JP3861941B2 - Oil composition containing highly unsaturated fatty acid with improved hydration - Google Patents

Oil composition containing highly unsaturated fatty acid with improved hydration Download PDF

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Description

【0001】
【産業の属する技術分野】
本発明は、水和性を高めた部分グリセリドを主体とした高度不飽和脂肪酸含有油脂組成物に関する。
本発明において、高度不飽和脂肪酸(以下「PUFA」と略称することもある。)は、エイコサペンタエン酸(以下「EPA」と略称することもある。)やドコサヘキサエン酸(以下「DHA」と略称することもある。)などの1分子あたり18個以上の炭素原子と3個以上の二重結合を有する脂肪酸を意味する。
また、本発明において、部分グリセリドはモノグリセリドやジグリセリドのように、グリセリン1分子に1または2分子の脂肪酸がエステル結合したものを意味する。
【0002】
【従来の技術】
近年EPAやDHAに代表されるPUFAの生理作用が明らかにされるのに伴い、食品や医療品などにもこれらPUFAが広く利用されるようになった。しかし、一般にPUFAは天然ではトリグリセリド中に存在しているため水に対する親和性が低く、そのままでは食品に幅広く応用することができないという問題があった。
【0003】
この問題は乳化剤を併用することによってある程度解決することができるが、PUFA自体に乳化性を付与することができれば、十分な効果を発揮するだけの量のPUFAを食品などに添加する上で極めて有利である。
【0004】
このような考えに基づいた油脂として「部分グリセリド含有油脂」という考え方がある。これは部分グリセリド、特にモノグリセリドが乳化剤としての性質を有することから、PUFA含有油脂に対してリパーゼなどで加水分解反応あるいはグリセロリシス反応を行い、部分グリセリドを生成することによって油脂自体に乳化性を付与するものである。このような報告例として特開平8−60181(加水分解反応)や特開平8−214892(グリセロリシス反応)がある。しかしこれらの方法では原料油を構成脂肪酸まで分解しないため、例えば前者ではDHA濃度60%強までしか濃縮されなかった。また後者の方法では原料と比較して基本的にPUFAの濃縮が無いなど、PUFAの含有量の点で問題があった。
【0005】
PUFAの濃縮については、ウィンタリングやリパーゼによる加水分解法など種々の方法が盛んに研究されてきた。しかし、例えばウィンタリングではDHA濃度35%程度が限界とされているなど、特定のPUFAを非常に高い濃度で含有する油脂を得るには問題があった。
【0006】
一方、PUFA含有油脂を構成脂肪酸にまで分解した場合には、超臨界流体抽出法、尿素付加法、分子蒸留法、クロマトグラフ法などにより比較的容易に高度な濃縮が可能であることが知られている。このようにして濃縮されたPUFAとグリセリンからリパーゼの存在下、油脂を調製した例として長田ら〔日本水産学会誌,57,119−125(1991)〕の報告や、特開平5−95792などがある。これらの方法によれば非常に高濃度にPUFAを含有した油脂を得ることが可能であり、しかもリパーゼを用いると常温常圧で反応が進行するため、熱などによって酸化しやすいPUFAに適用しても品質の高い油脂を得ることが期待できる。しかし、前者の方法は合成効率が低く、未反応の脂肪酸が20〜30%存在した。また後者の方法で得られる油脂は高純度のトリグリセリドなので、その構造上水に対する親和性は期待できなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は高度不飽和脂肪酸を高濃度に含有し、なおかつ水に対する親和性を有する油脂を提供することを目的とする。本発明は、例えば透明性の高い飲料の用途に供するのに適した、水和性を高め非常に高濃度にPUFAを含有した油脂を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、高純度原料由来の、部分グリセリド(モノグリセリドおよびジグリセリド)の合計がトリグリセリドより多いグリセリド組成をもつことを特徴とする水和性を高めた高度不飽和脂肪酸含有油脂組成物を要旨としている。
本発明の水和性を高めた高度不飽和脂肪酸含有油脂組成物は、リパーゼの存在下、高度不飽和脂肪酸あるいはそのアルコールエステルに対して過剰量のグリセリンを添加して反応を行うことによって製造することができる。
【0009】
また、本反応における高度不飽和脂肪酸あるいはそのアルコールエステルは、公知の濃縮方法、例えば超臨界流体抽出法、尿素付加法、分子蒸留法、クロマトグラフ法などにより高度に濃縮されたものでも反応を進行させることができる。さらにまた、本反応では高度不飽和脂肪酸あるいはそのアルコールエステルとグリセリンの反応によって、部分グリセリドを主体とした油脂が生成する。その際、水あるいはアルコールが副産物として生じるが、これら副産物は逆反応の基質となり、反応の進行を妨げることがある。このとき、反応系を減圧条件下に置くことによって反応がより進行し、目的とする油脂を効率的に得ることができる。
【0010】
すなわち本発明は、リパーゼの存在下、必要により減圧条件下で、高純度の高度不飽和脂肪酸あるいはそのアルコールエステルと過剰量のグリセリンとを反応させることによって生成した、部分グリセリド(モノグリセリドおよびジグリセリド)の合計がトリグリセリドより多いグリセリド組成をもつことを特徴とする水和性を高めた高度不飽和脂肪酸含有油脂組成物を要旨としている。
【0011】
すなわち本発明の水和性を高めた高度不飽和脂肪酸含有油脂組成物は、リパーゼの存在下、高度に濃縮された高度不飽和脂肪酸あるいはそのアルコールエステルと過剰量のグリセリンとの反応によって生成することを特徴とする、グリセリドのうち部分グリセリドの合計がトリグリセリドより多いことを特徴とする高度不飽和脂肪酸含有油脂組成物の製造方法である。
以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に用いる高度不飽和脂肪酸あるいはそのアルコールエステルは、アラキドン酸(C20:4ω6)、EPA(C20:5ω3)、DHA(C22:6ω3)などのPUFAを含有するものであればどのようなものでも良い。このようなPUFAはイワシ、マグロなどの魚類や、甲殻類などの海産動物、ある種の微生物が生産することが知られている。例えばマグロ油ではパルミチン酸14.6%、オレイン酸17.2%に対して、DHA22.0%と大量に含まれていることが知られている。
【0013】
PUFAは天然ではトリグリセリドとして存在するため、本発明に使用するには構成脂肪酸まで分解し、遊離脂肪酸あるいはそのアルコールエステルに変換する必要がある。遊離脂肪酸は公知の方法、すなわちケン化やリパーゼによる加水分解などによって容易に得ることができる。また、脂肪酸のアルコールエステルも公知の方法、すなわちアルコーリシス反応によって容易に得ることができる。このとき用いるアルコールは一価のアルコールならどのようなものでも良いが、用途に応じて選択することもできる。例えば食品として利用する場合にはエタノールを選択することが望ましい。
【0014】
本発明においては、出発原料が高度不飽和脂肪酸あるいはそのアルコールエステルの形であるため、40%以上の任意の濃度に、好ましくは60%以上の任意の濃度に公知の濃縮法で精製することができる。すなわち、上記のようにして得た遊離脂肪酸あるいはそのアルコールエステルは、超臨界流体抽出法、尿素付加法、分子蒸留法、クロマトグラフ法などの公知の濃縮法によって、任意の濃度に精製して本発明に使用することができる。例えばDHAであれば、加水分解法によるDHA濃縮の限界である約60%を超えた高濃度に濃縮することも可能であるし、必要に応じて90%以上の高純度まで精製してもよい。例えば、透明飲料などのように多量の油脂を添加できない食品に利用する場合は、高純度に精製した原料の利用が望ましい。
【0015】
本発明に用いるグリセリンは市販されていて容易に入手できるものを利用することができる。
【0016】
本発明に用いるリパーゼは、高度不飽和脂肪酸あるいはそのアルコールエステルとグリセリンの反応を触媒してグリセリドを生成するものであればどのようなものでもよいが、Pseudomonas sp.やChromobacterium viscosumRhizopus delemarなどの微生物に由来するリパーゼが好ましい例として例示される。これらはいずれも市販されていて容易に入手可能である。これらのリパーゼは必要に応じてセライトや炭酸カルシウム、イオン交換樹脂などの坦体に固定化して利用することができる。
【0017】
リパーゼの添加量は、高度不飽和脂肪酸あるいはそのアルコールエステル1モルに対して1万ユニット以上、望ましくは50万ユニット以上添加する。リパーゼ反応はリパーゼが失活しない温度において進行する。この温度はリパーゼの種類や固定化の有無によって変化するので一概には言えないが、利用するリパーゼに応じて適宜選択すればよい。例えば、Pseudomonas sp.リパーゼを炭酸カルシウムに固定化したリパーゼを用いた場合には25℃前後が適している。
【0018】
本発明における高度不飽和脂肪酸あるいはそのアルコールエステルに対するグリセリンの量比は、グリセリンが過剰になるように加えなければならず、モル比で30倍以上添加することが望ましい。
【0019】
上記の方法によって得られた油脂中に存在する未反応のグリセリンや脂肪酸は公知の方法、例えばアルカリ脱酸、水蒸気蒸留、溶剤抽出、イオン交換樹脂などの方法で除去することができる。このようにしてグリセリド部を分取することによって、上記の目的を達成した油脂を得ることができる。
【0020】
なお、脂質組成の分析は次のようにして行うことができる。すなわち、反応物からグリセリンや遊離脂肪酸を除去した後にクロマロッド−SIII(ヤトロン製)にスポットし、ヘキサン/ジエチルエーテル/酢酸(87:13:0.2)で1回目の展開を行う。この条件では部分グリセリドは原点からあまり動かないが、アルコールエステルとトリグリセリドは分離する。イアトロスキャン(ヤトロン製)によってアルコールエステルとトリグリセリドのピークのみ分析したのち、クロロホルム/アセトン(98:2)で2回目の展開を行うと、部分グリセリドは1,3−ジグリセリド、1,2−ジグリセリド、2−モノグリセリド、1−モノグリセリドの順で分離するので、これを分析する。
【0021】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、これらの実施例によって本発明はなんら限定されるものではない。
【0022】
実施例1
純度90%以上のDHAエチルエステル(以下、「DHA−EE」と略称する。)とグリセリンをモル比1:50で混合し、ここに炭酸カルシウムに固定化したPseudomonas sp.由来リパーゼを加えた。固定化リパーゼはDHA−EE 0.001モルに対して4000ユニットを添加した。固定化リパーゼはリパーゼの水溶液を炭酸カルシウムの微粉末と室温で約1時間混合、ろ過後、残渣を冷アセトンで洗浄し、減圧乾燥して調製した。
【0023】
真空ポンプで反応系を吸引することによって真空度を5mmHg以下に保ちながら、25℃において300rpmで攪拌を行った。10時間後に得られた反応物から固定化リパーゼを除去して、反応産物を得た。反応産物の組成の分析結果を表1に示した。
【0024】
【表1】

Figure 0003861941
【0025】
このように、真空度5mmHg以下の減圧条件を保ち、生成するエタノールを除去することによって、原料のDHA−EEのほとんどがグリセリンと反応してグリセリドを生成した。また、部分グリセリドの合計(50.45%)はトリグリセリド(44.93%)よりも多かった。
【0026】
比較例1
減圧しない(真空度760mmHg)こと以外は実施例1と同じ条件で反応を行った。この反応によって得られた反応産物の組成の分析結果を表1に示した。このように、減圧しない場合には反応性が著しく低下し、原料DHA−EEが約6割も未反応だった。
【0027】
比較例2
真空度7mmHgであること以外は実施例1と同じ条件で反応を行った。この反応によって得られた反応産物の組成の分析結果を表1に示した。
このように、減圧を行うことによって比較例1よりも反応性は向上したものの、実施例1と比較して真空度が低いため、原料DHA−EEが約4割も未反応だった。
【0028】
実施例2
DHA−EEとグリセリンのモル比を1:30から1:75に変化させた以外は実施例1と同様の条件で24時間反応を行った。得られた反応産物の脂質組成を表2に示した。
【0029】
【表2】
Figure 0003861941
【0030】
このように、グリセリンをDHA−EEに対してモル比で30倍を超えて添加すると反応が効率的に進行し、ほとんどすべてのDHA−EEがグリセリンと反応してグリセリドを生成した。
【0031】
【発明の効果】
高度不飽和脂肪酸を高濃度に含有し、なおかつ水に対する親和性を有する油脂を提供することができる。透明性の高い飲料などの用途に供することができる、水和性を高め非常に高濃度にPUFAを含有した油脂を提供することができる。[0001]
[Technical field to which industry belongs]
The present invention relates to a highly unsaturated fatty acid-containing oil or fat composition mainly composed of partially glycerides having improved hydration properties.
In the present invention, a highly unsaturated fatty acid (hereinafter sometimes abbreviated as “PUFA”) is eicosapentaenoic acid (hereinafter sometimes abbreviated as “EPA”) or docosahexaenoic acid (hereinafter abbreviated as “DHA”). Meaning fatty acids having 18 or more carbon atoms and 3 or more double bonds per molecule.
Further, in the present invention, partial glyceride means a glycerin molecule in which 1 or 2 fatty acids are ester-bonded like monoglyceride or diglyceride.
[0002]
[Prior art]
In recent years, as the physiological effects of PUFAs typified by EPA and DHA have been clarified, these PUFAs have been widely used in foods and medical products. However, in general, PUFA is naturally present in triglycerides and thus has a low affinity for water, and cannot be widely applied to food as it is.
[0003]
This problem can be solved to some extent by using an emulsifier in combination, but if emulsification can be imparted to the PUFA itself, it is extremely advantageous in adding an amount of PUFA sufficient to exert a sufficient effect to foods and the like. It is.
[0004]
There is a concept of “partially glyceride-containing oil” as an oil based on such an idea. This is because partial glycerides, especially monoglycerides, have properties as emulsifiers, so that the fats and oils themselves are emulsified by producing a partial glyceride by subjecting PUFA-containing fats and oils to a hydrolysis reaction or glycerolysis reaction with lipase or the like. Is. Examples of such reports include JP-A-8-60181 (hydrolysis reaction) and JP-A-8-214892 (glycerolysis reaction). However, in these methods, since the raw material oil is not decomposed to the constituent fatty acids, for example, the former was concentrated only to a DHA concentration of 60% or more. Further, the latter method has a problem in terms of PUFA content, such as basically no PUFA concentration compared to the raw material.
[0005]
Regarding the concentration of PUFA, various methods such as wintering and lipase hydrolysis have been actively studied. However, there is a problem in obtaining fats and oils containing a specific PUFA at a very high concentration, for example, in wintering, the DHA concentration is limited to about 35%.
[0006]
On the other hand, when PUFA-containing fats and oils are decomposed into constituent fatty acids, it is known that high concentration can be relatively easily performed by supercritical fluid extraction, urea addition, molecular distillation, chromatography, etc. ing. As an example of preparing fats and oils in the presence of lipase from PUFA and glycerin thus concentrated, a report by Nagata et al. [Journal of Japanese Society of Fisheries Science, 57, 119-125 (1991)], JP-A-5-95792, etc. is there. According to these methods, it is possible to obtain fats and oils containing PUFA at a very high concentration, and when lipase is used, the reaction proceeds at room temperature and normal pressure. Can be expected to obtain high quality oils and fats. However, the former method has low synthesis efficiency, and 20 to 30% of unreacted fatty acids were present. Moreover, since the fats and oils obtained by the latter method are high-purity triglycerides, the affinity for water could not be expected due to their structure.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
An object of this invention is to provide the fats and oils which contain highly unsaturated fatty acid in high concentration, and have affinity with water. An object of the present invention is to provide an oil and fat containing PUFA at a very high concentration and having high hydration property, which is suitable for use in, for example, a highly transparent beverage.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The gist of the present invention is a highly unsaturated fatty acid-containing oil and fat composition having improved hydration characteristics, characterized by having a glyceride composition in which the sum of partial glycerides (monoglycerides and diglycerides) is higher than that of triglycerides. .
The highly unsaturated fatty acid-containing oil and fat composition having improved hydration properties according to the present invention is produced by adding an excess amount of glycerin to the highly unsaturated fatty acid or an alcohol ester thereof in the presence of lipase and performing the reaction. be able to.
[0009]
The highly unsaturated fatty acid or alcohol ester thereof in this reaction can be reacted even if it is highly concentrated by a known concentration method such as supercritical fluid extraction method, urea addition method, molecular distillation method, or chromatographic method. Can be made. Furthermore, in this reaction, fats and oils mainly composed of partial glycerides are produced by the reaction of highly unsaturated fatty acids or alcohol esters thereof with glycerin. At this time, water or alcohol is produced as a by-product, but these by-products serve as a substrate for the reverse reaction and may hinder the progress of the reaction. At this time, the reaction proceeds more by placing the reaction system under a reduced pressure condition, and the desired oil and fat can be obtained efficiently.
[0010]
That is, the present invention relates to partial glycerides (monoglycerides and diglycerides) produced by reacting high-purity polyunsaturated fatty acids or alcohol esters thereof with an excess amount of glycerin in the presence of lipase under reduced pressure as necessary. The gist of the present invention is a highly unsaturated fatty acid-containing oil and fat composition with improved hydration, characterized by having a glyceride composition that is greater than triglycerides.
[0011]
That is, the highly unsaturated fatty acid-containing fat and oil composition having enhanced hydrating properties of the present invention is produced by the reaction of a highly concentrated highly unsaturated fatty acid or its alcohol ester with an excess amount of glycerin in the presence of lipase. Is a method for producing a highly unsaturated fatty acid-containing fat composition characterized in that the total of partial glycerides in the glyceride is greater than that of triglycerides.
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The polyunsaturated fatty acid or alcohol ester thereof used in the present invention may be any as long as it contains a PUFA such as arachidonic acid (C20: 4ω6), EPA (C20: 5ω3), DHA (C22: 6ω3). good. Such PUFAs are known to be produced by fish such as sardines and tuna, marine animals such as crustaceans, and certain microorganisms. For example, tuna oil is known to contain a large amount of DHA 22.0% against palmitic acid 14.6% and oleic acid 17.2%.
[0013]
Since PUFA exists in nature as a triglyceride, it must be decomposed into constituent fatty acids and converted to free fatty acids or alcohol esters thereof for use in the present invention. The free fatty acid can be easily obtained by a known method, that is, saponification or hydrolysis with lipase. Further, alcohol esters of fatty acids can be easily obtained by a known method, that is, an alcoholysis reaction. Any alcohol can be used as long as it is a monohydric alcohol, but it can be selected according to the intended use. For example, when used as food, it is desirable to select ethanol.
[0014]
In the present invention, since the starting material is in the form of a highly unsaturated fatty acid or an alcohol ester thereof, it can be purified by a known concentration method to an arbitrary concentration of 40% or more, preferably 60% or more. it can. That is, the free fatty acid or its alcohol ester obtained as described above is purified to an arbitrary concentration by a known concentration method such as a supercritical fluid extraction method, urea addition method, molecular distillation method, or chromatographic method. Can be used for invention. For example, in the case of DHA, it can be concentrated to a high concentration exceeding about 60%, which is the limit of DHA concentration by hydrolysis, and may be purified to a high purity of 90% or more as necessary. . For example, when used for foods such as transparent beverages to which a large amount of fats and oils cannot be added, it is desirable to use raw materials that have been purified to a high purity.
[0015]
The glycerin used in the present invention is commercially available and can be easily obtained.
[0016]
The lipase used in the present invention may be any lipase that generates a glyceride by catalyzing the reaction of a highly unsaturated fatty acid or an alcohol ester thereof and glycerin, but Pseudomonas sp. Lipases derived from microorganisms such as Chromobacterium viscosum and Rhizopus delmar are exemplified as preferred examples. These are all commercially available and easily available. These lipases can be used by immobilizing them on a carrier such as celite, calcium carbonate, or ion exchange resin, if necessary.
[0017]
The amount of lipase added is 10,000 units or more, preferably 500,000 units or more per 1 mol of highly unsaturated fatty acid or alcohol ester thereof. The lipase reaction proceeds at a temperature at which the lipase is not inactivated. Since this temperature varies depending on the type of lipase and the presence or absence of immobilization, it cannot be generally stated, but it may be appropriately selected according to the lipase used. For example, Pseudomonas sp. When lipase in which lipase is immobilized on calcium carbonate is used, around 25 ° C. is suitable.
[0018]
In the present invention, the amount ratio of glycerin to the highly unsaturated fatty acid or alcohol ester thereof should be added so that glycerin becomes excessive, and it is desirable to add 30 times or more in molar ratio.
[0019]
Unreacted glycerin and fatty acids present in the fats and oils obtained by the above method can be removed by known methods such as alkali deoxidation, steam distillation, solvent extraction, ion exchange resin and the like. Thus, by separating the glyceride part, an oil and fat that achieves the above-mentioned purpose can be obtained.
[0020]
The analysis of the lipid composition can be performed as follows. That is, after removing glycerin and free fatty acid from the reaction product, it is spotted on Chromarod-SIII (manufactured by Yatron) and developed for the first time with hexane / diethyl ether / acetic acid (87: 13: 0.2). Under this condition, partial glycerides do not move much from the origin, but alcohol esters and triglycerides are separated. After analyzing only the peak of alcohol ester and triglyceride by Iatroscan (manufactured by Yatron) and then developing for the second time with chloroform / acetone (98: 2), partial glycerides are 1,3-diglyceride and 1,2-diglyceride , 2-monoglyceride and 1-monoglyceride are separated in this order and analyzed.
[0021]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention further in detail, this invention is not limited at all by these Examples.
[0022]
Example 1
A DHA ethyl ester having a purity of 90% or more (hereinafter abbreviated as “DHA-EE”) and glycerin were mixed at a molar ratio of 1:50, and Pseudomonas sp. Origin lipase was added. The immobilized lipase was added at 4000 units per 0.001 mol of DHA-EE. The immobilized lipase was prepared by mixing an aqueous solution of lipase with a fine powder of calcium carbonate at room temperature for about 1 hour, filtering, washing the residue with cold acetone, and drying under reduced pressure.
[0023]
The reaction system was aspirated with a vacuum pump and stirred at 300 rpm at 25 ° C. while keeping the degree of vacuum at 5 mmHg or less. Immobilized lipase was removed from the reaction product obtained after 10 hours to obtain a reaction product. The analysis results of the reaction product composition are shown in Table 1.
[0024]
[Table 1]
Figure 0003861941
[0025]
As described above, by maintaining the reduced pressure condition with a vacuum degree of 5 mmHg or less and removing the generated ethanol, most of the raw material DHA-EE reacted with glycerin to produce glyceride. Further, the total of partial glycerides (50.45%) was larger than that of triglycerides (44.93%).
[0026]
Comparative Example 1
The reaction was performed under the same conditions as in Example 1 except that the pressure was not reduced (vacuum degree: 760 mmHg). The analysis results of the composition of the reaction product obtained by this reaction are shown in Table 1. Thus, when the pressure was not reduced, the reactivity was remarkably lowered, and the raw material DHA-EE was about 60% unreacted.
[0027]
Comparative Example 2
The reaction was performed under the same conditions as in Example 1 except that the degree of vacuum was 7 mmHg. The analysis results of the composition of the reaction product obtained by this reaction are shown in Table 1.
Thus, although the reactivity improved compared with the comparative example 1 by performing pressure reduction, since the degree of vacuum was low compared with the example 1, about 40% of raw material DHA-EE was unreacted.
[0028]
Example 2
The reaction was carried out for 24 hours under the same conditions as in Example 1 except that the molar ratio of DHA-EE to glycerin was changed from 1:30 to 1:75. Table 2 shows the lipid composition of the obtained reaction product.
[0029]
[Table 2]
Figure 0003861941
[0030]
Thus, when glycerol was added more than 30 times by molar ratio with respect to DHA-EE, reaction advanced efficiently, and almost all DHA-EE reacted with glycerol and produced | generated the glyceride.
[0031]
【The invention's effect】
It is possible to provide a fat containing highly unsaturated fatty acid at a high concentration and having affinity for water. It is possible to provide fats and oils that have high hydration properties and contain PUFA in a very high concentration, which can be used for applications such as highly transparent beverages.

Claims (2)

リパーゼの存在下、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸のいずれかの高度不飽和脂肪酸を40面積%以上含有する高純度高度不飽和脂肪酸あるいはそのアルコールエステルとグリセリンを、グリセリンが高純度高度不飽和脂肪酸あるいはそのアルコールエステルに対してモル比で30倍以上の過剰量になるように用いて反応させ、部分グリセリド(モノグリセリドおよびジグリセリド)の合計がトリグリセリドより多く、かつ、モノグリセリドをジグリセリドの約34面積%以上含有するグリセリド組成をもつ組成物を得ることを特徴とする水和性を高めた高度不飽和脂肪酸含有油脂組成物の製造方法The presence of a lipase, arachidonic acid, eicosapentaenoic acid, or polyunsaturated fatty acids containing 40 area% or more highly pure polyunsaturated fatty acids or glycerin and its alcohol ester, glycerin pure polyunsaturated docosahexaenoic acid The reaction is carried out using an excess amount of 30 times or more with respect to the fatty acid or alcohol ester thereof, the total of partial glycerides (monoglyceride and diglyceride) is more than triglyceride, and the monoglyceride is about 34 area % of the diglyceride. A method for producing a highly unsaturated fatty acid-containing oil and fat composition with improved hydration, characterized by obtaining a composition having a glyceride composition. 減圧条件下反応させる請求項の水和性を高めた高度不飽和脂肪酸含有油脂組成物の製造方法 Method for producing a highly unsaturated fatty acid-containing oil composition having enhanced wettability of claim 1 which causes the reaction under reduced pressure.
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