JP3855065B2 - 荷重軽減装置とそれに用いられる模型 - Google Patents

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本発明は構造物模型に作用する外力による負荷荷重を軽減する技術、特に風洞試験の模型に加わる空力荷重による模型変形を軽減するのに適した技術であって、模型破損を防ぐ装置とそれに用いる模型に関する。
従来、物体の空力的な特性を模型で得るために風洞設備の測定部において模型を支持部材で支持することが一般的に行われてきたが、支持部材自体が模型表面における空気流れに影響を及ぼすので、試験結果をそのまま模型の空力特性として採用することができず、その分の補正を施さなければならない。そこで、風洞試験において、模型を非構造的手段である磁力で支持することが提案されている。模型を磁力支持することによって機械的支持部材が不要となるので、支持部材が存在することに起因した模型への空力的な影響を排除することができる。この模型を磁力支持する手段である磁力支持天秤装置は、風洞試験において模型の周りを流れる気流が模型に作用する揚力、抗力、ピッチング(縦揺れ)モーメント等の静的又は動的な空力特性を、模型の内部に設けられる磁石と相互作用する磁気力を生じさせるために風洞側に設けられているコイルに流す電流の大きさに置き換えて測定する装置である。(特許文献1、非特許文献2参照)すなわち、支持メカニズムは気流の変化に対して模型が初期設定された位置・姿勢から変化したことを検出して初期状態を維持すべくコイルに流す電流を制御して磁気力をバランスさせる所謂零位法による測定である。こうした空気力とコイル電流の大きさとの関係を調べて予めマップ、関数、表等の対応関係をデータとして準備しておくことにより、コイル電流を測定することで模型に作用する空力特性を知ることができる。
図4及び図5を参照して、磁力支持型風洞及び磁力支持天秤装置の概要を説明する。図4は磁力支持型風洞と磁力支持天秤装置の基本構成を示す斜視図であり、図5は磁力支持型風洞と磁力支持天秤装置に用いられる電源系と計測系を示す概念図である。図4に示す磁力支持天秤装置20は、風洞模型1を磁気の力で気流中に支持する装置であり、支持干渉のない風洞試験を実現することができる。風洞模型1には磁化された物質、超伝導コイルのような電流を流し続けているコイル、或いは永久磁石等から成る強力な磁石体が搭載される。風洞模型1の磁石体1aには、風洞の測定部の周りに配置したコイル23乃至32に通電することにより生じた外部磁場との相互磁気作用によって磁気力を受け、風洞模型1を磁気的に浮上支持させることができる。外部磁場は、磁気支持コイルとしてのコイル23〜26とコイル27〜30とから成る風洞内軸方向に所定距離間隔を持った二つの磁気回路21,22、及びその外側に配置され前記二つの磁気回路21,22と直交した同じく磁気支持コイルとしての空芯コイル31,32によって発生される。風洞内気流方向をx軸にとり重力の作用する鉛直方向をz軸、前記x軸とz軸に直交する方向にy軸をとるようにしたとき、磁気回路21はz軸方向磁場を発生させる1対のコイル23,25とy軸方向に磁場を発生させる1対のコイル24,26とから構成され、磁気回路22はZ方向磁場を発生させる1対のコイル27,29とY方向に磁場を発生させる1対のコイル28,30とから構成される。磁気回路21,22の各コイルに流れる電流を調節することにより、磁気回路21,22内のy−z面内での磁場の強さと方向及びそれらのx軸方向の変化率を連続的に変化させることができる。また、空芯コイル31,32に流れる電流を調節することによりx軸方向磁場の強さのx軸方向で見た変化率を制御でき、都合5軸の制御が可能である。即ち、磁気回路21,22のコイル23〜30は、風洞模型1に働く揚力と縦揺れモーメントとに対抗する磁気力を与える揚力用コイルとして機能し、空芯コイル31,32は風洞模型1に働く抗力に対抗する磁気力を与える抗力対抗用コイルとして機能している。
風洞には、風洞模型1とコイル23〜32の他に、各コイルを駆動する電源系、風洞模型1の位置と姿勢とを計測する計測系、及び風洞模型1の位置と姿勢とを制御する制御系が組み込まれている。図5に示すように、計測系において例えばカメラ33等の検出した風洞模型1の位置・姿勢に関する計測データは、パソコン等の演算制御手段34に送信され、該演算制御手段34では初期の位置・姿勢を維持するために必要である各コイルに流す電流値を、蓄積された空気力とコイル電流の大きさとの関係データを基に演算する。その演算結果を電流供給手段35にて増幅した後、各コイル23〜32に制御された駆動電流を供給している。
磁力支持型の風洞装置においては、図6に示すように、模型1を磁気力で支持するために模型1の内部に設けられる磁石体として、通常、真っ直ぐな棒状の強力な永久磁石40をその長手方向軸線が模型の中心軸に沿うように配置することが多い。永久磁石40を鉛直上方へ持ち上げる力は、永久磁石40が保持している磁気モーメントと、磁気回路21,22が生じさせる磁場の永久磁石周りにおける鉛直上方に向かう磁気強さ成分の磁石軸方向との積で表される。即ち、xを永久磁石40の長手方向軸(通常は、模型中心軸に一致する)とし、Mxを永久磁石40が保持している磁気モーメントとし、Hzを鉛直上方に向かう磁気強さとすると、永久磁石40を持ち上げようとする鉛直上方の磁気力Fzは、次の式で表される。この磁気力Fzが模型1に働く重力mgと釣り合うことで模型1を風洞内の気流中に浮揚させることができる。力の方程式は次式で表される。
Fz=Mx×(∂Hz/∂x)=mg
さて、このような磁力支持型風洞及び磁力支持天秤装置を用いて、航空機模型等を対象とした試験を行う際に、風洞試験で高いレイノルズ数を得ることが求められる場合がある。それに対応する1つの方法として風洞内圧を上げるという方法がある。風洞内圧を上げると、模型に掛かる空気力が内圧に比例して増加し、模型を変形または破損させる危険性が有るため、その風洞内圧には上限が設けられている。遷音速風洞では5bar が限界とされ、測定部壁間に2次元翼模型を張った試験では12bar 程度で模型破損の危険性が高まる。風洞内圧を更に高めて、高いレイノルズ数の試験を実施するためには、この模型にかかる空力荷重を軽減させる方法を開発することが必要となる。高いレイノルズ数を得るもう一つの方法には模型を大きくするという方法もあるが、模型を大きくするということはその模型に対応した大型風洞設備を必要とすることとなり、風洞設備の建設費やメンテナンス費用が膨大なものとなってしまう。したがって、この方法は実施が難しくどうしても前者の方法で対応することが必要であり、そのためには前述したように空力荷重を軽減させる何らかの方法を開発することが強く求められているところである。
特開2003−344215号公報 「風洞模型の磁力支持天秤装置」 平成15年12月3日公開 澤田秀夫、国益徹也:「低速風洞用60cm磁力支持装置の開発」、日本航空宇宙学会論文集、第50巻、第580号、2002年5月、pp.188-195
本発明が解決しようとする課題は、風洞と模型を大型化することなく、風洞内圧を高くすることで高レイノルズ数状態の試験を可能とし、その際に模型が受ける空気力によって模型に無理な負荷がかからないようにする技術を提示することにある。
本発明の荷重軽減メカニズムは、風洞内等の試験領域に所望の磁場を発生できる手段を備え、外力によって負荷がかかり変形しやすい模型部分に、それと釣合わせる方向に磁気力が作用するように予め模型内に磁気モーメントを分布させるという手法を採用した。
航空機模型においては翼部について磁気モーメントを分布させ、測定部壁間に模型を張った試験(2次元試験)や、風洞壁に模型を設置した試験では、風洞試験模型の空気力で変形しやすい部分に、それと釣合わせる方向に磁気力が作用するように予め模型内に磁気モーメントを分布させるようにした。
本発明の空力荷重軽減装置は、風洞内の模型設置領域に磁場を発生させるコイルと、模型の歪み検出信号を受けそれを打ち消すために必要な磁気力を発生させる電流値を演算して出力する演算制御手段と、演算値を増幅して磁気発生用コイルに電流を供給する手段とを備えるようにした。
また、本発明の空力荷重軽減装置は、模型を支持する手段として磁力支持天秤装置を用い、本来の模型支持用の磁気力に加え模型への過負荷を解消するための磁気力とを重畳して作用させるようにした。
さらに、本発明は構造物の応力試験に応用し、その装置と模型に上記荷重軽減メカニズムを広く適用した。
本発明の荷重軽減装置は、風洞試験において空気力によって負荷がかかり変形しやすい模型の部分に、それと釣合わせる方向に磁気力が作用するように予め模型内に磁気モーメントを分布させるという手法を採用したものであるから、風洞内圧を高い状態とした高レイノルズ数の風洞試験において強い空気力を受け、模型の変形、破損し易い部分に過負荷がかからないように逆方向の力でバランスをとることで模型の変形や破損を防止できる。したがって、高圧状態での風洞試験に耐えることができるようになり、風洞設備や模型を大型化することなく高レイノルズ数の風洞試験を可能にすることができた。
また、本発明の空力荷重軽減装置は、上記模型を風洞試験した時に、模型の歪又は応力を検知する手段と、それを抑える方向に磁気力を発生させる手段とを備えたものであるから、空力荷重による負荷をキャンセルするように適切に磁気力を印加できるので、模型の変形や破損を防止することができる。
更に、模型を支持する手段として磁力支持天秤装置を用い、その磁気力と模型への過負荷を解消するための磁気力とを重畳して作用させる構成を採用する本発明の空力荷重軽減装置は、新たな風洞設備を準備しなくても磁場を発生させるコイルへの電流値を模型の支持と過負荷を解消させるように制御すれば足り、従来の磁力支持型風洞をそのまま用いることができる。
本発明の荷重軽減メカニズムは風洞試験に限定されず、広く構造物の応力試験に適用することが出来るものであるから、高揚力装置を取り付けた翼型、橋梁、塔のような構造物模型に適用した場合、従来の負荷試験では模型が負荷に耐久できる破壊時点までの応力測定しか出来なかったが、外力を磁気力でバランスさせることにより応力測定範囲を大幅に更新することが出来る。
本発明者等は従来から磁力支持型風洞の研究を手がけてきたのであるが、風洞内圧を高圧として高レイノルズ数の試験を行う際に、この技術を利用して、模型胴体部分ではなく、空気力を受けて最も変形し易い部分に磁気力が作用するように、磁気モーメントを分布させ、模型を支える磁気力をその付近で発生させ、模型の変形を抑えるようにすれば模型の変形や破損を防止できるはずとの考えに想到した。同時に、航空機のような空中に浮遊する風洞試験模型ばかりでなく、高揚力装置を取り付けた翼型、橋梁、塔のような変形し易い模型に対しても、構造物を対象とした過負荷試験に本手法が広く利用できることにも想到した。この場合は、高価な模型位置姿勢センサは必要でなく、測定部外側に設けた模型歪等を測定するセンサーからの信号により、周りの磁場を制御することで、空力荷重による模型変形を抑えることができることにも気付いた。この場合の磁場制御装置は磁力支持天秤装置の制御装置に比べると大幅に簡素化できる。
図1に本発明の空力荷重軽減装置の基本構成を示す。2は磁場制御用のコイル若しくは磁石で試験用模型1を設置する領域に磁場を生じさせるものであり、図6に示されたものと同様のものである。模型1の翼内には磁力線がx軸方向に向き、且つ形状は翼長手方向に細長い磁石1aが配置されている。4は模型1の要所に取り付けられた歪みセンサで外力(空力)によって模型1が受けた歪みを検出する。この歪みセンサ4の検出信号は演算制御手段34に送られ、この演算制御手段34では磁場制御用のコイル若しくは磁石2に模型1が受けた歪みを打ち消すだけの磁力を発生させる電流値を割り出す機能を備えると共にその演算値信号を電流供給手段35に送る。該電流供給手段35は受信した演算値信号を増幅して制御電流を磁場制御用のコイル若しくは磁石2に供給する。電流供給手段35から制御電流が磁場制御用のコイル若しくは磁石2に供給されると、試験用模型1を設置する領域に新たな磁場が形成され、模型1中に配置されている磁石1aがそれぞれに磁気モーメントを受け、模型の翼1wが受けた外力(空気力)とバランスするように作用して翼1wの歪みを軽減させる。
図2のAに示すような胴体1bに翼1wが付いた航空機の模型1を風洞内にスティング支持して配置し、高レイノルズ数状態での試験を行なった場合、スティング付け根に発生する最大応力は次の(1)式で表される。
σmax ∝[λb/dA]・f(M)・P・C ……(1)
ここで、λは揚力Lの代表力点位置とスティング付け根間の距離、Aは模型アスペクト比、bは翼スパン、dはスティングの厚み寸法、Pは風洞総圧、Cは揚力係数である。高レイノルズ数状態での試験を行うと、構造的に弱い翼1w部分が図2のBに示すように大きく撓む。この翼付け根部分に掛かる最大応力は上記の(1)式と同様に表すことができる。ただしその場合、dは翼の厚み寸法、λは翼部における揚力の代表力点位置と翼付け根位置間の距離となりほぼb/4となる。風洞作動気体圧力を上げ密度を上げればレイノルズ数を上げられるが、密度に比例して模型にかかる空気力が増大し、風洞圧力が5barを超えると模型翼が折れ曲がる危険性がある。そこで本発明では翼部分に磁石を配置した航空機模型と、図3に示すようなx軸方向に所定間隔で配置されたz軸方向の磁場を発生させる23,25と27,29の2組コイルまたは磁石からなる空力荷重軽減装置を用い、翼1wの要所に取り付けられた歪みセンサ4で模型1が受けた空力歪みを検出し、この翼の歪み量に対応した電流を上記空力荷重軽減装置に供給して磁気力を変化させ、図2のCに示すように模型に加わる空気力と磁気力を釣合わせるようにした。その際の起磁力nJは次のようになる。
・V・nJ/H ∝q・b・C/A
nJ∝[bH/AIV]・f(M)・H・P・C ……(2)
ここで、Iは気流方向の磁化の強さ、Vは模型内の磁石体積、Hは測定部高さ、qは動圧、nはコイル巻き数、Jはそのコイル電流で、その積nJが起磁力となる。起磁力nJは空気力に抗して模型1を支持できる磁力支持天秤装置20の能力を指すので、この値が測定部高さHと風洞総圧Pの積に比例している。
一方、レイノルズ数Re は以下の式で表される。
Re =g(M)・T −1.4・P・H ……(3)
ここで、Tは風洞温度である。注目すべき点はマッハ数と温度が一定ならば、Re と起磁力は共にP・Hに比例していることである。この結果、
nJ=h(M)・Re・T 1.4 ……(4)
となり、「風洞のマッハ数と温度とレイノルズ数が一定ならば、磁力支持に必要な起磁力も一定である」という結論に達する。一方、(1)式から、
σmax ∝F(M)・Re・T 1.4/H ……(5)
となる。従来のスティング支持の場合はレイノルズ数を一定に保ち、寸法を小さくすると不利であるが、磁力支持天秤装置の場合必要起磁力は一定であり、レイノルズ数を増加させる場合有利である。磁力支持の場合は翼部分に磁気力を空気力と同様に分布させて翼根の応力を抑えることができ、模型強度による風洞内圧の制限を大幅に軽減できる。
なお、この技術は上記した航空機小型模型を磁力支持した高レイノルズ数風洞実験に限らず、両端を風洞壁部に固定した二次元翼試験にもそのまま適用して内圧制限の軽減を測ることが出来ることは当然である。
本発明の1実施例を示す。本発明では模型1の翼内には磁力線がx軸方向に向き、且つ形状は翼長手方向に細長い磁石1aを配置するのであるが、小型模型において翼の付け根から先端部にわたり磁石を配置することは難しく先端部分には配置できない部分が残る。また、実際の航空機においては揚力は翼部だけで生じるものであるから、翼部に配置した磁石だけで模型1を浮揚支持できれば理想的であるが、上記のような問題があるため模型浮揚支持の不足部分は胴体配置の磁石で補うこととする。ここに示す実施例は翼部と胴部の磁気モーメント量が比を1:1である航空機模型である。この模型を用い、高レイノルズ数の試験の可能性を評価したところ、風洞制限内圧を従来の2倍まで上げられることが判った。翼部のみの模型浮揚ではないこと、翼部先端までの翼部全長にわたる磁石配置ではないという条件下で、完璧な空気力バランスが実現できたわけではなく軽減しただけではあるが、それでも風洞制限内圧を従来の2倍まで上げられることは小型風洞設備での高レイノルズ数の実験における限界を更新した大きな進歩であるといえる。
以上の本明細書記載では本発明を本来の目的課題の高レイノルズ数風洞環境で実施する技術について述べてきたが、本発明はこれに限らず高揚力装置を取り付けた翼型、橋梁、塔のような変形し易い模型に対しても、構造物を対象とした過負荷試験に本手法が広く利用できるものである。すなわち、要所々々に複数の磁石と歪みセンサを配置した構造物模型を磁力支持天秤装置と同様な磁場発生装置内に配置して負荷試験を実施する。この歪みセンサの検出信号は演算制御手段に送られ、この演算制御手段では磁場制御用のコイル若しくは磁石に模型が受けた歪みを打ち消すだけの磁力を発生させる電流値を割り出し、電流供給手段を介してして制御電流を磁場制御用のコイル若しくは磁石に供給する。この電流によって試験用模型を設置する領域に新たな磁場が形成され、模型1中に配置されている磁石がそれぞれに磁気モーメントを受け、模型が受けた外力とバランスするように作用して模型の歪みを軽減させる。これによって模型の破壊は防止され、過大な負荷試験にも対応することができるようになる。
本発明の空力荷重軽減装置の基本構成を示す図である。 従来装置と本発明とを比較説明する図である。 本発明における模型内蔵磁石に作用する磁場発生のメカニズムを説明する図である。 本発明の基礎となる磁力支持天秤装置の概要を示す図である。 本発明の基礎となる磁力支持天秤装置における電源系と測定系の概念図である。 従来の磁力支持天秤装置における風洞模型を示す断面図である。
符号の説明
1 風洞模型 1a 磁石(模型内蔵)
1b 胴体 1w 翼
2,21〜32 磁場制御用のコイル若しくは磁石 4 歪センサ
20 磁力支持天秤装置 34 演算制御手段
35 電流供給手段

Claims (7)

  1. 風洞側に磁気発生装置を備えた風洞用の試験模型であって、空気力を受け変形しやすい部分に、前記空気力と釣合わせる方向に磁気力が作用するように予め模型内に磁気モーメントを分布させた模型。
  2. 試験模型は翼型の航空機模型であって、風洞試験模型の空気力で変形しやすい部分が翼である請求項1に記載の模型。
  3. 試験模型が測定部壁に模型を取り付けた風洞模型である請求項1に記載の模型。
  4. 風洞内の模型設置領域に磁場を発生させるコイルと、模型の歪み検出信号を受けそれを打ち消すために必要な磁気力を発生させる電流値を演算して出力する演算制御手段と、演算値を増幅して磁気発生用コイルに電流を供給する手段とを備えた空力荷重軽減装置。
  5. 風洞内の模型設置領域に磁場を発生させるコイルは磁力支持天秤装置を用い、本来の模型支持磁気力に加え、模型への過負荷を解消するための磁気力とを重畳して作用させるようにした請求項4に記載の空力荷重軽減装置。
  6. 所望の磁場が発生される試験領域で行われる応力試験用の構造物模型であって、外力を受け変形しやすい部分に、前記外力と釣合わせる方向に磁気力が作用するように予め模型内に磁気モーメントを分布させた模型。
  7. 模型設置領域に磁場を発生させるコイルと、構造物模型の歪み検出信号を受けそれを打ち消すために必要な磁気力を発生させる電流値を演算して出力する演算制御手段と、演算値を増幅して磁気発生用コイルに電流を供給する手段とを備えた応力試験装置。
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