JP3878214B2 - 飲料容器並びに缶蓋およびつまみの製作方法 - Google Patents

飲料容器並びに缶蓋およびつまみの製作方法 Download PDF

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Description

発明の背景
本発明は、アルミニウム合金の飲料容器を製作するためのプロセスに関し、更に詳しくは、そのような容器用のそのような缶蓋およびつまみを、より経済的且つ効率的に生産できるようにする製作プロセスに関する。
従来技術
飲料容器をアルミニウム合金で製造することは、今や普通である。アルミニウム合金のシート素材を最初に円形形状に打抜いて、次にカップ状に絞る。このカップを口径が次第に減少する一連の型に通すことによって、側壁をしごき加工する。それでこれらの型が、側壁を長くするしごき効果を生じ、厚さが底より薄い缶本体を作る。
それで、成形性が缶を製造する際に使用すべきアルミニウム合金の重要な特性である。そのような缶は、3000シリーズのアルミニウム合金で最も頻繁に作る。そのようなアルミニウム合金は、マグネシウムとマンガンの両方の合金元素を含む。一般に、缶本体の素材に使われるマンガンおよびマグネシウムの量は、一般的に約1重量%未満のレベルで存在する。
そのような飲料容器の製造では、そのような缶の上蓋とそのような蓋を開けるのを容易にするためのつまみの両方を別々に異なる合金を使って分けて作るのがこの産業で慣例であった。次に、そのような蓋とつまみを飲料缶の充填業者に出荷し、一旦充填業者が充填した容器に付ける。缶蓋とつまみに対する要件は、缶本体に対するものと一般的に全く異なる。一般に、缶蓋とつまみに対しては、より大きな強度が必要であり、そのより大きな強度要件がそのような缶蓋およびつまみをアルミニウム合金で製作することを指示している。普通に使われるそのようなアルミニウム合金の一つは、缶蓋およびつまみに必要な付加強度を与えるために比較的高い量のマグネシウムを含むアルミニウム合金である、AA5182合金である。AA5182は、典型的には4.4重量%に及ぶ量のマグネシウムを含み、それで缶蓋およびつまみ用の合金のコストを増す。
缶蓋およびつまみの製作に使用するアルミニウム合金として、3000シリーズからの合金、例えばAA3104を使うことが提案されている。そのような合金は、一般的にAA5187に比べて強度が弱いので、AA3104で製作した缶蓋は、厚さを厚くすることが必要であり、それは高価になる。
従って、本発明の目的は、前述の欠点を克服する、缶蓋およびつまみの素材並びにそれで作った缶蓋およびつまみを提供することである。
本発明の目的は、更に詳しくは、強度を犠牲にすることなく合金元素を少ししか含まないアルミニウム合金を使った、缶蓋およびつまみ、並びのその製作方法を提供することである。
本発明の更に特定的な目的は、缶蓋およびつまみ、並びにそのために缶蓋およびつまみに必要な強度を犠牲にすることなく2%未満のマグネシウムしか含まないアルミニウム合金に使うことができる、それらの製作方法を提供することである。
この発明のこれらおよびその他の目的並びに利点は、以下のこの発明の詳細な説明から更に完全に明らかになる。
発明の概要
本発明の概念は、合金元素を少しの量しか含まないアルミニウム合金を、それにも拘らず、好ましくは2重量%未満のマグネシウムを合金元素として含むアルミニウム合金を、缶蓋およびつまみを作るためのシート素材に成形する製作プロセスを利用することによって、強度を犠牲にすることなく缶蓋およびつまみの製作に使うことができると言うことの発見にある。この発明の実施方法によれば、アルミニウム合金を1対の連続移動する金属ベルトの間でストリップ鋳造して熱いストリップ鋳造供給素材を作り、次にこの供給素材を急速焼入れして即ち急速に冷却してアルミニウム元素が金属間化合物として実質的に析出するのを防ぐ。
そのような製作プロセスが、従来の缶蓋およびつまみを作る際に使用するアルミニウム合金に比べて、同等またはそれ以上の金属学的特性を有するアルミニウム合金供給素材を提供することが思いがけなく分った。
本発明の好適実施例によれば、この製作プロセスを、缶蓋およびつまみの厚さを増す必要なく、AA3104のような3000シリーズの合金に適用して同等のストリップを得られることが分った。ストリップ鋳造に続く急速焼入れは、その共晶成分が強度を増すために、強度の改善された合金シート素材をもたらすと考えられる。更に、缶蓋およびつまみの製作に使用する、この発明のシート素材の成形性は、非常に良質の合金元素を含むアルミニウム合金よりも改善されると思われる。何故なら、この発明を実施する際は、従来技術が典型的に使う焼鈍工程を使う必要が無いからである。それで、本発明は、これらの高価な合金の冶金特性即ち金属学的特性を犠牲にすることなく、安いアルミニウム合金から缶蓋およびつまみを生産できるようにする。
この発明の一好適実施例では、ストリップ鋳造、焼入れ(即ち急冷)および圧延の一連の工程を連続する直列の順序に並べるのが都合がよい。それは、従来技術で典型的に使われるプロセスおよび材料取扱い工程を無くするという更なる利点を有する。このストリップ鋳造を使って、厚さが25.4mm未満、好ましくは0.25ないし5.08mmの範囲内の鋳造ストリップを造ることができる。その上、この発明の最好適実施例によれば、このストリップの幅が一般通念に反して狭い。それが直列装着および処理を容易にし、缶蓋およびつまみを製造するための生産ラインを、物理的に缶製作設備に並べて、またはその一部として配置することを可能にする。充填業者の立地が、追加の取扱いおよび集荷コストを無くするという更なる利点を有し、それによって缶製作事業全体の経済を振興する。
この発明のもう一つに実施例によれば、アルミニウム合金を1対の連続して移動する金属ベルトの間でストリップ鋳造して、熱いストリップ鋳造供給素材を作り、次にこの供給素材を急速焼入れ即ち急速に冷却して、アルミニウム合金元素が金属間化合物として実質的に析出するのを防ぐ。その後、追加の圧延をし、またはせずに、この焼入れした供給素材を焼鈍しおよび急速焼入れして、やはり合金元素の実質的析出を防ぐ。これらの中間の焼鈍および焼入れ工程が、極限引張り強さおよび降伏強さを含む異常に高い冶金特性を維持しながら、この供給素材の成形性を実質的に改善することが分った。
そのような製作プロセスが、缶蓋およびつまみを作る際に普通使うアルミニウム合金に比べて、同等以上の冶金および成形特性を有するアルミニウム合金供給素材を提供することが思いがけなく分った。
本発明の好適実施例によれば、この製作プロセスを、缶蓋およびつまみの厚さを増す必要なく、AA3104のような3000シリーズの合金に適用して同等のストリップを得られることが分った。ストリップ鋳造に続く急速焼入れの手法が、その固溶体および時効硬化のために、強度の改善された合金シート素材をもたらすと考えられる。その上、缶蓋およびつまみの製作に使用する、この発明のシート素材の成形性は、多量の合金元素を含む、これらの直接チル鋳造アルミニウム合金と同等以上であると思われる。それで、本発明は、これらの高価な合金の冶金特性を犠牲にすることなく、安いアルミニウム合金から缶蓋およびつまみを生産できるようにする。これらの中間の焼鈍および焼入れ工程が、缶蓋およびつまみの成形性を、その強度に悪影響することなく、向上することも分った。
この発明の更に他の実施例によれば、アルミニウム合金を、好ましくは1対の連続して移動する金属ベルトの間で、ストリップ鋳造して、熱いストリップ鋳造供給素材を作り、次にこの供給素材を、追加の圧延をし、またはせずに、急速焼鈍および急速焼入れして、合金元素の実質的析出を防ぐ。
これらの中間の焼鈍および焼入れ工程が、極限引張り強さおよび降伏強さを含む異常に高い冶金特性を維持しながら、この供給素材の成形性を実質的に改善することが分った。最初の焼入れ工程の省略は、供給素材をこの最初の焼入れによって冷却した後に、所望の焼鈍温度に再加熱する必要がないので、エネルギーの更なる効率的活用を意味する。上に説明したようなそのような最初の焼入れ工程の省略は、本発明の概念を工程の連続する直列の順序で効率的利用することを一層可能にすることも分った。次に、それは、本発明の方法を実施する際に実質的な経済的利益をもたらす。
そのような製作プロセスが、缶蓋およびつまみを作る際に普通使うアルミニウム合金に比べて、同等以上の冶金および成形特性を有するアルミニウム合金供給素材を提供することが思いがけなく分った。
本発明の好適実施例によれば、この製作プロセスを、缶蓋およびつまみの厚さを増す必要なく、AA3104のような3000シリーズの合金に適用して同等のストリップを得られることが分った。ストリップ鋳造に続く急速焼入れの手法が、その固溶体および時効硬化ために、強度の改善された合金シート素材をもたらすと考えられる。ストリップ鋳造に続いて急速焼鈍および焼入れし、焼鈍の前に熱間圧延をし、またはしない工程は、この供給素材の迅速な処理を容易にして、合金元素の中間化合物の析出を実質的に最少にする。その上、缶蓋およびつまみの製作に使用する、この発明のシート素材の成形性は、多量の合金元素を含む、これらの直接チル鋳造アルミニウム合金と同等以上であると思われる。それで、本発明は、これらの高価な合金の冶金特性を犠牲にすることなく、安いアルミニウム合金から缶蓋およびつまみを生産できるようにする。これらの中間の焼鈍および焼入れ工程が、缶蓋およびつまみの成形性を、その強度に悪影響することなく、向上することも分った。
【図面の簡単な説明】
図1は、この発明の第1実施例の実行に使用する工程の連続直列順序の概略図である。
図2は、この発明の第2実施例の実行に使用する工程の連続直列順序の概略図である。
図3は、この発明の第3実施例の実行に使用する工程の連続直列順序の概略図である。
図4は、この発明の実施に使用する好適ストリップ鋳造装置の概略図である。
図5は、アルミニウム合金の一般化した時間-温度変態図で、如何に急速加熱および焼入れが金属間化合物の形の合金元素の析出を無くしまたは少なくとも実質的に最少にするのに役立つかを示す。
図6は、アルミニウム合金シート素材を生産するために連続直列順序の工程を利用するプロセスを示す概略図である。
図7は、この発明によって耳伸びを制御するために包旋状型で造ったブランクの図である。
図8は、この発明のもう一つの実施例により使われた、二つの連続する一連の工程の概略図である。
図面の詳細な説明
この発明の実施例で使用する工程の順序を図1に示す。本発明の利点の一つは、シート素材を生産するための処理工程を二つの連続する直列の順序に配置し、それによって種々の処理工程を次々に実施できることである。狭い幅(例えば、30cm)でのこの発明の実施方法は、本プロセスをシート素材顧客の施設またはそれに隣接して都合よく且つ経済的に位置付けることを実際的にする。その方法で、この発明のプロセスをシート素材使用者の特定の技術的および処理量要求に従って実施することができる。
好適実施例では、溶融金属を、図示しない炉から金属ガス抜きおよび濾過装置へ送り、溶解したガスおよび粒子状物質を、これも図示しない溶融金属から除く。この溶融金属を鋳造装置3で直ちに鋳造供給素材またはストリップ4に変換する。
本発明の実施方法で使用する供給素材は、米国特許第3,937,270号およびそこに引用されている特許に記載されているような二本ベルト鋳造機を含む、当業者によく知られている多くの鋳造技術のどれで作ってもよい。ある用途では、アルミニウムストリップを鋳造する技術として、同時係属中の米国特許出願第08/184,581号、第08/173,663号および第07/173,369号に記載されている方法および装置を使うことが望ましいかも知れず、それらの開示を参考までにここに援用する。
前述の係属中の出願に記載されているストリップ鋳造技術は、この発明の実施に有利に使うことができ、図2に示す。図示するように、この装置には、1対の上プーリ14および16並びに対応する1対の下プーリ18および20が担持する1対のエンドレスベルト10および12がある。各プーリは、回転するように取付けられ、適当な耐熱プーリである。簡単のために図面には示さない適当なモータ手段または類似の駆動手段が、上プーリ14および16のどちらかまたは両方を駆動する。それは、下プーリ18および20についても本当である。ベルト10および12の各々は、エンドレスベルトで、鋳造するアルミニウムとの反応性の低い金属で作られているのが好ましい。低炭素鋼または銅は、しばしば、これらのエンドレスベルトに使用するために好適な材料である。
これらのプーリは、それらの間に鋳造するアルミニウムストリップの所望の厚さに対応する鋳造間隙を設けて、図2に示すように、互いに重ねて配置する。
鋳造すべき溶融金属を、タンディッシュ28のような適当な金属供給手段を介して鋳造間隙に供給する。タンディッシュ28の内側は、実質的に幅がベルト10および12の幅に対応し、溶融金属をベルト10と12の間の鋳造間隙へ送出するための金属供給送出鋳造ノズル30を含む。
この鋳造装置は、このエンドレスベルトがベルト間の鋳造間隙で鋳造される金属と接触する位置と反対に配置された1対の冷却手段32および34も含む。それで、この冷却手段32および34は、ベルト10および12を、それぞれ、それらが溶融金属と接触するようになる前に、冷却する役割をする。図2に示す好適実施例では、冷却装置32および34が、それぞれ、図示するようにベルト10および12の帰路に配置されている。その実施例で、冷却手段32および34は、ベルト10および12をそれらの厚さの端から端まで冷却するためにベルトの内側および/または外側に直接冷却流体を噴霧するように配置された流体ノズルのような普通の冷却装置でもよい。このストリップ鋳造装置に関する更なる詳細は、引用した係属中の出願にあるだろう。
図1に戻ると、ストリップ鋳造装置3からの供給素材4が随意の剪断およびトリムステーション5を通り、随意の一つ以上の熱間圧延スタンド6に入り、そこでその厚さが減少する。この熱間圧延スタンド6で熱間圧延作業を行った直後に、この供給素材を焼入れステーション7に通し、そこで鋳造作業でまだ高い温度の供給素材が冷却流体と接触する。種々の焼入れ装置のどれをこの発明の実施に使ってもよい。典型的には、この焼入れステーションは、液体か気体の形の冷却流体を熱い供給素材に噴霧してその温度を急速に下げるものである。適当な冷却流体には、水、空気、炭酸ガスまたは窒素のような液化ガス、等がある。固溶体からの合金元素の実質的析出を防ぐために、焼入れを迅速に行って熱い供給素材の温度を急速に下げることが重要である。
当業者には、最終特性に影響しない幾らかのわずかな金属間化合物の析出を予期できることが分るだろう。そのような少量の析出は、これらの金属間化合物が小さく、何れにせよ急速な焼鈍中に再溶解するという事実か、それらの量および型が最終特性に無視できる影響しか与えないという理由で、これらの最終特性に影響しない。ここで使う“実質的”という用語は、最終シートの特性に影響する析出を指す。
一般的に、温度は、約316から約510℃の範囲の温度から288℃以下、好ましくな232℃以下の温度に下がる。熱間圧延後の急速な冷却の重要性を、合金元素の析出物の形成を時間および温度の関数として一般化したグラフで表す図3によって示す。一般的にこの技術で時間-温度変態または“C”曲線として知られる、そのような曲線は、アルミニウム合金を加熱または冷却するとき、合金元素が金属間化合物として析出することにより作られる粗粒子および微粒子の形成を示す。それで、熱間圧延直後の焼入れ作業によりもたらされる冷却は、焼入れ中にこのアルミニウム合金が追従する温度-時間線が縦座標とこの曲線の間にあるような速度で行う。それは、そのような合金元素が金属間化合物として析出するのを実質的に避けるように十分に急速に冷却が行われることを保証する。
この発明の好適実施例では、供給素材を焼入れ工程から一つ以上の冷間圧延スタンド19に通し、そこでこの素材を加工して合金を硬化し、その厚さを仕上り寸法に減少する。この発明の好適な実施方法では、冷間圧延後にこの冷間圧延ストリップを高い温度、好ましくは150ないし190℃の範囲内の温度で約1ないし約10時間時効することが望ましいことが時々ある。このストリップを、合金元素の金属間化合物としての析出を実質的に最少にするように、低圧延の直後に焼入れしているので、この鋳造ストリップは、異常に高いレベルの過飽和の溶質を有する。それで、このエージング工程が成形性と共に極限引張強さおよび降伏強さを増す。
その後、この時効した鋳造ストリップは、必要になるまでコイル状に巻いて置くか、または従来の方法を使って直ちに缶蓋および/またはつまみに成形することができる。
当業者には分るように、この直列プロセスの一部として冷間圧延機19で冷間圧延工程を実施することなく本発明の利点を実現することが可能である。それで、冷間圧延工程を使うことは、本発明の随意の処理工程であり、処理する合金の最終用途に依って、完全に省略するか、またはオフライン(off−line)の方法で実施することができる。一般論として、冷間圧延工程をオフラインで実施することは、全ての処理工程を直列に実行する、この発明の好適実施例の経済的利益を損う。
アルミニウム産業では、経済上のの理由から広い鋳造ストリップまたはスラブを使うことが慣例になっている。この発明の好適実施例では、この従来の手法と違って、鋳造供給素材4の幅を、処理の容易さを促進し且つ小さな分散型ストリップ圧延プラントの使用を可能にするように、狭いストリップとして維持することが経済性に最も役に立つことが分った。よい結果は、鋳造供給素材の幅が60cm未満、好ましくは5ないし50cmの範囲内のとき得られている。そのような狭い鋳造ストリップを使うことによって、小さな二つの高圧延機および他は全て直列装置を使うことで投資を大きく節減できる。本発明のそのような小さく経済的な超小型圧延機は、例えば、製缶設備のような、必要な場所の近くに置くことができる。それは、次に製品の包装、出荷および客先スクラップに関するコストを最小にするという更なる利点を有する。その上、缶プラントの容積および冶金学的要求を隣接する超小型圧延機の出力と正確に合わせることができる。
この発明の実施に際し、熱間圧延の出口温度は、一般的に150ないし538℃の範囲内に維持する。熱間圧延は、典型的には150℃から供給素材の固相線温度までの範囲内の温度で行う。
当業者には分るように、本発明の熱間圧延および冷間圧延作業で行う厚さの減縮程度は、使用する合金の種類、それらの化学組成およびそれらを作る方法に依って幅広い変動を免れない。その理由で、この発明の各熱間圧延および冷間圧延作業での厚さの減少率は、この発明の実施に重要ではない。しかし、特定の製品に対しては、縮小および温度の慣例を使わねばならない。一般に、良い結果は、熱間圧延作業が厚さの減少を15ないし99%の範囲内で行い、冷間圧延が10ないし85%の範囲内で減少を行うときに得られる。当業者には分るように、この発明の最も好適な実施例によって行うストリップ鋳造は、上に概説したような熱間圧延工程を必ずしも必要としない供給素材を提供する。
簡単に述べたように、本発明の概念は、従来技術に比べて合金元素を少量しか含まないアルミニウム合金を、缶蓋およびつまみを製作するためのシート素材として利用することを可能にする。一般的問題として、本発明の概念を2%未満のマグネシウムを含むアルミニウム合金に適用してもよい。適当なアルミニウム合金の代表には、AA3004およびAA3104のような、3000シリーズのアルミニウム合金がある。この発明の実施に使用する処理工程の独特な組合せのために、そのようなアルミニウム含有率の低いアルミニウム合金で、これまで使われた、より高価なアルミニウム合金と同等以上の強度レベルを得ることが可能である。一般に、そのような合金は、0ないし約0.6重量%の珪素、0ないし約0.8重量%の鉄、0ないし約0.6重量%の銅、約0.2ないし約1.5重量%のマンガン、約0.2ないし約2重量%のマグネシウムおよび約0ないし約0.25重量%の亜鉛を含み、残りがアルミニウムとその通常の不純物である。
一般に、本発明の実施方法に従って処理したそのようなアルミニウム合金は、極限引張強さおよび降伏強さが3,515kg/cm2以上である。
本発明のこの実施例の基本概念を説明したので、次にこの発明の限定としてではなく、例示として用意した以下の例を参照する。
例1
以下の組成のアルミニウム合金を厚さ2.032mmにストリップ鋳造する:
Figure 0003878214
熱い鋳造ストリップを厚さ0.940mmに熱間圧延し、次に水で焼入れした。その後、それを仕上り厚さ2.946mmに冷間圧延した。次に、この鋳造ストリップを160℃で数時間冷却し、時効した。この鋳造ストリップの極限引張強さ(UTS)、降伏強さ(YS)および伸び率(%Elg)を測定し、表1に示す。
例2
この例では、以下の組成のアルミニウム合金を使用した:
Figure 0003878214
この例では、鍛造アルミニウム合金を厚さ2.032mmにストリップ鋳造し、次に急速空冷焼入れした。その後、それを仕上り厚さ0.279mmに熱間圧延し、160ないし170℃で安定化させた。その特性は、表1に示す通りである。
例3
例2で記述したのと同じ合金を使って、このアルミニウム合金を厚さ2.032mmにストリップ鋳造し、水焼入れした。その後、それを仕上り厚さ0.279mmに冷間圧延し、160ないし170℃で数時間時効した。その特性は、表1に示す通りである。
Figure 0003878214
比較の目的で、以下に例AおよびBを示し、この比較例Aは、仕上り厚さが0.284mmの普通に準備したアルミニウム合金AA5182であり、例2は、もう一つの標準的缶蓋アルミニウムである。それらの関連する組成および物理的特性を以下の表に示す。このデータは、この発明を実施する際に、冶金特性で何も犠牲にすることなく、缶蓋およびつまみを製作するためのアルミニウム合金として、低アルミニウム含有率アルミニウム合金を使うことが可能であることを示す。
Figure 0003878214
中間焼鈍工程を利用する、この発明の第2実施例を図2に示す。ストリップ鋳造装置3でのストリップ鋳造作業、随意の熱間圧延6および焼入れ7は、図1に示したのと同じである。
焼入れ後、この供給素材を巻いて、必要になるまで保存してもよい。その代りに、それを引続き随意の冷間圧延スタンド15へ通し、次にフラッシュ焼鈍炉17に入れ、そこでコイル形かストリップ形のこの供給素材を急速に加熱してもよい。その急速焼鈍工程が、結晶粒径、強度および成形性のような冶金特性の改良された組合せをもたらす。この供給素材を急速に加熱するので、合金元素の実質的析出も同様に避けられる。それで、加熱作業は、このアルミニウム合金が追従する温度-時間線が、実質的な析出を生ずるような方法で、図5に示すC曲線を横切らないように、所望の焼鈍および再結晶温度に実施すべきである。
ヒータ17の直後に焼入れステーション18があり、そこでこのストリップを、従来の冷却流体によって、冷間圧延に適した温度に急速に冷却または焼入れする。この焼入れステーション18で供給素材を急速に冷却するので、固溶体から合金元素の実質的な析出をさせるには十分な時間がない。
この発明の好適実施例では、供給素材を焼入れ工程から一つ以上の冷間圧延スタンド19に通し、そこでこの素材を加工して合金を硬化し、その厚さを仕上り寸法に減少する。この発明の好適な実施方法では、冷間圧延後にこの冷間圧延ストリップを高い温度、好ましくは104ないし204℃の範囲内の温度で約1ないし約10時間時効することが望ましいことが時々ある。このストリップを、合金元素の金属間化合物としての析出を実質的に最少にするように、熱間圧延の直後に焼入れしているので、この鋳造ストリップは、異常に高いレベルの過飽和の溶質を有する。それで、この時効工程が成形性と共に極限引張強さおよび降伏強さを増す。
その後、このエージング即ち時効した鋳造ストリップは、必要になるまでコイル状に巻いて置くか、または従来の方法を使って直ちに缶蓋および/またはつまみに成形することができる。
当業者には分るように、この直列プロセスの一部として冷間圧延機19で冷間圧延工程を実施することなく本発明の利点を実現することが可能である。それで、冷間圧延工程を使うことは、本発明の随意の処理工程であり、処理する合金の最終用途に依って、完全に省略するか、またはオフラインの方法で実施することができる。一般論として、冷間圧延工程をオフラインで実施することは、全ての処理工程を直列に実行する、この発明の好適実施例の経済的利益を損う。
この発明の実施に際し、熱間圧延の出口温度は、一般的に150ないし538℃の範囲内に維持する。熱間圧延は、典型的には150℃から供給素材の固相線温度までの範囲内の温度で行う。
再結晶させるために供給素材を溶体化熱処理する焼鈍工程は、316ないし649℃の範囲内の温度で、120秒未満の時間、好ましくは0.1ないし10秒間行う。熱処理直後に、ストリップ4の形の供給素材を、合金元素を固溶体に維持し続けるために必要な温度に、典型的には204℃未満の温度で水焼入れする。
当業者には分るように、本発明の熱間圧延および冷間圧延作業で行う厚さの減縮程度は、使用する合金の種類、それらの化学組成およびそれらを作る方法に依って幅広い変動を免れない。その理由で、この発明の各熱間圧延および冷間圧延作業での厚さの減少率は、この発明の実施に重要ではない。一般に、良い結果は、熱間圧延作業が厚さの減少を15ないし99%の範囲内で行い、冷間圧延が10ないし85%の範囲内で減少を行うときに得られる。当業者には分るように、この発明の最も好適な実施例によって行うストリップ鋳造は、上に概説したような熱間圧延工程を必ずしも必要としない供給素材を提供する。
簡単に述べたように、本発明のこの実施例は、従来技術に比べて合金元素を少量しか含まないアルミニウム合金を、缶蓋およびつまみを製作するためのシート素材として利用することを可能にする。一般的問題として、本発明の概念を2%未満のマグネシウムを含むアルミニウム合金に適用してもよい。適当なアルミニウム合金の代表には、AA3004およびAA3104のような、3000シリーズのアルミニウム合金がある。この発明の実施に使用する処理工程の独特な組合せのために、そのような低合金含有率のアルミニウム合金で、これまで使われた、より高価なアルミニウム合金と同等以上の強度レベルを得ることが可能である。一般に、そのような合金は、0ないし約0.6重量%の珪素、0ないし約0.8重量%の鉄、0ないし約0.6重量%の銅、約0.2ないし約1.5重量%のマンガン、約0.2ないし約2重量%のマグネシウムおよび約0ないし約0.25重量%の亜鉛を含み、残りがアルミニウムとその通常の不純物である。
本発明のこの実施例の基本概念を説明したので、次にこの発明の限定としてではなく、例示として用意した以下の例を参照する。
例4
以下の組成のアルミニウム合金を厚さ2.286mmにストリップ鋳造した:
Figure 0003878214
次に、この熱い鋳造ストリップを直ちに厚さ1.143mmに圧延し、538℃で5秒間加熱し、その後直ちに水で焼入れした。次にこの供給素材を厚さ0.295mmに圧延し、160℃で2時間、仕上り厚さで安定化した。その極限引張強さは3,973kg/cm2、降伏強さは3,557kg/cm2および伸び率7.2%であった。
この発明の第3実施例を図3に示し、それは焼入れ前に焼鈍工程を利用する。前と同様に、ストリップ鋳造鋳造作業3および随意の熱間圧延6作業は、図1および図2に関して説明したのと同じである。
熱間圧延スタンド6で行う熱間圧延作業の直後に、この供給素材を焼鈍炉7に通し、そこで鋳造作業からのまだ高い温度の供給素材を、例えばフラッシュ焼鈍によって、急速に加熱する。その急速焼鈍が、結晶粒径、強度および成形性のような冶金特性の改良された組合せをもたらす。この供給素材を急速に加熱するので、合金元素の実質的析出が避けられる。
ヒータ7の直後に焼入れステーション即ち急冷ステーション8があり、そこでこのストリップを、従来の冷却流体によって、冷間圧延に適した温度に急速に冷却または焼入れする。この焼入れステーション8で供給素材を急速に冷却するので、固溶体から合金元素の実質的な析出をさせるには、同様に十分な時間がない。前と同様に、固溶体からの合金元素の実質的析出を防ぐために、熱い供給素材の温度を急速に下げるように、この焼入れを迅速に行うことが重要である。
急速加熱および焼入れの重要性を、合金元素の析出物の形成を時間および温度の関数として一般化したグラフで表す図3によって示す。それで、焼鈍工程で行われる加熱、および焼鈍直後に焼入れ作業によって行われる冷却は、この加熱および焼入れ中にこのアルミニウム合金が追従する温度-時間線が縦座標とこの曲線の間にあるような速度で行う。それは、そのような合金元素が金属間化合物として析出するのを実質的に避けるように十分に急速に冷却が行われることを保証する。
この発明のこの実施例では、供給素材を焼入れ工程から一つ以上の冷間圧延スタンド19に通し、そこでこの素材を加工して合金を硬化し、その厚さを仕上り寸法に減少する。好適な実施方法では、冷間圧延後にこの冷間圧延ストリップを高い温度、好ましくは104ないし204℃の範囲内の温度で約1ないし約10時間エージングすることが望ましいことが時々ある。このストリップを、合金元素の金属間化合物としての析出を実質的に最少にするように、焼鈍の直後に焼入れしているので、この鋳造ストリップは、異常に高いレベルの過飽和の溶質を有する。それで、このエージング工程即ち時効工程が成形性と共に極限引張強さおよび降伏強さを増す。
その後、このエージングした鋳造ストリップは、必要になるまでコイル状に巻いて置くか、または従来の方法を使って直ちに缶蓋および/またはつまみに成形することができる。
当業者には分るように、この直列プロセスの一部として冷間圧延機19で冷間圧延工程を実施することなく本発明のこの実施例の利点を実現することが可能である。それで、冷間圧延工程を使うことは、本発明の随意の処理工程であり、処理する合金の最終用途に依って、完全に省略するか、またはオフラインの方法で実施することができる。一般論として、冷間圧延工程をオフラインで実施することは、全ての処理工程を直列に実行する、この発明の好適実施例の経済的利益を損う。
この発明の実施に際し、熱間圧延の出口温度は、一般的に150ないし538℃の範囲内に維持する。熱間圧延は、典型的には150℃から供給素材の固相線温度までの範囲内の温度で行う。
再結晶させるために供給素材を溶体化熱処理する焼鈍工程は、316ないし649℃の範囲内の温度で、120秒未満の時間、好ましくは0.1ないし10秒間行う。熱処理直後に、ストリップ4の形の供給素材を、合金元素を固溶体に維持し続けるために必要な温度に、典型的には288℃未満の温度で水焼入れする。
当業者には分るように、この発明のこの実施例の熱間圧延および冷間圧延作業で行う厚さの減縮程度は、使用する合金の種類、それらの化学組成およびそれらを作る方法に依って幅広い変動を免れない。その理由で、この発明の各熱間圧延および冷間圧延作業での厚さの減少率は、この発明の実施に重要ではない。一般に、良い結果は、熱間圧延作業が厚さの減少を15ないし99%の範囲内で行い、冷間圧延が10ないし85%の範囲内で減少を行うときに得られる。当業者には分るように、この発明の最も好適な実施例によって行うストリップ鋳造は、上に概説したような熱間圧延工程を必ずしも必要としない供給素材を提供する。
簡単に述べたように、本発明の概念は、従来技術に比べて合金元素を少量しか含まないアルミニウム合金を、缶蓋およびつまみを製作するためのシート素材として利用することを可能にする。一般的問題として、本発明の概念を2%未満のマグネシウムを含むアルミニウム合金に適用してもよい。適当なアルミニウム合金の代表には、AA3004およびAA3104のような、3000シリーズのアルミニウム合金がある。この発明の実施に使用する処理工程の独特な組合せのために、そのような低い合金含有率のアルミニウム合金で、これまで使われた、より高価なアルミニウム合金と同等以上の強度レベルを得ることが可能である。一般に、そのような合金は、0ないし約0.6重量%の珪素、0ないし約0.8重量%の鉄、0ないし約0.6重量%の銅、約0.2ないし約1.5重量%のマンガン、約0.2ないし約2重量%のマグネシウムおよび約0ないし約0.25重量%の亜鉛を含み、残りがアルミニウムとその通常の不純物である。
この実施例の基本概念を説明したので、次にこの発明の限定としてではなく、例示として用意した以下の例を参照する。
例5
以下の組成のアルミニウム合金を厚さ2.286mmにストリップ鋳造した:
Figure 0003878214
次に、この熱い鋳造ストリップを直ちに厚さ1.143mmに圧延し、538℃で5秒間加熱し、その後直ちに水で焼入れした。次にこの供給素材を厚さ0.295mmに圧延し、160℃で2時間、仕上り厚さで安定化した。その極限引張強さは3,973kg/cm2、降伏強さは3,557kg/cm2および伸び率7.2%であった。
上に説明した概念は、全てアルミニウム合金の飲料容器用缶蓋およびつまみの製造に関し、それは、アルミニウム合金の飲料容器の側壁および底を作る際に使用するアルミニウム合金素材の製造に比べて異なる問題を提示する。上にも説明したように、アルミニウム合金の缶素材を製造する際に、アルミニウム合金処理に連続する直列順序の上記の工程を使うことは、しばしば有利である。
1992年6月23日に出願した同時係属中の米国特許出願第07/902,936号に、アルミニウム合金の缶素材を製造する際のアルミニウム合金処理の新しい概念が開示されていて、その開示を参考までにここに援用する。アルミニウム合金缶本体の素材を製造する際に、鋳造、熱間圧延、焼鈍、溶体化熱処理焼入れおよび冷間圧延を一つの連続する直列作業に組合わせることが可能であることが発見された。上記の出願の処理がもたらす利点の一つは、連続する直列順序の工程を毎分100ないし200mのオーダの非常な高速で運転できることである。上記の出願のプロセスに関連して発見された欠点の一つは、可溶分の再溶解およびシートの再結晶による耳伸び制御をもたらす中間焼鈍工程が、このプロセスを運転できる速度の制限要因となるかも知れないことである。それで、生産速度が増すと、上記の出願に開示されているプロセスの実行に使うのが望ましい連続焼鈍炉を長く造り、高エネルギーレベルで運転しなければならず、資本設備のコストおよびこのプロセスの運転コストの増加を意味する。従って、連続焼鈍工程を避けることが望ましいだろう。
供給素材を、従来技術で普通に使用する焼鈍工程を使う必要なく、所定の厚さおよび冶金特性に急速且つ連続的に冷却するために、一連の圧延工程に掛けられる、熱アルミニウム合金供給素材を作る工程を一つの連続する順序で使うことにより、望ましい冶金特性を有する、アルミニウム合金シート素材、および好ましくはアルミニウム合金の缶本体素材を生産することが可能である。米国特許第4,282,044号に開示されているような、類似の従来技術のプロセスで、アルミニウム合金の缶本体素材を、ストリップ鋳造に続き、圧延およびコイル巻し、それによってコイルの形の圧延した供給素材をゆっくり冷却させることにより生産できることが提案されている。その後、このコイルを後で焼鈍してこのシート素材の冶金特性を改善する。
本発明によれば、供給素材を鋳造に続き急速に冷却するとき、可溶分の溶解から生ずる所望の冶金特性を達成するために、焼鈍工程を使うことが必要であることが分った。連続的直列圧延作業で行う急速冷却は、このアルミニウム供給素材に含まれる合金元素が金属間化合物として析出するのを防ぐに十分短い時間で行われると思われる。その析出反応は、拡散制御反応で、時間の経過が必要である。供給素材を圧延中に急速に冷却すると、拡散制御析出を起すに十分な時間がない。次に、それがアルミニウム合金の直列処理を容易にして材料取扱い工程数を少にするだけでなく、この急速冷却が合金元素の実質的析出を防ぎ、最終缶製品での所望強度を達成するために高温焼鈍工程を利用することを不必要にもする。
本発明の方法によって生産した供給素材は、高価な焼鈍工程を使う必要なく、高度に経済的な方法で生産されるという特徴を有する。当業者には分るように、焼鈍は、従来技術で耳伸びを最小にするために使われている。この発明の実施によれば、熱間圧延の条件(時間および温度)、ストリップ鋳造するときの合金の厚さおよびそれを鋳造する速度を使って、耳伸びを制御できることが分った。例えば、薄い厚さでアルミニウム合金を鋳造することは、耳伸びを減少すると考えられ;同様に、高速で鋳造することは、やはり耳伸びを減少することができる。それにも拘らず、高い耳伸び傾向のアルミニウム合金ストリップを生ずる処理条件を使用する場合は、その現象を代替実施例によって制御することができる。
この発明の代替実施例によれば、供給素材に起ることがある高い耳伸びは、処理した供給素材をカップに絞る前に、この技術で包旋状型として知られるようになったものを使って、非円形ブランクに切出すことによって補償することができる。包旋状型を使用すると、ブランクのカップに絞ると耳に変換される外周部分から金属を除去することによって、シート素材の耳伸び傾向を補償する。それで、包旋状型は、それがないと高温焼鈍を省略したために生ずるであろう耳伸びを相殺する。
この発明の好適実施例によれば、このストリップをストリップ鋳造によって製作し、鋳造厚さを25.4mm未満、好ましくは0.25ないし5.08mmの範囲内に造る。
もう一つの好適実施例では、このストリップ、スラブまたは板の幅が、一般通念に反して狭く;これが直列装着および処理を容易にし、設備投資を最少にし、且つ溶融金属を缶本体の素材に変換するコストを最少にする。
本発明の好適プロセスは、以下の処理工程を一つの連続した直列の順序で利用する、アルミニウム合金カップおよび缶本体を製造するための新方法を含み:
(a)最初の工程で、熱いアルミニウム供給素材を、好ましくはストリップ鋳造によって、用意し;および
(b)この供給素材を、好適実施例では、所望の厚さに圧延し、このシート素材を急速且つ連続的に冷却して所望の強度特性を得る。
次にこの冷却した供給素材を後に使用するためのコイルに巻くか、または従来の手順に従って、耳伸び制御をするために包旋状型によって非円形ブランクを造るために更に処理することができる。
新たに鋳造したストリップの圧延を、合金元素が固溶体から金属間化合物として析出する拡散制御反応のための時間が十分ある前に、急速に行うことは、この発明のこの実施例の重要な概念である。そのようにして、本発明のプロセスは、従来技術で可溶性合金元素を溶解するために必要なような高温焼鈍を省略できるようにする。一般に、鋳造供給素材は、30秒以内、好ましくは10秒以内に冷間圧延温度に冷却しなければならない。
好適実施例で、本発明の全体のプロセスは、従来技術のプロセスと異なる以下の特徴を具現する:
(a)缶本体素材製品の幅が狭く;
(b)缶本体素材を小型の、直列の、簡単な機械装置を使って生産し;
(c)非焼鈍アルミニウム合金が高耳伸びを示す傾向を、望ましい強度特性を達成しながら包旋状型を使うことによって相殺し;および
(d)上記小型缶素材プラントを缶製作プラント内またはそれに隣接して配置し、従って包装および出荷作業を無くする。
狭い幅(例えば、30cm)でこれらの処理工程の直列に配設することは、このプロセスを缶生産設備内またはそれに隣接して都合良く且つ経済的に配置することを可能にする。この様にして、この発明のプロセスを缶製作設備の特定の技術的および処理量要求に従って実施することができる。
図6に示すこの発明の好適実施例で、本発明の実施に使用する工程の順序を図解する。本発明の進歩の一つは、缶本体シートを生産するための処理工程を一つの連続するラインに配置することができ、それによって種々の処理工程を次々に実行することである。それで、多数の取扱作業が全く無くなる。
好適実施例では、溶融金属を、炉1から金属ガス抜きおよび濾過装置2へ送り、この溶融金属から溶解したガスおよび粒子状物質を除く。この溶融金属を鋳造装置3で直ちに鋳造供給素材4に変換する。ここで使う“供給素材”という用語は、必要な温度で熱間圧延工程へ送る、インゴット、板、スラブおよびストリップの形の多種多様なアルミニウム合金の何れかを指す。ここで、アルミニウム“インゴット”は、典型的には厚さが約15cmから約76cmの範囲内にあり、通常直接チル鋳造または電磁鋳造によって生産する。他方、アルミニウム“板”は、ここでは厚さが約1.3cmから約15cmまでのアルミニウム合金を指し、典型的には直接チル鋳造若しくは電磁鋳造だけ、またはアルミニウム合金の熱間圧延と組合わせて生産する。ここで使う“スラブ”という用語は、厚さが0.95cmから約7.6cmまでの範囲内のアルミニウム合金を指し、従ってアルミニウム板と重複する。ここで使う“ストリップ”という用語は、典型的には厚さが0.95cm未満のアルミニウム合金を指す。通常の場合、スラブとストリップの両方は、当業者によく知られる連続鋳造法によって生産する。
本発明のこの実施例に使用する供給素材は、米国特許第3,937,270号およびそこに引用されている特許に記載されているような二本ベルト鋳造機を含む、当業者によく知られている多くの鋳造技術のどれで作ってもよい。ある用途では、アルミニウムストリップを鋳造する技術として、同時係属中の1994年6月21日提出の米国特許出願第184,581号、1993年12月23日提出の第173,663号および1990年12月23日提出の第173,369号に記載されている方法および装置を使うことが望ましいかも知れず、それらの開示を参考までにここに援用する。前述の係属中の出願に記載されているストリップ鋳造技術は、この発明の実施に有利に使うことができ、上記のように図4に示す。
供給素材4を随意のピンチロール5を通して一つ以上の熱間圧延スタンド6へ送り、そこでその厚さを減らす。その上、この圧延スタンドは、この供給素材を急速に冷却して、このアルミニウム合金中に存在するマンガン、銅、マグネシウムおよび珪素のような合金強化成分の析出を防止または阻止する役割をする。
当業者には分るように、合金元素の析出を避けるためにストリップ4を急速に冷却しながらこのストリップの厚さを減らす役割をする一つ以上の圧延工程を使うことができる。ストリップ鋳造装置3からの出口温度は、約371℃からこの合金の固相線温度までの範囲内で変動する。これらの圧延作業は、鋳造ストリップ4の温度を冷間圧延に適した温度、一般に177℃以下に、30秒以内、好ましくは10秒以内に急速に冷却し、この冷却が固溶体からの合金元素の析出を避けまたは実質的に最少にするに十分急速に行われることを保証する。この急速な冷却の効果を、アルミニウム内の金属間析出物の形成を温度および時間の関数として示す図5を参照することによって説明することができる。本発明を実施する際は、圧延作業中に供給素材を急速に冷却して、ストリップ4を図5に示す曲線と交差しない温度-時間線に沿って冷却するようにすることが重要である。例えば、コイルの、徐冷を許す従来技術の方法は、これらの曲線と交差する温度-時間線を生ずる結果となり、この徐冷が合金元素を金属間化合物として析出させ続ける。
これらの圧延作業によって同様に行われる厚さの減縮は、使用する合金の種類、それらの化学組成およびそれらを作る方法に依って幅広い変動を免れない。その理由で、この発明の各熱間圧延および冷間圧延作業での厚さの減少率は、この発明の実施に重要ではない。一般に、良い結果は、圧延作業が厚さの減少を鋳造ストリップの元の厚さの40ないし99%の範囲内で行うときに得られる。
その代りに、ストリップまたはスラブ4をコイル巻するのではなく、直ちに包旋状型を使ってブランクを切出し、缶を製造するためのカップを作るのが好ましい。本発明の実施に有用な包旋状型は、この技術で知られ、米国特許第4,711,611号および第5,095,733号に記載されている。そのような型は、今は普通で、当業者によく知られている。この発明の実施に使用する包旋状型は、図7に示す形状の非円形ブランクを作るために使ってもよく、次にそのブランクは同じ図に示す形状のカップを作るために使うことができる。この様に、包旋状型は、必要な場合に、このシート素材の耳伸び傾向を最小にするために使うことができる。
当業者には分るように、シート素材を包旋状型で処理する前に、シート素材をコイル巻することも可能である。
本発明のこの実施例の概念は、缶本体素材として使う広範囲のアルミニウム合金に適用可能である。一般に、本発明の実施に使用するのに適した合金は、0ないし約0.6重量%の珪素、0ないし約0.8重量%の鉄、0ないし約0.6重量%の銅、約0.2ないし約1.5重量%のマンガン、約0.2ないし約4重量%のマグネシウムおよび約0ないし約0.25重量%の亜鉛を含み、残りがアルミニウムとその通常の不純物である。適当な合金の代表には、AA3004、AA3104およびAA5017のような、3000シリーズおよび5000シリーズからのアルミニウム合金がある。
この発明のこの実施例の基本概念を説明したので、次にこの発明の実施方法の例示として用意した以下の例を参照する。
例6
焼鈍してない仕上り厚さの缶素材シートを普通の丸型を使ってカップに成形した。耳伸びは、6.6%であった。
同じ処理(やはり焼鈍しない)からの近接するシートを外形抜き型のカット・エッジでカップに成形した。耳伸びは、3.1%であった。
例7
厚さ2.286mmの金属の薄いストリップを毎分90mで鋳造し、直ちに厚さ2.286mmから厚さ0.290mmに圧延し、同時に圧延中に温度を482℃から149℃に下げた。このシートの極限引張強さは、3.051kg/cm2、伸びは、4.4%であった。
アルミニウム合金缶素材用連続直列作業の変形が米国特許第5,356,495号に開示され且つ請求されていて、それは2列の連続する直列作業を使用する。第1列で、アルミニウム合金供給素材を最初に熱間圧延し、コイ巻し、およびコイル自己焼鈍し、並びに第2列には、連続する直列順序の、コイルほどき、中間冷却なしの焼入れ、冷間圧延およびコイル巻きがある。後者の特許に記載されているプロセスは、焼鈍炉の資本コストを無くするが、それにも拘らず、熱処理したアルミニウム合金に関連する強度を有するアルミニウムシートおよび缶素材を提供するという利点を有する。
今や、アルミニウム合金および缶素材を二つの異なる一連の直列連続作業を利用して造り、その第1列が焼入れ工程を含み、第2列が急速焼鈍工程を含んで、高度に望ましい冶金特性を有するアルミニウム合金シート素材および缶素材を提供できることが発見された。第1の工程の列の急速焼入れおよび第2の工程の列の急速加熱に続く焼入れが、この合金の中に存在する合金元素の実質的析出をさせず、それで、高度に望ましい冶金特性を有するアルミニウム合金シート素材および缶素材をもたらすことが分った。
第1の連続する一連の工程で、鋳造、熱間圧延および急速焼入れを組合わせ、それによってこの急速焼入れが固溶体からの合金元素の実質的析出をさせず、それによってこれらの合金元素が固溶体の中に留まることを保証することが可能である。その後、第2の一連の連続直列工程で、このアルミニウム合金をフラッシュ焼鈍および急速焼入れして合金元素が固溶体の中にあることを保証することができる。第2列の工程の焼鈍に続く焼入れが固溶体の中の合金元素を最大にし、最終製品を強化する。
ここで使用する“焼鈍”または“フラッシュ焼鈍”という用語は、成形性を均一にし、耳伸びを制御するために、アルミニウム合金の粒子の再結晶を行う熱処理を指す。ここでいうフラッシュ焼鈍は、金属間化合物の実質的析出をさせずに、アルミニウムを再結晶する役に立つ、急速焼鈍工程を指す。アルミニウム合金の緩速加熱および徐冷は、金属間化合物の実質的析出を生ずることが知られている。従って、加熱、フラッシュ焼鈍および焼入れを急速に行うことは、この発明の重要な概念である。バッチ処理に代る連続作業が処理条件、従って冶金特性の正確な制御を容易にする。その上、これらの処理工程を連続的且つ直列に実行することは、費用のかかる材料取扱い工程、工程中の在庫およびプロセスの起動・停止に伴う損失を無くする。
それで、本発明のプロセスは、以下の処理工程を二つの連続した直列の順序で利用する、アルミニウム合金シートおよび缶本体素材を製造するための新方法を含む。この第1列では、以下の工程を連続的且つ直列に実行する:
(a)熱いアルミニウム素材を熱間圧延してその厚さを減らし;
(b)この熱い、薄くなった供給素材を、その後、マグネシウムのような合金元素の実質的析出なく、冷間圧延に適した温度に急速に焼入れし;
(c)焼入れした供給素材を、この発明の好適実施例では、冷間圧延して中間厚さのシートを造り;および
(d)この供給素材を更なる処理のためにコイル巻する。
その後、第2列で、以下の工程を連続的且つ直列に実行してもよい:
(a)供給素材のコイルを巻出し、随意に、もしこの素材の厚さを更に減らしたいなら、冷間圧延してもよく;
(b)合金元素が金属間化合物として実質的析出するのを避けるために十分に速い速度で、この供給素材をフラッシュ焼鈍してアルミニウム粒子を再結晶させ、その後、この供給素材を急速焼入れを、やはり合金元素が金属間化合物として析出するのを実質的避けるように急速に行い;および
(c)この供給素材を、その後、更に冷間圧延し、コイル巻して仕上り厚さにする。
合金元素、特にマンガン、並びに銅、珪素、マグネシウムおよびアルミニウムの化合物が固溶体の中に留まることを保証するために、フラッシュ焼鈍および焼入れ作業を急速に行うことは、この発明の重要な概念である。当業者によく知られるように、アルミニウムの析出硬化は、時間依存性の拡散制御現象である。従って、第2の一連の工程のフラッシュ焼鈍および焼入れ作業を、銅、珪素、マグネシウム、鉄、アルミニウムおよびマンガンの金属間化合物の実質的析出物が生ずる十分な時間がないように、十分急速に行うことが重要である。同時に、この第2工程の焼鈍および焼入れ作業も同様に耳伸びを最少にする。それは、このアルミニウム合金が缶素材合金であるとき、特に重要である。何故なら、耳伸びは、アルミニウム合金が受ける塑性変形が不均一である、缶本体素材からの缶の形成にしばしば見られる現象だからである。それで、金属間化合物の析出を最少にすることが、強度を上げ、薄い厚さで再結晶させ、仕上げ冷間加工を最少にし、それによって耳伸びを減らす。
この発明の好適実施例によれば、このストリップをストリップ鋳造によって製作し、鋳造厚さを25.4mm未満、好ましくは0.25ないし5.08mmの範囲内に造る。もう一つの好適実施例では、このストリップ、スラブまたは板の幅が一般通念に反して狭い。これが直列装着および処理を容易にし、設備投資を最少にし、且つ溶融金属をシート素材に変換するコストを最少にする。
この発明のこの実施例に使用する工程の順序を図8に示す。本発明の進歩の一つは、シート素材を生産するための処理工程を二つの連続する直列の順序に配置することができ、それによって種々の処理工程を次々に実行することである。狭い幅(例えば、30cm)でこの発明を実施することが、本プロセスをシート素材顧客の設備内またはそれに隣接して都合良く且つ経済的に配置することを可能にする。この様にして、この発明のプロセスをシート素材ユーザの特定の技術的および処理量要求に従って実施することができる。
好適実施例では、溶融金属を、図示しない炉から金属ガス抜きおよび濾過装置へ送り、溶解したガスおよび粒子状物質を、これも図示しない溶融金属から除く。この溶融金属を鋳造装置3で直ちに鋳造供給素材4に変換する。
前述の係属中の出願に記載されているストリップ鋳造技術は、この発明の実施に有利に使うことができ、上記のように図4に示す。ストリップ鋳造装置3からの供給素材4が随意の剪断およびトリムステーション5を通り、一つ以上の熱間圧延スタンド6に入り、そこでその厚さが減少する。この熱間圧延スタンド6で熱間圧延作業を行った直後に、この供給素材を焼入れステーション7に通し、そこで鋳造作業でまだ高い温度の供給素材が冷却流体と接触する。種々の焼入れ装置のどれをこの発明の実施に使ってもよい。典型的には、この焼入れステーションは、液体か気体の形の冷却流体を熱い供給素材に噴霧してその温度を急速に下げるものである。適当な冷却流体には、水、炭酸ガスまたは窒素のような液化ガス、等がある。固溶体からの合金元素の実質的析出を防ぐために、焼入れを迅速に行って熱い供給素材の温度を急速に下げることが重要である。
当業者には、最終特性に影響しない幾らかのわずかな金属間化合物の析出を予期できることが分るだろう。そのような少量の析出は、これらの金属間化合物が小さく、何れにせよ急速な焼鈍中に再溶解するという事実か、それらの量および型が最終特性に無視できる影響しか与えないという理由で、これらの最終特性に影響しない。ここで使う“実質的”という用語は、最終シートの特性に影響する析出を指す。
一般的に、温度は、約316から約510℃の範囲の温度から288℃以下、好ましくは232℃以下の温度に下がる。その後、普通のコイル巻き装置を使ってこの供給素材を巻取装置8に巻取ることができる。その代りに、コイル巻する前に、供給素材4を、冷却に先立つ随意工程として冷間圧延することができる。
熱間圧延後の急速な冷却の重要性を、合金元素の析出物の形成を時間および温度の関数として一般化したグラフで表す図5によって示す。一般的にこの技術で時間/温度変態または“C”曲線として知られる、そのような曲線は、アルミニウム合金を加熱または冷却するとき、合金元素が金属間化合物として析出することにより作られる粗粒および微粒の形成を示す。それで、熱間圧延直後の焼入れ作業によりもたらされる冷却は、焼入れ中にこのアルミニウム合金が追従する温度-時間線が縦座標とこの曲線の間にあるような速度で行う。それは、そのような合金元素が金属間化合物として析出するのを実質的に避けるように十分に急速に冷却が行われることを保証する。
一旦コイル巻すると、この冷却した供給素材を必要になるまで保存することができる。この供給素材の温度は、先に焼入れステーション7で合金元素およびその化合物の実質的析出を防ぐために急速に下げられて;それでこのコイルを無期限に保存することができる。
第2の工程列では、完成合金を造る必要があるとき、保存したコイルを、これも図8に示す、第2の連続する、直列の順序の工程にかけることができる。先に造ったコイルを巻出し装置13に置き、そこから随意の冷間圧延ステーション15に通し、次にフラッシュ焼鈍炉17に通し、そこでコイルを急速に加熱する。その急速焼鈍工程が、結晶粒径、強度および成形性のような冶金特性の改良された組合せをもたらす。この供給素材を急速に加熱するので、合金元素の実質的析出も同様に避けられる。それで、加熱作業は、このアルミニウム合金が追従する温度-時間線が、実質的な析出を生ずるような方法で、図5に示すC曲線を横切らないように、所望の焼鈍または再結晶温度に実施すべきである。ヒータ14の直後に焼入れステーション15があり、そこでこのストリップを、従来の冷却流体によって、冷間圧延に適した温度に急速に冷却する。この焼入れステーション15で供給素材を急速に冷却するので、固溶体から合金元素の実質的な析出をさせるには十分な時間がない。それが従来以上の強度を容易にする。これが冷間加工に必要な強化量を減らし、冷間加工の少ないことが耳伸びを減らす。
この発明の好適実施例では、供給素材を焼入れ工程から一つ以上の冷間圧延スタンド19に通し、そこでこの素材を加工して合金を硬化し、その厚さを仕上り寸法に減少する。冷間圧延後、ストリップ4を巻取り装置21に巻取る。
当業者には分るように、この直列プロセスの一部として冷間圧延機19で冷間圧延工程を実施することなく本発明の利点を実現することが可能である。それで、冷間圧延工程を使うことは、本発明の随意の処理工程であり、処理する合金の最終用途に依って、完全に省略するか、またはオフラインの方法で実施することができる。一般論として、冷間圧延工程をオフラインで実施することは、全ての処理工程を直列に実行する、この発明の好適実施例の経済的利益を損う。
自動制御装置を使うことが可能であり、時には望ましく;例えば、表面性状のオンライン監視を行うために表面検査装置を使うことがしばしば望ましい。その上、普通アルミニウム産業で使う厚さ測定装置を、このプロセスを制御するために、フィードバックループに使うことができる。
この実施例を実行する際に、熱間圧延の出口温度は、一般的に150ないし538℃の範囲内に維持する。熱間圧延は、典型的には150℃から供給素材の固相線温度までの範囲内の温度で行う。焼鈍および溶体化熱処理は、316ないし649℃の範囲内の温度で、120秒未満の時間、好ましくは0.1ないし10秒間行う。これらの温度での熱処理直後に、ストリップ4の形の供給素材を、合金元素を固溶体に維持し続け、冷間圧延するために必要な温度(典型的には204℃未満)で水焼入れする。
当業者には分るように、本発明の熱間圧延および冷間圧延作業で行う厚さの減縮程度は、使用する合金の種類、それらの化学組成およびそれらを作る方法に依って幅広い変動を免れない。その理由で、この発明の各熱間圧延および冷間圧延作業での厚さの減少率は、この発明の実施に重要ではない。しかし、特定の製品に対しては、縮小および温度の慣例を使わねばならない。一般に、良い結果は、熱間圧延作業が厚さの減少を15ないし99%の範囲内で行い、冷間圧延が10ないし85%の範囲内で減少を行うときに得られる。当業者には分るように、この発明の最も好適な実施例によって行うストリップ鋳造は、上に概説したような熱間圧延工程を必ずしも必要としない供給素材を提供する。供給素材をそのようなストリップ鋳造技術で造った場合、熱間圧延工程は、全く避けることができ、従って、この発明の実施には随意である。
本発明の概念は、多種多様な製品に使うための広範囲のアルミニウム合金に適用可能である。一般に、1000、2000、3000、4000、5000、6000、7000および8000シリーズからの合金が本発明の実施に適する。
この実施例の基本概念を説明したので、次にこの発明の実施方法の例示として用意した以下の例を参照する。サンプル供給素材は、2次樹枝状結晶のアーム間隔が10ミクロン以下になるように十分急速に固化した鋳放しアルミニウム合金であった。
例8
検査1および検査2で、二本ベルトストリップ鋳造機を使ってアルミニウム合金を鋳造することによって、表3に示す成分を有するアルミニウム合金および従来技術の例を実行し、そこではベルトを溶融金属か鋳造した金属ストリップに接触していない間に冷却して、厚さ2.54mmの鋳造金属ストリップを作る。次に、この鋳造ストリップを各例に対してこの表に示す通りに処理し、表3に示す特性の生成物を作る。例示した従来技術のプロセスは、この従来技術のプロセスのストリップ鋳造は、試験1および試験2と同じ手法を使って実行することを除いて、米国特許第4,292,044号に記載されているものである。表3は、従来のインゴットプロセスによって厚さ660mmのインゴットに生産したAA3104およびAA5182についてそこに示す組成を有するアルミニウム合金に対する典型的データも示す。缶座屈強さは、5182を除く全ての合金について示し、比較の容易のために厚さ0.284mmに補正した。
これらの試験は、本発明が作った予期せぬ結果を示す。この発明の概念による徐冷に代る急速焼入れは、熱間圧延があっても無くても、かなり高い強度を出す。低合金含有率アルミニウム合金に対するこの発明の実施で得た強度は、典型的に缶蓋およびつまみに使われる高合金含有率アルミニウム合金であるAA5182のそれに、データが示すように、接近する。この発明のプロセスは、優れた強度を与えるだけでなく、耳伸びも同等以下にする。
Figure 0003878214
手順、定式化および使い方の詳細に、この発明の精神、特に以下の請求項で定義する精神から逸脱することなく、種々の変更および修正を行うことが出来ることが分るだろう。

Claims (7)

  1. アルミニウム合金容器用の缶蓋およびつまみを製作するための方法において:
    (a)アルミニウム合金をストリップ鋳造して、缶蓋およびつまみに製作可能な熱いストリップ鋳造供給素材を作る工程、
    (b)合金元素が金属間化合物として実質的に析出するのを防ぐために、この熱い供給素材を急冷する工程、
    (c)この供給素材を急速加熱して、この供給素材を焼鈍しおよび合金元素の実質的な析出をさせずに再結晶させる工程、
    (d)合金元素の実質的な析出を避けるために、この焼鈍した供給素材を焼入れする工程、および
    (e)この焼入れした供給素材を冷間圧延して、この供給素材の厚さを減らす工程を含む方法。
  2. 請求項による方法にいて、記アルミニウム合金が2%未満のマグネシウムを含む方法。
  3. 請求項による方法であって、急冷処理直前に圧延する工程を含む方法。
  4. 請求項による方法にいて、各工程を一連の連続する直列作業で実行する方法。
  5. 請求項による方法であって、上記冷間圧延供給素材に温度104〜204℃で少なくとも1時間時効処理を施してこの供給素材の強度を増す工程を含む方法。
  6. 請求項による方法にいて、記アルミニウム合金が0〜約0.6重量%の珪素、0〜約0.8重量%の鉄、0〜約0.6重量%の銅、約0.2〜約1.5重量%のマンガンおよび約0.2〜約2重量%のマグネシウムを含み、残りがアルミニウムとその通常の不純物である方法。
  7. アルミニウム合金シート素材を一連の連続する直列作業で製造するための方法において:
    (a)ストリップ鋳造またはスラブ鋳造により、板またはスラブの形状の熱いアルミニウム合金供給素材を製造する工程、および
    (b)再結晶を起こさせる中間加熱を行わずに、前記供給素材を圧延して、追加圧延が必要のない最終製品寸法にする工程であり、該工程において、合金元素の実質的な析出を十分に防止できる温度まで、アルミニウム合金が急冷される工程を含む方法。
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