JP3858837B2 - 難燃性処理を施した防草材及び防火・防草工法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、難燃性処理を施した防草材及び防火・防草工法に関し、さらに詳しくは、道路植樹帯や公園等の防草すべき場所にバーク材(スギ、ヒノキ等の木質系の樹皮)を敷設し、このバーク材の上から難燃性樹脂液を散布して固定化することにより、敷設したバーク材の飛散を防止し、かつ、難燃性を付与して、自然な仕上がり景観による防草作用が得られるようにした難燃性処理を施した防草材及び防火・防草工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
道路の中央分離帯、歩道と車道間の分離植樹帯等の道路植樹帯及び公園等では、植樹した樹木を守ると共に景観を維持するために、雑草の除草作業や防草作業が欠かすことができないものとなっている。また、緑化木の植え付けを行うと、活着するまでに雑草の繁殖又は乾燥に起因して幼木が枯損してしまうことが多いため、このような枯損を防止するためにも除草作業や防草作業は欠かすことができない。
【0003】
従来の防草材及び防草工法として、防草すべき土壌表面に防草材としての藁又はバーク材を一面に敷き詰め、これらの防草材の飛散を防止するための縄を張りめぐらして固定化する方法が知られている。
【0004】
また、従来の他の防草材及び防草工法として、バーク材を充填してなる四角形の袋状部分と、この袋状部分の少なくとも隣合う2辺の縁部にそれぞれの全長にわたって延びるヒレ状押さえ部とからなる透水性の防草袋を、前記ヒレ状押さえ部を重ねて敷き詰め、地表を被覆して地表を日光から遮断して防草を図るもの(特許文献1参照)等がある。
【0005】
さらに、従来の難燃性処理を施した防草材及び防火・防草工法として、適宜の長さに切断又は粉砕処理したバーク材を敷設し転圧手段により敷き均しを行って土壌表面を被覆し、難燃性を有する水溶性アクリル樹脂を散布して固定化して飛散防止すると共に、地表を日光から遮断して防草及び防火を図るもの(特許文献2参照)がある。
【0006】
【特許文献1】
特許第3355072号公報(第1−2頁、図5−6)
【特許文献2】
特開2002−335844号公報(第2−3頁、図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記藁又はバーク材を敷き詰めて縄を張りめぐらせる防草材及び防草工法は、現場での施工に多くの労力が必要となること、タバコの投げ捨て等により火災が発生すること、強風による藁又はバーク材の飛散によって外観と周辺の環境の悪化をきたすこと、並びに、防草材としての藁は腐食が早いため防草処理後の早期腐食により保水性及び雑草の繁殖防止作用が充分でないこと、等の問題点がある。また、前記バーク材を袋詰めして土壌に敷き詰める防草材及び防草工法は、施工後に袋が破損してバーク材が流出又は飛散しやすく、藁の場合と同様に周辺の環境悪化をきたすこと、タバコの投げ捨て等により火災が発生すること、及び、袋を敷き詰めるため自然な景観とならないこと、等の問題点がある。さらに、前記敷き均し後のバーク材に水溶性アクリル樹脂を散布して固定化する難燃性処理を施した防草材及び防火・防草工法は、バーク材の飛散による環境悪化及び景観性の低下防止、施工の容易化、並びに、難燃性の付与等の特徴を有するものではあるが、継続的多量のたばこの投げ捨て等に対しては長期間に亘り難燃性を保持することができないという問題点がある。
【0008】
本発明は、前記のような問題点を解決するためになされたものであり、バーク材の飛散による環境悪化及び景観性の低下防止、施工の容易化等と共に、長期間に亘る難燃性保持を実現することができる難燃性処理を施した防草材及び防火・防草工法を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る難燃性処理を施した防草材は、前述の課題解決のため、リン酸アンモニウム塩類(重合塩も含む)水溶液と、油溶性のリン酸エステル類と、樹脂水性エマルジョンとを成分とし、前記リン酸アンモニウム塩類を全成分の総重量に対して1重量%以上配合し、前記リン酸エステル類を前記樹脂水性エマルジョンのポリマー成分の重量に対して4重量%乃至100重量%配合してなる難燃性樹脂液を、適宜の長さに切断又は粉砕処理したバーク材に散布して固定化したものである。
【0010】
ここで、前記リン酸エステル類を前記樹脂水性エマルジョンのポリマー成分の重量に対して15重量%以上配合すると好ましい。
【0011】
また、本発明に係る防火・防草工法は、前述の課題解決のため、防草すべき場所に切断又は粉砕処理して得たバーク材を敷設して土壌表面を被覆し、敷き均し手段により敷き均しを行った後に、前記バーク材の上方から、リン酸アンモニウム塩類(重合塩も含む)水溶液と、油溶性のリン酸エステル類と、樹脂水性エマルジョンとを成分とし、前記リン酸アンモニウム塩類を全成分の総重量に対して1重量%以上配合し、前記リン酸エステル類を前記樹脂水性エマルジョンのポリマー成分の重量に対して4重量%乃至100重量%配合してなる難燃性樹脂液を散布して固定化したものである。
【0012】
さらに、本発明に係る防火・防草工法は、前述の課題解決のため、防草すべき場所に竹チップ又は木チップを敷設して土壌表面を被覆し、前記竹チップ又は木チップ上に切断又は粉砕処理して得たバーク材を敷設し、敷き均し手段により敷き均しを行った後に、前記バーク材の上方から、リン酸アンモニウム塩類(重合塩も含む)水溶液と、油溶性のリン酸エステル類と、樹脂水性エマルジョンとを成分とし、前記リン酸アンモニウム塩類を全成分の総重量に対して1重量%以上配合し、前記リン酸エステル類を前記樹脂水性エマルジョンのポリマー成分の重量に対して4重量%乃至100重量%配合してなる難燃性樹脂液を散布して固定化したものである。
【0013】
ここで、前記本発明に係る防火・防草工法において、前記リン酸エステル類を前記樹脂水性エマルジョンのポリマー成分の重量に対して15重量%以上配合すると好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
まず、本発明の実施の形態1に係る難燃性処理を施した防草材について説明する。
【0015】
本発明で採用した防草材の主体は、スギ、ヒノキ等の間伐木材のバークを適宜の長さに切断又は粉砕処理したバーク材であり、例えば、スギ、ヒノキ等の間伐木材のバークを略5mm〜15mmの長さに切断又は粉砕処理をしてなるものである。これらの間伐木材の樹皮は産業廃棄物としての処理が義務づけられており、その処理が問題となっているため、本発明により森林資源の有効利用を図ることができる。なお、本発明の防草材の主体であるバーク材の樹種は問わないが、好ましくは、含有するヒノキチオールの効果により防虫・防腐効果を有するヒノキが適当である。
【0016】
なお、バークを切断又は粉砕処理するには、皮剥ぎ機を使用すればよく、製材業界でよく使用されている代表的な皮剥ぎ機であるリングバーカを使用することができる。また、樹皮だけでなく木の部分が混入していてもよい。作製したバーク材は適宜の透水性と水分保持機能を有している。
【0017】
次に、前記のように作製したバーク材上から散布して前記バーク材を固定する難燃性樹脂液について説明する。
【0018】
本発明の難燃性処理を施した防草材における難燃性樹脂液に用いるリン酸アンモニウム塩類(重合塩も含む)は、リン酸二水素アンモニウム塩、リン酸水素二アンモニウム塩及びポリリン酸アンモニウム塩等の1種又はこれらの混合物であり、常温で粉状のものである。
【0019】
また、本発明の難燃性処理を施した防草材における難燃性樹脂液に用いるリン酸エステル類は、油溶性のトリアリールリン酸エステル若しくはアルキルアリールリン酸エステルの1種又はこれらの混合物であり、常温で液状のものである。特に、長期間に亘る難燃性保持の観点からは、前記リン酸エステル類として油溶性のもの望ましい。
【0020】
さらに、本発明の難燃性処理を施した防草材における難燃性樹脂液に用いる樹脂水性エマルジョンは、エチレン酢酸ビニール共重合体エマルジョン(EVA)、スチレンブタジエン共重合体ラテックス(SBRラテックス)、カチオン化重合樹脂水性エマルジョン、ポリエステル樹脂水性エマルジョン、アクリルスチレン共重合体エマルジョン及びアクリル共重合体エマルジョン等の1種又はこれらの混合物である。
【0021】
本発明の難燃性処理を施した防草材における難燃性樹脂液において、前記リン酸アンモニウム塩類水溶液と前記リン酸エステル類とを複合配合するのは、複合配合による相乗効果を得るためである。すなわち、前記リン酸アンモニウム塩類水溶液と前記リン酸エステル類との複合配合により、以下の(1)乃至(3)の作用効果が得られる。
【0022】
(1)前記リン酸アンモニウム塩類の加熱による発泡分解で火源が遮られると共に、被難燃化材であるバーク材の表面が覆われ、灰化し燃え広がりがなくなる。
(2)さらに、樹脂の難燃については、最初に、本発明の難燃性処理を施した防草材における難燃性樹脂液の前記樹脂水性エマルジョンのポリマー成分が燃えて小さい炎を生じるが、前記リン酸エステル類の作用により樹脂成分の燃焼の進行を抑制することができる。
(3)さらにまた、バーク材への散布性が向上すると共にコスト低減を図ることができる。
【0023】
また、本発明において、前記樹脂水性エマルジョンを用いるのは、前記リン酸エステル類を、バーク材への散布における作業性を向上するために低粘度になるように配合設定し、前記リン酸エステル類を溶かし込んでμmオーダの分散難燃材とすると共に全体に均一性を保ち、難燃性を安定的に発揮させるためである。
【0024】
以下において、本発明の難燃性処理を施した防草材における難燃性樹脂液における各成分の配合について説明する。
【0025】
前記リン酸アンモニウム塩類の添加量は、全成分の総重量に対して1重量%〜飽和水溶液濃度までである。前記リン酸アンモニウム塩類の添加量が全成分の総重量に対して1重量%未満の場合は、難燃効果が期待できない。また、前記リン酸アンモニウム塩類水溶液における前記リン酸アンモニウム塩類の添加量が20重量%を超えると、例えば0℃での保管中に析出する可能性がある。
【0026】
前記リン酸エステル類の添加量は、前記樹脂水性エマルジョンのポリマー成分の重量に対して4重量%〜100重量%の範囲であり、より好ましくは15重量%〜100重量%の範囲である。前記リン酸エステル類の添加量が前記樹脂水性エマルジョンのポリマー成分の重量に対して4重量%未満の場合、難燃性が低下する。また、前記リン酸エステル類の添加量が100重量%を超えると、散布時の作業性が低下すると共にコストが上昇し実用的でない。さらに、前記リン酸エステル類の添加量が15重量%以上であれば、長期間に亘る難燃性保持効果が高い。
【0027】
次に、難燃性の評価試験結果について説明する。道路植樹帯に敷設したバーク材(スギ、ヒノキ等の木質系の樹皮)の上から本発明の難燃性処理を施した防草材における難燃性樹脂液を散布した場合の難燃性評価を行うため、粉砕バークを乾燥させて厚さが約50mmとなるように敷設し、本発明の難燃性処理を施した防草材における難燃性樹脂液の試料液を2kg/m2の散布量で均一になるように散布した。この散布量で、前記難燃性樹脂液は、前記敷設バーク材に約20乃至40mm程度浸透する。
【0028】
継続的多量のたばこの投げ捨てに対しても難燃性が確保できるかどうかを評価するために、(1)チャッカ マン(登録商標)の炎を連続して1分間固定箇所(任意の3箇所)に当てる試験(以下、「チャッカ マン(登録商標)試験」と呼ぶ)、(2)電子着火式強力耐風バーナー(コーナン商事(株)、FIELD CHACKER II KEY-251S)の炎を連続して30秒間固定箇所(任意の3箇所)に当てる試験(以下、「携帯式バーナー試験」と呼ぶ)、を行った。
【0029】
また、長期間に亘る難燃性保持効果を評価するための耐水性試験(溶出性、耐候性)を評価するために、(3)屋外暴露6箇月経過後におけるチャッカ マン(登録商標)試験及び携帯式バーナー試験(以下、「屋外暴露試験」と呼ぶ)、(4)1週間連続して水中に浸漬させた後に乾燥させて行うチャッカ マン(登録商標)試験及び携帯式バーナー試験(以下、「水中浸漬試験」と呼ぶ)、を行った。
【0030】
表1は、難燃性の評価試験結果の例を示したものであり、表中のリン酸アンモニウム塩類水溶液として、リン酸二水素アンモニウム塩(米山化学工業(株)製の「リン酸一アンモニウム」)15%水溶液を、リン酸エステル類として、イソプロピル化フェノールを原料とするトリアリールリン酸エステル(リン酸トリアリールイソプロピル化物、味の素ファインテクノ(株)製の「レオフォス35」)を、樹脂水性エマルジョンとして、EVA(住友化学工業(株)製の「スミカフレッスクスS−510」、ポリマー成分は55重量%)を使用した。また、表1中の「○」は、各難燃性試験において、火源除去後に火が消える自己消火性を有していることを示している。また、燃焼後のバーク材の表面状態が黒化又は灰化しており、下方への類焼もないことを示している。
【0031】
【表1】
Figure 0003858837
【0032】
表1の実施例1乃至8のいずれの配合においても、(1)「チャッカ マン(登録商標)試験」、(2)「携帯式バーナー試験」、(3)「屋外暴露試験」、(4)「水中浸漬試験」において、前記自己消火性等の難燃性を有している。特に、火源をタバコの火よりも対象を直接引火させる作用が大きい「チャッカ マン(登録商標)」及び「電子着火式強力耐風バーナー」として、(3)「屋外暴露試験」、(4)「水中浸漬試験」を満足することから、本発明に係る難燃性処理を施した防草材によれば、継続的多量のたばこの投げ捨て等に対しても、長期間に亘り十分な難燃性を保持できるものと考えられる。
【0033】
以下において、本発明の実施の形態1に係る防火・防草工法について説明する。
【0034】
図1は、本発明の実施の形態1に係る防火・防草工法の説明図であり、以下の(1)乃至(3)の順序で難燃性処理を施した防草材を施工するものである。
【0035】
(1)道路植樹帯や公園等の防草すべき場所である植栽基盤1上にヒノキ等のバークを粉砕処理したバーク材2を敷設して土壌表面を被覆する(バーク材2の敷設量は略10kg/m2程度、厚さは5〜10cm程度が適当であり、防火・防草作業を行う場所に応じて適宜選定される)。
(2)人力ローラ又は押え板等の敷き均し手段によりバーク材2表面の敷き均しを行う。
(3)前記配合の難燃性樹脂液3をスプレー又はじょろ等によりバーク材2上方から散布してバーク材2を固定化する(難燃性樹脂液3の散布量は略1〜5kg/m2が適当である)。
【0036】
難燃性樹脂液3をバーク材2の上方から散布して固定化することにより、バーク材2を固定化して風雨による飛散を防止するとともに、得られた防草材に難燃性を付与することができる。また、バーク材2は難燃性樹脂液3を散布されたときの相互に隙間を有する状態で固定化されるので、高い保水能力と共に適度の透水性を有することができる。さらに、難燃性樹脂液3は前記配合の難燃性樹脂液であるため、たばこの投げ捨て等に対して長期間に亘り難燃性を保持することができる。
【0037】
実施の形態2.
図2は、本発明の実施の形態2に係る防火・防草工法の説明図であり、以下の(1)乃至(4)の順序で防草材を施工するものである。
【0038】
(1)道路植樹帯や公園等の防草すべき場所である植栽基盤1上に竹チップ4(図2(a))又は木チップ5(図2(b))を敷設して土壌表面を被覆する(竹チップ4又は木チップ5の敷設量は略5kg/m2程度が適当であり、防火・防草作業を行う場所に応じて適宜選定される)。
(2)敷設した竹チップ4(図2(a))又は木チップ5(図2(b))上にヒノキ等のバークを粉砕処理したバーク材2を敷設する(バーク材2の敷設量は略5kg/m2程度が適当であり、防火・防草作業を行う場所に応じて適宜選定される)。
(3)人力ローラ又は押え板等の敷き均し手段によりバーク材2表面の敷き均しを行う。
(4)前記配合の難燃性樹脂液3をスプレー又はじょろ等によりバーク材2上方から散布してバーク材2を固定化する(難燃性樹脂液3の散布量は略1〜5kg/m2が適当である)。
【0039】
難燃性樹脂液3をバーク材2の上方から散布して固定化することにより、バーク材2を固定化して風雨による飛散を防止するとともに、得られた防草材に難燃性を付与することができる。また、バーク材2は難燃性樹脂液3を散布されたときの相互に隙間を有する状態で固定化されるので、高い保水能力と共に適度の透水性を有することができる。さらに、難燃性樹脂液3は前記配合の難燃性樹脂液であるため、たばこの投げ捨て等に対して長期間に亘り難燃性を保持することができる。さらにまた、道路植樹帯や公園等の防草すべき場所である植栽基盤1上に竹チップ4又は木チップ5を敷設しており、バーク材2に比較して竹チップ4及び木チップ5は重いため、施工時等において飛散しにくく、施工性、長期に亘る日光の遮断性及び水分含有性を確保することができる。
【0040】
以上の防火・防草工法の説明においては、竹チップ4又は木チップ5を敷設後、敷設した竹チップ4又は木チップ5上にバーク材2を敷設する場合について説明したが、竹チップ4又は木チップ5を敷設後に敷き均し手段により竹チップ4又は木チップ5表面を敷き均してもよい。
【0041】
【発明の効果】
この発明に係る難燃性処理を施した防草材及び防火・防草工法によれば、以下に示すような効果を奏する。
【0042】
請求項1に係る発明によれば、バーク材の飛散による環境悪化及び景観性の低下を防止できると共に長期間に亘り難燃性保持効果が高い防草材を得ることができる。
【0043】
また、請求項2に係る発明によれば、請求項1の効果に加えて、特に長期間に亘り難燃性保持効果が高い防草材を得ることができる。
【0044】
請求項3又は4に係る発明によれば、バーク材の飛散による環境悪化及び景観性の低下を防止できると共に長期間に亘り難燃性保持効果が高く施工が容易な防火・防草工法を得ることができる。
【0045】
請求項5に係る発明によれば、請求項3又は4の効果に加えて、特に長期間に亘り難燃性保持効果が高い防火・防草工法を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係る防火・防草工法の説明図である。
【図2】 本発明の実施の形態2に係る防火・防草工法の説明図である。
【符号の説明】
1 植栽基盤
2 バーク材
3 難燃性樹脂液
4 竹チップ
5 木チップ

Claims (5)

  1. リン酸アンモニウム塩類(重合塩も含む)水溶液と、油溶性のリン酸エステル類と、樹脂水性エマルジョンとを成分とし、前記リン酸アンモニウム塩類を全成分の総重量に対して1重量%以上配合し、前記リン酸エステル類を前記樹脂水性エマルジョンのポリマー成分の重量に対して4重量%乃至100重量%配合してなる難燃性樹脂液を、適宜の長さに切断又は粉砕処理したバーク材に散布して固定化したことを特徴とする難燃性処理を施した防草材。
  2. 前記リン酸エステル類を前記樹脂水性エマルジョンのポリマー成分の重量に対して15重量%以上配合したことを特徴とする請求項1記載の難燃性処理を施した防草材。
  3. 防草すべき場所に切断又は粉砕処理して得たバーク材を敷設して土壌表面を被覆し、敷き均し手段により敷き均しを行った後に、前記バーク材の上方から、リン酸アンモニウム塩類(重合塩も含む)水溶液と、油溶性のリン酸エステル類と、樹脂水性エマルジョンとを成分とし、前記リン酸アンモニウム塩類を全成分の総重量に対して1重量%以上配合し、前記リン酸エステル類を前記樹脂水性エマルジョンのポリマー成分の重量に対して4重量%乃至100重量%配合してなる難燃性樹脂液を散布して固定化することを特徴とする防火・防草工法。
  4. 防草すべき場所に竹チップ又は木チップを敷設して土壌表面を被覆し、前記竹チップ又は木チップ上に切断又は粉砕処理して得たバーク材を敷設し、敷き均し手段により敷き均しを行った後に、前記バーク材の上方から、リン酸アンモニウム塩類(重合塩も含む)水溶液と、油溶性のリン酸エステル類と、樹脂水性エマルジョンとを成分とし、前記リン酸アンモニウム塩類を全成分の総重量に対して1重量%以上配合し、前記リン酸エステル類を前記樹脂水性エマルジョンのポリマー成分の重量に対して4重量%乃至100重量%配合してなる難燃性樹脂液を散布して固定化することを特徴とする難燃性処理を施した防火・防草工法。
  5. 前記リン酸エステル類を前記樹脂水性エマルジョンのポリマー成分の重量に対して15重量%以上配合したことを特徴とする請求項3又は4記載の防火・防草工法。
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