JP3862999B2 - 体内埋め込み型人工心臓における経皮的情報伝送システム。 - Google Patents

体内埋め込み型人工心臓における経皮的情報伝送システム。 Download PDF

Info

Publication number
JP3862999B2
JP3862999B2 JP2001340804A JP2001340804A JP3862999B2 JP 3862999 B2 JP3862999 B2 JP 3862999B2 JP 2001340804 A JP2001340804 A JP 2001340804A JP 2001340804 A JP2001340804 A JP 2001340804A JP 3862999 B2 JP3862999 B2 JP 3862999B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control means
information
artificial heart
control
transmission system
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001340804A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003135497A (ja
Inventor
英治 岡本
Original Assignee
株式会社ミワテック
英治 岡本
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社ミワテック, 英治 岡本 filed Critical 株式会社ミワテック
Priority to JP2001340804A priority Critical patent/JP3862999B2/ja
Publication of JP2003135497A publication Critical patent/JP2003135497A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3862999B2 publication Critical patent/JP3862999B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • External Artificial Organs (AREA)
  • Prostheses (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、生体内の人工臓器から体外に非侵襲的に伝送された各種情報に基づき必要に応じて人工臓器の制御手段に制御情報を伝送する経皮的情報伝送システムに関するものである。
【0002】
【従来技術とその課題】
生体内に埋め込まれた人工心臓、人工膵臓(インシュリンポンプ)その他の人工臓器あるいは各種生体内計測機器等に各種情報を送信して体外から制御するために情報信号の伝送手段として、近赤外線あるいは電磁波を用いる研究がなされている。
近赤外線を用いる場合、皮膚を透過して伝送できる距離は、1cm程度でと短く、種々の問題が生じる。 すなわち、衣服を介しての信号伝送が難しい、また、体内側の送受信装置を皮下の浅い位置に配置する必要があるためこの送受信装置と例えば人工心臓装置(ポンプ、駆動手段、駆動制御手段)との間には通信路を設定しなければならない、体内側と体外側の送受信装置間での軸ずれ防止手段が必要等々、の不都合が不可避である。
【0003】
一方、体内と体外間において電磁波により通信をなす試みは、心電図や血圧、体温など低周波アナログ信号の伝送に止まっている。
一方、例えばモータ駆動人工心臓等では、瞬時モータ電流と瞬時モータ回転角度から瞬時の人工心臓拍出流量や血圧等を算出しこれら各種データに基づいて人工心臓の動作制御をより精密になすことが可能であり、これを実現するためには、大容量の情報を高速かつ的確に体内−体外間で送受信できる必要ことがとなる。
このような必要性は、今後さらに高まることが予想される。
すなわち、人工心臓、除細動器、人工膵臓、人工内耳その他の体内埋め込み型機器の機能はますます高度化して、さらに多くの情報を体内−体外間で交換して高度な機能に対応した精度の高い制御が必要となろうからである。
さらにまた、生体の所定部位例えばある種の筋肉部とこれの動作制御源(脳)との間の情報信号の交換において、生体固有の情報伝送系統に替えてまたはこれとともに、情報信号を伝送して所要の制御をなすことも近い将来において実現されるであろう。このような場合においても、大容量の情報を高速かつ的確に体内−体外間で送受信できることが不可欠である。
【0004】
【発明の概要】
本願発明は、生体内に埋設されポンプ本体とこの駆動源であるモータを有する人工心臓の動作制御をなす第1制御手段と、生体外にあって前記第1制御手段との間で人工心臓動作情報の授受をなし前記第1制御手段を介して人工心臓の動作を制御する第2制御手段と、前記第1制御手段と第2制御手段との間の情報信号の伝送を経皮的に(生体を侵襲することなく)なす第1通信手段とを、具えてなり、前記第1通信手段は、電磁誘導により相互に信号の送受信をなす体外側送受信装置と体内側送受信装置とで構成し、この両送受信装置は、それぞれデジタル変復調回路とデータ処理制御手段とを有して、高速かつ的確なデータの処理および双方向伝送により前記人工臓器の動作を常時適正になし得るようにした人工心臓における経皮的情報伝送システムにおいて、さらに、前記第2制御手段を介して体内側の人工心臓における第1制御手段に制御情報を送出するとともに第1制御手段からフィードバックされる諸情報を処理するために常時は病院その他の医療施設に設置されて医師等の管理下にあって第2制御手段の定常的な制御動作に加えて、「人工心臓に係る状態が第2制御手段の制御能力を超えると第2制御手段が判断する場合、すなわち第1制御手段からのモータにおける瞬時電流値、瞬時回転角の動作情報を第2制御手段が処理して瞬時の人工心臓拍出流量、血圧を算出するとともにこの算出値が設定条件を外れていると判断できるとき、第2制御手段は予め格納されている矯正情報に基づきモータ駆動に関する新たな情報を第1制御手段に伝送し、この新たな情報の伝送によっても前記算出値が設定条件による状態に復帰しないと第2制御手段が判断する場合、第2制御手段からの復帰しない旨の告知および事態改善のための新たな制御情報の伝送要求により、第2制御手段に替わり、人工心臓の駆動制御をなすための第3制御手段と、前記第2制御手段と第3制御手段との間の情報信号の伝送を無線方式でなす第2通信手段とを具えてなる体内埋め込み型人工心臓における経皮的情報伝送システムを提供して、高速かつ的確なデータの処理および双方向伝送により前記人工心臓の動作を常時適正になし得るようにして、上記従来の課題を解決しようとするものである。
【0005】
上記構成において、前記第1制御手段はポンプ本体の駆動源であるモータを所定条件で動作させる一方、モータにおける瞬時電流値、瞬時回転角度の動作情報を第1通信手段を介して第2制御手段に伝送し、第2制御手段は、前記動作情報の処理により瞬時の人工心臓拍出流量、血圧を算出してポンプ本体の駆動状態をチェックし、前記算出値によりポンプ本体の駆動が設定条件の下になされていると第2制御手段が判断できる場合はその駆動状態を維持する一方、 前記算出値が設定条件を外れていると第2制御手段が判断できる場合は、予め格納されている矯正情報に基づき、モータの駆動に関する新たな制御情報を第1制御手段に伝送して、前記算出値が所定値に戻ったと第2制御手段において判断される場合、ポンプ本体はその駆動状態を維持し、新たな制御情報によっても前記算出値が設定条件に復帰しない場合、すなわち第2制御手段に予め格納されている前記矯正情報では事態を改善できないと第2制御手段が判断する場合、この第2制御手段は病院等の医療施設における前記第3制御手段に第2制御手段に予め格納されている前記矯正情報では事態を改善できない旨を告知するとともに、事態改善のための新たな制御情報の伝送を要求するように構成することがある。
【0006】
さらに、上記いずれかの体内埋め込み型人工心臓における経皮的情報伝送システムにおいて、前記第1通信手段における体外側送受信装置と体内側送受信装置とが有する前記各データ処理制御手段は送受信データの誤り判断と訂正処理をなし、誤りがない場合には第2制御手段からの情報信号はそのまま人工心臓の第1制御手段に出力され、データに誤りがありこれの訂正可能な場合には訂正して出力され、誤り訂正ができないデータエラーの場合には、送信側にデータ送信誤りの発生を通知してデータの再送がなされ、また、搬送波信号の誤り判断処理により、体内側−体外側の交信状態になんらかの異状があると判断される場合には、第1制御手段および第2制御手段に信号を送信して通信回路を閉じることにより、前記両制御手段における異常発生を防止するように構成することがある。
【0007】
また、上記いずれかの体内埋め込み型人工心臓における経皮的情報伝送システムにおいて、体内側送受信装置の送受信アンテナは、送信コイルを線径0.4mmのエナメル線による40mm径、1.5mm厚に形成するとともに、線径0.2mmのエナメル線による20mm径、1.5mm厚に形成される薄肉型の受信コイルを前記送信コイルの内側の同心軸上に設けるように構成することがある。
【0008】
さらにまた、請求項1ないし4いずれか記載の体内埋め込み型人工心臓における経皮的情報伝送システムにおいて、第1制御手段、第2制御手段、データ処理制御手段は、それぞれワンチップマイクロコンピュータで構成する一方、前記ワンチップマイクロコンピュータのクロック信号を情報信号の搬送波クロックにも用いるようにしてワンチップマイクロコンピュータのクロック周波数範囲内で搬送波周波数を設定する構成となすことがある。
【0009】
そしてさらに、請求項1ないし5いずれか記載の体内埋め込み型人工心臓における経皮的情報伝送システムにおいて、第2通信手段はインターネット回線に接続し得るもので構成することがある。
【0010】
さらに上記において、上記いずれか記載の体内埋め込み型人工心。臓における経皮的情報伝送システムにおいて、さらに、体内側送受信装置からの情報信号の受信装置を設け、体外側送受信装置に代えて第2制御手段において人工心臓の動作状況をモニタリングできるようになすことがある。
【0011】
【発明の実施形態】
以下、本願発明の実施形態を説明する。
図1は、本願発明の1実施形態における各要素の関連構成を示すブロック図である。
この実施形態で体内に埋設した人工臓器として人工心臓を使用している。
図において、1は体内に完全に埋め込まれる人工心臓で、後述のようにポンプ本体、駆動源としてのモータ、駆動源を介して人工心臓を制御する第1制御手段を具えている。 2は、第1制御手段と体外にある第2制御手段3との間に介在する第1通信手段であり、電磁波による無線方式により前記両制御手段の間における情報の伝送をなしている。
4は、第2制御手段3と第3制御手段5との間に介在する第2通信手段であり、電磁波による無線方式により前記両制御手段の間における情報の伝送をなしている。 この第2通信手段4としては、種々の通信形態を利用できるが、この実施形態では、簡易型携帯電話システムであるいわゆるPHSを採用している。
このPHSは、高速データ通信に適しており、電波も微弱であるため病院等の医療施設で使用しても医療機器に与える影響も少ない。
また、他の通信形態として、インターネット等のコンピュータネットワークに有線電話回線を介して接続する方式も有効である。
そして、6は受信専用の受信装置であり、第1通信手段2における後述の体内側送受信装置からの情報信号を受信して第2制御手段において人工心臓の動作状況のモニタリングをなすものである。
【0012】
前記第2制御手段3は、人工心臓の装着者が携帯可能なコンピュータであって、人工心臓1における第1制御手段との間で人工心臓の駆動に係る情報の授受ならびに人工心臓の動作状況をモニタリングする機能を有している。
【0013】
また、前記第3制御手段5は、前記第2制御手段3を介して体内側の人工心臓における第1制御手段に制御情報を送出するとともに第1制御手段からフィードバックされる諸情報を処理するもので、常時は病院その他の医療施設に設置され、医師等の管理下にあるホストコンピュータで構成されている。この第3制御手段5は、第2制御手段3の定常的な制御動作に加えて、あるいは、人工心臓に係る状態が第2制御手段3の制御能力を超える場合には第2制御手段3に替わり、人工心臓の駆動制御をなし、要すれば装着者自身に第2制御手段(のモニター画面等で)を介して所要の指示情報を送信する。
【0014】
図2により、さらに説明する。 図2は、第1通信手段2および人工心臓1の構成要素の関連構成を中心とした人工心臓システムの構成図である。
人工心臓1は、ポンプ本体11、このポンプ本体11の駆動源としての電動モータ12および駆動源の制御に係る第1制御手段13を具えている。
【0015】
前記第1制御手段13は、本実施形態では16ビット容量のワンチップマイクロコンピュータ、エンコーダ等から構成されており、前記第2および第3制御から伝送される駆動制御情報を処理して駆動源としての電動モータ12の動作を制御する。また、この第1制御手段13は、電動モータ12の動作をモニタリングして、その回転角度、電流に関する情報を前記第2、第3制御手段に送出する。 前記第2制御手段3もしくは第3制御手段5は、第1制御手段13からフィードバックされた情報に基づき血圧、血流状況等の生体循環動態を推定把握し、これにより更に必要な制御情報を第1制御手段13に発信する。
【0016】
前記第1通信手段2は、体外側送受信装置21と生体内に埋設される体内側送受信装置31とから構成されている。 体外側送受信装置21は、デジタル変調復調回路としてのASK変復調回路22、送受信アンテナ23、データ処理制御手段として容量16ビット程度のワンチップマイクロコンピュータ24等を具えている。
また、体内側送受信装置31も体外側送受信装置21と同様の構成であり、デジタル変調復調回路としてのASK変復調回路32、送受信アンテナ33、データ処理制御手段として容量16ビット程度のワンチップマイクロコンピュータ34等を具えている。
【0017】
送受信アンテナ23、33は、体内側では生体内への埋設、体外側では身体への装着性を考慮して、薄肉型コイルを使用している。 送受信間コイルの結合係数はコイル径が大きくなるほど良好となるが、生体への埋め込み適性等が損なわれる。 このため、種々の条件でコイル間総合係数を測定比較の結果から、本実施形態では、送信コイルを線径0.4mmのエナメル線による40mm径、1.5mm厚に形成した。 そして、この送信コイルの内側の同心軸上に、線径0.2mmのエナメル線による20mm径、1.5mm厚に形成される受信コイルを嵌装する形態とした。
【0018】
体内側送受信装置31と人工心臓1の第1制御手段13等の制御系統は、生体への埋め込み適性を考慮して、カード形状に形成してある。 すなわち、所定の基板上に前記データ処理制御手段34、第1制御手段13を構成するワンチップマイクロコンピュータ等の電子部品を搭載する一方、基板に刻設した溝部には前記送受信コイルを埋設し、周知手段により絶縁被覆してカード状に形成する。
【0019】
一方、体外側送受信装置21は、生体への埋め込みを想定しないから前述のようにカード形状化の必要はないが、衣服への装着性を考慮して可能な限り薄肉小型なものにパッケージすることが望ましい。
【0020】
体外側送受信装置21と体内側送受信装置31と電磁波により情報信号の搬送をなすことになるが、その周波数の選定については人工心臓という特性も含めて種々の条件を勘案する必要がある。
すなわち、周波数が数十MHz以上となると生体組織の電磁波吸収の影響が現れることや浮遊静電容量が無視できず同調が困難になること、干渉防止が必要なこと等を考慮しなければならない。 そこで、本実施形態では、前記ワンチップマイクロコンピュータのクロックと搬送波を共用させワンチップマイクロコンピュータ動作クロック周波数範囲内で搬送波周波数を選択した。
この結果、体内から体外への搬送波周波数を4MHz、体外から体内への搬送波周波数を10MHzとするとともに、周波数特性の鋭さを表すQの高い同調回路を使用することにより双方向の信号波が互いに干渉することなく同時に送受信できるようになった。
なお、本願発明に係る人工心臓システム間における干渉防止のために、体外側送受信装置21および体内側送受信装置31の出力は、通信可能距離が7cm程度に設定することが望ましい。通信可能距離が7cm程度であれば、衣服上に装着した体外側送受信装置21と体内側送受信装置31の交信に支障はなく、他のシステムとの干渉も通常の使用態様であれば生じることはない。
【0021】
また、前記受信装置6は、体外側送受信装置21を使用できない場合、例えば患者の入浴時等に体内側送受信装置31からの情報信号を受信するためのものである。受信装置6は、体外側送受信装置21とは異なり衣服に装着して交信をなすものではなく、患者の近傍に置いて使用することになるから受信可能範囲は2m程度を要する。 この受信装置6を介して体内側送受信装置31から人工心臓の動作情報が前記第2制御手段3に送られ人工心臓のモニタリングがなされることとなる。
【0022】
上記構成に基づいて、この実施形態の作用を説明する。
所定の制御情報は、第1通信手段2を介して人工心臓1における第1制御手段13に伝送され、この制御情報により第1制御手段13はポンプ本体11の駆動源であるモータ12を所定条件で動作させる一方、モータ12における瞬時電流値、瞬時回転角度等の動作情報を第1通信手段2を介して第2制御手段3に伝送する。 第2制御手段3は、前記動作情報の処理により瞬時の人工心臓拍出流量、血圧などを算出してポンプ本体11の駆動状態をチェックする。前記算出値により、ポンプ本体11の駆動が設定条件の下になされていると判断できる場合はその駆動状態を維持する。
【0023】
一方、前記算出値が設定条件を外れている場合は、予め格納されている矯正情報に基づき、第2制御手段3はモータ12の駆動に関する新たな制御情報を第1制御手段に伝送する。 この結果、前記算出値が所定値に戻ったと判断される場合、ポンプ本体11はその駆動状態を維持する。 新たな制御情報によっても前記算出値が設定条件に復帰しない場合は、すなわち第2制御手段3に予め格納されている矯正情報では事態を改善できないと判断された場合、第2制御手段3は病院等の医療施設における第3制御手段に告知するとともに事態改善のための新たな制御情報の伝送を要求する。
【0024】
上記の各種情報の伝送は第1通信手段2、第2通信手段4によりなされる。
第2制御手段3から第1制御手段13へ伝送される情報はまず、第1通信手段2における体外側送受信装置21のデータ処理制御手段24としてのワンチップマイクロコンピュータにおいて所定のデータ処理がなされた後、体内側送受信装置31へ電磁誘導により搬送されデータ処理制御手段34としてのワンチップマイクロコンピュータにおいて前記と同様のデータ処理をなした後に人工心臓1における第1制御手段13に送られ、モータ12について所定の動作制御がなされる。そして、第1制御手段13からの第2制御手段3への情報も前記とは逆の経路を経て伝送される。
【0025】
情報伝送の前記経路では、体外側送受信装置21および体内側送受信装置31の各データ処理制御手段24、34において 送受信データの誤り判断と訂正処理がなされる。 すなわち、例えば、第2制御手段3からの情報信号は体外側送受信装置21のワンチップマイクロコンピュータ24に取り込まれ、データの誤り判断と訂正処理がなされ、ASK変調後に電磁誘導により装着者の生体組織を介して体内側送受信装置31に送信する。体内側送受信装置31では、前記体外側と同様にASK復調後の受信情報がワンチップマイクロコンピュータ34に取り込まれ、データの誤り判断と訂正処理がなされる。誤りがない場合にはそのまま人工心臓1の第1制御手段13に出力される。データに誤りがあり、訂正可能な場合には訂正して出力されるが、誤り訂正ができないデータエラーの場合には、送信側にデータ送信誤りが発生したことを通知してデータの再送がなされる。 また、搬送波信号の誤り判断処理により、体内側−体内側の交信状態になんらかの異状があると判断される場合には、第1制御手段13および第2制御手段3に信号を送信して通信回路を閉じることにより、前記両制御手段における異常発生を防止することになる。
【0026】
本実施形態は、上述のように第1通信手段の体外側および体内側の両送受信装置に制御手段(マイクロコンピュータ)を配置し、第1通信手段内で送受信データの誤りと訂正処理を行うので、人工心臓1における第1制御手段や患者側におけるモニタリング手段として機能する第2制御手段を構成するコンピュータにデータ高速伝送時にも過負荷がかかることなく、したがって誤動作発生の虞も極めて小さい。 また、体内側の制御系統も、マイクロコンピュータによる制御手段を分散配置(通信、駆動制御)する構成をとるため、上記の作用効果に加えて小型化が容易となる。
【0027】
さらに、人工心臓につき通例の駆動制御ならびに駆動状態の監視を実行する第2制御手段は、公衆無線電話網、インタ−ネット通信網等の第3通信手段を介して医療専門家の関与するホストコンピュータによる第3制御手段により遠隔的にサポートされているから、人工心臓において発生し得る種々の事態に適正に対処できる。
【0028】
【発明の効果】
本願発明は、以上説明した構成作用を有するので、次のような効果を得ることができる。
(1)人工臓器等の動作制御に係る情報を高速双方向で正確に伝送でき、人工臓器等の安全適切な動作を確保できる。
(2)システムの制御手段を構成するコンピュータの暴走、誤動作等の発生を適正に防止し得て、人工臓器等の安全適切な動作を確保できる。
(3)人工臓器等の定常的な駆動制御、監視に加え、必要に応じて、さらに高度な制御動作を遠隔的になし得るとともに人工臓器装着者に対する所要の指示を随時伝送できるので、特に医療施設外にある患者の安全確保に資するところが大きい。 また、人工臓器等から種々の情報を収集できるので関連医療技術のさらなる進展も期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 1実施形態に係る構成概要を示すブロック図である。
【図2】 同上詳細図である。

Claims (7)

  1. 生体内に埋設されポンプ本体とこの駆動源であるモータを有する人工心臓の動作制御をなす第1制御手段と、生体外にあって前記第1制御手段との間で人工心臓動作情報の授受をなし前記第1制御手段を介して人工心臓の動作を制御する第2制御手段と、前記第1制御手段と第2制御手段との間の情報信号の伝送を経皮的に(生体を侵襲することなく)なす第1通信手段とを、具えてなり、前記第1通信手段は、電磁誘導により相互に信号の送受信をなす体外側送受信装置と体内側送受信装置とで構成し、この両送受信装置は、それぞれデジタル変復調回路とデータ処理制御手段とを有して、高速かつ的確なデータの処理および双方向伝送により前記人工臓器の動作を常時適正になし得るようにした人工心臓における経皮的情報伝送システムにおいて、さらに、前記第2制御手段を介して体内側の人工心臓における第1制御手段に制御情報を送出するとともに第1制御手段からフィードバックされる諸情報を処理するために常時は病院その他の医療施設に設置されて医師等の管理下にあって第2制御手段の定常的な制御動作に加えて、人工心臓に係る状態が第2制御手段の制御能力を超えると第2制御手段が判断する場合、すなわち第1制御手段からのモータにおける瞬時電流値、瞬時回転角の動作情報を第2制御手段が処理して瞬時の人工心臓拍出流量、血圧を算出するとともにこの算出値が設定条件を外れていると判断できるとき、第2制御手段は予め格納されている矯正情報に基づきモータ駆動に関する新たな情報を第1制御手段に伝送し、この新たな情報の伝送によっても前記算出値が設定条件による状態に復帰しないと第2制御手段が判断する場合、第2制御手段からの復帰しない旨の告知および事態改善のための新たな制御情報の伝送要求により、第2制御手段に替わり、医師等の管理下にあるホストコンピュータで構成されている人工心臓の駆動制御をなすための第3制御手段と、前記第2制御手段と第3制御手段との間の情報信号の伝送を無線方式でなす第2通信手段とを具えたことを特徴とする体内埋め込み型人工心臓における経皮的情報伝送システム。
  2. 請求項1記載の体内埋め込み型人工心臓における経皮的情報伝送システムにおいて、前記第1制御手段はポンプ本体の駆動源であるモータを所定条件で動作させる一方、モータにおける瞬時電流値、瞬時回転角度の動作情報を第1通信手段を介して第2制御手段に伝送し、第2制御手段は、前記動作情報の処理により瞬時の人工心臓拍出流量、血圧を算出してポンプ本体の駆動状態をチェックし、前記算出値によりポンプ本体の駆動が設定条件の下になされていると第2制御手段が判断できる場合はその駆動状態を維持する一方、 前記算出値が設定条件を外れていると第2制御手段が判断できる場合は、予め格納されている矯正情報に基づき、モータの駆動に関する新たな制御情報を第1制御手段に伝送して、前記算出値が所定値に戻ったと第2制御手段において判断される場合、ポンプ本体はその駆動状態を維持し、新たな制御情報によっても前記算出値が設定条件に復帰しない場合、すなわち第2制御手段に予め格納されている前記矯正情報では事態を改善できないと第2制御手段が判断する場合、この第2制御手段は病院等の医療施設における前記第3制御手段に第2制御手段に予め格納されている前記矯正情報では事態を改善できない旨を告知するとともに、事態改善のための新たな制御情報の伝送を要求するようにしたことを特徴とする体内埋め込み型人工心臓における経皮的情報伝送システム。
  3. 請求項1又は2いずれか記載の体内埋め込み型人工心臓における経皮的情報伝送システムにおいて、前記第1通信手段における体外側送受信装置と体内側送受信装置とが有する前記各データ処理制御手段は送受信データの誤り判断と訂正処理をなし、誤りがない場合には第2制御手段からの情報信号はそのまま人工心臓の第1制御手段に出力され、データに誤りがありこれの訂正可能な場合には訂正して出力され、誤り訂正ができないデータエラーの場合には、送信側にデータ送信誤りの発生を通知してデータの再送がなされ、また、搬送波信号の誤り判断処理により、体内側−体外側の交信状態になんらかの異状があると判断される場合には、第1制御手段および第2制御手段に信号を送信して通信回路を閉じることにより、前記両制御手段における異常発生を防止するようにしたことを特徴とする体内埋め込み型人工心臓における経皮的情報伝送システム。
  4. 請求項1ないし3いずれか記載の体内埋め込み型人工心臓における経皮的情報伝送システムにおいて、体内側送受信装置の送受信アンテナは、送信コイルを線径0.4mmのエナメル線による40mm径、1.5mm厚に形成するとともに、線径0.2mmのエナメル線による20mm径、1.5mm厚に形成される薄肉型の受信コイルを前記送信コイルの内側の同心軸上に設けるようにしたことを特徴とする体内埋め込み型人工心臓における経皮的情報伝送システム。
  5. 請求項1ないし4いずれか記載の体内埋め込み型人工心臓における経皮的情報伝送システムにおいて、第1制御手段、第2制御手段、データ処理制御手段は、それぞれワンチップマイクロコンピュータで構成する一方、前記ワンチップマイクロコンピュータのクロック信号を情報信号の搬送波クロックにも用いるようにしてワンチップマイクロコンピュータのクロック周波数範囲内で搬送波周波数を設定するようにしたことを特徴とする体内埋め込み型人工心臓における経皮的情報伝送システム。
  6. 請求項1ないし5いずれか記載の体内埋め込み型人工心臓における経皮的情報伝送システムにおいて、第2通信手段はインターネット回線に接続し得るものであることを特徴とする体内埋め込み型人工心臓における経皮的情報伝送システム。
  7. 請求項1ないし6いずれか記載の体内埋め込み型人工心臓における経皮的情報伝送システムにおいて、さらに、体内側送受信装置からの情報信号の受信装置を設け、体外側送受信装置に代えて第2制御手段において人工心臓の動作状況をモニタリングできるようにしたことを特徴とする体内埋め込み型人工心臓における経皮的情報伝送システム。
JP2001340804A 2001-11-06 2001-11-06 体内埋め込み型人工心臓における経皮的情報伝送システム。 Expired - Fee Related JP3862999B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001340804A JP3862999B2 (ja) 2001-11-06 2001-11-06 体内埋め込み型人工心臓における経皮的情報伝送システム。

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001340804A JP3862999B2 (ja) 2001-11-06 2001-11-06 体内埋め込み型人工心臓における経皮的情報伝送システム。

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003135497A JP2003135497A (ja) 2003-05-13
JP3862999B2 true JP3862999B2 (ja) 2006-12-27

Family

ID=19154949

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001340804A Expired - Fee Related JP3862999B2 (ja) 2001-11-06 2001-11-06 体内埋め込み型人工心臓における経皮的情報伝送システム。

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3862999B2 (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AUPQ090499A0 (en) 1999-06-10 1999-07-01 Peters, William S Heart assist device and system
AUPR669001A0 (en) 2001-07-30 2001-08-23 Sunshine Heart Company Pty Ltd A fluid pressure generating means
AU2002952691A0 (en) 2002-11-15 2002-11-28 Sunshine Heart Company Pty Ltd Heart assist device utilising aortic deformation
GB2423028B (en) 2003-10-30 2007-12-19 Sunshine Heart Co Pty Ltd A wrap
WO2005042082A1 (en) 2003-10-31 2005-05-12 Sunshine Heart Company Pty Ltd Percutaneous gas-line
EP1677872B1 (en) * 2003-10-31 2015-12-02 Sunshine Heart Company Pty Ltd Synchronisation control system
EP2574352A1 (en) 2003-11-11 2013-04-03 Sunshine Heart Company Pty Ltd Actuator for a heart assist device
JP2008520285A (ja) * 2004-11-16 2008-06-19 マイクロメツド・カーデイオバスキユラー・インコーポレイテツド 心臓ポンプシステム用遠隔データモニタ
JP4617204B2 (ja) * 2005-05-31 2011-01-19 株式会社ムトウ 光通信システム
EP2054103B1 (en) 2006-08-21 2019-05-29 Sunshine Heart Company Pty Ltd An improved wrap for a heart assist device
JP2010104694A (ja) * 2008-10-31 2010-05-13 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 補助人工心臓の異常検出装置、補助人工心臓の異常検出方法、及び異常検出プログラム
JP5918213B2 (ja) 2010-04-02 2016-05-18 サンシャイン・ハート・カンパニー・ピーティーワイ・リミテッド 複合的心臓補助システム、方法および装置
US9042996B2 (en) * 2011-03-10 2015-05-26 Cochlear Limited Wireless communications in medical devices
WO2014140282A1 (en) 2013-03-15 2014-09-18 Milux Holding S.A. Operable implant comprising an electrical motor and a gear system

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003135497A (ja) 2003-05-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3862999B2 (ja) 体内埋め込み型人工心臓における経皮的情報伝送システム。
JP6616478B2 (ja) 通信を有する共振電力伝送システム
US10420948B2 (en) Implantable medical device with variable data retransmission characteristics based upon data type
US6805667B2 (en) Information remote monitor (IRM) medical device
US8046080B2 (en) Telemetry duty cycle management system for an implantable medical device
US7729776B2 (en) Implantable medical device with two or more telemetry systems
US6665565B1 (en) Method and a system for conducting failure mode recovery in an implanted medical device
US6647299B2 (en) Patient programmer for implantable medical device with audio locator signal
US7742816B2 (en) Multichannel communication for implantable medical device applications
EP1571976B1 (en) Aggregation of measured physiological data from external data sources within an implantable medical device
US6752155B2 (en) Tactile feedback for indicating validity of communication link with an implantable medical device
CN101517940A (zh) 用于植入式医疗设备系统的无线通信网络
US7660630B2 (en) Variable implantable medical device power characteristics based upon implant depth
EP2043741B1 (en) Implantable device telemetry with adaptive frequency hopping
CA3192996A1 (en) Methods and devices for secure communication with and operation of an implant
US20080027501A1 (en) Variable Implantable Medical Device Power Characteristics Based Upon Data or Device Type
WO2014145531A2 (en) Ambulatory sensing system and associated methods
CN112969406A (zh) 促进医疗装置通告速率的加速
WO2022161712A1 (en) 5g implant
US11872144B2 (en) Skin patches for sensing or affecting a body parameter
WO2022171495A1 (en) 5g implant
WO2023280495A1 (en) Communication system and communication method for wireless data transmission between an implant and an external device
WO2023028528A1 (en) Power source longevity improvement for a device
CN115192910A (zh) 用于无引线起搏器的远程编程和其他跟踪能力的系统和方法
FRYER The Advantages of Short Range Telemetry through the Intact Skin for Physiological

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060214

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060413

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060530

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060612

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060718

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060725

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060822

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060927

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091006

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091006

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091006

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101006

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111006

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111006

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121006

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121006

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131006

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees