JP3879078B2

JP3879078B2 - 塗布具

Info

Publication number: JP3879078B2
Application number: JP09452297A
Authority: JP
Inventors: 卓梅山
Original assignee: Tombow Pencil Co Ltd
Current assignee: Tombow Pencil Co Ltd
Priority date: 1997-03-31
Filing date: 1997-03-31
Publication date: 2007-02-07
Anticipated expiration: 2017-03-31
Also published as: DE69817163T2; EP0963934B1; JPH10272894A; ES2203855T3; EP0963934A1; DE69817163D1; HK1024220A1

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、表面に塗料或は接着剤等（以下、「塗料等」という。）が付着する転写テープを被転写物に密着させつつ、スライドさせることで塗料等を転写し、誤記等の修正或は接着剤の塗布を行ってなる塗布具に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、表面に塗料等が付着する転写テープを被転写物に密着させつつスライドさせることで塗料等を転写し、誤記等の修正或は接着剤の塗布を行ってなる塗布具において、その転写ヘッドは、被転写物への転写テープ上に塗布されている塗料等の転写を確実に行うため、作業者は転写テープを裏面方向から被転写物表面に押圧しつつ密着させつつスライドさせることが必要であるが、実際の使用に当り、テープ前後方向へスライドするだけでなく、例えば円弧状に弯曲してスライドする場合にはテープ左右方向にずれる荷重が働くものであり、また、この転写ヘッドを被転写物の表面に密着させつつスライドさせると、転写ヘッドには多大な荷重が懸かることとなるため、転写ヘッド、特に転写ヘッド先端の舌片部においては上下方向への揺動が生じ、更にこの転写ヘッド先端の舌片部の揺動により転写ヘッド先端の舌片部に保持される転写テープにおいて舌片部からの離脱等が発生するから、転写ヘッド先端の舌片部の両側に転写テープの離脱等を規制する案内板を立設している。またこの転写ヘッド先端の舌片部の両側において、転写テープの捻れや離脱等を規制するために立設される案内板を、転写テープの送出方向に向かってその先端で転写テープ幅を有するように先細状に配置して、転写作業中に生じる転写テープの不具合を防止しようとしている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の塗布具のように、転写ヘッド先端の舌片部の揺動により転写ヘッド先端の舌片部に保持される転写テープにおいて捻れや舌片部からの離脱等が発生するため、転写ヘッド先端の舌片部の両側に転写テープの離脱等を規制する案内板を立設するものでは、確かに転写ヘッド先端の舌片部の両側に立設される案内板により、転写ヘッド先端の舌片部からの転写テープの離脱は防止することができるものとなるが、この転写ヘッド先端の舌片部の両側に立設される案内板間の距離が転写テープ幅よりも大きいか、舌片部両端の案内板に充分な高さがないと、使用者が転写ヘッド先端の転写テープを保持する舌片部を被転写物の表面に密着させスライドさせる場合、転写ヘッド先端の舌片部に保持される転写テープが、テープの送出、巻回方向に対して左右に振れることとなって紙面へ転写したテープが蛇行することとなり使用感をそがれ、また、充分な高さをとりすぎるとデザイン性が悪く、転写面側の案内板を高くすると、使用時に使用角度を大きくしないと転写できない欠点があり、最悪の場合には転写ヘッド先端の舌片部に保持される転写テープの切断を招くおそれがある。
【０００４】
更に、この転写ヘッド先端の舌片部の両側において、転写テープの捻れや離脱等を規制するために立設される案内板を、転写テープの送出方向（前後方向）に向かってその先端で転写テープ幅を有するように先細状とすると、確かに転写ヘッド先端の舌片部の両側に立設される案内板の先端では転写テープ幅を有するようになっているので、送出、巻回される転写テープは十分に案内板によって規制されるものとなって、転写ヘッドの舌片部での左右方向への振れが少なくなり、この結果転写テープの離脱や転写テープの切断等の不具合は低減されるが、上記転写テープの離脱を規制する案内板は、その先端において転写テープ幅を有するものとするようにして転写テープの離脱を規制しているものであるが、先端よりも手前では転写テープの幅よりも大きいものとなるので、転写テープは案内板先端を支点として送出、巻回方向（前後方向）に対して左右に振れることがあり、十分に転写テープの離脱を防止することができない上、この転写テープの離脱や切断等の不具合をも確実に防ぐことができないという問題がある。
【０００５】
そこで、この発明は上記従来のものの持つ欠点や問題を改善するものであり、塗布具の使用において、転写ヘッド先端の舌片部に保持される転写テープに対する不具合を防止し、同時に巻取りリールの巻乱れを防止して円滑な転写作業を可能にしようとするものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
そのために、塗布具本体内において、直接噛合する２個のギアの各軸上にそれぞれ回動自在に装填されるとともに、転写ヘッド側に巻取りリールを配して設置された送出リール及び巻取りリール間にかけ渡される、表面に塗料或は接着剤等を付着する転写テープが、上記塗布具本体の開口部より突出して固持される転写ヘッド先端の舌片部に保持され、上記転写テープを保持する舌片部を被転写物に密着させつつ、スライドさせることによって、この転写テープ上の塗料を転写し、誤記の修正等を行う塗布具において、上記塗布具本体の開口部より突出して固持される転写ヘッド先端の舌片部の両側に案内板を立設すると共に、この転写ヘッドの舌片部の両側に立設される案内板間の前後方向一定の距離を転写テープ幅を有するように、平行にガイド突条縁を突設して転写テープ誘導路を形成した上、転写テープ誘導路の後方に転写テープ幅に合わせガイド突条縁間の距離を有し、表裏両面に突出するガイドピンを並設し、更に該ガイドピン後方において、転写テープ誘導路に対して垂直方向に一体に形成された垂直基部の使用済転写テープ走行側の端縁に、該使用済転写テープを転写テープ誘導路側より支持しつつ、その両側を挟持しながら折曲させて巻取りリールに案内するガイド溝を設けてなるものである。
【０００７】
【発明の実施の形態】
この発明の実施にあたり、塗布具の転写ヘッド先端の舌片部を被転写物の表面に密着させスライドさせても、この転写ヘッド先端の舌片部に保持される転写テープは、塗布具本体の開口部より突出して固持される転写ヘッド先端の舌片部の両側に立設される案内板と、この転写ヘッドの舌片部の両側に立設される案内板間の前後方向一定の距離を転写テープ幅を有するようにガイド突条縁を突設して形成される転写テープ誘導路により誘導、規制されつつ送出、巻回されるので、使用に際しても転写テープが送出、巻回方向に対して左右に振れなくなるので、転写テープが転写ヘッド先端の舌片部から脱離し、又はこの転写テープの離脱による切断等の不具合を防止することができる。
【０００８】
更に、この転写ヘッドの中程には、転写テープ幅に合わせて突設されるガイド突条縁間の距離を有するガイドピンを表裏両面に突出するように並設し、その上、該ガイドピン後方において、転写テープ誘導路に対して垂直方向に一体に形成された垂直基部の使用済転写テープ走行側の端縁に、該使用済転写テープを転写テープ誘導路側より支持しつつ、その両側を挟持しながら折曲させて巻取りリールに案内するガイド溝を設けてなるものであるため、上記転写ヘッド先端の舌片部の両側に立設される案内板と、この転写ヘッドの舌片部の両側に立設される案内板間に一定の距離の転写テープ幅を有するようにガイド突条縁を突設して形成される転写テープ誘導路、及びこの転写テープ誘導路の後方にガイド突条縁間の距離を有するように並設されるガイドピン又はガイド溝により、転写テープは誘導、規制されて送出、巻回するものとなり、転写テープの転写ヘッド先端の舌片部からの脱離や捻れ等を確実に防止して円滑な塗布具の塗料等の転写作業を行うことができるようになり、また巻取りリールの巻乱れを防止し、リールの回転を阻害する要因を除くことができる。
【０００９】
【実施例】
この発明を図に示す実施例により更に説明する。（１）はこの発明の実施例である塗布具であり、この塗布具（１）は、表面に塗料等を付着させる転写テープ（４）を使用にあたって、直接噛合する２個のギア（５ａ）（６ａ）の各同軸上に送出、巻回するようにした送出リール（５）及び巻取りリール（６）を、巻取りリール（６）を転写ヘッド（７）側に配して装填してなる塗布具本体（２）と、この塗布具本体（２）内に装填される送出リール（５）及び巻取りリール（６）間にかけ渡される転写テープ（４）〔未使用転写テープ（４ａ）及び使用済転写テープ（４ｂ）〕を、裏面方向から支持するように経由させて保持し、塗布具本体（２）の開口部（３）より突出して固持される転写ヘッド（７）から構成されるものである。
【００１０】
そして、上記塗布具本体（２）の開口部（３）より突出して固持される転写ヘッド（７）先端の舌片部（８）の両側に案内板（９）（９）を立設すると共に、この転写ヘッド（７）の舌片部（８）の両側に立設される案内板（９）（９）間の転写テープ（４）の送出方向、すなわち、前後方向一定の距離を転写テープ幅を有するようにガイド突条縁（１０）（１０）を突設して、両側縁を平行とする転写テープ誘導路（１１）を形成するものとした上で、この転写テープ誘導路（１１）の後方に、上記転写テープ幅に合わせて突設されるガイド突条縁（１０）（１０）間の距離を有するようにガイドピン（１２）（１２）を並設し、そのガイドピン（１２）後方において、転写テープ誘導路（１１）に対して垂直方向に一体に形成された垂直基部（７ａ）の使用済転写テープ（４ｂ）走行側の端縁（７ｂ）に、転写テープ（４）〔使用済転写テープ（４ｂ）〕を転写テープ誘導路（１１）側より支持しつつ、その両側を挟持しながら折曲させて巻取りリール（６）に案内するガイド溝（１４）を設けてなるものである。なお、図２，図４に示すように案内板（９）（９）の先端の高さ（９’）を従来のものより高くすることで、転写テープ（４）の案内をより確実にすることができる。
【００１１】
この発明の実施例である塗布具（１）は以上の構成を具えるので、使用者がこの塗布具（１）を使用するのに当たって、塗布具本体（２）の開口部（３）より突出して固持される転写ヘッド（７）先端の舌片部（８）を、塗料等の転写を行うために被転写物（１３）の表面に密着させスライドさせても、この転写ヘッド（７）先端の舌片部（８）に保持される転写テープ（４）は、この転写ヘッド（７）先端の舌片部（８）の両側に立設される案内板（９）（９）と、この転写ヘッド（７）の舌片部（８）の両側に立設される案内板（９）（９）間の前後方向一定の距離の転写テープ幅を有するように平行にガイド突条縁（１０）（１０）を突設して形成される転写テープ誘導路（１１）により誘導、規制されつつ送出、巻回されるものであり、転写ヘッド（７）をスライドさせることで、転写ヘッド（７）先端の舌片部（８）において転写テープ（４）を送出、巻回させても、この転写テープ（４）は送出、巻回方向に対して左右に振れなくなるので、転写テープ（４）が転写ヘッド（７）先端の舌片部（８）から離脱し、又はこの転写テープ（４）の切断等の不具合を防止することができる。
【００１２】
更に、この転写ヘッド（７）の転写テープ誘導路（１１）の後方には、転写テープ（４）幅に合わせて転写ヘッド（７）の舌片部（８）の表裏両面に突出して立設されるガイド突条縁（１０）（１０）間の距離を有するガイドピン（１２）（１２）を並設し、更に該ガイドピン（１２）（１２）の後方において、転写テープ誘導路に対して垂直方向に立設された垂直基部（７ａ）の使用済転写テープ（４ｂ）走行側の端縁（７ｂ）にガイド溝（１４）を設けてなるものであるため、この塗布具（１）の使用に当たって、転写ヘッド（７）先端の舌片部（８）を被転写物（１３）の表面に密着させつつスライドさせることにより、この転写ヘッド（７）先端の舌片部（８）の表裏両面に保持される転写テープ（４）は、送出リール（５）及び巻取りリール（６）間において、上記転写ヘッド（７）先端の舌片部（８）の両側に立設される案内板（９）（９）と、この転写ヘッド（７）の舌片部（８）の両側に立設される案内板（９）（９）間に一定の距離の転写テープ幅を有するようにガイド突条縁（１０）（１０）を突設して両側縁を平行とする転写テープ誘導路（１１）、及び上記ガイド突条縁（１０）（１０）間の距離を有する表裏両面に突出するガイドピン（１２）（１２）、ガイド溝（１４）により、誘導、規制され、更に転写テープ誘導路（１１）側より支持されつつ、その両側を挟持しながら折曲させて送出、巻回するものとなるので、転写ヘッド（７）先端の舌片部（８）に保持される転写テープ（４）において、この転写テープ（４）を保持する転写ヘッド（７）先端の舌片部（８）からの離脱、切断等の不具合を確実に防止して円滑な塗布具（１）の塗料等の転写作業を行うことができるものとなる。特に、上記ガイド溝（１４）を巻取りリール（６）に近接させて設けることにより、リールの巻取位置を矯正しテープの巻き乱れを防止できる。
【００１３】
【発明の効果】
以上のとおり、この発明の塗布具は構成するから、該塗布具の使用に当たって送出、巻回される転写テープは、この転写ヘッドにおいて案内板、転写テープ誘導路及びガイドピンにより左右方向に振れることなく円滑に送出、巻回されるものとなるので、転写テープに生じる転写ヘッド先端の舌片部からの脱離や転写テープの切断等の不具合を防止することができ、円滑な転写作業を確実に行うことができる優れた効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の実施例である塗布具の正面図である。
【図２】この発明の実施例である塗布具を構成する転写ヘッドの側面図である。
【図３】この発明の実施例である塗布具を構成する転写ヘッドの上面図である。
【図４】この発明の実施例である塗布具を構成する転写ヘッドの転写テープ送出時の状態を示した要部拡大斜視図である。
【符号の説明】
１塗布具
２塗布具本体
３開口部
４転写テープ
４ａ未使用転写テープ
４ｂ使用済転写テープ
５送出リール
５ａ（送出リールの）ギア
６巻取りリール
６ａ（巻取りリールの）ギア
７転写ヘッド
７ａ（転写ヘッドの）垂直基部
７ｂ（転写ヘッドの垂直基部の）端縁
８舌片部
９案内板
９’ 案内板先端の高さ
１０ガイド突条縁
１１転写テープ誘導路
１２ガイドピン
１３被転写物
１４ガイド溝

Claims

塗布具本体内において、直接噛合する２個のギアの各軸上にそれぞれ回動自在に装填されるとともに、転写ヘッド側に巻取りリールを配して設置された送出リール及び巻取りリール間にかけ渡される、表面に塗料或は接着剤等を付着する転写テープが、上記塗布具本体の開口部より突出して固持される転写ヘッド先端の舌片部に保持され、上記転写テープを保持する舌片部を被転写物に密着させつつ、スライドさせることによって、この転写テープ上の塗料を転写し、誤記の修正等を行う塗布具において、上記塗布具本体の開口部より突出して固持される転写ヘッド先端の舌片部の両側に案内板を立設すると共に、この転写ヘッドの舌片部の両側に立設される案内板間の前後方向一定の距離を転写テープ幅を有するように、平行にガイド突条縁を突設して転写テープ誘導路を形成した上、転写テープ誘導路の後方に転写テープ幅に合わせガイド突条縁間の距離を有し、表裏両面に突出するガイドピンを並設し、更に該ガイドピン後方において、転写テープ誘導路に対して垂直方向に一体に形成された垂直基部の使用済転写テープ走行側の端縁に、該使用済転写テープを転写テープ誘導路側より支持しつつ、その両側を挟持しながら折曲させて巻取りリールに案内するガイド溝を設けてなる塗布具。