JP3839087B2 - 光造形装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光硬化性の流動性材料を用いて立体(3次元の物体)を造形する光造形装置に係り、特に未硬化の流動性材料を容器内に収容しその液面側で露光硬化させるようにした装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、未硬化の光硬化性樹脂を選択的に露光して所定形状の硬化層を形成するとともに、その硬化層を順次積層することで、形状の複雑な物体や組立体を一体造形可能にした光造形装置が知られており、この光造形装置においては、積層される各層の硬化層を高精度かつ迅速に成形することが要求される。
【0003】
この種の光造形装置としては、例えば特公平2−48422号公報に記載されたものがある。この装置では、未硬化の光硬化性樹脂液を収容した容器中に昇降式のプラットホームを配設し、その光硬化性樹脂の液面に対しレーザ走査による選択的な露光を行って前記液面近傍の光硬化性樹脂をプラットホーム上で所定形状に硬化させた後、その硬化層をプラットホームと共に一層分を超える深さまで沈めてプラットホーム上に未硬化の光硬化性樹脂液を自動的に積層させ、次いでプラットホームを自由液面から積層ピッチ量(積層される層の層厚)を隔てる位置まで上昇させることで次層の未硬化材料層を比較的迅速に形成できるようになっている。
【0004】
ところで、この種の光造形装置は形状の複雑な部品を低コストかつ短時間で試作するのに好適であるため、近時においては、造形作業の高速化と更なる造形精度の向上に加えて、造形された立体をより広範な用途に対応させ得ることが要求されている。具体的には、造形された物体を高温に晒される部品、例えば自動車の排気マニホールドの試作品としたり、高温高圧に晒されるプラスチック成形用の型として用いたりすることが要求されるようになった。
【0005】
しかし、このような要求に応え得る光硬化性流動材料は高粘度であり、上述のようにプラットホームを未硬化液中に沈めてその上(下層の硬化層上)に自動的に未硬化樹脂層を形成する方式では、粘性の高い1層分の未硬化流動材料をプラットホーム上に迅速に延展させることができない。また、安全性確保の観点からも、光硬化性樹脂には低臭気、低揮発となる程度の粘性を有するのが好ましいが、上述の方式では、十分に粘度の低い光硬化性樹脂が必要になる。
【0006】
そこで、特公平7−10566号公報に記載されるように、未硬化の光硬化性樹脂を強制的に下層の硬化層上に供給するディップコート方式を採用し、高粘度の光硬化性樹脂材料を使用しつつ高速化と層厚の高精度化とを実現可能にしたものが提案され、注目を集めている。
この装置は、所定の光によって硬化し得る未硬化の光硬化性樹脂を収容してその樹脂の自由液面を形成する容器と、自由液面と略直交する方向に移動するよう容器中に移動可能に設けられた自由液面に対し略平行な可動プラットホームと、容器から未硬化の光硬化性樹脂を汲み上げて可動プラットホーム上に供給するディッパーと、可動プラットホームの移動方向に対して直交する方向に移動可能に設けられその移動により可動プラットホーム上の光硬化性樹脂の表面部を平坦化するスクレーパー(ドクターナイフ)とを備えている。そして、プラットホームを自由液面より積層ピッチ量だけ低い位置に配置した状態で、未硬化の光硬化性樹脂をディッパーにより汲み上げて可動プラットホーム上に供給し、この光硬化性樹脂の表面部を自由液面に沿って移動するスクレーパーにより平坦化して、プラットホーム上の自由液面近傍に所定層厚の未硬化の光硬化性樹脂層を迅速かつ均一に形成するともに、その未硬化材料層を所定の光により選択的に露光して光硬化性樹脂を積層硬化させるという工程を繰り返すことで、所要形状の立体を造形するようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように改善された光造形装置にあっても、より粘度の高い光硬化性流動材料を使用する場合、非収縮性の高い微粒子材料やこれと同等なウィスカー状の物質を未硬化の光硬化性樹脂に混合する必要があり、その混合される材料と光硬化樹脂との比重の違いから、混合流動材料を長時間放置すると混合された物質と光硬化性樹脂との混合状態が不均一になったり両者が分離したりするという問題が不可避であった。
【0008】
そのため、例えば前記流動材料を容器内に収容したまま光造形装置を長時間放置すると、流動材料の流動性が部分的に損なわれるために可動プラットホームに過大な昇降負荷が加わったり、流動材料に含まれるべき前記非収縮性の高い微粒子材料等が不足することによって所要の硬化層の性状が得られなくなったりするという不具合が生じ易かった。
【0009】
そこで本発明は、未硬化の流動性材料が容器内で長時間放置される場合にその材料を適宜攪拌するようにして、未硬化の流動性材料を均一で良好な粘度に維持することのできる光造形装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的達成のため、請求項1に記載の発明は、所定の光によって硬化し得る未硬化の流動性材料を収容し該流動性材料の自由液面を形成する容器と、前記自由液面に対し略平行な上面部を有し、前記自由液面に接近および離隔するよう前記容器中に移動可能に設けられた可動プラットホームと、前記可動プラットホーム上の流動性材料を所定の光により選択的に露光して硬化層を形成する露光手段と、前記硬化層を下層の硬化層上に順次積層して立体を造形するよう前記可動プラットホームの移動及び前記露光手段の作動を制御する制御手段と、を備えた光造形装置において、前記制御手段は、前記可動プラットホームの移動及び前記露光手段の作動の制御を停止した状態で所定時間が経過したとき、前記容器内の未硬化の流動性材料の流動性低下を防止するよう前記可動プラットホームを前記自由液面下で往復移動させ、前記容器内の未硬化の流動性材料を前記可動プラットホームによって攪拌させるようにしたものである。したがって、未硬化の流動性材料が容器内で長時間放置される場合には、容器内で広い面積を有する可動プラットホームを利用して、未硬化の流動性材料を十分に攪拌することができる。
【0011】
また、請求項2に記載のように、前記制御手段により制御され、前記可動プラットホームを前記硬化層の層厚に相当する所定移動量を単位として移動させる第1のプラットホーム移動手段と、前記制御手段が前記可動プラットホームの移動及び前記露光手段の作動の制御を停止した状態で所定時間が経過したとき、前記制御手段により制御され、前記可動プラットホームを前記自由液面下で前記所定移動量より大きいストロークで往復移動させて前記容器内の流動性材料を攪拌する第2のプラットホーム移動手段と、を備えるようにすると、造形作業用の広面積の可動プラットホームを利用して攪拌作業を迅速に行うことが可能になり、請求項3に記載のように、前記第1のプラットホーム移動手段が前記可動プラットホームを昇降可能に案内、支持する案内支持機構および該案内支持機構を介して前記可動プラットホームを昇降させる昇降駆動源を有し、前記案内支持機構および昇降駆動源のうち少なくとも前記案内支持機構が前記第2のプラットホーム移動手段の一部を構成するようにすると、既存の可動プラットホームの移動手段を有効に活用して攪拌機能追加のために必要な手段を最小限に抑えることができる。
【0012】
さらに、請求項4に記載のように、前記容器を着脱可能に支持する支持体が設けられるとともに、前記容器内に前記第1のプラットホーム移動手段の昇降駆動源および外部の昇降駆動源のうち何れかによって駆動可能な前記案内支持機構が収納され、該案内支持機構が、前記支持体に前記容器を装着したき前記第1のプラットホーム移動手段の昇降制御手段に接続される一方、前記支持体から前記容器を取り外したき前記外部の昇降駆動源に接続可能となる接続部を有するようにすると、交換用の容器を準備しておくことによって迅速な材料切換えや攪拌動作が可能になる。
【0013】
また、請求項5に記載のように、前記プラットホームから突出し前記プラットホームの往復移動時に前記容器内の未硬化の流動性材料を攪拌する攪拌部材を設けると、未硬化の流動性材料をより確実に攪拌することができる。
請求項6に記載の発明は、所定の光によって硬化し得る未硬化の流動性材料を収容し該流動性材料の自由液面を形成する容器と、前記流動性材料の自由液面近傍を所定の光により選択的に露光して硬化層を形成する露光手段と、を備えた光造形装置において、前記硬化層の形成による造形作業が停止された状態で所定時間が経過したとき、前記容器内の未硬化の流動性材料の流動性低下を防止するよう前記容器内の流動性材料を所定方向に循環させる材料循環手段を設けたものである。したがって、未硬化の流動性材料が容器内で長時間放置される場合には、容器内の流動性材料が前記所定方向に循環されるとともに攪拌されることになる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態について添付図面を参照しつつ説明する。
<第1の実施形態>
図1〜図3は好ましい実施形態の一例を示す図である。
これらの図において、1は所定容量の造形容器2を着脱可能に支持するとともに後述する制御ユニット等を装備した装置本体(支持体)であり、Lは造形容器2内に収容された所定の光硬化性樹脂(例えばUV硬化性樹脂)を含む流動性材料である。造形容器2の上部には流動性材料10の水平な自由液面Lを形成している。前記未硬化の流動性材料は、例えば液状の光硬化性樹脂(例えば重合性のビニル系化合物、エポキシ系化合物)に所定温度範囲内で実質的な非収縮性をもつ平均粒径3〜70μm、好ましくは10〜60μm程度の微粒子(例えばガラスビーズや樹脂製ビーズ)を5〜70容量%、好ましくは10〜55容量%だけ配合したペースト状(例えば粘度が5,000cps〜100,000cps)の組成物であり、その微粒子は公知のシランカップリング剤によって硬化後の機械的強度を増すよう処理されている。あるいは、前記未硬化の流動性材料は、前記微粒子に代え、直径が0.3 〜1μm、長さが10〜70μmアスペクト比が10〜100の範囲にあるウイスカーを用いる(その場合、液状光硬化性樹脂にこのウイスカーを5〜30容量%配合する)ものであってもよい。
【0015】
また、造形容器2は図示しない公知の液面調整手段により未硬化材料10の自由液面Lの高さを底面から一定の高さに保つようになっており、この容器2中には前記自由液面Lに対し略平行な上面部11aを有する可動プラットホーム11が設けられている。
プラットホーム11は前記自由液面と略直交する鉛直方向に移動するよう公知の昇降機構15(案内支持手段)によって昇降可能に案内および支持されており、この案内支持機構15がコントロールユニット30によって制御されることにより、プラットホーム11は後述する硬化層の層厚に対応する所定の下降ピッチ量(所定移動量)を単位として段階的に下降し、造形完了時に初期位置付近まで上昇するようになっている。
【0016】
また、プラットホーム11の上方には、レーザ光走査装置20(露光手段)が設けられている。この走査装置20は、例えばレーザ光源から出射したレーザ光を図示しない反射光学系を介して偏向しつつプラットホーム11上の未硬化材料層の表面部に集光させ、その光をプラットホーム11上の所定領域内での主・副両走査方向(水平方向)に走査するようになっている。
【0017】
この光走査装置20からの光による描画パターンは、造形する3次元物体を硬化層13の積層体としたときの各層の形状に対応するもので、その走査は装置本体1内に格納されたコントロールユニット30によって制御される。そして、光走査装置20によって走査される光(選択的露光)に曝されて自由液面から所定深さまで流動性材料10の一部が硬化するとき、この一部の材料が所定層厚の硬化層13を形成すると同時に下層の硬化層上に積層される。
【0018】
コントロールユニット30は、例えば3次元CAD(computer aided design)システム35に接続されおり、この3次元CADシステム35からのモデリングデータに基づいて、可動プラットホーム11を移動させる昇降機構15、図示しない材料供給用のディッパーおよびスクレーパーを移動させるモータ、並びにレーザ光走査装置20の作動を制御する造形制御を実行することができる。
【0019】
また、コントロールユニット30は、光走査装置20の作動を停止した状態で、昇降機構15を作動させる攪拌制御を実行するようになっており、この攪拌制御時に、前記下降ピッチより十分に大きいストロークをもって可動プラットホーム11を自由液面下で往復移動させ、造形容器2内の未硬化の流動性材料10を可動プラットホーム11によって攪拌させることができる。往復移動時の可動プラットホーム11の速度は造形時より十分に大きい方が良いが、十分な往復ストロークを設定し、かつ、図2に示すような攪拌部材を設ける場合には、比較的低速でもよい。
【0020】
図2において、41は、可動プラットホーム11から水平方向に突出し、プラットホーム11の往復移動時に造形容器2内の未硬化の流動性材料10を攪拌する複数のフィン状の攪拌部材である。これらフィン状の攪拌部材41は可動プラッサトホーム11の周辺部全域に亙って等間隔に設けられるとともに、それぞれ水平面に対して所定交差角度をなして交差するよう傾斜している。攪拌部材41は流動性材料10の攪拌をなすのに十分な剛性を有するものであれば弾性変形可能なものであってもよいし、前記水平面に対する傾斜角が互いに異なったり、その突出方向の軸線回りにねじれた表面形状を有するものであってもよい。勿論、単なる棒状、板状、網状、ブラシ状等各種の形状を有する攪拌部材も適用可能である。
【0021】
前記コントロールユニット30により制御される昇降駆動手段15は、可動プラットホーム11を前記下降ピッチ(硬化層の層厚に相当する所定移動量)を単位として移動させる第1のプラットホーム移動手段を構成するとともに、可動プラットホーム11を光走査装置20(露光手段)および図示しないディッパー等の材料供給手段の作動停止中に自由液面Lの下方において前記下降ピッチより大きいストロークで往復移動させる第2のプラットホーム移動手段を構成している。そして、第2のプラットホーム移動手段としての昇降機構15によって可動プラットホーム11が上下に往復移動するとき、造形容器2内の流動性材料10が広い面積を有する可動プラットホーム11によって攪拌される。なお、コントロールユニット30は、光走査装置20の作動停止時間(装置が造形作業をしない状態で放置される時間)が所定時間、例えば5時間を超える時点で、昇降機構15を第2のプラットホーム移動手段として作動させる攪拌制御を開始する。この攪拌制御の時間は、流動性材料10の特性や要求される造形精度および造形速度等に応じて適宜設定することができる。
【0022】
また、本実施形態においては、造形容器2を複数設けて交換可能にし、装置本体1に装着した造形容器2を使って造形作業を進める一方、装置本体1から取り外した造形容器2内の昇降機構15を第2のプラットホーム移動手段として作動させ、造形作業と次に使用する流動性材料の攪拌作業とを並行して実行できるようにしている。
【0023】
具体的には、図3に示すように、造形容器2を装置本体1から取り外して専用の攪拌ステーション3上で攪拌するようになっており、この場合、攪拌ステーション3は、昇降駆動手段15の接続部15aに電気的に接続される接続部3aと、接続部3aを介して昇降機構15を駆動する図示しない駆動電源を有している。昇降駆動手段15の接続部15aは、支持体である装置本体1に容器2を装着したきにはコントロールユニット30(昇降制御手段)に接続される一方、装置本体1から容器2を取り外したきには攪拌ステーション3の昇降駆動源に接続可能となるように構成されている。
【0024】
昇降機構15がモータ等の駆動手段を含まない伝動機構として構成される場合には、攪拌ステーション3は可動プラットホーム11を昇降駆動するモータ等の駆動源を有し、装置本体1は昇降機構15を機械的に駆動するモータを有するものとなる。すなわち、この場合、第1、第2のプラットホーム移動手段が、可動プラットホーム11を昇降可能に案内、支持する案内支持機構としての昇降機構15およびその案内支持機構を介して可動プラットホーム11を昇降させるモータ等の昇降駆動源を有する。また、その場合、造形容器1内に収納された昇降機構15は、装置本体1側のモータ等(第1のプラットホーム移動手段の昇降駆動源)および攪拌ステーション3内の昇降駆動源(外部の昇降駆動源)のうち何れかによって駆動可能な案内支持機構として機能する。
【0025】
上記構成の装置では、コントロールユニット30が、3次元CADシステム35からのモデリングデータに基づいて、昇降機構15の駆動源、ディッパーおよびスクレーパー等の材料供給手段を移動させるモータ、光走査装置20等の作動を制御し、まず、プラットホーム11から離れた位置で自由液面L下に沈んだディッパーが、スクレーパーの水平方向への移動に同期して移動しつつ所定高さまで上昇する。次いで、ディッパーおよびスクレーパーが共に水平に移動してプラットホーム11上に供給された未硬化材料10から所定層厚の未硬化材料層が形成される。次いで、光走査装置20からの光が前記未硬化材料層の表面部に集光されるとともにプラットホーム11上の所定領域内での主・副両走査方向に走査され、一層の硬化層が形成されるのと同時にこれが下層に積層されることになる。
【0026】
このような造形作業が終了し、造形物体が取り出されると、光造形装置は次の作業開始まで停止されるが、本実施形態の装置では、この停止状態において、可動プラットホーム11を利用して、未硬化の流動性材料10が攪拌される。すなわち、造形容器1内で広い面積を有する可動プラットホーム11を自由液目L下で移動させることによって、非収縮性の微粒子材料やウィスカー等のような光硬化性樹脂より比重の大きい物質を光硬化性樹脂に十分に均等に分散させ、所要の混合状態にされる。したがって、流動性材料10を容器2内に入れたまま装置を長時間放置する場合でも、流動性材料10に混合された上記微粒子材料等と光硬化性樹脂との混合状態が不均一になったり両者が分離したりするという問題が回避でき、従来のように流動性材料の流動性が部分的に損なわれて可動プラットホームに過大な昇降負荷が加わったり、流動性材料に含まれるべき微粒子材料等が不足して所要の硬化層性状が得られなくなったりすることがない。また、可動プラットホーム11から突出し可動プラットホーム11の往復移動時に容器2内の流動性材料10を攪拌する攪拌部材41を設けているので、未硬化の流動性材料10をより確実に攪拌することができる。
【0027】
また、第1のプラットホーム移動手段の他に、可動プラットホーム11を所定のストロークで往復移動させる第2のプラットホーム移動手段を備えるので、可動プラットホーム11を利用した攪拌作業を迅速に行うことが可能になる。さらに、造形容器1を着脱可能に支持する装置本体1が設けられるとともに、造形容器1内に第1のプラットホーム移動手段の昇降駆動源および外部の昇降駆動源のうち何れかによって駆動可能な昇降機構15が収納され、この昇降機構15が、装置本体1に造形容器1を装着したき装置本体1側の昇降制御手段に接続される一方、装置本体1から容器2を取り外したき外部の昇降駆動源である攪拌ステーション3に接続可能となる接続部15aを有しているので、交換用の容器2を準備しておくことによって迅速な材料切換えや攪拌動作ができる。
【0028】
さらに、前記案内支持機構および昇降駆動源のうち少なくとも案内支持機構が前記第2のプラットホーム移動手段の一部を構成するようにすれば、既存の可動プラットホーム11の移動手段を有効に活用して攪拌機能追加のために必要な手段を最小限に抑えることができる。
<第2の実施形態>
図4および図5は好ましい実施形態の他の例を示す図である。
【0029】
これらの図において、52は所定の光によって硬化し得る未硬化の流動性材料10を収容しその流動性材料10の自由液面Lを形成する造形容器、53は昇降可能なプラットホームであり、60は未硬化の光硬化性樹脂を含む流動性材料10の自由液面Lの近傍を所定の光により選択的に露光して硬化層を形成する光走査装置(露光手段)である。
【0030】
また、71は造形容器1内の流動性材料10を所定方向に循環させるポンプ、72,73はポンプ71の前後に材料循環通路を形成するパイプであり、これらポンプ71およびパイプ72,73は容器52内の流動性材料10を所定方向に循環させる材料循環手段を構成している。80は昇降機構15の駆動源、光走査装置60およびポンプ71等の作動を制御するコントロールユニット(制御手段)である。
【0031】
本実施形態では、容器52内の流動性材料10が前記所定方向に循環されるとともに攪拌されることになる。したがって、造形容器1内で非収縮性の微粒子材料やウィスカー等のような光硬化性樹脂より比重の大きい物質を光硬化性樹脂に十分に均等に分散させて所要の混合状態にすることができ、流動性材料10を容器2内に入れたまま装置を長時間放置する場合でも、流動性材料10に混合された上記微粒子材料等と光硬化性樹脂との混合状態が不均一になったり両者が分離したりするという問題が回避でき、流動性材料の流動性が部分的に損なわれて可動プラットホームに過大な昇降負荷が加わったり、流動性材料に含まれるべき微粒子材料等が不足して所要の硬化層性状が得られなくなったりすることがない。
【0032】
なお、図5に平面図を示すように、パイプ72,73は水平方向にずらして配置されており、容器52内の流動性材料10を鉛直軸回りに旋回する方向にも流動させるようになっている。これ以外に、パイプ72又は73を容器52内で水平方向に長く延在させてその一方又は両方に複数の孔を形成したり、あるいは容器52の内壁(例えば底壁)に流れを方向付ける部材を設置したりして、適宜均一な混合状態を得るようにすることが可能である。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、造形のための制御、すなわち可動プラットホームの移動及び露光手段の作動の制御がそれぞれ停止された状態で所定時間が経過したとき、可動プラットホームを自由液面下で往復移動させ、容器内の未硬化の流動性材料を可動プラットホームによって攪拌するようにしているので、容器内で広い面積を有する可動プラットホームを利用して、未硬化の流動性材料を十分に攪拌することができる。その結果、流動性材料を容器内に入れたまま装置を長時間放置する場合でも、流動性材料の流動性が部分的に損なわれて可動プラットホームに過大な昇降負荷が加わったり、流動性材料に含まれるべき物質が不足して所要の硬化層性状が得られなくなったりするのを防止することができる。
【0034】
請求項2に記載の発明によれば、可動プラットホームを硬化層の層厚に相当する所定移動量を単位として移動させるとともに、造形作業が停止された状態で所定時間が経過したとき、可動プラットホームを自由液面下で前記所定移動量より大きいストロークで往復移動させて容器内の流動性材料を攪拌するので、可動プラットホームを利用した攪拌作業を迅速に行うことができる。
【0035】
請求項3に記載の発明によれば、第1のプラットホーム移動手段が可動プラットホームを昇降可能に案内、支持する案内支持機構および該案内支持機構を介して可動プラットホームを昇降させる昇降駆動源を有し、案内支持機構および昇降駆動源のうち少なくとも案内支持機構が第2のプラットホーム移動手段の一部を構成するようにしているので、既存の可動プラットホームの移動手段を有効に活用することで、攪拌機能のために追加の必要な手段を少なくして、装置コストを低減させることができる。
【0036】
請求項4に記載の発明によれば、容器を着脱可能に支持する支持体が設けられるとともに、容器内に第1のプラットホーム移動手段の昇降駆動源および外部の昇降駆動源のうち何れかによって駆動可能な案内支持機構を収納し、該案内支持機構の接続部が、支持体に容器を装着したき第1のプラットホーム移動手段の昇降制御手段に接続される一方、前記支持体から容器を取り外したき外部の昇降駆動源に接続可能となるようにしているので、交換用の容器を準備しておくことによって迅速な材料切換えや攪拌動作を可能にすることができる。
【0037】
請求項5に記載の発明によれば、可動プラットホームから突出しプラットホームの往復移動時に容器内の未硬化の流動性材料を攪拌する攪拌部材を設けているので、未硬化の流動性材料をより確実に攪拌することができる。
請求項6に記載の発明によれば、造形作業が停止された状態で所定時間が経過したとき、容器内の未硬化の流動性材料の流動性低下を防止するよう容器内の流動性材料を所定方向に循環させる材料循環手段を設けているので、容器内の流動性材料を前記所定方向に循環させるとともに攪拌することができ、流動性材料を容器内に入れたまま装置を長時間放置する場合でも、自由液面近傍で流動性材料に含まれるべき物質が不足して所要の硬化層性状が得られなくなったりするのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光造形装置の好ましい実施形態の一例を示すその概略構成図である。
【図2】図1の実施形態の装置の可動プラットホームの側面図である。
【図3】図1の実施形態の装置における容器を取り外して攪拌ステーションに移載した場合を示すその概略正面断面図である。
【図4】本発明に係る光造形装置の好ましい実施形態の他の例を示すその概略構成図である。
【図5】図4に示した装置の平面断面図である。
【符号の説明】
1 装置本体(支持体、昇降駆動源)
2,52 造形容器
3 攪拌ステーション(外部の駆動源)
10 流動性材料(光硬化性樹脂を含む未硬化の混合材料)
11 可動プラットホーム
15 昇降機構(第1、第2のプラットホーム移動手段、案内支持機構)
15a 接続部
20,60 光走査装置(露光手段)
30,80 コントロールユニット(制御手段、昇降制御手段)
35 3次元CADシステム
41 攪拌部材
71 ポンプ(循環手段)
72,73 パイプ(循環手段)
L 自由液面(自由表面)

Claims (6)

  1. 所定の光によって硬化し得る未硬化の流動性材料を収容し該流動性材料の自由液面を形成する容器と、
    前記自由液面に対し略平行な上面部を有し、前記自由液面に接近および離隔するよう前記容器中に移動可能に設けられた可動プラットホームと、
    前記可動プラットホーム上の流動性材料を所定の光により選択的に露光して硬化層を形成する露光手段と、
    前記硬化層を下層の硬化層上に順次積層して立体を造形するよう前記可動プラットホームの移動及び前記露光手段の作動を制御する制御手段と、を備えた光造形装置において、
    前記制御手段は、前記可動プラットホームの移動及び前記露光手段の作動の制御を停止した状態で所定時間が経過したとき、前記容器内の未硬化の流動性材料の流動性低下を防止するよう前記可動プラットホームを前記自由液面下で往復移動させ、前記容器内の未硬化の流動性材料を前記可動プラットホームによって攪拌させることを特徴とする光造形装置。
  2. 前記制御手段により制御され、前記可動プラットホームを前記硬化層の層厚に相当する所定移動量を単位として移動させる第1のプラットホーム移動手段と、
    前記制御手段が前記可動プラットホームの移動及び前記露光手段の作動の制御を停止した状態で所定時間が経過したとき、前記制御手段により制御され、前記可動プラットホームを前記自由液面下で前記所定移動量より大きいストロークで往復移動させて前記容器内の流動性材料を攪拌する第2のプラットホーム移動手段と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の光造形装置。
  3. 前記第1のプラットホーム移動手段が、前記可動プラットホームを昇降可能に案内、支持する案内支持機構および該案内支持機構を介して前記可動プラットホームを昇降させる昇降駆動源を有し、
    前記案内支持機構および昇降駆動源のうち少なくとも前記案内支持機構が前記第2のプラットホーム移動手段の一部を構成していることを特徴とする請求項2に記載の光造形装置。
  4. 前記容器を着脱可能に支持する支持体が設けられるとともに、
    前記容器内に前記第1のプラットホーム移動手段の昇降駆動源および外部の昇降駆動源のうち何れかによって駆動可能な前記案内支持機構が収納され、
    該案内支持機構が、前記支持体に前記容器を装着したとき前記第1のプラットホーム移動手段の昇降制御手段に接続される一方、前記支持体から前記容器を取り外したとき前記外部の昇降駆動源に接続可能となる接続部を有することを特徴とする請求項3に記載の光造形装置。
  5. 前記プラットホームから突出し、前記プラットホームの往復移動時に前記容器内の未硬化の流動性材料を攪拌する攪拌部材を設けたことを特徴とする請求項1に記載の光造形装置。
  6. 所定の光によって硬化し得る未硬化の流動性材料を収容し該流動性材料の自由液面を形成する容器と、
    前記流動性材料の自由液面近傍を所定の光により選択的に露光して硬化層を形成する露光手段と、を備えた光造形装置において、
    前記硬化層の形成による造形作業が停止された状態で所定時間が経過したとき、前記容器内の未硬化の流動性材料の流動性低下を防止するよう前記容器内の流動性材料を所定方向に循環させる材料循環手段を設けたことを特徴とすることを特徴とする光造形装置。
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