている。
【0006】
しかしながら、フタロニトリルのニトロ化体を出発物質(合成中間体)とする製造方法では、製造工程数が多く、目的とする置換基を位置選択的に導入することが容易ではなく、収率も低い。また、無水フタル酸のスルホン化体を経由する製造方法では、濃硫酸によるスルホン化の工程において、位置選択的にスルホン基を導入することができず、すなわち、異性体が混在してしまい、純度が低くなる。したがって、最終的に得られるフタロシアニン化合物も、収率が低かったり、異性体の混合物となってしまったりする。
【0007】
フタロシアニン化合物において、異性体が混在した場合、分子同士の積層が効率よくなされず、特に、近赤外線吸収能の向上を図ることができないという問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は、フタロシアニン化合物の前記特性(特に、近赤外線吸収能)を向上させるためには、フタロシアニン骨格の対称的な位置に置換基を導入するのが有効であると考え、種々の検討を重ねた結果、特に、4−フタロニトリル誘導体から得られたフタロシアニン化合物が、近赤外線吸収能、各種有機溶媒への溶解性および耐候性に優れることを見い出した。
【0009】
しかしながら、前述したように、従来の製造方法では、4−フタロニトリル誘導体、すなわち、位置選択的に置換基を有するフタロニトリル誘導体を、合成(製造)することが極めて困難である。
【0010】
本発明の目的は、4−フタロニトリル誘導体を、容易かつ高い収率で得ること(合成すること)ができる製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(13)の本発明により達成される。
【0012】
(1) 酸水溶液中または酸を含む含水有機溶媒中で、下記式(I)
【化4】
[式(I)中、Rは、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す。]
で示される4−フタロニトリル誘導体と、ハロゲン分子とを接触させることにより反応させ、下記式(II)
【化5】
[式(II)中、Xは、ハロゲン原子を表す。]
で示される4−フタロニトリル誘導体を得ることを特徴とする4−フタロニトリル誘導体の製造方法。
【0013】
(2) 前記式(I)で示される4−フタロニトリル誘導体と、前記ハロゲン分子との反応温度は、−10〜60℃である上記(1)に記載の4−フタロニトリル誘導体の製造方法。
【0014】
(3) 前記式(I)で示される4−フタロニトリル誘導体と、前記ハロゲン分子との反応時間は、20分〜5時間である上記(1)または(2)に記載の4−フタロニトリル誘導体の製造方法。
【0015】
(4) 前記ハロゲン分子を、前記酸水溶液中または前記酸を含む含水有機溶媒中に添加しつつ、前記式(I)で示される4−フタロニトリル誘導体と接触させる上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の4−フタロニトリル誘導体の製造方法。
【0016】
(5) 前記酸は、酢酸、プロピオン酸のうちの少なくとも1種である上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の4−フタロニトリル誘導体の製造方法。
【0017】
(6) 前記酸を含む含水有機溶媒に用いられる有機溶媒は、メタノール、エタノール、クロロホルム、塩化メチレン、四塩化炭素、ジオキサンのうちの少なくとも1種である上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の4−フタロニトリル誘導体の製造方法。
【0018】
(7) 前記式(I)で示される4−フタロニトリル誘導体は、アルカリ存在下で、4−ブロモフタロニトリルと、下記式(III)で示されるベンジルメルカプタン誘導体とを反応させることにより得られたものである上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の4−フタロニトリル誘導体の製造方法。
【化6】
[式(III)中、Rは、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す。]
【0019】
(8) 前記ベンジルメルカプタン誘導体は、置換基Rをベンゼン環の4位の位置に有する上記(7)に記載の4−フタロニトリル誘導体の製造方法。
【0020】
(9) 前記アルカリは、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水素化ナトリウム、ピリジン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネンのうちの少なくとも1種である上記(7)または(8)に記載の4−フタロニトリル誘導体の製造方法。
【0021】
(10) 前記4−ブロモフタロニトリルは、4−ブロモ無水フタル酸から得られたものである上記(7)ないし(9)のいずれかに記載の4−フタロニトリル誘導体の製造方法。
【0022】
(11) 前記4−ブロモフタロニトリルは、4−ブロモ無水フタル酸とアミド化合物とを反応させ、4−ブロモフタルイミドを得、次いで、前記4−ブロモフタルイミドとアンモニアとを反応させ、4−ブロモフタルアミドを得、その後、前記4−ブロモフタルアミドを脱水剤で処理することにより得られたものである上記(7)ないし(10)のいずれかに記載の4−フタロニトリル誘導体の製造方法。
【0023】
(12) 前記アミド化合物は、ホルムアミドである上記(11)に記載の4−フタロニトリル誘導体の製造方法。
【0024】
(13) 前記脱水剤は、塩化チオニル、五酸化リン、オキシ塩化リン、ポリリン酸エステル、トリフェニルホスフィン、ホスゲンのうちの少なくとも1種である上記(11)または(12)に記載の4−フタロニトリル誘導体の製造方法。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の4−フタロニトリル誘導体の製造方法の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0026】
式(II)の4−フタロニトリル誘導体、すなわち、4−ハロゲン化スルホニルフタロニトリルは、例えば、下記化7に示すように、酸水溶液中または酸を含む含水有機溶媒中で、式(I)の4−フタロニトリル誘導体と、ハロゲン分子とを接触させることにより反応させ、これにより合成(製造)される。
【0027】
【化7】
【0028】
[0] まず、式(I)の4−フタロニトリル誘導体を用意する。
ここで、式(I)の4−フタロニトリル誘導体の製造方法の一例について説明する。
【0029】
この4−フタロニトリル誘導体は、例えば、下記化8に示すように、アルカリ存在下で、式(IV)の4−ブロモフタロニトリルと、式(III)のベンジルメルカプタン誘導体とを反応させることにより合成(製造)される。
【0030】
【化8】
【0031】
式(I)の4−フタロニトリル誘導体の合成に際し、その出発物質としては、4−ブロモフタロニトリルの他に、例えば、4−フルオロフタロニトリル、4−クロロフタロニトリル、4−ヨードフタロニトリル等の4−ハロゲン化フタロニトリルを用いることができる。
【0032】
4−ブロモフタロニトリルは、4−ハロゲン化フタロニトリルの中でも、極めて反応性の高いフルオロ基やクロル基を導入したもの、あるいは、極めて反応性の低いヨード基を導入したものに比べて、合成反応を制御しやすいものである。
【0033】
このため、出発物質として、4−ブロモフタロニトリルを用いることにより、式(I)の4−フタロニトリル誘導体の合成(フタロニトリル誘導体への誘導)、延いては、4−ハロゲン化スルホニルフタロニトリルの合成を、より容易かつより高い収率で行なうことができる。
【0034】
なお、4−ブロモフタロニトリルの合成(製造)方法については、4−ハロゲン化スルホニルフタロニトリル(式(II)の4−フタロニトリル誘導体)の製造方法の説明を終えた後に詳述する。
【0035】
前記式(I)で示されるベンジルメルカプタン誘導体において、置換基Rは、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す。
【0036】
なお、炭素数3、4のアルキル基としては、直鎖状、分枝状、環状のいずれであってもよい。
【0037】
また、置換基Rがアルキル基の場合、置換基Rは、ベンゼン環の2〜6位のいずれに導入されていてもよいが、特に、4位に導入されているのが好ましい。すなわち、この場合、式(I)のベンジルメルカプタン誘導体としては、4−ベンジルメルカプタン誘導体を用いるのが好ましい。
【0038】
このようなRが水素原子であるベンジルメルカプタンや4−ベンジルメルカプタン誘導体を用いることにより、得られる式(I)の4−フタロニトリル誘導体と、後述するハロゲン分子との反応性をより向上させることができる。
【0039】
本工程[0]において、アルカリは、反応を促進させるために添加されるものであり、例えば、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水素化ナトリウム、水素化リチウム、水素化カルシウム、水素化アルミニウムリチウムのような無機塩基、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、ピペリジン、ジアミノエタン、ジアミノプロパン、ジアミノブタン、ジアミノペンタン、ジアミノヘキサン、ジアミノオクタン、トリエタノールアミン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン(DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネン(DBN)のような有機塩基等が挙げられ、これらの中でも、特に、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水素化ナトリウム、ピリジン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネンを用いるのが好ましい。また、これらのアルカリは、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0040】
アルカリの使用量としては、特に限定されないが、ベンジルメルカプタン誘導体1モルに対して、例えば、1〜10モル程度とするのが好ましく、1〜5モル程度とするのがより好ましい。このようなアルカリの使用量範囲において、4−ブロモフタロニトリルとベンジルメルカプタン誘導体とを、より効率よく反応させることができる。
【0041】
なお、アルカリとして、有機塩基を使用する場合には、前記範囲を超えた過剰量を用いて、アルカリ自体に反応溶媒を兼ねさせることもできる。
【0042】
また、反応溶媒としては、前記有機塩基を用いることができる他、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素類、n−ヘキサン、石油エーテル、トルエン、ベンゼン、キシレンのような炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのようなケトン類、酢酸エチル、酢酸メチルのようなエステル類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類、アセトニトリル、プロピオニトリルのようなニトリル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ジメトキシエタン、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等の各種有機溶媒が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0043】
反応温度としては、特に限定されないが、例えば、30〜120℃程度とするのが好ましく、60〜90℃程度とするのがより好ましい。このような温度範囲において、式(I)の4−フタロニトリル誘導体の収量を増大させることができる。
【0044】
また、反応時間も、アルカリの使用量、反応温度等により若干異なるが、通常、0.5〜8時間程度とするのが好ましく、1〜5時間程度とするのがより好ましい。このような時間範囲において、式(I)の4−フタロニトリル誘導体の収量を増大させることができる。
【0045】
[1] 次に、酸水溶液中または酸を含む含水有機溶媒中で、式(I)の4−フタロニトリル誘導体と、ハロゲン分子とを接触させることにより反応させ、これにより、4−ハロゲン化スルホニルフタロニトリル(式(II)の4−フタロニトリル誘導体)を得る。
【0046】
ハロゲン分子は、例えば、塩素分子、フッ素分子、臭素分子、ヨウ素分子等を単独で、あるいは、これらの少なくとも1種を含む混合物として用いることができる。
【0047】
特に、ハロゲン分子としては、塩素分子を用いるのが好ましい。塩素分子は、常温で気体(ガス状)であり、反応性が高く、かつ、比較的安価である。
【0048】
また、ハロゲン分子は、前記酸水溶液中または前記酸を含む含水有機溶媒中に導入(添加)しつつ、式(I)の4−フタロニトリル誘導体に接触させるようにするのが好ましい。これにより、4−ハロゲン化スルホニルフタロニトリルの収量を増大させることができる。
【0049】
ハロゲン分子の使用量としては、式(I)の4−フタロニトリル誘導体やハロゲン分子の種類等により適宜設定されるものであり、特に限定されないが、式(I)の4−フタロニトリル誘導体1モルに対して、通常、1〜50モル程度とするのが好ましく、2〜20モル程度とするのがより好ましい。このようなハロゲン分子の使用量範囲において、式(I)の4−フタロニトリル誘導体から4−ハロゲン化スルホニルフタロニトリルへの変換を、より効率よく行なうことができる。
【0050】
酸水溶液または酸を含む含水有機溶媒に用いる酸としては、例えば、酢酸、硝酸、プロピオン酸の他、前記ハロゲン分子の種類に対応したハロゲン化水素等が挙げられ、これらの中でも、特に、酢酸、プロピオン酸のうちの少なくとも1種を用いるのが好ましい。これらの酸を用いることにより、式(I)の4−フタロニトリル誘導体やハロゲン分子の酸水溶液中または酸を含む含水有機溶媒中への溶解度を向上させることができ、その結果、4−ハロゲン化スルホニルフタロニトリルの収量を増大させることができる。
【0051】
この酸と水または含水有機溶媒との混合比としては、容積比(容量比)で、例えば、1:1〜10:1程度とするのが好ましく、3:1〜7:1程度とするのがより好ましい。これらの配合比を前記範囲とすることにより、式(I)の4−フタロニトリル誘導体やハロゲン分子の酸水溶液中または酸を含む含水有機溶媒中への溶解度をより向上させることができる。
【0052】
このような酸水溶液または酸を含む含水有機溶媒に用いられる水としては、例えば、蒸留水、イオン交換水、超純水、RO水等が挙げられるが、この中でも、蒸留水またはイオン交換水が好適に使用される。
【0053】
また、含水有機溶媒に用いられる有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノールのようなアルコール類、クロロホルム、塩化メチレン、四塩化炭素のようなハロゲン化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類等が挙げられ、これらの中でも、特に、メタノール、エタノール、クロロホルム、塩化メチレン、四塩化炭素、ジオキサンの1種または2種以上を組み合わせて用いるのが好ましい。
【0054】
本工程[1]では、前記水を、式(I)の4−フタロニトリル誘導体1モルに対して、例えば、2モル以上程度となるように使用するのが好ましく、3〜25モル程度となるように使用するのがより好ましい。水の使用量が少なすぎると、未反応の式(I)の4−フタロニトリル誘導体が多く残存する場合がある。一方、水の使用量を、前記上限値を超えて多くしても、使用する酸水溶液または酸を含む含水有機溶媒の全体量が増大するだけで、それ以上、4−ハロゲン化スルホニルフタロニトリルの収量の増大は見込めない。
【0055】
反応温度としては、ハロゲン分子の種類等により適宜設定され、特に限定されないが、例えば、−10〜60℃程度とするのが好ましく、0〜40℃程度とするのがより好ましい。このような温度範囲において、4−ハロゲン化スルホニルフタロニトリルの収量を増大させることができる。
【0056】
また、反応時間(ハロゲン分子の前記酸水溶液中または前記酸を含む含水有機溶媒中への導入時間)も、ハロゲン分子の使用量、反応温度等により若干異なるが、通常、20分〜5時間程度とするのが好ましく、0.5〜3時間程度とするのがより好ましい。このような時間範囲において、4−ハロゲン化スルホニルフタロニトリルの収量を増大させることができる。
【0057】
以上のような工程[0]および[1]を経て、4−ハロゲン化スルホニルフタロニトリルが合成(製造)される。
【0058】
なお、前記各工程[0]および[1]においては、それぞれ、例えば、抽出、洗浄、再結晶等の後処理操作により、各化合物の精製および/または単離を行なうようにしてもよい。また、前記工程[0]において得られた各化合物(合成物)は、このような後処理操作を、必要に応じて省略し、そのまま次工程に供するようにしてもよい。
【0059】
本発明により合成(製造)される4−ハロゲン化スルホニルフタロニトリル(式(II)の4−フタロニトリル誘導体)は、フタロシアニン化合物の原材料として有用な化合物である。また、4−ハロゲン化スルホニルフタロニトリルの用途は、これに止まらず、例えば、医薬品、液晶等の各種化合物の原材料としても極めて有用な化合物である。
【0060】
さて、次に、前記式(IV)の4−ブロモフタロニトリルの製造方法の一例について説明する。
【0061】
この4−ブロモフタロニトリルは、例えば、4−ブロモ無水フタル酸から、下記化9のスキームに従って製造することができる。
【0062】
【化9】
【0063】
この製造方法によれば、4−ブロモフタロニトリルを、容易かつ高い収率で製造することができる。
【0064】
[2−0] まず、式(V)の4−ブロモ無水フタル酸を用意する。
この4−ブロモ無水フタル酸は、比較的容易かつ安価に入手可能な化合物である。このため、4−ブロモ無水フタル酸を用いることにより、4−ブロモフタロニトリル、延いては、式(I)および式(II)の4−フタロニトリル誘導体も比較的安価に製造することができる。
【0065】
[2−1] 次いで、4−ブロモ無水フタル酸と、アミド化合物とを反応させることにより、式(VI)の4−ブロモフタルイミドを得る。
【0066】
ここで、4−ブロモフタルイミドは、4−ブロモ無水フタル酸をアンモニア気流中で加熱する方法により合成してもよいが、かかる方法では、アンモニアガスを用いるため、その操作が極めて煩雑となるばかりでなく、安全に操作を進めるのに細心の注意を払わなければならない。これに比べ、アミド化合物を用いることにより、後述するように、アミド化合物自体を反応溶媒として用いたり、アミド化合物を反応溶媒に添加(溶解)するだけで足りるので、その操作を、より容易かつ安全に行なうことができるという利点がある。
【0067】
このようなアミド化合物としては、例えば、ホルムアミド、尿素、炭酸アンモニウム等が挙げられ、これらの中でも、特に、ホルムアミドを用いるのが好ましい。
【0068】
ホルムアミドは、常温で液体であり、それ自体を反応溶媒として用いることができる。すなわち、ホルムアミド中に4−ブロモ無水フタル酸を添加(溶解)して、これらを反応させることができる。これにより、別途、反応溶媒を用いる必要がないので、4−ブロモフタロニトリルの合成(製造)における手間とコストの低減を図ることができるという利点がある。
【0069】
アミド化合物の使用量としては、特に限定されないが、4−ブロモ無水フタル酸1モルに対して、例えば、1〜10モル程度とするのが好ましく、1.5〜3モル程度とするのがより好ましい。アミド化合物の使用量が少なすぎると、アミド化合物の種類等によっては、未反応の4−ブロモ無水フタル酸が多く残存する場合がある。一方、アミド化合物の使用量を、前記上限値を超えて多くしても、それ以上、4−ブロモフタルイミドの収量の増大が見込めず、アミド化合物が無駄になる場合がある。
【0070】
なお、アミド化合物自体に、反応溶媒を兼ねさせる場合には、前記範囲を超えた過剰量を用いるようにすればよい。
【0071】
また、反応溶媒としては、ホルムアミド(常温で液体のアミド化合物)を用いることができる他、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ブロモベンゼンのような芳香族炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0072】
反応温度としては、アミド化合物の種類等により適宜設定され、特に限定されないが、例えば、60〜200℃程度とするのが好ましく、90〜160℃程度とするのがより好ましい。このような温度範囲において、4−ブロモフタルイミドの収量を増大させることができる。
【0073】
また、反応時間も、アミド化合物の使用量、反応温度等により若干異なるが、通常、1〜8時間程度とするのが好ましく、2〜6時間程度とするのがより好ましい。このような時間範囲において、4−ブロモフタルイミドの収量を増大させることができる。
【0074】
[2−2] 次いで、4−ブロモフタルイミドと、アンモニアとを反応させることにより、式(VII)の4−ブロモフタルアミドを得る。
【0075】
本工程の反応では、アンモニアを溶媒に溶解したアンモニア溶液に、4−ブロモフタルイミドを添加しつつ、これらを反応させる。
【0076】
アンモニアを溶解する溶媒としては、例えば、蒸留水、イオン交換水、超純水、RO水のような各種水、メタノール、エタノール、プロパノールのようなアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドのような各種有機溶媒等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0077】
アンモニアの使用量としては、特に限定されないが、4−ブロモフタルイミド1モルに対して、例えば、5〜50モル程度とするのが好ましく、10〜20モル程度とするのがより好ましい。アンモニアの使用量が少なすぎると、未反応の4−ブロモフタルイミドが多く残存する場合がある。一方、アンモニアの使用量を、前記上限値を超えて多くしても、それ以上、4−ブロモフタルアミドの収量の増大が見込めない。
【0078】
反応温度としては、特に限定されないが、例えば、−10〜60℃程度とするのが好ましく、0〜20℃程度とするのがより好ましい。このような温度範囲において、4−ブロモフタルアミドの収量を増大させることができる。
【0079】
また、反応時間も、アンモニアの使用量、反応温度等により若干異なるが、通常、1〜24時間程度とするのが好ましく、3〜10時間程度とするのがより好ましい。このような時間範囲において、4−ブロモフタルアミドの収量を増大させることができる。
【0080】
[2−3] 次いで、4−ブロモフタルアミドを、脱水剤で処理することにより、式(IV)の4−ブロモフタロニトリルを得る。
【0081】
この脱水剤としては、例えば、塩化チオニル、五酸化リン、オキシ塩化リン、ポリリン酸エステル、トリフェニルホスフィン、ホスゲン、無水酢酸、ベンゼンスルホニルクロリド等が挙げられ、これらの中でも、特に、塩化チオニル、五酸化リン、オキシ塩化リン、ポリリン酸エステル、トリフェニルホスフィン、ホスゲンのうちの少なくとも1種を用いるのが好ましい。これらの脱水剤を用いることにより、比較的温和な条件下で、収率よく反応を行なうことができるという利点がある。
【0082】
脱水剤の使用量としては、特に限定されないが、4−ブロモフタルアミド1モルに対して、例えば、1〜10モル程度とするのが好ましく、2〜4モル程度とするのがより好ましい。脱水剤の使用量が少なすぎると、未反応の4−ブロモフタルアミドが多く残存する場合がある。一方、アンモニアの使用量を、前記上限値を超えて多くしても、それ以上、4−ブロモフタロニトリルの収量の増大が見込めず、脱水剤が無駄になる場合がある。
【0083】
なお、常温で液体の脱水剤を用いる場合には、前記範囲を超えた過剰量を用いて、脱水剤自体に反応溶媒を兼ねさせることもできる。
【0084】
また、反応溶媒としては、前記常温で液体の脱水剤を用いることができる他、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素類、n−ヘキサン、石油エーテル、トルエン、ベンゼン、キシレンのような炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのようなケトン類、酢酸エチル、酢酸メチルのようなエステル類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類、アセトニトリル、プロピオニトリルのようなニトリル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ジメトキシエタン、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等の各種有機溶媒が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0085】
処理温度としては、特に限定されないが、例えば、−10〜60℃程度とするのが好ましく、0〜20℃程度とするのがより好ましい。このような温度範囲において、4−ブロモフタロニトリルの収量を増大させることができる。
【0086】
なお、処理温度は、前記温度範囲内で一定に保つようにしてもよいし、必要に応じて変化させるようにしてもよい。
【0087】
また、処理時間も、脱水剤の使用量、処理温度等により若干異なるが、通常、0.5〜8時間程度とするのが好ましく、1〜5時間程度とするのがより好ましい。このような時間範囲において、4−ブロモフタロニトリルの収量を増大させることができる。
【0088】
以上のような工程[2−1]〜[2−3]を経て、4−ブロモフタロニトリルが合成(製造)される。
【0089】
なお、前記各工程[2−1]〜[2−3]においては、それぞれ、例えば、抽出、洗浄、再結晶等の後処理操作により、各化合物の精製および/または単離を行なうようにしてもよい。また、前記各工程[2−1]〜[2−3]において得られた各化合物(合成物)は、このような後処理操作を、必要に応じて省略し、そのまま次工程に供するようにしてもよい。
【0090】
以上、本発明の4−フタロニトリル誘導体の製造方法の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。
【0091】
例えば、本発明では、必要に応じて、任意の工程を追加するようにしてもよい。
【0092】
なお、本発明の4−フタロニトリル誘導体の製造方法は、例えば3−フタロニトリル誘導体、複数の位置に置換基を有するフタロニトリル誘導体等の合成にも適用することができる。
【0093】
【実施例】
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
【0094】
(実施例1)
<0> まず、4−ブロモフタロニトリルを、次のようにして得た。
【0095】
<0−1> 4−ブロモ無水フタル酸90.8g(0.4mol)を、ホルムアミド450g(10mol)に加え、120〜130℃に保って3時間攪拌した。
【0096】
反応終了後、反応液を室温まで冷却した後、この反応液にメタノールを400mL加え、析出した結晶を濾別した。
【0097】
得られた結晶を、少量のメタノールで洗浄した後、一晩風乾させた。
これにより、76.9gの4−ブロモフタルイミドの白色結晶を得た(mp235〜236℃)。
【0098】
<0−2> 次に、この4−ブロモフタルイミド76.9g(0.34mol)を冷却して−5〜0℃に保ちながら、28%アンモニア水溶液400mLに少量ずつ加えた。その後、室温下で一晩(8時間)攪拌した。
【0099】
反応終了後、析出した結晶を濾別して、蒸留水、メタノールの順で洗浄した後、減圧下で赤外線ランプを用いて乾燥させた。
【0100】
これにより、74.5gの4−ブロモフタルアミドの白色固体を得た(mp209〜210℃(dec.))。
【0101】
<0−3> 次に、氷冷下5〜10℃に保ったジメチルホルムアミド(DMF)360mLに、塩化チオニル91.2g(0.77mol)を30分かけて滴下し、同温度で1時間攪拌した。
【0102】
次いで、この溶液に、4−ブロモフタルアミド74.5g(0.31mol)を冷却して、0〜5℃に保ちながら、少量ずつ加えた。その後、5〜10℃に保って1時間攪拌し、さらに室温下で2時間攪拌した。
【0103】
反応終了後、反応液を氷水に注加し、析出した結晶を濾別し、蒸留水で洗浄した後、室温下で風乾した。
【0104】
得られた結晶に対して、トルエン、n−ヘキサンからの再結晶操作を行なった。
【0105】
これにより、60.0gの4−ブロモフタロニトリルの白色結晶を得た(mp139〜143℃)。
【0106】
<0−4> 次に、4−ブロモフタロニトリル33.5g(0.16mol)をジメチルホルムアミド(DMF)325mLに溶解した。
【0107】
次いで、この溶液に、炭酸カリウム44.8g(0.32mol)、および、下記式(III−1)[式(III−1)中、R1=H]のベンジルメルカプタン20.1g(0.16mol)を加えた。
【0108】
【化10】
【0109】
この混合物を加熱し、70〜80℃に保って3時間攪拌した後、室温まで冷却した。
【0110】
その後、反応液を氷水に注加し、析出した結晶を濾別し、この結晶を蒸留水で洗浄した後、50℃で送風乾燥した。
【0111】
さらに、得られた結晶に対して、トルエンからの再結晶操作を行った。
これにより、下記式(I−1)[式(I−1)中、R1=H]の4−ベンジルチオフタロニトリル34.3gを白色結晶として得た(mp139.5〜141℃)。
【0112】
【化11】
【0113】
<1> 次に、4−ベンジルチオフタロニトリル25.0g(0.10mol)を、酢酸水溶液250mL(酢酸210mL+水40mL)に加え、氷水浴により5〜10℃に冷却した。
【0114】
この溶液に、塩素ガス22.5g(0.32mol)を、同温度を維持しつつ1時間かけて導入し、導入終了後、同温度で1時間攪拌した。
この反応液を氷水に注加し、約1時間攪拌した後、析出した結晶を濾別した。
【0115】
得られた結晶を、水、イソプロピルアルコールの順で洗浄した後、40℃で送風乾燥した。
【0116】
これにより、下記式(II)[式(II)中、X=Cl]の4−クロロスルホニルフタロニトリル16.6gを白色結晶として得た。
【0117】
この4−クロロスルホニルフタロニトリルのNMRおよび質量分析による分析データを、以下に示す。
【0118】
1H−NMR(CDCl3):8.48(d)、8.42(dd)、8.16(d)
MS(m/e):226(M+)
【0119】
【化12】
【0120】
なお、4−クロロスルホニルフタロニトリルの4−ベンジルチオフタロニトリルからの収率は、73%であった。
【0121】
(実施例2)
前記工程<1>における反応条件を、以下に示すように変更した以外は、前記実施例1と同様にして、4−クロロスルホニルフタロニトリルを合成した。
【0122】
前記工程<1>において、4−ベンジルチオフタロニトリルを、酢酸水溶液に加え、氷水浴により−10〜−5℃に冷却した。この溶液に、塩素ガスを、同温度を維持しつつ、4時間かけて導入し、導入終了後、同温度で1時間攪拌した。
【0123】
なお、4−クロロスルホニルフタロニトリルの4−ベンジルチオフタロニトリルからの収率は、62%であった。
【0124】
(実施例3)
前記工程<1>において、塩素ガスの使用量を、7.5g(0.11mol)に変更した以外は、前記実施例1と同様にして、4−クロロスルホニルフタロニトリルを合成した。
【0125】
なお、4−クロロスルホニルフタロニトリルの4−ベンジルチオフタロニトリルからの収率は、65%であった。
【0126】
(実施例4)
前記工程<1>において、酢酸水溶液に代わり、酢酸を含むクロロホルムと水との混合溶媒(クロロホルム:水=80:20)を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、4−クロロスルホニルフタロニトリルを合成した。
【0127】
なお、4−クロロスルホニルフタロニトリルの4−ベンジルチオフタロニトリルからの収率は、70%であった。
【0128】
(実施例5)
前記工程<1>において、塩素ガスに代わり、臭素液48.0g(0.30mol)を用い、臭素液を酢酸水溶液に滴下した以外は、前記実施例1と同様にして、前記式(II)[式(II)中、X=Br]の4−ブロモスルホニルフタロニトリルを合成した。
【0129】
なお、4−ブロモスルホニルフタロニトリルの4−ベンジルチオフタロニトリルからの収率は、68%であった。
【0130】
(実施例6)
前記工程<1>において、塩素ガスに代わり、ヨウ素液76.5g(0.30mol)を用い、反応条件を以下のように変更した以外は、前記実施例1と同様にして、前記式(II)[式(II)中、X=I]の4−ヨードスルホニルフタロニトリルを合成した。
【0131】
前記工程<1>において、4−ベンジルチオフタロニトリルを、酢酸水溶液に加え、35〜40℃に加熱した。この溶液に、ヨウ素液を、同温度を維持しつつ、3時間かけて滴下し、添加終了後、同温度で1時間攪拌した。
【0132】
なお、4−ヨードスルホニルフタロニトリルの4−ベンジルチオフタロニトリルからの収率は、63%であった。
【0133】
(実施例7)
まず、前記式(III−1)[式(III−1)中、R1=CH3]の4−メチルベンジルメルカプタンを用いて、前記実施例1と同様にして、下記式(I−1)[式(I−1)中、R1=CH3]の4−(4−メチルベンジルチオ)フタロニトリルを合成した。
【0134】
次に、この4−(4−メチルベンジルチオ)フタロニトリルを用いて、前記実施例1と同様にして、4−クロロスルホニルフタロニトリルを合成した。
【0135】
なお、4−クロロスルホニルフタロニトリルの4−(4−メチルベンジルチオ)フタロニトリルからの収率は、75%であった。
【0136】
(比較例)
前記工程<1>において、4−ベンジルチオフタロニトリルに代わり、下記式(VIII)の4−フェニルチオフタロニトリルを用いた以外は、前記実施例1と同様にして、4−クロロスルホニルフタロニトリルを合成した。
【0137】
【化13】
【0138】
なお、4−クロロスルホニルフタロニトリルの4−フェニルチオフタロニトリルからの収率は、15%であった。
【0139】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、4−フタロニトリル誘導体(4−ハロゲン化スルホニルフタロニトリル)を、容易かつ高い収率で製造することができる。
【0140】
また、反応に用いる出発物質やハロゲン分子等の種類、反応温度や反応時間を、適宜選択することにより、4−フタロニトリル誘導体の収率をより向上させることができる。
【0141】
さらに、出発物質の4−フタロニトリル誘導体を、4−ブロモフタロニトリルから合成(製造)することや、さらに、この4−ブロモフタロニトリルを4−ブロモ無水フタル酸から合成(製造)することにより、前記効果をさらに向上させることができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing a 4-phthalonitrile derivative.
[0002]
[Prior art]
Currently, phthalocyanine compounds are widely used as ink materials for printers, recording materials for optical information recording media, and the like.
[0003]
This phthalocyanine compound is usually synthesized (manufactured) using a phthalonitrile derivative, a phthalic anhydride derivative, a 1,3-diiminoisoindoline derivative, or the like.
[0004]
In the phthalocyanine compound, for example, substituents are introduced into the benzene ring of the phthalocyanine skeleton from the viewpoint of improving properties such as near infrared absorption ability, solubility in various organic solvents, and weather resistance. ing. In this case, a substituent is introduced into the benzene ring of phthalonitrile or phthalic anhydride, and the corresponding phthalocyanine compound is synthesized using such a phthalonitrile derivative or phthalic anhydride derivative.
[0005]
When synthesizing such a phthalonitrile derivative or a phthalic anhydride derivative, for example, a method of introducing a substituent via a diazotization reaction of an amino group using a nitrated phthalonitrile as a starting material Alternatively, a method in which phthalic anhydride is sulfonated with concentrated sulfuric acid and the phthalic anhydride is sulfonated is used.
[0006]
However, in the production method using a nitrated phthalonitrile as a starting material (synthetic intermediate), the number of production steps is large, it is not easy to regioselectively introduce the target substituent, and the yield is also low. . Further, in the production method via a sulfonated product of phthalic anhydride, a sulfone group cannot be introduced in a regioselective manner in the step of sulfonation with concentrated sulfuric acid, that is, isomers are mixed and purity is reduced. Becomes lower. Therefore, the phthalocyanine compound finally obtained also has a low yield or a mixture of isomers.
[0007]
In the phthalocyanine compound, when isomers are mixed, there is a problem that the stacking of the molecules is not efficiently performed, and in particular, the near-infrared absorption ability cannot be improved.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
The present inventor considers that it is effective to introduce a substituent at a symmetrical position of the phthalocyanine skeleton in order to improve the characteristics (particularly, near-infrared absorption ability) of the phthalocyanine compound. As a result of overlapping, it has been found that, in particular, a phthalocyanine compound obtained from a 4-phthalonitrile derivative is excellent in near-infrared absorption ability, solubility in various organic solvents, and weather resistance.
[0009]
However, as described above, it is extremely difficult to synthesize (manufacture) a 4-phthalonitrile derivative, that is, a phthalonitrile derivative having a substituent in a regioselective manner by the conventional production method.
[0010]
The objective of this invention is providing the manufacturing method which can obtain (synthesize | combine) a 4-phthalonitrile derivative easily and with a high yield.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
Such an object is achieved by the present inventions (1) to (13) below.
[0012]
(1) In an aqueous acid solution or a hydrous organic solvent containing an acid, the following formula (I)
[Formula 4]
[In formula (I), R represents a hydrogen atom or a C1-C4 alkyl group. ]
Is reacted by bringing a halogen molecule into contact with a 4-phthalonitrile derivative represented by the following formula (II):
[Chemical formula 5]
[In formula (II), X represents a halogen atom. ]
A process for producing a 4-phthalonitrile derivative, characterized in that the 4-phthalonitrile derivative represented by formula (1) is obtained.
[0013]
(2) The method for producing a 4-phthalonitrile derivative according to (1) above, wherein a reaction temperature between the 4-phthalonitrile derivative represented by the formula (I) and the halogen molecule is −10 to 60 ° C.
[0014]
(3) The 4-phthalonitrile derivative according to the above (1) or (2), wherein the reaction time between the 4-phthalonitrile derivative represented by the formula (I) and the halogen molecule is 20 minutes to 5 hours. Manufacturing method.
[0015]
(4) The above-mentioned (1) to (3), wherein the halogen molecule is brought into contact with the 4-phthalonitrile derivative represented by the formula (I) while being added to the acid aqueous solution or the water-containing organic solvent containing the acid. The manufacturing method of 4-phthalonitrile derivative in any one of.
[0016]
(5) The method for producing a 4-phthalonitrile derivative according to any one of (1) to (4) above, wherein the acid is at least one of acetic acid and propionic acid.
[0017]
(6) The organic solvent used for the water-containing organic solvent containing the acid is any one of the above (1) to (5), which is at least one of methanol, ethanol, chloroform, methylene chloride, carbon tetrachloride, and dioxane. The manufacturing method of 4-phthalonitrile derivative | guide_body of description.
[0018]
(7) The 4-phthalonitrile derivative represented by the formula (I) was obtained by reacting 4-bromophthalonitrile with a benzyl mercaptan derivative represented by the following formula (III) in the presence of an alkali. The manufacturing method of the 4-phthalonitrile derivative in any one of said (1) thru | or (6) which is thing.
[Chemical 6]
[In Formula (III), R represents a hydrogen atom or a C1-C4 alkyl group. ]
[0019]
(8) The method for producing a 4-phthalonitrile derivative according to (7), wherein the benzyl mercaptan derivative has a substituent R at the 4-position of the benzene ring.
[0020]
(9) The alkali is potassium carbonate, sodium carbonate, sodium hydride, pyridine, 1,8-diazabicyclo [5,4,0] -7-undecene, 1,5-diazabicyclo [4,3,0] -5. -The manufacturing method of the 4-phthalonitrile derivative as described in said (7) or (8) which is at least 1 sort (s) of nonene.
[0021]
(10) The method for producing a 4-phthalonitrile derivative according to any one of (7) to (9), wherein the 4-bromophthalonitrile is obtained from 4-bromophthalic anhydride.
[0022]
(11) The 4-bromophthalonitrile is obtained by reacting 4-bromophthalic anhydride with an amide compound to obtain 4-bromophthalimide, and then reacting the 4-bromophthalimide with ammonia. The method for producing a 4-phthalonitrile derivative according to any one of the above (7) to (10), which is obtained by obtaining an amide and then treating the 4-bromophthalamide with a dehydrating agent.
[0023]
(12) The method for producing a 4-phthalonitrile derivative according to the above (11), wherein the amide compound is formamide.
[0024]
(13) The 4-phthalo described in (11) or (12), wherein the dehydrating agent is at least one of thionyl chloride, phosphorus pentoxide, phosphorus oxychloride, polyphosphate ester, triphenylphosphine, and phosgene. A method for producing a nitrile derivative.
[0025]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, preferred embodiments of the method for producing a 4-phthalonitrile derivative of the present invention will be described in detail.
[0026]
The 4-phthalonitrile derivative of the formula (II), that is, the 4-halogenated sulfonyl phthalonitrile is, for example, as shown in the following chemical formula 7, in an aqueous acid solution or an aqueous organic solvent containing an acid. A 4-phthalonitrile derivative and a halogen molecule are reacted by contacting with each other, and thereby synthesized (manufactured).
[0027]
[Chemical 7]
[0028]
[0] First, a 4-phthalonitrile derivative of the formula (I) is prepared.
Here, an example of a method for producing the 4-phthalonitrile derivative of the formula (I) will be described.
[0029]
This 4-phthalonitrile derivative is synthesized, for example, by reacting 4-bromophthalonitrile of the formula (IV) with a benzyl mercaptan derivative of the formula (III) in the presence of an alkali as shown in the following chemical formula 8. (Manufactured).
[0030]
[Chemical 8]
[0031]
In the synthesis of the 4-phthalonitrile derivative of the formula (I), the starting material includes, for example, 4-fluorophthalonitrile, 4-chlorophthalonitrile, 4-iodophthalonitrile and the like in addition to 4-bromophthalonitrile. 4-halogenated phthalonitrile can be used.
[0032]
4-Bromophthalonitrile is a synthetic reaction compared to 4-halogenated phthalonitrile, which is introduced with a highly reactive fluoro group or chloro group, or with a very low reactivity iodo group. It is easy to control.
[0033]
For this reason, by using 4-bromophthalonitrile as a starting material, synthesis of 4-phthalonitrile derivative of formula (I) (derivation to phthalonitrile derivative), and further, of 4-halogenated sulfonylphthalonitrile The synthesis can be performed more easily and with higher yields.
[0034]
The synthesis (production) method of 4-bromophthalonitrile will be described in detail after the explanation of the production method of 4-halogenated sulfonylphthalonitrile (4-phthalonitrile derivative of the formula (II)) is completed.
[0035]
In the benzyl mercaptan derivative represented by the formula (I), the substituent R represents a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms.
[0036]
The alkyl group having 3 or 4 carbon atoms may be linear, branched or cyclic.
[0037]
Further, when the substituent R is an alkyl group, the substituent R may be introduced at any of the 2 to 6 positions of the benzene ring, but is particularly preferably introduced at the 4 position. That is, in this case, as the benzyl mercaptan derivative of the formula (I), it is preferable to use a 4-benzyl mercaptan derivative.
[0038]
By using such a benzyl mercaptan or 4-benzyl mercaptan derivative in which R is a hydrogen atom, the reactivity between the resulting 4-phthalonitrile derivative of the formula (I) and a halogen molecule described later can be further improved. it can.
[0039]
In this step [0], alkali is added to promote the reaction. For example, potassium carbonate, potassium hydrogen carbonate, sodium carbonate, sodium hydrogen carbonate, potassium hydroxide, sodium hydroxide, calcium hydroxide , Inorganic bases such as sodium hydride, lithium hydride, calcium hydride, lithium aluminum hydride, triethylamine, tripropylamine, tributylamine, pyridine, piperidine, diaminoethane, diaminopropane, diaminobutane, diaminopentane, diaminohexane , Diaminooctane, triethanolamine, 1,8-diazabicyclo [5,4,0] -7-undecene (DBU), 1,5-diazabicyclo [4,3,0] -5-nonene (DBN) Organic bases, etc. But especially potassium carbonate, sodium carbonate, sodium hydride, pyridine, 1,8-diazabicyclo [5,4,0] -7-undecene, 1,5-diazabicyclo [4,3,0] -5-nonene. It is preferable to use it. Moreover, these alkalis can be used 1 type or in combination of 2 or more types.
[0040]
Although it does not specifically limit as the usage-amount of an alkali, It is preferable to set it as about 1-10 mol with respect to 1 mol of benzyl mercaptan derivatives, and it is more preferable to set it as about 1-5 mol. In such an alkali use amount range, 4-bromophthalonitrile and a benzyl mercaptan derivative can be reacted more efficiently.
[0041]
In addition, when using an organic base as an alkali, the alkali itself can also be made to serve as a reaction solvent using the excess amount exceeding the said range.
[0042]
As the reaction solvent, the organic base can be used. For example, halogenated hydrocarbons such as methylene chloride, chloroform, 1,2-dichloroethane, 1,1,2,2-tetrachloroethane, n -Hydrocarbons such as hexane, petroleum ether, toluene, benzene, xylene, ketones such as acetone, methyl ethyl ketone, methyl isobutyl ketone, esters such as ethyl acetate, methyl acetate, diethyl ether, diisopropyl ether, tetrahydrofuran, Ethers such as dioxane, nitriles such as acetonitrile and propionitrile, dimethylformamide, dimethylacetamide, hexamethylphosphoric triamide, dimethyl sulfoxide, sulfolane, dimethoxyethane, N-methylpyrrolidone, 1 3-dimethyl-2-various organic solvents imidazolidinone and the like, can be used singly or in combination of two or more of them.
[0043]
Although it does not specifically limit as reaction temperature, For example, it is preferable to set it as about 30-120 degreeC, and it is more preferable to set it as about 60-90 degreeC. In such a temperature range, the yield of the 4-phthalonitrile derivative of formula (I) can be increased.
[0044]
Moreover, although reaction time also changes a little with the usage-amount of alkali, reaction temperature, etc., it is usually preferable to set it as about 0.5 to 8 hours, and it is more preferable to set it as about 1 to 5 hours. In such a time range, the yield of the 4-phthalonitrile derivative of formula (I) can be increased.
[0045]
[1] Next, the 4-phthalonitrile derivative of the formula (I) is reacted with a halogen molecule in an aqueous acid solution or a hydrous organic solvent containing an acid, thereby reacting with a 4-sulfonylsulfonyl halide. Phthalonitrile (4-phthalonitrile derivative of formula (II)) is obtained.
[0046]
As the halogen molecule, for example, a chlorine molecule, a fluorine molecule, a bromine molecule, an iodine molecule or the like can be used alone or as a mixture containing at least one of these.
[0047]
In particular, a chlorine molecule is preferably used as the halogen molecule. Chlorine molecules are gaseous (gaseous) at room temperature, have high reactivity, and are relatively inexpensive.
[0048]
The halogen molecule is preferably brought into contact with the 4-phthalonitrile derivative of the formula (I) while being introduced (added) into the acid aqueous solution or the water-containing organic solvent containing the acid. Thereby, the yield of 4-halogenated sulfonyl phthalonitrile can be increased.
[0049]
The amount of the halogen molecule used is appropriately set depending on the 4-phthalonitrile derivative of the formula (I) and the type of halogen molecule, and is not particularly limited, but 1 mol of the 4-phthalonitrile derivative of the formula (I) On the other hand, it is usually preferably about 1 to 50 mol, more preferably about 2 to 20 mol. Conversion of the 4-phthalonitrile derivative of the formula (I) to 4-halogenated sulfonylphthalonitrile can be performed more efficiently within such a range of halogen molecule usage.
[0050]
Examples of the acid used in the acid aqueous solution or the water-containing organic solvent containing an acid include acetic acid, nitric acid, propionic acid, hydrogen halide corresponding to the type of the halogen molecule, etc. Among these, in particular, acetic acid, It is preferable to use at least one of propionic acid. By using these acids, the solubility of the 4-phthalonitrile derivative of formula (I) and halogen molecules in an aqueous acid solution or in a water-containing organic solvent containing the acid can be improved. The yield of sulfonylphthalonitrile can be increased.
[0051]
The mixing ratio of the acid to water or the water-containing organic solvent is preferably a volume ratio (volume ratio) of, for example, about 1: 1 to 10: 1, preferably about 3: 1 to 7: 1. Is more preferable. By making these compounding ratio into the said range, the solubility to the water-containing organic solvent containing the 4-phthalonitrile derivative of a formula (I) and a halogen molecule in the acid aqueous solution or an acid can be improved more.
[0052]
Examples of water used in such an acid aqueous solution or a water-containing organic solvent containing an acid include distilled water, ion exchange water, ultrapure water, and RO water. Among these, distilled water or ion exchange water is used. Preferably used.
[0053]
Examples of the organic solvent used for the water-containing organic solvent include alcohols such as methanol, ethanol and propanol, hydrogen halides such as chloroform, methylene chloride and carbon tetrachloride, diethyl ether, diisopropyl ether, tetrahydrofuran, Examples include ethers such as dioxane, and among these, it is particularly preferable to use one or more of methanol, ethanol, chloroform, methylene chloride, carbon tetrachloride, and dioxane in combination.
[0054]
In this step [1], the water is preferably used in an amount of, for example, about 2 mol or more per 1 mol of the 4-phthalonitrile derivative of the formula (I), and is about 3-25 mol. More preferably, it is used. If the amount of water used is too small, a large amount of unreacted 4-phthalonitrile derivative of the formula (I) may remain. On the other hand, even if the amount of water used is increased beyond the upper limit, only the total amount of the aqueous acid solution used or the water-containing organic solvent containing the acid increases. No increase in yield is expected.
[0055]
The reaction temperature is appropriately set depending on the type of halogen molecule and the like, and is not particularly limited. For example, the reaction temperature is preferably about −10 to 60 ° C., more preferably about 0 to 40 ° C. In such a temperature range, the yield of 4-halogenated sulfonylphthalonitrile can be increased.
[0056]
Also, the reaction time (introduction time of the halogen molecule into the acid aqueous solution or the water-containing organic solvent containing the acid) varies slightly depending on the amount of halogen molecule used, the reaction temperature, etc., but usually about 20 minutes to 5 hours It is preferable to set it as about 0.5 to 3 hours. In such a time range, the yield of 4-halogenated sulfonylphthalonitrile can be increased.
[0057]
Through the steps [0] and [1] as described above, 4-halogenated sulfonylphthalonitrile is synthesized (manufactured).
[0058]
In each of the steps [0] and [1], each compound may be purified and / or isolated by post-treatment operations such as extraction, washing, and recrystallization. In addition, each compound (synthetic product) obtained in the step [0] may be subjected to such a post-treatment operation if necessary, and may be directly used in the next step.
[0059]
The 4-halogenated sulfonyl phthalonitrile (4-phthalonitrile derivative of the formula (II)) synthesized (manufactured) according to the present invention is a useful compound as a raw material of the phthalocyanine compound. Further, the use of 4-halogenated sulfonylphthalonitrile is not limited to this, and is a very useful compound as a raw material for various compounds such as pharmaceuticals and liquid crystals.
[0060]
Now, an example of a method for producing 4-bromophthalonitrile of the formula (IV) will be described.
[0061]
This 4-bromophthalonitrile can be produced, for example, from 4-bromophthalic anhydride according to the scheme of the following chemical formula 9.
[0062]
[Chemical 9]
[0063]
According to this production method, 4-bromophthalonitrile can be produced easily and with a high yield.
[0064]
[2-0] First, 4-bromophthalic anhydride of the formula (V) is prepared.
This 4-bromophthalic anhydride is a compound that is relatively easily and inexpensively available. For this reason, by using 4-bromophthalic anhydride, 4-bromophthalonitrile, and hence the 4-phthalonitrile derivatives of formula (I) and formula (II) can also be produced at a relatively low cost.
[0065]
[2-1] Next, 4-bromophthalimide of the formula (VI) is obtained by reacting 4-bromophthalic anhydride with an amide compound.
[0066]
Here, 4-bromophthalimide may be synthesized by a method in which 4-bromophthalic anhydride is heated in an ammonia stream. However, in this method, since ammonia gas is used, the operation becomes extremely complicated. And you must pay close attention to proceeding safely. In contrast, by using an amide compound, as described later, it is sufficient to use the amide compound itself as a reaction solvent or to add (dissolve) the amide compound to the reaction solvent, which makes the operation easier and safer. There is an advantage that can be performed.
[0067]
Examples of such amide compounds include formamide, urea, and ammonium carbonate. Among these, formamide is particularly preferable.
[0068]
Formamide is a liquid at room temperature and can itself be used as a reaction solvent. That is, 4-bromophthalic anhydride can be added (dissolved) in formamide and reacted. Thereby, there is no need to use a reaction solvent separately, so that there is an advantage that labor and cost in the synthesis (production) of 4-bromophthalonitrile can be reduced.
[0069]
The amount of the amide compound to be used is not particularly limited, but is preferably about 1 to 10 mol, more preferably about 1.5 to 3 mol, per 1 mol of 4-bromophthalic anhydride. preferable. If the amount of the amide compound used is too small, a large amount of unreacted 4-bromophthalic anhydride may remain depending on the type of the amide compound. On the other hand, even if the amount of the amide compound used is increased beyond the above upper limit, the yield of 4-bromophthalimide cannot be further increased, and the amide compound may be wasted.
[0070]
In the case where the amide compound itself also serves as a reaction solvent, an excess amount exceeding the above range may be used.
[0071]
As a reaction solvent, formamide (an amide compound that is liquid at normal temperature) can be used, for example, aromatic hydrocarbons such as benzene, toluene, xylene, and bromobenzene, and ethers such as tetrahydrofuran and dioxane. These can be used, and one or more of these can be used in combination.
[0072]
The reaction temperature is appropriately set depending on the type of amide compound and the like, and is not particularly limited. For example, the reaction temperature is preferably about 60 to 200 ° C, more preferably about 90 to 160 ° C. In such a temperature range, the yield of 4-bromophthalimide can be increased.
[0073]
The reaction time varies slightly depending on the amount of amide compound used, the reaction temperature, and the like, but is usually preferably about 1 to 8 hours, more preferably about 2 to 6 hours. In such a time range, the yield of 4-bromophthalimide can be increased.
[0074]
[2-2] Next, 4-bromophthalimide and ammonia are reacted to obtain 4-bromophthalamide of the formula (VII).
[0075]
In the reaction of this step, these are reacted while adding 4-bromophthalimide to an ammonia solution obtained by dissolving ammonia in a solvent.
[0076]
Solvents that dissolve ammonia include, for example, distilled water, ion-exchanged water, ultrapure water, various types of water such as RO water, alcohols such as methanol, ethanol, and propanol, acetone, methyl ethyl ketone, ethyl acetate, tetrahydrofuran, and dimethyl. Examples include various organic solvents such as formamide and dimethyl sulfoxide, and one or more of these can be used in combination.
[0077]
Although it does not specifically limit as the usage-amount of ammonia, For example, it is preferable to set it as about 5-50 mol with respect to 1 mol of 4-bromophthalimide, and it is more preferable to set it as about 10-20 mol. If the amount of ammonia used is too small, a large amount of unreacted 4-bromophthalimide may remain. On the other hand, even if the amount of ammonia used exceeds the upper limit, an increase in the yield of 4-bromophthalamide cannot be expected.
[0078]
Although it does not specifically limit as reaction temperature, For example, it is preferable to set it as about -10-60 degreeC, and it is more preferable to set it as about 0-20 degreeC. In such a temperature range, the yield of 4-bromophthalamide can be increased.
[0079]
The reaction time varies slightly depending on the amount of ammonia used, the reaction temperature, and the like, but it is usually preferably about 1 to 24 hours, more preferably about 3 to 10 hours. In such a time range, the yield of 4-bromophthalamide can be increased.
[0080]
[2-3] Next, 4-bromophthalamide is treated with a dehydrating agent to obtain 4-bromophthalonitrile of the formula (IV).
[0081]
Examples of the dehydrating agent include thionyl chloride, phosphorus pentoxide, phosphorus oxychloride, polyphosphate ester, triphenylphosphine, phosgene, acetic anhydride, benzenesulfonyl chloride, and among these, in particular, thionyl chloride, pentyl chloride, and the like. It is preferable to use at least one of phosphorus oxide, phosphorus oxychloride, polyphosphate ester, triphenylphosphine, and phosgene. By using these dehydrating agents, there is an advantage that the reaction can be performed in a high yield under relatively mild conditions.
[0082]
The amount of the dehydrating agent used is not particularly limited, but is preferably about 1 to 10 moles, and more preferably about 2 to 4 moles, with respect to 1 mole of 4-bromophthalamide. If the amount of the dehydrating agent used is too small, a large amount of unreacted 4-bromophthalamide may remain. On the other hand, even if the amount of ammonia used is increased beyond the upper limit, the yield of 4-bromophthalonitrile cannot be further increased, and the dehydrating agent may be wasted.
[0083]
In addition, when using a liquid dehydrating agent at room temperature, the dehydrating agent itself can also serve as a reaction solvent by using an excessive amount exceeding the above range.
[0084]
Further, as the reaction solvent, a dehydrating agent which is liquid at normal temperature can be used, for example, halogenated carbonization such as methylene chloride, chloroform, 1,2-dichloroethane, 1,1,2,2-tetrachloroethane. Hydrogens, n-hexane, petroleum ether, hydrocarbons such as toluene, benzene, xylene, ketones such as acetone, methyl ethyl ketone, methyl isobutyl ketone, esters such as ethyl acetate, methyl acetate, diethyl ether, diisopropyl Ethers such as ether, tetrahydrofuran and dioxane, acetonitrile, nitriles such as propionitrile, dimethylformamide, dimethylacetamide, hexamethylphosphoric triamide, dimethyl sulfoxide, sulfolane, dimethoxyethane, N-methylpyrrole Don, 1,3-dimethyl-2-various organic solvents imidazolidinone and the like, can be used singly or in combination of two or more of them.
[0085]
Although it does not specifically limit as processing temperature, For example, it is preferable to set it as about -10-60 degreeC, and it is more preferable to set it as about 0-20 degreeC. In such a temperature range, the yield of 4-bromophthalonitrile can be increased.
[0086]
The processing temperature may be kept constant within the temperature range, or may be changed as necessary.
[0087]
Also, the treatment time varies slightly depending on the amount of the dehydrating agent used, the treatment temperature and the like, but is usually preferably about 0.5 to 8 hours, more preferably about 1 to 5 hours. In such a time range, the yield of 4-bromophthalonitrile can be increased.
[0088]
Through the steps [2-1] to [2-3] as described above, 4-bromophthalonitrile is synthesized (manufactured).
[0089]
In each of the steps [2-1] to [2-3], each compound is purified and / or isolated by post-treatment operations such as extraction, washing, and recrystallization. Also good. In addition, each compound (synthetic product) obtained in each of the steps [2-1] to [2-3] may be subjected to such a post-treatment operation as necessary, and used for the next step as it is. May be.
[0090]
As mentioned above, although demonstrated based on embodiment of the manufacturing method of the 4-phthalonitrile derivative of this invention, this invention is not limited to this.
[0091]
For example, in the present invention, an arbitrary process may be added as necessary.
[0092]
The method for producing a 4-phthalonitrile derivative of the present invention can also be applied to the synthesis of, for example, a 3-phthalonitrile derivative and a phthalonitrile derivative having substituents at a plurality of positions.
[0093]
【Example】
Next, specific examples of the present invention will be described.
[0094]
Example 1
<0> First, 4-bromophthalonitrile was obtained as follows.
[0095]
<0-1> 90.8 g (0.4 mol) of 4-bromophthalic anhydride was added to 450 g (10 mol) of formamide, and the mixture was kept at 120 to 130 ° C. and stirred for 3 hours.
[0096]
After completion of the reaction, the reaction solution was cooled to room temperature, 400 mL of methanol was added to the reaction solution, and the precipitated crystals were separated by filtration.
[0097]
The obtained crystals were washed with a small amount of methanol and then air-dried overnight.
This gave 76.9 g of 4-bromophthalimide white crystals (mp 235-236 ° C.).
[0098]
<0-2> Next, 76.9 g (0.34 mol) of 4-bromophthalimide was cooled and added to 400 mL of 28% aqueous ammonia solution little by little while maintaining at -5 to 0 ° C. Thereafter, the mixture was stirred overnight (8 hours) at room temperature.
[0099]
After completion of the reaction, the precipitated crystals were separated by filtration, washed with distilled water and methanol in that order, and then dried using an infrared lamp under reduced pressure.
[0100]
This gave 74.5 g of 4-bromophthalamide white solid (mp 209-210 ° C. (dec.)).
[0101]
<0-3> Next, 91.2 g (0.77 mol) of thionyl chloride was added dropwise to 360 mL of dimethylformamide (DMF) kept at 5 to 10 ° C. under ice cooling, and the mixture was stirred at the same temperature for 1 hour. did.
[0102]
Next, 74.5 g (0.31 mol) of 4-bromophthalamide was cooled to this solution and added little by little while keeping at 0 to 5 ° C. Then, it kept at 5-10 degreeC and stirred for 1 hour, and also stirred under room temperature for 2 hours.
[0103]
After completion of the reaction, the reaction solution was poured into ice water, and the precipitated crystals were separated by filtration, washed with distilled water, and then air-dried at room temperature.
[0104]
The obtained crystals were recrystallized from toluene and n-hexane.
[0105]
This gave 60.0 g of 4-bromophthalonitrile white crystals (mp 139-143 ° C.).
[0106]
<0-4> Next, 33.5 g (0.16 mol) of 4-bromophthalonitrile was dissolved in 325 mL of dimethylformamide (DMF).
[0107]
Next, 44.8 g (0.32 mol) of potassium carbonate and the following formula (III-1) [in the formula (III-1), R 1 = H] benzyl mercaptan 20.1 g (0.16 mol) was added.
[0108]
[Chemical Formula 10]
[0109]
The mixture was heated and kept at 70 to 80 ° C. for 3 hours and then cooled to room temperature.
[0110]
Thereafter, the reaction solution was poured into ice water, the precipitated crystals were filtered off, washed with distilled water, and then blown and dried at 50 ° C.
[0111]
Furthermore, recrystallization operation from toluene was performed on the obtained crystals.
Thereby, the following formula (I-1) [in formula (I-1), R 1 = H] was obtained as white crystals (mp139.5-141 ° C).
[0112]
Embedded image
[0113]
<1> Next, 25.0 g (0.10 mol) of 4-benzylthiophthalonitrile was added to 250 mL of an acetic acid aqueous solution (210 mL of acetic acid + 40 mL of water), and cooled to 5 to 10 ° C. with an ice-water bath.
[0114]
To this solution, 22.5 g (0.32 mol) of chlorine gas was introduced over 1 hour while maintaining the same temperature, and stirred for 1 hour at the same temperature after completion of the introduction.
The reaction solution was poured into ice water and stirred for about 1 hour, and the precipitated crystals were separated by filtration.
[0115]
The obtained crystals were washed with water and isopropyl alcohol in this order, and then air-dried at 40 ° C.
[0116]
As a result, 16.6 g of 4-chlorosulfonylphthalonitrile of the following formula (II) [in formula (II), X = Cl] was obtained as white crystals.
[0117]
The analytical data of this 4-chlorosulfonylphthalonitrile by NMR and mass spectrometry are shown below.
[0118]
1H-NMR (CDCl3): 8.48 (d), 8.42 (dd), 8.16 (d)
MS (m / e): 226 (M +)
[0119]
Embedded image
[0120]
The yield of 4-chlorosulfonylphthalonitrile from 4-benzylthiophthalonitrile was 73%.
[0121]
(Example 2)
4-Chlorosulfonylphthalonitrile was synthesized in the same manner as in Example 1 except that the reaction conditions in step <1> were changed as shown below.
[0122]
In the step <1>, 4-benzylthiophthalonitrile was added to an acetic acid aqueous solution and cooled to −10 to −5 ° C. with an ice water bath. Chlorine gas was introduced into this solution over 4 hours while maintaining the same temperature, and stirred for 1 hour at the same temperature after completion of the introduction.
[0123]
The yield of 4-chlorosulfonylphthalonitrile from 4-benzylthiophthalonitrile was 62%.
[0124]
(Example 3)
4-Chlorosulfonylphthalonitrile was synthesized in the same manner as in Example 1 except that the amount of chlorine gas used in Step <1> was changed to 7.5 g (0.11 mol).
[0125]
The yield of 4-chlorosulfonylphthalonitrile from 4-benzylthiophthalonitrile was 65%.
[0126]
Example 4
4-chlorosulfonyl in the same manner as in Example 1 except that, in the step <1>, a mixed solvent of chloroform and water containing acetic acid (chloroform: water = 80: 20) was used instead of the acetic acid aqueous solution. Phthalonitrile was synthesized.
[0127]
The yield of 4-chlorosulfonylphthalonitrile from 4-benzylthiophthalonitrile was 70%.
[0128]
(Example 5)
In the above step <1>, in place of chlorine gas, 48.0 g (0.30 mol) of bromine liquid was used, and the bromine liquid was added dropwise to an aqueous acetic acid solution. 4-Bromosulfonylphthalonitrile of [Formula (II) where X = Br] was synthesized.
[0129]
The yield of 4-bromosulfonylphthalonitrile from 4-benzylthiophthalonitrile was 68%.
[0130]
(Example 6)
In the above step <1>, in place of chlorine gas, 76.5 g (0.30 mol) of iodine solution was used, and the reaction conditions were changed as follows. ) 4-Iodosulfonylphthalonitrile of [In formula (II), X = I] was synthesized.
[0131]
In the step <1>, 4-benzylthiophthalonitrile was added to an acetic acid aqueous solution and heated to 35 to 40 ° C. To this solution, an iodine solution was added dropwise over 3 hours while maintaining the same temperature, and after completion of the addition, the solution was stirred at the same temperature for 1 hour.
[0132]
The yield of 4-iodosulfonylphthalonitrile from 4-benzylthiophthalonitrile was 63%.
[0133]
(Example 7)
First, the formula (III-1) [in the formula (III-1), R 1 = CH Three In the same manner as in Example 1, using 4-methylbenzyl mercaptan of the following formula (I-1) [in the formula (I-1), R 1 = CH Three 4- (4-methylbenzylthio) phthalonitrile was synthesized.
[0134]
Next, 4-chlorosulfonylphthalonitrile was synthesized in the same manner as in Example 1 using this 4- (4-methylbenzylthio) phthalonitrile.
[0135]
The yield of 4-chlorosulfonylphthalonitrile from 4- (4-methylbenzylthio) phthalonitrile was 75%.
[0136]
(Comparative example)
In the step <1>, 4-chlorosulfonylphthalonitrile was replaced with 4-chlorosulfonylphthalonitrile in the same manner as in Example 1 except that 4-phenylthiophthalonitrile of the following formula (VIII) was used instead of 4-benzylthiophthalonitrile. Synthesized.
[0137]
Embedded image
[0138]
The yield of 4-chlorosulfonylphthalonitrile from 4-phenylthiophthalonitrile was 15%.
[0139]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, a 4-phthalonitrile derivative (4-halogenated sulfonylphthalonitrile) can be produced easily and with a high yield.
[0140]
In addition, the yield of the 4-phthalonitrile derivative can be further improved by appropriately selecting the types of starting materials and halogen molecules used in the reaction, the reaction temperature, and the reaction time.
[0141]
Furthermore, the starting 4-phthalonitrile derivative was synthesized (manufactured) from 4-bromophthalonitrile, and further, this 4-bromophthalonitrile was synthesized (manufactured) from 4-bromophthalic anhydride, The effect can be further improved.
Claims (13)
で示される4−フタロニトリル誘導体と、ハロゲン分子とを接触させることにより反応させ、下記式(II)
で示される4−フタロニトリル誘導体を得ることを特徴とする4−フタロニトリル誘導体の製造方法。In an aqueous acid solution or an aqueous organic solvent containing an acid, the following formula (I)
Is reacted by bringing a halogen molecule into contact with a 4-phthalonitrile derivative represented by the following formula (II):
A process for producing a 4-phthalonitrile derivative, characterized in that the 4-phthalonitrile derivative represented by formula (1) is obtained.
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