JP3866561B2 - 出荷守り切りシステムおよび行き先建物通過確認システム - Google Patents

出荷守り切りシステムおよび行き先建物通過確認システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は出荷守り切りシステムおよび行き先建物通過確認システムに関し、特に、納車注文に応じて生産工場での出荷時期が定められた自動車生産において完成車両の加修工程で加修作業の進捗状況を正確に把握し出荷時期を正確に予測できる出荷守り切りシステムと、この出荷守り切りシステムをバックアップするシステムとして適し、指定された行き先に送られた車両が確実に通過したか否かを確認する行き先建物通過確認システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車の生産工場における生産工程は、各パーツを組み付けて自動車を組み立てる組立工程と、完成した自動車の車両を検査して不具合が見つかった場合には不具合箇所を修理する最終工程から構成されている。最終工程を経た自動車は、次段の出荷工程を経由して出荷される。上記最終工程は、さらに細かく分けると、完成した車両を検査する完検工程(検査工程)と、検査の結果見つかった不具合箇所に修理を加える加修工程と、再び検査を行う再検査工程とを含んで構成されている。最終工程に搬入された完成車両は、完検工程で不具合が見つからなかったものは合格車両として直ちに出荷工程を経由して出荷される。他方、完検工程で不具合が見つかった車両については、不合格車両として加修工程へ送られ、ここで不具合箇所を加修し、再検査工程で再度検査を行って合格か否かを判定し、合格であることを条件に出荷工程を経由して出荷される。また完検工程で見つかる不具合箇所は1箇所に限られず、複数箇所の場合もあり得る。このような場合、加修工程に送られた不合格車両は、加修工程に用意された複数の加修作業エリアのそれぞれを適当な順番で回って不具合箇所を順次に加修される。
【0003】
自動車の販売を担当するディーラでは、顧客から特定車種の自動車の購入の注文を受けると、納車できる時期を予測して見積りながら納車日を決め、自動車メーカに対して生産の注文を出す。他方、自動車メーカでは、ディーラからの生産の注文に応じて、要求納車日に対応する自動車生産工場での出荷時期を定め、その自動車生産工場で、注文自動車の生産を前述の生産工程に従って開始する。自動車生産構造での生産工程では、前述のごとく、組立工程と最終工程と出荷工程を順次に経由して注文自動車に係る合格車両の出荷が行われる。
【0004】
自動車の生産工場では、予め出荷時期が定められた自動車の生産に関しては、生産の開始時期から当該自動車が完成して出荷されるに至るまで、自動車の生産状況がいかなる状況にあり、出荷時期に対して遅れが生じていないか否かを正確にかつ即座に把握できることが望まれる。特に出荷時期の間近になって、予め定められた出荷日に出荷できるのか否か、遅れているとしたらどの程度遅れているのかを正確に知りながら生産が行えることは、当該自動車を購入しようとする顧客の満足度を高める意味でも重要である。
【0005】
自動車生産工場における生産工程において、実際上、出荷時期の遅れは、部品の補給不足がない限り組立工程では起きることはほとんどなく、通常は最終工程で起きやすい。組立工程においても組付けに起因する不具合は管理されるが、組立工程では通常は遅延することなく定められた手順に従って作業が進行するので、自動車の組立が遅れることなく予定された一定時間で完了する。組立工程の次の最終工程では、その完検工程において、組立が完了した完成自動車が問題なく組み立てられたか否かが検査される。組立工程で生じた不具合はすべて最終工程の完検工程で明らかにされる。
【0006】
上記の完検工程での検査で不具合が見つからなかった車両は合格車両として出荷工程に移行する。このような自動車は、前述した組立工程および最終工程において予測し得る決まった時間で通過できるので、生産開始時期さえ適切に決定すれば、遅れを生じることなく出荷時期に間に合わせて生産・出荷することができる。
【0007】
一方、完検工程で不具合が見つかった不合格車両については、加修工程に回され、ここで不具合箇所が加修されることになる。不具合箇所は1箇所に限られないので、複数の場合には、加修工程において適宜な順序で複数の加修の作業エリアを回り、すべての不具合箇所を修理することが必要となる。このような場合には、不具合箇所の数、不具合の程度によって加修に要する時間がまったく異なり、加修工程で要する時間を正確に予測することは簡単なことではない。従って生産工程の全体において最終工程の加修工程での時間が変動要素として効いてくるので、上記のように不具合箇所が見つかって加修工程を経なければならないような場合には、定められた出荷時期に間に合わせることができるか否かが問題となる。また反対に、生産工程において自動車の生産を出荷時期に間に合わせるためには、加修工程における時間管理あるいは遅れ時間の正確な把握が重要な要素となる。
【0008】
上記のような課題を考慮して提案された従来技術として、特許第2884955号公報に記載された「車両生産最終工程の納期管理補助装置」が存在する。この装置は、「車両生産最終工程内の各ラインおよび各作業領域で車両の識別番号を入力する識別番号入力手段と、各作業領域に設置された領域別納期管理表示盤と、車両生産最終工程内の所定場所に設置された全体納期管理表示盤と、入力された識別番号を納期管理表と照合して、各領域別納期管理表示盤に、その表示盤が設置された作業領域内の、仕掛かり車両台数と、納期が近い車両の識別番号とを表示させると共に、全体納期管理表示盤に、車両生産最終工程内の、全体仕掛かり車両台数と、納期が近い車両の識別番号およびその車両の有り場所とを表示させる納期管理表示制御手段と」から構成されている。この納期管理補助装置によれば、車両生産最終工程における管理部門の全体納期管理表示盤において納期の近い車両の識別番号と当該車両の有り場所を表示させるように構成している。このため、最終工程の管理部門において納期時期を比較的に正確に予想することができる。従って、納期時期、すなわち出荷時期に関する管理を行うことができ、納期あるいは出荷時期に対する遅れを把握することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
自動車メーカの自動車生産工場では、現在、生産開始から車両完成に至る全工程において時間管理を行うコンピュータシステム、および組立工程での品質管理を行うコンピュータシステムが構築され、稼働している。
【0010】
時間管理を行うコンピュータシステムは例えばALC(Assembly Line Control)システムと呼ばれる。このシステムによれば、生産しようとする車両の組立工程の管理がなされている。組立工程の管理によれば、生産しようとする車両の車体に車体番号を付した後から当該車体の組立完了に至るまでの間の組立工程の全体が管理される。ALCシステムによる組立工程の管理では、組立工程において下位の各種作業領域での車両の組立作業に関する工程実績(通過実績)が各組立作業部門に設けられた端末装置(PC)に各車両ごとに入力され、また合格実績(出荷実績)が提供され、全体として車両ごとに組立の進み具合がコンピュータにより管理される。さらにALCによる工程管理では、各作業領域の部門に作業指示を提供する。
【0011】
また品質管理を行うコンピュータシステムは例えばMQS(Manufacture Quality System)品質管理システムと呼ばれる。このシステムでは、主に組立工程で見つかった不具合の情報を組立工程の各組立作業部門に設けられた端末装置(PC)を介して入力し、当該不具合情報が不具合発生源にフィードバックされ、不具合情報の管理が行えるように構成されている。
【0012】
一方、前述のごとく、自動車生産工場での生産工程では、組立工程に続く最終工程での出荷時期に関係する時間管理が重要な管理項目となっている。さらに前述のごとく自動車の生産工場はALCシステムと呼ばれるコンピュータシステムを装備して組立工程を管理していることから、当該システムとの組合せの下で最終工程での時間管理、特に不合格車両の合格遅れ状態、出荷予想時等の管理を行える最適なシステムの構築が望まれる。自動車の生産工場がALCシステムを装備していることを前提にし、さらに前述した最終工程に起因する出荷時期の遅れの問題を考察し、当該出荷時期の遅れの問題を解消できるシステムを構築することが重視される。最終工程の管理部門、あるいは必要に応じて加修工程の各加修作業エリアの担当部門では、最終工程の完検工程で不具合が見つかり不合格となって加修工程に回った車両の出荷時期が何時であり、予め定められた出荷時期と比較してどの程度遅れているのかを知ることは、出荷時期を可能な限り守るという観点で重要である。さらに、最終工程の管理部門が加修工程にある各車両ごとの加修完了時点を正確に予測すること、あるいは、各加修作業エリアの各担当者が自身が加修しているまたは加修しようとする車両が加修工程でその時点でどのような進捗状況にあるかということ、あるいは、現在何台の加修を要する車両があるのかまたは今後において何台程度の加修を要する車両が回されてくるかを知ることは、加修作業を円滑に進めかつ出荷時期の遅延をなくし、出荷時期に間に合わせるという観点で重要である。
【0013】
前述した従来技術に係る「車両生産最終工程の納期管理補助装置」も上記の課題を達成する目的で開発され、納期管理を有効に行うことができると思われる。しかしながら、この納期管理補助装置によれば、その納期管理表示制御手段の制御機能に基づいて特に管理部門に置かれた全体納期管理表示盤に、車両生産最終工程内における全体仕掛かり車両台数と納期が近い車両の識別番号およびその車両の有り場所とを表示させるようにしている。このような形式で表示される情報は、車両生産最終工程内の各ラインおよび各作業領域に配置された識別番号入力手段に入力される車両の識別番号の情報に基づいて作られる。従って全体納期管理表示盤に表示されている内容は、その時点の正確な情報ではなく、その前の過去に属する状態に関する情報であり、その意味でリアルタイムな情報ではなく納期管理情報として精度が低いものである。さらに上記納期管理補助装置は、車両生産最終工程における加修工程において複数の加修を行う場合に、加修の順序が予め固定的に決まっており、加修の順番が変わらない場合には都合がよいと考えられる。その理由は、特許第2884955号公報の図4に示されるように、全体表示盤(36a)では納期順に並ぶ各番号の車両に関して場所表示欄に「有り場所」(加修工程でのいずれかの加修作業領域の場所)が番号で示されており、表示の態様が固定的であって融通性に欠けるものだからである。しかしながら、加修工程での作業の実情、およびその効率性を考慮すると、加修作業の順序は、大きな不具合箇所から修理する、あるいは作業員の経験に基づいて効率よく直せる所から修理する、あるいは加修作業エリアの空き状態を考慮して加修の順序を定める等、固定的な作業順序で行わない方が望ましい場合が多い。このような状況を考慮すると、管理部門で必要とされる出荷守り切りに関する情報は、既にあったと思われる「有り場所」よりも、より近い将来の「有り場所」として想定される行き先情報で把握し、当該行き先情報に基づいて出荷時期管理に関する管理情報を作成し、これを関係者に表示した方が望ましい。
【0014】
本発明の第1の目的は、上記の問題を解決するため、納車注文に応じて生産工場での出荷時期が定められた自動車生産において、車両生産最終工程での加修工程での時間管理に行き先情報に基づく管理の考えを採用し、出荷時期を守る時間管理システムの融通性を高め、完成車両の加修工程で加修作業の進捗状況をリアルタイムで正確に把握することができ、出荷時期を正確に予測でき、さらには元々組立工程の時間管理および品質管理を対象として設けられているシステムとの整合性を高め、最終工程で発見された不具合に係る情報を源流側の組立工程にフィードバックするのに適した出荷守り切りシステムを提供することにある。
【0015】
本発明の第2の目的は、上記の出荷守り切りシステムを補助的に支援するものであり、行き先を指定されて加修工程の複数の加修作業エリアのそれぞれを加修のために順次に回る車両が、確実に加修作業エリアに送られた否かあるいは加修作業エリアでの加修作業が終了したか否かを判断する目安として、建物の入口および出口での通過状態を確認できるようにした行き先建物通過確認システムを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段および作用】
本発明に係る出荷守り切りシステムおよび行き先建物通過確認システムは、上記の目的を達成するために、次のように構成される。
【0017】
第1の出荷守り切りシステム(請求項1に対応)は、車両生産工程における最終工程に適用される。車両生産工程は、車両を組み立てる組立工程と、この組立工程で完成した車両を検査し不合格車両についてその不具合箇所を修理する最終工程とを含んで成る。上記最終工程は、完成車両を検査する検査工程(完検工程)と、不合格車両を不具合箇所に応じた複数の加修作業エリアのそれぞれで修理する加修工程とを含むように構成される。さらに出荷守り切りシステムは、検査工程で検査された複数の完成車両のそれぞれについて車両特定情報、検査結果情報、および不合格車両につき加修工程における各加修作業エリアに係る行き先情報を入力する検査結果入力端末装置と、加修工程の複数の加修作業エリアのそれぞれに設置され、加修作業エリアごとでの現在および将来の到来車両台数と滞在中の各車両の出荷予定時刻に対する遅れ時間とを表示する表示手段と、加修作業エリアごとでの車両特定情報と加修済み情報を入力する入力手段とを備えた加修工程端末装置と、最終工程の管理部門に設置され、加修工程に存在する全車両のそれぞれについて最新行き先情報と出荷予定時刻に対する遅れ時間とを表示し、さらに画面に行き先別在庫台数を表示する表示欄を備える表示手段を備えた管理用端末装置と、検査結果入力端末装置、加修工程端末装置の入力手段および表示手段、管理用端末装置の表示手段のそれぞれの動作を関連づけて制御してそれぞれの間で各種情報の送受を行う制御手段とを備える。
【0018】
上記の出荷守り切りシステムでは、最終工程の検査工程で少なくとも1箇所の不具合箇所が発見され、これを修理すべく加修工程へ回されるとき、検査工程の端末装置で不合格車両を特定しかつ不具合内容を記入すると共に車両加修工程における複数の加修作業エリアに係る行き先を入力して指定する。また生産工程に元々装備されているALCシステム等を含む制御系に基づき、納車日が決められた車両については車両ごとに出荷予定時刻が定められており、この出荷予定時刻は出荷守り切りシステムにおいて出荷予定時刻情報として提示される。この出荷予定時刻情報と現在時刻を比較しかつ合格遅れ車両の加修工程における加修進捗状況を対比することにより、合格遅れ車両の遅れ時間を求めることができ、合格予定時間を把握することが可能となる。かかる構成によって加修工程の各加修作業エリアに設けられた加修工程端末装置では、当該加修作業エリアごとでの現在および将来の到来車両台数と滞在中の各車両の出荷予定時刻に対する遅れ時間を加修作業の担当者が容易に知ることができる。さらに最終工程の管理用端末装置では、管理担当者は、加修工程に存在する全車両のそれぞれについて最新行き先情報と出荷予定時刻に対する遅れ時間とを知ることができ、加修工程での車両の加修作業の進捗状況を正確に知ることができかつ合格遅れ車両の状況をリアルタイムで把握することが可能となる。上記作用を生じる出荷守り切りシステムは、特に、納車注文に応じて生産工場での出荷時期が定められた自動車生産において顕著な効果を発揮する。さらに品質管理のためのMQSと出荷守り切りシステムを関連づけることにより、システムの整合性を高め、最終工程の検査工程で発見された完成車両の不具合に係る情報を検査工程端末装置に入力しかつ組立工程の各製造部門の端末装置に表示できるようにすることにより、生産工程の源流側の不具合発生源である組立工程にフィードバックすることが可能となる。
さらに、管理用端末装置の表示手段の画面に行き先別在庫台数を表示する表示欄を備えることにより、最終工程の管理部門において、加修工程の各加修作業エリアで今後修理されるべき合格遅れ車両の台数等の状況をリアルタイムで把握することができる。
【0020】
第3の出荷守り切りシステム(請求項3に対応)は、車両生産工程における最終工程に適用される。車両生産工程は、車両を組み立てる組立工程と、この組立工程で完成した車両を検査し不合格車両についてその不具合箇所を修理する最終工程とを含んで成る。上記最終工程は、完成車両を検査する検査工程(完検工程)と、不合格車両を不具合箇所に応じた複数の加修作業エリアのそれぞれで修理する加修工程とを含むように構成される。さらに出荷守り切りシステムは、検査工程で検査された複数の完成車両のそれぞれについて車両特定情報、検査結果情報、および不合格車両につき加修工程における各加修作業エリアに係る行き先情報を入力する検査結果入力端末装置と、加修工程の複数の加修作業エリアのそれぞれに設置され、加修作業エリアごとでの現在および将来の到来車両台数と滞在中の各車両の出荷予定時刻に対する遅れ時間とを表示し、さらに画面に行き先別在庫台数を表示する表示欄を備える表示手段と、加修作業エリアごとでの車両特定情報と加修済み情報を入力する入力手段とを備えた加修工程端末装置と、最終工程の管理部門に設置され、加修工程に存在する全車両のそれぞれについて最新行き先情報と出荷予定時刻に対する遅れ時間とを表示し、さらに画面に行き先別在庫台数を表示する表示欄を備える表示手段を備えた管理用端末装置と、検査結果入力端末装置、加修工程端末装置の入力手段および表示手段、管理用端末装置の表示手段のそれぞれの動作を関連づけて制御してそれぞれの間で各種情報の送受を行う制御手段とを備える。この構成では、各加修作業エリアの担当者において、現在および今後において当該加修作業エリアで修理すべき車両を正確に把握することができる。
【0021】
第4の出荷守り切りシステム(請求項4に対応)は、上記の構成において、好ましくは、組立工程から出る完成車両のそれぞれは自身の車両特定情報を発信する発信手段を備え、車両生産工程の少なくとも最終工程が実施される工場の領域内における複数の加修作業エリアのそれぞれに対応する建物の入口および出口に車両特定情報受信アンテナを配備し、管理用端末装置の表示手段の画面に全車両のそれぞれごとに建物情報表示欄を設け、制御手段は、車両特定情報受信アンテナで受信された車両特定情報に基づき管理用端末装置の表示手段の画面の建物情報表示欄の入口対応欄および出口対応欄に通過情報を表示するように構成されている。この構成によれば、行き先情報に基づく最新予測所在と、建物の入口および出口における実際の通過情報とに基づいて、加修工程に配送された不合格車両の所在を正確に知ることができる。
【0022】
本発明に係る行き先建物通過確認システム(請求項5に対応)は、車両生産工程の最終工程に適用される。前述のごとく、車両生産工程は組立工程と最終工程を含んで成り、最終工程は検査工程と加修工程を含むように構成される。当該行き先建物通過確認システムは、さらに、検査工程で検査された複数の完成車両のそれぞれについて車両特定情報、検査結果情報、および不合格車両につき前記加修工程における各加修作業エリアに係る行き先情報を入力する検査結果入力端末装置と、前記加修工程の管理部門に設置され、前記加修工程に存在する全車両のそれぞれについて最新行き先情報を表示する表示手段を備えた管理用端末装置と、前記検査結果入力端末装置、および前記管理用端末装置の前記表示手段のそれぞれの動作を関連づけて制御して各種情報の送受を行う制御手段とを備える管理システムに適用される。管理システムとしては、例えば出荷守り切りシステムである。上記行き先建物通過確認システムは、組立工程から出る完成車両のそれぞれは自身の車両特定情報を発信する発信手段を備え、車両生産工程の少なくとも最終工程が実施される工場の領域内における複数の加修作業エリアのそれぞれに対応する建物の入口および出口に車両特定情報受信アンテナを配備し、管理用端末装置の表示手段の画面に全車両のそれぞれごとに建物情報表示欄を設け、制御手段は、車両特定情報受信アンテナで受信された車両特定情報に基づき管理用端末装置の表示手段の画面の建物情報表示欄の入口対応欄および出口対応欄に通過情報を表示するように構成される。
【0023】
上記の行き先建物通過確認システムでは、最終工程の検査工程で不合格となった完成車両を加修工程へ移動させかつ複数の加修作業エリアのそれぞれに回すとき、これらの加修作業エリアが設けられた建物の入口と出口で各不合格車両の通過状態を確認できる。これによって管理システムにおいて不合格車両の加修工程での所在の予測を補助することが可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0025】
図1に従って、本発明に係る出荷守り切りシステムおよび行き先建物通過確認システムが適用される自動車生産工場における生産工程の全体構成を概略的に説明する。自動車生産工場の生産工程は本発明による2つのシステムが適用される代表的な例である。本発明は、自動車の生産工程に適用することが好ましいが、これに限定されるものではなく、類似した産業製品の生産工程に適用できるのは勿論である。
【0026】
自動車の生産工場における生産工程100は組立工程41と最終工程42を含んで構成される。組立工程41は、車両の組立開始から組立終了までに至る工程である。組立工程41は、各機種の車体部分のプレス41a、部品(パーツ)の用意と溶接41b、塗装41c、組付け41dなどの複数の下位工程(製造ライン)から構成される。複数の下位工程すなわち製造ラインのそれぞれに対応して組織的にはこれらを担当する個別の製造部門101a〜101dが設けられている。最終工程42は、組立工程41で組立が完了して完成した自動車の製品品質を検査して合格車両であるかまたは不合格車両であるかを判定し、合格車両はただちに次工程の出荷工程43に送り、不合格車両は加修工程に送ってここで不具合箇所を修理するという工程である。最終工程42は、少なくとも、完成車両に対して各種の検査を行う完検工程(検査工程)44、不合格車両の不具合箇所を修理する加修工程46、加修された車両を再び検査する再検工程47などの複数の下位工程(下位ライン)から構成されている。上記の加修工程46は、不具合箇所は1箇所ではない場合もあるので、通常、複数の不具合箇所に応じて複数の加修作業エリアから構成されている。これらの複数の加修作業エリアのそれぞれは区域的に工場内に分かれて設けられている。最終工程42から搬出された車両は次段の出荷工程43を経由して出荷される。
【0027】
また組立工程41および最終工程42では、それぞれ、管理部門102,103が設けられている。管理部門102,103はそれぞれの対象工程の全体の状況を監視し管理する。組立工程41の管理部門については、単一の管理部門に限られず、複数の管理部門が設けられる場合もある。
【0028】
上記生産工程100の組立工程41と最終工程42と出荷工程43に対し、生産工程を管理するコンピュータシステム(制御系)として、時間管理を行うコンピュータシステムとして前述のALC(Assembly Line Control)システム21、品質管理を行うコンピュータシステムとして前述のMQS(Manufacture Quality System:品質管理システム)31が設けられる。従来技術の欄で説明した前述のALCシステムとMQSは組立工程41に対してのものであったが、本実施形態によるシステム構成では、組立工程41と最終工程42と出荷工程43に対して適用される。組立工程41の各部門101a〜101dおよび管理部門102、最終工程42の各工程44,46,47および管理部門103、出荷工程43のそれぞれには例えばPC(パーソナル・コンピュータ)で構成された端末装置111〜120が設置されている。各端末装置111〜120は各種データを入力する入力装置と情報出力用の表示装置を備えている。これらの端末装置111〜120は電気回線網121を介して上記のALCシステム21およびMQS31に接続されている。さらに上記ALCシステム21とMQS31に対して上位コンピュータ(メインフレーム)11が設けられている。ALCシステム21とMQS31と上位コンピュータ11によって制御系122が構成される。
【0029】
上記のMQS31を基礎にして出荷守り切り制御装置32Aが構成されている。この出荷守り切り制御装置32Aと最終工程42の各下位工程に設けられた端末装置116,117,118および管理部門103に設けられた端末装置119とに基づいて出荷守り切りシステムが構築される。
【0030】
図1に示されたシステム構成において行き先建物通過確認システムの図示は省略されている。行き先建物通過確認システムについては後で別に説明される。
【0031】
次に図2〜図4に従って前述のALCシステム21とMQS31と出荷守り切りシステムについて詳述する。
【0032】
図2は制御系122の全体構成図を示す。本実施形態による出荷守り切りシステムは、自動車の生産工程の一部を成し、最終工程42に適用される。
【0033】
ここで「出荷守り切り」とは、顧客から自動車購入の注文を受け当該顧客に対して注文された自動車の納品日(これに対応する出荷日)を確定したとき、この納品日(出荷日)に間に合うように自動車生産工場の生産工程100で当該車両の生産を行い工場から出荷することをいう。従って「出荷守り切りシステム」とは、当該出荷守り切りを行うためのシステムである。
【0034】
図2において、上位コンピュータ(メインフレーム)11は車両生産の全体を管理する。その記憶装置12には車両生産に関連するデータが統括的に記憶される。図示例では、営業ホスト13からの受注データD11、入出力端末装置14からの合格手番(車両の車体に付設される後付け部品)に関するデータD12(合格手番改廃部15を経由して)などが記憶装置12に入力されるデータのフローが示されている。記憶装置12に記憶されるデータに基づく内容を一部取り出して特定データを記憶する記憶装置12Aが設けられる。
【0035】
記憶装置12Aには車両の車体番号(フレームナンバー)に係るデータが記憶されている。図2中では車体番号は「FNo.付B/O」として記されている。ここで「FNo.」とは車体番号の意味であり、車両の識別番号である。また「B/O」とは「バックオーダ」の略であり、特定の車両は特定の顧客用のものであることを意味し、優先出荷情報である。「FNo.付B/O」は、受注した車両の生産に当たりその車両の車体番号を単位とするB/O情報である。
【0036】
さらに記憶装置12Aには、車体番号(「FNo.」)の単位での合格予定時間(時刻)に関するデータも記憶されている。「合格予定時間」とは出荷予定時間(時刻)のことを意味する。従って、換言すれば、車両の車体番号ごとに出荷予定時間が算出され、当該出荷予定時間が車両の車体番号ごとに記憶される。
【0037】
ALCシステム21は、車両の車体に車体番号を付した後に組立完了に至るまでの組立工程41を主に管理する。ALCシステム21では、組立工程における通過実績22と出荷時点の記録すなわち出荷伝票23の入力が行われ、それぞれの記憶装置24,25に記憶される。
【0038】
MQS31は生産する車両の品質を管理する。MQS31は、組立工程41と最終工程42の各下位工程で見つかった車両の品質上の不具合のデータを入力し、当該不具合の発生源へフィードバックするシステムである。MQS31では、LANとしての電気回線33を介して接続される、全てのデータが集められるサーバ32と、前述した端末装置111〜114,116,117,115,119が電気回線33に接続されている。
【0039】
サーバ32には、MQS31と共に、出荷守り切り制御装置32Aが設けられている。サーバ32には、前述した「FNo.B/O」、「FNo.単位合格予定時間」、「通過実績」、「出荷伝票」の各データが送られ、その記憶部に格納されている。サーバ32には、上記MQSと、本実施形態に係る出荷守り切りシステムとを構築するための各種機能を実現するプログラムが用意される。これらによって出荷守り切り制御装置32Aが実現される。
【0040】
部門端末装置111〜114は、前述の通り組立工程41における各部門の端末装置である。これらの端末装置111〜114が設けられた各部門は不具合発生源として位置づけられている。
【0041】
完検端末装置116は、最終工程42における完検工程44に置かれた端末装置である。完検端末装置116にはバーコード読み込み部116Aが設けられている。バーコードは車両車体に付された前述の車体番号(FNo.)を表すものである。完検端末装置116では、不合格車両について、最終工程42の各種検査(外観検査および機能検査等)で判明した少なくとも1つの不具合が入力され、かつ当該不具合を加修するための加修工程46における行き先が入力される。完検端末装置116は1台に限定されない。
【0042】
加修端末装置117は、最終工程42における加修工程46に置かれた端末装置である。加修端末装置117にはバーコード読込み部117Aが設けられている。バーコードは前述した通りものである。加修端末装置117は1台に限定されない。通常、複数の加修作業のそれぞれに対応する加修作業エリアごとに応じて1台設けられ、加修工程46全体では複数台設置されている。
【0043】
管理部門端末装置115,119は、それぞれ組立工程41と最終工程42の管理部門に置かれる端末装置である。管理部門端末装置115,119は組立工程41と最終工程42のそれぞれの全体管理表示装置として利用されている。
【0044】
図3は最終工程42の詳細な下位工程の一例を示し、さらに組立工程41と最終工程42と出荷工程43でのプロセス(各種処理ステップ)を示す。組立工程41は車両の組立開始から組立終了までに至る工程である。組立工程41に続く最終工程42は、完検工程44とオプション工程(OP)45と加修工程46と再検工程47を含む。出荷工程43では出荷ステップ43Aが示されている。
【0045】
最終工程42での完検工程44は各種検査の工程から成る。オプション工程45はオプション装置(オプションパーツ)を付設する工程である。加修工程46は完検工程44の各種検査で見つかった少なくとも1つの不具合箇所を修理する工程である。再検工程47は加修工程46で修理された箇所を再度検査する工程である。なお完検工程44で不具合が見つからなかった車両は合格車両であり、オプション工程45が終了した後、ダイレクト出荷が行われる(ステップ48)。
【0046】
組立工程41では、車両が組立工程に投入されたときに当該車両について組立終了の予定時刻が算出され(ステップ49)、また各部門で不具合等に関するデータが入力される(ステップ50)。ステップ50は、組立工程41における各部門101a〜101dの端末装置111〜114によって行われる。組立工程41が終了する段階で車両ごとに成績表の発行が行われる(ステップ38)。成績表には組立工程41の各部門で入力された不具合のデータが記入される。
【0047】
最終工程42では、組立工程41を終了した車両が完検工程44へ投入されたときに当該車両について出荷ステップ43Aでの出荷予定時刻が算出される(ステップ51)。完検工程44における各種検査で不具合箇所が発見されると、当該不具合内容は不具合情報として上記成績表に記入される(ステップ52)。このようにして作成される成績表に記入されるデータに基づいて、車両ごとに製品情報として入力が行われ(ステップ53)、加修作業の必要がない車両は合格車両としてオプション工程45の後に出荷され(ダイレクト出荷48)、加修作業の必要がある車両は不合格車両として加修工程46と再検工程47を経て出荷される。加修工程46等を経過する車両に関しては加修作業後に製品情報としての入力が行われる(ステップ54)。出荷工程43では、ダイレクト出荷の車両、加修作業後の車両のいずれもチェックポイントで各車両の識別番号であるバーコードの入力が行われる(ステップ55)。ステップ55は、車両が生産工程から出るということをチェックするためのものである。
【0048】
上記において、組み立てられ、検査され、かつ必要に応じて加修・再検された車両に関する各種の情報(データ)は、入力されると同時に、組立工程41の端末装置111〜115、最終工程42の各工程等の端末装置116〜119に車両情報として表示される(ステップ56)。
【0049】
図4に従って最終工程42における端末装置の入力内容と出力内容を説明する。図4で、上段の(A)は図3で示したプロセスを最終工程42を中心に示し、下段の(B)は最終工程42の各下位工程に設置された端末装置を示している。上段(A)と下段(B)の間では、対応関係のある構成要素同士を破線矢印61,62,63,64,65で関係づけている。また図4において、前述した図2と図3で説明した要素と実質的に同一の要素は同一の符号が付されている。上段(A)の工程とプロセスは図3で説明された通りのものであるので、符号を付して図示するのみとし、その説明を省略する。この図示例では、再検工程47でも再検終了後に再検情報の入力が行われるステップ66が示されている。
【0050】
下段(B)においては、完検工程44、オプション工程45、加修工程46、再検工程47、出荷工程43が再度拡大して示され、各工程に置かれた端末装置が示されている。完検工程44では端末装置116が設置され、オプション工程45ではオプション端末装置67が設置され、加修工程46では加修端末装置117が設置され、再検工程47では再検端末装置118が設置され、出荷工程43では出荷端末装置120が設置されている。これらの端末装置のいずれにも、バーコード読込み部116A,67A,117A,118A,120Aが付設されている。オプション端末装置67はオプション付設作業後に入力が行われ、再検端末装置118は再検後に入力が行われ、出荷端末装置120は出荷情報が入力される。いずれの端末装置もそのバーコード読込み部により対象となる車両の車両番号が読み取られる。
【0051】
以上のごとく、最終工程42の各工程には少なくとも1台の端末装置が設置される。これらの端末装置はPCで構成され、入力部であるキーボードやバーコード読込み部によって必要な情報が入力され、出力部であるディスプレイ(表示画面)に必要な情報が表示される。最終工程42における各工程では設置された端末装置を経由して後述するごとき出荷守り切りに係る情報の提示および確認が行われる。なお図4において最終工程42における管理部門103の端末装置119の図示は省略されている。
【0052】
また完検工程44の端末装置116、オプション工程45の端末装置67、加修工程46の端末装置、再検工程47の端末装置118は前述したMQS31の端末装置としても機能する。
【0053】
出荷守り切りシステムについて詳述する。図5に出荷守り切りシステム131を示す。出荷守り切りシステム131は、出荷守り切り制御装置32Aと最終工程42の各下位工程に設けられた端末装置67,116,117,118、および管理部門103に設けられた端末装置119とに基づいて構築される。
【0054】
出荷守り切りシステム131は、生産工程100の組立工程41から搬出される完成車両の品質管理を行うためのMQS31の品質管理システムに重ねるようにして設けられる。
【0055】
MQS31では、組立工程41における各製造部門101a〜101dの各端末装置111〜114で不具合情報が入力される。入力された不具合情報は不具合発生源へフィードバックされる。さらに本実施形態によるシステム構成ではMQS31は最終工程42にも適用される。このMQS31によれば、完検工程44での完成車両の検査で不具合箇所が見つかったときには、端末装置116においてバーコード読込み部116aで車体番号を特定して不具合に関する情報を入力装置を介して入力する。車体番号の情報に基づいて完成車両の製品が特定される。特定された製品すなわち完成車両について、組立工程41で発行された成績表38に、完検工程44で発見された不具合情報(不具合箇所、不具合の程度等)が記入される。
【0056】
完検工程44で少なくとも1箇所の不具合箇所が発見された完成車両は、不合格車両として、オプション工程45を経て、加修工程46に回される。出荷守り切りシステム131は、加修工程46に回される完成車両の出荷時間を管理し、原則として予め定められた出荷時間が守られるようにし、また合格が遅れている完成車両を容易に把握できるようにして当該車両を優先的に処理して優先出荷できるようにするためのシステムである。合格遅れの車両については出荷予定時刻と遅れ時間(残り時間)が情報として提示され、少なくとも加修工程46の複数の加修作業エリアの作業担当者および最終工程42の管理部門103の管理担当者がリアルタイムで正確に状況を把握できるようにする。
【0057】
図6は自動車の生産工程100の最終工程42等が実施される生産工場内の工程区域の配置図を示し、図7は完検工程44の端末装置116の表示部に表示される不具合入力画面を示す。
【0058】
組立工程41の区域141から出た完成車両は、完検工程44の区域142に搬入される。201は完成車両の最終工程42の区域への移動通路である。組立工程41の区域141と完検工程44の区域142は同じ建物内に設けられている。完検工程44の区域142では、複数の完検ライン202が設けられている。完検工程44では、入口203を通って区域142に完成車両が搬入され、各完検ライン202で外観検査および機能検査等が実施される。完検工程44で合格した完成車両は、端末装置116に合格に係る情報が入力される。合格した完成車両は出口204から出て、オプション工程45の区域143を経て、その後出荷工程43に係る区域144に移動する。
【0059】
完検工程44で不具合箇所が見つかった完成車両は、不合格車両として、端末装置116の不具合入力画面に不合格に係る情報が入力される。端末装置116の不具合入力画面301では、図7に示すごとく、機種・車種・派生・車体番号・機種名称・系列フレーム番号等を表示する欄302、検査対象である車両の上面図、左右の側面図、前面図、後面図を示す車体図表示領域303、車体の各部位(外観、内装、電装、エンジン(ENG)、足廻り、その他)に関する欄304、不具合箇所を記入する欄305、ライン不良に関する事項を表示する欄306、「行き先」を表示する欄307が設けられている。上記の欄302には、対象車両を特定する車体番号等の特定情報が表示されている。当該対象車両に係る車体図表示領域303では、完検工程44で発見された複数の不具合箇所の場所が車体図上に示される。欄305では、発見された不具合箇所に関して状態等が記入される。さらに完検工程44の担当者は、完検工程44で発見された不具合箇所の情報に基づいて、不具合箇所を修理するための加修工程46における「行き先」を行き先指定の欄307を利用して選択する。不合格になった完成車両に関しては、発見された不具合箇所の情報に基づいて、後の工程である加修工程46での修理を行う行き先が選択される。その後の加修工程46で、不合格車両は、選択された行き先および指定された行き先順序に基づいて加修作業エリアを移動する。
【0060】
なお図7に示された「行き先」を表示する欄307では「行き先」の項目として「ピット」、「出荷」、「完検」、「T−UP]、「調整1」、「調整2」、「調整3」、「調整4」、「待機1」、「待機2」、「後付け」、「加修1」、「加修2」、「加修3」、「加修4」、「水」、「加修5」、「完修」、「加修6」等が示される。それぞれの意味は次の通りである。「ピット」は「部品外し」、「出荷」は「出荷待ち」、「完検」は「検査の最中」、「T−UP]は「塗装補修」、「調整1」と「調整2」は「外観建付け検査」、「調整3」と「調整4」は「軽加修を行う」、「待機1」は「解析待ち(保留)の待機」、「待機2」は「解析待ち(組立)の待機」、「後付け」は「OP(オプションパーツ)とり付け」、「加修1」は「組立加修」、「加修2」は「品質加修」、「加修3」は「プラスチック加修」、「加修4」は「板金加修」、「水」は「水漏れ加修」、「加修5」は「抜取り検査(品質・建付け)」、「完修」は「部品外し」、「加修6」は「エアバックの調整・管理」である。
【0061】
なお上記の「行き先」の欄の行き先項目として、加修作業エリアだけではなく、完検工程、オプション工程等も含まれている。
【0062】
完検工程44で不合格となった完成車両は、前述のごとく端末装置116の不具合入力画面301におい不合格情報が入力され、その後、オプション工程45の区域143を通った後に、加修工程46の区域に回される。加修工程46の区域は複数の加修作業エリアに分かれているので、加修工程46の区域において、不合格車両は完検工程44の端末装置116の不具合入力画面301で入力された行き先の指定情報に基づいて加修作業エリアを回ることになる。加修工程46の区域における各加修作業エリアにおいて不合格車両はその不具合個所を修理される。
【0063】
完検工程44の端末装置116でのその不具合入力画面301において、完成車両(製品)ごとに車体番号を特定し、不合格車両に関しては、その不具合箇所を記入し、さらに加修工程46における複数の加修作業エリアに関してその行き先を指定する。端末装置116での入力内容は、車体番号に係る完成車両の情報と共に、最終工程42の管理部門103の端末装置119の管理画面、および加修工程46の端末装置117の画面に表示される。加修工程46は、実際上、複数の加修作業エリアに分かれているので、加修工程46の端末装置117は複数の加修作業エリアのそれぞれに配備された端末装置(図6に示す117a〜117p)である。すなわち加修作業エリアごとに端末装置が配備されている。
【0064】
完検工程44で不合格と認定された完成車両は、次のオプション工程45の区域143に行き、そこでオプションパーツが付設される。次に加修工程46の区域に回る。加修工程46では、車両は、完検端末装置116の不具合入力画面301で指定された「行き先」について最初に指定された「行き先」に対応する加修作業エリアに移動する。そこで、合格遅れ車両の不具合箇所に対して修理が加えられる。
【0065】
加修工程46では、複数の不具合箇所があるときには、指定された行き先順序に従って複数の加修作業エリアを順次に回ることになる。複数の加修作業エリアのそれぞれでは個別に端末装置117a〜117pを備えている。各加修作業エリアの各端末装置117a〜117pの画面には、図8に示される処置入力画面311と、図9に示される不具合加修画面321とが選択的に表示され得る。
【0066】
処置入力画面311では、不具合項目入力領域312と、加修項目入力領域313と、処置項目欄314と、行き先項目欄315等が設けられている。不具合項目入力領域312に対して入力を行うときには、不具合ボタン316を押して行う。不具合項目入力領域312の上辺には「方向、部位、部品1、方向、部位、部品2、事象、ライン不良」等の項目名が明記されている。各加修作業エリアで加修が行われ、加修が終了したときには、加修項目入力領域313に加修内容の記入が行われる。加修項目入力領域313の上辺には「処置、修正者、修正時間、方向1、部位1、原因部品1、方向2、部位2、原因部品2」等の項目名が記されている。なお処置入力画面311には、修正者入力欄316と修理時間記入欄317が設けられている。他方、不具合加修画面321では、端末装置117a〜117pの各々が対応する加修作業エリアに在庫として当該エリアに滞在するまたはこれから入庫される車両が表示される欄322と、行き先別在庫台数を表示する欄323とが設けられている。
【0067】
図6に示されるように、加修工程46の区域における複数の加修作業エリアとしては前述した「行き先」として指定される「ピット」のエリア145、「T−UP]のエリア146、「調整1」のエリア147、「調整2」のエリア148、「調整3」のエリア149、「調整4」のエリア150、「待機1」のエリア151、「待機2」のエリア152、「加修1」のエリア153、「加修2」のエリア154、「加修3」のエリア155、「加修4」のエリア156、「水」のエリア157、「加修5」のエリア158、「完修」のエリア159、「加修6」のエリア160である。上記の複数の加修作業エリアのそれぞれでは前述したごとく端末装置117a〜117pが設けられている。これらの端末装置117a〜117pの表示部の画面には前述した処置入力画面311と不具合加修画面321が選択的に表示される。
【0068】
なお図6において161は管理部門103の区域であり、この区域161には管理部門端末装置119が配備されている。その他の関連する区域としては、車両待機区域162、春雨室の区域163、再検工程区域164、品熟工程区域165などが設けられている。
【0069】
加修工程46の複数の加修作業エリアのそれぞれでは、各端末装置の不具合加修画面321における行き先別在庫台数を表示する欄323に基づいて、自身の加修作業エリアに現在存在するおよび将来到来する車両の総数を事前に把握することができる。また当該加修作業エリアに到来した車両に関して、処置入力画面311に基づいて、車両一台ごとに、車体番号、不具合内容、加修内容を知ることができる。加修工程46の複数の加修作業エリアで加修予定の車両に関して当該加修が完了すると、その端末装置の処置入力画面311の加修表示の欄313に処置内容が入力される。併せて、修正者の入力欄316、修理時間記入欄317にも所要の記入がなされる。その後、合格遅れ車両は次の加修作業エリアに移動する。
【0070】
不合格車両について、加修工程46ですべての不具合箇所が修理されると、再検工程47の区域164に移動される。ここで再検査が行われた後に出荷工程43に回される。
【0071】
加修工程46の各加修作業エリアに設けられた端末装置117a〜117pの表示装置の画面では、さらに、図10に示す出荷手番表示画面331が表示される。この出荷手番表示画面331では、加修作業エリアにおいて加修前の段階で在庫状態で存在する車両を表示する出荷手番表示領域332と、不具合表示領域333と、加修表示領域334が設けられている。出荷手番表示領域332では、合格遅れ車両ごとに、現在時刻、出荷予定時刻、出荷までの残時間、ライン、機種名、投入番号、フレーム番号、機種コード、調整通過日などが表示されている。出荷手番表示画面331の出荷手番表示領域332に基づいて、各合格遅れ車両ごとの出荷予定時刻までの残時間を知ることができる。また出荷手番表示領域331では上から残時間が短いものの順序で表示が行われている。従って、加修作業エリアのそれぞれにおいて、修理されるべき車両が当該加修作業エリアに来て、当該加修作業エリアの端末装置で当該車両を特定する処理を行うと、その出荷予定時刻の表示が行われ、当該加修作業エリアの作業担当者は出荷予定時刻および遅れ時間を即座に知ることができる。このように加修工程46の複数の加修作業エリアのそれぞれで、作業担当者は、出荷守り切りの状態、複数の合格遅れ車両のそれぞれの加修工程46における進捗状態を正確に確認することができる。
【0072】
最終工程42の管理部門103の区域161では、そこに設置された管理部門端末装置119において、最終工程42の加修工程46に滞在する合格遅れ車両の在庫状況を確認する画面が表示される。図11において上記在庫状況確認画面341を示す。この在庫状況確認画面341では、加修工程46における各加修作業エリアごとの「行き先」、行き先台数、入庫台数を示す欄342,343,344と、加修工程46に滞在する車両表示欄345と、不具合情報の表示欄346と、加修情報の表示欄347とが設けられている。欄342,343,345によれば、加修作業エリアごとの行き先台数と建物(建て屋)への入庫台数が表示される。車両表示欄345では、加修を受ける各車両ごとに、「ラインNo.」、「機種名称」、「系列フレーム」、「機種」、「派生」、「OP」、「最新行き先」、「建て屋名」、「入」、「出」、「合格予定時間」、「遅れ時間」の項目が表示されている。以上の項目のうち「建て屋名」と「入」と「出」は「建て屋情報」を示す欄である。建て屋情報に関しては後述される。
【0073】
上記の車両表示欄345の表示例によれば、加修工程46における「完修」に係る加修作業エリアで修理を受ける車両のすべてが示される。車両は、合格予定時間(時刻)と遅れ時間の表示内容から明らかなように、遅れ時間の大きな車両の順序に従って表示される。さらに上位2台の合格遅れ車両に関しては、各行について斜線が施されていることから明らかなように、色表示等を施すことにより遅れ時間について管理担当者に注意を喚起させている。また「最新行き先」の欄に表示された所在情報に基づいて加修工程46に回された車両の最新と考えられる所在予測情報を得ることができる。前述のごとく、完検工程44で不合格と認定された完成車両は、合格遅れ車両として加修工程46の各加修作業エリアで修理されることが必要となる。このとき完検工程46の完検端末装置116の不具合入力画面301で、加修工程46での行き先を指定される。この行き先情報が、図5に示した出荷守り切りシステム131の出荷守り切り制御装置324の制御の下で、在庫状況確認画面341の「最新行き先」の欄に表示される。従ってこの「最新行き先」の欄に表示される最新行き先は合格遅れ車両が移動するであろうと予測される最新の所在場所(加修作業エリア)である。次に例えば表示された「完修」の加修作業エリアで作業が完了するとき、前述の処置入力画面311での作業担当者による入力手続に係る完了情報に基づいて、「最新行き先」の欄に表示される最新行き先は次の行き先に変更されることになる。また不具合情報表示欄346の表示内容は完検端末装置116の不具合入力画面301に入力された内容に基づいて表示され、かつ加修情報表示欄347の表示内容は加修作業エリアの端末装置の処置入力画面311の入力内容に基づいて表示されている。以上の在庫状況確認画面341の表示内容によって、管理部門103の管理担当者は、合格遅れ車両、合格予定時間に対する遅れ時間、最新所在予測場所(最新行き先)をリアルタイムで把握することができ、さらに表示の順序によって優先出荷情報および合格指定時間を正確に把握することができる。
【0074】
管理部門103では、その端末装置119における在庫状況確認画面341において、対象エリアの欄342を変更すると、加修工程46のすべての加修作業エリアにおける入庫状態を把握することができる。さらに加修工程46の全体に存するすべての車両の台数を把握することができる。
【0075】
次に在庫状況確認画面341における「建て屋情報」に関する表示欄を説明する。生産工程100の最終工程42において組立工程41から出された完成車両はそれぞれIDタグを付設されている。このIDタグは当該完成車両を特定するID(車体番号)を表す電波信号を発する発信器を含んでいる。IDタグは、組立工程41の組立開始の段階で付設してもよいし、最終工程42に移行する段階で付設してもよい。
【0076】
他方、図6に示した最終工程42における各区域または各加修作業エリアを備える各建物(建て屋)400の入口と出口に受信アンテナ401を備えている。すなわち「調整1」のエリア147と「調整2」のエリア148がある建物、「調整3」のエリア149と「調整2」のエリア150と「ピット」のエリア145と「加修3」のエリア155と「水」のエリア157と「加修5」のエリア158と再検工程工程区域164とがある建物(調整場)、「待機1」のエリア151と「待機2」のエリア152と「加修1」のエリア153と「加修2」のエリア154と「加修4」のエリア156と「加修6」のエリア160がある建物、「T−UP]のエリア146がある建物、「完修」のエリア159がある建物等のそれぞれの入口と出口に受信アンテナ401を備えている。なお完検工程区域142は前述の通り組立工程区域141と同じ建物であるので、出口のみに受信アンテナ401を設けている。これらの受信アンテナ401によれば、受信動作信号に基づいてどの受信アンテナがどの車両を受信したかを知ることができる。従って、車両が任意な建物の入口または出口を通過するときに、当該車両の通過を確認し、その車体番号に基づいて車両ごと「行き先」として指定された建物(建て屋)に入口を通過して入ったか否か、および建物(建て屋)の出口を通過して出たか否かを、前述の建て屋情報に関する表示欄に表示できる。図11の「入」と「出」の欄で○が表示されているのは、該当する建物の入口または出口を通過したことを意味している。このように各建物の入口と出口の両方または一方に受信アンテナ401を配備することにより、完検工程44より後段の工程における行き先指定方式の出荷守り切りシステム131において各車両の移動状態を正確に確認するためのバックアップを設けることができる。
【0077】
上記の実施形態において、車両特定情報を受信する受信アンテナ401から出力される受信信号は、出荷守り切りシステム131に関連づけられて利用されるので、通常、出荷守り切り制御装置32Aによって信号処理され、前述のごとく在庫状況確認画面341で上記の「建て屋情報」の表示処理が行われる。従って図5に示すごとく、出荷守り切りシステム131の出荷守り切り制御装置32Aは受信装置402を備えており、複数の受信アンテナ401の各々から送られてくる受信信号を受信装置402で受信して入力するように構成されている。なお受信アンテナ401の配置箇所は建物の入口と出口としたが、これ限定されず、場所の特定に都合のよい任意の場所に配置することができる。また上記の行き先建物の通過を確認するシステム403は、出荷守り切りシステムに関連づけ、行き先指定方式および最新所在を予測する方式の出荷守り切りシステムを支援するように構成されたが、出荷守り切りシステム以外の類似システムに適用できるのは勿論である。
【0078】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように本発明によれば次の効果を奏する。
【0079】
請求項1に係る本発明: 車両生産において、車両生産最終工程での加修工程での合格遅れ車両の時間管理に関して最新行き先情報に基づく時間管理を行うようにしたため、加修作業エリアの各作業担当者は自分のエリア内の現在および将来の不合格車両の入庫状況を正確に把握することができ、さらに車両台数と不合格車両の遅れ時間を正確に把握することができ、また管理部門の担当者では、加修工程全体あるいは加修作業エリアごとの在庫の車両台数と、合格遅れ車両の進捗状態と、最新所在との関連に基づいて出荷予定時刻に対する遅れ時間を優先度を考慮して正確に把握することができる。これにより、出荷時期を守る時間管理システムの融通性を高め、完成車両の加修工程で加修作業の進捗状況をリアルタイムで正確に把握することができ、出荷時期を正確に予測でき、かつ守ることができる。加修工程における管理部門および各加修作業エリアでは、加修工程での複数の加修作業エリアの各々にある車両に関して、その所在を、最新行き先情報に従って予測に基づき高い精度でリアルタイムで知ることができる。さらに本発明によれば、元々組立工程の時間管理および品質管理を対象として設けられているシステムとの整合性を高め、最終工程で発見された不具合に係る情報を源流側の組立工程にフィードバックすることができる。さらに管理部門では、加修工程における複数の加修作業エリアの各々にある車両に関してその在庫台数を表示するようにしたため、加修工程における不合格車両の加修作業の進捗状態を高い精度でリアルタイムで知ることができる。
【0080】
請求項2に係る本発明: 上記の基本的効果に加えて、さらに、加修工程にある複数の加修作業エリアの各々では、加修工程における複数の加修作業エリアの各々にある車両に関してその在庫台数を表示するようにしたため、加修工程での自身のエリアと他のエリアでの不合格車両の加修作業の進捗状態を高い精度でリアルタイムで知ることができる。
【0081】
請求項3に係る本発明: 上記の基本的効果に加えて、前述したごとく、管理部門では、加修工程における複数の加修作業エリアの各々にある車両に関してその在庫台数を表示するようにしたため、加修工程における不合格車両の加修作業の進捗状態を高い精度でリアルタイムで知ることができ、かつ、加修工程にある複数の加修作業エリアの各々では、加修工程における複数の加修作業エリアの各々にある車両に関してその在庫台数を表示するようにしたため、加修工程での自身のエリアと他のエリアでの不合格車両の加修作業の進捗状態を高い精度でリアルタイムで知ることができる。
【0082】
請求項4に係る本発明: 完成車両に車両特定情報を発信する発信手段を備え、工場の領域内における複数の加修作業エリアのそれぞれに対応する建物の入口および出口に車両特定情報受信アンテナを配備し、管理用端末装置の表示手段の画面に全車両のそれぞれごとに建物情報表示欄を設け、この建物情報表示欄の入口対応欄および出口対応欄に通過情報を表示するようにしたため、出荷守り切りシステムにおいて、最新行き先情報に基づく最新予測所在と、建物の入口と出口での実際の通過情報とに基づいて、加修工程に配送された不合格車両の所在を正確に知ることができ、さらに出荷守り切りシステムを補助的に支援し、行き先を指定されて加修工程の複数の加修作業エリアのそれぞれを順次に回る合格遅れ車両が、加修作業エリアに送られた否かあるいは加修作業エリアでの加修作業が終了したか否かを正確に判断することができる。
【0083】
請求項5に係る本発明: 組立工程から出た完成車両に車両特定情報を発信する発信手段を備え、工場の領域内における複数の加修作業エリアのそれぞれに対応する建物の入口および出口に車両特定情報受信アンテナを配備し、管理用端末装置の表示手段の画面に全車両のそれぞれごとに建物情報表示欄を設け、この建物情報表示欄の入口対応欄および出口対応欄に通過情報を表示するようにしたため、一般的な管理システムにおいて不合格車両の加修工程での所在位置の予測を補助することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る出荷守り切りシステムが適用される自動車生産工程の全体に係るシステムの工程と構成を示す図である。
【図2】自動車生産工程における情報に係る制御系のシステム構成図である。
【図3】組立工程と最終工程における特徴的な処理内容を示す工程図である。
【図4】最終工程における各下位工程の流れと端末装置の構成を示す構成図である。
【図5】本発明に係る出荷守り切りシステムおよび行き先建物通過確認システムの実施形態を示す構成図である。
【図6】最終工程における各区画または各エリアの工場内出の区域的なレイアウトを示す図である。
【図7】完検端末装置の表示装置に表示される不具合入力画面の例を示す図である。
【図8】各加修作業エリアの端末装置の表示装置に表示される処置入力画面の例を示す図である。
【図9】各加修作業エリアの端末装置の表示装置に表示される不具合加修画面の例を示す図である。
【図10】各加修作業エリアの端末装置の表示装置に表示される出荷出番表示画面の例を示す図である。
【図11】最終工程の管理部門における端末装置の表示装置に表示される在庫状況確認画面の例を示す図である。
【符号の説明】
11 上位コンピュータ(メインフレーム)
12 記憶装置
21 ALCシステム
31 MQS(品質管理システム)
32 サーバ
32A 出荷守り切り制御装置
67 OP端末装置
116 完検端末装置
117 加修端末装置
118 再検端末装置
119 管理部門端末装置

Claims (5)

  1. 車両を組み立てる組立工程と、この組立工程で完成した車両を検査し不合格車両についてその不具合箇所を修理する最終工程とを含んで成り、前記最終工程は、完成車両を検査する検査工程と、不合格車両を不具合箇所に応じた複数の加修作業エリアのそれぞれで修理する加修工程とを含むように構成された車両生産工程において、前記最終工程に適用される出荷守り切りシステムであり、
    前記検査工程で検査された複数の完成車両のそれぞれについて車両特定情報、検査結果情報、および不合格車両につき前記加修工程における各加修作業エリアに係る行き先情報を入力する検査結果入力端末装置と、
    前記加修工程の前記複数の加修作業エリアのそれぞれに設置され、加修作業エリアごとでの現在および将来の到来車両台数と滞在中の各車両の出荷予定時刻に対する遅れ時間とを表示する表示手段と、加修作業エリアごとでの車両特定情報と加修済み情報を入力する入力手段とを備えた加修工程端末装置と、
    前記最終工程の管理部門に設置され、前記加修工程に存在する全車両のそれぞれについて最新行き先情報と出荷予定時刻に対する遅れ時間とを表示し、さらに画面に行き先別在庫台数を表示する表示欄を備える表示手段を備えた管理用端末装置と、
    前記検査結果入力端末装置、前記加修工程端末装置の前記表示手段および前記入力手段、前記管理用端末装置の前記表示手段のそれぞれの動作を相互に関連づけて制御してそれぞれの間で各種情報の送受を行う制御手段と、
    を備えることを特徴とする出荷守り切りシステム。
  2. 車両を組み立てる組立工程と、この組立工程で完成した車両を検査し不合格車両についてその不具合箇所を修理する最終工程とを含んで成り、前記最終工程は、完成車両を検査する検査工程と、不合格車両を不具合箇所に応じた複数の加修作業エリアのそれぞれで修理する加修工程とを含むように構成された車両生産工程において、前記最終工程に適用される出荷守り切りシステムであり、
    前記検査工程で検査された複数の完成車両のそれぞれについて車両特定情報、検査結果情報、および不合格車両につき前記加修工程における各加修作業エリアに係る行き先情報を入力する検査結果入力端末装置と、
    前記加修工程の前記複数の加修作業エリアのそれぞれに設置され、加修作業エリアごとでの現在および将来の到来車両台数と滞在中の各車両の出荷予定時刻に対する遅れ時間とを表示し、さらに画面に行き先別在庫台数を表示する表示欄を備える表示手段と、加修作業エリアごとでの車両特定情報と加修済み情報を入力する入力手段とを備えた加修工程端末装置と、
    前記最終工程の管理部門に設置され、前記加修工程に存在する全車両のそれぞれについて最新行き先情報と出荷予定時刻に対する遅れ時間とを表示する表示手段を備えた管理用端末装置と、
    前記検査結果入力端末装置、前記加修工程端末装置の前記表示手段および前記入力手段、前記管理用端末装置の前記表示手段のそれぞれの動作を相互に関連づけて制御してそれぞれの間で各種情報の送受を行う制御手段と、
    を備えることを特徴とする出荷守り切りシステム。
  3. 車両を組み立てる組立工程と、この組立工程で完成した車両を検査し不合格車両についてその不具合箇所を修理する最終工程とを含んで成り、前記最終工程は、完成車両を検査する検査工程と、不合格車両を不具合箇所に応じた複数の加修作業エリアのそれぞれで修理する加修工程とを含むように構成された車両生産工程において、前記最終工程に適用される出荷守り切りシステムであり、
    前記検査工程で検査された複数の完成車両のそれぞれについて車両特定情報、検査結果情報、および不合格車両につき前記加修工程における各加修作業エリアに係る行き先情報を入力する検査結果入力端末装置と、
    前記加修工程の前記複数の加修作業エリアのそれぞれに設置され、加修作業エリアごとでの現在および将来の到来車両台数と滞在中の各車両の出荷予定時刻に対する遅れ時間と を表示し、さらに画面に行き先別在庫台数を表示する表示欄を備える表示手段と、加修作業エリアごとでの車両特定情報と加修済み情報を入力する入力手段とを備えた加修工程端末装置と、
    前記最終工程の管理部門に設置され、前記加修工程に存在する全車両のそれぞれについて最新行き先情報と出荷予定時刻に対する遅れ時間とを表示し、さらに画面に行き先別在庫台数を表示する表示欄を備える表示手段を備えた管理用端末装置と、
    前記検査結果入力端末装置、前記加修工程端末装置の前記表示手段および前記入力手段、前記管理用端末装置の前記表示手段のそれぞれの動作を相互に関連づけて制御してそれぞれの間で各種情報の送受を行う制御手段と、を備え、
    さらに前記管理用端末装置の前記表示手段の画面は行き先別在庫台数を表示する表示欄を備え、かつ前記加修工程端末装置の前記表示手段の画面は行き先別在庫台数を表示する表示欄を備えることを特徴とする出荷守り切りシステム。
  4. 前記組立工程から出る前記完成車両のそれぞれは自身の車両特定情報を発信する発信手段を備え、
    前記車両生産工程の少なくとも前記最終工程が実施される工場の領域内における前記複数の加修作業エリアのそれぞれに対応する建物の入口および出口に車両特定情報受信アンテナを配備し、
    前記管理用端末装置の前記表示手段の画面に前記全車両のそれぞれごとに建物情報表示欄を設け、
    前記制御手段は、前記車両特定情報受信アンテナで受信された車両特定情報に基づき前記管理用端末装置の前記表示手段の画面の前記建物情報表示欄の入口対応欄および出口対応欄に通過情報を表示するようにしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の出荷守り切りシステム。
  5. 車両を組み立てる組立工程と、この組立工程で完成した車両を検査し不合格車両についてその不具合箇所を修理する最終工程とを含んで成り、前記最終工程は、完成車両を検査する検査工程と、不合格車両を不具合箇所に応じた複数の加修作業エリアのそれぞれで修理する加修工程とを含むように構成された車両生産工程において、前記最終工程に適用される行き先建物通過確認システムであり、
    前記検査工程で検査された複数の完成車両のそれぞれについて車両特定情報、検査結果情報、および不合格車両につき前記加修工程における各加修作業エリアに係る行き先情報を入力する検査結果入力端末装置と、前記最終工程の管理部門に設置され、前記加修工程に存在する全車両のそれぞれについて最新行き先情報を表示する表示手段を備えた管理用端末装置と、前記検査結果入力端末装置、および前記管理用端末装置の前記表示手段のそれぞれの動作を関連づけて制御し各種情報の送受を行う制御手段とを備える管理システムに適用され、
    前記組立工程から出る前記完成車両のそれぞれは自身の車両特定情報を発信する発信手段を備え、
    前記車両生産工程の少なくとも前記最終工程が実施される工場の領域内における前記複数の加修作業エリアのそれぞれに対応する建物の入口および出口に車両特定情報受信アンテナを配備し、
    前記管理用端末装置の前記表示手段の画面に前記全車両のそれぞれごとに建物情報表示欄を設け、
    前記制御手段は、前記車両特定情報受信アンテナで受信された車両特定情報に基づき前記管理用端末装置の前記表示手段の画面の前記建物情報表示欄の入口対応欄および出口対応欄に通過情報を表示するようにしたことを特徴とする行き先建物通過確認システム。
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