JP3836358B2 - 形状凍結性に優れたフェライト系ステンレス鋼帯およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、プレス成型や曲げ加工、ロールフォーミングなどの加工に供される加工成形品の加工後の形状不良(リュ−ダース変形による表面起伏、スプリングバック、ねじれなど)を少なくできる形状凍結性に優れたステンレス鋼帯およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ステンレス鋼板あるいは鋼帯(以下薄鋼板を含め鋼帯と称す。)は、意匠性、耐食性などに優れているため、建物の内外装材や家電機器のフレーム、厨房部材などさまざまな用途に用いられている。しかし、普通鋼と比較すると、弾性歪み量が大きいため、製品に弾性回復に起因する形状不良が発生する。
例えば、単純な曲げ製品の場合、成形後、製品が金型から離れる際に弾性歪みが開放されるため、製品角度は設計角度よりも大きくなる。この現象は一般的にスプリングバックと呼ばれており、成形の際の不具合の一つである。
【0003】
また浅絞り製品の場合、製品が金型から離れた後も弾性歪みは完全には開放されず、フランジやパンチ底部に残存するため、製品のねじれなど不具合が生じる。さらにフェライト系ステンレス鋼の場合、変形初期にリュ−ダースバンドと呼ばれる不均一変形が生じ、加工成形品において場所により加工形状が微妙に異なると言う問題が生じる。
これらステンレス鋼の不具合をカバーするには、これまではステンレス鋼の中では軟質なSUS304が使用されてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、オーステナイト系ステンレス鋼はNiを多量に含有するために、おのずと材料コストが高くつく。
そこで本発明は、このような問題を解消すべく案出されたものであり、Ni含有量の少ない安価な材料を用いて、加工成形品の加工後の形状不良(リュ−ダース変形による表面起伏、スプリングバック、ねじれなど)を少なくできる形状凍結性に優れたステンレス鋼帯を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の形状凍結性に優れたフェライト系ステンレス鋼帯は、その目的を達成するため、質量%において、C:0.020%以下、Si:1.0%以下、Mn:1.0%以下、P:0.050%以下、S:0.020%以下、N:0.020%以下、Cr:8.0〜50.0%、Ni:2.0%以下を含み、さらにAl:0.10%以下、Mo:1.0%以下、Cu:1.0%以下、Ti:0.01〜0.50%、Nb:0.01〜0.50%、V:0.01〜0.30%、Zr:0.01〜0.30%またはB:0.0010〜0.0100%の一種以上を含み、残部がFe及び不可避的不純物からなる組成を有するとともに、面内異方性rmax−rminが0.80以下で、0.2%耐力異方度σmax−σminが30N/mm2以下の特性を有することを特徴とする。
また、上記成分組成を有するフェライト系ステンレス鋼に熱間圧延と、必要に応じて700〜880℃×1〜24時間のバッチ焼鈍を施した後に中間圧延と中間焼鈍を施し、その後に85%以上の仕上冷間圧延と仕上焼鈍を施すことにより、上記特性をもつフェライト系ステンレス鋼帯を得るものである。
【0006】
【作用】
本発明者らは、成形加工時にリュ−ダース変形が生じず、スプリングバック等の形状変化が小さい、すなわち形状凍結性に優れたフェライト系ステンレス鋼帯を得る手段を種々検討した結果、成分ならびに加工熱処理を最適化することで達成されることを見出した。特に、これまで着目されていなかった面内異方性rmax−rminと0.2%耐力異方度σmax−σminの2つのパラメータを組み合わせることで、フェライト系ステンレス鋼帯に優れた形状凍結性を付与できることを見出した。
【0007】
一方向の曲げでのスプリングバック等の一軸応力の変形ではなく、実際の加工品のような複雑な形状に加工しようとする場合、一軸方向の変形のみではなく、多軸方向の変形を考えなければならず、各方向での特性値さらにはその各方向での異方性が形状凍結性に大きく影響していることを本発明者等は見出した。特に、重要な因子は圧延方向(L方向)、圧延方向に対して45度方向(D方向)ならびに圧延方向に対して垂直方向(T方向)での、r値と0.2%耐力の差であることを見出した。各方向でランクフォード値r値が異なると同一歪みを付加した時の板厚減肉が場所により異なり、製品加工後の歪み分布が発生し形状凍結性が劣ることになる。また、0.2%耐力が方向で異なるということは、加工時に一定応力で成形する時に場所により付与される歪みが異なることになり、形状凍結性に悪影響を及ぼすことになる。
【0008】
このような観点から、2つのパラメータ、すなわち面内異方性rmax−rminと0.2%耐力異方度σmax−σminを提唱し(なお、maxとminは、L方向、D方向、T方向での最大値、最小値である。)、様々な試験結果から、それぞれ面内異方性rmax−rminが0.80以下、0.2%耐力異方度σmax−σminが30N/mm2以下の時優れた形状凍結性を示すことを見出した。さらに好ましい0.2%耐力異方度σmax−σminは20N/mm2以下である。
【0009】
このような面内異方性、耐力異方度を小さくするためには、フェライト系ステンレス鋼のフェライト再結晶粒に異方性をなくし、面方位を均一化させる必要がある。このためには、最終焼鈍前の冷間圧延時に圧延率を大きくとって圧延歪みを蓄積させ、最終焼鈍時にこの圧延歪みを駆動力として再結晶フェライト粒をランダムにする。また、バッチ焼鈍で固溶しているCおよびNを炭窒化物としてフェライト単相のマトリックス中に均一微細に析出分散させ、この微細な炭窒化物を、仕上冷延とそれに続く最終焼鈍時に生成する再結晶フェライトの核として利用し、再結晶粒の面方位を均一にする。
上記の手段により、面内異方性rmax−rminと0.2%耐力異方度σmax−σminを小さくすることができる。
【0010】
また、鋼帯の成形性には、CおよびN含有量も大きな影響を及ぼす。すなわち、CおよびN含有量が多いと成形加工時にリュ−ダースバンドと呼ばれる不均一変形が生じやすくなる。リュ−ダース変形は材料の塑性変形時に、通常は均一に変形すべきものが局部的に変形が生じる現象であり、本発明の成分系では、この現象が生じると成形品の形状に部分的に変位が生じてしまうために、形状凍結性を劣化させることになる。
この不均一変形であるリュ−ダース変形を起こさせないためには、なるべくはやく塑性変形させることが有効であり、そのためには初期の変形に対し、スムーズに動きやすい転位が多くあることが有効である。
CやNが本発明の範囲を超えて多く含まれると、その動きやすい転位のところに拡散して、動きやすい転位の動きを止めてしまうことになる。したがって、リュ−ダースバンドが発生しやすくなる。
【0011】
本発明では、フェライト系ステンレス鋼のCおよびNの含有量を極力少なくし、しかも中間焼鈍後の冷延率の選定、あるいはバッチ焼鈍条件を選定することにより、圧延歪みや最終的な焼鈍時の微細炭窒化物の均一析出を利用して再結晶粒の面方位を均一化させて、面内異方性と0.2%耐力異方度の小さいフェライト系ステンレス鋼帯を得るとともに、CおよびNの含有量を極力少なくしたことで鋼帯の塑性変形時にリュ−ダース変形を生じさせることがなく、形状凍結性を高めることができたものである。
【0012】
【実施の態様】
以下、本発明ステンレス鋼に含まれる合金成分、含有量、製造条件等を説明する。なお、以下の説明中、各元素の含有量を示す「%」は特に断りがない限り「質量%」を示す。
C:0.020%以下
Cは、熱延時およびバッチ焼鈍時に炭化物を形成し、それが最終焼鈍での再結晶フェライトなランダム化再結晶核として働く。しかし、含有量が多いと炭化物として析出されず固溶したまま残り、初期変形時に固溶状態のC原子が転位との相互作用で、リュ−ダース変形をもたらす。したがってCは極力低減することが望ましく0.020%以下とした。
【0013】
Si:1.0%以下
Siは通常脱酸のために使用するが、固溶強化能が高く、その含有量が過剰であると材質が硬化し延性の低下を招くので、1.0%を上限とした。
Mn:1.0%以下
Mnは、オーステナイト形成元素であるが、固溶強化能が小さく材質への悪影響が少ない。しかし、含有量が多いと溶製時にMnヒュームが生成する等、製造性が低下するので、含有範囲を1.0%とした。
【0014】
P:0.050%以下
Pは、熱間加工性に有害な元素である。特に0.050%を超えるとその影響は顕著になるので0.050%以下とした。
S:0.020%以下
Sは、結晶粒界に偏析しやすく、粒界脆化により熱間加工性の低下等を促進する元素であり、0.020%を超えるとその影響は顕著になるので0.020%以下とした。
【0015】
N:0.020%以下
Nは、Cと同様に熱延時およびバッチ焼鈍時に窒化物を形成し、それが最終焼鈍での再結晶フェライトの結晶方位ランダム化の再結晶核として働く。しかし、Cと同様に含有量が多いと窒化物として析出されず固溶したまま残り、初期変形時に固溶状態のN原子と転位との相互作用でリュ−ダース変形をもたらす。したがってNは極力低減することが望ましく0.020%以下とした。
【0016】
Cr:8.0〜50.0%
Crは、ステンレス鋼としての耐食性を保持するために少なくとも8%必要である。一方、工業的に熱間圧延、冷間圧延等を問題なく行うためには50.0%を上限とした。
Ni:2.0%以下
Niは、Mnと同様にオーステナイト形成元素であり、さらに多量の添加はコスト上昇を招くので2.0%を上限とした。
本発明では、以上の成分が必須であるが、製造過程で不可避的に混入する元素、あるいは鋼材の特性向上のための元素として以下のものも含むことができる。
【0017】
Al:0.10%以下
Alは、脱酸のために有効な元素であるが、過剰な添加は非金属介在物の存在による靭性低下や表面欠陥の原因となるため上限を0.10%とした。
Mo:1.0%以下
Moは、耐食性を改善するのに有効な元素であるが、過剰な添加は高温での固溶強化や動的再結晶の遅滞により、熱間加工性の低下をもたらすので1.0%以下とした。
Cu:1.0%以下
Cuは、溶製時のスクラップからの混入等、不可避的に含有される場合が多いが、過度の含有は熱間加工性や耐食性を低下させるので1.0%以下とした。
【0018】
Ti:0.01〜0.50%
Nb:0.01〜0.50%
V:0.01〜0.30%
Zr:0.01〜0.30%
Ti、Nb、Vは固溶C、固溶Nを炭・窒化物として析出させることでリュ−ダース変形を抑制する有効な元素であり、Zrは、鋼中の酸素を酸化物として捕らえることによる加工性や靭性向上の面から有効な元素である。しかしながら、多量に添加すると製造性が低下するので、Ti、Nbは0.01〜0.50%、V、Zrは0.01〜0.30%とした。
【0019】
B:0.0010〜0.0100%
Bは、熱延板の変態相分布を均一分散化させ、これが最終組織のフェライト組織の集合組織を形成させずに、ランダム化に有効に働く。その効果は0.0010%未満では十分ではない。一方、0.0100%を超えると熱間加工性の低下や溶接性の低下を招くので、0.0010〜0.0100%とした。
【0020】
面内異方性r max −r min ≦0.80
0.2%耐力異方度σ max −σmin≦30N/mm 2
上記で説明したように、面内異方性rmax−rminおよび0.2%耐力異方度σmax−σmminの2つのパラメータは小さい方が好ましい。
本発明者らが、特許請求の範囲に示した範囲内の成分・組成を有する各種鋼帯を、各種の圧延条件、熱処理条件のもとで成形し、成形後の上記2つのパラメータと形状凍結性の関係を整理してみた所、面内異方性rmax−rminが0.8以下であり、0.2%耐力異方度σmax−σminが30N/mm2以下、好ましくは20N/mm2以下であると、形状凍結性に優れることを見出した。
このような異方性、異方度を有する鋼帯は、以下の何れかの条件で製造できたことを確認した。
【0021】
中間焼鈍後の冷間圧延:冷延率85%以上
フェライト系ステンレス鋼を製造する際、面内異方性rmax−rminおよび0.2%耐力異方度σmax−σminを上記のように小さくする方法として、中間焼鈍後最終焼鈍前の仕上冷間圧延の際に冷延率を高くとった。過度の冷延を行って圧延歪みを蓄積させ、この歪みを駆動力として、仕上焼鈍時に再結晶粒をランダム化することでr値および耐力の異方性、異方度を小さくできる。上記異方性、異方度を満たすためには仕上圧延時の冷延率を85%以上にする必要があることを各種試験結果から確認した。
【0022】
焼鈍条件:(700〜880)℃×(1〜24)Hr
フェライト系ステンレス鋼を製造する際、面内異方性rmax−rminおよび0.2%耐力異方度σmax−σminを上記のように小さくする方法として、固溶しているCおよびNを炭窒化物としてフェライト単相のマトリックス中に均一に析出分散させる。
バッチ温度が700℃を下回ると炭窒化物が十分に析出できず、また880℃を超えて高すぎると再結晶フェライトの優先成長(二次再結晶)が起こり、逆に異方性が大きくなる。炭窒化物を十分析出させるためには少なくとも1時間以上の均熱が必要であるが、長時間の加熱は必要なく経済的な面から24時間以内とした。
【0023】
【実施例】
表1に示す化学成分値(質量%)を有する鋼を、真空溶解炉にて溶解後、鍛造、熱延で板厚6.0mmとし、バッチ焼鈍なしとバッチ焼鈍ありの2種類の工程で製造した。
バッチ焼鈍なしの方法では、中間圧延と900℃×1分均熱・空冷の中間焼鈍した後、表2に示す圧延率で仕上圧延して板厚0.5mmの冷延板を得、これを1000℃×1分均熱・空冷の仕上焼鈍した後、酸洗した。
バッチ焼鈍ありの方法では、表3に示す条件のバッチ焼鈍を施した後、中間圧延と900℃×1分均熱・空冷の中間焼鈍を施し、最終的に仕上圧延して板厚0.5mmの冷延板を得、これを1000℃×1分均熱・空冷の仕上焼鈍した後、酸洗した。
【0024】
【0025】
上記方法により得られた鋼板を供試材として、下記の方法でランクフォード値(r値)、0.2%耐力を測定した。
r値
JIS13B号試験片を用い15%の引張り歪みを与えた後、圧延方向(L方向)、圧延方向に対して45度方向(D方向)ならびに圧延方向に対し垂直方向(T方向)でのr値を求めた。
上記3方向で求めた値の中で、最大値から最小値の差分を面内異方性rmax−rminとした。
【0026】
0.2%耐力
JIS13号試験片を用い、歪み速度3.3×10-4で引張り歪みを与えた後、圧延方向(L方向)、圧延方向に対して45度方向(D方向)ならびに圧延方向に対し垂直方向(T方向)での0.2%耐力を求めた。
上記3方向で求めた値の中で、最大値から最小値の差分を0.2%耐力異方度σmax−σminとした。
【0027】
形状凍結性
図1に示すようなA〜Eの構成である形状(A〜D:10mm×36mm、E:□40mm)のものを▲1▼、▲2▼のような採り方で採取し、角型ポンチでEの各辺の90度曲げを行った(R/t=8 R:ポンチ先端径4mm、t:試験板厚0.5mm)。
成形条件は200tonメカプレスを用い、板押さえ圧20ton、成形速度200mm/minで実施した。角筒曲げ後のスプリングバック角度を測定した。図1の矢印(1)〜(8)の8箇所のスプリンバックグ角度Δθを測定し、その最大値をΔθmaxとした。
【0028】
各冷延後および各熱処理後の面内異方性rmax−rmin、0.2%耐力異方度σmax−σminならびに最大スプリングバック角度Δθmaxを併せて表2、表3に示す。また、成形加工時に不均一変形であるリュ−ダースバンドの発生の有無を表記した。
【0029】
【0030】
【0031】
表2、表3に示す結果からわかるように、面内異方性rmax−rminが0.8以下で、0.2%耐力異方度σmax−σminが30N/mm2以下の両方を満たす本発明例のものは、最大スプリングバック角度が3度以下であり、形状凍結性に優れている。
これに対して、冷間圧延率が低く、あるいは焼鈍条件が請求項に規定した範囲を外れたために、上記2つのパラメータが所定の数値範囲内にない比較例のものは、最大スプリングバック角度が4度を超え、形状凍結性に劣っている。
なお、試験番号14〜17、28〜30のものは面内異方性ならびに0.2%耐力異方度は所望の範囲内にあるが、CおよびNの含有量が請求項に規定した範囲よりも多いために成形加工中にリュ−ダースバンドが発生し、しかも最大スプリングバック角度も大きく、形状凍結性に劣っている。
【0032】
【発明の効果】
以上に説明したように、フェライト系ステンレス鋼のCおよびNの含有量を極力少なくするとともに、フェライト再結晶粒の面方位を均一にさせ、r値の面内異方性、0.2%耐力の異方度を極力小さくすることにより形状凍結性を優れたものとし、寸法制度が厳しい有機EL素子用絶縁封止部材等のIT関連部品や各種精密プレス品、建築部材等に適したフェライト系ステンレス鋼帯を提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 形状凍結性を評価するために行った角筒曲げ試験ならびに形状測定の概念を示す図。
Claims (3)
- 質量%において、C:0.020%以下、Si:1.0%以下、Mn:1.0%以下、P:0.050%以下、S:0.020%以下、N:0.020%以下、Cr:8.0〜50.0%、Ni:2.0%以下を含み、さらにAl:0.10%以下、Mo:1.0%以下、Cu:1.0%以下、Ti:0.01〜0.50%、Nb:0.01〜0.50%、V:0.01〜0.30%、Zr:0.01〜0.30%またはB:0.0010〜0.0100%の一種以上を含み、残部がFe及び不可避的不純物からなる組成を有するとともに、面内異方性rmax−rminが0.80以下で、0.2%耐力異方度σmax−σminが30N/mm2以下の特性を有することを特徴とする形状凍結性に優れたフェライト系ステンレス鋼帯。
- 請求項1に記載の成分組成を有するフェライト系ステンレス鋼に熱間圧延を施した後に中間圧延と中間焼鈍を施し、その後に85%以上の仕上冷間圧延と仕上焼鈍を施すことを特徴とする請求項 1 に記載の形状凍結性に優れたフェライト系ステンレス鋼帯の製造方法。
- 請求項 1 に記載の成分組成を有するフェライト系ステンレス鋼に熱間圧延と700〜880℃×1〜24時間のバッチ焼鈍を施した後に中間圧延と中間焼鈍を施し、その後に85%以上の仕上冷間圧延と仕上焼鈍を施すことを特徴とする請求項 1 に記載の形状凍結性に優れたフェライト系ステンレス鋼帯の製造方法。
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