JP3857922B2 - 対話ゲームシステム、対話ゲーム方法及びプログラム - Google Patents

対話ゲームシステム、対話ゲーム方法及びプログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、利用者が発話した音声情報から利用者の感情度を推論し、推論した利用者の感情度に基づいて所定のストーリーを展開させる対話ゲームシステム、対話ゲーム方法及びプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、テレビゲームの分野では、ボタン操作を通じて、ゲームの世界の主人公になりきってストーリーを楽しむことができるロールプレイングゲーム(RPG)が存在する。このRPGは、ユーザからのボタン操作によりストーリーが展開されていくものであり、対話型ゲームの一例であるといえる。このRPGにより、ユーザは、ゲームの主人公になりきってゲームを進行させていくことができるので、自己の思うが侭に架空の世界を楽しむことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来からのRPGにおいて、ゲームのストーリーを展開させるには、ユーザが画面上に表示されている予め定められた選択内容の中から、自己が希望する選択肢を選択する必要があるが、この選択をするには、ユーザがボタン操作を通じてある選択肢を選択するだけである。このため、ユーザがある選択肢を選択する際に、ユーザは、ある選択肢に対する自己の感情を移入することができなく、ゲームの世界に十分没頭することができないといった問題が生じていた。
【0004】
そこで、本願は以上の点に鑑みてなされたものであり、ユーザが発話した内容に基づいて、ある場面に対するユーザの感情度を推論し、推論した感情度に基づいて他の場面へとゲームを展開させることのできる対話ゲームシステム及び対話ゲーム方法を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本願に係る発明は、上記課題を解決すべくなされたものであり、所定の画像からなる一のシーンを他のシーンへと切り替えることにより所定のストーリーを展開させていく際に、利用者から音声情報を取得し、取得した前記音声情報に基づいて、該音声情報に対応する文字列を特定し、前記一のシーンを前記他のシーンへと切り替えるためのフレーズと該フレーズに対する前記ストーリーにおける主人公の感情の度合いを示す感情度とを含む複数のフレーズ情報を前記一のシーンに関連付けて予め記憶し、特定された前記文字列と各前記フレーズ情報とを照合し、該文字列の中から前記フレーズに対応する所定のキーワードを抽出し、抽出された前記キーワードを含む前記文字列に基づいて、該キーワードに対する前記利用者の前記感情の度合いを示す感情度を認識し、抽出された前記キーワードと前記感情度認識手段で認識された前記感情度とを含む認識情報に基づいて、該認識情報と各前記フレーズ情報とを照合し、該認識情報と一致する前記フレーズ情報を検出し、検出された前記フレーズ情報に基づいて、該フレーズ情報に関連付けられている前記他のシーンに切り替えることを特徴とするものである。
【0006】
このような本願に係る発明によれば、端末が、前記認識情報と一致する前記フレーズ情報を検出し、検出した前記フレーズ情報に基づいて該フレーズ情報に関連付けられている前記一のシーンを前記他のシーンに切り替え、切り替えられた前記他のシーンに対応するゲームを実行させるので、利用者は、自己の発話した文字列に含まれるキーワードとそのキーワードに対する感情度とを含む認識情報が予め蓄積されたフレーズとそのフレーズに対するゲームにおける主人公の感情度と一致しなければ、現在のシーンから他のシーンへと切り替わらないこととなり、よりゲームの主人公に成りきってゲームを展開させていくことができる。
【0007】
尚、本願に係る発明は、検出された前記フレーズ情報が所定の数以上になった場合に、該フレーズ情報に関連付けられた前記一のシーンを前記他のシーンに切り替えることを特徴とするものであってもよい。
【0008】
これにより、端末は、検出されたフレーズ情報が所定の数以上にならなければ、該フレーズ情報に関連付けられた前記一のシーンを前記他のシーンに切り替えないので、利用者は、一のシーンから他のシーンに展開させるためには、次のシーンに展開させるための複数のフレーズ情報を発話しなければならず、結果的にシーンに関係する内容を端末に向かって多く発話することとなり、より白熱してゲームを楽しむことができる。
【0009】
更に、本願に係る発明は、記憶されている各前記フレーズ情報の中から、前記認識情報と一致する前記フレーズ情報を所定の時間内に検出できない場合に、前記ゲームを終了させることを特徴とするものである。
【0010】
このような本願に係る発明によれば、端末が、前記認識情報と一致する前記フレーズ情報を所定の時間内に検出できなければ、現在実行しているストーリーを終了させるので、利用者は、現在実行されているゲームを終了させないようにするために、ゲームを展開させるのに必要なフレーズ情報を所定の時間内に数多く必死に発話しなければならず、より白熱したゲームを楽しむことができる。
【0011】
尚、端末が、記憶されている各前記フレーズ情報の中から、前記認識情報と一致する前記フレーズ情報を所定の時間内に検出することができない場合に、前記他のシーンに切り替えるものであってもよい。
【0012】
これにより、端末が、前記認識情報と一致する前記フレーズ情報を所定の時間内に検出できなければ、現在実行しているストーリーを次のストーリーに展開させるので、利用者は、現在実行されているストーリーを自己が意図しない方向に展開させないようにするために、ゲームを展開させるのに必要なフレーズ情報を所定の時間内に数多く必死に発話することとなり、より白熱したゲームを楽しむことができる。
【0013】
尚、前記感情度は、前記文字列に含まれる副詞、又は感嘆詞からなる強調語に基づいて定めるものであってもよい。これにより、端末は、利用者が発話した文字列に含まれる強調語に基づいて利用者の感情度を定めることができるので、文字列に含まれる所定のキーワードに対する利用者の感情度をより的確に把握することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
[対話ゲームシステムの基本構成]
本発明に係る対話ゲームシステムについて図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る対話ゲームシステムの概略構成図である。
【0015】
同図に示すように、対話ゲームシステムは、入力部101と、音声認識部102と、音声認識辞書記憶部103と、推論エンジン104と、会話ゲームデータベース105と、出力部106とを含む端末100を備えている。
【0016】
端末100は、利用者が発話した内容から各シーンに対する利用者の感情度を推論し、推論した利用者の感情度に基づいて各シーンを展開してゲームを進行するものである。尚、この端末100は、例えば、パーソナルコンピュータ、ゲーム端末などが挙げられる。
【0017】
入力部101は、利用者の音声情報を取得する取得手段である。具体的に入力部101は、利用者の音声情報を取得し、取得した音声情報を音声信号として音声認識部102に出力する。音声認識部102は、入力部101で取得した音声情報に基づいて、その音声信号に対応する文字列を特定する音声認識手段である。
【0018】
具体的には、入力部101から音声信号が入力された音声認識部102は、入力された音声信号を解析し、解析した音声信号に対応する文字列を、音声認識辞書記憶部103に格納されている辞書を用いて特定し、特定した文字列を文字列信号として推論エンジン104に出力する。
【0019】
音声認識辞書記憶部103は、標準的な音声信号に対応する辞書を格納しているものである。出力部106は、ゲームの進行状況を出力するものであり、例えば、ディスプレイ、マイクロホンなどが挙げられる。
【0020】
尚、音声認識部102は、利用者が操作部(例えば、キーボード)を通じて入力した文字列を特定する文字認識手段でもある。更に、音声認識辞書記憶部103は、利用者が操作部を通じて入力した文字列に対応する辞書を格納するものでもある。これにより、利用者は、端末100に対して発話するだけでなく、操作部から文字を入力することによっても、所定のゲームを進行させることができる。
【0021】
会話ゲームデータベース105は、所定の画像からなる一のシーンを他のシーンへと切り替えるためのフレーズとそのフレーズに対するゲームにおける主人公の感情の度合いを示す感情度とを含むフレーズ情報を一のシーンに関連付けて予め複数記憶するフレーズ記憶手段である。
【0022】
ここで、本実施形態では、上記フレーズ情報は、図7に示す「展開テーブル」における「展開要素」で表現されるものであり、また、所定の画像からなる一のシーンを他のシーンへと切り替えるためのフレーズは、同図に示す「展開フレーズ」で表現されるものであり、更に、フレーズに対するゲームにおける主人公の感情の度合いを示す感情度は、同図に示す「感情度」で表現されるものである。また、同図に示す「展開シーン」は、各「感情度」に対応付けられたものであり、例えば、図7に示すように、各感情度に対応するシーン21、シーン22などが挙げられる。
【0023】
前記推論エンジン104は、音声認識部102で特定した文字列に基づいて、その文字列と「展開フレーズ」とを照合し、文字列の中から展開フレーズに対応する所定のキーワードを抽出し、抽出したキーワードに基づいてそのキーワードに対して利用者が抱く感情度を推論し、推論した感情度に基づいてゲームを進行するものである。
【0024】
この推論エンジン104は、本実施形態では、文脈を解読するための文脈辞書、言語の類似関係を調べるための類似関係辞書、日本語文節解析に関する辞書、日本語の形態素解析(各品詞、活用形、分類、連接)に関わる辞書を有しており、これらの辞書を基に、利用者が発話した日本語の意味内容を解読し、解読した意味内容から利用者が抱く感情を推論する。
【0025】
即ち、日本語の意味内容を解読した推論エンジン104は、解読した意味内容に基づいて、解読された意味の結束性、話題の変化、利用者の感情を形成する言語、今までの会話の統計などにより、利用者が抱く感情を推論する。
【0026】
また、推論エンジン104は、人工知能、ニューラルネットワークによって構成されているものでもあり、利用者との間で交わされた言語(単語、文など)をニューラルネットに学習させ、その学習された言語に基づいて、利用者が抱く感情を推論することもできる。
【0027】
また、推論エンジン104は、解読した日本語の意味内容が曖昧な表現であると判断した場合は、ファジー機能を用いて、曖昧な表現であっても利用者が抱く感情を推論することができる。更に、推論エンジン104は、推論した利用者の感情に基づいて、利用者の感情に応じた質問を行うことができる。尚、推論エンジン104に有する上記機能の実行は、後述するAI推論部104e、ゲーム部104fが主に担っている。
【0028】
具体的には、音声認識部102から文字列信号が入力された推論エンジン104は、入力された文字列信号に対応する文字列を構成する要素に基づいて、利用者の感情、文字列に含まれるキーワードを分別する。これらの”利用者の感情”、”文字列に含まれるキーワード”は、本実施形態では、感情情報を意味するものとする。
【0029】
ここで、「利用者の感情(感情の種類)」には、例えば、助ける/助けない、大丈夫/大丈夫でない等が挙げられる。また、「利用者の感情」には、利用者が抱く感情の程度(感情度)も含まれているものであり、例えば、すごく助けたい/助けたい/助けたくない/絶対に助けたくない等が含まれている。「感情の程度」は、本実施形態では、キーワードに対する利用者の感情度を意味するものとする。
【0030】
この「感情の程度」は、本実施形態では、利用者がプラス的な感情を強く持っている場合はP2(P;Positive/プラス要素)〔例えば、すごく助けたい〕、利用者がプラス的な感情を単に持っている場合はP1〔例えば、助けたい〕、利用者がマイナス的な感情を単に持っている場合は(N;Negative/マイナス要素)〔例えば、助けたくない〕、利用者がマイナス的な感情を強く感情を持っている場合はN2〔例えば、絶対に助けたくない〕と表現することにする。尚、「感情の程度」は、上記例示に限定されるものではなく他の文字列によっても表現することができる(図5参照)。
【0031】
文字列を構成する要素から、利用者の感情に関する情報を分別した推論エンジン104は、利用者の感情情報に基づいて、利用者が抱いている感情度を推論する。例えば、推論エンジン104が出力部106を通じて利用者に対し、”このシーンでは何をしたいの?”と質問した場合に、利用者が”姫を絶対に助けたいね”と返事をした場合は、推論エンジン104は、”姫”(キーワード)、”絶対に助けたい”(感情度P2)から、利用者は姫(キーワード)を助けたがっている(P2)なと判断する。
【0032】
推論エンジン104は、上記判断に基づいて利用者の感情度に関連付けられた次のシーンに切り替える。このシーンの切り替えは、後述するAI推論部104e、ゲーム部104fで詳述する。
【0033】
これにより、推論エンジン104は、入力部101を通じて特定された文字列に基づいて、文字列に含まれるキーワードに対する感情度に基づいてゲームを展開していくので、利用者は、自己の感情度に従ってゲームを展開させていくことができ、よりゲームの主人公になりきってゲームを楽しむことができる。
【0034】
上記推論エンジン104は、本実施形態では、図2に示すように、文節認識部104aと、類別部104bと、強調語検出部104cと、感情判定部104dと、AI推論部104eと、ゲーム部104fとを有している。
【0035】
文節認識部104aは、文を解析し、解析した文に基づいて、文から把握される言葉の意味空間を認識するものである。ここで、文の解析とは、文の形態要素、例えば品詞、活用形、分類、連接関係を解析することを意味する。言葉の意味空間は、文脈、文の類似関係、文の学習パターンから把握するものである。
【0036】
更に、文節認識部104aは、上記認識により、文と文との間を認識するものである。具体的には、文から把握される言葉の意味空間を認識した音声認識部102から文字列信号が入力された文節認識部104aは、入力された文字列信号に基づいて、文字列信号に対応する文と文との間を認識する。
【0037】
この認識は、本実施形態では、文と文との間にはある程度の時間間隔があるので、その時間間隔に基づいて文と文との間を区別するものである。例えば、文字信号に対応する文が、”今日は暑いな・・・アイスを食べよう”というものである場合は、文節認識部104aは、上記文の中で時間間隔がある部分”・・・”を文の区切りと認識し、”今日は暑いな”と”アイスを食べよう”との文に分けることを行う。
【0038】
文と文との間を認識した文節認識部104aは、文を1文毎に区分けして、1文毎に区分けした文を文体信号として類別部104b、強調語検出部104c、感情判定部104dに出力する。
【0039】
類別部104bは、文字列から利用者の感情の種類を判別するものである。具体的には、文節認識部104aから文体信号が入力された類別部104bは、図3に示す「感情類別テーブル」に基づいてキーワードに対して利用者が抱いている感情の種類を類別する。
【0040】
この感情の種類は、図3に示すように、利用者がプラス的な感情を抱く要素を「プラス要素P」(例えば、いいね、良い、ほっとする等)、利用者がマイナス的な感情を抱く要素を「マイナス要素N」(例えば、だめ、悪い、まいる等)から構成される。類別部104bは、上記の「感情類別テーブル」に基づいて、文の中からどのような感情が含まれているのかを類別し、この類別した結果を類別信号として感情判定部104dに出力する。
【0041】
強調語検出部104cは、文字列から感情の強弱を特徴付ける要素を抽出するものである。具体的には、文節認識部104aから文体信号が入力された強調語検出部104cは、入力された文体信号に対応する文に基づいて、その文を構成する要素の中に、強調語があるか否かを検出する。
【0042】
この強調語の検出は、本実施形態では、例えば図4に示す「強調語テーブル」に従って行うことができる。この「強調語テーブル」には、同図に示すように、例えば、すげー、ちょー、うひょー、わおー、ひえー、めっちゃ、すごく、とても、かなり等の副詞、感嘆詞が含まれる。強調語検出部104cは、上記の「強調語テーブル」に基づいて、文の中にある強調語を検出し、検出した強調語を強調語検出信号として感情判定部104dに出力する。
【0043】
感情判定部104dは、音声認識部102で認識された文字列と「展開テーブル」とを照合し、文字列に含めれる展開フレーズに対応する所定のキーワードを抽出するキーワード抽出手段である。また、感情判定部104dは、抽出したキーワードを含む前記文字列に基づいて、そのキーワードに対する利用者の感情の度合いを示す感情度を認識する感情認識手段でもある。
【0044】
具体的には、文節認識部104aから文体信号が入力された感情判定部104dは、入力された文体信号に対応する文字列に基づいて、その文字列と会話ゲームデータベース105に記憶されている「展開テーブル」とを照合し、展開フレーズと一致する所定のキーワードを抽出する。
【0045】
また、類別部104b、強調語検出部104cから類別信号、又は強調語検出信号が入力された感情判定部104dは、入力された類別信号、又は強調語検出信号に基づいて、抽出されたキーワードに対する利用者の感情の程度を判定する。
【0046】
この感情の程度の判定は、本実施形態では、例えば図5に示す「感情度テーブル」に従って行うことができる。この「感情度テーブル」には、例えば、同図に示すように、判定要素(利用者の感情)と、「感情の度合い(感情度)」とを有している。
【0047】
判定要素は、利用者の感情を左右するフレーズを意味するものであり、例えば、同図に示すように、助ける/助けない、大丈夫/大丈夫でない等が挙げられる。この判定要素は、上述した「利用者の感情」と同義の意味である。
【0048】
例えば、「感情の程度」は、上述の如く、同図に示すように、判定要素が「助ける/助けない」である場合は、感情の程度(感情度)は、すぐに助ける(P2)、助ける(P1)、助けない(N1)、絶対に助けない(N2)と類別することができる。尚、この感情度は、4つに類別されるものに限定されるものではない。
【0049】
感情判定部104dは、類別信号に対応する「感情の類別」、強調語検出信号に対応する強調語、あるシーンに関連するキーワードに基づいて、上記「感情度テーブル」を参照し、文から把握されるキーワードに対する利用者の感情がどの程度なのかを判定し、判定した結果(P2、P1、N1、N2)を感情度信号としてAI推論部104eに出力する。
【0050】
例えば、文体信号に対応する文字列が”姫をすぐに助けたいね”である場合は、類別部104bは、”助けたい”という文字列を検出し、強調語検出部104cは、”すぐに”という文字列を検出し、感情判定部104dは、”姫”という文字列を検出する。
【0051】
感情判定部104dは、類別部104bで検出された”助けたい”と、強調語検出部104cで検出した”すぐに”とに基づいて、図5のテーブルを参照し、”姫”(キーワード)(シーンに関連するもの)に対する感情の度合い(感情度)がP2であると判断する。感情度を判断した感情判定部104dは、判断したキーワードに対する感情度を感情度信号としてAI推論部104eに出力する。
【0052】
尚、文節認識部104aから文体信号が入力された感情判定部104dは、入力された文体信号に関係する文字列内に、あるシーンに関係するキーワードが含まれていないと判断した場合は、利用者があるシーンに対して抱く特別な感情は有しないと判定し、判定した結果を感情度無信号としてAI推論部104eに出力する。
【0053】
AI推論部104eは、あるシーンについての質問を利用者に対してするものである。具体的には、感情判定部104dから感情度無信号が入力されたAI推論部104eは、入力された感情度無信号に基づいて、利用者はあるシーンに対する感情を発話していないな、と推論(判断)し、該当するシーンに関係する内容、例えば、姫を助けたいの?姫の状態は気にならないの?などを質問し、該当するシーンに対して利用者が抱く感情を発話(例えば、姫を助けたい、など)させる。
【0054】
尚、AI推論部104eが行う質問内容は、会話ゲームデータベース105に予め蓄積させておいても良い。これにより、AI推論部104eは、感情判定部104dから感情度無信号が入力された場合は、入力された感情度無信号に基づいて利用者に対して質問する質問内容を会話ゲームデータベース105から取得し、取得した質問内容を出力部106に出力することにより、利用者に対して該当するシーンについての質問をすることができる。
【0055】
また、感情判定部104dから感情度信号が入力されたAI推論部104eは、入力された感情度信号に対応する感情度と、感情度に関連付けられたキーワードとを「取得データ」(認識情報)として会話ゲームデータベース105に蓄積し、入力された感情度信号をゲーム部104fに出力する。
【0056】
ゲーム部104fは、感情判定部104dで判定されたあるキーワードと、そのキーワードに対する感情度に基づいてゲームを展開するものである。このゲーム部104fは、図6に示すように、ゲーム制御部1041fと、ゲーム展開解析部1042fと、ゲーム実行部1043fと、ゲーム実行データベース1044fとを有している。本実施形態で行われるゲームは、誘拐されたお姫様を助け出す”お助けゲーム”を用いるものとする。
【0057】
具体的に、この”お助けゲーム”は、本実施形態では、お姫様を誘拐した犯人を特定し、特定した犯人からお姫様の居場所を付きとめ、付きとめた居場所からお姫様を助けるゲームである。
【0058】
尚、本発明は、このゲームに限定されるものではなく、日常的会話ゲーム(普通に会話をするおしゃべりゲーム)、ゲームの方向・方法は決まっているが、途中の部分は会話に任せるゲーム、対話をすればするほどゲームの奥行きが広がるゲーム、本人代理のキャラクター(本人と違うキャラクターであってもよい)を登場させてストーリーを展開させるゲーム、推理ゲーム(この推理ゲームは、利用者と端末との間でいろいろな会話を経て展開されるものであり、推論エンジンが利用者との間の会話を通じてあるゴールへと誘導していくものである)、その他のロールプレイングゲーム、シューティングゲーム等にも適用することができる。
【0059】
ゲーム制御部1041fは、ゲーム部104fの全体を制御するものである。具体的には、AI推論部104eから取得データが入力されたゲーム制御部1041fは、入力された取得データに対応する「キーワード」、そのキーワードに対する利用者の「感情度」を、現在実行されているシーンに対応する「取得データテーブル」に蓄積する(図7参照)。取得データを「取得データテーブル」に蓄積したゲーム制御部1041fは、ゲームを展開させるためのゲーム展開命令信号をゲーム展開解析部1042fに出力する。
【0060】
ゲーム展開解析部1042fは、感情判定部104dで抽出された前記キーワードと、認識された前記感情度とを含む認識情報に基づいて、該認識情報と各展開テーブルとを照合し、該認識情報と一致する展開要素(展開フレーズ、感情度)を検出する検出手段である。
【0061】
また、ゲーム展開解析部1042fは、検出した展開要素に基づいて、その展開要素に関連付けられている一のシーンを他のシーンに切り替える(展開する)切替手段でもある。シーンの展開(遷移)は、図8に示すように、各シーンを状態とするマルコフ遷移により行うことができる。
【0062】
具体的には、ゲーム制御部1041fからゲーム展開命令信号が入力されたゲーム展開解析部1042fは、入力されたゲーム展開命令信号に基づいて、現在のシーンに対応する「取得データテーブル」に蓄積されている認識情報を取得し、取得した認識情報と、現在のシーンに対応する展開テーブルとを照合し、認識情報と一致する展開要素を検出し、検出した展開要素に基づいて、現在のシーンを他のシーンに切り替える(展開させる)。
【0063】
即ち、シーン1についての取得データ(認識情報)が「姫」(キーワード)、「すぐに助けたいP2」(感情度){これらに対応する文字列は、”姫をすぐに助けたい”}である場合は、ゲーム展開解析部1042fは、上記取得データと、シーン1についての「展開フレーズ」・展開フレーズに対応する「感情度」とを比較し、共通する「展開フレーズ」(”姫”)と、展開フレーズに対応する「感情度」(すぐに助けたいP2)とを検索し、検索した展開フレーズ・感情度に対応する「展開シーン」(シーン21)を次の展開シーンとして実行させるためのシーン実行命令信号をゲーム実行部1043fに出力する(図7参照)。
【0064】
また、ゲーム展開解析部1042fは、会話ゲームデータベース105に記憶されている各展開要素の中から、認識情報と一致する展開要素(フレーズ情報)を所定の時間に検出できない場合は、現在行われているゲームを終了させる検出手段でもある。
【0065】
具体的には、ゲーム展開解析部1042fが、所定の時間内に、取得データに対応する「キーワード」・「感情度」を、該当するシーンについての「展開テーブル」の中から検索することができない場合は、ゲームを終了するためのゲーム終了命令信号を出力部106に出力する。ゲーム展開解析部1042fからゲーム終了命令信号が入力された出力部106は、入力されたゲーム終了命令信号に基づいて、現在実行されているゲームを終了する。
【0066】
これにより、利用者は、ゲーム展開に必要な展開フレーズを所定の時間内に発話しなければ、現在実行されているゲームがゲーム展開解析部1042fにより終了されてしまうので、現在実行されているゲームを中断させないようにするために、端末100に向かって必死に発話することとなり、より白熱したゲームを楽しむことができる。
【0067】
また、ゲーム展開解析部1042fが、取得データに対応する「キーワード」・「感情度」を、該当するシーンについての「展開テーブル」の中から検出することができない場合は、あるシーンから他のシーンに展開させるための「展開フレーズ」を利用者に発話させるための質問(例えば、お姫様が誘拐されちゃったよ、あなたはどうするの?、など)をAI推論部104eを介して行うこともできる。
【0068】
これにより、利用者は、自己が現在のシーンから他のシーンへ展開させるための「展開フレーズ」を発話しなければ、ゲーム展開解析部1042fからAI推論部104eを通じて何らかの質問がされるので、AI推論部104eから何らかの質問があった場合は、次のシーンに展開するための「展開フレーズ」を発話しなければならず、端末100との間で白熱した会話を行うことができ、よりゲームを楽しむことができる。
【0069】
更に、ゲーム展開解析部1042fは、会話ゲームデータベース105に記憶されている各展開要素の中から、認識情報と一致する展開要素が所定の数以上になった場合に、展開要素に関連付けられた一のシーンを他のシーンに切り替える切替手段でもある。この展開シーンの切り替えは、上述と同様の手順にて行うことができる。
【0070】
これにより、利用者は、現在のシーンから次のシーンに展開させるためには、次のシーンに展開させるための複数の展開キーワードを発話しなければならず、結果的に現在のシーンに関係する内容を多く発話することとなり、より白熱してゲームを楽しむことができる。
【0071】
尚、ゲーム展開解析部1042fは、会話ゲームデータベース105に記憶されている各展開要素の中から、認識情報と一致する展開要素(フレーズ情報)を検出できない場合は、利用者との間でシーンに関係する質問をするための質問命令信号をAI推論部104eに出力するものであってもよい。また、この質問は、現在のシーンを他のシーンに展開させるための展開フレーズを発話させるためのヒント(ヘルプ機能)を与えるものであっても良い。
【0072】
これらの質問は、予め会話ゲームデータベース105に蓄積しておくものであってもよく、AI推論部104eは、ゲーム展開解析部1042fから入力された質問命令信号に基づいて、質問命令信号に対応する質問内容を会話ゲームデータベース105から取得し、取得した質問内容を出力部106に出力することにより、利用者に対してある内容についての質問をすることができる。
【0073】
これにより、利用者は、端末100から何らかの質問がされた場合には、現在のシーンを展開させるための展開フレーズを自己が発話していないと認識することができるので、現在のシーンを他のシーンに展開させるための展開フレーズに関係する内容を多く発話することとなり、より白熱してゲームを楽しむことができる。
【0074】
尚、ゲーム展開解析部1042fは、会話ゲームデータベース105に記憶されている各展開要素の中から、認識情報と一致する展開要素を所定の時間内に検出することができない場合に、前記他のシーンに切り替える検出手段であってもよい。
【0075】
これにより、ゲーム展開解析部1042fが、認識情報と一致する展開要素を所定の時間内に検出できなければ、現在実行しているストーリーを次のストーリーに展開させるので、利用者は、現在実行されているストーリーを自己が意図しない方向に展開させないようにするために、ゲームを展開させるのに必要な展開要素(フレーズ情報)を所定の時間内に数多く必死に発話することとなり、より白熱したゲームを楽しむことができる。
【0076】
ゲーム実行部1043fは、ゲーム展開解析部1042fで切り替えられた他のシーンに対応するゲームを実行させるゲーム実行手段である。具体的には、ゲーム展開解析部1042fからシーン実行命令信号が入力されたゲーム実行部1043fは、入力されたシーン実行命令信号に基づいて、シーン実行命令信号に対応するシーンnを実行させる(n=1,2,3,・・・)。
【0077】
この実行は、ゲーム実行部1043fがシーン実効命令信号に対応するシーンnをゲーム実行データベース1044fから取得し、取得したシーンnを出力部106に出力することにより行われるものである。ここで、ゲーム実行データベース1044fは、シーン実効命令信号に対応するシーンnを格納するものである。
【0078】
このシーンnには、図9に示すように、シーンnにおいて登場するキャラクターを意味するキャラクターn1、キャラクターn2・・・キャラクターnm、シーンnにおいてキャラクターnmが発話する内容を意味する台詞n1、台詞n2・・・台詞nm、シーンnにおける背景映像を意味する背景映像n1、背景映像n2・・・背景映像nm、シーンnを実行させる実行時間t、推論エンジン104がシーンnにおいて利用者に質問する言葉等を有する。
【0079】
該当するシーンを実行させたゲーム実行部1043fは、実行時間tが経過する前に、現在行われているシーンの実行時間がもうすぐ経過することを示す経過前信号をゲーム展開解析部1042fに出力する。
【0080】
ゲーム実行部1043fから経過前信号が入力されたゲーム展開解析部1042fは、入力された経過前信号に基づいて、取得データテーブルの中から、「展開フレーズ」に対応するキーワードが蓄積されているか否かを確認し、該当するキーワードが蓄積されていなければ、実行時間経過時にゲームを終了させるか、又は利用者に対して実行時間が経過されるまで展開フレーズに関連するキーワードを利用者に発話させるための質問をいくつか行う。
【0081】
[対話ゲームシステムを用いた対話ゲーム方法]
上記構成を有する対話ゲームシステムによる対話ゲーム方法は、以下の手順により実施することができる。図10は、本実施形態に係る対話ゲーム方法の手順を示すフロー図である。先ず、入力部101が利用者の音声情報を取得するステップを行う(S101)。具体的に入力部101は、利用者の音声情報を取得し、取得した音声情報を音声信号として音声認識部102に出力する。
【0082】
次いで、音声認識部102が入力部101で取得した音声情報に基づいて、その音声情報に対応する文字列を特定するステップを行う(S102)。具体的には、音声信号が入力された音声認識部102は、入力された音声信号を解析し、解析した音声信号に対応する文字列を、音声認識辞書記憶部103に格納されている辞書を用いて特定し、特定した文字列を文字列信号として推論エンジン104に出力する。
【0083】
次いで、推論エンジン104は、音声認識部102で特定した文字列に基づいて、その文字列と「展開フレーズ」とを照合し、文字列の中から展開フレーズに対応する所定のキーワードを抽出し、抽出したキーワードに基づいてそのキーワードに対して利用者が抱く感情度を推論し、推論した感情度に基づいてゲームを進行するステップを行う(S103)。ここで行う処理は、図11に基づいて説明する。
【0084】
推論エンジン104では、先ず、図11に示すように、文節認識部104aが、文を解析し、解析した文に基づいて、文から把握される言葉の意味空間を認識するステップを行う(S200)。次いで、文節認識部104aが上記認識により文と文との間を認識するステップを行う(S201)。具体的には、文から把握される言葉の意味空間を把握した文節認識部104aは、入力された文字信号に基づいて、文字信号に対応する文と文との間を認識する。
【0085】
この認識は、本実施形態では、文と文との間にはある程度の時間間隔があるので、その時間間隔に基づいて文と文との間を区別するものである。例えば、文字信号に対応する文が、”今日は暑いな・・・アイスを食べよう”というものである場合は、文節認識部104aは、上記文の中で時間間隔がある部分”・・・”を文の区切りと認識し、”今日は暑いな”と”アイスを食べよう”との文に分けることを行う。
【0086】
文と文との間を認識した文節認識部104aは、文を1文毎に区分けして、1文毎に区分けした文を文体信号として類別部104b、強調語検出部104c、感情判定部104dに出力する。
【0087】
次いで、類別部104bが、文字列から利用者の感情の種類を判別するステップを行う(S202)。具体的には、文節認識部104aから文体信号が入力された類別部104bは、図3に示す「感情類別テーブル」に基づいて利用者が環境に対し抱いている感情の種類を類別する。
【0088】
類別部104bは、上記の「感情類別テーブル」に基づいて、文の中からどのような感情が含まれているのかを類別し、この類別した結果を類別信号として感情判定部104dに出力する。
【0089】
次いで、強調語検出部104cが、文字列から感情の強弱を特徴付ける要素を抽出するステップを行う(S203)。具体的には、文節認識部104aから文体信号が入力された強調語検出部104cは、入力された文体信号に対応する文に基づいて、その文を構成する要素の中に、強調語があるか否かを検出する。
【0090】
この強調語の検出は、本実施形態では、例えば図4に示す「強調語テーブル」に従って行うことができる。この「強調語テーブル」には、同図に示すように、例えば、すげー、ちょー、うひょー、わおー、ひえー、めっちゃ、すごく、とても、かなり等の副詞、感嘆詞が含まれる。強調語検出部104cは、上記の「強調語テーブル」に基づいて、文の中にある強調語を検出し、検出した強調語を強調語検出信号として感情判定部104dに出力する。
【0091】
次いで、感情判定部104dが、音声認識部102で認識された文字列と「展開テーブル」とを照合し、文字列の中から展開フレーズに対応する所定のキーワードを抽出するステップを行う(S204)。次いで、感情判定部104dが、抽出したキーワードを含む前記文字列に基づいて、そのキーワードに対する利用者の感情の度合いを示す感情度を認識するステップを行う(S205)。
【0092】
具体的には、文節認識部104aから文体信号が入力された感情判定部104dは、入力された文体信号に対応する文字列に基づいて、その文字列と会話ゲームデータベース105に記憶されている「展開テーブル」とを照合し、文字列の中から展開フレーズと一致する所定のキーワードを抽出する。
【0093】
その後、類別部104b、強調語検出部104cから類別信号、又は強調語検出信号が入力された感情判定部104dは、入力された類別信号、又は強調語検出信号に基づいて、抽出されたキーワードに対する利用者の感情の程度を判定する。
【0094】
感情判定部104dは、類別信号に対応する「感情の類別」、強調語検出信号に対応する強調語、あるシーンに関連するキーワードに基づいて、上記「感情度テーブル」を参照し、文から把握されるキーワードに対する利用者の感情がどの程度なのかを判定し、判定した結果(P2、P1、N1、N2)を感情度信号としてAI推論部104eに出力する。
【0095】
例えば、文体信号に対応する文字列が”姫をすぐに助けたいね”である場合は、類別部104bは、”助けたい”という文字列を検出し、強調語検出部104cは、”すぐに”という文字列を検出し、感情判定部104eは、”姫”という文字列を検出する。
【0096】
感情判断部104eは、類別部104bで検出された”助けたい”と、強調語検出部104cで検出した”すぐに”とに基づいて、図5のテーブルを参照し、”姫”(キーワード)(シーンに関連するもの)に対する感情の度合い(感情度)をP2であると判断する。感情度を判断した感情判定部104gは、判断したキーワードに対する感情度を感情度信号としてAI推論部104eに出力する。
【0097】
尚、文節認識部104aから文体信号が入力された感情判定部104gは、入力された文体信号に関係する文字列内に、あるシーンに関係するキーワードが含まれていないと判断した場合は、利用者があるシーンに対して抱く特別な感情は有しないと判定し、判定した結果を感情度無信号としてAI推論部104eに出力する。
【0098】
次いで、AI推論部104eが、あるシーンについての質問を利用者に対してするステップを行う(S206)。具体的には、感情判定部104dから感情度無信号が入力されたAI推論部104eは、入力された感情度無信号に基づいて、利用者はあるシーンに対する感情を発話していないな、と推論(判断)し、該当するシーンに関係する内容、例えば、姫を助けたいの?姫の状態は気にならないの?などを質問し、該当するシーンに対して利用者が抱く感情を発話(例えば、姫を助けたい、など)させる。
【0099】
尚、AI推論部104eが行う質問内容は、会話ゲームデータベース105に予め蓄積させておいても良い。これにより、AI推論部104dは、感情判定部104dから感情度無信号が入力された場合は、入力された感情度無信号に基づいて利用者に対して質問する質問内容を会話ゲームデータベース105から取得し、取得した質問内容を出力部106に出力することにより、利用者に対して該当するシーンについての質問をすることができる。
【0100】
次いで、感情判定部104dから感情度信号が入力されたAI推論部104eは、入力された感情度信号に対応する感情度と、感情度に関連付けられたキーワードとを「取得データ」として会話ゲームデータベース105に蓄積し、入力された感情度信号をゲーム部104fに出力する。
【0101】
次いで、AI推論部104eから取得データが入力されたゲーム制御部1041fは、入力された取得データに対応する「キーワード」、そのキーワードに対する利用者の「感情度」を、シーン毎に「取得データテーブル」に蓄積する(図7参照)。取得データを蓄積したゲーム制御部1041fは、ゲームを展開させるためのゲーム展開命令信号をゲーム展開解析部1042fに出力する。
【0102】
次いで、ゲーム展開解析部1042fは、感情判定部104dで抽出された前記キーワードと、認識された前記感情度とを含む認識情報に基づいて、該認識情報と各展開テーブルとを照合し、該認識情報と一致する展開要素(展開フレーズ、感情度)を検出するステップを行う(S207)。その後、ゲーム展開解析部1042fは、検出した展開要素に基づいて、その展開要素に関連付けられている一のシーンを他のシーンに切り替える(展開する)ステップを行う(S208)。
【0103】
具体的には、ゲーム制御部1041fからゲーム展開命令信号が入力されたゲーム展開解析部1042fは、入力されたゲーム展開命令信号に基づいて、現在のシーンに対応する「取得データテーブル」に蓄積されている認識情報を取得し、取得した認識情報と、現在のシーンに対応する展開テーブルとを照合し、認識情報と一致する展開要素を検出し、検出した展開要素に基づいて、現在のシーンを他のシーンに切り替える(展開させる)。
【0104】
即ち、シーン1についての取得データが「姫」(キーワード)、「すぐに助けたいP2」(感情度){これらに対応する文字列は、”姫をすぐに助けたい”}である場合は、ゲーム展開解析部1042fは、上記取得データと、シーン1についての「展開フレーズ」・展開フレーズに対応する「感情度」とを比較し、共通する「展開フレーズ」(”姫”)と、展開フレーズに対応する「感情度」(すぐに助けたいP2)とを検索し、検索した展開フレーズ・感情度に対応する「展開シーン」(シーン21)を次の展開シーンとして実行させるためのシーン実行命令信号をゲーム実行部1043fに出力する(図7参照)。
【0105】
一方、ゲーム展開解析部1042fは、展開テーブルの中から認識情報と一致する展開要素(フレーズ情報)を所定の時間に検出できない場合は、現在行われているゲームを終了させるステップを行う(S209)。
【0106】
具体的には、ゲーム展開解析部1042fが、所定の時間内に、取得データに対応する「キーワード」・「感情度」を、該当するシーンについての「展開テーブル」の中から検索することができない場合は、ゲームを終了するためのゲーム終了命令信号を出力部106に出力する。ゲーム展開解析部1042fからゲーム終了命令信号が入力された出力部106は、入力されたゲーム終了命令信号に基づいて、現在実行されているゲームを終了する。
【0107】
これにより、利用者は、ゲーム展開に必要な展開フレーズを所定の時間内に発話しなければ、現在実行されているゲームがゲーム展開解析部1042fにより終了されてしまうので、現在実行されているゲームを中断させないようにするために、端末100に向かって必死に発話することとなり、より白熱したゲームを楽しむことができる。
【0108】
更に、ゲーム展開解析部1042fは、認識情報と一致する展開要素が所定の数以上になった場合に、展開要素に関連付けられた一のシーンを他のシーンに切り替える切替手段でもある。この展開シーンの切り替えは、上述と同様の手順にて行うことができる。
【0109】
これにより、利用者は、現在のシーンから次のシーンに展開させるためには、次のシーンに展開させるための複数の展開キーワードを発話しなければならず、結果的に現在のシーンに関係する内容を多く発話することとなり、より白熱してゲームを楽しむことができる。
【0110】
次いで、ゲーム実行部1043fが、ゲーム展開解析部1042fで切り替えられた他のシーンに対応するゲームを実行させるステップを行う(S210)。具体的には、ゲーム展開解析部1042fからシーン実行命令信号が入力されたゲーム実行部1043fは、入力されたシーン実行命令信号に基づいて、シーン実行命令信号に対応するシーンnを実行させる(n=1,2,3,・・・)。その後、切り替わった後のシーンにおいては、上記S200からの処理が再び繰り返し行われる。
【0111】
尚、シーンnの実行は、ゲーム実行部1043fがシーン実行命令信号に対応するシーンnをゲーム実行データベース1044fから取得し、取得したシーンnを出力部106に出力することにより行われるものである。
【0112】
また、該当するシーンを実行させたゲーム実行部1043fは、実行時間tが経過する前に、現在行われているシーンの実行時間がもうすぐ経過することを示す経過前信号をゲーム展開解析部1042fに出力する。
【0113】
その後、ゲーム実行部1043fから経過前信号が入力されたゲーム実行部1043fは、入力された経過前信号に基づいて、取得データテーブルの中から、「展開フレーズ」に対応するキーワードが蓄積されているか否かを確認し、該当するキーワードが蓄積されていなければ、実行時間経過時にゲームを終了させるか、又は利用者に対して実行時間が経過されるまで展開フレーズに関連するキーワードを利用者に発話させるための質問をいくつか行う。
【0114】
[変更例]
尚、本発明は、一利用者と端末100との間(個人型)でゲームを進行させるだけではなく、複数の利用者と端末100との間/複数の利用者間(以下、これらは単に「多人数型」という)でゲームを進行させるものであってもよい。また、上記多人数型の場合は、推論エンジン104は、それぞれの利用者に対応した個人データ(例えば、性格、学歴、職業など)に基づいて、各利用者に対応するキャラクターを作成してもよい。
【0115】
更に、多人数型では、各利用者が有する各端末を通信ネットワークで接続し、接続された通信ネットワークを対話ゲームシステムと接続することにより実行することができる。この場合、多人数の利用者が一つの端末100を用いて対話ゲームシステムを実行するものであってもよい。
【0116】
更にまた、会話ゲームデータベース105は、切り替えられた各シーンの履歴と、音声認識部102で特定された文字列の履歴とを含む履歴情報を記憶する履歴記憶手段であってもよい。これにより、会話ゲームデータベース105が、切り替えられた各シーンの履歴と音声認識部102で特定された文字列の履歴とを含む履歴情報を記憶するので、ゲーム開発者は、前記履歴情報に基づいて利用者がどのような感情を持ってゲームに望んでいるのか容易に把握することができ、利用者のニーズに沿った次なるゲームを開発することができる。
【0117】
尚、ゲーム展開解析部1042fは、一のシーンから他のシーンに切り替えられるまでの時間をカウントするカウント手段を有し、会話ゲームデータベース105は、カウント手段でカウントされた時間を記憶してもよい。
【0118】
これにより、会話ゲームデータベース105が、カウント手段でカウントされた時間を記憶するので、ゲーム開発者は、記憶された時間に基づいて、例えばかかる時間が短い時間であれば、利用者があるシーンを容易にクリアーすることができたな、と推測することができ、そのシーンをクリアーさせるための困難性をより高めるようにゲームを設計することができる。
【0119】
更に、履歴情報には、利用者との間で会話をした内容、ストーリー展開の内容等が含まれるので、ゲーム設計者は、ゲームを設計する上で、履歴情報が他にはない有力な情報源となる。
【0120】
[対話ゲームシステム及び対話ゲーム方法による作用及び効果]
このような本願に係る発明によれば、推論エンジン104が、認識情報と一致する展開要素を検出し、検出した展開要素に基づいてその展開要素に関連付けられている一のシーンを他のシーンに切り替え、切り替えられた他のシーンに対応するゲームを実行させるので、利用者は、自己の発話した文字列に含まれるキーワードとそのキーワードに対する感情度とを含む認識情報が予め蓄積されたフレーズとそのフレーズに対するゲームにおける主人公の感情度と一致しなければ、現在のシーンから他のシーンへと切り替わらないこととなり、よりゲームの主人公に成りきってゲームを展開させていくことができる。
【0121】
また、ゲーム展開解析部1042fは、取得データと一致する展開要素(展開フレーズなど)が所定の数以上にならなければ、展開要素に関連付けられた一のシーンを他のシーンに切り替えないので、利用者は、一のシーンから他のシーンに展開させるためには、次のシーンに展開させるための複数の展開フレーズを発話しなければならず、結果的にシーンに関係する内容を多く発話することとなり、より白熱してゲームを楽しむことができる。
【0122】
更に、ゲーム展開解析部1042fは、認識情報と一致する展開要素(展開フレーズなど)を所定の時間内に検出できなければ、現在行われているゲームを終了させるので、利用者は、現在実行されているゲームを終了させないようにするために、ゲームを展開させるのに必要な展開フレーズを所定の時間内に数多く必死に発話しなければならず、より白熱したゲームを楽しむことができる。
【0123】
[プログラム]
上記対話ゲームシステム及び対話ゲーム方法で説明した内容は、パーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータで、所定のプログラム言語で記述された専用プログラムを実行することにより実現することができる。
【0124】
このような本実施形態に係るプログラムによれば、端末100が利用者から発話された音声情報に基づいて利用者の感情度を推論し、推論した利用者の感情度に基づいて所定のゲームを展開させることができるので、利用者は自己の感情度に基づいてゲームが展開されていく感覚を味わうことができ、よりゲームの主人公に成りきってゲームを楽しむことができるという作用効果を奏する対話ゲームシステム及び対話ゲーム方法を一般的な汎用コンピュータで容易に実現することができる。
【0125】
尚、プログラムは、記録媒体に記録することができる。この記録媒体は、図12に示すように、例えば、ハードディスク200、フロッピィーディスク300、コンパクトディスク400、ICチップ500、カセットテープ600などが挙げられる。このようなプログラムを記録した記録媒体によれば、プログラムの保存、運搬、販売などを容易に行うことができる。
【0126】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、利用者が発話した音声情報から利用者の感情度を推論し、推論した利用者の感情度に基づいて所定のゲームを展開させることができる。この結果、利用者は、自己の感情度に基づいてゲームが展開されていくので、ゲームの主人公に成りきってゲームを楽しむことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る対話ゲームシステムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態における推論エンジンの内部構造を示すブロック図である。
【図3】本実施形態における類別部で格納している感情類別テーブルの内容を示した図である。
【図4】本実施形態における強調語検出部で格納している強調語テーブルの内容を示した図である。
【図5】本実施形態における感情判定部で格納している感情度テーブルの内容を示した図である。
【図6】本実施形態におけるゲーム部の内部構造を示すブロック図である。
【図7】本実施形態における会話ゲームデータベースに蓄積されている「取得データテーブル」と「展開テーブル」の内容を示した図である。
【図8】本実施形態におけるゲーム展開解析部が現在のシーンを他のシーンに切り替えるために用いる遷移経路テーブルを示した図である。
【図9】本実施形態におけるゲーム実行データベースに蓄積されているシーンnを実行させるためのデータ内容を示した図である。
【図10】本実施形態に係る対話ゲーム方法の手順を示した図である。
【図11】本実施形態における推論エンジンの内部で行われている処理の手順を示した図である。
【図12】本実施形態におけるプログラムを格納した記録媒体を示した図である。
【符号の説明】
100…端末、101…入力部、102…音声認識部、103…音声認識辞書記憶部、104…推論エンジン、104a…文節認識部、104b…類別部、104c…強調語検出部、104d…感情判定部、104e…AI推論部、104f…ゲーム部、1041f…ゲーム制御部、1042f…ゲーム展開解析部、1043f…ゲーム実行部、1044f…ゲーム実行データベース、105…会話ゲームデータベース、106…出力部、200…ハードディスク、300…フロッピーディスク、400…コンパクトディスク、500…ICチップ、600…カセットテープ

Claims (18)

  1. 一のシーンを他のシーンへと切り替えることによりストーリーを展開させていく対話ゲームシステムであって、
    利用者から音声情報を取得する取得手段と、
    前記取得手段で取得した前記音声情報に基づいて、該音声情報に対応する文字列を特定する音声認識手段と、
    前記一のシーンを前記他のシーンへと切り替えるためのフレーズと該フレーズに対する感情の度合いを示す感情度とを含むフレーズ情報を前記一のシーンに関連付けて予め複数記憶するフレーズ記憶手段と、
    前記音声認識手段で特定した文字列に基づいて、前記特定した文字列と前記フレーズ記憶手段よりのフレーズ情報とを照合し、前記特定した文字列の中から前記フレーズ情報に対応する所定のキーワードを抽出し、前記抽出したキーワードに基づいてそのキーワードに対して利用者が抱く感情度を推論し、推論した感情度に基づいてゲームを進行する推論手段と、を備えることを特徴とする対話ゲームシステム。
  2. 請求項1に記載の対話ゲームシステムであって、
    前記推論手段が、
    前記音声認識手段で特定した文字列を解析し、解析した文字列に基づいて、前記文字列から把握される言葉の意味空間を認識し、前記認識した言葉の意味空間から前記文字列に対応する文と文との間を認識して文を1文毎に区分けする文節認識部と、
    前記1文毎に区分けされた文の文字列から前記利用者の感情の種類を判別する類別部と、
    前記1文毎に区分けされた文の文字列から感情の強弱を特徴付ける要素を抽出する強調語検出部と、
    前記1文毎に区分けされた文の文字列から所定のキーワードを抽出し、前記抽出したキーワードを含む前記文字列に対し、前記類別部により判別された利用者の感情の種類および前記強調語検出部により抽出された感情の強弱を特徴付ける要素に基づいて、前記キーワードに対する前記利用者の感情の度合いを示す感情度を認識する感情判定部と、
    前記感情判定部から入力された感情度信号に対応する感情度と、感情度に関連付けられたキーワードとを認識情報として前記フレーズ記憶手段に蓄積するAI推論部と、
    前記感情判定部で判定されたキーワードと、そのキーワードに対する感情度に基づいてゲームを展開するゲーム部と、
    を有することを特徴とする対話ゲームシステム。
  3. 請求項に記載の対話ゲームシステムであって、
    前記文節認識部が、
    前記文字列の解析として、品詞、活用形、分類、連接関係のような文の形態要素を解析し、言葉の意味空間として、文脈、文の類似関係、文の学習パターンを把握し、
    前記類別部が、前記利用者がプラス的な感情を抱くプラス要素と前記利用者がマイナス的な感情を抱くマイナス要素とが類別して記憶された感情類別テーブルに基づいて、前記1文毎に区分けされた文の文字列に対し前記利用者の感情の種類を判別し、
    前記強調語検出部が、前記1文毎に区分けされた文の文字列に対応する文に基づいて、その文を構成する要素の中に、強調語があるか否かを検出して感情の強弱を特徴付ける要素を抽出し、
    前記感情判定部は、前記1文毎に区分けされた文の文字列と、展開フレーズに対応する感情度が記憶された展開テーブルとを照合して、前記文字列に含まれる展開フレーズに対応する所定のキーワードを抽出し、前記類別部により判別された利用者の感情の種類および前記強調語検出部により抽出された感情の強弱を特徴付ける要素および展開テーブルに基づいて、そのキーワードに対する利用者の感情の度合いを示す感情度を認識することを特徴とする対話ゲームシステム。
  4. 請求項2に記載の対話ゲームシステムであって、
    前記AI推論部は、前記感情判定部から感情度無信号が入力された場合、その入力 された感情度無信号に基づいて、前記利用者はあるシーンに対する感情を発話していないと判断し、該当するシーンに対して前記利用者が抱く感情を発話させるため、該当するシーンに関係する内容を質問する機能をさらに有することを特徴とする対話ゲームシステム。
  5. 請求項に記載の対話ゲームシステムであって、前記ゲーム部で切り替えられた前記各シーンの履歴と、前記音声認識手段で特定された前記文字列の履歴とを含む履歴情報を記憶する履歴記憶手段を有することを特徴とする対話ゲームシステム。
  6. 請求項に記載の対話ゲームシステムであって、
    前記ゲーム部は、前記一のシーンから前記他のシーンに切り替えられるまでの時間をカウントするカウント手段を有し、
    前記履歴蓄積手段は、前記カウント手段でカウントされた時間を記憶することを特徴とする対話ゲームシステム。
  7. 一のシーンを他のシーンへと切り替えることによりストーリーを展開させていく対話ゲーム方法であって、
    取得手段が、利用者から音声情報を取得するステップと、
    音声認識手段が、取得した前記音声情報に基づいて、該音声情報に対応する文字列を特定するステップと、
    フレーズ記憶手段が、前記一のシーンを前記他のシーンへと切り替えるためのフレーズと該フレーズに対する感情の度合いを示す感情度とを含むフレーズ情報を前記一のシーンに関連付けて予め複数記憶するステップと、
    推論手段が、前記音声認識手段で特定した文字列に基づいて、前記特定した文字列と前記フレーズ記憶手段よりのフレーズ情報とを照合し、前記特定した文字列の中から前記フレーズ情報に対応する所定のキーワードを抽出し、前記抽出したキーワードに基づいてそのキーワードに対して利用者が抱く感情度を推論し、推論した感情度に基づいてゲームを進行するステップと、
    を有することを特徴とする対話ゲーム方法。
  8. 請求項7に記載の対話ゲーム方法であって、
    前記推論手段が、
    前記音声認識手段で特定した文字列を解析し、解析した文字列に基づいて、前記文字列から把握される言葉の意味空間を認識し、前記認識した言葉の意味空間から前記文字列に対応する文と文との間を認識して文を1文毎に区分けする文節認識部と、
    前記1文毎に区分けされた文の文字列から前記利用者の感情の種類を判別する類別部と、
    前記1文毎に区分けされた文の文字列から感情の強弱を特徴付ける要素を抽出する強調語検出部と、
    前記1文毎に区分けされた文の文字列から所定のキーワードを抽出し、前記抽出したキーワードを含む前記文字列に対し、前記類別部により判別された利用者の感情の種類および前記強調語検出部により抽出された感情の強弱を特徴付ける要素に基づいて、前記キーワードに対する前記利用者の感情の度合いを示す感情度を認識する感情判定部と、
    前記感情判定部から入力された感情度信号に対応する感情度と、感情度に関連付けられたキーワードとを認識情報として前記フレーズ記憶手段に蓄積するAI推論部と、
    前記感情判定部で判定されたキーワードと、そのキーワードに対する感情度に基づいてゲームを展開するゲーム部と、を有することを特徴とする対話ゲーム方法。
  9. 請求項に記載の対話ゲーム方法であって、
    前記文節認識部が、
    前記文字列の解析として、品詞、活用形、分類、連接関係のような文の形態要素を解析し、言葉の意味空間として、文脈、文の類似関係、文の学習パターンを把握し、
    前記類別部が、前記利用者がプラス的な感情を抱くプラス要素と前記利用者がマイナス的な感情を抱くマイナス要素とが類別して記憶された感情類別テーブルに基づいて、前記1文毎に区分けされた文の文字列に対し前記利用者の感情の種類を判別し、
    前記強調語検出部が、前記1文毎に区分けされた文の文字列に対応する文に基づいて、その文を構成する要素の中に、強調語があるか否かを検出して感情の強弱を特徴付ける要素を抽出し、
    前記感情判定部は、前記1文毎に区分けされた文の文字列と、展開フレーズに対応する感情度が記憶された展開テーブルとを照合して、前記文字列に含まれる展開フレーズに対応する所定のキーワードを抽出し、前記類別部により判別された利用者の感情の種類および前記強調語検出部により抽出された感情の強弱を特徴付ける要素および展開テーブルに基づいて、そのキーワードに対する利用者の感情の度合いを示す感情度を認識することを特徴とする対話ゲーム方法。
  10. 請求項に記載の対話ゲーム方法であって、
    前記AI推論部は、前記感情判定部から感情度無信号が入力された場合、その入力された感情度無信号に基づいて、前記利用者はあるシーンに対する感情を発話していないと判断し、該当するシーンに対して前記利用者が抱く感情を発話させるため、該当するシーンに関係する内容を質問するステップをさらに有することを特徴とする対話ゲーム方法。
  11. 請求項に記載の対話ゲーム方法であって、
    前記ゲーム部で切り替えられた前記各シーンの履歴と、特定された前記文字列の履歴とを含む履歴情報を記憶するステップを有することを特徴とする対話ゲーム方法。
  12. 請求項に記載の対話ゲーム方法であって、
    前記ゲーム部が、前記一のシーンから前記他のシーンに切り替えられるまでの時間をカウントするステップと、
    カウントされた時間を記憶するステップと、を有することを特徴とする対話ゲーム方法。
  13. 一のシーンを他のシーンへと切り替えることによりストーリーを展開させていくプログラムであって、
    コンピュータを、
    利用者から音声情報を取得する取得手段と、
    前記取得手段で取得した前記音声情報に基づいて、該音声情報に対応する文字列を特定する音声認識手段と、
    前記一のシーンを前記他のシーンへと切り替えるためのフレーズと該フレーズに対する感情の度合いを示す感情度とを含むフレーズ情報を前記一のシーンに関連付けて予め複数記憶するフレーズ記憶手段と、
    前記音声認識手段で特定した文字列に基づいて、前記特定した文字列と前記フレーズ記憶手段よりのフレーズ情報とを照合し、前記特定した文字列の中から前記フレーズ情報に対応する所定のキーワードを抽出し、前記抽出したキーワードに基づいてそのキーワードに対して利用者が抱く感情度を推論し、推論した感情度に基づいてゲームを進行する推論手段として機能させるためのプログラム。
  14. 請求項13に記載のプログラムであって、
    前記推論手段が、
    前記音声認識手段で特定した文字列を解析し、解析した文字列に基づいて、前記文字列から把握される言葉の意味空間を認識し、前記認識した言葉の意味空間から前記文字列に対応する文と文との間を認識して文を1文毎に区分けする文節認識部と、
    前記1文毎に区分けされた文の文字列から前記利用者の感情の種類を判別する類別部と、
    前記1文毎に区分けされた文の文字列から感情の強弱を特徴付ける要素を抽出する強調語検出部と、
    前記1文毎に区分けされた文の文字列から所定のキーワードを抽出し、前記抽出したキーワードを含む前記文字列に対し、前記類別部により判別された利用者の感情の種類および前記強調語検出部により抽出された感情の強弱を特徴付ける要素に基づいて、前記キーワードに対する前記利用者の感情の度合いを示す感情度を認識する感情判定部と、
    前記感情判定部から入力された感情度信号に対応する感情度と、感情度に関連付けられたキーワードとを認識情報として前記フレーズ記憶手段に蓄積するAI推論部と、
    前記感情判定部で判定されたキーワードと、そのキーワードに対する感情度に基づいてゲームを展開するゲーム部と、を有することを特徴とするプログラム。
  15. 請求項14に記載のプログラムであって、
    前記文節認識部が、
    前記文字列の解析として、品詞、活用形、分類、連接関係のような文の形態要素を解析し、言葉の意味空間として、文脈、文の類似関係、文の学習パターンを把握し、
    前記類別部が、前記利用者がプラス的な感情を抱くプラス要素と前記利用者がマイナス的な感情を抱くマイナス要素とが類別して記憶された感情類別テーブルに基づいて、前記1文毎に区分けされた文の文字列に対し前記利用者の感情の種類を判別し、
    前記強調語検出部が、前記1文毎に区分けされた文の文字列に対応する文に基づいて、その文を構成する要素の中に、強調語があるか否かを検出して感情の強弱を特徴付ける要素を抽出し、
    前記感情判定部は、前記1文毎に区分けされた文の文字列と、展開フレーズに対応する感情度が記憶された展開テーブルとを照合して、前記文字列に含まれる展開フレーズに対応する所定のキーワードを抽出し、前記類別部により判別された利用者の感情の種類および前記強調語検出部により抽出された感情の強弱を特徴付ける要素および展開テーブルに基づいて、そのキーワードに対する利用者の感情の度合いを示す感情度を認識することを特徴とするプログラム。
  16. 請求項14に記載のプログラムであって、 前記AI推論部は、前記感情判定部から感情度無信号が入力された場合、その入力された感情度無信号に基づいて、前記利用者はあるシーンに対する感情を発話していないと判断し、該当するシーンに対して前記利用者が抱く感情を発話させるため、該当するシーンに関係する内容を質問するステップをさらに有することを特徴とするプログラム。
  17. 請求項14に記載のプログラムであって、
    前記ゲーム部で切り替えられた前記各シーンの履歴と、特定された前記文字列の履歴とを含む履歴情報を記憶するステップを有することを特徴とするプログラム。
  18. 請求項14に記載のプログラムであって、
    前記ゲーム部が、前記一のシーンから前記他のシーンに切り替えられるまでの時間をカウントするステップと、
    カウントされた時間を記憶するステップと、を有することを特徴とするプログラム。
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