JP3841248B2 - Ground fault suppression system and ground fault suppression method - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電力配電線に生じる瞬時地絡あるいは永続的地絡において、地絡に起因して発生する地絡電流を抑制することによって、地絡そのものを抑制し、さらには、電気設備技術基準に規定されているB種接地工事による接地抵抗値の緩和を行う地絡抑制システムおよび地絡抑制方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電力配電系統において地絡事故が発生した場合、配電線に地絡電流が流れる。この地絡に対する対策として、通常の場合、零相変成器により地絡故障を検出し、零相変流器により故障回線を検出した継電器が動作し、配電線の遮断器(配電線CB)を開動作させ当該配電線を無電圧状態にし、1分後、配電線CBを閉動作させ、当該配電線に再送電するという再閉路動作を行う。
【0003】
しかし、配電線と導電物の一時的な接触等が原因の瞬時地絡が発生した場合は、永久地絡とはならず、地絡事故が除去される場合が多い。このような瞬時地絡の場合に再閉路動作をさせると、停電を伴うので、電力供給の信頼度を著しく低下させることになる。
【0004】
そこで、瞬時地絡の場合には、配電線CBが動作する以前に、強制接地装置により瞬時に地絡電流を配電線から迂回させる方法や、消弧リアクトルを装備して地絡電流の一部を相殺する方法により、地絡電流を抑制して配電線CBを動作させない手法が考案されている。
【0005】
しかし、地絡電流を迂回させる方法(送電側の電源に迂回回路を設ける)では、地絡電流の電流値が低減されるわけではなく、電気設備技術基準に定められているB種接地工事により、地絡電流値に応じた接地抵抗が必要となり、多大な工事費が必要となる。
【0006】
また、消弧リアクトルを装備して地絡電流の一部を相殺する方法(コンデンサCに対してコイルLを挿入したLC共振回路を設ける)は、送電側に接地点があることが必要であり、送電側の形態が限定される。
【0007】
さらに消弧リアクトルを使用しても、相殺できるのは対地静電容量に基づく地絡電流の基本波成分であり、抵抗分電流や高調波電流を含む地絡電流の全てを相殺することは原理的に不可能であり、地絡電流の残存分の処理が課題となる。
【0008】
また、配電線亘長の変化により、対地静電容量が変化する場合、リアクトル容量が一定であれば、電流補償率が変化してしまうことになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、送電形態への依存性がなく、追加設備を安価に抑え、地絡電流を抑制することが可能な地絡抑制システムおよび地絡抑制方法として、地絡電流と逆位相の電流を注入して、地絡電流を抑制する逆位相電流注入方式が考案された。
【0010】
しかし、逆位相電流注入方式において、近似的な地絡電流として地絡回線の零相変流路で検出される電流を逆位相波形発生装置への入力とした場合、逆位相波形発生装置への入出力は同じ地絡回線で行われることになる。
【0011】
従って、逆位相波形発生装置への入力は、結果的には地絡電流と逆位相電流との残差を与えることになる。
【0012】
このため、地絡電流は抑制されては復帰し、復帰しては抑制されるという繰り返しが起こり、地絡電流が復帰することにより、地絡アークが消弧しずらいという問題が生じる。
【0013】
ここで、従来における地絡電流抑制原理を、図6および図7に基づいて説明する。
【0014】
図6は、地絡電流Ig を抑制する等価回路を示す。100は、等価電源である。101は、地絡回線である。102および103は健全回線である。C1,C2およびC3は、それぞれ地絡回線101,健全回線102および103の対地静電容量である。104は接地形計器用変圧器(GVT;Grounding Voltage Transformer )からなる零相変圧器の一次側接地中性線であり、抵抗RN は零相変圧器に設けてある制限抵抗を一次側換算した等価抵抗である。105は地絡事故検出装置である。106は地絡電流Ig を抑制する逆位相電流IV を発生する逆位相波形発生装置である。107は地絡回線101に設置した零相変流器に対応する等価零相変流器であり、108および109は健全回線102および103に設置した零相変流器である。なお、地絡回線101の零相変流器は、その特性上、自回線分の電流は検出することができない。
【0015】
健全回線102の零相変流器108で検出される電流は零相電流I02、健全回線103の零相変流器109で検出される電流は零相電流I03である。また、零相変圧器の一次側接地中性線104には抵抗分電流IRNが流れる。一方、地絡回線101の本来の零相変流器で検出される電流はI02,I03,IRNのベクトル和となる。
【0016】
ここで、地絡電流のうちの地絡回線101で発生する零相電流をIg1(=I01)、地絡電流のうちの健全回線102,103および零相変圧器の一次側接地中性線104から発生する電流をIg2(=I02+I03+IRN)、また、地絡電流のうちの健全回線102,103のみから発生する電流をIg3(=I02+I03)とすると、地絡電流Ig は、
【0017】
【数1】
となる。
【0018】
次に、地絡電流の抑制動作は次のようになる。
【0019】
1.地絡回線101の等価零相変流器107では、地絡電流Ig のうちの健全回線および零相変圧器の一次側接地中性線からの流入分Ig2と逆位相電流IV との残差ΔIg2(=Ig2+IV )が検出される。
【0020】
2.検出された残差ΔIg2は、地絡事故検出装置105を通じて、逆位相波形発生装置106に入力され、そこで残差ΔIg2に応じた逆位相電流IV を生成、注入する。
【0021】
3.逆位相電流IV の注入当初は、残差ΔIg2は小さくなり、次の時点での逆位相電流IV の生成・注入量は減少する。
【0022】
4.地絡が継続している場合、逆位相電流IV が減少した分、再度、残差ΔIg2が大きくなる。
【0023】
5.1〜4の処理を繰り返し、ある一定レベルで抑制率が落ち着く。
【0024】
このようにして、地絡電流のうちの健全回線の零相電流分および零相変圧器の一次側接地中性線からの流入分の合成電流Ig2(=I02+I03+IRN)が減少する。よって、これに応じて地絡電流Ig (=Ig1+Ig2)も減少する。
【0025】
図7は、従来における地絡電流Ig の抑制原理を示すベクトル図であって、図7(a)は逆位相波形発生装置を適用しない場合の通常の地絡状態、図7(b)は図7(a)の状態において逆位相波形発生装置を適用した場合のある時点での状態、図7(c)は図7(a)の状態において逆位相波形発生装置を適用した場合の図7(b)とは異なる時点での状態を示すものである。残差ΔIg2(=Ig2+Iv )は図6の零相変流器107で常にモニタされている。地絡当初は、残差ΔIg2はIg2に等しく、それに応じた逆位相電流Iv (=−ΔIg2)を生成、注入する(図7(a),(b)参照)。注入後、図7(b)に示すように、残差ΔIg2は小さくなり、その分地絡電流Ig も抑制される。しかし、残差ΔIg2を常にモニタしているため、次の瞬間では、逆位相電流IV は図7(c)に示すような小さな電流となってしまう。また、I02,I03,IRNの各電流は以前のまま流れようとするため、Ig2(=I02+I03+IRN)は元の大きさに戻ろうとする。そのため、Ig2の抑制効果が小さくなり、地絡電流Ig (=Ig1+Ig2)の抑制効果も小さくなる。
【0026】
このような図7(b),(c)の動作を繰り返すことにより、前述したように、地絡電流Ig が復帰して、地絡アークが消弧しずらいという問題が残る。
【0027】
そこで、本発明の目的は、系統に注入する逆位相電流を安定させ、地絡電流の復帰を防ぎ、地絡アークが消弧しやすい地絡抑制システムおよび地絡抑制方法を提供することにある。
【0028】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明によれば、共通の母線に接続された複数回線の配電線を備える電力配電線における地絡電流を抑制するものであって、前記電力配電線の零相電圧を検出する零相電圧検出手段および前記配電線の各零相電流を検出する零相電流検出手段を具えるとともに、前記零相電流検出手段により検出された電流に基づいて健全回線を判別する健全回線判別手段と、前記判別された健全回線の零相電流のベクトル和に基づいて近似地絡電流を算出する近似地絡電流算出手段と、前記算出された近似地絡電流とは逆位相の逆位相電流を作成する逆位相電流作成手段と、前記作成された逆位相電流を前記電力配電線に供給する逆位相電流供給手段とを具え、前記供給された逆位相電流によって前記地絡電流を抑制するようにすることによって、地絡抑制システムを構成する。
【0029】
また、本発明によれば、共通の母線に接続された複数回線の配電線を備える電力配電線における地絡電流を抑制するものであって、前記電力配電線の零相電圧を検出する零相電圧検出工程および前記配電線の各零相電流を検出する零相電流検出手段を具えるとともに、前記零相電圧および前記零相電流検出工程により検出された電流に基づいて地絡事故を検出する地絡事故検出工程と、前記零相電流検出工程により検出された電流に基づいて健全回線を判別する健全回線判別工程と、前記判別された健全回線の零相電流のベクトル和に基づいて近似地絡電流を算出する近似地絡電流算出工程と、前記算出された近似地絡電流とは逆位相の逆位相電流を作成する逆位相電流作成工程と、前記作成された逆位相電流を前記電力配電線に供給する逆位相電流供給工程とを具え、前記供給された逆位相電流によって前記地絡電流を抑制するようにすることによって、地絡抑制方法を構成する。
【0030】
また、かかる構成において、前記健全回線の零相電流のベクトル和の算出は、地絡事故発生直後の過渡状態を経過した後の前記健全回線の零相電流に対して行うようにするとよい。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0032】
(システム構成)
図1は、本発明を表す地絡抑制システムの構成例を示す。
【0033】
配電変電所1の構内において、2は電源(電源用変圧器)である。この電源2の出力側は、母線3a〜3cを介して、配電線4a〜4c,5a〜5c、6a〜6cと接続されている。
【0034】
母線3a〜3cには、零相電圧Voを検出する接地形計器用変圧器(GVT)からなる零相変圧器8が接続されている。配電線4a〜4c,5a〜5c,6a〜6cには、零相変流器7a〜7cが接続されている。
【0035】
10は、配電線4a〜4c,5a〜5c、あるいは6a〜6cのうちの事故配電線に流れる近似地絡電流Ig3(=I02+I03)を検出する地絡電流検出手段としての地絡事故検出装置である。なお、図1は配電線4a〜4cが事故配電線となった場合を示している。この地絡事故検出装置10の入力側は、零相変流器7a〜7c,零相変圧器8と、計器用変圧器9a〜9cとが接続されている。また、地絡事故検出装置10の出力側は、逆位相波形発生装置20と、系統並入用の開閉器41とが接続されている。
【0036】
20は、近似地絡電流Ig3と逆位相の逆位相電流Iv (=−Ig3)を発生する逆位相電流発生手段としての逆位相波形発生装置である。この逆位相波形発生装置20の入力側は、地絡事故検出装置10の出力側と接続されている。また、逆位相波形発生装置20の出力側は、注入用変圧器40と接続されている。
【0037】
また、配電変電所1から引き出された配電線4a〜4c,5a〜5c,6a〜6cには、各々負荷30, 31,32が接続されている。C01は、配電線4a〜4cの各相と大地との間の対地静電容量である。C02は、配電線5a〜5cの各相と大地との間の対地静電容量である。C03は、配電線6a〜6cの各相と大地との間の対地静電容量である。
【0038】
図2は、地絡事故検出装置10の内部構成を示す。この装置10には、各種信号が入力される入力部11と、地絡事故を検出するための事故検出部12と、地絡事故の発生した相と、地絡事故の発生していない健全な配電線とを検出する比較部13と、地絡相への系統並入用の開閉器41の投入指令を発生させる開閉器投入指令部14と、逆位相波形発生装置20への入力となる近似地絡電流Ig3を算出するための演算部15と、系統並入用の開閉器41への投入指令と近似地絡電流Ig3とを出力する出力部16とから構成されている。
【0039】
図3は、逆位相波形発生装置20の内部構成を示す。この装置20は、逆位相電流発生指令が入力される入力部21と、入力信号波形と同じ位相波形を生成する波形生成部22と、生成した波形を反転させる波形反転部23と、逆位相電流Iv を出力する出力部24とから構成されている。
【0040】
(地絡電流抑制動作)
次に、地絡抑制システムの動作について説明する。
【0041】
いま、配電線4a〜4cのうち、c相の配電線4cに地絡故障が発生したとする。この場合、母線3aには、配電線4a〜4cのうち、a相の配電線4aから対地静電容量C01に基づく零相電流i01と、配電線5a〜5cのうち、a相の配電線5aから対地静電容量C02に基づく零相電流i02と、配電線6a〜6cのうち、a相の配電線6aから対地静電容量C03に基づく零相電流i03と、零相変圧器8の接地中性線8aからの地絡抵抗分電流のうち、a相に流れる分Iraとの合成電流が破線矢印のごとく流れる。
【0042】
母線3bには、配電線4a〜4cのうち、b相の配電線4bから対地静電容量C01に基づく零相電流i01と、配電線5a〜5cのうち、b相の配電線5bから対地静電容量C02に基づく零相電流i02と、配電線6a〜6cのうち、b相の配電線6bから対地静電容量C03に基づく零相電流i03と、零相変圧器8の接地中性線8aからの地絡抵抗分電流のうち、b相に流れる分Irbとの合成電流が破線矢印のごとく流れる。
【0043】
母線3cには、配電線5a〜5cのうち、c相の配電線5cから対地静電容量C02に基づく零相電流i02と、配電線6a〜6cのうち、c相の配電線6cから対地静電容量C03に基づく零相電流i03と、零相変圧器8の接地中性線8aからの地絡抵抗分電流のうち、c相に流れる分Ircとの合成電流が破線矢印のごとく流れる。
【0044】
母線3a〜3cに流れる零相電流と抵抗分電流との合成電流は、最終的には、事故配電線4a〜4cの事故相4cの地絡点Gに破線矢印のごとく流れ込む。すなわち、母線3a,3bに流れる零相電流と抵抗分電流の各合成電流は、破線矢印のごとく電源2を介して母線3cに流れ、再度、合成電流となり、事故回線4a〜4cの事故相4cに流れ、地絡点Gに流れていく。
【0045】
一方、地絡事故時には、母線3a〜3cの各相電圧が不平衡となり、零相変圧器8において零相電圧Voが検出され、また、配電線5a〜5c,6a〜6cの各零相変流器7b,7cにおいて各零相電流I02,I03が検出される。配電線4a〜4cの零相変流器7aでは、零相変流器7b,7cで検出された零相電流I02,I03と零相変圧器8の接地中性線8aからの地絡抵抗分電流Ira,Irb,Ircとの合成電流Ig2が検出される。これら検出された零相電圧Vo、零相電流I02,I03およびIg2から、地絡事故検出装置10において地絡事故が発生したことを判別することができる。
【0046】
また、地絡事故検出装置10では、母線3a〜3cに接続された計器用変圧器9a〜9cで検出される各相の相電圧Va〜Vcを比較することによって、地絡相を容易に判別することができる。
【0047】
なお、各健全回線の各相を流れる零相電流i02,i03と各健全回線の零相電流I02,I03、および地絡回線の零相変流器で検出される電流Ig2との関係は、次のようになっている。
【0048】
【数2】
Ig2=I02+I03+Ira+Irb+Irc …(2)
【0049】
【数3】
I02=3i02 …(3)
【0050】
【数4】
I03=3i03 …(4)
ここで、図2に示す地絡事故検出装置10の内部処理を詳細に説明する。
【0051】
入力部11には、零相電圧Voと、各零相変流器で検出される電流I02,I03,Ig2と、各相の相電圧Va〜Vcとが入力される。事故検出部12では、零相電圧Voと各零相変流器で検出される電流I02,I03,Ig2の両方の大きさを見て、両方とも変化が生じたとき(AND条件)に地絡事故と判断する。この判断時における零相変流器で検出される電流は、少なくとも1つの大きさを見ればよい。
【0052】
このようにして地絡事故の検出が認められた場合、比較部13において各相の相電圧Va〜Vcの大きさを比較して、最も小さい値の相を地絡相と判別する。
【0053】
また、比較部13では、零相電圧と、零相変流器で検出される電流I02,I03,Ig2の大きさおよび位相差により、地絡回線と健全回線とを区別することによって、近似地絡電流Ig2と、健全回線に流れる零相電流I02,I03とを区別する。なお、この判別方法としては、配電系統に一般的に使用されている方向継電器と同じ原理を用いる。また、各零相変流器で検出される電流はそのピーク値同士を比較して、ピーク値が最大の回線を地絡回線と判別する。
【0054】
開閉器投入指令部14では、比較部13から出力された地絡相判別信号を受け、注入用変圧器40を地絡相に連係する開閉器41への投入指令信号Itを出力する。
【0055】
一方、演算部15では、比較部13によって判別された健全回線5a〜5c,6a〜6cの零相電流I02,I03に基づいてべクトル和を求めて近似地絡電流Ig3を算出する。このベクトル和は、瞬時値を加算することによって求められる。
【0056】
また、ベクトル和の演算は、地絡事故を検出した後の健全回線5a〜5c,6a〜6cの零相電流I02,I03に対して実施するとよく、また、過渡状態を経過した後の健全回線5a〜5c,6a〜6cの零相電流I02,I03に対して実施するようにしてもよい。
【0057】
なお、この過渡状態を経過した後の健全回線の零相電流に対してベクトル和の演算を行う場合に、地絡事故検出装置10内にタイマー機能を設けておいて、地絡事故検出後から所定の時間、例えば100ms程度経過した後の健全回線の零相電流の和に対して実施するようにすることができる。
【0058】
また、地絡事故を検出した後の過渡状態において検出される健全回線の零相電流は不規則な波形で、かつ、高周波成分を有するものとなっているが、過渡状態を経過した後で検出される健全回線の零相電流は安定した波形であり、かつ過渡状態におけるほど高い高周波成分を有するものではないため、その信号処理は容易となる。従って、上記のような、過渡状態を経過した後の健全回線の零相電流に対してベクトル和の演算を行うという構成とすることにより、過渡期間をマスキングすることによって地絡事故検出後の例えば100ms程度の多少の時間は無駄時間となるものの、健全回線の零相電流に対する信号処理手段を簡素な構成とすることができるため、地絡抑制システムの低コスト化が可能となる。
【0059】
このようにして算出した近似地絡電流Ig3は、出力部16を介して逆位相波形発生装置20へと出力され、一方、投入指令信号Itは出力部16を介して系統並入用の開閉器41へと出力される。
【0060】
逆位相波形発生装置20において、入力部21には、近似地絡電流Ig3が入力される。波形生成部22では、入力された近似地絡電流信号と同じ電流波形を随時生成する。波形反転部23では、波形生成部22で生成した電流波形に、地絡電流に対して逆位相となるように、反転処理を施す。このようにして生成した逆位相電流Iv は、出力部24から注入用変圧器40に出力される。
【0061】
そして、注入用変圧器40に出力された逆位相電流Iv は、実線矢印のごとく母線3cを経て、地絡回線4a〜4cの地絡相4cに流れ、地絡点Gに流れ込み、地絡電流Ig を抑制する。
【0062】
なお、上述の図1の地絡抑制システムにおいて、注入用変圧器40と並列に数Ωの抵抗を有する誤動作時保護用抵抗回路42が設けられている。図1のシステムにおいて万一地絡相の誤判別により注入用変圧器40が健全相に接続された場合でも、上記の抵抗回路42の抵抗が配電系統側で注入用変圧器40の変圧比の2乗に比例して作用することにより、異相地絡短絡による短絡電流を小さくすることができる。
【0063】
(地絡電流抑制原理)
次に、地絡電流抑制原理を、図4および図5に基づいて具体的に説明する。
【0064】
図4は、地絡電流Ig を抑制する等価回路を示す。なお,ここでは、前述した図6の等価回路と比較して説明するため、同一部分には同一符号を用いる。
【0065】
地絡電流Ig の抑制動作は、次のようになる。
【0066】
(1)地絡電流Ig のうちの、各健全回線102,103に流れる零相電流I02,I03の和と接地形計器用変圧器(GVT)からなる零相変圧器の一次側接地中性線104から流れる抵抗分電流IRNとの合成電流Ig2(=I02+I03+IRN)と逆位相電流Iv との残差(=Ig2+Iv =I02+I03+IRN+Iv )はモニタせず、各健全回線の零相電流の和Ig3(=I02+I03)のみをモニタする。
【0067】
(2)各健全回線の零相電流の和Ig3(=I02+I03)に従って逆位相電流Iv を生成し、配電系統に注入する。
【0068】
(3)地絡電流Ig (=I01+I02+I03+IRN)のうち、各健全回線の零相電流の和Ig3(=I02+I03)の分を抑制することにより、地絡電流Ig を抑制する。
【0069】
(4)各健全回線の零相電流は、地絡事故原因が除去されない限り流れ続けるため、地絡電流Ig と逆位相電流Iv との残差が小さくなっても、逆位相電流Iv の生成・注入量は減少せず、安定的に地絡電流を抑制する。
【0070】
図5は、本発明による地絡電流Ig の抑制原理を示すベクトル図であって、図5(a)は逆位相波形発生装置を適用しない場合の通常の地絡状態、図5(b)は図5(a)の状態において逆位相波形発生装置を適用した場合の状態を示すものである。図5(a)に示される各健全回線の零相電流I02,I03が図4の等価回路の零相変流器108,109によりそれぞれ検出され、その和Ig3(=I02+I03)が常にモニタされている。このIg3に従って図5(b)に示されるように逆位相電流IV (=−Ig3)が生成、注入されることにより、地絡電流Ig のうち、Ig3の分が抑制され、地絡電流Ig も抑制される。
【0071】
なお、地絡電流Ig と各回線の零相電流および零相電圧器の一次側接地中性線で流れる抵抗分電流との関係についてもう一度整理しておくと次の通りである。
【0072】
【数5】
ここで、 Ig1=I01
Ig2=Ig3+IRN
Ig3=I02+I03
I01:地絡回線101自身で流れる零相電流であり、零相変流器で
は検出できない電流である。
【0073】
I02:健全回線102で流れる零相電流。
【0074】
I03:健全回線103で流れる零相電流。
【0075】
IRN:零相変圧器の一次側接地中性線104で流れる抵抗分電流
以上のように、本発明による地絡抑制システムおよび地絡抑制方法では、従来のように地絡回線に流れる地絡電流Ig のうちの、各健全回線に流れる零相電流と零相変圧器の一次側接地中性線から流れる抵抗分電流IRNとの合成電流Ig2(=I02+I03+IRN)と逆位相電流IV との残差(=Ig2+IV =I02+I03+IRN+IV )をモニタするのではなく、各健全回線の零相電流の和Ig3(=I02+I03)のみをモニタするようにしているため、地絡電流Ig を復帰させることなく安定的に抑制することが可能となる。
【0076】
なお、図1の構成例では、上述のように、電力配電線と注入用変圧器40との間に開閉器41を設け、地絡事故検出装置10からの開閉器投入信号Itによる開閉器41の投入操作によって注入用変圧器20を地絡相に連系する構成としているが、本発明による地絡抑制システムの構成は上記に限定されるものではなく、電力配電線の任意の相に注入用変圧器40を接続しておく構成としてもよい。このような構成とすれば、注入用変圧器40を連系させる相を選択するのにかかるステップを省略できるので、地絡事故検出装置10の構成を簡素化することができる。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、健全回線の零相電流のベクトル和に基づいて近似地絡電流を算出し、その算出された近似地絡電流とは逆位相の逆位相電流を電力配電線に供給するようにしたので、地絡電流を復帰させることなく常に安定的に抑制することができ、地絡アークが消弧し易い地絡抑制システムおよび地絡抑制方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態である地絡抑制システムを示す構成図である。
【図2】地絡事故検出装置の回路構成を示すブロック図である。
【図3】逆位相波形発生装置の回路構成を示すブロック図である。
【図4】本発明による地絡電流抑制原理を示す回路図である。
【図5】本発明による地絡電流抑制原理を示すベクトル図であって、(a)は逆位相波形発生装置を適用しない場合の通常の地絡状態、(b)は図5(a)の状態において逆位相波形発生装置を適用した場合の状態を示す。
【図6】従来における地絡電流抑制原理を示す回路図である。
【図7】従来における地絡電流抑制原理を示すベクトル図であって、(a)は逆位相波形発生装置を適用しない場合の通常の地絡状態、(b)は図7(a)の状態において逆位相波形発生装置を適用した場合のある時点での状態、(c)は図7(a)の状態において逆位相波形発生装置を適用した場合の図7(b)とは異なる時点での状態を示す。
【符号の説明】
1 配電変電所
2 電源(電源用変圧器)
3a〜3c 母線
4a〜4c 配電線(事故配電線)
5a〜5c 配電線(健全配電線)
6a〜6c 配電線(健全配電線)
7a〜7c 零相変流器
8 零相変圧器
8a 零相変圧器の一次側接地中性線
9a〜9c 計器用変圧器
10 地絡事故検出装置
20 逆位相波形発生装置
30〜32 配電線負荷
40 注入用変圧器
41 系統並入用開閉器
42 誤動作時保護用抵抗回路
Ig 地絡電流
IV 逆位相電流
V0 零相電圧
Ig2,I02,I03 配電線4a〜4c,5a〜5c,6a〜6cの各零相変流器で検出される電流[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention suppresses a ground fault itself by suppressing a ground fault current caused by a ground fault in an instantaneous ground fault or a permanent ground fault generated in a power distribution line, and further, electrical equipment technical standards It relates to a ground fault suppression system and a ground fault suppression method for reducing the grounding resistance value by the class B grounding work defined in the above.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, when a ground fault occurs in a power distribution system, a ground fault current flows through the distribution line. As a countermeasure against this ground fault, in the normal case, a ground fault is detected by a zero-phase transformer, a relay that detects a fault line by a zero-phase current transformer operates, and a distribution line breaker (distribution line CB) is installed. A reclosing operation is performed in which the distribution line is brought into a non-voltage state and the distribution line CB is closed after one minute, and power is retransmitted to the distribution line.
[0003]
However, when an instantaneous ground fault occurs due to a temporary contact between a distribution line and a conductive material, it is not a permanent ground fault and ground fault accidents are often eliminated. If the reclosing operation is performed in the case of such an instantaneous ground fault, a power failure is caused, so that the reliability of power supply is remarkably lowered.
[0004]
Therefore, in the case of an instantaneous ground fault, before the distribution line CB operates, a method of instantaneously diverting the ground fault current from the distribution line by the forced grounding device, or a part of the ground fault current by installing an arc extinguishing reactor A method has been devised in which the ground fault current is suppressed and the distribution line CB is not operated by the method of canceling out.
[0005]
However, the method of bypassing the ground fault current (providing a bypass circuit in the power transmission side power supply) does not reduce the current value of the ground fault current. In addition, a grounding resistance corresponding to the ground fault current value is required, and a large construction cost is required.
[0006]
In addition, a method for canceling a part of the ground fault current by providing an arc extinguishing reactor (providing an LC resonance circuit in which a coil L is inserted into a capacitor C) requires a grounding point on the power transmission side. The form on the power transmission side is limited.
[0007]
Furthermore, even if an arc extinguishing reactor is used, the fundamental wave component of the ground fault current based on the ground capacitance can be canceled, and it is the principle to cancel all of the ground fault current including the resistance current and the harmonic current. This is impossible, and the remaining ground fault current becomes a problem.
[0008]
Further, when the ground capacitance changes due to the change in the distribution line length, the current compensation rate changes if the reactor capacity is constant.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
Therefore, as a ground fault suppression system and a ground fault suppression method that has no dependency on the power transmission form, can suppress additional facilities at low cost, and can suppress the ground fault current, a current having a phase opposite to that of the ground fault current is injected. Thus, an anti-phase current injection method for suppressing the ground fault current has been devised.
[0010]
However, in the reverse phase current injection method, when the current detected in the zero phase variable flow path of the ground fault line as an approximate ground fault current is input to the reverse phase waveform generator, Input / output is performed on the same ground fault line.
[0011]
Therefore, the input to the anti-phase waveform generator results in a residual between the ground fault current and the anti-phase current.
[0012]
For this reason, it repeats that ground fault current will be returned if it is suppressed, and it will be suppressed if it recovers, and since the ground current returns, there will be a problem that it is difficult to extinguish the ground fault arc.
[0013]
Here, the conventional ground fault current suppression principle will be described with reference to FIGS.
[0014]
Figure 6 shows a suppressing equivalent circuit ground fault current I g.
[0015]
The current detected by the zero-
[0016]
Here, the zero-phase current generated in the
[0017]
[Expression 1]
It becomes.
[0018]
Next, the ground fault current suppression operation is as follows.
[0019]
1. In the equivalent zero-
[0020]
2. Residual [Delta] I g2 the detected, through
[0021]
3. At the beginning of the injection of the anti-phase current I V , the residual ΔI g2 becomes small, and the generation / injection amount of the anti-phase current I V at the next time point decreases.
[0022]
4). When the ground fault continues, the residual ΔI g2 increases again by the amount corresponding to the decrease in the antiphase current IV .
[0023]
The processing of 5.1 to 4 is repeated, and the suppression rate settles down at a certain level.
[0024]
In this way, the combined current I g2 (= I 02 + I 03 + I RN ) of the zero-phase current of the sound line in the ground fault current and the inflow from the primary-side ground neutral line of the zero-phase transformer is reduced. To do. Accordingly, the ground fault current I g (= I g1 + I g2 ) is also reduced accordingly.
[0025]
Figure 7 is a vector diagram showing the principle of suppressing the ground fault current I g in prior art, FIG. 7 (a) in the case of not applying the antiphase waveform generator normal ground fault state, FIG. 7 (b) FIG. 7A shows a state at a certain time when the antiphase waveform generator is applied in the state of FIG. 7A, and FIG. 7C shows the state when the antiphase waveform generator is applied in the state of FIG. It shows a state at a different time from (b). The residual ΔI g2 (= I g2 + I v ) is constantly monitored by the zero-phase
[0026]
Such FIG. 7 (b), the by repeating the operations of (c), as described above, and the ground fault current I g is restored, ground fault arc remains a problem that extinguishing to hesitation.
[0027]
Therefore, an object of the present invention is to provide a ground fault suppression system and a ground fault suppression method that stabilizes the antiphase current injected into the system, prevents the return of the ground fault current, and easily extinguishes the ground fault arc. .
[0028]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, according to the present invention, a ground fault current in a power distribution line including a plurality of distribution lines connected to a common bus is suppressed, and the zero phase of the power distribution line is provided. A zero-phase voltage detecting means for detecting voltage and a zero-phase current detecting means for detecting each zero-phase current of the distribution line are provided, and a healthy line is discriminated based on the current detected by the zero-phase current detecting means. Healthy line discrimination means, approximate ground fault current calculation means for calculating an approximate ground fault current based on a vector sum of the determined zero phase currents of the healthy line, and the calculated approximate ground fault current having an opposite phase An anti-phase current generating means for generating an anti-phase current; and an anti-phase current supplying means for supplying the generated anti-phase current to the power distribution line, and the ground fault current is generated by the supplied anti-phase current. To suppress By Rukoto, constitute a ground 絡抑 control systems.
[0029]
Further, according to the present invention, a ground fault current in a power distribution line including a plurality of distribution lines connected to a common bus is suppressed, and a zero phase for detecting a zero phase voltage of the power distribution line A zero-phase current detection means for detecting each zero-phase current of the voltage detection step and the distribution line is provided, and a ground fault is detected based on the zero-phase voltage and the current detected by the zero-phase current detection step. A ground fault detection step, a healthy line discrimination step for discriminating a healthy line based on the current detected by the zero phase current detection step, and an approximate ground based on a vector sum of the zero phase current of the discriminated healthy line. An approximate ground fault current calculating step for calculating a fault current, a reverse phase current generating step for generating a reverse phase current having a phase opposite to that of the calculated approximate ground fault current, and the generated reverse phase current for the power distribution. Reverse supply to electric wire Comprising a phase current supplying step, by so as to suppress the ground fault current by the supplied antiphase current, constitutes the land 絡抑 system method.
[0030]
In this configuration, the calculation of the vector sum of the zero-phase current of the healthy line may be performed on the zero-phase current of the healthy line after a transient state immediately after the occurrence of the ground fault.
[0031]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0032]
(System configuration)
FIG. 1 shows a configuration example of a ground fault suppression system representing the present invention.
[0033]
In the premises of the distribution substation 1, reference numeral 2 denotes a power source (power transformer). The output side of the power source 2 is connected to the
[0034]
Connected to the
[0035]
10 is a ground fault as a ground fault current detecting means for detecting an approximate ground fault current I g3 (= I 02 + I 03 ) flowing through the fault distribution line among the
[0036]
[0037]
In addition, loads 30, 31 and 32 are connected to the
[0038]
FIG. 2 shows the internal configuration of the ground
[0039]
FIG. 3 shows the internal configuration of the
[0040]
(Ground fault current suppression operation)
Next, the operation of the ground fault suppression system will be described.
[0041]
It is assumed that a ground fault has occurred in the c-phase distribution line 4c among the
[0042]
The bus 3b, of the
[0043]
The bus 3c, of the distribution line bodies 5a to 5c, the zero-phase current i 02 based on the earth capacitance C 02 from the
[0044]
The combined current of the zero-phase current flowing through the
[0045]
On the other hand, at the time of the ground fault, the phase voltages of the
[0046]
Further, in the ground
[0047]
The zero-phase currents i 02 and i 03 flowing through each phase of each healthy line, the zero-phase currents I 02 and I 03 of each healthy line, and the current I g2 detected by the zero-phase current transformer of the ground fault line and The relationship is as follows.
[0048]
[Expression 2]
I g2 = I 02 + I 03 + I ra + I rb + I rc (2)
[0049]
[Equation 3]
I 02 = 3i 02 (3)
[0050]
[Expression 4]
I 03 = 3i 03 (4)
Here, the internal processing of the ground
[0051]
The
[0052]
When a ground fault is detected in this way, the
[0053]
Further, the
[0054]
The switch
[0055]
On the other hand, the
[0056]
Further, the calculation of the vector sum may be performed on the zero-phase currents I 02 and I 03 of the sound lines 5a to 5c and 6a to 6c after detecting the ground fault, and after the transient state has elapsed. healthy line bodies 5a to 5c, may be performed on the zero-phase current I 02, I 03 of 6 a to 6 c.
[0057]
In addition, when calculating the vector sum for the zero-phase current of the sound line after passing this transient state, a timer function is provided in the ground
[0058]
Also, the zero-phase current of the sound line detected in the transient state after detecting a ground fault has an irregular waveform and high frequency component, but is detected after the transient state has elapsed. Since the zero-phase current of the sound line is a stable waveform and does not have a high-frequency component as high as in the transient state, the signal processing becomes easy. Therefore, for example, after the ground fault is detected by masking the transient period by performing the calculation of the vector sum with respect to the zero-phase current of the healthy line after the transient state as described above. Although some time of about 100 ms is wasted time, since the signal processing means for the zero-phase current of the healthy line can be configured simply, the cost of the ground fault suppression system can be reduced.
[0059]
The approximate ground fault current I g3 calculated in this way is output to the
[0060]
In the
[0061]
Then, the antiphase current I v output to the
[0062]
In the ground fault suppression system of FIG. 1 described above, a malfunction
[0063]
(Ground fault current suppression principle)
Next, the principle of ground fault current suppression will be specifically described based on FIG. 4 and FIG.
[0064]
Figure 4 shows a suppressing equivalent circuit ground fault current I g. Here, in order to explain in comparison with the equivalent circuit of FIG. 6 described above, the same symbols are used for the same parts.
[0065]
Suppressing operation of the ground fault current I g is as follows.
[0066]
(1) Primary grounding of the zero-phase transformer composed of the sum of the zero-phase currents I 02 and I 03 flowing through the
[0067]
(2) A negative phase current I v is generated according to the sum I g3 (= I 02 + I 03 ) of the zero phase current of each healthy line and injected into the distribution system.
[0068]
(3) Of the ground fault current I g (= I 01 + I 02 + I 03 + I RN ), the ground fault is suppressed by suppressing the sum of the zero phase currents I g3 (= I 02 + I 03 ) of each sound line. The current Ig is suppressed.
[0069]
(4) Since the zero-phase current of each healthy line continues to flow unless the cause of the ground fault is removed, even if the residual between the ground fault current I g and the negative phase current I v becomes small, the negative phase current I v The generation / injection amount of is not reduced, and the ground fault current is stably suppressed.
[0070]
Figure 5 is a vector diagram showing the principle of suppressing the ground fault current I g according to the invention, FIG. 5 (a) regular ground fault condition in the case of not applying the anti-phase waveform generator, and FIG. 5 (b) These show the state at the time of applying an antiphase waveform generator in the state of Fig.5 (a). The zero-phase currents I 02 and I 03 of each healthy line shown in FIG. 5A are respectively detected by the zero-phase
[0071]
Incidentally, as it follows idea to arrange again the relationship between the resistance component current flowing in the primary side ground neutral line of the ground fault current I g and the zero-phase current and zero-phase voltage unit for each line.
[0072]
[Equation 5]
Where I g1 = I 01
I g2 = I g3 + I RN
I g3 = I 02 + I 03
I 01 : Zero-phase current that flows in the
[0073]
I 02 : Zero-phase current flowing through the
[0074]
I 03 : Zero-phase current flowing through the
[0075]
I RN : In the ground fault suppression system and the ground fault suppression method according to the present invention as described above, the ground fault flowing in the ground fault line as in the prior art is equal to or more than the resistance current flowing in the primary-side ground
[0076]
In the configuration example of FIG. 1, as described above, the switch 41 is provided between the power distribution line and the
[0077]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the approximate ground fault current is calculated based on the vector sum of the zero phase current of the healthy line, and the reverse phase current having the opposite phase to the calculated approximate ground fault current is calculated. Since the power supply is supplied to the distribution line, it is possible to always stably suppress the ground fault current without returning the ground fault, and to provide a ground fault suppression system and a ground fault suppression method in which the ground fault arc is easily extinguished. it can.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a configuration diagram showing a ground fault suppression system according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a block diagram showing a circuit configuration of the ground fault detection device.
FIG. 3 is a block diagram showing a circuit configuration of an antiphase waveform generator.
FIG. 4 is a circuit diagram illustrating a ground fault current suppression principle according to the present invention.
5A and 5B are vector diagrams showing a ground fault current suppression principle according to the present invention, in which FIG. 5A is a normal ground fault state when an antiphase waveform generator is not applied, and FIG. 5B is a diagram of FIG. The state at the time of applying an antiphase waveform generator in a state is shown.
FIG. 6 is a circuit diagram illustrating a conventional ground fault current suppression principle.
7A and 7B are vector diagrams showing a conventional ground fault current suppression principle, where FIG. 7A is a normal ground fault state when an antiphase waveform generator is not applied, and FIG. 7B is a state shown in FIG. FIG. 7C shows a state at a certain time when the antiphase waveform generator is applied, and FIG. 7C shows a state at a time different from FIG. 7B when the antiphase waveform generator is applied in the state of FIG. Indicates the state.
[Explanation of symbols]
1 Distribution substation 2 Power supply (Power transformer)
3a-
5a-5c Distribution line (sound distribution line)
6a-6c Distribution line (sound distribution line)
7a to 7c Zero-phase current transformer 8 Zero-phase transformer 8a Primary-phase grounded
Claims (4)
前記電力配電線の零相電圧を検出する零相電圧検出手段および前記配電線の各零相電流を検出する零相電流検出手段を具えるとともに、
前記零相電圧および前記零相電流検出手段により検出された電流に基づいて地絡事故を検出する地絡事故検出手段と、
前記零相電流検出手段により検出された電流に基づいて健全回線を判別する健全回線判別手段と、
前記判別された健全回線の零相電流のベクトル和に基づいて近似地絡電流を算出する近似地絡電流算出手段と、
前記算出された近似地絡電流とは逆位相の逆位相電流を作成する逆位相電流作成手段と、
前記作成された逆位相電流を前記電力配電線に供給する逆位相電流供給手段とを具え、前記供給された逆位相電流によって前記地絡電流を抑制することを特徴とする地絡抑制システム。Suppressing a ground fault current in a power distribution line including a plurality of distribution lines connected to a common bus,
Comprising zero phase voltage detecting means for detecting the zero phase voltage of the power distribution line and zero phase current detection means for detecting each zero phase current of the distribution line;
A ground fault detection means for detecting a ground fault based on the zero phase voltage and the current detected by the zero phase current detection means;
Healthy line discrimination means for discriminating a healthy line based on the current detected by the zero-phase current detection means;
An approximate ground fault current calculating means for calculating an approximate ground fault current based on a vector sum of zero phase currents of the determined healthy line;
An antiphase current creating means for creating an antiphase current having an antiphase with the calculated approximate ground fault current;
A ground fault suppression system comprising: a reverse phase current supply unit configured to supply the generated reverse phase current to the power distribution line, and suppressing the ground fault current by the supplied reverse phase current.
前記電力配電線の零相電圧を検出する零相電圧検出工程および前記配電線の各零相電流を検出する零相電流検出工程を具えるとともに、
前記零相電圧および前記零相電流検出工程により検出された電流に基づいて地絡事故を検出する地絡事故検出工程と、
前記零相電流検出工程により検出された電流に基づいて健全回線を判別する健全回線判別工程と、
前記判別された健全回線の零相電流のベクトル和に基づいて近似地絡電流を算出する近似地絡電流算出工程と、
前記算出された近似地絡電流とは逆位相の逆位相電流を作成する逆位相電流作成工程と、
前記作成された逆位相電流を前記電力配電線に供給する逆位相電流供給工程とを具え、前記供給された逆位相電流によって前記地絡電流を抑制することを特徴とする地絡抑制方法。Suppressing a ground fault current in a power distribution line including a plurality of distribution lines connected to a common bus,
Comprising a zero phase voltage detection step for detecting a zero phase voltage of the power distribution line and a zero phase current detection step for detecting each zero phase current of the distribution line;
A ground fault detection step for detecting a ground fault based on the zero phase voltage and the current detected by the zero phase current detection step;
A sound line determination step of determining a sound line based on the current detected by the zero-phase current detection step;
An approximate ground fault current calculating step for calculating an approximate ground fault current based on the vector sum of the zero phase current of the determined healthy line;
An antiphase current creating step for creating an antiphase current having an antiphase with the calculated approximate ground fault current;
A ground fault suppression method comprising: a reverse phase current supply step of supplying the created reverse phase current to the power distribution line, and suppressing the ground fault current by the supplied reverse phase current.
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