JP3876612B2 - 椅子 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンパクトで座り心地の良好な椅子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、椅子全体の前後巾が背凭れ部の取付高さによって規定され、前脚の前端又は座部の前端と背凭れ部の後端との間の寸法が椅子の前後巾寸法となるようにした構成の椅子が知られている。このような椅子には、例えば後傾させた前脚と、前脚の中間高さ位置に回転可能に前傾姿勢で支持させた後脚と、前脚及び後脚に対して回転可能に支持させた座部とを具備し、前脚における上端部には背凭れ部を設け、着座者の背中を後方から支持するように構成された折り畳み椅子が考えられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところでこのような折り畳み椅子の場合、背凭れ部を強度維持のためにその両端を前脚の上端部に沿うように取り付けることが多い。このようなものであると、傾斜する前脚に対する背凭れ部を高い位置に配置しようとすると必然的に前脚を上方まで延長しなければならず、その延長された前脚の上端部に背凭れ部が取り付けられるため、椅子全体から見て背凭れ部の位置が後方に位置付けられることになる。また、椅子の幅寸法が座又は脚の後端内で収まっている場合もあるが、前脚が傾斜していれば背凭れ部の前脚に対する取付位置を一定以上高く設定することにより椅子全体の幅寸法が変化することになる。したがって、このような折り畳み椅子を例えば体育館のような限られたスペースに多数並べて配置する場合、背凭れ部の前脚に対する取付高さ位置によっては椅子全体の前後巾が比較的大きくなるため、前後方向に並べる椅子の数を増やして収容人数の増加を図ろうとすれば前後の椅子同士の間に形成される通路の巾が狭くなって通りにくい通路になるとともに前席との距離が詰まって圧迫感が感じられ、一方、通路の通り易さと着座時の余裕を優先して通路を広く取ろうとすれば椅子の数及び収容人数を減らさざるを得なくなるという不具合が生じていた。
【0004】
そこで本発明は、以上のような問題を解消するために、多数の椅子を前後に配置する場合、より多くの椅子を配置することができるとともに通路も広く確保することができ、さらには快適な座り心地も得ることができる椅子を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の椅子は、前脚、後脚、座部及び凭れ部を具備してなり、凭れ部の取付高さによって椅子全体の前後巾が変化し得るものであり且つ着座により凭れ部が後傾し得ない構造のものであって、座部の上面側に水平面に対して7〜8°後傾する着座面を設定するとともに、前記凭れ部を、着座者の腰部前弯部に対応する位置で凭れ部の着座者と接触する凭れ面を形成し、当該凭れ面における下端部側に前傾面を形成して配置するとともに上端部側に後傾面を形成し、前記後傾面と前記前傾面とを腰部前弯部に沿うように一体的に連続させ、且つ肩甲骨に対応する位置が開放されているように構成し、前記着座面と前記前傾面とによって側面視鋭角をなす着座空間を形成していることを特徴とする。
【0006】
ここで、「凭れ部の取付高さによって椅子全体の前後巾が変化し得る構造を有する」椅子には、凭れ部の取付高さ位置によって常に椅子の前後巾寸法が規定されている構造の椅子が含まれるのはもちろんであるが、凭れ部や座部や脚等の椅子の一部が動作することにより複数の使用状態が得られるような椅子であって、いずれか一の使用状態でも凭れ部の取付高さによって椅子全体の前後巾寸法が規定される可能性がある構造を有する椅子も含まれる。
【0007】
このような構成のものであれば、椅子全体の前後巾を規定する凭れ部が着座者として標準的な成人の腰を支持する比較的低い位置に配置されることによって、従来の椅子のように着座者の背中を支持する背凭れ部を有する椅子と比較した場合、椅子の前後巾を小さくすることができることになる。そのため、多数の椅子を前後方向に並べて配置すれば、椅子一つあたりが占める前後方向の領域が小さくなるので、同一面積の場所では従来の椅子よりも多くの椅子を配置して収容人数を増やすことができるようになる。一方、従来の椅子と同様のピッチで前後に椅子を並べた場合には、椅子同士の間に形成される通路を広く確保することができるため、通路の通り易さを向上し、着座時の圧迫感を解消することができる。さらに、ちょうど腰の前弯部を支持する位置に凭れ部が配置されていることから、着座者が後方に体を反らすと背筋を伸ばしたリフレッシュ姿勢を容易にとることもできることになる。
【0008】
特に本願発明は、着座者の腰部前弯部の前方に湾曲した形状に沿って着座者を良好に支持し得るようにするためには、凭れ部の着座者と接触する凭れ面における上端部側に後傾面を形成するとともに、下端部側に前傾面を形成し、後傾面と前傾面とを一体的に連続させていることを特徴としている。
【0009】
また、着座者が凭れ部に凭れかけた際の安定感をより向上するために、前記後傾面と前傾面とを、着座者の腰部前弯部に対応する位置において連続させることを特徴としている。
【0010】
さらに、凭れかけたときだけでなく、着座者の臀部の安定した支持も実現するために、座部の上面側に後傾する着座面を設定し、該着座面と前記前傾面とによって楔状をなす着座空間を形成することを特徴としている。
【0011】
このような椅子において、前脚が上方に向けて漸次後傾するものである場合、前脚に対して凭れ部を簡単な構造で強度も維持しつつ取り付けるためには、凭れ部に該前脚に沿って直接取り付けられる取付部を形成することが望ましい。
【0012】
また、このような構成の椅子の好ましい具体的態様としては、上方に向けて漸次後傾するように配置した前脚の中間高さ位置に後脚の上端部を前傾姿勢で支持させるとともに、座部をこれら前脚及び後脚に亘って支持させて、前脚の上端部に前記凭れ部を配置し、椅子全体の前後巾の後端を凭れ部の後端によって規定している椅子が挙げられる。
【0013】
特に体育館等の常に椅子を配置した状態にはなく必要時にのみ配置するような場合、並べた椅子をコンパクトに片付けられるようにするためには、後脚の上端部を前脚に回転可能に支持させるとともに、座部を前脚及び後脚に回転可能に支持させて、これら前脚、後脚及び座部を折り畳み可能にすることが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0015】
図1に示すこの実施形態の椅子Aは、前脚1、後脚2、座部3、及び凭れ部4とを備えたいわゆる折り畳み式のものである。
【0016】
前脚1は、図1及び図2に示すように1本の例えばアルミ製丸パイプ材を折り曲げ成形することによって、上方に向かって漸次後傾する姿勢で配置される左右一対の前傾部11と、前傾部11の下端部11b同士をほぼ水平な姿勢で繋ぐ水平部12とを形成したものである。水平部12には左右一対の樹脂製接地部材13を取り付けて、この椅子Aを開いて使用状態にした際の安定化を図っている。ここで、本実施形態の前傾部1の長さ寸法を約729mm程度としている。
【0017】
後脚2も同様に、図1及び図2に示すように1本の例えばアルミ製丸パイプ材を折り曲げ成形することによって、上方に向かって漸次前傾する姿勢で配置される左右一対の後傾部21と、後傾部21の下端部21b同士をほぼ水平な姿勢で繋ぐ水平部22とを形成したものを主体としている。後傾部21の上端部21aには、1本のロッドを突没可能に挿入しており、そのロッドの上端部を取付具24を介して前脚1の前傾部11の中間高さ位置に回転可能に取り付けている。なお、各図面は椅子Aの使用状態を示したものであるため前記ロッドは図面上に表れないが、椅子Aを使用状態から折り畳む課程で後傾部21の上端部21aから次第に突出して表出するものである。また、水平部22には、前脚1と同様に左右一対の樹脂製接地部材23を取り付けている。
【0018】
座部3は、図1及び図2に示すように矩形状をなすアルミ丸パイプ材等からなる座フレーム31に合成樹脂一体成形により形成した概略面板状をなす座板32を取り付けた構成のもので、座板32の上面を着座面3Aとしている。しかして座部3全体を、後端部側が前端部側よりも下になるように傾斜させた姿勢で、座フレーム31の側部を前脚1と後脚2とにそれぞれ回転可能に取り付けている。ここで、座部3の取付に際しては、座フレーム31を、前脚1に対しては前傾部11の中間高さ位置に直接ビス止めし、後脚2に対しては後傾部21の上端部に設けたブラケット25にビス止めするようにしている。なお、座部3の後傾角度は、水平面に対して例えば7〜8°程度に設定している。
【0019】
凭れ部4は、図1及び図2に示すように合成樹脂を一体成形してなる板状の部材であって、前面側を着座者の腰に接触し肩甲骨を開放するように支持する凭れ面41としている。この凭れ面41は、中間高さ位置に置いて側面視「く」の字形状をなすように湾曲させており、その上端部側を上方に向けて後へ傾斜させた後傾面41aとし、下端部側を下方に向けて後へ傾斜させた前傾面41bとしている。なお、後傾面41aの後傾角度及び前傾面41bの前傾角度は、通常の成人における腰椎の前弯形状における上方への後傾角度と下方への前傾角度に対応させて、それぞれ鉛直面に対して例えば約25°、10°程度に設定している。また凭れ部4の両側端部には、取付部として下向きに開口する円筒状の貫通孔42をそれぞれ形成しており、この貫通孔42に前記前傾部11の上端部11aを挿入して嵌め込むことによって、凭れ部4を前脚1に取り付けている。このようにして凭れ部4を前脚1に取り付けると、凭れ部4と座部3との間には上下方向に所定の大きさを有する空間が形成されるが、その際、前傾面41aと着座面3Aとによって形成される楔状をなす前記空間を着座空間Sとしている。
【0020】
また、この凭れ部4の上端部を後方へ突出するように屈曲しており、その屈曲する部位の後端4xが、椅子A全体の後端となるようにしている。なお、この椅子Aの前端は、前脚1の前端となる部位すなわち前傾部11の下端部11b又は水平部12ないしは接地部材13によって規定されており、折り畳み椅子Aの前後巾寸法w1(本実施形態では約429mm)が、前脚1の前端から凭れ部4の後端4xまでの水平距離によって決定される。さらに、この椅子Aの高さ寸法h1(本実施形態では約685mm)は、前脚1及び後脚2の下端から凭れ部4の上端までの垂直距離によって規定されることになる。そして、前脚1の前傾部11に沿う方向における長さ寸法、すなわち椅子Aを折り畳んだ際の長手寸法L1は、本実施形態では約800mmとなる。
【0021】
次に、このような構成の椅子Aを、例えば体育館のような場所において前後方向に多数配置した場合について説明する。なお、本実施形態との比較のために、まず従来より知られている椅子Bの構成及び配置例について簡単に説明する。
【0022】
図5に示す従来の椅子Bは、本実施形態の椅子Aと略同様の構成を有する折り畳み式のものであって、前脚110、後脚120、座部130及び凭れ部140を備えている。そして、前脚110の前傾部111の寸法(約737mm)は、本実施形態における前脚1の前傾部11の寸法(既述した約729mm)よりも長尺であって、その上端部に凭れ部140を取り付けている。この凭れ部140は、着座者の背中、具体的には胸椎の後に凸となる後弯部を支持する位置に取り付けられたいわゆる背凭れであり、前述の前傾部111の寸法をそれに対応させている。このような椅子Bでは、その前後巾寸法w2(約485mm)が前脚110の前端から凭れ部140の後端までの水平距離に対応し、高さ寸法h2(約730mm)が前脚110及び後脚120の下端から凭れ部140の上端までの垂直距離に対応している。さらに、この椅子Bを折り畳んだ際の長手寸法となる前傾部111に沿う方向における寸法L2は、本実施形態の椅子Aにおける同寸法L1よりも長く、約846mmとなる。そして、図5には、このような椅子Bを、前後の椅子Bの間に巾寸法d1の通路Rに相当する間隔を空けて所定長さDの領域に配置した場合(図示例では3つ)を示している。
【0023】
これに対して本実施形態の椅子Aを、図3に示すように前記長さDの領域に巾寸法d1の通路Rを確保して前後に並べて配置すると、椅子Aの前後巾寸法w1が従来の椅子Bの前後巾寸法w2よりも小さいため、図5に示す状態よりも後側の椅子Aを前方に詰めて配置することができるため、より多数の椅子Aを配置することができるようになる。
【0024】
一方、本実施形態の椅子Aを、図4に示すように各椅子Aを図5に示す従来の椅子Bと同一数量(3つ)前後に並べて配置すれば、前期と同様に椅子Aの前後巾寸法w1が従来の椅子Bの前後巾寸法w2よりも小さいことから、前後の椅子A同士の間に形成される通路Rの巾寸法d2が前記巾寸法d1よりも大きくなるため、通路をRより広く確保できる上に、着座時の足下空間を広げて余裕のある着座状態が得られることになる。
【0025】
また、いずれの状態に椅子Aを配置しても、椅子Aに着座者Mが腰を下ろした場合、図2に想像線で示すように着座者Mの臀部Mcは、前記楔状の着座空間Sにすっぽりと嵌まり込むことになって、その着座空間Sに安定的に保持される。また、着座者Mの腰部は、腰椎Mbの前方に凸となる前弯形状に伴って前弯した形状(腰部前弯部Maと称する)となっており、この腰部前弯部Maを凭れ部4の凭れ面41に密着させるように着座者Mが後へ体をあずけると、後傾面41aと前傾面41bとが滑らかに連続する部位が腰部湾曲部Maを後方から押す格好となるため、程良い指圧効果も得られることになる。もちろん、着座者Mの通常の着座状態においても、凭れ面41の形状は腰部前弯部Maの形状に対応しているため、この凭れ部4によって高い安定感で着座者Mを支持することができる。
【0026】
以上のように、着座者Mの腰部前弯部Maを支持し肩甲骨に対応する位置を開放するように配置した凭れ部4の取付高さによって椅子A全体の前後巾寸法w1が変化するような構造を有する本実施形態の椅子Aによれば、椅子A全体の前後巾寸法w1を従来の椅子Bと比較して小さくコンパクトにすることができるため、複数の椅子Aを前後方向に並べて配置すると、同じ長さDの領域に従来の椅子Bの場合と同一の巾寸法d1の通路Rを確保しつつより多数の椅子Aを配置して収容人数を増やすことができ、一方、従来の椅子Bの場合と同じ数の椅子Aを前後に並べて配置すると、より広い幅寸法d2の通路Rを確保してその通路Rの通り易さを向上しつつ着座時の圧迫感を解消することが可能である。さらに、凭れ部4は腰部前弯部Maを支持することから、着座者Mが体を反らすと背筋を伸ばしたリフレッシュ姿勢を容易にとることができる。
【0027】
特に、凭れ部4に形成した取付部たる貫通孔42を後傾させた前脚1に沿って直接取り付けるようにしているため、簡単な構造で凭れ部4を前脚1に取り付けることができ、その結果凭れ部4に掛かる荷重を受ける強度も容易に確保することができる。
【0028】
また、本実施形態の椅子Aは、前脚1、後脚2及び座部3を回転させて折り畳むことができる折り畳み椅子であるので、上述の配置例のように必要時にのみ椅子A配置するような体育館等の施設で使用すれば、並べた椅子Aをコンパクトに片付けて収納時の省スペース化を図ることができる。そして、凭れ部4によって着座者Mの要部前弯部Maに沿うように配置して肩甲骨に対応する位置を開放するために前脚1の前傾部11の長さ寸法を、従来の椅子Bの背凭れ部140のように着座者の肩甲骨から肩付近までを支持するように前傾部111の長さ寸法よりも短く設定し、さらに折り畳んだ際の長手寸法L1を従来の椅子Bの同寸法L2よりも短くなるようにしているので、椅子Aを折り畳むと従来の椅子Bよりもコンパクトになり、収納スペースの削減にも大いに寄与することになる。
【0029】
さらに、この椅子Aは、前脚1とそれに支持された後脚2とに亘って座部3を支持させて、前脚1の上端部11aに配置した凭れ部4の後端4xが椅子A全体の前後巾の後端となるようにしたものである。そして、凭れ部4の前面側に設定した凭れ面41の上端部側を後傾面41aとし、下端部側を前傾面41bとして、これら後傾面41aと前傾面41bとを一体的に連続させているため、背凭れ面41の全体形状を、腰椎4bの前弯形状に伴った着座者Mの腰部前弯部4aの形状に対応させることができ、着座者Mの腰の支持を有効なものとすることができる。さらに、後傾面41aと前傾面41bとが連続する部位を、着座者Mの腰椎前弯部Maに対応する位置に形成しているので、その連続する部位によって腰椎前弯部4aを後から押して快適な指圧効果を得ることができる。また、後傾面41aと前傾面41bとの連続部位を境にして、後傾面41aでは着座者Mの腰4aから背中にかけての範囲を支持し、前傾面41bでは腰4aから臀部Mcにかけての範囲をそれぞれ適切な角度で支持することができるので、凭れ部4に凭れたときの安定性の向上も図ることができる。
【0030】
さらに、座部3の後傾する着座面3Aと凭れ部4の前傾面41aとによって形成される楔状の着座空間Sには、着座者Mの臀部Mcを嵌まり込ませて着座時の安定性をより向上することができる。
【0031】
なお、本発明は上記実施形態のものに限られず、前後の脚、座部、凭れ部の形状や素材などを本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更することができる。特に折り畳み椅子全体の後端が凭れ部の上端部における後端と一致していなくても、凭れ部のいずれかの箇所がその凭れ部の後端となっていれば、その位置が椅子全体の後端に規定されることになる。
【0032】
また、凭れ部の傾斜角度が変更可能な椅子である場合、その傾斜角度のうちの一態様において当該凭れ部の後端が椅子全体の前後巾の後端と一致するように構成することもできる。さらに、折り畳み椅子においては、前脚と後脚との開脚角度を変化させて使用可能なものである場合であっても、その開脚角度のうちの一態様において当該凭れ部の後端が椅子全体の前後巾の後端と一致するように構成してもよい。すなわち、本発明は、上記実施形態の椅子のように凭れ部の後端が常に椅子全体の前後巾の後端となっている構造に限らず、凭れ部や座部や脚等の椅子の一部が動作することにより複数の使用状態が得られるような椅子が、少なくとも一の使用状態で凭れ部の後端が椅子全体の前後巾の後端になり得る構造を有するように構成するようにすることもできる。
【0033】
さらに本発明は、折り畳み椅子以外にも種々の椅子に適用できるものである。
【0034】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0035】
すなわち、本発明の椅子によれば、着座者の腰部前弯部に沿って肩甲骨に対応する位置を開放するように配置した凭れ部の取付高さによって椅子全体の前後巾が変化し得る構成を有しているため、着座者の背中を支持する背凭れ部を備えた従来の椅子と比べてより低い位置に凭れ部が配置されることによって全体の前後巾を小さくコンパクトにすることができる。その結果、多数の椅子を前後方向に並べて配置した場合、椅子一つあたりが占める前後方向の領域をより小さくすることができるため、従来の椅子よりも小さい間隔でより多くの椅子を配置して収容人数を増やすことが可能となり、さらに従来の椅子と同じ間隔で前後に椅子を並べると椅子同士の通路を広げて通路の通り易さを向上するとともに着座時の圧迫感を解消することが可能となる。さらに、凭れ部は腰の前弯部を支持する位置に配置されることから、着座者が後方に体を反らすと背筋を伸ばしたリフレッシュ姿勢を容易にとることができ、座り心地の快適さが損なわれることもない。
【0036】
また、凭れ部に後傾する前脚に対して直接取り付けられるようにした取付部を形成している場合には、極めて簡単な取付構造による凭れ部の取り付けが可能であり、そのために凭れ部に掛かる着座者等の荷重を支持するための強度維持も容易に図ることができる。
【0037】
具体的に、椅子を、後傾させた前脚の中間高さ位置に後脚の上端部を前傾姿勢で支持させるとともに、これら前脚及び後脚に亘って座部を支持させて、前脚の上端部に配置した凭れ部の後端が椅子全体の前後巾の後端となるように構成すれば、上記の効果を奏し得る簡単な構成の椅子を容易に形成することができる。
【0038】
さらに、後脚を前脚に回転可能に支持させ、座部を前脚及び後脚に回転可能に支持させて、これら前脚、後脚及び座部を折り畳み可能な折り畳み椅子である場合には、通常は椅子を配置せず必要時にのみ配置するような体育館等の施設で使用すれば、並べた椅子をコンパクトに片付けることができる有用な椅子とすることが可能である。
【0039】
特に、凭れ部の凭れ面において、その上端部側に後傾面を形成し、下端部側に前傾面を形成して、これら後傾面と前傾面とを一体的に連続させている場合には、背凭れ面の形状が着座者の腰椎前弯部の前方に湾曲した形状に対応することとなり、着座者の腰を有効に支持することができる。この場合、後傾面と前傾面とが連続する部位を、着座者の腰椎前弯部に対応する位置に形成すると、その連続する部位が着座者の腰部前弯部をちょうど前方に押すように当たることになり、その部位を境に後傾面で着座者の腰から背中にかけての範囲を支持し、前傾面で腰から臀部にかけての範囲をそれぞれ適切な姿勢で支持することができ、着座者が凭れ部に凭れかけた際の安定性をさらに向上することが可能である。
【0040】
さらに、座部の上面側に後傾するように設定した着座面と前記凭れ部の前傾面とによって楔状の着座空間を形成すれば、この着座空間には着座者の臀部を嵌まり込ませることができるため、着座時の安定性をより向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である折り畳み椅子を示す斜視図。
【図2】同実施形態を示す左側面図。
【図3】同実施形態の折り畳み椅子の配置例を説明する側面図。
【図4】同実施形態の折り畳み椅子の他の配置例を説明する側面図。
【図5】同実施形態に対応する従来の折り畳み椅子の配置例を説明する側面図。
【符号の説明】
1…前脚
2…後脚
3…座部
3A…着座面
4…凭れ部
4x…後端
41…凭れ面
41a…後傾面
41b…前傾面
42…取付部(貫通孔)
A…椅子
S…着座空間
w1…前後巾

Claims (4)

  1. 前脚、後脚、座部及び凭れ部を具備してなり、凭れ部の取付高さによって椅子全体の前後巾が変化し得るものであり且つ着座により凭れ部が後傾し得ない構造のものであって、
    座部の上面側に水平面に対して7〜8°後傾する着座面を設定するとともに、
    前記凭れ部を、着座者の腰部前弯部に対応する位置で凭れ部の着座者と接触する凭れ面を形成し、当該凭れ面における下端部側に前傾面を形成して配置するとともに上端部側に後傾面を形成し、前記後傾面と前記前傾面とを腰部前弯部に沿うように一体的に連続させ、且つ肩甲骨に対応する位置が開放されているように構成し、
    前記着座面と前記前傾面とによって側面視鋭角をなす着座空間を形成していることを特徴とする椅子。
  2. 前脚が上方に向けて漸次後傾するものであって、凭れ部に該前脚に沿って取り付けられる取付部を形成していることを特徴とする請求項1記載の椅子。
  3. 上方に向けて漸次後傾するように配置した前脚の中間高さ位置に後脚の上端部を前傾姿勢で支持させるとともに、座部をこれら前脚及び後脚に亘って支持させて、前脚の上端部に前記凭れ部を配置し、椅子全体の前後巾の後端を凭れ部の後端によって規定していることを特徴とする請求項1又は2記載の椅子。
  4. 後脚の上端部を前脚に回転可能に支持させるとともに、座部を前脚及び後脚に回転可能に支持させて、これら前脚、後脚及び座部を折り畳み可能にしていることを特徴とする請求項1、2又は3記載の椅子。
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