JP3856121B2 - コンデンサの気密検査方法およびその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
この発明は、発明はコンデンサの気密検査方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通常のコンデンサ、例えば電解コンデンサ1は、図3に示したように、アルミニウム等の弁作用金属からなる陽極陰極箔3と陰極電極箔4とを、セパレータ5を介して巻回してコンデンサ素子2を形成し、このコンデンサ素子2に駆動用電解液を含浸するとともに、コンデンサ素子2を有底筒状の外装ケース7に収納している。外装ケース7の開口部は、弾性ゴムからなる封口部材や、弾性ゴムと硬質樹脂板とを貼り合わせた封口部材8を装着し、外装ケース7の開口部端面や開口部付近の側面に絞り加工を施して密封している。
【0003】
両極電極箔3、4にそれぞれ電気的に接続されたリード6は、コンデンサ素子2の端面から引き出され、封口部材8を貫通して外部に導出されている。比較的大きな電解コンデンサの場合、コンデンサ素子2の端面から引き出されたリード6は、弾性ゴムと硬質樹脂板とを貼り合わせた封口部材8に固着された端子部9に、リベット等を介して接続されている。
【0004】
あるいは、陽極電極箔と陰極電極箔とをセパレータ5を介して巻回したコンデンサ素子に、加熱溶融したTCNQ錯塩を含浸したものや、3,4−エチレンジオキシチオフェンと酸化剤を含浸してコンデンサ素子内での化学重合反応により生成したポリエチレンジオキシチオフェンを固体電解質層としてセパレータで保持したものなどの、いわゆる固体電解コンデンサがあり、この固体電解コンデンサも前記の電解コンデンサと同様に有底筒状の外装ケースに収納して、外装ケースの開口部を弾性ゴムなどからなる封口部材で封止、密封したものがある。
【0005】
ところが、このような電解コンデンサ1の封口部材8に欠損部があると、電解コンデンサ1内部の電解液の飛散を早め、寿命特性に大きな影響を及ぼす。そのため、電解コンデンサ1の気密を検査するには、例えば熱湯を入れた容器の中に電解コンデンサ1を沈め、熱湯内に出てくる気泡を目視で確認する方法により行われていた。
【0006】
あるいは、特開平10−197389公報に記載された発明のように、電解コンデンサを収納する密閉容器と、この密閉容器に設けられ、かつ密閉容器内へ圧縮空気の注入を行わせる空気注入口と、この空気注入口を介して密閉容器内に注入された一定量の圧縮空気の規定時間経過後における密閉容器内の空気圧力の変化を検出する圧力計とを備えた気密検査装置により検査し、検査している電解コンデンサが気密不良品であれば、電解コンデンサ内に圧縮空気が入り込んで密閉容器内の空気圧力は変化することになるため、この空気圧力の変化を圧力計が検出して良品か、不良品かの良否判定を行うものが知られている。
【0007】
また、別の方法として、特開平10−281916公報や、特開平10−284356公報に記載された発明のように、貯留された液体中に電解コンデンサを没入させた液槽を密閉空間内に配置し、密閉空間内を空気引きして負圧とした際の電解コンデンサから発生する気泡の有無により、電解コンデンサの封口性能の良否を判別するものや、封口部が下面側に位置するようにして固定台上に仮固定させた1個以上の電解コンデンサを密閉空間内に配置した後、該密閉空間内を空気引きして負圧とした際の電解コンデンサから漏出する駆動用電解液の有無を目視して確認することにより、その良否を判別するものが知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の気密検査方法においては次のような問題点を有していた。すなわち、熱湯を使用する方法においては、大量のアルミ電解コンデンサを熱湯に入れるとその温度コントロールが難しくなるほか、負圧とした密閉空間内の液漕を用いる方法や電解コンデンサから漏出する駆動用電解液の有無を目視して確認する方法と同様に、検出方法が目視に頼らざるを得ないところから、生産ラインに組み入れて全数検査するということは非常に難しいという問題点を有していた。
【0009】
また、電解コンデンサを収容した密閉容器内へ圧縮空気の注入し、一定量の圧縮空気の規定時間経過後における密閉容器内の空気圧力の変化を検出する方法では、電解コンデンサの封口部材の外部付近の欠損による気密不良は検出できるものの、図4に示したような、封口部材8の内部付近の欠損部10による径時的な気密不良の検出には不向きである。
【0010】
本発明は上記従来の問題点を解決するもので、生産ラインに組み入れて電解コンデンサの気密検査の全数検査を行うことができるコンデンサの気密検査方法及びその装置の提供を目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の発明は、電解液を含浸させた素子を外装ケースに収納し、この外装ケースの開口部を封口部材で封止したコンデンサを密閉容器に収容するとともに密閉容器内を減圧した後、この密閉容器内の気体を常圧又は常圧付近に圧縮し、圧縮した気体中に含まれる前記電解液の特定成分を検査してコンデンサの気密の良否を判定することを特徴とするコンデンサの気密検査方法である。
【0012】
ここで特定成分とは、コンデンサに用いられる駆動用電解液に含まれる成分や、コンデンサ内部の電気化学的反応により発生する水素ガス、あるいはTCNQ錯塩、ポリエチレンジオキシチオフェンなどの固体電解質自体に含まれる成分のほかこれらの生成過程で生じるガスなどが例示できるが、これらに限定されるものではなく、コンデンサの外装ケース内部で生じた気体全般をいう。
【0013】
この構成によれば、コンデンサが良品であれば、コンデンサを収容した密閉容器に吸気口を介して接続した吸気装置により密閉空間の空気を吸引し、密閉空間内が減圧されて相対的にコンデンサの外装ケース内の圧力を上昇させても、コンデンサ内部の成分が外部に漏洩することがなく、吸引した空気中に特定成分は感知されない。一方、コンデンサが気密不良であれば、コンデンサ内部の特定成分が外部に漏出して感知装置により検知されることになる。
【0014】
ところで、コンデンサを収容した密閉容器内の減圧により、コンデンサ内部の特定成分がコンデンサの外部すなわち密閉容器内に漏出しても、密閉容器内が減圧状態であるため、密閉容器内の気体を一般的なガス検知器等の感知装置で定量分析するには、密閉容器外部から外気や不活性ガスなどを注入する必要がある。そのため、密閉容器の容積が大きくなるほどコンデンサから漏出した特定成分の希薄化を免れず、高感度の感知装置を必要とするほか、大量生産・連続生産には不向きになる。あるいは、コンデンサの製造ライン付近の外気に、感知装置で感知すべき特定成分が含まれていると、適正な検査が困難になるおそれもある。
【0015】
そこで、本願発明のように、減圧した密閉容器内の気体を、外気などを注入することなくそのまま常圧又は常圧付近に圧縮し、この圧縮した気体中に含まれる特定成分を簡便かつ高精度に感知することでコンデンサの気密の良否を判定するできるようになり、生産ラインに組み入れてコンデンサの気密検査の全数検査を実現することができる。
【0016】
なお、密閉容器の減圧には真空ポンプ等を用い、この真空ポンプにより密閉容器内のを気圧を133〜1013Paに減圧すると好適である。これよりも高い減圧度は装置として過剰であり、これよりも低い減圧度では適正な検査ができなくなる。
また、感知装置の感知精度の許容範囲内であれば、減圧した密閉容器内の気体に、感知すべき特定成分以外のガスや不活性ガスなどを混合させ、その後圧縮してもよい。このような選択は、密閉容器の容積等に応じて適宜用いることができる。
【0017】
請求項2に記載の発明は、コンデンサを収容して密閉空間を形成するとともに減圧手段を備える密閉容器と、密閉容器内の気体を圧縮する圧縮手段と、気体中の特定成分を感知する感知装置とからなり、電解液を含浸させた素子を外装ケースに収納し、この外装ケースの開口部を封口部材で封止したコンデンサを密閉容器内に収容するとともに減圧手段により密閉空間を減圧した後、密閉容器内の気体を圧縮手段で常圧又は常圧付近に圧縮し、圧縮した気体中に含まれる前記電解液の特定成分を感知装置で検査してコンデンサの気密の良否を判定するコンデンサの気密検査装置であり、本発明の請求項1に記載したコンデンサの気密検査方法に供するものである。
【0018】
この構成によれば、コンデンサを収容するとともに減圧された密閉容器内の気体を、圧縮手段によって外気などを注入することなくそのまま常圧又は常圧付近に圧縮し、この圧縮した気体中に含まれる特定成分を感知装置で検査することができる。
【0019】
また、請求項3に記載の発明は、前記の圧縮手段が、密閉容器に吸気口を介して接続された過給機と、この過給機に接続された過給槽とからなり、減圧された密閉容器内の気体を、過給機により過給槽内に流入させて圧縮するコンデンサの気密検査装置であり、本発明の請求項1に記載したコンデンサの気密検査方法に供するものである。
【0020】
この構成によれば、減圧された密閉容器内の気体を、過給機によって過給槽に注入することで、外気などを注入することなくそのまま圧縮させることができ、この圧縮した気体中に含まれる特定成分を感知装置で検査することができる。なお、過給槽は密閉容器よりも容積が小さいものを用いると気体の圧縮が容易となり好適であるがこれに限定されるものではない。
【0021】
また、請求項4に記載の発明は、前記の圧縮手段が、密閉容器に吸気口を介して接続されたシリンダーからなり、減圧された密閉容器内の気体をシリンダーにより吸気し、吸気した気体を密閉状態のシリンダー内で圧縮するコンデンサの気密検査装置であり、本発明の請求項1に記載したコンデンサの気密検査方法に供するものである。
【0022】
この構成によれば、減圧された密閉容器内の気体を、シリンダーで吸気するとともに密閉状態にした同じシリンダー内で吸気した気体をそのまま圧縮させることができ、この圧縮した気体中に含まれる特定成分を感知装置で検査することができる。
【0023】
さらに、請求項5に記載の発明は、前記の密閉容器に加熱手段を設けたコンデンサの気密検査装置であり、本発明の請求項1に記載したコンデンサの気密検査方法に供するものである。
【0024】
この構成によれば、コンデンサの内圧を加熱手段により補助的に上昇させて良否判定の時間を短縮することができるほか、密閉容器内を例えば真空ポンプ等により減圧した場合、密閉容器内のコンデンサが真空冷却されてしまい、コンデンサの通常の使用状態における気密の検査が困難になることを防ぐことができる。
【0025】
なお、上記全ての発明について、密閉容器にコンデンサの開口部を一定の圧力で押す押圧治具を設置し、この押圧治具でコンデンサの封口部材を所定圧力で押圧してコンデンサ内部の特定成分の漏出を促進させてもよい。
【0026】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づき、またコンデンサとして電解コンデンサを例に説明する。
図1には、本発明の第1の実施例を示した。電解コンデンサ1は、図3に示したように、アルミニウム等の弁作用金属からなる陽極陰極箔3と陰極電極箔4とを、セパレータ5を介して巻回してコンデンサ素子2を形成し、このコンデンサ素子2に駆動用電解液を含浸するとともに、コンデンサ素子2を有底筒状の外装ケース7に収納している。外装ケース7は、アルミニウムからなり、この外装ケース7の開口部には、弾性ゴムと硬質樹脂板とを貼り合わせた封口部材8を装着している。外装ケース7の開口部は、その端面に絞り加工を施して密封し、電解コンデンサ1を構成している。
【0027】
第1の実施例の電解コンデンサ1の気密検査装置は、図1に示したように、電解コンデンサ1を収容する密閉容器20を備えている。密閉容器20は、内部に密閉空間28を形成し一定の密閉性を確保できればよく、吸気口を介して真空ポンプ(吸気装置)22と接続されている。
【0028】
この密閉容器20には、吸気口を介して過給機24が接続されている。この過給機24は、密閉容器20中の気体を密閉容器20から吸気して過給機24に接続された過給槽25に流入させるものであればよく、例えばスクロール式のドライポンプなどを用いることができる。この過給機24に接続された過給槽25は、この実施例においては密閉容器20の容積よりも小さい密閉空間29を備え、内部に感知装置21のセンサー部分を備えており、過給機24により過給槽25に流入した気体の特定成分を感知する。
【0029】
感知装置21は、電解コンデンサ1に用いられる駆動用電解液に含まれる成分や、電解コンデンサ1内部の電気化学的反応により発生する水素ガス、あるいはTCNQ錯塩、ポリエチレンジオキシチオフェンなどの固体電解質自体に含まれる成分のほかこれらの生成過程で生じるガスなどを感知する。この感知装置21は、単一の特定成分を感知する感知装置でも、複数の特定成分を感知する感知装置であってもよい。さらには、必要に応じて異なる特定成分を感知する感知装置を複数設置してもよい。第1の実施例においては、水素ガスセンサを用いている。
【0030】
なお、この実施例による気密検査装置では、密閉容器20と真空ポンプ22や過給機24、また過給機24と過給槽25などを、必要に応じて調節弁23a、23b、23cを介して接続する。
【0031】
この実施例による気密検査装置で電解コンデンサ1の気密性を検査するにあたっては、まず電解コンデンサ1を密閉容器20に収容し、調整弁23aを開き、調整弁23bを閉じるなどの操作をして、真空ポンプ22により密閉容器20の密閉空間28内の空気を吸引する。密閉容器20内が所望の気圧、例えば1013Pa程度に達した段階で、調節弁23aを閉じ、必要に応じて一定時間その気圧を維持する。このとき、過給槽25の密閉空間29も、図示しない真空ポンプなどを用いて密閉容器20の密閉空間28とほぼ同じ気圧(この実施例では1013Pa)にしておくとよい。
【0032】
次いで、調節弁23b及び調節弁23cを開き、密閉容器20内の気体を過給機24で吸気して過給槽25に流入させる。調節弁23cを閉じた後、過給槽25に流入した気体中における特定成分(この実施例では水素ガス)の有無を感知装置21により検査する。このとき、過給槽25に吸引された空気中に特定成分を感知した場合、検査対象となった電解コンデンサ1は、密閉容器20内の減圧により電解コンデンサ1内部の特定成分が外部の漏出したことになり、気密不良との判定をする。
【0033】
検査する電解コンデンサ1が良品である場合は、密閉容器20の気圧が減少し、相対的に電解コンデンサ1内部の圧力が上昇しても内部の特定成分が外部に漏出することはなく、密閉容器20から過給槽25に流入した気体中に特定成分は感知されることはない。
【0034】
この実施例において、減圧された密閉容器20内の気体は過給機24により過給槽25に流入するが、過給槽25が密閉容器20よりも容積が小さいため、減圧状態にあった気体が過給槽25内で圧縮されほぼ常圧状態とすることができる。例えば、密閉容器20の容積を100リットル、過給槽25の容積を1リットルとし、前記の通り密閉空間20の気圧を1013Paに減圧した状態で密閉容器20内の気体を過給機24を用いて過給槽25に押し込み過給させると、過給槽25内の気圧はほぼ常圧(101300Pa)にすることができる。そのため、通常のガス検知器である感知装置21での感知が可能となる。
【0035】
また、密閉容器20内の気体は密閉容器20から過給槽25に至るまでほぼ完全に密閉された状態で供給されるため、コンデンサの製造ライン付近の外気に、感知装置21で感知すべき特定成分が含まれていても、適正な検査ができるようになる。
【0036】
この実施例におけるコンデンサの気密検査装置ならびにコンデンサの気密検査方法においては、必要に応じて密閉容器20に加熱手段を設けてもよい。加熱手段は任意だが、例えば密閉容器にヒータを内蔵させればよい。このような加熱手段により、密閉容器20内の温度を40℃〜50℃程度に維持すると真空ポンプの減圧による真空冷却を抑制するのに好適である。
【0037】
また、検査精度をさらに高めるためには、図示はしないが、密閉容器20と過給槽25とを別の吸気口を介して接続し、密閉容器20内の気体を密閉容器20と過給槽25とを数回にわたって循環させることも有効である。この場合、過給機24での1回の吸気では密閉容器20に残留してまう気体をも、密閉容器20と過給槽25との循環により均一化させることができ、その上でこの気体を過給槽25に圧縮、密閉して感知装置21で検査することができるので検査精度はさらに向上する。
【0038】
図2は、本発明の他の実施例を示したもので、第1の実施例のように、減圧した密閉容器20内の気体を過給機24で過給槽25に供給するのではなく、密閉容器20内の気体を一旦シリンダ装置30で吸引したのちシリンダ装置30を密閉状態とし、次いでこのシリンダ装置30内を圧縮してシリンダ装置30内の気体を常圧にするものである。
【0039】
すなわち、第2の実施例で用いる気密検査装置は、図2に示したように、電解コンデンサ1を収容する密閉容器20を備え、密閉容器20は、内部に密閉空間28を形成し一定の密閉性を確保している。そして、この密閉容器20には、吸気口を介してシリンダ装置30が接続されている。
【0040】
また、このシリンダ装置30は、圧縮ピストン31を備えるとともに、感知装置21のセンサー部分を備えており、シリンダ装置30内の気体の特定成分を感知する。感知装置21は、第1の実施例で用いたものと同様に、電解コンデンサ1に用いられる駆動用電解液に含まれる成分などを感知する。
【0041】
この実施例による気密検査装置で電解コンデンサ1の気密性を検査するにあたっては、まず電解コンデンサ1を密閉容器20に収容し、調整弁23aを開くとともに、調節弁23c閉じ、真空ポンプ22により密閉容器20の密閉空間28内の空気を吸引する。密閉容器20内が所望の気圧に達した段階で調節弁23aを閉じ、必要に応じて一定時間その気圧を維持する。
【0042】
次いで密閉容器20内の気体をシリンダ装置30で吸気したのち、調節弁23cを操作してシリンダ装置30内を密閉するとともに、圧縮ピストン31でシリンダ装置30内の気体を、例えば吸気した気体の約1/100程度に圧縮してほぼ常圧とし、このように常圧に圧縮された気体中の特定成分の有無を感知装置21で検査する。
【0043】
この実施例においても、シリンダ装置30で吸気した空気中に特定成分が検出されなければ、電解コンデンサ1内部の特定成分が外部に漏出していないことを確認することができる。
【0044】
【発明の効果】
以上のように本発明は、電解液を含浸させた素子を外装ケースに収納し、この外装ケースの開口部を封口部材で封止したコンデンサの気密検査装置および気密検査方法において、コンデンサを収容して密閉空間を形成するとともに減圧手段を備える密閉容器と、密閉容器内の気体を圧縮する圧縮手段と、気体中の特定成分を感知する感知装置とからなり、電解液を含浸させた素子を外装ケースに収納し、この外装ケースの開口部を封口部材で封止したコンデンサを密閉容器内に収容するとともに減圧手段により密閉空間を減圧した後、密閉容器内の気体を圧縮手段で常圧又は常圧付近に圧縮し、圧縮した気体中に含まれる前記電解液の特定成分を感知装置で検査してコンデンサの気密の良否を判定するもので、圧縮した気体中に含まれる特定成分を感知した場合は、検査対象となったコンデンの内部の特定成分が外部の漏出したことになり、気密不良との判定をすることができる。
【0045】
一方で、検査するコンデンサが良品である場合は、特定成分が外部に漏出することはなく、特定成分は感知されることはないため、良品か不良品かの良否判定を短時間で行うことができる。そのため、この装置を生産ラインに組み入れることにより、コンデンサの気密検査を、全数にわたり、しかも圧縮した気体により正確にできるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施例を示すコンデンサの気密検査装置を示す構成断面図である(実施例1)。
【図2】本発明による他の実施例を示すコンデンサの気密検査装置を示す構成断面図である(実施例2)。
【図3】一般のコンデンサを示す断面図である。
【図4】一般のコンデンサの気密不良となる原因を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 電解コンデンサ
2 コンデンサ素子
3 陽極電極箔
4 陰極電極箔
5 セパレータ
6 リード
7 外装ケース
8 封口部材
9 端子
10 欠損部
20 密閉容器
21 感知装置
22 吸気装置(真空ポンプ)
23 調整弁
24 過給機
25 過給槽
28 密閉空間
29 密閉空間
30 シリンダ装置
31 圧縮ピストン

Claims (5)

  1. 電解液を含浸させた素子を外装ケースに収納し、この外装ケースの開口部を封口部材で封止したコンデンサを密閉容器に収容するとともに密閉容器内を減圧した後、この密閉容器内の気体を常圧又は常圧付近に圧縮し、圧縮した気体中に含まれる前記電解液の特定成分を検査してコンデンサの気密の良否を判定するコンデンサの気密検査方法。
  2. コンデンサを収容して密閉空間を形成するとともに減圧手段を備える密閉容器と、密閉容器内の気体を圧縮する圧縮手段と、気体中の特定成分を感知する感知装置とからなり、
    電解液を含浸させた素子を外装ケースに収納し、この外装ケースの開口部を封口部材で封止したコンデンサを密閉容器内に収容するとともに減圧手段により密閉空間を減圧した後、密閉容器内の気体を圧縮手段で常圧又は常圧付近に圧縮し、圧縮した気体中に含まれる前記電解液の特定成分を感知装置で検査してコンデンサの気密の良否を判定するコンデンサの気密検査装置。
  3. 前記圧縮手段が、密閉容器に吸気口を介して接続された過給機と、この過給機に接続された過給槽とからなり、減圧された密閉容器内の気体を、過給機により過給槽内に流入させて圧縮する請求項2記載のコンデンサの気密検査装置。
  4. 前記圧縮手段が、密閉容器に吸気口を介して接続されたシリンダーからなり、減圧された密閉容器内の気体をシリンダーにより吸気し、吸気した気体を密閉状態のシリンダー内で圧縮する請求項2記載のコンデンサの気密検査装置。
  5. 密閉容器に加熱手段を設けた請求項2記載のコンデンサの気密検査装置。
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