JP3865543B2 - 点火装置の組み付け構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、点火装置の組み付け構造に関し、特に、点火装置の二つ割りの本体ケースを簡単かつ確実に固定でき、デザインおよび構造上の自由度を確保でき、簡単には分解できないように構成したものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば花火等の点火に適した点火装置として、実用新案登録第2573995号公報に記載されているような、細長い装置本体の一端側にガスタンクを備え、ガスタンクの上部にガス通路を開閉する弁機構を備えるとともに、弁機構から装置本体の他端側へガス通路が延設されて、その先端に噴射ノズルが配設され、また、外部から操作可能なレバー式の操作ボタンに連動して放電電圧を給電する圧電ユニットが配設され、この圧電ユニットの給電動作に連動して弁機構を開くレバー機構が設けられて、外部からの操作レバーの操作により圧電ユニットが動作し、その圧電ユニットの動作に連動して弁機構がガス通路を開いて噴射ノズルから燃料ガスが噴出させ、また、圧電ユニットが放電電圧を発生して、その放電電圧が噴射ノズルの近傍に設けられた放電端子と噴射ノズル先端のノズルチップとの間に印加され噴出した燃料ガスを着火させるよう構成された持ち運び可能な棒状の点火装置すなわち点火棒が開発されている。そして、この公報記載の点火棒は、本体部のケース部分がタンクカバーとその前方の中間ケースとで形成され、中間ケースは二つ割り構造で、その二つ割りの中間ケースを前方が開放した筒状のタンクカバーにより固定する組み付け構造となっている。
【0003】
また、それとは別に、タンクカバーを用いず、全体を二つ割りにした本体ケースをビス止めで組み付ける構造の点火装置も従来から知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報記載のようなタンクカバーを用いた組み付け構造は、構造が簡単で組み付けも容易であるが、ケース部分を中間ケースとタンクカバーとに分割したものであるため、デザインおよび構造上の制約が大きく、また、一般ユーザーが簡単に分解できてしまうという問題がある。
【0005】
また、ビス止めによる組み付け構造は、組み付け工程が繁雑となり、コスト高にもなる。
【0006】
したがって、二つ割りの本体ケースを簡単かつ確実に固定でき、デザインおよび構造上の自由度を確保できるとともに、一般ユーザーが簡単には分解できない点火装置の組み付け構造を提供することが課題である。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、二つ割りの本体ケースを一体に組み付ける点火装置の組み付け構造であって、二つの本体ケースを割り面で嵌め合わせて、底部の外端面周縁部に対し段差状に窪んだ空間を形成するとともに、該空間の内側の割り面を挟んだ2箇所を含む複数箇所にフック係止用の穴を設け、フック係止用の各穴に係合する弾性フックを備えた底板を段差空間に嵌め込んで、弾性フックを本体ケースの穴に係止させ、底板により二つの本体ケースを挟み込んで固定する構成としたものである。この場合、二つ割りの本体ケースを嵌め合わせた状態で、その底部外端面に形成された段差空間に底板を嵌め込むことにより、底板の弾性フックが割り面を挟んだ2箇所を含む複数箇所で本体ケースのフック係止用の穴に係止され、二つ割りの本体ケースを挟み込む。こうして二つ割りの本体ケースはフック止め式の底板により簡単かつ確実に固定できる。そして、底板は本体ケース底部の段差空間に嵌め込むことによって目立たないようにでき、また、装置本体のケース部分は実質的に二つ割りの本体ケースによって構成されるため、デザイン上および構造上の自由度が大きい。また、本体ケース底部の段差空間に底板を押し込んでフック止めする構造であるため、外部からフックを外すことが困難で、簡単には分解できない。
【0008】
上記構成は、例えば、燃料ガスを貯蔵するガスタンクと、このガスタンクからのガス通路を開閉する弁機構と、装置長手方向の前端部に配置され上記弁機構から延長通路を介して供給される燃料を噴射する噴射ノズルと、この噴射ノズルから噴射される燃料ガスに点火する点火機構を備える棒状の点火装置の二つ割りの本体ケースを一体に組み付ける組み付け構造に適用するのが好適である。このように構成された棒状の点火装置は、花火等の点火に適するほか、例えば仏壇用として適したデザインおよび構造とすることもでき、デザインおよび構造上の自由度が大きいことのメリットが高い。
【0009】
また、フック係止用の穴は、例えば割り面を挟んだ2箇所と割り面上の1箇所に設け、それらの穴に係合するよう底板に3本の弾性フックを設けるのがよく、そうすることにより組み付け構造を簡素に構成できる。この場合、割り面を挟んだ2箇所の穴に係合する弾性フックによって本体ケースが一体に固定され、また、それら2箇所と割り面上の1箇所の3点で係止されることにより、安定した係止が可能となる。
【0010】
また、この点火装置の組み付け構造は、弾性フックを、底板の周縁に沿う配置で、底板の嵌め込み方向に立設され、先端に周縁を背にした内向きの爪部を形成したものとするとともに、各弾性フックを内側から押して爪部を本体ケースの穴から外すための治具を挿し込む治具挿入穴を底板に設けたものとするのがよい。そうした場合、専用の治具を使用することによって底板を外すことができる。また、その場合に、治具挿入穴は各弾性フックの内側に設けて、フック脚部の基端内面と面一の穴面を形成するものとし、弾性フックにはフック脚部の基端内面と爪部との間に爪部に向けてテーパー状に高くなるリブ設け、フック係止用の穴には弾性フックの爪部を係止する部分にリブを逃がすための切り欠きを設けるのがよい。そうした場合、挿入した治具がリブに当接して弾性フックを押し開き、容易にフック解除するようにできる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
図1〜図8に点火棒に適用したこの発明の実施の形態の一例を示す。図1〜図3は点火棒の全体構造を示し、図4は本体ケースの組み付け構造を示し、図5〜図7は本体ケース後部の組み付け前後の状態を示している。また、図8は本体ケースを底板により組み付ける動作を示し、図9は本体ケースの底板を治具を用いて外す動作を示している。
【0013】
図に1で示す点火棒(点火装置)は、仏壇用にデザインされたものであって、シェル状の表ケース2aおよび裏ケース2bからなる二つ割りの本体ケース2の先端にキャップ3が組み付けられ、底部に底板4が組み付けられている。そして、装置長手方向と交差する方向へ操作する押圧レバー式の操作ボタン5が裏ケース2b上部の穴から出張る形で配設されている。また、操作ボタン5の押圧部側の端部をロックするロック部材6が裏ケース2bの壁面を挟んでスライド自在に装着されている。そして、操作ボタン5の指を載せる側の端部を除く三方を囲むようリブ状のガード壁7が形成されている。
【0014】
本体ケース2の内部には、底部側に燃料ガスを貯蔵するガスタンク10が配設されている。ガスタンク10は、合成樹脂製の成形品からなる有底筒状のタンク本体11と、後述の弁機構20を保持してタンク本体11の上面に気密に固定されタンク本体11の内部にブタンガス等の燃料ガスが貯蔵されるタンク室12を構成する合成樹脂製の上蓋13と、後述の圧電ユニット40を保持し回動レバー43を支持して上蓋13の上面に嵌着される合成樹脂製のブラケット14とで構成されている。
【0015】
タンク本体11の上蓋13には、ガスタンク10からのガス通路を開閉して燃料ガスの供給および遮断を制御するとともに燃料ガスの噴出量を制御する弁機構20が保持されている。この弁機構20はそれ自体公知の構造で、ガスタンク10から液状の燃料ガスを吸い上げるための芯21を保持した芯ホルダー22を挟んで、ガス通路並びに弁座を構成するノズル底23が気密に嵌着され、そのノズル底23の上部にノズルネジ24が装着され、ノズルネジ24を貫通してノズル部材25が配設されている。ノズル部材25は弁ゴムを装着した下端部がノズル底23の弁座位置に達し、ノズルネジ24の内部に配置されたノズルスプリング26によりノズル底23の弁座部に向けて付勢され、上部は本体ケース2の隔壁部に固定されたジョイント27に挿入支持されている。ノズル部材25は、常時はノズルスプリング26の付勢力により下部先端の弁ゴムがノズル底23の弁座部に着座してガス通路を閉じる。そして、後述の回動レバー43がノズル部材25を持ち上げることによってガス通路が開く。また、ノズルネジ24の先端外周に螺着嵌合されたリングから延びて二つ割りの本体ケース2の割り嵌合部に形成された穴から外部に突出する炎調整つまみ28を動かすことにより、ノズルネジ24が回り、噴出量が調整される。
【0016】
本体ケース2の先端には表ケース2aと裏ケース2bとに半割りされた構造のノズルホルダー部29が構成され、このノズルホルダー部29に先端外方に向け噴射ノズル30が配設されている。そして、弁機構20から燃料ガスを噴射ノズル30に供給するよう、ジョイント27と噴射ノズル30との間にビニールホース31が配設されている。また、ノズルホルダー部29には、放電点火による着火性を高め、かつ、ノズルホルダー部29を着火熱から保護するためのスリットの入った断熱リング32が噴射ノズル30の先端を囲むように配設されている。この断熱リング32は、また、表ケース2aと裏ケース2bとに半割りされてなるノズルホルダー部29に嵌合することにより表ケース2aと裏ケース2bとを先端側で固定するものでもある。なお、後述のように表ケース2aと裏ケース2bとは底部側で更に底板4により固定される。
【0017】
また、本体ケース2の内部には圧電ユニット40が配設されている。圧電ユニット40は、放電電圧を給電するためのそれ自体公知の構造のものであって、タンク本体10のブラケット14に保持され、操作ボタン5の押圧動作に伴って、リンク41を介してメカホルダー42が押し下げられることにより、放電電圧を発生するよう構成されている。
【0018】
タンク本体10のブラケット14には、また、圧電ユニット40に連動して弁機構20を開き燃料ガスを噴出させるための略L字状の回動レバー43が支持されている。また、圧電ユニット40のメカホルダー42には、操作ボタン5の押圧動作に連動してメカホルダー42が押し下げられたときに回動レバー43を押してノズル部材25を持ち上げる方向に回動させるためのレバー押し44が取り付けられている。
【0019】
操作ボタン5は、上述のように裏ケース2b上部の穴から出張る形で配設されたもので、上記リンク41と係合した状態で一端支持部の左右一対のピン5a、5bを支点として支持され、他端押圧部が装置長手方向と交差する方向に押圧されることにより回動し、リンク41を介して圧電ユニット40のメカホルダー42を押し下げるよう構成されている。また、その操作ボタン5の押圧部側の端部下端に入り込んで操作ボタン5の押圧動作を阻止するロック位置と、操作ボタン5の押圧部側の端部下端から外れて操作ボタン5の押圧動作を許容するロック解除位置とに切り替え可能なよう、上述のとおり裏ケース2bの壁面を挟んでスライド自在にロック部材6が装着されている。
【0020】
キャップ3は、本体ケース2の先端から突出した断熱リング32を取り囲むよう配置されるもので、金属のプレス品で形成され、本体ケース2の先端にフック止め式に嵌着される。キャップ3の先端面中央には炎が通る火口3aが開口し、その側方と後部両側面には複数のエア導入口3bが開口し、前面にキャップの一部が内側に切り起こされてなる放電電極45が設けられている。また、キャップ3にはフック止め用の穴51が設けられている。
【0021】
底板4は、後述のように本体ケース2の底部に形成された段差空間に押し込まれ、フック構造により表ケース2aと裏ケース2bとを挟み込んで固定するよう構成されている。
【0022】
圧電ユニット40のメカホルダー42に取り付けられたレバー押し44は、放電電極の一方の電極端子を兼ねるもので、回動レバー43は導電性樹脂で形成され、レバー押し44から回動レバー43を経てノズル部材25を介しジョイント27に導通されている。そして、そのジョイント27と装置先端部の噴射ノズル30との間に導線(図示せず)が配設され、ジョイント27を介し噴射ノズル30に通電可能とされている。また、放電電極の他方の電極をキャップ3に導通するよう本体ケース2にプラス端子46が配設されている。プラス端子46は、一端が本体ケース2の内側にあって圧電ユニット40のメカホルダー42に露出した電極端子に摺接し、他端がキャップ3の内側に嵌まり込むように本体ケース2の外に曲折した配置とされる。こうして噴射ノズル30に一方の極が導通すると共に、キャップ3に形成された放電電極45に他極が導通し、圧電ユニット40の両極が電気的に接続される。
【0023】
操作ボタン5を指で押し下げると、リンク41を介して圧電ユニット40のメカホルダー42が押し下げられる。そして、そのメカホルダー42の押圧移動に伴ってレバー押し44が移動し、そのレバー押し44に押された回動レバー43がノズル部材25を持ち上げ、それにより、弁機構20が開き、ガスパイプ31を経て噴射ノズル4から燃料ガスが噴出する。また、メカホルダー42の移動に伴って圧電ユニット40に放電電圧が発生し、この放電電圧がプラス端子46と導線を介してキャップ3の放電電極45と噴射ノズル30の間に印加され、それにより噴出ガスが着火する。そして、そのまま操作ボタンを押し続けることにより、着火し炎が出た状態に保持される。そして、操作ボタン5から指を離すと、圧電ユニット40のメカホルダー42が圧電ユニット40内部の戻しバネの反発力で元の位置に復帰し、回動レバー43がレバー押し44による押圧から解放されて、ノズルスプリング26の反発力でノズル部材25が元の位置まで下がり、弁機構20が閉じてガス通路が遮断され、炎が消える。
【0024】
この点火棒1は、図4に示す状態で表ケース2aと裏ケース2bとを割り面にて嵌め合わせ、断熱リング32を嵌め込んだ後、底部を底板4で固定する。そして、先端部にキャップ3を装着する。なお、図4では内部機構等を省略している。
【0025】
本体ケース2先端の側部両側には、キャップ3の側部両側の穴51と係合することによってキャップ3を本体ケース2にフック止めする弾性フック53が形成されている。これら弾性フック53は、本体ケース2の側部両側に対向する配置となるよう表ケース2aと裏ケース2bに各1個ずつ設けられたもので、合成樹脂からなる表ケース2aおよび裏ケース2bの端部外壁の一部を切り込んで片持ち支持の形とすることにより弾性を持たせている。
【0026】
二つ割りの本体ケース2を構成する表ケース2aおよび裏ケース2bは、図5に示すように後端面が割り面側を除く外縁部を残して窪んだ形状に形成されている。表ケース2aと裏ケース2bの後端面がこのように形成されることにより、これら表ケース2aと裏ケース2bを嵌め合わせてなる本体ケース2の底部外端面は図6(a)に示すように周縁部に対し段差状に窪んだ段差空間60を形成するものとなる。また、表ケース2aと裏ケース2bの後端面の窪んだ部分には、割り面を挟んで対向する外縁部に沿った側方各1箇所にフック係止用の穴61、62が形成され、また、表ケース2aと裏ケース2bを嵌め合わせて本体ケース2としたときに図6(b)に示すように割り面を挟んだ2箇所の穴61、62から遠い側にもう一つのフック係止用の穴63を形成するよう、割り面側に開いた切り欠き63a、63bが形成されている。
【0027】
底板4は合成樹脂の成形品で、本体ケース2の段差空間60に嵌まり込む周縁形状を有し、その周縁に沿う配置で、本体ケース2の3箇所のフック係止用の穴63に係合する3本の弾性フック71、72、73が形成されている。これら3本の弾性フック71、72、73は、底板4の押し込み方向に立設されたフック脚部の先端に底板4の周縁を背にした内向きの爪部71a、72a、73aを有する。そして、底板4には、各弾性フック71、72、73の内側に治具挿入穴81、82、83が設けられている。これら治具挿入穴81、82、83は、穴面の一部が弾性フック71、72、73のフック脚部の基端内面と面一となるよう形成されたものである。
【0028】
また、底板4の各弾性フック71、72、73には、フック脚部の基端内面と爪部71a、72a、73aとの間に、爪部71a、72a、73aに向けてテーパー状に高くなるリブ71b、72b、73bが設けられている。そして、本体ケース2のフック係止用の各穴61、62、63には、弾性フック71、72、73の爪部71a、72a、73aを係止する部分に、リブ71b、72b、73bを逃がすための切り欠き61a、62a、63aが設けられている。弾性フック71、72、73は、図7に示すようにリブ71b、72b、73bが切り欠き61a、62a、63aに逃げ、爪部71a、72a、73aがフック係止用の穴61、62、63に係止される。
【0029】
底板4は、図8(a)に示すように表ケース2aと裏ケース2bとを嵌め合わせてなる本体ケース2の底部の段差空間60に矢印で示す方向に手で押し込むことにより、図8(b)に示す状態に組み付ける。この状態で、底板4は段差空間60に嵌まり込み、割り面を挟んだ2箇所で弾性フック71、72が本体ケース2のフック係止用の穴61、62に係止されることによって二つ割りの本体ケース2を挟み込む形で固定し、更に割り面上でも弾性フック73が本体ケース2の穴63に係止されて、安定した3点係止の状態となる。
【0030】
一旦組み付けた底板4は、本体ケース2の段差空間60に嵌まり込んで容易には外れないが、図9に示すように専用の治具90を使用して外すことが可能である。この治具90は、底板4の治具挿入穴81、82、83に同時に挿入可能な3本の平行な突片90aを有するもので、図9(a)に矢印で示す方向に手で押して3本の突片90aを治具挿入穴81、82、83に挿し込む。すると、治具90の各突片90aが弾性フック71、72、73のリブ71b、72b、73bに当接し、爪部71a、72a、73aに向けてテーパー状を呈するこれらリブ71b、72b、73bを押す形となって弾性フック71、72、73を押し開く。その結果、爪部71a、72a、73aがフック係止用の穴61、62、63から外れ、図9(b)に矢印で示す方向に治具90共々引き抜くことができる。
【0031】
なお、図示の例は、本体ケースの割り面を挟んだ2箇所と割り面上の1箇所にフック係止用の穴を設け底板に3本の弾性フックを設けたものであるが、フック係止用の穴および弾性フックの配置は、割り面を挟んだ2箇所を含む複数箇所であればよく、適宜変更が可能である。
【0032】
また、図示の例は仏壇用にデザインされたものであるが、この発明は勿論それ以外に各種用途の点火装置にも適用できるものであり、また、棒状の点火装置に限らず点火装置一般に広く適用できるものである。
【0033】
【発明の効果】
以上で説明したとおり、この発明によれば、点火装置の二つ割りにした本体ケースを底板の弾性フックで挟み込んで簡単かつ確実に固定することができ、デザインおよび構造上の自由度を大きくすることができるとともに、一般ユーザーには分解困難であるが、専用の治具を使用すれば底板を外して分解できるように構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態の一例に係る点火棒の背面視縦断面図、
【図2】この発明の実施の形態に係る点火棒の上面図、
【図3】この発明の実施の形態に係る点火棒の側面視縦断面図、
【図4】この発明の実施の形態に係る点火棒の本体ケースの組み付け構造を示す分解斜視図、
【図5】この発明の実施の形態に係る点火棒の本体ケース後部の組み付け前の状態を示す側面視分解断面図(a)および底面図(b)、
【図6】この発明の実施の形態に係る点火棒の本体ケース後部および底板の組み付け前の状態を示す側面視断面図(a)および底面図(b)と、底板の底面図(c)、
【図7】この発明の実施の形態に係る点火棒の本体ケース後部および底板の組み付け後の状態を示す側面視断面図(a)および底面図(b)と、
【図8】この発明の実施の形態に係る点火棒の本体ケースを底板により組み付ける動作を説明する図(a)および(b)、
【図9】この発明の実施の形態に係る点火棒の本体ケースの底板を治具を用いて外す動作を説明する図(a)および(b)である。
【符号の説明】
1 点火棒
2 本体ケース
2a 表ケース
2b 裏ケース
4 底板
10 ガスタンク
20 弁機構
30 噴射ノズル
40 圧電ユニット(点火機構)
61、62、63 フック係止用の穴
61a、62a、63a 切り欠き
71、72、73 弾性フック
71a、72a、73a 爪部
71b、72b、73b リブ
81、82、83 治具挿入穴
90 治具

Claims (5)

  1. 二つ割りの本体ケースを一体に組み付ける点火装置の組み付け構造であって、上記二つの本体ケースを割り面で嵌め合わせて、底部の外端面周縁部に対し段差状に窪んだ空間を形成するとともに、該空間の内側の割り面を挟んだ2箇所を含む複数箇所にフック係止用の穴を設け、上記フック係止用の各穴に係合する弾性フックを備えた底板を上記空間に嵌め込んで、上記弾性フックを上記穴に係止させ、該底板により上記二つの本体ケースを挟み込んで固定する構成としたことを特徴とする点火装置の組み付け構造。
  2. 燃料ガスを貯蔵するガスタンクと、該ガスタンクからのガス通路を開閉する弁機構と、装置長手方向の前端部に配置され上記弁機構から延長通路を介して供給される燃料を噴射する噴射ノズルと、該噴射ノズルから噴射される燃料ガスに点火する点火機構を備える棒状の点火装置の二つ割りの本体ケースを一体に組み付ける組み付け構造であって、上記二つの本体ケースを割り面で嵌め合わせて、底部の外端面周縁部に対し段差状に窪んだ空間を形成するとともに、該空間の内側の割り面を挟んだ2箇所を含む複数箇所にフック係止用の穴を設け、上記フック係止用の各穴に係合する弾性フックを備えた底板を上記空間に嵌め込んで、上記弾性フックを上記穴に係止させ、該底板により上記二つの本体ケースを挟み込んで固定する構成としたことを特徴とする点火装置の組み付け構造。
  3. 上記フック係止用の穴を、割り面を挟んだ2箇所と割り面上の1箇所に設け、それらの穴に係合するよう上記底板に3本の弾性フックを設けた請求項1または2記載の点火装置の組み付け構造。
  4. 上記弾性フックは、上記底板の周縁に沿って配置され、該底板の嵌め込み方向に立設されて、先端に上記周縁を背にした内向きの爪部が形成され、上記底板には、各弾性フックを内側から押して上記爪部を上記本体ケースの穴から外すための治具を挿し込む治具挿入穴が設けられた請求項1、2または3記載の点火装置の組み付け構造。
  5. 上記治具挿入穴は、各弾性フックの内側に設けられて、フック脚部の基端内面と面一の穴面を形成し、上記弾性フックには、上記フック脚部の基端内面と上記爪部との間に上記爪部に向けてテーパー状に高くなるリブが設けられ、上記フック係止用の穴には、上記弾性フックの爪部を係止する部分に上記リブを逃がすための切り欠きが設けられた請求項4記載の点火装置の組み付け構造。
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