JP3844694B2 - 多重メッシュ構造シールド窓 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、テンペスト対策または電磁波攻撃等から高いシールド性能を持つ多重メッシュ構造シールド窓に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図3は従来の1重メッシュ構造シールド窓を示す構成図であり、図において、1は金属メッシュ、2はシールド窓を固定するための窓枠である。
図4は従来の2重メッシュ構造シールド窓を示す構成図であり、図において、5は干渉縞である。
【0003】
次に動作について説明する。
従来のシールド窓は、例えば、1枚の金属メッシュを窓板ガラスで挟む構成の他に、窓板ガラスに金属膜を蒸着させる構成のものがあった。また、さらに高いシールド性能を得るためには金属メッシュを2重にした構成のものがあった。
図3に示したような、従来の1重メッシュ構造シールド窓においては、採光性が良く干渉縞5が発生することはないが、1枚の金属メッシュでのシールド性能は40〜50dBであるため、この図3のようなシールド窓を構成する場合は、それよりも低いシールド性能しか得られない。従って、シールド室機能を確保するための電磁シールド窓としては十分実用的であるが、より高いシールド性能が求められる場合は、金属メッシュを2枚重ねた窓板ガラスを用いる。
このため、従来では図4に示したような、2重メッシュ構造シールド窓が考案されているが、この図4に示すように、2枚の金属メッシュの交差角度が0°に近い場合、干渉縞5が発生してしまう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のメッシュ構造シールド窓は以上のように構成されているので、1枚の金属メッシュ1を使った構成では、平面波におけるシールド性能として40dB程度の場合には使用可能であるが、60dB程度以上の高いシールド性能は得られない。また、シールド性能を高くするために金属メッシュ1を単純に2重にしても干渉縞5が発生するという課題があった。
【0005】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、高いシールド性能を持ち、かつ干渉縞の発生しない多重メッシュ構造シールド窓を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る多重メッシュ構造シールド窓は、対向して配置された第1および第2窓板ガラス、これら第1および第2窓板ガラスの周辺部に設けられ、これらを支持する窓枠、および上記第1および第2窓板ガラスが向い合う上記第1および第2窓板ガラスの表面側および上記第1および第2窓板ガラスの間にそれぞれ所定間隔を隔てて設けられ、複数の平行な第1金属線状部に対して複数の平行な第2金属線状部を各々直交させて構成した多数の網目状の第1、第2および第3の金属メッシュを備え、隣り合う金属メッシュ相互間において一の金属メッシュの上記第1および第2金属線状部の各々が他の金属メッシュの上記第1および第2金属線状部の各々と交差する相対交差角度を20°〜40°の範囲内としたものである。
【0007】
この発明に係る多重メッシュ構造シールド窓は、隣り合う金属メッシュの間にスペーサを介在させ、これらの金属メッシュの間隔を1.5mm以上とし、これにより電磁シールドするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による2重メッシュ構造シールド窓を示す構成図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。図において、1は電気良導体材質からなる金属メッシュであり、その金属メッシュ1を2枚用い、かつ1枚目の金属メッシュ1および2枚目の金属メッシュ1の相対交差角度を45°±15°に重畳したものである。2はシールド窓を固定するための窓枠である。3は窓板ガラス、4は金属メッシュ1を一定間隔離して設置するためのスペーサであり、このスペーサ4は、ガラスを用いても良い。
【0009】
次に動作について説明する。
図1に示したように、平面的平行に間隔をおいて配置してなる2枚または3枚の窓板ガラス3(図1では2枚)の層からなる中空部分に、窓板ガラス3とほぼ同面積の電気良導体材質からなる金属メッシュ1を2枚設置し、かつ1枚目の金属メッシュ1および2枚目の金属メッシュ1の相対交差角度を45°±15°に重畳する。
実験により、2重メッシュ構造シールド窓において、1枚目の金属メッシュ1および2枚目の金属メッシュ1の相対交差角度が0°であれば、干渉縞が発生してしまう。干渉縞の発生を抑えるためには、相対交差角度を45°近傍にすれば良く、45°±15°の範囲で干渉縞の発生を抑えることができた。
また、金属メッシュ1の近傍界におけるシールド性能を測定したところ、金属メッシュ1は1枚の場合に、40〜50dBであり、2枚を重ねた場合に、60dB以上とシールド性能は高くなる。さらに、その2枚の金属メッシュ1を、1.5mm以上離した方がよりシールド性能が高くなるという結果が得られた。
従って、図1(b)に示したように、2枚の金属メッシュ1を一定間隔離すことでシールド性能を上げることが可能となった。
【0010】
以上のように、この実施の形態1によれば、金属メッシュ1を2枚とし、かつ1枚目の金属メッシュ1および2枚目の金属メッシュ1の相対交差角度を45°±15°に重畳するようにしたので、60dB以上の高いシールド性能を持ち、かつ干渉縞の発生しないシールド窓が得られる。
また、1枚目の金属メッシュ1と2枚目の金属メッシュ1との間隔を1.5mm以上とするようにしたので、さらに高いシールド性能を持つシールド窓が得られる。
【0011】
実施の形態2.
図2はこの発明の実施の形態2による3重メッシュ構造シールド窓を示す構成図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。図において、1は電気良導体材質からなる金属メッシュであり、その金属メッシュ1を3枚用い、かつ1枚目の金属メッシュ1および2枚目の金属メッシュ1の相対交差角度を30°±10°に、2枚目の金属メッシュ1および3枚目の金属メッシュ1の相対交差角度をさらに30°±10°に重畳したものである。2はシールド窓を固定するための窓枠である。3は窓板ガラス、4は金属メッシュ1を一定間隔離して設置するためのスペーサであり、このスペーサ4は、ガラスを用いても良い。
【0012】
次に動作について説明する。
図2に示したように、平面的平行に間隔をおいて配置してなる2枚から4枚の窓板ガラス3(図2では2枚)の層からなる中空部分に、窓板ガラス3とほぼ同面積の電気良導体材質からなる金属メッシュ1を3枚設置し、かつ1枚目の金属メッシュ1および2枚目の金属メッシュ1の相対交差角度を30°±10°に、2枚目の金属メッシュ1および3枚目の金属メッシュ1の相対交差角度をさらに30°±10°に重畳する。
実験により、3重メッシュ構造シールド窓において、1枚目から3枚目の金属メッシュ1の相対交差角度が0°であれば、干渉縞が発生してしまう。干渉縞の発生を抑えるためには、各相対交差角度を30°近傍にすれば良く、30°±10°の範囲で干渉縞の発生を抑えることができた。
また、金属メッシュ1の近傍界におけるシールド性能を測定したところ、金属メッシュ1は1枚の場合に、40〜50dBであり、2枚を重ねた場合に、60dB以上、3枚を重ねた場合に、100dB以上とシールド性能は高くなる。さらに、その3枚の金属メッシュ1を、それぞれ1.5mm以上離した方がよりシールド性能が高くなるという結果が得られた。
従って、図2(b)に示したように、3枚の金属メッシュ1をそれぞれ一定間隔離すことでシールド性能を上げることが可能となった。
【0013】
以上のように、この実施の形態2によれば、金属メッシュ1を3枚とし、かつ1枚目の金属メッシュ1および2枚目の金属メッシュ1の相対交差角度を30°±10°に、2枚目の金属メッシュ1および3枚目の金属メッシュ1の相対交差角度を30°±10°に重畳するようにしたので、100dB以上の高いシールド性能を持ち、かつ干渉縞の発生しないシールド窓が得られる。
また、3枚目の金属メッシュ1の間隔を、それぞれ1.5mm以上とするようにしたので、さらに高いシールド性能を持つシールド窓が得られる。
【0014】
なお、上記実施の形態1および上記実施の形態2において、金属メッシュ1の素構成線材料の表面仕上げ面の色彩を、黒色、濃灰色、または濃褐色等の暗色とすることによって、いかにもシールド窓であるという違和感が無く、自然な色のシールド窓が得られる。
また、上記実施の形態1および上記実施の形態2において、金属メッシュ1の素構成線材料の直径を、0.1mm近傍、0.05〜0.15mmの範囲であれば、窓として最低限必要な採光性を確保することができ、また、金属メッシュ1の細かさを、100メッシュ/インチ近傍、50〜200メッシュ/インチの範囲であれば、高いシールド性能を持つシールド窓が得られる。
【0015】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、対向して配置された第1および第2窓板ガラス、これら第1および第2窓板ガラスの周辺部に設けられ、これらを支持する窓枠、および上記第1および第2窓板ガラスが向い合う上記第1および第2窓板ガラスの表面側および上記第1および第2窓板ガラスの間にそれぞれ所定間隔を隔てて設けられ、複数の平行な第1金属線状部に対して複数の平行な第2金属線状部を各々直交させて構成した多数の網目状 の第1、第2および第3の金属メッシュを備え、隣り合う金属メッシュ相互間において一の金属メッシュの上記第1および第2金属線状部の各々が他の金属メッシュの上記第1および第2金属線状部の各々と交差する相対交差角度を20°〜40°の範囲内とするように構成したので、100dB以上の高いシールド性能を持ち、かつ干渉縞の発生しないシールド窓が得られる効果がある。
【0016】
この発明によれば、隣り合う金属メッシュの間にスペーサを介在させ、これらの金属メッシュの間隔を1.5mm以上とし、これにより電磁シールドするように構成したので、高いシールド性能を持つシールド窓が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による2重メッシュ構造シールド窓を示す構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態2による3重メッシュ構造シールド窓を示す構成図である。
【図3】 従来の1重メッシュ構造シールド窓を示す構成図である。
【図4】 従来の2重メッシュ構造シールド窓を示す構成図である。
【符号の説明】
1 金属メッシュ、2 窓枠、3 窓板ガラス、4 スペーサ。
Claims (2)
- 対向して配置された第1および第2窓板ガラス、これら第1および第2窓板ガラスの周辺部に設けられ、これらを支持する窓枠、および上記第1および第2窓板ガラスが向い合う上記第1および第2窓板ガラスの表面側および上記第1および第2窓板ガラスの間にそれぞれ所定間隔を隔てて設けられ、複数の平行な第1金属線状部に対して複数の平行な第2金属線状部を各々直交させて構成した多数の網目状の第1、第2および第3の金属メッシュを備え、隣り合う金属メッシュ相互間において一の金属メッシュの上記第1および第2金属線状部の各々が他の金属メッシュの上記第1および第2金属線状部の各々と交差する相対交差角度を20°〜40°の範囲内とした多重金属メッシュ構造シールド窓。
- 隣り合う金属メッシュの間にスペーサを介在させ、これらの金属メッシュの間隔を1.5mm以上とし、これにより電磁シールドする請求項1記載の多重金属メッシュ構造シールド窓。
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