JP3865889B2 - 顕微鏡 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光源からの光を導くファイバーを有した顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
実体顕微鏡等の顕微鏡では、実開平2−140515号公報に記載されるように、ズーム部と準焦部とを分離可能として、操作性を向上させた構造が開発されている。また、顕微鏡では、ズーム部で観察される標本を照明するため、ファイバー照明機構を組み込む構造も開発されている。
【0003】
図10及び図11は、ズーム部及び準焦部とを分離可能とすると共に、標本の照明を行うファイバー照明機構を備えた従来の顕微鏡を示す。これらの図において、架台100に立設された支柱110に準焦部120が取り付けられている。準焦部120は準焦本体部125と、準焦本体部125に対して上下動可能に取り付けられた準焦移動部130とからなり、準焦移動部130にズーム部140が連結されている。ズーム部140の上部には、鏡筒150が取り付けられる一方、下部には対物レンズ160が取り付けられている。
【0004】
これらの顕微鏡では、ファイバー照明機構によって標本を照明する構造となっている。ファイバー照明機構は光源170と、光源170に連結された光源170からの光を導くファイバー180とを備えている。
【0005】
図10の顕微鏡では、リング照明器190が対物レンズ160の先端に取り付けられ、このリング照明器190にファイバー180の先端が連結されて光源170からの光をリング照明器190に導いている。図11の顕微鏡では、任意の形状に曲げることができ、且つその形状を維持できるインターロック式のファイバー180が使用されており、このファイバー180が曲げ加工されることによって、その先端がズーム部140に近接した標本に臨んでいる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ファイバー照明機構を用いた照明では、ファイバー180が鏡体150周囲の空間に位置し、この位置で移動したり、変位する。このため、ファイバー180がズームや準焦等の操作や、検鏡下での標本の保持や標本作業の邪魔となっている。
【0007】
このため、穴部をズーム部または準焦部に設け、この穴部にファイバーを挿通させて邪魔とならない構造とすることが考えられるが、ファイバーの両端部が大径となっていたり、大径の付属部品が設けられている場合には、穴部を挿通させることができない不便さがある。
【0008】
本発明は、このような従来の問題点を考慮してなされたものであり、ファイバーの両端部の大きさと関係なく、ファイバーを挿通状態とさせることができ、これによりファイバーが作業の邪魔となることのない構造の顕微鏡を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、対物レンズとズーム本体とを有するズーム部と、前記ズーム部と相互に連結可能な準焦移動部を有する準焦部と、光源と連結され、前記光源からの光を前記対物レンズと対向する標本に導くファイバーと、前記ズーム本体の前記準焦移動部側の端部、または前記準焦移動部の端部に、前記ファイバーが挿通可能な開口部とを備え、前記ズーム本体と前記準焦移動部との連結状態で、前記ファイバーを固定または保持することを特徴とする。
【0010】
この構造では、開口部にファイバーを挿通することによってファイバーが観察周囲で移動したり、変位することを防止することができ、邪魔となることが少ない。
また、ズーム部と準焦移動部は相互に連結可能に設けられ、開口部はズーム本体の前記準焦移動部側の端部、または前記準焦移動部の端部に設けられているので、ズーム部のズーム本体と準焦移動部の分離状態で、容易にファイバーを開口部に挿通させることができる。さらに、ファイバーの両端部が大きい場合や径の大きな付属部品が両端部に取り付けられていても、ファイバーを開口部に確実に挿通させることができる。また、開口部にファイバーを挿通し、ズーム本体と準焦移動部を連結することで、挿通したファイバーを固定または保持することができる。
【0011】
請求項2の発明は請求項1の発明であって、前記開口部は、さらに前記ファイバーを固定または保持するファイバー保持部材が設けられていることを特徴とする。
【0012】
請求項3の発明は請求項1の発明であって、前記ファイバーは、前記対物レンズの外側から前記標本に向けて導光することを特徴とする。
【0013】
請求項4の発明は請求項1乃至3の発明であって、前記開口部は、前記ファイバーを前記準焦移動部の移動方向に沿って挿入可能な開口であることを特徴とする。
【0014】
請求項5の発明は請求項1乃至の発明であって、前記開口部は、前記ファイバーを前記準焦移動部の移動方向に対して横断する方向に挿入可能な開口であることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
図1〜図3は、本発明の実施の形態1の顕微鏡を示し、架台21に支柱22が立設され、この支柱22に準焦部10が取り付けられ、準焦部10にズーム部20が取り付けられている。
【0016】
準焦部10は準焦本体部11と準焦移動部13とを備えている。準焦本体部11には、支柱22が上下方向に貫通し、この貫通によって上下位置調整が可能となっており、この調整後にクランプ12を締め付けることによって準焦部10が定位置に固定される。
【0017】
準焦移動部13は、コロガイド、ボールガイド、スライドアリなどのガイド14を介して準焦本体部11に取り付けられることによって準焦本体部11に対して上下動可能となっている。この移動は準焦ハンドル15を回転させることにより(ラックとピニオン等の方法で)操作できる。これにより後述する対物レンズ51と架台21上の標本との距離を調整して対物レンズ51のピントを合わせることができる。
【0018】
ズーム部20はズーム光学系を内蔵するズーム本体31と、ズーム本体31の上部に丸アリ(図示省略)を介して取り付けられた鏡筒41と、ズーム本体31の下部にねじによって取り付けられた対物レンズ51とを有している。なお、この実施の形態では、対物レンズ51の下端にリング照明器61が取り付けられるものである。
【0019】
この実施の形態において、ズーム部20と準焦部10とは分離可能に組み付けられる。すなわち、この組み付けは準焦移動部13とズーム本体31とによって行われる。
【0020】
図3はこの組み付け構造を示し、ズーム本体31の準焦移動部13側の端部には、雌アリ33が形成されており、準焦移動部13の端部には、雌アリ33に嵌合する雄アリ17が形成されている。32は雄アリ17に当接する固定部材である。この構造では、雄アリ17を雌アリ33の片側に当接した状態で、固定部材32を雄アリ17の他側に当接し、ねじ35を締め付ける。この締め付けによって雄アリ17が雌アリ33及び固定部材32に挟持されるため、準焦移動部13とズーム本体31とを連結することができる。この状態に対して、ねじ35を緩めて固定部材32を取り外すことによって準焦移動部13とズーム本体31との連結を解除することができる。
【0021】
かかる準焦移動部13における雄アリ17には、開口部13aが上下方向に貫通するように形成されている。この開口部13aは、後述するファイバー63が挿通するためのものである。
【0022】
ファイバー63は基端部が光源62に接続されて光源62からの光が導入される。このファイバー63の先端部はリング照明器61に接続されており、これにより光源62からの光によってリング照明器61が発光して架台21上の標本(図示省略)を照明することができる。
【0023】
この実施の形態では、準焦部10とズーム部20とが分離されている状態で、開口部13aにファイバー63を挿入する。そして、このファイバー63の挿入状態で上述した手順により準焦部10とズーム部20とを組み付ける。この組み付けによってファイバー63が開口部13aを挿通した状態となって、鏡筒41の後側に配索される。
【0024】
従って、ファイバー63が観察の際に、観察周囲で移動したり、変位することがなく、観察の邪魔となることがない。このため、ファイバー63を固定するための外部の部材を用いることなく、簡単な構造でファイバー62を安定させるができる。また、ファイバー63はズーム部20と準焦部10との分離状態で開口部13aに挿通されるため、ファイバー63の両端部が大きい場合や径の大きな付属部品が両端部に取り付けられていても、さらには先端が二股状に分岐していても開口部13aに確実に挿通させることができる。
【0025】
図4は、この実施の形態の変形形態を示し、ズーム本体31の端部に開口部34が形成され、上述と同様な操作によってファイバー63を開口部34に挿通させることができる。
【0026】
(実施の形態2)図5及び図6は、本発明の実施の形態2を示し、上述した実施の形態と同一の部材は同一の符号を付して対応させてある。この実施の形態では、準焦移動部13に設けられた開口部13aに、ゴム等の弾性を有した材質からなるファイバー保持部材71が取り付けられている。ファイバー保持部材71は当初は所定の厚さを有しているが、開口部13aにファイバー63を挿通することによって押し潰され、これにより定形状を維持するようにファイバー63を固定する。
【0027】
この実施の形態では、ファイバー63を開口部13aに通した後、準焦移動部13とズーム本体31に結合させると、ファイバー保持部材71とズーム本体31に挟み込まれファイバー63が保持される。保持されたファイバー63の先端部は、架台21上の標本に臨んでおり、先端部から出射した光束によって標本を照明することができる。
【0028】
このような実施の形態では、最小限の部品(ファイバー保持部材71)の追加だけでファイバー63を確実に保持できる。また、ピント合わせに連れて上下動する位置でファイバー63が保持されるため、常に同じピント位置を照明することができる。さらに、かかる位置でファイバー63を保持することにより、図1と同様にリング照明器61を使用しても、リング照明器61の取付部に作用する負荷を軽減することができる。なお、ファイバー保持部材71としては、ファイバー63を挿通した時に、変形してファイバー63を保持できれば良く、板バネ等でも構わない。
【0029】
(実施の形態3)
図7は、実施の形態3を示す。この実施の形態では、準焦移動部13の移動方向に直交する方向に開口部13bが形成されており、他の構造は実施の形態1と同様である。この構造では、ファイバー63は開口部13bを通って、鏡体の側方へ配置される。
【0030】
この実施の形態においても、ファイバー63を邪魔にならない位置に配置することができる。また、ズーム本体31や準焦移動部13に内蔵される内蔵部品との関係から、準焦移動部13の移動方向と平行な開口部13aを設けることができない場合でも開口部13bを形成することができる。さらに、机上の都合により右側に照明光源を置くことができないが、右側より照明したい場合、あるいはその逆の場合に便利となるる。
【0031】
(実施の形態4)
図8及び図9は実施の形態4を示す。この実施の形態では、ズーム本体31を連結する準焦移動部13の連結部19がリング状に形成されている。リング状の連結部19には、開口部13aが形成されており、この開口部13aにファイバー63が挿通される。また、連結部19における開口部13aと反対側には、切り欠かれることによって、スリット13cが形成されている。ズーム本体31の取り付け前において、スリット13cにファイバー63を通過させることによって、ファイバー63が連結部19を横断する方向から連結部19を通過し、開口部13aに挿通される。
【0032】
このような実施の形態では、ズーム本体31を準焦移動部13に取り付ける前にファイバー63を開口部13aに挿通しておくことにより、両端が開口部より大きな形状をしていても、ファイバー63を検鏡の邪魔にならない鏡体の後方へ配置することができる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、ズーム部と準焦部との連結部位に形成した開口部にファイバーを挿通することによってファイバーが観察周囲で移動したり、変位することを防止することができ、邪魔となることがない。また、ファイバーの両端部が大きい場合や径の大きな付属部品が両端部に取り付けられていても、ファイバーを開口部に確実に挿通させることができる。
【0034】
請求項2の発明によれば、ファイバー保持部材がファイバーを保持するため、ファイバーを定位置に固定することができ、ファイバーが不用意に変位することを確実に防止できる。
【0035】
請求項3の発明によれば、ファイバーが横断方向からスリットを通過して開口部に挿入されるため、ファイバーの両端部が大きい場合にも、これと関係なく開口部に挿通させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の全体斜視図である。
【図2】実施の形態1の平面図である。
【図3】実施の形態1の連結部位の部分断面図である。
【図4】実施の形態の変形形態の平面図である。
【図5】実施の形態2の全体斜視図である。
【図6】実施の形態2の平面図である。
【図7】実施の形態3の全体斜視図である。
【図8】実施の形態4の全体側面図である。
【図9】実施の形態4の準焦部の斜視図である。
【図10】従来の顕微鏡の斜視図である。
【図11】別の従来の顕微鏡の斜視図である。
【符号の説明】
10 準焦部
11 準焦本体部
13 準焦本体部
13a 34 開口部
20 ズーム部
31 ズーム本体
62 光源
63 ファイバー

Claims (5)

  1. 対物レンズとズーム本体とを有するズーム部と、
    前記ズーム部と相互に連結可能な準焦移動部を有する準焦部と、
    光源と連結され、前記光源からの光を前記対物レンズと対向する標本に導くファイバーと、
    前記ズーム本体の前記準焦移動部側の端部、または前記準焦移動部の端部に、前記ファイバーが挿通可能な開口部とを備え
    前記ズーム本体と前記準焦移動部との連結状態で、前記ファイバーを固定または保持することを特徴とする顕微鏡。
  2. 前記開口部は、さらに前記ファイバーを固定または保持するファイバー保持部材が設けられていることを特徴とする請求項1記載の顕微鏡。
  3. 前記ファイバーは、前記対物レンズの外側から前記標本に向けて導光することを特徴とする請求項1記載の顕微鏡。
  4. 前記開口部は、前記ファイバーを前記準焦移動部の移動方向に沿って挿入可能な開口であることを特徴とする請求項1乃至3記載の顕微鏡。
  5. 前記開口部は、前記ファイバーを前記準焦移動部の移動方向に対して横断する方向に挿入可能な開口であることを特徴とする請求項1乃至記載の顕微鏡。
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