JP3852625B2 - 糖転移酵素の活性測定用基質およびその用途 - Google Patents

糖転移酵素の活性測定用基質およびその用途 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は糖転移酵素活性測定において、基質として使用する新規な基質および該基質を利用する糖転移酵素活性測定法ならびにその測定用試薬に関するものである。さらに詳細には、より優れた信号対雑音比および高感度、簡便性を有する糖転移酵素活性測定用基質、該基質を使用する測定法ならびにその測定用試薬組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
α1,2 フコース転移酵素、β1,3 ガラクトース転移酵素、α1,3N- アセチルガラクトース転移酵素、β1,2N- アセチルグルコサミン転移酵素、α2,3N- アセチルノイラミン酸転移酵素、N-アセチルグルコシル転移酵素などの糖転移酵素は、オリゴサッカライド鎖に特定の糖残基を供与体から転移する作用を有する酵素であり、多くの糖複合体 (glycoconjugate) の糖部分の生合成に関与し、近年、多くの糖転移酵素がヒト、ブタ、ウサギなどから分離されてきている。
これまでに、該酵素の活性測定には、該酵素から生成される物質の分離法、例えばイオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過、レクチンアフィニテイクロマトグラフィー、高圧ペーパー電気泳動あるいは抗原抗体結合反応などの方法により測定されてきた。
しかし、これらの方法は供与体である基質として、アイソトープ標識された糖ヌクレオチドを必要として、人体には危険であり、また通常、退屈な長時間を要する操作を伴うものである。
【0003】
そこで、これらの方法を改良するものとして、アミン結合カラムを使用する高速液体クロマトグラフィーで、N-アセチルグルコシル転移酵素の活性を測定する方法が提案されている(Biochem. Cell. Biol., 66,134-1151,1988, FEBS Lett., 181,651-655,1989, Eur. J. Biochem., 181,651-655,1989) 。
また、西河らは、比較的簡単な逆相高速液体クロマトグラフィーで、β-1,4-N- アセチルグルコサミニダーゼ(GnT-III)の酵素生成物を分離して測定する、新しい方法を開発した(Anal. Biochem., 170,349-354,1988, Biochem. Biophys. Res. Commun., 152,107-112,1988)。該方法は基質であるオリゴサッカライド、すなわち、GlcNAcβ1-2Manα1-3(GlcNAcβ1-2Manα1-6)Man β1-4GlcNAc β1-4GlcNAc の還元性末端を 2- アミノピリジンで標識し、蛍光性である物質を作製している。
【0004】
また、長谷らは、糖鎖のピリジルアミノ化を基本とし、ピリジルアミノバイアンテナリー糖鎖を GnT-III受容体基質として使い、ラットの腎臓、腫瘍細胞、アゾ色素で誘導されたヘパトーマに高い活性を見い出している(Biochem., 95,197-203,1984) 。
さらに、同時に糖転移酵素であるN-アセチルグコサミニダーゼ GnT-III、GnT-IV、GnT-V と同様のピリジルアミノ化されたバイアンテナリーを受容体基質として使用し、該酵素の活性測定法を開発している。
これらの測定法は、通常、0.1pmol の反応産物を測定可能であって、アイソトープ標識基質を使う場合の代用に充分、かなっている。
【0005】
また、最近、橋本らは光アフィニテイーラベル法に、アビジン−ビオチン系の適応を試み、ジアジリン誘導体を光反応基とするビオチン一体型ジアジリンを合成し、これをN-アセチルグルコサミン骨格に導入し、β-1, β-4- ガラクト−ス転移酵素 GalT 用光アフィニテイーラベル試薬を合成して、該試薬がガラクトース転移酵素の良好な基質となり、ジアジリン部の分解を生じることを認めている。さらに、この試薬を用いて光アフィニテイーラベルを行うことにより、ビオチンが特異的に導入された(光アフニテイービオチン化)ラベル蛋白質は、化学発光を利用した検出法により、放射性同位元素を用いずに、高感度に検出できることを示している(第17回糖質シンポジウム予講集ペ−ジ181、 1995)。
【0006】
また、糖鎖蛍光標識法は、高感度で再現性が良く、高感度で微量での検出が可能であること、扱いやすく安全であることから、種々の酵素加水分解酵素の活性の検出や糖鎖の同定、構造解析に用いられている。
蛍光標識法の一方法として、前述のように糖鎖の還元末端に2-アミノピリジンを還元アミノ化反応で結合させ、蛍光性である糖鎖誘導体であるピリジルアミノ糖鎖 (PA糖鎖)をつくる反応が使用されている(J. Biochem., 95,197-201,1988)。また、8-アミノナフタレン-1,3,6- トリスルフォン酸(ANTS)で標識することが行われている(J.Biochem., 270,705-713,1990)。
これらの標識した糖基質で酵素活性を測定する場合、供与体基質であれ、受容体基質であれ、酵素反応で生成した物質を高速液体クロマトグラフィーなどで分離して、生成量を測定する必要があり、通常の多くの酵素活性測定のように、直接反応液の生成物を機器によって測定できないため、非常に操作が煩雑で時間がかるのが現状である。
【0007】
蛍光標識した糖基質を用いて、酵素活性を測定する方法として、測定共鳴エネルギー移動法を用いる酵素活性法が開発されている。この方法は二重蛍光プロ−ブを有する基質誘導体を作製し、蛍光エネルギー移動法という活性評価方法の有効性を利用することにより、酵素活性を測定する方法である。蛍光エネルギー移動法という活性評価方法の有効性とは、それぞれエネルギー供与体蛍光団、受容体蛍光団間の共鳴移動法による蛍光特性の消失性フィールドを利用することにより、S/N感度の向上を図ろうとするものである。この原理を利用して、エンド型糖鎖分解酵素を評価する方法が開発されている。例えば、Lee らは糖ペプチドの糖鎖部分とペプチド部位にダンシル基とナフチル基を各々導入して、これを糖ペプチド分解酵素の活性測定に初めて応用し、蛍光プローブ間の距離が20〜90Å程度のあるとき、極めて良好なエネルギー移動を観察できることを示した (Anal. Biochem., 1995, 230, 31-36) 。
【0008】
松岡らはセラミドグリカナーゼ活性の測定に適した二重蛍光誘導体を4-ペンテニルラクトシドから合成している(Tetrahdedron: Asymmetry, 1994,5, 2335-2338, 1994)。この方法では、ガラクトース残基の選択的な修飾により、4',6'-ナフチルメチリデネン誘導体を作製した後、立体選択的に還元開環し、他方、アグリコンは2-アミノエタンチオールのマイケル付加を行ない、末端アミノ基をダンシル化した基質を調製する。この基質はナフチル化基の励起エネルギーによりダンシル基からの蛍光放射が生じ、ナフチル基からの蛍光放射はダンシル基により減衰する性質を有している。しかし、酵素作用を受けて両端の蛍光発色団間の距離が離れるので、ナフチル基の励起によるダンシル基の蛍光放射が弱くなることを利用して、酵素活性を測定できる。
【0009】
また、木村らは環状構造であるシクロデキストリンを出発物質として、アミラ−ゼの基質となりうる直鎖型の蛍光性マルトオリゴ糖誘導体を合成し、蛍光エネルギー移動法を用いて、この誘導体を基質とする酵素活性測定法を開発している(第17回糖質シンポジウム予講集,1995)。
しかしながら、蛍光エネルギー移動法に基づいた酵素測定法としては、エンド型糖鎖分解酵素を評価する方法が開発されているだけで、適切な蛍光標識の基質が合成できないため、蛍光エネルギー移動法に基づいた糖転移酵素の測定法は不可能とされていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的の一つは、糖転移酵素の活性測定に使用する新規な蛍光標識糖受容体および蛍光標識糖供与体を提供することにある。他の目的は、これらの基質を用いて、高感度で簡便にして、かつ、短時間に糖転移酵素活性を測定する方法ならびにその測定用試薬を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記のごとく糖転移酵素を測定する上での問題点を解決するため、種々鋭意検討した結果、糖転移酵素活性測定に適した新規な蛍光標識糖受容体基質および蛍光標識糖供与体基質の合成に成功し、これらの基質を用い、糖転移酵素反応により生成する2種の蛍光団(供与体蛍光団および受容体蛍光団)を有する化合物の蛍光団間の共鳴移動による蛍光特性の変化を利用することにより、上記問題点を解決できることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0012】
すなわち、本発明はオリゴ糖の還元末端にスペーサーを介して蛍光物質を結合した、糖転移酵素反応の糖受容体であることを特徴とするオリゴ糖誘導体である。
【0013】
また、本発明は糖複合体のペプチドあるいは脂質部位のアミノ基に蛍光物質を結合した、糖転移酵素反応の糖受容体であることを特徴とする糖複合体誘導体である。
【0014】
さらに本発明は糖ヌクレオチドの糖質の第1級水酸基に蛍光物質を結合した、糖転移酵素反応の糖供与体であることを特徴とする糖ヌクレオチド誘導体である。
【0015】
本発明はオリゴ糖の反応性の還元末端にスペーサーを介して蛍光物質を結合した、糖転移酵素反応の糖受容体であるオリゴ糖誘導体あるいは糖複合体のペプチドあるいは脂質部位のアミノ基に蛍光物質を結合した、糖転移酵素反応の糖受容体である糖複合体誘導体と、糖ヌクレオチドの糖質の第1級水酸基に蛍光物質を結合した、糖転移酵素反応の糖供与体である糖ヌクレオチド誘導体を基質として、糖転移酵素による反応を行い、生成した 2種の蛍光物質を有する化合物のいずれか一方の蛍光物質を紫外線で励起させ、該励起により放出される蛍光波長により、他方の蛍光物質を励起させ、その蛍光強度を測定することを特徴とする転移酵素活性測定法である。
【0016】
また、本発明はオリゴ糖の反応性の還元末端にスペーサーを介して蛍光物質を結合した、糖転移酵素反応の糖受容体であるオリゴ糖誘導体あるいは糖複合体のペプチドあるいは脂質部位のアミノ基に蛍光物質を結合した、糖転移酵素反応の糖受容体である糖複合体誘導体および糖ヌクレオチドの糖質の第1級水酸基に蛍光物質を結合した、糖転移酵素反応の糖供与体である糖ヌクレオチド誘導体を含有する転移酵素活性測定用試薬である。
【0017】
【発明の実施態様】
本発明の基本的な原理は、共鳴エネルギー移動法を糖転移酵素活性測定に応用することである。つまり、糖転移酵素反応により蛍光物質を結合する糖供与体と別な蛍光物質を結合する糖受容体から生成した反応生成物において、2種の蛍光物質のいずれか一方の蛍光物質を紫外線で励起させ、該励起により放出される蛍光波長により、他方の蛍光物質を励起させ、その蛍光強度を測定することにより、糖転移酵素活性を測定することを特徴とする。
【0018】
一般に、糖転移酵素とは、生体中において、タンパク質、脂質等の物質に単糖を一つ一つ付加して、糖タンパク質、糖脂質、プロテオグルカン等の糖複合体を生成する反応を触媒する。
これらの糖複合体の糖鎖は、構成している単糖の種類も、その糖鎖数も結合の仕方も多種多様であって、何百種類もの糖構造が知られている。
糖タンパク質、糖脂質、プロテオグルカン糖の糖複合体を構成する単糖としては、D-グルコピラノ−ス(Glc) 、D-ガラクトピラノ−ス(Gal) 、D-マンピラノ−ス(Man) 、D-イドピラノ−ス(Ido) 、L-フコピラノ−ス(Fuc) 、D-キシロピラノ−ス(Xyl) 、D-キシロフラノ−ス、D-グルクロン酸(GlcA) 、D-ガラツロン酸(GalA) 、L-イズロン酸(IdoA)、N-アセチル−D-グルコサミン(GlcNAc) 、N-アセチル-D- ガラクトサミン(GalNAc)、N-スルホロ-D- グルコサミン(GlcNS) 、シアル酸(NeuAc) 、myo-イノシト−ル(myo-Ino)などが例示される。
【0019】
糖複合体の糖鎖における単糖間は、α−グリコシドまたはβ−グルコシド結合であって、糖転移酵素の反応により複数の糖のポリマーとなる。しかし、どのような種類の糖がどのような順序で結合するか、あるいは転移酵素反応の糖受容体である糖のどの位置の水酸基に結合するか、さらに結合がα−グリコシド結合であるか、β−グリコシド結合であるかなど、糖転移酵素の如何によって、多様な構造の糖鎖を作り出すことができる。この結果、生体中では同じ単糖構成成分から非常に多くの生成物ができている。
【0020】
例えばグルコ−ス、マンノ−ス、ガラクト−スの三つの糖から糖ポリマーを製造する場合、種々の糖転移酵素により、1000種類以上もの構造のオリゴ糖をつくることが可能である。
【0021】
これらの糖転移酵素による糖鎖の合成には、材料となる活性化された糖(糖供与体)、この糖を受け取る受容体(糖受容体)が必要であり、糖転移酵素は糖供与体の糖を受容体へ位置的に、立体的に、かつ特異性をもって結合させる役割を演じる。
【0022】
この三者(糖供与体、糖受容体、糖転移酵素)の組合わせは、合成する糖鎖によってセットになっており、膨大な数の可能な構造の中の特定のそれぞれの糖の結合に応じたセットが存在する。生体に存在する糖鎖構造の多様性は、転移酵素の働きと適切な糖供与体、糖受容体が利用できるかどうかによって決まる。
【0023】
本発明における糖転移酵素としては、α1,2 フコース転移酵素、α1,3 フコース転移酵素、α1,3/1,4 フコース転移酵素、β1,3 ガラクトース転移酵素、β1,4 ガラクトース転移酵素、α1,3N- アセチルガラクトース転移酵素、β1,3N- アセチルガラクトース転移酵素、β1,4N- アセチルガラクトース転移酵素、β1,2N- アセチルグルコサミン転移酵素、β1,3N- アセチルグルコサミン転移酵素、β1,4N- アセチルグルコサミン転移酵素、β1,6N- アセチルグルコサミン転移酵素、α2,3N- アセチルノイラミン酸転移酵素、α2,6N- アセチルノイラミン酸転移酵素、α2,8N- アセチルノイラミン酸転移酵素などが挙げられる。
これらの転移酵素の中には、同じ糖供与体の糖を受容体へ位置的に、立体的に特異性をもって結合させる酵素でも、隣接する部分の構造 (アクセプター部分の構造) を認識を異にする酵素もある。
これらの糖転移酵素は、哺乳類、植物、酵母、かびなどの微生物に存在し、一般的には糖鎖の合成のため、 150〜200 種類の糖転移酵素が必要と考えられている。近年、特に哺乳類において、このような酵素の正常細胞や腫瘍細胞における個々の糖鎖発現の意義や発現機構の解明を目的とする、組織細胞、血液における酵素活性の測定や種々の酵素の精製や糖鎖合成酵素の遺伝子のクロ−ニング、酵素の大量発現が試みられている。本発明の糖転移酵素活性測定法は、これらの分野において活用される。
【0024】
本発明における糖受容体とは、オリゴ糖(oligosaccharide) の還元末端にスペーサーを介して蛍光物質を結合したオリゴ糖誘導体である(図1参照)。すなわち、糖受容体とは、糖供与体から放射された波長より励起される放射波長を有するエネルギー受容する蛍光団基をもつ、それぞれの糖転移酵素特有の基質となるオリゴ糖誘導体をいう。また、エネルギー供与と受容の相対関係は、糖受容体および糖供与体が逆であっても可能である。
オリゴ糖としては、例えばα 2,6- シアリルトランスフェラーゼの場合、Gal β1 → 4 GlcNAc に蛍光物質を結合したオリゴ糖誘導体などが例示される。
【0025】
このような糖受容体としては、化1に示される 3-[5-(2- カルボキシフェニル)-5-ヒドロキシ-3- フェニル-4- オキソ-2- ピロリン-1]-プロピル O-(β-D- ガラクトピラノシル)-(1→4)-2- アセトアミド-2- デオキシ- β-D- グルコピラノシドなどが例示される。
【0026】
【化1】
Figure 0003852625
また、化2に示されるダンシル−プロピル O-(β-D- ガラクトピラノシル)-(1→4)-2- アセトアミド-2- デオキシ- β-D- グルコピラノシドが例示される。
【0027】
【化2】
Figure 0003852625
などが例示される。
【0028】
また、本発明における糖受容体とは、糖複合体(glycoconjugate)のペプチドあるいは脂質部位のアミノ基に蛍光物質を結合した糖複合体誘導体である(図2参照)。この糖受容体も、糖供与体から放射された波長より励起される放射波長を有するエネルギー受容する蛍光団基をもつ、それぞれの糖転移酵素特有の基質となる糖複合体誘導体をいう。また、エネルギ−供与と受容の相対関係は、糖受容体および糖供与体が逆であっても可能である。
糖複合体としては、糖蛋白質、糖脂質などが例示される。
このような糖受容体としては、例えば化3、化4、化5に示される化合物が例示される。
【0029】
【化3】
Figure 0003852625
【0030】
【化4】
Figure 0003852625
【0031】
【化5】
Figure 0003852625
などが例示される。
【0032】
本発明糖転移酵素反応の糖供与体とは、糖ヌクレオチド(sugar-nucleotide)の糖質の第1級水酸基に蛍光物質を結合した糖ヌクレオチド誘導体である(図3参照)。すなわち、蛍光団をもつ、それぞれの糖転移酵素特有の基質となる糖ヌクレオチド誘導体をいう。
【0033】
糖ヌクレオチドとしては、糖−リン酸エステルとヌクレオチド三リン酸から生成される、ウリジン5’−二リン酸−グルコ−ス(UDP-Glc)、ウリジン5’−二リン酸−ガラクト−ス(UDP-Gal)、ウリジン5’−二リン酸−N-D-アセチル−D−グルコサミン(UDP-GlcNAc) 、ウリジン5’−二リン酸−キシロ−ス(UDP-Xyl)、グアノシン5’−二リン酸−マンノ−ス(GDP-Man)、グアノシン5’−二リン酸−フコ−ス(GDP-Fuc)、シチジン5’−一リン酸-N- アセチルノイラミン酸(CMP-NeuAc) などの糖ヌクレオチドが例示される
【0034】
本発明の糖供与体としては、例えばシチジン-5'-モノホスホ-9-(フルオレセイニルチオウレイド)-9-デオキシ-N- アセチルノイラミン酸(CMP-(9-fluoresceinyl)-NeuNAc)、ウリジン-5'-ジホスホ-6-(フルオレセイニルチオウレイド)-6-デオキシ- グルコサミン (UDP-(6-fluoresceinyl)-Glc)、ウリジン-5'-ジホスホ-6-(フルオレセイニルチオウレイド)-6-デオキシガラクトース (UDP-(6-fluoresceinyl)-Gal)、ウリジン-5'-ジホスホ-6-(フルオレセイニルチオウレイド)-6-デオキシ-N- アセチルグルコサミン (UDP-(6-fluoresceinyl)-GlcNAc) 、ウリジン-5'-ジホスホ-6-(フルオレセイニルチオウレイド)6- デオキシキシロース (UDP-(5-fluoresceinyl)-Xyl)、グアニン-5'-ジホスホ-6-(フルオレセイニルチオイウレイド)-6-デオキシマンノース (GDP-(6-fluoresceinyl)-Man)、グアニン-5'-ジホスホ-6-(フルオレセイニルチオイウレイド)-6-デオキシ-L- ガラクトース (GDP-(6-fluoresceinyl)-Fuc)などがあり、フルオレセイニル(fluoresceinyl) 基は、ダンシル(dansyl)基、ナフチル基、ピレニル基などで代用される。
【0035】
シチジン-5'-モノホスホ-9-(フルオレセイニルチオウレイド)-9-デオキシ-N- アセチルノイラミン酸 (CMP-(9-fluoresceinyl)-NeuNAc) は、下記構造式を有する。
【化6】
Figure 0003852625
【0036】
糖供与体の糖ヌクレオチドでは、相手方の糖に対してだけでなく塩基側の構造にも特異性を示し、塩基と糖の組合せはかなり固定している。一般に糖鎖は非還元末端へと延びていき、シアル酸やフコ−スが転移されると、それ以上にその糖鎖は延びることはない。
【0037】
本発明における糖受容体であるオリゴ糖誘導体または糖複合体誘導体に結合する蛍光物質F2の蛍光団基とは、ナフチル基、ピレン基、ダンシル基、フルオレスカミン基などである。
【0038】
本発明における糖供与体である糖ヌクレオチドに結合する蛍光物質F1の蛍光団基としては、ダンシル基、クマリン基、ビマン基、フルオレセイン基、ナフチル基などが挙げられる。
【0039】
本発明において、糖受容体の蛍光物質F2がフルオレスカミン基である場合、糖供与体の蛍光物質F1はフルオレセイン基であることが好ましい。
本発明において、糖受容体の蛍光物質F2がダンシル基である場合、糖供与体F1はナフチル基であることが好ましい。
【0040】
本発明の基質の製造法は、例えば蛍光物質F2がフルオレスカミン基、蛍光物質F1がフルオレセイン基の場合には、糖受容体としてN−アセチルラクトサミン誘導体の還元末端側にスペーサーを介してアミノ基を導入し、これをフルオレスカミンを反応させて目的物を得、糖供与体としては、CMP−N−アセチルノイラミン酸の9位に、 Grossらの方法 (Anal. Biochem., 1990, 186, 127-134) に従って、フルオレセイン基を導入したCMP−9−フルオレセイニル−シアル酸を用いて、目的物を得る。
【0041】
本発明の糖転移酵素を測定する方法とは、上記糖供与体および糖受容体に糖転移酵素を作用させ、生成した2種の異なる蛍光物質を有する化合物のいずれか1方の蛍光物質を紫外線で励起させ、該励起により放出される蛍光波長により、他方の蛍光物質を励起させ、その蛍光強度を測定することを特徴とする糖転移酵素活性を測定する(図4または図5参照)。
その転移酵素反応の条件としては、それぞれの転移酵素の最適条件に従う。
蛍光物質を紫外線で励起する条件および蛍光測定法は、例えばPerkin Elmer社 Luminescence Spectrometer LS50Bにて、励起波長 390nm、蛍光測定を 400〜600nm まで行う。蛍光度の測定は 50mM カコジル酸ナトリウム緩衝液 (pH6.5)中、37℃、 Scan Speed 500nm/分、slit size 5nm で行う。転移酵素、糖供与体および糖受容体の各々の濃度は、例えばα (2 → 6) シアリルトランスフェラーゼ 0.1mU/3ml、糖供与体 0.166μM および糖受容体 0.168μM である。
【0042】
本発明の糖転移酵素活性測定用試薬組成物は、上記糖供与体および糖受容体および緩衝液を含むものである。
緩衝液としては、糖転移酵素の使用できるものであれば特に制限はない。
【0043】
共鳴エネルギー移動の現象は、20世紀はじめ、Perrinにより観察されたが、Forster は1940年代後半に共鳴エネルギ−移動により分子間相互作用を述べる理論を提唱し、発色団の距離と発色団の光学的性質に関係つける移動速度式を導いた(Modern Quantum Chemistry, (Sinanoglu,O., Ed.),pp93-137,) 。
該方法は改良され分子間平均距離は、共鳴エネルギー移動の測定により信頼するデーターが得られるようになっている。通常、エネルギー移動の測定は、蛍光の検出を基本としているので、高感度を確保できる利点がある。
エネルギー供与体と受容体間のForster 距離は、(a) エネルギー供与体量子収量、(b) エネルギー供与体の蛍光放射スペクトラム、(c) エネルギー受容体の分子吸光係数で計算できる。
【0044】
本発明では、糖転移酵素は糖供与体である糖ヌクレオチドから糖受容体に転移する酵素であるので、距離の計算に適した蛍光物質を、これらの両基質に、酵素活性の阻害を起こすことなく標識すれば、酵素反応の前後で両蛍光団物質の距離の変化に伴う蛍光放射の変化で酵素活性を測定できる。
すなわち、蛍光エネルギー移動対は、エネルギ−供与体分子と受容体分子からなり、供与体分子は第1励起波長および第1放射波長を有し、そして受容体分子は第1放射波長により励起されることが出来、かつ第1放射波長と区別して検出可能な第2放射波長を有する蛍光発色基を有し、かつこれらの糖供与体、糖受容体が酵素転移反応を阻害しないものである。
【0045】
本発明の原理および目的から、最も好ましい条件下では、上記の糖供与体および糖受容体を使用し、酵素反応が進行すれば、蛍光団をもつ糖が受容体に転移され、蛍光エネルギー移動対のエネルギー供与分子およびエネルギー受容分子は一緒に近接し、これによりForster の原理によるエネルギー移動を起こすことが出来る。
これらの酵素反応液を励起し、特定的にはエネルギー供与蛍光団をその励起波長で励起し、そしてエネルギ−受容体の放射波長を測定することにより、試料中の酵素活性を定性的にあるいは定量的に測定することができる。
【0046】
本発明を図6を参照しながら、更に詳細に説明する。
転移酵素反応に適した条件下で、二つの別々の成分、すなわち糖供与体および糖受容体で構成する反応系を作製する(I)。これに測定しようとする転移酵素を添加すれば、上記のごとく蛍光団をもつ糖が受容体に転移され、二つの蛍光団をもつ分子が合成され、蛍光エネルギ−移動対を構成する(II)。エネルギー移動は、その距離の6乗の逆数に従って代わるが、両蛍光団の距離は 100Åより近接しており、通常、50Åより近い筈である。
励起波長でエネルギー供与体を励起することにより、エネルギー供与体は光子エネルギーを受け取ることにより、より高いエネルギー水準を満たせられる。
その結果として、エネルギー移動は、C.R.Cantorらが記載している機構(Biophysical Chemistry. Part2:Techniques for the Study of Biological Structure and Function. P. 448gg., C.R. Cantor及びP.R.Shimmel 著:W.H.Freeman&Co., 1980,New York参照) で起こり、酵素反応前後の第 2蛍光団の放射の変化で酵素活性を測定できる。
【0047】
【実施例】
次に、本発明を実施例により具体的に説明する。
実施例1
中間体(I)の合成
Furuike ら(1) の方法に従い、下記のように合成した。
オキサゾリン誘導体 1.0g (Nishimura, Macromolecules, 1991, 24, 4236) と N-(ベンジルオキシカルボニル) アミノプロパール (1.02g)をジクロロエタン 15ml に溶解、これに窒素雰囲気下、70℃で 200mgのカンファースルホン酸を加え、3時間攪拌した。放冷後、クロロホルム−水を加え、有機層を 9% NaHCO3水溶液と食塩水で洗浄し、MgSO4 にて乾燥、濾過、濃縮して、得られる残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにて精製し、結晶として目的物 950mgを得た。収率 71%。
【0048】
【化7】
Figure 0003852625
【0049】
中間体(II)の合成
中間体(I)0.155gを乾燥メタノール5mlに溶解した。ナトリウムメチラート0.014gをこれに加えて、室温で6時間撹拌した。水を加えて生成物を溶解して、Dowex 50W-X8(H+)でpHを7に調整した。濾過後、エバポレートした後に乾燥させた。収率96%。
【0050】
【化8】
Figure 0003852625
【0051】
中間体(III) の合成
中間体(II)0.103gを水5mlに溶解した。Pd-C 0.010gを水1mlに溶かしたものをこれに加えた。室温で3時間撹拌した。濾過、エバポレートした後、乾燥させた。収率100%。
【0052】
【化9】
Figure 0003852625
【0053】
3-[5-(2- カルボキシフェニル)-5-ヒドロキシ-3- フェニル-4- オキソ-2- ピロリン-1]-プロピル O-(β-D- ガラクトピラノシル)-(1→4)-2- アセトアミド-2- デオキシ- β-D- グルコピラノシド (化1)の合成
中間体(III)0.090gを炭酸水素ナトリウム溶液(pH8)4mlに溶解した。フルレスカミン0. 055gを加えた。更にエタノールを加えた後、室温で4時間撹拌した。エバポレ−トし、ゲル濾過(LH−20,90%エタノール溶出)で分離した。その後、凍結乾燥し、収率100%で目的物、3-[5-(2-カルボキシフェニル)-5-ヒドロキシ-3- フェニル-4- オキソ-2- ピロリン-1]-プロピル O-(β-D- ガラクトピラノシル)-(1→4)-2- アセトアミド-2- デオキシ- β-D- グルコピラノシド (化1)を得た。
NMR分析値
1.55-1.87ppm(m,CH2), 2.07(s,3H,CoCH3),
3.10-3.95ppm(m,sugar ring proton),
4.43-4.54ppm(d,2H)
6.95-8.76 ppm(m,11H,aromatic proton)
【0054】
実施例2
糖受容体である3-[5-(2-カルボキシフェニル)-5-ヒドロキシ-3- フェニル-4- オキソ-2- ピロリン-1]-プロピル O-(β-D- ガラクトピラノシル)-(1→4)-2- アセトアミド-2- デオキシ- β-D- グルコピラノシド 0.166μM および糖供与体であるシチジン-5'-モノホス-9-(フルオレセイニルチオウレイド)-9-デオキシ-N- アセチルノイラミン酸 0.168μM に、α (2 → 6) シアリルトランスフェラーゼ 0.1mU/3mlを37℃にて作用させ、励起波長 390nmにてフルオレスカミンを励起させ、該励起により放出される蛍光波長により、他方のフルオレセインを励起させ、その蛍光強度を520nm(フルオレセインの最大波長に相当する) にて測定した。蛍光物質を紫外線で励起する条件および蛍光測定法は、Perkin Elmer社 Luminescence Spectrometer LS50Bにて、励起波長 390nmにて励起させ、蛍光測定を 400〜600nm まで行った。蛍光度の測定は 50mM カコジル酸ナトリウム緩衝液 (pH6.5)中、37℃、 Scan Speed 500nm/分、slit size 5nm で行った。
図7は、 390nmのフルオレスカミンの励起、 520nm (フルオレセインの最大波長に相当する) の変化量を時間の関数としてプロットして示す。
【0055】
【発明の効果】
本発明の測定法において、非特異性のバックグラウンドはS/N比は低下させるが、適切な緩衝剤および試薬および蛍光物質の組合せを選択することにより減少あるいは完全に排除すことができる。
本発明の測定法は、糖転移酵素の生産物を高速液体クロマトグラフィーなどで分離することなく、酵素活性を測定でき、簡単にして、かつ、短時間で測定できる。また、特定の糖転移酵素だけでなく、糖転移酵素全般に適用できる有用な測定方法を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のオリゴ糖(Oligosaccharide) 誘導体の模式図である。
【図2】本発明の糖複合体(Glycoconjugate)誘導体の模式図である。
【図3】本発明の糖ヌクレオチド(Sugar-Nucleotide)誘導体である。
【図4】本発明の糖転移酵素によるオリゴ糖誘導体と糖ヌクレオチド誘導体の反応図である。
【図5】本発明の糖転移酵素による糖複合体誘導体と糖ヌクレオチド誘導体の反応図である。
【図6】本発明の糖転移酵素によるオリゴ糖誘導体または糖複合体誘導体と糖ヌクレオチド誘導体の反応図である。
【図7】本発明の実施例2における、 390nmのフルオレスカミンの励起、 520nm (フルオレセインの最大波長に相当する) の変化量を時間の関数としてプロットした図である。

Claims (5)

  1. オリゴ糖の還元末端にスペーサーを介して蛍光物質を結合した、糖転移酵素反応の糖受容体であることを特徴とするオリゴ糖誘導体。
  2. 糖複合体のペプチドあるいは脂質部位のアミノ基に蛍光物質を結合した、糖転移酵素反応の糖受容体であることを特徴とする糖複合体誘導体。
  3. 糖ヌクレオチドの糖質の第1級水酸基に蛍光物質を結合した、糖転移酵素反応の糖供与体であることを特徴とする糖ヌクレオチド誘導体。
  4. オリゴ糖の還元末端にスペーサーを介して蛍光物質を結合した、糖転移酵素反応の糖受容体であるオリゴ糖誘導体あるいは糖複合体のペプチドあるいは脂質部位のアミノ基に蛍光物質を結合した、糖転移酵素反応の糖受容体である糖複合体誘導体と、糖ヌクレオチドの糖質の第1級水酸基に蛍光物質を結合した、糖転移酵素反応の糖供与体である糖ヌクレオチド誘導体を基質として、糖転移酵素による反応を行い、生成した 2種の蛍光物質を有する化合物のいずれか一方の蛍光物質を紫外線で励起させ、該励起により放出される蛍光波長により、他方の蛍光物質を励起させ、その蛍光強度を測定することを特徴とする転移酵素活性測定法。
  5. オリゴ糖の還元末端にスペーサーを介して蛍光物質を結合した、糖転移酵素反応の糖受容体であるオリゴ糖誘導体あるいは糖複合体のペプチドあるいは脂質部位のアミノ基に蛍光物質を結合した、糖転移酵素反応の糖受容体である糖複合体誘導体および糖ヌクレオチドの糖質の第1級水酸基に蛍光物質を結合した、糖転移酵素反応の糖供与体である糖ヌクレオチド誘導体を含有する転移酵素活性測定用試薬。
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