JP3864617B2 - Method for producing alcohol - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルデヒドを水素添加反応させて得られるアルコールの製造方法に関し、詳しくはオレフィンのヒドロホルミル化反応により生成した炭素数n(n=3〜6)の直鎖と分岐鎖の混合アルデヒド生成物から炭素数nの直鎖アルコール及び分岐鎖アルコール、並びに炭素数2nの分岐鎖アルコールの3種のアルコールを並行して得る製造方法において、エネルギーコスト及び建設コストの少ない製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ロジウムなどの第VIII族金属がリンを含有する配位子で修飾された錯体触媒の存在下で、オレフィン系不飽和化合物を一酸化炭素及び水素と反応させるいわゆるヒドロホルミル化反応によって混合アルデヒド生成物を得て、該アルデヒドを蒸留により直鎖アルデヒドと分岐鎖アルデヒドとにそれぞれ分離し、該直鎖のアルデヒドをアルドール縮合することにより得られた直鎖アルデヒドの2量体を水素添加反応させて炭素数2nのアルコールを得るプロセス、該分離された直鎖のアルデヒドをそのまま水素添加反応させて炭素数nの直鎖アルコールを得るプロセス、さらに該分離された分岐鎖アルデヒドを水素添加反応させて炭素数nの分岐鎖アルコールを製造するプロセスは世界的に工業化されている。
【0003】
上記混合アルデヒド生成物は、ヒドロホルミル化反応領域から大部分の未反応オレフィン、溶媒及び副生高沸点生成物を含む触媒液を分離した後に残り、主成分の直鎖及び分岐鎖アルデヒドの他は、ごく微量の溶解ガス(水素・一酸化炭素・メタン・二酸化炭素など)、該主成分のアルデヒドよりも軽質分である少量の未反応オレフィン、パラフィン類及び水分、該主成分のアルデヒドより1つ炭素数の少ないアルデヒド、該主成分のアルデヒドよりも高沸分である少量の溶媒及び副生高沸点生成物等を含むものである。
【0004】
従って該混合アルデヒド生成物から触媒液を分離したものは、主として直鎖アルデヒドと分岐鎖アルデヒドの異性体混合物であるが、普通、この異性体混合物のまま後工程の反応原料として用いられることはまれで、商業上一般的には直鎖アルデヒドと分岐鎖アルデヒドとに精製分離される。これは、米国特許(以下、「USP」と示すことがある)第5227544号に開示されているように、例えばノルマルブチルアルデヒドを、アルドール縮合後、水素添加させて炭素数2nの2−エチルヘキサノールを製造する場合、該ノルマルブチルアルデヒドに不純物として含有されるイソブチルアルデヒドが、最終的にイソオクタノールに変化して、製品となる2−エチルヘキサノールの品質を著しく低下させることを防ぐことを目的としている。また一方、イソブチルアルデヒドについては、例えばイソブチルアルデヒドを水素添加させてイソブタノールを製造する場合、該イソブチルアルデヒドに不純物として含有されるノルマルブチルアルデヒドが、製品となるイソブタノールの品質を著しく低下させたり、品質を維持するための蒸留精製コストを著しく増加させたりすることを避けることを目的としている。
【0005】
従来のアルデヒド異性体の分離技術としては、例えば、特開平4−273841号公報には、混合アルデヒド生成物を単一蒸留カラム内で蒸留して、精製された分岐鎖アルデヒド流及び2種の異なる精製された直鎖アルデヒド流という3種の別々の生成物流を同時に得るための方法が開示されている。
また米国特許第5227544号明細書では、アルデヒドの蒸留塔に少量の水分を添加することにより、粗ブチルアルデヒド中に含まれるイソブチルアルデヒドのオリゴマーを加水分解してモノマーとして全量留出させて、純度の高い2−エチルヘキサノールを製造する方法が開示されている。
【0006】
また特開平8−169858号公報には、混合アルデヒド生成物を分離する工程で、塔頂から理論段数で5段から15段までの間でかつフィード段より上方の位置より分岐鎖アルデヒドを、塔底より直鎖アルデヒドを得る方法が開示されている。
また特開平8−208554号公報には、混合アルデヒド生成物を、塔頂圧力が0.001〜0.5kg/cm2G、塔底圧力が0.05〜1.0kg/cm2Gの範囲内で操作することで、エネルギーコストを削減してノルマルブチルアルデヒドとイソブチルアルデヒドが分離できる方法が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記各方法はいずれも混合アルデヒドを分離するための方法に関するものであるが、これらの方法を用いても直鎖アルデヒドと分岐鎖アルデヒドの分離を行うアルデヒド蒸留塔は、分離対象であるアルデヒド異性体の沸点が非常に近接しているために、高段数と大還流量を必要とする。したがって、経済的に混合アルデヒドから精製アルコールを得るためには、アルデヒド蒸留塔のエネルギーコスト及び建設コストを抑える必要がある。
【0008】
従来、工業的には、操作条件の変更やプロセス内の他の発熱工程からの廃熱を回収するなどしてエネルギーコストの改善を図ってきたが、さらに経済的に混合アルデヒド生成物から精製アルコールを製造する方法が望まれていた。
したがって、本発明の目的は、アルデヒド蒸留塔でのエネルギーコスト及び建設コストを削減して、経済的に混合アルデヒド生成物よりアルコールを製造するプロセスを提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題について鋭意検討を重ねた結果、アルデヒド蒸留塔で沸点の高い方のアルデヒドを30重量%以上、好ましくは50重量%以上含んだ留出分を塔頂より得、該塔頂より得た混合アルデヒドを水素添加反応させた混合アルコールを、直鎖のアルコールと分岐鎖のアルコールに分離するのは、混合アルデヒドをアルデヒド蒸留塔で分離するのに比べて熱負荷等のエネルギーコストと理論段数を大幅に削減できることを見いだし、本発明に到達した。
【0010】
すなわち、本発明の要旨は、任意の割合で炭素数n(n=3〜6)の直鎖アルデヒドと炭素数n(n=3〜6)の分岐鎖アルデヒドを含む混合アルデヒドから炭素数n(n=3〜6)の直鎖アルコールと炭素数n(n=3〜6)の分岐鎖アルコールと炭素数2n(n=3〜6)の分岐鎖アルコールを得るアルコールの製造方法において、該混合アルデヒドを蒸留塔に供給して、塔底より直鎖アルデヒドに富んだアルデヒドを缶出させ、該直鎖アルデヒドを2量化した後、水素添加反応により炭素数2nの分岐鎖アルコールを得、一方塔頂からの留出分として、分岐鎖アルデヒドに富み、かつ該留出分中の直鎖アルデヒド濃度が30重量%以上、好ましくは50重量%以上であるアルデヒドを得、該留出分を水素添加反応させ、得られた直鎖と分岐鎖の混合アルコールを精製分離して、炭素数nの直鎖アルコールと分岐鎖アルコールをそれぞれ得るアルコールの製造方法に存するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、分離精製を行う混合アルデヒドは、主として炭素数3〜6の直鎖アルデヒド及び炭素数3〜6の分岐鎖アルデヒドを含むアルデヒド混合物である。該混合アルデヒドとしては特に限定されないが、例えばプロピレンやブテン等炭素数3〜6のオレフィンのヒドロホルミル化反応により得られた前記混合アルデヒドを用いるのが好ましい。
【0012】
このヒドロホルミル化反応により、混合アルデヒドを製造する方法の例を詳しく説明すると、原料のプロピレンやブテンは、通常、特別な前処理などすることなく用いられるが、触媒毒として知られる硫黄分やハロゲン分、ジエン、トリエン類、さらには過酸化物類などを従来公知の吸着、抽出、蒸留、熱処理、膜分離などの方法により除去したものを用いることもできる。
【0013】
触媒には有機リン化合物を配位子とするロジウム触媒が用いられ、該有機リン化合物としては、トリブチルホスフィン、トリオクチルホスフィン等のトリアルキルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリトリルホスフィン、フェニル基の水素がスルホン基やハロゲン等で置換されたトリアリールホスフィン等のトリアリールホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン等のトリシクロアルキルホスフィン、モノブチルジフェニルホスフィン、ジプロピルフェニルホスフィン等のアルキルアリールホスフィン、シクロアルキルアリールホスフィン、アルキルシクロアルキルホスフィン等が挙げられる。また、トリアルキルホスファイト、置換基を有していても良いトリフェニルホスファイト、トリナフチルホスファイト等のトリアリールホスファイト及びアルキルアリールホスファイト等も用いられ、具体的にはUSP3415906、USP4599206、USP4351759、USP4748261、USP4567306、USP5235113及びUSP5227532に開示されている化合物が挙げられる。但し本発明においては、これら有機リン化合物の種類は、何ら限定されるものではない。
【0014】
これらの有機リン化合物のうち2種以上を混合配位子として用いることもできる。また、上記有機リン化合物とトリフェニルホスフィンオキシド等の5価の有機リン化合物とを混合して用いることもできる。
ロジウム源としては、ヒドリドカルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム、アセトキシビス(トリフェニルホスフィン)ロジウム等のロジウム錯体の他にロジウムアセチルアセトネート、酢酸ロジウム等の酸化物等も用いられる。ロジウム源は直接ヒドロホルミル化反応器に供給しても良いが、予め反応器外で、有機リン化合物配位子とともに、溶媒中で高い温度・圧力の下で一酸化炭素と水素で処理して、触媒液を調製しておくこともできる。この触媒調製のための溶媒は、通常後述する反応溶媒の中から選ばれるが、反応溶媒と同一でなくても良い。触媒の調製条件としては、通常ロジウム濃度が数ppm〜数重量%、有機リン化合物配位子とロジウムの比率はモル比でP/Rh=1〜10000、温度は60〜200℃、圧力は常圧〜200kg/cm2G、処理時間は数分〜十数時間の範囲で行われる。
【0015】
上記処理は回分式でも連続式でも良い。
ヒドロホルミル化の反応溶媒としては、オレフィン自身を溶媒にしても良いし、生成アルデヒドや反応で副生する高沸点物を使用することもできる。その他、ヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ブタノール、2−エチルヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類、トリグライム等のエーテル類、ジオクチルフタレート等のエステル類、又は水等の、触媒を溶解し、かつ反応に悪影響を与えない各種の溶媒が使用できる。
【0016】
ヒドロホルミル化反応の条件としては、通常水素分圧0.1〜200kg/cm2、一酸化炭素分圧0.1〜200kg/cm2、全圧数kg/cm2〜300kg/cm2、水素分圧/一酸化炭素=0.1〜10、温度60〜200℃、ロジウム濃度は数重量ppm〜数重量%、有機リン化合物配位子中のP/Rh=1〜10000(モル比)、反応時間数分〜十数時間の範囲で行われる。
【0017】
上述のごとく実施されるヒドロホルミル化反応領域から、該混合アルデヒドを取得する方法としては、特開昭52−125103号公報に記載されているようなガスストリッピングによる方法、また特開昭54−89974号公報に記載されているような蒸留による方法等、特に制約はない。何れの手段を取るにしても、結果として、大部分の未反応オレフィン、溶媒及び副生高沸点生成物を含む触媒液が除去されるので、該混合アルデヒド中に含有される成分は、主成分の混合アルデヒドの他は、ごく微量の溶解ガス(水素・一酸化炭素・メタン・二酸化炭素など)、アルデヒドよりも軽質分である少量の未反応オレフィン、パラフィン類及び水分、主成分のアルデヒドより1つ炭素数の少ない軽沸アルデヒド等の主成分のアルデヒドよりも軽質な留分、さらには主成分のアルデヒドよりも高沸分である少量の溶媒及び副生高沸点生成物等である。
【0018】
この混合アルデヒドを、本発明方法に従い蒸留で分離した後、水素添加させて得た混合アルコールを分離精製する工程の概略を図1を用いて以下に説明する。まず、混合アルデヒドを管路1より蒸留塔1に供給する。供給された混合アルデヒドのうち、管路2により直鎖のアルデヒドの含有量が30wt%以上の留出を得て、管路3より主たる成分が直鎖のアルデヒドである缶出を得る。この純度は理論段数、還流比及び留出比により操作することができるが、直鎖のアルデヒドの含有量が99.8wt%以上である缶出を得るのが良い。
【0019】
上記直鎖のアルデヒドが30wt%以上である留出は、管路2を経て水素添加反応器に供給されて水素添加反応させ、直鎖のアルコールと分岐鎖のアルコールを含む混合アルコールを得る。この混合アルコールは、管路4を経て蒸留塔2に供給され、管路5により分岐鎖アルコールを得て、管路6により直鎖アルコールを得る。
【0020】
一方、直鎖のアルデヒドに富んだ管路3の缶出は、アルカリ触媒を用いてアルドール縮合反応させて、該反応より得られる2量体のアルデヒドをさらに水素添加し、炭素数が2nであるアルコールを得る。なお図1は、直鎖と分岐鎖を分離するために要するエネルギー及び設備を評価するために簡単な流れを示したのみであるが、普通工業的な実施においては、アルコールに含まれるわずかの軽沸分、高沸分の除去のために精製塔が付加されるのが普通である。
【0021】
本発明で使用される蒸留塔としては、直鎖アルデヒドと分岐鎖アルデヒド、あるいは直鎖アルコールと分岐鎖アルコールを直接分離するものであれば、蒸留方式は限定されない。
蒸留塔の塔頂圧力は特に制限はないが、真空圧力にすると、約20〜30℃の冷却水を使う塔頂コンデンサにおいて、未凝縮によるアルデヒド損失が生じてしまうので、大気圧以上とするのが望ましい。
【0022】
また蒸留塔の塔内温度は、脂肪族アルデヒドの炭素数、塔頂圧力、及び蒸留塔の種類によって決まる塔底圧力により変化するが、塔頂部で約62℃〜約115℃、塔底部で約76℃〜約145℃であるのが良い。
水素添加反応には、Ni、Cr、Cuなどの金属を担体に担持させた公知の固体触媒が使用でき、気相でも液相でも実施できる。水添条件は、通常、温度が60〜200℃、水素圧力が1〜200kg/cm2Gの範囲内が用いられる。
【0023】
また、アルドール縮合反応は液相でも気相でも実施できるが、液相で実施する場合には、苛性ソーダ水溶液等のアルカリ触媒水溶液が用いられて、通常、温度が80〜120℃、圧力は常圧〜6kg/cm2Gの範囲内であり、設定された温度での液の飽和圧力以上であればよい。
【0024】
【実施例】
以下、プロセスシミュレーション計算による実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例により何ら限定されるものではない。
【0025】
[比較例1]
ノルマルブチルアルデヒドとイソブチルアルデヒドの混合アルデヒドを10T/hで管路1により蒸留塔1に供給した。供給液の直鎖/分岐鎖は10とし、圧力は常圧蒸留とした。従来の方法により該蒸留塔1で直鎖と分岐鎖とに分離したところ、ノルマルブチルアルデヒドは管路3により、イソブチルアルデヒドは管路2により得られた。蒸留塔の炊き上げの熱負荷は2830Mcal/Hrで、理論段数は44.3段であった。この結果を表2に示す。
[比較例2]
ノルマルブチルアルデヒドとイソブチルアルデヒドの混合アルデヒドを10T/hで管路1により蒸留塔1に供給した。供給液の直鎖/分岐鎖は70とし、圧力は常圧蒸留とした。従来の方法により該蒸留塔1で混合アルデヒドを分離したところ、ノルマルブチルアルデヒドは管路3により、イソブチルアルデヒドは管路2により得た。炊き上げの熱負荷は7150Mcal/Hrで、理論段数は44.0段であった。この結果を表1に示す。
【0026】
[比較例3〜5]
ノルマルブチルアルデヒドとイソブチルアルデヒドの混合アルデヒドを10T/hで管路1により蒸留塔1に供給した。供給液の直鎖/分岐鎖は、表1又は表2に示した通り、70(比較例2,3)あるいは10(比較例4,5)とし、圧力は常圧蒸留とした。該蒸留塔1でノルマルブチルアルデヒドを5〜20wt%含む留出を管路2により得た。この留出を、水添反応器で水素添加反応させて、ノルマルブチルアルコールとイソブチルアルコールの混合アルコールを管路4により得た。該混合アルコールを蒸留塔2に供給し、管路5によりイソブチルアルコールを得て、管路6によりノルマルブチルアルコールを得た。この結果を表1に示す。
【0027】
[実施例1〜4]
ノルマルブチルアルデヒドとイソブチルアルデヒドの混合アルデヒドを10T/hで管路1により蒸留塔1に供給した。供給液の直鎖/分岐鎖は、表1及び表2に示した通り、70(表1:実施例1,3,4)あるいは10(表2:実施例2)とし、圧力は常圧蒸留とした。蒸留塔1でノルマルブチルアルデヒドを40〜97wt%含む留出を管路2により得た。これを水添反応器で水素添加反応させて、ノルマルブチルアルコールとイソブチルアルコールの混合アルコールを管路4により得た。該混合アルコールを蒸留塔2に供給し、管路5によりイソブチルアルコールを得て、管路6によりノルマルブチルアルコールを得た。結果をそれぞれ表1及び表2に示す。
【0028】
以上の比較例及び実施例から明らかであるように、異性体のアルデヒドを主成分とする混合アルデヒドから、直鎖及び分岐鎖のアルコールを純度良く得る方法としては、混合アルデヒドを蒸留塔で精密に分離した後アルコールにするよりも、第1の蒸留塔で、直鎖のアルデヒドを30重量%以上含む混合アルデヒドを留出させ、それを水素添加反応することにより混合アルコールとし、それを第2の蒸留塔で蒸留分離した方が、2塔合計したエネルギー効率が良く、合計の理論段数も小さくできた。更に第1の蒸留塔の缶出は直鎖アルデヒドに富み、通常99.8wt%以上含むので、これをアルドール縮合した後、水素添加することにより、炭素数2nのアルコールを並行して純度良く製造することが可能である。
【0029】
【表1】

Figure 0003864617
【0030】
【表2】
Figure 0003864617
【0031】
【発明の効果】
本発明に従って、混合アルデヒドを、第1の蒸留塔で直鎖アルデヒドと混合アルデヒドを特定組成で含む留出を得、水素添加反応を経て混合アルコールとし、これを各異性体アルコールに分離し、また第1の蒸留塔の缶出をアルドール縮合させた後、水素添加反応を経て炭素数2nのアルコールとすると、従来はアルデヒドの異性体を分離するために多大なエネルギーを消費していたが、該従来法に比べて理論段数、リボイラー熱負荷ともに大幅に削減でき、3種のアルコールを並行して製造することができ、工業的な利用価値が極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明方法の概略の工程を示す図である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing an alcohol obtained by hydrogenation reaction of an aldehyde, and more specifically, a mixed aldehyde product having a carbon number n (n = 3 to 6) and a mixed aldehyde produced by a hydroformylation reaction of an olefin. In the manufacturing method which obtains in parallel 3 types of alcohols of straight chain alcohol and branched chain alcohol having 2 carbon atoms, and branched chain alcohol having 2n carbon atoms, the present invention relates to a manufacturing method with low energy cost and low construction cost.
[0002]
[Prior art]
In the presence of a complex catalyst in which a Group VIII metal such as rhodium is modified with a phosphorus-containing ligand, a mixed aldehyde product is produced by a so-called hydroformylation reaction in which an olefinically unsaturated compound is reacted with carbon monoxide and hydrogen. The aldehyde is separated into a linear aldehyde and a branched aldehyde by distillation, and a dimer of the linear aldehyde obtained by aldol condensation of the linear aldehyde is subjected to a hydrogenation reaction to obtain a carbon number. A process for obtaining 2n alcohol, a process for obtaining a straight-chain alcohol having n carbon atoms by hydrogenating the separated linear aldehyde as it is, and a process for obtaining a straight-chain alcohol having n carbon atoms by hydrogenating the separated branched aldehyde. The process for producing branched chain alcohols has been industrialized worldwide.
[0003]
The mixed aldehyde product remains after separating the catalyst solution containing most of the unreacted olefin, solvent and by-product high-boiling product from the hydroformylation reaction zone. A very small amount of dissolved gas (hydrogen, carbon monoxide, methane, carbon dioxide, etc.), a small amount of unreacted olefin, paraffins and moisture that are lighter than the main component aldehyde, one carbon from the main component aldehyde It contains a small number of aldehydes, a small amount of solvent having a higher boiling point than the main component aldehyde, and by-product high-boiling products.
[0004]
Therefore, the product obtained by separating the catalyst solution from the mixed aldehyde product is mainly an isomer mixture of a straight chain aldehyde and a branched chain aldehyde, but it is rarely used as a reaction raw material in a subsequent process as it is. In general, it is purified and separated into a straight chain aldehyde and a branched chain aldehyde. As disclosed in US Pat. No. 5,227,544 (for example, hereinafter referred to as “USP”), for example, normal butyraldehyde is hydrogenated after aldol condensation and having 2n carbon atoms. Is intended to prevent the isobutyraldehyde contained as an impurity in the normal butyraldehyde from finally changing to isooctanol and significantly reducing the quality of the product 2-ethylhexanol. . On the other hand, for isobutyraldehyde, for example, when isobutanol is produced by hydrogenating isobutyraldehyde, normal butyraldehyde contained as an impurity in the isobutyraldehyde significantly reduces the quality of the product isobutanol, The purpose is to avoid significantly increasing the cost of distillation purification for maintaining the quality.
[0005]
As a conventional separation technique of aldehyde isomers, for example, in Japanese Patent Laid-Open No. 4-273842, a mixed aldehyde product is distilled in a single distillation column, and a purified branched aldehyde stream and two different types are separated. A method is disclosed for simultaneously obtaining three separate product streams, a purified linear aldehyde stream.
In addition, in US Pat. No. 5,227,544, by adding a small amount of water to an aldehyde distillation column, the isobutyraldehyde oligomer contained in the crude butyraldehyde is hydrolyzed to distill the whole amount as a monomer. A method for producing high 2-ethylhexanol is disclosed.
[0006]
In JP-A-8-169858, in the step of separating the mixed aldehyde product, a branched chain aldehyde is introduced from the top of the column between 5 to 15 theoretical plates and from a position above the feed stage. A method for obtaining a linear aldehyde from the bottom is disclosed.
JP-A-8-208554 discloses a mixed aldehyde product having a tower top pressure of 0.001 to 0.5 kg / cm 2 G and a tower bottom pressure of 0.05 to 1.0 kg / cm 2 G. A method is disclosed in which normal butyraldehyde and isobutyraldehyde can be separated by reducing the energy cost.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
Each of the above methods relates to a method for separating mixed aldehydes, but the aldehyde distillation column that separates linear aldehydes from branched aldehydes using these methods is the aldehyde isomer to be separated. Since the boiling points of these are very close, a high number of stages and a large amount of reflux are required. Therefore, in order to obtain purified alcohol from mixed aldehyde economically, it is necessary to suppress the energy cost and construction cost of the aldehyde distillation column.
[0008]
Conventionally, industrially, energy costs have been improved by changing operating conditions and recovering waste heat from other exothermic processes in the process, but more economically from purified aldehyde products to purified alcohol. There has been a desire for a method of producing the.
Accordingly, it is an object of the present invention to provide a process for economically producing alcohol from a mixed aldehyde product, reducing energy costs and construction costs in an aldehyde distillation column.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies on the above problems, the present inventors have obtained a distillate containing 30% by weight or more, preferably 50% by weight or more of the aldehyde having a higher boiling point in the aldehyde distillation tower from the top of the tower. Separating the mixed alcohol obtained by hydrogenation of the mixed aldehyde obtained from the top of the column into linear alcohol and branched chain alcohol is more energy such as heat load than separating mixed aldehyde with an aldehyde distillation column. The inventors have found that the cost and the number of theoretical plates can be greatly reduced, and have reached the present invention.
[0010]
That is, the gist of the present invention is that a mixed aldehyde containing a linear aldehyde having a carbon number n (n = 3 to 6) and a branched aldehyde having a carbon number n (n = 3 to 6) at an arbitrary ratio is converted to a carbon number n ( In the method for producing an alcohol to obtain a straight-chain alcohol having n = 3 to 6), a branched-chain alcohol having n carbon atoms (n = 3 to 6) and a branched-chain alcohol having 2n carbon atoms (n = 3 to 6), the mixing The aldehyde is supplied to the distillation tower, the aldehyde rich in linear aldehyde is taken out from the bottom of the tower, and after dimerizing the linear aldehyde, a branched chain alcohol having 2n carbon atoms is obtained by hydrogenation reaction. As a distillate from the top, an aldehyde rich in branched chain aldehyde and having a linear aldehyde concentration in the distillate of 30% by weight or more, preferably 50% by weight or more is obtained, and the distillate is hydrogenated. React with the resulting straight chain The mixture alcohol 岐鎖 purified separated, those existing in the production method of the alcohol to obtain respectively a linear alcohol and branched alcohols of n carbon atoms.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
In the present invention, the mixed aldehyde for separation and purification is an aldehyde mixture mainly containing a linear aldehyde having 3 to 6 carbon atoms and a branched aldehyde having 3 to 6 carbon atoms. Although it does not specifically limit as this mixed aldehyde, For example, it is preferable to use the said mixed aldehyde obtained by the hydroformylation reaction of C3-C6 olefins, such as propylene and butene.
[0012]
An example of a method for producing a mixed aldehyde by this hydroformylation reaction will be described in detail. Propylene and butene as raw materials are usually used without special pretreatment, but sulfur and halogens known as catalyst poisons are used. , Dienes, trienes, and peroxides removed by a conventionally known method such as adsorption, extraction, distillation, heat treatment, and membrane separation can also be used.
[0013]
A rhodium catalyst having an organophosphorus compound as a ligand is used as the catalyst. Examples of the organophosphorus compound include trialkylphosphine such as tributylphosphine and trioctylphosphine, triphenylphosphine, tritolylphosphine, and phenyl group hydrogen. Triarylphosphine such as triarylphosphine substituted with sulfone group or halogen, etc., tricycloalkylphosphine such as tricyclohexylphosphine, alkylarylphosphine such as monobutyldiphenylphosphine, dipropylphenylphosphine, cycloalkylarylphosphine, alkylcyclophosphine Examples include alkylphosphine. Further, triaryl phosphites such as trialkyl phosphites, optionally substituted triphenyl phosphites, and trinaphthyl phosphites, and alkylaryl phosphites are also used, and specifically, USP 3415906, USP 4599206, USP 4351759. , USP 4748261, USP 4567306, USP 5235113 and USP 5227532. However, in the present invention, the types of these organic phosphorus compounds are not limited at all.
[0014]
Two or more of these organophosphorus compounds can be used as a mixed ligand. In addition, the above organic phosphorus compound and a pentavalent organic phosphorus compound such as triphenylphosphine oxide can be mixed and used.
As a rhodium source, oxides such as rhodium acetylacetonate and rhodium acetate are used in addition to rhodium complexes such as hydridocarbonyltris (triphenylphosphine) rhodium and acetoxybis (triphenylphosphine) rhodium. The rhodium source may be supplied directly to the hydroformylation reactor, but it is treated with carbon monoxide and hydrogen under high temperature and pressure in a solvent together with the organophosphorus compound ligand in advance outside the reactor, A catalyst solution can also be prepared. The solvent for preparing the catalyst is usually selected from the reaction solvents described later, but may not be the same as the reaction solvent. As catalyst preparation conditions, the rhodium concentration is usually several ppm to several weight percent, the ratio of the organophosphorus compound ligand to rhodium is P / Rh = 1 to 10,000 in terms of molar ratio, the temperature is 60 to 200 ° C., and the pressure is normal. The pressure is 200 kg / cm 2 G, and the treatment time is in the range of several minutes to several tens of hours.
[0015]
The treatment may be batch or continuous.
As a reaction solvent for hydroformylation, olefin itself may be used as a solvent, or a high-boiling product produced as a by-product in the formed aldehyde or reaction may be used. In addition, aliphatic hydrocarbons such as hexane and octane, aromatic hydrocarbons such as toluene and xylene, alcohols such as butanol, 2-ethylhexanol, ethylene glycol and propylene glycol, ethers such as triglyme, and esters such as dioctyl phthalate Or various solvents that dissolve the catalyst and do not adversely affect the reaction, such as water or water.
[0016]
The conditions of the hydroformylation reaction, usually hydrogen partial pressure 0.1~200kg / cm 2, the carbon monoxide partial pressure 0.1~200kg / cm 2, total圧数 kg / cm 2 ~300kg / cm 2 , a hydrogen partial Pressure / carbon monoxide = 0.1 to 10, temperature 60 to 200 ° C., rhodium concentration is several ppm to several weight%, P / Rh in the organophosphorus compound ligand is 1 to 10,000 (molar ratio), reaction It is performed in the range of several minutes to ten and several hours.
[0017]
As a method for obtaining the mixed aldehyde from the hydroformylation reaction region carried out as described above, gas stripping as described in JP-A-52-125103, or JP-A-54-89974 is disclosed. There are no particular restrictions, such as a method by distillation as described in the publication. Whichever measure is taken, as a result, the catalyst solution containing most of the unreacted olefin, solvent and by-product high-boiling product is removed, so that the component contained in the mixed aldehyde is the main component. In addition to these mixed aldehydes, there is a very small amount of dissolved gas (hydrogen, carbon monoxide, methane, carbon dioxide, etc.), a small amount of unreacted olefins that are lighter than aldehyde, paraffins and moisture, and 1 from the main component aldehyde. A fraction lighter than the main component aldehyde such as a light boiling aldehyde having a small number of carbon atoms, and a small amount of a solvent having a higher boiling point than the main component aldehyde and a by-product high boiling point product.
[0018]
The outline of the process for separating and purifying the mixed alcohol obtained by separating the mixed aldehyde by distillation according to the method of the present invention and then hydrogenating will be described below with reference to FIG. First, the mixed aldehyde is supplied to the distillation column 1 from the pipe 1. Among the supplied mixed aldehydes, a distillate having a linear aldehyde content of 30 wt% or more is obtained by the pipe line 2, and a can whose main component is a straight aldehyde is obtained from the pipe line 3. This purity can be controlled by the number of theoretical plates, the reflux ratio, and the distillation ratio, but it is preferable to obtain a can with a linear aldehyde content of 99.8 wt% or more.
[0019]
The distillate containing 30 wt% or more of the linear aldehyde is supplied to the hydrogenation reactor via the pipe 2 and subjected to a hydrogenation reaction to obtain a mixed alcohol containing a linear alcohol and a branched alcohol. This mixed alcohol is supplied to the distillation column 2 through the pipe line 4, a branched chain alcohol is obtained through the pipe line 5, and a linear alcohol is obtained through the pipe line 6.
[0020]
On the other hand, the discharge of the line 3 rich in linear aldehyde is subjected to aldol condensation reaction using an alkali catalyst, and the dimer aldehyde obtained from the reaction is further hydrogenated to have 2n carbon atoms. Get alcohol. Note that FIG. 1 shows only a simple flow for evaluating the energy and equipment required to separate the straight and branched chains. Usually, a purification tower is added to remove boiling and high boiling contents.
[0021]
As the distillation column used in the present invention, the distillation system is not limited as long as it directly separates a linear aldehyde and a branched aldehyde, or a linear alcohol and a branched alcohol.
The top pressure of the distillation column is not particularly limited. However, if the vacuum pressure is set, an aldehyde loss due to non-condensation occurs in the top condenser using cooling water of about 20 to 30 ° C. Is desirable.
[0022]
The temperature in the distillation column varies depending on the number of carbons of the aliphatic aldehyde, the pressure at the top of the column, and the bottom pressure determined by the type of the distillation column, but is about 62 ° C. to about 115 ° C. at the top and about It may be between 76 ° C and about 145 ° C.
In the hydrogenation reaction, a known solid catalyst in which a metal such as Ni, Cr, or Cu is supported on a carrier can be used, and the hydrogenation reaction can be performed in a gas phase or a liquid phase. As hydrogenation conditions, a temperature of 60 to 200 ° C. and a hydrogen pressure of 1 to 200 kg / cm 2 G are usually used.
[0023]
The aldol condensation reaction can be carried out either in the liquid phase or in the gas phase, but when carried out in the liquid phase, an alkaline catalyst aqueous solution such as an aqueous caustic soda solution is used, and the temperature is usually 80 to 120 ° C. and the pressure is normal pressure. It may be in the range of ˜6 kg / cm 2 G, and may be equal to or higher than the saturation pressure of the liquid at the set temperature.
[0024]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail by way of examples based on process simulation calculations. However, the present invention is not limited to the following examples unless it exceeds the gist of the present invention.
[0025]
[Comparative Example 1]
A mixed aldehyde of normal butyraldehyde and isobutyraldehyde was supplied to the distillation column 1 through a pipe line 1 at 10 T / h. The linear / branched chain of the feed liquid was 10, and the pressure was atmospheric distillation. When it was separated into a straight chain and a branched chain by the distillation column 1 by a conventional method, normal butyraldehyde was obtained by the line 3 and isobutyraldehyde was obtained by the line 2. The heat load for cooking the distillation tower was 2830 Mcal / Hr, and the number of theoretical plates was 44.3. The results are shown in Table 2.
[Comparative Example 2]
A mixed aldehyde of normal butyraldehyde and isobutyraldehyde was supplied to the distillation column 1 through a pipe line 1 at 10 T / h. The linear / branched chain of the feed liquid was 70, and the pressure was atmospheric distillation. When the mixed aldehyde was separated in the distillation column 1 by a conventional method, normal butyraldehyde was obtained from the line 3 and isobutyraldehyde was obtained from the line 2. The heat load for cooking was 7150 Mcal / Hr, and the number of theoretical plates was 44.0. The results are shown in Table 1.
[0026]
[Comparative Examples 3 to 5]
A mixed aldehyde of normal butyraldehyde and isobutyraldehyde was supplied to the distillation column 1 through a pipe line 1 at 10 T / h. The linear / branched chain of the feed liquid was 70 (Comparative Examples 2 and 3) or 10 (Comparative Examples 4 and 5) as shown in Table 1 or 2, and the pressure was atmospheric distillation. Distillation containing 5 to 20 wt% of normal butyraldehyde in the distillation column 1 was obtained by the pipe line 2. This distillate was subjected to a hydrogenation reaction in a hydrogenation reactor, and a mixed alcohol of normal butyl alcohol and isobutyl alcohol was obtained through a pipe 4. The mixed alcohol was supplied to the distillation tower 2, isobutyl alcohol was obtained through the line 5, and normal butyl alcohol was obtained through the line 6. The results are shown in Table 1.
[0027]
[Examples 1 to 4]
A mixed aldehyde of normal butyraldehyde and isobutyraldehyde was supplied to the distillation column 1 through a pipe line 1 at 10 T / h. The linear / branched chain of the feed solution is 70 (Table 1: Examples 1, 3, 4) or 10 (Table 2: Example 2) as shown in Tables 1 and 2, and the pressure is atmospheric distillation. It was. A distillation containing 40 to 97 wt% of normal butyraldehyde was obtained from the distillation column 1 through the pipe 2. This was subjected to a hydrogenation reaction in a hydrogenation reactor, and a mixed alcohol of normal butyl alcohol and isobutyl alcohol was obtained through a pipe 4. The mixed alcohol was supplied to the distillation tower 2, isobutyl alcohol was obtained through the line 5, and normal butyl alcohol was obtained through the line 6. The results are shown in Table 1 and Table 2, respectively.
[0028]
As is clear from the above comparative examples and examples, as a method for obtaining linear and branched alcohols with high purity from mixed aldehydes composed mainly of isomers of isomers, the mixed aldehydes are precisely obtained with a distillation column. Rather than converting to alcohol after separation, a mixed aldehyde containing 30% by weight or more of a linear aldehyde is distilled in the first distillation column, and this is converted to a mixed alcohol by hydrogenation reaction. The energy separation of the two towers was better and the total number of theoretical plates could be reduced by distilling and separating in the distillation tower. Furthermore, since the first distillation column is rich in linear aldehyde and usually contains 99.8 wt% or more, it is produced by aldol condensation and then hydrogenated to produce 2n carbon alcohol with high purity in parallel. Is possible.
[0029]
[Table 1]
Figure 0003864617
[0030]
[Table 2]
Figure 0003864617
[0031]
【The invention's effect】
According to the present invention, a mixed aldehyde is obtained in the first distillation column by distillation containing a linear aldehyde and a mixed aldehyde in a specific composition, and is subjected to a hydrogenation reaction to be a mixed alcohol, which is separated into each isomeric alcohol, When the bottom of the first distillation column is subjected to aldol condensation and then subjected to a hydrogenation reaction to become an alcohol having 2n carbon atoms, conventionally, a great amount of energy has been consumed to separate the aldehyde isomers. Compared with the conventional method, both the number of theoretical plates and the reboiler heat load can be greatly reduced, and three kinds of alcohols can be produced in parallel, and the industrial utility value is extremely large.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing schematic steps of a method of the present invention.

Claims (9)

任意の割合で炭素数n(n=3〜6)の直鎖アルデヒドと炭素数n(n=3〜6)の分岐鎖アルデヒドを含む混合アルデヒドから炭素数n(n=3〜6)の直鎖アルコールと炭素数n(n=3〜6)の分岐鎖アルコールと炭素数2n(n=3〜6)の分岐鎖アルコールを得るアルコールの製造方法において、
該混合アルデヒドを蒸留塔に供給して、塔底より直鎖アルデヒドに富んだアルデヒドを缶出させ、該直鎖アルデヒドを2量化した後、水素添加反応により炭素数2nの分岐鎖アルコールを得、
一方塔頂からの留出分として、分岐鎖アルデヒドに富み、かつ該留出分中の直鎖アルデヒド濃度が30重量%以上であるアルデヒドを得、該留出分を水素添加反応させ、得られた直鎖と分岐鎖の混合アルコールを精製分離して、炭素数nの直鎖アルコールと分岐鎖アルコールをそれぞれ得るアルコールの製造方法。
From a mixed aldehyde containing a linear aldehyde having n carbon atoms (n = 3 to 6) and a branched aldehyde having n carbon atoms (n = 3 to 6) at an arbitrary ratio, In a method for producing an alcohol to obtain a chain alcohol, a branched chain alcohol having n (n = 3 to 6) carbon atoms, and a branched chain alcohol having 2n carbon atoms (n = 3 to 6),
The mixed aldehyde is supplied to a distillation column, and an aldehyde rich in linear aldehyde is taken out from the bottom of the column. After dimerization of the linear aldehyde, a branched chain alcohol having 2n carbon atoms is obtained by hydrogenation reaction.
On the other hand, as a distillate from the top of the column, an aldehyde rich in branched chain aldehyde and having a linear aldehyde concentration in the distillate of 30% by weight or more is obtained, and the distillate is obtained by hydrogenation reaction. A method for producing an alcohol by refining and separating a straight chain and branched chain mixed alcohol to obtain a straight chain alcohol and a branched chain alcohol each having n carbon atoms.
塔頂からの留出分中の直鎖アルデヒド濃度が50重量%以上である請求項1に記載のアルコールの製造方法。The method for producing an alcohol according to claim 1, wherein the concentration of the linear aldehyde in the distillate from the top of the column is 50% by weight or more. 炭素数n=4である請求項1又は2に記載のアルコールの製造方法。The method for producing an alcohol according to claim 1, wherein the carbon number is n = 4. 原料の混合アルデヒドが、オレフィンのヒドロホルミル化反応によって得られたものである請求項1ないし3の何れかに記載のアルコールの製造方法。The method for producing an alcohol according to any one of claims 1 to 3, wherein the raw material mixed aldehyde is obtained by a hydroformylation reaction of an olefin. 原料の混合アルデヒドが、ブテン及び/又はプロピレンのヒドロホルミル化反応によって得られたものである請求項1ないし4のいずれかに記載のアルコールの製造方法。The method for producing an alcohol according to any one of claims 1 to 4, wherein the mixed aldehyde as a raw material is obtained by a hydroformylation reaction of butene and / or propylene. ヒドロホルミル化反応の触媒が有機リン化合物を配位子とするロジウム触媒である請求項1ないし5のいずれかに記載のアルコールの製造方法。The method for producing an alcohol according to any one of claims 1 to 5, wherein the hydroformylation reaction catalyst is a rhodium catalyst having an organophosphorus compound as a ligand. 塔底からの缶出中の直鎖アルデヒドの含有量が99.8wt%以上である請求項1ないし6のいずれかに記載のアルコールの製造方法。The method for producing an alcohol according to any one of claims 1 to 6, wherein the content of the linear aldehyde in the bottom from the tower is 99.8 wt% or more. 塔頂からの留出分を水素添加反応して得られた直鎖と分岐鎖の混合アルコールを蒸留により精製分離して、炭素数nの直鎖アルコールと分岐鎖アルコールをそれぞれ得る請求項1ないし7のいずれかに記載のアルコールの製造方法。A straight-chain alcohol and a branched-chain alcohol having n carbon atoms are obtained by purifying and separating a linear and branched mixed alcohol obtained by hydrogenation of a distillate from the top of the column, respectively. 8. The method for producing an alcohol according to any one of 7 above. 直鎖アルデヒドと分岐鎖アルデヒド、直鎖アルコールと分岐鎖アルコールとの分離を行なう蒸留塔の塔頂圧力が大気圧以上である請求項1ないし8のいずれかに記載のアルコールの製造方法。The method for producing an alcohol according to any one of claims 1 to 8, wherein the top pressure of a distillation column for separating a linear aldehyde and a branched aldehyde, or a linear alcohol and a branched alcohol is equal to or higher than atmospheric pressure.
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