JP3837298B2 - スクリュ冷凍機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タンデム配置された油冷式スクリュ形の圧縮部を有する二段形圧縮機を用いたスクリュ冷凍機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、図9に示すスクリュ冷凍機10が公知である。このスクリュ冷凍機10は、圧縮機11、油分離回収器12、凝縮器13、膨張弁14、蒸発器15および吸込圧力調節弁16を含む冷媒の循環流路Iを備えている。圧縮機11は、タンデム配置され、単一のモータ21により駆動される油冷式スクリュ形の第一段圧縮部22および第二段圧縮部23を有する二段形のもので、第一段圧縮部22の吐出口と第二段圧縮部23の吸込口とは連通している。油分離回収器12の下部は油溜り部24になっており、ここから少なくとも油冷却器25を含む油流路26が延びている。なお図9において、※印はこの油流路26が第一段圧縮部22および第二段圧縮部23のそれぞれのガス圧縮空間であるロータ室およびそれぞれの軸受・軸封部等の圧縮機11内における油供給箇所に至ることを示している。また、モータ21は電源27に接続されている。
【0003】
そして、圧縮機11に、具体的には第一段圧縮部22に吸込まれた冷媒ガスは、油流路26から油注入を受けつつ圧縮され、即ち第一段圧縮部22および第二段圧縮部23にて圧縮され、油を伴って圧縮機11から、具体的には第二段圧縮部23の吐出口から吐出され、油分離回収器12に至る。ここで、圧縮された冷媒ガスは、油と分離され、凝縮器13に導かれ、ここで熱交換により熱を奪われ液体状態になり、凝縮器13から出て行く。また、この冷媒は膨張弁14を通過する過程で断熱膨張して、一部ガス状態になるとともに、温度を下げ、蒸発器15にて、熱交換により熱を吸収して蒸発し、ガス状態になって吸込圧力調節弁16を経て、圧縮機11に戻り、循環する。一方、油分離回収器12にて冷媒とは分離された油は、一旦油溜り部24に溜められた後、油流路26により圧縮機11内における上記油供給箇所に送られ、その一部は第二段圧縮部23の吐出口から油分離回収器12に導かれて繰返し循環させられる。また、他の一部は図9において矢印Aで示すように第二段圧縮部23の吐出側軸受部の排油室から第一段圧縮部22と第二段圧縮部23との間の中間部に戻される。
【0004】
通常、単段形圧縮機を用いたスクリュ冷凍機の場合、蒸発温度、即ち吸込圧力飽和温度で例えば−30℃程度迄を運転範囲とし、上述したスクリュ冷凍機10のように二段形圧縮機を用いたものでは、蒸発温度で、さらに低い温度、即ち−30℃程度から−60℃程度迄を運転範囲となるように設計されている。ところで昨今、この二段形圧縮機を用いたスクリュ冷凍機でもって、その元来の比較的低温の運転範囲、即ち−30℃程度から−60℃程度迄の運転範囲に加え、単段形圧縮機を用いたものでの運転範囲をも含めた−10℃程度から−60℃程度迄の運転範囲を実現させたいという要求が高まりつつある。ただし、その要求に応ずるにあたって、従来にあっては、以下に詳述する問題が存在していた。
【0005】
冷凍機内における冷媒の凝縮温度CTは、外気或いは凝縮器13内を熱交換媒体として流れる水の温度により変化する。例えば、CT=40℃の場合もあり、CT=25℃或いはこれ以下に下がることもあり、これに伴って圧縮機の吐出圧も変化する。
図5は二段形圧縮機を用いた冷凍機における蒸発温度と中間圧力との関係を示す図である。この図5において、破線L1はCT=40℃の場合における吐出圧(約15.5ata)、破線L2はCT=25℃の場合における吐出圧(約10ata)を示している。一方、冷媒の蒸発温度ET(℃)、即ち吸込圧力飽和温度が−10℃から−60℃へと下がっていった場合、図9において吸込圧力調節弁16を省いた場合の圧縮機11の吸込圧力は、図5において細線による曲線L3で示すように変化する。また、この場合、吸込圧力調節弁16を省いた従来のスクリュ冷凍機10における圧縮機11の中間圧力は図5において一点鎖線による曲線L4のように変化する。
【0006】
この図5から分かるように、蒸発温度が−15℃より低い温度であるならば、中間圧力は例えば上述したCT=25℃の場合における吐出圧力を超えることはない。しかしながら、蒸発温度が−10℃〜−15℃の温度領域では、たとえ油流路における圧損を考えなくとも、中間圧力がCT=25℃の場合における吐出圧力を超えて、異常に高くなる。
この結果、中間圧力と略同圧の第二段圧縮部23の吐出側軸受部に油を供給できなくなり、スクリュ冷凍機10の運転の続行が不可能となる。寒冷地の場合、この運転ができなくなる蒸発温度の領域はさらに広くなる。したがって、スクリュ冷凍機10では、吸込圧力調節弁16を設け、その開度をマニュアル操作で小さくすることにより、上記中間圧力の上昇を抑制し、スクリュ冷凍機10の運転の続行が不可能になるという上述した問題を回避していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のスクリュ冷凍機10の場合、上記中間圧力の上昇を抑制するために、吸込圧力調節弁16が設けられているが、この吸込圧力調節弁16は内部の口径が大きく嵩高であり、非常に高価なものであるという問題に加えて、運転の度に必ず、吸込圧力調節弁16の開度調節という煩わしいマニュアル操作が要求されるという問題がある。
【0008】
また、この吸込圧力調節弁16を用いなければ、上述した二段形圧縮機の他に単段形圧縮機を並設し、−30℃まではこの単段形圧縮機により冷却し、−30℃以下では二段形圧縮機に切換え冷却する必要があり、装置の構成が複雑化し、圧縮機の切換えという作業も必要になるという問題がある。
本発明は、斯る従来の問題点をなくすことを課題としてなされたもので、コンパクトな構成で、中間圧力調節のためのマニュアル操作を不要とし、また冷凍機としての広範な温度領域での運転を可能としたスクリュ冷凍機を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、第一発明は、タンデム配置され、単一のモータにより駆動される油冷式スクリュ形の第一段圧縮部および第二段圧縮部を有する二段形圧縮機を用いたスクリュ冷凍機において、上記第一段圧縮部にその負荷を調節する負荷調節手段を設けるとともに、上記両圧縮部間における中間圧力と上記第二段圧縮部の吐出圧力との差圧を検出して、この差圧に基づき、上記負荷調節手段に対して制御信号を出力し、上記差圧の絶対値が予め定めた値を超える場合には、上記負荷調節手段を上記第一段圧縮部が全負荷運転する状態とし、上記絶対値が上記予め定めた値以下の場合には、上記負荷調節手段を上記第一段圧縮部が部分負荷運転する状態とする差圧調節器を設けた構成としてある。
【0010】
また、第二発明は、第一発明の構成に加えて、上記差圧調節器が、上記絶対値が小さくなるにしたがって、上記第一段圧縮部の負荷が軽減される状態とする機能を有する構成としてある。
【0011】
さらに、第三発明は、第一発明または第二発明の構成に加えて、上記モータの回転数を制御するインバータと、冷却側熱負荷を検出する熱負荷検出手段と、この熱負荷検出手段により検出された熱負荷を示す熱負荷信号を受けて、上記インバータに対して、上記検出された熱負荷が大きい場合には上記モータの回転数を上げさせる信号を出力する一方、上記検出された熱負荷が小さい場合には上記モータの回転数を下げさせる信号を出力する調節計とを設けた構成としてある。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図面にしたがって説明する。
図1〜4は、第一発明および第二発明に係るスクリュ冷凍機1を示し、図9に示すスクリュ冷凍機10と互いに共通する部分については、同一番号を付して説明を省略する。
スクリュ冷凍機10における圧縮機11は、上述したようにモータ21、第一段圧縮部22および第二段圧縮部23により形成され、これらは一体形のケーング31を共有している。なお、モータ21のケーシング31の部分は水或いは冷媒液により冷却される液冷構造になっている。
【0013】
第一段圧縮部22は、回転可能に支持された互いに噛合うスクリュ形の雄ロータ32と雌ロータ33とを有し、雄ロータ32のロータ軸34,35の内、一方のロータ軸34の延設部はモータ21の出力軸となっている。雄ロータ32および雌ロータ33のモータ21側に蒸発器15に連通する第一段吸込口36が形成され、この反対側に第一段吐出口37が形成されている。また、雄ロータ32とケーシング31の外周部との間には、ロータ軸34,35と平行に進退し、第一段圧縮部22の負荷を調節する負荷調節手段としてピストン弁38が嵌挿され、雄ロータ32とピストン弁38との間のロータ室壁部にはピストン弁38の移動方向に沿って複数の貫通孔39が穿設されている。
【0014】
ピストン弁38が最も吸込み側に移動した図中(X)を付した二点鎖線表示の位置にあるときは、第一段圧縮部22は、貫通孔39の全てがピストン弁38により閉じられ、第一段吸込口36から吸込まれた冷媒の全てが圧縮され、第一段吐出口37に吐出される全負荷状態(100%負荷の状態)となる。これに対して、ピストン弁38が吐出側に移動してゆき、まず最も吸込み側に位置する貫通孔39上を通過し、この貫通孔39がピストン弁38の摺動空間41に開口すると、第一段圧縮部22は、第一段吸込口36から吸込まれた冷媒の一部がこの開かれた貫通孔39から摺動空間41を介して第一段吸込口36に還流し、残りの冷媒だけが圧縮され、第一段吐出口37に吐出される部分負荷状態(100%未満の負荷の状態)となる。
【0015】
さらに、ピストン弁38が吐出側に移動し、開かれた貫通孔39の数が増大すると、第一段圧縮部22は、第一段吸込口36から吸込まれた冷媒の内で、貫通孔39から摺動空間41を介して第一段吸込口36に還流する冷媒の比率が増大し、より低負荷の部分負荷状態となる。そして、ピストン弁38が最も吐出側に移動した図中(Y)を付した実線表示の位置にあるときは、第一段圧縮部22は、貫通孔39の全てがピストン弁38から離れて開かれ、第一段吸込口36から吸込まれた冷媒の内のさらに少ない一部のみが圧縮され、第一段吐出口37に吐出される最も低負荷の部分負荷状態となる。このように、このピストン弁38が進退することにより、第一段圧縮部22は全負荷状態から部分負荷状態或いはその逆へと負荷調節がなされる。
【0016】
第二段圧縮部23は、回転可能に支持された互いに噛合うスクリュ形の雄ロータ42と雌ロータ43とを有し、雄ロータ42のロータ軸44,45の内、一方のロータ軸44と第一段圧縮部22における雄ロータ32のロータ軸35とは同軸上に配置され、カップリング46により一体回転可能に結合されている。また、雄ロータ42および雌ロータ43の第一段圧縮部22側に第一段吐出口37に連通する第二段吸込口47が形成され、この反対側に油分離回収器12に通じる第二段吐出口48が形成されている。
【0017】
なお、圧縮機11において、第一段圧縮部22と第二段圧縮部23との間の中間部49、具体的には、第一段吐出口37から第二段吸込口47に至る部分は、第一段吸込口37における吸込圧と第二段吐出口48における吐出圧力との間の中間圧力の状態にあり、第二段圧縮部23の吐出側の軸受部51も略この中間圧力の状態になっている。そして、この軸受部51の外側に排油室52が形成され、ここに流出した油は矢印Aで示すように中間部49に導かれる。
【0018】
さらに、スクリュ冷凍機1では、圧縮機11内の上記中間圧力と圧縮機11の吐出圧力との差圧を検出し、この差圧に基づき、ピストン弁38の駆動部に対して制御信号を出力し、上記差圧の絶対値が予め定めた値、例えば3kg/cm以下にならないようにピストン弁38を作動させる差圧調節器53が設けられている。具体的には、差圧調節器53により、上記差圧の絶対値が予め定めた値を超える場合には、ピストン弁38を第一段圧縮部22が全負荷運転する位置、即ち上述した(X)の位置に保ち、上記絶対値が上記予め定めた値以下の場合には、ピストン弁38を第一段圧縮部22が部分負荷運転する位置に移動させるようになっている。そして、この負荷が軽減されることにより、中間圧力の上昇が抑制される。なお、この中間圧力の上昇の抑制をより円滑に実現せしめるため、この実施形態では、上記絶対値が小さくなるにしたがって、第一段圧縮部22の負荷が軽減される位置、即ち上述した(X)よりも吐出側の位置に移動させるようにもなっている。
【0019】
ここで、この中間圧力の上昇の抑制について、上述した図5を参照しつつ説明する。図1〜4に示すスクリュ冷凍機1の場合、圧縮機11の吐出圧力に対して所定値を超える差圧が保たれるように第一段圧縮部22の負荷が調節され、特に蒸発温度が−10℃〜−30℃の温度領域で負荷が軽減されるようにピストン弁38の位置制御がなされ、中間圧力の上昇が抑制されている。したがって、このスクリュ冷凍機1の圧縮機11における中間圧力は図5において実線による曲線L5のように変化する。即ち、スクリュ冷凍機1の場合、蒸発温度が−10℃〜−30℃の温度領域でも中間圧力は吐出圧力に比して低く保たれ、圧縮機11内の油供給を必要とするいずれの箇所にも運転を続けるのに十分な給油が維持され、蒸発温度−10℃〜−60℃まで同じように運転を続けることが可能となっている。
なお、吐出圧力を検出する位置としては、圧縮機11における第二段吐出口48から凝縮器13までの間のいずれの位置でもよく、油分離回収器12内でもよい。
【0020】
図6は、第三発明の第一実施形態に係るスクリュ冷凍機2Aを示し、図1〜4に示すスクリュ冷凍機1と互いに共通する部分については、同一番号を付して説明を省略する。
このスクリュ冷凍機2Aでは、モータ21と電源27との間にモータ21の回転数を制御するためのインバータ54を介在させてある。また、スクリュ冷凍機2Aの冷却側熱負荷を検出するために圧縮機11の吸込み側に吸込圧力検出器55を設け、ここで検出された吸込圧力を示す圧力信号を調節計56に入力し、この圧力信号に基づきモータ21の回転数を制御するための信号を調節計56からインバータ54に出力させている。具体的には、吸込圧力が下がるとモータ21の回転数を上げさせ、逆に吸込み圧力が上がるとモータ21の回転数を下げさせ、スクリュ冷凍器2Aが所望の能力を保つようにしてある。
【0021】
上述したスクリュ冷凍機1と同様、スクリュ冷凍機1Aの場合、蒸発温度が−30℃程度に下がる迄は部分負荷の状態で運転をすることにより中間圧力の上昇を抑制しているが、この部分負荷の状態で運転している間は冷凍能力が低下することになる。この冷凍能力の低下は、モータ21の回転数を上げることにより防ぐことができ、しかもこの回転数の上昇により中間圧力が変化することはない。
【0022】
図7は、スクリュ冷凍機2Aにおける蒸発温度とその冷凍能力(kcal/hr)との関係を示し、モータ21の回転数を一定値N1(rpm)に保ったままで、蒸発温度が−10℃から−60℃になるまで運転を続けた場合、蒸発温度−10℃〜−30℃までは部分負荷の状態での運転のため冷凍能力は低く、蒸発温度が−30℃〜−60℃の温度領域では、全負荷の状態で運転されるため冷凍能力は高くなっている。部分負荷の状態で運転する必要がある蒸発温度−10℃〜−30℃までの温度領域でも、吸込圧力がより高い値に保たれるように調節計56における設定を適宜変えることにより、上記回転数がより大きいN2(rpm)(>N1)、さらに大きいN3(rpm)(>N2)とし、これにより冷凍能力を適宜上昇させることが可能となる。
【0023】
図8は、第三発明の第二実施形態に係るスクリュ冷凍機2Bを示し、図6に示すスクリュ冷凍機2Aと互いに共通する部分については、同一番号を付して説明を省略する。
このスクリュ冷凍機2Bでは、スクリュ冷凍機2Aの冷却側熱負荷を検出するために蒸発器15から流出する被冷却体の温度を検出する温度検出器57を設け、これにより検出された温度を示す温度信号を調節計56に入力し、この温度信号に基づきモータ21の回転数を制御するための信号を調節計56からインバータ54に出力させている。具体的には、検出された温度が高い場合には、モータ21の回転数を上げさせ、逆にこの温度が低い場合には、モータ21の回転数を下げさせ、スクリュ冷凍器2Bが所望の能力を保つようにしてある。
【0024】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、第一発明によれば、タンデム配置され、単一のモータにより駆動される油冷式スクリュ形の第一段圧縮部および第二段圧縮部を有する二段形圧縮機を用いたスクリュ冷凍機において、上記第一段圧縮部にその負荷を調節する負荷調節手段を設けるとともに、上記両圧縮部間における中間圧力と上記第二段圧縮部の吐出圧力との差圧を検出して、この差圧に基づき、上記負荷調節手段に対して制御信号を出力し、上記差圧の絶対値が予め定めた値を超える場合には、上記負荷調節手段を上記第一段圧縮部が全負荷運転する状態とし、上記絶対値が上記予め定めた値以下の場合には、上記負荷調節手段を上記第一段圧縮部が部分負荷運転する状態とする差圧調節器を設けた構成としてある。
【0025】
また、第二発明によれば、第一発明の構成に加えて、上記差圧調節器が、上記絶対値が小さくなるにしたがって、上記第一段圧縮部の負荷が軽減される状態とする機能を有する構成としてある。
このため、コンパクトな構成で、中間圧力調節のためのマニュアル操作が不要になり、物を冷却する場合、最初から蒸発温度が−30℃程度になる迄の運転を、蒸発温度が−30℃程度〜−60℃程度の温度領域での運転と全く同様に続けることができ、冷凍機としての広範な温度領域での運転が可能になるという効果を奏する。
【0026】
また、第三発明は、第一発明または第二発明の構成に加えて、上記モータの回転数を制御するインバータと、冷却側熱負荷を検出する熱負荷検出手段と、この熱負荷検出手段により検出された熱負荷を示す熱負荷信号を受けて、上記インバータに対して、上記検出された熱負荷が大きい場合には上記モータの回転数を上げさせる信号を出力する一方、上記検出された熱負荷が小さい場合には上記モータの回転数を下げさせる信号を出力する調節計とを設けた構成としてある。
このため、第一発明による効果に加えて、物を冷脚する場合、最初から蒸発温度が−30℃程度になる迄の温度領域で部分負荷の状態で運転する場合でも、モータの回転数を上げることにより冷凍能力の低下はなくなるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第一発明、第二発明に係るスクリュ冷凍機の全体構成を示す図である。
【図2】 図1に示すスクリュ冷凍機における圧縮機の断面図である。
【図3】 図2に示す圧縮機の断面と直交する方向から見た部分断面図である。
【図4】 図3のIV-IV線断面図である。
【図5】 二段形圧縮機を用いた冷凍機における蒸発温度と中間圧力との関係を示す図である。
【図6】 第三発明の第一実施形態に係るスクリュ冷凍機の全体構成を示す図である。
【図7】 図6に示すスクリュ冷凍機における蒸発温度と冷凍能力との関係を示す図である。
【図8】 第三発明の第二実施形態に係るスクリュ冷凍機の全体構成を示す図である。
【図9】 従来のスクリュ冷凍機の全体構成を示す図である。
【符号の説明】
1 スクリュ冷凍機 2A,2B スクリュ冷凍機
10 スクリュ冷凍機 11 圧縮機
12 油分離回収器 13 凝縮器
14 膨張弁 15 蒸発器
21 モータ 22 第一段圧縮部
23 第二段圧縮部 26 油流路
38 ピストン弁 39 貫通孔
53 差圧調節器 54 インバータ
55 吸込圧力検出器 56 調節計
57 温度検出器

Claims (3)

  1. タンデム配置され、単一のモータにより駆動される油冷式スクリュ形の第一段圧縮部および第二段圧縮部を有する二段形圧縮機を用いたスクリュ冷凍機において、上記第一段圧縮部にその負荷を調節する負荷調節手段を設けるとともに、上記両圧縮部間における中間圧力と上記第二段圧縮部の吐出圧力との差圧を検出して、この差圧に基づき、上記負荷調節手段に対して制御信号を出力し、上記差圧の絶対値が予め定めた値を超える場合には、上記負荷調節手段を上記第一段圧縮部が全負荷運転する状態とし、上記絶対値が上記予め定めた値以下の場合には、上記負荷調節手段を上記第一段圧縮部が部分負荷運転する状態とする差圧調節器を設けたことを特徴とするスクリュ冷凍機。
  2. 上記差圧調節器が、上記絶対値が小さくなるにしたがって、上記第一段圧縮部の負荷が軽減される状態とする機能を有することを特徴とする請求項1に記載のスクリュ冷凍機。
  3. 上記モータの回転数を制御するインバータと、冷却側熱負荷を検出する熱負荷検出手段と、この熱負荷検出手段により検出された熱負荷を示す熱負荷信号を受けて、上記インバータに対して、上記検出された熱負荷が大きい場合には上記モータの回転数を上げさせる信号を出力する一方、上記検出された熱負荷が小さい場合には上記モータの回転数を下げさせる信号を出力する調節計とを設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のスクリュ冷凍機。
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