JP3862919B2 - 追尾処理装置及び追尾処理方法 - Google Patents

追尾処理装置及び追尾処理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は追尾処理装置及び追尾処理方法に関し、特に、追尾計算中の処理をキャンセルすることが可能な追尾処理装置及び追尾処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複数目標に対する従来の追尾処理方法として、特開平7−306263号公報や平8−271617号公報がある。これらは、センサからの情報を使って複数目標に対する追尾処理を行う方法を提供している。
【0003】
複数目標に対する追尾処理方法では、追尾目標(航跡)や観測点が増えた時に処理負荷が著しく増加するため、リアルタイム性の要求(一定時間内で航跡を計算する)を満たすためには処理の高速化に対する工夫が必要になる。
【0004】
従来の技術では、これらに対する対策として、追尾手順(アルゴリズム)の改善や、処理実行方式(計算機アーキテクチャと計算方式)の改善などで対応している。上記の特開平7−306263号公報では、追尾手順の改善により、追尾処理の効率化を行っている。
【0005】
一方、複数目標に対する追尾処理を、独立に動作する複数センサで実行する装置があるが、この場合には、観測点情報の到着順に追尾処理をおこなうと、リアルタイム要求を満たせないケースがある。特に、複数センサからの観測点情報(同時刻に収集した観測点の集合)の入力間隔が不定期であり、かつ、複数のセンサからある時点で集中して観測点情報が到着するような場合には、追尾手順(アルゴリズム)の改善や、処理実行方式(計算機アーキテクチャと計算方式)の改善だけでは、リアルタイム要求を満たす装置を得ることができない問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の追尾処理方法においては、上述したように、追尾手順(アルゴリズム)の改善や処理実行方式(計算機アーキテクチャと計算方式)の改善などで対応しているため、独立に動作する複数センサで追尾処理を実行するような場合には、ある時点で集中して観測点情報が到着してしまうような場合が考えられるが、その場合には、追尾手順(アルゴリズム)の改善や、処理実行方式(計算機アーキテクチャと計算方式)の改善だけでは、リアルタイム要求を満たすことができないという問題点があった。
【0007】
このような問題を解決するためには、観測に使用したセンサの情報等を利用して、観測点情報を選別し、選別した情報だけに絞って多目標追尾を実行できる装置が必要になる。このような装置を得るためには、観測点情報を選別して追尾計算で利用する情報を選択する手段と、選択結果に従って実行中の追尾計算をキャンセルできる手段が必要になる。従来の多目標追尾装置では、このような選択とキャンセルを行うものがない。
【0008】
この発明は、かかる問題点を解決するためになされたものであり、観測点情報を選別する外部装置と連結することにより、追尾計算実行中に、観測点情報を選別する装置から新たな観測情報が投入された場合には、現在の計算をキャンセルし、新たに投入された情報を優先的に使って追尾処理を継続させることにより、独立に動作する複数センサから集中して観測点情報が到着するような場合にも対応可能で、リアルタイム要求を満たしながら、かつ、精度の高い追尾処理を行うことができる追尾処理装置及び追尾処理方法を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明は、外部から入力される観測点情報に対して観測IDを設定し、観測点情報に基づく追尾計算の制御を行う追尾計算制御手段であって、観測点情報が新規に入力された時点において、先に入力された観測点情報に基づく追尾計算が実行中の状態であった場合には、実行中の追尾計算をキャンセルし、新規に入力された観測点情報に基づく追尾計算を実行するように指示する追尾計算制御手段と、最新の上記観測IDを記憶する観測ID記憶手段と、追尾計算制御手段の制御に従って追尾計算を行い、現在計算中の観測IDをローカルIDとして保持して、観測ID記憶手段内の最新の観測IDとローカルIDとの比較を行って両者が一致した場合に追尾計算の処理を継続する追尾計算実行手段と、追尾計算で保持すべき情報を追尾計算中の更新用情報と計算済みの既存情報とに分けて管理するクラスタ表管理手段と、追尾計算実行手段の上記追尾計算の処理の実行状態を管理するとともに、追尾計算制御手段から追尾計算のキャンセルの指示が入力された場合に、クラスタ表管理手段に対して、追尾計算中の更新用情報の破棄を指示する航跡計算表管理手段とを備えた追尾処理装置である。
【0010】
また、追尾計算実行手段による観測IDとローカルIDとの比較のタイミングを設定する観測ID比較条件設定手段をさらに備えている。
【0011】
また、観測点情報を追尾計算制御手段に入力する外部装置に対して所定の情報をフィードバックさせるフィードバック手段と、フィードバックさせる所定の情報を指定する通知情報設定手段とをさらに備えている。
【0012】
また、各観測点情報の追尾計算の完了またはキャンセルを示す追尾計算履歴を記録する計算履歴記録手段と、入力された全観測点情報を記録する観測点情報蓄積手段と、追尾計算実行手段により得られた航跡の計算結果を記録する追尾計算結果蓄積手段とをさらに備えている。
【0013】
また、追尾計算実行手段が、入力された観測点情報による観測点が目標の予測位置範囲内に含まれるか否かを判定するゲート判定部と、ゲート判定部のゲート内外判定結果に基づき、観測点が予測位置範囲に含まれない場合に観測点による新しいクラスタを生成し、また、別のクラスタに含まれる複数の航跡が共通の観測点を有する場合にそれらのクラスタを統合するとともに、クラスタに含まれる仮説数及び航跡数の情報を出力するクラスタ新設・統合部と、を有しており、追尾処理装置が、ゲート内外判定結果とクラスタに含まれる仮説数及び航跡数の情報とを用いて、入力された観測点情報に対する追尾計算にかかる時間を予測する追尾時間予測手段をさらに備えている。
【0014】
また、追尾計算にかかった時間を計測する追尾時間計測手段と、追尾時間予測手段の予測時間と追尾時間計測手段の計測時間とを比較して、追尾時間予測手段へ予測の修正を指示する追尾予測修正手段とをさらに備えている。
【0015】
また、追尾計算制御手段が、観測点情報が入力された時に、ゲート判定部によるゲート判定処理を、追尾計算の上記キャンセル処理と独立して事前に行うように追尾計算実行手段に指示する第一の事前ゲート判定対応機能をさらに備え、追尾計算実行手段が、第一の事前ゲート判定対応機能による指示に基づいて、ゲート判定処理をキャンセル処理と独立して事前に行い、判定結果を航跡計算表管理手段に記録する。
【0016】
また、入力された観測点情報を一時的に保持する観測点情報一時記録手段をさらに備えている。
【0017】
また、追尾計算制御手段が、観測点情報が入力された時に、ゲート判定処理及びクラスタ新設・統合処理を、追尾計算のキャンセル処理と独立して事前に行うように追尾計算実行手段に指示する第二の事前ゲート判定対応機能をさらに備え、追尾計算実行手段が、第二の事前ゲート判定対応機能による指示に基づいて、ゲート判定及びクラスタ新設・統合処理をキャンセル処理と独立して事前に行い、ゲート判定結果を航跡計算表管理手段に記録するとともに、クラスタ新設・統合結果をクラスタ表管理手段に記録する。
【0018】
また、ゲート判定処理結果及び上記クラスタ新設・統合処理結果を用いて、入力された観測点情報に対する追尾計算にかかる時間を予測する第二の追尾時間予測手段をさらに備えている。
【0019】
また、追尾計算終了までの時間を設定する追尾計算時間設定手段と、追尾処理装置内の情報に基づいて追尾計算をキャンセルする追尾キャンセル手段とをさらに備えている。
【0020】
また、この発明は、外部から入力される観測点情報に対して観測IDを設定し、観測点情報が新規に入力された時点において、先に入力された観測点情報に基づく追尾計算が実行中の状態であった場合には、実行中の追尾計算をキャンセルし、新規に入力された観測点情報に基づく追尾計算を実行するように指示することにより、追尾計算の制御を行う追尾計算制御工程と、最新の観測IDを記憶する観測ID記憶工程と、観測点情報に基づく追尾計算を行い、現在計算中の観測IDをローカルIDとして設定して、記憶されている観測IDとローカルIDとの比較を行って両者が一致した場合に追尾計算の処理を継続する追尾計算実行工程と、追尾計算で保持すべき情報を追尾計算中の更新用情報と計算済みの既存情報とに分けて管理するクラスタ表管理工程と、追尾計算実行工程の追尾計算の処理の実行状態を管理するとともに、追尾計算制御工程における追尾計算のキャンセルの指示が入力された場合に、クラスタ表管理工程における上記追尾計算中の更新用情報の破棄を指示する航跡計算表管理工程とを備えた追尾処理方法である。
【0021】
また、追尾計算実行工程による上記観測IDと上記ローカルIDとの比較を行うタイミングを設定する観測ID比較条件設定工程をさらに備えている。
【0022】
また、追尾計算制御工程において上記観測点情報を外部から入力する外部装置に対してフィードバックさせる情報を指定する通知情報設定工程をさらに備えている。
【0023】
また、各観測点情報の追尾計算の完了またはキャンセルを示す追尾計算履歴を記録する計算履歴記録工程と、入力された全観測点情報を記録する観測点情報蓄積工程と、追尾計算実行手段により得られた航跡の計算結果を記録する追尾計算結果蓄積工程とをさらに備えている。
【0024】
また、追尾計算実行工程が、入力された観測点情報による観測点が目標の予測位置範囲内に含まれるか否かを判定するゲート判定ステップと、ゲート判定ステップのゲート内外判定結果に基づき、観測点が予測位置範囲に含まれない場合に観測点による新しいクラスタを生成し、また、別のクラスタに含まれる複数の航跡が共通の観測点を有する場合にそれらのクラスタを統合するとともに、クラスタに含まれる仮説数及び航跡数の情報を出力するクラスタ新設・統合ステップと、を有しており、追尾処理方法が、ゲート内外判定結果とクラスタに含まれる仮説数及び航跡数の情報とを用いて、入力された観測点情報に対する追尾計算にかかる時間を予測する追尾時間予測工程をさらに備えている。
【0025】
また、追尾計算にかかった時間を計測する追尾時間計測工程と、追尾時間予測工程の予測時間と追尾時間計測工程の計測時間とを比較して、追尾時間予測工程における予測の修正を指示する追尾予測修正工程とをさらに備えている。
【0026】
また、追尾計算制御工程が、観測点情報が入力された時に、ゲート判定ステップによるゲート判定処理を、追尾計算の上記キャンセル処理と独立して、追尾計算実行工程において事前に行うように指示する第一の事前ゲート判定対応ステップをさらに備え、追尾計算実行工程において、第一の事前ゲート判定対応ステップによる上記指示に基づいて、ゲート判定処理をキャンセル処理と独立して事前に行い、判定結果を航跡計算表管理工程において記録する。
【0027】
また、入力された観測点情報を一時的に保持する観測点情報一時記録工程をさらに備えている。
【0028】
また、追尾計算制御工程が、観測点情報が入力された時に、ゲート判定処理及びクラスタ新設・統合処理を、追尾計算のキャンセル処理と独立して事前に行うように追尾計算実行手段に指示する第二の事前ゲート判定対応ステップをさらに備え、追尾計算実行工程において、第二の事前ゲート判定対応ステップによる上記指示に基づいて、ゲート判定及びクラスタ新設・統合処理をキャンセル処理と独立して事前に行い、ゲート判定結果を航跡計算表管理工程において記録するとともに、クラスタ新設・統合結果をクラスタ表管理工程において記録する。
【0029】
また、ゲート判定処理結果及びクラスタ新設・統合処理結果を用いて、入力された観測点情報に対する追尾計算にかかる時間を予測する第二の追尾時間予測工程をさらに備えている。
【0030】
また、追尾計算終了までの時間を設定する追尾計算時間設定工程と、追尾処理装置内の情報に基づいて追尾計算をキャンセルする追尾キャンセル工程とをさらに備えている。
【0031】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の1実施の形態を図1を用いて説明する。図1はこの発明の実施の形態1における追尾処理装置の構成を示したブロック図である。図1において、1は追尾処理装置、2は新規に観測点情報が入力されたときに、現在実行中の追尾計算の処理をキャンセルして、新規の観測点情報で追尾計算を実行するように指示することにより、追尾計算を制御する追尾計算制御手段、3はキャンセルが指示された現在実行中の追尾計算の更新用情報の破棄を指示するとともに、追尾計算中の処理の実行情報を管理する航跡計算表管理手段、4は追尾計算で保持すべき情報を計算中の更新情報と計算前の既存情報とに分けて管理するクラスタ表管理手段、5は多航跡追尾計算におけるゲート判定処理を行うゲート判定手段、6は多航跡追尾計算におけるクラスタ新設・統合処理を行うクラスタ新設・統合手段、7は多航跡追尾計算における航跡計算を行う航跡計算手段、
2は、外部装置9(後述)から入力される観測点情報に対して観測IDを設定し、観測点情報に基づく追尾計算の制御を行う追尾計算制御手段で、観測点情報が新規に入力された時点において、先に入力された観測点情報に基づく追尾計算が実行中の状態であった場合には、実行中の追尾計算をキャンセルし、新規に入力された観測点情報に基づく追尾計算を実行するように指示する。3は、最新の上記観測IDを記憶するとともに、追尾計算の処理の実行状態(実行ステータス)を管理して、追尾計算制御手段2から追尾計算のキャンセルの指示が入力された場合に、クラスタ表管理手段4(後述)に対して、追尾計算中の更新用情報の破棄を指示する航跡計算表管理手段であり、4は、追尾計算で保持すべき情報を追尾計算中の更新用情報と計算済みの既存情報とに分けて管理するクラスタ表管理手段である。また、5は、入力された観測点情報による観測点が目標の予測位置範囲内に含まれるか否かを判定するゲート判定手段、6は、ゲート判定手段5のゲート内外判定結果に基づき、観測点がいずれのゲートにも含まれない場合に当該観測点による新しいクラスタを生成し、また、別のクラスタに含まれる複数の航跡が共通の観測点を有する場合にそれらのクラスタを統合して、それらのクラスタに含まれる仮説数及び航跡数等の情報を出力するクラスタ新設・統合手段、7はクラスタ新設・統合手段6からの情報に基づいて航跡計算を行って、観測点情報に基づく複数の航跡の候補を算出する航跡計算手段である。なお、ここで、ゲート判定手段5、クラスタ新設・統合部手段6及び航跡計算手段7は、追尾計算制御手段2の制御に従って追尾計算を行い、現在計算中の観測IDをローカルIDとして保持して、航跡計算表管理手段3内の観測IDとローカルIDとの比較を行って両者が一致した場合に追尾計算の処理を継続する追尾計算実行手段を構成している。8は、航跡計算手段7から出力された航跡の候補から最適な候補を選択する航跡決定処理を行う航跡決定手段、9は本発明の追尾処理装置1に接続された外部装置で、観測点情報を選別して本装置1に入力する観測点情報入力装置、10は同じく本発明の追尾処理装置1に接続された外部装置で、本装置1の演算結果である航跡の表示を行う航跡表示装置である。
【0032】
図2は追尾計算制御手段2の動作を示したフローチャートであり、図3は航跡計算表管理手段3の動作を示したフローチャート、図4はクラスタ表管理手段4の動作を示したフローチャート、図5はゲート判定手段5とクラスタ新設・統合手段6と航跡計算手段7の動作を示したフローチャートである。また、図6は多目標追尾計算の基本的な流れを示す図、図7は航跡計算表管理手段3が内部で情報を保持する航跡計算テーブルの1例の図、図8はクラスタ表管理手段4が保持する情報の1例の図である。
【0033】
本実施の形態において説明する追尾処理装置は、観測点情報を選別する装置と連係して、観測点情報の選別とキャンセルを行うものである。実施の形態1では、観測点情報入力装置9が観測点情報を選別する装置に相当する。追尾情報で使用する観測点情報は、観測点情報入力装置9から入力される。観測点情報入力装置9は、観測点情報に対する選択機能を有していると仮定する。
【0034】
ここでは、新たな観測情報が投入された場合には、新規情報の計算完了を優先する。観測点情報入力装置9は、現在実行中の追尾計算をキャンセルし、新たな観測情報を使って追尾を実行する場合に、追尾処理装置1へ観測点情報を投入することを前提としている。
【0035】
まず、本装置での追尾計算とそのキャンセル動作を追尾計算制御手段2、航跡計算表管理手段3、クラスタ表管理手段4、ゲート判定手段5とクラスタ新設・統合手段6と航跡計算手段7の4つに分けて説明する。
【0036】
追尾計算制御手段2の動作を図2を基に説明する。まず、追尾計算制御手段 2は、観測点情報入力装置9からの観測点情報を受け付ける(ステップS1)。この時、観測点情報を識別するための観測IDを設定する(ステップS2)。観測IDを設定後、この新規の観測IDを航跡計算表管理手3に指示して、システム観測ID(後述)として設定する(ステップS3)。なお、システム観測ID設定後の航跡計算表管理手段3での動作は後述する。システム観測IDの設定後、この新規の観測IDを観測点情報と一緒にゲート判定手段5に引き渡す(ステップS4)。
【0037】
観測点情報を受け取ったゲート判定手段5では、追尾計算を開始する。ゲート判定手段5を先頭に、クラスタ新設・統合手段6から航跡計算手段7へ、計算結果と観測IDを引渡しながら他目標追尾計算を進める。
【0038】
追尾計算では、このゲート判定手段5〜クラスタ新設・統合手段6の処理を、観測点情報が入力される度に繰り返し実行する。以下、各観測点情報に対するこの一連の処理を「1回の追尾計算」と呼ぶ。上記の追尾計算では、観測点情報に基づく複数の航跡の候補が算出される。航跡決定手段8は、航跡の候補から表示する航跡を選択する。選択結果の航跡を航跡表示装置10に伝達する。
【0039】
ここで、追尾計算の詳細な説明は例えば特開平8−271617号公報等と同じであるため省略するが、基本的な流れについて簡単に説明する。図6に示すように、ゲート判定手段5は、追尾計算制御手段2から観測点情報を受け取ると、当該観測点が目標の存在予測位置範囲(以下、この範囲をゲートと呼ぶ。)に含まれるか否かについて判定する(以下、この判定をゲート判定と呼ぶ)(ステップT1)。次に、クラスタ新設・統合手段6が、ゲート内外判定結果を受け取り、それに基づいて、クラスタの新設または統合を行う(ステップT2)。すなわち、判定を行った観測点がどのゲートにも含まれなかった場合には、その観測点により新しいクラスタを生成する。また、クラスタの統合は、別々のクラスタに含まれる複数の航跡が共通の観測点を持つ場合に発生する。次に、航跡計算手段7において、これらの情報を基に航跡計算を行う(ステップT3)。航跡計算には、航跡相関行列の算出、仮説更新、航跡情報更新、準最適化等が含まれる。
【0040】
また、ゲート判定手段5とクラスタ新設・統合手段6と航跡計算手段7の本装置での動作は後述する。
【0041】
このように、追尾計算制御手段2では観測IDを使って、実行中の追尾計算をキャンセルするトリガを設定する。
【0042】
次に、航跡計算表管理手段3の動作を図3を基に説明する。航跡計算表管理手段3は、追尾計算全体を制御するためのIDや、観測点情報を選別する手段でフィードバックして利用する情報を保持するための一時記憶を管理する手段である。この実施の形態において、航跡計算表管理手段3が保持する情報の例を図7に示す。
【0043】
まず、追尾計算制御手段2から航跡計算表管理手段3が観測IDを受け取る(ステップS10)。航跡計算表管理手段3は、追尾計算全体を制御するため、現在実行中の追尾計算に対する観測IDを記憶している。この観測IDをシステム観測IDとする。また、航跡計算表管理手段3では、追尾計算制御用に、現在の追尾計算の実行ステータスを記憶している。すなわち、航跡計算表管理手段3では、追尾計算制御手段2から観測IDを受け取った時に、受け取った観測IDをシステム観測IDとして設定し(ステップS11)、追尾計算の実行ステータスをチェックする(ステップS12)。追尾計算の実行ステータスは、「観測点投入待ち(初期状態)」と「追尾計算中」との2つに大きく分類される。「追尾計算中」については、さらに複数の状態に分けて詳細に管理する。この例では、「ゲート判定中」、「クラスタ統合中」、「航跡計算中」の3つの状態に、計算実行中の各追尾計算手段別に分けて管理する。
【0044】
上述のステップS12において、実行ステータスをチェックした結果、「観測点投入待ち」であったならば、航跡計算表管理手段3は、クラスタ表管理手段4にシステム観測IDを通知する(ステップS13)。または、「追尾計算中」であったならば、航跡計算表管理手段3は、クラスタ表管理手段4に、更新用情報の破棄とシステム観測IDを通知する(ステップS14)。ステップS13またはS14において、クラスタ表管理手段4へ通知した後、実行ステータスを「追尾計算中」の「ゲート判定中」に遷移させる(ステップS15)。次に、ステップS10に戻る。
【0045】
この後、追尾計算が進み、ゲート判定手段5、クラスタ新設・統合手段6、航跡計算手段7から計算完了の通知がくると、計算完了通知の内容をチェックする(ステップS16)。チェックの結果、計算完了通知が「ゲート判定終了通知」であったならば実行ステータスを「クラスタ統合中」に遷移させ(ステップS17)、同じく「クラスタ新設・統合終了通知」であったならば実行ステータスを「航跡計算中」に遷移させ(ステップS18)、また、「航跡計算終了通知」であったならば実行ステータスを「観測点投入待ち」へと遷移させる(ステップS19)。
【0046】
このように、航跡計算表管理手段3では、システム観測IDと実行ステータスを使って、実行中の追尾計算をキャンセルするための判断条件を管理する。
【0047】
次に、クラスタ表管理手段4の動作を図4を基に説明する。1回の追尾計算では、各計算で一時的に算出して利用する情報と、次回以後の観測点情報投入時に参照する情報がある。追尾計算では、この参照される情報を計算前の状態に戻した後、新たに観測点情報を投入すれば、処理中の観測点情報がなかった状況での追尾結果を得ることができる。クラスタ表管理手段4は、この参照される情報(以下クラスタ情報とする)を管理する手段である。クラスタ情報の1例を図8に示す。
【0048】
クラスタ表管理手段4では、図8に示すように、クラスタ情報を既存と更新の2つのフィールドに分けて管理する。また、図8においては図示が省略されているが、内部に観測IDを保持している。この観測IDをクラスタ観測IDとする。
【0049】
まず、航跡計算表管理手段3からの指示を受けた時の動作を示す。航跡計算表管理手段3から指示を受けると、その内容をチェックし(ステップS25)、当該指示によりシステム観測IDのみが通知された場合には、クラスタ表管理手段4内のクラスタ観測IDをシステム観測IDの値に更新する(ステップS26)。一方、当該指示により、システム観測IDと更新用情報の破棄が通知された場合には、クラスタ表管理手段4内の更新フィールドのデータをクリアし(ステップS27)、クラスタ観測IDをシステム観測IDの値に更新する(ステップS26)。
【0050】
次に、ゲート判定手段5とクラスタ新設・統合手段6と航跡計算手段7からクラスタ情報への更新操作が行われた時の動作を示す。
【0051】
クラスタ情報への更新操作では、更新後の値とローカル観測ID(後述)のペアが各手段からクラスタ表管理手段4へ通知される(ステップS25)。通知を受け取った時に、クラスタ表管理手段4は受け取ったローカル観測IDとクラスタ観測ID(=システム観測ID)とを比較する(ステップS28)。両者が一致した場合には、ステップS25において受け取った通知が、クラスタ更新情報通知であったか追尾完了通知であったかについてチェックし(ステップS29)、クラスタ更新情報通知であった場合には、クラスタ表管理手段4の更新フィールドへ通知された内容を記録する。
【0052】
上述のステップS28において、IDの値が一致しない場合には、クラスタ表管理手段4内の更新フィールドのデータがクリアされているかをチェックし(ステップS31)、クリアされていなければ、更新フィールドのデータをクリアし(ステップS32)、通知された更新内容を破棄する。なお、航跡計算手段7からの指示によりクリア済みの場合には(ステップS31)、再度のクリアは行わない。
【0053】
また、クラスタ表管理手段4は、1回の追尾計算が終わった時に、その完了通知を受け取る(ステップS25)。この実施の形態では、航跡計算手段7が計算終了時にその通知を行う。
【0054】
この通知も更新と同様に、ローカル観測IDと一緒にクラスタ表管理手段4へ通知される(ステップS25)。クラスタ表管理手段4では、通知を受け取った時に、受け取ったローカル観測IDとクラスタ観測IDを比較する(ステップS28)。両者が一致した場合には、ステップS25において受け取った通知が、クラスタ更新情報通知であったか追尾完了通知であったかについてチェックし(ステップS29)、追尾完了通知であった場合には、クラスタ表管理手段4の更新フィールドの内容を既存フィールドへ上書きした(ステップS33)後、更新フィールドのデータをクリアする(ステップS32)。
【0055】
上述のステップS28において、IDが一致しない場合には、クラスタ表管理手段4内の更新フィールドのデータをクリアし(ステップS32)、通知された更新内容を破棄する。なお、航跡計算手段7からの指示によりクリア済みの場合には(ステップS31)、再度のクリアは行わない。
【0056】
このように、クラスタ表管理手段4では、図8に示すように、クラスタ情報を既存と更新の2つのフィールドに分けて管理し、観測IDを利用して書き込み制御を行うことで、観測情報のキャンセル時に、必要な情報を計算開始前に戻すことができる。また、クラスタ情報を矛盾無く更新することもできる。
【0057】
ゲート判定手段5とクラスタ新設・統合手段6と航跡計算手段7での動作を図5を基に説明する。本装置では、ゲート判定手段5、クラスタ新設・統合手段6、航跡計算手段7は各手段内で観測IDを保持している。この観測IDをローカル観測IDとする。また、計算結果と一緒に次の手段に引き渡す観測IDを伝達観測IDとする。
【0058】
なお、先頭の手段であるゲート判定手段5は、前の手段での計算結果として、観測点情報を追尾計算制御手段2から受け取る。
【0059】
まず、入力待ち状態(初期状態)で前の手段での計算結果と伝達観測IDを受け取った時に、処理の実行を開始する(ステップS40)。この時、航跡計算表管理手段3からシステム観測IDを入手し、伝達観測IDと比較する。両者が一致した場合には、ローカル観測IDの値を伝達観測IDの値に更新し、各処理の計算を開始する(ステップS41,S42)。
【0060】
両者が一致しない場合には、一切の計算を行わず(ステップS47)、入力待ち状態(次のゲート判定結果を受付可能な状態)へ移行する(ステップS41,S42)。
【0061】
次に、各追尾処理手段で担当する追尾計算を実行する(ステップS43)。計算時間が長い計算では、計算中にも航跡計算表管理手段3からシステム観測IDを入手し、ローカル観測IDと比較する(ステップS44)。例えば、航跡相関行列生成、航跡の信頼度計算、仮説生成、準最適化といった計算を実行する航跡計算手段7で、各計算を行い、次の計算を開始する直前のタイミングで比較を行うことができる。
【0062】
ここでは、両者が一致した場合には、計算を継続する。両者が一致しない場合には、計算を中断し(ステップS47)、入力待ち状態(次のゲート判定結果を受付可能な状態)へ移行する。
【0063】
最後に、担当する追尾計算が完了した時の手順を示す。この時、航跡計算表管理手段3からシステム観測IDを入手し、ローカル観測IDと比較する(ステップS45)。両者が一致した場合には、クラスタ表管理手段4と航跡計算表管理手段3に計算結果を通知する。また、計算結果を次の追尾処理手段へ引き渡す(ステップS46)。ここでは、ローカル観測IDの値を伝達観測IDとして
計算結果と一緒に引き渡す。一方、上述のステップS45において、両者が一致しない場合には、計算をキャンセルし(ステップS47)、入力待ち状態(次のゲート判定結果を受付可能な状態)へ移行する(図6参照)。
【0064】
このように、ゲート判定手段5とクラスタ新設・統合手段6と航跡計算手段7では観測IDを使って、実行中の追尾計算をキャンセルする。
【0065】
次に、本装置での追尾計算状況の通知機能動作を説明する。追尾計算制御手段2では、観測点情報入力装置9から観測点情報が入力された時に、観測点情報を追尾処理装置1と観測点情報入力装置9との間で識別するための情報と、追尾計算制御手段2自身が採番した観測IDを追尾計算情報通知手段11に通知する。
【0066】
追尾計算を行うゲート判定手段5とクラスタ新設・統合手段6と航跡計算手段7とは、観測点情報入力装置9へ通知する追尾計算に関する情報を航跡計算表管理手段3に記録する。本実施の形態では、ゲート内外判定結果と、クラスタサイズと、追尾計算の実行状況(どの手段を実行中か)を記録する。
【0067】
ゲート内外判定結果は、ゲート判定手段5が計算完了時に、航跡計算表管理手段3に計算結果として引き渡す。クラスタサイズは、クラスタ内に含まれる航跡数や仮説数であり、クラスタ新設・統合手段6が計算完了時に、航跡計算表管理手段3に計算結果として引き渡す。
【0068】
航跡計算表管理手段3は、現在航跡計算中の観測ID(システム観測ID)とともに、各追尾計算から引き渡された情報を保持している。本実施の形態では、図7に示すように、当該情報として、ゲート内外判定結果と、クラスタサイズと、追尾計算の実行状況(どの手段を実行中か)を保持している。
【0069】
また、追尾計算をキャンセルする時(追尾計算中にシステム観測IDを更新する時)には、前述のように、クラスタ表管理手段4に、更新用情報の破棄とシステム観測IDを通知するだけでなく、追尾計算情報通知手段11にも追尾計算がキャンセルされたことを通知する。この時、新旧のシステム観測IDを通知する。
【0070】
追尾計算情報通知手段11は、必要に応じて、航跡計算表管理手段3に記録された情報を参照し、その内容を観測点情報入力装置9に通知する。本実施の形態では、観測点情報入力装置9からの指示で情報を収集(航跡計算表管理手段3を参照)し、その内容を通知する。
【0071】
追尾計算情報通知手段11は、追尾計算制御手段2から受け取った観測点情報の識別情報と観測IDの対応関係を記録している。航跡計算表管理手段3の情報は、追尾処理装置1内でローカルな観測IDに基づいて記録されている。追尾計算情報通知手段11は、記録した対応関係を利用して、観測点情報入力装置9が識別できる形式に変換して追尾に関する情報を通知する。
【0072】
このように、本装置では、追尾処理の計算中に、新たな観測点情報が入力された時に、現在の計算をキャンセルし、新しい観測点情報を使って追尾計算を開始することができるので、独立に動作する複数センサからの情報等を利用する場合においてもリアルタイム要求を満たしながら追尾処理を行うことができる。また、非同期にキャンセルを行える効果も有る。
【0073】
また、本装置においては、追尾計算のキャンセルで、追尾計算のどの手段を実行中であっても、追尾計算の整合性を保ってキャンセルを行うことができる効果もある。
【0074】
この装置では、追尾計算で参照する情報を既存と更新に分けて管理することで、計算をキャンセルする時に、キャンセル対象の計算開始前の状況に効率良く復帰することができる。
【0075】
また、この装置では、観測点情報を投入タイミングで制御することで、追尾計算をコントロールする装置に対して、追尾計算の実行状況をフィードバックする機能を有する。これは、追尾計算をコントロールする装置で、より柔軟なコントロールを行うのに必要な情報を提供できる効果がある。
【0076】
上記実施の形態では、追尾計算情報通知手段11は、観測点情報入力装置9からの指示で情報を収集し、内容を通知する例で説明したが、その場合に限らず、観測点情報入力装置9の指示がなくても、追尾計算情報通知手段11が送信できるようにすることもでき、その場合も、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0077】
上記実施の形態では、観測点情報の識別子として、観測点情報入力装置9との間の識別情報と、観測IDを使用する例で説明したが、その場合に限らず、識別情報を観測IDとして利用しても、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0078】
上記実施の形態では、航跡計算表管理手段3で記録する追尾計算の実行ステータスを「観測点投入待ち」と「ゲート判定中」と「クラスタ統合中」と「航跡計算中」としたが、「観測点投入待ち」と「追尾計算中」のように2つの状態に減らしても上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。逆に、図6の例に従って「観測点投入待ち」と「ゲート判定中」と「クラスタ統合中」と「航跡相関行列生成中」と「航跡の信頼度計算中」と「仮説生成中」と「準最適化中」のように状態数を増やしても上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。このように、実行ステータスを示す状態を任意に指定することができ、かつ、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0079】
実施の形態2.
以下、本発明の実施の形態2による追尾処理装置を図9を用いて説明する。図9はこの発明の実施の形態2による追尾処理装置の構成を示したブロック図である。図9では、図1の構成に、新規に入力された観測点情報に与えられた観測IDと、現在計算中のローカルIDとの比較を、ゲート判定手段5とクラスタ新設・統合手段6と航跡計算手段7が行うタイミングと条件とを設定する観測ID比較条件設定手段12を加えて、追尾処理装置を構成する。
【0080】
この実施の形態では、ゲート判定手段5とクラスタ新設・統合手段6と航跡計算手段7は、観測ID比較条件設定手段12を参照して、指定された場所で追尾計算中に観測IDとローカルIDを比較する。
【0081】
上述の実施の形態1では、追尾処理手段の計算中のシステム観測IDとローカル観測IDの比較のタイミングとして、航跡計算手段7で、航跡相関行列生成、航跡の信頼度計算、仮説生成、準最適化の計算を開始する直前のタイミングで比較したが、本実施の形態では、全ての追尾処理手段5〜7において、計算中の任意のタイミングで航跡計算表管理手段3からシステム観測IDを入手し、伝達観測IDの値と比較する。それ以外の基本的な動作は実施の形態1と同じである。
【0082】
このように、本実施の形態では、追尾処理のキャンセル判定を行う場所を任意に指定することができる。これにより、観測点情報を入力することで処理のキャンセルを行う時に、キャンセル判定のタイミングを任意に設定できるようになり、外部機器の設計を柔軟に行うことができるという利点がある。
【0083】
実施の形態3.
以下、本発明の実施の形態3における追尾処理装置を図10を用いて説明する。図10はこの発明の実施の形態3の構成を示したブロック図である。図10では、図1の構成に、観測点情報入力装置9へフィードバックする情報や条件を設定する通知情報設定手段13を加えて追尾処理装置を構成する。
【0084】
この実施の形態では、ゲート判定手段5とクラスタ新設・統合手段6と航跡計算手段7は、通知情報設定手段13で指定された情報を収集し、実施の形態1の追尾情報と同じように、航跡計算表管理手段3に記録する。
【0085】
本実施の形態においては、航跡計算表管理手段3は、通知情報設定手段13で指定された情報を記録するテーブルを持つ。追尾計算情報通知手段11は、通知情報設定手段13で指定された情報を航跡計算表管理手段3を参照して、その内容を観測点情報入力装置9に通知する。それ以外の基本的な動作は実施の形態1と同じである。
【0086】
このように、本装置では、キャンセルが可能な追尾処理装置において、観測点情報を入力することで追尾キャンセルを指示する観測点情報入力装置9に対して、通知情報設定手段13によりフィードバックすべき情報や条件を指定することで、追尾処理装置内の任意の情報を提供できる。これにより、追尾キャンセルを指示する観測点情報入力装置9で、観測点情報を選別するための判断基準を増やし、より正確な追尾処理の状況を把握できる利点がある。
【0087】
実施の形態4.
以下、本発明の実施の形態4における追尾処理装置を図11を用いて説明する。図11はこの発明の実施の形態4の構成を示したブロック図である。図11では、図1の構成に、計算履歴記録手段14と観測点情報蓄積手段15と追尾計算結果蓄積手段16とを加えて追尾処理装置を構成する。
【0088】
この実施の形態では、計算履歴記録手段14は、各観測点情報に対する追尾計算の有無(完了またはキャンセル)を記録する。
【0089】
追尾計算制御手段2は、観測点情報が入力された時に観測点情報蓄積手段15にも当該観測点情報を通知する。通知を受けた観測点情報蓄積手段15は、通知を受けた全観測点情報を記録する。
【0090】
クラスタ新設・統合手段6は、クラスタ情報を更新するときに、更新情報を追尾計算結果蓄積手段16に通知する。また、航跡決定手段8は選択した航跡の情報を追尾計算結果蓄積手段16に通知する。追尾計算結果蓄積手段16は、通知されたクラスタ更新履歴と航跡の履歴を記録する。
【0091】
それ以外の動作は実施の形態1と同じである。
【0092】
このように、本実施の形態では、キャンセルが可能な追尾処理装置において、キャンセルの有無、装置への入力情報、装置の計算結果を記録できるので、これにより、追尾キャンセルの判断が正しかったかを検証するための情報を収集できる利点がある。また、追尾キャンセル方法の改善を行う際に判断基準となる情報を収集できる利点がある。
【0093】
実施の形態5.
以下、本発明の実施の形態5による追尾処理装置を図12を用いて説明する。図12はこの発明の実施の形態5の構成を示したブロック図である。図12では、図1の構成に、追尾時間予測手段17と上述の実施の形態2で説明した通知情報設定手段13とを加えて追尾処理装置を構成する。
【0094】
この実施の形態では、追尾時間予測手段17は、ゲート判定手段5とクラスタ新設・統合手段6に対して、追尾計算にかかる時間の予測に必要なデータを収集するように指示する。この実施の形態では、通知情報設定手段13に自身が利用するデータを設定することで指示を行う。また、この例で収集するデータとしては、各航跡に対するゲート内外判定結果と、対象のクラスタ数、各クラスタが保持する航跡数、仮説数である。
【0095】
指示を受けたゲート判定手段5とクラスタ新設・統合手段6は、収集したデータを航跡計算表管理手段3に記録する。航跡計算表管理手段3は、追尾予測用のデータが揃った時点で、追尾時間予測手段17に通知する。通知を受けた追尾時間予測手段17は、各航跡に対するゲート内外判定結果と、対象のクラスタ数、各クラスタが保持する航跡数、仮説数を使って、追尾計算にかかる時間を予測する。なお、一般に、追尾計算の負荷を予測する場合には、観測点情報(観測点数)と既存の航跡数や仮説数だけで予測するよりも、ゲート内外判定結果と、対象のクラスタ数、各クラスタが保持する航跡数、仮説数を使って予測を行った方が、精度が高い。上記以外の動作は実施の形態1と同じである。
【0096】
このように、本装置では、キャンセルが可能な追尾処理装置において、ゲート内外判定結果と、対象のクラスタ数、各クラスタが保持する航跡数、仮説数を使って、現在実行中の追尾計算にかかる時間を正確に推測できる利点がある。
【0097】
実施の形態6.
以下、本発明の実施の形態6による追尾処理装置を図13を用いて説明する。図13はこの発明の実施の形態6の構成を示したブロック図である。図13では、図12の構成に、追尾時間計測手段18と追尾予測修正手段19とを加えて追尾処理装置を構成する。
【0098】
この実施の形態では、追尾時間計測手段18は、ゲート判定手段5と航跡計算手段7とを監視して追尾計算の開始と終了を知り、時刻を記録する。この時刻を基準に追尾計算の時間を計測する。
【0099】
追尾予測修正手段19は、追尾時間予測手段17が予測した追尾計算の時間と、追尾時間計測手段18により計測した追尾計算の時間とを比較し、追尾時間予測手段17に予測パラメータや予測方法の変更を指示する。ここでは、追尾予測修正手段19は、あらかじめ、変更を指示するための判断基準を内部に保持していることを仮定している。これ以外の動作は実施の形態5と同じである。
【0100】
このように、本装置では、キャンセルが可能な追尾処理装置において、追尾計算の予測時間と実際にかかった時間とを比較することで、追尾計算の予測をより正確に推測することができるという利点がある。
【0101】
実施の形態7.
以下、本発明の実施の形態7を図14を用いて説明する。図14はこの発明の実施の形態7の構成を示したブロック図である。図14では、観測点情報が入力された時に、追尾計算の処理負荷の予測をキャンセル処理と独立して事前に行う機能を拡張した事前ゲート判定対応型追尾計算制御手段20と、事前ゲート判定対応型航跡計算表管理手段21と、事前ゲート判定対応型ゲート判定手段22に、図1に示したクラスタ表管理手段4と、クラスタ新設・統合手段6と、航跡計算手段7と、航跡決定手段8と、観測点情報入力装置9と、航跡表示装置10と、追尾計算情報通知手段11とを加えて追尾処理装置を構成する。
【0102】
図15と図16は、それぞれ、この実施の形態での事前ゲート判定対応型追尾計算制御手段20と事前ゲート判定対応型航跡計算表管理手段21のフローチャート図である。
【0103】
この実施の形態では、事前ゲート判定対応型追尾計算制御手段20と事前ゲート判定対応型航跡計算表管理手段21の追尾キャンセルの動作が、実施の形態1の追尾計算制御手段2と航跡計算表管理手段3の動作と異なる。
【0104】
まず、事前ゲート判定対応型追尾計算制御手段20と事前ゲート判定対応型ゲート判定手段22の動作を図15を基に説明する。事前ゲート判定対応型追尾計算制御手段20は、観測点情報が入力されると(ステップS51)、実施の形態1と同様に、観測IDを設定し、事前ゲート判定対応型航跡計算表管理手段21に伝達するとともに、観測IDと観測点情報を事前ゲート判定対応型ゲート判定手段22に引き渡す(ステップS52)。なお、以下では説明のため、事前ゲート判定対応型追尾計算制御手段20が設定する観測IDを「ゲート観測ID」とする。
【0105】
次に、追尾処理装置1の状態のチェックを確認し(ステップS53)、追尾処理装置1で現在実行中の追尾計算がない場合(初期状態)は、事前ゲート判定対応型追尾計算制御手段20は、「キャンセル無しゲート判定待ち状態」に遷移する(ステップS54)。
【0106】
ゲート観測IDと観測点情報を受け取った事前ゲート判定対応型ゲート判定手段22は、実施の形態1と同様にゲート判定計算を行い、この結果を事前ゲート判定対応型航跡計算表管理手段21に書き込む。この計算終了時に、結果を事前ゲート判定対応型航跡計算表管理手段21にだけ書き込み、クラスタ新設・統合手段6に計算結果と、伝達観測IDを伝えないことが、実施の形態1のゲート判定手段5と異なる。また、観測IDを使った計算キャンセルを行わないことが、実施の形態1のゲート判定手段5と異なる。それ以外の動作は、伝達観測IDがゲート観測IDに置き換わるだけで、実施の形態1と同じである。
【0107】
なお、事前ゲート判定対応型ゲート判定手段22でのゲート判定は、クラスタ新設・統合手段6が既存フィールドに保持する情報を基準として判定を行う。このため、現在追尾計算を実行中の場合には、現在の計算の基準となった1つ前の計算結果を基準に判定を実施している。
【0108】
事前ゲート判定対応型航跡計算表管理手段21は、この書き込みがあった時に、事前ゲート判定対応型追尾計算制御手段20に通知する。
【0109】
「キャンセル無しゲート判定待ち状態」で、ゲート判定終了通知を受け取った事前ゲート判定対応型追尾計算制御手段20は、事前ゲート判定対応型航跡計算表管理手段21に追尾計算の進行を指示する。指示後、事前ゲート判定対応型追尾計算制御手段20は、「追尾進行中」状態に遷移する(ステップS55)。なお、「キャンセル無しゲート判定待ち状態」では、観測点情報入力装置9からの入力をブロックし、次の状態に遷移した直後に受け取る。
【0110】
追尾計算が終了した時には、事前ゲート判定対応型航跡計算表管理手段21から計算終了通知を受け取り(ステップS51)、次に、追尾処理装置1の状態のチェックを確認し(ステップS56)、追尾進行中の状態であった場合は、「初期状態」に遷移する(ステップS57)。
【0111】
事前ゲート判定対応型追尾計算制御手段20は、「追尾進行中」状態で、観測点情報が入力されると、「初期状態」と同様に事前ゲート判定対応型航跡計算表管理手段21と事前ゲート判定対応型ゲート判定手段22にゲート観測IDや観測点情報を伝えた後で、「キャンセル有りゲート判定待ち状態」に遷移する(ステップS60)。
【0112】
「キャンセル有りゲート判定待ち状態」で、ゲート判定終了通知を受け取った事前ゲート判定対応型追尾計算制御手段20は、追尾計算情報通知手段11に指示して事前ゲート判定対応型航跡計算表管理手段21上のゲート判定結果を観測点情報入力装置9に伝達させる。この後、事前ゲート判定対応型追尾計算制御手段20は、「キャンセル判定待ち状態」に遷移する(ステップS61)。なお、「キャンセル有りゲート判定待ち状態」でも、観測点情報入力装置9からの入力をブロックする。
【0113】
「キャンセル判定待ち状態」で、観測点情報入力装置9からキャンセル指示を受け取った場合(ステップS51)には、現在計算中の追尾計算をキャンセルして、ゲート観測IDに対応する観測点情報を使って追尾計算を開始するように指示する(ステップS62)。ここでは、事前ゲート判定対応型航跡計算表管理手段21に、ゲート観測IDをシステム観測IDに設定し、実施の形態1と同じ手順でキャンセルを実行するように指示する。この後、事前ゲート判定対応型追尾計算制御手段20は、「追尾進行中状態」に遷移する(ステップS61)。
【0114】
「キャンセル判定待ち状態」で、観測点情報入力装置9から新規観測点情報の入力を受け取った場合には、ゲート判定を行った観測点情報(現在のゲート観測IDに対応する情報)をキャンセルし、新しい観測点情報で、ゲート判定を開始するように指示を行う。ここでの新しい観測点に対する処理は、前述の通りであり、事前ゲート判定対応型追尾計算制御手段20は、「キャンセル有りゲート判定待ち状態」に遷移する。
【0115】
「キャンセル判定待ち状態」で、事前ゲート判定対応型航跡計算表管理手段 21から計算終了通知を受け取った場合には、追尾計算情報通知手段11に指示して、ゲート判定を行った観測点情報の再入力要求を出し(ステップS58)、「初期状態」に遷移する(ステップS57)。
【0116】
事前ゲート判定対応型航跡計算表管理手段21の動作を図16を基に示す。まず、事前ゲート判定対応型航跡計算表管理手段21は、事前ゲート判定対応型追尾計算制御手段20から観測IDを受け取った時に(ステップS71)、受け取った観測IDをゲート観測IDとして記録する(ステップS72)。
【0117】
次に、事前ゲート判定対応型ゲート判定手段22からゲート判定結果を受け取ると、判定結果を一時的に記録し、事前ゲート判定対応型追尾計算制御手段20に通知する(ステップS73)。
【0118】
その後は、事前ゲート判定対応型追尾計算制御手段20から受け取る入力の内容により、次の処理を行う。
【0119】
事前ゲート判定対応型追尾計算制御手段20から追尾計算の進行を指示された場合には(ステップS71)、ゲート観測IDの値をシステム観測IDとして設定する(ステップS74)。次に、指示の内容が追尾計算の進行であることを確認し(ステップS75)、クラスタ表管理手段4にシステム観測IDを通知する(ステップS76)。
【0120】
また、ゲート観測IDの値を伝達観測IDの値として設定し、一時的に記録しているゲート判定結果と伝達観測IDとを、クラスタ新設・統合手段6に引き渡すとともに、「航跡計算中状態」に遷移する(ステップS77)。ゲート判定結果と伝達観測IDを受け取った後、クラスタ新設・統合手段6と航跡計算手段7では実施の形態1と同じ手順で追尾計算を実行する。
【0121】
事前ゲート判定対応型追尾計算制御手段20から現在計算中の追尾計算のキャンセルを指示された場合には(ステップS71)、ゲート観測IDの値をシステム観測IDとして設定し(ステップS74)、実施の形態1と同じ手順で現在の追尾計算をキャンセルし、ゲート観測IDに対応する観測点情報を使って追尾計算を開始する。
【0122】
次に、指示の内容が追尾計算の進行であることを確認し(ステップS75)、クラスタ表管理手段4にシステム観測IDと更新用情報の破棄を通知する(ステップS78)。
【0123】
事前ゲート判定対応型追尾計算制御手段20から観測IDを受け取った場合には、受け取った観測IDを新たにゲート観測IDとして設定する。システム観測IDは変更しない。このため、実行中の追尾計算は、そのまま実行を続ける。
【0124】
また、ゲート観測IDの値を伝達観測IDの値として設定し、一時的に記録しているゲート判定結果と伝達観測IDとを、クラスタ新設・統合手段6に引き渡すとともに、「航跡計算中状態」に遷移する(ステップS77)。
【0125】
この後、追尾計算が進み、ゲート判定手段5、クラスタ新設・統合手段6、航跡計算手段7から計算完了の通知がくると、計算完了通知の内容をチェックする(ステップS79)。チェックの結果、計算完了通知が「航跡計算終了通知」であったならば実行ステータスを「観測点投入待ち」へと遷移させる(ステップSS80)、同じく「クラスタ新設・統合終了通知」であったならば実行ステータスを「航跡計算中」に遷移させる(ステップS81)。
【0126】
このように、本装置では、キャンセルが可能な追尾処理装置において、キャンセル前にゲート判定処理を実施し、その内容を観測点情報入力装置に通知できる。観測点情報入力装置では、ゲート内外判定結果を得ることで、対象の観測点情報を入力した時に追尾計算にかかる時間を、キャンセル指示より前に、かつ、より正確に知ることができる。これは、追尾キャンセルの判断を指示するか否かをより正確に判断するための指針を得られる利点がある。
【0127】
また、キャンセルのための計算中に、実行中の追尾計算が影響をうけずにそのまま実行できる利点もある。
【0128】
本実施の形態では、ゲート判定中に観測点情報の入力をブロックする例で説明したが、ゲート判定部分中にも観測点情報の入力を受付けても、内部の状態数を増やすことで対応でき、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0129】
また、この時、ゲート観測IDを利用して、実施例1と同様の手順を用いることで、ゲート判定中でも処理のキャンセルを行うように装置を構成することが可能であり、この場合も、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0130】
実施の形態8.
以下、本発明の実施の形態8を図17を用いて説明する。図17はこの発明の実施の形態8の構成を示したブロック図である。図17では、図14の構成に、さらに、入力された観測点情報を一時的に保持する観測点情報一時記録手段23を加えて追尾処理装置を構成する。
【0131】
事前ゲート判定では、現在計算実行中の1つ前の情報を使ってゲート判定を行う。このため、実施の形態7では、事前ゲート判定の結果が確定前に、追尾計算が完了した場合には、観測点情報入力装置9に依頼して再度同じ観測点を入力させていた。この再入力情報を使って、完了したばかりの追尾計算を基に再度ゲート判定を実行していたが、この実施の形態では、事前ゲート判定対応型追尾計算制御手段20は、観測点情報入力装置9からの観測点情報を受け取った時に、その内容を観測点情報一時記録手段23に記録する。
【0132】
また、事前ゲート判定対応型追尾計算制御手段20は、「キャンセル有りゲート判定待ち状態」で、ゲート判定終了通知を受け取った時に、観測点情報一時記録手段23に記録された内容を新規の観測点情報とし、新たなゲート観測IDを設定して事前ゲート判定対応型ゲート判定手段22と事前ゲート判定対応型航跡計算表管理手段21に処理の開始を指示する。その後、「キャンセル判定待ち状態」に遷移する。これ以外の動作は実施の形態7と同じである。
【0133】
このように、本装置では、観測点情報を追尾処理内部で一時的に保持し、保持した情報を使うことで、観測点情報入力装置9から再度観測点情報を入力することなく、完了したばかりの追尾計算を基に再度ゲート判定を実行できる。これは、観測点情報入力装置9と追尾処理装置の間の通信を減らし、処理時間の短縮やシステム全体の処理負荷を軽減できる利点がある。
【0134】
実施の形態9.
図18はこの発明の実施の形態9の構成を示したブロック図である。図18では、図14の構成に事前ゲート判定対応型クラスタ表管理手段24と事前ゲート判定対応型クラスタ新設・統合手段25とを加えて追尾処理装置を構成する。
【0135】
図19は事前ゲート判定対応型クラスタ表管理手段24のフローチャート図である。事前ゲート判定対応型追尾計算制御手段20の動作は、基本的に実施の形態7と同じである。ただし、追尾計算の事前実行処理を待つ場所が、ゲート判定待ちではなく、クラスタ新設・統合待ちとなる。
【0136】
事前ゲート判定対応型航跡計算表管理手段21の動作も、基本的に実施の形態7と同じである。ただし、事前ゲート判定対応型追尾計算制御手段20に追尾計算の事前実行処理を通知する場所が、ゲート判定ではなく、クラスタ新設・統合待となる。
【0137】
事前ゲート判定対応型ゲート判定手段22は実施の形態7と同様にゲート判定計算を行うが、この後、事前ゲート判定対応型クラスタ新設・統合手段25に計算結果と、ゲート観測IDを伝えることが実施の形態7と異なる。
【0138】
事前ゲート判定対応型クラスタ新設・統合手段25は、事前ゲート判定対応型ゲート判定手段22からゲート判定結果とゲート観測IDを受け取ると、実施の形態7と同様にクラスタの新設・統合計算を行う。この計算終了時に、結果を事前ゲート判定対応型クラスタ表管理手段24にだけ書き込み、航跡計算手段7には計算結果と、伝達観測IDを伝えない。それ以外の動作は、伝達観測IDがゲート観測IDに置き換わるだけで、実施の形態7のクラスタ新設・統合手段6と同じである。
【0139】
事前ゲート判定対応型クラスタ表管理手段24の動作を図19を基に説明する。
【0140】
事前ゲート判定対応型クラスタ表管理手段24では、実施の形態1のクラスタ表管理手段4に加えて、事前ゲート判定用のフィールドを持つ。事前ゲート判定対応型クラスタ新設・統合手段25からの通知内容は、この事前ゲート判定用フィールドに記録する。
【0141】
事前ゲート判定対応型クラスタ表管理手段24では、事前ゲート判定対応型航跡計算表管理手段21経由で伝達される事前ゲート判定対応型追尾計算制御手段20からの航跡計算手段7で実行中の追尾計算をキャンセルする指示があった時に(ステップS92)、ローカル観測IDをゲート観測IDに置き換え、事前ゲート判定用フィールドの値を、更新フィールドにコピーする(ステップS92,S93)。
【0142】
その後で、事前ゲート判定対応型航跡計算表管理手段21経由で、ゲート観測IDに対する観測点情報を使った追尾計算の開始を航跡計算手段7に指示する。
【0143】
このように、本装置では、キャンセルが可能な追尾処理装置において、キャンセル前にゲート判定処理とクラスタ新設・統合を実施し、その内容を観測点情報入力装置9に通知できる。ゲート判定に加えて、クラスタ新設・統合情報を加えることで、追尾計算の基準となるより詳細な情報を提供できる利点がある。
【0144】
本実施の形態では、ゲート判定中およびクラスタ新設・統合中は、観測点情報の入力をブロックする例で説明したが、ゲート判定部分中にも観測点情報の入力を受付けても、内部の状態数を増やすことで対応でき、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0145】
また、この時、ゲート観測IDを利用して、実施の形態1と同様の手順を用いることで、ゲート判定中およびクラスタ新設・統合中でも処理のキャンセルを行うように装置を構成することが可能であり、この場合も、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0146】
本実施の形態では、実施の形態7に対する機能追加の例で説明したが、実施の形態8に対して事前ゲート判定対応型クラスタ表管理手段24と事前ゲート判定対応型クラスタ新設・統合手段25とを加えて追尾装置を構成しても本実施の形態と同様の効果を得ることができる。この場合、実施の形態8と同様に、観測点情報を追尾処理内部で一時的に保持し、保持した情報を使って、観測点情報入力装置 から再度観測点情報を入力することなく、完了したばかりの追尾計算を基に再度ゲート判定を実行できる。
【0147】
実施の形態10.
図20はこの発明の実施の形態10の構成を示したブロック図である。図20では、図18の構成に追尾時間予測手段17を加えて追尾装置を構成する。
【0148】
この実施の形態では、事前判定で算出したゲート判定とクラスタ新設・統合の情報を使って追尾時間予測手段17が航跡計算の実行時間を予測する。これ以外の動作については、実施の形態9と同様に動作する。
【0149】
このように、本装置では、キャンセルが可能な追尾処理装置において、キャンセル前にゲート判定処理とクラスタの新設・統合を実施し、その内容を基に追尾計算の予測時間を算出できる。これにより、キャンセル指示より前に、かつ、より正確に追尾計算の予測時間を算出することができる利点がある。
【0150】
本実施の形態では、実施の形態9に対する機能追加の例で説明したが、実施の形態7または実施の形態8に対して、追尾時間予測手段17を加えて追尾装置を構成しても同様の効果を得ることができる。
【0151】
実施の形態11.
図21はこの発明の実施の形態11の構成を示したブロック図である。図21では、図20の構成に追尾計算時間設定手段26と追尾キャンセル手段27を加えて追尾処理装置を構成する。
【0152】
この実施の形態では、実施の形態7で観測点情報入力装置9に問い合わせていた処理キャンセルの判定を、追尾キャンセル手段27が、追尾計算時間設定手段26に設定された判定条件と、追尾時間予測手段17が算出した航跡計算の予測時間とを比較して行う。追尾キャンセル手段27の判定結果を基に、事前ゲート判定対応型追尾計算制御手段20がキャンセルを行う方法は、実施の形態7と同じである。追尾計算時間設定手段26への判定条件の設定は、観測点情報入力装置9が行う。
【0153】
なお、追尾時間予測手段17での航跡計算の予測方法は、実施の形態10と同じである。
【0154】
このように、本装置では、観測点情報が入力された時に、実行中の追尾計算とは独立して追尾計算時間の予測を行い、与えられた時間制約条件を使って、追尾計算のキャンセルを判定することができる追尾処理装置を得られる利点がある。この装置では、観測点情報入力装置9への問合わせなしに、キャンセルを判断することができ、キャンセルまでの時間を短縮できる効果がある。また、キャンセルの判断に伴う通信を削減し、システム全体の効率を改善できる効果もある。
【0155】
本実施の形態では、実施の形態10に対する機能追加の例で説明したが、実施の形態7または実施の形態8に追尾時間予測手段17と追尾計算時間設定手段26と追尾キャンセル手段27とを加えて追尾装置を構成しても同様の効果を得ることができる。
【0156】
【発明の効果】
この発明は、外部から入力される観測点情報に対して観測IDを設定し、観測点情報に基づく追尾計算の制御を行う追尾計算制御手段であって、観測点情報が新規に入力された時点において、先に入力された観測点情報に基づく追尾計算が実行中の状態であった場合には、実行中の追尾計算をキャンセルし、新規に入力された観測点情報に基づく追尾計算を実行するように指示する追尾計算制御手段と、最新の上記観測IDを記憶する観測ID記憶手段と、追尾計算制御手段の制御に従って追尾計算を行い、現在計算中の観測IDをローカルIDとして保持して、観測ID記憶手段内の最新の観測IDとローカルIDとの比較を行って両者が一致した場合に追尾計算の処理を継続する追尾計算実行手段と、追尾計算で保持すべき情報を追尾計算中の更新用情報と計算済みの既存情報とに分けて管理するクラスタ表管理手段と、追尾計算実行手段の上記追尾計算の処理の実行状態を管理するとともに、追尾計算制御手段から追尾計算のキャンセルの指示が入力された場合に、クラスタ表管理手段に対して、追尾計算中の更新用情報の破棄を指示する航跡計算表管理手段とを備えた追尾処理装置であるので、追尾処理の計算中に、新たな観測点情報が入力されたときに、現在の計算をキャンセルし、新しい観測点情報を使って追尾計算を再開することができるため、例えば、独立に動作する複数センサからある時点で集中して観測点情報が到着してしまうような場合にも、リアルタイム要求を満たしながら、かつ、精度の高い追尾処理を行うことができる。
【0157】
また、追尾計算実行手段による観測IDとローカルIDとの比較タイミングを設定する観測ID比較条件設定手段をさらに備えているので、観測ID比較条件設定手段により、キャンセル判定のタイミングを任意に設定できるようになり、外部装置の設計を柔軟に行うことができる利点がある。
【0158】
また、観測点情報を追尾計算制御手段に入力する外部装置に対して所定の情報をフィードバックさせるフィードバック手段と、フィードバックさせる所定の情報を指定する通知情報設定手段とをさらに備えているので、観測点情報を出力する外部装置に対して、追尾処理装置内の任意の情報を提供することができ、これにより、観測点を出力する装置、すなわち、追尾キャンセルを指示する装置で、判断基準を増やし、より正確な追尾処理の状況を把握できる利点がある。
【0159】
また、各観測点情報の追尾計算の完了またはキャンセルを示す追尾計算履歴を記録する計算履歴記録手段と、入力された全観測点情報を記録する観測点情報蓄積手段と、追尾計算実行手段により得られた航跡の計算結果を記録する追尾計算結果蓄積手段とをさらに備えているので、追尾処理をキャンセルしたか否か、装置への入力情報、装置の計算結果を記録することができ、これにより、追尾処理のキャンセルの判断が正しかったかを検証するための情報を収集でき、追尾キャンセル方法の改善を行う際に、判断基準となる情報を収集できる利点がある。
【0160】
また、追尾計算実行手段が、入力された観測点情報による観測点が目標の予測位置範囲内に含まれるか否かを判定するゲート判定部と、ゲート判定部のゲート内外判定結果に基づき、観測点が予測位置範囲に含まれない場合に観測点による新しいクラスタを生成し、また、別のクラスタに含まれる複数の航跡が共通の観測点を有する場合にそれらのクラスタを統合するとともに、クラスタに含まれる仮説数及び航跡数の情報を出力するクラスタ新設・統合部と、を有しており、追尾処理装置が、ゲート内外判定結果とクラスタに含まれる仮説数及び航跡数の情報とを用いて、入力された観測点情報に対する追尾計算にかかる時間を予測する追尾時間予測手段をさらに備えているので、現在実行中の追尾計算にかかる時間をより正確に推測できる利点がある。
【0161】
また、追尾計算にかかった時間を計測する追尾時間計測手段と、追尾時間予測手段の予測時間と追尾時間計測手段の計測時間とを比較して、追尾時間予測手段へ予測の修正を指示する追尾予測修正手段とをさらに備えているので、追尾計算の予測時間と実際にかかった時間とを比較することで、追尾計算の予測をより正確に推測することができる利点がある。
【0162】
また、追尾計算制御手段が、観測点情報が入力された時に、ゲート判定部によるゲート判定処理を、追尾計算のキャンセル処理と独立して事前に行うように追尾計算実行手段に指示する第一の事前ゲート判定対応機能をさらに備え、追尾計算実行手段が、第一の事前ゲート判定対応機能による上記指示に基づいて、ゲート判定処理をキャンセル処理と独立して事前に行い、判定結果を航跡計算表管理手段に記録するので、追尾計算実行手段が、指示に基づいて、ゲート判定処理をキャンセル処理と独立して事前に行い、判定結果を航跡計算表管理手段に一時的に記録するので、追尾処理をキャンセルする前にゲート判定処理を行うことにより、それで得られるゲート内外判定結果から追尾時間にかかる時間をキャンセル指示より前に、かつ、より正確に知ることができる。
【0163】
また、入力された観測点情報を一時的に保持する観測点情報一時記録手段をさらに備えているので、観測点情報を一時的に保持して、保持した情報を使うことで、観測点を入力する外部装置から再度観測点情報を入力することなく、完了したばかりの追尾計算を基に再度ゲート判定を実行することができ、外部装置と追尾処理装置との間の通信を減らし、処理時間の短縮やシステム全体の処理負荷を軽減できる利点がある。
【0164】
また、追尾計算制御手段が、観測点情報が入力された時に、ゲート判定処理及び上記クラスタ新設・統合処理を、追尾計算のキャンセル処理と独立して事前に行うように追尾計算実行手段に指示する第二の事前ゲート判定対応機能をさらに備え、追尾計算実行手段が、第二の事前ゲート判定対応機能による上記指示に基づいて、ゲート判定及びクラスタ新設・統合処理をキャンセル処理と独立して事前に行い、ゲート判定結果を航跡計算表管理手段に記録するとともに、クラスタ新設・統合結果をクラスタ表管理手段に記録するので、キャンセル前にゲート判定とクラスタの新設・統合処理を実施し、その内容を基に追尾計算の予測時間を算出でき、これにより、キャンセル指示より前に、かつ、より正確に追尾計算の予測時間を算出することができる利点がある。
【0165】
また、ゲート判定処理結果及びクラスタ新設・統合処理結果を用いて、入力された観測点情報に対する追尾計算にかかる時間を予測する第二の追尾時間予測手段をさらに備えているので、キャンセル指示より前に、かつ、より正確に追尾計算の予測時間を算出することができる。
【0166】
また、追尾計算終了までの時間を設定する追尾計算時間設定手段と、追尾処理装置内の情報に基づいて追尾計算をキャンセルする追尾キャンセル手段とをさらに備えているので、実行中の追尾計算とは独立して追尾計算時間の予測を行い、与えられた時間制約条件を使って、追尾計算のキャンセルを判定することができるので、外部装置への問い合わせなしに、キャンセルを判断することができ、キャンセルまでの時間を短縮でき、さらに、外部装置との間のキャンセルの判断に伴う通信を削減できるので、システム全体の効率を改善できる利点がある。
【0167】
また、この発明は、外部から入力される観測点情報に対して観測IDを設定し、観測点情報が新規に入力された時点において、先に入力された観測点情報に基づく追尾計算が実行中の状態であった場合には、実行中の追尾計算をキャンセルし、新規に入力された観測点情報に基づく追尾計算を実行するように指示することにより、追尾計算の制御を行う追尾計算制御工程と、最新の観測IDを記憶する観測ID記憶工程と、観測点情報に基づく追尾計算を行い、現在計算中の観測IDをローカルIDとして設定して、記憶されている観測IDとローカルIDとの比較を行って両者が一致した場合に追尾計算の処理を継続する追尾計算実行工程と、追尾計算で保持すべき情報を追尾計算中の更新用情報と計算済みの既存情報とに分けて管理するクラスタ表管理工程と、追尾計算実行工程の追尾計算の処理の実行状態を管理するとともに、追尾計算制御工程における追尾計算のキャンセルの指示が入力された場合に、クラスタ表管理工程における上記追尾計算中の更新用情報の破棄を指示する航跡計算表管理工程とを備えた追尾処理方法であるので、追尾処理を計算中に、新たな観測点情報が入力されたときに、現在の計算をキャンセルし、新しい観測点情報を使って追尾計算を再開することができるため、例えば、独立に動作する複数センサからある時点で集中して観測点情報が到着してしまうような場合にも、リアルタイム要求を満たしながら、かつ、精度の高い追尾処理を行うことができる。
【0168】
また、追尾計算実行工程による観測IDとローカルIDとの比較を行うタイミングを設定する観測ID比較条件設定工程をさらに備えているので、観測ID比較条件設定工程により、キャンセル判定のタイミングを任意に設定できるようになり、外部装置の設計を柔軟に行うことができる利点がある。
【0169】
また、追尾計算制御工程において観測点情報を外部から入力する外部装置に対してフィードバックさせる情報を指定する通知情報設定工程をさらに備えているので、観測点情報を出力する外部装置に対して、追尾処理装置内の任意の情報を提供することができ、これにより、観測点を出力する外部装置、すなわち、追尾キャンセルを指示する装置で、判断基準を増やし、より正確な追尾処理の状況を把握できる利点がある。
【0170】
また、各観測点情報の追尾計算の完了またはキャンセルを示す追尾計算履歴を記録する計算履歴記録工程と、入力された全観測点情報を記録する観測点情報蓄積工程と、追尾計算実行手段により得られた航跡の計算結果を記録する追尾計算結果蓄積工程とをさらに備えているので、追尾処理をキャンセルしたか否か、装置への入力情報、装置の計算結果を記録することができ、これにより、追尾処理のキャンセルの判断が正しかったかを検証するための情報を収集でき、追尾キャンセル方法の改善を行う際に、判断基準となる情報を収集できる利点がある。
【0171】
また、追尾計算実行工程が、入力された観測点情報による観測点が目標の予測位置範囲内に含まれるか否かを判定するゲート判定ステップと、ゲート判定ステップのゲート内外判定結果に基づき、観測点が予測位置範囲に含まれない場合に観測点による新しいクラスタを生成し、また、別のクラスタに含まれる複数の航跡が共通の観測点を有する場合にそれらのクラスタを統合するとともに、クラスタに含まれる仮説数及び航跡数の情報を出力するクラスタ新設・統合ステップと、を有しており、追尾処理方法が、ゲート内外判定結果とクラスタに含まれる仮説数及び航跡数の情報とを用いて、入力された観測点情報に対する追尾計算にかかる時間を予測する追尾時間予測工程をさらに備えているので、現在実行中の追尾計算にかかる時間をより正確に推測できる利点がある。
【0172】
また、追尾計算にかかった時間を計測する追尾時間計測工程と、追尾時間予測工程の予測時間と追尾時間計測工程の計測時間とを比較して、追尾時間予測工程における予測の修正を指示する追尾予測修正工程とをさらに備えているので、追尾計算の予測時間と実際にかかった時間とを比較することで、追尾計算の予測をより正確に推測することができる利点がある。
【0173】
また、追尾計算制御工程が、観測点情報が入力された時に、ゲート判定ステップによるゲート判定処理を、追尾計算の上記キャンセル処理と独立して、追尾計算実行工程において事前に行うように指示する第一の事前ゲート判定対応ステップをさらに備え、追尾計算実行工程において、第一の事前ゲート判定対応ステップによる上記指示に基づいて、ゲート判定処理をキャンセル処理と独立して事前に行い、判定結果を航跡計算表管理工程において記録するので、追尾処理をキャンセルする前にゲート判定処理を行うことにより、それで得られるゲート内外判定結果から追尾時間にかかる時間をキャンセル指示より前に、かつ、より正確に知ることができる。
【0174】
また、入力された観測点情報を一時的に保持する観測点情報一時記録工程をさらに備えているので、観測点情報を一時的に保持して、保持した情報を使うことで、観測点を入力する外部装置から再度観測点情報を入力することなく、完了したばかりの追尾計算を基に再度ゲート判定を実行することができ、外部装置と追尾処理装置との間の通信を減らし、処理時間の短縮やシステム全体の処理負荷を軽減できる利点がある。
【0175】
また、追尾計算制御工程が、観測点情報が入力された時に、ゲート判定処理及びクラスタ新設・統合処理を、追尾計算のキャンセル処理と独立して事前に行うように追尾計算実行手段に指示する第二の事前ゲート判定対応ステップをさらに備え、追尾計算実行工程において、第二の事前ゲート判定対応ステップによる上記指示に基づいて、ゲート判定及びクラスタ新設・統合処理をキャンセル処理と独立して事前に行い、ゲート判定結果を航跡計算表管理工程において記録するとともに、クラスタ新設・統合結果をクラスタ表管理工程において記録するので、キャンセル前にゲート判定とクラスタの新設・統合処理を実施し、その内容を基に追尾計算の予測時間を算出でき、これにより、キャンセル指示より前に、かつ、より正確に追尾計算の予測時間を算出することができる利点がある。
【0176】
また、ゲート判定処理結果及びクラスタ新設・統合処理結果を用いて、入力された観測点情報に対する追尾計算にかかる時間を予測する第二の追尾時間予測工程をさらに備えているので、キャンセル指示より前に、かつ、より正確に追尾計算の予測時間を算出することができる。
【0177】
また、追尾計算終了までの時間を設定する追尾計算時間設定工程と、追尾処理装置内の情報に基づいて追尾計算をキャンセルする追尾キャンセル工程とをさらに備えているので、実行中の追尾計算とは独立して追尾計算時間の予測を行い、与えられた時間制約条件を使って、追尾計算のキャンセルを判定することができるので、外部装置への問い合わせなしに、キャンセルを判断することができ、キャンセルまでの時間を短縮でき、さらに、外部装置との間のキャンセルの判断に伴う通信を削減できるので、システム全体の効率を改善できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係わる追尾処理装置の構成を示したブロック図である。
【図2】 本発明の実施の形態1に係わる追尾処理装置における追尾計算制御手段の動作を示したフローチャートである。
【図3】 本発明の実施の形態1に係わる追尾処理装置における航跡計算表管理手段の動作を示したフローチャートである。
【図4】 本発明の実施の形態1に係わる追尾処理装置におけるクラスタ表管理手段の動作を示したフローチャートである。
【図5】 本発明の実施の形態1に係わる追尾処理装置におけるゲート判定手段とクラスタ新設・統合手段と航跡計算手段の動作を示したフローチャートである。
【図6】 多目標追尾計算の基本的な流れを示す図である。
【図7】 本発明の実施の形態1に係わる追尾処理装置における航跡計算表管理手段が内部で情報を保持する航跡計算テーブルの1例を示した説明図である。
【図8】 本発明の実施の形態1に係わる追尾処理装置におけるクラスタ表管理手段が保持する情報の1例を示した説明図である。
【図9】 本発明の実施の形態2に係わる追尾処理装置の構成を示したブロック図である。
【図10】 本発明の実施の形態3に係わる追尾処理装置の構成を示したブロック図である。
【図11】 本発明の実施の形態4に係わる追尾処理装置の構成を示したブロック図である。
【図12】 本発明の実施の形態5に係わる追尾処理装置の構成を示したブロック図である。
【図13】 本発明の実施の形態6に係わる追尾処理装置の構成を示したブロック図である。
【図14】 本発明の実施の形態7に係わる追尾処理装置の構成を示したブロック図である。
【図15】 本発明の実施の形態1に係わる追尾処理装置における事前ゲート判定対応型追尾計算制御手段の動作を示したフローチャートである。
【図16】 本発明の実施の形態1に係わる追尾処理装置における事前ゲート判定対応型航跡計算表管理手段の動作を示したフローチャートである。
【図17】 本発明の実施の形態8に係わる追尾処理装置の構成を示したブロック図である。
【図18】 本発明の実施の形態9に係わる追尾処理装置の構成を示したブロック図である。
【図19】 本発明の実施の形態9に係わる追尾処理装置における事前ゲート判定対応型クラスタ表管理手段の動作を示したフローチャートである。
【図20】 本発明の実施の形態10に係わる追尾処理装置の構成を示したブロック図である。
【図21】 本発明の実施の形態11に係わる追尾処理装置の構成を示したブロック図である。
【符号の説明】
1 追尾処理装置、2 追尾計算制御手段、3 航跡計算表管理手段、4 クラスタ表管理手段、5 ゲート判定手段、6 クラスタ新設・統合手段、7 航跡計算手段、8 航跡決定手段、9 観測点情報入力手段、10 航跡表示装置、11 追尾計算情報通知手段、12 観測ID比較条件設定手段、13 通知情報設定手段、14 計算履歴記録手段、15 観測点情報蓄積手段、16 追尾計算結果蓄積手段、17 追尾時間予測手段、18 追尾時間計測手段、19追尾予測修正手段、20 事前ゲート判定対応型追尾計算制御手段、21 事前ゲート判定対応型航跡計算表管理手段、22 事前ゲート判定対応型ゲート判定手段、23 観測点情報一時記録手段、24 事前ゲート判定対応型クラスタ表管理手段、25 事前ゲート判定対応型クラスタ新設・統合手段、26 追尾計算時間設定手段。

Claims (22)

  1. 外部から入力される観測点情報に対して観測IDを設定し、上記観測点情報に基づく追尾計算の制御を行う追尾計算制御手段であって、上記観測点情報が新規に入力された時点において、先に入力された観測点情報に基づく追尾計算が実行中の状態であった場合には、実行中の上記追尾計算をキャンセルし、新規に入力された上記観測点情報に基づく追尾計算を実行するように制御する追尾計算制御手段と、
    最新の上記観測IDを記憶する観測ID記憶手段と、
    上記追尾計算制御手段の制御に従って追尾計算を行い、現在計算中の観測IDをローカルIDとして保持して、上記観測ID記憶手段内の最新の上記観測IDと上記ローカルIDとの比較を追尾計算中の所定のタイミングで行って両者が一致した場合に追尾計算の処理を継続し、一致しない場合には処理を中断する追尾計算実行手段と、
    上記追尾計算で保持すべき情報を追尾計算中の更新用情報と計算済みの既存情報とに分けて管理するクラスタ表管理手段と、
    上記追尾計算実行手段の上記追尾計算の処理の実行状態を管理するとともに、上記追尾計算制御手段から上記追尾計算のキャンセルの指示が入力された場合に、上記クラスタ表管理手段に対して、上記追尾計算中の上記更新用情報の破棄を指示する航跡計算表管理手段と
    を備えたことを特徴とする追尾処理装置。
  2. 上記追尾計算実行手段による上記観測IDと上記ローカルIDとの比較のタイミングを設定する観測ID比較条件設定手段を
    さらに備えたことを特徴とする請求項1記載の追尾処理装置。
  3. 上記観測点情報を上記追尾計算制御手段に入力する外部装置に対して所定の情報をフィードバックさせるフィードバック手段と、
    フィードバックさせる上記所定の情報を指定する通知情報設定手段と
    をさらに備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の追尾処理装置。
  4. 各上記観測点情報の追尾計算の完了またはキャンセルを示す追尾計算履歴を記録する計算履歴記録手段と、
    入力された全観測点情報を記録する観測点情報蓄積手段と、
    上記追尾計算実行手段により得られた航跡の計算結果を記録する追尾計算結果蓄積手段と
    をさらに備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の追尾処理装置。
  5. 上記追尾計算実行手段が、
    入力された観測点情報による観測点が目標の予測位置範囲内に含まれるか否かを判定するゲート判定部と、
    上記ゲート判定部のゲート内外判定結果に基づき、上記観測点が上記予測位置範囲に含まれない場合に上記観測点による新しいクラスタを生成し、また、別のクラスタに含まれる複数の航跡が共通の観測点を有する場合にそれらのクラスタを統合するとともに、上記クラスタに含まれる仮説数及び航跡数の情報を出力するクラスタ新設・統合部と、
    を有しており、
    上記追尾処理装置が、
    上記ゲート内外判定結果と上記クラスタに含まれる仮説数及び航跡数の情報とを用いて、入力された上記観測点情報に対する追尾計算にかかる時間を予測する追尾時間予測手段を
    さらに備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の追尾処理装置。
  6. 追尾計算にかかった時間を計測する追尾時間計測手段と、
    上記追尾時間予測手段の予測時間と上記追尾時間計測手段の計測時間とを比較して、上記追尾時間予測手段へ予測の修正を指示する追尾予測修正手段と
    をさらに備えたことを特徴とする請求項5記載の追尾処理装置。
  7. 上記追尾計算制御手段が、観測点情報が入力された時に、上記ゲート判定部によるゲート判定処理を、追尾計算の上記キャンセル処理と独立して事前に行うように上記追尾計算実行手段に指示する第一の事前ゲート判定対応機能をさらに備え、
    上記追尾計算実行手段が、上記第一の事前ゲート判定対応機能による上記指示に基づいて、上記ゲート判定処理をキャンセル処理と独立して事前に行い、判定結果を上記航跡計算表管理手段に記録することを特徴とする請求項5または6に記載の追尾処理装置。
  8. 入力された観測点情報を一時的に保持する観測点情報一時記録手段を
    さらに備えたことを特徴とする請求項に記載の追尾処理装置。
  9. 上記追尾計算制御手段が、観測点情報が入力された時に、上記ゲート判定処理及び上記クラスタ新設・統合処理を、追尾計算の上記キャンセル処理と独立して事前に行うように上記追尾計算実行手段に指示する第二の事前ゲート判定対応機能をさらに備え、
    上記追尾計算実行手段が、上記第二の事前ゲート判定対応機能による上記指示に基づいて、上記ゲート判定及びクラスタ新設・統合処理をキャンセル処理と独立して事前に行い、ゲート判定結果を上記航跡計算表管理手段に記録するとともに、上記クラスタ新設・統合結果を上記クラスタ表管理手段に記録することを特徴とする請求項7または8に記載の追尾処理装置。
  10. 上記ゲート判定処理結果及び上記クラスタ新設・統合処理結果を用いて、入力された観測点情報に対する追尾計算にかかる時間を予測する第二の追尾時間予測手段をさらに備えたことを特徴とする請求項9記載の追尾処理装置。
  11. 追尾計算終了までの時間を設定する追尾計算時間設定手段と、
    追尾処理装置内の情報に基づいて追尾計算をキャンセルする追尾キャンセル手段と
    をさらに備えたことを特徴とする請求項10記載の追尾処理装置。
  12. 外部から入力される観測点情報に対して観測IDを設定し、上記観測点情報が新規に入力された時点において、先に入力された観測点情報に基づく追尾計算が実行中の状態であった場合には、実行中の上記追尾計算をキャンセルし、新規に入力された上記観測点情報に基づく追尾計算を実行するように指示することにより、追尾計算の制御を行う追尾計算制御工程と、
    最新の上記観測IDを記憶する観測ID記憶工程と、
    上記観測点情報に基づく追尾計算を行い、現在計算中の観測IDをローカルIDとして設定して、記憶されている上記観測IDと上記ローカルIDとの比較を行って両者が一致した場合に追尾計算の処理を継続する追尾計算実行工程と、
    上記追尾計算で保持すべき情報を追尾計算中の更新用情報と計算済みの既存情報とに分けて管理するクラスタ表管理工程と、
    上記追尾計算実行工程の上記追尾計算の処理の実行状態を管理するとともに、上記追尾計算制御工程における上記追尾計算のキャンセルの指示が入力された場合に、上記クラスタ表管理工程における上記追尾計算中の上記更新用情報の破棄を指示する航跡計算表管理工程と
    を備えたことを特徴とする追尾処理方法。
  13. 上記追尾計算実行工程による上記観測IDと上記ローカルIDとの比較を行うタイミングを設定する観測ID比較条件設定工程を
    さらに備えたことを特徴とする請求項12記載の追尾処理方法。
  14. 上記追尾計算制御工程において上記観測点情報を外部から入力する外部装置に対してフィードバックさせる情報を指定する通知情報設定工程
    さらに備えたことを特徴とする請求項12または13に記載の追尾処理方法。
  15. 各上記観測点情報の追尾計算の完了またはキャンセルを示す追尾計算履歴を記録する計算履歴記録工程と、
    入力された全観測点情報を記録する観測点情報蓄積工程と、
    上記追尾計算実行手段により得られた航跡の計算結果を記録する追尾計算結果蓄積工程と
    をさらに備えたことを特徴とする請求項12ないし14のいずれかに記載の追尾処理方法。
  16. 上記追尾計算実行工程が、
    入力された観測点情報による観測点が目標の予測位置範囲内に含まれるか否かを判定するゲート判定ステップと、
    上記ゲート判定ステップのゲート内外判定結果に基づき、上記観測点が上記予測位置範囲に含まれない場合に上記観測点による新しいクラスタを生成し、また、別のクラスタに含まれる複数の航跡が共通の観測点を有する場合にそれらのクラスタを統合するとともに、上記クラスタに含まれる仮説数及び航跡数の情報を出力するクラスタ新設・統合ステップと、
    を有しており、
    上記追尾処理方法が、
    上記ゲート内外判定結果と上記クラスタに含まれる仮説数及び航跡数の情報とを用いて、入力された上記観測点情報に対する追尾計算にかかる時間を予測する追尾時間予測工程を
    さらに備えたことを特徴とする請求項12ないし15のいずれかに記載の追尾処理方法。
  17. 追尾計算にかかった時間を計測する追尾時間計測工程と、
    上記追尾時間予測工程の予測時間と上記追尾時間計測工程の計測時間とを比較して、上記追尾時間予測工程における予測の修正を指示する追尾予測修正工程と
    をさらに備えたことを特徴とする請求項16記載の追尾処理方法。
  18. 上記追尾計算制御工程が、観測点情報が入力された時に、上記ゲート判定ステップによるゲート判定処理を、追尾計算の上記キャンセル処理と独立して、上記追尾計算実行工程において事前に行うように指示する第一の事前ゲート判定対応ステップをさらに備え、
    上記追尾計算実行工程において、上記第一の事前ゲート判定対応ステップによる上記指示に基づいて、上記ゲート判定処理をキャンセル処理と独立して事前に行い、判定結果を上記航跡計算表管理工程において記録することを特徴とする請求項16または17に記載の追尾処理方法。
  19. 入力された観測点情報を一時的に保持する観測点情報一時記録工程を
    さらに備えたことを特徴とする請求項18に記載の追尾処理方法。
  20. 上記追尾計算制御工程が、観測点情報が入力された時に、上記ゲート判定処理及び上記クラスタ新設・統合処理を、追尾計算の上記キャンセル処理と独立して事前に行うように上記追尾計算実行手段に指示する第二の事前ゲート判定対応ステップをさらに備え、
    上記追尾計算実行工程において、上記第二の事前ゲート判定対応ステップによる上記指示に基づいて、上記ゲート判定及びクラスタ新設・統合処理をキャンセル処理と独立して事前に行い、ゲート判定結果を上記航跡計算表管理工程において記録するとともに、上記クラスタ新設・統合結果を上記クラスタ表管理工程において記録することを特徴とする請求項18または19に記載の追尾処理方法。
  21. 上記ゲート判定処理結果及び上記クラスタ新設・統合処理結果を用いて、入力された観測点情報に対する追尾計算にかかる時間を予測する第二の追尾時間予測工程をさらに備えたことを特徴とする請求項20記載の追尾処理方法。
  22. 追尾計算終了までの時間を設定する追尾計算時間設定工程と、
    追尾処理装置内の情報に基づいて追尾計算をキャンセルする追尾キャンセル工程と
    をさらに備えたことを特徴とする請求項21記載の追尾処理方法。
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