JP3844077B2 - 電子部品実装用フィルムキャリアテープの巻き出し・巻き取りリール用回転駆動軸、これを用いた巻き出し・巻き取り装置および送給装置 - Google Patents

電子部品実装用フィルムキャリアテープの巻き出し・巻き取りリール用回転駆動軸、これを用いた巻き出し・巻き取り装置および送給装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品実装用フィルムキャリアテープ(TAB(Tape Automated Bonding)テープ、T-BGA(Tape Ball Grid Array)テープ、CSP(Chip Size Package)テープ、 ASIC(Application Specific Integrated Circuit)テープ、COF(Chip on Film)テープなど)(以下、単に「電子部品実装用フィルムキャリアテープ」と言う。)の巻き出し・巻き取りリール用回転駆動軸、これを用いた巻き出し・巻き取り装置および送給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エレクトロニクス産業の発達に伴い、IC(集積回路)、LSI(大規模集積回路)などの電子部品を実装するプリント配線板の需要が急激に増加しているが、電子機器の小型化、軽量化、高機能化が要望され、これら電子部品の実装方法として、TABテープ、T-BGAテープおよびASICテープなどの電子部品実装用フィルムキャリアテープを用いた実装方式が採用されている。特に、パーソナルコンピュータなどのように高精細化、薄型化、液晶画面の額縁面積の狭小化が要望されている液晶表示素子(LCD)を使用する電子産業においてその重要性が高まっている。
【0003】
このような電子部品実装用フィルムキャリアテープは、例えばポリイミドなどの絶縁フィルム上に銅などの導電性金属層を形成し、この導電性金属層表面に感光性樹脂を塗布して所望の配線パターンを得るように露光を行い現像した後、この樹脂の感光部分または非感光部分をマスキング材として導電性金属層をエッチングして配線パターンを形成している。この配線パターンの形成を含む各工程を経て製造された電子部品実装用フィルムキャリアテープには、その長手方向へ連続して、電子部品を実装するための複数の電子部品実装部が形成されている。
【0004】
製造された電子部品実装用フィルムキャリアテープは、その各電子部品実装部について品質検査が行われる。この品質検査では、人による外観検査である目視検査(透過光検査、反射光検査)を行い、断線、短絡、欠け、突起などの各種の品質について検査した結果に基づき、不良品についてパンチング、インキング、マジックなどにより不良表示を施している。
【0005】
従来より、この品質検査を行う際に、検査を行う電子部品実装用フィルムキャリアテープを巻き出しリールから巻き出して、所定の検査部へ送給し、検査を行った電子部品実装用フィルムキャリアテープを巻き取りリールで巻き取るように構成された、電子部品実装用フィルムキャリアテープの送給装置が提案され、用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
この送給装置では、電子部品実装用フィルムキャリアテープを検査部へ送給するとともに、リールと、該リールの軸受け部に挿着された回転駆動軸と、回転駆動軸を駆動する駆動装置とを備えた巻き出し装置および巻き取り装置を用いて、リールの回転・停止を適時繰り返しながら電子部品実装用フィルムキャリアテープの巻き出しおよび巻き取りを行っている。
【0007】
従来の巻き出し・巻き取り装置の一例を図6に示す。この巻き出し・巻き取り装置101は、リール102と、回転駆動軸103と、回転駆動軸103を回転駆動するステッピングモータなどの駆動装置(図示せず)とを備えている。リール102の形成材料には、例えばステンレス鋼、アルミニウム、チタンまたはこれらの合金などの金属が用いられ、リール102の中心近傍には、リール102を軸止するための軸受け部104が貫通して形成されている。
【0008】
軸受け部104には、リール102を回転駆動軸103に係止して、回転駆動軸103と連動して回転させるためのキー溝94が形成されている。そして、回転駆動軸103にはキー溝94に対応する形状のキー98が突出しており、このキー98とキー溝94とが係合することにより、回転駆動軸103の回転がリール102に伝達されるようになっている。
【0009】
【特許文献1】
特再表98−012908号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように軸受け部104に形成したキー溝94と、回転駆動軸103に形成したキー98との係合によりリール102を回転駆動軸103へ挿着する場合、リール102と回転駆動軸103とが、ともに金属または硬質樹脂のように柔軟性をもたない材料で形成されているため、例えばキー溝94とキー98との間など、リール102と回転駆動軸103との間に隙間が生じている。このように隙間があると、密着性を欠いているために回転中のリール102が偏芯するなど、その姿勢を安定に保つことが難しい。すると、リール102から巻き出し、またはリール102に巻き取る電子部品実装用フィルムキャリアテープが蛇行してしまい、送給の安定性に支障を生じたり、場合によっては精密加工品である電子部品実装用フィルムキャリアテープを損傷してしまう可能性もある。
【0011】
また、このように隙間があると、回転中にお互いが擦れ合い、磨耗により金属粉などのゴミが発生する。そして、このゴミが電子部品実装用フィルムキャリアテープの表面に付着することがある。例えば、この金属粉が電子部品実装用フィルムキャリアテープのインナーリードに付着すると、パターンのショートが発生する可能性があり、また、この巻き取り・巻き出し装置をソルダーレジストの塗布、硬化工程に使用した場合、ソルダーレジスト内に金属粉が混入してパターンのショートが発生してしまうおそれもある。
【0012】
また、駆動装置のモータを起動または停止して、リール102の回転を開始または停止する際のショックが大きく、これが電子部品実装用フィルムキャリアテープを損傷してしまう可能性がある。
【0013】
また、電子部品実装用フィルムキャリアテープを巻いたリール102の重量は決して軽くはなく、このため該フィルムキャリアテープを巻いたリール102を持ち上げた状態で駆動軸のキーとリール102のキー溝175との位置を合わせて挿着する操作が難しいといった問題があった。
【0014】
本発明は、上記の従来技術の問題点を解決するために為されたものであり、安定に巻き出しまたは巻き取りをすることができ、電子部品実装用フィルムキャリアテープの品質を損なうことなく、リールの挿着、離脱が容易である電子部品実装用フィルムキャリアテープのリール用回転駆動軸、これを用いた巻き出し・巻き取り装置および送給装置を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープの巻き出し・巻き取りリール用回転駆動軸は、内部へ供給するエアー圧力を調整することにより前記回転駆動軸の軸方向と垂直な方向へ膨張可能なバルーン部材が配設され、
前記リールに貫通して形成された軸受け部の表面に、前記バルーン部材を膨張させて当接することによりリールが回転駆動軸へ固定されるように構成したことを特徴としている。
【0016】
また、本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープの巻き出し・巻き取りリール用回転駆動軸は、前記バルーン部材が、離間した前記回転駆動軸の各軸体を結合するように配設されるとともに、回転駆動軸の基端側に当接部材が配設され、
これにより、バルーン部材が前記膨張にともない回転駆動軸の軸方向に収縮するように構成され、
バルーン部材が回転駆動軸の軸方向に収縮する力によって、前記リールを前記当接部材へ押し付けて当接するように構成したことを特徴としている。
【0017】
また、本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープの巻き出し・巻き取り装置は、上記の回転駆動軸を用いたことを特徴としている。
【0018】
また、本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープの送給装置は、巻き出しリールに巻装された電子部品実装用フィルムキャリアテープを巻き出し、該電子部品実装用フィルムキャリアテープを処理部へ送給する巻き出し装置と、
処理部へ送給されて処理された電子部品実装用フィルムキャリアテープを巻き取りリールに巻き取る巻き取り装置と、
を備えた電子部品実装用フィルムキャリアテープの送給装置であって、
前記巻き出し装置および/または巻き取り装置に、上記の巻き出し・巻き取り装置を用いたことを特徴としている。
【0019】
このように、本発明の回転駆動軸は、回転駆動軸にバルーン部材を配設して、このバルーン部材の内部へエアーを供給することにより、バルーン部材をエアー圧で膨張させて回転駆動軸の軸方向と垂直な方向へ拡径可能に構成されている。これにより、バルーン部材がリールの軸受け部と同径に、隙間なく膨らみ、リールが回転駆動軸に固定されて駆動装置の回転力がリールへ伝達される。
【0020】
したがって、回転中のリールの姿勢が安定し、電子部品実装用フィルムキャリアテープが蛇行や偏芯することなく、巻き出し、巻き取りを安定して行うことができる。
【0021】
また、従来のように回転操作にともない金属粉などのゴミが発生することがなく、電子部品実装用フィルムキャリアテープの品質を損なうことがない。
【0022】
そして、駆動装置のモータを起動または停止して、リールの回転を開始または停止する際のショックを柔軟なバルーンが吸収するため、このショックにより電子部品実装用フィルムキャリアテープの品質を損なうことがない。
【0023】
さらに、上述したキー溝への位置合わせをする必要がなく、バルーン部材の内部へエアーを供給する簡便な操作のみでリールを回転駆動軸に固定することができ、リールを回転駆動軸から離脱する際にはバルーン部材の内部からエアーを抜くだけでよい。このように、本発明では容易にリールを挿着、離脱することができる。
【0024】
さらに、バルーン部材を、離間した回転駆動軸の各軸体を結合するように配設することにより、ゴム弾性を有するバルーン部材は、膨張にともない回転駆動軸の軸方向に収縮する。したがって、駆動装置に固定されている回転駆動軸は、バルーン部材の膨張にともない駆動装置側(基端側)へ収縮する。これにより、リールはその軸受け部でバルーン部材と圧接するとともに、バルーン部材の収縮力により回転駆動軸の基端側へ引っ張られ、該基端側に配設された当接部材へ押し付けられる。
【0025】
したがって、リールの側面が当接部材に案内されているため、回転中のリールの姿勢はきわめて安定であり、リールと該リールに巻装された電子部品実装用フィルムキャリアテープが蛇行することなく、巻き出し、巻き取りを安定して行うことができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づき詳細に説明する。
【0027】
図1は、本発明の回転駆動軸の実施例の側面図、図2は、図1の実施例の回転駆動軸の、バルーン部材の膨張前後の状態を示した側面図、図3は、本発明の回転駆動軸の実施例の断面図、図4は、図1の実施例の回転駆動軸を用いた本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープの巻き出し・巻き取り装置の実施例の正面図、図5は、図4の実施例の巻き出し・巻き取り装置を用いた本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープの送給装置の実施例の正面図である。
【0028】
図1〜3に示したように、本実施例の電子部品実装用フィルムキャリアテープの巻き出し・巻き取りリール用回転駆動軸3には、軸方向断面が環状であり、軸方向と垂直な方向へ膨張可能なバルーン部材5が、離間した軸体3'と軸体3''とを結合するように配設されている。軸体3'、3''は、軸方向断面が環状であり、その径は、リール2の軸受け部4の径よりも小さく、軸体3'、3''と軸受け部4との間には、例えば0.10〜0.15mm程度の隙間を有している。このような構造は、軸受け部4の径が特に3インチ以下であって他の部品を組み込めないような場合にシンプルで好ましい。なお軸体3'、3''および軸受け部4の断面形状は環状に限定されず、三角形、六角形等であってもよい。
【0029】
リール2を回転駆動軸3へ挿着する際には、バルーン部材5が膨張していない状態(図2(A))でリール2を回転駆動軸3へ挿入して掛け置きした状態で、バルーン部材5の内部8(図3)に、エアー管路6を通して、図示しないエアー源からエアーを供給して封入し、これによりバルーン部材5を回転駆動軸3の軸方向と垂直な方向へ膨張させる(図2(B)、図3)。このバルーン部材5には、例えばクロロプレンゴム、シリコンゴム、ブチルゴム、フッ素ゴムなどのゴム弾性を有する材料を用いることができる。
【0030】
図2(B)、図3に示したように、バルーン部材5が膨張すると、回転駆動軸3の径が拡径されるように構成されている。これにより、バルーン部材5がリール2の軸受け部4と同径に、隙間なく膨らみ、リール2が回転駆動軸3に固定されて駆動装置の回転力がリール2へ伝達される。
【0031】
さらに、バルーン部材5は回転駆動軸3の軸方向と垂直な方向へ膨張するとともに、回転駆動軸3の軸方向に収縮するようになっている(図2(A)→図2(B))。これにより、膨張したバルーン部材5がリール2の軸受け部4の表面にエアー圧で押し付けられるとともに、バルーン部材5が軸方向へ収縮する力により、リール2は回転駆動軸3の基端側へ引っ張られ、該基端側に設けられた当接部材7へ押し付けられて当接する。したがって、リール2は当接部材7により案内され、その姿勢を安定させることができる。
【0032】
このように、回転駆動軸3にバルーン部材5を備えたことにより、回転中のリール2の姿勢が安定し、電子部品実装用フィルムキャリアテープが蛇行することなく、巻き出し、巻き取りを安定して行うことができる。
【0033】
また、従来のように回転操作にともない金属粉などのゴミが発生することがなく、電子部品実装用フィルムキャリアテープの品質を損なうことがない。
【0034】
そして、駆動装置のモータを起動または停止して、リールの回転を開始または停止する際のショックが柔軟なバルーン部材5で吸収され、このショックにより電子部品実装用フィルムキャリアテープの品質を損なうことがない。
【0035】
さらに、バルーン部材5の内部8へエアーを供給、解除し、またはエアー圧力を調整することにより、リール2の着脱および固定、ならびに固定力を制御することができるので、リール2の着脱操作は容易であり、用いるリールなどの条件に応じて適切な固定力に調整してリール2を回転駆動軸3へ安定に固定することができる。
【0036】
図4に、図1の実施例の回転駆動軸を用いた本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープの巻き出し・巻き取り装置の実施例を示す。この巻き出し・巻き取り装置1は、リール2と、回転駆動軸3と、駆動装置(図示せず)とを備えている。リール2の中心近傍には、軸受け部4が貫通して形成されている。リール2は、上述したように軸受け部4へバルーン部材5が圧接されて回転駆動軸3に挿着されている。回転駆動軸3はステッピングモータなどに例示される駆動装置に着脱自在に取り付けられている。この着脱のための構造は特に限定されるものではなく、例えばボルト−ナット式、クランパー式など公知の構造ものを採用することが可能である。
【0037】
図5に、図4の実施例の巻き出し・巻き取り装置を用いた本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープの送給装置(以下、単に「送給装置」と言う)の実施例を示す。本実施例では、この送給装置を、電子部品実装用フィルムキャリアテープの品質検査工程に用いている。
【0038】
この送給装置10の巻き出し装置1aのリール2aには、その製造工程が全て終了した電子部品実装用フィルムキャリアテープT(以下、単に「フィルムキャリアテープT」と言う)が、スペーサSを介して巻装され、リール2aは図2に示した構成で回転駆動軸3aに挿着されている。
【0039】
フィルムキャリアテープTは、駆動モータ(図示せず)を駆動して回転駆動軸3aが回転することにより、リール2aからスペーサSとともに繰り出されて送給される。そして、案内ローラ21を介して、フィルムキャリアテープTの幅方向の両端側それぞれに、長手方向へ一定間隔で、一列に形成されたスプロケット孔と係合するギア突起を有するドライブギア34によって、検査部30へと送給されるようになっている。
【0040】
検査部30で検査を行う際には、ドライブギア34の駆動が一時停止されて、フィルムキャリアテープTの送給が停止されるとともに、フィルムキャリアテープTのスプロケット孔に係合するバックテンションギア32の逆転によって、フィルムキャリアテープTが正確に所定の位置に、例えばフィルムキャリアテープTのスプロケット孔を基準にして、位置決めされるようになっている(ピッチ送りされる)。この位置決めのための制御は、例えばドライブギア34を駆動する駆動機構であるパルスモータの回転による内部パルスを制御することで行うことができる。また、レーザ光などの光を照射する光照射装置と受光センサーとを用いて、フィルムキャリアテープTのスプロケット孔に基づきその長手方向の位置を検出するようにすることも可能である。なお、図4中、31、33は、これらのギアとの間でフィルムキャリアテープTを押さえるための押さえローラである。
【0041】
検査部30には、例えば、断線、短絡、欠け、突起などの外観検査を、反射光または透過光を利用して、人の目視にて行うための顕微鏡36が配置されている。そして、検査により不良部分が発見されたフィルムキャリアテープTの電子部品実装部の所定位置に、穴開けによるマークを施すためのパンチング装置60が配置されている。このパンチング装置60によって、フィルムキャリアテープTの該所定位置に、所定のマーキングが施される。マーキングを施した後、フィルムキャリアテープTは、案内ローラ42を通過して、巻き取り装置1b側に送給され、回転駆動軸3bに図3に示した構成で挿着されたリール2bに、駆動モータ(図示せず)の駆動により巻き取られる。
【0042】
この際、巻き出し装置1aのリール2aから繰り出されたスペーサSが、案内ローラ56、57および巻き弛み防止器59を介して、巻き取り装置1bのリール2bに送給されてフィルムキャリアテープTの間に介装されるようになっている。これにより、フィルムキャリアテープT同士が直接に巻装されて重なることを防止し、フィルムキャリアテープTが損傷等しないように保護されている。
【0043】
なお、案内ローラ21と巻き出し装置1aとの間にダンサーロール62を、そして案内ローラ42と巻き取り装置1bとの間にダンサーロール82を配設して、フィルムキャリアテープTにテンション(張力)を付加して安定に送給することができるように構成されている。本実施例のように送給装置を品質検査工程で用いる場合では、巻き出し、巻き取りの各リールにかかる外部からのトルクとしては、このダンサーロール62、82の自重に起因するものがある程度の割合を占めるが、例えばバルーン部材の内部に充填するエアーが0.4〜0.5MPa程度の低圧でもリールは回転駆動軸へ十分に固定され、リールががたついたり、あるいはバルーン部材がスリップすることを有効に防止することができる。また、仮にスリップしたとしても検査部周辺におけるフィルムキャリアテープTの送給と位置決めはドライブギヤ等により行われているので検査処理上の問題はない。
【0044】
以上、本発明の好ましい実施の態様を説明してきたが、本発明はこれに限定されることはなく、本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、図5の実施例では、送給装置を品質検査工程で用いる例を示したが、本発明の送給装置は、その他に電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造工程において、例えば露光、ソルダーレジスト塗布処理、メッキ処理などの処理を行う際の送給に用いることも可能である。なお、バルーン部材のスリップを嫌う工程においては、バルーン部材の内部に供給するエアー圧力を高めに設定するとともに、回転軸に形成されたキーおよびリールの軸受け部に形成されたキー溝による係合を本発明の構成と組み合わせることにより、バルーン部材のスリップを防止することができ、リールのがたつきも十分に防止することができる。
【0045】
また、本発明の装置は、複数の電子部品実装部が一条に形成された電子部品実装用フィルムキャリアテープのリールからの巻き出し、またはリールへの巻き取りに用いることができる他、複数の電子部品実装部が幅方向に多条に形成された電子部品実装用フィルムキャリアテープのリールからの巻き出し、またはリールへの巻き取りに用いることもできる。さらに、回転駆動軸に、複数の各リールを並列に押し付けて挿着することができ、この場合各リールごとに電子部品実装用フィルムキャリアテープを巻き出し、またはリールへ巻き取ることも可能である。
【0046】
【発明の効果】
本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープの巻き出し・巻き取りリール用回転駆動軸は、バルーン部材を配設して、このバルーン部材の内部へエアーを供給することにより、バルーン部材を膨張させて回転駆動軸の軸方向と垂直な方向へ拡径可能に構成されている。これにより、バルーン部材がリールの軸受け部と同径に、隙間なく膨らみ、リールが回転駆動軸に固定されて駆動装置の回転力がリールへ伝達される。
【0047】
したがって、回転中のリールの姿勢が安定し、この回転駆動軸を用いた巻き出し・巻き取り装置および送給装置は、電子部品実装用フィルムキャリアテープが蛇行することなく、巻き出し、巻き取りを安定して行うことができる。
【0048】
また、従来のように回転操作にともない導電性のある金属粉などのゴミが発生することがなく、電子部品実装用フィルムキャリアテープの品質を損なうことがない。
【0049】
そして、駆動装置のモータを起動または停止して、リールの回転を開始または停止する際のショックを柔軟なバルーンが吸収するため、このショックにより電子部品実装用フィルムキャリアテープの品質を損なうことがない。
【0050】
さらに、バルーン部材の内部へエアーを供給する簡便な操作のみでリールを回転駆動軸に固定することができ、リールを回転駆動軸から離脱する際にはバルーン部材の内部からエアーを抜くだけでよい。このように、本発明では容易にリールを挿着、離脱することができる。
【0051】
さらに、バルーン部材を、離間した回転駆動軸の各軸体を結合するように配設することにより、ゴム弾性を有するバルーン部材は、膨張にともない回転駆動軸の軸方向に収縮する。したがって、駆動装置に固定されている回転駆動軸は、バルーン部材の膨張にともない駆動装置側(基端側)へ収縮する。これにより、リールはその軸受け部でバルーン部材と圧接するとともに、バルーン部材の収縮力により回転駆動軸の基端側へ引っ張られ、該基端側に配設された当接部材へ押し付けられる。
【0052】
したがって、リールの側面が当接部材に案内されているため、回転中のリールの姿勢はきわめて安定であり、この回転駆動軸を用いた巻き出し・巻き取り装置および送給装置は、電子部品実装用フィルムキャリアテープが蛇行することなく、巻き出し、巻き取りを安定して行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、図1は、本発明の回転駆動軸の実施例の側面図である。
【図2】図2は、図1の実施例の回転駆動軸の、バルーン部材の膨張前後の状態を示した側面図である。
【図3】図3は、本発明の回転駆動軸の実施例の断面図である。
【図4】図4は、図1の実施例の回転駆動軸を用いた本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープの巻き出し・巻き取り装置の実施例の正面図である。
【図5】図5は、図4の実施例の巻き出し・巻き取り装置を用いた本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープの送給装置の実施例の正面図である。
【図6】図6は、従来の電子部品実装用フィルムキャリアテープの巻き出し・巻き取り装置の一例を示した正面図である。
【符号の説明】
1 巻き出し・巻き取り装置
2 リール
3 回転駆動軸
4 軸受け部
5 バルーン部材
6 エアー管路
7 当接部材
8 バルーン部材内部
10 送給装置
21 案内ローラ
31 押さえローラ
32 バックテンションギア
33 押さえローラ
34 ドライブギア
36 顕微鏡
42 案内ローラ
56 案内ローラ
57 案内ローラ
59 巻き弛み防止器
60 パンチング装置
62 ダンサーロール
82 ダンサーロール
94 キー溝
98 キー
101 従来の巻き出し・巻き取り装置
102 リール
103 回転駆動軸
104 軸受け部

Claims (4)

  1. 電子部品実装用フィルムキャリアテープの巻き出し・巻き取りリール用回転駆動軸であって、
    内部へ供給するエアー圧力を調整することにより前記回転駆動軸の軸方向と垂直な方向へ膨張可能なバルーン部材が配設され、
    前記リールに貫通して形成された軸受け部の表面に、前記バルーン部材を膨張させて当接することによりリールが回転駆動軸へ固定されるように構成したことを特徴とする電子部品実装用フィルムキャリアテープの巻き出し・巻き取りリール用回転駆動軸。
  2. 前記バルーン部材が、離間した前記回転駆動軸の各軸体を結合するように配設されるとともに、回転駆動軸の基端側に当接部材が配設され、これにより、バルーン部材が前記膨張にともない回転駆動軸の軸方向に収縮するように構成され、
    バルーン部材が回転駆動軸の軸方向に収縮する力によって、前記リールを前記当接部材へ押し付けて当接するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の電子部品実装用フィルムキャリアテープの巻き出し・巻き取りリール用回転駆動軸。
  3. 請求項1または2に記載の回転駆動軸を用いたことを特徴とする電子部品実装用フィルムキャリアテープの巻き出し・巻き取り装置。
  4. 巻き出しリールに巻装された電子部品実装用フィルムキャリアテープを巻き出し、該電子部品実装用フィルムキャリアテープを処理部へ送給する巻き出し装置と、
    処理部へ送給されて処理された電子部品実装用フィルムキャリアテープを巻き取りリールに巻き取る巻き取り装置と、
    を備えた電子部品実装用フィルムキャリアテープの送給装置であって、
    前記巻き出し装置および/または巻き取り装置に、請求項3に記載の巻き出し・巻き取り装置を用いたことを特徴とする電子部品実装用フィルムキャリアテープの送給装置。
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