JP3876310B2 - リゾチーム感受性新規微生物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、組換えタンパク質の産生に適したロドコッカス属微生物に関する。具体的には、野生型株と比べて低濃度のリゾチームに対して感受性であり、容易に溶菌が可能な変異株に関する。該変異株を用いることにより発現タンパク質の抽出回収を容易に行うことができる。
【0002】
【従来の技術】
微生物を宿主とした組換えタンパク質の発現に係る技術として、大腸菌を宿主とした発現系が広く一般に利用されている。その理由として、宿主微生物としての安全性が確認されていること、増殖が早いこと、分子生物学的実験操作が充分に確立されていること等を含め実験室における取り扱いが極めて容易であることが挙げられる。その一方で、組換えタンパク質の発現において、大腸菌に見られない有用性、優位性を持つ宿主微生物の開発が進められている。
【0003】
ロドコッカス属微生物は一部を除き病原性が無く、通常の実験室内で容易に培養が可能であるといった必須条件に加え、産業上極めて有用な微生物触媒としての機能を有しているため、近年様々な分子生物学的技術が開発されている。例えば、該微生物にさらに有用な機能を付加する目的で、遺伝子組換え技術に係る開発が行われ、大腸菌およびロドコッカス属微生物のいずれにおいても自立複製が可能なシャトルベクターが確立されている(R, De Mot et al., Microbiology 143, 3137-3147 (1997))。また、ロドコッカス属微生物においては転移可能なトランスポゾンの存在も報告されており(I, Nagy et al., J. Bacteriol. 179, 4635-4638 (1997) )遺伝子破壊や染色体への外来遺伝子の組み込み等による該微生物の機能改良が期待される。
【0004】
こうした分子生物学的基盤の確立の上に、微生物触媒としての機能をさらに高めることを目的として、組換えタンパク質の発現のためのベクターの開発が行われている(特開平10-248578)。
【0005】
ロドコッカス属微生物であるロドコッカス・エリスロポリスは微生物触媒としての有用性に加えて、4℃という低温環境下での増殖が可能であるという際だった特徴を有する。それゆえ、これまでには確立されていなかった、大腸菌等を用いた場合には不可能な温度域での組換えタンパク質等の物質生産を可能にすることが期待され、かかる目的で誘導型発現ベクターの開発がなされている(既出願、田村;平成14年8月12日出願)。
【0006】
しかしながら、ロドコッカス属の微生物は他のグラム陽性菌と比べて細胞壁の構造が特殊で強固であるため、該微生物からの細胞内容物の抽出は大腸菌等に比べて煩雑かつ困難である。すなわち、ロドコッカス属微生物は、微生物を溶菌するために一般的に用いられるリゾチームなどの細胞壁溶解酵素に対して極めて強い抵抗性を有しているため、その溶菌方法として、高濃度のペニシリン等の抗生剤に一定時間接触させることで細胞壁を弱めた上でリゾチームによる溶菌処理を行うという方法や、長時間に及ぶ超音波処理によって物理的に菌体を破砕する方法がとられている。このような方法では、処理が煩雑になることに加えて、大量の菌体の処理が困難であること、検体間での処理に差が出やすいこと等産業利用を図る上で大きな問題点がある。また、ペニシリン等の抗生剤は細胞壁の新規の合成を阻害することでその効果をもたらすものであり、合成が完了した細胞壁に対しては何ら影響を及ぼさない。従って、低温下等に見られるような急速な増殖が期待されない状況ではその効果は著しく低下するものと考えられる。
【0007】
なお、ロドコッカス属に見られる細胞壁の構造はコリネ型細菌にも共通のものであることが知られており(C. E. Barry III et al., Prog. Lipid Res. 37, 143-179 (1988) )、形質転換等の分子生物学的操作を容易にする目的において本発明と類似の発明がなされている(特公平01-003475,T. Hirasawa et al., J. Bacteriol. 182, 2696-2701 (2000) )。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、リゾチームに対する感受性が高まり、低濃度のリゾチームで容易に溶菌し得るロドコッカス属微生物であって、外来遺伝子を組込んで発現させた後に、リゾチーム処理を行うことにより容易に該タンパク質を回収することのできるロドコッカス属微生物の提供を目的とする。また、本発明は、前記リゾチームに対する感受性が高いロドコッカス属微生物を用いて外来タンパク質を産生させる方法を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは細胞内容物の抽出処理が困難であるという点を克服しロドコッカス属微生物を用いた組換えタンパク質の発現系を完成させることを目的とし、野生型株と比べて極めて低濃度のリゾチームに対して感受性を有するロドコッカス属新規微生物を見出した。具体的には野生型株に対して突然変異の誘発を行い、リゾチーム含有培地で生育できない変異株を取得した。突然変異誘発の方法としては一般にニトロソグアニジン等の化学変異剤を用いる方法や放射線を照射する方法等がとられるが、本発明では安全性、簡便性といった点を考慮し紫外線照射による方法をとった。さらに、本発明者らは該微生物を用いることにより、ペニシリン等による前処理なしに、リゾチーム処理のみによる溶菌が可能となり、その結果菌体内に蓄積された組換えタンパク質等細胞内容物の抽出が従来の方法に比べて極めて簡便に行えることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、
(1) 野生型ロドコッカス属微生物に比べ、リゾチームに対する感受性が高い変異ロドコッカス属微生物、
(2) ロドコッカス属微生物がロドコッカス・エリスロポリスである(1)のロドコッカス属微生物、
(3) ロドコッカス・エリスロポリスがロドコッカス・エリスロポリスL-65(受託番号 FREM P-18885)またはロドコッカス・エリスロポリスL-88(受託番号 FERM P-18886)である(2)のロドコッカス属微生物、
(4) 野生型ロドコッカス属微生物に比べ、リゾチームに対する感受性が高い変異ロドコッカス属微生物を外来タンパク質をコードする遺伝子を用いて形質転換し、該遺伝子を発現させ、前記ロドコッカス属微生物をリゾチームで処理して、前記タンパク質を抽出回収することを含む、タンパク質を産生する方法、
(5) ロドコッカス属微生物がロドコッカス・エリスロポリスである(4)のタンパク質を産生する方法、および
(6) ロドコッカス・エリスロポリスがロドコッカス・エリスロポリスL-65(受託番号 FREM P-18885)またはロドコッカス・エリスロポリスL-88(受託番号 FERM P-18886)である(5)のタンパク質を産生する方法、である以下、本発明について詳細に説明する。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明のロドコッカス属微生物は、野生型ロドコッカス属微生物に比べ、リゾチームに対する感受性が高い変異ロドコッカス属微生物である。本発明のロドコッカス属微生物は、特定の種に限られず、ロドコッカス・エリスロポリス(R.erythropolis)、ロドコッカス・ファシアンス(R.fascians)、ロドコッカス・オパカス(R.opacus)等が挙げられる。野生型ロドコッカス微生物とは、ロドコッカス属に属する遺伝的に変異をしていない微生物をいい、例えばロドコッカス・エリスロポリスJCM3201が挙げられる。すなわち、本発明のリゾチームに感受性が高いロドコッカス属微生物は、野生型のロドコッカス属微生物を親株として変異誘導し得た変異体であって、親株に比べリゾチーム感受性が高くなっている変異リゾチーム属微生物である。リゾチームに対する感受性が高いとは、低いリゾチーム濃度で溶菌し得ることをいう。微生物を培養している培地にリゾチームを添加した場合に生育が阻止されるとき、その微生物はリゾチームに対する感受性を有するという。例えば、微生物の生育を阻止できる最小濃度のリゾチーム濃度(最小生育阻止リゾチーム濃度)によりリゾチームに対する感受性を表すことができる。リゾチームの由来も限られず、例えば卵白リゾチームが挙げられる。最小生育阻止リゾチーム濃度は、例えばロドコッカス属微生物を1×10〜1×105細胞/10μlに培地で調製し、該調製液10μlに、リゾチームを数百μg/mlから数μg/ml含むように段階希釈した培地に添加し、数日間培養し、ロドコッカス属微生物の生育を阻止するリゾチーム濃度により表すことができる。また、一定濃度のロドコッカス属微生物にリゾチームを添加し、培養を続け吸光度の変化を測定することによってもリゾチーム感受性の程度を決定することができる。この場合、リゾチーム非感受性株はリゾチームによっても溶菌せず増殖を続けるので経時的に吸光度は上昇していくが、リゾチーム感受性株は、リゾチームにより溶菌していくので吸光度は急激に減少する。
【0012】
本発明のリゾチームに対する感受性が高いロドコッカス属微生物の最小生育阻止リゾチーム濃度は、50μg/ml以下、好ましくは25μg/ml以下、特に好ましくは13μg/ml以下である。これは、野生株すなわち親株の最小生育阻止リゾチーム濃度の8分の1以下、好ましくは16分の1以下、特に好ましくは30分の1以下である。
【0013】
通常ロドコッカス属微生物はリゾチームに対する抵抗性が高くリゾチーム単独では、微生物体を溶菌することができず、高濃度のペニシリン等の抗生剤を用いて、増殖している微生物の細胞壁合成を阻害し、微生物の細胞壁を弱めた上でリゾチームを作用させる必要があるが、本発明のロドコッカス属微生物は、リゾチーム単独の処理により溶菌させることができる。
【0014】
本発明のリゾチームに対する感受性が高いロドコッカス属微生物は、野生型のロドコッカス属微生物、例えばロドコッカス・エリスロポリスJCM3201を化学的変異原または物理的変異原で処理し、寒天培地上で培養し、生育したコロニーをリゾチームを含有する培地とリゾチームで含有しない培地で培養し、リゾチームを含有する培地で生育しない菌を選択することにより得ることができる。リゾチームに対する感受性は上述の感受性試験法により測定することができる。化学的変異原としては、N-メチル-N'-ニトロ-N-ニトロソグアニジン、マスタードガス等のアルキル化剤、ヒドラジン、亜硝酸等の非アルキル化剤、5-ブロモウラシル、2-アミノプテリン等のDNA塩基のアナログ、アクリジンオレンジ等のDNA挿入剤が挙げられ、物理的変異原としては、紫外線、X線、γ線、中性子線等が挙げられる。変異原による微生物の処理方法、用いる化学的変異原の濃度、用いる物理的変異原の強度等は公知の方法に従って、適宜選択すればよい。
【0015】
本発明のリゾチームに対する感受性が高いロドコッカス属微生物の例として、ロドコッカス・エリスロポリスL-65菌株(受託番号FERM P-18885)およびロドコッカス・エリスロポリスL-88菌株(受託番号 FERM P-18886)が挙げられる。
【0016】
本発明のリゾチームに対する感受性の高いロドコッカス属微生物は、リゾチームに対する感受性が野生株すなわち親株に比較して高くなってるが、アンピシリン、カナマイシン、クロラムフェニコール、テトラサイクリン、チオストレプトン等の抗生剤の少なくとも1種以上に対する感受性は野生株と比較して同等で有意の差はないか、あるいはあったとしても野性株と比較してリゾチーム感受性ほどの差はない。すなわち、本発明のリゾチームに対する感受性が高いロドコッカス属微生物を特定の抗生剤耐性遺伝子を選択マーカーとして組込んであり、外来遺伝子を組込んだ発現ベクターを用いて形質転換し、該形質転換体を選択マーカーに基づいて選択しようとした場合、形質転換されていないロドコッカス属微生物は該抗生剤に対する感受性が低下していないので生育できず、形質転換体のみを選択することができる。この点で、本発明のリゾチームに対する感受性の高いロドコッカス属微生物は、選択に用いようとする抗生剤に対する感受性が低下していなければよく、他の抗生剤に対する感受性が低下していてもよい。
【0017】
本発明のリゾチームに対する感受性が高いロドコッカス属微生物を用いて、組換えタンパク質を効率的に得ることができる。すなわち、本発明のリゾチームに対する感受性が高いロドコッカス属微生物を他の生物種に由来する外来タンパク質をコードする遺伝子で形質転換し、該形質転換ロドコッカス微生物を該遺伝子を発現しうる条件で培養することにより前記外来タンパク質を発現させ、ついで発現タンパク質を微生物体内に保持している微生物をリゾチームで処理することにより、該タンパク質が抽出され、抽出液から該タンパク質を容易に精製し回収することができる。本発明のロドコッカス属微生物の形質転換は公知の方法により行えばよい。この際、本発明のリゾチームに対する感受性の低下したロドコッカス属微生物の形質転換効率は、野生株すなわち親株と比較して同等かあるいは、大きな差はない。変異誘導の影響で多少形質転換効率が低下することもあるが、外来タンパク質の発現産生の効率を大きく低下させるような低下は認められない。
【0018】
形質転換は、例えば公知のロドコッカス属微生物用発現ベクターを用いることにより行うことができる。また、本発明者らが構築した、チオストレプトンで誘導発現が可能な発現ベクターpHN170を用いて行うことができる。
【0019】
形質転換により外来遺伝子を組込んだロドコッカス属微生物を培養し、外来遺伝子を発現させた後に、微生物体を遠心分離等により集め、リゾチームを溶解させたリン酸緩衝液等の緩衝液中に懸濁させ、リゾチームの至適温度付近の温度で数十分から数時間インキュベーションを行う。微生物体はリゾチームの作用により溶菌し、発現したタンパク質が緩衝液中に抽出される。抽出されたタンパク質を公知のタンパク質精製法で精製することにより該タンパク質を得ることができる。溶菌の際に用いるリゾチームの濃度は、0.1mg/ml〜10mg/ml、好ましくは約1mg/mlである。精製は、各種の分離精製方法により行うことができる。例えば、硫酸アンモニウム沈殿、ゲルろ過、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー等を単独でまたは適宜組合せて用いることができる。この際、発現産物がGST、His tag等との融合タンパク質として発現される場合は、目的タンパク質と融合しているペプチドまたはタンパク質の性質を利用して精製することもできる。例えば、GSTはグルタチオンに対して親和性を有するので、グルタチオンを担体に結合させたカラムを用いるアフィニティークロマトグラフィーにより効率的に精製することができる。
【0020】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されない。
〔実施例1〕
リゾチーム感受性菌株の製造
ロドコッカス・エリスロポリスJCM3201をLB培地(1%Difco Bacto Tryptone、0.5%Difco Yeast Extract、1%塩化ナトリウム)で30℃にて振とう培養した。対数増殖期中期に適宜希釈し1枚当たり約5×103細胞相当の菌体を1.5%寒天を含むLB培地上に塗布し、紫外線照射装置(アトー社製、出力4W)を用いて波長254nmの紫外線を塗布面に対し15cm離して20秒間照射した。紫外線照射を行った培地を30℃で2日間静置培養すると、1枚当たり約5×102個のコロニーが形成された。コロニーを楊子でかき取り約150μlのLB培地で満たした96穴プレートに接種し、よく懸濁した後、一部を50μg/mlの卵白由来リゾチーム(シグマ社製、以下単にリゾチームと表記)を含む約150μlのLB培地で満たした96穴プレートに接種した。これら1対のプレートを30℃にて2日間静置培養し、リゾチームを含まないLB培地でのみ生育可能な変異株をリゾチーム感受性株として取得した。本発明に係るリゾチーム感受性新規微生物としてロドコッカス・エリスロポリスL-65菌株およびロドコッカス・エリスロポリスL-88菌株が挙げられる。これらの菌株は平成14年6月12日付で独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター(日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1中央第6)に、微生物寄託番号FERM P-18885およびFERMP-18886としてそれぞれ寄託されている。該菌株をLB培地に接種し、30℃にて振とう培養を行い対数増殖期中期の培養液の一部を新たなLB培地10μl中に約1×105、1×104、1×103、1×102、1×10細胞が含まれるように希釈し、50、25、12.5および6.3μg/mlのリゾチームを含有するLB寒天培地上にそれぞれ滴下した。この培地を30℃にて2日間培養した後、菌体の生育の有無を確認することで最小生育阻止濃度を決定した(表1および図1)。図に示すごとく、リゾチームを含まないLB寒天培地およびリゾチーム12.5μg/ml含有LB寒天培地にJCM3201、L-65およびL-88を滴下培養した。滴下した菌株は上段がJCM3201、中段がL-65、下段がL-88であり、培養液中の菌体数は左から、1×105、1×104、1×103、1×102、1×10である。
【0021】
【表1】
Figure 0003876310
【0022】
〔実施例2〕
ロドコッカス・エリスロポリスL-65培養液へのリゾチーム添加による濁度の変化
100mlのLB培地にロドコッカス・エリスロポリスL-65を植え30℃にて振とう培養し、対数増殖期の初期から1時間ごとに吸収波長600nmでの培養液の吸光度(OD600)を測定した。OD600が0.2前後に達した時点で半量ずつ2本に分け、一方はそのまま、もう一方は終濃度12.5μg/mlのリゾチームを添加しそれぞれさらに培養を続けながら吸光度の測定を行った。この結果を図2に示した。ロドコッカス・エリスロポリスL-65の培養液に12.5μg/mlのリゾチームを添加した場合と添加しない場合の増殖の様子を600nmの吸光度で示した。OD600がおよそ0.2になった時点でリゾチームを添加した(矢印で図示)。リゾチームを添加した場合には吸光度が急激に低下することが観察された。これはリゾチームによって溶菌が起きたためと考えられる。
【0023】
〔実施例3〕
ロドコッカス・エリスロポリスL-88培養液へのリゾチーム添加による濁度の変化
実施例2と同一の操作をロドコッカス・エリスロポリスL-88で行った場合の吸光度の測定結果を図3に示した。ロドコッカス・エリスロポリスL-88の培養液に12.5μg/mlのリゾチームを添加した場合と添加しない場合の増殖の様子を600nmの吸光度で示した。OD600がおよそ0.2になった時点でリゾチームを添加した(矢印で図示)。リゾチームを添加した場合には吸光度が急激に低下することが観察された。これはリゾチームによって溶菌が起きたためと考えられる。
【0024】
〔比較例1〕
ロドコッカス・エリスロポリスJCM3201培養液へのリゾチーム添加による濁度の変化
実施例2と同一の操作をロドコッカス・エリスロポリスJCM3201で行った場合の吸光度の測定結果を図4に示した。ロドコッカス・エリスロポリスJCM3201の培養液に12.5μg/mlのリゾチームを添加した場合と添加しない場合の増殖の様子を600nmの吸光度で示した。OD600がおよそ0.2になった時点でリゾチームを添加した(矢印で図示)。リゾチームの添加の有無に関わらず増殖の傾向は変わらないことが観察された。
【0025】
〔実施例4〕
リゾチーム感受性菌株のアンピシリンに対する感受性
ロドコッカス・エリスロポリスL-65およびロドコッカス・エリスロポリスL-88のアンピシリンに対する感受性を実施例1と同様の方法により決定した。即ち、該菌株をLB培地に接種し、30℃にて振とう培養を行い対数増殖期中期の培養液の一部を新たなLB培地10μl中に約1×105、1×104、1×103、1×102、1×10細胞が含まれるように希釈し、15、10、1および0.1μg/mlのリゾチームを含有するLB寒天培地上にそれぞれ滴下した。この培地を30℃にて2日間培養した後、菌体の生育の有無を確認することで最小生育阻止濃度を決定した(表2)。同様にカナマイシン、クロラムフェニコール、テトラサイクリンおよびチオストレプトンに対する感受性の比較も行ったが、野生株と変異株の間で有意な差は認められなかった。
【0026】
【表2】
Figure 0003876310
【0027】
〔実施例5〕
リゾチーム感受性菌株の形質転換効率
ロドコッカス・エリスロポリスの形質転換はエレクトロポレーション法によった。以下にその詳細を述べる。ロドコッカス・エリスロポリスJCM3201、ロドコッカス・エリスロポリスL-65およびロドコッカス・エリスロポリスL-88株をそれぞれLB培地100mlにて対数増殖期に至るまで30℃で振とう培養した。培養液を30分間氷冷し、遠心分離し、菌体を回収した。これに100mlの氷冷滅菌水を加え、よく撹拌し、再び遠心分離し、菌体を回収した。これに100mlの氷冷10%グリセリン溶液を加え、よく撹拌し、遠心分離し、菌体を回収した。この氷冷10%グリセリン溶液での洗浄をもう一度繰り返し、菌体を5mlの氷冷10%グリセリン溶液に懸濁し、この菌体400μlとロドコッカス・エリスロポリスでの自立複製が可能なプラスミドDNA(pHN144:中島、田村、全長配列を配列番号1に示した)の混合液をエレクトロポレーションキュベット(Bio-Rad社:0.2cmギャップキュベット)に移し、同社の遺伝子導入装置ジーンパルサーIIを用いて、電場強度12.5kV/cmで、パルスコントローラーの設定はキャパシタンス25μF、外部抵抗400Ωにてそれぞれ電気パルスを与えた。電気パルス処理した菌体とDNAの混合液を1mlのLB培地に混合し、30℃にて4時間培養した後集菌し、10μg/mlチオストレプトン含有LB寒天培地に塗布し、30℃にて3日培養し、それぞれの形質転換体を得た。このときのDNA1μgあたりの形質転換効率(コロニー形成数)を表3に示した。
【0028】
【表3】
Figure 0003876310
【0029】
〔実施例6〕
ロドコッカス・エリスロポリスL-65株を用いた組換えタンパク質の抽出
ロドコッカス・エリスロポリス菌体内で自立複製可能で、かつチオストレプトンによる誘導によりC末側6×ヒスチジンタグをもつプロリンイミノペプチダーゼ(以下PIPと表記)タンパク質(T. Tamura et al., FEBS Lett. 398, 101-105 (1996) )を発現すべく構築されたプラスミド(pHN170:中島、田村、全長配列を配列番号2に示した)をロドコッカス・エリスロポリスL-65株にエレクトロポレーション法により導入し、テトラサイクリン(20μg/ml)含有LB寒天培地上で形質転換体を選別した。形質転換体をテトラサイクリン(8μg/ml)含有LB培地4mlに植え、吸収波長600nmでの培養液の吸光度が0.8に達するまで30℃にて振とう培養した。この全量をチオストレプトン(1μg/ml)含有LB培地40mlに加え、羽根付きフラスコで16時間旋回培養しPIPタンパク質の発現を誘導した後、1,500×g、15分間の遠心操作で集菌した。菌体を300mM食塩含有50mMリン酸緩衝液(pH8.0)4mlに懸濁後リゾチームを終濃度1mg/mlとなるように添加した。37℃で1時間インキュベーションした後、氷上にて冷却し10,000×g、15分間の遠心操作を行い上清(s)と沈殿(p)に分離した。得られた上清(s)のうち1mlを別の微量遠心チューブにとりわけ、あらかじめ300mM食塩含有50mMリン酸緩衝液(pH8.0)で平衡化しておいたNi-NTA Superflow(QIAGEN社製)50μlを添加し、上下反転しながら4℃にて1時間インキュベーションした。300mM食塩および10%グリセリン含有50mMリン酸緩衝液(pH6.0)1mlで、3回洗浄した後500mM EDTA、300mM食塩および10%グリセリン含有50mMリン酸緩衝液(pH6.0)50μlで6×ヒスチジン融合PIPタンパク質を溶出した。このうち10μlをSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動に供したところ6×ヒスチジン融合PIPタンパク質のアミノ酸配列から予想される分子量(34.3KDa)付近に明瞭なバンドが検出された(図5)。一方で、得られた沈殿(p)は8M尿素含有100mMリン酸2水素ナトリウム-10mMトリス塩酸緩衝液(pH8.0)1mlに再懸濁し30分間放置した後、10,000×g、15分間の遠心操作を行い上清を新たな微量遠心チューブに移し、あらかじめ8M尿素含有100mMリン酸2水素ナトリウム-10mMトリス塩酸緩衝液(pH8.0)で平衡化しておいたNi-NTA Superflow50μlを添加し、上下反転しながら室温にて1時間インキュベーションした。8M尿素含有100mMリン酸2水素ナトリウム-10mMトリス塩酸緩衝液(pH6.3)1mlで3回洗浄した後500mM EDTAおよび8M尿素含有100mMリン酸2水素ナトリウム-10mMトリス塩酸緩衝液(pH8.0)50μlで6×ヒスチジン融合PIPタンパク質を溶出した。このうち10μlをSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動に供した(図5)。Mは分子量マーカーであり各バンドのおよその分子量を図左に示した。図5中、各レーンは以下のバンドパターンを示した。
【0030】
レーン1(JCM3201、s);JCM3201株でPIPを発現させた場合の上清から得られた試料を泳動したもの。未変性条件緩衝液(尿素を含まない)中ではほとんど溶菌しないので目的のバンド(矢印で図示)は検出されない。レーン2(JCM3201、p);JCM3201株でPIPを発現させた場合の沈殿から得られた試料を泳動したもの。変性条件緩衝液(尿素を含む)中でわずかに溶菌し、目的のバンドが薄く確認される。
【0031】
レーン3(JCM3201+amp、s);JCM3201株でPIPを発現させた場合の上清から得られた試料を泳動したもの。ただし、ここでは集菌直前の2時間に渡ってアンピシリンによる処理を施してある。アンピシリンによってリゾチームに対する感受性が高まり、未変性条件緩衝液中でも溶菌が起こり目的のバンドが十分確認できる。
【0032】
レーン4(JCM3201+amp、p);JCM3201株でPIPを発現させた場合の沈殿から得られた試料を泳動したもの。ただし、ここでは集菌直前の2時間に渡ってアンピシリンによる処理を施してある。アンピシリンで前処理をしてもなお未変性条件緩衝液中では溶菌されなかった菌体が、変性条件緩衝液中で溶菌し、目的のバンドが検出されたと考えられる。
【0033】
レーン5(L-65、s);L-65株でPIPを発現させた場合の上清から得られた試料を泳動したもの。リゾチーム処理によって完全に溶菌し、目的のバンドが検出される。
レーン6(L-65、p);L-65株でPIPを発現させた場合の沈殿から得られた試料を泳動したもの。沈殿には溶菌後の細胞残滓のみが含まれると考えられ目的のバンドは検出されない。
【0034】
レーン7(L-88、s);L-88株でPIPを発現させた場合の上清から得られた試料を泳動したもの。L-65株の場合と同様のことが考えられる。
レーン8(L-88、p);L-88株でPIPを発現させた場合の沈殿から得られた試料を泳動したもの。L-65株の場合と同様のことが考えられる。
なお、上記操作で用いた抗生剤は、5mgテトラサイクリンを1mlの50重量%エタノールに溶解したもの、または10mgチオストレプトンを1mlのジメチルスルホオキシドに溶解したものを必要量使用した。
【0035】
〔実施例7〕
ロドコッカス・エリスロポリスL-88株を用いた組換えタンパク質の抽出
実施例6と同一の操作をロドコッカス・エリスロポリスL-65株に代えてロドコッカス・エリスロポリスL-88株を用いて行った(図5)。
【0036】
〔比較例2〕
ロドコッカス・エリスロポリスJCM3201株を用いた組換えタンパク質の抽出
実施例6と同一の操作をロドコッカス・エリスロポリスL-65株に代えてロドコッカス・エリスロポリスJCM3201株を用いて行った(図5)。
【0037】
〔比較例3〕
ロドコッカス・エリスロポリスJCM3201株を用いた組換えタンパク質の抽出
ロドコッカス・エリスロポリスL-65株に代えてロドコッカス・エリスロポリスJCM3201株を用いて実施例6のごとく形質転換体を作製し、チオストレプトンによるPIPタンパク質の発現誘導を行った。集菌を行う2時間前に50mg/mlアンピシリン水溶液480μlを添加し(終濃度600μg/ml)、集菌以下実施例6と同様の操作を行い得られた試料を電気泳動に供した(図5)。
【0038】
【発明の効果】
実施例に示すように、本発明のロドコッカス属微生物はリゾチームに対する感受性が野生株に比べ高くなっている。また、形質転換効率は野性株と比べて大きく変わっていない。従って、本発明のロドコッカス属微生物を外来タンパク質をコードする遺伝子で効率的に形質転換し、該タンパク質を発現させた後に、リゾチームで溶菌させることにより容易に該タンパク質を抽出し、回収することができる。
【0039】
【配列表】
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【0040】
【配列表フリーテキスト】
配列番号1:プラスミドpHN144
配列番号2:プラスミドpHN170
【図面の簡単な説明】
【図1】 段階希釈した培養液をLB寒天培地に滴下し生育状態を比較した図である。
【図2】 ロドコッカス・エリスロポリスL-65の増殖曲線を示した図である。
【図3】 ロドコッカス・エリスロポリスL-88の増殖曲線を示した図である。
【図4】 ロドコッカス・エリスロポリスJCM3201の増殖曲線を示した図である。
【図5】 PIPタンパク質をロドコッカス・エリスロポリスL-65、L-88およびJCM3201で発現させた場合のSDSポリアクリルアミド電気泳動の図である。

Claims (2)

  1. 野生型ロドコッカス属微生物に比べ、リゾチームに対する感受性が高い変異ロドコッカス属微生物であるロドコッカス・エリスロポリスL-65(受託番号 FREM P-18885)またはロドコッカス・エリスロポリスL-88(受託番号 FERM P-18886)。
  2. 野生型ロドコッカス属微生物に比べ、リゾチームに対する感受性が高い変異ロドコッカス属微生物であるロドコッカス・エリスロポリスL-65(受託番号 FREM P-18885)またはロドコッカス・エリスロポリスL-88(受託番号 FERM P-18886)を外来タンパク質をコードする遺伝子を用いて形質転換し、該遺伝子を発現させ、前記ロドコッカス属微生物をリゾチームで処理して、前記タンパク質を抽出回収することを含む、タンパク質を産生する方法。
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