JP3857125B2 - 三面鏡 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は主としてアイメイク用三面鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
女性用の化粧用具に1つとして小型の鏡が携帯されており、これは三面鏡として開かれる構造のものが多い、これは左右の鏡と中央の鏡とよりなり、連結部材をもって一連に連結されるものである。図8はこの一般の三面鏡の例を示すものであり、左右の鏡M1 、M2 及び中央の鏡M0 は夫々が樹脂製の枠11、12、13に嵌め込まれてあり、夫々の枠11、12、13が連結部材14、15をもって連結されたものである。勿論、携帯時は左右の枠12、13が中央の枠11に対して折り畳まれるが、左右の鏡M1 、M2 は中央の鏡M0 に対してほぼ半分の大きさとなっており、三面鏡として拡大した際にはそれほど大きな鏡が形成できない。
【0003】
又、アイメイクの際には、メイクする瞼等が上下方向より一度に見ることが望ましいが、これは一般に不可能であり、上下側から夫々別の鏡を用いて見ることが行われており、極めて不便であった。即ち、三面鏡を横方向に拡げることによって幅広く写すことが可能とはなったが、アイメイクの際にはかかる三面鏡を有効に利用してアイメイクすることはなく、これとは別の鏡を利用する必要があり、女性の携帯品としては十分なものとは言えなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上のような従来の技術に鑑みてなされたものであり、アイメイク用として特に好ましい三面鏡を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、枠内に嵌め込まれた三枚の鏡と、これらが連結部材により連続された折り畳み可能な三面鏡であって、当該三面鏡を縦に使用し、中央の鏡に瞳が見え、上側の鏡に映った瞼が下側の鏡より見え、更に、下側の鏡に写った瞼が上側の鏡より見える位置に三枚の鏡を固定するように、前記枠体に所定の角度以上開かない接触面を形成した係止手段を備え、かつ、連結部材が、中央の鏡と一側の鏡とが接触して折り畳まれる背丈を有する連結部材と、他側の鏡が一側の鏡の裏側に重なって折り畳まれるだけの背丈を有する連結部材と、で構成されることを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の三面鏡は鏡を拡げた場合には中央の鏡に対して左右の鏡を所定の位置に係止し、これ以上開閉不可能としたものであり、この係止角度を所定の角度としたことによって瞼の上側及び下側を同時に見ることが可能となったもので、何の調整を要さずに使用可能となったものであり、アイメイク上極めて優れた三面鏡となったものである。しかも、連結部材の背丈を特定し、三枚の鏡が折り畳めるようにしたものであり、持ち運びに極めて適した構造としたものである。
【0007】
本発明の基本的な構造としては、その1は三面鏡を縦に用い、中央の鏡は瞳を見る機能をなし、上下の鏡をもって瞼等を上下より見るものである。即ち、上側に写った瞼の上側は下側の鏡に虚像を作り、これを見るものであり、一方、下側の鏡に写った瞼の下側は上側の鏡に虚像を作り、これを瞼にて見るものである。この場合には、中央の鏡は瞼の上下を見るための機能には関与していない。勿論、人には明視の距離というものがあり、ほぼ25〜30cmである。このため、瞳の位置は中央の鏡から明視の距離の半分程度にすることが好ましく、したがって、上下の鏡の角度は中央の鏡に対して120±8度程度にて係止されるべきである。
【0008】
その2としては、上側の鏡に写った瞼の上側は一度中央の鏡にて虚像を作りこれを更に下側の鏡に写して視るものであり、一方、下側の鏡に写った瞼の下側は中央の鏡にて虚像を作り更にこれを上側の鏡に写して視るものである。この場合には、中央の鏡は瞳を写すだけでなく、瞼の上下を見るために重要な機能を果たしている。この場合、明視の距離を勘案すると、上下の鏡の角度は中央の鏡に対して110±8度程度にて係止されるべきである。
【0009】
ここで、本発明を更に具体的に示せば、三枚の鏡の夫々が枠体に嵌め込まれ、連結部材は枠体に形成されているのが通例であって、一般には、枠体と連結部材が樹脂製である。
【0010】
そして、各鏡を所定の角度に係止する係止手段は、隣り合う枠体に所定の角度以上開かない接触子を形成した構造である。
【0011】
三面鏡としては、連結部材が、中央の鏡と一側の鏡とが接触して折り畳まれる背丈を有する連結部材と、他側の鏡が一側の鏡の裏側に重なって折り畳まれるだけの背丈を有する連結部材と、で構成されるのがコンパクトとなり好ましい。
【0012】
【実施例】
以下、実施例をもって本発明を更に詳細に説明する。
図1〜図3は段落・0008にて説明する三面鏡の例であり、図1はこの三面鏡を閉じた際の正面図及びその右側面図、図2は上面図及び下面図、図3はアイメイクの際の三面鏡の側面図である。図中、符号M0 、M1 、M2 は横6cm、縦7cmの鏡であって、M0 は三面鏡の中央の鏡、M1 は上側の鏡、M2 は下側の鏡を示す。10 、11 、12 は例えばABS樹脂製の枠体であって、これには夫々の鏡M0 、M1 、M2 が嵌め込まれている。そして、図示するように、M0 、M1 、M2 が所定の角度をもって維持され、これよりも開かないアイメイク専用の三面鏡である。具体的に言えば、M1 は角度110度、M2 は角度105度をもって開かれ維持されるものである。
【0013】
図4〜図6は夫々単独の図であり、図4はM0 (枠体10 )の正面図及びその右側面図、図5はM1 (枠体11 )の正面図及びその右側面図、図6はM2 (枠体12 )の正面図及びその右側面図である。
【0014】
以下、この三面鏡を係止手段を中心として説明する。M0 は枠体10 に装着したものであり、枠体10 の上下に係止手段として夫々一対の突起71 、72 を構成している。そして、枠体10 の上面101は鏡M0 面に対して20度後退した面とされている。
【0015】
M1 は枠体11 に装着されており、一対の突起81 が形成されている。前記の突起71 この突起81 とは回転可能に軸支されたものであり、突起81 の側面が枠体11 の上面101に当接される構造となっている。このため、鏡M0 とM1 は110度に特定される。
【0016】
一方、M2 は枠体12 に装着され、枠体12 の一部が突起72 に嵌り合うように切り欠き部92 が構成されている。そして、この突起72 と切り欠き部92 との間を回転可能に軸支するものである。そして、枠体12 の切り欠き部92 間の面120を15度後退させた面120としたものである。このため、鏡M2 を開いた際には枠体10 の面と枠体12 の面120とが当接する構造となっている。
【0017】
従って、かかる三面鏡はM0 、M1 、M2 を開いた際には、M0 ーM1 間の角度は110度、M0 ーM2 間の角度は105度に特定されることになる。
【0018】
尚、三面鏡は縦に開いて使用することとなるが、M0 とM1 は上側になるために、その角度を維持することが特に必要になることがある。このため、接触面に夫々突子を形成するのが良く、図7は突子10a、10bを形成した際の突起81 の側面が枠体10 の上面101に当接する部位の拡大断面図である。この図7にあって、枠体10 の上面101に連なって突子10aが形成され、一方、突起81 の側面には突子10bが形成され、突子10bが突子10aを乗り越えることによってM0 とM1 の角度が維持されることになる。
【0019】
【発明の効果】
本発明の三面鏡にあっては、特定の角度に係止する手段を備えこれ以上開かない構造としたことによってアイメイクの際の瞼の上下を一度に写すことが可能であり、実用上極めて優れた三面鏡となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は三面鏡の正面図及びその右側面図である。
【図2】 図2は図1の上面図及びその下面図である。
【図3】 図3は図1の三面鏡のアイメイクの際の側面図である。
【図4】 図4は図1のM0 (枠体10 )の正面図及びその右側面図である。
【図5】 図5は図1のM1 (枠体11 )の正面図及びその右側面図である。
【図6】 図6は図1のM2 (枠体12 )の正面図及びその右側面図である。
【図7】 図7は図6における主要部の部分拡大断面図である。
【図8】 図8は従来の三面鏡の例を示すものである。
【符号の説明】
M0 、M1 、M2 ‥鏡、
10 、11 、12 ‥枠体、
101‥枠体10 の上面、
121‥枠体12 の切り欠き部の面、
71 、72 ‥突起、
81 、82 ‥突起、
10a、10b‥突子。
Claims (1)
- 枠内に嵌め込まれた三枚の鏡と、これらが連結部材により連続された折り畳み可能な三面鏡であって、当該三面鏡を縦に使用し、中央の鏡に瞳が見え、上側の鏡に映った瞼が下側の鏡より見え、更に、下側の鏡に写った瞼が上側の鏡より見える位置に三枚の鏡を固定するように、前記枠体に所定の角度以上開かない接触面を形成した係止手段を備え、かつ、連結部材が、中央の鏡と一側の鏡とが接触して折り畳まれる背丈を有する連結部材と、他側の鏡が一側の鏡の裏側に重なって折り畳まれるだけの背丈を有する連結部材と、で構成されることを特徴とする三面鏡。
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- 2001-12-17 JP JP2001383248A patent/JP3857125B2/ja not_active Expired - Fee Related
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