JP3873161B2 - 携帯端末機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯型電話機に代表される携帯端末機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
携帯端末機、特に、携帯型電話機において、落下に対する保護構造としては、筐体の上部と下部に軟質のゴムまたは樹脂による緩衝材を付けたものが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
以上の通り、携帯型電話機において、従来、緩衝材は、単に筐体の上から装着するだけであり、筐体の落下による電池パックの外れ防止対策はなされていなかった。
【0004】
本発明の課題は、携帯型電話機等の携帯端末機において、筐体及び電池パックと緩衝材との関係に工夫を施して、筐体の落下による電池パックの外れを防止するとともに、電池パックに対する緩衝効果を向上することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決すべく請求項1記載の発明は、
筐体の下部側に電池パックを組み付けて備え、筐体及び電池パックの下部を覆う緩衝材を設けた携帯端末機において、
電池パック下部の両隅部に筐体下部の両隅部に対し窪んだ形状の凹部を形成した構成、
を特徴としている。
例えば、携帯端末機としては、携帯型電話機が代表的であるが、他の無線機等であっても良い。
【0006】
このように、請求項1記載の発明によれば、緩衝材で覆われる電池パック下部の両隅部に筐体下部の両隅部に対し窪んだ形状の凹部を形成した携帯端末機なので、筐体が下部側から落下した時、地面等に対し緩衝材を介して筐体下部の片隅部が当たり、電池パック下部の隅部が地面等に当たるのが凹部により回避される。
これにより、筐体の落下による電池パックの外れを防止できて、電池パック下部の両隅部に対する緩衝効果を向上できる。
【0007】
請求項2記載の発明は、
請求項1記載の携帯端末機であって、
筐体の下端面に対し電池パックの下端面が窪んだ段差部となっている構成、
を特徴としている。
【0008】
このように、請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の電池パックの下端面が筐体の下端面に対し窪んだ段差部となっている携帯端末機なので、筐体が下部側から落下した時、地面等に対し緩衝材を介して筐体の下端面が当たり、電池パックの下端面が地面等に当たるのが段差部により回避される。
これにより、筐体の落下による電池パックの外れを防止できて、電池パックの下端面に対する緩衝効果を向上できる。
【0009】
請求項3記載の発明は、
請求項2記載の携帯端末機であって、
電池パックの凹部及び下端面と緩衝材との間に空間が形成されている構成、
を特徴としている。
【0010】
このように、請求項3記載の発明によれば、請求項2記載の電池パックの凹部及び下端面と緩衝材との間に空間が形成されている携帯端末機なので、筐体が下部側から落下した時、電池パックの下部が地面等に当たるのが緩衝材との間の空間により有効に回避される。
これにより、筐体の落下による電池パックの外れを有効に防止できて、電池パック下部に対する緩衝効果を一段と向上できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る携帯端末機の実施の形態例を図1から図7に基づいて説明する。
【0016】
先ず、図1は本発明を適用した一例としての携帯端末機を示すもので、図1(a)は携帯型電話機の概略正面図、図1(b)は同じく概略側面図、図1(c)は同じく縦断側面図で次の図1(d)の矢印C−C線に沿った断面図、図1(d)は携帯型電話機の概略背面図である。そして、図2〜図7はその細部構成を示すもので、図2は図1における下部の緩衝材を外して筐体と電池パックとの関係を示した概略斜視図で、図3は電池パックの構成を示した概略斜視図であり、図4は図1の細部構成を示すもので、図5は緩衝材を外した下ケース(筐体)構成を示すもので、図6は図3の変形例を示すもので、図7は上部緩衝材を示すものである。
これらの図1〜図7において、1は上ケース(筐体)、2は下ケース(筐体)、3は電池パック、4はアンテナ、5は上部緩衝材、6は下部緩衝材である。
【0017】
携帯型電話機において、図1に示すように、筐体は、上ケース1と下ケース2とを合体してなり、下ケース2のほぼ下半部に電池パック3を組み付けて、下ケース2の上部の片隅部にアンテナ4を備えている。
そして、上ケース1及び下ケース2よりなる筐体の上下を覆う上部緩衝材5と下部緩衝材6を設けている。これらの上部緩衝材5,6は、軟質のゴム製または樹脂製である。
上ケース1の表面には、表示部11、操作キー12、スピーカ13及びマイク14が設けられており、また、電池パック3の下部には充電端子31が設けられている。
【0018】
そして、電池パック3の下部左右の両隅部は、図1(c)及び(d)、図2及び図3に示したように、下ケース2の下部左右の両隅部に対し大きく窪んだ切欠形状の凹部32,32となっている。
さらに、電池パック3の下端面は、下ケース2の下端面に対し平行に若干窪んだ段差部33となっている。
また、下ケース2の下部左右の両隅部について、背面側に窪んだ切欠形状の凹部32,32を形成して、上ケース1との合体面側に隅部34,34を残したものである。
そして、このような電池パック3下部の左右の凹部32,32及び隅部34,34を下部緩衝材6で覆うようにする。
このような電池パック3下部の左右の凹部32,32及びその間の段差部33の存在によって、図1(c)に示したように、電池パック3と下部緩衝材6との間に空間Sが形成されている。
【0019】
次に各部の詳細構成を説明する。
図4は図1の携帯型電話機の細部構成を示すもので、図4(a)は携帯型電話機の概略正面図、図4(b)は同じく概略側面図であり、図4(c)は図4(a)の矢印A−A線に沿った拡大断面図である。そして、図5は図4における下ケースの組付面を示すもので、図5(a)は正面図、図5(b)は図5(a)の矢印B−B線に沿った断面図、図5(c)は図5(a)の矢印C−C線に沿った断面図である。また、図6は図5の変形例を示すもので、図6(a)は側面図、図6(b)は同じく背面図、図6(c)は図6(b)の矢印C−C線に沿った断面図であり、図7は図4における上部の緩衝材を示すものである。
【0020】
図4及び図5に示すように、下ケース2の上ケース1との合体面側の上半部左右に溝(係合凹部)21,21を形成して、上部緩衝材5の左右に突出する差込片(係合凸部)51,51を一体に形成したものである。
即ち、下ケース2の左右の溝21,21に上部緩衝材5の左右の差込片51,51を係合することによって、下ケース2に上部緩衝材5を取り付けている。
なお、図6に示すように(図6(a)は正面図、図6(b)は図6(a)の矢印B−B線に沿った断面図、図6(c)は図6(a)の矢印C−C線に沿った断面図)、下ケース2の左右の溝21,21に、下ケース2の外部に開放される貫通穴22,22を形成するようにしてもよい。
このような貫通穴22を設けることで、例えば、防水仕様の携帯型電話機において、貫通穴22を排水口として使用できるものとなる。
また、貫通穴22を図示しない電話機ホルダーへの固定穴としても利用できるものとなる。
【0021】
また、図7(c)において、52は表示部用開口部である。
このように、上部緩衝材6を下ケース2に差込片51と溝21との凹凸係合により固定するだけであり、従来のようなネジや両面接着テープを用いないため、部品点数及び組付工数の削減が図れる。
【0022】
以上の構成による携帯型電話機によれば、例えば、筐体が下部側から落下した時(通常、電池パックの重みで下部側から落下する確立が高い)、地面等に対し下部緩衝材6を介して上ケース1及び下ケース2の下部の片隅部が当たり、電池パック3の下部については、左右の凹部32,32及びその間の段差部33と、これらと下部緩衝材6との間の空間Sの存在によって、下部緩衝材6を介して地面等に当たるのを有効に回避できる。また、筐体が下部側から落下した時、電池パック3の下部について、背面側の左右の凹部32,32の存在によって、下部緩衝材6を介して地面等に当たるのを回避できる。
従って、落下による電池パック3の外れを防止できて、電池パック3に対する緩衝効果を充分に向上できる。
【0023】
なお、以上の実施の形態例においては、携帯型電話機としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の無線機等の携帯端末機であっても良い。
また、筐体と電池パック及び緩衝材の形状等も任意であり、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
【0024】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の発明に係る携帯端末機によれば、緩衝材で覆われる電池パック下部の両隅部に筐体下部の両隅部に対し窪んだ形状の凹部を形成したため、筐体が下部側から落下した時、電池パック下部の隅部が地面等に当たるのを凹部により回避することができ、従って、筐体の落下による電池パックの外れを防止することができて、電池パック下部の両隅部に対する緩衝効果の向上を達成することができる。
【0025】
請求項2記載の発明に係る携帯端末機によれば、電池パックの下端面が筐体の下端面に対し窪んだ段差部となっているため、筐体が下部側から落下した時、請求項1記載の発明により得られる効果に加え、電池パックの下端面が地面等に当たるのを段差部により回避することができ、従って、電池パックの下端面に対する緩衝効果の向上を達成することができるといった利点が得られる。
【0026】
請求項3記載の発明に係る携帯端末機によれば、電池パックの凹部及び下端面と緩衝材との間に空間を形成したため、筐体が下部側から落下した時、請求項2記載の発明により得られる効果に加え、電池パックの下部が地面等に当たるのを緩衝材との間の空間により有効に回避することができ、従って、筐体落下による電池パックの外れを有効に防止することができて、電池パック下部に対する緩衝効果を一段と向上することができるといった利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一例としての携帯端末機を示すもので、(a)は携帯型電話機の概略正面図、(b)は同じく概略側面図、(c)は同じく縦断側面図で次の(d)の矢印C−C線に沿った断面図、(d)は携帯型電話機の概略背面図である。
【図2】図1における下部の緩衝材を外して筐体と電池パックとの関係を示した概略斜視図である。
【図3】電池パックの詳細を示した概略斜視図である。
【図4】携帯端末機と緩衝材との詳細構成を示すもので、(a)は携帯型電話機の概略正面図、(b)は同じく概略側面図である。
【図5】図4における下ケースの組付面を示すもので、(a)は正面図、(b)は(a)の矢印B−B線に沿った断面図、(c)は(a)の矢印C−C線に沿った拡大断面図である。
【図6】図5の変形例を示すもので、(a)は正面図、(b)は(a)の矢印B−B線に沿った断面図、(c)は(a)の矢印C−C線に沿った断面図である。
【図7】図4における上部の緩衝材を示すもので、(a)は側面図、(b)は同じく背面図、(c)は(b)の矢印C−C線に沿った断面図である。
【符号の説明】
1,2 筐体
21 係合凹部
22 貫通穴
3 電池パック
31 充電端子
32 凹部
33 段差部
34 隅部
5 上部緩衝材
51 係合凸部
6 下部緩衝材
S 空間
Claims (3)
- 筐体の下部側に電池パックを組み付けて備え、筐体及び電池パックの下部を覆う緩衝材を設けた携帯端末機において、
電池パック下部の両隅部に筐体下部の両隅部に対し窪んだ形状の凹部を形成したこと、を特徴とする携帯端末機。 - 筐体の下端面に対し電池パックの下端面が窪んだ段差部となっていること、を特徴とする請求項1記載の携帯端末機。
- 電池パックの凹部及び下端面と緩衝材との間に空間が形成されていること、を特徴とする請求項2記載の携帯端末機。
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JP12269999A Expired - Fee Related JP3873161B2 (ja) | 1999-04-28 | 1999-04-28 | 携帯端末機 |
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