JP3857657B2 - 基板処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば半導体ウェハ上にレジスト液を塗布し、現像する塗布現像処理装置等の基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば半導体デバイスの製造におけるフォトレジスト処理工程においては、半導体ウェハ(以下、「ウェハ」という。)等の基板はパターンの露光が行われた後、加熱処理後に温調処理され、次いで現像処理される。このような一連の処理には、従来から塗布現像処理装置が使用されている。
【0003】
この塗布現像処理装置には、ウェハの塗布現像処理に必要な一連の処理、例えば、レジスト液の塗布を行うレジスト塗布処理、露光処理後のウェハを加熱する加熱処理、この加熱処理後のウェハを温調する温調処理、さらにこの温調処理が終わったウェハに現像処理を施す現像処理等を個別に行う各種処理装置が備えられている。そして、各処理装置に対するウェハの搬入出及び各処理装置間のウェハの搬送は主搬送装置により行われている。
【0004】
ところで、このような主搬送装置による各部に対する搬送だけでは、主搬送装置にかかる負担が大きくなり、装置全体のスループットの低下を招くおそれがある。
【0005】
そこで、例えば特開平8‐162514号公報には、連続プロセス処理を行うための処理部のうち所定の処理部により処理部群が構成され、これらの処理部群にはそれぞれ基板受渡し位置が設けられ、この基板受渡し位置と処理部群を構成する処理部との間で副搬送ロボットが基板を搬送する一方、処理部群を構成する処理部以外の処理部と、処理部群の基板受渡し位置との間で主搬送ロボットが基板を搬送する技術が開示されている。これにより搬送装置の負担を軽減し、スループットの向上を図ることができる。
【0006】
例えば、露光処理と現像処理との間では加熱処理の後に温調処理が行われるが、温調処理に要する時間が長くなり、スループットを低下させる傾向にあるが、上記のように開示された技術によれば負担の軽減した副搬送ロボットが加熱処理を行う処理部と温調処理を行う処理部との間で基板を搬送するために加熱処理の終了から現像処理の開始までの時間を短縮し、温調処理に要する時間がスループットの低下に与える影響を減らすことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の公報に開示された技術では、温調処理に要する実際の時間は従来と何ら変わりがないため、温調処理に要する時間がスループットの低下に与える影響を減らすことには限界がある。
【0008】
また、上記の公報に開示された技術では、副搬送ロボットを介して加熱処理を行う処理部や温調処理を行う処理部に基板が搬入される構成となっているため、加熱処理前や温調処理前の基板の熱履歴にばらつきを生じ、精密な温度での処理が行えない、という問題がある。特に、最近では加熱プレートや温調プレートを薄くして温度変更に迅速に対応する傾向にあり、そのような場合に熱履歴にばらつきがある基板が投入されると加熱プレートや温調プレートの温度が乱れ、精密な温度での基板処理が困難になっている。
【0009】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、基板の温調処理に要する時間を実質的に低減することができる基板処理装置を提供することを目的としている。
【0010】
本発明の別の目的は、基板の熱的処理や温調処理をより精密に行うことができる基板処理装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は,基板に対して少なくともレジスト塗布処理及び現像処理を行う処理部と、前記処理部と露光装置との間に配置され、前記処理部と前記露光装置との間で基板の受け渡しを行うインタフェース部とを備え、前記インタフェース部が、前記処理部と隣接して配置された第1のインタフェース部及び前記第1のインタフェース部と前記露光装置との間に配置された第2のインタフェース部を有し、前記第1のインタフェース部は、前記処理部と前記第2のインタフェース部との間で基板を受け渡すための第1の搬送手段を有し、前記第2のインタフェース部は、前記第1のインタフェース部と前記露光装置との間で基板を受け渡すための第2の搬送手段を有し、前記第1の搬送手段は、前記第1のインタフェース部と前記第2のインタフェース部との間で受け渡される基板を一旦保持する中継部と、前記処理部と前記中継部との間の基板の搬送を行う搬送体とを有し、前記中継部と前記搬送体は,前記第1のインタフェース部と前記第2のインタフェース部の配列方向に直交する方向に並べて配置され、前記第2の搬送手段は,前記中継部との間で基板の受け渡しを行い、前記中継部は,基板を温調する機能を有することを特徴とする基板処理装置が提供される。
【0012】
前記第1のインタフェース部は、前記処理部へ搬送される基板を一旦保持する第1の保持部と、前記露光装置に搬送される基板を一旦保持する第2の保持部とを有し、前記第1の保持部と第2の保持部は、前記中継部と前記搬送体の配列方向に設けられ、前記搬送体は、前記第1及び第2の保持部に対しても基板を搬送できてもよい。
【0013】
上記基板処理装置において、前記第1及び第2の保持部は上下に配置され、前記中継部は上下多段に配置され、前記搬送体は、昇降可能で、かつ回転自在に構成されていてもよい。
【0098】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0099】
図1〜図3は本発明の一実施例による基板処理装置の全体構成を示す図であって、図1は平面図、図2は正面図および図3は背面図である。
【0100】
この基板処理装置1は、被処理基板として半導体ウエハWをウエハカセットCRで複数枚たとえば25枚単位で外部からシステムに搬入し又はシステムから搬出したり、ウエハカセットCRに対して半導体ウエハWを搬入・搬出したりするための受け入れ部としてのカセットステーション10と、塗布現像工程の中で1枚ずつ半導体ウエハWに所定の処理を施す枚葉式の各種処理ユニットを所定位置に多段配置してなる処理ステーション12と、この処理ステーション12と隣接して設けられる露光装置(図示せず)との間で半導体ウエハWを受け渡しするためのインタフェース部14とを一体に接続した構成を有している。
【0101】
カセットステーション10では、図1に示すように、カセット載置台20上の突起20aの位置に複数個たとえば5個のウエハカセットCRがそれぞれのウエハ出入口を処理ステーション12側に向けてX方向一列に載置され、カセット配列方向(X方向)およびウエハカセットCR内に収納されたウエハのウエハ配列方向(Z方向)に移動可能なウエハ搬送体22が各ウエハカセットCRに選択的にアクセスするようになっている。さらに、このウエハ搬送体22は、θ方向に回転可能に構成されており、図3に示すように後述する多段構成とされた第3の処理ユニット部G3に属する熱処理系ユニットにもアクセスできるようになっている。
【0102】
図1に示すように処理ステーション12は、装置背面側(図中上方)において、カセットステーション10側から第3の処理ユニット部G3、第4の処理ユニット部G4及び第5の処理ユニット部G5がそれぞれ配置され、これら第3の処理ユニット部G3と第4の処理ユニット部G4との間には、第1の主搬送部としての第1の主ウエハ搬送部A1が設けられている。この第1の主ウエハ搬送部A1は、後述するように、この第1の主ウエハ搬送体16が第1の処理ユニット部G1、第3の処理ユニット部G3及び第4の処理ユニット部G4等に選択的にアクセスできるように設置されている。また、第4の処理ユニット部G4と第5の処理ユニット部G5との間には第2の主搬送部としての第2の主ウエハ搬送部A2が設けられ、第2の主ウエハ搬送部A2は、この第2の主ウエハ搬送体17が第2の処理ユニット部G2、第4の処理ユニット部G4及び第5の処理ユニット部G5等に選択的にアクセスできるように設置されている。
【0103】
また、第1の主ウエハ搬送部A1の背面側には熱処理ユニットが設置されており、例えばウエハWを疎水化処理するためのアドヒージョンユニット(AD)110、ウエハWを加熱する加熱ユニット(HP)113が図3に示すように下方から順に2段ずつ重ねられている。アドヒージョンユニット(AD)はウエハWを温調する機構を更に有する構成としてもよい。第2の主ウエハ搬送部A2の背面側には、ウエハWのエッジ部のみを選択的に露光する周辺露光装置(WEE)120及びウエハWに塗布されたレジスト膜厚を検査する検査部としての検査装置119が設けられている。これら周辺露光装置(WEE)120や検査装置119は多段に配置しても構わない。また、第2の主ウエハ搬送部A2の背面側は、第1の主ウエハ搬送部A1の背面側と同様に熱処理ユニットが配置構成される場合もある。
【0104】
図3に示すように、第3の処理ユニット部G3では、ウエハWを載置台に載せて所定の処理を行うオーブン型の処理ユニット、例えばウエハWに所定の加熱処理を施す第1の熱処理ユニットである高温度熱処理ユニット(BAKE)、ウエハWに精度の良い温度管理化で加熱処理を施す高精度温調ユニット(CPL)、ウエハ搬送体22から主ウエハ搬送体16へのウエハWの受け渡し部となるトランジションユニット(TRS)、温調ユニット(TCP)が上から順に例えば10段に重ねられている。なお、第3の処理ユニット部G3において、本実施形態では下から3段目はスペアの空間として設けられている。第4の処理ユニット部G4でも、例えば第4の熱処理ユニットとしてポストベーキングユニット(POST)、レジスト塗布後のウエハWに加熱処理を施す第2の熱処理ユニットであるプリベーキングユニット(PAB)、高精度温調ユニット(CPL)が上から順に例えば10段に重ねられている。更に第5の処理ユニット部G5でも、例えば露光後のウエハWに加熱処理を施す第3の熱処理ユニットとしてポストエクスポージャーベーキングユニット(PEB)、高精度温調ユニット(CPL)が例えば上から順に10段に重ねられている。
【0105】
図1において処理ステーション12の装置正面側(図中下方)には、第1の処理ユニット部G1と第2の処理ユニット部G2とがY方向に併設されている。この第1の処理ユニット部G1とカセットステーション10との間、及び第2の処理ユニット部G2とインターフェース部14との間には、各処理ユニット部G1及びG2に供給する処理液の温調に使用される液温調ポンプ24,25がそれぞれ設けられており、更に、この処理システム外に設けられた図示しない空調器からの清浄な空気を各処理ユニット部G1〜G5内部に供給するためのダクト31、32が設けられている。
【0106】
図2に示すように、第1の処理ユニット部G1では、カップCP内で半導体ウエハWをスピンチャックに載せて所定の処理を行う液供給ユニットとしての5台のスピンナ型処理ユニット、例えばレジスト塗布ユニット(COT)が3段、及び露光時の光の反射を防止するために反射防止膜を形成するボトムコーティングユニット(BARC)が2段、下方から順に5段に重ねられている。また第2の処理ユニット部G2でも同様に、5台のスピンナ型処理ユニット、例えば現像ユニット(DEV)が下方から順に5段に重ねられている。レジスト塗布ユニット(COT)ではレジスト液の排液が機構的にもメンテナンスの上でも面倒であることから、このように下段に配置するのが好ましい。しかし、必要に応じて上段に配置することも可能である。
【0107】
以上の第1〜第5の処理ユニット部G1〜G5や、アドヒージョンユニット110、加熱ユニット(HP)113、露光処理装置(WEE)120、検査装置119は各メンテナンスのために取り外しが可能となっており、更に処理ステーション12の背面側のパネル40(図1)も取り外し又は開閉可能に取り付けられている。
【0108】
また、第1及び第2の処理ユニット部G1及びG2の最下段には、各処理ユニット部G1及びG2に上述した所定の処理液を供給する液供給機構としてのケミカル室(CHM)26,27がそれぞれ設けられている。
【0109】
なお、カセットステーション10の下方部にはこの基板処理装置1のシステム全体を制御する集中制御部8が設けられている。
【0110】
インタフェース部14の正面部には可搬性のピックアップカセットCRと定置型のバッファカセットBRが2段に配置され、中央部にはウエハ搬送体27が設けられている。このウエハ搬送体27は、X,Z方向に移動して両カセットCR,BRにアクセスするようになっている。また、ウエハ搬送体27は、θ方向に回転可能に構成され、第5の処理ユニット部G5にもアクセスできるようになっている。更に、図3に示すようにインタフェース部14の背面部には、高精度温調ユニット(CPL)が複数設けられ、例えば上下2段とされている。ウエハ搬送体27はこの温調ユニット(CPL)にもアクセス可能になっている。
【0111】
次に図4〜図10を参照して主搬送部としての第1の主ウエハ搬送部A1の構成について説明する。なお、第2の主ウエハ搬送部A2は第1の主ウエハ搬送部A1と同一であるのでその説明を省略する。
【0112】
図4において主ウエハ搬送部A1は、筐体41及びこの筐体41の背面側において開閉可能に取り付けられたドア38により囲繞されており、図5において説明をわかりやすくするため、筐体41及びドア38の図示を省略している。このドア38にはアドヒージョンユニット(AD)110にアクセスできるように、また第2の主ウエハ搬送部A2の場合は周辺露光装置120及び検査装置119にアクセスできるように窓38aが形成されている。筐体41にも外部とアクセスできるように、正面と側面に窓41b及び41aがそれぞれ設けられている。正面の窓41bは、5段に配設された第1の処理ユニット部G1との間でウエハWの受け渡しを行うために5つ(図5)設けられており、一方、側面の窓41aは図6に示すように、10段に配設された第3及び第4の処理ユニット部G4との間でウエハWの受け渡しを行うために10個設けられている。必要に応じてこれの窓を増やすことも減らすことも可能である。また、筐体41の両側面には、第3及び第4の処理ユニット部G3、G4との間を繋ぐ囲繞部材44が、該処理ユニット部G3及びG4に対して微小な隙間uをおいてそれぞれ取り付けられている。この隙間uはパーティクルの発生及び侵入を抑制できる距離であって、例えば0.5mmとしている。この囲繞部材44の処理ユニット部G3、G4側はそれぞれ衝撃吸収性のパッキン30を有し、また図6に示すようにこのパッキン30にもそれぞれ対応した窓30aがそれぞれ形成されている。また、囲繞部材内に各々の窓30aを仕切るように仕切板34が各々設けられている。
【0113】
また、図4において第1及び第2の処理ユニット部G1及びG2側の筐体41´に設けられた5つの開口部97に対応する部分にも、囲繞部材44と同様な構成の囲繞部材44´が、主ウエハ搬送部A1(A2)と微小な隙間u(例えば0.5mm)をおいて取り付けられている。
【0114】
第1の主ウエハ搬送部A1の底部には、この内部の気圧及び温湿度をコントロールするファン36が例えば4つ設けられている。これらのファン36は集中制御部8(図2)により運転が制御されるようになっている。
【0115】
図4及び図5を示すように、筐体44内の第1及び第2の処理ユニット部G1及びG2側には鉛直のポール33が設置されており、このポール33の一方の内部には、その上端部及び下端部に図7に示すように一対のプーリ51,52が取り付けられ、これらのプーリ51,52間に垂直駆動手段である無端ベルト49が掛け渡されている。この垂直駆動ベルト49にベルトクランプ47を介して第1の主ウエハ搬送体16の支持部45が接続されている。また、図4及び図5に示すように支持部45にはフランジ部45aが設けられており、このフランジ部45aは両ポール33にそれぞれ形成されたスリーブ33aに摺動可能に係合している。下部プーリ52は、ポール33の底部に固定配置された駆動モータMの回転軸Maに接続され、駆動プーリを構成している。このような垂直ベルト駆動機構及び垂直摺動機構により、主ウエハ搬送体16は駆動モータMの駆動力で垂直方向に昇降移動できるようになっている。
【0116】
以上の昇降機構は他方のポール33にも同様に設置されているが、この他方ポール33においては駆動モータMはなくてもよい。
【0117】
主ウエハ搬送体16は、その支持部45にはモータ50が内蔵されており、このモータ50にはθ方向(図5)に回転可能な回転ロッド46が連結され、この回転ロッド46の上端には3本のアーム7a、7b及び7cの基端となるアーム基端部55が固定されている。
【0118】
図8は、主ウエハ搬送体16を図4の状態において正面側から見た図である。アーム基端部55の先端部両側には垂直部材95が取り付けられ、これら垂直部材95には、上段アーム7aと中段アーム7bとの間に両アームからの放射熱を遮る遮蔽板9が取り付けられ、更にこれら垂直部材95間をかけわたす取付部材96が取り付けられている。この取付部材96の中央及びアーム基端部55の先端には一対の光学的センサ94が設けられ、これにより各アーム上のウエハWの有無、及びウエハWのはみ出しが確認される。
【0119】
図9は主ウエハ搬送体16の基端部55の構成を示す断面図、図10は図9における[10]−[10]線断面図である。各アーム7a〜7cのアーム基端部には、アーム支持板54がそれぞれ固定されている。これらアーム支持板54は、断面L字状に形成され、各アーム支持板54には、基端部55のベース55a上に敷設されたレール61に沿ってアーム長手方向に移動可能なアームキャリッジ56がそれぞれ固着取付されている。
【0120】
各アームキャリッジ56の下部には、各レール61に摺動可能に係合したガイド62がそれぞれ設けられている。また、各アームキャリッジ56の内側面は、アーム原位置(ベース55の基端部55b)付近にそれぞれ配設されたプーリ63とアーム往動端位置(ベース55の先端部55c)付近にそれぞれ設けられたプーリ64との間にそれぞれ掛け渡された各駆動ベルト65に、それぞれベルトクランプ66を介して固着されている。各プーリ63はそれぞれ軸受67を介してプーリ68にそれぞれ同軸結合され、これら各プーリ68はそれぞれ駆動ベルト69を介してそれぞれプーリ70に連結され、これら各プーリ70はそれぞれ駆動モータ60の回転軸に固着されている。
【0121】
各モータ60の回転軸が回転すると、各プーリ70、各駆動ベルト69、各プーリ68を介して各プーリ63が回転し、各プーリ63の回転駆動によって各駆動ベルト65が駆動し、各駆動ベルト65と一緒に各アームキャリッジ56が各レール61上をそれに沿って移動するようになっており、その移動方向は各モータ60の回転方向によって決まる。なお、これら各モータは、当然にそれぞれ独立して駆動するようになっており、各アーム7a〜7bはそれぞれ独立して移動可能になっている。
【0122】
以上のような主ウエハ搬送体16の構成により各アーム7a〜7bはθ方向に回転可能となり、X,Y,Z方向に移動可能となって上述したように各処理ユニット部G1、G3及びG4にアクセス可能となる。
【0123】
次に図11〜図13を参照して、第4の処理ユニット部G4、第5の処理ユニット部G5に属する10段のうちのプリベーキングユニット(PAB)、ポストエクスポージャーベーキングユニット(PEB)、ポストベーキングユニット(POST)について説明する。これらの各ベーキングユニットは処理温度が相違するだけである。
【0124】
図11に示すように、このような熱処理ユニットは筐体75内に、システム正面側に熱処理装置H、背面側に温調・搬送装置Cを有している。熱処理装置Hには、円筒形の支持体88内に適当な断熱材を介して、電熱線86bにより加熱されるホットプレート86が設けられている。支持体88の下方にはウエハWの受け渡しを行うための3本のピン85が駆動装置82により昇降可能に設置されており、この3本のピン85はホットプレート86に形成された貫通穴86aに埋没して配置されている。
【0125】
一方、温調・搬送装置Cは、X方向に沿って配設された例えば2本の案内レール77に沿ってそれぞれ移動可能なスライダ79a、79bが設けられ、これらスライダ79a、79bにそれぞれ取り付けられた連結部材78、78を介して、温調・搬送プレート71が固定されている。温調・搬送プレート71の下方にはウエハWの受け渡しを行うための昇降ピン84が駆動装置により昇降可能に設置されている。温調・搬送プレート71には、その下方に埋没している各昇降ピン84が上昇可能なように切欠き71aが形成されている。この温調機構としては例えば冷却水等を使用してウエハWの温度を所定の温度、例えば40℃に調整して温度制御が行われる。一方のスライダ79aには図示しない駆動装置、例えばエアやモータによる駆動装置が設けられており、他方のスライダ79bには動作位置認識のための図示しないセンサが設けられている。
【0126】
筐体75の正面側(図中左方)には、後述する気圧コントロールのためのエアの流路75cが形成されており、この流路75cはファン87aを介して温調・搬送装置C側に連通している。またこの流路75cは図示しないが鉛直方向(Z方向)に最上段から最下段まで通じている。また、熱処理装置H側における筐体75の両側面においてもファン87bがそれぞれ設置されて、排気口75dが形成され、同じく最上段から最下段まで通じている。
【0127】
更にこの筐体75の温調・搬送装置C側の一方の側面部分には、例えば第4の処理ユニット部G4に関しては、第1の主ウエハ搬送部A1との間でウエハWの受け渡しを行うために、開口部75aが設けられており、他方の側面部分には、第2の主ウエハ搬送部A2の窓41aに対向するように開口部75bが設けられている。これら開口部75a、75bにはそれぞれ開閉自在のシャッタ76a、76bが設けられている。シャッタ76a、76bは集中制御部8のもと図示を省略した駆動部により開閉動作が行われるようになっている。
【0128】
図13は第4の処理ユニット部G4(第5の処理ユニット部G5)全体の側断面図であり、熱処理装置H側の両側面部分には図示するように、第4の処理ユニット部G4(第5の処理ユニット部G5)外部への熱拡散を抑制し、装置内雰囲気の温度の上昇を抑えるために、冷却水を流通させる温調パイプ90が最上段から最下段まで設けられ、図示しないが処理ユニット部G4(G5)の下方部に設けられたポンプに接続されている。
【0129】
次に図14を参照して、すべての熱処理系のユニット(第3〜第5の処理ユニット部G3〜G5)に属する高精度温調ユニット(CPL)について説明する。これについては、上記したプリベーキングユニット(PAB)等における温調・搬送装置Cが高精度温調装置C2に置き代わり、熱処理装置Hがない構成となっているので、プリベーキングユニット(PAB)等における構成要素と同一のものについては同一の符号を付すものとし、その説明を省略する。
【0130】
この高精度温調装置C2は、円筒形の支持体131内に高精度温調プレート133が設けられている。この高精度温調プレート133では図示しないが、例えばペルチェ素子を使用し、フィードバック制御によりウエハWの温度を所定の温度、例えば23℃に調整して精密な温度制御が行えるようになっている。支持体133の下方にはウエハWの受け渡しを行うための3本の昇降ピン85が駆動装置82により昇降可能に設置されており、この昇降ピン85は高精度温調プレート133に形成された貫通穴133aに埋没して配置されている。
【0131】
次に図15を参照して、第3の処理ユニット部G3に属する高温度熱処理ユニット(BAKE)の構成について説明する。なおプリベーキングユニット(PAB)等における構成要素と同一のものについては同一の符号を付すものとし、その説明を省略する。
【0132】
筐体75内のシステム正面側には温調装置C1が配置され、この温調装置C1は円筒形の支持体161内に温調プレート163が設けられている。この温調プレート163の温度制御は上記プリベーキングユニット(PAB)等と同様に例えば冷却水等を使用して行われている。一方、背面側にはプリベーキングユニット(PAB)等における熱処理装置Hよりも更に高温度で加熱処理する熱高温度熱処理装置HHが配置されている。この高温度熱処理装置HHの構成は熱処理装置Hと同様に、円筒形の支持部材88に適当な断熱材を介して、高温度ホットプレート112が設けられている。支持部材88の下方にはウエハWの受け渡しを行うための3本のピン85が駆動装置82により昇降可能に設置されており、この3本のピン85はそれぞれのホットプレート112に形成された貫通穴112aに埋没して配置されている。
【0133】
これら温調装置C1と高温度熱処理装置HHとの距離を、プリベーキングユニット(PAB)等における温調・搬送装置Cと熱処理装置Hとの距離に比べて、大きく設定しているのは、高温度熱処理装置HHの高温度による熱処理の影響が、温調装置C1の温調処理に悪影響を及ぼさないようにするためである。
【0134】
これら温調装置C、高温度熱処理装置HHの側方には、案内レール118がX方向に延設されており、この案内レール118に沿って図示しない駆動装置により移動可能なようにウエハWを搬送する副搬送部としてのサブアーム115が設けられている。このサブアーム115は、1対のハンド115a、115aを有している。
【0135】
第4及び第5の処理ユニット部G4及びG5の下方2段に属する温調ユニット(TCP)の詳細構成については図示しないが、上述の高精度温調ユニット(CPL)と同様の構成をしており、この温調ユニット(TCP)の温調機構としては冷却水やペルチェ素子等を使用して温度制御が行われる。例えば、この場合のペルチェ素子の数は高精度温調プレート133のペルチェ素子の数より少ない。
【0136】
図16に第3の処理ユニット部G3に属するトランジションユニット(TRS)を示す。これは他の熱処理ユニットと異なり、熱処理系の装置等(例えば温調装置C1)がなく、昇降ピン85とそれを昇降駆動させる駆動装置があるのみである。このトランジションユニット(TRS)においてその他の構成要素は高精度温調ユニット(CPL)等と同様である。また、上述した第3の処理ユニット部G3に属するスペアの空間も図示はしないが、トランジションユニット(TRS)と同様に、他の処理ユニットとのウエハWの受け渡しのために、昇降ピンとそれを昇降駆動させる駆動装置があるのみである。
【0137】
なお、図11〜図16に示した加熱処理系の装置H及びHHに関して、これらのホットプレート86及び112上には、図示を省略しているがウエハWに加熱処理を施す際の開閉自在のチャンバーカバーが設けられている。
【0138】
次に図17及び図18に示すレジスト塗布ユニット(COT)の構成を説明する。
【0139】
このユニットでは、筐体41´の上方に後述するエアコントロールのためのファン・フィルタユニットFが取り付けられており、下方においては筐体41´のY方向の幅より小さいユニット底板151の中央付近に環状のカップCPが配設され、その内側にスピンチャック142が配置されている。このスピンチャック142は真空吸着によってウエハWを固定保持した状態で、駆動モータ143の回転駆動力で回転するように構成されている。カップCPの中には、ウエハWを受け渡しする際のピン148が駆動装置147により昇降可能に設けられ、また廃液用のドレイン口145が設けられている。、このドレイン口に廃液管141が接続され、この廃液管141はユニット底板151と筐体41´との間の空間Nを利用して下方の図示しない廃液口へ通じている。廃液管141aは複数設けられるレジスト塗布ユニット(COT)にそれぞれ接続される。そのため各廃液管141aはこの処理ユニット部に図示のごとく1列に配列されている。
【0140】
一方、反対側(図17において右方)の、筐体41´とユニット底板との間の空間Lにより、後述する気圧コントロールのためのエアの流路が形成されており、このレジスト塗布ユニット(COT)の下段にある他のレジスト塗布ユニット(COT)のファン・フィルタユニットFが見えている。
【0141】
ウエハWのウエハ表面にレジストを供給するためのノズル135は、供給管134を介してケミカル室(CHM)26(図2)内の液供給機構(図示せず)に接続されている。ノズル135は、カップCPの外側に配設されたノズル待機部146でノズルスキャンアーム136の先端部に着脱可能に取り付けられ、スピンチャック142の上方に設定された所定のレジスト吐出位置まで移送されるようになっている。ノズルスキャンアーム136は、ユニット底板151の上に一方向(Y方向)に敷設されたガイドレール144上で水平移動可能な垂直支持部材149の上端部に取り付けられており、図示しないY方向駆動機構によって垂直支持部材149と一体にY方向で移動するようになっている。
【0142】
ノズルスキャンアーム136は、ノズル待機部146でノズル135をレジストの種類により選択的に取り付けるためにY方向と直角なX方向にも移動可能であり、図示しないX方向駆動機構によってX方向にも移動するようになっている。
【0143】
更にカップCPとノズル待機部146との間には、ドレインカップ138が設けられており、この位置においてウエハWに対するレジストの供給に先立ちノズル135の洗浄が行われるようになっている。
【0144】
ガイドレール144上には、上記したノズルスキャンアーム136を支持する垂直支持部材149だけでなく、リンスノズルスキャンアーム139を支持しY方向に移動可能な垂直支持部材も設けられている。リンスノズルスキャンアーム139の先端部にはサイドリンス用のリンスノズル140が取り付けられている。Y方向駆動機構(図示せず)によってリンスノズルスキャンアーム139及びリンスノズル140は、カップCPの側方に設定されたノズル待機位置(実線の位置)とスピンチャック142に載置されているウエハWの周縁部の真上に設定されたリンス液吐出位置(点線の位置)との間で並進または直線移動するようになっている。
【0145】
次に図19及び図20に示す現像ユニット(DEV)の構成を説明する。この現像ユニット(DEV)において、レジスト塗布ユニット(COT)における構成と同一のものについては同一の符号を付すものとし、その説明を省略する。
【0146】
ウエハWのウエハ表面に現像液を供給するためのノズル153は、ウエハWの直径より少し長く、図示しないが現像液を吐出する孔が複数形成されている。カップCPの側方にはノズル待機部154が設けられ、ここにはウエハWの表面に現像液を洗い流すためのリンス液を供給するためのリンスノズル155を備えている。このリンスノズル155は、ノズル153と同様な構成をしている。また、このノズル待機部154では、ノズル135の先端で乾燥劣化した現像液を廃棄するために、定期的または必要に応じてダミーディスペンスが行われるようになっている。
【0147】
なお、レジスト塗布ユニット(COT)のノズルスキャンアーム136はX方向にも移動可能であったが、この現像ユニット(DEV)のノズルスキャンアームはガイドレール144に沿ってY方向の移動のみとなっている。
【0148】
また、ボトムコーティングユニット(BARC)についてはレジスト塗布ユニット(COT)における塗布液を反射防止膜材料に代えただけなので、ここではその構成の説明を省略する。
【0149】
次に、以上説明した基板処理装置1の一連の動作を図21に示すフロー図を参照しながら説明する。
【0150】
先ず、カセットステーション10において、ウエハ搬送体22がカセット載置台20上の処理前のウエハを収容しているカセットCRにアクセスして、そのカセットCRから1枚の半導体ウエハWを取り出す(S1)。ウエハ搬送体22は、カセットCRより半導体ウエハWを取り出すと、θ方向に180°回動し、第3の処理ユニット部G3における温調ユニット(TCP)の開口部75aのシャッタ76a(図11、図12)が開き、ウエハ搬送体22のハンドが開口部75aより筐体75内にウエハWが挿入され、温調プレート上に載置される。そして所定の温調処理(第1温調)が行われる(S2)。
【0151】
温調ユニット(TCP)での温調処理が終了すると、反対側の開口部75bが開き、そこから第1の主ウエハ搬送体16の上段アーム7aが挿入されてウエハWが該アーム7aに受け渡される。そして主ウエハ搬送体16は図4において反時計回りに90°回動し、第1の処理ユニット部G1に属するボトムコーティングユニット(BARC)のシャッタ43が開いて、上段アーム7aが筐体内に挿入され、ウエハWは所定の位置に載置されて反射防止膜の形成が行われる(S3)。このように温調系の処理ユニットから塗布系の処理ユニット(G1及びG2)へのウエハWの搬送は上段アーム7aのみで行い、後述する加熱処理後の搬送は中段アーム7b又は下段アーム7cで行うことにより、ウエハWへの熱影響を最小限に抑えることができる。
【0152】
ボトムコーティングユニット(BARC)における所定の塗布処理が終了すると、シャッタ43が開いて中段アーム7b(又は下段アーム7c)が挿入されてウエハWが受け渡され、中段アームは元の位置(筐体41内)に収まる。そしてウエハWは加熱ユニット(HP)113に搬送され、第1の前段階の加熱処理が施される(S4)。この加熱温度は例えば120℃である。
【0153】
次に図15に示す高温度熱処理ユニット(BAKE)において、シャッタ76bが開き、図15に示すシャッタ76が開き、ウエハWが載置された第1の主ウエハ搬送体A1の中段アーム7b(又は下段アーム7c)がY方向に温調装置C1の直上位置まで移動し、温調装置C1における昇降ピン127が上昇し、サブアーム115の高さよりも高い位置で該ピン127上にウエハWが載置された後、中段アーム7bは元の位置に収まるとともに、シャッタ76が閉じる。このときサブアーム115は、主ウエハ搬送体16の動作の妨げとならないようにユニット中央付近に待機している。そして待機していたサブアーム115が温調装置C1上に移動する。そして昇降ピン127がウエハWを載せた状態で下降してウエハWはサブアーム115に受け渡される。
【0154】
ウエハWを受け取ったサブアーム115は、X方向に背面側に移動して、同様に昇降ピンの駆動により次工程である高温度熱処理装置HHのホットプレート112上に載置されて所定の第1の後段階の加熱処理を行う(S5)。この加熱処理は例えば230゜Cで所定時間だけ加熱される。
【0155】
そして高温度熱処理装置HHにより所定の熱処理が終了すると、ウエハWはサブアーム115により温調装置C1まで移動されて、昇降ピン127を介し温調プレート163上に載置されて所定の温度に調整される(S6)。
【0156】
そしてウエハWは第1の主ウエハ搬送体16により、高温度熱処理ユニット(BAKE)から第1の主ウエハ搬送部A1へ搬送され、ここから第4の処理ユニット部G4に属する高精度温調ユニット(CPL)へ同様の動作で搬送される。そしてここで例えば温度23℃で所定の温調処理が行われる(第2温調)(S7)。
【0157】
そして温調処理が終了すると、図17に示すシャッタ43が開き、第1の処理ユニット部G1に属するレジスト塗布ユニット(COT)へ搬送され、レジスト液の塗布処理が行われることになる(S8)。
【0158】
このレジスト塗布ユニット(COT)では、ウエハWがカップCPの直上位置まで搬送されてくると、まず、ピン148が上昇してウエハWを受け取った後下降して、ウエハWはスピンチャック142上に載置されて真空吸着される。そしてノズル待機部に待機していたノズル135がノズルスキャンアーム136及びガイドレール144の機構により図17で示すウエハWの中心位置の上方まで移動する。そしてウエハW中心に所定のレジスト液の塗布が行われた後に、駆動モータ143により例えば100rpm〜3000rpmで回転させて、その遠心力でレジスト液をウエハW全面に拡散させることによりレジスト液の塗布が完了する。
【0159】
続いて第4の処理ユニット部G4におけるプリベーキングユニット(PAB)のシャッタ76bが開き、図22(a)に示すように、ウエハWを載せた中段アーム7bがY方向に温調・搬送プレート71の直上位置まで移動し、続いて同図(b)に示すように昇降ピン84が上昇し、ピン上にウエハWが載置された後、中段アーム7bは元の位置に収まるとともに、シャッタ76bが閉じ、同図(c)に示すように昇降ピン84が下降してウエハWは温調・搬送プレート71上に載置される(S9)。なお、この図22(a)〜(c)の間は、熱処理装置Hにおけるチャンバーカバー170は閉じた状態にある。
【0160】
そして図23(a)に示すように、チャンバーカバー170が上方に開とされ、ウエハWを載せた温調・搬送プレート71が背面側へ、ホットプレート86の直上位置まで移動し、続いて同図(b)に示すようにピン85が上昇してピン上にウエハWが載置された後、温調・搬送プレート71は元の位置に収まるとともに、同図(c)に示すようにピン85が下降してウエハWはホットプレート86上に載置され、チャンバーカバー170が下降して閉とされ、所定の第2の加熱処理(PAB)が行われる(S10)。これによって、半導体ウエハW上の塗布膜から残存溶剤が蒸発除去される。
【0161】
この熱処理装置Hにより所定の加熱処理が終了すると、図23に示した動作と逆の動作を行う。すなわちホットプレート86から温調・搬送装置Cにより温調・搬送プレート71にウエハWを載置させて正面側へ戻る。このとき温調・搬送装置Cは加熱後のウエハWの温度を例えば40℃で調整しながら(ウエハWを温調しながら)正面側へ移動する(S11)。これにより加熱処理から温調処理までの処理時間を短縮させることができ、スループットの向上が図ることができる。
【0162】
そして図22で説明した動作と逆の動作で、ウエハWは今度は第2の主ウエハ搬送体17により温調・搬送装置C上から取り出され、続いて図4に示すドア38の窓38aを通過して膜厚検査部119・周辺露光ユニット部120へ搬送される。ここで所定の膜厚検査、基板周辺露光処理が行われた後(S12)、再び第2の主ウエハ搬送体17により第5の処理ユニット部G5の温調・搬送装置Cの昇降ピン84を介して、ウエハ搬送体27によりインターフェース部14(S13)から図示しない露光装置へ搬送される(S15)。この場合ウエハWは、露光装置へ渡される前に、バッファカセットBRに一時的に格納されることもある。そしてその後インターフェース部14の高精度温調ユニット(CPL)130により所定の温調処理が行われる(S14)。また、上記膜厚検査では、直接肉眼で見る検査ではなく検査機器によりミクロ的な検査を行うユニットであり、膜厚検査の他にも例えばパーティクル等の異物検査や表面検査等をも行う。これに関しては例えば全てのウエハWを検査するのではなく適宜行うようにしてもよい。
【0163】
そして露光処理が終了すると、ウエハWは再びインターフェース部14を介して、ウエハ搬送体27により第5の処理ユニット部G5に属するポストエクスポージャーベーキングユニット(PEB)へ搬送されるわけであるが、この場合もS9〜S11で説明した動作と同様の動作により、ウエハ搬送体27から温調・搬送装置Cへ搬送され(S16)、温調・搬送装置Cから熱処理装置Hへ搬送され、熱処理装置Hにより加熱処理が行われ(第3加熱)(S17)、温調・搬送装置Cにより例えば約40℃で所定の温度に調整しながら搬送され(S18)、第2の主ウエハ搬送部A2における第2の主ウエハ搬送体17によりウエハWが取り出される。
【0164】
次に第5の処理ユニット部G5に属する高精度温調ユニット(CPL)により例えば23℃で温調処理が行われ(第4温調)(S19)、その後、主ウエハ搬送体17により第2の処理ユニット部G2に属する現像ユニット(DEV)へ搬送され、現像液の塗布処理が行われることになる(S20)。
【0165】
この現像ユニット(DEV)では、ウエハWがカップCPの直上位置まで搬送されてくると、まず、ピン148が上昇してウエハWを受け取った後下降して、ウエハWはスピンチャック142上に載置されて真空吸着される。そしてノズル待機部に待機していたノズル135がノズルスキャンアーム136及びガイドレール144の機構により、ウエハWの周辺位置の上方まで移動する。続いて駆動モータ143によりウエハWが例えば10rpm〜100rpmで回転し、そしてノズル135はウエハW周辺からY方向に移動しながら、回転の遠心力により所定の現像液の塗布が行われる。
【0166】
次に第4の処理ユニット部G4に属するポストベーキングユニット(POST)へ搬送されるわけであるが、この場合もS9〜S11、S16〜S18で説明した動作と同様の動作により、主ウエハ搬送体17から温調・搬送装置Cへ搬送され(S21)、温調・搬送装置Cから熱処理装置Hへ搬送され、熱処理装置Hにより加熱処理が行われ(第4加熱)(S22)、温調・搬送装置CによりウエハWの温度を調整しながら搬送され(S23)、今度は第1の主ウエハ搬送部A1における第1の主ウエハ搬送体16によりウエハWが取り出される。この加熱処理は例えば100゜Cで所定時間だけ加熱される。これにより現像で膨潤したレジストが硬化し、耐薬品性が向上する。
【0167】
そしてウエハWは、主ウエハ搬送体16により第3の処理ユニット部G3におけるスペアの空間及びウエハ搬送22を介してカセットステーション10のカセットCRに戻される(S24)。ここで、カセットステーション10のカセットCRに戻される前に、カセットステーション10の背面側に設けられた図示しないマクロ検査器により、肉眼でウエハ基板W上の処理むら等をマクロ的に検査する場合もある。また、上記マクロ検査の他にも例えば、現像後のパターンの欠陥、線幅、重ね合わせ/オーバーレイ精度等の検査をも行うようにしてもよい。このようなマクロ検査器はカセットステーション10の背面側に突き出るように外付けしてもよいし、カセットステーション10内に配置するように構成しても構わない。
【0168】
以上説明したように、第1加熱(S5)、第2加熱(S10)、第3加熱(S17)、第4加熱(S22)の直後は全て、温調・搬送装置Cにより搬送しながら温調・温調しているので、それぞれのその後の工程である第2温調(S7)、第3温調(S14)及び第4温調(S19)による温調処理時間が短縮でき、スループットが向上する。
【0169】
更に、各熱処理ユニット部G3〜G5は10段、各塗布処理ユニット部G1及びG2は5段で構成されており、しかもこれら各処理ユニット部G1〜G5は第1の主ウエハ搬送部A1、21の主ウエハ搬送部A2を取り囲むようにして配置されているので、大量の基板を迅速に処理することができ、また各主ウエハ搬送体16及び17は効率良く各処理ユニットにアクセスでき、スループットの向上に寄与する。
【0170】
また、主ウエハ搬送体16及び17から温調・搬送装置Cを介して熱処理装置Hにより加熱処理を行うことにより、すなわち加熱処理を行う前には、必ず温調・搬送装置CによりウエハWの温度が所定の温度に保たれるため、加熱処理時間を一定にしても処理状態に差が出ることはなく、かつ基板処理全体におけるウエハWの熱履歴を一定とすることができる。
【0171】
また、図1に示すように、各熱処理系の処理ユニット部G3〜G5における加熱装置H、HH等と各塗布系処理ユニットG1及びG2との間に、温調系の装置C1、C2、Cがそれぞれ配置されているため、各加熱装置H、HH等が塗布系の処理ユニットG1及びG2に与える熱影響を最小限に抑えることができる。
【0172】
一方、主ウエハ搬送部A1及びA2と、各処理ユニットG1〜G5との間を各囲繞部材44、44´により囲繞している構造となっているので、各処理ユニット及び各搬送部へのパーティクルの侵入を防止できる。
【0173】
また、これら囲繞部材44、44´は、それぞれ図4に示すように、第1及び第2の主ウエハ搬送部A1及びA2の囲繞部材44と、各処理ユニットとの間で隙間uを設けることにより、主搬送ウエハ搬送部A1及びA2の搬送による振動が各処理ユニットに伝わることはなく、各熱処理及び各塗布処理を確実に行うことができる。
【0174】
次に図24〜図26を参照して、この基板処理装置1の気圧及び温度・湿度コントロールについて説明する。
【0175】
図24において、カセットステーション10,処理ステーション12およびインタフェース部14の上方にはエア供給室10a,12a,14aが設けられており、エア供給室10a,12a,14aの下面に防塵機能付きフィルタたとえばULPAフィルタ101,102,103が取り付けられている。各エア供給室のULPAフィルタ101,102,103より清浄な空気が、ダウンフローで各部10,12,14に供給され、これらエア供給室から各処理ユニットへ図24及び図25に示すようにダウンフローされるようになっている。このダウンフローの空気は上述したダクト31及び32から矢印方向(上向き)に供給されるわけであるが、第1及び第2の処理ユニット部G1及びG2においてはその背面側に設けられた各ファン106を介して排気ダクト100(図24参照)から下方の排気口125へ排気され、また、第3〜第5の処理ユニット部G3〜G5においては流路75b及び各ファン87a、87b(図11)を介して、排気口75dから下方の排気口125へ排気されるようになっている。また、図26に示すように第1及び第2の主ウエハ搬送部A1及びA2においては各ファン36を介して下方の排気口125から排気され、更にドア38の窓38aより周辺露光装置120及び検査ユニット部119へ通気され、排気口125へ排気されるようになっている。以上の各ファン106、87a、87b、36は全て制御部8により、各ユニット個別にその回転数が制御される。
【0176】
また、塗布系ユニット部(G1、G2)のそれぞれ各ユニット全てにおいてこれらの上方にそれぞれファン・フィルタユニットFが取り付けられ、それぞれ気圧、温度及び湿度を計測するセンサSが設けられている。このファン・フィルタユニットFは、例えばULPAフィルタと小型のファンとを有している。一方、第3〜第5の処理ユニット部G3〜G5、各ユニットに同様のセンサSが設けられ、第1及び第2の主ウエハ搬送部A1及びA2においても同様にセンサSが設けられている。以上の各センサSは制御部8に検出結果が取り込まれるようになっている。
【0177】
以上の構成により、気圧コントロールについては第1及び第2の処理ユニット部G1及びG2内の気圧を、第1及び第2の主ウエハ搬送部A1及びA2、第3〜第5の処理ユニット部G3〜G5内の気圧よりも例えば0.3(Pa)〜0.4(Pa)だけ高く制御する。このように、塗布系のユニットG1及びG2内の気圧を、熱処理系及び搬送系の気圧よりも高く制御する、すなわち陽圧コントロールをすることにより、最もパーティクルの制限が必要とされる塗布系のユニットにおける塗布処理を確実かつ高精度に行うことができる。
【0178】
また、以上の構成により第1〜第5の処理ユニット部G1〜G5、第1及び第2の主ウエハ搬送部A1及びA2における各ユニット内の気圧・温度・湿度は各々個別にPID制御されるので、各ユニットの処理に適合した最適な環境で各処理を行うことができる。
【0179】
また、図4において第1又は第2の主ウエハ搬送部A1又はA2のメンテナンスの際に、ドア38を開いたときに制御部8の指令に基づき、全ユニットG1〜G5及び全主搬送部A1及びA2内に供給される清浄空気の量を増加させて気圧を更に高めるようにする。これによりメンテナンス時に発生するパーティクルを抑制することができる。更にこの気圧コントロールに加えて、図1において背面側のパネル40を取り外し又は開閉したときに、システム全体(基板処理装置1)内の気圧を高めるようにしてもい。なお、そのような場合、メンテナンス時のみ作動するファンを別途設けて、システム全体(基板処理装置1)内の気圧を高めるようにしてもい。
【0180】
また、図1に示すように、各熱処理系の処理ユニット部G3〜G5における加熱装置H、HH等と各塗布系処理ユニットG1及びG2との間に、温調系の装置C1、C2、Cがそれぞれ配置されているため、各加熱装置H、HH等が塗布系の処理ユニットG1及びG2に与える熱影響を最小限に抑えることができる。従って、各塗布系処理ユニットG1及びG2における温度制御を精密に行うことができる。
【0181】
また、基板処理装置1では、図27に示すように、熱処理系の各ユニット部G3〜G5における各ユニットでは、一方の窓75aがシャッタ76aにより開かれているときには、他方の窓75bがシャッタ76bにより閉じられるように開閉制御が行われている。これにより、各ユニットがいわばロードロック室的に機能し、各ユニットを跨ぐ両側の環境を効果的に遮断し、それぞれにおいて処理環境を良好に維持することができるようになる。
【0182】
更に、基板処理装置1では、図28に示すように、液供給系の各ユニット部G1、G2における各ユニットの開口部97がシャッタ43により開かれているときには、このユニット部の両側にある熱処理系の各ユニット部G3〜G5における各ユニットの窓75a、75bがシャッタ76a、76bにより閉じられるように開閉制御が行われている。これにより、液供給系のユニットから熱処理系のユニットに処理に悪影響を及ぼす雰囲気が流入しないようになる。
【0183】
更に、このシステムはケミカル室(CHM)26及び27内の液供給装置58及び59をも温調可能としている。これにより塗布系の処理ユニットG1及びG2に供給される処理液の温度が好適な状態に維持される。なお、塗布系の処理ユニットとして使っていた室をケミカル室に代用することも可能である。
【0184】
図29は本発明の第2の実施形態による熱処理ユニットを示しており、図11及び図12における要素と同一のものについてはその説明を省略する。
【0185】
この熱処理ユニットG3´では、筐体75内に正面側(図中左方)から順に温調装置C1´と、低温度熱処理装置LHと、高温度熱処理装置HHとが例えば直線状に配置されている。これら熱処理装置LH、HHは加熱温度の違いだけであり、これらの構成は第1の実施形態の熱処理装置Hと同様に、円筒形の支持部材88に適当な断熱材を介して、低温度熱処理装置LHには低温度ホットプレート111が設けられ、高温度熱処理装置HHには高温度ホットプレート112が設けられている。支持部材88の下方にはウエハWの受け渡しを行うための3本のピン85が駆動装置82により昇降可能に設置されており、この3本のピン85はそれぞれのホットプレート111及び112に形成された貫通穴111a及び112aに埋没して配置されている。一方、温調装置C1´は例えば第1実施形態の温調ユニット(COL)における温調装置と同様であり、温調機構としてはペルチェ素子や冷却水を使用している。
【0186】
これら温調装置C1´、低温度熱処理装置LH、高温度熱処理装置HHの側方には、案内レール118がX方向に延設されており、この案内レール118に沿って図示しない駆動装置により移動可能なようにサブアーム115が設けられている。このサブアーム115は、1対のハンド115a、115aを有している。
【0187】
この熱処理ユニットG3´は、第1実施形態における各処理ユニット部G3〜G5の配置と同様に配置される。この場合、図1において処理ステーション12背面側のパネル40を背面側に移動させて、熱処理ユニットG3´の寸法に合わせて配置する。
【0188】
この熱処理ユニットG3´の作用については、シャッタ76が開き、第1又は第2の主ウエハ搬送体A1又はA2の中段アーム7b(又は下段アーム7c)がY方向に温調装置C1´の直上位置まで移動し、温調装置C1´における昇降ピン127が上昇し、サブアーム115の高さよりも高い位置で該ピン127上にウエハWが載置された後、中段アーム7bは元の位置に収まるとともに、シャッタ76が閉じる。このときサブアーム115は、主ウエハ搬送体16の動作の妨げとならないように低温度熱処理装置LH側に位置している。そして低温度熱処理装置LH側に位置していたサブアーム115が温調装置C1´上に移動する。そして昇降ピン127がウエハWを載せた状態で下降してウエハWはサブアーム115に受け渡される。
【0189】
そして、ウエハWを受け取ったサブアーム115は、X方向に背面側に移動して、同様に昇降ピンの駆動により次工程である低温度熱処理装置LH、その次の工程である高温度熱処理装置HHのホットプレート111、112上に順次載置されて所定の加熱処理を行う。
【0190】
そして高温度熱処理装置HHにより所定の熱処理が終了すると、ウエハWはサブアーム115により温調装置C1´まで移動されて、温調プレート122上に載置されて所定の温調処理を行なう。
【0191】
本実施形態では、特に、温度の異なる熱処理、更には温調処理を連続的に行うことができ、スループットの向上を図ることができる。
【0192】
なお、温調装置C1´と低温度熱処理装置LHと高温度熱処理装置HHとを適宜遮蔽板で仕切るようにすれば、各装置における温度制御をより精密に行うことができる。
【0193】
図30は本発明の第3の実施形態による基板処理装置を示しており、この基板処理装置150は、第1の実施形態における第2の主ウエハ搬送部A2が変形して、更に塗布系の処理ユニット部G2´が増設されたものであり、それ以外の構成については第1実施形態と同様である。この処理ユニット部G2´はレジスト塗布ユニット(COT)及び現像ユニット(DEV)を有している。
【0194】
第1の実施形態による主ウエハ搬送部A1(A2)は主ウエハ搬送体16(17)自体がY方向には移動することはなかったが、この第3実施形態による第3の主ウエハ搬送部A3は、Y方向にも移動可能なようにY軸ポール128が設けられている。このY軸ポール128は鉛直方向のポール33に沿って移動可能とされており、このY軸ポールに沿って移動可能に主ウエハ搬送体17が取り付けられている。
【0195】
これにより、第4及び第5の熱処理ユニット部G4及びG5で基板が処理された後、第1及び第2の塗布系の処理ユニット部G1及びG2で処理しきれなかった基板を第3の第3の主ウエハ搬送部A3による主ウエハ搬送体17により、処理ユニットG2´へ搬送して所定の塗布処理を行なうことができる。これによりスループットは向上する。
【0196】
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
【0197】
図31はこの実施形態に係る基板処理装置の構成を示す平面図、図32はその一部斜視図である。
【0198】
これらの図に示すように、この実施形態に係る基板処理装置201は、インタフェース部202の構成が上述した実施形態と異なる。この実施形態に係るインタフェース部202では、露光装置203との間に2段の第1及び第2のインタフェース部202a、202bが設けられている。
【0199】
第1のインタフェース部202aでは、第5の熱処理ユニット部G5の開口部と対面するようにウエハ搬送体204が配置されている。
【0200】
このウエハ搬送体204の背面側には、当該ウエハ搬送体204と対面するように、上から順番に周辺露光装置WEE、イン用バッファカセットINBR、アウト用バッファカセットOUTBRが多段配置されている。イン用バッファカセットINBRは、露光装置203に搬入されるウエハWを一旦収容するもので、例えばそのようなウエハWを25枚程収容する。アウト用バッファカセットOUTBRは、露光装置203から搬出されたウエハWを一旦収容するもので、例えばそのようなウエハWを25枚程収容する。
【0201】
ウエハ搬送体204の正面側には、当該ウエハ搬送体204と対面するように、上から順番に受け渡しユニットTRS、2段の高精度温調ユニットCPLが多段に配置されている。受け渡しユニットTRSは、図示を省略するが例えば基台上にウエハWを支持する3本の支持ピンを設けて構成され、第1のインタフェース部202aにおけるウエハ搬送体204及び後述する第2のインタフェース部202bにおけるウエハ搬送体206の両方からアクセスができるように開口部が設けられている。高精度温調ユニットCPLは、上述した実施形態のものとほぼ同様の構成であり、第1のインタフェース部202aにおけるウエハ搬送体204及び後述する第2のインタフェース部202bにおけるウエハ搬送体206の両方からアクセスができるように開口部が設けられている。
【0202】
ウエハ搬送体204は、Z方向に移動可能で、かつθ方向に回転可能に構成されており、かつ、ウエハ搬送体204における受け渡し用のフォーク204aが上下2本それぞれ進退自在に構成され、ウエハ搬送体204における受け渡し用のフォーク204aが第5の熱処理ユニット部G5の各開口部、周辺露光装置WEE、イン用バッファカセットINBR、アウト用バッファカセットOUTBR、受け渡しユニットTRS、2段の各高精度温調ユニットCPLに対してアクセスしてこれら各部との間で別々のフォーク204でウエハWの受け渡しを行い、ウエハWの搬送を行うようになっている。
【0203】
第2のインタフェース部202bには、Y,Z方向に移動可能で、θ方向に回転可能に構成なウエハ搬送体206が配置されている。このウエハ搬送体206は、進退自在な受け渡し用のピン206aが受け渡しユニットTRS、2段の各高精度温調ユニットCPL、露光装置203におけるインステージ203a、アウトステージ203bに対してアクセスしてこれら各部との間でウエハWの受け渡しを行い、ウエハWの搬送を行うようになっている。
【0204】
次に、このように構成されたインタフェース部202におけるウエハWの搬送動作を説明する。
【0205】
第5の熱処理ユニット部G5から搬入されたウエハWは、ウエハ搬送体204→イン用バッファカセットINBR→ウエハ搬送体204→周辺露光装置WEE→ウエハ搬送体204→高精度温調ユニットCPL→ウエハ搬送体206を介して露光装置203におけるインステージ203aに搬送される。
【0206】
一方、露光装置203におけるアウトステージ203bから搬出されたウエハWは、ウエハ搬送体206→受け渡しユニットTRS→ウエハ搬送体204→アウト用バッファカセットOUTBR→ウエハ搬送体204を介して第5の熱処理ユニット部G5へ搬出される。
【0207】
本実施形態によれば、特にウエハ搬送体206の負荷が低減されているので、露光装置203の要求に応じて直ぐにアウトステージ203bからウエハWを搬出することが可能である。従って、露光装置203側で搬出要求のあったウエハWを露光装置203内に待たせるようなことが非常に少なくなる。また、これに加えてウエハ搬送体204の負荷も低減されるので、露光装置203から搬出されたウエハWを一定の時間で第5の熱処理ユニット部G5側に受け渡すことができる。従って、本実施形態の基板処理装置201によれば、線幅をより均一に形成することが可能となる。更に、この実施形態によれば、第2のインタフェース部202bの背面側にウエハ搬送体205、206に対して直接作業者がアクセスできるメンテナンス領域207を確保することができる。
【0208】
なお、第1のインタフェース部202a正面の空き領域208は、この基板処理装置201に必要な薬液を貯留するタンク等を配置するため領域としてもよい。
【0209】
また、受け渡しユニットTRS及び2段の高精度温調ユニットCPLの上方に周辺露光装置を配置するようにしても構わない。
【0210】
なお、本発明は以上説明した実施形態には限定されない。
【0211】
上記実施形態においては、熱処理系ユニット部を3つ(G3〜G5)、主ウエハ搬送部を2つ(A1,A2)、塗布系ユニット部を2つ(G1,G2)それぞれ設ける構成としたが、例えば熱処理系ユニット部を4つ、主ウエハ搬送部を3つ、塗布系ユニット部を3つとして、その配置を保ったまま図1において左右方向に増設してもよい。また、必要に応じて更に増設をすることも可能である。
【0212】
また、図に示す熱処理ユニット部G3(G4、G5)において、温調・搬送装置Cと熱処理装置Hとの間に互いの熱干渉を抑制するための一点鎖線で示す遮蔽板93をもうける構造とし、温調・搬送装置Cによる搬送の際にはこの遮蔽板93をスライドさせて開閉するようにしてもよい。
【0213】
更に、本発明は半導体ウエハばかりでなく、例えば液晶表示装置に使われるガラス基板等についても適用が可能である。
【0214】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、基板の温調処理に要する時間を実質的に低減することができ、また基板の温調処理に要する時間がスループットの低下に与える影響を極力減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による基板処理装置の全体構成を示す平面図である。
【図2】同基板処理装置の全体構成を示す正面図である。
【図3】同基板処理装置の全体構成を示す背面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態による主ウエハ搬送部の断面図である。
【図5】同主ウエハ搬送部の要部を示す斜視図である。
【図6】同主ウエハ搬送部の側面図である。
【図7】同主ウエハ搬送部における主ウエハ搬送体の駆動機構を示す側面図である。
【図8】同主ウエハ搬送体の正面図である。
【図9】同主ウエハ搬送体の断面図である。
【図10】図9における[10]−[10]線方向断面図である。
【図11】本発明の第1の実施形態によるプリベーキングユニット(PAB)、ポストエクスポージャーベーキングユニット(PEB)、ポストベーキングユニット(POST)の横断面図である。
【図12】同熱処理ユニットの縦断面図である。
【図13】同熱処理ユニットにおける筐体の温調機構を示すための模式図である。
【図14】本発明の第1の実施形態による高精度温調ユニット(CPL)の横断面図である。
【図15】本発明の第1の実施形態による高温度熱処理ユニット(BAKE)の横断面図である。
【図16】本発明の第1の実施形態によるトランジションユニット(TRS)の横断面図である。
【図17】本発明の第1の実施形態によるレジスト塗布ユニットを示す平面図である。
【図18】同縦断面図である。
【図19】本発明の第1の実施形態による現像ユニットを示す平面図である。
【図20】同縦断面図である。
【図21】本発明の第1の実施形態による基板処理装置の一連の動作を示すフロー図である。
【図22】熱処理ユニットにおける基板受け渡しの作用を説明するための図である。
【図23】同熱処理ユニットの作用図である。
【図24】本発明の第1の実施形態による基板処理装置の清浄空気の流れを示す略正面図である。
【図25】同清浄空気の流れを示す略側面図である。
【図26】同清浄空気の流れを示す略側面図である。
【図27】本発明に係るシャッターの開閉動作(その1)を説明するための図である。
【図28】本発明に係るシャッターの開閉動作(その1)を説明するための図である。
【図29】本発明の第2の実施形態による熱処理ユニットの横断面図である。
【図30】本発明の第3の実施形態による基板処理装置の部分平面図である。
【図31】本発明の第4の実施形態による基板処理装置の平面図である。
【図32】図31に示した基板処理装置におけるインタフェース部の斜視図である。
【符号の説明】
W…半導体ウエハ
G1〜G5…第1〜第5の処理ユニット部
u…隙間
A1…第1の主ウエハ搬送部
A2…第2の主ウエハ搬送部
F…フィルタ
S…センサ
C…温調・搬送装置
H…熱処理装置
LH…低温度熱処理装置
HH…高温度熱処理装置
1…基板処理装置
7a…上段アーム
7b…中段アーム
7c…下段アーム
8…制御部
9…遮蔽板
16…主ウエハ搬送体
17…第2の主ウエハ搬送体
36…ファン
38…ドア
40…パネル
41…筐体
44…囲繞部材
58…液供給装置
75…筐体
75b…流路
75c…開口
75a…開口部
76…シャッタ
84…昇降ピン
93…遮蔽板
115…サブアーム
150…基板処理装置

Claims (3)

  1. 基板に対して少なくともレジスト塗布処理及び現像処理を行う処理部と、
    前記処理部と露光装置との間に配置され、前記処理部と前記露光装置との間で基板の受け渡しを行うインタフェース部とを備え、
    前記インタフェース部が、前記処理部と隣接して配置された第1のインタフェース部及び前記第1のインタフェース部と前記露光装置との間に配置された第2のインタフェース部を有し、
    前記第1のインタフェース部は、前記処理部と前記第2のインタフェース部との間で基板を受け渡すための第1の搬送手段を有し、
    前記第2のインタフェース部は、前記第1のインタフェース部と前記露光装置との間で基板を受け渡すための第2の搬送手段を有し、
    前記第1の搬送手段は、前記第1のインタフェース部と前記第2のインタフェース部との間で受け渡される基板を一旦保持する中継部と、前記処理部と前記中継部との間の基板の搬送を行う搬送体とを有し、
    前記中継部と前記搬送体は,前記第1のインタフェース部と前記第2のインタフェース部の配列方向に直交する方向に並べて配置され、
    前記第2の搬送手段は,前記中継部との間で基板の受け渡しを行い、
    前記中継部は,基板を温調する機能を有することを特徴とする、基板処理装置。
  2. 請求項1に記載の基板処理装置において、
    前記第1のインタフェース部は、前記処理部へ搬送される基板を一旦保持する第1の保持部と、前記露光装置に搬送される基板を一旦保持する第2の保持部とを有し、
    前記第1の保持部と前記第2の保持部は、前記中継部と前記搬送体の配列方向に設けられ、
    前記搬送体は、前記第1及び第2の保持部に対しても基板を搬送できることを特徴とする基板処理装置。
  3. 請求項2に記載の基板処理装置において、
    前記第1及び第2の保持部は上下に配置され、前記中継部は上下多段に配置され、
    前記搬送体は、昇降可能で、かつ回転自在に構成されていることを特徴とする基板処理装置。
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