JP3860434B2 - 染色方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、動植物からの抽出物を染料として用い、超臨界流体中で染色する被染色物、特に繊維の染色方法に関する
【0002】
【従来の技術】
現在、繊維製品の染色は、ほとんどの場合合成染料を用いて行われている。合成染料は大量、かつ安価に製造することが可能であり、望まれる色調を簡便に染着することができるものである。
【0003】
しかしながら、近年の消費者は、必ずしも化学合成された染料を用いた染色物を好むものではなく、天然物を志向する傾向が認められるようになってきている。したがって染料においても、動植物等の天然物から抽出された染料を使用したものを好む消費者が少なくない。例えば、植物から抽出された抽出物で直接繊維を染色する、いわゆる草木染めは、その自然な色調から、多くの愛好者がいるものである。
【0004】
ところで、このような動植物から抽出されて得られる染料の成分は、染色するために最適化された化合物ではなく、多くの場合不純物等を含む多数の化合物の集合であるために、効率的な染色が容易ではない。通常の草木染めにおいては、一度の染色操作では薄い色しか染着されず、何回も繰り返してようやく所望の色調にまで染着できる場合も珍しくない。
【0005】
一方、このように何度も繰り返される染色作業においては、大量の水を使用する必要がある。この場合には染着しなかった染料を含む廃水が、すすぎ工程で大量に排出されることになる。また、染料成分の抽出に際しては熱水で抽出する場合においても長時間を要する場合が多い。また酸やアルカリ等の助剤を用いて抽出したり、抽出後の染液に安定剤を添加したり、濃色化や染色堅牢度の向上のために媒染処理を施したりすることも多い。そうすると、これらの各種の薬剤も含めて、大量の廃水を周辺環境に排出することになり、染料成分が天然物であるといっても、環境保全上必ずしも好ましくない。
【0006】
特開平5−132880号公報には、超臨界二酸化炭素中で繊維材料を分散染料で染色する方法が記載されている。水の代わりに超臨界状態の二酸化炭素を染色時の媒体として使用し、使用後の二酸化炭素を回収再使用することで、廃水汚染の問題が起こらないとされている。しかしながらここで使用されている染料は化学合成された分散染料であり、それで再生又は合成疎水性繊維に染色する方法が記載されているのみである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、動植物から抽出された抽出物を用いて染色することが、現代の天然志向の消費者のニーズでありながら、実際は大量の廃水を排出しなければならないという現状があった。これは環境に優しい製品を望むことの多い天然志向の消費者ニーズと相反する点である。特に、化学合成されて濃色に染着させることが容易な合成染料と比べると、濃色に染色するために染色作業を繰り返す必要が多い天然染料の場合には、いきおい廃水量が増加してしまうので廃水量の問題は重要である。また、天然物である染料成分に加えて、さらに染色助剤を使用することも多く、これを排出することも問題であった。
【0008】
本発明は、このような課題を解決するものであり、天然物である動植物からの抽出物を用いて染色でき、しかも周辺環境へ廃水を排出せず、かつ容易に濃色の染色物を得ることのできる染色方法を提供するものである。またこの染色方法によって染色された染色物、特に繊維からなる布帛を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、乾燥植物からの抽出物を染料として用い、超臨界流体中で被染色物を染色する染色方法であって、前記超臨界流体が沸点100℃以下の極性有機溶媒からなる共溶媒を0.1〜10%含む二酸化炭素からなり、かつ前記染料の抽出と、前記被染色物の染色とを同時に行うことを特徴とする染色方法を提供することによって解決される。乾燥植物からの抽出物を染料として用いる場合には、従来の水を溶媒として用いる染色方法では濃色化することが困難であったが、超臨界流体中で染色することによって短時間で濃色に染色することが可能である。
【0010】
このとき染料として使用される乾燥植物からの抽出物超臨界流体中で抽出されたものである超臨界流体中で抽出することで、水(熱湯)で抽出する場合に比べて、短時間で抽出でき、水では抽出されにくい成分も容易に抽出することが可能だからである。しかも、抽出した後でそのまま染色に供することもできることから操作的にも有利である。
【0011】
乾燥植物からの抽出物が超臨界流体中で抽出されたものである場合の染色方法として好適なものの一つに、染料抽出槽と染色槽を有する染色装置を用い、前記染料抽出槽で乾燥植物から染料を抽出し、前記染色槽で被染色物を染色し、これら両槽の間で超臨界流体を循環させる染色方法がある。この方法では、抽出と染色を同時に行い、抽出された分だけ徐々に染色を行うことができるために、均質な染色を行うことが可能である。
【0012】
また、染色槽に乾燥植物及び被染色物を投入し、前記染色槽中で乾燥植物からの染料の抽出と、被染色物の染色とを同時に行う染色方法も好適である。この方法の場合には、超臨界流体で処理するための槽が一槽で済むことから、色替え時の清掃が容易で、要する超臨界流体量も少なく、装置の製造、維持コストも軽減される点から好適である。
【0013】
染色に際して、超臨界流体が共溶媒を含むことによって、親水性の染料成分を容易に染色できる。乾燥植物から抽出される染料成分は親水性のものであることが多いことから、親水性の染料成分で染色しやすいことは有用である。
【0014】
また、染色すると同時に、染料以外の機能成分を被染色物に含有させることも好適である。乾燥植物からの抽出物の中には、染料成分のみならず、各種の機能成分が含まれている場合も多いが、このような場合に、染料成分と合わせて、これらの機能成分をも被染色物に含有させることができ、染色された被染色物の付加価値を向上させることができる。
【0015】
染色した後にさらに媒染を行うことも好ましい。乾燥植物から抽出された染料成分は、染色堅牢度が不十分な場合も多く、このような場合には媒染によってそれを改善できるからである。また、媒染によって色調を変化させることもできるからである。超臨界流体中で媒染を行い得ることについては本発明者が初めて見出したものであり、乾燥植物から抽出された染料成分で染色する際に特に有効であるが、他の染料に対しても有用な場合があるものである。
【0016】
記染色方法によって染色された染色物特に布帛は、各種衣料品などとして、天然志向、あるいは環境保護志向の消費者に広く受け入れられるものとなり得るものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明において、超臨界流体を形成する化合物は特に制限されるものではないが、安全性、染色条件等の点から二酸化炭素が好適である。二酸化炭素の場合には、臨界点は温度31.3℃、圧力7.4MPaであり、これを超える超臨界流体とすることが比較的容易である。
【0018】
動植物から抽出された染料成分を水を溶媒として用いて染色する場合、染色のために最適化された合成染料を用いるわけではないので、短時間で濃色に染色することが困難な場合が多い。例えば10回程度も染色を繰り返してようやく求める色調に達する、というような場合も少なくない。このような場合には、それに要する作業時間も多くなるし、廃水量も多量となる。それに対し、超臨界流体を用いた場合には、一度の操作で比較的濃色の染色が可能な場合が多い。
【0019】
また、動植物から染料成分を抽出する場合に、水で抽出する場合には、例えば熱湯中で、酸やアルカリ等の助剤を用いて何時間もかけて抽出するような場合が多いが、超臨界流体中で抽出することで、上記助剤等を使用しなくても短時間で効率よく抽出することが可能である。また、水では抽出されにくい成分も容易に抽出することが可能である。しかも、抽出した後でそのまま染色に供することもできることから操作的にも有利である。
【0020】
しかも、染色操作後に未使用の染料成分を含む超臨界二酸化炭素は、放圧することで容易に気化させることができるので、二酸化炭素のみを回収再使用することが容易であり、周辺環境に廃水を排出することがない。動植物の抽出物は天然物であるから、合成染料に比べて環境に対する悪影響は小さいものであるが、それをも排出しない点で、本発明の超臨界流体を使用する染色方法は極めて環境に優しい染色方法であるといえる。
【0021】
また、染色あるいは抽出に際しては、超臨界流体が共溶媒を含むと、親水性の染料成分を容易に抽出、染色できて好適である。動植物から抽出される染料成分は親水性のものであることが多いことから、親水性の染料成分を抽出、染色しやすいことは有用である。こうすることで、親水性の被染色物に対しても良好に染色することが可能である。また、原料の動植物から染料成分を抽出することも容易になる。
【0022】
ここで、超臨界流体として二酸化炭素を使用する際の共溶媒としては水又は極性有機溶媒が好ましい。極性有機溶媒としては、アルコール、ケトン、環状エーテル、アミド及びスルホキシドが挙げられる。アルコールとしてはメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ウンデカノール、グリコール(エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール)、グリコール誘導体、エチルグリコール類、ブチルグリコール類、グリセリン、ペンタエリスリトールなどの脂肪族アルコールが例示され、ケトンとしてはアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、ジブチルケトンが例示される。そしてアミドとしてはジメチルホルムアミド(DMF)、スルホキシドとしてはジメチルスルホキシド(DMSO)、環状エーテルとしてはテトラヒドロフランがそれぞれ好適なものとして例示される。
【0023】
なかでも回収再使用を考慮すれば、比較的低沸点、例えば沸点が100℃以下であることが好適であり、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、THFなどが挙げられる。さらに作業者の安全性まで考慮した場合にはメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、アセトンが好適であり、エタノールが最適である。これらの共溶媒は1種のみならず、2種以上を同時に使用しても良く、特に水は単独で使用した場合には超臨界二酸化炭素に均質に溶解しない場合があるために他の有機溶媒と併せて使用することが好ましい。
【0024】
超臨界流体中に添加する共溶媒の量は0.01〜10%であることが好適である。0.01%よりも少ない場合には共溶媒添加の効果がほとんど認められず、親水性の染料成分の抽出操作、染色操作が効率的に行えない場合がある。より好適には0.1%以上であり、さらに好適には0.5%以上である。一方、共溶媒の量が10%を超える場合には染色性が低下するばかりでなく、染色後の繊維等に溶媒が残存し、溶媒除去のための後処理が別途必要になり好ましくない。より好適には5%以下である。ここでいう「%」とは超臨界流体で満たされる容器中へ投入する共溶媒の常圧下での体積の、前記容器容積に対する割合に、100を掛けたものであり、
[(添加した共溶媒の体積)/(超臨界流体の体積)]×100
で示されるものである。
【0025】
本発明で使用する動植物は、被染色物、特に繊維を染色することの可能な成分を含有するものであれば特に限定されない。一般的には植物が、いわゆる草木染めとして好んで使用される。動植物は、そのままでも抽出操作に供することが可能であるが、保存性や品質の均質性を担保することが容易であることから、乾燥したものが好適に用いられる。
【0026】
抽出に供される動植物、特に植物としては、クチナシ実、インド茜、西洋茜、紅花、キハダ、スオウ、ログウッド、唐辛子、紫根、五倍子、藍、ウコン、エンジュ、カリヤス、カテキュー、クルミ、ケブラチョ、コチニール、ザクロ、タンガラ、チョウジ、ビンロウジ、ミロバラン、矢車、ヤマモモ、ヨモギが例示される。これらの動植物、特に乾燥植物を用いて、超臨界流体中で抽出し、そのまま超臨界流体中で染色しても良いし、これらの動植物から抽出した染料成分であって未精製のもの、いわゆる草木染め用染料を用いて染色しても良い。
【0027】
動植物から抽出された染料としては、以下のようなものが挙げられる。これらのものは抽出物として市販されており入手可能なものである。そのような例として、藍、エンジュ、シブキ、ヤマモモ、コガネバナ、ザクロ、ミロバラン、五倍子、クルミ、カテキュー、タンガラ、紫檀、インド茜、スオウ、ラックダイ、ログウッド、赤キャベツ、クチナシブルー、紫イモがある。
【0028】
また、染色可能な染料成分であるとともに、食用にも用いられている食用色素も、言わば動植物から抽出された天然染料の一種であるということができる。このように食用にもなるものは、特に安全性が要求される用途では有用である。このような食用色素であって、本発明に使用できるものの例としては、ウコン、シソ、赤大根、赤キャベツ、ブドウ果皮、茜、クチナシ黄、クチナシ赤、クチナシ青、コウリャン、ビート、紅花黄、紅花赤、カカオ、植物炭末色素、タマリンド、エルダーベリー、ムラサキイモ、紅麹、紅麹黄、唐辛子、柿、ベニノキ、ラックカイガラムシ、クロロフィル、スピルリナが挙げられる。
【0029】
染色すると同時に、染料以外の機能成分を被染色物、特に繊維に含有させることも好適である。含有させる機能成分としては、保温性、薬効性、芳香性、抗菌性、消臭性、防虫性、防ダニ性等の各種の機能を発揮するものが例示される。動植物からの抽出物の中には、染料成分のみならず各種の機能成分、例えば薬効成分や抗菌成分などが含まれている場合も多いが、このような場合には、染料成分と併せてこれらの成分をも繊維等に含有させて繊維等に機能性を付与することができ、染色された繊維等の付加価値を向上させることができる。例えば、漢方薬やハーブに用いられている動植物は各種の薬効成分を含んでいるが、同時に染料成分を含んでいることも多く、染色と同時に繊維等の中にこれら薬効成分を含有させることができる。具体的な例としては、唐辛子にはオレンジ色に染める染料成分が含まれていると同時にカプサイシンが含まれており、これを含有させた繊維は温感効果や抗菌効果を有することになる。
【0030】
薬効成分を有し、しかも染色可能な植物の例としては、藍、アカネ、シソ、エンジュ、ウコン、クチナシ、唐辛子、紅花、紫根、ヨモギ、ドクダミなどが例示される。
【0031】
本発明の染色方法によって染色される被染色物は特に限定されるものではないが繊維が最も有用である。綿、レーヨン、ナイロン(6、66)、ポリエステル、アクリル、ポリプロピレン、絹、羊毛、アセテート(トリアセテート)、ポリエチレン、アラミド(メタ系及びパラ系)、ポリウレタン、ビニロン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどを例示することができる。なかでもアミド基あるいはウレタン基を有する繊維が、本発明の染色方法において染着性が良好な場合が多く、好ましい。具体的にはナイロン、羊毛、絹、ポリウレタンが好適な繊維として挙げられる。繊維以外にはフィルムやプラスチック成形品などの染色が可能である。
【0032】
染色条件は、染色槽内が超臨界状態であればよい。超臨界二酸化炭素中で染色する場合の好適な圧力は7〜35MPaである。7MPa未満では染料成分の抽出や染着がされにくくなる場合が多く、より好適には10MPa以上である。一方35MPaを超えると装置が大掛かりになって、染色に要するエネルギーも多くなってしまい、より好適には30MPa、さらに好適には25MPa以下である。また、超臨界二酸化炭素中で染色する場合の好適な温度は40〜250℃である。40℃未満の場合には染料成分の抽出がスムーズでなく、染色時間も長くなる場合がある。より好適には80℃以上である。一方250℃を超えると被染色物や染料が劣化する場合があり、特に熱に弱い天然物からなる染料成分を用いて染色する場合に劣化の問題が大きい。また、染色に要するエネルギーも大きくなる。より好適には200℃以下である。
【0033】
染色に要する時間は、使用する染料成分、染色される被染色物及び所望する色調などにより適宜調整されるが、通常10〜90分である。水を溶媒にした染色において濃色に染めることが困難な天然染料を用いた場合であっても90分以内という短い時間で所望の色調にすることができる点で、本発明の意義がある。より好適には60分以内である。一方、10分未満の時間では、所望の色調が得られない場合が多いし、染色ムラも発生しやすくなる。より好適には20分以上である。
【0034】
染色に際しては、動植物からの抽出物を染料として用いるが、この抽出物が超臨界流体中で抽出されたものであることが好ましい。動植物からの抽出物が超臨界流体中で抽出されたものである場合の染色方法として好適なものの一つに、染料抽出槽と染色槽を有する染色装置を用い、前記染料抽出槽で動植物から染料を抽出し、前記染色槽で被染色物を染色し、これら両槽の間で超臨界流体を循環させる染色方法がある。
【0035】
この方法では、染料抽出槽に動植物を投入し、その中で染料成分が超臨界流体によって抽出される。固形分が散逸しないようにするためには、例えばガーゼ等に包む、あるいは金網に入れることなどが好ましい。また、染料抽出槽から染色槽に流れる配管にフィルターを設けて、動植物由来の不溶成分が染色槽に入らないようにすることも好ましい。抽出された染料成分は染色槽の中で被染色物の染色に利用され、染色後の超臨界流体はポンプ等を用いて、再び染料抽出槽に送られることになる。この方法によれば、抽出と染色を並行して行い、抽出された分だけ徐々に染色を行うことができるために、均質な染色を行うことが可能である。また、循環して染料抽出槽に導入される超臨界流体は含有する染料濃度が低くなっているために効率的な抽出が可能である。
【0036】
また、染色槽に動植物及び被染色物を投入し、前記染色槽中で動植物からの染料の抽出と、被染色物の染色とを同時に行う染色方法も好適である。この場合は、同一染色槽内に染料成分を抽出するための動植物と染色に供する被染色物とを同時に投入し、超臨界流体中で同時に抽出操作と染色操作を行うことになる。このとき、動植物と被染色物とが直接接触すると繊維の汚染や染色ムラが発生しやすいことから、両者が直接接触しないように配置することが好ましい。具体的には、例えば動植物を網、かごあるいはガーゼ等に包んで、直接被染色物に触れないようにすることが好ましい。この方法の場合には、超臨界流体で処理するための槽が一槽で済むことから、色替え時の清掃が容易で、要する超臨界流体量も少なくて済む点から好適である。また、槽や配管の数が少なくて良いので装置の簡略化も可能である。
【0037】
染色に際して共溶媒を使用する場合には、超臨界状態になっている染色槽あるいは染料抽出槽中に後から共溶媒を供給しても良いし、予め動植物や被染色物を投入する際に共溶媒も一緒に投入しておいて、後から二酸化炭素を供給して超臨界状態にしても良い。
【0038】
本発明の染色方法によって染色された染色物に対し、染色した後にさらに媒染を行うことも好ましい。動植物から抽出された染料成分は、染色堅牢度が不十分な場合も多く、このような場合には媒染によってそれを改善できるからである。また、媒染することによって所望の色調に変化させることもできるからである。
【0039】
使用する媒染剤は特に限定されるものではないが、金属塩を用いることが好適である。金属塩としてはアルミニウム塩、チタン塩、クロム塩、マンガン塩、鉄塩、銅塩、スズ塩などが例示される。またその他に、石灰、明礬、灰汁などを使用することもできる。このとき、媒染剤と共に酢酸等の有機酸を助剤として併用することもできる。媒染剤は本発明の染色方法によって得られた染色物を染色槽から取り出して、媒染剤の水溶液に浸漬して行うことも可能であるが、染色槽に直接媒染剤の溶液を導入して、超臨界流体中で媒染処理をすることが好ましい。こうすることによって、装置や操作を簡略化できるのみならず、金属イオンを含有する事が多い媒染剤の廃液を周辺環境に排出することを防ぐことも可能である。
【0040】
超臨界流体中に投入する際の媒染剤溶液の溶媒は特に限定されないが、媒染剤の溶解性を考慮すると水溶液または極性有機溶媒の溶液であることが好ましく、特に水溶液あるいは水と極性有機溶媒の混合溶媒からなる溶液であることが好ましい。媒染剤溶液の投入量は、染色時に投入する共溶媒の量と同程度であることが好ましい。
【0041】
また、本発明の染色方法で得られた染色物に対して後から媒染処理を施すだけでなく、繊維等に対して先に媒染処理をしてから、後に本発明の染色方法で染色することも可能である。
【0042】
本発明の染色方法では染色後に放圧することによって、二酸化炭素を気化させて容易に染料成分と分離することが可能である。これによって廃水を排出することがなく環境に優しい染色方法を提供できる。また染料の抽出操作や媒染操作を超臨界二酸化炭素中で行う場合も、同様に二酸化炭素を気化させるだけでよいので廃水を排出することがない。気化させた二酸化炭素は回収、再使用が可能である。
【0043】
染色に際して共溶媒を使用する場合には、染色後に二酸化炭素を気化させて容易に染料成分及び共溶媒から分離することできる。残った染料成分と共溶媒の混合物からは、共溶媒成分を蒸留によって分離することができるので、共溶媒成分も二酸化炭素同様に回収、再使用が可能である。結局のところ、最終的な残渣は染料成分など、動植物から抽出された成分のみである。
【0044】
本発明の染色方法によって得られた染色物は、天然物である染料成分によって染色されているので、自然派志向の消費者の要求に応えるものである。特に本発明の染色方法によって得られた繊維からなる布帛は人体に対する安全性も高いので、身体に直接接触する衣料品、例えば下着などの用途に最適である。また化学物質に対して過敏な人の衣料、あるいは乳幼児用の衣料としても有用なものである。しかも染色過程において廃水を排出せず、環境に対しても優しい繊維製品を提供することができる。また、繊維製品以外にも例えば乳幼児用玩具等のプラスチック成形品や食品包装用フィルム等のフィルムを本発明の染色方法で染めることも安全性の面から有用である。
【0045】
【実施例】
実施例1
6Lの染料抽出槽に抽出用原料素材として乾燥紫根((株)田中直染料店製)65gをガーゼに包んで投入し、30Lの染色槽に染布としてポリプロピレン布帛65gを入れ、両槽を100℃に保ちながら、二酸化炭素をポンプにて加圧しながら供給し、両槽中の圧力を19MPaにした。その後、共溶媒としてエタノールを、染料抽出槽、染色槽及びそれらを接続する配管の内容積の合計容積に対して常圧下で1体積%の量を圧力ポンプで加圧して添加し、内温を110℃に上昇させた。槽内の圧力は20MPaとなった。続いて、両槽の間を接続する配管に設置された循環ポンプを運転して両槽間で超臨界流体を循環させ、30分間抽出及び染色を行なった。染色終了後、放圧してから染布を取出し、得られた染色布の着色度をK/S値(Kubelka−Munk係数)にて評価した。着色度は色度計AUCOLOR NF(クラボウ(株)製)により測定した。結果を表1に示す。
【0046】
実施例2
染色と同時に機能成分を含有させた例である。100mLの染料抽出槽に抽出用原料素材として市販の乾燥唐辛子10gをガーゼに包んで投入し、500mLの染色槽に染布としてポリエステル布帛10gを入れ、両槽を100℃に保ちながら、二酸化炭素をポンプにて加圧しながら供給し、両槽中の圧力を21MPaにした。その後、共溶媒としてエタノールを、染料抽出槽、染色槽及びそれらを接続する配管の内容積の合計容積に対して、常圧下で3体積%の量を圧力ポンプで加圧して添加し、内温を140℃に上昇させた。槽内の圧力は25MPaとなった。続いて、両槽の間を接続する配管に設置された循環ポンプを運転して両槽間で超臨界流体を循環させ、60分間抽出及び染色を行なった。染色終了後、放圧してから染布を取出し、得られた染布の着色度を実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
【0047】
また、得られた染布を人間の腕の皮膚の上に載せて、その上から赤外線ランプを5分間照射した。照射終了の5分後にサーモグラフィーで皮膚の表面温度を測定したところ、34℃であった。一方、比較として分散染料によって同様の色調に染色したポリエステル染布を載せて同様に評価したところ、皮膚の表面温度は32℃であった。両者を比較した結果から明らかなように、本実施例で得られた染布は温感効果を有していた。
【0048】
また、得られた染布を用い、JIS L1902「繊維製品の抗菌性試験方法」にしたがって抗菌性能を評価した。「8.定量試験」の方法にしたがって、黄色ブドウ球菌を用いて試験を行い、下記の式で与えられる静菌活性値(S)を得た。
S=Mb−Mc
ここで、Mb:無加工試料の18時間培養後の生菌数の常用対数値
Mc:加工試料の18時間培養後の生菌数の常用対数値
であり、加工試料は本実施例で得られた染布であり、無加工試料は、上記温感効果試験で用いた分散染料で染色した染布を用いた。その結果、Sは4.8であり、一般に抗菌効果を有するとされる2.2を上回り、本実施例の染布が抗菌効果を有することが確認された。
【0049】
実施例3
実施例1より小さいスケールの染色装置を用いた例である。100mLの染料抽出槽に抽出用原料素材として乾燥スオウ((株)田中直染料店製)10gをガーゼに包んで投入し、500mLの染色槽に染布としてナイロン布帛10gを入れ、両槽を100℃に保ちながら、二酸化炭素をポンプにて加圧しながら供給し、両槽中の圧力を16MPaにした。その後、共溶媒としてアセトンを、染料抽出槽、染色槽及びそれらを接続する配管の内容積の合計容積に対して、常圧下で3体積%の量を圧力ポンプで加圧して添加し、内温を120℃に上昇させた。槽内の圧力は18MPaとなった。続いて、両槽の間を接続する配管に設置された循環ポンプを運転して両槽間で超臨界流体を循環させ、20分間抽出及び染色を行った。染色終了後、放圧してから染布を取出し、得られた染色布の着色度を実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
【0050】
実施例4〜7、比較例1及び2
実施例1と同様の装置及び方法で、抽出用原料素材、染布、共溶媒の種類と量、染浴槽の温度、圧力、染色時間を変えて超臨界二酸化炭素と共溶媒の混合流体中で抽出及び染色を行なった。結果を表1にまとめて示す。
【0051】
比較例3
共溶媒を使用せず、二酸化炭素のみを使用して染色した例である。100mLの染料抽出槽に抽出用原料素材として乾燥スオウ((株)田中直染料店製)10gをガーゼに包んで投入し、500mLの染色槽に染布としてナイロン布帛10gを入れ、両槽を100℃に保ちながら、二酸化炭素をポンプにて加圧しながら供給し、両槽中の圧力を16MPaにした。その後、内温を120℃に上昇させた。槽内の圧力は18MPaとなった。続いて、両槽の間を接続する配管に設置された循環ポンプを運転して両槽間で超臨界流体を循環させ、40分間抽出及び染色を行なった。染色終了後、放圧してから染布を取出し、得られた染色布の着色度を実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
【0052】
比較例4
比較例3と同様の装置及び方法で、抽出用原料素材、染布、染色槽の温度、圧力、染色時間を変えて超臨界二酸化炭素中で抽出及び染色を行なった。結果を表1に示す。
【0053】
【表1】
Figure 0003860434
【0054】
参考例1
草木から抽出しながら染色するのではなく、既に抽出されて市販されている色素を用いて染色した例である。6Lの染料抽出槽(本実施例では、抽出ではなく、単に色素を溶解させるための槽として使用)に食用色素としてウコン色素(テクノカラーエローUK、三菱化学フーズ(株)製)3.25g(5%owf)を投入し、30Lの染色槽に染布としてナイロン布帛65gを入れ、両槽を100℃に保ちながら、二酸化炭素をポンプにて加圧しながら供給し、両槽中の圧力を18MPaにした。その後、共溶媒としてエタノールを、染料抽出槽、染色槽及びそれらを接続する配管の内容積の合計容積に対して、常圧下で1体積%の量を圧力ポンプで加圧して添加し、内温を120℃に上昇させた。槽内の圧力は20MPaとなった。続いて、両槽の間を接続する配管に設置された循環ポンプを運転して両槽間で超臨界流体を循環させ、20分間抽出及び染色を行なった。染色終了後、放圧してから染布を取出し、得られた染色布の着色度を実施例1と同様に評価した。結果を表2に示す。
【0055】
参考例2
参考例1より小さいスケールの染色装置を用いた例である。100mLの染料抽出槽(本実施例では、抽出ではなく、単に色素を溶解させるための槽として使用)に食用色素として茜色素(茜レッドRM、キリヤ化学(株)製)0.3g(3%owf)を投入し、500mLの染色槽に染布としてポリエステル布帛10gを入れ、両槽を100℃に保ちながら、二酸化炭素をポンプにて加圧しながら供給し、両槽中の圧力を21MPaにした。その後、共溶媒としてメタノールを、染料抽出槽、染色槽及びそれらを接続する配管の内容積の合計容積に対して、常圧下で1体積%の量を圧力ポンプで加圧して添加し、内温を140℃に上昇させた。槽内の圧力は25MPaとなった。続いて、両槽の間を接続する配管に設置された循環ポンプを運転して両槽間で超臨界流体を循環させ、30分間染色を行なった。染色終了後、放圧してから染布を取出し、得られた染色布の着色度を実施例1と同様に評価した。結果を表2に示す。
【0056】
参考例3〜11
参考例1と同様の装置及び方法で、食用色素、染布、共溶媒の種類と量、染浴槽の温度、圧力、染色時間を変えて超臨界二酸化炭素と共溶媒の混合流体中で染色を行なった。結果を表2にまとめて示す。
【0057】
【表2】
Figure 0003860434
【0058】
実施例
100mLの染料抽出槽に抽出用原料素材として乾燥紫根((株)田中直染料店製)10gをガーゼに包んで投入し、500mLの染色槽に染布としてナイロン布帛10gを入れ、両槽を100℃に保ちながら、二酸化炭素をポンプにて加圧しながら供給し、両槽中の圧力を16MPaにした。その後、共溶媒としてエタノールを、染料抽出槽、染色槽及びそれらを接続する配管の内容積の合計容積に対して、常圧下で1体積%の量を圧力ポンプで加圧して添加し、内温を120℃に上昇させた。槽内の圧力は18MPaとなった。続いて、両槽の間を接続する配管に設置された循環ポンプを運転して両槽間で超臨界流体を循環させ、60分間抽出及び染色を行なった。放圧してから染布を取出し、得られた染色布の着色度を実施例1と同様に評価した。結果を表3に示す。このときの染布の色は濃紫であった。
【0059】
実施例
媒染を行った例である。染色操作までは実施例と全く同様に行った。120℃、60分間の染色の後、温度をゆっくりと80℃に下げてから、共溶媒を投入したのと同じラインから、ポンプで加圧して鉄媒染液((株)田中直染料店製)0.5gをエタノールと水の混合溶媒[エタノール:水=5:1(体積比)]に溶解させた溶液6mLを添加し、14MPaの圧力下で30分間媒染した。放圧してから染布を取出し、得られた染色布の着色度を実施例1と同様に評価した。結果を表3に示す。実施例で得られた染布より濃色になり、しかも色が灰黒色に変化し、媒染の効果が認められた。
【0060】
実施例10
一つの染色槽内で、抽出と染色を同時に行った例である。30Lの染色槽内の内籠に染布としてナイロン布帛65gを入れ、抽出用原料素材として乾燥インド茜65gをガーゼに包んでその内籠に取り付けた。本実施例においては、染料抽出槽と染色槽との間のバルブは閉鎖してあり、染料抽出槽は使用していない。染色槽を110℃に保ちながら、二酸化炭素をポンプにて加圧しながら供給し、染色槽中の圧力を18MPaにした。その後、共溶媒としてエタノールを、染色槽の容積に対して常圧下で3体積%の量を圧力ポンプで加圧して添加し、内温を120℃に上昇させた。槽内の圧力は19MPaとなった。続いて、内籠を回転させて60分間染色槽内で抽出及び染色を行なった。染色終了後、放圧してから染布を取出し、得られた染色布の着色度を実施例1と同様に評価した。結果を表3に示す。
【0061】
比較例
抽出及び染色の操作を水を媒体として用いて行った比較例である。抽出用原料素材の乾燥インド茜((株)田中直染料店製)60gに6Lの水を加え、100分間煮沸した。途中、蒸発して失われた水は追加補充した。得られた抽出液をポリエステル濾過布で濾過し、常温になるまで放置した。こうして得られた染液に綿布帛60gを浸し、80℃で30分間染色した。染色終了後、染液より引き上げて水洗を行った。粉石けんを溶解した0.5%の石けん液中で50℃、10分間ソーピングを行い、水洗し、乾燥させた。得られた染色布の着色度を実施例1と同様に評価した。結果を表3に示す。得られたK/S値は32であり、同じ原料素材を用いて同じ繊維を染色した実施例5と比べて着色度はかなり低いものであった。
【0062】
【表3】
Figure 0003860434
【0063】
【発明の効果】
上述のように、本発明の染色方法によれば天然物である動植物からの抽出物を用いて染色でき、かつ容易に濃色の染色物を得ることができる。しかも染色時に大量の水を用いることがないので、周辺環境へ廃水を排出することがなく、環境に対しても優しい染色方法である。得られる染色物、特に繊維製品は人体に対する安全性も高く、自然派志向の消費者の要求に応えるものである。染色と同時に各種の機能成分を含有させて製品の機能化をはかることも可能である。

Claims (7)

  1. 乾燥植物からの抽出物を染料として用い、超臨界流体中で被染色物を染色する染色方法であって、前記超臨界流体が沸点100℃以下の極性有機溶媒からなる共溶媒を0.1〜10%含む二酸化炭素からなり、かつ前記染料の抽出と、前記被染色物の染色とを同時に行うことを特徴とする染色方法。
  2. 染料抽出槽と染色槽を有する染色装置を用い、前記染料抽出槽で乾燥植物から染料を抽出し、前記染色槽で被染色物を染色し、これら両槽の間で超臨界流体を循環させる請求項1記載の染色方法。
  3. 染色槽に乾燥植物及び被染色物を投入し、前記染色槽中で染色する請求項1記載の染色方法。
  4. 染色すると同時に、染料以外の機能成分を被染色物に含有させる請求項1〜のいずれか記載の染色方法。
  5. 染色した後にさらに媒染を行う請求項1〜のいずれか記載の染色方法。
  6. 超臨界流体中で媒染を行う請求項5記載の染色方法。
  7. 染色する際の圧力が7〜35MPaで温度が40〜250℃であり、染色時間が10〜90分であり、かつ着色度(トータルK/S)が84以上である請求項1〜6のいずれか記載の染色方法。
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