JP3866967B2 - 脈波伝播速度測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、脈波伝播速度測定装置に関し、特に被験者の負担が小さく、かつ簡便な構成で脈波伝播速度の測定が可能な脈波伝播速度測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、動脈硬化等の血管疾患の指標として、脈波伝播速度又は脈波速度(Pulse Wave Velocity:PWV)が一般的に用いられている。PWVは心臓から大動脈に血液を送り出す際に派生した血管壁圧が動脈中を移動する際に発生する波動が血管壁を伝わる早さであり、速くなるほど血管が硬くなっていることを意味する。PWVは血管上の2点の脈波及びその伝播時間を測定し、この2点間の距離を伝播時間で除すことにより求められる。
【0003】
これまで、PWV測定装置としては、1)心音マイクを用いて取得した心音第2音と、脈波センサを用いて取得した股動脈及び頚動脈の脈波との時間差、並びに脈波センサの距離とから測定を行うもの、2)カフを用いて被験者の四肢の2点を軽度圧迫して測定した動脈の脈波から測定を行うもの、3)超音波センサを用いて2点における血管径変動を測定し、変動波形の相互相関をとることにより脈波速度を求めるもの、が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、カフを用いる測定装置では、脈波を検出するために被験者の測定部位を圧迫する必要があり、被験者に負担を強いることになる。また、従来の脈波センサでは脈が触れる場所を探す必要がある。一方、超音波センサを用いる測定装置では、超音波センサが高価であり、また装置が大型化するという問題があった。
【0005】
本発明はこのような従来の脈波伝播速度測定装置の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、被験者の負担が少なく、かつ簡便な構成により脈波伝播速度の測定が可能な脈波伝播速度測定装置を提供することにある。
【0006】
すなわち、本発明の要旨は、複数の電極対と、複数の電極対のうち、第1の電極対間に所定の定電流を供給する第1の定電流供給手段と、複数の電極対のうち、第2及び第3の電極対の各々から生体インピーダンスの変化を表す第1及び第2の電圧波形を取得する電圧波形取得手段と、第1及び第2の電圧波形の時間的なずれを検出する検出手段と、第2及び第3の電極対間の距離と時間的なずれとを用いて脈波伝播速度を求める算出手段とを有し、第1の電極対が、第2の電極対を構成する電極の1つ及び第3の電極対を構成する電極の1つとから構成されることを特徴とする脈波伝播速度測定装置に存する
【0007】
また、本発明の別の要旨は、一対の電流電極対と、複数の電圧電極対と、定電流電極対間に所定の定電流を供給する第1の定電流供給手段と、複数の電圧電極対のうち、異なる3つ以上の電極対の各々から生体インピーダンスの変化を表す複数の電圧波形を取得する電圧波形取得手段と、複数の電圧波形のうち、隣り合う電圧電極対から得られた電圧波形間の時間的なずれを検出する検出手段と、複数の電圧波形の全てについて、隣り合う電圧電極間の距離及び/又は時間的なずれとを用い、隣り合う電圧電極間における脈波伝播速度又は脈波伝播時間の変化率を求める算出手段とを有することを特徴とする脈波伝播速度測定装置に存する。
【0008】
【発明の実施の形態】
■(第1の実施形態)
以下、図面を参照して本発明をその好適な実施形態に基づき詳細に説明する。
■(脈波伝播速度測定装置の構成)
図1は、本発明の一実施形態に係る脈波伝播速度測定装置の構成例を示すブロック図である。
【0009】
図において、10は本実施形態における脈波伝播速度測定装置の全体制御を司る演算制御部であり、図示しないCPU、ROM、RAM等から構成され、例えばROMに記憶されたプログラムをCPUが実行することにより後述する測定処理を含めた装置全体の制御を実行する。
【0010】
演算制御部10は、インピーダンス変換部50a、50bによって測定した生体インピーダンス値及びインピーダンス測定に用いる電極間距離から、脈波伝播速度を求めることが可能である。演算制御部10にはまた、LCD、CRT等から構成可能な表示部70、プリンタ等の記録部75、HDD等の大容量記憶装置から構成可能な保存部80、スピーカ等の音声発生部85が接続されている。演算制御部10はこれら各部を制御可能である。また、演算制御部10に対して設定、入力等を行うためのユーザインタフェースとして、例えばキーボード、マウス等を有する操作部90が設けられている。
【0011】
40は定電流電極41、42間に所定周波数の定電流(例えば50KHz、数100μA程度)を供給可能な定電流供給部であり、例えば約50KHzの信号を発振する発振回路と定電流源とを有している。定電流電極41、42の間には、2対の電圧電極51a、b及び52a、bが距離Lをおいて配置される。なお、本明細書においては、一対の電圧電極51a、b(52a、b)をまとめて電圧電極51(52)ともいう。
【0012】
電圧電極51、52としては例えばAg−Agcl電極等、測定に適した材料からなる電極が用いられ、被験者の皮膚に直接固定される。本実施形態の脈波伝播速度測定装置は、生体インピーダンス波形を2箇所で測定し、波形の時間的なずれと検出位置の距離とから脈波伝播速度を算出するため、2対の電圧電極が必要となる。各電極を被験者の上肢に装着した場合の例を図2に示す。
【0013】
各電圧電極対51、52は第1及び第2のインピーダンス変換部50a、50bに接続される。インピーダンス変換部50a、50bは定電流電極41,42間に装着される電圧電極51a、b(52a、b)間のインピーダンス値(生体インピーダンス)をそれぞれ検出する。
【0014】
定電流電極41、42間に微小高周波電流を流すと、電圧電極対51(52)では両電極間に存在する生体組織のインピーダンスに比例した電圧が検出される。血液は他の生体組織に比べて導電率が極めて高いため、特に上腕や下肢など、他の臓器などが無い部分では、電圧電極対51、52で検出されるインピーダンスは主に心臓から拍出される血液の流量に支配される。従って、電圧電極対51、52で測定されるインピーダンス波形(電圧波形)を計測することにより、その部位を流れる血流量の変化を求めることが可能となる。血流量は心臓の脈拍に対応して変化する容積脈波であるため、血流量の変化をしめすインピーダンス波形の伝播速度を測定することによって脈波伝播速度を求めることが可能である。
【0015】
第1及び第2のインピーダンス変換部50a、50bの出力する生体インピーダンス波形は演算制御部10へ入力される。演算制御部10は、例えば操作部90から入力された電極対間距離Lと生体インピーダンス波形とから、脈波伝播速度を算出する。算出した脈波伝播速度は表示部70、記録部75及び音声発生部85の1つ以上により出力される。
【0016】
電圧電極対を装着する位置は特に限定されないが、生体組織構成が単純であることが好ましいため、四肢に装着することが好ましい。また、電極対の距離が短すぎる(略隣接するような配置)と時間差を計測するための分解能を極端に高める必要があるため、ある程度(数10cm程度)の距離を持たせた方がよい。一方、離れすぎると1つの定電流供給部40で定電流を供給するのが困難になるため、定電流供給部40の数を増やすことが好ましくなければ両方の電圧電極対を同一の四肢に装着することが好ましい。
【0017】
電圧電極対を構成する各電極(例えば51a、51b)の距離は、生体インピーダンス波形を良好に取得するために必要な最低限の距離であることが好ましい。また、本実施形態において、電極対間距離Lは、図2に示すように各電極対を構成する電極の中点同士を結んだ距離とする。
【0018】
■(測定処理)
次に、測定時の手順について説明する。まず、定電流電極41、42を装着する。本実施形態においては、図2に示すように、肩に一方の定電流電極41を、手首に他方の定電流電極42を装着する。
【0019】
次に、定電流電極41、42間に2対の電圧電極51、52をそれぞれ装着する。図2の例では、電圧電極対51を上腕部に、電圧電極対52を肘と手首の中間付近に装着している。電圧電極対51と52はその電極中点間の距離Lが予め定めた所定距離となるように位置決めして固定する。各電極を被験者に装着固定する方法は任意であるが、特にインピーダンス波形を取得するための電圧電極対51、52はしっかりと皮膚に密着させることが必要である。
【0020】
脈波伝播速度の測定には必ずしも電圧電極対間距離Lを固定する必要はないが、Lをある決まった値に設定することにより、演算制御部10へLの値を入力する手間を省くことが可能となる他、測定値の比較を行う際、Lの値を合わせることでより精度の高い比較が可能となる。
【0021】
以上のように各電極を装着した後、脈波伝播速度の測定を行う。本実施形態に係る脈波伝播速度測定装置における脈波伝播速度の測定処理について図3のフローチャートを参照して以下に説明する。なお、上述の通り以下の処理は演算制御部10に含まれるCPUがROM等に記憶された制御プログラムを実行し、各部を制御することによって実現することができる。
【0022】
まず、ステップS101において、定電流供給部40から所定の高周波定電流を定電流電極41、42間に供給する。上述したように、生体に印加する定電流は50KHz、数100μA程度とする。
【0023】
次に、第1及び第2のインピーダンス変換部50a、50bの出力するインピーダンス波形取得を開始する(ステップS103)。取得したインピーダンス波形は所定周波数でサンプリングを行いディジタルデータに変換され、直近の所定時間分のデータが例えば保存部80に記憶される。或いは、予め定めた測定時間内のインピーダンス波形のディジタルデータを保存部80に記憶しても良い。
【0024】
そして、記憶された各ディジタル波形データから、波形の特徴点を検出する(ステップS105)。特徴点は各波形に共通であれば任意の条件で設定可能である。具体的には例えば図4に示すような波形一周期内の脈波立ち上がり点や、切痕を用いることができる。
【0025】
次に、ステップS107において、ステップS105で検出した特徴点の時間ずれ(遅延量)を検出する。すなわち、図2のように電極を装着した場合、電圧電極対51が電圧電極対52よりも血流の上流に位置するため、各電極対から取得したインピーダンス波形を比較すると、電圧電極対51で検出した波形がある時間遅れて下流の電圧電極対52で検出されることになる。従って、波形の基準点として検出した特徴点の時間的なずれを検出することによって、遅延量TDを検出することができる。
【0026】
ステップS109において、ステップS107で検出した遅延量を、電極対間距離Lあるいは解剖学的血管長で除算することによって脈波伝播速度を算出する。脈波伝播速度は既知の方法で血圧値により補正された値としても良い。算出した値は表示部70及び/又は記録部75において、所定のフォーマットで他の必要な情報とともに出力される。また、保存部80に算出結果を記憶することも可能である。この際、対応するインピーダンス波形データ、算出した脈波伝播速度及び測定に関する他の情報(例えば、被験者の性別、年齢、測定部位、電極対間距離L、印加した定電流の大きさや定電流電極間距離等)から選択される情報とともに記憶しても良い。
【0027】
このように、本実施形態にかかる脈波伝播速度測定装置によれば、電極を装着するだけで脈波伝播速度が測定可能であり、被験者の負担がほとんど無視できる程度に軽減されるほか、簡便な構成で装置を構成でき、装置の小型化が可能である。また、超音波センサのような高価なセンサを使用する必要がなく、装置のコストを低減することが可能である。さらに、脈を触れる場所を探す必要もないため、測定操作自体も容易である。
【0028】
■(第1の実施形態の変形例)
第1の実施形態においては、被験者の上肢に2対の電極がいずれも装着された場合のみを説明したが、一方を上肢に、他方を下肢に装着することももちろん可能である。また、電極対の間隔Lが大きい場合、定電流供給部40及び、定電流電極対41、42を電圧電極対毎に設けても良い。これは、定電流電極41、42と定電流供給部40を接続するコードが長くなることによる操作性の悪化を防ぐだけでなく、定電流供給部40及び被験者の負荷を軽減することにつながる。この場合の脈波伝播速度測定装置の構成例を図5に示す。
【0029】
また、第1の実施形態において、既知の心音マイクをさらに設け、この心音マイクを用いて取得した被験者の心音第2音と、被験者の頚部及び大腿部に装着した電圧電極対から得た脈波との時間差を求めることによって、大動脈における脈波伝播速度の測定にも適用可能であることはいうまでもない。
【0030】
この場合、心音マイクは心音アンプを介して演算制御部10に接続され、演算制御部10は心音アンプを介して入力する信号から心音第2音を検出するとともに、頚部に装着された電圧電極対51a、51bで検出される脈波と、大腿部に装着された電圧電極対52a、52bで検出される脈波、並びに電圧電極対間の距離Lとを用い、既知の方法で大動脈の脈波伝播速度を算出する。
【0031】
心音マイクを用いた大動脈の脈波伝播速度測定は上述の実施形態のいずれに適応しても良いが、電圧電極対間の距離が長くなるため、電圧電極対ごとに定電流供給部を有する図5の構成に対して適応することが好ましい。
【0032】
■(第2の実施形態)
図7は、本発明の第2の実施形態に係る脈波伝播速度測定装置の要部構成例を示す図である。隣接する電極対が電圧電極を共用していること、電極対及び対応するインピーダンス変換部の数が多いこと、電極対間の距離が短いこと以外は図1に示した第1の実施形態に係る構成と同一でよい。
【0033】
本実施形態に係る脈波伝播速度測定装置は、比較的多数の電極対を短い間隔で配列し、脈波の局所伝播速度の変化を測定することにより、血管の閉塞箇所を検出することを目的としている。
【0034】
上述したように、脈波速度は心臓から大動脈に血液を送り出す際に派生した血管壁圧が動脈中を移動する際に発生する波動が血管壁を伝わる早さである。そして、血管に閉塞部位が存在すると、その部位から脈波速度が遅くなることが知られている。これは、閉塞部位で脈が反射することによって脈波のエネルギーが減衰するためと考えられている。
【0035】
従って、脈波伝播速度(又は脈波伝播時間)の変化を調べることによって血管の閉塞箇所を推定することが可能と考えられる。図8に示すように、脈波伝播速度(又は脈波伝播時間)の不連続的な低下(上昇)が見られた場合、その不連続点付近に閉塞部位があるものと推定できる。
【0036】
そのため、本実施形態においては、脈波伝播速度の変化部位を検出するため、比較的短い間隔、例えば数cmの間隔でで複数の電極対を配置し、局所的な脈波伝播速度(又は脈波伝播時間)を順次測定し、その変化率から閉塞部位の箇所を推定する。また、これら変化率の値から閉塞の程度も推測可能である。
【0037】
電極対を構成する電極を共用しなくても良いが、電極の数が多くなり測定が煩雑になること、電極対間の距離を短くしにくくなることから、隣接する電極対相互で電極を共用することが好ましい。図7の構成例は、5個の電極51〜55で4つの電極対を構成した場合を示している。
【0038】
本実施形態において、インピーダンス変換部50a〜50dは、第1の実施形態と同様、インピーダンス波形を演算制御部10へ供給する。演算制御部は各インピーダンス波形から隣接する電極対間での脈波伝播速度を求める。そして、各電極対間での脈波伝播速度の変化率(減少率)を以下のように求める。
脈波伝播速度減少率[%]=
(PWV(末梢側)−PWV(中枢側))/PWV(中枢側)*100
【0039】
また、別の指標として、伝播時間の増加率を以下のように求めても良い。
伝播時間増加率[%]=
ΔT(末梢側変化率)/ΔT(中枢側変化率)*100
【0040】
図7において、電極51〜55が等間隔dで配置され、電極51が中枢側(心臓側)、電極55が末梢側に装着され、各インピーダンス変換部50a〜50dから波形60a〜60dが得られたとする。波形の電極対間での伝播時間がD1〜D3とすると、伝播時間増加率はD2/D1、D3/D2でそれぞれ求められる。図7の例では、D2/D1がD3/D2に対して不連続的に大きく、電極52〜54の間で血管の閉塞箇所があると推測される。
【0041】
本実施形態に係る脈波伝播速度測定装置において、測定結果の出力方法は任意であるが、例えば図8に示すようなグラフを表示部70及び/又は記録部75に出力することができる。この際、横軸に電極位置を合わせて出力すると電極装着部位との対応を把握しやすい。
【0042】
このように本実施形態に係る脈波伝播速度測定装置は、局所的な脈波伝播速度を短い間隔で複数測定することにより、脈波伝播速度だけでなく、血管の閉塞位置を推測することが可能となる。
【0043】
【他の実施形態】
上述の実施形態、例えば図1に示した実施形態においては、定電流電極対41、42と電圧電極対51a、52b、52a,52bとが独立した構成を説明したが、定電流電極対と電圧電極対を共用することも可能である。例えば図1において、電圧電極51aと52bとを定電流電極対の電極として用いてもよい。この場合、定電流供給部40は電圧電極51a及び52bに接続され、定電流電極対41、42は不要となる。第2の実施形態においても同様に定電流供給部40を電極51及び55に接続することにより定電流電極対を省略することが可能である。
【0044】
また、上述の実施形態においては、取得したインピーダンス波形から検出した特徴点(立ち上がり、切痕等)の時間ずれをもって波形の時間ずれを検出したが、インピーダンス波形の一方を遅延させて順次相互相関を求め、最大の相互相関が得られる際の遅延量を波形の時間ずれとして用いるなど、他の任意の方法を用いて時間ずれの検出を行うことが可能である。
【0045】
上述の実施形態においては、本発明の理解を容易にするため電圧電極対を構成する各電極が独立している場合を説明した。しかし、実際の測定に際しては電圧電極対を構成する合計4つの電極を装着するのは手間であり、また電圧電極対毎に電極間隔を調整するのも手間が掛かる。従って、電極対を予め一体化して構成しておくことが望ましい。
【0046】
具体的には、図6に示すように、従来心電図の測定時に四肢装着に用いられているクリップ型電極の電極部分を、絶縁部55を介して2つの電極51a、51bに分割し、電極対とした一体型電極を用いることができる。同構成の一体型電極を2つ用いてインピーダンス波形の取得を行えば、装着時に必要な位置あわせの作業が大幅に簡略化される。特に、第2の実施形態においては電極対間の距離を正確かつ一定とするため、一体化構造の電極を用いることが好ましい。この場合、全ての電極を一体化しても良いし、複数の一体化電極を隣接して装着するようにしても良い。
【0047】
なお、電流電極、電圧電極共に帯状、点状のみならず、任意形状の電極を用いることが可能である。また、複数の電極を一体化構成とする場合も図6に示した形状に限定されず、任意の構成を採用することが可能である。具体的には、例えばフィルム状の基体上に複数の電極を配置したような構成であっても良い。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の脈波伝播速度測定装置によれば、被検者の負荷が小さく、しかも簡便な構成により脈波伝播速度の測定が可能になるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る脈波伝播速度測定装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る脈波伝播速度測定装置を用いた測定時の電極配置例を示す図である
【図3】本発明の第1の実施形態に係る脈波伝播速度測定装置における測定処理の手順を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る脈波伝播速度測定装置におけるインピーダンス波形の特徴点検出処理を説明する図である
【図5】本発明の第1の実施形態の変形例に係る脈波伝播速度測定装置の構成例を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施形態に係る脈波伝播速度測定装置に使用可能な一体型電極対の構成例を示す斜視図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る脈波伝播速度測定装置の要部構成例を示すブロック図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る脈波伝播速度測定装置における血管閉塞位置推定原理を説明する図である。

Claims (6)

  1. 複数の電極対と、
    前記複数の電極対のうち、第1の電極対間に所定の定電流を供給する第1の定電流供給手段と、
    前記複数の電極対のうち、第2及び第3の電極対の各々から生体インピーダンスの変化を表す第1及び第2の電圧波形を取得する電圧波形取得手段と、
    前記第1及び第2の電圧波形の時間的なずれを検出する検出手段と、
    前記第2及び第3の電極対間の距離と前記時間的なずれとを用いて脈波伝播速度を求める算出手段とを有し、
    前記第1の電極対が、前記第2の電極対を構成する電極の1つ及び前記第3の電極対を構成する電極の1つとから構成されることを特徴とする脈波伝播速度測定装置。
  2. 前記検出手段が、前記第1及び第2の電圧波形から所定の特徴点をそれぞれ検出し、前記検出した特徴点間で前記時間的なずれを検出することを特徴とする請求項1記載の脈波伝播速度測定装置。
  3. 前記特徴点が、前記第1及び第2の電圧波形における所定の立ち上がり点又は切痕であることを特徴とする請求項記載の脈波伝播速度測定装置。
  4. 前記検出手段が、前記第1及び第2の電圧波形の相互相関を用いて前記時間的なずれを検出することを特徴とする請求項1記載の脈波伝播速度測定装置。
  5. 前記第2及び第3の電極対が、電極対単位で一体化された構成を有することを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の脈波伝播速度測定装置。
  6. 前記第2及び第3の電極対間の距離として、前記第2及び第3の電極対が装着された被験者部位間の解剖学的血管長を用いることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の脈波伝播速度測定装置。
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