JP3705876B2 - 肥料散布機 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、粉状または粒状の肥料を圃場に散布する肥料散布機についての改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
上述の肥料散布機には、図1および図2に示している形態のものと、図3および図4に示している形態のものとが、従来から知られている。
【0003】
前者の図1および図2に示す肥料散布機は、支持機枠1の上に、軸線方向を上下方向とした大径のドラム状に形成した肥料ホッパー2を装架し、それの内腔に、軸心部位に設けた駆動軸26を中心として回動する撹拌装置6を装架して、肥料ホッパー2内腔を肥料混合室4に形成し、その肥料ホッパー2の底板2aの、前記撹拌装置6の回転中心から放射方向の一側に偏位した部位に、シャッター10により開度が調節される繰出口9を開設し、それの下面側に、軸方向を上下方向とした小径のドラム状に成形した筒壁13と底板16とで形成される拡散室14を接続させて装設し、その拡散室14内には、上下方向のアジテータ軸30により回転するアジテータ15を配設し、その拡散室14の底板16には繰出穴19を開設し、その繰出穴19の下方に、前記アジテータ軸30の下端側を共用して回転する円板状の散布板20を配設して、それの上面に散布羽根21を設けて構成してある。
【0004】
そして、これにより、肥料ホッパー2内の肥料が、撹拌装置6により撹拌されて、肥料混合室4の床板4aに設けた繰出口9から、それの下方の拡散室14内にまず繰出され、そこで、アジテータ15により撹拌されて繰出穴19から繰出され、回転する円板状の散布板20の上面に落ち、その散布板20上の散布羽根21により振り出されて散布されるようにしてある。
【0005】
また、後者の図3および図4に示す形態の肥料散布機は、ブロードキャスターと呼ばれているもので、支持機枠1の上面に漏斗状に形成した肥料タンク3を装架して、それの内腔の底部に、支持機枠1の下部に装設せるギヤボックス29から立上げたアジテータ軸30の上端側を突入させて、それの上端部に、アジテータ15を、肥料タンク3内の底部において回転するように組付け、肥料タンク3の底板に、前記アジテータ軸30を対称軸として左右に一対に対称するよう弧状の繰出穴19a・19aを開設し、それらの下面に、スライド自在のシャッター10を設け、一対の弧状の繰出穴19a・19aの各下方に、各別の右散布板軸31a・左散布板軸31bにより回転する円板状の散布板20・20を、左右に一対に対称するように配設して、それら散布板20・20の各上面に、散布羽根21…を取付け、右散布板軸31a・左散布板軸31bを、図4にて太線の矢印で示す如く、対向回転するよう駆動する構成のものである。
【0006】
そして、これにより、肥料タンク3の底板の一対の繰出穴19a・19aから繰出される肥料が、一対の散布板20・20の上面に落下し、散布羽根21・21により、図4にてθ1・θ2に示す散布角度に散布されていくようにしてある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従前の肥料散布機は、図1および図2に示している肥料等を混合して散布する肥料散布機にあっては、肥料混合室4で混合された肥料5が、撹拌装置6の先端に固定された拡散翼7により、肥料ホッパー2の底板2aに、撹拌装置6の駆動軸26に対し一側に偏位させて設けた繰出口9まで搬送されて、その下方の拡散室14内へ落下し、そこで回転するアジテータ15により拡散されて、拡散室14の底板16に開設してある繰出穴19を経て、円板状の散布板20上に落下する。
【0008】
散布板20は、トラクタまたは汎用動用源等の動力が、入力軸24より取入れギヤケース25内の動力伝達機構を介し、動力伝達軸27を経て、散布板20駆動用のギヤケース28内の動力伝達機構を介しアジテータ軸30に伝達されることで、そのアジテータ軸30により回転して、落下してくる肥料を、散布板20の遠心力および散布板20の上面に固定された散布羽根21の回転反力により、図2の平面視におけるθ1の如き散布角度にて散布されるようになる。
【0009】
しかしながら、同一比重、同一粒径で性状を同じにする肥料5においては、その散布角度θ1は、繰出穴19の大きさ形状および底板16上における開口位置と散布板20の直径およびそれの回転数と散布羽根21の大きさ形状および散布板20に対する固定位置およびその枚数により決定されるものであり、図1の構成の如く散布板20が一つの場合においては、θ1以上の散布角度の広がりをもつものではなく、またその散布作業においては、肥料5の散布量の分布を測定すると図5の如く散布中心付近において最大散布量を示し、散布巾eの最大値付近に近づくに従い暫時減少するものである。
【0010】
散布幅eは、同一構成の混合散布機においては、その散布角度θ1と散布板20の地上高により決定されるものであり、これ以上の散布幅を求められても容易に対応できないという問題がある。
【0011】
また、後者の図3および図4に示す形態の肥料散布機においては、その平面視図4において、機体中心線cより等間隔距離dをとった位置に、左右一対に散布板20・20が配設されることにより、散布角度θおよび散布幅eを広げ得るようにはなるが、小径に絞られた肥料タンク3の底板に、一対に対向させて設ける繰出口19a・19aが、互いに近接して位置していることで、これらの下方に一対に対向させて配設する散布板20・20に対して、それらの対向側の周縁部位に肥料を繰出すことになって、それらによる肥料の散布角度が図4にあるようにそれほど拡がらない問題があり、しかも、肥料の混合機能を有しないという問題がある。
【0012】
また、肥料の混合機能を持つ図1および図2に示す形態の肥料散布機に、図3および図4の肥料散布機にある一対の散布板20・20を用いる手段を組合わせることで、散布角度を拡げるようにはなるが、この肥料の混合機能を持つ図1・図2の肥料散布機は、肥料ホッパー2の底面に設けた繰出口9の下方に、小径の筒壁13よりなる拡散室14を接続させて設け、この拡散室14の底板16に設ける繰出穴19から散布板20の上面に肥料を繰出す形態としてあるので、散布板20・20を一対に設けるようにしても、図3・図4の肥料散布機と同様に、散布角度はそれほど拡げられないという問題は残る。
【0013】
本発明は、従前の肥料散布機に生じている上述の問題を解決するためになされたものであって、肥料の混合機能を持つ形態の肥料散布機に、それの構成を変更させることなく、一対の散布板を組込んで、散布角度を拡げ得るようにする新たな手段を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
そして、本発明においては、上述の目的を達成するための手段として、軸方向を上下方向とした円筒形または多角筒形に形成した肥料ホッパー2内に、それの軸心部を中心として回転する撹拌装置6を装架し、その肥料ホッパー2の底板2aの周縁部位に、下方に抜ける繰出口9を開設し、それの下方に、小径のドラム状の筒壁13とそれの下面側を塞ぐ底板16とにより形成される拡散室14を接続して設け、その拡散室14内にアジテータ軸30により回転するアジテータ15を配設し、その拡散室14の底板16に繰出穴19a・19aを左右に一対に対向させて開設し、その拡散室14の下方に、上面側に散布羽根21…を装備せる散布板20・20を左右に一対に対向させて軸支し、前記底板16を開設せる一対の繰出穴19a・19aの下面側に、それら繰出穴19a・19aを流過して落下する肥料を前記散布板20・20の略中心部位に向け案内する繰出シュート22・22を装設したことを特徴とする肥料散布機を提起するものである。
【0015】
【作用】
上述の如く構成する本発明による肥料散布機においては、肥料混合室4に投入された複数種の肥料5は、入力軸24からギヤケース25内の伝導機構および撹拌装置6用の駆動軸26を経て伝達される動力により駆動される撹拌装置6によって十分に撹拌混合された後、シャッター10の摺動作動により所定の開度に開放した繰出口9に、撹拌装置6の撹拌翼7によって搬送され、その繰出口9から拡散室14内へ落下し、その拡散室14内で回転するアジテータ15により拡散調量されながらその拡散室14の底板16の周縁部位に、左右に一対に開設した繰出穴19a・19aから落下する。
【0016】
この繰出穴19a・19aから落下する肥料5は、下方に左右に一対に配設された散布板20・20の中心部に向けて任意の角度θ3に傾斜させたシュート22の上面に接触案内されて、右散布板軸31aおよび左散布板軸31bにより図10において太線の矢印方向にそれぞれ回転中の散布板20・20上面の散布羽根21・21の基端部位に落下する。
【0017】
そして、この散布板20・20の上面に連続落下した肥料5は、落下位置が散布板20・20の中心部位に寄っていることで、散布板20・20の遠心摩擦力と散布羽根21・21の回転反力により振り出されるときに与えられる運動量が大きく、図11中のθ4の散布角度をもって散布されるようになる。
【0018】
比較散布において同一比重、同一粒径、同一性状の混合された肥料5の散布角度は散布部を構成する機体部位が同一条件であるならば、図2におけるθ1として決定されるため、散布角度θ4は、図9の如く左右の散布板20より散布される肥料5の散布角度はθ1となるため、この構成における全体の散布角度θ4は、θ1の2倍角度から重複角度θ2を差し引いたものとなる。
【0019】
従って、散布時における重複角度θ2を適切にして十分となるよう底板16に開設されたる繰出穴19a・19aの位置および繰出シュート22・22の形状・角度を選定することにより、その混合散布された肥料5の散布時の分布は、図6および図7の如く改善されることとなり、またその散布幅においても散布作業時の散布板20・20の地上高さを同一とするならば、図1および図2の肥料散布機による図5の散布幅eよりも、図6および図7における散布幅fもしくは散布幅gのように拡大改善することができる。
【0020】
【実施例】
次に実施例を図面に従い詳述する。なお、図面符号は、従前手段のものと同効の構成部材については、同一の符号を用いるものとする。
【0021】
図8は本発明を実施せる肥料散布機の縦断正面図、図9は同上肥料散布機の要部の横断平面図で、同図において、1は支持機枠、2は軸方向を上下方向とした円形または多角形断面をもつ形状に形成した肥料ホッパー、4は前記肥料ホッパー2の内壁面と底板2aで形成される肥料混合室、6はその肥料混合室4内に駆動軸26により回転するよう設けた撹拌装置、7は前記撹拌装置6の回転中心より外周方向にのびた複数本のアームの先端部に設けた撹拌翼、8は撹拌装置6の駆動軸26を囲うよう肥料ホッパー2内の軸芯部位に立設した支柱、5は肥料ホッパー3内へ投入された肥料、9は肥料ホッパー2の底板2aの周縁部に開設した繰出口を示している。
【0022】
前記繰出口9は、図9に示す如く撹拌装置6の回転中心より肥料ホッパー2の周壁方向へ一定の距離aを隔てた位置において肥料ホッパー2の底板2aに開設してある。
【0023】
10は前記繰出口9の開度を開閉調節するシャッターで、肥料ホッパー2の底板2aの下面とその下方のシャッターガイド12とにより図8において二重線の矢印の方向に摺動案内され、繰出口9を開閉する。
【0024】
14は前記繰出口9の下方に接続させて設けた拡散室で、小径の円筒形状に形成した筒壁13と底板16とにより形成している。
【0025】
15は、前記拡散室14内に配設したアジテータで、支持機枠1の底部に支架せるギヤボックス29から立ち上げたアジテータ軸30の上端部に、装脱自在に嵌装されて、抜き差し自在のロックピン32により固定されている。19a・19aは拡散室14の底板16に開設した繰出穴で、機体の左右の中心線cの対称位置に同一形状寸法で開けらている。
【0026】
20・20は、前記一対の繰出口19a・19aの各下方に配設した円板状の散布板で、右散布板軸31aおよび左散布板軸31bにそれぞれ装着されていて、前記機体中心線cに対し、図9にあるよう等間隔距離d・dをとり、撹拌装置6の駆動軸26に対し同一距離aを隔てた対称位置に配設されてあり、それらの回転方向は、図9中の矢印の如く対称方向を向いている。また、この一対の散布板20・20はいずれのものも拡散室14の底板16から下方へ同一距離bを隔てた位置にある(図8)。21・21…は前記散布板20・20の各上面に設けた散布羽根で、各散布板20・20の上面に、右散布板軸31aおよび左散布板軸31bのそれぞれの軸芯を回転対称点とし複数枚配位固定されている。
【0027】
22・22は、前記拡散室14の底板16に左右に一対に対称させて開設した繰出穴19a・19aから落下する肥料5を誘導案内する繰出シュートで、前記底板16の下面側で前述の繰出穴19a・19aの下方に位置する部位に、その繰出穴19a・19aから落下してくる肥料5を、左右の散布板20・20の上面の、略中央部位に向けて案内すべく任意の傾斜角度θ3に折り曲げられている。
【0028】
24はトラクタおよび汎用動力源から動力を取入れる入力軸で、取入れた動力は、減速ギヤケース25内の伝達機構を介し、撹拌装置6の駆動軸26と動力伝達軸27とに伝達され、その伝達軸27から散布板駆動用のギヤケース29内の伝導機構を経てアジテータ軸30および右散布板軸31aおよび左散布板軸31bにそれぞれ伝達される構成となっている。
【0029】
33は、飛散防止板で、左右に一対に並列する散布板20・20と撹拌装置6の駆動軸26との間において機体を左右に横切るように支持機枠1に固定装設してある。
【0030】
34は、拡散室14内に設置された底板16および繰出シュート22の回り止め突起を示している。
【0031】
次に図12は、前述の図8乃至び図11に示す肥料散布機において、それから繰出シュート22を取り外した状態の要部の縦断正面図であり、図13はその平面視図を示している。
【0032】
この状態においては、拡散室14内に落下してくる肥料5は、アジテータ軸30に装着されたアジテータ15の回転により拡散調量されながら、底板16の左右の繰出穴19aを経由し、直接回転中の散布板20上へ落下する。
【0033】
このとき、落下する肥料は、機体構成寸法上、左右の散布板20・20の上面に対して、それの上面に設けた散布羽根21・21の外周部に近い位置に落下するため、肥料5の散布板20上での落下位置から散布板20上から放てきされるまでの時間が短くなり、結果として肥料5の散布角度θ5は、繰出シュート22を装備した場合の散布角度θ4より狭くなり、散布幅も狭くなる。従って、この繰出シュート22の装脱により、散布角度および散布幅が拡縮調整されるようになる。
【0034】
一方肥料等の混合機能を具備する肥料散布機においては、それの混合機能ゆえに、散布量として化成肥料のように少量散布を求められる場合と、堆肥のような有機肥料においては、大量散布を求められる場合とがある。これには、図8乃至図10に示す肥料散布機における拡散室14の底板16を、図14に示す大量散布用底板17に交換することにより対応できる。図15はその平面視図であり、大量散布用底板17には機体中心線cを対称線とした対称位置に、大径に形成した繰出穴19b・19bが配位開設されている。
【0035】
拡散室14の底板16を、この大径の繰出穴19b・19bを具備する底板17に交換した際、図14および図15に示しているように、繰出シュート22を取り外すと、拡散室14に送り込まれた肥料5は、回転中のアジテータ15により拡散調量され、大量散布用の底板17に開設された大径の左右の繰出穴19b・19bを経由し、左右の散布板20上に落下するが、肥料5の散布量を増加せしめるため、繰出穴19b・19bは、左右ともアジテータ軸30に近い位置まで開口しておくことが必要となり、構成部品の位置関係より、アジテータ軸30に近い繰出穴19b・19bの位置を経由して落下する肥料5は、散布板20・20上には落下せず、散布板駆動用のギヤケース29の外面を経由し散布圃場に落下する。従って、図14および図15における散布肥料の落下条列hが発生し、条列h内は肥料5の散布量の分布は部分的に高密度となり好ましくない。
【0036】
このとき、この交換した大量散布用の底板17の下面側にそれの大径の繰出穴19b・19bから落下してくる肥料5を、左右の散布板20・20上の適切なる位置まで案内できる繰出シュート23・23を図16および図17に示すように配設した場合においては、大径に形成した左右の繰出穴19b・19bのアジテータ軸30に近い部位を経由落下する肥料5においても、繰出シュート23・23に接触案内され、回転中の左右に一対の散布板20・20の上面の軸芯部位に寄せた適切なる位置まで、案内落下するため、図14および図15において示した肥料5の落下条列hは発生せず望ましい散布量の分布を得ることができるようになる。
【0037】
このことから、図18に示している如く、撹拌室14を囲う筒壁13の内壁面には、底板16の周縁部を載架する棚部130を装設するとともに、そこに支承させた底板16の周縁に設けた切欠部160に嵌合してその底板16の回転を阻止する回り止め突起34を設けて、この底板16が筒壁13に対し挿脱自在に組付けられるようにし、かつ、繰出穴19b・19bを大径とした底板17を別に形成し、この底板17が底板16と互換して装架されるようにする。
【0038】
そして、この底板16の下面側には、前記筒壁13の内面側に設けた棚部130に係止される略短冊状の座板22aを別に形成して、前記棚部130に支架し、この座板22aの周縁部に前述の回り止め突起34と嵌合する切欠部220を形成し、左右の側縁部で、前述の底板16に開設した繰出穴19a・19aと重合する部位に、その繰出穴19a・19aから流下する肥料を図10にあるように散布板20・20の中心部に向けて誘導する繰出シュート22・22を、それぞれ座板22aから屈曲させて形成しておく。
【0039】
そしてまた、前述の大径の繰出穴19b・19bを設けた別の底板17の下面側に配設するための座板23aを別に形成しておいて、それの周縁部に前述の回り止め突起34と嵌合する切欠部230を形成し、左右の側縁部に、前述の底板17に開設した大径の繰出穴19b・19bを流過して落下する肥料を、散布板20・20の各上面の中央部位に向けて、図16にあるよう誘導する繰出シュート23・23を設けておき、これにより、底板16を底板17に交換するときに、それらに開設してある繰出穴19a・19aおよび繰出穴19b・19bから流過する肥料を誘導させる繰出シュート22・22および繰出シュート23・23を一緒に交換し得るようにしてある。
【0040】
また、この底板16と底板17との互換を、それらに繰出シュート22・22および繰出シュート23・23を組合わせた状態として行なう作業が、容易に行なえるようにするために、拡散室14内に配設するアジテータ15を、アジテータ軸30の上端部に対し装脱自在に嵌合し、嵌合した状態において、ノックピン32を、アジテータ15のボス部とアジテータ軸30とに串通させて、嵌合状態に保持せしめておけば、このノックピン32を抜いてアジテータ15を外すことで、繰出シュート22・22および繰出シュート23・23を組合わせた状態での底板16と底板17との交換が、肥料ホッパー2の底板2aに開設してある繰出口9を介して行なえるようになる。
【0041】
次に、図19および図20は別の実施例を示している。この例は、底板16と繰出シュート22との上下方向における間に、底板16の左半側に設けた繰出口19aの開度を制御する左分割シャッター35と底板16の右半側に設けた繰出口19aの開度を制御する右分割シャッター36とが、それぞれ独立して作動するように設けている例である。左右の分割シャッター35および36は、それぞれ、図19にあるように略扇形に形成してあって、それの要部分が拡散室14の筒壁13に設けた支点ピン38・38により、その支点ピン38を回転中心とし回動自由に軸支されている。
【0042】
そして、左右の分割シャッター35・36は、それらの支点ピン38・38を越した外端側に、それぞれ独立して操作できる開閉ロッド37・37が連繋していて、それら開閉ロッド37・37を、図20において矢印の方向に操作することにより、左分割シャッター35および右分割シャッター36が、それぞれ支点ピン38・38を回転中心として回動するようにしてある。
【0043】
このため、左分割シャッター35および右分割シャッター36を、図20の如く同時に同じ開度開いた場合、肥料5は図中のθ7の散布角度をもち散布されるが、開閉ロッド37により右分割シャッター36のみ繰出穴19aが閉じるまで、図中の位置iより位置jに動かしたときには、肥料5の散布角度は左側の散布板20のみにより散布されるθ8の散布角度となる。このことは、機体中心線cに対し左片側方向のみの散布を可能ならしめることとなる。また、右片側方向のみの散布においても同様である。以上のことにより本構成は左右全面散布も可能でありながら、左片側および右片側方向のみの散布もできる構成のものとなる。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明においては、内部に撹拌装置6を設けてその内腔を肥料混合室4に形成した肥料ホッパー6の底板2aの周縁部位に、下方に抜ける繰出口19を開設して、それの下方に、筒壁13とそれの下面側を塞ぐ底板16とよりなる小径のドラム状の拡散室14を接続させて設け、その拡散室14の底板16に開設する繰出穴19から繰出される肥料5を、拡散室14の下方に配設する円板状の散布板20により振り出して散布する形態の肥料散布機を用い、それの肥料ホッパー2の底板2aの下面に接続して設けられる拡散室14の底板16に、左右に一対に対向させて繰出穴19a・19aを開設して、この拡散室14の下方に、上面側に散布羽根21…を具備する円板状の散布板20・20を、左右に一対に対向させて軸支し、前記拡散室14の底板16に開設せる一対の繰出穴19a・19aの下面側に、それら繰出穴19a・19aを流過して落下する肥料を前記左右に一対の散布板20・20の略中心部位に向けて案内する繰出シュート22・22を装設しているのだから、肥料ホッパー2内で撹拌装置6により混合された肥料5が、小径の拡散室14を経て、それの底板16に開設した一対の繰出穴19a・19aを流過して、機枠1の底部に左右に一対に軸架した散布板20・20の上面に落下していくときに、繰出シュート22・22によって、左右に並列する散布板20・20の中心部位に寄せられるように案内されていくので、この一対の散布板20・20による散布角度が大きくなって、散布幅を拡げられるようになる。
【0045】
そして、拡散室14の底板16の下面側に設ける繰出シュート22・22を装脱自在としておくときは、その繰出シュート22・22の装脱により、底板16に設けた一対の繰出穴19a・19aを流過して、一対の散布板20・20の上面に落下していく肥料を、その散布板20・20の上面の周縁部位に落下させる状態と中心部に寄る部位に落下させる状態とに切換えることになって、散布角度・散布幅を、大小に調節できるようになる。
【0046】
そしてまた、拡散室14の底板16およびそれの下面側に設ける繰出シュート22・22を、別の底板17および繰出シュート23・23と互換自在としておくときは、その交換により、少量散布および大量散布を、散布角度と散布幅を拡げた状態で選択できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従前の肥料混合室を具備する形態の肥料散布機の要部の縦断側面図である。
【図2】同上肥料散布機の要部の横断平面図である。
【図3】従前の肥料混合室を具備していない形態の肥料散布機の要部の縦断側面図である。
【図4】同上肥料散布機の要部の横断平面図である。
【図5】従前の肥料散布機による散布量と散布幅を示す図表である。
【図6】本発明を実施せる肥料散布機による改善された散布量の分布状態を示す図表である。
【図7】本発明を実施せる肥料散布機による改善された散布量の別の分布状態を示す図表である。
【図8】本発明を実施せる肥料散布機の要部の縦断側面図である。
【図9】同上肥料散布機の要部の横断平面図である。
【図10】同上肥料散布機の要部の拡大した縦断正面図である。
【図11】同上肥料散布機の要部の拡大した横断平面図である。
【図12】同上肥料散布機の要部の繰出シュートを取り除いた状態の縦断正面図である。
【図13】同上肥料散布機の要部の同上状態の横断平面図である。
【図14】同上肥料散布機の要部の、底板を大径の繰出穴を具備する底板に交換した状態における縦断正面図である。
【図15】同上肥料散布機の要部の同上状態における横断平面図である。
【図16】同上肥料散布機の要部の、繰出シュートを組合わせた状態時の縦断正面図である。
【図17】同上肥料散布機の要部の、同上状態時の横断平面図である。
【図18】同上肥料散布機の要部の分解した斜視図である。
【図19】同上肥料散布機の別の実施例の要部の縦断正面図である。
【図20】同上肥料散布機の同上実施例の要部の横断平面図である。
【符号の説明】
a・b…距離、c…機体中心線、d…等間隔距離、e・f・g…散布幅、h…条列、i・j…位置、1…支持機枠、10…シャッター、12…シャッターガイド、13…筒壁、130…棚部、14…拡散室、15…アジテータ、16・17…底板、160…切欠部、19・19a・19b…繰出穴、2…肥料ホッパー、2a…底板、20…散布板、21…散布羽根、22・23…繰出シュート、22a・23a…座板、220・230…切欠部、24…入力軸、25…ギヤケース、26…駆動軸、27…動力伝達軸、28・29…ギヤボックス、3…肥料タンク、30…アジテータ軸、31a…右散布板軸、31b…左散布板軸、32…ロックピン、33…飛散防止板、34…回り止め突起、35…左分割シャッタ、36…右分割シャッタ、37…開閉ロッド、38…支点ピン、4…肥料混合室、4a…床板、5…肥料、6…撹拌装置、7…拡散翼、8…支柱、9…繰出口。

Claims (2)

  1. 軸方向を上下方向とした円筒形または多角筒形に形成した肥料ホッパー2内に、それの軸心部を中心として回転する撹拌装置6を装架し、その肥料ホッパー2の底板2aの周縁部位に、下方に抜ける繰出口9を開設し、それの下方に、小径のドラム状の筒壁13とそれの下面側を塞ぐ底板16とにより形成される拡散室14を接続して設け、その拡散室14内にアジテータ軸30により回転するアジテータ15を配設し、その拡散室14の底板16に繰出穴19a・19aを左右に一対に対向させて開設し、その拡散室14の下方に、上面側に散布羽根21…を装備せる散布板20・20を左右に一対に対向させて軸支し、前記底板16を開設せる一対の繰出穴19a・19aの下面側に、それら繰出穴19a・19aを流過して落下する肥料を前記散布板20・20の略中心部位に向け案内する繰出シュート22・22を装設したことを特徴とする肥料散布機。
  2. 拡散室14内に配設するアジテータ15を、アジテータ軸30に対し装脱自在に組付け、拡散室14の底板16およびそれの下面側に設ける繰出シュート22・22を、拡散室14の筒壁13に対し、それぞれ独立して脱着および交換が行なえるようにしたことを特徴とする請求項1記載の肥料散布機。
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