JP3868882B2 - 嵌合保証部品付きコネクタ及びその嵌合保証部品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、嵌合する雌雄両コネクタハウジングの嵌合状態を維持する嵌合保証部品(Connector Position Assurance device又はCPA)付きのコネクタ、およびその嵌合保証部品にする。
【0002】
【従来の技術】
雌雄コネクタハウジングの嵌合力を発生させる手段として、雌コネクタハウジングの内面に設けられた凹部と、雄コネクタハウジングの外面に設けられた凸部との係合によって嵌合力を発生させる凹凸係合タイプと、雌雄コネクタハウジングの外面にそれぞれ係合側ロック部を有するロックアームと被係合側ロック部を有する受け部とを設け、これら係合側ロック部と被係合側ロック部との係合によって嵌合力を発生させる構造のロック係合タイプとが知られている。
【0003】
凹凸係合タイプは、凹凸部の係合力を上回る力で抜くと、嵌合の解離が可能である。ロック係合タイプは、ロックアームの一部に操作力を作用させてこれを弾性変形させることにより、係合側ロック部と被係合側ロック部の係合を解除し、雌雄コネクタハウジングの嵌合を解離することが可能である。
【0004】
以上のような解離可能な嵌合ロック手段を有するコネクタは、冷蔵庫、洗濯機など種々の電化製品の配線に使用される。しかしながら、用途によっては、解離可能な嵌合ロック手段が好まれない場合がある。例えば、冷媒として引火性ガスを使用する冷蔵庫においては、不測の外力により嵌合ロック手段が解離することを防止する構造が望まれる。
【0005】
雌雄コネクタハウジングの嵌合解離を防止する構成としては、例えば、ロック係合タイプの嵌合ロック手段の全体をハウジング内に完全に収納することにより、外部からのロックアーム操作による係合解除が不可能な構造にすることが考えられる。また、特開平11−26086号公報に開示のように、ロックアームとコネクタハウジングとの間にアーム保持部材を挿入し、外部からの操作によるロックアームの弾性変形を阻止することにより、係合解除を不可能な構造にするものが知られている。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−26086号公報(段落22,図3参照)
【特許文献2】
特開平9−17505号公報(段落16−17,図1参照)
【0007】
【発明の解決しようとする課題】
しかしながら、上述した嵌合解離を防止する構造は、嵌合ロック手段を覆う為の形状を有するコネクタハウジング、又はアーム保持のためのインサートが挿入できる為のコネクタハウジングにする必要がある。そのため、異なる形状のコネクタハウジングを有する特殊用途向けに特別に少量生産する必要が生じる。
【0008】
ところが、この種コネクタにおける製品種の展開は、嵌合ロック手段の形状は共通であるが、極数が少数極から多数極まで対応可能とするように行われるのが一般的である。そのため、極数毎に、解離可能なコネクと解離不可能なコネクタとを生産する必要が生じる。そのため、用意すべきコネクタハウジングの数が倍になるという問題点がある。また、この種のコネクタ搭載器具において、使用箇所によって、解離可能なコネクタと解離不可能なコネクタとを使い分けるような場合、お互いを取り違えて取り付ける恐れがある。
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、雌雄コネクタハウジングの形状を共通にして、雌雄コネクタハウジングの嵌合解離の防止を容易に行える嵌合保証部品付きのコネクタ及びその嵌合保証部品を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の請求項1に記載の嵌合保証部品は、相互に嵌合可能な雄型コネクタハウジング及び雌型コネクタハウジングの嵌合状態を維持する嵌合保証部品であって、嵌合状態の前記雄雌両コネクタハウジングの外面に沿うように形成された連結部と、前記連結部の一方側に形成され、前記雄雌コネクタハウジングの一方に係合する第1フック部と、前記連結部の他方側に形成され、前記雄雌コネクタハウジングの他方に係合する第2フック部と、を有する嵌合保証部品において、前記雌雄コネクタハウジングは、操作部が外面に現れる嵌合ロック手段を有し、この嵌合ロック手段は、雄雌コネクタハウジングの一方に設けられる片持ち状のロックアームの先端側上向きに突出する係合凸部と、雄雌コネクタハウジングの他方に設けられるブリッジ状の受け部の受容空間の奥側に上向きに掘られた係合凹部とが係合するインナーロックに形成され、前記ロックアームは、一対の L 字状アームとそれに挟まれたプレート部分を含んで形成され、外面に現れる前記操作部は、前記プレート部分の始端側に位置するように設けられ、前記第1フック部は、前記プレート部分の端に係合するように前記ロックアームに係止され、前記第2フック部は前記受け部に係止されるように配設され、前記連結部は、外面に現れる前記操作部を覆うように配設されているものである。
【0011】
この構成によると、嵌合状態の雌雄コネクタハウジングの一方側に係合するように第1フック部を係合させ、嵌合状態の雌雄コネクタハウジング他方側に係合するように第2フック部を係合させると、連結部を介して嵌合状態の雌雄コネクタハウジングがロックされる。そのため、雌雄コネクタハウジングの解離防止は嵌合保証部品によって強固に保証される。また、雌雄コネクタハウジングの外面には、第1フック部及び第2フック部が係止する部分を容易に形成することができる。そのため、雌雄コネクタハウジングの嵌合解離が可能なタイプと、雌雄コネクタハウジングの嵌合解離が不可能なタイプとの共通化が可能になる。
またこの構成によると、嵌合保証部品の連結部が、外面に現れる操作部を覆うため、外部からの嵌合ロック手段解除が不可能になり、雌雄コネクタハウジングの嵌合解離防止はより確実となる。
【0012】
本発明の請求項2に記載の嵌合保証部品は、請求項1において、前記連結部は、前記第1フック部と前記第2フック部とが完全嵌合状態の前記雌雄コネクタハウジングに係合する長さを有するものである。
この構成によると、雌雄コネクタハウジングが完全な嵌合状態にない半嵌合の状態であると、嵌合保証部品の両フック部をコネクタハウジングに係止することができないため、雌雄コネクタハウジングの半嵌合を検出できる。
【0013】
本発明の請求項3に記載の嵌合保証部品は、請求項1または請求項2において、前記第1フック部及び前記第2フック部の少なくとも一方が、雌雄コネクタハウジングのいずれかに係合するときに、前記連結部に対して弾性変形可能に一体に設けられているものである。
この構成によると、第1フック部と第2フック部の一方を雌雄コネクタハウジングの一方に係止した後、第1フック部と第2フック部の他方を雌雄コネクタハウジングの他方に係止する。そのときに、他方のフック部が連結部に対して開く方向に弾性変形するので、雌雄コネクタハウジングの他方に容易に係止させることができる。
【0015】
上記課題を解決する本発明の請求項4に記載の嵌合保証部品付きコネクタは、相互に嵌合可能な雄型コネクタハウジング及び雌型コネクタハウジングと、前記雌雄コネクタハウジングの間に設けられ、雌雄コネクタハウジングの外面に現れる嵌合ロック手段と、前記雌雄コネクタハウジングの一方側に係合する第1フック部と、前記雌雄コネクタハウジングの他方側に係合する第2フック部と、両フック部の間の連結部とからなる嵌合保証部品であって、前記嵌合ロック手段に被さる位置に配設された嵌合保証部品と、を有して成る嵌合保証部品付きコネクタであって、前記嵌合ロック手段は、
前記雌雄コネクタハウジングの一方の外面に沿って延びる片持ち状のロックアームであって、このロックアームの先端側上向きに突出する係合側ロック部を備えるロックアームと、前記雌雄コネクタハウジングの他方の外面に、前記ロックアームが挿入又は被さるように設けられたブリッジ状の受け部であって、この受け部の受容空間の奥側に上向きに掘られた、前記係合側ロック部に対する被係合側ロック部を備える受け部とからなり、前記ロックアームは、一対の L 字状アームとそれに挟まれたプレート部分を含んで形成され、外面に現れる前記操作部は、前記プレート部分の始端側に位置するように設けられ、前記1フック部は、前記プレート部分の端に係合するように前記ロックアームに係止され、前記第2フック部は、前記受け部に係止されるものである。
【0016】
上記構成によると、嵌合保証部品が、雌雄コネクタハウジングの間の嵌合ロック手段に被さる位置に配設されている。そのため、雌雄コネクタハウジングの外面に現れる嵌合ロック手段の適所に第1フック部と第2フック部を係止させることが可能になる。これにより、雌雄コネクタハウジングの外形をそのまま利用し、嵌合ロック手段を二重に連結する嵌合保証部品とすることができ、雌雄コネクタハウジングの解離防止は確実となる。
また上記構成によると、外部からの操作力で係合を解除できるロックアームと受け部とを用いた嵌合ロック手段の場合、嵌合保証部品の第1フック部とロックアームを係合させ、第2フック部と受け部とを係合させることにより、雌雄コネクタハウジングの外面への突設部分を利用して嵌合保証部品を強固に係合させることができる。また、ロックアームと受け部とのほとんどが嵌合保証部品の連結部で覆われ、嵌合ロック手段の外部操作による解除を防止することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態となる嵌合保証部品付きコネクタ及びその嵌合保証部品を詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明の好適実施例となる嵌合保証部品付きコネクタを示す図である。図1(a)はその正面の断面図であり、図1(b)はその上面図であり、図1(c)はその右側面図である。図2は、本発明の好適実施例となる嵌合保証部品を示す図である。図2(a)は、その正面図であり、図2(b)はその底面図であり、図2(c)はその右側面図である。図3は、プラグ型ハウジングを示す図である。図3(a)は、正面の断面図であり、図3(b)は、上面の半断面図である。図4は、リセプタクル型ハウジングを示す図である。図4(a)は、正面の断面図であり、図4(b)は上面の半断面図である。
【0020】
図1に示される電気コネクタ10は、プラグ型ハウジング(雄型コネクタハウジング)20と、リセプタクル型ハウジング(雌型コネクタハウジング)30と、両ハウジング20,30の間に設けられ、両ハウジング20,30の嵌合状態をロックする嵌合ロック手段40と、嵌合ロック手段40を覆うようにして両ハウジング20,30に係合される嵌合保証部品(Connector Position Assurance device又はCPA)50とを有する。なお、図示の電気コネクタ10は極数4極となった中継コネクタで表される。
【0021】
図2によれば、嵌合保証部品50は、連結部51と、連結部51の一方側の垂直下方に延在するように形成された第1フック部52と、連結部51の他方側から垂直下方に延在するように形成された第2フック部53とを有する。第1フック部52は、脚部521と、脚部521の端が内向きに傾斜する傾斜面522と、傾斜面522の先端で内向きに突出する爪523とを有する。第2フック部43は、脚部531と、脚部531の端が水平となった水平面532と、水平面532の先端が内向きに突出する爪533とを有する。嵌合保証部品50は、熱可塑性又は熱硬化性の比較的硬質のプラスチック材料、或いは金属材料により形成される。第1フック部52及び第2フック部53は、連結部51に対して、僅かに開脚方向に弾性変形可能に一体に設けられている。
【0022】
図3のプラグ型ハウジング(雄型コネクタハウジング)20は、上下二列左右二列に内設された4つのコンタクト受容空間21と、その外側基部から外面に沿いつつ内側に向かって延びる片持ち状のロックアーム(嵌合ロック手段)22とを有する。コンタクト受容空間21には、ソケット型のコンタクト211(図1参照)が挿入され、ハウジングランス212によって抜け止めされる。さらに、プラグ型ハウジング20に凹凸係合するリテーナ23が、コンタクト受容空間21の入口縁部に対して挿入可能に設けられる。このリテーナ23の先端がコンタクト211に突き当たることにより、コンタクト211は二重に抜け止めされる。
【0023】
図4のリセプタクル型ハウジング(雌型コネクタハウジング)30は、上下二列左右二列に内設された4つのコンタクト受容空間31と、プラグ型ハウジング20の先端を受け入れる中央空間32と、その内側基部から外面に沿って外側に向かって延びるブリッジ状の受け部(嵌合ロック手段)33とを有する。コンタクト受容空間31には、ピン型のコンタクト311(図1参照)が挿入され、ハウジングランス312によって抜け止めされる。さらに、リセプタクル型ハウジング30に凹凸係合するリテーナ34が、コンタクト受容空間31の入口縁部に対して挿入可能に設けられる。このリテーナ34の先端がコンタクト311に突き当たることにより、コンタクト311は二重に抜け止めされる。
【0024】
上述した両ハウジング20,30は、熱可塑性又は熱硬化性のプラスチック材料又はエラストマー材料で形成される。これらの両ハウジング20,30を形成する好ましい方法は例えば射出成形である。
【0025】
図1の嵌合ロック手段40は、プラグ型ハウジング20のロックアーム22と、ロックアーム22に設けられた係合凸部(係合側ロック部)224と、リセプタクル型ハウジング30の受け部33と、受け部33に設けられた係合凹部(被係合側ロック部)332とから形成される。図3に示すように、ロックアーム22は、ハウジング20の外側基部に幅方向に一対が立設されたL字状アーム221と、L字状アーム221の先端の間に挟まれたプレート部分222と、プレート部分222の始端側に位置する操作部223と、プレート部分222の先端側に上向きに突出する係合凸部(係合部)224と、プレート部分222の先端の傾斜部225とを含む。
【0026】
図4に示すように、ブリッジ状の受け部33は、ロックアーム22の受容空間331と、受容空間331の奥側に上向きに掘られた係合凹部(被係合側ロック部)332とを含む。図1に示すように、リセプタクル型ハウジング30にプラグ型ハウジング20を嵌合していくと、ロックアーム22の先端の傾斜部が受け部33の入口に当たってロックアーム22は下方に弾性変形する。ロックアーム22の係合凸部224が受け部33の受容空間331を通り抜ける。すると、係合凸部(係合側ロック部)224が、受け部33の係合凹部(被係合側ロック部)332に嵌まる。これにより、両ハウジング20,30の嵌合状態がロックされる。このようにロックアーム22と受け部33との凹凸係合が受け部33の内部で行われる方式は一般にインナーロックと呼ばれる。なお、この両ハウジング20,30の嵌合と同時に、ソケット型のコンタクト211とピン型のコンタクト311との電気的導通が確保される。
【0027】
嵌合保証部品50は、嵌合状態がロックされたプラグ型ハウジング20及びリセプタクル型ハウジング30の両方に係合するように適用される。まず、嵌合保証部品50の全体を斜めにして、第2フック部53を、リセプタクル型ハウジング30の受け部33の外側端に係合させるとともに、爪533をロックアーム22の下方の受容空間331に位置させる。つぎに、嵌合保証部品50の浮き上がった側を押し込む。すると、第1フック部52の傾斜面522がロックアーム22のプレート部222の端を乗り越えるように弾性変形し、爪522がプレート部222の下側に係止される。同時に、第1フック部52の内面がプレート部222の先端に係合する。
【0028】
図1に示すように、嵌合保証部品50の第1フック部52は、プラグ型ハウジング20のロックアーム22に係合し、嵌合保証部品50の第2フック部53は、リセプタクル型ハウジング30の受け部33に係合する。このロックアーム22と受け部33は両ハウジング20,30の嵌合ロック手段40を形成している。そのため、嵌合ロック手段40が嵌合保証部品50によって二重にロックされる。
【0029】
図5は、本発明の他の好適実施例となる嵌合保証部品付きのコネクタを示す図である。図5(a)はその正面の断面図であり、図5(b)はその右側面図である。図6は、本発明の他の好適実施例となる嵌合保証部品を示す図である。図6(a)は、その正面図であり、図6(b)はその右側面図であり、図6(c)はその底面図である。
【0030】
図5及び図6に示すように、嵌合保証部品60の形状が図1及び図2のものと異なる。連結部61と第2フック部63の形状は図1及び図2のものと同様である。しかし、第1フック部62が、ロックアーム22のプレート222の端に係合するとともに、L字状アーム221とハウジング本体との間の隙間225に内側から係止されるようになっている点が異なる。
【0031】
図6に示すように、第1フック部62は、幅方向の弾性変形を確保するための切欠き621と、幅方向両端の傾斜部622と、幅方向両端で外向きに突出する爪623とを含む。図5において、第2フック部63をリセプタクル型ハウジング30の受け部33に係合させ、第1フック部62を押し込むと、第1フック部62がその幅を狭くするように弾性変形し、爪623がL字状アーム221の間を通過する。すると、爪623が隙間225に内側から係止され、嵌合保証部品60は外れない。そして、ロックアーム22のプレート部222の端が第1フック部62の内側に当たっており、嵌合保証部品60は嵌合ロック部40を二重にロックする。
【0032】
図7は、本発明の更に他の好適実施例となる嵌合保証部品付きのコネクタを示す図である。図7(a)はその正面の断面図であり、図7(b)はその右側面図である。図8は、本発明の更に他の好適実施例となる嵌合保証部品を示す図である。図8(a)は、その正面図であり、図8(b)はその右側面図であり、図8(c)はその底面図である。
【0033】
図7及び図8に示すように、嵌合保証部品70の形状が図1及び図2のものと異なる。連結部71と第2フック部73の形状は図1及び図2のものと同様である。しかし、第1フック部72が、ロックアーム22のプレート部222の端に係合するとともに、L字状アーム221とハウジング本体との間の隙間225に外側から係止するようになっている点が異なる。
【0034】
図7に示すように、第1フック部72は、ロックアーム22のプレート部222との係合を確保するための中央部分721と、中央部分721と所定間隔を隔てて下方に延びる一対の脚部722と、脚部722の下端の傾斜部723と、脚部722の幅方向内向きに突出する爪724とを含む。図9において、第2フック部73をリセプタクル型ハウジング30の受け部33に係合させ、第1フック部72を押し込むと、第1フック部72の脚部722が広がるように弾性変形し、爪723がL字状アーム221の外側を通過する。すると、爪723が隙間225に外側から係止され、嵌合保証部品70は外れない。そして、ロックアーム22のプレート部222の端が第1フック部72の中央部分721に当たっており、嵌合保証部品70は嵌合ロック部40を二重にロックする。
【0035】
上述した実施形態に係る嵌合保証部品付きコネクタ及びその嵌合部品の利点を以下に説明する。
まず、嵌合ロック手段40を形成するロックアーム20と受け部33を介して両ハウジング20,30が嵌合保証部品50で二重にロックされる構造である。嵌合ロック手段40だけの場合、無理抜きなどの強力な外力が作用してその凹凸係合部が塑性変形すると、両ハウジング20,30が外れる。しかし、この嵌合ロック手段40を嵌合保証部品50,60,70で覆う様に更にロックしているため、両ハウジング20,30の嵌合強度は実際上外すことが不可能となる程度まで向上する。また、コンタクト211,311に対するロックも、ハウジングランス212,312とリテーナ23,34とによる二重にすると、中継形式である電気コネクタ10の両側に延びる電線を引っ張ったときの解離の防止が格段に優れたものとなる。
【0036】
また、両ハウジング20,30の外面から突出して設けられる嵌合ロック手段40に嵌合保証部品50を嵌めるため、両ハウジング20,30に特別の加工を必要としない。電気コネクタ10として嵌合した後で、特に二重ロックが必要な場合には、嵌合保証部品50を嵌める。そのため、二重ロック用のために、多品種のハウジングを用意する必要がなくなる。
【0037】
また、嵌合保証部品50,60,70は、嵌合ロック手段40に被さるように配設されるため、嵌合ロック手段40の操作部223が嵌合保証部品50,60,70で覆われ、嵌合ロック手段40を解除しようとする外力を作用させることができなくなる。また、嵌合保証部品50,60,70の連結部の長さが、嵌合状態のロークアーム20と受け部33とに嵌まる長さを有している。そのため、両ハウジング20,30が半嵌合状態であると、嵌合保証部品50,60,70を嵌めることができず、半嵌合を検出することができる。また、嵌合保証部品50,60,70の第1フック部52,62,72が連結部51,61,71に対して弾性変形可能に設けられている為、嵌合保証部品50,60,70を嵌合ロック手段40に嵌める作業が容易にできる。
【0038】
なお、上述した実施形態に係る嵌合保証部品付きコネクタ及び嵌合保証部品は、以下のように変更して実施することがでる。
嵌合保証部品が両ハウジング20,30に係合する場所は、嵌合ロック手段40に限らない。嵌合保証部品の一方のフック部を両ハウジング20,30の一方の嵌合ロック手段に係合させ、嵌合保証部品の他方のフック部を両ハウジング20,30の他方に位置するコンタクト挿入口の縁部とすることができる。また、嵌合保証部品の両方のフック部を、両ハウジング2,30の嵌合ロック部40とは反対側の側面であって、両ハウジング20,30のコンタクト挿入口の縁部とすることができる。嵌合保証部品のフック部を係合できる箇所があれば、当該箇所を利用して両ハウジング20,30をロックすることができる。
【0039】
嵌合ロック手段40もインナーロック形式に限らない。ロックアームの係合側ロック部である係合凸部が下向きに突出し、受け部の被係合側ロック部である係合凹部が外向きに突出したアウターロック形式の嵌合ロック手段であってもよい。このアウターロック形式の場合も、ロックアームと受け部との間で嵌合保証部品を適用することができる。
【0040】
さらに、両ハウジング20,30の接続形式も中継コネクタの形式に限らない。図9に示すように、雌型コネクタハウジング81が基板付きのピンコンタクトであって、雄型コネクタハウジング82がこれに挿入されるフリクション形式の電気コネクタ80にも適用される。この場合、雄型コネクタハウジング82の側面に突設された係合凸部83と、雌型コネクタハウジング81の側面に開口する係合凹部84とが嵌合ロック手段85を形成する。そして、雄型コネクタハウジング82のコンタクト挿入口の縁部に引っかかる第1フック部91と、雌型コンタクトハウジング81の下方のスリット811に引っかかる第2フック部92と、連結部93とを有する嵌合保証部品90を使用することができる。
【0041】
さらに、電気コネクタに限らず、光コネクタにも、本実施形態の嵌合保証部品を適用できる。
【0042】
【発明の効果】
以上に説明したように、請求項1に係る発明によると、嵌合状態の雌雄コネクタハウジングの一方側に係合するように第1フック部を係合させ、嵌合状態の雌雄コネクタハウジング他方側に係合するように第2フック部を係合させ、連結部を介して嵌合状態の雌雄コネクタハウジングがロックされる。そのため、雌雄コネクタハウジングの解離防止は嵌合保証部品によって強固に保証されるという効果を奏する。また、雌雄コネクタハウジングの外面には、第1フック部及び第2フック部が係止する部分を容易に形成することができる。そのため、雌雄コネクタハウジングの嵌合解離が可能なタイプと、雌雄コネクタハウジングの嵌合解離が不可能なタイプとの共通化が可能になるという効果を奏する。
また、嵌合保証部品の連結部が、外面に現れる操作部を覆うため、外部からの嵌合ロック手段解除が不可能になり、雌雄コネクタハウジングの嵌合解離防止はより確実となるという効果を奏する。
【0043】
請求項2に係る発明によると、雌雄コネクタハウジングが完全な嵌合状態にない半嵌合の状態であると、嵌合保証部品の両フック部をコネクタハウジングに係止することができないため、雌雄コネクタハウジングの半嵌合を検出できるという効果を奏する。
【0044】
請求項3に係る発明によると、第1フック部と第2フック部の一方を雌雄コネクタハウジングの一方に係止した後、第1フック部と第2フック部の他方を雌雄コネクタハウジングの他方に係止するときに、他方のフック部が連結部に対して開く方向に弾性変形するので、雌雄コネクタハウジングの他方に容易に係止させるという効果を奏する。
【0046】
請求項4に係る発明によると、嵌合保証部品が、雌雄コネクタハウジングの間の嵌合ロック手段に被さる位置に配設されている。そのため、雌雄コネクタハウジングの外面に現れる嵌合ロック手段の適所に第1フック部と第2フック部を係止させることが可能になる。これにより、雌雄コネクタハウジングの外形をそのまま利用し、嵌合ロック手段を二重に連結する嵌合保証部品とすることができ、雌雄コネクタハウジングの解離防止は確実となるという効果を奏する。
また、外部からの操作力で係合を解除できるロックアームと受け部とを用いた嵌合ロック手段の場合、嵌合保証部品の第1フック部と第2フック部とをロックアームと受け部とに係止させることにより、雌雄コネクタハウジングの外面への突設部分を利用して嵌合保証部品を強固に係合させるという効果を奏する。また、ロックアームと受け部とのほとんどが嵌合保証部品の連結部で覆われ、嵌合ロック手段の外部操作による解除を防止するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適実施例となる嵌合保証部品付きコネクタを示す図である。
【図2】本発明の好適実施例となる嵌合保証部品を示す図である。
【図3】プラグ型ハウジングを示す図である。
【図4】リセプタクル型ハウジングを示す図である。
【図5】本発明の他の好適実施例となる嵌合保証部品付きのコネクタを示す図である。
【図6】本発明の他の好適実施例となる嵌合保証部品を示す図である。
【図7】本発明の更に他の好適実施例となる嵌合保証部品付きのコネクタを示す図である。
【図8】本発明の更に他の好適実施例となる嵌合保証部品を示す図である。
【図9】本発明の更に他の好適実施例となる嵌合保証付きコネクタを示す図である。
【符号の説明】
10 電気コネクタ(嵌合保証部品付きコネクタ)
20 プラグ型ハウジング(雄型コネクタハウジング)
22 ロックアーム
223 操作部
224 係合凸部(係合側ロック部)
30 リセプタクル型ハウジング(雌型コネクタハウジング)
33 受け部
40 嵌合ロック手段
50,60,70 嵌合保証部品
51,61,71 連結部
52,63,73 第1フック部
53,63,73 第2フック部
Claims (4)
- 相互に嵌合可能な雄型コネクタハウジング及び雌型コネクタハウジングの嵌合状態を維持する嵌合保証部品であって、
嵌合状態の前記雄雌両コネクタハウジングの外面に沿うように形成された連結部と、
前記連結部の一方側に形成され、前記雄雌コネクタハウジングの一方に係合する第1フック部と、
前記連結部の他方側に形成され、前記雄雌コネクタハウジングの他方に係合する第2フック部と、を有する嵌合保証部品において、
前記雌雄コネクタハウジングは、操作部が外面に現れる嵌合ロック手段を有し、この嵌合ロック手段は、雄雌コネクタハウジングの一方に設けられる片持ち状のロックアームの先端側上向きに突出する係合凸部と、雄雌コネクタハウジングの他方に設けられるブリッジ状の受け部の受容空間の奥側に上向きに掘られた係合凹部とが係合するインナーロック方式に形成され、前記ロックアームは、一対の L 字状アームとそれに挟まれたプレート部分を含んで形成され、外面に現れる前記操作部は、前記プレート部分の始端側に位置するように設けられ、
前記第1フック部は、前記プレート部分の端に係合するように前記ロックアームに係止され、前記第2フック部は前記受け部に係止されるように配設され、
前記連結部は、外面に現れる前記操作部を覆うように配設されていることを特徴とする嵌合保証部品。 - 前記連結部は、前記第1フック部と前記第2フック部とが完全嵌合状態の前記雌雄コネクタハウジングに係合する長さを有する請求項1記載の嵌合保証部品。
- 前記第1フック部及び前記第2フック部の少なくとも一方が、雌雄コネクタハウジングのいずれかに係合するときに、前記連結部に対して弾性変形可能に一体に設けられている請求項1または2に記載の嵌合保証部品。
- 相互に嵌合可能な雄型コネクタハウジング及び雌型コネクタハウジングと、
前記雌雄コネクタハウジングの間に設けられ、雌雄コネクタハウジングの外面に現れる嵌合ロック手段と、
前記雌雄コネクタハウジングの一方側に係合する第1フック部と、前記雌雄コネクタハウジングの他方側に係合する第2フック部と、両フック部の間の連結部とからなる嵌合保証部品であって、前記嵌合ロック手段に被さる位置に配設された嵌合保証部品と、を有して成る嵌合保証部品付きコネクタであって、
前記嵌合ロック手段は、
前記雌雄コネクタハウジングの一方の外面に沿って延びる片持ち状のロックアームであって、このロックアームの先端側上向きに突出する係合側ロック部を備えるロックアームと、前記雌雄コネクタハウジングの他方の外面に、前記ロックアームが挿入又は被さるように設けられたブリッジ状の受け部であって、この受け部の受容空間の奥側に上向きに掘られた、前記係合側ロック部に対する被係合側ロック部を備える受け部とからなるインナーロック方式であり、前記ロックアームは、一対の L 字状アームとそれに挟まれたプレート部分を含んで形成され、外面に現れる前記操作部は、前記プレート部分の始端側に位置するように設けられ、
前記1フック部は、前記プレート部分の端に係合するように前記ロックアームに係止され、前記第2フック部は、前記受け部に係止される嵌合保証部品付きコネクタ。
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