JP3878511B2 - 端子挿入治具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば、コネクタハウジングの端子収容室に端子金具を挿入する際に用いられる端子挿入治具に関する。
【0002】
【従来の技術】
移動体としての自動車などには、種々の電子機器が搭載される。このため、前記自動車などは、前記電子機器に電源などからの電力やコンピュータなどからの制御信号などを伝えるために、ワイヤハーネスを配索している。ワイヤハーネスは、複数の電線と、該電線の端部などに取り付けられたコネクタなどを備えている。
【0003】
電線は、導電性の芯線と、該芯線を被覆する絶縁性の合成樹脂からなる被覆部とを備えている。電線は、所謂被覆電線である。コネクタは、導電性の端子金具と絶縁性のコネクタハウジングとを備えている。端子金具は、電線の端部などに取りつけられかつ該電線の芯線と電気的に接続する。コネクタハウジングは、箱状に形成されかつ端子金具を収容する端子収容室を複数備えている。
【0004】
前記ワイヤハーネスを組み立てる際には、まず電線を所定の長さに切断した後、該電線の端部などに端子金具を取り付ける。必要に応じて電線同士を接続する。その後、端子金具をコネクタハウジングの所望の端子収容室内に挿入する。こうして、前述したワイヤハーネスを組み立てる。
【0005】
前述した電線は、ワイヤハーネスが電子機器に所望の信号を伝送できるようにするために、芯線の大きさと、被覆部の材質(耐熱性の有無などによる材質の変更)と、使用目的などを識別する必要がある。なお、使用目的とは、例えば、エアバック、ABS(Antilock Brake System)や車速情報などの制御信号や、動力伝達系統などの電線が用いられる自動車の系統(システム)である。
【0006】
ワイヤハーネスの電線は、前述した使用目的(系統)を識別するために、被覆部を構成する合成樹脂に種々の着色剤が混入されて種々の色に着色されたり、種々のマーキングが施されてきた。そこで、電線は、被覆部の外表面が互いに異なる二色でストライプ模様に形成されることもある。
【0007】
一方、自動車には、ユーザなどから多種多様な要望がよせられている。このため、前記自動車は、より多種多様な電子機器を搭載することが望まれている。したがって、前記ワイヤハーネスを構成する電線は、増加する傾向である。電線が増加するため、ワイヤハーネスの重量が増加することが考えられる。この重量の増加を抑制するために、特に制御信号を伝送する電線をより細くすることが提案されている。電線を細くすると、端子金具の小型化を図ることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前述したワイヤハーネスを組み立てる際に、端子収容室に誤った端子金具を挿入した際には、端子金具を抜き取って、再度正規の端子収容室に挿入してきた。電線が細くなって、端子金具の小型化が図られると、端子金具を端子収容室から抜き取ると、端子金具が破損する虞があった。端子金具が破損すると、勿論、再度端子収容室に挿入できなくなる。このため、端子金具を交換する必要が生じる。
【0009】
したがって、本発明の目的は、コネクタハウジングの端子収容室に誤った端子金具を挿入することを抑制できる端子挿入治具を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し目的を達成するために、請求項1に記載の本発明の端子挿入治具は、コネクタハウジングの端子収容室に端子金具を挿入するための端子挿入治具において、前記コネクタハウジングは、端子収容室を一方向に沿って並べて構成される端子収容室列を複数備え、これらの端子収容室列は前記一方向に交差する他の方向に沿って重ねられているとともに、前記コネクタハウジングを固定する治具本体と、前記コネクタハウジングの端子収容室列それぞれに対応しかつ対応する端子収容室列を塞ぐ第1の位置と前記端子収容室列を開放する第2の位置とに亘って移動自在に設けられた複数の挿入誘導部材と、前記挿入誘導部材を貫通しているとともに、前記第1の位置で、対応する端子収容室列のうち端子金具を収容する端子収容室を開放して、前記端子収容室内に端子金具が侵入することを許容する誘導手段と、を備え、前記挿入誘導部材は、それぞれ板状に形成され、かつ前記第1の位置で互いに重なるとともに、前記誘導手段は、前記挿入誘導部材の一つの縁部に設けられており、第1の位置で重なる複数の挿入誘導部材の下方のものから上方のものに向かって順に、前記一つの縁部から離れた側の他の縁部の前記端子収容室に端子金具を挿入する方向の前記コネクタハウジングからの距離が長くなっていることを特徴としている。
【0011】
請求項2に記載の本発明の端子挿入治具は、請求項1記載の端子挿入治具において、複数の挿入誘導部材は、前記治具本体に着脱自在な構成となっていることを特徴としている。
【0012】
請求項3に記載の本発明の端子挿入治具は、請求項1または請求項2記載の端子挿入治具において、複数の挿入誘導部材は、それぞれ、前記他の縁部を中心として回転自在に支持されているとともに、前記他の縁部を中心として回転することで第1の位置と第2の位置とに亘って移動自在であることを特徴としている。
【0013】
請求項4に記載の本発明の端子挿入治具は、請求項1または請求項2記載の端子挿入治具において、複数の挿入誘導部材は、それぞれ、前記一方向に沿ってスライド自在に支持されているとともに、前記一方向に沿ってスライドすることで第1の位置と第2の位置とに亘って移動自在であることを特徴としている。
【0014】
請求項5に記載の本発明の端子挿入治具は、コネクタハウジングの端子収容室に端子金具を挿入するための端子挿入治具において、前記コネクタハウジングは、端子収容室を一方向に沿って並べて構成される端子収容室列を複数備え、これらの端子収容室列は前記一方向に交差する他の方向に沿って重ねられているとともに、前記コネクタハウジングを固定する治具本体と、前記コネクタハウジングの端子収容室列それぞれに対応しかつ対応する端子収容室列を塞ぐ第1の位置と前記端子収容室列を開放する第2の位置とに亘って移動自在に設けられた複数の挿入誘導部材と、前記挿入誘導部材を貫通しているとともに、前記第1の位置で、対応する端子収容室列のうち端子金具を収容する端子収容室を開放して、前記端子収容室内に端子金具が侵入することを許容する誘導手段と、を備え、複数の挿入誘導部材は、前記一方向に沿って並べられており、これらの挿入誘導部材は一体に形成されかつ前記一方向に沿ってスライド自在に支持されているとともに、前記一方向に沿ってスライドすることで第1の位置と第2の位置とに亘って移動自在であることを特徴としている。
【0015】
請求項6に記載の本発明の端子挿入治具は、請求項5記載の端子挿入治具において、複数の挿入誘導部材は、前記治具本体に着脱自在な構成となっていることを特徴としている。
【0016】
請求項7に記載の本発明の端子挿入治具は、請求項1または請求項2記載の端子挿入治具において、複数の挿入誘導部材は、それぞれ、前記端子収容室に端子金具を挿入する方向に沿ってスライド自在に支持されているとともに、前記端子収容室に端子金具を挿入する方向に沿ってスライドすることで第1の位置と第2の位置とに亘って移動自在であることを特徴としている。
【0017】
請求項8に記載の本発明の端子挿入治具は、請求項1または請求項2記載の端子挿入治具において、複数の挿入誘導部材は、それぞれ、前記他の方向に沿ってスライド自在に支持されているとともに、前記他の方向に沿ってスライドすることで第1の位置と第2の位置とに亘って移動自在であることを特徴としている。
【0018】
請求項9に記載の本発明の端子挿入治具は、請求項1ないし請求項8のうちいずれか一項に記載の端子挿入治具において、前記挿入誘導部材の表面に前記誘導手段それぞれに対応して設けられているとともに端子収容室が収容する端子金具を示す印を備えたことを特徴としている。
【0019】
請求項10に記載の本発明の端子挿入治具は、請求項1ないし請求項9のうちいずれか一項に記載の端子挿入治具において、前記第1の位置で挿入誘導部材を位置決めする位置決め手段を備えたことを特徴としている。
【0020】
請求項11に記載の本発明の端子挿入治具は、請求項1ないし請求項10のうちいずれか一項に記載の端子挿入治具において、誘導手段は、前記一つの縁部に設けられた複数の切欠き間に位置する前記挿入誘導部材を構成する母材が除去されて、前記挿入誘導部材の一つの縁部を切り欠いており、互いに隣り合う切欠き間の間隔は前記端子収容室の幅と略等しく、切欠きの幅は前記端子収容室を互いに区画する壁の厚みと略等しいことを特徴としている。
【0021】
請求項1に記載した本発明の端子挿入治具によれば、挿入誘導部材がコネクタハウジングの端子収容室列それぞれに対応している。それぞれの挿入誘導部材は、対応する端子収容室列の端子収容室を塞ぐ第1の位置と、端子収容室を開放する第2の位置とに亘って移動自在である。挿入誘導部材は、第1の位置で端子金具を収容する端子収容室を開放する誘導手段を備えている。
【0022】
このため、挿入誘導部材を第1の位置に位置づけて、誘導手段により端子金具を収容する端子収容室に確実に端子金具を挿入できる。また、第1の位置では、挿入誘導部材は、端子収容室を塞ぐ。このため、端子金具を挿入しない端子収容室に端子金具を挿入することを防止できる。
【0023】
挿入誘導部材は、第1の位置で下方のものから上方のものに向かって順に、他の縁部のコネクタハウジングからの距離が徐々に長くなっている。このため、第1の位置で互いに重なる複数の挿入誘導部材は、互いに並行になる。このため、特に、上方に位置する挿入誘導部材の誘導手段は、確実に端子金具を収容する端子収容室を開放するとともに端子金具を収容しない端子収容室を塞ぐことができる。
【0024】
請求項2に記載した本発明の端子挿入治具によれば、挿入誘導部材が治具本体に着脱自在となっている。このため、誘導手段のパターンを変更した挿入誘導部材を複数用意して、これらの挿入誘導部材から任意の誘導挿入部材を選択して、治具本体に取り付けることができる。そして、治具本体に取り付けた挿入誘導部材を用いて、端子収容室に端子金具を挿入できる。
【0025】
請求項3に記載した本発明の端子挿入治具によれば、複数の挿入誘導部材は他の縁部を中心として回転自在に設けられている。このため、挿入誘導部材を第1の位置と第2の位置とに亘って確実に移動自在にできる。
【0026】
請求項4に記載した本発明の端子挿入治具によれば、複数の挿入誘導部材は一方向に沿ってスライド自在に設けられている。このため、挿入誘導部材を第1の位置と第2の位置とに亘って確実に移動自在にできる。
【0027】
請求項5及び請求項6に記載した本発明の端子挿入治具によれば、複数の挿入誘導部材は一体に形成されかつ一方向に沿ってスライド自在に設けられている。このため、挿入誘導部材を第1の位置と第2の位置とに亘って確実に移動自在にできる。
【0028】
請求項7に記載した本発明の端子挿入治具によれば、複数の挿入誘導部材は端子収容室に端子金具を挿入する方向に沿ってスライド自在に設けられている。このため、挿入誘導部材を第1の位置と第2の位置とに亘って確実に移動自在にできる。
【0029】
請求項8に記載した本発明の端子挿入治具によれば、複数の挿入誘導部材は他の方向に沿ってスライド自在に設けられている。このため、挿入誘導部材を第1の位置と第2の位置とに亘って確実に移動自在にできる。
【0030】
請求項9に記載した本発明の端子挿入治具によれば、挿入誘導部材の表面に、端子収容室に挿入する端子金具を示す印が形成されている。このため、端子収容室に誤った端子金具を挿入することを防止できる。
【0031】
請求項10に記載した本発明の端子挿入治具によれば、位置決め手段が第1の位置で挿入誘導部材を位置決めする。このため、挿入誘導部材は、第1の位置で確実に端子金具を収容する端子収容室を開放するとともに端子金具を収容しない端子収容室を塞ぐことができる。
【0032】
請求項11に記載した本発明の端子挿入治具によれば、誘導手段を形成する切欠き間の間隔は端子収容室の幅と略等しく、切欠きの幅は端子収容室を区画する壁の厚みと略等しい。このため、一つの誘導手段は、端子金具を収容すべき端子収容室をひとつのみ開放する。なお、本明細書に記した切欠き間の間隔と端子収容室の幅とが略等しいとは、切欠き間の間隔と端子収容室の幅とが等しい事と、切欠き間の間隔と端子収容室の幅とが若干異なっている事と、を示している。切欠き間の間隔と端子収容室の幅とが若干異なっていても、所望の端子収容室に所望の端子金具を挿入できる。また、本明細書に記した切欠きの幅と端子収容室を区画する壁の厚みが略等しいとは、切欠きの幅と端子収容室を区画する壁の厚みが等しい事と、切欠きの幅と端子収容室を区画する壁の厚みとが若干異なっている事と、を示している。切欠きの幅と端子収容室を区画する壁の厚みとが若干異なっていても、所望の端子収容室に所望の端子金具を挿入できる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施形態にかかる端子挿入治具を図1ないし図25を参照して説明する。図1などに示す本発明の第1の実施形態に係る端子挿入治具1は、自動車などに配索されるワイヤハーネスを組み立てる際に、図7などに示す端子金具2を、図3などに示すコネクタハウジング3の端子収容室4内に挿入する際に用いられる。
【0034】
端子金具2は、図7に示すように、板金を折り曲げるなどして得られ、電線接続部5と電気接触部6とを一体に備えている。電線接続部5は、複数のかしめ片7を備えている。電線接続部5は、かしめ片7で電線9を加締めることにより、電線9の芯線10と電気的に接続される。電気接触部6は、電線接続部5に連なっているとともに筒状に形成されている。
【0035】
電気接触部6の内側には、ばね片8が設けられている。ばね片8は、電気接触部6内に挿入された相手側の端子金具(図示せず)のタブなどを電気接触部6の内面に向かって付勢する。ばね片8は、電気接触部6の内面との間にタブを挟む。電気接触部6は、ばね片8が相手側の端子金具のタブを内面に向かって付勢することにより、前記相手側の端子金具と電気的に接続される。
【0036】
前記端子金具2に取り付けられる電線9は、導電性の芯線10と、この芯線10を被覆する絶縁性の被覆部11とを備えている。電線9は、所謂被覆電線である。電線9の外表面9aは、互いに異なる2色A,B(図7中に平行斜線で示す)に着色されている。電線9の外表面9aは、前述した2色A,Bでストライプ模様に形成されている。これらの2色A,Bは、ワイヤハーネスに組み立てられて自動車などに配索される際に、該自動車などの使用目的(系統)などを示している。
【0037】
コネクタハウジング3は、絶縁性の合成樹脂からなり、箱状に形成されている。コネクタハウジング3は、図5などに示すように、複数の端子収容室4を備えている。これら複数の端子収容室4は、複数の壁12により互いに区画されており、コネクタハウジング3の外表面3aに開口している。複数の端子収容室4の長手方向は、互いに平行である。端子収容室4は、端子金具2を収容する。複数の端子収容室4のうち一部(複数)の端子収容室4は、図5中の矢印Mに沿って互いに並べられている。なお、この矢印Mは、本明細書に記した一方向をなしている。また、前述した矢印Mに沿って並べられた複数の端子収容室4は、端子収容室列13を構成している。
【0038】
さらに、コネクタハウジング3は、端子収容室列13を複数備えている。図示例では、端子収容室列13は三つ設けられている。これらの端子収容室列13は、前記矢印Mに直交(交差)する矢印Nに沿って、互いに重ねられている。なお、前記矢印Nは、本明細書に記した他の方向をなしている。なお、以下、これら3つの端子収容室列13のうち図5中の下方から順に、第1の端子収容室列13a、第2の端子収容室列13b、第3の端子収容室列13cと呼ぶ。
【0039】
前述した端子金具2と、電線9と、コネクタハウジング3とでワイヤハーネスを組み立てる際には、まず、電線9の端部などから被覆部11を除去する。この端部をかしめ片7でかしめて、電線9に端子金具2を取り付ける。端子金具2を所望の端子収容室4内に挿入する。その後、電線9に周知のグロメットやチューブなどの外装品を取り付けて、ワイヤハーネスを組み立てる。
【0040】
端子挿入治具1は、図1ないし図4に示すように、治具本体20と、誘導部21とを備えている。治具本体20は、図1ないし図4に示すように、ベース板22と、コネクタ保持台23と、着脱機構24を備えている。ベース板22は、平板状に形成されている。コネクタ保持台23は、柱25などを介してベース板22に取り付けられている。コネクタ保持台23は、直方体または立方体状に形成されている。
【0041】
コネクタ保持台23は、凹部26を備えている、凹部26は、コネクタ保持台23の上面23aから凹に形成されている。凹部26は、コネクタハウジング3の外形に沿って形成されている。凹部26は、コネクタ保持台23の上面23aと外表面3aとが平行となる状態で、内側にコネクタハウジング3を収容する。図示例では、凹部26内にコネクタハウジング3を収容すると、前記上面23aと外表面3aとは、同一平面上に位置する(面一になる)。こうして、治具本体20は、コネクタ保持台23の凹部26内にコネクタハウジング3を収容して、該コネクタハウジング3を固定する。
【0042】
着脱機構24は、誘導部21即ち後述する挿入誘導部材44,45,46を治具本体20に着脱自在にする。着脱機構24は、図4及び図5に示すように、機構本体27と、レバー28と、スライド部材29とを備えている。機構本体27は、治具本体20のベース板22に取り付けられた第1の取付片30と、この第1の取付片30に取り付けられた第2の取付片31を備えている。
【0043】
第1の取付片30は、取付部32と、立設部33とを備えている。取付部32は、板状に形成されかつベース板22に重ねられた格好で、このベース板22に固定される。立設部33は、取付部32の端部から立設している。立設部33には、一対の孔34(図5に示す)が貫通している。孔34は、水平方向に沿って立設部33を貫通している。孔34内に、スライド部材29の後述する押さえ部40を通す。第1の取付片30は、立設部33がコネクタ保持台23の近傍に位置した状態で、取付部32がベース板22に固定される。
【0044】
第2の取付片31は、取付部35と、立設部36と、レバー支持片37を備えている。取付部35は、板状に形成されかつ第1の取付片30の取付部32に重ねられた格好で、第1の取付片30の取付部32に固定される。立設部36は、取付部32の一端部から立設している。立設部36には、図示しない孔が貫通している。孔は、水平方向に沿って立設部36を貫通している。孔内に、スライド部材29の後述するレバー連結部39を通す。
【0045】
レバー支持片37は、取付部35の他端部から立設している。第2の取付片31は、立設部36が第1の取付片30の立設部33と間隔をあけて相対しかつレバー支持片37よりコネクタ保持台23寄りに位置した状態で、取付部35が第1の取付片30の取付部32に固定される。
【0046】
レバー28は、一端部を中心として第2の取付片31のレバー支持片37に回転自在に支持されている。レバー28には、アーム38(図4に示す)の一端部が連結している。
【0047】
スライド部材29は、図5に示すように、レバー連結部39と、一対の押さえ部40と、連結部41とを備えている。レバー連結部39は、円柱状または円筒状に形成されている。レバー連結部39は、第2の取付片31の立設部36の孔内に通されて、アーム38の他端部が連結している。アーム38は、他端部を中心としてスライド部材29のレバー連結部39に回転自在となっている。また、レバー連結部39は、孔即ち第2の取付片31の立設部36に水平方向に沿ってスライド自在に支持されている。
【0048】
一対の押さえ部40は、円柱状または円筒状に形成されている。一対の押さえ部40は、互いに平行であるとともに、レバー連結部39と平行である。押さえ部40は、第1の取付片30の立設部33の孔34内に通されている。押さえ部40は、孔34即ち第1の取付片30の立設部33に水平方向に沿ってスライド自在に支持されている。
【0049】
また、押さえ部40は、長手方向の中央部にテーパ面42を設けている。テーパ面42は、押さえ部40の外周部に設けられている。テーパ面42は、押さえ部40の全周に亘って形成されているとともに、押さえ部40と同軸である。テーパ面42は、第1の取付片30の立設部33即ちコネクタ保持台23に近づくのにしたがって、押さえ部40の外径を徐々に縮小する方向に傾いている。連結部41は、板状に形成されている。連結部41は、一対の押さえ部40とレバー連結部39とを連結している。
【0050】
前述した構成によれば、着脱機構24は、レバー28を回転すると、スライド部材29が水平方向に沿ってスライドする。即ち、着脱機構24は、レバー28を回転することで、スライド部材29をコネクタ保持台23に近づけたり離す(接離させる)。なお、図4に示すレバー28が水平方向に沿う状態では、スライド部材29は、コネクタ保持台23寄りに位置する。さらに、レバー28を図4中の矢印Oに沿って回転して図23及び図24に示す状態になると、スライド部材29は、コネクタ保持台23から離れる。
【0051】
誘導部21は、図4に示すように、誘導部本体43と、第1の挿入誘導部材44と、第2の挿入誘導部材45と、第3の挿入誘導部材46と、位置決め手段としての一対の位置決め片47(図3に示す)を備えている。誘導部本体43は、板状に形成されている。
【0052】
誘導部本体43には、図6に示すように、一対の切欠き48が形成されている。切欠き48は、誘導部本体43の一つの縁からこの縁の反対側に位置する他の縁に向かって、誘導部本体43を構成する母材を切り欠いている。切欠き48は、互いに平行である。切欠き48内には、着脱機構24の一対の押さえ部40が侵入可能である。
【0053】
誘導部本体43は、切欠き48内にコネクタ保持台23から離れた状態の押さえ部40が通される。そして、誘導部本体43は、レバー28が回転されて押さえ部40がコネクタ保持台23に近づくと、第1の取付片30の立設部33と押さえ部40のテーパ面42との間に挟まれる。そして、誘導部本体43は、ベース板22に対して立設した状態で、治具本体20に取り付けられる。
【0054】
また、切欠き48の端部には、第2のテーパ面50が設けられている。第2のテーパ面50は、切欠き48内に押さえ部40が通されると、前述したテーパ面42に相対する。第2のテーパ面50は、前記テーパ面42に合致する。第2のテーパ面50は、切欠き48の端部の全周に形成されている。第2のテーパ面50は、レバー28から離れるのにしたがって前記切欠き48の開口を徐々に縮小する方向に傾斜している。このため、誘導部本体43がテーパ面42と第1の取付片30の立設部33との間に挟まれると、テーパ面42,50が互いに重なる。これらのテーパ面42,50が互いに重なることにより、誘導部本体43即ち誘導部21は、治具本体20に位置決めされる。
【0055】
第1の挿入誘導部材44は、第1の端子収容室列13aに対応している。第1の挿入誘導部材44は、板状に形成されている。第1の挿入誘導部材44は、平面形状が略四角形に形成されている。第1の挿入誘導部材44の一つの縁部44aには、図9に示すように、第1の誘導切欠き郡51が設けられている。
【0056】
第1の誘導切欠き郡51は、誘導手段としての複数の誘導切欠き52と、複数の印53を備えている。誘導切欠き52は、前記一つの縁部44aに位置する縁から前記一つの縁部44aから離れた側の他の縁部44b(図4などに示す)に向かって第1の挿入誘導部材44を切り欠いている。即ち、誘導切欠き52は、第1の挿入誘導部材44を貫通している。
【0057】
誘導切欠き52の大きさは、端子収容室4の外表面3aに開口した開口部の大きさと略等しい。誘導切欠き52は、対応する第1の端子収容室列13aの複数の端子収容室4のうち端子金具2を収容する端子収容室4と重なる位置に配される。このため、図10に示すように、端子金具2を収容する端子収容室4は誘導切欠き52を通して開放される。また、図11に示すように、端子金具2を収容しない端子収容室4は、前述した一つの縁部44aで塞がれる。
【0058】
印53は、誘導切欠き52それぞれに対応している。印53は、誘導切欠き52の図9中上方に設けられている。印53は、第1の挿入誘導部材44の表面に形成されている。対応する誘導切欠き52と重なる端子収容室4が収容する端子金具2に取り付けられた電線9の外表面9aの2色A,B(図9中に平行斜線で示す)を示している。印53は、前述した2色A,Bを示すことで、対応する誘導切欠き52と重なる端子収容室4が収容する端子金具2を示している。
【0059】
このため、第1の誘導切欠き郡51は、対応する第1の端子収容室列13aの複数の端子収容室4のうち端子金具2を収容する端子収容室4を開放するとともに、端子金具2を収容しない端子収容室4を塞ぐ。こうして、第1の誘導切欠き郡51は、対応する第1の端子収容室列13aの複数の端子収容室4のうち端子金具2を収容する端子収容室4に端子金具2が侵入することを許容する。また、第1の誘導切欠き郡51は、対応する第1の端子収容室列13aの複数の端子収容室4のうち端子金具2を収容しない端子収容室4に端子金具2が侵入することを規制する。
【0060】
前述した構成の第1の挿入誘導部材44は、ヒンジ54により他の縁部44bを中心として回転自在に誘導部本体43に取り付けられている。第1の挿入誘導部材44は、図4中実線で示す一つの縁部44aが第1の端子収容室列13aを塞ぐ(に重なる)第1の位置と、図4中二点鎖線で示す第1の端子収容室列13aの全ての端子収容室4を開放する第2の位置とに亘って移動自在である。
【0061】
第2の挿入誘導部材45は、第2の端子収容室列13bに対応している。第2の挿入誘導部材45は、板状に形成されている。第2の挿入誘導部材45は、平面形状が略四角形に形成されている。第2の挿入誘導部材45の一つの縁部45aには、図13に示すように、第2の誘導切欠き郡55が設けられている。
【0062】
第2の誘導切欠き郡55は、誘導手段としての複数の誘導切欠き56と、複数の印57を備えている。誘導切欠き56は、前記一つの縁部45aに位置する縁から前記一つの縁部45aから離れた側の他の縁部45b(図4などに示す)に向かって第2の挿入誘導部材45を切り欠いている。即ち、誘導切欠き56は、第2の挿入誘導部材45を貫通している。
【0063】
誘導切欠き56の大きさは、端子収容室4の外表面3aに開口した開口部の大きさと略等しい。誘導切欠き56は、対応する第2の端子収容室列13bの複数の端子収容室4のうち端子金具2を収容する端子収容室4と重なる位置に配される。このため、図14に示すように、端子金具2を収容する端子収容室4は誘導切欠き56を通して開放される。また、図15に示すように、端子金具2を収容しない端子収容室4は、前述した一つの縁部45aで塞がれている。
【0064】
印57は、誘導切欠き56それぞれに対応している。印57は、誘導切欠き56の図13中上方に設けられている。印57は、第2の挿入誘導部材45の表面に形成されている。印57は、対応する誘導切欠き56と重なる端子収容室4が収容する端子金具2に取り付けられた電線9の外表面9aの2色A,B(図13中に平行斜線で示す)を示している。印57は、前述した2色A,Bを示すことで、対応する誘導切欠き56と重なる端子収容室4が収容する端子金具2を示している。
【0065】
このため、第2の誘導切欠き郡55は、対応する第2の端子収容室列13bの複数の端子収容室4のうち端子金具2を収容する端子収容室4を開放するとともに、端子金具2を収容しない端子収容室4を塞ぐ。こうして、第2の誘導切欠き郡55は、対応する第2の端子収容室列13bの複数の端子収容室4のうち端子金具2を収容する端子収容室4に端子金具2が侵入することを許容する。また、第2の誘導切欠き郡55は、対応する第2の端子収容室列13bの複数の端子収容室4のうち端子金具2を収容しない端子収容室4に端子金具2が侵入することを規制する。
【0066】
前述した構成の第2の挿入誘導部材45は、ヒンジ58により他の縁部45bを中心として回転自在に誘導部本体43に取り付けられる。第2の挿入誘導部材45は、図4中実線で示す一つの縁部45aが第2の端子収容室列13bを塞ぐ(に重なる)第1の位置と、図4中二点鎖線で示す第2の端子収容室列13bの全ての端子収容室4を開放する第2の位置とに亘って移動自在である。
【0067】
第3の挿入誘導部材46は、第3の端子収容室列13cに対応している。第3の挿入誘導部材46は、板状に形成されている。第3の挿入誘導部材46は、平面形状が略四角形に形成されている。第3の挿入誘導部材46の一つの縁部46aには、図17に示すように、第3の誘導切欠き郡59が設けられている。
【0068】
第3の誘導切欠き郡59は、誘導手段としての複数の誘導切欠き60と、複数の印61を備えている。誘導切欠き60は、前記一つの縁部46aに位置する縁から前記一つの縁部46aから離れた側の他の縁部46b(図4などに示す)に向かって第3の挿入誘導部材46を切り欠いている。即ち、誘導切欠き60は、第3の挿入誘導部材46を貫通している。
【0069】
誘導切欠き60の大きさは、端子収容室4の外表面3aに開口した開口部の大きさと略等しい。誘導切欠き60は、対応する第3の端子収容室列13cの複数の端子収容室4のうち端子金具2を収容する端子収容室4と重なる位置に配される。このため、図18に示すように、端子金具2を収容する端子収容室4は誘導切欠き60を通して開放される。また、図19に示すように、端子金具2を収容しない端子収容室4は、前述した一つの縁部46aで塞がれている。
【0070】
印61は、誘導切欠き60それぞれに対応している。印61は、誘導切欠き60の図17中上方に設けられている。印61は、第3の挿入誘導部材46の表面に形成されている。印61は、対応する誘導切欠き60と重なる端子収容室4が収容する端子金具2に取り付けられた電線9の外表面9aの2色A,B(図17中に平行斜線で示す)を示している。印61は、前述した2色A,Bを示すことで、対応する誘導切欠き56と重なる端子収容室4が収容する端子金具2を示している。
【0071】
このため、第3の誘導切欠き郡59は、対応する第3の端子収容室列13cの複数の端子収容室4のうち端子金具2を収容する端子収容室4を開放するとともに、端子金具2を収容しない端子収容室4を塞ぐ。こうして、第3の誘導切欠き郡59は、対応する第3の端子収容室列13cの複数の端子収容室4のうち端子金具2を収容する端子収容室4に端子金具2が侵入することを許容する。また、第3の誘導切欠き郡59は、対応する第3の端子収容室列13cの複数の端子収容室4のうち端子金具2を収容しない端子収容室4に端子金具2が侵入することを規制する。
【0072】
前述した構成の第3の挿入誘導部材46は、ヒンジ62により他の縁部46bを中心として回転自在に誘導部本体43に取り付けられている。第3の挿入誘導部材46は、図4中実線で示す一つの縁部46aが第3の端子収容室列13cを塞ぐ(に重なる)第1の位置と、図4中二点鎖線で示す第3の端子収容室列13cの全ての端子収容室4を開放する第2の位置とに亘って移動自在である。
【0073】
なお、前述した第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46は、本明細書に記した挿入誘導部材をなしている。このため、端子挿入治具1は、コネクタハウジング3の端子収容室列13a,13b,13cそれぞれに対応した挿入誘導部材44,45,46を複数備えている。第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46は、前述した第1の位置で互いに重なる。このとき、第1の挿入誘導部材44に第2の挿入誘導部材45が重なり、第2の挿入誘導部材45に第3の挿入誘導部材46が重なる。
【0074】
さらに、これらの第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46の他の縁部44b,45b,46bの高さは、第1の位置で上方に位置するものが下方に位置するものより高くなっている。即ち、第3の挿入誘導部材46の他の縁部46bより第2の挿入誘導部材45の他の縁部45bが高く、第2の挿入誘導部材45の他の縁部45bより第1の挿入誘導部材44の他の縁部44bが高い。こうして、他の縁部44b,45b,46bの端子収容室4に端子金具2を挿入する方向(図4中の矢印Pで示す方向)の、コネクタ保持台23に固定されるコネクタハウジング3からの距離L1,L2,L3が、コネクタハウジング3寄りの第3の挿入誘導部材46からコネクタハウジング3から離れた第1の挿入誘導部材44に向かうにしたがって徐々に長くなっている。
【0075】
また、前述した第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46の第1ないし第3の誘導切欠き郡51,55,59は、以下のように得られる。まず、図25に示すように、これらの挿入誘導部材44,45,46を形成するための母材63の一つの縁部63a(44a,45a,46a)に複数の切欠き64を設けておく。これらの切欠き64は、勿論第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46を形成する母材63を切り欠いている。
【0076】
切欠き64の矢印M方向の幅Wは、コネクタハウジング3の端子収容室4を区画する壁12の矢印M方向の厚みT(図9、図13及び図17に示す)と等しい。また、互いに隣り合う切欠き64間の間隔Dは、前記端子収容室4の矢印M方向の幅W1(図9、図13及び図17に示す)と等しい。そののち、誘導切欠き52,56,60を設ける箇所の切欠き64間に位置する母材63を除去する。こうして、所望の位置に、誘導切欠き52,56,60を形成した第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46を得る。
【0077】
一対の位置決め片47は、誘導部本体43に固定されている。一対の位置決め片47は、矢印Mに沿って互いの間に第1の位置に位置づけられた第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46を挟む位置に配されている。一対の位置決め片47は、前記第1の位置で、各誘導切欠き52,56,60が端子金具2を収容する端子収容室4に重なる位置に、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46を位置決めする。
【0078】
以下、前述した構成の端子挿入治具1を用いたコネクタハウジング3の端子収容室4への端子金具2の挿入方法を説明する。まず、コネクタ保持台23の凹部26内にコネクタハウジング3を挿入する。このとき、コネクタハウジング3の外表面3aとコネクタ保持台23の上面23aとが略同一平面上に位置する。その後、着脱機構24により、誘導部21を治具本体20に取り付ける。
【0079】
まず、図8に示すように、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46全てを第1の位置に位置づける。すると、一対の位置決め片47間に第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46全てが挟まれる。これらの第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46は、矢印M(図5などに示す)に沿って位置決めされる。
【0080】
さらに、図9に示すように、第1の挿入誘導部材44の一つの縁部44aが第1の端子収容室列13aに重なる。第1の誘導切欠き郡51の誘導切欠き52は、端子金具2を収容する端子収容室4を開放するとともに、端子金具2を収容する端子収容室4を塞ぐ。そして、作業員は、印53と同じ2色A,Bでストライプ模様に形成された電線9が取付られた端子金具2を誘導切欠き52を通して端子収容室4内に挿入する。
【0081】
第1の端子収容室列13aの端子収容室4に所望の端子金具2を挿入した後、図12に示すように、第1の挿入誘導部材44を第2の位置に位置づける。すると、図13に示すように、第2の挿入誘導部材45の一つの縁部45aが第2の端子収容室列13bに重なっている。第2の誘導切欠き郡55の誘導切欠き56は、端子金具2を収容する端子収容室4を開放するとともに、端子金具2を収容する端子収容室4を塞ぐ。そして、作業員は、印57と同じ2色A,Bでストライプ模様に形成された電線9が取付られた端子金具2を誘導切欠き56を通して端子収容室4内に挿入する。
【0082】
第2の端子収容室列13bの端子収容室4に所望の端子金具2を挿入した後、図16に示すように、第2の挿入誘導部材46を第2の位置に位置づける。すると、図17に示すように、第3の挿入誘導部材46の一つの縁部46aが第3の端子収容室列13cに重なっている。第3の誘導切欠き郡59の誘導切欠き60は、端子金具2を収容する端子収容室4を開放するとともに、端子金具2を収容する端子収容室4を塞ぐ。そして、作業員は、印61と同じ2色A,Bでストライプ模様に形成された電線9が取付られた端子金具2を誘導切欠き60を通して端子収容室4内に挿入する。
【0083】
全ての端子収容室列13a,13b,13cの所望の端子収容室4に所望の端子金具2を挿入した後、図20に示すように、第3の挿入誘導部材46を第2の位置に位置づける。そして、図21に示すように、凹部26内からコネクタハウジング3を抜き取る。こうして、コネクタハウジング3に端子金具2を取り付ける。
【0084】
さらに、誘導部21を治具本体20から取り外す際には、図22に示すように、テーパ面42,50が互いに重なりかつ誘導部本体43がテーパ面42と第1の取付片30の立設部33との間に挟まれた状態から、矢印Oに沿ってレバー28を回転する。すると、図23に示すように、スライド部材29が水平方向にスライド移動して、テーパ面42が第1の取付片30の立設部33から離れる。そして、図24に示すように、誘導部本体43即ち誘導部21を上方に移動させて、切欠き48内から押さえ部40を抜き取って、治具本体20から誘導部21を取り外す。
【0085】
本実施形態によれば、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46がコネクタハウジング3の第1ないし第3の端子収容室列13a,13b,13cそれぞれに対応している。それぞれの挿入誘導部材44,45,46は、他の縁部44b,45b,46bを中心として回転することで、対応する端子収容室列13a,13b,13cの端子収容室4を塞ぐ第1の位置と、端子収容室4を開放する第2の位置とに亘って移動自在である。第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46は、第1の位置で端子金具2を収容する端子収容室4を開放する誘導切欠き52,56,60を備えている。
【0086】
このため、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46を第1の位置に位置づけて、誘導切欠き52,56,60により端子金具2を収容する端子収容室4に確実に端子金具2を挿入できる。また、第1の位置では、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46の一つの縁部44a,45a,46aは、端子収容室4を塞ぐ。このため、端子金具2を挿入しない端子収容室4に端子金具2を挿入することを防止できる。
【0087】
さらに、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46の表面に、端子収容室4に挿入する端子金具2を示す印53,57,61が形成されている。印53,57,61は、各誘導切欠き52,56,60の上方に設けられている。このため、端子収容室4に誤った端子金具2を挿入することを防止できる。
【0088】
第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46は、第1の位置でコネクタハウジング3寄りのものから順にコネクタハウジング3から離れるのにしたがって(下方のものから上方のものに向かって順に)、鉛直方向(端子収容室4に端子金具2を挿入する方向)の他の縁部44b,45b,46bのコネクタハウジング3からの距離L1,L2,L3が長くなっている。
【0089】
このため、第1の位置で互いに重なる第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46は、互いに並行になる。このため、特に、第1の位置で上方に位置する挿入誘導部材44,45の誘導切欠き52,56は、確実に端子金具2を収容する端子収容室4を開放できる。また、特に、上方に位置する挿入誘導部材44,45の一つの縁部44a,45aは、端子金具2を収容しない端子収容室4を塞ぐことができる。したがって、誤った端子金具2を端子収容室4に挿入することを確実に抑制できる。
【0090】
さらに、一対の位置決め片47が第1の位置で第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46を位置決めする。このため、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46は、確実に端子金具2を収容する端子収容室4を開放できるとともに端子金具2を収容しない端子収容室4を塞ぐことができる。したがって、誤った端子金具2を端子収容室4に挿入することをより一層確実に抑制できる。
【0091】
また、誘導部21即ち第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46が治具本体20に着脱自在となっている。このため、誘導切欠き52,56,60を形成する箇所を変更した挿入誘導部材44,45,46を複数種用意して、これらの挿入誘導部材44,45,46から任意の誘導挿入部材44,45,46を選択して、治具本体20に取り付けることができる。このため、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46を、それぞれ、複数用意しておくことにより、端子挿入治具1は、複数のコネクタハウジング3の端子収容室4に端子金具2を挿入する際にも対応できる。
【0092】
誘導切欠き52,56,60を形成する切欠き64間の間隔Dは端子収容室4の幅W1と等しく、切欠き64の幅Wは端子収容室4を区画する壁12の厚みTと等しい。このため、一つの誘導切欠き52,56,60は、端子金具2を収容すべき端子収容室4をひとつのみ開放する。したがって、誘導切欠き52,56,60が開放した端子収容室4に端子金具2を挿入することによって、所望の端子収容室4に端子金具2を確実に挿入できる。
【0093】
次に、本発明の第2の実施形態にかかる端子挿入治具を図26ないし図29を参照して説明する。なお、前述した第1の実施形態と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
【0094】
本実施形態では、図26ないし図28に示すように、第1のレール71と第2のレール72と第3のレール73とを備えている。第1ないし第3のレール71,72,73は、誘導部本体43に取り付けられている。これらのレール71,72,73は、それぞれ互いに平行な一対の棒74を備えている。これらのレール71,72,73の棒74の長手方向は、コネクタ保持台23に取り付けられるコネクタハウジング3の端子収容室列13a,13b,13cの端子収容室4が並ぶ方向(矢印M)に沿っている。
【0095】
また、第1ないし第3のレール71,72,73のうち第1のレール71は、最もコネクタ保持台23から離れている。第1ないし第3のレール71,72,73のうち第3のレール73は、最もコネクタ保持台23寄りに配されている。第2のレール72は、第1のレール71と第3のレール73との間に配されている。
【0096】
また、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46の他の縁部44b,45b,46bには、図29に示すように、ピン75が取り付けられている。第1の挿入誘導部材44に取り付けられたピン75は、第1のレール71の一対の棒74間に挿入される。ピン75は、矢印M(図26に示す)に沿ってスライド自在に第1のレール71に支持される。第2の挿入誘導部材45に取り付けられたピン75は、図28に示すように、第2のレール72の一対の棒74間に挿入される。ピン75は、矢印M(図26に示す)に沿ってスライド自在に第2のレール72に支持される。第3の挿入誘導部材46に取り付けられたピン75は、図28に示すように、第3のレール73の一対の棒74間に挿入される。ピン75は、矢印M(図26に示す)に沿ってスライド自在に第3のレール73に支持される。さらに、本実施形態では、一対の位置決め片47のうち一方のみ設けている。
【0097】
前述した構成によれば、第1ないし第3のレール71,72,73とピン75により、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46は、誘導部本体42に対して矢印Mに沿ってスライド自在となる。なお、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46は、第1の位置では、一つの縁部44a,45a,46aが端子収容室列13a,13b,13cに重なる。また、第2の位置では、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46は、第1の位置から矢印Mに沿ってコネクタ保持台23から離れる方向に移動して、一つの縁部44a,45a,46aが端子収容室列13a,13b,13cに重ならない。
【0098】
さらに、本実施形態では、コネクタ保持台23は、リニアガイド90とレバー91などにより、ベース板22に矢印Nに沿ってスライド自在に支持されている。リニアガイド90は、レール92とスライダ93とを備えている。レール92は、矢印Nに沿って延びている。レール92は、ベース板22に取り付けられている。スライダ93は、レール92に矢印Nに沿ってスライド自在に取り付けられている。スライダ93には、柱25が取り付けられている。
【0099】
レバー91は、帯板状に形成されている。レバー91は、一端部91aを中心として、ベース板22に矢印Rに沿って回転自在に取り付けられている。レバー91の中央部には、該レバー91の長手方向に沿って延びた長孔94が設けられている。長孔94には、スライダ93と連結したピン95が通されている。
【0100】
前述した構成によれば、一端部91aを中心として矢印Rに沿ってレバー91を回転することで、スライダ93が矢印Nに沿ってスライドする。すると、スライダ93に柱25が取り付けられているので、コネクタ保持台23が例えば図27中に実線で示す位置と図27中に二点鎖線で示す位置とに亘って、矢印Nに沿ってスライドする。
【0101】
本実施形態の端子挿入治具1を用いて、コネクタハウジング3の端子収容室4に端子金具2を挿入する際には、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46を矢印Mに沿ってスライドさせる。まず、第1の端子収容室列13aの端子収容室4に端子金具2を収容する際には、第1の挿入誘導部材44の一つの縁部44aを第1の端子収容室列13aに重ねる。第2の端子収容室列13bの端子収容室4に端子金具2を収容する際には、第2の挿入誘導部材45の一つの縁部45aを第2の端子収容室列13bに重ねる。第3の端子収容室列13cの端子収容室4に端子金具2を収容する際には、第3の挿入誘導部材46の一つの縁部46aを第3の端子収容室列13cに重ねる。第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46を矢印Mに沿って順次スライドさせて、所望の端子収容室4に所望の端子金具2を挿入する。これらの第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46を矢印Mに沿ってスライドする際には、適宜レバー91を矢印Rに沿って回転して、コネクタ保持台23を矢印Nに沿ってスライドする。
【0102】
本実施形態によれば、前述した第1の実施形態と同様に、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46がコネクタハウジング3の第1ないし第3の端子収容室列13a,13b,13cそれぞれに対応している。それぞれの挿入誘導部材44,45,46は、矢印Mに沿ってスライドすることで、対応する端子収容室列13a,13b,13cの端子収容室4を塞ぐ第1の位置と、端子収容室4を開放する第2の位置とに亘って移動自在である。第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46は、第1の位置で端子金具2を収容する端子収容室4を開放する誘導切欠き52,56,60を備えている。
【0103】
このため、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46を第1の位置に位置づけて、誘導切欠き52,56,60により端子金具2を収容する端子収容室4に確実に端子金具2を挿入できる。また、第1の位置では、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46の一つの縁部44a,45a,46aは、端子収容室4を塞ぐ。このため、端子金具2を挿入しない端子収容室4に端子金具2を挿入することを防止できる。
【0104】
さらに、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46の表面に、端子収容室4に挿入する端子金具2を示す印53,57,61が形成されている。印53,57,61は、各誘導切欠き52,56,60の上方に設けられている。このため、端子収容室4に誤った端子金具2を挿入することを防止できる。
【0105】
第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46は、第1の位置でコネクタハウジング3寄りのものから順にコネクタハウジング3から離れるのにしたがって(下方のものから上方のものに向かって順に)、鉛直方向(端子収容室4に端子金具2を挿入する方向)の他の縁部44b,45b,46bのコネクタハウジング3からの距離L1,L2,L3が徐々に長くなっている。このため、第1の位置で互いに重なる第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46は、互いに並行になる。このため、特に、上方に位置する挿入誘導部材44,45の誘導切欠き52,56は、確実に端子金具2を収容する端子収容室4を開放できる。また、特に、上方に位置する挿入誘導部材44,45の一つの縁部44a,45aは、端子金具2を収容しない端子収容室4を塞ぐことができる。したがって、誤った端子金具2を端子収容室4に挿入することを確実に抑制できる。
【0106】
さらに、一方の位置決め片47に接触させることで、第1の位置で第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46を位置決めする。このため、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46は、確実に端子金具2を収容する端子収容室4を開放できるとともに端子金具2を収容しない端子収容室4を塞ぐことができる。したがって、誤った端子金具2を端子収容室4に挿入することをより一層確実に抑制できる。
【0107】
また、誘導部21即ち第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46が治具本体20に着脱自在となっている。このため、誘導切欠き52,56,60を形成する箇所を変更した挿入誘導部材44,45,46を複数用意して、これらの挿入誘導部材44,45,46から任意の誘導挿入部材44,45,46を選択して、治具本体20に取り付けることができる。このため、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46を、それぞれ、複数用意しておくことにより、端子挿入治具1は、複数のコネクタハウジング3の端子収容室4に端子金具2を挿入する際にも対応できる。
【0108】
また、本実施形態では、図30に示すように、第1の挿入誘導部材44と第2の挿入誘導部材45と第3の挿入誘導部材46とを矢印Mに沿って並べて一体に形成しても良い。この場合も、矢印Mに沿って移動することで、第1の挿入誘導部材44と第2の挿入誘導部材45と第3の挿入誘導部材46とを順に第1の位置に位置づけて、端子収容室4に端子金具2を挿入する。
【0109】
この場合も、挿入誘導部材44,45,46を第1の位置と第2の位置とに亘って確実に移動自在にできる。したがって、第1の位置で、端子金具2を挿入する端子収容室4を確実に開放でき、端子金具2を収容しない端子収容室4を確実に塞ぐことができ、誤った端子金具2を端子収容室4に挿入することを確実に抑制できる。
【0110】
次に、本発明の第3の実施形態にかかる端子挿入治具を図31ないし図33を参照して説明する。なお、前述した第1の実施形態と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
【0111】
本実施形態では、誘導部本体43は、第1の取付片30を介して治具本体20のベース板22に固定されている。本実施形態では、図31及び図32に示すように、複数のスライド棒76を備えている。第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46は、前記スライド棒76を通すことのできる孔77を備えている。
【0112】
スライド棒76は、治具本体20のベース板22から立設している。スライド棒76の長手方向は、鉛直方向に沿っている。第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46は、孔77内にスライド棒76を通すことにより、矢印P1で示す鉛直方向即ちコネクタハウジング3の端子収容室4に端子金具2を挿入する方向(図32中の矢印P)に沿って、スライド自在となっている。
【0113】
スライド棒76により、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46は、治具本体20に対して矢印Pに沿ってスライド自在となる。なお、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46は、第1の位置では、一つの縁部44a,45a,46aが端子収容室列13a,13b,13cに重なる。また、第2の位置では、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46は、第1の位置から矢印P1に沿って上方に移動して、一つの縁部44a,45a,46aが端子収容室列13a,13b,13cに重ならない。
【0114】
また、各スライド棒76には、図31ないし図33に示すように、一対のばね片78が取り付けられている。これらのばね片78は、鉛直方向に沿って互いに間隔をあけて配されている。それぞれのばね片78は、スライド棒76の外表面に取り付けられている。ばね片78は、スライド棒76の外周方向に突没自在な弾性変形部78aを備えている。
【0115】
ばね片78は、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46の孔77内に通される際に、弾性変形部78aが一旦スライド棒76の外表面に没する方向に弾性変形する。さらに、ばね片78は、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46の孔77内に通されると、弾性変形部78aがスライド棒76の外周方向に突出する初期状態に復帰する。これらのばね片78は、第1の位置に位置づけられた第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46をこの第1の位置に保つ。また、ばね片78は、第2の位置に位置づけられた第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46をこの第2の位置に保つ。
【0116】
本実施形態の端子挿入治具1を用いて、コネクタハウジング3の端子収容室4に端子金具2を挿入する際には、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46を矢印P1に沿ってスライドさせる。
【0117】
まず、第1の端子収容室列13aの端子収容室4に端子金具2を収容する際には、第1の挿入誘導部材44の一つの縁部44aを第1の端子収容室列13aに重ねる。第2の端子収容室列13bの端子収容室4に端子金具2を収容する際には、第2の挿入誘導部材45の一つの縁部45aを第2の端子収容室列13bに重ねる。第3の端子収容室列13cの端子収容室4に端子金具2を収容する際には、第3の挿入誘導部材46の一つの縁部46aを第3の端子収容室列13cに重ねる。第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46を矢印P1に沿って順次スライドさせて、所望の端子収容室4に所望の端子金具2を挿入する。
【0118】
本実施形態によれば、前述した第1の実施形態と同様に、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46がコネクタハウジング3の第1ないし第3の端子収容室列13a,13b,13cそれぞれに対応している。それぞれの挿入誘導部材44,45,46は、矢印P1に沿ってスライドすることで、対応する端子収容室列13a,13b,13cの端子収容室4を塞ぐ第1の位置と、端子収容室4を開放する第2の位置とに亘って移動自在である。第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46は、第1の位置で端子金具2を収容する端子収容室4を開放する誘導切欠き52,56,60を備えている。
【0119】
このため、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46を第1の位置に位置づけて、誘導切欠き52,56,60により端子金具2を収容する端子収容室4に確実に端子金具2を挿入できる。また、第1の位置では、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46の一つの縁部44a,45a,46aは、端子収容室4を塞ぐ。このため、端子金具2を挿入しない端子収容室4に端子金具2を挿入することを防止できる。
【0120】
さらに、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46の表面に、端子収容室4に挿入する端子金具2を示す印53,57,61が形成されている。印53,57,61は、各誘導切欠き52,56,60の上方に設けられている。このため、端子収容室4に誤った端子金具2を挿入することを防止できる。
【0121】
第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46は、第1の位置でコネクタハウジング3寄りのものから順にコネクタハウジング3から離れるのにしたがって(下方のものから上方のものに向かって順に)、鉛直方向(端子収容室4に端子金具2を挿入する方向)の他の縁部44b,45b,46bのコネクタハウジング3からの距離L1,L2,L3が徐々に長くなっている。このため、第1の位置で互いに重なる第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46は、互いに並行になる。このため、特に、上方に位置する挿入誘導部材44,45の誘導切欠き52,56は、確実に端子金具2を収容する端子収容室4を開放できる。また、特に、上方に位置する挿入誘導部材44,45の一つの縁部44a,45aは、端子金具2を収容しない端子収容室4を塞ぐことができる。したがって、誤った端子金具2を端子収容室4に挿入することを確実に抑制できる。
【0122】
さらに、一対の位置決め片47が第1の位置で第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46を位置決めする。このため、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46は、確実に端子金具2を収容する端子収容室4を開放できるとともに端子金具2を収容しない端子収容室4を塞ぐことができる。したがって、誤った端子金具2を端子収容室4に挿入することをより一層確実に抑制できる。
【0123】
また、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46を上方に移動させて、孔77内からスライド棒76を抜き取ることで、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46をスライド棒76即ち治具本体20から取り外すことができる。このように、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46を矢印P1に沿ってスライドさせることで、治具本体20に着脱自在となっている。
【0124】
このため、誘導切欠き52,56,60を形成する箇所を変更した挿入誘導部材44,45,46を複数用意して、これらの挿入誘導部材44,45,46から任意の誘導挿入部材44,45,46を選択して、治具本体20に取り付けることができる。このため、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46を、それぞれ、複数用意しておくことにより、端子挿入治具1は、複数のコネクタハウジング3の端子収容室4に端子金具2を挿入する際にも対応できる。
【0125】
次に、本発明の第4の実施形態にかかる端子挿入治具を図34ないし図37を参照して説明する。なお、前述した第1の実施形態と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
【0126】
本実施形態では、図34ないし図36に示すように、筒部材80を備えている。筒部材80は、扁平な箱状に形成されている。筒部材80は、誘導部本体43に取り付けられている。筒部材80は、第1ないし第3の収容室81,82,83を備えている。第1の収容室81は、第1の挿入誘導部材44をスライド自在に収容している。第2の収容室82は、第1の収容室81の下方に配されかつ第2の挿入誘導部材45をスライド自在に収容している。第3の収容室83は、第2の収容室82の下方に配されかつ第3の挿入誘導部材46をスライド自在に収容している。
【0127】
筒部材80は、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46をコネクタ保持台23に近づいたり離れたり(接離)自在に支持している。即ち、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46を前記矢印Nに沿ってスライド移動させる。なお、図34に示すように、端子収容室列13a,13b,13cが互いに重なる矢印Nに沿う方向は、側方からみると、前記第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46がスライドする方向に対し交差している。しかし、本明細書では、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46の一つの縁部44a,45a,46aが、図34の左右方向に移動することを、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46が前記矢印Nに沿って移動するという。
【0128】
こうして、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46は、前記矢印Nに沿ってスライド自在に筒部材80に支持されており、図35に示す第1の位置と図36に示す第2の位置とに亘って移動自在となる。また、筒部材80の第1ないし第3の収容室81,82,83の内側には、図37に示すように、ばね片84が設けられている。ばね片84は、第1ないし第3の収容室81,82,83の内側に突没自在である。
【0129】
ばね片84は、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46の他の縁部4b,45b,46bに設けられた窪み85に係止する。これらのばね片84は、窪み85に係止することで、第2の位置に位置づけられた第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46をこの第2の位置に保つ。
【0130】
本実施形態の端子挿入治具1を用いて、コネクタハウジング3の端子収容室4に端子金具2を挿入する際には、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46を矢印Nに沿ってスライドさせる。
【0131】
まず、第1の端子収容室列13aの端子収容室4に端子金具2を収容する際には、第1の挿入誘導部材44の一つの縁部44aを第1の端子収容室列13aに重ねる。第2の端子収容室列13bの端子収容室4に端子金具2を収容する際には、第2の挿入誘導部材45の一つの縁部45aを第2の端子収容室列13bに重ねる。第3の端子収容室列13cの端子収容室4に端子金具2を収容する際には、第3の挿入誘導部材46の一つの縁部46aを第3の端子収容室列13cに重ねる。第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46を矢印Nに沿って順次スライドさせて、所望の端子収容室4に所望の端子金具2を挿入する。
【0132】
本実施形態によれば、前述した第1の実施形態と同様に、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46がコネクタハウジング3の第1ないし第3の端子収容室列13a,13b,13cそれぞれに対応している。それぞれの挿入誘導部材44,45,46は、矢印Nに沿ってスライドすることで、対応する端子収容室列13a,13b,13cの端子収容室4を塞ぐ第1の位置と、端子収容室4を開放する第2の位置とに亘って移動自在である。第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46は、第1の位置で端子金具2を収容する端子収容室4を開放する誘導切欠き52,56,60を備えている。
【0133】
このため、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46を第1の位置に位置づけて、誘導切欠き52,56,60により端子金具2を収容する端子収容室4に確実に端子金具2を挿入できる。また、第1の位置では、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46の一つの縁部44a,45a,46aは、端子収容室4を塞ぐ。このため、端子金具2を挿入しない端子収容室4に端子金具2を挿入することを防止できる。
【0134】
さらに、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46の表面に、端子収容室4に挿入する端子金具2を示す印53,57,61が形成されている。印53,57,61は、各誘導切欠き52,56,60の上方に設けられている。このため、端子収容室4に誤った端子金具2を挿入することを防止できる。
【0135】
また、一対の位置決め片47が第1の位置で第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46を位置決めする。このため、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46は、確実に端子金具2を収容する端子収容室4を開放できるとともに端子金具2を収容しない端子収容室4を塞ぐことができる。したがって、誤った端子金具2を端子収容室4に挿入することをより一層確実に抑制できる。
【0136】
誘導部21即ち第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46が治具本体20に着脱自在となっている。このため、誘導切欠き52,56,60を形成する箇所を変更した挿入誘導部材44,45,46を複数用意して、これらの挿入誘導部材44,45,46から任意の誘導挿入部材44,45,46を選択して、治具本体20に取り付けることができる。このため、第1ないし第3の挿入誘導部材44,45,46を、それぞれ、複数用意しておくことにより、端子挿入治具1は、複数のコネクタハウジング3の端子収容室4に端子金具2を挿入する際にも対応できる。
【0137】
前述した実施形態では、電線9の外表面9aが互いに異なる色A,Bでストライプ模様に形成され、印53,57,61を電線9の外表面9aと同じ色A,Bで形成している。しかしながら、本発明では、電線9の外表面9aを例えば斑点などのストライプ以外の模様に形成しても良い。この場合、印53,57,61を勿論外表面9aに対応させて、例えば斑点などのストライプ以外の模様に形成するのが望ましい。
【0138】
また、前述した実施形態では、コネクタハウジング3が端子収容室列13a,13b,13cを三つ備えており、端子挿入治具1は挿入誘導部材44,45,46を三つ備えている。しかしながら、本発明では、コネクタハウジング3が端子収容室列を二つ備えて、端子挿入治具1は挿入誘導部材を二つ備えても良い。さらに、コネクタハウジング3が端子収容室列を四つ以上備えて、端子挿入治具1は挿入誘導部材を四つ以上備えても良い。
さらに、前述した実施形態では、切欠き64の矢印M方向の幅Wがコネクタハウジング3の端子収容室4を区画する壁12の矢印M方向の厚みTと等しい。また、互いに隣り合う切欠き64間の間隔Dが、前記端子収容室4の矢印M方向の幅W1と等しい。
しかしながら、本発明では、所望の端子収容室4に所望の端子金具2を挿入できるのであれば、切欠き64の幅Wがコネクタハウジング3の端子収容室4を区画する壁12の厚みと若干異なっていても良い。また、互いに隣り合う切欠き64間の間隔Dが、前記端子収容室4の幅W1と若干異なっていても良い。このように、本明細書では、等しいことと若干異なっていることを総じて、略等しいと記す。要するに、本発明では、切欠き64の幅Wがコネクタハウジング3の端子収容室4を区画する壁12の厚みと略等しく、互いに隣り合う切欠き64間の間隔Dが前記端子収容室4の幅W1と略等しい。
【0139】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に記載の本発明によれば、挿入誘導部材がコネクタハウジングの端子収容室列それぞれに対応している。それぞれの挿入誘導部材は、対応する端子収容室列の端子収容室を塞ぐ第1の位置と、端子収容室を開放する第2の位置とに亘って移動自在である。挿入誘導部材は、第1の位置で端子金具を収容する端子収容室を開放する誘導手段を備えている。
【0140】
このため、挿入誘導部材を第1の位置に位置づけて、誘導手段により端子金具を収容する端子収容室に確実に端子金具を挿入できる。また、第1の位置では、挿入誘導部材は、端子収容室を塞ぐ。このため、端子金具を挿入しない端子収容室に端子金具を挿入することを防止できる。したがって、誤った端子金具を端子収容室に挿入することを抑制できる。
【0141】
挿入誘導部材は、第1の位置で下方のものから上方のものに向かって順に、他の縁部のコネクタハウジングからの距離が徐々に長くなっている。このため、第1の位置で互いに重なる複数の挿入誘導部材は、互いに並行になる。このため、特に、上方に位置する挿入誘導部材の誘導手段は、確実に端子金具を収容する端子収容室を開放するとともに端子金具を収容しない端子収容室を塞ぐことができる。したがって、誤った端子金具を端子収容室に挿入することを確実に抑制できる。
【0142】
請求項2に記載の本発明によれば、挿入誘導部材が治具本体に着脱自在となっている。このため、誘導手段のパターンを変更した挿入誘導部材を複数用意して、これらの挿入誘導部材から任意の誘導挿入部材を選択して、治具本体に取り付けることができる。そして、治具本体に取り付けた挿入誘導部材を用いて、端子収容室に端子金具を挿入できる。したがって、誤った端子金具を端子収容室に挿入することを抑制できることにくわえ、複数のコネクタハウジングの端子収容室に端子金具を挿入する際にも対応できる。
【0143】
請求項3に記載の本発明によれば、複数の挿入誘導部材は他の縁部を中心として回転自在に設けられている。このため、挿入誘導部材を第1の位置と第2の位置とに亘って確実に移動自在にできる。したがって、第1の位置で、端子金具を挿入する端子収容室を確実に開放でき、端子金具を収容しない端子収容室を確実に塞ぐことができ、誤った端子金具を端子収容室に挿入することを確実に抑制できる。
【0144】
請求項4に記載の本発明によれば、複数の挿入誘導部材は一方向に沿ってスライド自在に設けられている。このため、挿入誘導部材を第1の位置と第2の位置とに亘って確実に移動自在にできる。したがって、第1の位置で、端子金具を挿入する端子収容室を確実に開放でき、端子金具を収容しない端子収容室を確実に塞ぐことができ、誤った端子金具を端子収容室に挿入することを確実に抑制できる。
【0145】
請求項5及び請求項6に記載の本発明によれば、複数の挿入誘導部材は一体に形成されかつ一方向に沿ってスライド自在に設けられている。このため、挿入誘導部材を第1の位置と第2の位置とに亘って確実に移動自在にできる。したがって、第1の位置で、端子金具を挿入する端子収容室を確実に開放でき、端子金具を収容しない端子収容室を確実に塞ぐことができ、誤った端子金具を端子収容室に挿入することを確実に抑制できる。
【0146】
請求項7に記載の本発明によれば、複数の挿入誘導部材は端子収容室に端子金具が侵入する方向に沿ってスライド自在に設けられている。このため、挿入誘導部材を第1の位置と第2の位置とに亘って確実に移動自在にできる。したがって、第1の位置で、端子金具を挿入する端子収容室を確実に開放でき、端子金具を収容しない端子収容室を確実に塞ぐことができ、誤った端子金具を端子収容室に挿入することを確実に抑制できる。
【0147】
請求項8に記載の本発明によれば、複数の挿入誘導部材は他の方向に沿ってスライド自在に設けられている。このため、挿入誘導部材を第1の位置と第2の位置とに亘って確実に移動自在にできる。したがって、第1の位置で、端子金具を挿入する端子収容室を確実に開放でき、端子金具を収容しない端子収容室を確実に塞ぐことができ、誤った端子金具を端子収容室に挿入することを確実に抑制できる。
【0148】
請求項9に記載の本発明によれば、挿入誘導部材の表面に、端子収容室に挿入する端子金具を示す印が形成されている。このため、端子収容室に誤った端子金具を挿入することを防止できる。
【0149】
請求項10に記載の本発明によれば、位置決め手段が第1の位置で挿入誘導部材を位置決めする。このため、挿入誘導部材は、第1の位置で確実に端子金具を収容する端子収容室を開放するとともに端子金具を収容しない端子収容室を塞ぐことができる。したがって、誤った端子金具を端子収容室に挿入することをより一層確実に抑制できる。
【0150】
請求項11に記載の本発明によれば、誘導手段を形成する切欠き間の間隔は端子収容室の幅と略等しく、切欠きの幅は端子収容室を区画する壁の厚みと略等しい。このため、一つの誘導手段は、端子金具を収容すべき端子収容室をひとつのみ開放する。したがって、誘導手段が開放した端子収容室に端子金具を挿入することによって、所望の端子収容室に端子金具を確実に挿入できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る端子挿入治具を示す斜視図である。
【図2】図1に示された端子挿入治具の第1ないし第3の挿入誘導部材が第2の位置に位置づけられた状態を示す斜視図である。
【図3】図1に示された端子挿入治具の上面図である。
【図4】図1に示された端子挿入治具の側面図である。
【図5】図4中のV−V線に沿う断面図である。
【図6】図4中のVI−VI線に沿う断面図である。
【図7】図1に示された端子挿入治具でコネクタハウジングの端子収容室内に挿入される電線付きの端子金具の一例を示す斜視図である。
【図8】図1に示された端子挿入治具でコネクタハウジングの第1の端子収容室列の端子収容室内に端子金具を挿入する状態を示す側面図である。
【図9】図8に示された端子挿入治具の要部を拡大して示す平面図である。
【図10】図9中のC−C線に沿う断面図である。
【図11】図9中のD−D線に沿う断面図である。
【図12】図1に示された端子挿入治具でコネクタハウジングの第2の端子収容室列の端子収容室内に端子金具を挿入する状態を示す側面図である。
【図13】図12に示された端子挿入治具の要部を拡大して示す平面図である。
【図14】図13中のE−E線に沿う断面図である。
【図15】図13中のF−F線に沿う断面図である。
【図16】図1に示された端子挿入治具でコネクタハウジングの第3の端子収容室列の端子収容室内に端子金具を挿入する状態を示す側面図である。
【図17】図16に示された端子挿入治具の要部を拡大して示す平面図である。
【図18】図17中のG−G線に沿う断面図である。
【図19】図17中のH−H線に沿う断面図である。
【図20】図1に示された端子挿入治具でコネクタハウジングの第1ないし第3の端子収容室列の端子収容室内に端子金具を挿入し終わった状態を示す側面図である。
【図21】図20に示された端子挿入治具のコネクタ保持台からコネクタハウジングを取り外した状態を示す側面図である。
【図22】図1に示された端子挿入治具の着脱機構の要部を断面にして示す側面図である。
【図23】図22に示された端子挿入治具の着脱機構のレバーを回転した状態を示す側面図である。
【図24】図23に示された端子挿入治具の治具本体から誘導部を取り外す状態を示す側面図である。
【図25】図1に示された端子挿入治具の第1ないし第3の挿入誘導部材が形成される母材の一部を拡大して示す平面図である。
【図26】この発明の第2の実施形態に係る端子挿入治具を示す上面図である。
【図27】図26に示された端子挿入治具の側面図である。
【図28】図26中のI−I線に沿う断面図である。
【図29】図28中のJ部を拡大して示す断面図である。
【図30】図26に示された端子挿入治具の挿入誘導部材の変形例を示す平面図である。
【図31】この発明の第3の実施形態に係る端子挿入治具を示す上面図である。
【図32】図31に示された端子挿入治具の側面図である。
【図33】図31中のK−K線に沿う断面図である。
【図34】この発明の第4の実施形態に係る端子挿入治具の側面図である。
【図35】図34に示された端子挿入治具の要部の側断面図である。
【図36】図35に示された端子挿入治具の挿入誘導部材が第2の位置に位置づけられた状態を示す側断面図である。
【図37】図36中のL部を拡大して示す断面図である。
【符号の説明】
1 端子挿入治具
2 端子金具
3 コネクタハウジング
4 端子収容室
12 壁
13 端子収容室列
13a 第1の端子収容室列
13b 第2の端子収容室列
13c 第3の端子収容室列
20 治具本体
44 第1の挿入誘導部材(挿入誘導部材)
44a 一つの縁部
44b 他の縁部
45 第2の挿入誘導部材(挿入誘導部材)
45a 一つの縁部
45b 他の縁部
46 第3の挿入誘導部材(挿入誘導部材)
46a 一つの縁部
46b 他の縁部
47 位置決め片(位置決め手段)
52 誘導切欠き(誘導手段)
53 印
56 誘導切欠き(誘導手段)
57 印
60 誘導切欠き(誘導手段)
61 印
63 母材
64 切欠き
M 一方向
N 他の方向
P 端子収容室に端子金具を挿入する方向
W 切欠きの幅
T 壁の厚み
D 切欠き間の間隔
W1 端子収容室の幅

Claims (11)

  1. コネクタハウジングの端子収容室に端子金具を挿入するための端子挿入治具において、
    前記コネクタハウジングは、端子収容室を一方向に沿って並べて構成される端子収容室列を複数備え、これらの端子収容室列は前記一方向に交差する他の方向に沿って重ねられているとともに、
    前記コネクタハウジングを固定する治具本体と、
    前記コネクタハウジングの端子収容室列それぞれに対応しかつ対応する端子収容室列を塞ぐ第1の位置と前記端子収容室列を開放する第2の位置とに亘って移動自在に設けられた複数の挿入誘導部材と、
    前記挿入誘導部材を貫通しているとともに、前記第1の位置で、対応する端子収容室列のうち端子金具を収容する端子収容室を開放して、前記端子収容室内に端子金具が侵入することを許容する誘導手段と、
    を備え、
    前記挿入誘導部材は、それぞれ板状に形成され、かつ前記第1の位置で互いに重なるとともに、
    前記誘導手段は、前記挿入誘導部材の一つの縁部に設けられており、
    第1の位置で重なる複数の挿入誘導部材の下方のものから上方のものに向かって順に、前記一つの縁部から離れた側の他の縁部の前記端子収容室に端子金具を挿入する方向の前記コネクタハウジングからの距離が長くなっていることを特徴とする端子挿入治具。
  2. 複数の挿入誘導部材は、前記治具本体に着脱自在な構成となっていることを特徴とする請求項1記載の端子挿入治具。
  3. 複数の挿入誘導部材は、それぞれ、前記他の縁部を中心として回転自在に支持されているとともに、前記他の縁部を中心として回転することで第1の位置と第2の位置とに亘って移動自在であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の端子挿入治具。
  4. 複数の挿入誘導部材は、それぞれ、前記一方向に沿ってスライド自在に支持されているとともに、前記一方向に沿ってスライドすることで第1の位置と第2の位置とに亘って移動自在であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の端子挿入治具。
  5. コネクタハウジングの端子収容室に端子金具を挿入するための端子挿入治具において、
    前記コネクタハウジングは、端子収容室を一方向に沿って並べて構成される端子収容室列を複数備え、これらの端子収容室列は前記一方向に交差する他の方向に沿って重ねられているとともに、
    前記コネクタハウジングを固定する治具本体と、
    前記コネクタハウジングの端子収容室列それぞれに対応しかつ対応する端子収容室列を塞ぐ第1の位置と前記端子収容室列を開放する第2の位置とに亘って移動自在に設けられた複数の挿入誘導部材と、
    前記挿入誘導部材を貫通しているとともに、前記第1の位置で、対応する端子収容室列のうち端子金具を収容する端子収容室を開放して、前記端子収容室内に端子金具が侵入することを許容する誘導手段と、
    を備え、
    複数の挿入誘導部材は、前記一方向に沿って並べられており、これらの挿入誘導部材は一体に形成されかつ前記一方向に沿ってスライド自在に支持されているとともに、前記一方向に沿ってスライドすることで第1の位置と第2の位置とに亘って移動自在であることを特徴とす端子挿入治具。
  6. 複数の挿入誘導部材は、前記治具本体に着脱自在な構成となっていることを特徴とする請求項5記載の端子挿入治具。
  7. 複数の挿入誘導部材は、それぞれ、前記端子収容室に端子金具を挿入する方向に沿ってスライド自在に支持されているとともに、前記端子収容室に端子金具を挿入する方向に沿ってスライドすることで第1の位置と第2の位置とに亘って移動自在であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の端子挿入治具。
  8. 複数の挿入誘導部材は、それぞれ、前記他の方向に沿ってスライド自在に支持されているとともに、前記他の方向に沿ってスライドすることで第1の位置と第2の位置とに亘って移動自在であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の端子挿入治具。
  9. 前記挿入誘導部材の表面に前記誘導手段それぞれに対応して設けられているとともに端子収容室が収容する端子金具を示す印を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項8のうちいずれか一項に記載の端子挿入治具。
  10. 前記第1の位置で挿入誘導部材を位置決めする位置決め手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項9のうちいずれか一項に記載の端子挿入治具。
  11. 誘導手段は、前記一つの縁部に設けられた複数の切欠き間に位置する前記挿入誘導部材を構成する母材が除去されて、前記挿入誘導部材の一つの縁部を切り欠いており、
    互いに隣り合う切欠き間の間隔は前記端子収容室の幅と略等しく、切欠きの幅は前記端子収容室を互いに区画する壁の厚みと略等しいことを特徴とする請求項1ないし請求項10のうちいずれか一項に記載の端子挿入治具。
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