JP3861552B2 - Epoxy resin composition and electrical laminate - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エポキシ樹脂組成物及び積層板に関し、具体的には、塗料、半導体封止用組成物又は積層板用ワニスとして有用であり、特に積層板(プリント配線板)用ワニスとして密着性、耐熱性および耐湿性に優れた積層板を提供し得る難燃性エポキシ樹脂組成物、及びこれら性能を兼備した積層板に関する。
【0002】
【従来の技術】
エポキシ樹脂は、その優れた密着性、電気特性(絶縁性)ゆえに電気電子材料部品を中心に幅広く使用されている。
【0003】
これら電気電子材料部品には、ガラスエポキシ積層板が使用されているが、電気電子機器の小型化や高性能化に伴って積層板の高多層化、薄型化が進行している。またICチップを直接搭載する半導体パッケージにおいては高温処理工程が多く、このため積層板においてはこのような高温での処理に耐えるための高いガラス転移温度(以下Tg)と耐湿耐熱性及び銅箔やガラスクロスの層間での良密着性が必要である。
【0004】
そこで、Tgを高くする方法として、一般に多官能エポキシ樹脂と、硬化剤としてジシアンジアミドやフェノールノボラック樹脂等を用いる技術が知られている。
【0005】
しかしながら、多官能エポキシ樹脂とジシアンジアミドの組み合わせでは吸湿性が良好ではなく、多官能エポキシと多官能フェノールの組み合わせにおいても耐湿耐熱性が良好ではなかった。
【0006】
また、、Tgが高い積層板用樹脂の技術としては、ビスマレイミド樹脂を用いた技術も種々検討されているが、このような技術は耐熱性での向上は見られるものの、耐湿耐熱性がやはり十分でなく、更に電気積層板用途における密着性の低下も来すものであった。
【0007】
そこで、電気積層板用途において、耐湿耐熱性を改善する技術として、例えば、特開平11−228670号公報には、直鎖状の高分子量ビスフェノール型エポキシ樹脂に、多官能エポキシ樹脂を配合することによって、積層板の吸湿耐熱性の向上等を図った技術が開示されている、
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特開平11−228670号公報記載の発明は、パッケージ用基板等に使用するには、TgがTMA法で170℃前後と低く、Tgを高くするために多官能エポキシ樹脂の配合量を増やさなければならず、結果として密着性の低下が避けられないものであった。
【0009】
即ち、本発明が解決しようとする課題は、エポキシ樹脂組成物において成形品の耐熱性、耐水性の物性に優れ、また電気積層板用途における耐湿耐熱性と密着性の性能を付与し得るエポキシ樹脂組成物、及び、耐湿耐熱性と密着性とを兼備した電気積層板を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、エポキシ樹脂に特定の分子量を持つビスフェノール型エポキシ樹脂(A)、平均官能基数2.5以上のエポキシ樹脂(B)、及び、
【化3】
(一般式1中、R 1 、R 2 、R 3 は、アミノ基、アルキル基、フェニル基、ヒドロキシル基、ヒドロキシルアルキル基、酸基、シアノ基のいずれかを表わす。)前記中、R 1 、R 2 、R 3 のうちのいずれか2つ又は3つがアミノ基であるアミノ基含有トリアジン化合物とフェノール類とアルデヒド類との縮合反応物(C)を必須成分とするエポキシ樹脂組成物とすることにより、成形品の耐熱性、耐水性が飛躍的に向上し、更に電気積層板用途において耐湿耐熱性と密着性とが良好となることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
【発明の実施の形態】
即ち、本発明は、ポリスチレン換算の重量平均分子量が5000〜50000であるビスフェノール型エポキシ樹脂(A)、平均官能基数2.5以上のエポキシ樹脂(B)、及び、
【化4】
(一般式1中、R 1 、R 2 、R 3 は、アミノ基、アルキル基、フェニル基、ヒドロキシル基、ヒドロキシルアルキル基、酸基、シアノ基のいずれかを表わす。)前記中、R 1 、R 2 、R 3 のうちのいずれか2つ又は3つがアミノ基であるアミノ基含有トリアジン化合物とフェノール類とアルデヒド類との縮合反応物(以下、「アミノ基含有トリアジン縮合反応物」と略記する)(C)を必須成分であることを特徴とするエポキシ樹脂組成物及び電気積層板に関する。
【0012】
本発明で用いるポリスチレン換算の重量平均分子量が5000〜50000であるビスフェノール型エポキシ樹脂(A)は、特に制限されるものではないが、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下GPC)での測定においてポリスチレン換算の重量平均分子量が5000未満であるとTgの低下や密着性の向上効果が発現されない。一方、重量平均分子量が50000を超えるとガラスクロスへの含浸性が悪化し、積層板成形時の樹脂流れが悪くなり、結局、密着性や耐湿耐熱性の低下を招く。
【0013】
これらの性能バランスの点からビスフェノール型エポキシ樹脂(A)の重量平均分子量は、20000〜45000の範囲であることが好ましい。
【0014】
ここで、ビスフェノール型エポキシ樹脂(A)の製造方法は、特に限定されないが、例えば2官能のビスフェノール型エポキシ樹脂(a1)と2官能フェノール類(a2)とを直鎖状に重合させることにより得られる。(a1)としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂及びこれらのハロゲン化物から選ばれる2官能エポキシ樹脂が挙げられ、ビスフェノール類(a2)としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、及びこれらのハロゲン化物から選ばれる2官能フェノール等が挙げられる。 これらの中でも、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールAとの重合によって得られるものが、密着性、耐湿耐熱性がより向上する点から好ましい。
【0015】
次に、平均官能基数2.5以上のエポキシ樹脂(B)としては、特に制限されるものではないが、具体的には、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールADノボラック樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、トリシクロデセンオキサイド基を有するエポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂のエポキシ化物等の環式脂肪族エポキシ樹脂、ダイマー酸グリシジルエステル、トリグリシジルエステル等のグリシジルエステル型エポキシ樹脂、テトラグリシジルアミノジフェニルメタン、トリグリシジルp−アミノフェノール、トリグリシジル−p−アミノフェノール、テトラグリシジルメタキシリレンジアミン、テトラグリシジルビスアミノメチルシクロヘキサン等のグリシジルアミン型エポキシ樹脂、トリアリルイソシアヌレート、トリグリシジルイソシアヌレート等の複素環式エポキシ樹脂、フロログリシノールトリグリシジルエーテル、トリヒドロキシビフェニルトリグリシジルエーテル、トリヒドロキシフェニルメタントリグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、2−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]−2−[4−[1,1−ビス[4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]エチル]フェニル]プロパン、1,3−ビス[4−[1−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]−1−[4−[1−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチル]フェノキシ]−2−プロパノール等の3官能型エポキシ樹脂、テトラヒドロキシフェニルエタンテトラグリシジルエーテル、テトラグリシジルベンゾフェノン、ビスレゾルシノールテトラグリシジルエーテル、テトラグリシドキシビフェニル等の4官能型エポキシ樹脂などが挙げられる。また、エポキシ樹脂(B)中の平均官能基数は、特に機械特性と耐熱性とのバランスの点から2.5〜10であることが好ましい。
【0016】
これらのなかでも、機械特性と耐熱性とのバランスが良好なことからノボラック型エポキシ樹脂又は環式脂肪族エポキシ樹脂が好ましく、また、後者の中でもジシクロペンタジエン型フェノール樹脂のエポキシ化物は耐湿性、電気特性の向上効果が顕著となる。また、難燃性が必要とされる場合は、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂や適宜テトラブロモビスフェノール型エポキシ樹脂を併用することが有用である。
【0017】
これらの平均官能基数2.5以上のエポキシ樹脂(B)は、その使用にあたって1種類のみに限定されるものではなく、2種類以上の併用も可能である。また、上記の各エポキシ樹脂と共に、一部以下の化合物、即ち、n−ブチルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、スチレンオキサイド、フェニルグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、P.Sec−ブチルフェニルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレート、ビニルシクロヘキセンモノエポキサイド等の1官能性エポキシ化合物を用してよい。
【0018】
次に、アミノ基含有トリアジン縮合反応物(C)は、電気積層板用途において、耐熱性、耐水性、密着性を付与すると共に、更に非ハロゲン系の難燃性付与の効果を発現させることができる。
【0019】
この様なアミノ基含有トリアジン縮合反応物(C)は、特に制限されるものではないが、アミノ基含有トリアジン化合物と、フェノール類と、アルデヒド類とを縮合反応させて得られる、種々の化合物の混合物(以下、これを「混合物(c)」と略記する)として用いることが好ましい。
【0021】
ここで用いられるフェノール類としては、特に限定されるものではなく、例えば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、キシレノール、エチルフェノール、ブチルフェノール、ノニルフェノール、オクチルフェノール等のアルキルフェノール類、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビスフェノールAD、テトラメチルビスフェノールA、レゾルシン、カテコール等の多価フェノール類、モノヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール類、その他フェニルフェノール、アミノフェノール等が挙げられる。これらのフェノール類は、単独又は2種類以上併用で使用可能であるが、最終的な硬化物が難燃性に優れ、且つアミノ基含有トリアジン化合物との反応性に優れる点からフェノールが好ましい。
【0022】
次に、アミノ基含有トリアジン化合物は、下記一般式1に示すものである。
【0023】
【化1】
【0024】
(一般式1中、R 1 、R 2 、R 3 は、アミノ基、アルキル基、フェニル基、ヒドロキシル基、ヒドロキシルアルキル基、酸基、シアノ基のいずれかを表わす。)
【0025】
前記一般式1で示される化合物のなかでも特に、反応性に優れる点から前記中、R1、R2、R3のうちのいずれか2つ又は3つがアミノ基であるメラミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミンなどのグアナミン誘導体に代表されるアミノ基含有トリアジン化合物が好ましい。
【0026】
これらの化合物も使用にあたって1種類のみに限定されるものではなく2種以上を併用することも可能である。
【0027】
次に、アルデヒド類は、特に限定されるものではないが、取扱いの容易さの点からホルムアルデヒドが好ましい。ホルムアルデヒドとしては、限定するものではないが、代表的な供給源としてホルマリン、パラホルムアルデヒド等が挙げられる。
【0028】
これらアミノ基含有トリアジン化合物と、フェノール類と、アルデヒド類とを縮合反応させて得られる混合物(c)は、難燃性の改善効果が顕著なものとなり好ましい。
【0029】
混合物(c)としては、具体的には、
c1:アミノ基含有トリアジン化合物とフェノール類とアルデヒド類との縮合反応物、
c2:アミノ基含有トリアジン化合物とアルデヒド類との縮合反応物、
c3:フェノール類とアルデヒド類との縮合反応物、
c4:フェノール類、
c5:アミノ基含有トリアジン化合物の混合物であって、かつ、
【0030】
該混合物中に
−X−NH−CH2−NH−(c6)
−X−NH−CH2−Y− (c7)
(式中、Xはトリアジン骨格、Yはフェノール骨格を示す。ここで、フェノール骨格とはフェノール類に起因するフェノール構造部位を現し、また、トリアジン骨格とはアミノ基含有トリアジン化合物に起因するトリアジン構造部位を現す。)なる構造部位を(c6)/(c7)が0.6以下となる割合で含有するものが難燃効果の改善効果が飛躍的に向上し、かつ、エポキシ樹脂(A)との相溶性、耐熱性に優れる点から好ましい。
【0031】
混合物(c)中、未反応成分たるフェノール類(c4)、アミノ基含有トリアジン化合物(c5)は、若干残ってもよいが、3重量%以下の範囲であることが好ましい。
【0032】
本発明において、アミノ基含有トリアジン化合物と、フェノール類と、アルデヒド類とを縮合反応させて得られる前記混合物(c)は、混合物(c)中の窒素原子含有量として5重量%以上、なかでも8重量%以上が好ましく、また、ボールアンドリング法によるグリセリン中で測定した軟化点が50℃以上、好ましくは80℃以上が好ましい。また、コーンプレート型粘度計で測定した150℃での溶融粘度が0.1Pa・s以上、好ましくは0.3Pa・s以上が好ましい。
【0033】
本発明においては、上記(A)〜(C)に加え、更に必要に応じて硬化促進剤(D)を併用することが好ましい。
【0034】
硬化促進剤(D)についても公知慣用のものがいずれも使用できるが、例えば、ベンジルジメチルアミン等の第3級アミン、イミダゾール、有機酸金属塩、ルイス酸、アミン錯塩等が挙げられ、これらは単独のみならず2種以上の併用も可能である。
【0035】
また、本発明の組成物は、上記した各成分に加え、更に有機溶剤(E)を使用してもよく、特に電気積層板用組成物としては、この有機溶剤(E)は必須の成分となる。ここで、使用し得る有機溶媒(E)は、特に限定されるものではないが、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、メトキシプロパノール、メチルセロソルブ、エチルカルビトール、酢酸エチル、キシレン、トルエン、シクロヘキサノール、N,N−ジメチルホルムアミドなどが挙げられ、これらの溶剤は、適宜に2種または、それ以上の混合溶剤として使用することも可能である。
【0036】
有機溶媒の使用量は特に制限されるものではないが、特に電気積層板用としては、ガラスクロスへの含浸性の点から、固形分換算で20〜80重量%となる範囲であることが好ましい。
【0037】
本発明のエポキシ樹脂組成物には、さらに必要に応じて種々の添加剤、難燃剤、充填剤等を適宜配合することが出来る。
【0038】
上記した本発明のエポキシ樹脂組成物は、電気積層板用として極めて有用であるが、その他各種配合成分の調整により例えば接着剤、注型、塗料等の各種用途や、また、耐熱性を低下させることなく、非ハロゲン系の難燃性硬化物を得られることから、封止、積層、塗料などの用途特にガラスエポキシ積層板やIC封止材用にも適用可能であり、さらに金属密着性に優れるのでレジストや塗料用途にも適する被覆用エポキシ樹脂組成物としても使用できる。
【0039】
また、電気積層板用としては銅箔との密着性に優れる点から樹脂付き銅箔等のいわゆるビルドアップ積層板用組成物として特に有用である。
【0040】
上記した本発明のエポキシ樹脂組成物から積層板を製造する方法としては、特に制限されなく、公知慣用の方法によって製造することができるが、例えばガラスクロス等の基板に本発明のエポキシ樹脂組成物を樹脂量30〜70重量%となる割合で含浸してプリプレグとし、次いでこのプリプレグの1〜10枚を加熱プレスして得る方法が挙げられる。
【0041】
【実施例】
次に本発明を参考例、実施例および比較例により具体的に説明する。尚、例中において「部」および「%」は特に断りのない限りすべて重量基準である。尚、各試験は以下の方法に従った。
[ピール強度] JIS−C6481に準拠した。
[層間剥離強度] JIS−C6481に準拠した。
[Tg(ガラス転移温度)]TMA法にて測定。昇温スピード10℃/min
[吸水率;PCT(プレッシャークッカー試験)にて121℃/湿度100%で処理した前後の重量変化(wt%)を吸水率として測定]
[吸湿耐ハンダ性;PCT処理後の積層板を260℃のハンダ浴に30秒浸せきさせてその状態変化を観察した]
判定基準:◎:外観変化なし、△:ミーズリングあり、×:フクレ発生
【0042】
合成例1
アミノ基含有トリアジン縮合反応物(C)は、以下の方法で合成した。フェノール94部、メラミン15部、ベンゾグアナミン5部に41.5%ホルマリン45部、およびトリエチルアミン0.4部を加え、系内のPHを8.2に調整し、発熱に注意しながら徐々に100℃まで昇温した。100℃にて5時間反応させた後、常圧下にて水を除去しながら120℃まで2時間かけて昇温した。次に還流下にて3時間反応させた後、常圧下にて水を除去しながら140℃まで2時間かけて昇温した。還流下で3時間反応させた後、常圧下にて水を除去しながら160℃まで2時間かけて昇温した。更に還流下で3時間反応させた後、常圧下にて水を除去しながら180℃まで2時間かけて昇温した。次に減圧下にて未反応のフェノールを除去し、該アミノ基含有トリアジン縮合反応物を得た。
【0043】
以下、このアミノ基含有トリアジン縮合反応物をアミノトリアジンノボラック樹脂と称する。得られたアミノトリアジンノボラック樹脂は、窒素含有量14%、水酸基当量135g/eqで、且つ明細書記載の下記構造部位の比率は、
−X−NH−CH2−NH−(c6)
―X−NH−CH2−Y− (c7)
(式中、Xはトリアジン骨格,Yはフェノール骨格を示す。ここで、フェノール骨格とはフェノール類に起因するフェノール構造部位を現し、また、トリアジン骨格とはアミノ基含有トリアジン化合物に起因するトリアジン構造部位を現す。)(c6)/(c7)=0.07であった。
【0044】
実施例1
ポリスチレン換算の重量平均分子量が30000、エポキシ当量が3500g/eqである直鎖状ビスフェノールA型エポキシ樹脂13部とエポキシ当量が206g/eqのビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂42部、エポキシ当量が400g/eqのテトラブロムビスフェノールA型エポキシ樹脂45部、合成例1記載のアミノトリアジンノボラック樹脂43部をメチルセロソルブ、メチルエチルケトンの混合溶剤に溶解してワニスを調整した。このワニスに硬化促進剤2エチル4メチルイミダゾールを加えて、不揮発分(NV)が55%なる混合溶液を調製した。また、硬化促進剤量はプリプレグのゲルタイムが170℃で120秒になる割合にした。
【0045】
しかるのち、それぞれの混合溶液を用い、基材であるガラスクロスWEA 7628 H258N〔日東紡(株)製〕に含浸させ、160℃3分乾燥させて樹脂分40%のプリプレグを作製した。
【0046】
次いで、得られたプリプレグを8枚重ね合わせ、圧力3.9MN/m2、加熱温度170℃、加熱時間120分の条件で硬化させて積層板を作製した。次いで、上記各種の評価試験を行った。結果を表1に示す。
【0047】
得られた積層板について、ピール強度、層間剥離強度、難燃性、Tg(ガラス転移温度)、PCT吸水率、耐ハンダ性の各物性を試験した。その結果を表1に示す。
【0048】
実施例2
ポリスチレン換算の重量平均分子量が30000、エポキシ当量が3500g/eqである直鎖状ビスフェノールA型エポキシ樹脂13部とエポキシ当量が277g/eqのジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂42部、エポキシ当量が400g/eqのテトラブロムビスフェノールA型エポキシ樹脂45部、合成例1記載のアミノトリアジンノボラック樹脂36部をメチルセロソルブ、メチルエチルケトンの混合溶剤に溶解してワニスを調整した。このワニスを実施例1と同様にしてプリプレグ及び積層板を作製した。次いで、上記各種の評価試験を行った。結果を表1に示す。
【0049】
得られた積層板について、ピール強度、層間剥離強度、難燃性、Tg(ガラス転移温度)、PCT吸水率、耐ハンダ性の各物性を試験した。その結果を表1に示す。
【0050】
実施例3
ポリスチレン換算の重量平均分子量が21000、エポキシ当量が2500g/eqである直鎖状ビスフェノールA型エポキシ樹脂10部とエポキシ当量が216g/eqのクレゾールノボラック型エポキシ樹脂45部、エポキシ当量が400g/eqのテトラブロムビスフェノールA型エポキシ樹脂45部、合成例1記載のアミノトリアジンノボラック樹脂44部をメチルセロソルブ、メチルエチルケトンの混合溶剤に溶解してワニスを調整した。このワニスを実施例1と同様にしてプリプレグ及び積層板を作製した。次いで、上記各種の評価試験を行った。結果を表1に示す。
【0051】
得られた積層板について、ピール強度、層間剥離強度、難燃性、Tg(ガラス転移温度)、PCT吸水率、耐ハンダ性の各物性を試験した。その結果を表1に示す。
【0052】
実施例4
ポリスチレン換算の重量平均分子量が42000、エポキシ当量が9000g/eqである直鎖状ビスフェノールA型エポキシ樹脂8部とエポキシ当量が206g/eqのビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂47部、エポキシ当量が400g/eqのテトラブロムビスフェノールA型エポキシ樹脂45部、合成例1記載のアミノトリアジンノボラック樹脂46部をメチルセロソルブ、メチルエチルケトンの混合溶剤に溶解してワニスを調整した。このワニスを実施例1と同様にしてプリプレグ及び積層板を作製した。
【0053】
得られた積層板について、ピール強度、層間剥離強度、難燃性、Tg(ガラス転移温度)、PCT吸水率、耐ハンダ性の各物性を試験した。その結果を表1に示す。
【0054】
実施例5
ポリスチレン換算の重量平均分子量が30000、エポキシ当量が3500g/eqである直鎖状ビスフェノールA型エポキシ樹脂10部とエポキシ当量が216g/eqのクレゾールノボラック型エポキシ樹脂35部、エポキシ当量が143g/eqのグリシジルアミン型エポキシ樹脂10部、エポキシ当量が400g/eqのテトラブロムビスフェノールA型エポキシ樹脂45部、合成例1記載のアミノトリアジンノボラック樹脂47部をメチルセロソルブ、メチルエチルケトンの混合溶剤に溶解してワニスを調整した。このワニスを実施例1と同様にしてプリプレグ及び積層板を作製した。
【0055】
得られた積層板について、ピール強度、層間剥離強度、難燃性、Tg(ガラス転移温度)、PCT吸水率、耐ハンダ性の各物性を試験した。その結果を表1に示す。
【0056】
比較例1
エポキシ当量が206g/eqのビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂55部、エポキシ当量が400g/eqのテトラブロムビスフェノールA型エポキシ樹脂45部、水酸基当量105g/eqのフェノールノボラック樹脂40部をメチルセロソルブ、メチルエチルケトンの混合溶剤に溶解してワニスを調整した。このワニスを実施例1〜5と同様にしてプリプレグ及び積層板を作製した。
【0057】
得られた積層板について、ピール強度、層間剥離強度、難燃性、Tg(ガラス転移温度)、PCT吸水率、耐ハンダ性の各物性を試験した。その結果を表2に示す。
【0058】
比較例2
エポキシ当量が277g/eqのジシクロペンタジンエン型エポキシ樹脂55部、エポキシ当量が400のテトラブロムビスフェノールA型エポキシ樹脂45部、水酸基当量105のフェノールノボラック樹脂33部をメチルセロソルブ、メチルエチルケトンの混合溶剤に溶解してワニスを調整した。このワニスを実施例1〜5と同様にしてプリプレグ及び積層板を作製した。
【0059】
得られた積層板について、ピール強度、層間剥離強度、難燃性、Tg(ガラス転移温度)、PCT吸水率、耐ハンダ性の各物性を試験した。その結果を表2に示す。
【0060】
比較例3
エポキシ当量が216g/eqのクレゾールノボラック型エポキシ樹脂55部、エポキシ当量が400g/eqのテトラブロムビスフェノールA型エポキシ樹脂45部、水酸基当量115のビスフェノールAノボラック樹脂35部をメチルセロソルブ、メチルエチルケトンの混合溶剤に溶解してワニスを調整した。このワニスを実施例1〜5と同様にしてプリプレグ及び積層板を作製した。
【0061】
得られた積層板について、ピール強度、層間剥離強度、難燃性、Tg(ガラス転移温度)、PCT吸水率、耐ハンダ性の各物性を試験した。その結果を表2に示す。
【0062】
比較例4
エポキシ当量が216g/eqのクレゾールノボラック型エポキシ樹脂55部、エポキシ当量が400g/eqのテトラブロムビスフェノールA型エポキシ樹脂45部、合成例1記載のアミノトリアジンノボラック樹脂43部をメチルセロソルブ、メチルエチルケトンの混合溶剤に溶解してワニスを調整した。このワニスを実施例1〜5と同様にしてプリプレグ及び積層板を作製した。
【0063】
得られた積層板について、ピール強度、層間剥離強度、難燃性、Tg(ガラス転移温度)、PCT吸水率、耐ハンダ性の各物性を試験した。その結果を表2に示す。
【0064】
比較例5
ポリスチレン換算の重量平均分子量が30000、エポキシ当量が3500g/eqである直鎖状ビスフェノールA型エポキシ樹脂10部と、エポキシ当量が216g/eqのクレゾールノボラック型エポキシ樹脂45部、エポキシ当量が400のテトラブロムビスフェノールA型エポキシ樹脂45部、水酸基当量105g/eqのフェノールノボラック樹脂33部をメチルセロソルブ、メチルエチルケトンの混合溶剤に溶解してワニスを調整した。このワニスを実施例1〜5と同様にしてプリプレグ及び積層板を作製した。
【0065】
得られた積層板について、ピール強度、層間剥離強度、難燃性、Tg(ガラス転移温度)、PCT吸水率、耐ハンダ性の各物性を試験した。その結果を表2に示す。
【0066】
【表1】
【0067】
【表2】
【0068】
【発明の効果】
本発明によれば、エポキシ樹脂組成物において成形品の耐熱性、耐水性の物性に優れ、また電気積層板用途における耐湿耐熱性と密着性の性能を付与し得るエポキシ樹脂組成物、及び、耐湿耐熱性と密着性とを兼備した電気積層板を提供できる。
【0069】
従って、本発明の組成物は、電気電子、接着剤、注型、塗料等種々の分野に使用出来、とりわけ電気積層用途において有用である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an epoxy resin composition and a laminate, and is specifically useful as a paint, a semiconductor sealing composition or a varnish for a laminate, and particularly as an adhesive as a varnish for a laminate (printed wiring board). The present invention relates to a flame retardant epoxy resin composition capable of providing a laminate having excellent heat resistance and moisture resistance, and a laminate having both of these performances.
[0002]
[Prior art]
Epoxy resins are widely used mainly for electrical and electronic material parts because of their excellent adhesion and electrical characteristics (insulation).
[0003]
Glass epoxy laminates are used for these electrical and electronic material parts, but with the miniaturization and performance enhancement of electrical and electronic equipment, the multilayers are becoming increasingly multilayered and thinner. Further, a semiconductor package directly mounting an IC chip has many high-temperature processing steps. Therefore, a laminated plate has a high glass transition temperature (hereinafter referred to as Tg), moisture and heat resistance, copper foil, Good adhesion between glass cloth layers is required.
[0004]
Therefore, as a method for increasing the Tg, a technique using a polyfunctional epoxy resin and a dicyandiamide or a phenol novolac resin as a curing agent is generally known.
[0005]
However, the combination of the polyfunctional epoxy resin and dicyandiamide is not good in hygroscopicity, and the combination of the polyfunctional epoxy and polyfunctional phenol is not good in moisture resistance and heat resistance.
[0006]
In addition, as a technique for a resin for a laminated board having a high Tg, various techniques using a bismaleimide resin have been studied. However, although such a technique shows improvement in heat resistance, moisture resistance and heat resistance are still good. In addition, the adhesiveness in electrical laminate applications was also lowered.
[0007]
Therefore, as a technique for improving moisture resistance and heat resistance in electrical laminate applications, for example, in Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-228670, a polyfunctional epoxy resin is blended with a linear high molecular weight bisphenol type epoxy resin. , A technique for improving the moisture absorption heat resistance of the laminate is disclosed,
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the invention described in JP-A-11-228670, the Tg is as low as around 170 ° C. by the TMA method, and the blending amount of the polyfunctional epoxy resin is increased in order to increase the Tg. As a result, a decrease in adhesion was inevitable.
[0009]
That is, the problem to be solved by the present invention is an epoxy resin that is excellent in heat resistance and water resistance of molded products in an epoxy resin composition, and can impart moisture resistance, heat resistance and adhesion performance in electrical laminate applications. The object is to provide a composition and an electric laminate having both moisture and heat resistance and adhesion.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above-mentioned problems, the present inventors, as a result, bisphenol type epoxy resin (A) having a specific molecular weight in the epoxy resin, epoxy resin (B) having an average functional group number of 2.5 or more, and
[Chemical 3]
(In the general formula 1, R 1 , R 2 and R 3 represent any one of an amino group, an alkyl group, a phenyl group, a hydroxyl group, a hydroxylalkyl group, an acid group and a cyano group.) In the above, R 1 , An epoxy resin composition comprising, as an essential component, a condensation reaction product (C) of an amino group-containing triazine compound in which any two or three of R 2 and R 3 are amino groups, a phenol and an aldehyde. As a result, it was found that the heat resistance and water resistance of the molded product were drastically improved, and that the moisture resistance and heat resistance and adhesion were improved in electrical laminate applications, and the present invention was completed.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
That is, the present invention relates to a bisphenol-type epoxy resin (A) having a polystyrene-equivalent weight average molecular weight of 5000 to 50000, an epoxy resin (B) having an average functional group number of 2.5 or more, and
[Formula 4]
(In the general formula 1, R 1 , R 2 and R 3 represent any one of an amino group, an alkyl group, a phenyl group, a hydroxyl group, a hydroxylalkyl group, an acid group and a cyano group.) In the above, R 1 , A condensation reaction product of an amino group-containing triazine compound in which any two or three of R 2 and R 3 are amino groups, a phenol and an aldehyde (hereinafter abbreviated as “amino group-containing triazine condensation reaction product”). ) An epoxy resin composition and an electrical laminate characterized by comprising (C) as an essential component.
[0012]
The bisphenol-type epoxy resin (A) having a polystyrene-equivalent weight average molecular weight of 5000 to 50000 used in the present invention is not particularly limited, but in the measurement by gel permeation chromatography (hereinafter referred to as GPC) If the weight average molecular weight is less than 5,000, the effect of improving Tg and reducing adhesion will not be exhibited. On the other hand, when the weight average molecular weight exceeds 50000, the impregnation property into the glass cloth is deteriorated, the resin flow at the time of forming the laminated plate is deteriorated, and eventually the adhesion and the moisture and heat resistance are lowered.
[0013]
From the viewpoint of these performance balances, the weight average molecular weight of the bisphenol-type epoxy resin (A) is preferably in the range of 20000 to 45000.
[0014]
Here, the production method of the bisphenol-type epoxy resin (A) is not particularly limited. For example, the bisphenol-type epoxy resin (A) is obtained by linearly polymerizing the bifunctional bisphenol-type epoxy resin (a1) and the bifunctional phenols (a2). It is done. Examples of (a1) include bisphenol A type epoxy resins, bisphenol F type epoxy resins, bisphenol S type epoxy resins, bisphenol AD type epoxy resins, and bifunctional epoxy resins selected from these halides. Bisphenols (a2) Examples thereof include bisphenol A, bisphenol F, bisphenol S, and bifunctional phenols selected from these halides. Among these, those obtained by polymerization of bisphenol A type epoxy resin and bisphenol A are preferable from the viewpoint of further improving the adhesion and moisture and heat resistance.
[0015]
Next, the epoxy resin (B) having an average functional group number of 2.5 or more is not particularly limited. Specifically, the phenol novolac type epoxy resin, the brominated phenol novolak type epoxy resin, and the orthocresol novolak. Type epoxy resin, bisphenol A novolak type epoxy resin, novolak type epoxy resin such as bisphenol AD novolak resin, cycloaliphatic epoxy resin such as epoxy resin having tricyclodecene oxide group, epoxidized product of dicyclopentadiene type phenol resin, Glycidyl ester type epoxy resin such as dimer acid glycidyl ester, triglycidyl ester, tetraglycidylaminodiphenylmethane, triglycidyl p-aminophenol, triglycidyl-p-aminophenol, tetraglycidyl Glycidylamine type epoxy resins such as zirmetaxylylenediamine and tetraglycidylbisaminomethylcyclohexane, heterocyclic epoxy resins such as triallyl isocyanurate and triglycidyl isocyanurate, phloroglicinol triglycidyl ether, trihydroxybiphenyl triglycidyl ether , Trihydroxyphenylmethane triglycidyl ether, glycerin triglycidyl ether, 2- [4- (2,3-epoxypropoxy) phenyl] -2- [4- [1,1-bis [4- (2,3-epoxy) Propoxy) phenyl] ethyl] phenyl] propane, 1,3-bis [4- [1- [4- (2,3-epoxypropoxy) phenyl] -1- [4- [1- [4- (2,3 -Epoxypropoxy) phenyl] -1-methyl Trifunctional epoxy resins such as ethyl] phenyl] ethyl] phenoxy] -2-propanol, tetrafunctional epoxy resins such as tetrahydroxyphenylethanetetraglycidyl ether, tetraglycidylbenzophenone, bisresorcinol tetraglycidyl ether, tetraglycidoxybiphenyl Etc. Moreover, it is preferable that the average functional group number in an epoxy resin (B) is 2.5-10 from the point of the balance of mechanical characteristics and heat resistance especially.
[0016]
Among these, a novolak type epoxy resin or a cycloaliphatic epoxy resin is preferable because of a good balance between mechanical properties and heat resistance, and among them the epoxidized product of dicyclopentadiene type phenol resin is moisture resistant, The effect of improving electrical characteristics becomes remarkable. When flame retardancy is required, it is useful to use a brominated phenol novolac type epoxy resin or an appropriate tetrabromobisphenol type epoxy resin in combination.
[0017]
These epoxy resins (B) having an average functional group number of 2.5 or more are not limited to one type in use, and two or more types can be used in combination. In addition to the above epoxy resins, some of the following compounds, namely n-butyl glycidyl ether, allyl glycidyl ether, 2-ethylhexyl glycidyl ether, styrene oxide, phenyl glycidyl ether, cresyl glycidyl ether, P.I. A monofunctional epoxy compound such as Sec-butylphenyl glycidyl ether, glycidyl methacrylate, vinylcyclohexene monoepoxide may be used.
[0018]
Next, the amino group-containing triazine condensation reaction product (C) imparts heat resistance, water resistance, adhesion, and further exhibits the effect of imparting non-halogen flame retardancy in electrical laminate applications. it can.
[0019]
Such an amino group-containing triazine condensation reaction product (C) is not particularly limited, but various compounds obtained by condensation reaction of an amino group-containing triazine compound, phenols, and aldehydes. It is preferable to use it as a mixture (hereinafter abbreviated as “mixture (c)”).
[0021]
The phenols used here are not particularly limited. For example, phenol, o-cresol, m-cresol, p-cresol, xylenol, ethylphenol, butylphenol, nonylphenol, octylphenol and other alkylphenols, bisphenol A Polyphenols such as bisphenol F, bisphenol S, bisphenol AD, tetramethylbisphenol A, resorcin, and catechol; naphthols such as monohydroxynaphthalene and dihydroxynaphthalene; and other phenylphenols and aminophenols. These phenols can be used alone or in combination of two or more. Phenols are preferred because the final cured product is excellent in flame retardancy and excellent in reactivity with amino group-containing triazine compounds.
[0022]
Next, the amino group-containing triazine compound is represented by the following general formula 1 .
[0023]
[Chemical 1]
[0024]
(In General Formula 1, R 1 , R 2 , and R 3 represent any of an amino group, an alkyl group, a phenyl group, a hydroxyl group, a hydroxylalkyl group, an acid group, and a cyano group.)
[0025]
Among the compounds represented by the general formula 1, melamine, acetoguanamine, benzoguanamine in which any two or three of R 1 , R 2 , and R 3 are amino groups from the viewpoint of excellent reactivity. An amino group-containing triazine compound typified by a guanamine derivative such as is preferred.
[0026]
These compounds are not limited to one kind in use, and two or more kinds may be used in combination.
[0027]
Next, aldehydes are not particularly limited, but formaldehyde is preferable from the viewpoint of easy handling. Although formaldehyde is not limited, Formalin, paraformaldehyde, etc. are mentioned as a typical supply source.
[0028]
The mixture (c) obtained by subjecting these amino group-containing triazine compounds, phenols, and aldehydes to a condensation reaction is preferable because the effect of improving flame retardancy is remarkable.
[0029]
As the mixture (c) , specifically,
c1: A condensation reaction product of an amino group-containing triazine compound, a phenol and an aldehyde,
c2: a condensation reaction product of an amino group-containing triazine compound and aldehydes,
c3: condensation reaction product of phenols and aldehydes,
c4: phenols,
c5: a mixture of amino group-containing triazine compounds, and
[0030]
-X-NH-CH2-NH- (c6) in the mixture
-X-NH-CH2-Y- (c7)
(In the formula, X represents a triazine skeleton, and Y represents a phenol skeleton. Here, the phenol skeleton represents a phenol structure site derived from phenols, and the triazine structure represents a triazine structure derived from an amino group-containing triazine compound. The structure containing (c6) / (c7) at a ratio of 0.6 or less greatly improves the flame retardant effect, and the epoxy resin (A) From the viewpoint of excellent compatibility and heat resistance.
[0031]
In the mixture (c) , the phenols (c4) and the amino group-containing triazine compound (c5), which are unreacted components, may remain slightly but are preferably in the range of 3% by weight or less.
[0032]
In the present invention, the mixture (c) obtained by condensation reaction of an amino group-containing triazine compound, phenols, and aldehydes has a nitrogen atom content in the mixture (c) of 5% by weight or more. It is preferably 8% by weight or more, and the softening point measured in glycerin by the ball and ring method is 50 ° C. or more, preferably 80 ° C. or more. The melt viscosity at 150 ° C. measured with a cone plate viscometer is 0.1 Pa · s or higher, preferably 0.3 Pa · s or higher.
[0033]
In the present invention, in addition to the above (A) to (C), it is preferable to use a curing accelerator (D) in combination as necessary.
[0034]
Any known and commonly used curing accelerators (D) can be used. Examples thereof include tertiary amines such as benzyldimethylamine, imidazole, organic acid metal salts, Lewis acids, amine complex salts, and the like. Not only alone but also two or more types can be used together.
[0035]
In addition to the above-described components, the composition of the present invention may further use an organic solvent (E). Especially as a composition for an electrical laminate, this organic solvent (E) is an essential component. Become. Here, the organic solvent (E) that can be used is not particularly limited. For example, acetone, methyl ethyl ketone, methyl isobutyl ketone, methanol, ethanol, isopropyl alcohol, n-butanol, methoxypropanol, methyl cellosolve, ethyl Examples thereof include carbitol, ethyl acetate, xylene, toluene, cyclohexanol, N, N-dimethylformamide, and the like. These solvents can be appropriately used as a mixed solvent of two or more.
[0036]
The amount of the organic solvent used is not particularly limited, but particularly for an electrical laminate, it is preferably in the range of 20 to 80% by weight in terms of solid content from the viewpoint of impregnation into glass cloth. .
[0037]
In the epoxy resin composition of the present invention, various additives, flame retardants, fillers and the like can be appropriately blended as necessary.
[0038]
The above-described epoxy resin composition of the present invention is extremely useful for electric laminates, but various other uses such as adhesives, castings, paints, and the like, and heat resistance are reduced by adjusting other various components. Therefore, non-halogen flame retardant cured products can be obtained without any problem, so it can be applied to applications such as sealing, laminating, and coatings, especially glass epoxy laminates and IC encapsulating materials. Since it is excellent, it can also be used as a coating epoxy resin composition suitable for resist and paint applications.
[0039]
Moreover, it is particularly useful as a composition for a so-called build-up laminate such as a copper foil with a resin because it is excellent in adhesiveness with a copper foil.
[0040]
The method for producing a laminate from the above-described epoxy resin composition of the present invention is not particularly limited and can be produced by a known and commonly used method. For example, the epoxy resin composition of the present invention is applied to a substrate such as a glass cloth. A method of impregnating at a ratio of 30 to 70% by weight of resin to obtain a prepreg, and then heat-pressing 1 to 10 sheets of this prepreg.
[0041]
【Example】
Next, the present invention will be described specifically with reference examples, examples and comparative examples. In the examples, “parts” and “%” are all based on weight unless otherwise specified. In addition, each test followed the following method.
[Peel Strength] This was in accordance with JIS- C 6481.
[Interlaminar peel strength] It was based on JIS- C 6481.
[Tg (glass transition temperature)] Measured by TMA method. Temperature rising speed 10 ℃ / min
[Water absorption rate: Change in weight (wt%) before and after treatment at 121 ° C./100% humidity in PCT (pressure cooker test) measured as water absorption rate]
[Hygroscopic soldering resistance; the laminate after PCT treatment was immersed in a 260 ° C. solder bath for 30 seconds, and its state change was observed]
Judgment criteria: ◎: No change in appearance, △: Measuring, ×: Swelling occurrence [0042]
Synthesis example 1
The amino group-containing triazine condensation reaction product (C) was synthesized by the following method. 94 parts of phenol, 15 parts of melamine, 5 parts of benzoguanamine, 45 parts of 41.5% formalin, and 0.4 parts of triethylamine were added, and the pH in the system was adjusted to 8.2. The temperature was raised to. After making it react at 100 degreeC for 5 hours, it heated up over 2 hours to 120 degreeC, removing water under a normal pressure. Next, after making it react for 3 hours under recirculation | reflux, it heated up to 140 degreeC over 2 hours, removing water under a normal pressure. After reacting for 3 hours under reflux, the temperature was raised to 160 ° C. over 2 hours while removing water under normal pressure. Furthermore, after making it react for 3 hours under recirculation | reflux, it heated up to 180 degreeC over 2 hours, removing water under a normal pressure. Next, unreacted phenol was removed under reduced pressure to obtain the amino group-containing triazine condensation reaction product .
[0043]
Hereinafter, this amino group-containing triazine condensation reaction product is referred to as aminotriazine novolac resin. The obtained aminotriazine novolak resin has a nitrogen content of 14%, a hydroxyl group equivalent of 135 g / eq, and the ratio of the following structural sites described in the specification is:
-X-NH-CH2-NH- (c6)
—X—NH—CH 2 —Y— (c7)
(In the formula, X represents a triazine skeleton, and Y represents a phenol skeleton. Here, the phenol skeleton represents a phenol structure site derived from phenols, and the triazine structure represents a triazine structure derived from an amino group-containing triazine compound. reveal site.) (c6) / (c7 ) = 0.07.
[0044]
Example 1
13 parts of a linear bisphenol A type epoxy resin having a weight average molecular weight in terms of polystyrene of 30000 and an epoxy equivalent of 3500 g / eq, 42 parts of a bisphenol A novolac type epoxy resin having an epoxy equivalent of 206 g / eq, and an epoxy equivalent of 400 g / eq A varnish was prepared by dissolving 45 parts of tetrabromobisphenol A type epoxy resin and 43 parts of aminotriazine novolac resin described in Synthesis Example 1 in a mixed solvent of methyl cellosolve and methyl ethyl ketone. The varnish was added with a curing accelerator 2-ethyl 4-methylimidazole to prepare a mixed solution having a nonvolatile content (NV) of 55%. The amount of the curing accelerator was such that the gel time of the prepreg was 120 seconds at 170 ° C.
[0045]
Thereafter, each mixed solution was impregnated into a glass cloth WEA 7628 H258N (manufactured by Nittobo Co., Ltd.) as a base material and dried at 160 ° C. for 3 minutes to prepare a prepreg having a resin content of 40%.
[0046]
Subsequently, 8 sheets of the obtained prepregs were stacked and cured under the conditions of a pressure of 3.9 MN / m 2, a heating temperature of 170 ° C., and a heating time of 120 minutes to produce a laminate. Subsequently, the above various evaluation tests were performed. The results are shown in Table 1.
[0047]
About the obtained laminated board, each physical property of peel strength, delamination strength, flame retardance, Tg (glass transition temperature), PCT water absorption, and solder resistance was tested. The results are shown in Table 1.
[0048]
Example 2
13 parts of a linear bisphenol A type epoxy resin having a weight average molecular weight in terms of polystyrene of 30000 and an epoxy equivalent of 3500 g / eq, 42 parts of a dicyclopentadiene type epoxy resin having an epoxy equivalent of 277 g / eq, and an epoxy equivalent of 400 g / eq A varnish was prepared by dissolving 45 parts of tetrabromobisphenol A type epoxy resin and 36 parts of aminotriazine novolac resin described in Synthesis Example 1 in a mixed solvent of methyl cellosolve and methyl ethyl ketone. A prepreg and a laminate were produced using this varnish in the same manner as in Example 1. Subsequently, the above various evaluation tests were performed. The results are shown in Table 1.
[0049]
About the obtained laminated board, each physical property of peel strength, delamination strength, flame retardance, Tg (glass transition temperature), PCT water absorption, and solder resistance was tested. The results are shown in Table 1.
[0050]
Example 3
10 parts of a linear bisphenol A type epoxy resin having a polystyrene equivalent weight average molecular weight of 21,000 and an epoxy equivalent of 2500 g / eq, 45 parts of a cresol novolac type epoxy resin having an epoxy equivalent of 216 g / eq, and an epoxy equivalent of 400 g / eq Varnish was prepared by dissolving 45 parts of tetrabromobisphenol A type epoxy resin and 44 parts of aminotriazine novolak resin described in Synthesis Example 1 in a mixed solvent of methyl cellosolve and methyl ethyl ketone. A prepreg and a laminate were produced using this varnish in the same manner as in Example 1. Subsequently, the above various evaluation tests were performed. The results are shown in Table 1.
[0051]
About the obtained laminated board, each physical property of peel strength, delamination strength, flame retardance, Tg (glass transition temperature), PCT water absorption, and solder resistance was tested. The results are shown in Table 1.
[0052]
Example 4
8 parts linear bisphenol A type epoxy resin having a weight average molecular weight in terms of polystyrene of 42,000 and an epoxy equivalent of 9000 g / eq, 47 parts of bisphenol A novolac type epoxy resin having an epoxy equivalent of 206 g / eq, and an epoxy equivalent of 400 g / eq A varnish was prepared by dissolving 45 parts of tetrabromobisphenol A type epoxy resin and 46 parts of aminotriazine novolac resin described in Synthesis Example 1 in a mixed solvent of methyl cellosolve and methyl ethyl ketone. A prepreg and a laminate were produced using this varnish in the same manner as in Example 1.
[0053]
About the obtained laminated board, each physical property of peel strength, delamination strength, flame retardance, Tg (glass transition temperature), PCT water absorption, and solder resistance was tested. The results are shown in Table 1.
[0054]
Example 5
10 parts of a linear bisphenol A type epoxy resin having a weight average molecular weight in terms of polystyrene of 30000 and an epoxy equivalent of 3500 g / eq, 35 parts of a cresol novolac type epoxy resin having an epoxy equivalent of 216 g / eq, and an epoxy equivalent of 143 g / eq Dissolve varnish by dissolving 10 parts of glycidylamine type epoxy resin, 45 parts of tetrabromobisphenol A type epoxy resin having an epoxy equivalent of 400 g / eq, and 47 parts of aminotriazine novolak resin described in Synthesis Example 1 in a mixed solvent of methyl cellosolve and methyl ethyl ketone. It was adjusted. A prepreg and a laminate were produced using this varnish in the same manner as in Example 1.
[0055]
About the obtained laminated board, each physical property of peel strength, delamination strength, flame retardance, Tg (glass transition temperature), PCT water absorption, and solder resistance was tested. The results are shown in Table 1.
[0056]
Comparative Example 1
55 parts of a bisphenol A novolac type epoxy resin having an epoxy equivalent of 206 g / eq, 45 parts of a tetrabromobisphenol A type epoxy resin having an epoxy equivalent of 400 g / eq, and 40 parts of a phenol novolac resin having a hydroxyl equivalent of 105 g / eq are obtained from methyl cellosolve and methyl ethyl ketone. The varnish was prepared by dissolving in a mixed solvent. A prepreg and a laminate were produced using this varnish in the same manner as in Examples 1-5.
[0057]
About the obtained laminated board, each physical property of peel strength, delamination strength, flame retardance, Tg (glass transition temperature), PCT water absorption, and solder resistance was tested. The results are shown in Table 2.
[0058]
Comparative Example 2
55 parts of dicyclopentadiene type epoxy resin having an epoxy equivalent of 277 g / eq, 45 parts of tetrabromobisphenol A type epoxy resin having an epoxy equivalent of 400, and 33 parts of phenol novolac resin having a hydroxyl equivalent of 105 in a mixed solvent of methyl cellosolve and methyl ethyl ketone The varnish was prepared by dissolving. A prepreg and a laminate were produced using this varnish in the same manner as in Examples 1-5.
[0059]
About the obtained laminated board, each physical property of peel strength, delamination strength, flame retardance, Tg (glass transition temperature), PCT water absorption, and solder resistance was tested. The results are shown in Table 2.
[0060]
Comparative Example 3
A mixed solvent of methyl cellosolve and methyl ethyl ketone 55 parts of cresol novolac type epoxy resin having an epoxy equivalent of 216 g / eq, 45 parts of tetrabromobisphenol A type epoxy resin having an epoxy equivalent of 400 g / eq, and 35 parts of bisphenol A novolac resin having a hydroxyl equivalent of 115 The varnish was prepared by dissolving in A prepreg and a laminate were produced using this varnish in the same manner as in Examples 1-5.
[0061]
About the obtained laminated board, each physical property of peel strength, delamination strength, flame retardance, Tg (glass transition temperature), PCT water absorption, and solder resistance was tested. The results are shown in Table 2.
[0062]
Comparative Example 4
55 parts of a cresol novolac type epoxy resin having an epoxy equivalent of 216 g / eq, 45 parts of a tetrabromobisphenol A type epoxy resin having an epoxy equivalent of 400 g / eq, and 43 parts of an aminotriazine novolac resin described in Synthesis Example 1 are mixed with methyl cellosolve and methyl ethyl ketone. The varnish was prepared by dissolving in a solvent. A prepreg and a laminate were produced using this varnish in the same manner as in Examples 1-5.
[0063]
About the obtained laminated board, each physical property of peel strength, delamination strength, flame retardance, Tg (glass transition temperature), PCT water absorption, and solder resistance was tested. The results are shown in Table 2.
[0064]
Comparative Example 5
10 parts of a linear bisphenol A type epoxy resin having a weight average molecular weight in terms of polystyrene of 30000 and an epoxy equivalent of 3500 g / eq, 45 parts of a cresol novolac type epoxy resin having an epoxy equivalent of 216 g / eq, and a tetra having an epoxy equivalent of 400 A varnish was prepared by dissolving 45 parts of a bromobisphenol A type epoxy resin and 33 parts of a phenol novolac resin having a hydroxyl group equivalent of 105 g / eq in a mixed solvent of methyl cellosolve and methyl ethyl ketone. A prepreg and a laminate were produced using this varnish in the same manner as in Examples 1-5.
[0065]
About the obtained laminated board, each physical property of peel strength, delamination strength, flame retardance, Tg (glass transition temperature), PCT water absorption, and solder resistance was tested. The results are shown in Table 2.
[0066]
[Table 1]
[0067]
[Table 2]
[0068]
【The invention's effect】
According to the present invention, an epoxy resin composition having excellent heat resistance and water resistance properties of a molded product in an epoxy resin composition, and capable of imparting moisture resistance, heat resistance and adhesion performance in electrical laminate applications, and moisture resistance An electric laminate having both heat resistance and adhesion can be provided.
[0069]
Therefore, the composition of the present invention can be used in various fields such as electrical electronics, adhesives, casting, paints, etc., and is particularly useful in electrical lamination applications.
Claims (7)
c1:アミノ基含有トリアジン化合物とフェノール類とアルデヒド類との縮合反応物、
c2:アミノ基含有トリアジン化合物とアルデヒド類との縮合反応物、
c3:フェノール類とアルデヒド類との縮合反応物、
c4:フェノール類、及び、
c5:アミノ基含有トリアジン化合物
の混合物であって、かつ、
該混合物中に
−X−NH−CH2−NH−(c6)
−X−NH−CH2−Y− (c7)
(式中、Xはトリアジン骨格、Yはフェノール骨格を示す。ここで、フェノール骨格とはフェノール類に起因するフェノール構造部位を現し、また、トリアジン骨格とはアミノ基含有トリアジン化合物に起因するトリアジン構造部位を現す。)なる構造部位を(c6)/(c7)が0.6以下となる割合で含有する混合物として用いられるものである請求項1〜4の何れか1つに記載の組成物。
c1: A condensation reaction product of an amino group-containing triazine compound, a phenol and an aldehyde,
c2: a condensation reaction product of an amino group-containing triazine compound and aldehydes,
c3: condensation reaction product of phenols and aldehydes,
c4: phenols, and
c5: a mixture of amino group-containing triazine compounds, and
-X-NH-CH2-NH- (c6) in the mixture
-X-NH-CH2-Y- (c7)
(In the formula, X represents a triazine skeleton, and Y represents a phenol skeleton. Here, the phenol skeleton represents a phenol structure site derived from phenols, and the triazine structure represents a triazine structure derived from an amino group-containing triazine compound. reveal sites.) comprising the structural moiety (c6) / (c7) the composition according to any one of claims 1-4 is used as a mixture containing a ratio to be 0.6 or less.
Priority Applications (1)
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