JP3876181B2 - 流体圧回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、遮断弁を有する流体圧回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の油圧ショベルなどの油圧回路は、図3に示されるように、可変容量型ポンプ11の吐出ライン12と複数のアクチュエータ13,14との間に、コントロール弁15の複数のメインスプール16,17と、ポンプ圧とアクチュエータ負荷圧との差圧により開口面積が調整されるコンペンセータ弁21,22とが設けられ、また、シャトル弁20などを経て取出されたアクチュエータ13,14の最大負荷圧をポンプ流量制御用の負荷圧信号として可変容量型ポンプ11の容量可変手段11aに導く負荷圧信号通路23が設けられている。
【0003】
また、可変容量型ポンプ11の吐出ライン12は、差圧式リリーフ弁24を経てタンク25に連通可能に設けられ、この差圧式リリーフ弁24の外部パイロット圧作用部には、アクチュエータ13,14の負荷圧信号通路23が導かれている。
【0004】
そして、システムの最大負荷圧をポンプ流量制御用の負荷圧信号として利用するロードセンシング回路により、可変容量型ポンプ11から吐出されたポンプ圧と、アクチュエータ13,14の最大負荷圧との差圧が、可変容量型ポンプ11の容量可変手段11aで設定された一定の圧力となるように制御される。
【0005】
図4はコンペンセータ弁21,22の構造を示し、コントロール弁15の弁本体31の一部に複数の孔32が穿設され、これらの孔32内にそれぞれ円筒状の可動弁体33が摺動自在に嵌合されている。
【0006】
これらの可動弁体33の下側には、メインスプール16,17からの通路34が連通され、また、各可動弁体33の上側には、それぞれスプリング室35が設けられ、これらのスプリング室35には、コンペンセータ弁21,22を下方へ付勢するスプリング36が設けられ、さらに、負荷圧信号通路23がオリフィス37を介し連通されている。
【0007】
コンペンセータ弁21,22の中間部に設けられた仕切壁部33aより下側には、流量制御用の孔38が多数穿設され、コンペンセータ弁21,22の上方への移動量に応じて、これらの孔38を経てメインスプール16,17からの通路34と、アクチュエータ13,14への室39とを連通する開口面積が変化する。
【0008】
このように、コンペンセータ弁21,22には、上側から負荷圧信号が作用し、下側からポンプ圧がメインスプール16,17を介して作用可能となっている。
【0009】
コンペンセータ弁21,22は、それぞれのアクチュエータに対し1つずつ用意されており、作動されているアクチュエータに対応するコンペンセータ弁21,22の下側には、ポンプ圧が印加されるが、作動していないアクチュエータに対応するコンペンセータ弁21,22の下側には、ポンプ圧が印加されない。
【0010】
例えば、図3に示されるように、一方のアクチュエータ13が作動しており、他方のアクチュエータ14が作動していないメインスプール状態のとき、作動しているアクチュエータ13に対応するコンペンセータ弁21には、図4において、その上下に高圧が導かれており、上下部間の差圧が小さいため、このコンペンセータ弁21の可動弁体33と弁本体31との摺動面間のクリアランスからのリーク量は微少である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図3に示されるように作動していないアクチュエータ14に対応するコンペンセータ弁22には、図4において、その下側にポンプ圧が導かれておらずドレンしており、一方、その上側に負荷圧信号通路23からの負荷圧が導かれており、上下部間の差圧が大きいため、負荷圧信号通路23からコンペンセータ弁22の可動弁体33と弁本体31との摺動面間のクリアランスを経てリークするリーク量は多くなり、リークによる負荷圧信号の低下が発生する。
【0012】
さらに、コンペンセータ弁21,22の可動弁体33と弁本体31とのクリアランスは、新車時に小さくても、長期稼動による摩耗に従い大きくなり、リークによる負荷圧信号の低下が発生するおそれもある。
【0013】
このように、ロードセンシング回路は、システムの最大負荷圧をポンプ流量制御用の負荷圧信号として利用しているが、この負荷圧信号がリークにより圧力低下を起こすと、可変容量型ポンプ11の容量可変手段11aにより設定されるポンプ圧も低下し、性能不良を起こす問題がある。
【0014】
また、本来は、正常範囲内の摩耗であっても、ユーザによってはさらに機体を使用したい要望がある場合、従来はコントロール弁15の全体を交換しているが、コントロール弁15の交換は、多大なコストおよび交換時間によるマシンダウンを引き起こしている。
【0015】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、リークにより信号圧が低下する不具合を容易に防止または解消できる流体圧回路を提供することを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載された発明は、可変容量型ポンプにアクチュエータの負荷圧信号をフィードバックするロードセンシング回路と、ロードセンシング回路の負荷圧信号通路中に設けられ一定以上のリーク量を検出して負荷圧信号通路を遮断する遮断弁とを具備した流体圧回路であり、ロードセンシング回路の負荷圧信号通路中に、一定以上のリーク量に対して負荷圧信号通路を遮断する遮断弁を設けることで、リークによるロードセンシング回路の負荷圧信号の低下による不具合を、容易に防止でき、または低コストかつ短時間にて復旧させることができ、このような不具合がフィールドにて発生した場合にも対応できる。
【0017】
請求項2に記載された発明は、請求項1記載の流体圧回路において、ポンプ圧とアクチュエータの負荷圧との差圧により開口面積が調整されるコンペンセータ弁を複数具備し、遮断弁は、リークを起こしたコンペンセータ弁に対して設けられたものであり、リークを起こしたコンペンセータ弁のみに遮断弁を設けて、コンペンセータ弁の摩耗などによる負荷圧信号の低下に対する対策を施すことができる。
【0018】
請求項3に記載された発明は、請求項2記載の流体圧回路における複数のコンペンセータ弁が、コントロール弁と共通の弁本体と、弁本体の1つの面に開口された複数の孔と、これらの孔内に摺動自在に嵌装された複数の可動弁体と、複数の孔が開口された弁本体の面に設けられ各孔を塞ぐカバー体とを具備し、複数の遮断弁は、複数のコンペンセータ弁のカバー体に設けられたものであり、コンペセータ弁の弁本体はコントロール弁の弁本体と共通であるが、少なくともカバー体のみを脱着することで、このカバー体に遮断弁を容易に追加設置でき、従来のようなコントロール弁の交換または大きな改造をすることなく、不具合対策を施すことが可能となる。
【0019】
請求項4に記載された発明は、請求項3記載の流体圧回路において、遮断弁を内蔵しカバー体に螺着されたプラグと、遮断弁を内蔵することなくカバー体に螺着されたダミープラグとを具備したものであり、プラグを脱着することで、遮断弁を容易に脱着できるとともに、不具合が発生しないアクチュエータに関しては遮断弁が内蔵されていないダミープラグを用いて、コスト低減を図れる。また、必要最小限の部品交換でリーク量の増大に対処できる。
【0020】
請求項5に記載された発明は、請求項1乃至4のいずれか記載の流体圧回路における遮断弁が、弁座体と、弁座体に対し接離自在に対向された逆止弁体と、逆止弁体内に設けられたオリフィスと、オリフィスを経た流量により生じた差圧に抗する方向に逆止弁体を付勢するスプリングとを具備したものであり、遮断弁は、弁座体、オリフィスを有する逆止弁体およびスプリングのシンプルな構造であるから、限られたスペースに設置でき、周辺に配置された配管などとの干渉も防止できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図1および図2に示された一実施の形態を参照しながら詳細に説明する。
【0022】
図1は、油圧ショベルなどの油圧回路に用いられている流体圧回路を示し、可変容量型ポンプ11の吐出ライン12と複数のアクチュエータ13,14との間に、コントロール弁15が設置されている。
【0023】
このコントロール弁15には、複数のメインスプール16,17と、ポンプ圧とアクチュエータ負荷圧との差圧により開口面積が調整されるコンペンセータ弁21,22とが設けられている。
【0024】
さらに、シャトル弁20などを経て取出されたアクチュエータ13,14の最大負荷圧を、ポンプ流量制御用の信号圧としての負荷圧信号として、可変容量型ポンプ11の容量可変手段11aに導く信号圧通路としての負荷圧信号通路23が設けられている。
【0025】
また、可変容量型ポンプ11の吐出ライン12は、差圧式リリーフ弁24を経てタンク25に連通可能に設けられ、この差圧式リリーフ弁24の外部パイロット圧作用部には、負荷圧信号通路23が導かれている。
【0026】
このようにして、油圧システムの最大負荷圧をポンプ流量制御用の負荷圧信号として利用するために、可変容量型ポンプ11にアクチュエータ13,14の負荷圧信号をフィードバックする信号圧回路としてのロードセンシング回路30が構成され、このロードセンシング回路30により、可変容量型ポンプ11から吐出されたポンプ圧と、アクチュエータ13,14の最大負荷圧との差圧が、可変容量型ポンプ11の容量可変手段11aで設定された一定の圧力となるように制御される。
【0027】
図2はコンペンセータ弁21,22の構造を示し、コントロール弁15と共通の弁本体31の一部に穿設された複数の孔32が弁本体31の1つの面に開口され、これらの孔32内にそれぞれ円筒状の可動弁体33が摺動自在に嵌装されている。
【0028】
これらのコンペンセータ弁21,22の下側には、メインスプール16,17からの通路34が連通され、また、各コンペンセータ弁21,22の上側には、それぞれスプリング室35が設けられ、これらのスプリング室35には、コンペンセータ弁21,22を下方へ付勢するスプリング36が設けられている。
【0029】
コンペンセータ弁21,22の中間部には仕切壁部33aが設けられ、この仕切壁部33aより下側には、流量制御用の孔38が多数穿設され、コンペンセータ弁21,22の上方への移動量に応じて、これらの孔38を経てメインスプール16,17からの通路34と、アクチュエータ13,14への室39とを連通する開口面積が変化する。
【0030】
また、図1に示されるように、各アクチュエータ13,14の各コンペンセータ弁21,22に対する信号圧通路としての負荷圧信号通路23a,23b中に、一定以上のリーク量を検出して負荷圧信号通路23a,23bを遮断する遮断弁41,42がそれぞれ設けられている。
【0031】
これらの遮断弁41,42は、リークを起こしたコンペンセータ弁21,22に対して設けられたものであり、リークを起こさない新品のコンペンセータ弁に対しては必ずしも設けなくても良い。
【0032】
図2に示されるように、各コンペンセータ弁21,22の孔32が開口された弁本体31の面には、各孔32を塞ぐカバー体43がシール部材44を介して一体的に設けられ、このカバー体43に各遮断弁41,42が設けられている。
【0033】
すなわち、カバー体43にプラグ45が螺着され、プラグ45にシール部材46,47が嵌着され、このプラグ45に、負荷圧信号通路23を連通する径方向の負荷圧信号通路48と、この負荷圧信号通路48を遮断弁41,42に連通する軸方向の負荷圧信号通路23a,23bとが穿設され、プラグ45の下部に遮断弁41,42が内蔵されている。なお、スプリング36の上端は、カバー体43に嵌着されたスプリング受け体49により係止されている。
【0034】
遮断弁41,42は、プラグ45の下面から軸方向に穿設された装着孔に逆止弁体51が摺動自在に嵌入され、この逆止弁体51の下側の小径部52にコイル状のスプリング53が嵌着され、さらに、プラグ45の下端に開口されたねじ孔に弁座体54がシール部材55を介して螺着され、この弁座体54により圧縮されたスプリング53によって、弁座体54に対し接離自在(上下動自在)に対向された逆止弁体51に対して、弁座体54から離反する方向のプリセット荷重が付与されている。
【0035】
このように、逆止弁体51は、弁座体54との間に圧縮状態で設けられたスプリング53により、弁座体54から離反する上向き方向に付勢されているとともに、逆止弁体51内にはオリフィス56が設けられているので、このオリフィス56を経た流量により逆止弁体51の上側と下側との間には下向き方向の差圧が生じる。スプリング53は、この差圧が作用する方向に抗する上向き方向に逆止弁体51を付勢している。
【0036】
逆止弁体51には、オリフィス56の上側に軸方向の通孔57が形成され、オリフィス56の下側に径方向の通孔58が形成され、逆止弁体51の小径部52の周囲にスプリング室59が形成され、弁座体54に通孔60が形成され、これらの通孔57、オリフィス56、通孔58、スプリング室59および通孔60により負荷圧信号通路が形成されている。
【0037】
また、摩耗によるリークが起きていないコンペンセータ弁(図示せず)に対しては、遮断弁41,42を内蔵しないダミープラグ(図示せず)が、カバー体43に螺着されている。
【0038】
このダミープラグは、プラグ45と同様の外形であるが、内部には遮断弁41,42の替わりに、固定オリフィス(図示せず)が設けられている。
【0039】
次に、この実施の形態の作用効果を説明する。
【0040】
図1に示されるように、一方のメインスプール16がパイロット操作されて、一方のアクチュエータ13が作動されているときは、対応するコンペンセータ弁21のメインスプール16側にはポンプ圧が印加され、アクチュエータ13側には負荷圧が印加される。
【0041】
このような作動中のアクチュエータ13に対応するコンペンセータ弁21には、図2において、可動弁体33の上側および下側に高圧が導かれており、上下部間の差圧が小さいため、このコンペンセータ弁21の可動弁体33と弁本体31との摺動面間のクリアランスが摩耗により大きくなっても、このクリアランスで発生するリーク量は微少である。
【0042】
これに対し、図1に示されるように、他方のメインスプール17が中立位置にあって、他方のアクチュエータ14が停止されているときは、対応するコンペンセータ弁22のメインスプール17側にはポンプ圧が印加されないが、アクチュエータ14側には荷重などの負荷圧が印加される。
【0043】
このような作動停止中のアクチュエータ14に対応するコンペンセータ弁22には、図2において、その可動弁体33の下側にポンプ圧が導かれておらずドレンしており、一方、その可動弁体33の上側には、負荷圧信号通路23から通孔57、オリフィス56、通孔58、スプリング室59および通孔60により形成された負荷圧信号通路を経て、アクチュエータ14にかかる荷重などによる負荷圧が導かれており、可動弁体33の上下部間の差圧が大きいため、コンペンセータ弁22の可動弁体33と弁本体31とのクリアランスが摩耗などにより大きくなったときは、負荷圧信号通路23から逆止弁体51などの負荷圧信号通路、およびこのコンペンセータ弁22のクリアランスを経てリークする流量が発生する。
【0044】
逆止弁体51にはオリフィス56が設けられているので、このオリフィス56を経て流れる油の流量により、逆止弁体51のオリフィス56より上側と下側との間には、下向き方向に作用する差圧が発生する。
【0045】
この差圧により、スプリング53に抗して逆止弁体51が下向きに移動し、弁座体54に密着して、通孔60を閉じる。
【0046】
このため、コンペンセータ弁22のクリアランスを経たリーク量を最小限で抑えることができ、リークによる負荷圧信号通路23の負荷圧信号の低下を防止でき、ロードセンシング回路30の機能を正常に維持できる。
【0047】
ロードセンシング回路30は、負荷圧信号通路23を経て可変容量型ポンプ11の容量可変手段11aに送られるポンプ流量制御信号により、ポンプ吐出流量を可変制御できるとともに、差圧式リリーフ弁24に送られる圧力設定信号により、可変容量型ポンプ11から吐出されるポンプ圧が負荷圧より一定圧高くなるように制御できる。
【0048】
このように、ロードセンシング回路30の負荷圧信号通路23a,23b中に、インラインで、一定以上のリーク量を検出してこれらの負荷圧信号通路23a,23bを遮断する遮断弁41,42を設けることで、リークによるロードセンシング回路30の負荷圧信号の低下を防ぎ、負荷圧信号の低下による不具合を、低コストかつ短時間にて復旧させることができる。
【0049】
特に、リークを起こしたコンペンセータ弁21,22のみに遮断弁41,42を必要に応じて設けて、コンペンセータ弁21,22の摩耗などによる負荷圧信号の低下に対する対策を迅速に施すことができ、このような不具合がフィールドにて発生した場合にも対応できる。
【0050】
その際、コンペンセータ弁21,22のカバー体43を加工して遮断弁41,42を追加することにより、あるいは、カバー体43にプラグ45を装着することにより、各コンペンセータ弁21,22に遮断弁41,42を容易に追加設置でき、従来のようなコントロール弁15の交換または大きな改造をすることなく、不具合対策を施すことが可能となる。
【0051】
すなわち、コンペンセータ弁21,22の可動弁体33と弁本体31との摺動面間のクリアランスが摩耗により拡大しても、ユーザによってはさらに機体を使用したい要望がある場合は、コントロール弁15の全体を交換する必要はなく、少なくともカバー体43のみを脱着して、このカバー体43に遮断弁41,42を追加設置すれば良い。
【0052】
あるいは、カバー体43に、プラグ45と同様形状であるが遮断弁41,42が内蔵されていないダミープラグ(図示せず)が装着されている場合は、カバー体43も外す必要がなく、装着されているダミープラグを外して、遮断弁41,42が内蔵されたプラグ45をカバー体43に螺着するのみで、安価な遮断弁41,42を容易に装着できる。
【0053】
言い換えれば、コンペンセータ弁21,22の可動弁体33と弁本体31との摺動面間のクリアランスが摩耗により拡大する前は、すなわち不具合が発生しないアクチュエータに対しては、遮断弁41,42が内蔵されていないダミープラグを用いることにより、コスト低減を図れる。また、必要最小限の部品交換でリーク量の増大に対処できる。
【0054】
このように、コントロール弁15を交換する場合と比較して、コストを低減できるとともに、交換時間も短縮でき、建設機械などの稼働率低下を最小限に抑えることができる。
【0055】
また、遮断弁41,42は、弁座体54、オリフィス56を有する逆止弁体51、スプリング53で構成されるシンプルな構造であるから、従来のコントロール弁とほぼ同じ限られたスペース内に組込むことができ、周辺に配置された配管などとの干渉も防止できる。
【0056】
以上のように、コントロール弁15を交換せずに、かつ、コンペンセータ弁21の可動弁体33と弁本体31との摺動面の摩耗によりリーク量が大きくなった場合にのみ、コンペンセータ弁21,22上の負荷圧信号をカットする遮断弁41,42を簡単に設けることが可能であるから、リーク量が大きくなった場合に生ずる不具合を未然に防止でき、またはリーク量が大きくなったときの不具合を、必要最小限の部品交換で解消でき、低コストかつ短時間にて復旧させることができる。
【0057】
なお、本流体圧回路は、ロードセンシング回路30以外の別の信号圧回路にも適用でき、リークのおそれのある信号圧通路中、またはリークが生じた信号圧通路中に遮断弁41,42を設けることで、一定以上の信号リーク量を検出して信号圧通路を遮断することができる。
【0058】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、ロードセンシング回路の負荷圧信号通路中に、一定以上のリーク量に対して負荷圧信号通路を遮断する遮断弁を設けることで、リークによるロードセンシング回路の負荷圧信号の低下による不具合を、容易に防止でき、または低コストかつ短時間にて復旧させることができ、このような不具合がフィールドにて発生した場合にも対応できる。
【0059】
請求項2記載の発明によれば、リークを起こしたコンペンセータ弁のみに遮断弁を設けて、コンペンセータ弁の摩耗などによる負荷圧信号の低下に対する対策を施すことができる。
【0060】
請求項3記載の発明によれば、コンペセータ弁の弁本体はコントロール弁の弁本体と共通であるが、少なくともカバー体のみを脱着することで、このカバー体に遮断弁を容易に追加設置でき、従来のようなコントロール弁の交換または大きな改造をすることなく、不具合対策を施すことが可能となる。
【0061】
請求項4記載の発明によれば、プラグを脱着することで、遮断弁を容易に脱着できるとともに、不具合が発生しないアクチュエータに関しては遮断弁が内蔵されていないダミープラグを用いて、コスト低減を図れる。また、必要最小限の部品交換でリーク量の増大に対処できる。
【0062】
請求項5記載の発明によれば、遮断弁は、弁座体、オリフィスを有する逆止弁体およびスプリングのシンプルな構造であるから、限られたスペースに設置でき、周辺に配置された配管などとの干渉も防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る流体圧回路の一実施の形態を示す回路図である。
【図2】 同上回路における遮断弁が組込まれたコンペンセータ弁の断面図である。
【図3】 従来の流体圧回路を示す回路図である。
【図4】 従来のコンペンセータ弁の断面図である。
【符号の説明】
11 可変容量型ポンプ
13,14 アクチュエータ
15 コントロール弁
21,22 コンペンセータ弁
23,23a,23b 信号圧通路としての負荷圧信号通路
30 信号圧回路としてのロードセンシング回路
31 弁本体
32 孔
33 可動弁体
41,42 遮断弁
43 カバー体
45 プラグ
51 逆止弁体
53 スプリング
54 弁座体
56 オリフィス
Claims (5)
- 可変容量型ポンプにアクチュエータの負荷圧信号をフィードバックするロードセンシング回路と、
ロードセンシング回路の負荷圧信号通路中に設けられ一定以上のリーク量を検出して負荷圧信号通路を遮断する遮断弁と
を具備したことを特徴とする流体圧回路。 - ポンプ圧とアクチュエータの負荷圧との差圧により開口面積が調整されるコンペンセータ弁を複数具備し、
遮断弁は、リークを起こしたコンペンセータ弁に対して設けられた
ことを特徴とする請求項1記載の流体圧回路。 - 複数のコンペンセータ弁は、
コントロール弁と共通の弁本体と、
弁本体の1つの面に開口された複数の孔と、
これらの孔内に摺動自在に嵌装された複数の可動弁体と、
複数の孔が開口された弁本体の面に設けられ各孔を塞ぐカバー体とを具備し、
複数の遮断弁は、複数のコンペンセータ弁のカバー体に設けられた
ことを特徴とする請求項2記載の流体圧回路。 - 遮断弁を内蔵しカバー体に螺着されたプラグと、
遮断弁を内蔵することなくカバー体に螺着されたダミープラグと
を具備したことを特徴とする請求項3記載の流体圧回路。 - 遮断弁は、
弁座体と、
弁座体に対し接離自在に対向された逆止弁体と、
逆止弁体内に設けられたオリフィスと、
オリフィスを経た流量により生じた差圧に抗する方向に逆止弁体を付勢するスプリングと
を具備したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載の流体圧回路。
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