JP3873060B2 - 落雷予測装置および落雷予測結果報知システム - Google Patents

落雷予測装置および落雷予測結果報知システム Download PDF

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Description

本発明は、落雷の発生および推移を予測し、気象防災に資する落雷予測技術に関する。
近年、電子連動装置、電子踏切制御装置、列車無線等の信号通信システムには多くの電子機器が使用され、鉄道輸送の向上に貢献している。これらの機器には、様々な雷害対策が施工されているが、他方では、激しい落雷は電気鉄道において深刻な輸送障害を引き起こすことがあるため、電気・電子機器が万一故障した場合に備えて、早期復旧の準備を整えておくことが重要である。
ここで、落雷が発生するメカニズムについて説明する。空気が地面付近や海面付近で暖められると上昇気流が起こり,上空に行くにしたがい温度が下がるため水蒸気が凝結する。具体的にはまず水滴が生じ,その上ではあられ,さらに上では氷の結晶となる。一般にあられはマイナスの電気を,氷の結晶はプラスの電気を帯びる。氷の結晶が出来るのは空気の温度が−20℃〜−50℃の範囲で,この高さは日本付近では夏場は8〜16km、冬の日本海側では3〜4km付近である。雷雲の中にプラスとマイナスの電気が溜っていくと、その溜った電気を中和するために、雲と雲の間や雲と大地との間で放電が発生する。このうち、雲と大地の間の放電が「落雷」である。また、上述の放電現象の際に発生する火花を「稲光」と云う。
このような落雷の正確な発生位置と発生時刻の予測ができれば、設備が故障した場合の迅速な故障復旧に備えて、鉄道事業者が、保守技術者、非常用発電機、電気・電子機器の予備品等を手配しておくにあたって効果的な意思決定を行うのに役立つ。
そのため、落雷が発生する可能性がある落雷発生領域を予測する落雷予測装置が知られている。すなわち、気象レーダにより観測された気象エコーに基づき対流セルを抽出するとともに、現在の雷放電の位置を特定する。次に、抽出した対流セルの位置と現在の雷放電の位置とから雷放電が発生している対流セルを特定する。そして、雷放電が発生している対流セルの位置の推移から将来の対流セルの位置を予測する(例えば、特許文献1参照。)。ここで、「将来の対流セルの位置」が、上述の「落雷が発生する可能性がある落雷発生領域」に相当する。
特開2001−183473号公報(第4頁、図2)
しかし、上述のような落雷予測装置においては、雷雲の動きを予測することにより落雷が発生する可能性がある落雷発生領域を予測するため、将来落雷が発生する場所および落雷の継続時間(寿命)を直接的に予測することができず、これらの予測精度が低いという問題があった。
本発明は、このような不具合に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、落雷予測装置において、将来落雷が発生する場所および落雷の継続時間の予測精度を高めることにある。
上記課題を解決するためになされた請求項1に係る落雷予測装置は、実際に発生した落雷の発生時刻と発生場所のデータを統計的に解析することにより、将来落雷が発生する場所および落雷の継続時間を直接的に予測することを特徴とする。具体的には、領域特定手段が、落雷に関する情報に基づき、地表を複数に分割した区間のうち落雷が発生した回数が基準値以上である区画を選択し、その選択された区画のうち隣接または近接する区画同士である区画群を落雷が集中して発生した落雷発生領域として特定し、その特定された落雷発生領域に関する情報を領域情報記憶手段が記憶する。なお、「落雷に関する情報」には、少なくとも落雷が発生した時刻を示す情報と、落雷が発生した位置を示す情報とが含まれている。また、「落雷発生領域に関する情報」には、少なくとも落雷発生領域の位置、落雷発生領域外との境界および前記領域特定手段によって落雷発生領域が特定された時刻が含まれている。そして、落雷発生領域予測手段が、領域特定手段によって特定された落雷発生領域に関する情報、および領域情報記憶手段が記憶するその落雷発生領域に関する過去の情報に基づく落雷発生領域の空間的推移および時間的推移から、落雷発生領域の軌跡および寿命を予測する。
従来の落雷予測装置においては、雷雲の動きを予測することにより落雷が発生する可能性がある落雷発生領域を予測するため、将来落雷が発生する場所および落雷の継続時間を直接的に予測することができず、これらの予測精度が低いという問題があった。これに対して本発明によれば、実際に発生した落雷の発生時刻と発生場所のデータを統計的に解析することにより、落雷発生領域の空間的推移および時間的推移から落雷発生領域の軌跡および寿命を予測するので、将来落雷が発生する場所や落雷の継続時間を直接的に予測することができ、その予測精度を高めることができる。
なおこの場合、落雷発生領域予測手段が、落雷発生領域の軌跡または落雷発生領域の寿命の少なくとも一方を予測するようにしてもよい。
また、上述の落雷発生領域の軌跡については、次のような手法を用いて予測することが考えられる。すなわち、落雷発生領域予測手段が、上述の落雷発生領域の軌跡を予測する際には、領域特定手段によって特定された落雷発生領域の位置および領域情報記憶手段が記憶するその落雷発生領域の過去の位置に基づいて速度ベクトルを算出し、その算出した速度ベクトルの向きおよび長さに基づいて、落雷発生領域の軌跡を予測することが考えられる(請求項2)。
さらに、上述の落雷発生領域の寿命については、落雷発生領域における落雷発生回数の変化に基づいて予測することや、落雷発生領域の半径の変化に基づいて予測すること、落雷発生領域の面積の変化に基づいて予測することなどが考えられる。
また、落雷発生領域を特定する際に用いる「落雷に関する情報」としては、例えば10分間などの設定時間内に発生した落雷に関する情報を対象とすることが考えられる。なおこの場合、設定時間内に発生した落雷の回数が少ない場合には設定時間を長くし、一方、設定時間内に発生した落雷の回数が多い場合には設定時間を短くするといった具合に、設定時間内に発生した落雷の回数に応じて設定時間を調整することが考えられる(請求項3)。このようにすれば、設定時間内に発生した落雷の回数が少ないことにより落雷発生領域の予測精度が低くなることを防ぐとともに、設定時間内に発生した落雷の回数が多いことにより落雷発生領域の特定に要する時間が長くなることを防ぐことができる。
また、領域特定手段が、落雷の発生回数が設定回数となるごとに、上述の落雷発生領域の特定処理を実行するようにしてもよい。このようにしても、設定時間内に発生した落雷の回数が少ないことにより落雷発生領域の予測精度が低くなることを防ぐとともに、設定時間内に発生した落雷の回数が多いことにより落雷発生領域の特定に要する時間が長くなることを防ぐことができる。
なお、上述の「落雷発生領域」については、次のように特定することが考えられる。
(イ)上述の落雷発生領域については、集中して発生した落雷の位置に基づいて仮の落雷発生領域の中心を算出し、その仮の落雷発生領域の中心から最も離れた落雷の位置までの距離を半径とする範囲内を落雷発生領域として特定することが考えられる(請求項4)。この場合、落雷位置の中心については、落雷に関する情報に含まれる緯度経度をそれぞれ平均することにより算出することが考えられる。
(ロ)また、上述の落雷発生領域については、落雷の位置すべてを含むように外接円を設定し、その外接円の内部を落雷発生領域として特定することが考えられる。この場合、外接円の中心が落雷発生領域の中心となる。
(ハ)また、上述の落雷発生領域については、落雷の位置すべてを含むように矩形を設定し、その矩形の内部を落雷発生領域として特定することが考えられる。この場合、その矩形における2本の対角線が交わる点が落雷発生領域の中心となる。
(ニ)また、上述の落雷発生領域については、落雷位置の中心が含まれる区画の内部を落雷発生領域として特定することが考えられる。この場合、上述の区画を設定する手法としては、地表を均一な形状の区画に規則的に分割する手法などが考えられる。一例を挙げると、地表上を、緯度経度に平行な直線によって均一な形状の矩形の区画に規則的に分割するといった具合である。
ただし、複数の雷雲が存在する場合には、これら複数の雷雲による落雷に関する情報が混在するため、落雷発生領域の予測精度が低下するおそれがある。そこで、雷雲の中心に近いほど落雷が発生する回数が多いと推定されることに着目し、複数の雷雲が存在する場合でも、雷雲それぞれの落雷発生領域を次のように特定することが考えられる。すなわち、領域特定手段が、集中して発生した落雷を、例えば落雷の位置の分布状況や落雷の頻度の分布状況に基づいて落雷群に分け、その落雷群ごとに落雷発生領域を特定することが考えられる(請求項5)。このようにすれば、複数の雷雲が存在する場合でも、雷雲それぞれの落雷発生領域を特定することにより、落雷発生領域の予測精度が低下することを防ぐことができる。
ところで、落雷予測装置によって予測された予測結果に基づいて、自動的に警報を発するようにしてもよい。具体的には、請求項6のように、落雷予測結果報知システムが、請求項1〜請求項5の何れかに記載の落雷予測装置と、位置情報記憶手段と、落雷影響予測手段と、報知手段と、を備える。そして、落雷影響予測手段が、上述の落雷予測装置における落雷発生領域予測手段によって予測された落雷発生領域の軌跡と落雷発生領域の寿命および位置情報記憶手段が記憶する特定地点の位置情報に基づいて、前記特定地点における落雷の影響を予測する。さらに、報知手段が、落雷影響予測手段による予測結果を報知する。なお、上述の報知手段の報知方法の具体例としては、表示装置に表示することや、音声で知らせること、ランプを点灯すること、ブザーを鳴らして知らせることなどが挙げられる。
このようにすれば、落雷予測装置によって予測された予測結果に基づいて、自動的に警報を発することができる。
なお、請求項7に示すように、請求項1〜請求項5の何れかに記載の落雷予測装置における落雷発生領域予測手段は、コンピュータを機能させるプログラムとして実現できる。また、請求項6に記載の落雷予測結果報知システムにおける落雷影響予測手段は、コンピュータを機能させるプログラムとして実現できる。したがって、本発明は、プログラムの発明として実現できる。また、このようなプログラムの場合、例えば、FD、MO、DVD−ROM、CD−ROM、ハードディスク等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、必要に応じてコンピュータにロードして起動することにより用いることができる。この他、ROMやバックアップRAMをコンピュータ読み取り可能な記録媒体として本プログラムを記録しておき、ROMあるいはバックアップRAMをコンピュータに組み込んで用いても良い。
以下、本発明が適用された実施例について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施例に何ら限定されることなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
図1は、実施例の落雷予測装置1の構成および落雷予測結果報知システム100の構成を示すブロック図である。また、図2は実施例の落雷予測装置1および落雷予測結果報知システム100にて実行される処理を示す説明図であり、図3(a)は落雷回数算出部13が算出した設定時間内の落雷回数の時間変化を示す説明図であり、図3(b)は2次元マッピング部15aが実行する2次元マッピングを示す説明図であり、図4は危険地域の定義を示す説明図であり、図4(b)は危険地域予測部17が予測した危険地域の中心の軌跡を示す説明図であり、図5(a)は落雷発生件数nと雷予測寿命τとの関係を示す説明図であり、図5(b)は落雷発生件数nの増減率と雷予測寿命τとの関係を示す説明図である。
[落雷予測装置1の構成の説明]
図1に示すように、落雷予測装置1は、受信部11、落雷回数算出部13、危険地域特定部15および危険地域予測部17を備えている。また、危険地域特定部15は、2次元マッピング部15a、落雷重心算出部15b、危険地域半径算出部15c、および危険地域情報記憶部15dを有している。このように構成された落雷予測装置1は、実際に発生した落雷の発生時刻と発生場所のデータを統計的に解析することにより、落雷発生領域の推移から落雷発生領域の軌跡および落雷発生領域の寿命を予測する機能を有している(図2参照)。
このうち落雷回数算出部13、危険地域特定部15の2次元マッピング部15aと落雷重心算出部15bと危険地域半径算出部15c、および危険地域予測部17は、CPUやROM、RAMなどによって構成された通常のコンピュータなどである。また、危険地域特定部15の危険地域情報記憶部15dは、DRAMやSDRAMなどの半導体メモリから構成されている。
[受信部11の構成の説明]
受信部11は、全国雷観測ネットワーク50と通信回線52を介して接続されており、全国雷観測ネットワーク50から雷放電に関する情報を取得する機能を有する。
ここで、全国雷観測ネットワーク(以下、JLDN)50について説明する。JLDNは、全国で雲と大地との間に発生する雷に関する情報(落雷情報)を日本の産業界や学術団体に提供している。JLDNは、現在17基のLPATS(到達時間差法=TOA)センサーと12基のIMPACT(交会法=MDF・到達時間差法=TOA併用)センサーによって構成されており、到達時刻と方向に関する情報を提供している。これらの地上に設置されたセンサーは、VLF/LFの広帯域の電磁波を検知する。また、IMPACTセンサーは、雷帰還電流から発生する電磁波のみを検知するようにも設計されている。これらのセンサーは、個々の雷放電に関する情報をメッセージとしてネットワーク・センター(NCC)に送信する。遠隔地のセンサーから送られたデータは、NCCに蓄積・処理され、雲・大地間の雷放電の時刻、場所、ピーク電流の推定値を配信する。JLDNの平均的な位置標定精度は、約500mである。なお、本実施例の落雷予測装置1は、上述の雲・大地間の雷放電の時刻、場所(以下、落雷情報)を利用して落雷予測を行う。
なお、本実施例では、上述のような落雷情報を全国雷観測ネットワーク50から取得することとして以下の説明を行うが、他の手段によって落雷情報を取得するよう構成してもよい。
[落雷回数算出部13の構成の説明]
落雷回数算出部13は、JLDN50から受信部11を介して受信した落雷情報に基づいて、設定時間内に発生した落雷回数n(t)を算出する機能を有する(図3(a)参照)。なお、本実施例では設定時間は10分に設定されている。
[危険地域特定部15の構成の説明]
危険地域特定部15は、JLDN50から受信部11を介して受信した落雷情報に基づいて危険地域(特許請求の範囲における「落雷発生領域」が相当する。)を特定する機能を有するとともに、特定した危険地域に関する危険地域情報を記憶する機能を有する。具体的には、危険地域特定部15は、2次元マッピング部15a、落雷重心算出部15b、危険地域半径算出部15c、危険地域情報記憶部15dを有している。
このうち2次元マッピング部15aは、落雷回数算出部13によって算出された設定時間内の落雷回数分の落雷位置データについて、2次元マッピング手法を用いて一定周期でマッピングする機能を有する。一例を挙げると、図3(b)に例示するように、経度を横軸にとり、緯度を縦軸にとる座標軸上に、時刻(t−Δt)における落雷位置データ(図3(b)の落雷群A参照)、時刻tにおける落雷位置データ(図3(b)の落雷群B参照)、時刻(t+Δt)における落雷位置データ(図3(b)の落雷群C参照)、を描画するといった具合である。なお、本実施例では、一定周期は10分に設定されている。
ここで、時刻tにおける落雷位置P ( t )は、2つのスカラー量 X ( t ) と Y ( t ) とによって式(1)のように表現される。
また、落雷重心算出部15bは、2次元マッピング部15aによってマッピングされた落雷データに基づいて、危険地域の中心Pg ( t )を算出する機能を有する(図4参照)。
ここで中心Pg ( t )は、2つのスカラー量 Xg ( t )およびYg ( t )によって式(2)のように表現される。
但し、Xg ( t )およびYg ( t )については、それぞれ式(3)および式(4)によって表現される。
但し、Xi (t) とYi(t) は、時刻tと時刻(t−Δt)の間におけるi番目の落雷位置である。
また、危険地域半径算出部15cは、落雷重心算出部15bによって算出された危険地域の中心Pg ( t )に基づいて、危険地域の半径 R ( t )を算出する機能を有する(図4参照)。具体的には、危険地域特定部15は、危険地域の中心Pg ( t )から最も遠方の落雷位置との間の距離を危険地域の半径 R ( t )の範囲内を危険地域として特定する。
さらに、危険地域情報記憶部15dは、落雷重心算出部15bによって算出された危険地域の中心Pg ( t )、および危険地域半径算出部15cによって算出された半径R ( t )を、時刻tとともに記憶する。
なお、危険地域特定部15の2次元マッピング部15a、落雷重心算出部15b、および危険地域半径算出部15cは、領域特定手段に該当し、危険地域特定部15の危険地域情報記憶部15dは、領域情報記憶手段に該当する。
[危険地域予測部17の構成の説明]
危険地域予測部17は、危険地域の中心Pg ( t )の軌跡を予測するとともに、危険地域の継続時間(寿命)を予測する機能を有する。
(イ)危険地域の中心Pg ( t )の軌跡について
危険地域予測部17は、落雷重心算出部15bによって算出された危険地域の中心Pg ( t )、および危険地域情報記憶部15dが記憶する過去の危険地域の中心Pg ( t ―Δt)から速度ベクトルを算出し、その算出した速度ベクトルの向きおよび長さに基づいて、落雷発生領域の軌跡を予測する。具体的には、危険地域予測部17は、時間Tが経過した場合における危険地域の中心Pg ( t +T)の位置を、次の式(5)を用いて予測する(図4(b)参照)。
また、危険地域予測部17は、危険地域の半径 R ( t )の時間変化から外挿法によって時刻(t+Δt)における危険地域の半径 R ( t +Δt)を予測する。ここで、「外挿法」とは、「最近の推移が今後も継続する」との前提の下で、最近の推移を将来に延長する予測方法のことを云う。
(ロ)危険地域の継続時間(寿命)について
危険地域予測部17は、単位時間当たりの落雷回数の時間変化より、「dn(t)/dt」を計算し(図5(a)参照)、予め定めた「τ―dn(t)/dt」特性(図5(b)参照)により危険地域の継続時間(寿命)τを予測する。ここで、「τ―dn(t)/dt」特性については、単位時間あたりの落雷回数が増加する時は落雷継続時間(寿命)を長く予測し、落雷回数が減少する時は落雷継続時間(寿命)を短く予測する(但し、予測寿命τは経験的に得られる最大値τmaxを超えることは無い)との観点から設定されている。なお、危険地域予測部17は落雷発生領域予測手段に該当する。
[落雷予測結果報知システム100の構成の説明]
また、以上のように構成された落雷予測装置1については、落雷予測結果報知システム100の一部として機能させることができる。具体的には、図1に示すように、落雷予測結果報知システム100は、上述の落雷予測装置1、照合部19、防護対象地点記録部21、警報出力部23、および表示装置25を備えている。このうち照合部19および警報出力部23は、それぞれがCPUやROM、RAMなどによって構成された通常のコンピュータなどである。また、防護対象地点記録部21は、DRAMやSDRAMなどの半導体メモリから構成されている。また、表示装置25はカラーモニタであり、防護対象地点に関する落雷発生の警報を表示することができる。
[防護対象地点記録部21の構成の説明]
防護対象地点記録部21は、防護対象地点の位置座標を記憶する機能を有する。ここで、防護対象地点とは、例えば電子連動装置や電子踏切制御装置、列車無線等の信号通信システムなどの電子機器が使用された設備が設置された地点を云う。
[照合部19の構成の説明]
照合部19は、危険地域予測部17によって予測された危険地域と、防護対象地点記録部21が記憶する防護対象地点の位置座標とを互いに照合することにより、防護対象地点に関する雷発生の警報を発するか否かを判断する機能を有する。一例を挙げると、時刻(t+T)までに、危険地域の外延が防護対象地点を中心にした設定距離の範囲以内に侵入すると予測される場合には、照合部19が、防護対象地点に関する雷発生の警報を発すると判断するといった具合である。なお、照合部19は落雷影響予測手段に該当する。
[警報出力部23の構成の説明]
警報出力部23は、照合部19によって防護対象地点に関する落雷発生の警報を発すると判断された際に、カラーモニタなどの表示装置25を制御して警報を表示出力させる機能を有する。
なお、警報出力部23および表示装置25は報知手段に該当する。
[落雷予測処理の説明]
次に、落雷予測装置1が実行する落雷予測処理について、図6(a)のフローチャートを用いて説明する。なお、この落雷予測処理は、落雷予測装置1の電源が投入されると設定時間ごとに繰り返し実行される。
まず、最初のステップS110では、落雷回数算出部13が、JLDN50から受信部11を介して受信した落雷情報に基づいて、設定時間内に発生した落雷回数を算出する。
続くS120では、危険地域特定部15の2次元マッピング部15aが、落雷回数算出部13によって算出された設定時間内の落雷回数分の落雷位置データについて、2次元マッピング手法を用いて一定周期でマッピングする。
続くS130では、危険地域特定部15の落雷重心算出部15bが、2次元マッピング部15aによってマッピングされた落雷データに基づいて、危険地域の中心Pg ( t )を、式(2)〜(4)を用いて算出する。
続くS140では、危険地域特定部15の危険地域半径算出部15cが、落雷重心算出部15bによって算出された危険地域の中心Pg ( t )に基づいて、危険地域の半径 R ( t )を算出する(図3参照)。具体的には、まず、時刻tにおける落雷回数nと危険地域の中心Pg ( t )からの距離rとの関係を示す「n−r」特性を算出する(図4(a)参照)。次に、上述の「n−r」特性から「(dn/dr)―r」特性を算出し、危険地域の半径 R ( t )を、予め定めた設定値εと値(dn/dr)とが等しくなる場合における値Rgに決定する(図4(b)参照)。
続くS150では、危険地域特定部15の危険地域情報記憶部15dが、落雷重心算出部15bによって算出された危険地域の中心Pg ( t )、および危険地域半径算出部15cによって算出された半径R ( t )を、時刻tとともに記憶する。
続くS160では、危険地域予測部17が、危険地域の中心Pg ( t )の軌跡を、式(5)を用いて予測するとともに、単位時間当たりの落雷回数の時間変化より、「dn(t)/dt」を計算し(図5(a)参照)、予め定めた「τ―dn(t)/dt」特性(図5(b)参照)により危険地域の継続時間(寿命)τを予測する。
[落雷予測処理による予測結果の評価]
本発明者は、上述の落雷予測処理を、実際に日本で観測された落雷現象に適用して評価した。なお、図7(a)は、平成15年8月21日の14時から16時までにおける危険地域(小規模)の動き(経度)を示す説明図であり、図7(b)は、平成15年8月21日の14時から16時までにおける危険地域(小規模)の動き(緯度)を示す説明図であり、図8(a)は、平成15年9月10日の4時から8時までにおける危険地域(大規模)の動き(経度)を示す説明図であり、(b)は平成15年8月21日における鉄道網周辺の危険地域の動きを示す説明図である。
その結果、図7(a)に示すように、落雷が狭い範囲で発生した平成15年8月21日の14時から16時までの時間帯においては、経度135.5度から経度139.5度までの範囲内で危険地域の中心が明確な3本の軌跡となって現れていることがわかる。一方、図8(a)に示すように、落雷が広範囲で発生した平成15年9月10日の4時から8時までの時間帯においては、経度135.5度から経度139.5度までの範囲内で落雷位置が広く分布していることがわかる。
また、危険地域の継続時間については、上述のように、図7(a)では、3つの小規模な危険地域が、経度135.5度から経度139.5度まで、且つ緯度35.1度から緯度35.6度までの範囲内で観測された。落雷回数が比較的小さい時には、初期寿命は約30分から60分の範囲となることがわかる。一方、図8(a)に示すように、平成15年9月10日に経度・緯度のそれぞれにおいて数度の範囲で観測された大規模な危険地域では、初期寿命は4時間である。よって、危険地域の規模を考慮して初期寿命を推定することできる。
また、図8(b)は、平成15年8月21日の鉄道網付近における危険地域の動きを示したものである。上述の落雷予測システム1は、いつどこに危険地域が来るかを知らせることができると期待される。結果として、指令員は、早期復旧に備えて技術者を保守拠点に待機させることができる。さらに、落雷の危険性が去ったことを指令員が知得できれば、待機指示を早期に解除することにより非常呼び出しのコストを低減することが期待できる。
[落雷予測結果報知処理の説明]
次に、落雷予測結果報知システム100が実行する落雷予測結果報知処理について、図6(b)のフローチャートを用いて説明する。なお、この落雷予測結果報知処理は、上述した落雷予測処理に続いて実行される。
まず、最初のステップS210では、照合部19が、上述の落雷予測処理において危険地域予測部17によって予測された危険地域と、防護対象地点記録部21が記憶する防護対象地点の位置座標とを互いに照合し、防護対象地点に関する雷発生の警報を発するか否かを判断する。
ここで、防護対象地点に危険地域が接近しないため、防護対象地点に関する雷発生の警報を発する必要がないと判断した場合には(S210:N0)、そのまま本処理を終了する。一方、防護対象地点に危険地域が接近するため、防護対象地点に関する雷発生の警報を発する必要があると判断した場合には(S210:YES)、S220に移行する。
S220では、警報出力部23が、カラーモニタなどの表示装置25を制御して、防護対象地点に関する落雷発生の警報を表示出力させる。そして本処理を終了する。
[効果]
このように実施例の落雷予測装置1によれば、次のような効果を奏する。すなわち、従来の落雷予測装置においては、雷雲の動きを予測することにより落雷が発生する可能性がある危険領域を予測するため、将来落雷が発生する場所および落雷の継続時間を直接的に予測することができず、これらの予測精度が低いという問題があった。これに対して本実施例の落雷予測装置1によれば、落雷回数算出部13が、JLDN50から受信部11を介して受信した落雷情報に基づいて、設定時間内に発生した落雷回数を算出する。続いて危険地域特定部15が、その設定時間内の落雷回数分の落雷位置データについて2次元マッピング手法を用いて一定周期でマッピングし、危険地域の中心Pg ( t )を算出し、さらに、危険地域の中心Pg ( t )に基づいて危険地域の半径 R ( t )を算出する。そして、危険地域予測部17が、危険地域の中心Pg ( t )の軌跡および危険地域の継続時間(寿命)τを予測する。このように、実際に発生した落雷の発生時刻と発生場所のデータを統計的に解析することにより、危険地域の空間的推移および時間的推移から危険地域の軌跡および寿命を予測するので、将来落雷が発生する場所および落雷の継続時間を直接的に予測でき、その予測精度を高めることができる。
また、本実施例の落雷予測結果報知システム100によれば、警報出力部23が、照合部19によって防護対象地点に関する落雷発生の警報を発すると判断された際に、カラーモニタなどの表示装置25を制御して警報を表示出力させるので、自動的に警報を発することができる。
また、本実施例の落雷予測結果報知システム100によれば、設備に悪影響を及ぼしたり、感電事故による負傷者が発生するおそれがある落雷の場所(範囲)、規模、時刻を数時間先まで予測できる。また、雷害によって設備障害が発生するおそれのある場所(範囲)、規模、時刻が明確になるため、故障対応に必要な要員を適正規模で予め配置できる。そして、このことにより、迅速な故障からの復旧およびコストダウンが期待できる。
また、本実施例の落雷予測結果報知システム100によれば、付近にいる人に対して正確な落雷予報を発することにより、安全性を向上できる。
[別実施例]
(1)上記実施例の落雷予測装置1では、落雷回数算出部13が、落雷情報に基づいて、設定時間内に発生した落雷回数を算出するが、設定時間内に発生した落雷の回数に応じて設定時間を調整するようにしてもよい。このようにすれば、設定時間内に発生した落雷の回数が少ないことにより、危険地域予測部17による危険地域の予測精度が低くなることを防ぐとともに、設定時間内に発生した落雷の回数が多いことにより危険地域予測部17による危険地域の特定に要する時間を短縮できる。
(2)また、落雷回数算出部13が、落雷情報に基づいて、設定時間内に発生した落雷回数を算出する代わりに、危険地域特定部15が、落雷回数が所定回数に達するごとに落雷情報に基づいて危険地域を特定する処理を実行するようにしてもよい。このようにしても、設定時間内に発生した落雷の回数が少ないことにより、危険地域予測部17による危険地域の予測精度が低くなることを防ぐとともに、設定時間内に発生した落雷の回数が多いことにより危険地域予測部17による危険地域の特定に要する時間を短縮できる。
(3)上記実施例の落雷予測装置1では、危険地域特定部15が、危険地域の中心Pg ( t )から最も遠方の落雷位置との間の距離を危険地域の半径 R ( t )として特定しているが、これには限られず、次のように危険地域の半径を算出してもよい。すなわち、図9(a)に例示するように、時刻tにおける落雷回数nと危険地域の中心Pg ( t )からの距離rとの関係を示す「n−r」特性を算出し、この「n−r」特性から「(dn/dr)―r」特性を算出し、さらに、図9(b)に例示するように危険地域の半径 R gを、予め定めた設定値εと値(dn/dr)とが等しくなるばあいにおけるr値に設定するようにしてもよい。ここで、設定値εについては、危険地域の中心から例外的に遠方で発生した落雷データを排除することによって、危険地域の半径が不必要に過大な値となることを防止するとの観点から設定されている。
(4)また、危険地域については次のように特定してもよい。
(4−1)落雷の位置すべてを含むように外接円を設定し、その外接円の内部を危険地域として特定してもよい。この場合、外接円の中心が危険地域の中心となる。また、落雷の位置すべてを含むように楕円を設定し、その楕円の内部を危険地域として特定してもよい。
(4−2)落雷の位置すべてを含むように矩形を設定し、その矩形の内部を危険地域として特定することが考えられる。この場合、その矩形における2本の対角線が交わる点が危険地域の中心となる。
(4−3)落雷位置の中心が含まれる区画の内部を危険地域として特定することが考えられる。この場合、上述の区画を設定する手法としては、地表を均一な形状の区画に規則 的に分割する手法などが考えられる。一例を挙げると、地表上を、緯度経度に平行な直線によって均一な形状の矩形(一辺が例えば0.5km,1.0km,2.0km,5.0kmなど)の区画に規則的に分割するといった具合である。
(5)複数の雷雲が存在する場合には、これら複数の雷雲による落雷情報が混在するため、落雷発生領域の予測精度が低下するおそれがある。そこで、雷雲の中心に近いほど落雷が発生する回数が多いと推定されることに着目し、複数の雷雲が存在する場合でも、雷雲それぞれの落雷発生領域を特定することが考えられる。具体的には、図10に例示するように、危険地域特定部15が、地表を複数に分割した区間のうち落雷が発生した回数が基準値S1以上である区画を選択する。なお、上述の区画としては均一な形状の矩形などが考えられる。また、基準値S1以上である区画が存在しない場合には、その値が基準値S1よりも小さい基準値S2以上である区画を選択するようにしてもよい。次に、危険地域特定部15が、その選択された区画をその分布状況に基づいて区画群に分ける。一例を挙げると、危険地域特定部15が、落雷が発生した回数が基準値S1以上である区画のうち隣接または近接する区画同士を区画群とするといった具合である。ここで、「近接」とは、雷雲が上空を覆う平均的な地表の面積を基準に設定することが考えられる。さらに、危険地域特定部15が、その区画群ごとに危険領域を特定する。なお、各区画群における危険領域の特定手法については上記実施例と同様であるのでここでは詳細な説明は省略する。このようにすれば、複数の雷雲が存在する場合でも、雷雲それぞれの危険地域を特定することにより、危険地域の予測精度が低下することを防ぐことができる。
(6)上記実施例の落雷予測装置1では、危険地域予測部17が、危険地域の中心Pg ( t )の軌跡を予測するとともに、危険地域の継続時間(寿命)τを予測するが、これには限られず、危険地域の中心Pg ( t )の軌跡のみを予測するようにしてもよい。また、危険地域の継続時間(寿命)のみを予測するようにしてもよい。
(7)上記実施例の落雷予測装置1では、危険地域予測部17が、単位時間当たりの落雷回数の時間変化より、「dn(t)/dt」を計算し、予め定めた「τ―dn(t)/dt」特性により危険地域の継続時間(寿命)τを予測するが、これには限られず、例えば、危険地域における落雷発生回数の変化に基づいて危険地域の継続時間(寿命)を予測してもよい。一例を挙げると、危険地域における落雷発生回数が所定回数未満となる時間τを危険地域の継続時間(寿命)として予測するといった具合である。また、危険地域の半径R(t)の変化に基づいて危険地域の継続時間(寿命)を予測してもよい。さらに、危険地域の面積の変化に基づいて危険地域の継続時間(寿命)を予測してもよい。また、危険地域の規模(面積や半径の大きさなど)に基づいて危険地域の継続時間(寿命)を予測してもよい。このようにしても上記実施例と同様の作用効果を奏する。
(8)上記実施例の落雷予測結果報知システム100では、照合部19によって防護対象地点に関する落雷発生の警報を発すると判断された際に、警報出力部23が、カラーモニタなどの表示装置25を制御して警報を表示出力させているが、これには限られず、例えば、警報出力部23が、警報を音声で知らせてもよいし、ランプを点灯することによって知らせてもよいし、ブザーを鳴らして知らせてもよい。このようにしても上記実施例と同様の作用効果を奏する。
実施例の落雷予測装置の構成および落雷予測結果報知システムの構成を示すブロック図である。 実施例の落雷予測装置および落雷予測結果報知システムにて実行される処理を示す説明図である。 (a)は落雷回数算出部が算出した設定時間内の落雷回数の時間変化を示す説明図であり、(b)は2次元マッピング部が実行する2次元マッピングを示す説明図である。 (a)は危険地域の定義を示す説明図であり、(b)は危険地域予測部が予測した危険地域の中心の軌跡を示す説明図である。 (a)は落雷発生件数nと雷予測寿命τとの関係を示す説明図であり、(b)は落雷発生件数nの増減率と雷予測寿命τとの関係を示す説明図である。 (a)は落雷予測処理を説明するフローチャートであり、(b)は落雷予測結果報知処理を説明するフローチャートである。 (a)は危険地域(小規模)の動き(経度)を示す説明図であり、(b)は危険地域(小規模)の動き(緯度)を示す説明図である。 (a)は危険地域(大規模)の動き(経度)を示す説明図であり、(b)は鉄道網周辺の危険地域の動きを示す説明図である。 (a)は危険地域の半径と危険地域内で発生した落雷回数との関係を示す説明図であり、(b)は危険地域の半径と危険地域内で発生した落雷回数の増減率との関係を示す説明図である。 危険地域特定部が危険地域を特定する手法を説明する説明図である。
符号の説明
1…落雷予測装置、11…受信部、13…落雷回数算出部、15…危険地域特定部、15a…2次元マッピング部、15b…落雷重心算出部,15c…危険地域半径算出部、17…危険地域予測部、19…照合部、21…防護対象地点記録部、23…警報出力部、25…表示装置、50…全国雷観測ネットワーク(JLDN)、52…通信回線、100…落雷予測結果報知システム

Claims (6)

  1. 落雷に関する情報に基づき、地表を複数に分割した区間のうち落雷が発生した回数が基準値以上である区画を選択し、その選択された区画のうち隣接または近接する区画同士である区画群を落雷が集中して発生した落雷発生領域として特定する領域特定手段と、
    前記領域特定手段によって特定された落雷発生領域に関する情報として少なくとも落雷発生領域の位置、落雷発生領域外との境界および前記領域特定手段によって落雷発生領域が特定された時刻を記憶する領域情報記憶手段と、
    前記領域特定手段によって特定された落雷発生領域に関する情報、および前記領域記憶手段が記憶するその落雷発生領域に関する過去の情報に基づく前記落雷発生領域の空間的推移および時間的推移から前記落雷発生領域の軌跡および寿命を予測する落雷発生領域予測手段と、
    を備えることを特徴とする落雷予測装置。
  2. 請求項1に記載の落雷予測装置において、
    前記落雷発生領域予測手段は、前記落雷発生領域の軌跡を予測する際には、前記領域特定手段によって特定された落雷発生領域の位置、および前記領域記憶手段が記憶するその落雷発生領域の過去の位置に基づいて速度ベクトルを算出し、その算出した速度ベクトルの向きおよび長さに基づいて前記落雷発生領域の軌跡を予測することを特徴とする落雷予測装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の落雷予測装置において、
    前記領域特定手段は、
    前記落雷発生領域を特定する際には、設定時間内に発生した落雷に関する情報に基づいて行い、前記設定時間については当該設定時間内に発生した落雷の回数に応じて調整すること
    を特徴とする落雷予測装置。
  4. 請求項1〜請求項3の何れかに記載の落雷予測装置において、
    前記領域特定手段は、集中して発生した落雷の位置に基づいて仮の落雷発生領域の中心を算出し、その仮の落雷発生領域の中心から最も離れた落雷の位置までの距離を半径とする範囲内を前記落雷発生領域として特定することを特徴とする落雷予測装置。
  5. 請求項1〜請求項4の何れかに記載の落雷予測装置において、
    前記領域特定手段は、集中して発生した落雷をその分布状況に基づいて落雷群に分け、その落雷群ごとに前記落雷発生領域を特定することを特徴とする落雷予測装置。
  6. 請求項1〜請求項5の何れかに記載の落雷予測装置と、
    特定地点の位置情報を記憶する位置情報記憶手段と、
    前記落雷予測装置における落雷発生領域予測手段によって予測された落雷発生領域の軌跡と落雷発生領域の寿命および前記位置情報記憶手段が記憶する特定地点の位置情報に基づいて、前記特定地点における落雷の影響を予測する落雷影響予測手段と、
    前記落雷影響予測手段による予測結果を報知する報知手段と、
    を備えることを特徴とする落雷予測結果報知システム。
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