JP3857193B2 - シリコンウェハのクラック検出方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はシリコンウェハのクラック検出方法に関し、特にクラックの有無とクラックの大きさを検出するシリコンウェハのクラック検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、結晶系太陽電池素子の基板などとして用いられるシリコンウェハは、コストダウンやシリコン材料の削減等の理由により、その大型化、薄型化が進められている。このためシリコンウェハを製造する工程やデバイス工程においてクラックが発生しやすくなっている。
【0003】
例えば太陽電池素子では、複数の太陽電池素子を直・並列に接続してモジュール化した場合、このようなクラックのある太陽電池素子が1枚でもあると、そのモジュールの出力電力が大きく低下してしまうことが多い。また、発生したクラックが小さなものでも、その後の製造工程やモジュール化した後の時間の経過と共に大きなクラックに成長する場合もある。このためクラックの大きさを数値化し、許容外のものを確実に検出して排除することが重要である。
【0004】
このようなクラック検出方法としては、シリコンウェハにタングステンハロゲンランプ等で線形偏光された赤外線を照射し、その反射光を線形偏光分析器を内蔵した赤外線カメラで撮影して、この画像に表示されるクラックを認識する方法や、浸透性の探傷液を用いて目視や顕微鏡などで検査する方法が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、赤外線カメラで撮影した画像をチェックする方法では、クラックが微細な場合、照射された赤外線によってシリコンウェハが熱膨張してクラックが閉じてしまい、検出が難しいという欠点があった。
【0006】
また、浸透性の探傷液を用いる方法では、検査者の習熟度の影響が大きく、目視によるチェックのためにクラックの見逃しの危険があり、また検査結果の数値化が難しいという欠点があった。
【0007】
本発明は上記のような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところはクラックの有無や大きさを正確に検出できるシリコンウェハのクラック検出方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のシリコンウェハのクラック検出方法では、シリコンウェハの複数箇所に衝撃を加えて複数の振動を発生させ、その複数箇所の振動周波数をマイクロフォンを介して電気信号に変換し、この複数の振動周波数のパワースペクトルの積分値を算出し、算出された複数のパワースペクトルの積分値の平均値及び標準偏差を算出してあらかじめ求めておいたパワースペクトルの積分値の平均値及び標準偏差と比較することを特徴とする。
【0009】
上記シリコンウェハのクラック検出方法では、前記シリコンウェハを異なる複数の部材に衝突させて複数の振動を発生させることが望ましい。
【0010】
上記シリコンウェハのクラック検出方法では、前記振動周波数のパワースペクトルの積分値を算出する周波数が5kHz以上の周波数であることが望ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図を用いて説明する。例として結晶系太陽電池素子に用いられるシリコンウェハを挙げるが、これに限定されるものではない。さらにデバイス工程の投入前、工程途中、完成後のどの状態のシリコンウェハでも応用可能である。
【0013】
図1は、本発明に係るシリコンウェハのクラック検出方法に用いられる検出装置の構成を示す図である。結晶系太陽電池素子に用いられるシリコンウェハ1は、通常一辺が100〜200mmの正方形もしくは長方形、または直径50〜200mmの円形であることが多い。
【0014】
例えばシリコンウェハ1の周縁部を作業者が指で摘んで保持し、1〜5cmの高さから落下させるような状態で障害物2に衝突させて、シリコンウェハ1に衝撃を加えて振動を発生させる。障害物2は直径3cm程度の球状であることが望ましく、これに直径1cm程度の穴を開け、これにアルミウム等の長さ10〜20cm程度の棒2aと台座2bを付けたものである。
【0015】
シリコンウェハ1を障害物2に衝突させることによって衝撃を加えて振動を発生させたときのシリコンウェハ1の振動周波数を近傍に配置したマイクロフォン3で集音して電気信号に変換する。これをFFT(高速フーリエ変換)アナライザー4及びパソコン5で分析し、さらにパワースペクトルの積分値を算出する。
【0016】
この場合、図2に示すように、振動周波数が5kHz以上のパワースペクトルの積分値を算出することが望ましい。その理由は5kHz未満のものを考慮すると、クラックの検出結果に誤りが出やすいためである。すなわち、5KHz以下の周波数には、生活音や製造現場のノイズが多く存在するため、5KHz以下のの周波数は環境の影響を受けやすく、データの信頼性が良くないためである。
【0017】
障害物2に衝突させるシリコンウェハ1の位置は、シリコンウェハ1が150mm角であれば、図3に示すように、A、B、C、Dの4箇所が望ましいが、クラックをもらさず検出できるように、シリコンウェハ1の大きさや厚みに応じてその位置を検討すればよい。
【0018】
まず、A、B、C、Dの4箇所で例えば弾性の高いゴムなどから成る障害物2に衝突させて振動周波数を測定して解析する。次に、弾性の低い塩化ビニールなどから成る障害物2に衝突させて、そのときの振動周波数を同じように測定して解析する。ここまでの測定結果の例を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】
ここでゴムから成る障害物2に衝突させたときのパワースペクトルの積分値(GA、GB、GC、GD)の平均値(−)XGと標準偏差σGを算出する。同じく塩化ビニールから成る障害物2に衝突させたときのパワースペクトルの積分値(EA、EB、EC、ED)の平均値(−)XEと標準偏差σEを算出する。この平均値(−)XGと標準偏差σG、平均値(−)XEと標準偏差σEはクラックの大きさと相関がある。ここで平均値と標準偏差を算出する理由は、衝突させた2箇所以上にクラックがあった場合、及び1箇所のみにクラックがあった場合のどちらでも精度よく検出するためである。すなわち、判定のアルゴリズムとして、平均値の大小閾値判定でクラックを検出することができる。標準偏差は、クラックのある場所とない場所を叩いた場合のその違いを検出する。クラックのないウェハをいろいろな場所で何回叩いても、その取得データのバラツキは小さく、標準偏差は小さくなる。クラックのあるウェハの場合は複数叩く場所を変えて取得したデータはクラックのある場所とない場所を叩いたデータに違いがある。クラックの大きさ、ウェハの中でのクラックのある箇所、それが標準偏差と相関があり、回帰式で推定できる。
【0021】
このため、あらかじめシリコンウェハ1にクラックがあり、かつクラックの大きさを測定したものを20から30枚程度上記方法で検査して平均値(−)XGと標準偏差σG、平均値(−)XEと標準偏差σEを求めておく。これらを各々、平均値や標準偏差を縦軸とし、クラックの大きさを横軸としたグラフ上にプロットしていくと、図4〜図7のように4種類のグラフともすべて直線となる。
【0022】
このような直線が求まれば、次に実際の検査対象のシリコンウェハ1を上述の方法で応答周波数を測定して解析して平均値(−)XGと標準偏差σG、平均値(−)XEと標準偏差σEとを求め、これらと上記のグラフ上の直線を利用すると、検査対象のシリコンウェハ1のクラックの有無とクラックの大きさが判る。
【0023】
例えばゴムから成る障害物を用いたときのパワースペクトルの積分値(GA、GB、GC、GD)の平均値(−)XGがS1の値となったとすると、図3からクラックの大きさはM1であることが判る。上記S1がグラフのY軸切片と同じか小さい場合は、そのシリコンウェハ1にはクラックがないということである。
【0024】
クラックの有無、クラックの大きさの判定については、本発明者のテスト結果より、次のようにすると間違いのない判定ができることがわかった。すなわち、上記方法による4種類のグラフで1つでもクラックありとの結果がでれば、そのシリコンウェハ1はクラックありと判定する。クラックの大きさについては、クラックありとの結果がでたグラフから読み取ったクラックの大きさの平均値である。
【0025】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、シリコンウェハの複数箇所に衝撃を加えて複数の振動を発生させ、その複数箇所の振動周波数をマイクロフォンを介して電気信号に変換し、この複数の振動周波数のパワースペクトルの積分値を算出し、算出された複数のパワースペクトルの積分値の平均値及び標準偏差を算出してあらかじめ求めておいたパワースペクトルの積分値の平均値及び標準偏差と比較することから、シリコンウェハのクラックの有無とクラックの大きさを精度よく検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシリコンウェハのクラック検出方法に用いられる検出装置の構成を示す図である。
【図2】太陽電池素子に衝撃を加えて振動を発生させ、その振動周波数を横軸に、パワースペクトルを縦軸に例示した図である。
【図3】障害物に衝突させるシリコンウェハの位置を例示するための図である。
【図4】平均値(−)XGを縦軸に、クラックの大きさを横軸にして、各測定点をグラフ上にプロットした図である。
【図5】標準偏差σGを縦軸に、クラックの大きさを横軸にして、各測定点をグラフ上にプロットした図である。
【図6】平均値(−)XEを縦軸に、クラックの大きさを横軸にして、各測定点をグラフ上にプロットした図である。
【図7】標準偏差σEを縦軸に、クラックの大きさを横軸にして、各測定点をグラフ上にプロットした図である。
【符号の説明】
1 太陽電池素子
2 障害物
3 マイクロフォン
4 FFTアナライザー
5 パソコン
A〜D 衝撃を加える位置
Claims (3)
- シリコンウェハの複数箇所に衝撃を加えて複数の振動を発生させ、その複数箇所の振動周波数をマイクロフォンを介して電気信号に変換し、この複数の振動周波数のパワースペクトルの積分値を算出し、算出された複数のパワースペクトルの積分値の平均値及び標準偏差を算出してあらかじめ求めておいたパワースペクトルの積分値の平均値及び標準偏差と比較することを特徴とするシリコンウェハのクラック検出方法。
- 前記シリコンウェハを異なる複数の部材に衝突させて複数の振動を発生させることを特徴とする請求項1記載のシリコンウェハのクラック検出方法。
- 前記振動周波数のパワースペクトルの積分値を算出する周波数が5kHz以上の周波数であることを特徴とする請求項1記載のシリコンウェハのクラック検出方法。
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