JP3853040B2 - 肥料散布機 - Google Patents

肥料散布機 Download PDF

Info

Publication number
JP3853040B2
JP3853040B2 JP26883997A JP26883997A JP3853040B2 JP 3853040 B2 JP3853040 B2 JP 3853040B2 JP 26883997 A JP26883997 A JP 26883997A JP 26883997 A JP26883997 A JP 26883997A JP 3853040 B2 JP3853040 B2 JP 3853040B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fertilizer
hole
blade
hopper
center
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP26883997A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11103627A (ja
Inventor
明彦 昆
秀哉 東
和重 石本
Original Assignee
スター農機株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by スター農機株式会社 filed Critical スター農機株式会社
Priority to JP26883997A priority Critical patent/JP3853040B2/ja
Publication of JPH11103627A publication Critical patent/JPH11103627A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3853040B2 publication Critical patent/JP3853040B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Fertilizing (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数種類の肥料をホッパ内で混合し、散布する肥料散布機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ホッパ内に複数種類の肥料を投入し、これらの肥料をホッパ内で混合した後、所定の圃場に肥料を散布する肥料散布機は、実公平4−53231号の明細書等に記載されたものが一般的によく知られている。
【0003】
この肥料散布機は、図12に示すように、円柱状もしくは多角柱状に形成されたホッパ110 の軸心部位に回転軸111 を鉛直に配置し、この回転軸111 に複数のアーム112 を軸径方向に突出させて設け、このアーム112 の突出端にすくい角のある撹拌翼113 を設けたものであり、このアーム112 及び撹拌翼113 を回転させてホッパ110 内の被散布物を混合しようとするものである。
【0004】
また、特願平7−103985号(平成7年4月27日、本願出願人が出願)の明細書等に記載された肥料散布機もある。この肥料散布機は、図13に示すように、肥料を収容するホッパ120 と、ホッパ120 の上部左右両側に回転自在に設けられた撹拌体127 と、ホッパ120 の中央底部に回転自在に設けられたスクリューコンベヤ121 と、ホッパ120 の下方に設けられた散布装置123 と、散布装置123 に臨ませてホッパ120 の底部に形成された落下孔(図示せず)を開閉するシャッタープレート124 と、スクリューコンベヤ121 、撹拌体127 及び散布装置123 に動力を伝達して駆動させる動力伝達装置128 とで主に構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図12に示す肥料散布機は、すくい角のある撹拌翼113 を回転させて撹拌するため、その撹拌力が回転方向と、この回転方向と直交する方向とに分かれて作用し、均質な混合を得るために時間を要するという課題があった。さらに、肥料散布作業において撹拌翼113 は、回転軸111 と同期して回転するため、回転軸111 が1回転するたびに撹拌翼113 が繰出口114 の上方あるいは近傍を通過することになり、撹拌翼113 が繰出口114 に被散布物を強制的に案内することになる。このため、落下孔115 から繰出される被散布物は、繰出口114 の上方あるいは近傍を撹拌翼113 が通過するときに間欠的に増加し、圃場への均質な散布が期待できないという課題があった。
【0006】
また、図13に示す肥料散布機Aは、ホッパ120 の上部左右両側に回転する撹拌体127 を設け、中央底部にスクリューコンベヤ121 を設ける構造のため、ホッパ120 の構造が複雑になるほか、動力伝達装置128 など駆動系統も複雑となり、生産コストが高くなるという課題がある。
【0007】
そして、ホッパ120 内に投入された肥料をホッパ120 内で循環させて混合するが、肥料の下方から上方への循環を掻出羽根126 に依存しており、掻出羽根126 はスクリュー125 の直径によって作用面積が制約されるため循環させる能力も制約され、循環速度の向上を計れないという課題がある。
【0008】
またさらに、シャッタープレート124 を原動機E側に移動して肥料を散布装置123 に落下させるため、散布量を調節するためにシャッタープレート124 を移動すると開口部の中心が移動し、散布装置への肥料の落下中心が移動するため、散布方向が変化して希望する散布位置に散布できないという課題がある。
【0009】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、ホッパ内の循環速度を速めて肥料の混合を円滑かつ短時間で行うことができると共に肥料を連続的に安定して均一散布することのできる肥料散布機を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、ホッパ内の肥料を、その底面に形成した落下孔を通して散布する肥料散布機において、上記ホッパに平行にオーガを設け、その一方の第2撹拌オーガで肥料をオーガ中心から両端に移送するように、他方の第1撹拌オーガで肥料を両端から中央に寄せるように形成し、かつその第1撹拌オーガの中央底部のホッパに落下孔を形成したものである。
【0011】
また、上記第2撹拌オーガが、軸にリボン状のねじ羽根を設けて形成され、そのリボン状のねじ羽根が第2撹拌オーガの中心を境に反対向きの螺旋状に形成され、さらに、両端近傍にリボン状のねじ羽根を反対方向に捩じった逆送リボン羽根を形成するとよい。
【0012】
またさらに、上記第1撹拌オーガの中心近傍に肥料を第1撹拌オーガの径方向外方へ送る第1搬送部材を設け、上記第2撹拌オーガの両端近傍に肥料を第2撹拌オーガの径方向外方へ送る第2搬送部材を設けるとよい。
【0013】
そして、上記ホッパの底面に上記第1撹拌オーガの外周軌跡に沿って湾曲する樋状の第1凹部を形成すると共に、上記第2撹拌オーガの外周軌跡に沿って湾曲する樋状の第2凹部を形成するとよい。
【0014】
また、上記第1凹部と第2凹部との間に形成される山形の頂部に、上記第1搬送部材で第1凹部へ向けて送られる肥料を第2凹部へ案内する受渡し板を第1撹拌オーガ側に突出させて設けるとよい。
【0015】
またさらに、上記落下孔に落下孔の中央を境に開閉する両開きのシャッタを設けるとよい。
【0016】
そして、上記落下孔に、開口面積の異なる複数の散布孔を有する散布孔板をスライド可能に設けるとよい。
【0017】
また、上記落下孔の下方に、落下孔から落下した肥料を遠心力で散布する散布羽根を水平回転自在に設けるとよく、散布羽根は、略放射状に複数枚の羽根体が円板に取り付けられ、かつ羽根体の水平面での取付角度が自在に調整する調節手段を有するものとするとよい。
【0018】
散布羽根は落下孔に対してその中心が前方にオフセットされて設けられるものとするとよい。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の好適実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0020】
図1、図2に示すように、肥料散布機1は、クローラ12で自走する走行装置4と、走行装置4上に設けられ複数種類の肥料を撹拌して混合する肥料撹拌装置2と、肥料撹拌装置2から落下される肥料を散布する散布羽根3とからなる。
【0021】
走行装置4は、機枠7の両側に循環駆動可能なクローラ12を有し、方向Dへ進行するようになっている。それぞれのクローラ12は、機枠7に枢支された駆動輪9、従動輪10及び転輪11に掛け渡されている。
【0022】
また、機枠7の後部には、原動機5と、原動機5に接続されたミッション8と、動力を肥料撹拌装置2及び散布羽根3側に伝達するベベルギヤボックス69と、ベベルギヤボックス69からの動力を中継するウォームギヤボックス73が設けられており、原動機5とミッション8は、原動機5の上方及び後方に配された操縦装置6で操縦されるようになっている。
【0023】
ミッション8は、駆動輪9に接続されると共にベベルギヤボックス69に接続されている。ベベルギヤボックス69の第1出力軸69aには、第5スプロケット70が設けられており、第5スプロケット70は、ウォームギヤボックス73の入力軸73dに設けられた第6スプロケット72にチェーン71を介して接続されている。
【0024】
そして、ウォームギヤボックス73に伝達された動力は、ウォームギヤボックス73の第4出力軸73aからクラッチ部73bを介して後述する散布羽根3のマイターギヤボックス59へ伝達されると共に、機枠7の側方に突出する第2出力軸73cを介して後述する肥料撹拌装置2の撹拌オーガ14,15に伝達されるようになっている。
【0025】
第2出力軸73cには第3スプロケット74が設けられており、後述する第1、第2スプロケット57,58にチェーン75を介して動力を伝達するようになっている。チェーン75は、テンションアーム76でテンション調節されるようになっている。
【0026】
クラッチ部73bは、操作ロッド81を操作することにより動力を接続・切断できるようになっている。
【0027】
肥料撹拌装置2は、肥料を収容するためのホッパ13と、ホッパ13内に配設され肥料を撹拌・循環させるための撹拌オーガ14,15と、ホッパ13の底部に形成された落下孔21dを開閉するための落下孔開閉装置16とからなる。
【0028】
ホッパ13は、上部開口を開閉自在に覆うカバー88を有し、前壁17,後壁18,左右の側壁19,20及び底壁21を有する。
【0029】
底壁21の前部には、後述する第1撹拌オーガ14の外周軌跡と適宜の間隔、すなわち、第1撹拌オーガ14の回転を阻害しない最少の間隔を隔るように樋状の第1凹部21aが形成され、後部にも後述する第2撹拌オーガ15の外周軌跡と適宜の間隔を隔てるように樋状の第2凹部21bが形成されており、第1凹部21aと第2凹部21bの間は山形に形成されている。第1凹部21a及び第2凹部21bは、それぞれ断面円弧状に形成されている。
【0030】
ホッパ13の底壁21に形成された山形の頂部21cの機巾方向略中央の位置には、肥料の流れをガイドするための受渡し板23が設けられている。受渡し板23は、山形の頂部21c中央から後述する第1撹拌オーガ14の第1回転軸22へ向けて延出するように設けられており、中間を底壁21に起立して設けられた支持片24で支持されている。
【0031】
また、図3に示すように、底壁21には、第1撹拌オーガ14中心の下方の位置に略矩形の落下孔21dが形成されており、落下孔21dから肥料を落下させるようになっている。
【0032】
撹拌オーガ14,15は、ホッパ13の前部に横向きに配置された第1撹拌ホーガ14と、ホッパ13の後部に横向きに配置された第2撹拌オーガ15とからなる。
【0033】
第1撹拌オーガ14は、ホッパ13の左右側壁19,20間に枢支された第1回転軸22と、第1回転軸22の平面視左側の径方向外方に支持板47を介して螺旋状に設けられたリボン状の第1左螺旋羽根(ねじ羽根)48と、第1回転軸22の平面視右側の径方向外方に支持板47を介して第1左螺旋羽根48とは反対向きの螺旋状に設けられたリボン状の第1右螺旋羽根(ねじ羽根)49とからなる。
【0034】
第1撹拌オーガ14は、第1左螺旋羽根48と第1右螺旋羽根49の外周側の端を第1凹部21aを形成する底壁21からごく僅かの間隔離間されており、第1凹部21aに沿って回転するようになっている。
【0035】
第1回転軸22は、左右側壁19,20から僅かに中心寄りに離れた位置にフランジ54を有し、フランジ54は、第1回転軸22と一体に回転するようになっている。
【0036】
第1左螺旋羽根48と第1右螺旋羽根49は、それぞれ始端を落下孔21dの開口端部上方に位置させ、終端を側壁19,20の近傍に位置させている。支持板47は、第1回転軸22から放射状に延びるように一端を第1回転軸22に固定されている。
【0037】
また、第1左螺旋羽根48と第1右螺旋羽根49の始端側(第1撹拌オーガ14の中心側)には、中央に寄せられた肥料を径方向外方へ送るための第1搬送棒(第1搬送部材)50aがそれぞれ設けられている。
【0038】
第1左螺旋羽根48に設けられた第1搬送棒50aは、一端を第1左螺旋羽根48の始端に固定されて第1回転軸22と並行に延び、第1左螺旋羽根48の始端から1ピッチ分終端寄りの位置に他端を固定されている。
【0039】
また、第1右螺旋羽根49に設けられた第1搬送棒50aも同様に、一端を第1右螺旋羽根49の始端に固定されて第1回転軸22と並行に延び、第1右螺旋羽根49の始端から1ピッチ分終端寄りの位置に他端を固定されている。
【0040】
第2撹拌オーガ15は、ホッパ13の左右側壁19,20間に第1回転軸22と並行に枢支された第2回転軸51と、第2回転軸51の平面視左側の径方向外方に支持板47を介して螺旋状に設けられたリボン状の第2右螺旋羽根(ねじ羽根)52と、第2回転軸51の平面視右側の径方向外方に支持板47を介して第2右螺旋羽根52とは反対向きの螺旋状に設けられたリボン状の第2左螺旋羽根(ねじ羽根)53と、第2右螺旋羽根52の左側壁19に設けられ第2回転軸51の中心側から送られてくる肥料に左壁19近傍で逆流を当てるための左逆送リボン羽根82と、第2左螺旋羽根53の右壁20側に設けられ第2回転軸51の中心側から送られてくる肥料に右壁20近傍で逆流を当てるための右逆送リボン羽根83とからなる。
【0041】
第2回転軸51は、左右側壁19,20から僅かに中心寄りに離れた位置にフランジ54を有し、フランジ54は、第2回転軸51と一体に回転するようになっている。
【0042】
第2右螺旋羽根52と第2左螺旋羽根53は、第2撹拌オーガ15の長手方向中心の位置で互いに接合されており、支持板47は、第2回転軸51から放射状に延びるように一端を第2回転軸51に固定されている。
【0043】
左逆送リボン羽根82は、支持板47を介して第2回転軸51に固定される半ピッチ分の長さのリボン状の螺旋羽根からなり、第2回転軸51の中心寄りの一端(始端)を第2右螺旋羽根52の左側壁19寄りの端(終端)に向い合わせに位置させると共に、他端(終端)を左側壁19に面するフランジ54に固定されている。
【0044】
また、左逆送リボン羽根82の終端と第2右螺旋羽根52の終端の間には肥料を第2回転軸51の径方向外方へ送るための第2搬送棒(第2搬送部材)50bが第2回転軸51と並行に設けられている。
【0045】
そして、左逆送リボン羽根82の始端と第2右螺旋羽根52の間には、搬送板86が第2回転軸51と並行に設けられており、搬送板86には底壁21に摺接してホッパ底部の肥料を掻き送るための弾性板87が締着されて固定されている。
【0046】
右逆送リボン羽根83は、支持板47を介して第2回転軸51に固定される半ピッチ分の長さのリボン状の螺旋羽根からなり、第2回転軸51の中心寄りの一端(始端)を第2左螺旋羽根53の右側壁20寄りの端(終端)に向い合わせに位置させると共に、他端(終端)を右側壁20に面するフランジ54に固定されている。
【0047】
また、右逆送リボン羽根83の終端と第2左螺旋羽根53の終端の間には肥料を第2回転軸51の径方向外方へ送るための第2搬送棒50bが第2回転軸51と並行に設けられている。
【0048】
そして、右逆送リボン羽根83の始端と第2左螺旋羽根53の間には、搬送板86が第2回転軸51と並行に設けられており、搬送板86には底壁21に摺接してホッパ底部の肥料を掻き送るための弾性板87が締着されて固定されている。
【0049】
左右側壁19,20の外側には、第1回転軸22を回転自在に支承する軸受55,56が締着されて設けられると共に、第2回転軸51を回転自在に支承する軸受55,56が締着されて設けられている。左側壁19に設けられた軸受55から外方へ突出する第1回転軸22の軸端には、第1回転軸22に動力を伝達するための第1スプロケット57が固定されており、同じく左側壁19に設けられた軸受55から外方へ突出する第2回転軸51の軸端には、第2回転軸51に動力を伝達するための第2スプロケット58が締着されている。
【0050】
図4、図5、図6、図7、図8、図9に示すように、落下孔開閉装置16は、シャッタ32,40で落下孔21dを開閉する装置であり、孔の形状を変えつつ大きさを絞る散布孔板27と、落下孔21dを開閉するシャッタ32,40と、これら散布孔板27とシャッタ32,40をスライド可能に支持するガイド90とからなる。
【0051】
ガイド90は、落下孔21dを前後に挟んで機巾方向に延びる一対の吊設板25と、吊設板25に筒体25aを介して吊設板25と並行に設けられる案内板26とからなる。
【0052】
吊設板25は、それぞれ上端を底壁21に一体に固定されて略下方に延びており、底壁21の形状に沿って湾曲している。
【0053】
それぞれの吊設板25の下端近傍には第1ボルト93を挿通するための第1ボルト穴93aが一定間隔を隔てて4カ所形成されており、それぞれの第1ボルト穴93aの位置には第1ボルト穴93aの中に挿通される第1ボルト93を囲繞する筒体25aが落下孔21d側に突出して一体に設けられている。また、吊設板25の一端には、後述するピン30を通すためのピン穴(図示せず)が形成されており、散布孔板27をピン止めできるようになっている。
【0054】
案内板26は、吊設板25から所定間隔を隔てて落下孔21d側に設けられる細長い板であり、上端は底壁21から所定の間隔で離間されている。案内板26は、筒体25a内に挿通される第1ボルト93を貫通させるための第2ボルト穴(図示せず)を複数有し、第2ボルト穴と筒体25a及び第1ボルト穴93aには第1ボルト93が挿通され、ナット93bで締め付け固定されている。
【0055】
筒体25aは、案内板26と吊設板25の間隔を後述する散布孔板27とシャッタ32又はシャッタ40を重ね合わせた厚さよりも若干大きな間隔とするように形成されており、散布孔板27及びシャッタ32,40の機巾方向の摺動を阻害しない最少の隙間31を案内板26と吊設板25の間に形成するようになっている。
【0056】
散布孔板27は、底壁21の屈曲形状に倣うように形成された平面視略長方形の板からなり、長手方向を機巾方向に向けて配置されている。散布孔板27には、比較的開口面積の大きい第1散布孔28と、開口面積の小さな第2散布孔29とが穿設されている。
【0057】
第1散布孔28は、落下孔21dより若干小さな開口面積を有する矩形に近い形状の孔であり、孔の前縁中央を前方に突き出すように山形に形成されると共に孔の後縁中央を後方に突き出すように湾曲して形成されている。
【0058】
第2散布孔29は、前後に並ぶ長短2つの長孔29a,29bからなり、短い方の長孔29bが前方に配されると共に長い方の長穴29aが後方に配されている。長孔29a,29bは、それぞれ長手方向を機幅方向へ向けて形成されている。
【0059】
散布孔板27の機巾方向の一端には突片27aを介して把持部材(取っ手)89が固定して設けられている。
【0060】
また、散布孔板27の進行方向D前後の端には端縁を下方に屈曲してなる屈曲部27eが形成されており、吊設板25と案内板26の間に後述するシャッタ板33,41を介してスライド自在に挟まれるようになっている。
【0061】
進行方向D前側の屈曲部27eには、散布孔板27を係止するための通孔27b,27c,27dが長手方向に一定の間隔を隔てて複数穿設されており、吊設板25のピン穴にいずれかの通孔27b,27c,27dを合わせてピンを通すことにより散布孔板27を所望の位置に係止できるようになっている。
【0062】
シャッタ32,40は、進行方向Dに向って平面視左側に配置される左シャッタ32と、平面視右側に配置される右シャッタ40とからなり、それぞれのシャッタ32,40には連動開閉装置94が連結されている。
【0063】
左シャッタ32は、落下孔21dの左半分を開閉するシャッタであり、落下孔21dの左半分を塞ぐ略矩形の左シャッタ板33と、左シャッタ板33の下面に固定され後述するロッド35をシャッタ板33に連結するためのブラケット34とからなる。
【0064】
左シャッタ板33の進行方向D前後の両端には、端縁を下方に屈曲してなる屈曲部33aが形成されており、散布孔板27の屈曲部27eと案内板26の間にスライド自在に挟まれるようになっている。また、左シャッタ板33は、底壁21の屈曲形状に倣うように形成されている。
【0065】
ブラケット34には、ロッド35の先端を捻転可能に挿通する挿通孔34aが、上下方向に貫通して穿設されている。
【0066】
右シャッタ40は、落下孔21dの右半分を開閉するシャッタであり、落下孔21dの右半分を塞ぐ略矩形の右シャッタ板41と、右シャッタ板41の下面に固定され後述するロッド36を右シャッタ板41に連結するためのブラケット42とからなる。
【0067】
右シャッタ板41の進行方向D前後の両端には、端縁を下方に屈曲してなる屈曲部41aが形成されており、散布孔板27の屈曲部27eと案内板26の間にスライド自在に挟まれるようになっている。また、右シャッタ板41は、底壁21の屈曲形状に倣うように形成されている。
【0068】
ブラケット42には、ロッド36の先端を捻転可能に挿通する挿通孔42aが、上下方向に貫通して穿設されている。
【0069】
連動開閉装置94は、図2、図8及び図9に示すように、ホッパ13の後壁18に突設された突片43に中間を軸支されて立設された操作レバー45と、操作レバー45の下端に連結されて押し引きされる第1ロッド39と、第1ロッド39の他端に連結されて伸縮運動を回転運動に変えるクランク38と、一端をクランク38に連結されると共に他端を左シャッタ32に連結される第2ロッド35と、同様に一端をクランク38に連結されると共に他端を右シャッタ40に連結される第3ロッド36とからなる。
【0070】
クランク38は、略T字状の形状を呈する板からなり、三つ又に交叉する部位が、縦軸37を介して底壁21に回転自在に係止されている。縦軸37から三方に延びる各アーム91a,91b,91cの先端には、第1ロッド39、第2ロッド35及び第3ロッド36の先端を捻転可能に連結するための通孔38a,38b,38cがそれぞれ形成されている。
【0071】
そして、縦軸37を中心にして反対方向へ延びる第1アーム91a及び第2アーム91bの先端には第1通孔38aと第2通孔38bがそれぞれ形成されており、第1通孔38aに第2ロッド35の先端が挿通されると共に第2通孔38bに第3ロッド36の先端が挿通されている。第3アーム91cの先端には第3通孔38cが形成されており、第3通孔38cに第1ロッド39の先端が挿通されている。
【0072】
また、第3通孔38cに第1ロッド39の先端を挿通した状態で、第1アーム91aの先端が縦軸37の進行方向D側に位置されており、第2アーム91bの先端が縦軸37の後方に位置されており、第3アーム91cの先端が縦軸37の進行方向D右側に位置されている。
【0073】
第1ロッド39は、操作レバー45の下端から略水平に進行方向D前方へ延びると共に、その先端を上方に向けて略直角に折り曲げられ、第3通孔38cの中に捻転可能に挿通されている。また、第3通孔38cから上方に突出する端部(図示せず)には、第1ロッド39を径方向に貫通するピン(図示せず)が設けられており、第1ロッド39が第3通孔38cから抜けないようになっている。
【0074】
第2ロッド35は、クランク38と左シャッタ32の間に略水平に配置されており、両端をそれぞれ上方に向けて略直角に折り曲げられている。第2ロッド35は、落下孔21dを避けるように中間を折り曲げられており、左シャッタ32の開閉にかかわらず落下孔21dの真下に位置されないように、かつ、後述する第3ロッド36と交叉しないようになっている。
【0075】
また、図4に示すように、挿通孔34aから上方に突出する端部95と第1通孔38aから上方に突出する端部(図示せず)には、第2ロッド35を径方向に貫通するピン96がそれぞれ設けられており、第2ロッド35が挿通孔34a及び第1通孔38aから抜けないようになっている。
【0076】
第3ロッド36は、クランク38と右シャッタ40の間に略水平に配置されており、両端をそれぞれ上方に向けて略直角に折り曲げられている。第3ロッド36の中間は略一直線状に延びている。また、挿通孔42aから上方に突出する端部(図示せず)と第2通孔38bから上方に突出する端部(図示せず)には、第3ロッド36を径方向に貫通するピン(図示せず)がそれぞれ設けられており、第3ロッド36が挿通孔42a及び第2通孔38bから抜けないようになっている。
【0077】
散布羽根3は、遠心力で肥料を左右前方へ撒くためのものであり、図2に示すように、落下孔21dに対してその中心を前方にオフセットされて設けられ、マイターギヤボックス59から回転動力を伝達されるようになっている。
【0078】
また、図10、図11に示すように、散布羽根3は、マイターギヤボックス59の第3出力軸61に固定される円板62と、円板62上に放射状に複数枚配置され径方向中心側の一点を第2ボルト66で回動自在に支承される羽根体63と、円板62の下方に重ね合わされ羽根体63の取付角度を調節するための調節板(調節手段)64とからなる。
【0079】
また、散布羽根3は、円板62、羽根体63及び調節板64に羽根体63の向きを調節自在に変える羽根角調節機能を有し、後述する所定のボルトを緩めて調節板64を第3出力軸61回りに回動させることにより、羽根体63の先端の向き(水平面での取付角度)を調節自在に変えられるようになっている。
【0080】
円板62は、中心にマイターギヤボックス59の第3出力軸61を挿入するためのボス62aを有し、ボス62aには径方向に貫通する通孔62bが穿設されている。そして、第3出力軸61の先端近傍にも径方向に貫通する通孔61aが穿設されており、ボス62aの通孔62bと第3出力軸61の通孔61aを合わせて軸65を挿通することでボス62aを第3出力軸61に固定するようになっている。
【0081】
また、円板62の中心近傍には、ボルト孔62cが複数穿設されており、羽根体63と共に第2ボルト66が挿通されるようになっている。
【0082】
円板62のボルト孔62cの外周側には、円板62の径方向に長い第1長孔62dが穿設されている。
【0083】
そして円板62のさらに外周側には、ボス62aを中心として弧の形状を有する第2長孔62eが形成されている。第2長穴62eは、長手方向左右両側の縁に左右対称な鋸状の複数の段を有する。
【0084】
調節板64は円形の板に外周方向へ向って突出する突部64aを形成してなるものであり、中心には第3出力軸61を遊嵌する遊嵌孔64bを有する。調節板64の中心近傍には、円板62のボルト穴62cに取り付けられる第2ボルト66とナット66aを避けるための4つの逃げ穴64dが遊嵌孔64bを囲むように形成されている。
【0085】
また、調節板64の外周端近傍には、ボルト孔62cを仮想中心とする円弧状の第3長孔64eが穿設されている。第3長孔64eは、一端から他端へかけてのボス62aからの距離が徐々に変わるように形成されている。
【0086】
突部64aは、円板62の径方向外方へ突出するように形成されており、突部64aの根元近傍には、ボルト孔64fが穿設されている。
【0087】
羽根体63は、平面視略三角形の形状を呈し、2辺が円板62の中心から径方向外方へ向うように形成されている。円板62の中心から径方向外方へ向う一方の辺は、上方へ湾曲して折り返される湾曲部63aが形成されており、他方の辺より長く形成されており、他方の辺には、羽根体63を係止するための2つのボルト孔63b,63cが穿設されている。
【0088】
そして、羽根体63の湾曲部63a近傍に位置するボルト孔63bと円板62のボルト孔62cには第2ボルト66が挿通され、羽根体63と円板62は、第2ボルト66を中心として羽根体63が円板62に摺動可能となるようにナット66aで締め付けられている。
【0089】
羽根体63の他方のボルト孔63cは、円板62の第1長孔62dと調節板64の第3長孔64eに重ね合っており、重なり合ったボルト孔63cと第1長孔62dと第3長孔64eには、第3ボルト67が挿通されている。第3ボルト67の先端には円板62に対して羽根体63と調節板64が摺動可能なようにナット67aが締め付けられている。
【0090】
そして、円板62の第2長穴62eと調節板64の突部64aのボルト孔64fに角根丸頭ボルト68が挿通され、ナット68aで固定されている。
【0091】
次に作用を述べる。
【0092】
肥料を混合し、混合した肥料を散布するとき、肥料を散布する圃場まで肥料散布機1を移動し、原動機5を停止させる。散布孔板27からピン30を抜き取り、散布する肥料に合わせていずれかの散布孔28,29を選び、落下孔21dの位置に合わせる。
【0093】
散布孔28,29の選択は、主に肥料の繊維質の長さと固体容積(固さ)を基準に行う。
【0094】
散布する肥料が長い繊維質を多く含んでいたり、固体容積が大きい場合は、図7に示すように、散布孔板27の通孔27bを選択してピン30で係止する。このことにより、比較的大きな開口の第1散布孔28が落下孔21dに合わされる。
【0095】
散布する肥料が短い繊維質を多く含んでいたり、固体容積が比較的小さな場合は、図8に示すように、散布孔板27の通孔27cを選択してピン30で係止する。このことにより、第1散布孔28の半分と、比較的小さな開口の第2散布孔29の一部が落下孔21dに合わされる。
【0096】
散布する肥料が細い粒状であったり粉状の場合は、図9に示すように、散布孔板27の通孔27dを選択してピン30で係止する。このことにより、比較的小さな開口の第2散布孔29が落下孔21dに合わされる。
【0097】
左右のシャッタ32,40が閉塞されていることを確認し、ホッパ13のカバー88を開く。複数種類の肥料をその混合比に応じた量だけホッパ13内に投入し、カバー88を閉じる。
【0098】
そして、原動機5からミッション8及びベベルギヤボックス69へ動力が伝達されていないことを確認し、原動機5を始動する。その後、原動機5からベベルギヤボックス69へ動力が伝達されるように操縦装置6を操作する。
【0099】
このことにより、ベベルギヤボックス69に伝達された動力は、第5スプロケット70、チェーン71、第6スプロケット72を経てウォームギヤボックス73に伝達され、ウォームギヤボックス73の第4出力軸73a、クラッチ部73bを介してマイターギヤボックス59に伝達され、散布羽根3を回転させる一方、ウォームギヤボックス73の第2出力軸73cから第3スプロケット74、チェーン75を介して第1スプロケット57と第2スプロケット58へ伝達される。このとき、チェーン75は、図2において時計回りの方向へ循環し、第1撹拌オーガ14及び第2撹拌オーガ15も第1図において時計回りの方向に回転する。
【0100】
撹拌オーガ14,15の回転に伴い、ホッパ13の前部にある肥料は、第1左螺旋羽根48と第1右螺旋羽根49に混合されながら落下孔21dの形成されたホッパ13中央へ向けて搬送され、第1搬送棒50aによって第1撹拌オーガ14の径方向外方へ送り出される。ホッパ13前部の中央にて大部分の肥料はそのまま後方へ向けて送り出され、ホッパ13の上部から底壁21へ向けて送られる肥料は、底壁21の頂部21cからホッパ13前方部に向けて突出している受渡し板23により流れ方向を規制され、底壁21へ到達することなくホッパ13の後部へ送られる。
【0101】
一方、ホッパ13後部においては、第2右螺旋羽根52と第2左螺旋羽根53によってホッパ13中央にある肥料がホッパ13両側へ向けて送られており、ホッパ13中央にホッパ13前部から搬送されてくる肥料を受け入れる受け入れ領域が成形されている。
【0102】
ホッパ13後部に搬送された肥料は、第2撹拌オーガ15により混合されながら左右の側壁19,20へ向けて搬送される。
【0103】
左右の側壁19,20へ向けて搬送された肥料は、左右の側壁19,20近傍で第2回転軸51の端部に設けられた左逆送リボン羽根82と右逆送リボン羽根83によって流れの勢いを弱められる。このため、両側壁19,20に過大な搬送圧力をかけることがない。
【0104】
ホッパ13の前部では第1撹拌オーガ14の回転により肥料が左右側壁19,20から中心へ向けて送られており、第1撹拌オーガ14の両端近傍にホッパ13後部から搬送されてくる肥料の受け入れ領域が形成されている。このため、ホッパ13後部で第2撹拌オーガ15の中心近傍から両側壁19,20の方向へ送られた肥料は第2搬送棒50bにによって第2撹拌オーガ15の径方向外方へ送り出され、壁づたいに円滑にホッパ13の前部へ送られる。
【0105】
そして、ホッパ13内の肥料は第1撹拌オーガ14と第2撹拌オーガ15によって撹拌されながらホッパ13の前部から後部へ送られ、さらにホッパ13の前部へと円滑に循環するので、ホッパ13内に投入された複数種類の肥料は短時間で均一に混合されることとなる。
【0106】
このようにして肥料が均一に混合されたことを確認したら、左右のシャッタ32,40の操作レバー45を前方に押し、操縦装置6を操作してクローラ12を走行させる。原動機5の動力は、ミッション8を経て駆動輪9に伝達される。
【0107】
操作レバー45の押し具合により操作レバー45に連動するシャッタ32,40を操作レバー45の移動量に相応して左右に移動させることができ、シャッタ32,40を任意の開き量に調節でき、肥料の散布量を自在に調節できる。
【0108】
このことにより、ホッパ13内の肥料は、落下孔21dと落下孔21dの下方に配置される第1散布孔28、第2散布孔29を経て散布羽根3の羽根体63上に落下し、羽根体63の湾曲部63aに案内されながら放擲される。
【0109】
散布する肥料の含水率、あるいは混合肥料の比重により羽根体63からの放擲方向が左右いずれかに偏る場合は、円板62と調節板64とを固定している角根丸頭ボルト68を取り外し、円板62に対して調節板64を反時計方向あるいは時計方向に回動する。羽根体63が第2ボルト66を中心に反時計方向あるいは時計方向に回動し、羽根体63の向きを調節できる。
【0110】
所望する羽根体63の位置を選択したら第2ボルト66とナット66aで円板62と調節板64を締め付けて固定する。このことにより、肥料の飛ぶ方向が変わり進行方向に対し左右略対称に散布することができる。
【0111】
また、進行方向の左右どちらかに偏位して散布したい場合も羽根体63の取付位置を調節することで所望方向への散布が可能になる。
【0112】
例えば、図11に実線で示す羽根体63の取り付け位置では右側に変位して散布することができ、一点鎖線で示される羽根体63の取り付け位置では左側に変位して散布することができる。
【0113】
肥料散布によりホッパ13内の肥料残量が少なくなると、肥料が頂部21cを越えてホッパ13前部から後部へ移動することがなくなり、肥料は第2撹拌オーガ15によって左右側壁19,20へ向けて送られる。左右側壁19,20近傍に送られた肥料は、底壁21と摺接する弾性板87により頂部21cを越えてホッパ13前部へと送られ、底壁21に残されることはない。
【0114】
ホッパ13前部に送られた肥料は、第1撹拌オーガ14により第1撹拌オーガ14の中心近傍に集められ、底壁21に残留されることなく落下孔21dに向けて搬送される。
【0115】
なお、操作ロッド81を操作するとウォームギヤボックス73からマイターギヤボックス59へ動力を接続したり切断できる。
【0116】
このように、ホッパ13に撹拌オーガ14,15を平行に設け、第2撹拌オーガ15で肥料をオーガ中心から両端に移送するように形成し、第1撹拌オーガで肥料をオーガ中心に寄せるように形成したので肥料を円滑に、かつ短時間で混合することができる。
【0117】
また、第1撹拌オーガ14の中心直下に落下孔21dを形成したため、肥料を連続して散布羽根3へ落下させることができ、均一に散布することができる。
【0118】
第2撹拌オーガ15を第2回転軸51にリボン状の第2右螺旋羽根52と第2左螺旋羽根53を設けて形成するものとし、第2右螺旋羽根52と第2左螺旋羽根53を第2回転軸51の中心を境に反対向きに捩じれるものとしたため、肥料を撹拌しながら移送することができる。
【0119】
そして、第2撹拌オーガ15の両端近傍に逆送リボン羽根82,83を設けるため、肥料の流れによって両側壁19,20に過大な搬送圧力が加わるのを防ぐことができ、ホッパ13の構造を簡素なものにできる。
【0120】
第1撹拌オーガ14の中心近傍に第1搬送棒50aを設け、第2撹拌オーガ15の両端近傍に第2搬送棒50bを設けたため、ホッパ13内の肥料を前後方向に円滑に移動させることができる。
【0121】
また、第2撹拌オーガ15の両端近傍に底壁21に摺接する弾性板27を設けたため、ホッパ13後部の肥料を残すことなくホッパ13前部に送ることができ、ホッパ13内の全ての肥料を散布できる。
【0122】
ホッパ13の底面に第1撹拌オーガ14の外周軌跡に沿って湾曲する第1凹部21aを形成すると共に、第2撹拌オーガ15の外周軌跡に沿って湾曲する第2凹部21bを形成したため、肥料を効率よく確実に搬送することができ、ホッパ13内に肥料を残すことなく搬送できる。
【0123】
第1凹部21aと第2凹部21bの間に形成される山形の頂部21cに受渡し板23を設けたため、ホッパ13前部から後部へ円滑に肥料を搬送できる。
【0124】
また、落下孔21dに落下孔21dの中央を境に開閉する両開きのシャッタ32,40を設けたため、常に肥料を散布羽根3の所定の位置に落下させることができ、散布量を調節しても散布方向を常に一定に保つことができる。
【0125】
落下孔21dに、開口面積の異なる複数の散布孔28,29を有する散布孔板27をスライド可能に設けるため、肥料の性質に応じて落下孔21dの開口を適宜絞ることができ、多様な肥料を散布することができる。
【0126】
そして、散布羽根3を落下孔21dに対してその中心を前方にオフセットして配置したため、肥料を確実に羽根体63上に落下させることができ、安定した肥料の散布を行うことができる。
【0127】
さらに、調節板64で羽根体63の先端側を支持するボルト67を一括してスライド移動させるものとしたため、容易に羽根体63の向きを変えることができ、肥料の散布方向を変えることができる。
【0128】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、次のような優れた効果を奏する。
【0129】
(1)肥料を円滑に、短時間で混合することができる。
【0130】
(2)肥料を均一に散布することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適実施の形態を示す肥料散布機の側面図である。
【図2】図1の部分断面図である。
【図3】図1の平面図である。
【図4】肥料散布機の要部拡大図である。
【図5】図4のV −V 線矢視図である。
【図6】図4のV −V 線矢視図である。
【図7】図6からシャッタと一方の案内部材を取り除いた分解図である。
【図8】図6からシャッタと一方の案内部材を取り除いた分解図である。
【図9】図6からシャッタと一方の案内部材を取り除いた分解図である。
【図10】図1の要部拡大図である。
【図11】図10の平面図である。
【図12】従来の肥料散布機の側面図である。
【図13】従来の肥料散布機の側面図である。
【符号の説明】
1 肥料散布機
13 ホッパ
14 第1撹拌オーガ
15 第2撹拌オーガ
21 底壁(底面)
21a 第1凹部
21b 第2凹部
21c 頂部
21d 落下孔
23 受渡し板
27 散布孔板
28 第1散布孔(散布孔)
29 第2散布孔(散布孔)
32 左シャッタ(シャッタ)
40 右シャッタ(シャッタ)
50a 第1搬送棒(第1搬送部材)
50b 第2搬送棒(第1搬送部材)
51 第2回転軸(軸)
52 第2右螺旋羽根(ねじ羽根)
53 第2左螺旋羽根(ねじ羽根)
82 左逆送リボン羽根(逆送リボン羽根)
83 右逆送リボン羽根(逆送リボン羽根)

Claims (10)

  1. ホッパ内の肥料を、その底面に形成した落下孔を通して散布する肥料散布機において、上記ホッパに平行にオーガを設け、その一方の第2撹拌オーガで肥料をオーガ中心から両端に移送するように、他方の第1撹拌オーガで肥料を両端から中央に寄せるように形成し、かつその第1撹拌オーガの中央底部のホッパに落下孔を形成したことを特徴とする肥料散布機。
  2. 上記第2撹拌オーガが、軸にリボン状のねじ羽根を設けて形成され、そのリボン状のねじ羽根が第2撹拌オーガの中心を境に反対向きの螺旋状に形成され、さらに、両端近傍にリボン状のねじ羽根を反対方向に捩じった逆送リボン羽根を形成する請求項1に記載の肥料散布機。
  3. 上記第1撹拌オーガの中心近傍に肥料を第1撹拌オーガの径方向外方へ送る第1搬送部材を設け、上記第2撹拌オーガの両端近傍に肥料を第2撹拌オーガの径方向外方へ送る第2搬送部材を設けた請求項1又は2に記載の肥料散布機。
  4. 上記ホッパの底面に上記第1撹拌オーガの外周軌跡に沿って湾曲する樋状の第1凹部を形成すると共に、上記第2撹拌オーガの外周軌跡に沿って湾曲する樋状の第2凹部を形成した請求項1、2又は3に記載の肥料散布機。
  5. 上記第1凹部と第2凹部との間に形成される山形の頂部に、上記第1搬送部材で第1凹部へ向けて送られる肥料を第2凹部へ案内する受渡し板を第1撹拌オーガ側に突出させて設けた請求項4に記載の肥料散布機。
  6. 上記落下孔に落下孔の中央を境に開閉する両開きのシャッタを設けた請求項1、2、3、4又は5に記載の肥料散布機。
  7. 上記落下孔に、開口面積の異なる複数の散布孔を有する散布孔板をスライド可能に設けた請求項1、2、3、4、5又は6に記載の肥料散布機。
  8. 上記落下孔の下方に、落下孔から落下した肥料を遠心力で散布する散布羽根を水平回転自在に設けた請求項1、2、3、4、5、6又は7に記載の肥料散布機。
  9. 散布羽根が、略放射状に複数枚の羽根体が円板に取り付けられ、かつ羽根体の水平面での取付角度が自在に調整する調節手段を有する請求項8に記載の肥料散布機。
  10. 散布羽根は落下孔に対してその中心が前方にオフセットされて設けられる請求項8又は9に記載の肥料散布機。
JP26883997A 1997-10-01 1997-10-01 肥料散布機 Expired - Fee Related JP3853040B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26883997A JP3853040B2 (ja) 1997-10-01 1997-10-01 肥料散布機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26883997A JP3853040B2 (ja) 1997-10-01 1997-10-01 肥料散布機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11103627A JPH11103627A (ja) 1999-04-20
JP3853040B2 true JP3853040B2 (ja) 2006-12-06

Family

ID=17463989

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26883997A Expired - Fee Related JP3853040B2 (ja) 1997-10-01 1997-10-01 肥料散布機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3853040B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4674350B2 (ja) * 2005-01-11 2011-04-20 株式会社ササキコーポレーション 畝立て同時局所混合施用機
AU2019201026A1 (en) * 2018-03-01 2019-09-19 Jay-Lor International Inc. Horizontal mixer with stacked augers
JP7246061B2 (ja) * 2018-09-19 2023-03-27 株式会社タイショー 散布装置
KR102631842B1 (ko) * 2021-04-19 2024-01-30 이세훈 비료 살포기

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11103627A (ja) 1999-04-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4674350B2 (ja) 畝立て同時局所混合施用機
CA2181969C (en) Asphalt paver with remixing conveyor system
KR100925899B1 (ko) 이중셔터와 이를 사용하는 비료 살포 조절장치
JP3853040B2 (ja) 肥料散布機
EP0779027B1 (en) A device and a method for mixing fodder
EP0907408B1 (en) Mixer vehicle
US5630665A (en) Feed mixer apparatus
DE3826321C2 (ja)
KR20080003774U (ko) 퇴비 살포기
JP7045667B2 (ja) 肥料散布機
JP3978651B2 (ja) 肥料散布機
JP3705908B2 (ja) 肥料散布機
EP0438823A1 (en) Device and method for spreading granular or powdered material
JP3705876B2 (ja) 肥料散布機
JP3922578B2 (ja) 堆肥散布機の堆肥供給ホッパー
CN220235427U (zh) 一种农业施肥装置
KR101749182B1 (ko) 살포 위치 조절이 가능한 퇴비 살포기
JP3910715B2 (ja) 対向回転円板式の肥料散布機
JP2023158815A (ja) 散布装置
JP4106464B2 (ja) 肥料散布機
JP3598512B2 (ja) マニュアスプレッダ
RU2118083C1 (ru) Кормораздатчик-смеситель
KR900008048Y1 (ko) 경운기의 동력을 이용하는 사료배합 및 공급장치
JP4423580B2 (ja) 積込散布兼用マニュアスプレッダー
PL117010B1 (en) Apparatus for taking away the silo content from the top of silo

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040906

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060804

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060822

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060905

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090915

Year of fee payment: 3

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090915

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100915

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110915

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110915

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120915

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120915

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130915

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees