JP3856260B2

JP3856260B2 - Adhesive composition for raw meat pieces and method for producing an adhesive product using the same

Info

Publication number: JP3856260B2
Application number: JP05269998A
Authority: JP
Inventors: 重雄圓藤; 尚子茂手木
Original assignee: Chiba Flour Milling Co Ltd
Current assignee: Chiba Flour Milling Co Ltd
Priority date: 1998-02-19
Filing date: 1998-02-19
Publication date: 2006-12-13
Anticipated expiration: 2018-02-19
Also published as: JPH11225707A

Description

【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は、産業上利用価値の低い各種生肉片を相互に接着することにより、付加価値の高い定型の生肉片接着品を得る方法において、コストアップの要因となるゲル化剤を用いずに経済的かつ、簡便な生肉片の接着成型品を得る組成物およびそれを用いて得られる接着品の製造方法を提供するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、魚介類においては小型のため規格外で商品価値の低いもの、あるいは、水・畜産の加工過程で発生する不定形、小型の残肉などを、付加価値の高い定型の生肉片接着品に加工することは、食品加工産業上重要な課題となっている。
こうした生肉片を接着する方法として特公昭４６−３８５４０号公報、および同４７−８９８０号公報の提案がある。これらの公報に、蛋白系物質或いは多糖類系物質１種以上と、卵殻、貝殻などの焼成粉末、アルカリ土類金属の酸化物または水酸化物、あるいは水酸化ナトリウム（以下、これらを「アルカリ剤」という）の１種以上との組成物を用いて接着品を得る方法が示されている。しかし、これらの組成物は水と接触することにより急速にゲル化するため、加工に要する接着作業猶予時間を充分取れず満足する接着力が得られないこと、また取扱いが容易な水溶液または水分散液として保存することができないことから、量産に向かないという問題を含んでいる。
【０００３】
また、蛋白系物質或いは多糖類系物質をゲル化剤として用いる生肉片の接着技術が提案されている。これは、食肉に凍結乾燥すり身・食塩・リン酸塩および／または多糖類・植物蛋白または澱粉を添加混合する方法（特開昭５４−６２３５０号公報）、及びコラーゲンを用いる方法（同５４−１５４５５８号公報）である。しかしながら、これらの方法も解決すべき問題点を含んでいる。即ち、これらいずれの公報もゲル化剤が必須であるためコスト的に高価になること、また、これらの技術による生肉片用接着組成物はいづれもその水分散液が経時的に不安定なため、必然的に１日分或いは数日分といった大量調製は不可能であり、使用直前にその都度調整せねばならず、製造工程は煩雑となる。
【０００４】
前記製造工程の煩雑さを回避するためにゲル化剤を用いない技術として、肉塊にナトリウム塩を加え冷凍・圧着して肉塊同士を接着する方法（特開昭５２−１２２６５７号公報）、及びＤ−ソルビットと水酸化カルシウムとの錯体を用いて接着する方法（特開昭５７−５４５７８号公報）の提案がある。しかしこれらの方法も、冷凍・圧着という煩雑な操作を必要としたり、見かけ上接着が行われても接着強度が不充分なためその後の加工・調理工程に耐えられないなどなお解決すべき問題を含んでいる。
【０００５】
【本発明が解決しようとする課題】
本発明は、生肉片の接着品が、加熱・非加熱にかかわらず食品加工上充分な接着力を有し、蛋白系物質或いは多糖類系物質といったゲル化剤を必須としない、接着作業猶予時間を制御できる生肉片用接着組成物の提供と、該組成物の水分散液（以下、接着剤溶液という）の作り置きを可能とする、安価な生肉片接着品の製造方法を提供することを課題とする。
【０００６】
【課題を解決する手段】
前記技術的課題は次の方法により、達成できる。
本発明は、焼成カルシウム、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、または水酸化ナトリウムから選ばれる少なくとも１種のアルカリ剤１００重量部に対し、中性塩或いは塩基性塩の１種又は２種を４０〜１００重量部配合した、接着作業猶予時間を制御できる生肉片用接着組成物（以下、組成物という）であり、該組成物０．５〜２．５重量部を、１〜１０重量部の水に分散し、これを生肉片１００重量部に混合して、接着・成型することを特徴とする生肉片接着品の製造方法である。
【０００７】
さらに本発明を詳細に述べる。
本発明が対象とする生肉片は、焼成、蒸し、ボイル等の熱処理をほとんど受けていない魚介類及び畜肉であり、規格外品、あるいは、水・畜産の加工工程で発生する不定形、小型の残肉などが対象となる。
【０００８】
本発明には、焼成カルシウム、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、又は水酸化ナトリウムから選ばれる少なくとも１種のアルカリ剤を用いる。焼成カルシウムとは、貝殻、卵殻、骨などを高温で熱処理したものであり、貝殻焼成カルシウムの粉末が一般的である。また、アルカリ土類金属としてはカルシウム、マグネシウムを用いることができる。
これらアルカリ剤の中では、焼成カルシウムを用いたものが、接着力、風味の点で優れた効果を示す。
【０００９】
また、本発明のアルカリ剤には、脂肪酸又は界面活性剤などの疎水性物質を被覆処理した被覆アルカリ剤を用いることができる。例えば、貝殻焼成カルシウムに卵黄レシチンを被覆したのもの、或いは水酸化カルシウムにパルミチン酸を被覆したものなどをアルカリ剤として用いることができる。
【００１０】
上記アルカリ剤は、単独で水分散液として生肉片に混合して接着を行った場合、該混合物は急速に流動性を失い、所定の型へ充填・成型することはもとより、接着作業猶予時間を確保できないという問題があるが、濃度を変えて中性または塩基性の塩類を併用することにより、接着作業猶予時間の制御が可能となり、接着力も食品加工するうえで満足できる強度が得られる。
【００１１】
本発明に用いる塩類としては風味およびコスト、取り扱いの容易さ等から塩化ナトリウム（ＮａＣｌ）が最も有効である。その他用いることができる塩類としては、塩化カルシウム（ＣａＣｌ2 ）、乳酸カルシウム（（ＣＨ3 ＣＨＯＨＣＯＯ）2 Ｃａ）、炭酸ナトリウム（Ｎａ2 ＣＯ3 ）、炭酸水素ナトリウム（ＮａＨＣＯ3 ）等の中性塩または塩基性塩を用いることができる。これらの塩類（以下、「塩類」という）は単独で使用してもまた２種以上を併用しても何ら問題はない。
【００１２】
塩類をアルカリ剤と併用することによる接着作業猶予時間の制御は次の様であると推測される。即ち、蛋白質を引き締める働きをもつ塩類の存在下ではアルカリ剤の作用が抑制されるため、生肉蛋白質の変性も抑制され、その接着剤溶液と生肉片との混合物が急速な増粘がなく均一に混合できる。その結果、ゲル化剤を併用せずとも充分な接着作業猶予時間が確保でき、所定の型へ充填・成型することを容易とし、充分な接着力を得ることができるのである。
【００１３】
接着作業猶予時間は、接着作業時間と異なり、組成物を生肉片と混合したのちゲル化するまでの時間が接着作業猶予時間である。通常、接着作業時間は、接着剤溶液を生肉片と混合した時点から、各種接着成型容器への充填終了までの時間である。加工工場、接着食品の種類、肉質等によって異なるが、約５分以上の作業時間を要する。生肉片などの接着において充分な接着力を得るためには、前期の混合および充填などの接着作業中に接着剤組成物が増粘・ゲル化が起こらないことが条件となる。加工中に増粘・ゲル化が起こると充分な接着力は得られない。増粘・ゲル化するまでの時間が接着作業猶予時間であり、この接着作業猶予時間が接着作業時間より長いことが重要である。
本発明の組成物は、上述のアルカリ剤と塩類を基本構成成分することにより接着作業猶予時間を確保でき、かつ、後述するように接着作業猶予時間を制御できる点においても優れた特徴を有する。
【００１４】
接着剤溶液の調製に当たっては、アルカリ剤と塩類とからなる組成物を水に分散してもよいが、水の中にアルカリ剤と塩類を個々に必要量混合してもよい。
以下に、生肉片の接着製造試験により、比較例及び実施例をあげてアルカリ剤および塩類の有効な量について詳細に述べる。
【００１５】
【実施例】
〔接着製造試験〕
３〜５ｃｍ角にカットした豚腿生肉片を用い、アルカリ剤として代表的な貝殻焼成カルシウムを、また、塩類として一般的な食塩を選びそれらの混合量を変えて接着製造試験を行った。
初めに、組成物を、６０ｇの水に分散して豚腿生肉片２ｋｇと１０秒間混合し、８ｃｍ×８ｃｍ×３０ｃｍリテーナーに充填した後、室温にて２時間放置して接着させた。これを１ｃｍ厚にスライスしてスライス肉とし、接着力を評価する。別途スライス肉をフライパンにて油焼きしたものについても接着力を評価し、さらに食味評価を行った。作業性については、生肉片と接着剤溶液の混合物を放置したときに、接着成型作業が可能なゲル化時間を接着作業猶予時間として測定した。また、組成物を水に分散後１ヶ月間放置したものを用いて接着・成型作業を行い、同様に評価した。これらの評価結果を比較例及び実施例として表１に示す。
【００１６】

【００１７】
表１の接着製造試験の結果より、本発明による生肉片の接着を行うには、生肉片１００重量部に対し、貝殻焼成カルシウムが０．３〜１．０重量部と食塩が０．２〜０．５重量部（これはアルカリ剤１００重量部に対して４０〜１００重量部の比率）からなる組成物を１〜５重量部の水に分散したのち添加・混合し、所定の容器へ充填成型することで、加熱前後とも良好な接着力を有し、風味も良好な接着品を得ることができる。
なお、接着剤溶液に用いる水の量は、組成物が流動性を保持する量であるが、組成物０．５〜２．５重量部に対し１〜１０重量部が適量である。
【００１８】
生肉片１００重量部に対し貝殻焼成カルシウムが１．０重量部を超えると接着作業猶予時間を確保できないばかりか、調理後の風味に悪影響を与え（比較例６）、０．２重量部未満では接着力が低下し好ましくない（比較例２）。貝殻焼成カルシウムが０．３〜１．０重量部のとき（実施例１〜５）、即ち、貝殻焼成カルシウム１００重量部に対し食塩４０〜１００重量部のとき、接着作業猶予時間を確保でき、接着力、食味とも良好である。食塩量が１００重量部を超えると（比較例４）接着作業猶予時間は確保できるものの、接着力、食味に悪影響を与え好ましくない。また、食塩が４０重量部未満（比較例１、３、および５）では接着作業猶予時間が確保できず、通常の接着作業に適しない。
【００１９】
前記した表１から、接着作業猶予時間は食塩の量に依存していることが明らかである。即ち、食塩が無添加（比較例１，３）の場合、接着作業猶予時間は約２０秒であり、ゲル化が速く生肉片と接着剤溶液の均一混合が困難であるが、貝殻焼成カルシウム１００重量部当たりの食塩が４０重量部（実施例３）、６７重量部（実施例１）及び１００重量部（実施例４）では、接着作業猶予時間がそれぞれ１０分、２０分及び３０分と食塩量に依存しており、接着作業猶予時間が制御できることが理解できる。
【００２０】
また、組成物の水溶液が安定であるため接着剤溶液を作り置きすることができる。即ち、実施例２に示したように、実施例１の接着剤溶液を１ヶ月間放置しても、接着力に何ら問題なく接着品を得ることができる。このため接着作業に当たっては事前に接着剤溶液を作りおくことができ、接着作業の度にその都度調製する必要はなく、接着作業が連続的に行なえるなど製造工程を大幅に簡便化できるうえ、経済的にも従来法より極めて有利である。
【００２１】
以下に具体的に実施例をあげてさらに詳細に説明する。
（実施例１）豚腿肉を用いた接着成形品
貝殻焼成カルシウム８ｇと食塩６ｇによる生肉片用接着組成物を水６０ｇに分散し、３〜５ｃｍ角にカットした豚腿生肉２ｋｇとミキサーにて１０秒間混合した。この混合物は均一で成型作業に十分耐えうる状態であったため、これを８ｃｍ×８ｃｍ×３０ｃｍリテーナーに充填し、常温にて２時間放置して接着を完了させた（ミキサーによる混合を開始してからリテーナーの充填作業が終了するまでの時間は１６分であった）。得られた成型肉を１ｃｍ厚にスライスして接着力を評価し、別にフライパンにて油焼きした後接着力を評価するとともに、官能評価を行ったところ、いづれのスライス肉も指で摘み、軽く振っても剥がれることなく接着力は充分であり、油焼きしたスライス肉の風味も良好であった。
【００２２】
（実施例２）鶏胸肉を用いた接着成型品
水酸化カルシウム１０ｇと食塩４ｇ及び塩化カルシウム２ｇによる生肉片用接着組成物を水６０ｇに分散し、３〜５ｃｍ角にカットした皮なし鶏胸生肉２ｋｇとミキサーにて１０秒間混合した。この混合物は均一で成型作業が充分可能な状態であったため、これを８ｃｍ×８ｃｍ×３０ｃｍリテーナーに充填し、常温にて２時間放置して接着を完了させた（ミキサーによる混合を開始してからリテーナーの充填作業が終了するまでの時間は２４分であった）。得られた成型肉を１ｃｍ厚にスライスして接着力を評価し、別にフライパンにて油焼きした後接着力を評価するとともに、官能評価を行ったところ、いづれのスライス肉も指で摘み、軽く振っても剥がれることなく接着力は充分であり、油焼きしたスライス肉の風味も良好であった。
【００２３】
（実施例３）牛腿肉を用いた接着成型品
卵殻焼成カルシウム８ｇと食塩３ｇ及び炭酸ナトリウム３ｇによる生肉片用接着組成物を水６０ｇに分散し、３〜５ｃｍ角にカットした牛腿生肉２ｋｇとミキサーにて１０秒間混合した。この混合物は均一で成型作業が充分可能な状態であったため、これを８ｃｍ×８ｃｍ×３０ｃｍリテーナーに充填し、常温にて２時間放置して接着を完了させた（ミキサーによる混合を開始してからリテーナーの充填作業が終了するまでの時間は１５分であった）。得られた成型肉を１ｃｍ厚にスライスして接着力を評価、別にフライパンにて油焼きした後接着力を評価するとともに、官能評価を行ったところ、いづれのスライス肉も指で摘み、軽く振っても剥がれることなく接着力は充分であり、油焼きしたスライス肉の風味も良好であった。
【００２４】
（実施例４）鮭肉を用いた接着成型品
貝殻焼成カルシウム１００重量部に、パルミチン酸２０重量部を被覆したアルカリ剤１０ｇと食塩６ｇによる生肉片用接着組成物を、水６０ｇに分散し、３〜５ｃｍ角にカットした鮭生肉２ｋｇとミキサーにて１０秒間混合した。この混合物は均一で成型作業が充分可能な状態であったため、これを８ｃｍ×８ｃｍ×３０ｃｍリテーナーに充填し、常温にて２時間放置して接着を完了させた（ミキサーによる混合を開始してからリテーナーの充填作業が終了するまでの時間は２３分であった）。得られた成型肉を１ｃｍ厚にスライスして接着力を評価し、別にフライパンにて油焼きした後接着力を評価するとともに、官能評価を行ったところ、いづれのスライス肉も指で摘み、軽く振っても剥がれることなく接着力は充分であり、油焼きしたスライス肉の風味も良好であった。
【００２５】
（実施例５）鮭肉を用いた接着成型品
水酸化ナトリウム１０ｇと食塩１０ｇによる生肉片用接着組成物を水６０ｇに分散し、３〜５ｃｍ角にカットした鮭生肉２ｋｇとミキサーにて１０秒間混合した。この混合物は均一で成型作業が充分可能な状態であったため、これを８ｃｍ×８ｃｍ×３０ｃｍリテーナーに充填し、常温にて２時間放置して接着を完了させた（ミキサーによる混合を開始してからリテーナーの充填作業が終了するまでの時間は９分であった）。得られた成型肉を１ｃｍ厚にスライスして接着力を評価し、別にフライパンにて油焼きした後接着力を評価するとともに、官能評価を行ったところ、いづれのスライス肉も指で摘み、軽く振っても剥がれることなく接着力は充分であったが、油焼きしたスライス肉は苦みと塩味が強いものであった。
【００２６】
【発明の効果】
本願発明を用いれば、生肉片用接着組成物にゲル化剤が必要としないため、接着剤組成物の原材料のコストを大幅に下げることできる。さらに、接着作業時間を制御できるため工場生産に対応可能なうえ、該組成物を水溶液として作り置きが可能なため連続生産など工程を簡便化させることができ、経済性の点においても産業上もたらす効果は大きい。[0001]
[Industrial application fields]
The present invention provides a method for obtaining a high-value-added fixed-form raw meat piece by bonding various pieces of raw meat having low industrial utility value to each other, without using a gelling agent that causes an increase in cost. It is intended to provide a composition for obtaining an adhesive molded product of a raw and simple raw meat piece and a method for producing an adhesive product obtained by using the composition.
[0002]
[Prior art]
Traditionally, seafood is small and has low product value due to its small size, or irregular and small remaining meat that occurs in the processing process of water and livestock. Processing has become an important issue in the food processing industry.
As methods for bonding such raw meat pieces, there are proposals of Japanese Patent Publication Nos. 46-38540 and 47-8980. These publications include one or more protein substances or polysaccharide substances, calcined powders such as eggshells and shells, oxides or hydroxides of alkaline earth metals, or sodium hydroxide (hereinafter referred to as “alkaline agents”). A method for obtaining an adhesive product using a composition with one or more of the above. However, these compositions rapidly gel when they come into contact with water, so that sufficient adhesion time required for processing cannot be obtained and satisfactory adhesive strength cannot be obtained, and an aqueous solution or water dispersion that is easy to handle. Since it cannot be stored as a liquid, it involves a problem that it is not suitable for mass production.
[0003]
In addition, a raw meat piece bonding technique using a protein-based substance or a polysaccharide-based substance as a gelling agent has been proposed. In this method, lyophilized surimi / salt / phosphate and / or polysaccharide / plant protein or starch is added to and mixed with meat (Japanese Patent Laid-Open No. 54-62350), and a method using collagen (54-154558). Issue gazette). However, these methods also have problems to be solved. That is, in any of these gazettes, a gelling agent is essential, so that the cost becomes expensive. Also, in any of the adhesive compositions for raw meat pieces by these techniques, the aqueous dispersion is unstable over time. Inevitably, large-scale preparation such as one day or several days is impossible, and it must be adjusted each time immediately before use, and the manufacturing process becomes complicated.
[0004]
As a technique not using a gelling agent in order to avoid the complexity of the production process, a method of adhering meat masses by adding a sodium salt to the meat mass and freezing and press-bonding (Japanese Patent Laid-Open No. 52-122657), And a method of bonding using a complex of D-sorbite and calcium hydroxide (Japanese Patent Laid-Open No. 57-54578). However, these methods also require troublesome operations such as freezing and pressure bonding, and problems that should be solved, such as being unable to withstand the subsequent processing and cooking steps due to insufficient adhesive strength even if apparently bonded. Contains.
[0005]
[Problems to be solved by the present invention]
In the present invention, the raw meat piece adhesive has sufficient adhesive power for food processing regardless of heating or non-heating, and does not require a gelling agent such as a protein-based substance or a polysaccharide-based substance. Providing an adhesive composition for raw meat pieces that can be controlled, and an inexpensive method for producing an adhesive product for raw meat pieces that enables preparation of an aqueous dispersion of the composition (hereinafter referred to as an adhesive solution). Let it be an issue.
[0006]
[Means for solving the problems]
The technical problem can be achieved by the following method.
The present invention provides a neutral salt or a basic salt for 100 parts by weight of at least one alkaline agent selected from calcined calcium, alkaline earth metal oxide, alkaline earth metal hydroxide, or sodium hydroxide. It is an adhesive composition for raw meat pieces (hereinafter referred to as a composition) in which 40 to 100 parts by weight of seeds or two kinds are blended, and the adhesion work delay time can be controlled, and 0.5 to 2.5 parts by weight of the composition, It is a method for producing a raw meat piece adhesive product characterized in that it is dispersed in 1 to 10 parts by weight of water, mixed with 100 parts by weight of raw meat pieces, and bonded and molded.
[0007]
Further, the present invention will be described in detail.
Raw meat pieces targeted by the present invention are seafood and livestock that are hardly subjected to heat treatment such as baking, steaming, boiling, etc., non-standard products, or irregular and small-sized products generated in water and livestock processing processes. Remaining meat, etc. are targeted.
[0008]
In the present invention, at least one alkaline agent selected from calcined calcium, alkaline earth metal oxide, alkaline earth metal hydroxide, or sodium hydroxide is used. The calcined calcium is obtained by heat-treating shells, eggshells, bones, and the like at high temperatures, and shell calcined calcium powder is generally used. In addition, calcium and magnesium can be used as the alkaline earth metal.
Among these alkali agents, those using calcined calcium exhibit excellent effects in terms of adhesive strength and flavor.
[0009]
Moreover, the alkali agent of this invention can use the coating alkali agent which coat | covered hydrophobic substances, such as a fatty acid or surfactant. For example, a shell calcined calcium coated with egg yolk lecithin or a calcium hydroxide coated with palmitic acid can be used as the alkaline agent.
[0010]
When the above alkaline agent is mixed with a raw meat piece as an aqueous dispersion alone and bonded, the mixture rapidly loses fluidity and is not only filled and molded into a predetermined mold, but also has a grace time for bonding work. Although there is a problem that it cannot be ensured, by changing the concentration and using neutral or basic salts in combination, it is possible to control the time for adhering work, and it is possible to obtain a sufficient strength for processing the adhesive force in food processing.
[0011]
As the salt used in the present invention, sodium chloride (NaCl) is the most effective in terms of flavor, cost, ease of handling, and the like. Other salts that can be used include neutral salts or basic salts such as calcium chloride (CaCl2), calcium lactate ((CH3CHOHCOO) 2 Ca), sodium carbonate (Na2 CO3), and sodium hydrogencarbonate (NaHCO3). be able to. These salts (hereinafter referred to as “salts”) may be used alone or in combination of two or more thereof without any problem.
[0012]
It is presumed that the control of the adhesion work grace time by using salts together with an alkaline agent is as follows. That is, in the presence of salts that tighten proteins, the action of the alkaline agent is suppressed, so that the denaturation of the raw meat protein is also suppressed, and the mixture of the adhesive solution and the raw meat piece is uniform without rapid thickening. Can be mixed. As a result, it is possible to secure a sufficient time for adhering work without using a gelling agent in combination, to facilitate filling and molding into a predetermined mold, and to obtain a sufficient adhesive force.
[0013]
The bonding work delay time is different from the bonding work time, and the time until the composition gels after mixing the composition with the raw meat pieces is the bonding work delay time. Usually, the bonding operation time is the time from the time when the adhesive solution is mixed with the raw meat pieces to the end of filling into various types of adhesive-molded containers. Although it depends on the processing factory, type of adhesive food, meat quality, etc., it takes about 5 minutes of work time. In order to obtain a sufficient adhesive force in bonding raw meat pieces or the like, it is necessary that the adhesive composition does not thicken or gel during the bonding operation such as mixing and filling in the previous period. If thickening or gelation occurs during processing, sufficient adhesion cannot be obtained. The time until thickening and gelation is the adhesion work grace time, and it is important that this adhesion work grace time is longer than the adhesion work time.
The composition of the present invention has an excellent feature in that it can secure the adhesion work delay time by controlling the above-mentioned alkaline agent and salts as basic components and can control the adhesion work delay time as will be described later.
[0014]
In preparing the adhesive solution, a composition composed of an alkali agent and salts may be dispersed in water, but a necessary amount of the alkali agent and salts may be mixed in water individually.
The effective amount of the alkaline agent and the salt will be described in detail below by giving comparative examples and examples by an adhesion production test of raw meat pieces.
[0015]
【Example】
[Adhesion manufacturing test]
Using raw pork thigh pieces cut to 3 to 5 cm square, a typical shell calcined calcium as an alkali agent and general salt as a salt were selected, and the mixed amount was changed to conduct an adhesion production test.
First, the composition was dispersed in 60 g of water, mixed with 2 kg of raw pork thigh pieces for 10 seconds, filled in an 8 cm × 8 cm × 30 cm retainer, and then allowed to stand at room temperature for 2 hours for adhesion. This is sliced to a thickness of 1 cm to obtain sliced meat, and the adhesive strength is evaluated. Separately, the sliced meat baked with oil in a frying pan was also evaluated for adhesion and further evaluated for taste. Regarding workability, when the mixture of the raw meat piece and the adhesive solution was allowed to stand, the gelation time during which the adhesive molding work was possible was measured as the adhesive work grace time. Further, the composition was dispersed in water and allowed to stand for one month, and then adhesion and molding were performed and evaluated in the same manner. These evaluation results are shown in Table 1 as comparative examples and examples.
[0016]

[0017]
From the results of the adhesive production test of Table 1, to bond the raw meat pieces according to the present invention, 0.3 to 1.0 parts by weight of shell calcined calcium and 0.2 to 0.2% of salt are used for 100 parts by weight of the raw meat pieces. A composition comprising 0.5 parts by weight (this is a ratio of 40 to 100 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the alkali agent) is dispersed in 1 to 5 parts by weight of water, then added and mixed, and filled into a predetermined container. By molding, it is possible to obtain an adhesive product having good adhesive strength before and after heating and having a good flavor.
The amount of water used in the adhesive solution is such that the composition retains fluidity, but 1 to 10 parts by weight is appropriate for 0.5 to 2.5 parts by weight of the composition.
[0018]
When the shell calcined calcium exceeds 1.0 part by weight with respect to 100 parts by weight of the raw meat piece, not only can the securing time for adhesion work be secured, but it adversely affects the flavor after cooking (Comparative Example 6), and less than 0.2 part by weight Adhesive strength decreases, which is not preferable (Comparative Example 2). When the shell calcined calcium is 0.3 to 1.0 parts by weight (Examples 1 to 5), that is, when the shell calcined calcium is 100 parts by weight and the salt is 40 to 100 parts by weight, it is possible to ensure a grace time for bonding work, Both adhesive strength and taste are good. When the amount of salt exceeds 100 parts by weight (Comparative Example 4), although it is possible to secure a time for adhering work, it is not preferable because it adversely affects adhesive strength and taste. Further, when the salt is less than 40 parts by weight (Comparative Examples 1, 3, and 5), it is not possible to secure a time for adhering work, which is not suitable for normal adhering work.
[0019]
From Table 1 described above, it is clear that the adhesion work grace time depends on the amount of salt. That is, when no salt is added (Comparative Examples 1 and 3), the time for adhering work is about 20 seconds and gelation is fast and uniform mixing of the raw meat pieces and the adhesive solution is difficult. For 40 parts by weight (Example 3), 67 parts by weight (Example 1), and 100 parts by weight (Example 4) of salt per part by weight, 10 minutes, 20 minutes and 30 minutes, respectively, It depends on the amount, and it can be understood that the postponement time for the bonding work can be controlled.
[0020]
Moreover, since the aqueous solution of the composition is stable, an adhesive solution can be prepared. That is, as shown in Example 2, even if the adhesive solution of Example 1 is allowed to stand for 1 month, an adhesive product can be obtained without any problem in adhesive force. For this reason, it is possible to prepare an adhesive solution in advance for the bonding work, and it is not necessary to prepare each time for each bonding work, and the manufacturing process can be greatly simplified such as the bonding work can be performed continuously. Economically, it is extremely advantageous over conventional methods.
[0021]
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with specific examples.
(Example 1) Adhesion-molded product using pork thigh meat 2 g of raw pork thigh meat, which was dispersed in 60 g of water and 8 g of raw meat piece adhesive composition with 6 g of salt-fired shell shell calcined calcium and salt was mixed with a mixer. Mix for 10 seconds. Since this mixture was uniform and sufficiently resistant to the molding operation, it was filled in an 8 cm × 8 cm × 30 cm retainer and allowed to stand for 2 hours at room temperature to complete the adhesion (after mixing by the mixer was started). It took 16 minutes to complete the retainer filling operation). The resulting molded meat was sliced to a thickness of 1 cm, and the adhesion was evaluated. After separately baking with oil in a frying pan, the adhesion was evaluated, and after sensory evaluation, any sliced meat was picked with fingers and lightly Adhesive strength was sufficient without peeling even when shaken, and the flavor of sliced meat baked with oil was good.
[0022]
(Example 2) Adhesion-molded product using chicken breasts Skin free chicken breast prepared by dispersing 10 g of calcium hydroxide, 4 g of sodium chloride and 2 g of calcium chloride in 60 g of water and cutting it into 3 to 5 cm square 2 kg of raw meat was mixed with a mixer for 10 seconds. Since this mixture was in a uniform and sufficiently moldable state, it was filled in an 8 cm × 8 cm × 30 cm retainer and allowed to stand for 2 hours at room temperature to complete the adhesion (after mixing was started by the mixer). The time until the retainer filling operation was completed was 24 minutes). The resulting molded meat was sliced to a thickness of 1 cm, and the adhesion was evaluated. After separately baking with oil in a frying pan, the adhesion was evaluated, and after sensory evaluation, any sliced meat was picked with fingers and lightly Adhesive strength was sufficient without peeling even when shaken, and the flavor of sliced meat baked with oil was good.
[0023]
(Example 3) Adhesion molded product using thigh meat 2 kg of raw thigh meat obtained by dispersing 8 g of calcined eggshell calcium, 3 g of salt and 3 g of sodium carbonate in 60 g of water and cutting it into 3-5 cm square. For 10 seconds. Since this mixture was in a uniform and sufficiently moldable state, it was filled in an 8 cm × 8 cm × 30 cm retainer and allowed to stand for 2 hours at room temperature to complete the adhesion (after mixing was started by the mixer). The time until the retainer filling operation was completed was 15 minutes). The resulting molded meat was sliced to a thickness of 1 cm, and the adhesion was evaluated. Separately, after baked in a frying pan, the adhesion was evaluated, and after sensory evaluation, any sliced meat was picked with fingers and shaken lightly. However, the adhesive strength was sufficient without peeling, and the flavor of the oil-baked sliced meat was also good.
[0024]
(Example 4) Adhesion-molded product using salmon meat 100 g by weight of calcined shell shell, 10 g of alkaline agent coated with 20 parts by weight of palmitic acid and 6 g of salt are dispersed in 60 g of water. The mixture was mixed with 2 kg of raw meat cut into 3 to 5 cm square for 10 seconds with a mixer. Since this mixture was in a uniform and sufficiently moldable state, it was filled in an 8 cm × 8 cm × 30 cm retainer and allowed to stand for 2 hours at room temperature to complete the adhesion (after mixing was started by the mixer). The time until the retainer filling operation was completed was 23 minutes). The resulting molded meat was sliced to a thickness of 1 cm, and the adhesion was evaluated. After separately baking with oil in a frying pan, the adhesion was evaluated, and after sensory evaluation, any sliced meat was picked with fingers and lightly Adhesive strength was sufficient without peeling even when shaken, and the flavor of sliced meat baked with oil was good.
[0025]
(Example 5) Adhesive molded product using salmon meat 10 g of an adhesive composition for raw meat pieces using 10 g of sodium hydroxide and 10 g of sodium chloride was dispersed in 60 g of water and cut into 3 to 5 cm squares and a mixer for 10 seconds. Mixed. Since this mixture was in a uniform and sufficiently moldable state, it was filled in an 8 cm × 8 cm × 30 cm retainer and allowed to stand for 2 hours at room temperature to complete the adhesion (after mixing was started by the mixer). The time until the retainer filling operation was completed was 9 minutes). The resulting molded meat was sliced to a thickness of 1 cm, and the adhesive strength was evaluated. After separately baking the oil in a frying pan, the adhesive strength was evaluated, and after sensory evaluation, any sliced meat was picked with fingers and lightly Although the adhesive strength was sufficient without shaking even when shaken, the oil-baked sliced meat was bitter and salty.
[0026]
【The invention's effect】
If this invention is used, since the gelatinizer is not required for the adhesive composition for raw meat pieces, the cost of the raw material of an adhesive composition can be reduced significantly. Furthermore, since the bonding work time can be controlled, it is possible to cope with factory production, and the composition can be prepared as an aqueous solution, so that the process such as continuous production can be simplified, and it is also industrially brought about in terms of economy. The effect is great.

Claims

One or two kinds of neutral salt or basic salt are added to 100 parts by weight of at least one alkaline agent selected from calcined calcium, alkaline earth metal oxide, alkaline earth metal hydroxide or sodium hydroxide. 0.5 to 2.5 parts by weight of 40 to 100 parts by weight of the raw meat piece adhesive composition is dispersed in 1 to 10 parts by weight of water, and this is mixed with 100 parts by weight of raw meat pieces for bonding and molding. A method for producing a raw meat piece adhesive product, comprising: