JP3864849B2 - 記録及び再生装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録ディスクをカートリッジに収納して構成されたディスクカートリッジを用いて情報信号の記録及び再生を行う記録及び再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、いわゆる光磁気ディスクや光ディスク等の記録ディスクをカートリッジに収納して構成されたディスクカートリッジ等を用いて、情報信号の記録及び再生を行う記録及び再生装置が提案されている。
【0003】
上記光ディスクは、透明な合成樹脂材料によりなるディスク基板と、このディスク基板の一方の主面部に被着形成された金属材料よりなる反射層とを有して構成されている。この光ディスクのディスク基板の一方の主面部には、射出成型等の手段により、情報信号に応じた凹凸パターンが形成されている。この凹凸パターンは、上記情報信号を記録している。この凹凸パターンによって記録されている情報信号は、上記ディスク基板の他方の主面部側より該凹凸パターンにレーザ光束を照射し、このレーザ光束の反射光量を検出することによって、読み取ることができる。
【0004】
そして、上記記録ディスクである光磁気ディスクは、透明な合成樹脂材料によりなるディスク基板と、このディスク基板の一方側の主面部に被着形成された磁性材料によりなる信号記録層とを有して構成されている。この光磁気ディスクに対する情報信号の書込みは、上記信号記録層の所定箇所に対して、集光された光束の照射及び外部磁界の印加を行うことによりなされる。上記光束の照射は、上記ディスク基板の他方側の主面部側より、該ディスク基板を透して行われる。そして、上記外部磁界の印加は、上記ディスク基板の一方側の主面部より行われる。上記信号記録層の上記光束を照射された部分は、いわゆるキュリー温度以上に加熱されることにより、保磁力を喪失する。そして、この加熱された部分の信号記録層は、冷却される過程で、上記外部磁界の方向に倣った方向に磁化される。
【0005】
すなわち、上記光磁気ディスクにおいては、この光磁気ディスクを回転操作しながら、上記光束の光強度または上記外部磁界の磁界強度を情報信号に応じて変調することにより、上記信号記録層の磁化方向によって該情報信号を記録することができる。
【0006】
このような光磁気ディスクを用いて情報信号の記録を行うディスク装置は、該光磁気ディスクを保持するとともに回転操作する回転操作機構と、該光磁気ディスクに外部磁界を印加する磁気ヘッドと、該光磁気ディスクに光束を集光して照射する光学ピックアップ装置とを有して構成されている。これら磁気ヘッド及び上記光学ピックアップ装置は、上記光磁気ディスクを介して互いに相対向する位置となされて配設されている。すなわち、これら磁気ヘッド及び光学ピックアップ装置は、互いにアーム部材を介して連結されている。また、これら磁気ヘッド及び光学ピックアップ装置は、上記アーム部材とともに、上記光磁気ディスクの内外周に亘って、該光磁気ディスクの径方向に移動操作可能に配設されている。
【0007】
上記磁気ヘッドは、磁気コアとこの磁気コアに巻装された磁界発生用コイルとを有して構成されている。この磁気ヘッドは、上記信号記録層に対し、この信号記録層上に形成されたいわゆる保護層や滑性層等の薄い合成樹脂や油脂等からなる層を介して、略々摺接される程度に近接して配設される。上記光学ピックアップ装置は、レーザダイオード等の光源及びこの光源の発する光束を導き集光させる光学デバイス等を有して構成される。この光学ピックアップ装置は、上記光束の集光点が上記信号記録層と上記ディスク基板との境界面上に位置するように、該信号記録層に対し、該光束を集光させる対物レンズの焦点距離に略々等しい距離を隔てて配設される。
【0008】
そして、このように記録媒体として光磁気ディスクを用いる記録及び再生装置においては、該光磁気ディスクに対する情報信号の書込みのみならず、該光磁気ディスクに記録された情報信号の読出しをも行えるように構成されたものがある。上記光磁気ディスクよりの情報信号の読出しは、上記信号記録層に直線偏光状態の集光させた光束を照射し、該光束の該信号記録層による反射光束の偏光方向を検出することにより行う。すなわち、上記光束は、上記信号記録層の表面部にて反射されるときに、該信号記録層の磁化方向に応じて、いわゆるカー効果によって偏光方向が変化させられる。したがって、上記反射光束の偏光方向を検出することによって、上記信号記録層の磁化方向の変化を読取ることができる。
【0009】
上記反射光束の検出は、上記光学ピックアップ装置内に配設された検光子及び光検出器により行われる。この検光子は、いわゆるウォラストンプリズムや1/2波長板等であって、偏光方向の違いを光強度の変化に変換する。上記光検出器は、フォトダイオードやフォトトランジスタ等であって、受光した光束の光強度を電気信号に変換する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、上記記録及び再生装置において上記光磁気ディスクに対して情報信号の書込みを行うときには、上記磁気ヘッド及び上記光学ピックアップ装置の双方が稼動される。しかし、この記録及び再生装置において、上記光磁気ディスクや光ディスクより情報信号を読出すときには、上記光学ピックアップ装置のみが稼動され、上記磁気ヘッドは稼動されない。
【0011】
上記磁気ヘッドの上記光磁気ディスクに対する摺接は、該磁気ヘッド及び該光磁気ディスクの磨耗を招来する。上記記録及び再生装置においては、上記磁気ヘッド及び上記光磁気ディスクの摺接の頻度が多いと、これら磁気ヘッド及び光磁気ディスクの耐用期間が短縮される。
【0012】
そのため、従来、上記光磁気ディスクが装着されたときのみに上記磁気ヘッドが該光磁気ディスクに摺接されるようにし、上記光ディスクが装着されたときにはこの磁気ヘッドを該光ディスクより離間させるようにした記録及び再生装置が提案されている。
【0013】
このような記録及び再生装置においては、上記磁気ヘッドは、上記光磁気ディスク、または、上記光ディスクに対して接離可能に支持されている。そして、この記録及び再生装置においては、上記磁気ヘッドを支持するアーム部材は、上記光学ピックアップ装置に対して接離する方向に移動可能となされているとともに、該磁気ヘッドを該光磁気ディスクに対して接近させる方向に弾性付勢されている。このアーム部材は、上記光ディスクが装着されたときには、保持部材により、上記磁気ヘッドを該光ディスクより離間させる位置に保持され、上記光磁気ディスクが装着されたときには、該保持部材による保持を解除されて該磁気ヘッドを該光磁気ディスクに近接させる位置に移動される。
【0014】
上記保持部材は、この記録及び再生装置にいずれの記録ディスクが装着されたかに応じて、移動操作される。この保持部材は、上記光学ピックアップ装置及び上記磁気ヘッドが上記記録ディスクの径方向についていずれの位置に移動されても、上記情報信号の読出し時には上記アーム部材を保持している必要があるため、該記録ディスクの内外周に亘る上記磁気ヘッドの移動可能範囲に亘って設けられている。
【0015】
この記録及び再生装置においては、上記磁気ヘッド及び上記光磁気ディスクの摺接の頻度が少なくなされるので、これら磁気ヘッド及び記録ディスクの耐用期間を長くすることができる。
【0016】
しかしながら、このように、情報信号の読出し時に上記保持部材により上記アーム部材を保持して上記磁気ヘッドを上記記録ディスクより離間させておくようにした記録及び再生装置においては、該磁気ヘッド及び上記光学ピックアップ装置が該記録ディスクの径方向に移動操作されるとき、該保持部材と該アーム部材とが摺接されることとなる。そのため、この記録及び再生装置においては、上記光学ピックアップ装置及び上記磁気ヘッドの上記記録ディスクの径方向への移動操作が高速、かつ、円滑に行えない虞れがある。
【0017】
そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提案されるものであって、磁気ヘッドの記録ディスクへの摺接が、情報信号の記録が可能な記録ディスクが装着されたときのみに行われるようになされて、該磁気ヘッド及び該記録ディスクの磨耗が最小限度に抑えられるとともに、構成を複雑化することなく、上記磁気ヘッドの上記記録ディスクの径方向への移動操作が、高速、かつ、円滑に行えるようになされた記録及び再生装置において、磁気ヘッドの正確な位置決めが容易に行えるようにすることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決し上記目的を達成するため、本発明に係る記録及び再生装置は、ディスクカートリッジが装着される記録再生部と、先端側に磁気ヘッドが取付けられ、基端側を支軸により支持されて、該磁気ヘッドを上記記録再生部に装着されたディスクカートリッジの記録ディスクに対する径方向及び接離方向に移動操作可能に支持する磁気ヘッド支持部材と、上記磁気ヘッド支持部材を支持する支軸により基端側を支持され、この支軸の軸回りの相対的な回動が可能となされたディスク種別検出アームと、上記支軸の一端側に配設された位置決め部材と、上記支軸の他端側近傍に配設された弾性部材とを備え、上記磁気ヘッド支持部材は、上記弾性部材の弾性力により上記位置決め部材に押接されることによって、上記支軸の軸方向の位置を位置決めされ、更に、上記磁気ヘッドは上記弾性部材の弾性力により上記記録再生部より離間する方向に付勢され、上記ディスク種別検出アームは、上記記録再生部に記録再生兼用ディスクカートリッジが装着されたとき、このディスクカートリッジに設けられたディスク種別標示部によって先端側を押圧され、上記支軸の軸回りに回動操作されて、上記磁気ヘッド支持部材を、上記磁気ヘッドが上記記録再生部に対して近接する方向に回動操作し、上記磁気ヘッドが上記記録再生兼用ディスクカートリッジ内の記録ディスクに摺接されることを特徴とするものである。
【0019】
このように、上記記録再生部と、上記磁気ヘッド支持部材と、上記支軸の一端側に配設された位置決め部材と、上記支軸の他端側近傍に配設された弾性部材とを備えて構成された本発明に係る記録及び再生装置においては、上記磁気ヘッド支持部材は、上記弾性部材の弾性力により上記位置決め部材に押接されることによって、上記支軸の軸方向の位置を位置決めされるので、磁気ヘッドの正確な位置決めが容易に行える。
また、本発明は弾性部材の弾性力により磁気ヘッドが上記記録再生部より離間する方向に付勢され、上記ディスク種別検出アームは、記録再生部に記録再生兼用ディスクカートリッジが装着されたとき、このディスクカートリッジに設けられたディスク種別標示部によって先端側を押圧され、上記支軸の軸回りに回動操作されて、磁気ヘッド支持部材を、磁気ヘッドが上記記録再生部に対して近接する方向に回動操作し、磁気ヘッドが上記記録再生兼用ディスクカートリッジ内の記録ディスクに摺接されるようにしたので、磁気ヘッド及びディスクの磨耗が最小限度に抑えることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0021】
本発明に係る記録及び再生装置においては、記録媒体となるディスクカートリッジとして、図11及び図12に示す記録再生兼用ディスクカートリッジ201と、図13及び図14に示す再生専用ディスクカートリッジ211とのいずれかが選択的に用いられる。
【0022】
上記記録再生兼用ディスクカートリッジ201は、記録再生兼用ディスク205を記録再生兼用カートリッジ202に回転可能に収納して構成されている。上記記録再生兼用ディスク205は、いわゆる光磁気ディスクであって、透明な合成樹脂等よりなる円盤状のディスク基板と、このディスク基板の一方側の主面部に被着形成された磁性材料よりなる信号記録層とを有して構成されている。このディスク基板は、例えば、直径が64mm程度の大きさを有して形成されている。
【0023】
上記ディスク基板の中央部には、被チャッキング部が設けられている。この被チャッキング部は、上記ディスク基板に穿設された円形の透孔217と、この透孔217を閉蓋する金属板216とから構成されている。この被チャッキング部の透孔217は、上記信号記録層状に略々同心円状をなして螺旋状に形成される記録トラックの曲率中心に中心を一致させている。
【0024】
なお、上記ディスク基板の他方側の主面部の上記透孔217の周囲の円環状部分は、突出形成され、位置決め基準部223となされている。また、上記金属板216は、上記ディスク基板の一方側の主面部の上記透孔217の周囲に設けられた凹部218内に嵌入されて配設され、該ディスク基板の一方側の主面部上に突出しないようになされている。
【0025】
上記記録再生兼用カートリッジ202は、上記記録再生兼用ディスク205を収納し得る大きさの薄い筺体状に構成されている。そして、この記録再生兼用カートリッジ202の上面側の主面部には、上記記録再生兼用ディスク205の一方側の主面部を内外周に亘って外方側に臨ませる磁気ヘッド用開口部203が開設されている。また、この記録再生兼用カートリッジ202の下面側の主面部には、上記記録再生兼用ディスク205の他方側の主面部を内外周に亘って外方側に臨ませる光学ピックアップ装置用開口部215が開設されている。これら各開口部203,215は、互いに相対向する位置に略々同一の大きさ及び形状を有して形成されている。すなわち、これら各開口部203,215は、それぞれ、上記記録再生兼用カートリッジ202の各主面部の略々中央位置より、この記録再生兼用ディスクカートリッジ201のディスクカートリッジローディング機構への装着方向に対する側方側の辺部近傍に亘って、略々矩形状に形成されている。また、上記記録再生兼用カートリッジ202の下面側の主面部の中央部には、上記被チャッキング部及び上記位置決め基準部223を外方側に臨ませるためのチャッキング用開口部219が設けられている。
【0026】
そして、上記記録再生兼用カートリッジ202には、上記各開口部203,215を開閉するためのシャッタ部材204がスライド可能に取付けられている。このシャッタ部材204は、合成樹脂や金属等よりなる矩形状の薄い板状部材がコ字状に屈曲形成されて構成され、両側側部分によって、上記各開口部203,215を閉蓋可能に構成されている。このシャッタ部材204は、中央部分を上記記録再生兼用カートリッジ202の一側縁部によって、該一側縁部に沿う前後方向にスライド可能に支持されている。このシャッタ部材204は、上記記録再生兼用カートリッジ202に対してスライドされることにより、上記各開口部203,215を開閉する。
【0027】
また、上記シャッタ部材204の上記記録再生兼用カートリッジ202の一側縁部に支持された中央部分には、該シャッタ部材204を閉蓋操作するためのシャッタ閉蓋操作孔207が設けられている。
【0028】
また、上記記録再生兼用カートリッジ202の下面側の主面部には、前後一対の位置決め孔220,221が穿設されている。これら位置決め孔220,221は、上記記録及び再生装置において位置決めピンが嵌入されることにより、上記記録再生兼用カートリッジ202を、該記録及び再生装置の記録再生部に対して位置決めさせるようになされている。そして、この記録再生兼用カートリッジ202の底面部の前端側位置には、ディスク種別標示部である記録再生兼用標示部209が設けられている。この記録再生兼用標示部209は、例えば、0.7mm程度の、ごく浅い深さを有して上記記録再生兼用カートリッジ202の底面部に形成された凹部である。
【0029】
さらに、上記記録再生兼用カートリッジ202の一側縁部には、前端側より上記シャッタ部材204の中央部分に亘るシャッタ開放溝206が設けられている。ディスクカートリッジローディング機構においては、このシャッタ開放溝206にシャッタ開放片が前方側より挿入されることにより、上記シャッタ部材204は、上記記録再生兼用カートリッジ202の後方側にスライドされて、上記各開口部203,215を開蓋する。なお、上記シャッタ部材204の上記記録再生兼用カートリッジ202の一側縁部に支持された中央部分には、シャッタ支持突片部208が、上記シャッタ解放溝206に沿って前方側に向けて突設されている。
【0030】
また、上記記録再生兼用カートリッジ202の上記一側縁部に対向する他方側の側縁部には、前端側より誤挿入防止溝224が設けられている。この誤挿入防止溝224には、上記ディスクカートリッジローディング機構において、誤挿入防止片が前方側より挿入される。
【0031】
一方、上記再生専用ディスクカートリッジ211は、再生専用ディスク214を再生専用カートリッジ212に回転可能に収納して構成されている。上記再生専用ディスク214は、透明な合成樹脂等よりなる円盤状のディスク基板と、このディスク基板の一方側の主面部に被着形成された金属材料よりなる反射層とを有して構成されている。この再生専用ディスク214は、上記記録再生兼用ディスク205と同様の大きさを有して構成されている。この再生専用ディスク214のディスク基板の一方側の主面部には、射出成形等の手段により微細な凹凸が形成されることによって、情報信号が記録されている。このディスク基板の中央部には、被チャッキング部が設けられている。この被チャッキング部は、上記記録再生兼用ディスク205の被チャッキング部と同様に、上記ディスク基板に穿設された円形の透孔217と、この透孔217を閉蓋する金属板216とから構成されている。
【0032】
上記再生専用カートリッジ212は、上記再生専用ディスク214を収納し得る大きさの薄い筺体状に構成されている。そして、この再生専用カートリッジ212の下面側の主面部には、上記再生専用ディスク214の他方側の主面部を内外周に亘って外方側に臨ませる光学ピックアップ装置用開口部215が開設されている。この光学ピックアップ装置用開口部215は、上記再生専用カートリッジ212の各主面部の略々中央位置より、この再生専用ディスクカートリッジ211の上記ディスクカートリッジローディング機構への装着方向に対する側方側の辺部近傍に亘って、略々矩形状に形成されている。また、上記再生専用カートリッジ212の下面側の主面部の中央部には、上記被チャッキング部及び上記位置決め基準部223を外方側に臨ませるためのチャッキング用開口部219が設けられている。
【0033】
そして、上記再生専用カートリッジ212には、上記光学ピックアップ装置用開口部215を開閉するためのシャッタ部材213がスライド可能に取付けられている。このシャッタ部材213は、合成樹脂や金属等よりなる矩形状の薄い板状部材の一端側を屈曲形成して構成され、上記光学ピックアップ装置用開口部215を閉蓋可能に構成されている。このシャッタ部材213は、屈曲された一端側部分を上記再生専用カートリッジ212の一側縁部によって、該一側縁部に沿う前後方向にスライド可能に支持されている。このシャッタ部材213は、上記再生専用カートリッジ212に対してスライドされることにより、上記光学ピックアップ装置用開口部215を開閉する。
【0034】
このシャッタ部材213には、上記記録再生兼用ディスクカートリッジ201のシャッタ部材204と同様に、上記シャッタ閉蓋操作孔207及び上記シャッタ支持突片部208が設けられている。
【0035】
また、上記再生専用カートリッジ212には、上記記録再生兼用カートリッジ202と同様に、前後一対の位置決め孔220,221、シャッタ開放溝206及び誤挿入防止溝224が設けられている。
【0036】
そして、この再生専用カートリッジ212の底面部の前端側位置には、ディスク種別標示部である再生専用標示部210が設けられている。この再生専用標示部210は、上記記録再生兼用標示部209よりも深くなされて、例えば、2.5mm程度の深さを有して上記再生専用カートリッジ212の底面部に形成された凹部である。
【0037】
そして、本発明に係る記録及び再生装置は、図1に示すように、シャーシ1を有して構成されるディスクカートリッジローディング機構を備えている。このシャーシ1は、金属板材料等により、シャーシ底板部2と、このシャーシ底板部2の両側側にこのシャーシ底板部2に対して略々垂直となされて取付けられた左側側板部3及び右側側板部4とを有して形成されている。
【0038】
上記シャーシ1のシャーシ底板部2には、上記記録再生兼用ディスク205に対する情報信号の書込み及び読出し、または、上記再生専用ディスク214よりの情報信号の読出しを行う記録再生部41が固定されて取付けられている。この記録再生部41は、図2に示すように、上記シャーシ底板部2に取付けられる基台部57を有して構成されている。この基台部57は、上記シャーシ底板部2に設けられた切り欠き部5を介して、上面部の略々全面を該シャーシ底板部2の上方側に臨ませている。この基台部57には、略々中央部に、上記各ディスク205,214を回転操作するためのスピンドルモータが取付けられている。このスピンドルモータは、駆動軸67を上記基台部57の上面側に突出させている。この駆動軸67の先端側には、上記各ディスク205,214が載置されるディスクテーブル43が取付けられている。このディスクテーブル43は、略々円盤状に形成され、中心部に設けられた支持孔に上記駆動軸67を嵌入させて、該駆動軸67に支持されている。このディスクテーブル43の上面側は、中央部に略々円錐台状に形成されたセンタリング部66が設けられるとともに、このセンタリング部66の周囲側部分がディスク載置部65となされている。このセンタリング部66は、上記各ディスク205,214の被チャッキング部の透孔217に嵌入可能な外径を有して形成されている。このセンタリング部66は、上記各ディスク205,214の上記位置決め基準部223が上記ディスク載置部65上に載置されたとき、外周面部を上記透孔217の内縁部に当接させて、該各ディスク205,214のセンタリングを行う。
【0039】
上記ディスクテーブル43には、上記各ディスク205,214の被チャッキング部の金属板216を吸引するためのマグネットが取付けられている。このマグネットにより、上記ディスクテーブル43は、上記各ディスク205,214を位置決めして保持する。
【0040】
そして、上記基台部57上には、前後一対の位置決めピン59,60が植立されている。これら位置決めピン59,60は、先端側が縮径されて略々紡錘形状に形成されている。これら位置決めピン59,60は、上記基台部57上に装着される上記各ディスクカートリッジ201,211の位置決め孔220,221に対応して嵌入し、上記基台部57に対する上記各カートリッジ202,212の位置決めを行う。
【0041】
また、上記基台部57上には、前後一対の位置決め突起61,62が植立されている。これら位置決め突起61,62は、上記基台部57上に装着される上記各ディスクカートリッジ201,211の底面部に当接して、該基台部57に対する上記各カートリッジ202,212の高さ位置の位置決めを行う。
【0042】
また、上記記録再生部41の基台部57には、光学ピックアップ装置42が、図1及び図2中矢印Cで示すように、上記ディスクテーブル43に接離する方向に移動操作可能に取付けられている。
【0043】
この光学ピックアップ装置42は、光学ブロック部を有し、この光学ブロック部内に、レーザダイオード等の光源、この光源より発する光束を導く所定の光学デバイス及び上記各ディスク205,214により反射された光束を受光する光検出器等を内蔵するとともに、該光学ブロック部に、対物レンズ駆動装置が取付けられて、構成されている。この光学ピックアップ装置においては、上記光源の発する光束は、上記光学ブロック部より射出されて、上記対物レンズ駆動装置に支持された対物レンズ68に入射にされる。この対物レンズ68は、入射された光束を集光させる。上記対物レンズ駆動装置は、上記対物レンズ68を、この対物レンズの光軸方向及び該光軸に直交する方向の2軸方向に移動操作する。
【0044】
上記光学ピックアップ装置42は、互いに平行となされて上記基台部57に取付けられた一対のガイドシャフト69,70に支持されて、これらガイドシャフト69,70の軸方向に移動操作可能となされいる。すなわち、上記各ガイドシャフト69,70は、上記光学ブロック部に形成された軸受け孔に挿通されている。
【0045】
上記光学ピックアップ装置42は、上記対物レンズ駆動装置を上記基台部57の上方側に臨ませている。また、この光学ピックアップ装置42は、上記対物レンズ68の光軸を上記基台部57に対し垂直、すなわち、上記シャーシ底板部2に対して垂直となしている。
【0046】
上記光学ピックアップ装置42には、連結アーム73を介して、磁気ヘッド45が取付けられている。上記連結アーム73は、図4及び図8に示すように、上記光学ピックアップ装置42の光学ブロック部に基端側を取付けられて上記基台部57に略々平行に延在され、先端側には、磁気ヘッド支持部材となる磁気ヘッド支持アーム44を支持するための一対の立ち上げ屈曲片部80,81を有している。これら立ち上げ屈曲片部80,81は、上記連結アーム73の両側側より上方側に屈曲されて形成され、互いに略々平行となされて相対向している。上記磁気ヘッド支持アーム44は、基端側を、上記各立ち上げ屈曲片部80,81間に差し渡されて上記連結アーム73に取付けられた支軸71に回動可能に支持され、上記基台部57の後方側より前方側に向けて延在されている。この磁気ヘッド支持アーム44は、上記支軸71回りに回動されることにより、前端側、すなわち、遊端側を上記基台部57に対し接離させる方向の変位が可能となされている。
【0047】
上記磁気ヘッド支持アーム44の先端側の上記基台部57に対向する側には、板バネ部材58を介して、磁気ヘッド45が取付けられている。この磁気ヘッド45は、上記対物レンズ68に相対向する位置に保持されている。すなわち、この磁気ヘッド45は、上記対物レンズ68の光軸上に位置され、該対物レンズ68に接離する方向の移動が可能となされている。
【0048】
上記磁気ヘッド支持アーム44の基端側には、上記一対の立ち上げ屈曲片部80,81の内側側となるように、一対の突片部87,88が設けられている。そして、これら突片部87,88間には、回動規制部材となる回動規制シャフト72が差し渡されて取付けられている。この回動規制シャフト72は、上記支軸71に対して平行となされている。この回動規制シャフト72は、一端側部分が、一方の突片部88を挿通して、この突片部88の外側側に、一方の立ち上げ屈曲片部81に向けて突出されている。この一方の立ち上げ屈曲片部81の上端部には、この一方の立ち上げ屈曲片部81の一部が屈曲されて形成された位置規制片89が、内方側、すなわち、上記磁気ヘッド支持アーム44側に向けて突設されている。上記回動規制シャフト72の一端側部分は、上記磁気ヘッド支持アーム44が上記磁気ヘッド45を上記基台部57より離間させる方向に回動されたとき、上記位置規制片89に当接される。すなわち、上記磁気ヘッド支持アーム44は、上記回動規制シャフト72の一端側部分と上記位置規制片89とが当接する位置よりは、上記磁気ヘッド45を上記基台部57より離間させる方向には回動されない。
【0049】
上記支軸71の一端側部分には、弾性部材となる捩じりコイルバネ74が外巻装されて取付けられている。この捩じりコイルバネ74は、上記一方の立ち上げ屈曲片部81と上記磁気ヘッド支持アーム44との間に介在配設されている。この捩じりコイルバネ74は、上記磁気ヘッド支持アーム44を、上記他方の立ち上げ屈曲片部80に対して押接させている。すなわち、この他方の立ち上げ屈曲片部80は、上記磁気ヘッド支持アーム44の上記支軸71の軸方向の位置の基準となる位置決め部材となっている。また、上記捩じりコイルバネ74は、一方のアーム部を上記基台部57に係止させ、他方のアーム部を上記回動規制シャフト72の一端側部分に係止させることによって、上記磁気ヘッド支持アーム44を、上記磁気ヘッド45が上記対物レンズ68より離間される方向に回動付勢している。したがって、上記磁気ヘッド支持アーム44は、上記各ディスクカートリッジ201,211が装着されない初期状態においては、上記回動規制シャフト72の一端側部分を上記位置規制片89に当接させ、図4及び図5に示すように、上記磁気ヘッド45を上記対物レンズ68より離間させた初期位置となされている。
【0050】
そして、上記回動規制シャフト72には、ディスク種別検出アーム78の中途部が取付けられている。このディスク種別検出アーム78は、中途部に設けられた挿通孔82に上記回動規制シャフト72を挿通させることによって、該回動規制シャフト72に対して、軸回りの回動及び軸方向への摺動が可能に取付けられている。また、このディスク種別検出アームの後端側には、上記支軸71に係合するための係合切り欠き部83が設けられている。この係合切り欠き部83は、上記支軸71を挿通させてこの支軸71に係合している。すなわち、上記ディスク種別検出アーム78は、上記支軸71に対して、軸回りの回動及び軸方向への摺動が可能となされている。したがって、上記ディスク種別検出アーム78は、上記支軸71及び上記回動規制シャフト72に支持されることにより、上記磁気ヘッド支持アーム44に対する上記支軸71の軸回りの回動が規制されている。
【0051】
そして、上記ディスク種別検出アーム78の前端側には、上方側にむけて当接突起79が突設されるとともに、前方側に向けて被係止突起84が突設されている。
【0052】
また、上記基台部57上には、移動規制部材となる一対の移動規制片85,86が突設されている。これら移動規制片85,86は、上記ディスク種別検出アーム78の前端側部分を両側側より挟持するようにして形成されている。これら移動規制片85,86は、上記基台部57に対する上記ディスク種別検出アーム78の上記支軸71の軸方向の移動を阻止している。
【0053】
上記基台部57上には、図2,図3及び図8に示すように、ストッパ部材となるストッパアーム75が配設されている。このストッパアーム75は、上記基台部57の後方側部分に対し、中途部を支軸77を介して回動可能に支持されている。このストッパアーム75は、一端側の上面部にカートリッジ当接ピン76を有している。このストッパアーム75は、図2中矢印Sで示すように、図示しないコイルバネ等の付勢部材により、上記カートリッジ当接ピン76を前方側に移動させる方向に回動付勢されて、初期位置に位置決めされている。このとき、このストッパアーム75の他端側部分は、上記ディスク種別検出アーム78の被係止突起84の下方側、すなわち、この被係止突起84と上記基台部57との間に位置している。この状態においては、上記ディスク種別検出アーム78は、上記被係止突起84と上記ストッパアーム75とが当接することにより、上記基台部57側に回動することが阻止されている。すなわち、このとき、上記磁気ヘッド支持アーム44は、上記ディスク種別検出アーム78を介して、初期位置よりも上記磁気ヘッド44を上記基台部57に接近させる方向の回動が阻止されている。
【0054】
そして、上記カートリッジ当接ピン76は、図3に示すように、上記基台部57上に上記ディスクカートリッジ201,211が装着されると、このディスクカートリッジ201,211の前端部に当接されて後方側に移動され、図3中矢印Tで示すように、上記ストッパアーム75を回動させる。このとき、上記ストッパアームの他端側部分は、上記被係止突起84の下方側よりも前方側に移動され、上記ディスク種別検出アーム78に対する回動の規制を解除する。
【0055】
上記磁気ヘッド支持アーム44は、上記基台部57上に上記記録再生兼用ディスクカートリッジ201が装着されると、上記ディスク種別検出アーム78の当接突起79を上記記録再生兼用標示部209の底部により押圧されて上記支軸71回りに回動され、図7に示すように、上記磁気ヘッド45を上記記録再生兼用ディスク205に摺接させる第1の位置となされる。また、この磁気ヘッド支持アーム44は、上記基台部57上に上記再生専用ディスクカートリッジ211が装着されると、上記当接突起79を上記再生専用標示部210の底部により押圧されて上記支軸71回りに回動され、図6に示すように、上記磁気ヘッド45を上記初期位置に比して上記再生専用ディスク214側に移動させているが該磁気ヘッド45を上記再生専用カートリッジ212より離間させた第2の位置となされる。
【0056】
そして、上記シャーシ底板部2上には、図1に示すように、上記各ディスクカートリッジ201,211が前方側より挿入操作され該ディスクカートリッジ201,211を保持するカートリッジホルダ26が配設されている。このカートリッジホルダ26は、カートリッジ押さえ板27に支持されている。このカートリッジ押さえ板27は、上記ディスクカートリッジ201,211の主面部に略々等しい大きさ及び形状の平板状の主面部と、この主面部の両側部より垂下された側壁部とを有して、金属板等により形成されている。このカートリッジ押さえ板27は、上記シャーシ底板部2上に配設され、各側壁部の後方側部分を該シャーシ底板部2に対し回動可能に支持されており、該シャーシ底板部2に対して接離可能となされている。このカートリッジ押さえ板27には、上記各カートリッジ202,212を下方側に押圧支持するための複数の板バネ部27aが切り起こし形成されている。
【0057】
上記カートリッジホルダ26は、上記各カートリッジ202,212が前方側より挿入可能となるように、これら各カートリッジ202,212に略々対応した大きさの筺体状に、前方側と上面部及び下面部の一部とが開放されて形成されている。このカートリッジホルダ26は、上記カートリッジ押さえ板27の下面側にこのカートリッジ押さえ板27に略々沿うようにして配設され、後方側の両側側部分を該カートリッジ押さえ板27の中途部分に回動可能に支持されている。すなわち、このカートリッジホルダ26は、上記カートリッジ押さえ板27に対して接離可能となされているとともに、このカートリッジ押さえ板27が上記シャーシ底板部2側に回動したときには、該カートリッジ押さえ板27及び該シャーシ底板部2により挟持される。
【0058】
このカートリッジホルダ26に上記ディスクカートリッジ201,211が所定の方向となされて前方側より挿入されると、このカートリッジホルダ26内に設けられたシャッタ開放片が上記シャッタ開放溝206内に進入する。そして、上記ディスクカートリッジ201,211がこのカートリッジホルダ26の内方側に移動されて上記シャッタ開放片が上記シャッタ支持突片部208の前端部に当接したときには、このカートリッジホルダ26に設けられたシャッタ閉蓋片が、上記シャッタ閉蓋操作孔207内に嵌入する。そして、さらに、上記ディスクカートリッジ201,211がこのカートリッジホルダ26の内方側に挿入操作されると、上記シャッタ部材204,213は、上記シャッタ支持突片部208の前端部を上記シャッタ開放片に当接させた位置にて停止されているので、上記カートリッジ202,212に対してスライドされ、記上記各開口部203,215を開蓋する。
【0059】
そして、上記シャーシ底板部2上には、ディスクトレイ30が配設されている。このディスクトレイ30は、上記ディスクカートリッジ201,211が載置される受け板39とこの受け板39を上下動可能に支持する枠部とを有して構成されている。上記受け板39は、上記ディスクカートリッジ201,211の主面部に略々等しい形状及び大きさを有して、薄い金属板等により形成されている。この受け板39には、複数の開口部が開設されている。これら開口部は、この受け板39上に上記ディスクカートリッジ201,211が載置されたときに、このディスクカートリッジ201,211の光学ピックアップ装置用開口部215,チャッキング用開口部219,位置決め孔220,各標示部209,210等を、該受け板39の下方側に臨ませるためのものである。
【0060】
上記枠部は、合成樹脂等の材料により、上記受け板39の前端側に位置する直線状部分と該受け板39の両側側に位置する直線状部分とを有して、略々コ字形状を有して形成されている。すなわち、この枠部は、後方側が開放されている。この枠部は、前後方向の長さが、上記ディスクカートリッジ201,211の主面部の前後方向の長さの略々2倍となされている。この枠部の両側側部分の後端側部分同士は、連結板31を介して、互いに連結されている。この連結板31は、薄い金属板等の材料により形成され、上記枠部の上面部に取付けられている。
【0061】
この枠部は、上記受け板39を、上下方向に移動可能に支持している。上記受け板39の上面部の両側側部分には、一対の支持ピン145,146が植設されている。これら支持ピン145,146は、上記枠部の両側側部分に設けられた一対の支持孔に、下方側より対応して嵌入されている。この受け板39は、上記各支持ピン145,146を上記各支持孔に沿わせて、上下方向に移動可能となされている。この受け板39は、前端縁を上記枠部の前方側の直線状部分の近傍となしている。この受け板39は、上記枠部内に配設されたバネによって、上方側に弾性付勢されている。
【0062】
なお、上記枠部には、上記受け板39上に載置するディスクカートリッジ201,211の該載置及び取り出しを容易となすために、該ディスクカートリッジ201,211の両側部に対応する位置に、該ディスクカートリッジ201,211の両側部の一部を外方側に臨ませる一対の切り欠き部32,33が設けられている。
【0063】
このディスクトレイ30は、上記シャーシ底板部2上に配設され、上記受け板39上に載置されたディスクカートリッジ201,211を記録再生部41の上方位置となす位置と該ディスクカートリッジ201,211の着脱操作位置とに亘って移動可能となされている。すなわち、上記枠体30の一側側部分には、ガイド部材34が取付けられている。このガイド部材34は、合成樹脂等の材料により、シャフト挿通孔35を有して形成され、上記枠部に取付けられて、この枠部より一側側方向に突出されている。このガイド部材34のシャフト挿通孔35には、上記左側側板部3に取付けられたガイドシャフト29が挿通されている。このガイドシャフト29は、上記左側側板部3の前端側部分が外方側に屈曲されて形成されたシャフト支持部に前端側を支持され、該左側側板部3の後端側部分に設けられたシャフト支持部に後端側を支持されて、前後方向に延在されて、該左側側板部3に取付けられている。また、上記枠部の他側側部分には、ガイド突条139が前後方向に突設されている。このガイド突条139は、上記右側側板部4の上方側部分にスライド可能に支持されている。このディスクトレイ30は、上記ガイドシャフト29及び上記ガイド突条139に沿って、前後方向にスライド可能となされている。
【0064】
このディスクトレイ30は、図1中矢印B方向である後方側に移動されたときに上記受け板39を上記記録再生部41の上方位置となすローディング位置となされ、図1中矢印A方向である前方側に移動されると、該受け板39を上記シャーシ1の前方側に突出した位置となして、この受け板39上への上記ディスクカートリッジ201,211の着脱操作を可能となすアンローディング位置となされる。
【0065】
そして、上記ディスクトレイ30は、上記左側側板部3に取付けられたローディングモータにより回動操作されるカムギヤ28より、移動操作される。このカムギヤ28は、外周側に上記外周ギヤ部が形成され、一方の主面部に第1のカム溝が形成されたギヤである。上記外周ギヤ部には略々90°の角度範囲に亘りこの外周ギヤの全幅の略々半分の欠歯部が形成されている。
【0066】
一方、上記枠部の底面部には、上記カムギヤ28の外周ギヤ部にこの外周ギヤ部の全幅の略々半分の部分、すなわち、上記欠歯部が形成された部分に対応する部分に噛合するラックギヤが形成されている。すなわち、上記枠部は、上記カムギヤ28が回転すると、このカムギヤ28の略々270°の回転範囲内、すなわち、上記外周ギヤ部が上記ラックギヤに噛合している範囲内において、移動操作される。そして,この枠部は、上記カムギヤ28の略々90°の回転範囲内、すなわち、上記欠歯部が上記ラックギヤに対向している範囲内においては、移動操作されない。
【0067】
そして、上記カムギヤ28は、上記ディスクトレイ30のみならず、上記カートリッジ押さえ板27をも移動操作する。このカムギヤ28による上記カートリッジ押さえ板27の移動操作は、上記欠歯部が上記枠部のラックギヤに対向する略々90°の角度範囲内における回転により行われる。
【0068】
すなわち、上記カートリッジ押さえ板27は、図示しない従動アームを介して、上記第1のカム溝に係合されている。すなわち、上記カートリッジ押さえ板27は、上記カムギヤ28が回動されると、上記シャーシ底板部2に対して回動操作される。
【0069】
なお、上記シャーシ1は、上記記録及び再生装置の外筺体内に固定して配設される支持基板18に対して、いわゆるフローティング支持されて取付けられている。すなわち、上記シャーシ1は、上記支持基板18に対して、4本の引っ張りコイルバネ6,7,8,9及び4個のダンパ22,23,24,25を介して支持されている。これらダンパ22,23,24,25は、ゴム等の可撓性を有する材料からなる袋状の部材内に高粘度を有する液体材料を封入して構成されている。
【0070】
上述のように構成された本発明に係る記録及び再生装置において、上記記録再生兼用ディスクカートリッジ201、または、上記再生専用ディスクカートリッジ211を装着するには、まず、上記ディスクトレイ30を上記アンローディング位置となす。このとき、上記カートリッジ押さえ板27は、上記シャーシ底板部2より離間された位置に保持され、上記カートリッジホルダ26を該シャーシ底板部2より離間させている。この状態において、上記受け板39上に上記ディスクカートリッジ201,211を載置する。
【0071】
そして、上記ローディングモータによって上記カムギヤ28が回転を開始すると、上記ディスクトレイ30は、図1中矢印Bで示すように、後方側に移動される。そして、上記ディスクトレイがさらに後方側に移動されると、上記ディスクカートリッジ201,211が上記カートリッジホルダ26に前方側より挿入操作される。すると、このディスクカートリッジ201,211においては、上記シャッタ部材204,213が、上記シャッタ開放片により、上記カートリッジ202,212に対して移動操作され、上記光学ピックアップ装置用開口部215、または、磁気ヘッド用開口部203及び上記光学ピックアップ装置用開口部215を開蓋される。また、このとき、上記シャッタ閉蓋片は、上記シャッタ閉蓋操作孔207内に嵌入する。このときまで、上記磁気ヘッド支持アーム44は、図4及び図5に示すように、上記磁気ヘッド装置45を上昇位置に保持する初期位置となされている。
【0072】
上記ディスクトレイ30が上記ローディング位置に至ると、このディスクトレイのラックギヤには上記欠歯部が対向し、上記カムギヤ28がさらに回転しても、このディスクトレイ30は、停止した状態に維持される。このとき、上記ディスクカートリッジ201,211は、図5に示すように、上記記録再生部41の上方側位置まで搬送されている。このとき、図5中矢印Uで示す上記ディスクカートリッジ201,211の底面部と上記ディスクテーブル43との間の間隔は、例えば、4mm程度の充分な距離となされている。
【0073】
そして、上記カムギヤ28がさらに回転すると、上記第1のカム溝により、上記カートリッジ押さえ板27が上記シャーシ底板部2に近接する側に回動される。すると、上記ディスクカートリッジ201,211は、図6及び図7に示すように、上記記録再生部41の上記基台部57上に載置装着されて、ローディング操作を完了される。これらディスクカートリッジ201,211は、上記カートリッジ押さえ板27の各板バネ部27aにより、上記基台部57側に弾性的に押圧支持されている。なお、上記受け板39は、上記ディスクカートリッジ201,211に押圧されて、上記枠部に対して下方側に移動される。上記カートリッジ202,212は、上記各位置決めピン59,60及び上記各位置決め突起61,62により、上記基台部57上の所定位置に位置決めされる。
【0074】
そして、上記磁気ヘッド支持アーム44は、上記記録再生兼用ディスクカートリッジ201が装着された場合にあっては、図7に示すように、上記第2の位置となされ、上記再生専用ディスクカートリッジ211が装着された場合にあっては、図6に示すように、上記第1の位置となされる。また、上記各ディスク205,214は、上記ディスクテーブル43上に位置決めされて載置装着される。このとき、上記スピンドルモータは、上記ディスクテーブル43とともに、上記各ディスク205,214を回転操作することが可能となされている。
【0075】
この状態において、上記光学ピックアップ装置42は、上記記録再生兼用ディスク205、または、再生専用ディスク214の他方側に主面部に対して、上記対物レンズ68を対向させている。また、この光学ピックアップ装置42は、上記各ディスク205,214に上記対物レンズ68を対向させたまま、該各ディスク205,214の内外周に亘って移動可能となされている。この光学ピックアップ装置42は、上記他方側の主面部側より、上記各ディスク205,214に対して光束を照射することが可能となされている。上記光学ピックアップ装置42が上記各ディスク205,214の内外周に亘って径方向に移動されると、上記ディスク種別検出アーム78は、上記各移動規制片85,86により上記支軸71の軸方向の移動を阻止されているため、一定の位置に留まる。このとき、上記支軸71及び上記回動規制シャフト72は、上記磁気ヘッド支持アーム44とともに移動されて、上記ディスク種別検出アーム78に対しては、軸方向に摺動する。
【0076】
ここで、上記スピンドルモータ、上記光学ピックアップ装置42及び上記磁気ヘッド装置45が作動されることにより、上記記録再生兼用ディスク205に対する情報信号の書込みが可能となされている。すなわち、上記記録再生兼用ディスク205が回転操作され、この記録再生兼用ディスク205の信号記録層に上記光学ピックアップ装置42によって光束が集光して照射されて該照射領域が加熱され、この加熱された部分に上記磁気ヘッド装置45が外部磁界を印加することにより、情報信号の書込みが行われる。また、この状態において、上記再生専用ディスク214よりの情報信号の読出しが可能となされている。すなわち、上記再生専用ディスク214が回転操作され、上記反射層に上記光学ピックアップ装置42によって光束が集光して照射され、該光束の反射光束を検出することによって、情報信号の読出しが行われる。
【0077】
そして、上述のように上記記録再生部に装着された各ディスクカートリッジ201,211をこの記録及び再生装置より取り出すには、上記カムギヤ28を上述したローディング操作時の逆方向に回転させ、上記ディスクトレイを前方側に移送する方向に回転させる。すると、上記カートリッジ押さえ板27は、上記シャーシ底板部2より離間する方向に回動され、上記カートリッジホルダ26を上記シャーシ底板部2の上方側に移動させる。このとき、上記ディスクカートリッジ201,211は、上記記録再生部41の基台部57より離間され、上記受け板39上に載置されている。また、上記磁気ヘッド支持アーム44は、上記捩じりコイルバネ74の付勢力により,図5に示すように、初期位置に復帰する。
【0078】
そして、上記カムギヤ28が、さらに回転されることにより、上記ディスクトレイ30が前方側に移動操作される。このとき、上記ディスクカートリッジ201,211は、上記受け板39上に載置されたまま、前方側に搬送される。このとき、上記ディスクカートリッジ201,211においては、上記シャッタ閉蓋片によって、上記シャッタ部材204,213の閉蓋操作がなされる。さらに、上記カムギヤ28が回転され、上記ディスクトレイ30が上記アンローディング位置に至ると、上記ディスクカートリッジ201,211は、該ディスクトレイ30より取り外すことが可能となされている。
【0079】
なお、本発明に係る記録及び再生装置において、上記ディスク種別検出アーム78の上記磁気ヘッド支持アーム44に対する回動を規制する回動規制部材は、上述の実施の形態中に示した如き回動規制シャフト72に限定されない。すなわち、この回動規制部材としては、図10に示すように、上記磁気ヘッド支持アーム44より上記ディスク種別検出アーム78を挟持するようにして突設された一対の回動規制片91,92としてもよい。この場合においても、図10中矢印X及び矢印Yで示すように、上記ディスク種別検出アーム78が上記支軸71回りに回動されたときには、このディスク種別検出アーム78と上記磁気ヘッド支持アーム44との間の相対的な回動が阻止されているため、上記磁気ヘッド支持アーム44は、上記ディスク種別検出アーム78に追従して回動操作される。
【0080】
【発明の効果】
上述のように、本発明に係る記録及び再生装置においては、上記記録再生部と、上記磁気ヘッド支持部材と、上記支軸の一端側に配設された位置決め部材と、上記支軸の他端側近傍に配設された弾性部材とを備えて構成されていることにより、上記磁気ヘッド支持部材は、上記弾性部材の弾性力により上記位置決め部材に押接されることによって、上記支軸の軸方向の位置を位置決めされる。そのため、この記録及び再生装置においては、上記磁気ヘッドの正確な位置決めを容易に行うことができる。
【0081】
また、本発明は弾性部材の弾性力により磁気ヘッドが上記記録再生部より離間する方向に付勢され、上記ディスク種別検出アームは、記録再生部に記録再生兼用ディスクカートリッジが装着されたとき、このディスクカートリッジに設けられたディスク種別標示部によって先端側を押圧され、上記支軸の軸回りに回動操作されて、磁気ヘッド支持部材を、磁気ヘッドが上記記録再生部に対して近接する方向に回動操作し、磁気ヘッドが上記記録再生兼用ディスクカートリッジ内の記録ディスクに摺接される。すなわち、磁気ヘッドの記録ディスクに対する摺接は、記録可能なディスクが装着されたときのみに行われるようになされて、磁気ヘッド及びディスクの磨耗が最小限度に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る記録及び再生装置の構成を示す分解斜視図である。
【図2】上記記録及び再生装置の記録再生部の構成を示す平面図である。
【図3】上記記録再生部にディスクカートリッジが装着された状態を示す平面図である。
【図4】上記記録再生部及びこの記録再生部に装着されるディスクカートリッジの構成を示す側面図である。
【図5】上記記録再生部に上記ディスクカートリッジが装着される途中の状態を示す側面図である。
【図6】上記記録再生部に再生専用のディスクカートリッジが装着された状態を示す側面図である。
【図7】上記記録再生部に記録再生兼用のディスクカートリッジが装着された状態を示す側面図である。
【図8】上記記録再生部の磁気ヘッド支持アームの要部の構成を一部を破断して示す拡大斜視図である。
【図9】上記磁気ヘッド支持アームの要部の構成を一部を破断して示す拡大平面図である。
【図10】上記磁気ヘッド支持アームの要部の構成の他の例を示す拡大側面図である。
【図11】上記記録再生兼用のディスクカートリッジの構成を示す斜視図である。
【図12】上記記録再生兼用のディスクカートリッジを底面側より臨んだ斜視図である。
【図13】再生専用のディスクカートリッジの構成を示す斜視図である。
【図14】上記再生専用のディスクカートリッジを底面側より臨んだ斜視図である。
【符号の説明】
41 記録再生部、44 磁気ヘッド支持アーム、57 基台部、71 支軸、72 回動規制シャフト、74 捩じりコイルバネ、75 ストッパアーム、78 ディスク種別検出アーム、79 当接突起、80,81 立ち上げ屈曲片部、85,86 移動規制片、201 記録再生兼用ディスクカートリッジ、205 記録再生兼用ディスク、209 記録再生兼用標示部、210 再生専用標示部、211 再生専用ディスクカートリッジ、214 再生専用ディスク
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録ディスクをカートリッジに収納して構成されたディスクカートリッジを用いて情報信号の記録及び再生を行う記録及び再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、いわゆる光磁気ディスクや光ディスク等の記録ディスクをカートリッジに収納して構成されたディスクカートリッジ等を用いて、情報信号の記録及び再生を行う記録及び再生装置が提案されている。
【0003】
上記光ディスクは、透明な合成樹脂材料によりなるディスク基板と、このディスク基板の一方の主面部に被着形成された金属材料よりなる反射層とを有して構成されている。この光ディスクのディスク基板の一方の主面部には、射出成型等の手段により、情報信号に応じた凹凸パターンが形成されている。この凹凸パターンは、上記情報信号を記録している。この凹凸パターンによって記録されている情報信号は、上記ディスク基板の他方の主面部側より該凹凸パターンにレーザ光束を照射し、このレーザ光束の反射光量を検出することによって、読み取ることができる。
【0004】
そして、上記記録ディスクである光磁気ディスクは、透明な合成樹脂材料によりなるディスク基板と、このディスク基板の一方側の主面部に被着形成された磁性材料によりなる信号記録層とを有して構成されている。この光磁気ディスクに対する情報信号の書込みは、上記信号記録層の所定箇所に対して、集光された光束の照射及び外部磁界の印加を行うことによりなされる。上記光束の照射は、上記ディスク基板の他方側の主面部側より、該ディスク基板を透して行われる。そして、上記外部磁界の印加は、上記ディスク基板の一方側の主面部より行われる。上記信号記録層の上記光束を照射された部分は、いわゆるキュリー温度以上に加熱されることにより、保磁力を喪失する。そして、この加熱された部分の信号記録層は、冷却される過程で、上記外部磁界の方向に倣った方向に磁化される。
【0005】
すなわち、上記光磁気ディスクにおいては、この光磁気ディスクを回転操作しながら、上記光束の光強度または上記外部磁界の磁界強度を情報信号に応じて変調することにより、上記信号記録層の磁化方向によって該情報信号を記録することができる。
【0006】
このような光磁気ディスクを用いて情報信号の記録を行うディスク装置は、該光磁気ディスクを保持するとともに回転操作する回転操作機構と、該光磁気ディスクに外部磁界を印加する磁気ヘッドと、該光磁気ディスクに光束を集光して照射する光学ピックアップ装置とを有して構成されている。これら磁気ヘッド及び上記光学ピックアップ装置は、上記光磁気ディスクを介して互いに相対向する位置となされて配設されている。すなわち、これら磁気ヘッド及び光学ピックアップ装置は、互いにアーム部材を介して連結されている。また、これら磁気ヘッド及び光学ピックアップ装置は、上記アーム部材とともに、上記光磁気ディスクの内外周に亘って、該光磁気ディスクの径方向に移動操作可能に配設されている。
【0007】
上記磁気ヘッドは、磁気コアとこの磁気コアに巻装された磁界発生用コイルとを有して構成されている。この磁気ヘッドは、上記信号記録層に対し、この信号記録層上に形成されたいわゆる保護層や滑性層等の薄い合成樹脂や油脂等からなる層を介して、略々摺接される程度に近接して配設される。上記光学ピックアップ装置は、レーザダイオード等の光源及びこの光源の発する光束を導き集光させる光学デバイス等を有して構成される。この光学ピックアップ装置は、上記光束の集光点が上記信号記録層と上記ディスク基板との境界面上に位置するように、該信号記録層に対し、該光束を集光させる対物レンズの焦点距離に略々等しい距離を隔てて配設される。
【0008】
そして、このように記録媒体として光磁気ディスクを用いる記録及び再生装置においては、該光磁気ディスクに対する情報信号の書込みのみならず、該光磁気ディスクに記録された情報信号の読出しをも行えるように構成されたものがある。上記光磁気ディスクよりの情報信号の読出しは、上記信号記録層に直線偏光状態の集光させた光束を照射し、該光束の該信号記録層による反射光束の偏光方向を検出することにより行う。すなわち、上記光束は、上記信号記録層の表面部にて反射されるときに、該信号記録層の磁化方向に応じて、いわゆるカー効果によって偏光方向が変化させられる。したがって、上記反射光束の偏光方向を検出することによって、上記信号記録層の磁化方向の変化を読取ることができる。
【0009】
上記反射光束の検出は、上記光学ピックアップ装置内に配設された検光子及び光検出器により行われる。この検光子は、いわゆるウォラストンプリズムや1/2波長板等であって、偏光方向の違いを光強度の変化に変換する。上記光検出器は、フォトダイオードやフォトトランジスタ等であって、受光した光束の光強度を電気信号に変換する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、上記記録及び再生装置において上記光磁気ディスクに対して情報信号の書込みを行うときには、上記磁気ヘッド及び上記光学ピックアップ装置の双方が稼動される。しかし、この記録及び再生装置において、上記光磁気ディスクや光ディスクより情報信号を読出すときには、上記光学ピックアップ装置のみが稼動され、上記磁気ヘッドは稼動されない。
【0011】
上記磁気ヘッドの上記光磁気ディスクに対する摺接は、該磁気ヘッド及び該光磁気ディスクの磨耗を招来する。上記記録及び再生装置においては、上記磁気ヘッド及び上記光磁気ディスクの摺接の頻度が多いと、これら磁気ヘッド及び光磁気ディスクの耐用期間が短縮される。
【0012】
そのため、従来、上記光磁気ディスクが装着されたときのみに上記磁気ヘッドが該光磁気ディスクに摺接されるようにし、上記光ディスクが装着されたときにはこの磁気ヘッドを該光ディスクより離間させるようにした記録及び再生装置が提案されている。
【0013】
このような記録及び再生装置においては、上記磁気ヘッドは、上記光磁気ディスク、または、上記光ディスクに対して接離可能に支持されている。そして、この記録及び再生装置においては、上記磁気ヘッドを支持するアーム部材は、上記光学ピックアップ装置に対して接離する方向に移動可能となされているとともに、該磁気ヘッドを該光磁気ディスクに対して接近させる方向に弾性付勢されている。このアーム部材は、上記光ディスクが装着されたときには、保持部材により、上記磁気ヘッドを該光ディスクより離間させる位置に保持され、上記光磁気ディスクが装着されたときには、該保持部材による保持を解除されて該磁気ヘッドを該光磁気ディスクに近接させる位置に移動される。
【0014】
上記保持部材は、この記録及び再生装置にいずれの記録ディスクが装着されたかに応じて、移動操作される。この保持部材は、上記光学ピックアップ装置及び上記磁気ヘッドが上記記録ディスクの径方向についていずれの位置に移動されても、上記情報信号の読出し時には上記アーム部材を保持している必要があるため、該記録ディスクの内外周に亘る上記磁気ヘッドの移動可能範囲に亘って設けられている。
【0015】
この記録及び再生装置においては、上記磁気ヘッド及び上記光磁気ディスクの摺接の頻度が少なくなされるので、これら磁気ヘッド及び記録ディスクの耐用期間を長くすることができる。
【0016】
しかしながら、このように、情報信号の読出し時に上記保持部材により上記アーム部材を保持して上記磁気ヘッドを上記記録ディスクより離間させておくようにした記録及び再生装置においては、該磁気ヘッド及び上記光学ピックアップ装置が該記録ディスクの径方向に移動操作されるとき、該保持部材と該アーム部材とが摺接されることとなる。そのため、この記録及び再生装置においては、上記光学ピックアップ装置及び上記磁気ヘッドの上記記録ディスクの径方向への移動操作が高速、かつ、円滑に行えない虞れがある。
【0017】
そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提案されるものであって、磁気ヘッドの記録ディスクへの摺接が、情報信号の記録が可能な記録ディスクが装着されたときのみに行われるようになされて、該磁気ヘッド及び該記録ディスクの磨耗が最小限度に抑えられるとともに、構成を複雑化することなく、上記磁気ヘッドの上記記録ディスクの径方向への移動操作が、高速、かつ、円滑に行えるようになされた記録及び再生装置において、磁気ヘッドの正確な位置決めが容易に行えるようにすることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決し上記目的を達成するため、本発明に係る記録及び再生装置は、ディスクカートリッジが装着される記録再生部と、先端側に磁気ヘッドが取付けられ、基端側を支軸により支持されて、該磁気ヘッドを上記記録再生部に装着されたディスクカートリッジの記録ディスクに対する径方向及び接離方向に移動操作可能に支持する磁気ヘッド支持部材と、上記磁気ヘッド支持部材を支持する支軸により基端側を支持され、この支軸の軸回りの相対的な回動が可能となされたディスク種別検出アームと、上記支軸の一端側に配設された位置決め部材と、上記支軸の他端側近傍に配設された弾性部材とを備え、上記磁気ヘッド支持部材は、上記弾性部材の弾性力により上記位置決め部材に押接されることによって、上記支軸の軸方向の位置を位置決めされ、更に、上記磁気ヘッドは上記弾性部材の弾性力により上記記録再生部より離間する方向に付勢され、上記ディスク種別検出アームは、上記記録再生部に記録再生兼用ディスクカートリッジが装着されたとき、このディスクカートリッジに設けられたディスク種別標示部によって先端側を押圧され、上記支軸の軸回りに回動操作されて、上記磁気ヘッド支持部材を、上記磁気ヘッドが上記記録再生部に対して近接する方向に回動操作し、上記磁気ヘッドが上記記録再生兼用ディスクカートリッジ内の記録ディスクに摺接されることを特徴とするものである。
【0019】
このように、上記記録再生部と、上記磁気ヘッド支持部材と、上記支軸の一端側に配設された位置決め部材と、上記支軸の他端側近傍に配設された弾性部材とを備えて構成された本発明に係る記録及び再生装置においては、上記磁気ヘッド支持部材は、上記弾性部材の弾性力により上記位置決め部材に押接されることによって、上記支軸の軸方向の位置を位置決めされるので、磁気ヘッドの正確な位置決めが容易に行える。
また、本発明は弾性部材の弾性力により磁気ヘッドが上記記録再生部より離間する方向に付勢され、上記ディスク種別検出アームは、記録再生部に記録再生兼用ディスクカートリッジが装着されたとき、このディスクカートリッジに設けられたディスク種別標示部によって先端側を押圧され、上記支軸の軸回りに回動操作されて、磁気ヘッド支持部材を、磁気ヘッドが上記記録再生部に対して近接する方向に回動操作し、磁気ヘッドが上記記録再生兼用ディスクカートリッジ内の記録ディスクに摺接されるようにしたので、磁気ヘッド及びディスクの磨耗が最小限度に抑えることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0021】
本発明に係る記録及び再生装置においては、記録媒体となるディスクカートリッジとして、図11及び図12に示す記録再生兼用ディスクカートリッジ201と、図13及び図14に示す再生専用ディスクカートリッジ211とのいずれかが選択的に用いられる。
【0022】
上記記録再生兼用ディスクカートリッジ201は、記録再生兼用ディスク205を記録再生兼用カートリッジ202に回転可能に収納して構成されている。上記記録再生兼用ディスク205は、いわゆる光磁気ディスクであって、透明な合成樹脂等よりなる円盤状のディスク基板と、このディスク基板の一方側の主面部に被着形成された磁性材料よりなる信号記録層とを有して構成されている。このディスク基板は、例えば、直径が64mm程度の大きさを有して形成されている。
【0023】
上記ディスク基板の中央部には、被チャッキング部が設けられている。この被チャッキング部は、上記ディスク基板に穿設された円形の透孔217と、この透孔217を閉蓋する金属板216とから構成されている。この被チャッキング部の透孔217は、上記信号記録層状に略々同心円状をなして螺旋状に形成される記録トラックの曲率中心に中心を一致させている。
【0024】
なお、上記ディスク基板の他方側の主面部の上記透孔217の周囲の円環状部分は、突出形成され、位置決め基準部223となされている。また、上記金属板216は、上記ディスク基板の一方側の主面部の上記透孔217の周囲に設けられた凹部218内に嵌入されて配設され、該ディスク基板の一方側の主面部上に突出しないようになされている。
【0025】
上記記録再生兼用カートリッジ202は、上記記録再生兼用ディスク205を収納し得る大きさの薄い筺体状に構成されている。そして、この記録再生兼用カートリッジ202の上面側の主面部には、上記記録再生兼用ディスク205の一方側の主面部を内外周に亘って外方側に臨ませる磁気ヘッド用開口部203が開設されている。また、この記録再生兼用カートリッジ202の下面側の主面部には、上記記録再生兼用ディスク205の他方側の主面部を内外周に亘って外方側に臨ませる光学ピックアップ装置用開口部215が開設されている。これら各開口部203,215は、互いに相対向する位置に略々同一の大きさ及び形状を有して形成されている。すなわち、これら各開口部203,215は、それぞれ、上記記録再生兼用カートリッジ202の各主面部の略々中央位置より、この記録再生兼用ディスクカートリッジ201のディスクカートリッジローディング機構への装着方向に対する側方側の辺部近傍に亘って、略々矩形状に形成されている。また、上記記録再生兼用カートリッジ202の下面側の主面部の中央部には、上記被チャッキング部及び上記位置決め基準部223を外方側に臨ませるためのチャッキング用開口部219が設けられている。
【0026】
そして、上記記録再生兼用カートリッジ202には、上記各開口部203,215を開閉するためのシャッタ部材204がスライド可能に取付けられている。このシャッタ部材204は、合成樹脂や金属等よりなる矩形状の薄い板状部材がコ字状に屈曲形成されて構成され、両側側部分によって、上記各開口部203,215を閉蓋可能に構成されている。このシャッタ部材204は、中央部分を上記記録再生兼用カートリッジ202の一側縁部によって、該一側縁部に沿う前後方向にスライド可能に支持されている。このシャッタ部材204は、上記記録再生兼用カートリッジ202に対してスライドされることにより、上記各開口部203,215を開閉する。
【0027】
また、上記シャッタ部材204の上記記録再生兼用カートリッジ202の一側縁部に支持された中央部分には、該シャッタ部材204を閉蓋操作するためのシャッタ閉蓋操作孔207が設けられている。
【0028】
また、上記記録再生兼用カートリッジ202の下面側の主面部には、前後一対の位置決め孔220,221が穿設されている。これら位置決め孔220,221は、上記記録及び再生装置において位置決めピンが嵌入されることにより、上記記録再生兼用カートリッジ202を、該記録及び再生装置の記録再生部に対して位置決めさせるようになされている。そして、この記録再生兼用カートリッジ202の底面部の前端側位置には、ディスク種別標示部である記録再生兼用標示部209が設けられている。この記録再生兼用標示部209は、例えば、0.7mm程度の、ごく浅い深さを有して上記記録再生兼用カートリッジ202の底面部に形成された凹部である。
【0029】
さらに、上記記録再生兼用カートリッジ202の一側縁部には、前端側より上記シャッタ部材204の中央部分に亘るシャッタ開放溝206が設けられている。ディスクカートリッジローディング機構においては、このシャッタ開放溝206にシャッタ開放片が前方側より挿入されることにより、上記シャッタ部材204は、上記記録再生兼用カートリッジ202の後方側にスライドされて、上記各開口部203,215を開蓋する。なお、上記シャッタ部材204の上記記録再生兼用カートリッジ202の一側縁部に支持された中央部分には、シャッタ支持突片部208が、上記シャッタ解放溝206に沿って前方側に向けて突設されている。
【0030】
また、上記記録再生兼用カートリッジ202の上記一側縁部に対向する他方側の側縁部には、前端側より誤挿入防止溝224が設けられている。この誤挿入防止溝224には、上記ディスクカートリッジローディング機構において、誤挿入防止片が前方側より挿入される。
【0031】
一方、上記再生専用ディスクカートリッジ211は、再生専用ディスク214を再生専用カートリッジ212に回転可能に収納して構成されている。上記再生専用ディスク214は、透明な合成樹脂等よりなる円盤状のディスク基板と、このディスク基板の一方側の主面部に被着形成された金属材料よりなる反射層とを有して構成されている。この再生専用ディスク214は、上記記録再生兼用ディスク205と同様の大きさを有して構成されている。この再生専用ディスク214のディスク基板の一方側の主面部には、射出成形等の手段により微細な凹凸が形成されることによって、情報信号が記録されている。このディスク基板の中央部には、被チャッキング部が設けられている。この被チャッキング部は、上記記録再生兼用ディスク205の被チャッキング部と同様に、上記ディスク基板に穿設された円形の透孔217と、この透孔217を閉蓋する金属板216とから構成されている。
【0032】
上記再生専用カートリッジ212は、上記再生専用ディスク214を収納し得る大きさの薄い筺体状に構成されている。そして、この再生専用カートリッジ212の下面側の主面部には、上記再生専用ディスク214の他方側の主面部を内外周に亘って外方側に臨ませる光学ピックアップ装置用開口部215が開設されている。この光学ピックアップ装置用開口部215は、上記再生専用カートリッジ212の各主面部の略々中央位置より、この再生専用ディスクカートリッジ211の上記ディスクカートリッジローディング機構への装着方向に対する側方側の辺部近傍に亘って、略々矩形状に形成されている。また、上記再生専用カートリッジ212の下面側の主面部の中央部には、上記被チャッキング部及び上記位置決め基準部223を外方側に臨ませるためのチャッキング用開口部219が設けられている。
【0033】
そして、上記再生専用カートリッジ212には、上記光学ピックアップ装置用開口部215を開閉するためのシャッタ部材213がスライド可能に取付けられている。このシャッタ部材213は、合成樹脂や金属等よりなる矩形状の薄い板状部材の一端側を屈曲形成して構成され、上記光学ピックアップ装置用開口部215を閉蓋可能に構成されている。このシャッタ部材213は、屈曲された一端側部分を上記再生専用カートリッジ212の一側縁部によって、該一側縁部に沿う前後方向にスライド可能に支持されている。このシャッタ部材213は、上記再生専用カートリッジ212に対してスライドされることにより、上記光学ピックアップ装置用開口部215を開閉する。
【0034】
このシャッタ部材213には、上記記録再生兼用ディスクカートリッジ201のシャッタ部材204と同様に、上記シャッタ閉蓋操作孔207及び上記シャッタ支持突片部208が設けられている。
【0035】
また、上記再生専用カートリッジ212には、上記記録再生兼用カートリッジ202と同様に、前後一対の位置決め孔220,221、シャッタ開放溝206及び誤挿入防止溝224が設けられている。
【0036】
そして、この再生専用カートリッジ212の底面部の前端側位置には、ディスク種別標示部である再生専用標示部210が設けられている。この再生専用標示部210は、上記記録再生兼用標示部209よりも深くなされて、例えば、2.5mm程度の深さを有して上記再生専用カートリッジ212の底面部に形成された凹部である。
【0037】
そして、本発明に係る記録及び再生装置は、図1に示すように、シャーシ1を有して構成されるディスクカートリッジローディング機構を備えている。このシャーシ1は、金属板材料等により、シャーシ底板部2と、このシャーシ底板部2の両側側にこのシャーシ底板部2に対して略々垂直となされて取付けられた左側側板部3及び右側側板部4とを有して形成されている。
【0038】
上記シャーシ1のシャーシ底板部2には、上記記録再生兼用ディスク205に対する情報信号の書込み及び読出し、または、上記再生専用ディスク214よりの情報信号の読出しを行う記録再生部41が固定されて取付けられている。この記録再生部41は、図2に示すように、上記シャーシ底板部2に取付けられる基台部57を有して構成されている。この基台部57は、上記シャーシ底板部2に設けられた切り欠き部5を介して、上面部の略々全面を該シャーシ底板部2の上方側に臨ませている。この基台部57には、略々中央部に、上記各ディスク205,214を回転操作するためのスピンドルモータが取付けられている。このスピンドルモータは、駆動軸67を上記基台部57の上面側に突出させている。この駆動軸67の先端側には、上記各ディスク205,214が載置されるディスクテーブル43が取付けられている。このディスクテーブル43は、略々円盤状に形成され、中心部に設けられた支持孔に上記駆動軸67を嵌入させて、該駆動軸67に支持されている。このディスクテーブル43の上面側は、中央部に略々円錐台状に形成されたセンタリング部66が設けられるとともに、このセンタリング部66の周囲側部分がディスク載置部65となされている。このセンタリング部66は、上記各ディスク205,214の被チャッキング部の透孔217に嵌入可能な外径を有して形成されている。このセンタリング部66は、上記各ディスク205,214の上記位置決め基準部223が上記ディスク載置部65上に載置されたとき、外周面部を上記透孔217の内縁部に当接させて、該各ディスク205,214のセンタリングを行う。
【0039】
上記ディスクテーブル43には、上記各ディスク205,214の被チャッキング部の金属板216を吸引するためのマグネットが取付けられている。このマグネットにより、上記ディスクテーブル43は、上記各ディスク205,214を位置決めして保持する。
【0040】
そして、上記基台部57上には、前後一対の位置決めピン59,60が植立されている。これら位置決めピン59,60は、先端側が縮径されて略々紡錘形状に形成されている。これら位置決めピン59,60は、上記基台部57上に装着される上記各ディスクカートリッジ201,211の位置決め孔220,221に対応して嵌入し、上記基台部57に対する上記各カートリッジ202,212の位置決めを行う。
【0041】
また、上記基台部57上には、前後一対の位置決め突起61,62が植立されている。これら位置決め突起61,62は、上記基台部57上に装着される上記各ディスクカートリッジ201,211の底面部に当接して、該基台部57に対する上記各カートリッジ202,212の高さ位置の位置決めを行う。
【0042】
また、上記記録再生部41の基台部57には、光学ピックアップ装置42が、図1及び図2中矢印Cで示すように、上記ディスクテーブル43に接離する方向に移動操作可能に取付けられている。
【0043】
この光学ピックアップ装置42は、光学ブロック部を有し、この光学ブロック部内に、レーザダイオード等の光源、この光源より発する光束を導く所定の光学デバイス及び上記各ディスク205,214により反射された光束を受光する光検出器等を内蔵するとともに、該光学ブロック部に、対物レンズ駆動装置が取付けられて、構成されている。この光学ピックアップ装置においては、上記光源の発する光束は、上記光学ブロック部より射出されて、上記対物レンズ駆動装置に支持された対物レンズ68に入射にされる。この対物レンズ68は、入射された光束を集光させる。上記対物レンズ駆動装置は、上記対物レンズ68を、この対物レンズの光軸方向及び該光軸に直交する方向の2軸方向に移動操作する。
【0044】
上記光学ピックアップ装置42は、互いに平行となされて上記基台部57に取付けられた一対のガイドシャフト69,70に支持されて、これらガイドシャフト69,70の軸方向に移動操作可能となされいる。すなわち、上記各ガイドシャフト69,70は、上記光学ブロック部に形成された軸受け孔に挿通されている。
【0045】
上記光学ピックアップ装置42は、上記対物レンズ駆動装置を上記基台部57の上方側に臨ませている。また、この光学ピックアップ装置42は、上記対物レンズ68の光軸を上記基台部57に対し垂直、すなわち、上記シャーシ底板部2に対して垂直となしている。
【0046】
上記光学ピックアップ装置42には、連結アーム73を介して、磁気ヘッド45が取付けられている。上記連結アーム73は、図4及び図8に示すように、上記光学ピックアップ装置42の光学ブロック部に基端側を取付けられて上記基台部57に略々平行に延在され、先端側には、磁気ヘッド支持部材となる磁気ヘッド支持アーム44を支持するための一対の立ち上げ屈曲片部80,81を有している。これら立ち上げ屈曲片部80,81は、上記連結アーム73の両側側より上方側に屈曲されて形成され、互いに略々平行となされて相対向している。上記磁気ヘッド支持アーム44は、基端側を、上記各立ち上げ屈曲片部80,81間に差し渡されて上記連結アーム73に取付けられた支軸71に回動可能に支持され、上記基台部57の後方側より前方側に向けて延在されている。この磁気ヘッド支持アーム44は、上記支軸71回りに回動されることにより、前端側、すなわち、遊端側を上記基台部57に対し接離させる方向の変位が可能となされている。
【0047】
上記磁気ヘッド支持アーム44の先端側の上記基台部57に対向する側には、板バネ部材58を介して、磁気ヘッド45が取付けられている。この磁気ヘッド45は、上記対物レンズ68に相対向する位置に保持されている。すなわち、この磁気ヘッド45は、上記対物レンズ68の光軸上に位置され、該対物レンズ68に接離する方向の移動が可能となされている。
【0048】
上記磁気ヘッド支持アーム44の基端側には、上記一対の立ち上げ屈曲片部80,81の内側側となるように、一対の突片部87,88が設けられている。そして、これら突片部87,88間には、回動規制部材となる回動規制シャフト72が差し渡されて取付けられている。この回動規制シャフト72は、上記支軸71に対して平行となされている。この回動規制シャフト72は、一端側部分が、一方の突片部88を挿通して、この突片部88の外側側に、一方の立ち上げ屈曲片部81に向けて突出されている。この一方の立ち上げ屈曲片部81の上端部には、この一方の立ち上げ屈曲片部81の一部が屈曲されて形成された位置規制片89が、内方側、すなわち、上記磁気ヘッド支持アーム44側に向けて突設されている。上記回動規制シャフト72の一端側部分は、上記磁気ヘッド支持アーム44が上記磁気ヘッド45を上記基台部57より離間させる方向に回動されたとき、上記位置規制片89に当接される。すなわち、上記磁気ヘッド支持アーム44は、上記回動規制シャフト72の一端側部分と上記位置規制片89とが当接する位置よりは、上記磁気ヘッド45を上記基台部57より離間させる方向には回動されない。
【0049】
上記支軸71の一端側部分には、弾性部材となる捩じりコイルバネ74が外巻装されて取付けられている。この捩じりコイルバネ74は、上記一方の立ち上げ屈曲片部81と上記磁気ヘッド支持アーム44との間に介在配設されている。この捩じりコイルバネ74は、上記磁気ヘッド支持アーム44を、上記他方の立ち上げ屈曲片部80に対して押接させている。すなわち、この他方の立ち上げ屈曲片部80は、上記磁気ヘッド支持アーム44の上記支軸71の軸方向の位置の基準となる位置決め部材となっている。また、上記捩じりコイルバネ74は、一方のアーム部を上記基台部57に係止させ、他方のアーム部を上記回動規制シャフト72の一端側部分に係止させることによって、上記磁気ヘッド支持アーム44を、上記磁気ヘッド45が上記対物レンズ68より離間される方向に回動付勢している。したがって、上記磁気ヘッド支持アーム44は、上記各ディスクカートリッジ201,211が装着されない初期状態においては、上記回動規制シャフト72の一端側部分を上記位置規制片89に当接させ、図4及び図5に示すように、上記磁気ヘッド45を上記対物レンズ68より離間させた初期位置となされている。
【0050】
そして、上記回動規制シャフト72には、ディスク種別検出アーム78の中途部が取付けられている。このディスク種別検出アーム78は、中途部に設けられた挿通孔82に上記回動規制シャフト72を挿通させることによって、該回動規制シャフト72に対して、軸回りの回動及び軸方向への摺動が可能に取付けられている。また、このディスク種別検出アームの後端側には、上記支軸71に係合するための係合切り欠き部83が設けられている。この係合切り欠き部83は、上記支軸71を挿通させてこの支軸71に係合している。すなわち、上記ディスク種別検出アーム78は、上記支軸71に対して、軸回りの回動及び軸方向への摺動が可能となされている。したがって、上記ディスク種別検出アーム78は、上記支軸71及び上記回動規制シャフト72に支持されることにより、上記磁気ヘッド支持アーム44に対する上記支軸71の軸回りの回動が規制されている。
【0051】
そして、上記ディスク種別検出アーム78の前端側には、上方側にむけて当接突起79が突設されるとともに、前方側に向けて被係止突起84が突設されている。
【0052】
また、上記基台部57上には、移動規制部材となる一対の移動規制片85,86が突設されている。これら移動規制片85,86は、上記ディスク種別検出アーム78の前端側部分を両側側より挟持するようにして形成されている。これら移動規制片85,86は、上記基台部57に対する上記ディスク種別検出アーム78の上記支軸71の軸方向の移動を阻止している。
【0053】
上記基台部57上には、図2,図3及び図8に示すように、ストッパ部材となるストッパアーム75が配設されている。このストッパアーム75は、上記基台部57の後方側部分に対し、中途部を支軸77を介して回動可能に支持されている。このストッパアーム75は、一端側の上面部にカートリッジ当接ピン76を有している。このストッパアーム75は、図2中矢印Sで示すように、図示しないコイルバネ等の付勢部材により、上記カートリッジ当接ピン76を前方側に移動させる方向に回動付勢されて、初期位置に位置決めされている。このとき、このストッパアーム75の他端側部分は、上記ディスク種別検出アーム78の被係止突起84の下方側、すなわち、この被係止突起84と上記基台部57との間に位置している。この状態においては、上記ディスク種別検出アーム78は、上記被係止突起84と上記ストッパアーム75とが当接することにより、上記基台部57側に回動することが阻止されている。すなわち、このとき、上記磁気ヘッド支持アーム44は、上記ディスク種別検出アーム78を介して、初期位置よりも上記磁気ヘッド44を上記基台部57に接近させる方向の回動が阻止されている。
【0054】
そして、上記カートリッジ当接ピン76は、図3に示すように、上記基台部57上に上記ディスクカートリッジ201,211が装着されると、このディスクカートリッジ201,211の前端部に当接されて後方側に移動され、図3中矢印Tで示すように、上記ストッパアーム75を回動させる。このとき、上記ストッパアームの他端側部分は、上記被係止突起84の下方側よりも前方側に移動され、上記ディスク種別検出アーム78に対する回動の規制を解除する。
【0055】
上記磁気ヘッド支持アーム44は、上記基台部57上に上記記録再生兼用ディスクカートリッジ201が装着されると、上記ディスク種別検出アーム78の当接突起79を上記記録再生兼用標示部209の底部により押圧されて上記支軸71回りに回動され、図7に示すように、上記磁気ヘッド45を上記記録再生兼用ディスク205に摺接させる第1の位置となされる。また、この磁気ヘッド支持アーム44は、上記基台部57上に上記再生専用ディスクカートリッジ211が装着されると、上記当接突起79を上記再生専用標示部210の底部により押圧されて上記支軸71回りに回動され、図6に示すように、上記磁気ヘッド45を上記初期位置に比して上記再生専用ディスク214側に移動させているが該磁気ヘッド45を上記再生専用カートリッジ212より離間させた第2の位置となされる。
【0056】
そして、上記シャーシ底板部2上には、図1に示すように、上記各ディスクカートリッジ201,211が前方側より挿入操作され該ディスクカートリッジ201,211を保持するカートリッジホルダ26が配設されている。このカートリッジホルダ26は、カートリッジ押さえ板27に支持されている。このカートリッジ押さえ板27は、上記ディスクカートリッジ201,211の主面部に略々等しい大きさ及び形状の平板状の主面部と、この主面部の両側部より垂下された側壁部とを有して、金属板等により形成されている。このカートリッジ押さえ板27は、上記シャーシ底板部2上に配設され、各側壁部の後方側部分を該シャーシ底板部2に対し回動可能に支持されており、該シャーシ底板部2に対して接離可能となされている。このカートリッジ押さえ板27には、上記各カートリッジ202,212を下方側に押圧支持するための複数の板バネ部27aが切り起こし形成されている。
【0057】
上記カートリッジホルダ26は、上記各カートリッジ202,212が前方側より挿入可能となるように、これら各カートリッジ202,212に略々対応した大きさの筺体状に、前方側と上面部及び下面部の一部とが開放されて形成されている。このカートリッジホルダ26は、上記カートリッジ押さえ板27の下面側にこのカートリッジ押さえ板27に略々沿うようにして配設され、後方側の両側側部分を該カートリッジ押さえ板27の中途部分に回動可能に支持されている。すなわち、このカートリッジホルダ26は、上記カートリッジ押さえ板27に対して接離可能となされているとともに、このカートリッジ押さえ板27が上記シャーシ底板部2側に回動したときには、該カートリッジ押さえ板27及び該シャーシ底板部2により挟持される。
【0058】
このカートリッジホルダ26に上記ディスクカートリッジ201,211が所定の方向となされて前方側より挿入されると、このカートリッジホルダ26内に設けられたシャッタ開放片が上記シャッタ開放溝206内に進入する。そして、上記ディスクカートリッジ201,211がこのカートリッジホルダ26の内方側に移動されて上記シャッタ開放片が上記シャッタ支持突片部208の前端部に当接したときには、このカートリッジホルダ26に設けられたシャッタ閉蓋片が、上記シャッタ閉蓋操作孔207内に嵌入する。そして、さらに、上記ディスクカートリッジ201,211がこのカートリッジホルダ26の内方側に挿入操作されると、上記シャッタ部材204,213は、上記シャッタ支持突片部208の前端部を上記シャッタ開放片に当接させた位置にて停止されているので、上記カートリッジ202,212に対してスライドされ、記上記各開口部203,215を開蓋する。
【0059】
そして、上記シャーシ底板部2上には、ディスクトレイ30が配設されている。このディスクトレイ30は、上記ディスクカートリッジ201,211が載置される受け板39とこの受け板39を上下動可能に支持する枠部とを有して構成されている。上記受け板39は、上記ディスクカートリッジ201,211の主面部に略々等しい形状及び大きさを有して、薄い金属板等により形成されている。この受け板39には、複数の開口部が開設されている。これら開口部は、この受け板39上に上記ディスクカートリッジ201,211が載置されたときに、このディスクカートリッジ201,211の光学ピックアップ装置用開口部215,チャッキング用開口部219,位置決め孔220,各標示部209,210等を、該受け板39の下方側に臨ませるためのものである。
【0060】
上記枠部は、合成樹脂等の材料により、上記受け板39の前端側に位置する直線状部分と該受け板39の両側側に位置する直線状部分とを有して、略々コ字形状を有して形成されている。すなわち、この枠部は、後方側が開放されている。この枠部は、前後方向の長さが、上記ディスクカートリッジ201,211の主面部の前後方向の長さの略々2倍となされている。この枠部の両側側部分の後端側部分同士は、連結板31を介して、互いに連結されている。この連結板31は、薄い金属板等の材料により形成され、上記枠部の上面部に取付けられている。
【0061】
この枠部は、上記受け板39を、上下方向に移動可能に支持している。上記受け板39の上面部の両側側部分には、一対の支持ピン145,146が植設されている。これら支持ピン145,146は、上記枠部の両側側部分に設けられた一対の支持孔に、下方側より対応して嵌入されている。この受け板39は、上記各支持ピン145,146を上記各支持孔に沿わせて、上下方向に移動可能となされている。この受け板39は、前端縁を上記枠部の前方側の直線状部分の近傍となしている。この受け板39は、上記枠部内に配設されたバネによって、上方側に弾性付勢されている。
【0062】
なお、上記枠部には、上記受け板39上に載置するディスクカートリッジ201,211の該載置及び取り出しを容易となすために、該ディスクカートリッジ201,211の両側部に対応する位置に、該ディスクカートリッジ201,211の両側部の一部を外方側に臨ませる一対の切り欠き部32,33が設けられている。
【0063】
このディスクトレイ30は、上記シャーシ底板部2上に配設され、上記受け板39上に載置されたディスクカートリッジ201,211を記録再生部41の上方位置となす位置と該ディスクカートリッジ201,211の着脱操作位置とに亘って移動可能となされている。すなわち、上記枠体30の一側側部分には、ガイド部材34が取付けられている。このガイド部材34は、合成樹脂等の材料により、シャフト挿通孔35を有して形成され、上記枠部に取付けられて、この枠部より一側側方向に突出されている。このガイド部材34のシャフト挿通孔35には、上記左側側板部3に取付けられたガイドシャフト29が挿通されている。このガイドシャフト29は、上記左側側板部3の前端側部分が外方側に屈曲されて形成されたシャフト支持部に前端側を支持され、該左側側板部3の後端側部分に設けられたシャフト支持部に後端側を支持されて、前後方向に延在されて、該左側側板部3に取付けられている。また、上記枠部の他側側部分には、ガイド突条139が前後方向に突設されている。このガイド突条139は、上記右側側板部4の上方側部分にスライド可能に支持されている。このディスクトレイ30は、上記ガイドシャフト29及び上記ガイド突条139に沿って、前後方向にスライド可能となされている。
【0064】
このディスクトレイ30は、図1中矢印B方向である後方側に移動されたときに上記受け板39を上記記録再生部41の上方位置となすローディング位置となされ、図1中矢印A方向である前方側に移動されると、該受け板39を上記シャーシ1の前方側に突出した位置となして、この受け板39上への上記ディスクカートリッジ201,211の着脱操作を可能となすアンローディング位置となされる。
【0065】
そして、上記ディスクトレイ30は、上記左側側板部3に取付けられたローディングモータにより回動操作されるカムギヤ28より、移動操作される。このカムギヤ28は、外周側に上記外周ギヤ部が形成され、一方の主面部に第1のカム溝が形成されたギヤである。上記外周ギヤ部には略々90°の角度範囲に亘りこの外周ギヤの全幅の略々半分の欠歯部が形成されている。
【0066】
一方、上記枠部の底面部には、上記カムギヤ28の外周ギヤ部にこの外周ギヤ部の全幅の略々半分の部分、すなわち、上記欠歯部が形成された部分に対応する部分に噛合するラックギヤが形成されている。すなわち、上記枠部は、上記カムギヤ28が回転すると、このカムギヤ28の略々270°の回転範囲内、すなわち、上記外周ギヤ部が上記ラックギヤに噛合している範囲内において、移動操作される。そして,この枠部は、上記カムギヤ28の略々90°の回転範囲内、すなわち、上記欠歯部が上記ラックギヤに対向している範囲内においては、移動操作されない。
【0067】
そして、上記カムギヤ28は、上記ディスクトレイ30のみならず、上記カートリッジ押さえ板27をも移動操作する。このカムギヤ28による上記カートリッジ押さえ板27の移動操作は、上記欠歯部が上記枠部のラックギヤに対向する略々90°の角度範囲内における回転により行われる。
【0068】
すなわち、上記カートリッジ押さえ板27は、図示しない従動アームを介して、上記第1のカム溝に係合されている。すなわち、上記カートリッジ押さえ板27は、上記カムギヤ28が回動されると、上記シャーシ底板部2に対して回動操作される。
【0069】
なお、上記シャーシ1は、上記記録及び再生装置の外筺体内に固定して配設される支持基板18に対して、いわゆるフローティング支持されて取付けられている。すなわち、上記シャーシ1は、上記支持基板18に対して、4本の引っ張りコイルバネ6,7,8,9及び4個のダンパ22,23,24,25を介して支持されている。これらダンパ22,23,24,25は、ゴム等の可撓性を有する材料からなる袋状の部材内に高粘度を有する液体材料を封入して構成されている。
【0070】
上述のように構成された本発明に係る記録及び再生装置において、上記記録再生兼用ディスクカートリッジ201、または、上記再生専用ディスクカートリッジ211を装着するには、まず、上記ディスクトレイ30を上記アンローディング位置となす。このとき、上記カートリッジ押さえ板27は、上記シャーシ底板部2より離間された位置に保持され、上記カートリッジホルダ26を該シャーシ底板部2より離間させている。この状態において、上記受け板39上に上記ディスクカートリッジ201,211を載置する。
【0071】
そして、上記ローディングモータによって上記カムギヤ28が回転を開始すると、上記ディスクトレイ30は、図1中矢印Bで示すように、後方側に移動される。そして、上記ディスクトレイがさらに後方側に移動されると、上記ディスクカートリッジ201,211が上記カートリッジホルダ26に前方側より挿入操作される。すると、このディスクカートリッジ201,211においては、上記シャッタ部材204,213が、上記シャッタ開放片により、上記カートリッジ202,212に対して移動操作され、上記光学ピックアップ装置用開口部215、または、磁気ヘッド用開口部203及び上記光学ピックアップ装置用開口部215を開蓋される。また、このとき、上記シャッタ閉蓋片は、上記シャッタ閉蓋操作孔207内に嵌入する。このときまで、上記磁気ヘッド支持アーム44は、図4及び図5に示すように、上記磁気ヘッド装置45を上昇位置に保持する初期位置となされている。
【0072】
上記ディスクトレイ30が上記ローディング位置に至ると、このディスクトレイのラックギヤには上記欠歯部が対向し、上記カムギヤ28がさらに回転しても、このディスクトレイ30は、停止した状態に維持される。このとき、上記ディスクカートリッジ201,211は、図5に示すように、上記記録再生部41の上方側位置まで搬送されている。このとき、図5中矢印Uで示す上記ディスクカートリッジ201,211の底面部と上記ディスクテーブル43との間の間隔は、例えば、4mm程度の充分な距離となされている。
【0073】
そして、上記カムギヤ28がさらに回転すると、上記第1のカム溝により、上記カートリッジ押さえ板27が上記シャーシ底板部2に近接する側に回動される。すると、上記ディスクカートリッジ201,211は、図6及び図7に示すように、上記記録再生部41の上記基台部57上に載置装着されて、ローディング操作を完了される。これらディスクカートリッジ201,211は、上記カートリッジ押さえ板27の各板バネ部27aにより、上記基台部57側に弾性的に押圧支持されている。なお、上記受け板39は、上記ディスクカートリッジ201,211に押圧されて、上記枠部に対して下方側に移動される。上記カートリッジ202,212は、上記各位置決めピン59,60及び上記各位置決め突起61,62により、上記基台部57上の所定位置に位置決めされる。
【0074】
そして、上記磁気ヘッド支持アーム44は、上記記録再生兼用ディスクカートリッジ201が装着された場合にあっては、図7に示すように、上記第2の位置となされ、上記再生専用ディスクカートリッジ211が装着された場合にあっては、図6に示すように、上記第1の位置となされる。また、上記各ディスク205,214は、上記ディスクテーブル43上に位置決めされて載置装着される。このとき、上記スピンドルモータは、上記ディスクテーブル43とともに、上記各ディスク205,214を回転操作することが可能となされている。
【0075】
この状態において、上記光学ピックアップ装置42は、上記記録再生兼用ディスク205、または、再生専用ディスク214の他方側に主面部に対して、上記対物レンズ68を対向させている。また、この光学ピックアップ装置42は、上記各ディスク205,214に上記対物レンズ68を対向させたまま、該各ディスク205,214の内外周に亘って移動可能となされている。この光学ピックアップ装置42は、上記他方側の主面部側より、上記各ディスク205,214に対して光束を照射することが可能となされている。上記光学ピックアップ装置42が上記各ディスク205,214の内外周に亘って径方向に移動されると、上記ディスク種別検出アーム78は、上記各移動規制片85,86により上記支軸71の軸方向の移動を阻止されているため、一定の位置に留まる。このとき、上記支軸71及び上記回動規制シャフト72は、上記磁気ヘッド支持アーム44とともに移動されて、上記ディスク種別検出アーム78に対しては、軸方向に摺動する。
【0076】
ここで、上記スピンドルモータ、上記光学ピックアップ装置42及び上記磁気ヘッド装置45が作動されることにより、上記記録再生兼用ディスク205に対する情報信号の書込みが可能となされている。すなわち、上記記録再生兼用ディスク205が回転操作され、この記録再生兼用ディスク205の信号記録層に上記光学ピックアップ装置42によって光束が集光して照射されて該照射領域が加熱され、この加熱された部分に上記磁気ヘッド装置45が外部磁界を印加することにより、情報信号の書込みが行われる。また、この状態において、上記再生専用ディスク214よりの情報信号の読出しが可能となされている。すなわち、上記再生専用ディスク214が回転操作され、上記反射層に上記光学ピックアップ装置42によって光束が集光して照射され、該光束の反射光束を検出することによって、情報信号の読出しが行われる。
【0077】
そして、上述のように上記記録再生部に装着された各ディスクカートリッジ201,211をこの記録及び再生装置より取り出すには、上記カムギヤ28を上述したローディング操作時の逆方向に回転させ、上記ディスクトレイを前方側に移送する方向に回転させる。すると、上記カートリッジ押さえ板27は、上記シャーシ底板部2より離間する方向に回動され、上記カートリッジホルダ26を上記シャーシ底板部2の上方側に移動させる。このとき、上記ディスクカートリッジ201,211は、上記記録再生部41の基台部57より離間され、上記受け板39上に載置されている。また、上記磁気ヘッド支持アーム44は、上記捩じりコイルバネ74の付勢力により,図5に示すように、初期位置に復帰する。
【0078】
そして、上記カムギヤ28が、さらに回転されることにより、上記ディスクトレイ30が前方側に移動操作される。このとき、上記ディスクカートリッジ201,211は、上記受け板39上に載置されたまま、前方側に搬送される。このとき、上記ディスクカートリッジ201,211においては、上記シャッタ閉蓋片によって、上記シャッタ部材204,213の閉蓋操作がなされる。さらに、上記カムギヤ28が回転され、上記ディスクトレイ30が上記アンローディング位置に至ると、上記ディスクカートリッジ201,211は、該ディスクトレイ30より取り外すことが可能となされている。
【0079】
なお、本発明に係る記録及び再生装置において、上記ディスク種別検出アーム78の上記磁気ヘッド支持アーム44に対する回動を規制する回動規制部材は、上述の実施の形態中に示した如き回動規制シャフト72に限定されない。すなわち、この回動規制部材としては、図10に示すように、上記磁気ヘッド支持アーム44より上記ディスク種別検出アーム78を挟持するようにして突設された一対の回動規制片91,92としてもよい。この場合においても、図10中矢印X及び矢印Yで示すように、上記ディスク種別検出アーム78が上記支軸71回りに回動されたときには、このディスク種別検出アーム78と上記磁気ヘッド支持アーム44との間の相対的な回動が阻止されているため、上記磁気ヘッド支持アーム44は、上記ディスク種別検出アーム78に追従して回動操作される。
【0080】
【発明の効果】
上述のように、本発明に係る記録及び再生装置においては、上記記録再生部と、上記磁気ヘッド支持部材と、上記支軸の一端側に配設された位置決め部材と、上記支軸の他端側近傍に配設された弾性部材とを備えて構成されていることにより、上記磁気ヘッド支持部材は、上記弾性部材の弾性力により上記位置決め部材に押接されることによって、上記支軸の軸方向の位置を位置決めされる。そのため、この記録及び再生装置においては、上記磁気ヘッドの正確な位置決めを容易に行うことができる。
【0081】
また、本発明は弾性部材の弾性力により磁気ヘッドが上記記録再生部より離間する方向に付勢され、上記ディスク種別検出アームは、記録再生部に記録再生兼用ディスクカートリッジが装着されたとき、このディスクカートリッジに設けられたディスク種別標示部によって先端側を押圧され、上記支軸の軸回りに回動操作されて、磁気ヘッド支持部材を、磁気ヘッドが上記記録再生部に対して近接する方向に回動操作し、磁気ヘッドが上記記録再生兼用ディスクカートリッジ内の記録ディスクに摺接される。すなわち、磁気ヘッドの記録ディスクに対する摺接は、記録可能なディスクが装着されたときのみに行われるようになされて、磁気ヘッド及びディスクの磨耗が最小限度に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る記録及び再生装置の構成を示す分解斜視図である。
【図2】上記記録及び再生装置の記録再生部の構成を示す平面図である。
【図3】上記記録再生部にディスクカートリッジが装着された状態を示す平面図である。
【図4】上記記録再生部及びこの記録再生部に装着されるディスクカートリッジの構成を示す側面図である。
【図5】上記記録再生部に上記ディスクカートリッジが装着される途中の状態を示す側面図である。
【図6】上記記録再生部に再生専用のディスクカートリッジが装着された状態を示す側面図である。
【図7】上記記録再生部に記録再生兼用のディスクカートリッジが装着された状態を示す側面図である。
【図8】上記記録再生部の磁気ヘッド支持アームの要部の構成を一部を破断して示す拡大斜視図である。
【図9】上記磁気ヘッド支持アームの要部の構成を一部を破断して示す拡大平面図である。
【図10】上記磁気ヘッド支持アームの要部の構成の他の例を示す拡大側面図である。
【図11】上記記録再生兼用のディスクカートリッジの構成を示す斜視図である。
【図12】上記記録再生兼用のディスクカートリッジを底面側より臨んだ斜視図である。
【図13】再生専用のディスクカートリッジの構成を示す斜視図である。
【図14】上記再生専用のディスクカートリッジを底面側より臨んだ斜視図である。
【符号の説明】
41 記録再生部、44 磁気ヘッド支持アーム、57 基台部、71 支軸、72 回動規制シャフト、74 捩じりコイルバネ、75 ストッパアーム、78 ディスク種別検出アーム、79 当接突起、80,81 立ち上げ屈曲片部、85,86 移動規制片、201 記録再生兼用ディスクカートリッジ、205 記録再生兼用ディスク、209 記録再生兼用標示部、210 再生専用標示部、211 再生専用ディスクカートリッジ、214 再生専用ディスク
Claims (1)
- ディスクカートリッジが装着される記録再生部と、
先端側に磁気ヘッドが取付けられ、基端側を支軸により支持されて、該磁気ヘッドを上記記録再生部に装着されたディスクカートリッジの記録ディスクに対する径方向及び接離方向に移動操作可能に支持する磁気ヘッド支持部材と、
上記磁気ヘッド支持部材を支持する支軸により基端側を支持され、この支軸の軸回りの相対的な回動が可能となされたディスク種別検出アームと、
上記支軸の一端側に配設された位置決め部材と、
上記支軸の他端側近傍に配設された弾性部材とを備え、
上記磁気ヘッド支持部材は、上記弾性部材の弾性力により上記位置決め部材に押接されることによって、上記支軸の軸方向の位置を位置決めされ、更に、上記磁気ヘッドは上記弾性部材の弾性力により上記記録再生部より離間する方向に付勢され、
上記ディスク種別検出アームは、上記記録再生部に記録再生兼用ディスクカートリッジが装着されたとき、このディスクカートリッジに設けられたディスク種別標示部によって先端側を押圧され、上記支軸の軸回りに回動操作されて、上記磁気ヘッド支持部材を、上記磁気ヘッドが上記記録再生部に対して近接する方向に回動操作し、上記磁気ヘッドが上記記録再生兼用ディスクカートリッジ内の記録ディスクに摺接されること
を特徴とする記録及び再生装置。
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